JP2020198971A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、始動口への遊技球の入球を契機として行われた図柄の抽選結果に基づいて演出パターンが決定され、この演出パターンに応じて画像表示装置に演出画像が表示される(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、透過型液晶表示装置(液晶モジュール)が2枚重ねられると光の透過性が悪く、手前側の液晶表示装置からはバックライトから出射された光量の5%程度しか出射されない、という問題がある。
そのような問題に対してバックライトを明るくする(光量を増やす)と、消費電力が増加し、電源容量が限られた遊技機では役物の点数を減らさざるを得ないなどの不都合が生じる。当然、省エネという観点からも望ましくない。
さらに、バックライトの光量を増やすと液晶モジュールの温度が上昇するという問題もある。通常の液晶モジュールの耐熱温度は0度から50度程度であり、それを超過すると故障や低寿命化など様々な不具合の原因となる。このような問題は、耐熱性が高い高仕様の液晶モジュールを採用することで解決可能ではあるが、そのような液晶モジュールはえてして高価であり、遊技機全体のコスト増の原因となる。
本発明は、上記の課題を鑑みてなされたものであり、消費電力を抑えて省エネに対応するとともに高コスト化を回避しつつ、複数の液晶モジュールによる奥行きのある新たな演出によって、遊技の興趣を高めうる遊技機を提案することを目的とする。
本発明に係る第1の形態は、発光色が異なる複数の光源と、一の表示期間内において前記複数の光源を順次切り替えて発光させる制御を行う発光制御手段と、前記複数の光源からの光を出射させ又は遮断する液晶手段と、前記複数の光源からの光を出射させ又は遮断するように前記液晶手段を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記一の表示期間内における前記複数の光源からの光の色が順次変化していくことに応じて、前記複数の光源からの光を出射させ又は遮断するように前記液晶手段を制御し、前記液晶手段の画素から出射させる前記複数の光源からの光の光量を調整し、前記一の表示期間内に各画素から出射される異なる色の光の光量比を変えることによって中間色を実現する遊技機を特徴とする。
<遊技機の構成>
図1は、本実施形態に係る遊技機の一例を示した正面図、図2は、本実施形態に係る遊技機の裏面側の一例を示した斜視図、図3は、本実施形態に係る遊技機に備えられている遊技制御装置の構成を示したブロック図である。
ガラス枠4には窓4aが形成され、その窓4aに透明板4bが装着されている。内枠3には遊技球が打出される盤面を有する遊技盤10が装着され、この遊技盤10の盤面とその前側の透明板4bとの間に遊技球が転動、流下可能な遊技領域10aが形成されている。透明板4bは、例えばガラス板であり、ガラス枠4に対して着脱可能に固定されている。
演出ボタン8は、例えば、後述する画像表示ユニット31に当該演出ボタン8を操作するようなメッセージが表示されたときのみ有効となる。演出ボタン8には、演出ボタン検出スイッチ8a(図3参照)が設けられており、この演出ボタン検出スイッチ8aが遊技者の操作を検出すると、この操作に応じてさらなる演出が実行される。
画像表示ユニット31は、遊技者からみて奥行き方向の奥側に設けられた通常の第1方式によりカラー表示を行う透過型の液晶表示モジュール31aと、奥行き方向の手前側に設けられた第1方式とは異なる第2方式によりカラー表示を行う液晶表示モジュール(第2液晶モジュール)31bと、バックライトと、バックライトの光源となるLED(何れも不図示)とを備える。
これらの液晶表示モジュールについては後に詳述するが、以下の説明では、第1方式によりカラー表示を行う液晶表示モジュール31aを第1液晶モジュール31aと記載し、第2方式によりカラー表示を行う液晶表示モジュール31bを第2液晶モジュール31bと記載する。
遊技領域10aの最下部には、一般入賞口18、第1始動口13、第2始動口14、第1大入賞口16および第2大入賞口17のいずれにも入球しなかった遊技球を排出するためのアウト口19が設けられている。
演出図柄35というのは、例えば第1図柄(左図柄)、第2図柄(右図柄)、第3図柄(中図柄)という3つの図柄(数字)をそれぞれスクロール表示するとともに、所定時間経過後に当該スクロールを停止させて、特定の図柄(数字)を配列表示するものである。
これにより、図柄のスクロール中には、あたかも現在抽選が行われているような印象を遊技者に与えるとともに、スクロールの停止時に表示される図柄によって、抽選結果が遊技者に報知される。この演出図柄35の変動表示中に、さまざまな画像やキャラクタ等を表示することによって、大当たりに当選するかもしれないという高い期待感を遊技者に与えるようにしている。
なお、第4図柄は、必ずしも画像表示ユニット31に表示する必要は無く、別途、第4図柄表示ランプを設けて表示するようにしても良い。
さらに、図1には示していないが、遊技機1にはスピーカからなる音声出力装置34(図3参照)が設けられており、上記の各演出装置に加えて、BGM(バックグランドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力し、サウンドによる演出も行うようにしている。
第2特別図柄表示装置21は、第2始動口14に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たりの抽選結果を報知するためのもので、その表示態様は、上記第1特別図柄表示装置20における特別図柄の表示態様と同一である。
これら両保留は、それぞれ上限留保個数を4個に設定し、その留保個数は、それぞれ第1特別図柄保留表示器23と第2特別図柄保留表示器24とに表示される。
ラウンド回数表示器26は、後述する特別遊技中に行われるラウンド遊技のラウンド回数を報知するためのものである。
演出ボタン8は、皿ユニット7の中央部分に組込まれている。
演出ボタン8は、図示しない通常操作位置と、通常操作位置よりも下方へ退入した押下位置と、通常操作位置よりも上方へ突出した突出操作位置とに亙って進退可能に構成されている。また、演出ボタン8は通常操作位置及び突出操作位置を含む任意の位置から押下位置へ押下操作可能に構成されている。
なお、本明細書では演出ボタン8の詳細な構造については、例えば特開2013−116168公報等に開示されているので説明を省略する。
次に、図3を用いて、本実施形態の遊技機1において遊技の進行を制御する遊技制御装置について説明する。
この図3において、主制御基板110は遊技の基本動作を制御する。この主制御基板110は、メインCPU111、メインROM112、メインRAM113から構成されるワンチップマイコン114と、主制御用の入力ポートと出力ポート(図示せず)とを少なくとも備えている。
メインCPU111は、各検出スイッチからの入力信号に基づいて、メインROM112に格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。メインRAM113は、メインCPU111の演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
さらに、主制御基板110の出力側には、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21、普通図柄表示装置22、第1特別図柄保留表示器23、第2特別図柄保留表示器24、普通図柄保留表示器25、およびラウンド回数表示器26が接続されており、出力ポートを介して各種信号を出力するようにしている。
また、主制御基板110は、遊技店のホールコンピュータ等において遊技機の管理をするために必要となる外部情報信号を遊技情報出力端子板27に出力する。
また、主制御基板110のメインRAM113は、複数の記憶領域を有している。
