JP2020200528A - 画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】レースウェイの画像から燃焼領域を抽出する精度を向上させる。【解決手段】画像処理装置1は、カメラ108が高炉100の羽口101を通してレースウェイ104を複数の時刻で撮影することにより得られた、レースウェイの複数の画像を用いて、同じ位置の画素の代表値を示す代表値画像を生成する第1生成部22と、代表値画像を第1しきい値で二値化することにより、背景領域およびPCランス領域に対応する第1マスク領域、および、燃焼領域に対応する第1非マスク領域を有する第1マスク画像を生成する第2生成部23と、上記複数の画像の撮影後にカメラがレースウェイを撮影することにより得られたレースウェイの画像に、第1マスク画像をマスクして、燃焼領域を抽出する抽出部24と、を備える。【選択図】図6

Description

本発明は、高炉の羽口を通して撮影されたレースウェイの画像を処理する画像処理装置および画像処理方法に関する。
高炉内のレースウェイを、羽口を通してカメラで撮影することが行われている。これにより得られたレースウェイの画像を利用する技術として、例えば、特許文献1に開示された高炉異常検出方法がある。この方法は、高炉の羽口部が閉塞状態となる異常を検出する高炉異常検出方法であって、前記羽口部に設けられた炉内監視用窓を通してレースウェイ部を撮像し、その撮像画像の輝度が予め設定した輝度閾値以下であり、且つ当該輝度の低下率が予め設定した輝度低下率閾値以下であるとき、前記羽口部が閉塞状態となる異常が発生していると判断する。
WO2014/203509号公報
レースウェイの画像は、コークスの燃焼領域、微粉炭の燃焼領域、PCランス領域、および、背景領域を含む。コークスの燃焼領域と微粉炭の燃焼領域とを区別しないとき、燃焼領域と記載する。PCランス領域は、高炉に差し込まれているPC(Pulverized Coal)ランスのうち、レースウェイ内に位置する部分を示す領域である。背景領域は、羽口とつながる送風管の内周面を示す領域である。
本発明者らはレースウェイ内の燃焼領域の温度監視をするために、この燃焼領域の温度を測定する技術について検討した。燃焼領域の温度は、2300℃程度と言われているが、燃焼領域の温度を直接計測することは、現時点の技術では困難である。そこで、燃焼領域の温度と輝度値が、正の相関関係を有することを利用して、燃焼領域の輝度値を基にして、燃焼領域の温度を推定することが考えられる。
PCランス領域および背景領域の輝度値は、燃焼領域の輝度値より小さいことが想定される。燃焼領域の輝度値の評価において、PCランス領域や背景領域の輝度値が含まれてしまうと、燃焼領域の輝度値は、真値より小さくなる。この結果、燃焼温度は、真値より低くなってしまう。
本発明の目的は、レースウェイの画像から燃焼領域を抽出する精度を向上させることができる画像処理装置および画像処理方法を提供することである。
本発明の第1局面に係る画像処理装置は、カメラが高炉の羽口を通してレースウェイを複数の時刻で撮影することにより得られた、前記レースウェイの複数の画像を用いて、同じ位置の画素の代表値を示す代表値画像を生成する第1生成部と、前記代表値画像を第1しきい値で二値化することにより、背景領域およびPCランス領域に対応する第1マスク領域、および、燃焼領域に対応する第1非マスク領域を有する第1マスク画像を生成する第2生成部と、前記複数の画像の撮影後に前記カメラが前記レースウェイを撮影することにより得られた前記レースウェイの画像に、前記第1マスク画像をマスクして、前記燃焼領域を抽出する抽出部と、を備える。
本発明の第1局面に係る画像処理装置は、代表値画像を基にして生成された第1マスク画像を用いて、レースウェイの画像から燃焼領域を抽出する。しきい値を用いてレースウェイの画像から燃焼領域を抽出する手法を採用しない理由は、以下の通りである。燃焼領域のうち、微粉炭の燃焼領域の輝度値は、燃焼領域以外の領域(背景領域、PCランス領域等)の輝度値より大きいが、その差は比較的小さい。そして、微粉炭の燃焼領域の輝度値は、時間変動量が大きいので、燃焼領域以外の領域の輝度値と同じ程度になることがある。従って、しきい値を用いてレースウェイの画像から燃焼領域を抽出する手法では、燃焼領域のうち、微粉炭の燃焼領域を抽出することができない。
代表値画像の各画素は、レースウェイの複数の画像を用いて生成された、これらの画像の同じ位置にある画素の代表値(平均値、中央値、最頻値)を示す。このため、微粉炭の燃焼領域の輝度値の時間変動量が大きくても、代表値画像において、微粉炭の燃焼領域の輝度値(代表値)は、常に、燃焼領域以外の領域の輝度値より高くすることが可能となる。このような代表値画像を用いて第1マスク画像が生成される。従って、第1マスク画像をマスクして、レースウェイの画像から燃焼領域が抽出されたときに、燃焼領域以外の領域が一緒に抽出されてしまうことを防止できる。よって、本発明の第1局面に係る画像処理装置によれば、レースウェイの画像に含まれる燃焼領域の抽出精度を向上させることができる。
上記構成において、前記第1生成部は、前記同じ位置の画素の前記代表値が選択される前記複数の画像の範囲を時間軸に沿って移動させて前記代表値画像を生成する。
代表値が平均値を例にすると、この構成は、平均値画像の生成に移動平均を用いる。この構成によれば、第1非マスク領域および第1マスク領域を時間の経過に従って変化させることができる。従って、燃焼領域、背景領域、PCランス領域が時間の経過に従って変化しても、これに対応することができる。
上記構成において、前記抽出部によって抽出された前記燃焼領域の輝度の代表値を算出する算出部をさらに備える。
オペレータは、代表値(平均値、中央値、最頻値)を基にして、燃焼領域の状態を評価することができる。
上記構成において、前記第2生成部は、前記第1非マスク領域を収縮処理する。
