JP2020199812A - 無人飛行体、無人飛行体の制御方法及びプログラム - Google Patents

無人飛行体、無人飛行体の制御方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】相対的に大きな重量を積載可能であり、かつ、高精度の測位に応じた機敏な飛行が可能な無人飛行体、無人飛行体の制御方法及びプログラムを提供すること。【解決手段】モーター6A〜6Cの回転軸にそれぞれ接続されたプロペラ8が回転することによって推力を得る無人飛行体1は、複数のモーターによってモーターグループ60A〜60Dが構成され、モーターグループは、偶数である所定の数だけ配置され、同一のモーターグループに属するすべてのモーターは同一方向に回転するように構成されており、隣り合うモーターグループを構成するモーターは、反対方向に回転するように構成されており、各モーターグループの推力を制御することによって、飛行方向及び飛行速度を調整する全体制御手段を有する。【選択図】図4

Description

本発明は、無人飛行体、無人飛行体の制御方法及びプログラムに関する。
従来、小型無人飛行体(「ドローン」とも呼ばれる。)が農薬の散布等に利用されている
(例えば、特許文献1)。
特開2018−111429号公報
ドローンの一般的な用途の一つとして、空中撮影が広く行われている。これに対して、例えば、農薬の散布を行うドローンは、空中撮影を行うドローンに比べて、相対的に大きな重量の貨物、すなわち、農薬を搭載する必要がある。このため、相対的に大きなモーターと大きなプロペラによって、大きな推力を得るのが一般的である。ここで、安全かつ効率的に農薬を散布するためには、所定の経路を所定の速度で飛行する必要がある。この点、準天頂衛星みちびきなどの航法衛星からの測位用電波を利用することによって、高精度の測位(位置及び速度の算出)が可能になったのであるが、ドローンの制御に機敏性を欠く場合には、高精度の測位に応じた機敏な飛行が困難である。
本発明はかかる問題の解決を試みたものであり、相対的に大きな重量を積載可能であり、かつ、高精度の測位に応じた機敏な飛行が可能な無人飛行体、無人飛行体の制御方法及びプログラムを提供することを目的とする。
第一の発明は、モーターの回転軸にそれぞれ接続されたプロペラが回転することによって推力を得る無人飛行体であって、複数の前記モーターによってモーターグループが構成され、前記モーターグループは、偶数である所定の数だけ配置され、同一の前記モーターグループに属するすべての前記モーターは同一方向に回転するように構成されており、隣り合う前記モーターグループを構成する前記モーターは、反対方向に回転するように構成されており、各前記モーターグループの推力を制御することによって、飛行方向及び飛行速度を調整する全体制御手段を有する、無人飛行体である。
第一の発明の構成によれば、無人飛行体は、モーターグループを構成する複数のモーターに接続されたプロペラの回転によって推力を得る。ここで、一つのモーターグループ全体と等しい推力を発生する、相対的に大きなモーター(以下、「大モーター」という。)を想定する。従来、相対的に大きな重量を積載するドローンにおいて、例えば、6台の大モーターで推力を得ていた。大モーターの慣性力は、本発明のモーターグループを構成する各モーターの慣性力よりも大きい。本発明の構成によれば、各モーターグループが発生する推力の変更は、各モーターの回転速度を変更することによって実施することができる。これに対して、大モーターの推力を変更する場合には、本発明におけるモーターよりも慣性力が大きな大モーターの回転速度を変更する必要がある。このため、本発明の構成によれば、大モーターの推力の変更を実施する場合よりも、迅速に各モーターグループの推力の変更を実施することができるから、大きな積載能力を有しつつ、飛行方向や飛行速度を迅速に変更することができる。これにより、相対的に大きな重量を積載可能であり、かつ、高精度の飛行が可能となる。
第二の発明は、第一の発明の構成において、前記全体制御手段は、各前記モーターグループに属するすべての前記モーターの回転速度を同一に維持しつつ、前記回転速度を制御するように構成されている、無人飛行体である。
第二の発明の構成によれば、各モーターグループに属するすべてのモーターの回転速度は、同一に維持される。すなわち、要求される飛行速度などによって、各モーターグループの推力は制御されるが、各モーターグループに属する複数のモーターは同一の回転速度を維持しつつ、その回転速度が制御されるから、全体制御手段による制御は、上述の大モーターの場合と同様であり、制御の信頼性が高い。
第三の発明は、第一の発明の構成において、前記全体制御手段は、各前記モーターグループに属する少なくとも一つの前記モーターの回転速度が他の前記モーターの回転速度とは異なるように制御するように構成されている、無人飛行体である。
第三の発明の構成によれば、例えば、各モーターグループに属する複数のモーターのうち、一部のモーターの回転速度を変更することによって、飛行方向や飛行速度の微細な変更を迅速に実施することができる。これにより、高精度な測位によって、無人飛行体の測位位置が予定経路上の位置とわずかに乖離していた場合において、迅速に飛行位置の補正を実施することができる。
第四の発明は、第三の発明の構成において、推力が所定の推力から乖離している前記モーターグループを異常グループとして特定する異常グループ特定手段と、前記異常グループにおいて、回転速度が所定の回転速度から乖離している前記モーターを異常モーターとして特定する異常モーター特定手段と、を有し、前記全体制御手段は、前記異常グループおいて、前記異常モーター以外の前記モーターの回転速度を調整することによって、前記異常グループの推力を前記所定の推力になるように制御するように構成されている、無人飛行体である。
第四の発明の構成によれば、一つのモーターグループ内において異常モーターが発生した場合には、他のモーターの回転速度を調整することによって、異常グループの推力を所定の推力になるように維持することができる。
第五の発明は、第四の発明の構成において、前記異常グループ特定手段は、前記無人飛行体の進行方向及び回転方向によって、前記推力が前記所定の推力から乖離していると判断するように構成されており、前記異常モーター特定手段は、前記異常グループを構成する各前記モーターを順次制御し、前記無人機の実際の動作の変動に基づいて、前記異常モーターを特定するように構成されている、無人飛行体である。
一般的に、ドローンは、自律飛行装置を構成するジャイロや加速度センサーよって、飛行方向及び回転方向を検知し、モーターの回転速度を制御している(以下、「通常制御」という。)。この点、第五の発明の構成によれば、通常制御によって得られる飛行方向及び回転方向によって、異常グループ及び異常モーターを特定することができる。
第六の発明は、第四の発明の構成において、前記異常グループ特定手段は前記異常モーター特定手段を含み、前記各モーターの回転速度を検出する検出装置からの出力に基づいて、前記異常モーターを特定し、前記異常モーターを含む前記モーターグループを異常グループとして特定するように構成されている、
無人飛行体である。
第六の発明の構成によれば、各モーターの回転速度を検出する検出装置からの出力に基づいて、異常モーターと異常グループを同時に特定することができる。
第七の発明は、第四の発明乃至第六の発明のいずれかの構成において、前記全体制御手段は、前記異常グループと隣接し、前記無人飛行体が前進する場合において、同一の推力を発生するようになっている他の前記モーターグループに属する前記モーターの回転状態を、前記異常グループに属する前記モーターの回転状態と対応するように制御するように構成されている、無人飛行体である。
第七の発明の構成によれば、例えば、無人飛行体が4つのモーターグループを有し、2つのモーターグループが飛行方向における前方で、2つのモーターグループが後方であるとき、後方の一つのモーターグループに異常モーターが生じると、もう一つの後方のモーターグループ(以下、「正常グループ」という。)のモーターの回転状態を、異常グループに属するモーターの回転状態と対応するように制御する。これにより、後方の二つのモーターグループの推力及び反力、無人飛行体に与える力の方向が、異常がなかったときの状態を維持するから、安定した飛行を実現することができる。