例えば、メインRAM113には、普通図柄保留数(G)記憶領域、普通図柄保留記憶領域、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域、判定記憶領域、第1特別図柄記憶領域、第2特別図柄記憶領域、高確率遊技回数(X)記憶領域、時短遊技回数(J)記憶領域、ラウンド遊技回数(R)記憶領域、開放回数(K)記憶領域、第1大入賞口入球数(C1)記憶領域、第2大入賞口入球数(C2)記憶領域、遊技状態記憶領域、遊技状態バッファ、停止図柄データ記憶領域、演出用伝送データ格納領域等が設けられている。そして、遊技状態記憶領域は、時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技フラグ記憶領域、特図特電処理データ記憶領域、普図普電処理データ記憶領域を備えている。なお、上述した記憶領域は一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
サブCPU121は、主制御基板110から送信されたコマンド、または、ランプ制御基板140を介して入力される演出ボタン検出スイッチ8aからの入力信号に基づいて、サブROM122に格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータをランプ制御基板140または画像制御基板150に送信する。サブRAM123は、サブCPU121の演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
例えば、主制御基板110から受信した変動パターン指定コマンドに基づいて演出パターンを決定するための変動演出パターン決定テーブル(図示省略)、停止表示する演出図柄35の組み合わせを決定するための演出図柄パターン決定テーブル(図示省略)等がサブROM122に記憶されている。なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
サブRAM123には、コマンド受信バッファ、遊技状態記憶領域、演出モード記憶領域、演出パターン記憶領域、演出図柄記憶領域、判定記憶領域(第0記憶領域)、第1保留記憶領域、第2保留記憶領域等が設けられている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
RTC124は、通常、遊技機に電源が供給されているときには遊技機からの電源によって動作し、遊技機の電源が切られているときには、電源基板170に搭載されたバックアップ電源から供給される電源によって動作する。したがって、RTC124は、遊技機の電源が切られている場合であっても現在の日時を計時することができる。なお、RTC124は、演出制御基板120上に電池を設けて、かかる電池によって動作するようにしてもよい。
また、図示しない遊技球貸出装置(カードユニット)が払出制御基板130に接続されているか確認し、遊技球貸出装置(カードユニット)が接続されていれば、発射制御基板160に遊技球を発射させることを許可する発射制御データを送信する。
ここで、発射用ソレノイド12aの回転速度は、発射制御基板160に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約99.9(回/分)に設定されている。これにより、1分間における発射遊技球数は、発射ソレノイドが1回転する毎に1個発射されるため、約99.9(個/分)となる。すなわち、遊技球は約0.6秒毎に発射されることになる。
球送りソレノイド12bは、直進ソレノイドにより構成され、上皿6a(図1参照)にある遊技球を発射用ソレノイド12aに直結された打出部材に向けて1個ずつ送り出す。
また、ランプ制御基板140には、遊技盤10に設けられた演出用役物装置32や演出用照明装置33が接続されており、ランプ制御基板140は、演出制御基板120から送信されたデータに基づいて、演出用照明装置33を点灯制御したり、光の照射方向を変更するためのモータに対する駆動制御をしたりする。また、演出用役物装置32を動作させるソレノイドやモータ等の駆動源を通電制御する。なお、本実施形態では、演出ボタン8が突出するように構成されているので演出役物装置32は演出ボタン8を含む。
ここで、図4を用いて画像制御基板150の構成について説明する。
図4は、画像制御基板の構成を示したブロック図である。
画像制御基板150は、画像表示ユニット31(第1液晶モジュール31a、第2液晶モジュール31b)の画像表示制御を行うためホストCPU151、ホストRAM152、ホストROM153、CGROM154、水晶発振器155、VRAM156、VDP(Video Display Processor)200と、を備えている。
また、後述するようにVDP200は、遊技機における音声出力を制御するための音声制御回路300を含んでいる。
また、ホストCPU151は、VDP200からVブランク割込信号や描画終了信号を受信すると、適宜割り込み処理を行う。
ホストRAM152は、ホストCPU151に内蔵されており、ホストCPU151の演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、ホストROM153から読み出されたデータを一時的に記憶するものである。
このアニメパターンは、演出パターンのアニメーションを表示するにあたり参照され、その演出パターンに含まれるアニメシーン情報の組み合わせや各アニメシーン情報の表示順序等を記憶している。また、アニメシーン情報には、ウェイトフレーム(表示時間)、対象データ(スプライトの識別番号、転送元アドレス等)、パラメータ(スプライトの表示位置、転送先アドレス等)、描画方法等などの情報を記憶している。
さらに、CGROM154には、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータを圧縮せずに記憶している。
なお、CGROM154は、全ての画像データを圧縮せずとも、一部のみ圧縮している構成でもよい。また、ムービーの圧縮方式としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
また、CGROM154には、後述するように音声データも多数格納されている。
また、VRAM156は、ホストCPU151から出力されたディスプレイリストを一時的に記憶するディスプレイリスト記憶領域156aと、伸長回路206により伸長された画像データを記憶する展開記憶領域156bと、画像を描画または表示するための、第1液晶モジュール31a用の第1フレームバッファ156c、第2フレームバッファ156dと、第2液晶モジュール31b用の第1フレームバッファ156e、第2フレームバッファ156fを有している。また、VRAM156には、パレットデータも記憶される。
なお、2組のフレームバッファ(156cと156d、156eと156f)は、描画の開始毎に、「描画用フレームバッファ」と「表示用フレームバッファ」とに交互に切り替わるものである。
ただし、本実施形態の遊技機において、VDP200は単に画像プロセッサであるに留まらず、音声出力機能を有している。
また、VDP200は、制御レジスタ201と、CGバスI/F202と、CPUI/F203と、クロック生成回路205と、伸長回路206と、描画回路207と、表示回路208と、メモリコントローラ209と、音声制御回路300と、を備えている。
この制御レジスタ201は、VDP200が動作するために必要な基本的な設定を行うシステム制御レジスタと、データの転送に必要な設定をするデータ転送レジスタと、描画の制御をするための設定をする描画レジスタと、バスのアクセスに必要な設定をするバスインターフェースレジスタと、圧縮された画像の伸長に必要な設定をする伸長レジスタと、表示の制御をするための設定をする表示レジスタと、6種類のレジスタを備えている。