高炉の羽口の付近は、温度変化が急激なので、カメラと羽口との間の空間の屈折率が絶えず変化する。この結果、レースウェイの複数の画像(時系列画像)において、燃焼領域が上下左右に揺らぐ。よって、第1非マスク領域が燃焼領域を超えて、PCランス領域や背景領域まで拡大する。第2生成部が、第1非マスク領域を収縮処理することにより、第1非マスク領域がPCランス領域や背景領域に及ばないようにすることができる。従って、この構成によれば、燃焼領域の抽出精度をさらに向上させることができる。
上記構成において、前記複数の画像を用いて、前記同じ位置の画素のばらつきの値を示すばらつき値画像を生成する第3生成部と、前記ばらつき値画像を第2しきい値で二値化することにより、輝度値の時間変動量が小さい領域に対応する第2マスク領域、および、前記時間変動量が大きい領域に対応する第2非マスク領域を有する第2マスク画像を生成する第4生成部と、前記第1非マスク領域と前記第2非マスク領域との論理和を示す第3非マスク領域を有する第3マスク画像を生成する第5生成部と、をさらに備え、前記抽出部は、前記レースウェイの画像に対して、前記第1マスク画像の換わりに前記第3マスク画像をマスクにして、前記燃焼領域および未溶融鉱石が落下する領域を示す生鉱落ち領域を抽出する。
生鉱落ち領域は、輝度値の時間変動量が大きいので、ばらつき画像(例えば、標準偏差画像)によれば、生鉱落ち領域は、PCランス領域や背景領域と区別することができる。従って、ばらつき画像を基にして生成された第2マスク画像を用いると、生鉱落ち領域の抽出が可能となる。一方、上述したように、代表値画像を基にして生成された第1マスク画像を用いると、燃焼領域の抽出が可能となる。
この構成では、第1マスク画像の第1非マスク領域と第2マスク画像の第2非マスク領域との論理和を示す第3非マスク領域を有する第3マスク画像を生成する。第1非マスク領域が燃焼領域と対応しており、第2非マスク領域が生鉱落ち領域と対応している。従って、この構成によれば、第3マスク画像を用いて、レースウェイの画像から燃焼領域と生鉱落ち領域の両方を抽出することができる。
上記構成において、前記第3生成部は、前記同じ位置の画素の前記ばらつきの値が選択される前記複数の画像を時間軸に沿って移動させて前記ばらつき値画像を生成する。
ばらつきの値が標準偏差を例にすると、この構成は、標準偏差画像の生成に移動標準偏差を用いる。この構成によれば、第2非マスク領域および第2マスク領域を時間の経過に従って変化させることができる。従って、輝度値の時間変動量が大きい領域と輝度値の時間変動量が小さい領域が時間の経過に従って変化しても、これに対応することができる。
本発明の第2局面に係る画像処理方法は、カメラが高炉の羽口を通してレースウェイを複数の時刻で撮影することにより得られた、前記レースウェイの複数の画像を用いて、同じ位置の画素の代表値を示す代表値画像を生成する第1生成ステップと、前記代表値画像を第1しきい値で二値化することにより、背景領域およびPCランス領域に対応する第1マスク領域、および、燃焼領域に対応する第1非マスク領域を有する第1マスク画像を生成する第2生成ステップと、前記複数の画像の撮影後に前記カメラが前記レースウェイを撮影することにより得られた前記レースウェイの画像に、前記第1マスク画像をマスクして、前記燃焼領域を抽出する抽出ステップと、を備える。
本発明の第2局面に係る画像処理方法は、本発明の第1局面に係る画像処理装置を方法の観点から規定しており、本発明の第1局面に係る画像処理装置と同様の作用効果を有する。
本発明によれば、レースウェイの画像から燃焼領域を抽出する精度を向上させることができる。
高炉の一例の下部付近の断面模式図である。 レースウェイの動画に含まれる、連続する20フレームの一例を示す模式図である。 レースウェイの画像の一例を示す模式図である。 図3に示す画像において、コークスの燃焼領域、微粉炭の燃焼領域、PCランス領域、背景領域のそれぞれに設定されたサンプル領域(1)〜(4)を示す図である。 サンプル領域(1)〜(4)のそれぞれの平均輝度値と時間との関係を示すグラフである。 実施形態に係る画像処理装置のブロック図である。 レースウェイの複数の画像と平均値画像との関係を説明する説明図である。 平均値画像、および、この画像から生成された第1マスク画像の一例を示す模式図である。 第1マスク画像の基になった、レースウェイの複数の画像、および、第1マスク画像でマスクされるレースウェイの画像の関係を説明する説明図である。 図2に示す連続する20フレームのそれぞれに、第1マスク画像が重ねられた状態を示す模式図である。 送風管の内周面に堆積物が形成された状態で撮影されたレースウェイの画像の一例を示す模式図である。 送風管の内周面に堆積物が形成された状態での平均値画像、および、この画像から生成された第1マスク画像の一例を示す模式図である。 送風管の内周面に堆積物が形成された状態でのレースウェイの動画に含まれる、連続する20フレームの一例を示す模式図である。 図13に示す連続する20フレームのそれぞれに、第1マスク画像が重ねられた状態を示す模式図である。 羽口覗き窓が汚れた状態で撮影されたレースウェイの画像の一例を示す模式図である。 羽口覗き窓が汚れた状態での平均値画像、および、この画像から生成された第1マスク画像の一例を示す模式図である。 羽口覗き窓が汚れた状態でのレースウェイの動画に含まれる、連続する20フレームの一例を示す模式図である。 図17に示す連続する20フレームのそれぞれに、第1マスク画像が重ねられた状態を示す模式図である。 実施形態に係る画像処理装置の動作を説明するフローチャートである。 平均値画像、この画像から生成された第1マスク画像、および、収縮処理がされた第1マスク画像の一例を示す模式図である。 図2に示す連続する20フレームのそれぞれについて、収縮処理がされた第1マスク画像がマスクした状態を示す模式図である。 未溶融鉱石が落下している状態でのレースウェイの動画に含まれる、連続する20フレームの一例を示す模式図である。 第2変形例に係る画像処理装置のブロック図である。 レースウェイの複数の画像と標準偏差画像との関係を説明する説明図である。 平均値画像、この画像から生成された第1マスク画像、標準偏差画像、この画像から生成された第2マスク画像、および、第3マスク画像の一例を示す模式図である。 