第八の発明は、第四の発明乃至第七の発明のいずれかの構成において、前記異常モーターの回転を停止する回転停止手段を有する、無人飛行体である。
異常を生じているモーターは、回転速度の制御が困難であってり、回転状態の安定性を欠く場合がある。この点、第八の発明の構成によれば、異常モーターの回転を停止し、異常がないモーターのみを回転することができるから、確実かつ安定性を有する制御を実現することができる。
第九の発明は、第四の発明、第五の発明、第六の発明または第八の構成において、各前記モーターグループを構成する複数の前記モーターの数は奇数であり、かつ、前記無人飛行体の重心を通る仮想軸に対して線対称に配置されており、前記異常グループにおける前記異常モーターが、複数の前記モーターにおいて中心に位置する中心モーターであるか否かを判断する位置判断手段と、前記位置判断手段によって、前記異常モーターが前記中心モーターではないと判断した場合に、前記無人飛行体の進行方向を補正する補正手段と、を有する無人飛行体である。
中心モーターは、他のモーターによって異常グループ全体としての推力の低下が補償された場合において、異常グループが発生する推力が無人飛行体の進行方向に影響を与えないモーターとして定義される。異常モーターが中心モーターではない場合には、他のモーターによって異常グループ全体としての推力の低下が補償された場合において、異常グループが発生する推力が無人飛行体の進行方向に影響を与える。この点、第九の発明の構成によれば、異常モーターが中心モーターであるか否かを判断し、異常モーターが中心モーターではない場合には、補正手段によって進行方向を補正することができる。
第十の発明は、第一の発明乃至第九の発明のいずれかの構成において、各前記モーターグループを構成する前記モーターの数は、2以上6以下である、無人飛行体である。
第十一の発明は、複数のモーターによってモーターグループを構成し、同一の前記モーターグループに属する複数の前記モーターは同一方向に回転するように構成されており、隣り合う前記モーターグループを構成する前記モーターは、反対方向に回転するように構成されており、前記モーターの回転軸にそれぞれ接続されたプロペラが回転することによって推力を得る無人飛行体の制御方法であって、前記モーターグループにおいて、推力が正常ではない前記モーターグループを異常グループとして特定する異常グループ特定ステップと、前記異常グループにおいて、推力が正常ではない前記モーターを異常モーターとして特定する異常モーター特定ステップと、前記異常グループおいて、前記異常モーター以外の前記モーターの回転速度を調整することによって、前記異常グループの推力が所定の推力になるように制御する全体調整ステップと、を有する無人飛行体の制御方法である。
第十二の発明は、複数のモーターによってモーターグループを構成し、同一の前記モーターグループに属する複数の前記モーターは同一方向に回転するように構成されており、隣り合う前記モーターグループを構成する前記モーターは、反対方向に回転するように構成されており、前記モーターの回転軸にそれぞれ接続されたプロペラが回転することによって推力を得る無人飛行体を制御するコンピュータを、前記モーターグループにおいて、推力が正常ではない前記モーターグループを異常グループとして特定する異常グループ特定手段、前記異常グループにおいて、推力が正常ではない前記モーターを異常モーターとして特定する異常モーター特定手段、前記異常グループおいて、前記異常モーター以外の前記モーターの回転速度を調整することによって、前記異常グループの推力が所定の推力になるように制御する全体調整手段、として機能させるためのプログラムである。
本発明によれば、相対的に大きな重量を積載可能であり、かつ、高精度の測位に応じた機敏な飛行が可能である。
本発明の第一の実施形態に係る無人飛行体を示す概略斜視図である。 無人飛行体の概略平面図である。 無人飛行体の機能構成を示す概略図である。 無人飛行体の制御方法を示す概念図である。 無人飛行体の制御方法を示す概念図である。 無人飛行体の制御方法を示す概念図である。 無人飛行体の制御方法を示すフローチャートである。 本発明の第二の実施形態に係る無人飛行体の制御方法を示す概念図である。 無人飛行体の制御方法を示す概念図である。 無人飛行体の制御方法を示す概念図である。 無人飛行体の制御方法を示す概念図である。 無人飛行体の制御方法を示す概念図である。 無人飛行体の制御方法を示す概念図である。 無人飛行体の制御方法を示すフローチャートである。 本発明の第三の実施形態に係る無人飛行体の制御方法を示す概念図である。 無人飛行体の動作を概念的に示す図である。 無人飛行体の動作を概念的に示す図である。 無人飛行体の制御方法を示す概念図である。 無人飛行体の制御方法を示す概念図である。 無人飛行体の制御方法を示す概念図である。 無人飛行体の制御方法を示す概念図である。 無人飛行体の制御方法を示す概念図である。 無人飛行体の制御方法を示す概念図である。 無人飛行体の制御方法を示す概念図である。 無人飛行体の制御方法を示すフローチャートである。 無人飛行体の制御方法を示すフローチャートである。 無人飛行体の制御方法を示す概念図である。 無人飛行体の制御方法を示す概念図である。 無人飛行体の制御方法を示す概念図である。 無人飛行体の制御方法を示す概念図である。 無人飛行体の制御方法を示す概念図である。 無人飛行体の制御方法を示すフローチャートである。 無人飛行体の制御方法を示す概念図である。 無人飛行体の制御方法を示す概念図である。 無人飛行体の制御方法を示す概念図である。 無人飛行体の制御方法を示す概念図である。 無人飛行体の制御方法を示す概念図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。以下の説明においては、同様の構成には同じ符号を付し、その説明を省略又は簡略する。なお、当業者が適宜実施できる構成については説明を省略し、本発明の基本的な構成についてのみ説明する。
<第一の実施形態>
図1に示す無人機(ドローン)1は、モーターの回転軸にそれぞれ接続されたプロペラの回転によって推力を得て、所定の経路を自律飛行する無人飛行体の一例である。無人機1は、無人機1を管理する地上操縦装置200(図3参照)からの制御信号を受信して、飛行を開始するようになっている。
無人機1は、筐体2を有する。筐体2には、無人機1の各部を制御するコンピュータ、自律飛行装置、無線通信装置、測位装置、バッテリー等が配置されている。測位装置は、準天頂衛星みちびきやGPS(Global Positioning System)などの航法衛星システムからの測位用電波を利用して、無人機1の現在位置を測位するための装置である。また、筐体2には、固定装置12を介して、カメラ14が配置されている。
無人機1は、カメラ14によって、下方の画像を取得する。カメラ14は、可視光カメラであるが、これとは異なり、マルチスペクトルカメラであってもよい。固定装置12は、カメラ14による撮影画像のぶれを最小化し、かつ、カメラ14の光軸を任意の方向に制御することができる3軸の固定装置(いわゆる、ジンバル)である。
筐体2には、丸棒状のアーム4A乃至4Dが接続されている。アーム4A乃至4Dは、筐体2を中心して放射状に配置されている。各アーム4A乃至4Dには、各アーム4A乃至4Dを直交する方向に延在する枝状のアームである枝アーム4aが接続されている。
各アーム4A乃至4D及びそれぞれの枝アーム4aには、モーター6が接続されており、各モーター6にはプロペラ8が接続されている。アーム4Aには、モーター6が1台接続され、アーム4Aの枝アーム4aにはモーター6が2台接続されている。以下、モーター6の台数について、「アーム4Aのモーター」というときには、アーム4に接続されているモーター6とその枝アーム4aに接続されているモーター6を含むものとする。すなわち、アーム4Aに接続されているモーター6の台数は3台である。このことは、他のアーム4B乃至4Dについても同様であり、各アーム4B乃至4Dにはモーター6が奇数台ずつ接続されており、本実施形態においては、3台ずつ接続されている。
各モーター6は、直流モーター(ブラシレスDCモーター)である。各モーター6は、筐体2内の自律飛行装置によってそれぞれ独立して制御され、無人機1を上下水平方向の移動や空中での停止(ホバリング)及び姿勢制御を自在に行うことができるようになっている。自律飛行装置は、慣性センサー及び気圧センサー、磁気センサーを含む。自律飛行装置は、これらのセンサーからの出力を参照して、無人機1の姿勢及び飛行経路を予定した姿勢や飛行経路に維持するように制御するようになっている(以下、「通常制御」と呼ぶ。)。