また、CPUI/F203は、ホストCPU151との通信用のインターフェース回路であり、CPUI/F203を介して、ホストCPU151がVDP200にディスプレイリストを出力したり、制御レジスタにアクセスしたり、VDP200からの各種の割込信号をホストCPU151が入力したりする。
具体的には、ホストCPU151とVRAM156とのデータ転送、CGROM154とVRAM156とのデータ転送、VRAM156の各種記憶領域(フレームバッファも含む)の相互間のデータ転送を行う。
クロック生成回路205は、水晶発振器155よりパルス信号を入力し、VDP200の演算処理速度を決定するシステムクロックを生成する。また、同期信号生成用クロックを生成し、表示回路を介して同期信号を画像表示ユニット31に出力する。
描画回路207は、描画制御コマンド群から構成されるディスプレイリストによるシーケンス制御を行う回路である。
なお本実施形態では、映像信号として、デジタル信号をアナログ信号に変換したR(赤色)、G(緑色)、B(青色)信号を第1液晶モジュール31a、第2液晶モジュール31bに出力するように構成したが、デジタル信号のまま映像信号を出力してもよい。
音声制御回路300は、演出制御基板120から送信されたコマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに音声出力装置34における音声出力制御をする。
音声制御回路300は、CGROM154に格納されたに格納された音声データを用いて音声を出力する。この場合、CGROM154は、音声データを格納するための音源ROMを含むものとする。
この場合、容量が固定化されたCGROM154に音声データを格納せず、より多くの画像データを格納することができるため、映像を用いた演出をより多彩且つ印象深いものとすることができる。
なお、画像表示ユニット31を構成する第1液晶モジュール31a、第2液晶モジュール31bは、夫々液晶を駆動するためのLCDドライバ36a、LCDドライバ36bを備えており、VDP200から制御信号は、これらのLCDドライバに入力される。
LCDドライバ36a、LCDドライバ36bの何れか一方は、バックライトを発光させる複数のLED光源を制御する。
次に、本実施形態のパチンコ機1の主制御基板である主制御基板110が実行する各種動作について説明する。
図5は、パチンコ機1の主制御基板110において取得される各種乱数の説明図であり、(a)は特別図柄判定用乱数、(b)は大当たり図柄判定用乱数、(c)はリーチ判定用乱数、(d)は補助図柄判定用乱数の一例を夫々示した図である。
主制御基板110では、図5(a)に示す特別図柄判定用乱数と図5(b)に示す大当たり図柄判定用乱数とにより特別図柄が決定される。また、図5(d)に示す補助図柄判定用乱数により補助図柄が決定される。
図5(a)に示す特別図柄判定用乱数の場合、低確率遊技状態(通常遊技状態)では、大当たりの割合が1/300に設定され、取得した特別図柄判定用乱数値が「3」のときに大当たりと判定される。
一方、高確率遊技状態では、大当たりの割合が、例えば低確率遊技状態の10倍である10/300に設定され、取得した特別図柄判定用乱数値が「3」、「7」、「37」、「67」、「97」、「127」、「157」、「187」、「217」、「247」のときに大当たりと判定される。また、図5(a)に示す特別図柄判定用乱数では、ハズレの一種である小当たりの抽選も行っている。ここでは、小当たりの割合が3/300に設定され、取得した特別図柄判定用乱数値が「150」、「200」、「250」のときに小当たりと判定される。
本実施形態では、複数種類の大当たりとして、通常時短付き長当たり、通常時短付き短当たり、高確率時短付き長当たり、高確率時短付き短当たり、高確率時短無し短当たりが用意されている。
なお、時短遊技状態とは、通常遊技状態よりも第2始動口14に遊技球が入賞し易い遊技状態をいう。即ち、後述する所定条件が成立したときに第2始動口14の第2始動口開閉扉14bを遊技球が入賞し難い閉状態から遊技球が入賞し易い開状態に変化させることにより、第2始動口14への遊技球の入球確率を高めた第2始動口開閉扉14bの開放サポートを伴う遊技状態をいう。
通常時短付き短当たりは、大当たり遊技時における第1大入賞口16または第2大入賞口17の開放時間が短く出球の払い出しは期待できないものの、大当たり遊技終了後、特別図柄が所定回数(例えば100回)変動するまでの期間、時短遊技を付与する大当たりである。
高確率時短付き短当たりは、大当たり遊技時における第1大入賞口16または第2大入賞口17の開放時間が短く出球の払い出しは期待できないものの、大当たり遊技終了後に大当たりの当選確率を高めた高確率遊技と時短遊技の両方を付与する大当たりである。
高確率時短無し短当たりは、大当たり遊技時における第1大入賞口16または第2大入賞口17の開放時間が短く出球の払い出しは期待できないものの、大当たり遊技終了後に大当たりの当選確率を高めた高確率遊技を付与する大当たりである。
例えば、通常時短付き長当たりが選択される割合は、第1始動口13に遊技球が入賞した場合と第2始動口14に遊技球が入賞した場合のいずれも35/250で同一とされる。同様に通常時短付き短当たりが選択される割合は、第1始動口13に遊技球が入賞した場合と第2始動口14に遊技球が入賞した場合のいずれも15/250で同一とされる。
具体的には、図5(b)に示すように、第1始動口13または第2始動口14に遊技球が入賞した時に取得された大当たり図柄判定用乱数値が「0」〜「34」であれば、通常時短付き長当たりが選択され、「35」〜「49」であれば、通常時短付き短当たりが選択される。
また、高確率時短付き短当たりが選択される割合は、第1始動口13に遊技球が入賞した場合は75/250、第2始動口14に遊技球が入賞した場合は25/250とされる。
また、高確率時短無し短当たりが選択される割合は、第1始動口13に遊技球が入賞した場合のみ100/250とされる。
具体的には、第1始動口13に遊技球が入賞した時に取得された大当たり図柄判定用乱数値が「50」〜「74」であれば、高確率時短付き長当たりが選択され、「75」〜「149」であれば、高確率時短付き短当たりが選択され、「150」〜「249」であれば、高確率時短無し短当たりが選択される。
これに対して、第2始動口に遊技球が入賞した時に取得された大当たり図柄判定用乱数値が「50」〜「224」であれば、高確率時短付き長当たりが選択され、「225」〜「249」であれば、高確率時短付き短当たりが選択される。
そして、時短フラグと高確フラグが共にOFFとなる低確率遊技状態または時短フラグがOFFで高確フラグがONとなる高確率時短無し遊技状態のときは取得した補助図柄判定用乱数値が「7」のときのみ当たりと判定する。
一方、時短フラグがON、高確フラグがOFFとなる低確率時短遊技状態、又は時短フラグと高確フラグが共にONとなる高確率時短遊技状態のときは、取得した補助図柄判定用乱数値が「0」〜「9」のときに当たりと判定する。
図6は、主制御基板のCPUが実行するタイマ割込処理の一例を示したフローチャートである。
CPU212は、タイマ割込処理として、乱数更新処理(S10)、始動口SW処理(S20)、ゲートSW処理(S30)、特別図柄処理(S40)、客待ち設定処理(S50)、補助図柄処理(S60)、大入賞口処理(S70)、第2始動口開放処理(S80)等を実行する。
[始動口SW処理]
図7は、主制御基板のCPUが実行する始動口SW処理の一例を示したフローチャートである。
この場合、CPU212は、ステップS101において、第1始動口13の第1始動口SW13aがオンであるか否かの判定を行い、第1始動口SW13aがオンであると判定した場合は、ステップS102において、第1始動口SW13aの保留個数U1が「4」より少ないか否かの判定を行う。
なお、本実施形態では、変動パターン乱数値が180個(0〜179)用意されているものとする。