図22に示す連続する20フレームのそれぞれに、第3マスク画像が重ねられた状態を示す模式図である。 図22に示す連続する20フレームのそれぞれに、第1マスク画像が重ねられた状態を示す模式図である。 未溶融鉱石が落下していない状態での平均値画像から生成された第1マスク画像、未溶融鉱石が落下していない状態での標準偏差画像から生成された第2マスク画像、および、第3マスク画像の一例を示す模式図である。 図2に示す連続する20フレームのそれぞれに、第3マスク画像が重ねられた状態を示す模式図である。 第2変形例の動作を説明するフローチャートである。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳細に説明する。各図において、同一符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その構成について、既に説明している内容については、その説明を省略する。
図1は、高炉100の一例の下部付近の断面模式図である。高炉100の下部の壁面には、羽口101が形成されている。高炉100の外部に配置された送風管102から高温空気103が羽口101を介して、高炉100内に高速で送られている。これにより、羽口101から高炉100の内部に向けて、レースウェイ104と称される空間が形成されている。PCランス105から微粉炭106が羽口101を介して、レースウェイ104内に高速で送られている。
送風管102は2つに分岐しており、一方は高温空気103の発生源とつながっており、他方の開口端には羽口覗き窓107が取り付けられている。カメラ108は、羽口覗き窓107からレースウェイ104の動画V(時系列画像)を撮影する。
図2は、レースウェイ104の動画Vに含まれる、連続する20フレームの一例を示す模式図である。動画Vはカラーであり、動画Vの一フレームが、レースウェイ104の画像Im1の一つである。図3は、レースウェイ104の画像Im1の一例を示す模式図である。画像Im1は、コークスの燃焼領域R1−a、微粉炭の燃焼領域R1−b、PCランス領域R2、および、背景領域R3を含む。背景領域R3と他の領域との境界が羽口101の輪郭R4を示している。コークスの燃焼領域R1−aと微粉炭の燃焼領域R1−bとを総称する場合、燃焼領域R1と記載する。
燃焼領域R1(コークスの燃焼領域R1−a、微粉炭の燃焼領域R1−b)は、グレーで示されている。PCランス領域R2および背景領域R3は、黒で示されている。図2、図4、図11、図13、図15、図17および図22についても同様である。
図4は、図3に示す画像Im1において、コークスの燃焼領域R1−a、微粉炭の燃焼領域R1−b、PCランス領域R2、背景領域R3のそれぞれに設定されたサンプル領域(1)〜(4)を示す図である。サンプル領域(1)は、コークスの燃焼領域R1−aに設定されている。サンプル領域(2)は、微粉炭の燃焼領域R1−bに設定されている。サンプル領域(3)は、PCランス領域R2に設定されている。サンプル領域(4)は、背景領域R3に設定されている。
図5は、サンプル領域(1)〜(4)のそれぞれの平均輝度値と時間との関係を示すグラフである。縦軸は、平均輝度値を示す。横軸は、時間として、1番目〜100番目のフレーム(レースウェイ104の画像Im1)の順番を示す。
平均輝度値は、コークスの燃焼領域R1−aのサンプル領域(1)、微粉炭の燃焼領域R1−bのサンプル領域(2)、PCランス領域R2のサンプル領域(3)、背景領域R3のサンプル領域(4)の順に高い。これは、平均輝度値が、コークスの燃焼領域R1−a、微粉炭の燃焼領域R1−b、PCランス領域R2、背景領域R3の順に高いことを示す。
コークスの燃焼領域R1−aのサンプル領域(1)、および、微粉炭の燃焼領域R1−bのサンプル領域(2)は、平均輝度値の時間変動量が大きい。これは、コークスの燃焼領域R1−a、および、微粉炭の燃焼領域R1−bは、平均輝度値の時間変動量が大きいことを示す。
PCランス領域R2のサンプル領域(3)は、平均輝度値の時間変動量が僅かである。これは、PCランス領域R2の平均輝度値の時間変動量が僅かであることを示す。
背景領域R3のサンプル領域(4)は、平均輝度値がほぼ一定である。これは、背景領域R3の平均輝度値がほぼ一定であることを示す。
実施形態に係る画像処理装置1は、カメラ108が撮影したレースウェイ104の動画Vを画像処理する。図6は、実施形態に係る画像処理装置1のブロック図である。画像処理装置1は、制御処理部2と、IF部3と、入力部4と、出力部5と、を備える。制御処理部2は、画像処理装置1の全体を統括し、画像処理装置1の動作に必要な制御および処理をする。制御処理部2は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、および、HDD(Hard Disk Drive)等のハードウェア、制御処理部2の機能を実行するためのプログラムおよびデータ等によって実現される。
IF部3は、制御処理部2に接続され、制御処理部2の制御に従って、外部の機器との間で画像、情報等を入出力する。例えば、IF部3は、カメラ108が撮影したレースウェイ104の動画Vが入力し、これらを制御処理部2へ送る。IF部3は、入出力インターフェース回路によって実現される。
入力部4は、制御処理部2に接続され、オペレータが、各種の情報、データ、命令等を入力するための装置である。入力部4は、マウス、キーボード、タッチパネル等により実現される。出力部5は、制御処理部2に接続され、制御処理部2の制御に従って、入力部4から入力されたコマンド、データ、および、画像処理後の動画V等を出力する装置である。出力部5は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ(Organic Light Emitting Diode display)等により実現される。
制御処理部2は、機能ブロックとして、記憶部21と、第1生成部22と、第2生成部23と、抽出部24と、算出部25と、を備える。
記憶部21は、カメラ108が撮影したレースウェイ104の動画V等を記憶する。