図2は、無人機1を上方から下方に向かう方向(図1の矢印Z1に示す方向)において視た概略平面図である。図2においては、モーター6をその位置に応じて、モーター6A,6B及び6Cとして区別している。図2に示すように、アーム4A乃至4Dには、それぞれ、モーター6A乃至6Cが接続されている。複数のモーター6A等によって、各モーターグループ60A乃至60Dが構成されている。アーム4Aに接続されたモーター6A乃至6Cがモーターグループ60Aを構成し、アーム4Bに接続されたモーター6A乃至6Cがモーターグループ60Bを構成し、アーム4Cに接続されたモーター6A乃至6Cがモーターグループ60Cを構成し、アーム4Dに接続されたモーター6A乃至6Cでモーターグループ60Dを構成している。
モーターグループ60A等の数は偶数である所定の数として規定されており、本実施形態においては、4つのモーターグループ60A等が配置されている。モーターグループ60A等は、筐体2の中心に位置するように調整される重心位置2Gに対して、対称に配置されている。各モーターグループ60A等を構成するモーター6A等において、中心に位置するモーター6Bを中心モーターと呼ぶ。
モーターグループ60Aに属するすべてのモーター6A等は同一方向に回転するように構成されており、このことは、モーターグループ60B等においても同様である。また、隣り合うモーターグループ60A等を構成するモーター6A等は、反対方向に回転するように構成されている。具体的には、モーターグループ60Aを構成するモーター6A等は矢印X2に示す反時計回りに回転し、モーターグループ60Bを構成するモーター6A等は矢印X1に示す時計回りに回転する。モーターグループ60Cを構成するモーター6A等は矢印X1に示す時計回りに回転し、モーターグループ60Dを構成するモーター6A等は矢印X2に示す反時計回りに回転する。
反力に着目すると、モーターグループ60Aは全体として時計回りの反力を発生し、モーターグループ60Bは全体として反時計回りの反力を発生し、モーターグループ60Cは全体として反時計回りの反力を発生し、モーターグループ60Dは全体として時計回りの反力を発生する。4つのモーターグループ40A等が筐体2に対して点対称に配置され、隣り合うモーターグループが互いに反対方向の反力を発生することによって、互いに反力を打ち消しあっている。
矢印a1に示す方向を前方とする。無人機1は、基本的に、前方に飛行する。前方に位置するモーターグループ60C及び60Dを前方のモーターグループまたは前方ペアと呼び、後方に位置するモーターグループ60A及び60Bを後方のモーターグループまたは後方ペアと呼ぶ。無人機1が前方に飛行するときには、後方ペアが同一の大きさの推力を発生し、互いに反力を相殺する。また、前方ペアが同一の大きさの推力を発生し、互いに反力を相殺する。後方ペアが発生する推力は、前方ペアが発生する推力よりも大きい。
図3は、無人機1の機能構成を示す図である。図3に示すように、無人機1は、CPU(Central Processing Unit)100、記憶部102、無線通信部104、衛星測位部106、自律制御部108、駆動制御部110、画像処理部112、及び、電源部114を有する。
無人機1は、無線通信部104によって、地上操作装置200と通信可能になっている。無人機1は、無線通信部104によって、地上操作装置200から、発進等の指示を受信する。地上操作装置200は、コンピュータで構成されている。
無人機1は、衛星測位部106によって、無人機1自体の位置を測位することができる。衛星測位部106は、基本的に、4つ以上の航法衛星からの測位用電波を受信して無人機1の位置を算出する。航法衛星からの測位用電波を受信して行う測位は周知技術であるから、説明を省略する。無人機1自体の位置情報は、無人機1の移動経路の決定及び自律移動のために使用するほか、画像処理部112によって撮影した画像データと座標(位置)とを紐づけするために使用する。
自律制御部108は、自律飛行装置に対応し、例えば、加速度センサー及びジャイロセンサーからの出力や、衛星測位部106によって算出した測位位置によって、駆動制御部110を介してモーター6A等の回転を制御する。
駆動制御部110によって、無人機1は各モーター6A等(図2参照)に接続されたプロペラ8(図2参照)の回転を制御し、上下水平移動や空中停止、傾きなどの姿勢を制御するようになっている。
画像処理部112によって、無人機1はカメラ14(図1参照)を作動させて外部の画像を取得することができる。
電源部114は、例えば、交換可能な可充電電池であり、無人機1の各部に電力を供給するようになっている。
記憶部102には、出発点から目的位置まで自律移動するための移動計画を示すデータ等の自律移動に必要な各種データ及びプログラムのほか、全体制御プログラムを格納している。全体制御プログラムとCPU100は、全体制御手段の一例である。
無人機1は、全体制御プログラムによって、各モーターグループ60A等の推力を制御することによって、飛行方向及び速度を調整するように構成されている。
無人機1は、全体制御プログラムによって、各モーターグループ60A等に属するすべてのモーター6A等の回転速度を同一に維持しつつ、回転速度を制御するように構成されている。例えば、無人機1は、モーターグループ60Aに属するモーター6A,6B及び6Cを一つの上述の大モーターのように制御する。
無人機1は、すべてのモーターグループ60A等の推力を同一にし、空中停止(ホバリング)を行う。空中停止における無人機1全体としての推力は、無人機1に作用する重力と同一の大きさである。このとき、モーターグループ60Aを構成するモーター6Aは同一の回転速度で回転している。このことは、他のモーターグループ60B等においても同様である。例えば、全てのモーター6A等の回転速度は毎分4000回(RPM: Rotations Per Minute)であり、同一の回転速度である。すべてのモーター6Aの回転速度を、例えば、3500RPMに減少させると、無人機1は、水平方向の位置を維持しつつ、高度を下げる。
図4に示すように、無人機1は、前方(矢印a1に示す方向)に飛行する場合には、後方ペアを構成するモーターグループ60A及び60Bの推力を、前方ペアを構成するモーターグループ60C及び60Dの推力よりも大きくする。
後方ペアの推力を前方ペアの推力よりも大きくするために、無人機1は、後方ペアの各モーターグループ60A及び60Bを構成するモーター6A等の回転速度を、前方ペアを構成するモーターグループ60C及び60Dを構成するモーター6A等の回転よりも速くする。このとき、モーターグループ60Aを構成するすべてのモーター6A等は同一の回転速度で回転し、このことは、他のモーターグループ60B等においても同様である。
例えば、モーターグループ60A及び60Bを構成する各モーター6A等の回転速度を4500RPMとし、モーターグループ60C及び60Dを構成する各モーター6A等の回転速度を4200RPMとする。なお、後方ペアのモーターの回転速度を増加するときには、前方ペアのモーターの回転速度も増加することによって、鉛直方向の推力を維持し、無人機1の高度を維持する。前方ペアのモーターの回転速度の増加は、無人機1の高度を維持するための制御であり、後方ペアのモーターの回転速度の増加の程度よりも小さい。なお、水平移動における高度を維持するための制御は周知技術であるから、以下、適宜、説明を省略する。
図5に示すように、無人機1は、横方向(矢印a2に示す方向)に進行する場合には、進行方向を基準として後方のモーターグループ60A及び60Cの推力を前方のモーターグループ60B及び60Dの推力よりも大きくする。モーターグループ60A及び60Cの推力を増加するために、無人機1は、モーターグループ60A及び60Cを構成するモーター6A等の回転速度を、モーターグループ60B及び60Dを構成するモーター6A等の回転速度よりも速くする。このとき、各モーターグループ60A等においては、すべてのモーター6A等は同一の回転速度で回転する。