ここで、保留個数U2が「4」より少ないと判定した場合は、ステップS108において、保留個数U2に「1」を加算する。この後、ステップS109において、特別図柄用の特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄判定用乱数値、リーチ判定用乱数値、及び変動パターン乱数値等を取得して、RAM214に格納する。
図8は、主制御基板のCPUが実行するゲートSW処理の一例を示したフローチャートである。
CPU212は、ステップS121において、ゲート15のゲートSW15aがオンであるか否かの判定を行い、ゲートSW15aがオンであると判定した場合は、ステップS122において、ゲートSW15aのゲート通過回数Gが「4」より少ないか否かの判定を行う。
なお、ステップS121において、ゲートSW15aがオンでないと判定した場合、或いはステップS122において、否定結果が得られた場合、つまりゲート通過回数Gが最大保留可能個数である「4」と判定した場合はゲートSW処理を終了する。
図9は、主制御基板のCPUが実行する特別図柄処理の一例を示したフローチャートである。
CPU212は、ステップS131において、特別遊技フラグがONであるか否か、つまり大当たり遊技中または小当たり遊技中であるか否かの判定を行い、大当たり遊技中または小当たり遊技中でないと判定した場合は、続くステップS132において、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21の特別図柄が変動中であるか否かの判定を行う。
ステップS132において、特別図柄が変動中でないと判定した場合は、次にステップS133において、優先的に消化する第2始動口SW14aの保留個数U2が「1」より多いか否かの判定を行い、ステップS133において、保留個数U2が「1」より多いと判定した場合は、ステップS134において、保留個数U2を「1」減算する。
変動開始コマンドには、特別図柄の変動時間を示した変動パターンコマンド、大当たり抽選の抽選結果を示す大当たりまたは小当たりコマンド、大当たり図柄の抽選結果を示す大当たり図柄コマンド、リーチ抽選の抽選結果を示すリーチコマンド、現在の遊技状態に関する遊技状態コマンド等が含まれる。
ステップS142において、所定の変動時間を経過したと判定した場合は、続くステップS143において、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21の変動を停止して所定特別図柄を表示させる。
この後、ステップS144において、変動停止コマンドをセットし、続くステップS145において、後述する停止中処理(図14)を実行して特別図柄処理を終了する。
また、ステップS132において、特別図柄が変動中であると判定した場合は、ステップS142に進み、特別図柄の変動時間が所定の変動時間を経過したか否かの判定を行う。
また、ステップS135において、保留個数U1が≧1でないと判定した場合、つまり保留個数U1、U2の保留が無いと判定した場合は、ステップS146において、図10に示す客待ち設定処理に実行して特別図柄処理を終了する。
図10は、主制御基板のCPUが実行する客待ち設定処理の一例を示したフローチャートである。
CPU212は、ステップS151において、客待ちフラグがONであるか否かの判定を行い、客待ちフラグがONであると判定した場合は、客待ち設定処理を終了する。
一方、ステップS151において、客待ちフラグがONでないと判定した場合は、ステップS152において、客待ちコマンドをセットし、続くステップS153において、客待ちフラグをONにしてから客待ち設定処理を終了する。
なお、客待ちフラグは、大当たり状態でなく、また特別図柄の保留が無い状態が所定期間継続したときに、OFFからONになる。
図11は、主制御基板のCPUが実行する特別遊技判定処理の一例を示したフローチャートである。
CPU212は、ステップS161において、RAM214に記憶された特別図柄判定用乱数値の判定を行い、続くステップS162において、大当たりに当選したか否かの判定を行う。
ステップS162において、大当たりに当選したと判定した場合は、続くステップS163において、RAM214に記憶された大当たり図柄判定用乱数値の判定を行い、ステップS164において、その判定結果に基づいて、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に表示する大当たり図柄を設定して、特別遊技判定処理を終了する。
ステップS165において、小当たりに当選したと判定した場合は、続くステップS166において、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に表示する小当たり図柄を設定して、特別遊技判定処理を終了する。
また、ステップS165において、小当たりに当選していない判定した場合は、ステップS167において、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に表示するハズレ図柄を設定して特別遊技判定処理を終了する。
図12は、主制御基板のCPUが実行する変動パターン選択処理の一例を示したフローチャートである。
CPU212は、先ず、ステップS171において、時短遊技状態であることを示す時短フラグがONであるか否かの判定を行う。ステップS171において、時短フラグがONであると判定した場合は、続くステップS172において、変動パターンテーブルとして、時短遊技状態用テーブルをセットしてステップS174に進む。
次に、CPU212は、ステップS174において、先に取得した変動パターン乱数値の判定を行い、続くステップS175において、セットされた変動パターンテーブルと変動パターン乱数値とに基づいて、変動パターンの設定を行って、変動パターン選択処理を終了する。
図13(a)に示す非時短遊技状態用変動パターンテーブルでは、特別図柄判定用乱数値が「3」の大当たりであって、変動パターン乱数値が「0〜89」のときは、変動時間が90秒と長い変動パターン1が選択される。変動パターン1が選択された場合はリーチAを伴う当たり演出が行われる。
また特別図柄判定用乱数値が「150、200、250」の小当たりの場合は、選択される変動パターン乱数値「0〜179」に関わらず、変動時間が60秒とされる変動パターン3を選択する。変動パターン3が選択された場合はチャンス演出が行われる。
特別図柄判定用乱数値がハズレの場合は、第1特別図柄の保留球数、リーチ判定用乱数値、変動パターン乱数値等に基づいて変動パターンが決定される。
具体的には、第1及び第2特別図柄の合計保留球数が「0〜2」であって、リーチ判定用乱数値が「22〜249」のリーチ無しの場合は、選択される変動パターン乱数値「0〜179」に関わらず、変動時間が12秒とされる変動パターン4を選択する。変動パターン4が選択された場合は通常変動Aの演出が行われる。
また、第1及び第2特別図柄の合計保留球数が「0〜2」であって、リーチ判定用乱数値が「0〜21」のリーチ有りで、変動パターン乱数値が「30〜179」の場合は、変動時間が30秒とされる変動パターン6を選択する。変動パターン6が選択された場合はリーチBを伴うハズレ演出が行われる。
また第1及び第2特別図柄の合計保留球数が「3」であって、リーチ判定用乱数値が「0〜21」のリーチ有りで、変動パターン乱数値が「0〜29」の場合は、上記した変動時間が90秒とされる変動パターン5を選択する。
また第1及び第2特別図柄の合計保留球数が「3」であって、リーチ判定用乱数値が「0〜21」のリーチ有りで、変動パターン乱数値が「30〜179」の場合は、上記した変動時間が30秒とされる変動パターン6を選択する。
また、第1及び第2特別図柄の合計保留球数が「4〜8」であって、リーチ判定用乱数値が「0〜21」のリーチ有りで、変動パターン乱数値が「0〜29」の場合は、上記した変動時間が90秒とされる変動パターン5が選択される。
また、第1及び第2特別図柄の合計保留球数が「4〜8」であって、リーチ判定用乱数値が「0〜21」のリーチ有りで、変動パターン乱数値が「30〜179」の場合は、上記した変動時間が30秒とされる変動パターン6が選択される。