第1生成部22は、カメラ108が高炉100の羽口101を通してレースウェイ104を複数の時刻で撮影することにより得られた、レースウェイ104の複数の画像Im1を用いて、同じ位置の画素の平均値を示す平均値画像Im2を生成する。第1生成部22は、平均値が選択される複数の画像Im1の範囲を時間軸に沿って移動させて(移動平均)、平均値画像Im2を生成する。平均値画像Im2は、代表値画像の一例である。平均値の換わりに中央値、最頻値でもよい。
レースウェイ104の複数の画像Im1は、時系列に並ぶ画像Im1である。動画Vの場合、動画Vの一部(複数のフレーム)が、レースウェイ104の複数の画像Im1となる。レースウェイ104の複数の画像Im1は、連続する所定数のフレームでもよいし、連続するフレームの中から飛び飛びに選択された所定数のフレームでもよい。
図7は、レースウェイ104の複数の画像Im1と平均値画像Im2との関係を説明する説明図である。レースウェイ104の複数の画像Im1の数が、N(Nは2以上の整数)とする。各画像Im1を構成する画素数がMとする(Mは整数)。1番目の画像Im1−1〜N番目の画像Im1−Nにおいて、1番目の画素の値の平均値が、平均値画像Im2を構成する1番目の画素の値となり、2番目の画素の値の平均値が、平均値画像Im2を構成する2番目の画素の値となり、・・・、M番目の画素の値の平均値が、平均値画像Im2を構成するM番目の画素の値となる。
第2生成部23は、平均値画像Im2を用いて、第1マスク画像M1を生成する。図8は、平均値画像Im2、および、この画像から生成された第1マスク画像M1の一例を示す模式図である。第2生成部23は、平均値画像Im2をグレースケールの画像に変換する。次に、第2生成部23は、グレースケールに変換された平均値画像Im2を第1しきい値で二値化することにより、背景領域R3およびPCランス領域R2を含む低輝度領域に対応する第1マスク領域R11、および、燃焼領域R1に対応する第1非マスク領域R12を有する第1マスク画像M1を生成する。第1しきい値は、予め生成された平均値画像Im2に含まれる燃焼領域R1、PCランス領域R2、背景領域R3のそれぞれの平均輝度値を基にして、オペレータ(ユーザ)が予め第2生成部23に設定をする。
抽出部24は、レースウェイ104の複数の画像Im1の撮影後にカメラ108がレースウェイ104を撮影することにより得られたレースウェイ104の画像Im1に、第1マスク画像M1をマスクして、燃焼領域R1を抽出する。図9は、第1マスク画像M1の基になるレースウェイ104の複数の画像Im1、および、第1マスク画像M1でマスクされるレースウェイ104の画像Im1の関係を説明する説明図である。
時刻t1〜時刻t7に撮影されたレースウェイ104の複数の画像Im1は、7つの連続するフレームを示している。複数の画像Im1の数を5つとする。カメラ108が時刻t6で撮影したレースウェイ104の画像Im1が制御処理部2に送られてきたとき、第1生成部22は、直近に撮影されたレースウェイ104の5つの画像Im1、すなわち、時刻t1〜時刻t5に撮影されたレースウェイ104の5つの画像Im1を用いて、平均値画像Im2を生成する。第2生成部23は、この平均値画像Im2を用いて第1マスク画像M1を生成する。抽出部24は、この第1マスク画像M1をマスクにして、時刻t6に撮影されたレースウェイ104の画像Im1から燃焼領域R1を抽出する。
次に、カメラ108が時刻t7で撮影したレースウェイ104の画像Im1が制御処理部2に送られてきたとき、第1生成部22は、直近に撮影されたレースウェイ104の5つの画像Im1、すなわち、時刻t2〜時刻t6に撮影されたレースウェイ104の5つの画像Im1を用いて、平均値画像Im2を生成する。第2生成部23は、この平均値画像Im2を用いて第1マスク画像M1を生成する。抽出部24は、この第1マスク画像M1をマスクにして、時刻t7に撮影されたレースウェイ104の画像Im1から燃焼領域R1を抽出する。図2に示す連続する20フレームのそれぞれについて、第1マスク画像M1がマスクした状態を示す模式図を図10で示す。図10において、マスクされている領域(第1マスク領域R11)は、白で示されている。マスクされていない領域(第1非マスク領域R12)は、グレーで示されている。
以上のようにして、画像処理装置1は、カメラ108が撮影したレースウェイ104の動画Vを構成する各フレーム(レースウェイ104の各画像Im1)からリアルタイムに燃焼領域R1を抽出する。
図6を参照して、算出部25は、抽出部24によって抽出された燃焼領域R1の平均輝度値を算出する。平均輝度値に限定されず、燃焼領域R1の代表値であればよい(例えば、中央値、最頻値である。出力部5は、算出された平均輝度値を出力する。
図1に示す送風管102の内周面に堆積物が形成されていても、実施形態によれば、この影響を受けずに、燃焼領域R1を抽出できる。これについて説明する。図11は、送風管102の内周面に堆積物が形成された状態で撮影されたレースウェイ104の画像Im1の一例を示す模式図である。図11と図3を比べれば分かるように、図11の下部において、背景領域R3の面積が大きい。これは、送風管102の内周面に形成された堆積物が原因である。
図12は、送風管102の内周面に堆積物が形成された状態での平均値画像Im2、および、この画像から生成された第1マスク画像M1の一例を示す模式図である。図13は、送風管102の内周面に堆積物が形成された状態でのレースウェイ104の動画Vに含まれる、連続する20フレームの一例を示す模式図である。図14は、図13に示す連続する20フレームのそれぞれに、第1マスク画像M1が重ねられた状態を示す模式図である。図14において、マスクされている領域(第1マスク領域R11)は、白で示されている。マスクされていない領域(第1非マスク領域R12)は、グレーで示されている。図14と図10とを比較すれば分かるように、図14の各フレームにおいて、送風管102の内周面に形成された堆積物が原因となる背景領域R3は、第1マスク領域R11(図12)で覆われている。従って、送風管102の内周面に形成された堆積物の影響を受けずに、燃焼領域R1の抽出が可能である。