図6に示すように、無人機1は、矢印a3に示す方向に回転する場合には、その回転方向と逆方向に回転するモーターの回転速度を相対的に増加する。具体的には、モーターグループ60A及びモーターグループ60Dを構成するモーター6A等の回転速度を、モーターグループ60B及びモーターグループ60Cを構成するモーター6A等の回転速度よりも速くする。これにより、矢印X2方向とは逆方向の反力、すなわち、矢印a3に示す方向の反力を相対的に大きくし、矢印a3方向の回転を実施する。
以下、図7を参照して、無人機1の制御方法の概略を説明する。無人機1が飛行を開始し(図7のステップST1)、方向または速度などの飛行状態を変更すると判断すると(ステップST2)、各モーターグループ60A等内のすべてのモーター6A等を同一回転速度に維持しつつ、変更する(ステップST3)。
上述のように、無人機1は、各モーターグループ60A等の推力を制御するために、各モーターグループ60A等を構成する各モーター6A等の回転速度を制御し、進行方向や速度及び機首方向の変更を実施する。これに対して、例えば、モーターグループ60Aと同一の推力を得るために、一つの相対的に大きなプロペラを回転させる一つの相対的な大きなモーター(上述の「大モーター」)を想定すると、本実施形態における複数の各モーター6A等よりも慣性力が大きく、回転状態の変更に相対的に長時間を要するから、進行方向や速度及び機首方向の変更といった飛行状態の変更に相対的に長時間を要する。言い換えると、本実施形態においては、各モーター6A等の回転速度の制御によって各モーターグループの推力を制御するから、相対的に短時間で進行方向や速度及び機首方向の変更を完了することができる。これは、準天頂衛星みちびき等の航法衛星システムを構成する航法衛星からの航法電波を利用して高精度の測位を実施して飛行経路を制御する場合において、測位結果に対して、無人機1の飛行状態を機敏に対応させ、きめ細かく飛行経路や飛行速度、あるいは、機首方向の補正をすることができることを意味する。
<第二の実施形態>
図8乃至図14を参照して、第二の実施形態について説明する。第一の実施形態と共通する点は説明を適宜省略する。第二の実施形態においては、無人機1は、各モーターグループ60A等内のモーター6A等の回転速度をそれぞれ制御する。すなわち、各モーターグループ60A等において、モーター6A等の回転速度は必ずしも同一ではない。これにより、進行方向のより微細な変更や進行速度の微細な増減、あるいは、機首方向のより微細な変更を迅速に実施することができる。
本明細書において、モーターグループ60Aを構成するモーター6Aと、他のモーターグループ60B等を構成するモーター6Aを「対応するモーター」と呼ぶ。このことは、モーター6B及び6Cにおいても同様である。すなわち、同一の符号が付されたモーターは、互いに対応するモーターである。
筐体2の中心を通過する前進方向(矢印a1に示す方向)の軸線L1(図8参照)を想定すると、モーターグループ60A及び60Bの対応するモーターは、軸線L1に対して線対称に配置されている。また、モーターグループ60C及び60Dの対応するモーターは、軸線L1に対して線対称に配置されている。筐体2の中心を通過する前進方向(矢印a1に示す方向)と直行する方向の軸線L2(図10参照)を想定すると、モーターグループ60A及び60Cの対応するモーターは、軸線L2に対して線対称に配置されている。また、モーターグループ60B及び60Dの対応するモーターは、軸線L2に対して線対称に配置されている。
第二の実施形態において、無人機1は、全体制御プログラムによって、各モーターグループ60A等に属する少なくとも一つのモーターの回転速度が他のモーターとは異なるように制御するように構成されている。
例えば、ホバリングの状態から微速前進する場合や、前進速度をわずかに増加する場合には、後方ペアにおいて、少なくとも一組の対応するモーターの回転速度を大きくする。例えば、図8に示すように、後方ペアであるモーターグループ60Aのモーター6B、及びモーターグループ60Bのモーター6Bの回転速度を他のモーター6A及び6Cの回転速度よりも大きくする。これにより、微速前進やわずかな速度の増加を迅速に実施することができる。本実施形態とは異なり、微速前進する場合や前進速度をわずかに増加するために、後方ペアであるモーターグループ60A及び60Bにおいて、それぞれのモーター6Aの回転速度を増加してもよいし、それぞれのモーター6Cの回転速度を増加してもよい。
上述の微速前進やわずかな速度の増加よりも、さらに速い速度での前進あるいや速度の増加を実施する場合には、複数の対応するモーターの回転速度を大きくする。例えば、図9に示すように、後方ペアであるモーターグループ60Aにおいて、モーター6B及び6Cの回転速度をモーター6Aの回転速度よりも大きくし、モーターグループ60Bを構成するモーター6B及びモーター6Cの回転速度をモーター6Aの回転速度よりも大きくする。
図10に示すように、横方向(矢印a2に示す方向)に進行するときに、後方のモーターグループ60A及び60Cを構成するモーター6A等のうち、それぞれのモーター6Bの回転速度を相対的に増加する。これにより、迅速に微速前進やわずかな速度の増加を実施することができる。
横方向への進行において、上述の微速前進やわずかな速度の増加よりもさらに速い速度での前進あるいや速度の増加を実施する場合には、例えば、図11に示すように、モーターグループ60Aのモーター6A及び6B、モーターグループ60Cを構成するモーター6A及びモーター6Bの回転速度を相対的に増加する。
例えば、ホバリングの状態からわずかに回転する場合には、図12に示すように、矢印a3に示す回転方向とは反対方向に回転しているモーターグループ60A及び60Dを構成するモーター6A等のうち、それぞれのモーター6Bの回転速度を相対的に増加する。これにより、迅速にわずかな回転を実施することができる。
例えば、図12の回転よりもさらに大きく回転する場合や、さらに迅速に回転する場合には、図13に示すように、矢印a3に示す回転方向とは反対方向に回転しているモーターグループ60Aのモーター6B及び6C、モーターグループ60Dのモーター6B及び6Cの回転速度を相対的に増加する。これにより、わずかに大きな回転を迅速に実施することができる。
以下、図14を参照して、無人機1の制御方法の概略を説明する。無人機1が飛行を開始し(図14のステップST1)、方向または速度などの飛行状態を変更すると判断すると(ステップST2)、各モーターグループ60A等内の各モーター6A等の回転速度をそれぞれ制御する(ステップST3A)。
上述のように、無人機1は、各モーターグループ60A等の推力を制御するために、各モーター6A等の回転速度をそれぞれ制御するから、進行方向や速度及び機首の方向の微細な変更を迅速に実施することができる。また、準天頂衛星みちびきからの航法電波を利用して高精度の測位を実施して飛行経路を制御する場合には、無人機1が予定した航路や速度のわずかなずれを算出することができるのであるが、無人機1によれば、そのようなわずかなずれを迅速に補正することができる。
<第三の実施形態>
図15乃至図24を参照して、第三の実施形態について説明する。第二の実施形態と共通する点は説明を適宜省略する。第三の実施形態においては、無人機1は、いずれかのモーターグループ60A等において、推力が所定の推力から乖離しているモーターグループ、すなわち、推力に異常を生じているモーターグループを異常グループとして特定する。本明細書において、所定の推力を「推力A1」とする。さらに、無人機1は、異常グループにおいて回転速度が所定の回転速度から乖離しているモーター、すなわち、回転速度に異常を生じているモーターを異常モーターとして特定する。本明細書において、所定の回転速度を「回転速度R1」とする。無人機1は、異常グループにおいて、異常モーター以外のモーターの回転速度を調整し、回転速度R2とすることによって、異常グループが発生する推力が推力A1になるように制御するように構成されている。異常モーターが回転を停止している場合や回転速度R1よりも低速度で回転している場合には、回転速度R2は、回転速度R1よりも大きな回転速度である。さらに、無人機1は、異常グループと隣接し、前進時において同一の推力を発生するように構成されている他のモーターグループに属するモーターの回転速度を、異常グループに属するモーターの回転状態と対応するように制御する。本実施形態において、モーター6A等の回転速度の制御は、いわゆるオープンループ制御によって実施される。