具体的には、第1及び第2特別図柄の合計保留球数が「0〜5」であって、リーチ判定用乱数値が「22〜249」のリーチ無しの場合は、選択される変動パターン乱数値「0〜179」に関わらず、変動時間が12秒とされる変動パターン4を選択する。変動パターン4が選択された場合は通常変動Aの演出が行われる。
また、第1及び第2特別図柄の合計保留球数が「0〜5」であって、リーチ判定用乱数値が「0〜21」のリーチ有りで、変動パターン乱数値が「30〜179」の場合は、変動時間が30秒とされる変動パターン6を選択する。変動パターン6が選択された場合はリーチBを伴うハズレ演出が行われる。
また、第1及び第2特別図柄の合計保留球数が「6〜8」であって、リーチ判定用乱数値が「0〜21」のリーチ有りで、変動パターン乱数値が「0〜29」の場合は、上記変動パターン5が選択される。
また、第1及び第2特別図柄の合計保留球数が「6〜8」であって、リーチ判定用乱数値が「0〜21」のリーチ有りで、変動パターン乱数値が「30〜179」の場合は、上記変動パターン6が選択される。
図14は、主制御基板のCPUが実行する停止中処理の一例を示したフローチャートである。
CPU212は、ステップS181において、時短フラグがONであるか否かの判定を行い、時短フラグがONであると判定した場合は、続くステップS182において、RAM214に記憶されている時短ゲームの残ゲーム回数Jから「1」減算する。
なお、ステップS181において時短フラグがONでないと判定した場合、或いはステップS183において、残ゲーム回数Jが「0」でないと判定した場合は、ステップS185に移行する。
次に、CPU212は、ステップS187において、残ゲーム回数Xが「0」であるか否かの判定を行い、残ゲーム回数Xが「0」であれば、高確率ゲームにおいて特別図柄の変動表示が所定回数(例えば10000回)行われたことを意味するので、続くステップS188において、高確フラグをOFFにする。
なお、ステップS185において、高確フラグがONでないと判定した場合、或いはステップS187において、残ゲーム回数Xが「0」でないと判定した場合は、ステップS189に移行する。
また、ステップS189において、大当たりであると判定した場合は、次にステップS194において、大当たりが長当たりであるか否かの判定を行い、長当たりであると判定した場合は、ステップS195において、長当たり遊技フラグ(特別遊技フラグ)をONにし、そうでなければステップS196において、短当たり遊技フラグ(特別遊技フラグ)をONにする。この後、ステップS197において、時短ゲームの残ゲーム回数J、及び高確率ゲームの残回数Xを夫々「0」にセットして、残ゲーム回数J/Xをリセットした後、ステップS198において、時短フラグと高確フラグをOFFにして、ステップS192に進む。
図15は、主制御基板のCPUが実行する補助図柄処理の一例を示したフローチャートである。
CPU212は、ステップS201において、補助遊技フラグがONであるか否かの判定を行い、補助遊技フラグがONであると判定した場合は、補助図柄処理を終了する。
一方、ステップS201において、補助遊技フラグがONでないと判定した場合は、ステップS202において、補助図柄が変動中であるか否かの判定を行う。ステップS202において、補助図柄が変動中でないと判定した場合は、ステップS203において、遊技球がゲートSW15aを通過した回数を記憶したゲート通過回数Gが「1」より多いか否かの判定を行い、ゲート通過回数Gが「1」より多い場合は、続くステップS204において、ゲート通過回数Gを「1」減算し、ゲート通過回数Gが「1」より多くないと判定した場合、つまり「0」の場合は、補助図柄処理を終了する。
ここで、補助図柄の変動時間は、時短フラグがOFFであれば、例えば4.0秒、時短フラグがONであれば、例えば1.5秒に設定することが考えられる。
次に、CPU212は、ステップS211において、補助図柄が当たり図柄であるか否かの判定を行い、補助図柄が当たり図柄である場合は、ステップS212において、補助遊技フラグをONにして、補助図柄処理を終了する。
なお、ステップS211において、停止図柄が当たり図柄でないと判定した場合は、補助遊技フラグをONにすることなく、補助図柄処理を終了する。
また、ステップS202において、補助図柄が変動中であると判定した場合は、ステップS209に進み、補助図柄の変動時間が所定の変動時間を経過したか否かの判定を行う。
図16は、主制御基板のCPUが実行する大入賞口処理の一例を示したフローチャートである。
CPU212は、ステップS221において、小当たり遊技フラグ又は特別遊技フラグがONであるか否かの判定を行い、小当たり遊技フラグ又は特別遊技フラグがONであると判定した場合は、ステップS222において、オープニング中であるか否かの判定を行う。ステップS222において、大当たりのオープニング中であると判定した場合は、次にステップS223において、オープニング時間を経過したか否かの判定を行う。ステップS223において、オープニング時間を経過したと判定した場合は、続くステップS224において、ラウンド回数Rの値に「0」をセットする共に、ラウンド回数(R数)/作動パターンの設定を行う。
また小当たりであった場合は、例えばラウンド数(R数)を1R、1R中の作動パターンを0.1秒開放×2回に設定する。
ステップS229において、個数カウンタCの値が規定個数Cであると判定した場合は、ステップS230において、第1大入賞口16または第2大入賞口17の作動を終了する。つまり、開状態にある第1大入賞口16または第2大入賞口17を閉状態にする。
また、ステップS228において、第1大入賞口16または第2大入賞口17の作動時間が所定の作動時間を経過していた場合は、ステップS229の処理をスキップして、個数カウンタCの個数をチェックすることなく、ステップS230において、第1大入賞口16または第2大入賞口17の作動を終了する。
ステップS231において、大当たりラウンドが最終ラウンドであると判定した場合は、ステップS232において、エンディングを開始すると共に、ステップS233において、エンディングコマンドをセットする。
なお、ステップS221において、オープニング時間を経過していないと判定した場合は、大入賞口処理を終了する。また、同様にステップS229において、個数カウンタCの値が規定個数に達していないと判定した場合や、ステップS231において大当たりラウンドが最終ラウンドでないと判定した場合、或いはステップS235においてエンディング時間を経過していないと判定した場合も、大入賞口処理を終了する。
図18は、主制御基板のCPUが実行する遊技状態設定処理の一例を示したフローチャートである。
CPU212は、先ず、ステップS241において、小当たりであるか否かの判定を行い、小当たりであると判定した場合は、遊技状態設定処理を終了する。
一方、ステップS241において、小当たりでないと判定した場合は、次にステップS242において、通常当たり(通常時短付き長当たりまたは通常時短付き短当たり)であるか否かの判定を行い、通常当たりであると判定した場合は、ステップS243において、時短フラグをONにすると共に、ステップS244において、時短ゲームの残ゲーム回数Jに例えば「100」をセットして、遊技状態設定処理を終了する。
図19は、主制御基板のCPUが実行する第2始動口開放処理の一例を示したフローチャートである。
CPU212は、ステップS261において、補助遊技フラグがONであるか否かの判定を行い、補助遊技フラグがONであると判定した場合は、次にステップS262において、第2始動口開閉扉14bが作動中であるか否かの判定を行う。ステップS262において、第2始動口開閉扉14bが作動中(開放中)でなければ、ステップS263において、遊技状態に応じて第2始動口開閉扉14bの作動パターンを設定し、ステップS264において、第2始動口開閉扉14bの作動を開始する。