図1に示す羽口覗き窓107において、カメラ108が配置される側と反対側の面は、高炉100内で発生した煤等が原因で汚れる。羽口覗き窓107が汚れていても、実施形態によれば、この影響を受けずに、燃焼領域R1を抽出できる。これについて説明する。図15は、羽口覗き窓107が汚れた状態で撮影されたレースウェイ104の画像Im1の一例を示す模式図である。図15と図3とを比較すれば分かるように、図15において、燃焼領域R1の面積が小さく、かつ、輝度値が低い。これは、羽口覗き窓107の汚れが原因である。
図16は、羽口覗き窓107が汚れた状態での平均値画像Im2、および、この画像から生成された第1マスク画像M1の一例を示す模式図である。図17は、羽口覗き窓107が汚れた状態でのレースウェイ104の動画Vに含まれる、連続する20フレームの一例を示す模式図である。図18は、図17に示す連続する20フレームのそれぞれに、第1マスク画像M1が重ねられた状態を示す模式図である。図18において、マスクされている領域(第1マスク領域R11)は、白で示されている。マスクされていない領域(第1非マスク領域R12)は、グレーで示されている。図18と図10とを比較すれば分かるように、羽口覗き窓107が汚れているので、図18の各フレームにおいて、燃焼領域R1を抽出するための第1非マスク領域R12(図16)の面積は小さいが、第1非マスク領域R12は確保されている。従って、羽口覗き窓107が汚れの影響を受けずに、燃焼領域R1の抽出が可能である。
当初、送風管102の内周面に堆積物が形成されておらず、かつ、羽口覗き窓107が汚れていなくても、時間の経過に従って、送風管102の内周面に堆積物が形成されたり、羽口覗き窓107が汚れたりすることがある。実施形態によれば、第1マスク画像M1の基になる平均値画像Im2は、移動平均を用いて生成するので、第1マスク領域R11および第2非マスク領域R22を時間の経過に従って変化させることができる。従って、実施形態によれば、そのような事態が生じても、燃焼領域R1を安定して抽出することができる。
実施形態に係る画像処理装置1の動作について説明する。図19は、この動作を説明するフローチャートである。図6および図19を参照して、制御処理部2は、カメラ108から送られてきているレースウェイ104の動画Vを記憶部21に記憶させる。オペレータは、入力部4を用いて、燃焼領域R1の平均輝度値を出力する命令を制御処理部2に入力する。画像処理装置1は、以降、カメラ108から送られてくるレースウェイ104の動画Vの各フレーム(各レースウェイ104の画像Im1)について燃焼領域R1を抽出し、燃焼領域R1の平均輝度値を出力する。詳しく説明する。
制御処理部2は、IF部3にフレーム(レースウェイ104の画像Im1)が入力したか否かを判断する(S1)。制御処理部2は、IF部3にフレームが入力していないと判断したとき(S1でNo)、処理S1を繰り返す。
制御処理部2が、IF部3にフレームが入力したと判断したとき(S1でYes)、第1生成部22は、このフレームの順番nより、一つ前の順番n−1から始まる連続する順番n−1〜n−kのフレーム(レースウェイ104の複数の画像Im1)を用いて、平均値画像Im2を生成する(S2)。
第2生成部23は、処理S2で生成された平均値画像Im2を用いて第1マスク画像M1を生成する(S3)。抽出部24は、処理S3で生成された第1マスク画像M1をマスクにして、順番nのフレームから燃焼領域R1を抽出する(S4)。
算出部25は、処理S4で抽出された燃焼領域R1の平均輝度値を算出する(S5)。出力部5は、処理S5で算出された平均輝度値を出力する(S6)。
オペレータは、入力部4を用いて、燃焼領域R1の平均輝度値の出力を停止する命令を制御処理部2に入力することができる。制御処理部2は、燃焼領域R1の平均輝度値の出力を停止する命令が入力されたか否かを判断する(S7)。制御処理部2が、燃焼領域R1の平均輝度値の出力を停止する命令が入力されたと判断したとき(S7でYes)、画像処理装置1は、燃焼領域R1の平均輝度値を出力する処理を終了する。制御処理部2が、燃焼領域R1の平均輝度値の出力を停止する命令が入力されていないと判断したとき(S7でNo)、処理S1に戻る。以上が実施形態に係る画像処理装置1の動作である。
図3を参照して、本発明者らは、円フィッティングを用いて、レースウェイ104の画像Im1から燃焼領域R1を抽出する手法を検討した。これは、レースウェイ104の画像Im1に含まれる羽口101の輪郭R4を円フィッティングして得られたフィッティング領域を燃焼領域R1とする。フィッティング領域の輝度値の代表値を燃焼領域R1の輝度値とすることが考えられる。円フィッティングすることにより、フィッティング領域から背景を除くことができるが、PCランス領域R2は除くことができない。従って、PCランス領域R2の輝度値の影響を受けて、燃焼領域R1の輝度値が真値よりも小さくなる。
これを回避するために、フィッティング領域内の輝度値の最大値または第3四分位数を、燃焼領域R1の輝度値にすることが考えられる。前者は、フィッティング領域内の一つの画素の輝度値が極端に大きい場合、その輝度値が燃焼領域R1の輝度値にされるので、燃焼領域R1の輝度値として好ましくない。後者は、フィッティング領域内のPCランス105(図1)の面積や微粉炭106(図1)の面積の影響を受け、これらの面積が大きければ、燃焼領域R1の輝度値は真値より小さくなる。
また、円フィッティングを用いて燃焼領域R1を抽出する手法によれば、次のような問題も生じる。羽口101とつながる送風管102の内周面に堆積物が形成されたり、羽口覗き窓107が汚れたりすると、羽口101の輪郭R4は円形に写らずに、ゆがんだ形状に写る(図11、図15)。従って、円フィッティングしても、フィッティング領域から背景を除くことはできない。
以上説明したように、円フィッティングを用いて燃焼領域R1を抽出する手法では、燃焼領域R1の抽出精度が良くない。