第三の実施形態において、無人機1は、記憶部102に異常グループ特定プログラム、及び、異常モーター特定プログラムを格納している。異常グループ特定プログラムとCPU100は、異常グループ特定手段の一例である。異常モーター特定プログラムとCPU100は、異常モーター特定手段の一例である。
無人機1は、異常グループ特定プログラムによって、モーターグループ60A等において、推力が推力A1から乖離しているモーターグループを異常グループとして特定する。上述のように、自律制御部108(図3参照)は、例えば、加速度センサー及びジャイロセンサーによって、無人機1の姿勢や動きを算出する。モーターグループ60A等において、いずれかのモーターグループの推力が、推力A1から乖離した場合には、無人機1の姿勢や動きは、予定している姿勢や動きと乖離する。このため、無人機1は、無人機1の姿勢や動きによって、モーターグループ60A等において、いずれかのモーターグループの推力が、推力A1から乖離しているか否かを判断することができる。
また、無人機1は、その姿勢や動きの態様によって、いずれのモーターグループの推力に異常が生じたのかを特定することができる。
無人機1は、所定のアルゴリズムによって、無人機1の姿勢や動きが予定した姿勢や動きと乖離したか否かを判断する。すなわち、無人機1が飛行中において、風などを原因として、姿勢や動きが予定している姿勢や動きと乖離する状態(以下、「乖離状態」という。)を生じる場合があるのであるが、それは通常の状態(以下、「通常状態」という。)であるから、無人機1は、自律飛行装置によって対応する。このため、無人機1は、乖離状態が、通常状態における乖離状態を超えている場合に、異常が生じていると判断する。異常が生じていると判断するための所定のアルゴリズムは、例えば、乖離状態が所定の時間継続すること、あるいは、乖離の大きさである。所定のアルゴリズムは、例えば、乖離状態が1秒(second)以上継続することである。あるいは、所定のアルゴリズムは、乖離の程度が1メートル(meter)以上の距離である場合、または、30度以上乖離する回転をした場合である。
例えば、図16に示すように、無人機1が、前方(矢印a1に示す方向)に等速で飛行する経路を飛行しているときに、飛行方向が矢印a4方向に変化し、かつ、無人機1が矢印a5方向に回転したとする。飛行方向が矢印a4方向に変化した場合の原因は、モーターグループ60Aまたはモーターグループ60Cの推力の低下、あるいは、モーターグループ60Bまたはモーターグループ60Dの推力の増加である。そして、無人機1が矢印a5方向に回転した場合の原因は、モーターグループ60Aまたはモーターグループ60Dの推力の低下、あるいは、モーターグループ60Bまたはモーターグループ60Cの推力の増加である。したがって、飛行方向が矢印a4方向に変化し、かつ、無人機1が反時計回り(矢印a5方向)に回転した場合には、モーターグループ60Aの推力の低下、あるいは、モーターグループ60Bの推力の増加が生じている。モーターグループ60Aの推力が低下したとすれば、前方(矢印a1に示す方向)への速度成分が減少し、モーターグループ60Bの推力が増加したとすれば、前方(矢印a1に示す方向)への速度成分が増加する。以上から、無人機1の進行方向の変化、回転方向、及び、それまでの進行方向の速度成分の増減によって、異常グループを特定することができる。
また、例えば、図16において、無人機1が空中停止(ホバリング)中であるとすれば、矢印a6方向に移動した場合の原因は、モーターグループ60Aの推力の低下、あるいは、モーターグループ60Dの推力の増加である。そして、モーターグループ60Aの推力が低下すると、時計回りの反力が低下するから、無人機1は反時計回り(矢印a5に締示す方向)に回転する。これに対して、モーターグループ60Dの推力が増加すると、時計回りの反力が増加するから、無人機1は時計回りに回転する。以上から、無人機1が空中停止中の場合には、移動方向及び回転方向によって、異常グループを特定することができる。移動方向は、いずれの方向へも進行しない状態から、特定の方向へ進行したことであるから、自律制御部108は、慣性センサーによって検出される進行方向の変化として出力する。
以上の原理に基づいて、無人機1は、異常グループ特定プログラムによって、自律制御部108の出力を参照し、無人機1の進行方向の変化、回転方向、及び、それまでの進行方向の速度の増減によって、異常グループを特定する。図15において、例えば、異常グループは、モーターグループ60Aである。
無人機1は、異常モーター特定プログラムによって、異常グループにおいて、回転速度が所定の回転速度(回転速度R1)から乖離(以下、「回転速度の乖離」という。)しているモーターを異常モーターとして特定する。ただし、無人機1は、モーター6A等の回転速度をオープンループ制御に行っているから、上述の回転速度の乖離を間接的に認識する。無人機1は、上述の異常グループ特定プログラムによって、異常グループの推力が推力A1よりも大きいのか小さいのか(以下、「推力の大小」という。)を認識している。無人機1は、異常グループを構成する各モーター6A等を、順次、上述の推力の大小を相殺するように回転制御し、無人機1の実際の動作の変動を判断する。実際の動作の変動は、自律飛行装置を構成するジャイロ及び加速度センサーからの出力によって判断する。各モーター6A等について回転制御(以下、「確認制御」という。)を実施し、無人機1の実際の動作の変動を判断した後は、各モーター6A等の回転速度を確認制御前の状態に戻す。
例えば、異常グループであるモーターグループ60Aの推力が推力A1よりも小さい場合には、モーター6Aの回転速度を増加するように制御し、次に、モーター6Bの回転速度を増加するように制御し、最後に、モーター6Cの回転速度を増加するように制御する。異常モーターがモーター6Bであるとすれば、モーター6Aの回転速度を増加したときには、図17の矢印b1に示すように、無人機1の進行方向は本来の矢印a1に示す進行方向に近づき、矢印a5方向とは逆方向に回転する。そして、モーター6Bの回転速度を増加したときには、無人機1の進行方向は本来の進行方向(矢印a1に示す方向)に近づかないか、あるいは、モーター6Aの回転速度を増加したときよりも進行方向(矢印a1に示す方向)への近づき方が小さく、矢印a5方向の回転とは逆方向に回転しないか、モーター6Aの回転速度を増加したときよりも矢印a5方向とは逆方向への回転の程度が小さい。
このように、異常グループの上記推力の大小に応じて、各モーター6Aの回転速度を順次制御し、無人機1の動作が異常グループを特定したときの動作を相殺する方向の動作(以下、「相殺動作」という。)か否かを判断し、相殺動作の程度によって、異常モーターを特定する。
無人機1は、記憶部102に記憶されている全体制御プログラムによって、異常モーター以外のモーターの回転速度を調整することによって、異常グループの推力を所定の推力(推力A1)になるように制御する。図15に示すように、モーターグループ60Aに属するモーター6Bに異常を生じ、回転を停止した場合には、モーターグループ60Aに属する他のモーター6A及び6Cの回転速度を増加することによって、所定の推力になるように制御する。すなわち、モーター6A及び6Cの回転速度を増加し、モーターグループ60Aの推力が推力A1になるように制御する。このとき、モーター6A及び6Cの回転速度は同一の回転速度となるように制御する。
上記の制御と並行して、無人機1は、全体制御プログラムによって、異常グループと隣接し、前進時において同一の推力を発生する他のモーターグループに属するモーターの回転速度を、異常グループに属するモーターの回転状態と対応するように制御する。例えば、図18に示すように、無人機1が前方(矢印a1に示す方向)に飛行中において、モーターグループ60Aのモーター6Bの回転が停止し、他のモーター6A及び6Cの回転速度が増加している場合には、後方ペアのモーターグループ60Bにおいて、モーター6Bの回転を停止し、モーター6A及び6Cの回転速度を増加する。言い換えると、進行方向の軸L1に対して、対称に配置されている後方ペアにおいて、対応するモーター6A等の回転速度を同一にする。軸L1に対して、モーターグループ60Aとモーターグループ60Bを構成する、それぞれのモーター6A、モーター6B及びモーター6Cが対称に配置されている。モーターグループ60Aのモーター6Bの回転を停止したことに対応して、モーターグループ60Bのモーター6Bを停止し、モーターグループ60Bのモーター6A及び6Cの回転速度をモーターグループ60Aのモーター6A及び6Cと同一回転速度とする。これにより、モーターグループ60Aとモーターグループ60Bの双方が、それまでの推力A1を維持し、かつ、軸L1に対して、各モーター6A等による推力によって生じる力の方向を対称に維持することができる。これにより、前方(矢印a1に示す方向)への飛行状態が安定する。