ここで、設定する第2始動口開閉扉14bの作動パターン(時間)は、例えば時短フラグがOFFであれば、0.15秒開放×1回、時短フラグがONであれば、1.80秒開放×3回に設定することが考えられる。
なお、ステップS262において、第2始動口開閉扉14bが作動中であると判定した場合は、ステップS265に移行する。
また、ステップS261において、補助遊技フラグがONでないと判定した場合、またはステップS265において、第2始動口14の作動時間が経過していないと判定した場合は、第2始動口開放処理を終了する。
一方、短当たり遊技中は、大入賞口の開放時間が極めて短いため、第1大入賞口16または第2大入賞口17を狙って遊技球を発射しても殆ど出球を獲得することができないようになっている。
そして、取得した特別図柄判定用乱数値が特別遊技に当選したと判定した場合は、第2特別図柄表示装置21の第2特別図柄を特定の図柄で停止させる。この後、上記した大当たり(長当たりまたは短当たり)、または小当たりの何れかの特別遊技を実行する。長当たり遊技中は、所定期間、開放状態になる第1大入賞口16または第2大入賞口17を狙って遊技球を発射することで出球を獲得することができる。一方、上記同様、短当たり遊技中は、大入賞口の開放時間が極めて短いため、第1大入賞口16または第2大入賞口17を狙って遊技球を発射しても殆ど出球を獲得することができないようになっている。
高確率遊技は、特別図柄の変動回数が予め設定した設定回数(例えば10000回)に達するか、或いは再度大当たりに当選するまで継続して行われる。
また、時短遊技中は、特別図柄の変動開始から変動停止までの変動時間が通常遊技中より短時間に設定されると共に、補助図柄の当選確率が通常遊技中より高確率に設定される。
さらに補助図柄の当選時における第2始動口開閉扉14bの開放時間が通常遊技中より長く設定される。
従って、時短遊技中は、第2始動口14への遊技球の入賞率が通常遊技中より高くなるため、遊技者は第2始動口14を狙って遊技球を発射することで通常遊技中に比べて遊技効率を大幅に高めることができる。
[タイマ割込処理]
図20は、演出制御基板のCPUが実行するタイマ割込処理の一例を示したフローチャートである。なお、図20に示すタイマ割込み処理は、演出制御基板120のサブCPU121がROM223に格納されているプログラムを実行することにより実現できる。
この場合、演出制御基板120のサブCPU121は、タイマ割込処理として、コマンド受信処理(ステップS310)、演出ボタン処理(ステップS320)、コマンド送信処理(ステップS330)等を実行する。
図21は、演出制御基板のCPUが実行するコマンド受信処理の一例を示したフローチャートである。
サブCPU121は、ステップS401において、保留数増加コマンドを受信したか否かの判定を行い、保留数増加コマンドを受信したと判定した場合は、ステップS402において、保留数増加コマンド受信処理を実行する。
ステップS404の演出選択処理は、特別図柄の変動中に行う演出を選択する処理である。
なお、ステップS403において、変動開始コマンドを受信していないと判定した場合は、演出選択処理を実行することなくステップS405に進む。
変動演出終了中処理としては、変動停止コマンドの解析、解析結果に基づいてモードフラグの変更等の各種処理、及び変動演出終了コマンドをセットする処理等が挙げられる。
なお、ステップS405において、変動停止コマンドを受信していないと判定した場合は、変動演出終了中処理を実行することなくステップS407に進む。
特別遊技演出選択処理としては、オープニングコマンドの解析、特別遊技演出パターン選択処理及びオープニング演出開始コマンドをセットする処理等が挙げられる。
なお、ステップS407において、オープニングコマンドを受信していないと判定した場合は、特別遊技演出選択処理を実行することなくステップS409に進む。
エンディング演出選択処理としては、エンディングコマンドの解析、エンディング演出パターン選択、及びエンディング演出開始コマンドをセットする処理等が挙げられる。
次に、サブCPU121は、ステップS411において、客待ちコマンド受信処理を実行して、コマンド受信処理を終了する。
図22は、演出制御基板のCPUが実行する演出選択処理の一例を示したフローチャートである。
この場合、サブCPU121は、先ず、ステップS421において、変動開始コマンドの解析を行い、続くステップS422において、RAM224に記憶されている保留球の保留数を減算する。
次に、ステップS423において、変動開始コマンドの解析結果に基づいて変動演出パターンを選択し、続くステップS424において、変動演出開始コマンドをセットして、演出選択処理を終了する。
図23は、演出制御基板のCPUが実行する変動演出終了中処理の一例を示したフローチャートである。
この場合、サブCPU121は、ステップS431において、変動停止コマンドの解析を行い、解析結果に基づいてモードフラグの変更等の各種処理を行った後、次のステップS432において、変動演出終了コマンドをセットして、変動演出終了中処理を終了する。
図24は、演出制御基板のCPUが実行する当たり演出選択処理の一例を示したフローチャートである。
この場合、サブCPU121は、ステップS441において、オープニングコマンドの解析を行い、続くステップS442において、当たり演出パターン選択処理を行う。この後、ステップS443において、オープニング演出開始コマンドをセットして、オープニング演出選択処理を終了する。
図25は、演出制御基板のCPUが実行するエンディング演出選択処理の一例を示したフローチャートである。
この場合、サブCPU121は、ステップS451において、エンディングコマンドの解析を行い、続くステップS452において、エンディング演出パターン選択を行う。この後、ステップS453において、エンディング演出開始コマンドをセットして、エンディング演出選択処理を終了する。
上記したように、本実施形態に係る画像表示ユニット31は、カラーフィルタを用いた第1方式によるカラー表示を行う第1液晶モジュール31aと、カラーフィルタを用いない第2方式によるカラー表示を行う第2液晶モジュール31bと、を組み合わせた表示装置である。
そして画像表示ユニット31では、遊技者から見て奥側から、バックライト100、第1液晶モジュール31a、第2液晶モジュール31bが配置されている。
なお、本明細書において、バックライトと記載したとき、光源としてのLEDから入射した光を正面側に導光することにより面発光するアクリル板などの導光板または発光板を示すものとする。
<第1液晶モジュールの基本構成>
図26は、第1液晶モジュールの基本構成を説明する概略断面図である。
一般に液晶表示装置では、光源となる白色LED115Wと、LED115Wからの出射光で発光するバックライト(導光板)100と、バックライト100の前面側に配置された第1液晶モジュール31aを備えている。白色LED115Wは白色で発光し、バックライト100から白色の出射光が出射される。バックライト100から出射した白色光が第1液晶モジュール31aに入射する。
なお、後に詳述する本実施形態の画像表示ユニット31において、第1液晶モジュール31aに対して入射される光は白色LED115Wからの白色バックライト光ではなく、第2方式のカラー表示に基づいて順次切り替えられる複数色のバックライト光である。しかし、液晶モジュールとしての働きは同じであり、白色LED115Wを用いた場合を説明する。
概要として、第1液晶モジュール31aは、液晶分子を配列した層(液晶分子層)と、その前面側に積層されるカラーフィルタと、偏光フィルタと、を備えている。そして、カラーフィルタは、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)の3色のサブ画素によって1画素を構成する。
液晶分子の働きについては後に詳述するが、第1液晶モジュール31aの液晶分子は、VDP200からの映像信号に基づいてLCDドライバ36aから印加される駆動信号(駆動電圧)によって駆動される。