図4および図5を参照して、燃焼領域R1の輝度値が、燃焼領域R1以外の領域(PCランス領域R2、背景領域R3等)の輝度値より大きいことを基にして、本発明者らは、しきい値を用いてレースウェイ104の画像Im1から燃焼領域R1を抽出する手法を検討した。しかしながら、燃焼領域R1のうち、微粉炭の燃焼領域R1−bの輝度値は、燃焼領域R1以外の領域(PCランス領域R2、背景領域R3等)の輝度値より大きいが、その差は比較的小さい。そして、微粉炭の燃焼領域R1−bの輝度値は、時間変動量が大きいので、燃焼領域R1以外の領域の輝度値と同じ程度になることがある。従って、しきい値を用いてレースウェイ104の画像Im1から燃焼領域R1を抽出する手法では、燃焼領域R1のうち、微粉炭の燃焼領域R1−bを抽出することができない。
このように、円フィッティングを用いてレースウェイ104の画像Im1から燃焼領域R1を抽出する手法や、しきい値を用いてレースウェイ104の画像Im1から燃焼領域R1を抽出する手法では、燃焼領域R1の抽出精度が良くない。
これに対して、実施形態によれば、燃焼領域R1の抽出精度を向上させることができる。詳しく説明する。平均値画像Im2(代表値画像の一例、図7、図8)の各画素は、レースウェイ104の複数の画像Im1(時系列画像)を用いて生成された、これらの画像Im1の同じ位置にある画素の平均値を示す。このため、微粉炭の燃焼領域R1−bの輝度値の時間変動量が大きくても、平均値画像Im2において、微粉炭の燃焼領域R1−bの輝度値は、常に、燃焼領域R1以外の領域(PCランス領域R2、背景領域R3等)の輝度値より高くすることが可能となる。第1マスク画像M1は、平均値画像Im2を用いて生成される。従って、第1マスク画像M1をマスクにして、レースウェイ104の画像Im1に対して燃焼領域R1が抽出されたとき、燃焼領域R1以外の領域が一緒に抽出されてしまうことを防止できる。
微粉炭106(図1)の燃焼において、中心部は燃焼していないか、または、燃焼の勢いが弱く、周辺部は燃焼の勢いが強い。よって、微粉炭の燃焼領域R1−bの中心部は、周辺部よりも輝度値が低いことが想定される。従って、燃焼領域R1の輝度値の評価において、微粉炭の燃焼領域R1−bの中心部の輝度値が含まれてしまうと、燃焼領域R1の輝度値を正しく評価できないおそれがある。実施形態によれば、上記理由により、レースウェイ104の画像Im1から燃焼領域R1を抽出するとき、微粉炭の燃焼領域R1−bの中心部もマスクすることが可能となる。
実施形態には、第1変形例と第2変形例がある。これらについて、実施形態と相違する点を中心に説明する。第1変形例から説明する。図6を参照して、第1変形例の第2生成部23は、第1非マスク領域R12を収縮処理する。これについて、図20を用いて説明する。図20は、平均値画像Im2、この画像から生成された第1マスク画像M1、および、収縮処理がされた第1マスク画像M4の一例を示す模式図である。平均値画像Im2および第1マスク画像M1は、図8に示す平均値画像Im2および第1マスク画像M1と同じである。第1マスク画像M1の第1非マスク領域R12が収縮処理されているので、収縮処理がされた第1マスク画像M4の第1非マスク領域R12は、第1マスク画像M1の第1非マスク領域R12より面積が小さい。
抽出部24は、収縮処理がされた第1マスク画像M4をマスクにして、レースウェイ104の画像Im1から燃焼領域R1を抽出する。
図1を参照して、高炉100の羽口101の付近は、温度変化が急激なので、カメラ108と羽口101との間の空間の屈折率が絶えず変化する。この結果、動画Vに写された燃焼領域R1が上下左右に揺らぐ。このため、第1マスク画像M1の第1非マスク領域R12が燃焼領域R1を超えて、PCランス領域R2や背景領域R3まで拡大する。そこで、第1変形例は、第1非マスク領域R12の収縮処理を所定回数することにより、第1非マスク領域R12がPCランス領域R2や背景領域R3に及ばないようにする。収縮処理の回数は、この観点から定められる。
抽出部24は、収縮処理がされた第1マスク画像M4をマスクにして、レースウェイ104の画像Im1から燃焼領域R1を抽出する。図2に示す連続する20フレームのそれぞれについて、収縮処理がされた第1マスク画像M4がマスクした状態を示す模式図を図21で示す。図21において、マスクされている領域(第1マスク領域R11)は、白で示されている。マスクされていない領域(第1非マスク領域R12)は、グレーで示されている。この第1マスク画像M4によれば、図10に示す第1マスク画像M1に比べて、第1非マスク領域R12(図20)がPCランス領域R2や背景領域R3に広がることを抑制できる。従って、燃焼領域R1の抽出精度をさらに向上させることができる。
第2変形例を説明する。第2変形例は、燃焼領域R1に加えて、未溶融鉱石(未還元鉱石)が落下する領域を示す生鉱落ち領域を抽出する。図1を参照して、高炉100では、不図示の未溶融鉱石がレースウェイ104に落下してくることがある。これは、数秒間で終わることもあるし、数分間続くこともある。未溶融鉱石がレースウェイ104に落下することにより、送風管102が損傷したり、詰まったりするおそれがあるので、未溶融鉱石がレースウェイ104に落下しているとき、オペレータが直ちにこれを認識できるようにする必要がある。
図22は、未溶融鉱石が落下している状態でのレースウェイ104の動画Vに含まれる、連続する20フレームの一例を示す模式図である。図22と図2とを比較すれば分かるように、レースウェイ104に未溶融鉱石が落下していると、画像Im1の全体において、輝度値が小さくなる。生鉱落ち領域の輝度値は、燃焼領域R1の輝度値よりも低く、PCランス領域R2や背景領域R3の輝度値と近い。このため、平均値画像Im2を用いて生成される第1マスク画像M1では、生鉱落ち領域を抽出することができない。
生鉱落ち領域は、輝度の時間変動量が大きいので、標準偏差画像Im3によれば、生鉱落ち領域は、PCランス領域R2や背景領域R3と区別することができる。第2変形例は、燃焼領域R1と生鉱落ち領域の両方を抽出すらために、平均値画像Im2と標準偏差画像Im3とを基にして生成された第3マスク画像M3を用いる。
図23は、第2変形例に係る画像処理装置1aのブロック図である。画像処理装置1aの制御処理部2は、記憶部21、第1生成部22、第2生成部23、抽出部24および算出部25に加えて、第3生成部26、第4生成部27および第5生成部28を備える。