次に、図19及び図20を参照して、異常モーターの回転速度が減少した場合を説明する。異常グループはモーターグループ60Aであり、異常モーターはモーター6Bであるとする。ただし、モーター6Bは、回転を停止しておらず、回転速度が減少しているものとする。
無人機1は、異常グループ特定プログラムによって、モーターグループ60A等において、推力が所定の推力から乖離しているモーターグループを異常グループとして特定する。続いて、無人機1は、異常モーター特定プログラムによって、異常グループにおいて、回転速度が所定の回転速度から乖離しているモーターを異常モーターとして特定する。
無人機1は、記憶部102に記憶されている全体制御プログラムによって、異常モーター以外のモーターの回転速度を調整することによって、異常グループの推力が推力A1になるように制御する。例えば、図19に示すように、モーター6Bの回転速度の低下による推力低下を相殺するように、モーター6A及びモーター6Cの回転速度を増加する。モーター6A及びモーター6Cの回転速度は同一の回転速度に制御する。この制御と並行して、無人機1は、図20に示すように、モーターグループ60Aと後方ペアを構成するモーターグループ60Bにおいて、モーター6Bの回転速度をモーターグループ60Aのモーター6Bと同一の回転速度に制御し、さらに、モーターグループ60Bのモーター6A及び6Cの回転速度をモーターグループ60Aのモーター6A及び6Cの回転速度と同一となるように制御する。
次に、図21及び図22を参照して、中心モーターであるモーター6B以外が異常モーターである場合を説明する。異常グループはモーターグループ60Aであるとする。異常モーターはモーター6Aであり、回転が停止しているものとする。
無人機1は、異常グループ特定プログラムによって、モーターグループ60A等において、推力が所定の推力から乖離しているモーターグループを異常グループとして特定する。続いて、無人機1は、異常モーター特定プログラムによって、異常グループにおいて、回転速度が所定の回転速度から乖離しているモーターを異常モーターとして特定する。
無人機1は、記憶部102に記憶されている全体制御プログラムによって、異常モーターであるモーター6A以外のモーター6B等の回転速度を調整することによって、異常グループの推力が推力A1になるように制御する。例えば、図21に示すように、モーター6Aの回転の停止による推力低下を相殺するように、モーター6B及びモーター6Cの回転速度を増加する。モーター6B及びモーター6Cの回転速度は同一の回転速度に制御する。この制御と並行して、無人機1は、図22に示すように、モーターグループ60Aと後方ペアを構成するモーターグループ60Bにおいて、モーター6Aの回転を停止し、モーター6B及びCの回転速度をモーターグループ60Aのモーター6B及び6Cの回転速度と同一に制御する。
次に、図23及び図24を参照して、異常モーターが中心モーター以外のモーターであり、異常モーターの回転速度が減少した場合を説明する。異常グループはモーターグループ60Aであり、異常モーターはモーター6Aである。ただし、モーター6Aは、回転を停止しておらず、回転速度が低下しているものとする。
無人機1は、異常グループ特定プログラムによって、モーターグループ60A等において、推力が推力A1から乖離しているモーターグループを異常グループとして特定する。続いて、無人機1は、異常モーター特定プログラムによって、異常グループにおいて、回転速度が所定の回転速度から乖離しているモーターを異常モーターとして特定する。
無人機1は、記憶部102に記憶されている全体制御プログラムによって、異常モーターであるモーター6A以外のモーター6B等の回転速度を調整することによって、異常グループの推力を推力A1になるように制御する。例えば、図23に示すように、モーター6Aの回転速度の低下による推力低下を相殺するように、モーター6B及びモーター6Cの回転速度を増加する。モーター6B及びモーター6Cの回転速度は同一の回転速度に制御する。この制御と並行して、無人機1は、図24に示すように、モーターグループ60Aと後方ペアを構成するモーターグループ60Bにおいて、各モーター6A等の回転速度を、それぞれ、モーターグループ60Aの各モーター6A等と同一になるように制御する。これにより、無人機1は、安定した状態において、前方に飛行することができる。
以下、図25を参照して、無人機1の制御方法の概略を説明する。無人機1が飛行を開始し(図25のステップST1)、方向または速度などの飛行状態を変更すると判断すると(ステップST2)、各モーターグループ60A等内の各モーター6A等の回転速度をそれぞれ制御する(ステップST3A)。無人機1は、異常グループを特定すると(ステップST4)、異常モーターを特定し、異常モーター以外のモーターの回転速度を調整することによって、異常グループの推力を推力A1になるように調整し(ステップST5)、ペアのモーターグループに属するモーターの回転状態を異常グループに属するモーターの回転状態と同一の状態とする(ステップST6)。ステップST4は、異常グループ特定ステップの一例である。ステップST5は、異常モーター特定ステップの一例である。ステップST6は、全体調整ステップの一例である。
<第四の実施形態>クローズドループによる制御
第四の実施形態について、第三の実施形態と異なる点を中心に説明する。第四の実施形態においては、モーター6A等の実際の回転速度を検出し、その結果に基づいて、異常モーターの特定及び異常グループの特定を実施する。すなわち、第四の実施形態においては、モーター6A等には、モーターの回転速度を検出する検出装置が配置されている。検出装置は、例えば、ホール素子である。そして、自律制御部108は、いわゆるクローズドループ制御によってモーター6A等の回転速度を制御している。すなわち、各モーター6A等の実際の回転速度を検出装置によって検出し、自律制御部108にフィードバックし、自律制御部108は、その検出結果に対応して、各モーター6A等の回転を制御する。
そして、第三の実施形態とは異なり、異常グループ特定プログラムは、各モーターグループ60A等の各モーター6A等の回転速度を検出し、特定のモーター6A等の回転速度が所定の回転速度R1から乖離している場合に、そのモーター6Aを異常モーターとして特定し、さらに、その異常モーターを含むモーターグループを異常グループとして特定するように構成されている。すなわち、異常モーターの特定と異常グループの特定が同時に実施される。すなわち、異常グループ特定プログラムは、異常モーター特定プログラムを含む。
具体的には、無人機1は、異常グループ特定プログラムに含まれる異常モーター特定プログラムによって、回転速度が所定の回転速度(回転速度R1)から乖離しているモーターを異常モーターとして特定する。無人機1は、異常モーター特定プログラムによって、異常グループのモーター6A等について、回転速度を検出する検出装置の出力を参照し、所定の回転速度ではないモーターを異常モーターとして特定する。そして、異常グループ特定プログラムによって、異常モーターを含むモーターグループを異常グループとして特定する。
<第五の実施形態>
図26等を参照して、第五の実施形態について説明する。第三または第四の実施形態と共通する点は説明を適宜省略する。第五の実施形態においては、無人機1は、記憶部102に、回転停止プログラムを格納している。回転停止プログラムとCPU100は、回転停止手段の一例である。
第五の実施形態の無人機1は、異常モーターを特定すると、回転停止プログラムによって、異常モーターの回転を停止する。そのうえで、無人機1は、異常グループにおいて、異常モーター以外のモーターの回転速度を調整することによって、異常グループが発生する推力が所定の大きさ(推力A1)になるように制御するように構成されている。さらに、無人機1は、異常グループと隣接し、同一の推力を発生している他のモーターグループに属するモーターの回転速度を、異常グループに属するモーターの回転状態と対応するように制御する。