駆動信号に基づいて駆動される液晶分子は、各サブ画素のカラーフィルタを通過したあとで偏光フィルタから出射可能または出射不可能となるよう、液晶分子層に入光した光に対する偏光制御を行う。
別の一の画素については、Gのサブ画素(カラーフィルタ)から出射した光が偏光フィルタを通過可能であり、Rのサブ画素(カラーフィルタ)から出射した光が偏光フィルタを通過可能であり、Bのサブ画素(カラーフィルタ)から出射した光が偏光フィルタを通過不能であるように液晶分子を制御すると、その画素はG(緑色)で発光する。
一の画素において中間色を表現する場合には、すべてのサブ画素(カラーフィルタ)から出射する光が偏光フィルタを通過可能に液晶分子を制御する一方で、各サブ画素に入光する光量(液晶分子層から出射される光量)を調整するように、液晶分子を制御する。
全ての画素について、サブ画素に対応する液晶分子の駆動を制御することで、画像表示全体で画面表示を行うことができる。
図27は、第1液晶モジュールを構成する要素の積層構造を示す概略図である。
図27に示すように、第1液晶モジュール31aは、バックライト100側から、入射側偏光フィルタ101a、ガラス基板102a、入射側透明電極103a、入射側配光膜104a、液晶分子105a、出射側配光膜106a、出射側透明電極107a、カラーフィルタ108、出射側偏光フィルタ109aが積層されて構成されている。
入射側透明電極103aと出射側透明電極107aには、液晶分子105aに電圧をかけるための電流が印加される。すなわち、入射側透明電極103aと出射側透明電極107aとの間に、液晶分子105aを駆動させるための駆動電圧が印加される。
後述するように第2液晶モジュール31bは、バックライト100側から、入射側偏光フィルタ101b、ガラス基板102b、入射側透明電極103b、入射側配光膜104b、液晶分子105b、出射側配光膜106b、出射側透明電極107b、出射側偏光フィルタ109bが積層されて構成されている。
以下に行う代表的な駆動方式における液晶モジュールの働きを説明では、第1液晶モジュール31aと第2液晶モジュール31bが共通して有する要素については、a、bの符号をつけず区別をせずに説明する。
TN(Twisted Nematic)方式を採用した液晶モジュールでは、液晶分子にかけられる電圧がOFFのときに液晶分子105が水平に並ぶことで、入射側偏光フィルタ101から入射した光を、出射側偏光フィルタ109から通過させ、または電圧がONのときに液晶分子が立ち上がることで出射側偏光フィルタ109にて遮断することで、カラーフィルタ108から出射する光を制御してカラー表示を行う。
図28(a)に示すように、液晶分子105は、配光膜が備える溝に沿って整列する性質を有する。互いに直交する方向(a方向、b方向)に溝を有する2つの配光膜(入射側配光膜104、出射側配光膜106)の間に液晶分子105を挟むと、液晶分子105は90度ねじれて配列する。
図28(c)に示すように、透明電極103によって液晶分子105に電圧をかけると、液晶分子105は電界に沿って配光膜104、106の主面に直交する方向に整列する。その結果、入射側配光膜104に入射したバックライト100からの光Lは、偏波面が旋回せずに出射側配光膜106から出射してカラーフィルタ108(不図示)に入光する。
第1液晶モジュール31aについて図27で説明したように、図28の液晶分子105、配光膜104、106、透明電極103は、さらに偏光フィルタ101、108で挟まれている。
入射側偏光フィルタ101の偏光方向はa方向、出射側偏光フィルタ109の偏光方向はb方向であり、a方向とb方向は互いに直交している。すなわち、入射側偏光フィルタ101、出射側偏光フィルタ109は偏光方向が互いに直交している。
入射側偏光フィルタ101の偏光方向と入射側配光膜104の溝の向きは互いに平行のa方向であり、出射側偏光フィルタ109の偏光方向と出射側配光膜106の溝の向きは互いに平行のb方向となっている。
取り出された光Laは、そのままの状態では、偏光方向がb方向の出射側偏光フィルタ109から出射されないが、図28で説明したように液晶分子によって偏波面の向きをねじられてb方向とされる(光Lbとなる)ことで、出射側偏光フィルタ109から出射可能となる。
液晶分子は、バックライト100からの光の偏波面を、光が出射側偏光フィルタ109を通過可能な状態又は通過不能な状態に切り替える制御を行う。
光Laは、ガラス基板102及び入射側透明電極103(何れも不図示)を通過して、入射側配光膜104を通過する。
図29(a)に示すように、入射側透明電極103、出射側透明電極107によって液晶分子105に電圧が印加されておらず、液晶分子105がねじれている場合(上記図28(b)に対応)に、光Laは、液晶分子105によって偏波面が90度旋回してb方向とされた光Lbとなる。
光Lbは、出射側配光膜106、カラーフィルタ108(不図示)を通過して、偏光方向がb方向の出射側偏光フィルタ109から出射される。
その結果、通過したカラーフィルタ108の色に応じた光が液晶モジュールから出射されてサブ画素が発光する。
このように第1液晶モジュール31aでは、カラーフィルタ108の色毎(サブ画素毎)に液晶分子105に印加する電圧を制御して、カラーフィルタ108を通過した光の出射側配光膜106からの通過、遮断を切り替えることで画素毎の発光及び発光色を制御することができる。
基本的な考え方は、上記のTN方式と同じであり、液晶モジュールを構成する各要素の積層構造も、図27に示した構造と同様である。
VA方式では、TN方式と同様に、カラーフィルタの色(サブ画素)毎に液晶分子105に印加する電圧を制御して、カラーフィルタを通過した光の出射側配光膜106からの通過、遮断を切り替えることで、画素毎の発光及び発光色を制御する。
VA(Vertical Alignment)方式で用いられる液晶分子105は、図30(a)に示すように、液晶分子105にかけられる電圧がOFFのとき、配光膜に対して直交方向に整列する。TN方式とは逆である。
入射側偏光フィルタ101から取り出された光Laは、液晶分子105によって偏波面の向きをねじられることなく出射側偏光フィルタ109で遮られる。その結果、サブ画素は発光しない。
それにより、光Laは、偏波面が90度旋回したb方向とされた光Lbとなり、出射側偏光フィルタ109から出射される。その結果、通過したカラーフィルタ108(不図示)の色に応じた光が液晶モジュールから出射され、サブ画素が発光する。
第1液晶モジュール31aの表示は、図31に示す表示制御信号によって制御される。
垂直同期信号によって制御される垂直同期期間のうち、ブランキング期間を除いた画像有効期間(画素有効期間、表示期間)で1フレームの表示が行われる。
本実施形態の遊技機1は1秒間に60フレームの画像を表示する。従って、1フレームあたりの画像有効期間は1/60秒である。
なお、第1液晶モジュール31aで表示する画像のソースとなる映像(画像)データが毎秒30フレーム(30fps)で作成されている場合には、同一画像を2回表示することで、擬似的に30fpsで表示することも可能である。
第1液晶モジュール31aでは、画像有効期間において、各画素を発光させたい色に対応するカラーフィルタ108からの出射光が、第1液晶モジュール31aの出射側偏光フィルタ109aから出射するように第1液晶モジュール31aの液晶分子105aを駆動させるための液晶駆動信号が、第1液晶モジュール31aのLCDドライバ36aから液晶駆動回路に入力される。
液晶駆動信号は、VDP200からLCDドライバ36aに入力される映像信号に基づいてLCDドライバ36aが生成する信号である。これにより、各画素が所望の色で発光し1フレーム画像の表示が行われる。