第3生成部26は、平均値画像Im2の生成に用いたレースウェイ104の複数の画像Im1を用いて、同じ位置の画素の標準偏差を示す標準偏差画像Im3を生成する。第3生成部26は、同じ位置の画素の標準偏差が選択される複数の画像Im1を時間軸に沿って移動させて(移動標準偏差)、標準偏差画像Im3を生成する。標準偏差画像Im3は、ばらつき画像の一例である。標準偏差の換わりに分散でもよい。
図24は、レースウェイ104の複数の画像Im1と標準偏差画像Im3との関係を説明する説明図である。レースウェイ104の複数の画像Im1の数が、N(Nは2以上の整数)とする。各画像Im1を構成する画素数がMとする(Mは整数)。1番目の画像Im1−1〜N番目の画像Im1−Nにおいて、1番目の画素の値の標準偏差が、標準偏差画像Im3を構成する1番目の画素の値となり、2番目の画素の値の標準偏差が、標準偏差画像Im3を構成する2番目の画素の値となり、・・・、M番目の画素の値の標準偏差が、標準偏差画像Im3を構成するM番目の画素の値となる。第3生成部26は、第1生成部22による図7に示す平均値画像Im2の生成と並行して、標準偏差画像Im3を生成する。
第4生成部27は、標準偏差画像Im3を用いて、第2マスク画像M2を生成する。図25は、平均値画像Im2、この画像から生成された第1マスク画像M1、標準偏差画像Im3、この画像から生成された第2マスク画像M2、および、第3マスク画像M3の一例を示す模式図である。図23および図25を参照して、第4生成部27は、標準偏差画像Im3をグレースケールの画像に変換する。次に、第4生成部27は、グレースケールに変換された標準偏差画像Im3を第2しきい値で二値化することにより、輝度値の時間変動量が小さい領域に対応する第2マスク領域R21、および、この時間変動量が大きい領域に対応する第2非マスク領域R22を有する第2マスク画像M2を生成する。第2しきい値は、予め生成された標準偏差画像Im3に含まれる生鉱落ち領域、燃焼領域R1、PCランス領域R2、背景領域R3のそれぞれの平均輝度値を基にして、オペレータ(ユーザ)が予め第4生成部27に設定をする。
第1生成部22は、第3生成部26による標準偏差画像Im3の生成と並行して、平均値画像Im2を生成する。第2生成部23は、平均値画像Im2を第1しきい値で二値化することにより、第1マスク画像M1を生成する。
第5生成部28は、第3マスク画像M3を生成する。第3マスク画像M3は、第1マスク画像M1に含まれる第1非マスク領域R12と、第2マスク画像M2に含まれる第2非マスク領域R22との論理和を示す第3非マスク領域R32を有する。第3非マスク領域R32以外の領域が、第3マスク領域R31となる。
図26は、図22に示す連続する20フレームのそれぞれに、第3マスク画像M3が重ねられた状態を示す模式図である。これと比較するために図27を示す。図27は、図22に示す連続する20フレームのそれぞれに、第1マスク画像M1が重ねられた状態を示す模式図である。図26および図27において、マスクされている領域(第3マスク領域R31)は、白で示されている。マスクされていない領域(第3非マスク領域R32)は、グレーで示されている。第3マスク画像M3を用いれば、燃焼領域R1(薄いグレー領域)と生鉱落ち領域R6(濃いグレー領域)とを抽出できることが分かる。
第2マスク画像M2(図25)を用いれば、生鉱落ち領域R6を抽出することができる。そして、燃焼領域R1の輝度値の時間変動量が大きい状態の場合、第2マスク画像M2で燃焼領域R1も抽出することができる。しかし、燃焼領域R1の輝度値の時間変動量が小さい状態の場合、第2マスク画像M2で燃焼領域R1を抽出することができない。そこで、第2変形例では、燃焼領域R1の輝度値の時間変動量が小さい状態の場合でも燃焼領域R1を抽出できるように、第3マスク画像M3を用いる。
未溶融鉱石が落下していない状態で作成された第3マスク画像M3について説明する。図28は、未溶融鉱石が落下していない状態での平均値画像Im2から生成された第1マスク画像M1、未溶融鉱石が落下していない状態での標準偏差画像Im3から生成された第2マスク画像M2、および、第3マスク画像M3の一例を示す模式図である。図29は、図2に示す連続する20フレームのそれぞれに、第3マスク画像M3が重ねられた状態を示す模式図である。図29において、マスクされている領域(第3マスク領域R31)は、白で示されている。マスクされていない領域(第3非マスク領域R32)は、グレーで示されている。図29および図10を参照して、第3マスク画像M3によっても、第1マスク画像M1の場合と同様な燃焼領域R1で抽出できる。従って、第3マスク画像M3は、未溶融鉱石がレースウェイ104に落下していない状態の場合、第1マスク画像M1と同様に燃焼領域R1の抽出精度が高いことが分かる。
第2変形例の動作を説明する。図30は、この動作を説明するフローチャートである。図23および図30を参照して、制御処理部2は、カメラ108から送られてきているレースウェイ104の動画Vを記憶部21に記憶させる。オペレータは、入力部4を用いて、燃焼領域R1および生鉱落ち領域R6の平均輝度値を出力する命令を制御処理部2に入力する。画像処理装置1aは、以降、カメラ108から送られてくるレースウェイ104の動画Vの各フレームについて燃焼領域R1および生鉱落ち領域R6を抽出し、これらの領域の平均輝度値を出力する。詳しく説明する。
制御処理部2は、IF部3にフレーム(レースウェイ104の画像Im1)が入力したか否かを判断する(S11)。制御処理部2は、IF部3にフレームが入力していないと判断したとき(S11でNo)、処理S11を繰り返す。
制御処理部2が、IF部3にフレームが入力したと判断したとき(S11でYes)、第1生成部22、第3生成部26は、それぞれ、このフレームの順番nより、一つ前の順番n−1から始まる連続する順番n−1〜n−kのフレーム(レースウェイ104の複数の画像Im1)を用いて、平均値画像Im2、標準偏差画像Im3を生成する(S12)。