例えば、図24に示すように、モーターグループ60Aが異常グループであり、モーター6Aが異常モーターである場合、無人機1は、モーター6Aが回転している場合であっても、その回転を停止する。そして、無人機1は、モーター6Aの回転停止による推力の低下を相殺するように、モーター6B及び6Cの回転速度を増加する。これと並行して、無人機1は、モーターグループ60Bの各モーター6A等の回転状態をモーターグループ60Aにおいて対応する各モーター6A等の回転状態と同一の回転状態とする。
これにより、異常モーターの不安定な回転状態に依拠することを回避できるから、安定した飛行を実施することができる。
以下、図26を参照して、無人機1の制御方法の概略を説明する。無人機1が飛行を開始し(図26のステップST1)、方向または速度などの飛行状態を変更すると判断すると(ステップST2)、各モーターグループ60A等内の各モーター6A等の回転速度をそれぞれ制御する(ステップST3A)。無人機1は、いずれかのモーターグループに異常があると判断すると(ステップST4)、異常モーターを特定し(ステップST5)、異常モーターの回転を停止する(ステップST21)。そして、無人機1は、異常グループに属するモーターの回転状態と、同一の状態とする(ステップST6)。
<第六の実施形態>
図27乃至図32を参照して、第六の実施形態について説明する。第三の実施形態または第四の実施形態と共通する点は説明を適宜省略する。第六の実施形態においては、無人機1は、記憶部102(図3参照)に、位置判断プログラム、及び、補正プログラムを格納している。位置判断プログラムとCPU100(図3参照)は、位置判断手段の一例である。補正プログラムとCPU100は、補正手段の一例である。
第六の実施形態において、各モーターグループ60A等を構成するモーター6A等の数は奇数であり、例えば、3台である。図27のモーターグループ60Aについて説明すると、モーター6Bはアーム4Aの線上に配置され、モーター6A及び6Cはアーム4Aに対して線対称に配置されている。モーター6A乃至6Cにおいて、中心に位置する中心モーターは、モーターBである。無人機1は、位置判断プログラムによって、異常グループにおいて、異常モーターの位置が中心であるか否かを判断する。
ここで、第三の実施形態または第四の実施形態とは異なり、無人機1は、異常グループとペアのモーターグループに属するモーターの回転速度を制御することはなく、異常モーターを特定すると、全体制御プログラムによって、異常グループにおいて、異常モーター以外のモーターの回転速度を制御して、異常グループの推力を所定の推力(推力A1)に維持する(以下、「推力維持制御」という。)。
無人機1は、異常モーターが中心モーターではないと判断すると、補正プログラムによって、無人機1に進行方向を補正する。異常モーターが中心モーターである場合には、上述の推力維持制御が無人機1の飛行方向へ与える影響は相対的に小さいのに対して、異常モーターが中心モーターではない場合には、推力維持制御が無人機1の飛行方向へ与える影響は相対的に大きい。この点、第六の実施形態の無人機1は、異常モーターが中心モーターではない場合には、補正プログラムによって進行方向を補正することができる。
図27に示すように、無人機1は、異常グループがモーターグループ60Aであり、モーター6Bの回転が停止している場合には、他のモーター6A及び6Cの回転を増加して、モーターグループ60Aの推力を推力A1に維持する。モーター6Bは中心モーターであるから、その回転を停止し、他のモーター6A及び6Cの回転を増加した場合に、モーターグループ60Aがアーム4Aを介して筐体2に加える力の方向は、すべてのモーター6A等が正常に回転している場合と異ならない。また、推力が推力A1であるから、その反力も推力A1に対応する。このため、無人機1は、前方(矢印a1に示す方向)に安定して飛行する。このため、無人機1は、進行方向について、特段の補正は行わない。
図28に示すように、無人機1は、異常グループがモーターグループ60Aであり、モーター6Bの回転速度が低下している場合には、他のモーター6A及び6Cの回転速度を増加して、モーターグループ60Aの推力を推力A1に維持する。モーター6Bは中心モーターであるから、その回転速度が低下し、他のモーター6A及び6Cの回転速度を増加した場合に、モーターグループ60Aがアーム4Aを介して筐体2に加える力の方向は、すべてのモーター6A等が正常に回転している場合と異ならない。また、推力が推力A1であるから、その反力も推力A1に対応する。このため、無人機1は、前方(矢印a1に示す方向)に安定して飛行する。このため、無人機1は、進行方向について、特段の補正は行わない。
図29に示すように、無人機1は、異常グループがモーターグループ60Aであり、モーター6Aの回転が停止している場合には、他のモーター6B及び6Cの回転を増加して、モーターグループ60Aの推力を推力A1に維持する。モーター6Aは中心モーターではないから、その回転を停止し、他のモーター6B及び6Cの回転を増加した場合に、モーターグループ60Aがアーム4Aを介して筐体2に加える力の方向は、すべてのモーター6A等が正常に回転している場合と異なり、反力の方向も異なる。このため、無人機1は、前方(矢印a1に示す方向)に安定して飛行しない可能性がある。このため、無人機1は、進行方向について、補正プログラムによる補正を行う。
図30に示すように、無人機1は、異常グループがモーターグループ60Aであり、モーター6Aの回転速度が低下している場合には、他のモーター6B及び6Cの回転速度を増加して、モーターグループ60Aの推力を推力A1に維持する。モーター6Aは中心モーターではないから、その回転速度が低下し、他のモーター6B及び6Cの回転速度を増加した場合に、モーターグループ60Aがアーム4Aを介して筐体2に加える力の方向は、すべてのモーター6A等が正常に回転している場合と異なり、反力の方向も異なる。このため、無人機1は、前方(矢印a1に示す方向)に安定して飛行しない可能性がある。このため、無人機1は、進行方向について、補正プログラムによる補正を行う。
図31を参照して、補正プログラムによる進行方向の補正について説明する。無人機1の予定された飛行経路は、矢印a1に示す経路(以下、「予定経路」という。)であるとする。モーターグループ60Aが異常グループである結果として、筐体2に対して、矢印f2に示す方向の力が作用するとする。そうすると、時刻t1から時刻t2にかけて、無人機1の飛行経路は、予定経路とは矢印f2方向に示す方向に乖離するはずである。無人機1は、飛行経路が予定経路と乖離したと判断すると、モーターグループ60A等の推力を制御して、飛行経路を予定経路に戻す。飛行経路が予定経路と乖離したことの判断は、衛星測位部106による測位によって算出される測位位置と予定経路とを対比して実施する。例えば、無人機1は、時刻t2において、飛行経路が予定経路と乖離したと判断すると、その乖離を補正するために、例えば、モーターグループ60A及び60Cの推力を相対的に増加し、時刻t3において、予定経路に戻るように制御(以下、「補正制御」という。)する。
以下、図32を参照して、無人機1の制御方法の概略を説明する。無人機1が飛行を開始し(図32のステップST1)、方向または速度などの飛行状態を変更すると判断すると(ステップST2)、各モーターグループ60A等内の各モーター6A等の回転速度をそれぞれ制御する(ステップST3A)。無人機1は、異常グループを特定すると(ステップST4)、異常モーターを特定し(ステップST5)、中心モーターに異常がないと判断すると(ステップST31)、異常モーターが属するモーターグループの他のモーターの回転速度を調整して推力を維持し(ステップST32)、飛行方向を補正する(ステップST33)。これに対して、無人機1は、中心モーターに異常があると判断すると(ステップST31)、中心モーターが属するモーターグループの他のモーターの回転速度を調整して推力を維持する(ステップST34)。
<第七の実施形態>
図33及び図34を参照して、第七の実施形態について説明する。第三の実施形態または第四の実施形態と共通する点は説明を適宜省略する。図33に示すように、第七の実施形態の無人機1Aは、各アーム4A等に、それぞれ、2台のモーターが接続されている。2台のモーターは、各アーム4A等に対して、線対称に配置されている。