図23、図25および図30を参照して、第2生成部23は、処理S12で生成された平均値画像Im2を用いて第1マスク画像M1を生成し、第4生成部27は、処理S12で生成された標準偏差画像Im3を用いて第2マスク画像M2を生成する(S13)。第5生成部28は、処理S13で生成された第1マスク画像M1の第1非マスク領域R12と、処理S13で生成された第2マスク画像M2の第2非マスク領域R22との論理和を示す第3非マスク領域R32を有する第3マスク画像M3を生成する(S14)。
抽出部24は、処理S14で生成された第3マスク画像M3をマスクにして、順番nのフレームから燃焼領域R1および生鉱落ち領域R6を抽出する(S15)。生鉱落ち領域R6は、レースウェイ104に未溶融鉱石が落下している状態の場合に抽出される。
算出部25は、処理S16で抽出された領域の平均輝度値を算出する(S16)。出力部5は、処理S16で算出された平均輝度値を出力する(S17)。オペレータは、平均輝度値を参考にして、燃焼領域R1の状態を判断したり、未溶融鉱石がレースウェイ104に落下しているか否かを判断したりする。
オペレータは、入力部4を用いて、燃焼領域R1および生鉱落ち領域R6の平均輝度値の出力を停止する命令を制御処理部2に入力することができる。制御処理部2は、燃焼領域R1および生鉱落ち領域R6の平均輝度値の出力を停止する命令が入力されたか否かを判断する(S18)。制御処理部2が、燃焼領域R1および生鉱落ち領域R6の平均輝度値の出力を停止する命令が入力されたと判断したとき(S18でYes)、画像処理装置1aは、燃焼領域R1および生鉱落ち領域R6の平均輝度値を出力する処理を終了する。制御処理部2が、燃焼領域R1および生鉱落ち領域R6の平均輝度値の出力を停止する命令が入力されていないと判断したとき(S18でNo)、処理S11に戻る。
1,1a 画像処理装置
100 高炉
101 羽口
102 送風管
103 高温空気
104 レースウェイ
105 PCランス
106 微粉炭
107 羽口覗き窓
108 カメラ
Im1 画像(レースウェイの画像)
Im2 平均値画像(代表値画像の一例)
Im3 標準偏差画像(ばらつき画像の一例)
M1 第1マスク画像
M2 第2マスク画像
M3 第3マスク画像
M4 収縮処理がされた第1マスク画像
R1 燃焼領域
R1−a コークスの燃焼領域
R1−b 微粉炭の燃焼領域
R2 PCランス領域
R3 背景領域
R4 羽口の輪郭
R6 生鉱落ち領域
R11 第1マスク領域
R12 第1非マスク領域
R21 第2マスク領域
R22 第2非マスク領域
R31 第3マスク領域
R32 第3非マスク領域
V 動画

Claims (7)

  1. カメラが高炉の羽口を通してレースウェイを複数の時刻で撮影することにより得られた、前記レースウェイの複数の画像を用いて、同じ位置の画素の代表値を示す代表値画像を生成する第1生成部と、
    前記代表値画像を第1しきい値で二値化することにより、背景領域およびPCランス領域に対応する第1マスク領域、および、燃焼領域に対応する第1非マスク領域を有する第1マスク画像を生成する第2生成部と、
    前記複数の画像の撮影後に前記カメラが前記レースウェイを撮影することにより得られた前記レースウェイの画像に、前記第1マスク画像をマスクして、前記燃焼領域を抽出する抽出部と、を備える、画像処理装置。
  2. 前記第1生成部は、前記同じ位置の画素の前記代表値が選択される前記複数の画像の範囲を時間軸に沿って移動させて前記代表値画像を生成する、請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記抽出部によって抽出された前記燃焼領域の輝度の代表値を算出する算出部をさらに備える、請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 前記第2生成部は、前記第1非マスク領域を収縮処理する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  5. 前記複数の画像を用いて、前記同じ位置の画素のばらつきの値を示すばらつき値画像を生成する第3生成部と、
    前記ばらつき値画像を第2しきい値で二値化することにより、輝度値の時間変動量が小さい領域に対応する第2マスク領域、および、前記時間変動量が大きい領域に対応する第2非マスク領域を有する第2マスク画像を生成する第4生成部と、
    前記第1非マスク領域と前記第2非マスク領域との論理和を示す第3非マスク領域を有する第3マスク画像を生成する第5生成部と、をさらに備え、
    前記抽出部は、前記レースウェイの画像に対して、前記第1マスク画像の換わりに前記第3マスク画像をマスクにして、前記燃焼領域および未溶融鉱石が落下する領域を示す生鉱落ち領域を抽出する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  6. 前記第3生成部は、前記同じ位置の画素の前記ばらつきの値が選択される前記複数の画像を時間軸に沿って移動させて前記ばらつき値画像を生成する、請求項5、請求項2を引用する請求項3または請求項4のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  7. カメラが高炉の羽口を通してレースウェイを複数の時刻で撮影することにより得られた、前記レースウェイの複数の画像を用いて、同じ位置の画素の代表値を示す代表値画像を生成する第1生成ステップと、
    前記代表値画像を第1しきい値で二値化することにより、背景領域およびPCランス領域に対応する第1マスク領域、および、燃焼領域に対応する第1非マスク領域を有する第1マスク画像を生成する第2生成ステップと、
    前記複数の画像の撮影後に前記カメラが前記レースウェイを撮影することにより得られた前記レースウェイの画像に、前記第1マスク画像をマスクして、前記燃焼領域を抽出する抽出ステップと、を備える、画像処理方法。
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