無人機1Aは、例えば、図34に示すように、モーターグループ60Aのモーター6Aの回転が停止した場合には、モーター6Cの回転速度を増加し、モーターグループ60Aの推力を所定の推力(推力A1)に維持する。これと並行して、無人機1は、後方ペアを構成するモーターグループ60Bのモーター6A及びモーター6Cの回転状態と、モーターグループ60Aの回転状態と同一の状態とする。これにより、安定して前方への飛行を継続することができる。
<第八の実施形態>
図35乃至図37を参照して、第八の実施形態について説明する。第三の実施形態または第四の実施形態と共通する点は説明を適宜省略する。図35に示すように、第八の実施形態の無人機1Bは、各アーム4A等に、それぞれ、4台のモーターが接続されている。4台のモーターは、各アーム4A等に対して、線対称に配置されている。
無人機1Bは、例えば、図36に示すように、モーターグループ60Aのモーター6Aの回転が停止した場合には、他のモーター6B,6C及び6Dの回転速度を増加し、モーターグループ60Aの推力を所定の推力(推力A1)に維持する。これと並行して、図37に示すように、無人機1Bは、後方ペアを構成するモーターグループ60Bのモーター6A等の回転状態と、モーターグループ60Aのモーター6A等の回転状態とを同一の状態とする。これにより、安定して前方への飛行を継続することができる。
なお、本発明は上述の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
1,1A,1B 無人機
2 筐体
6,6A,6B,6C,6D モーター
8 プロペラ
14 カメラ
60A,60B,60C,60D モーターグループ
100 CPU
102 記憶部
104 無線通信部
106 衛星測位部
108 自律制御部
110 駆動制御部
200 地上操作装置

Claims (12)

  1. モーターの回転軸にそれぞれ接続されたプロペラが回転することによって推力を得る無人飛行体であって、
    複数の前記モーターによってモーターグループが構成され、
    前記モーターグループは、偶数である所定の数だけ配置され、
    同一の前記モーターグループに属するすべての前記モーターは同一方向に回転するように構成されており、
    隣り合う前記モーターグループを構成する前記モーターは、反対方向に回転するように構成されており、
    各前記モーターグループの推力を制御することによって、飛行方向及び飛行速度を調整する全体制御手段を有する、
    無人飛行体。
  2. 前記全体制御手段は、
    各前記モーターグループに属するすべての前記モーターの回転速度を同一に維持しつつ、前記回転速度を制御するように構成されている、
    請求項1に記載の無人飛行体。
  3. 前記全体制御手段は、
    各前記モーターグループに属する少なくとも一つの前記モーターの回転速度が他の前記モーターの回転速度とは異なるように制御するように構成されている、請求項1に記載の無人飛行体。
  4. 推力が所定の推力から乖離している前記モーターグループを異常グループとして特定する異常グループ特定手段と、
    前記異常グループにおいて、回転速度が所定の回転速度から乖離している前記モーターを異常モーターとして特定する異常モーター特定手段と、
    を有し、
    前記全体制御手段は、前記異常グループおいて、前記異常モーター以外の前記モーターの回転速度を調整することによって、前記異常グループの推力を前記所定の推力になるように制御するように構成されている、
    請求項3に記載の無人飛行体。
  5. 前記異常グループ特定手段は、前記無人飛行体の進行方向及び回転方向によって、前記推力が前記所定の推力から乖離していると判断するように構成されており、
    前記異常モーター特定手段は、前記異常グループを構成する各前記モーターを順次制御し、前記無人機の実際の動作の変動に基づいて、前記異常モーターを特定するように構成されている、請求項4に記載の無人飛行体。
  6. 前記異常グループ特定手段は前記異常モーター特定手段を含み、前記各モーターの回転速度を検出する検出装置からの出力に基づいて、前記異常モーターを特定し、前記異常モーターを含む前記モーターグループを異常グループとして特定するように構成されている、
    請求項4に記載の無人飛行体。
  7. 前記全体制御手段は、前記異常グループと隣接し、前記無人飛行体が前進する場合において、同一の推力を発生するようになっている他の前記モーターグループに属する前記モーターの回転状態を、前記異常グループに属する前記モーターの回転状態と対応するように制御するように構成されている、
    請求項4乃至請求項6のいずれかに記載の無人飛行体。
  8. 前記異常モーターの回転を停止する回転停止手段を有する、
    請求項4乃至請求項7のいずれかに記載の無人飛行体。
  9. 各前記モーターグループを構成する複数の前記モーターの数は奇数であり、かつ、前記無人飛行体の重心を通る仮想軸に対して線対称に配置されており、
    前記異常グループにおける前記異常モーターが、複数の前記モーターにおいて中心に位置する中心モーターであるか否かを判断する位置判断手段と、
    前記位置判断手段によって、前記異常モーターが前記中心モーターではないと判断した場合に、前記無人飛行体の進行方向を補正する補正手段と、
    を有する請求項4、請求項5、請求項6または請求項8に記載の無人飛行体。
  10. 各前記モーターグループを構成する前記モーターの数は、2以上6以下である、請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の無人飛行体。
  11. 複数のモーターによってモーターグループを構成し、同一の前記モーターグループに属する複数の前記モーターは同一方向に回転するように構成されており、隣り合う前記モーターグループを構成する前記モーターは、反対方向に回転するように構成されており、前記モーターの回転軸にそれぞれ接続されたプロペラが回転することによって推力を得る無人飛行体の制御方法であって、
    前記モーターグループにおいて、推力が正常ではない前記モーターグループを異常グループとして特定する異常グループ特定ステップと、
    前記異常グループにおいて、推力が正常ではない前記モーターを異常モーターとして特定する異常モーター特定ステップと、
    前記異常グループおいて、前記異常モーター以外の前記モーターの回転速度を調整することによって、前記異常グループの推力が所定の推力になるように制御する全体調整ステップと、
    を有する無人飛行体の制御方法。
  12. 複数のモーターによってモーターグループを構成し、同一の前記モーターグループに属する複数の前記モーターは同一方向に回転するように構成されており、隣り合う前記モーターグループを構成する前記モーターは、反対方向に回転するように構成されており、前記モーターの回転軸にそれぞれ接続されたプロペラが回転することによって推力を得る無人飛行体を制御するコンピュータを、
    前記モーターグループにおいて、推力が正常ではない前記モーターグループを異常グループとして特定する異常グループ特定手段、
    前記異常グループにおいて、推力が正常ではない前記モーターを異常モーターとして特定する異常モーター特定手段、
    前記異常グループおいて、前記異常モーター以外の前記モーターの回転速度を調整することによって、前記異常グループの推力が所定の推力になるように制御する全体調整手段、
    として機能させるためのプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113093617A (zh) * 2021-04-06 2021-07-09 安徽理工大学 一种基于dsp的四轴无人机电机转向判断系统
WO2023203669A1 (ja) * 2022-04-20 2023-10-26 株式会社クボタ 作業飛行体
WO2023234043A1 (ja) * 2022-06-03 2023-12-07 株式会社デンソー 飛行制御装置、飛行制御プログラム及び飛行制御方法

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