第1液晶モジュール31aの液晶駆動回路は、第1液晶モジュール31aの入射側透明電極103aと出射側透明電極107aとの間に設けられた液晶分子105aに対して、液晶分子105aを駆動させるための駆動電圧を印加する。すなわち、液晶駆動回路は、入力された液晶駆動信号に基づいて、入射側透明電極103aと出射側透明電極107aに電流を印加する。
この例において、バックライト100の光源であるLED115は画像有効期間中に白色で発光しており、バックライト100は白色で発光している。
上記に説明した第1液晶モジュール31aは、1フレームの画像を表示する画像有効期間(1/60秒)中、バックライト光によって、表示画像に対応する色で1画素を継続して発光させることでカラー画像の表示を行う。
画素毎のカラー表示に関しては、画素を構成するサブ画素(R(赤色)、G(緑色)、B(青色)のカラーフィルタ)毎に液晶分子の駆動を制御して発光有無を切り替えることで実現している。
それに対して、以下に説明する第2液晶モジュール31bは、画素毎のカラー表示を行うためにサブ画素という概念を有さない。
第2液晶モジュール31bの背面に設けられるバックライトの光源として、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)で夫々発光可能な3つのLED光源が備えられる。そして、1フレームの画像を表示する画像有効期間(1/60秒)において、同期間を3分の1した1/180秒毎に、発光するLED光源が切り替えられる。
その結果、バックライトは、1/180秒毎に発光色が切り替えられる。
その結果、第2液晶モジュール31bの各画素において、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)の何れかが/180秒毎に超高速で表示されるか、あるいはバックライト光が遮断されることで何れの色も表示されない。
第2液晶モジュール31bを視認する人の目には、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)のうち1以上の色が合成されることにより、下記の図34に示すような色が視認されるのである。これにより、第2液晶モジュール31bでのカラー表示が行われる。
なお、第2液晶モジュール31bで表示する画像のソースとなる映像(画像)データが毎秒30フレーム(30fps)で作成されている場合には、同一画像を2回表示することで、擬似的に30fpsで表示することができる。
図32は、第2液晶モジュールを構成する要素の積層構造を示す概略図である。
第2液晶モジュール31bは、基本的には第1液晶モジュール31aと同じ構成を有しうる。ここで第2液晶モジュール31bはカラーフィルタ108を有さず、例えば、バックライト側から、入射側偏光フィルタ101b、ガラス基板102b、入射側透明電極103b、入射側配光膜104b、液晶分子105b、出射側配光膜106b、出射側透明電極107b、出射側偏光フィルタ109bが積層されて構成されている。
第2液晶モジュール31bでは、画像有効期間において、各画素に対応する出射光が、第2液晶モジュール31bの出射側偏光フィルタ109bから出射するように第2液晶モジュール31bの液晶分子105bを駆動させるための液晶駆動信号が、第2液晶モジュール31bのLCDドライバ36bから液晶駆動回路に入力される。
液晶駆動信号は、VDP200からLCDドライバ36bに入力される映像信号に基づいてLCDドライバ36bが生成する信号である。これにより、各画素が所望の色で発光し1フレーム画像の表示が行われる。
LCDドライバ36bは、VDP200からの映像信号に基づいて1フレーム画像を構成する液晶駆動信号を液晶駆動回路に入力する。
第2液晶モジュール31bの液晶駆動回路は、第2液晶モジュール31bの入射側透明電極103bと出射側透明電極107bとの間に設けられた液晶分子105bに対して、液晶分子105bを駆動させるための駆動電圧を印加する。すなわち、第2液晶モジュール31bの液晶駆動回路は、入力された液晶駆動信号に基づいて、第2液晶モジュール31bの入射側透明電極103bと出射側透明電極107bに電流を印加する。
第2液晶モジュール31bは、第1液晶モジュール31aと同様に、液晶分子105の駆動によって出射側偏光フィルタ109からのバックライト光の出射可否を制御することによって画像表示を行う。
すなわち、第2液晶モジュール31bの液晶分子105は、図28乃至図30で説明したものと同様の仕組みによってバックライト光の偏波面を切り換えて、出射側偏光フィルタ109bからのバックライトの光の出射可否を制御することができる。
そして、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)の何れかの色のバックライト光が第2液晶モジュール31bに入射するとき、LCDドライバ36bが生成する液晶駆動信号に基づいて液晶分子105が駆動してバックライト光の通過、遮断を画素単位で切り替える。カラー表示を行うための仕組みが第1液晶モジュール31aとは異なるため、サブ画素という概念は存在しない。
赤色LED115R、緑色LED115G、青色LED115Bを、バックライト100(導光板、発光板、レンズ)の側面又は背面に配置し、バックライト100に光を入射させるLEDは、所定時間(1/180秒)毎に順次切り替えられる。これにより、バックライト100は1/180秒毎に、その発光色をR(赤色)、G(緑色)、B(青色)に切り換えられる。
なお、上記したように液晶分子105bの制御は、VDP200からの映像信号に基づいて第2液晶モジュール31bのLCDドライバ36bが生成する1フレーム画像のR成分に対応する液晶駆動信号(R成分駆動信号)に基づいて行われる。
上記したように液晶分子105bの制御は、VDP200からの映像信号に基づいて第2液晶モジュール31bのLCDドライバ36bが生成する1フレーム画像のG成分に対応する液晶駆動信号(G成分駆動信号)に基づいて行われる。
上記したように液晶分子105bの制御は、VDP200からの映像信号に基づいて第2液晶モジュール31bのLCDドライバ36bが生成する1フレーム画像のB成分に対応する液晶駆動信号(B成分駆動信号)に基づいて行われる。
図33において(a)→(b)→(c)のように第2液晶モジュール31bの液晶分子105bを制御した結果、図中左側の画素については「赤」が視認され、図中中央の画素については「緑」が視認され、図中右側の画素については「青」が視認される。
第2液晶モジュール31bの各画素についてR(赤色)、G(緑色)、B(青色)を1/180秒毎に超高速で表示する。あるいは、光が遮断されることにより無発光となる。これによって、第2液晶モジュール31bを視認する人の目には、1以上の色が合成された下記の図34に示すような色が視認される。第2液晶モジュール31bによっては、カラーフィルタを有さずにカラー表示を実現できる。
例えば、1フレーム(1/60秒)の画像において、第2液晶モジュール31bのある画素を透過状態としたい場合には、1/180秒ごとにR(赤色)→G(緑色)→B(青色)と発光色を切り替えることで、全ての光が透過することとなり、その画素は透過状態となる。
また、1フレーム(1/60秒)の画像において、第2液晶モジュール31bの特定画素を黄色で発光させたい場合には、1/180秒ごとにR(赤色)発光→G(緑色)発光→光遮断による無発光と発光を切り替えることで、人の目にはその画素について「黄色」が視認される。
1フレーム(1/60秒)の画像において、第2液晶モジュール31bの特定画素をマゼンタで発光させたい場合には、1/180秒ごとにR(赤色)発光→光遮断による無発光→B(青色)発光と発光を切り替えることで、人の目にはその画素について「マゼンタ」が視認される。
1フレーム(1/60秒)の画像において、第2液晶モジュール31bの特定画素をR(赤色)色で発光させたい場合には、1/180秒ごとにR(赤色)発光→光遮断による無発光→光遮断による無発光と発光を切り替えることで、人の目にはその画素について「R(赤色)」が視認される。
1フレーム(1/60秒)の画像において、第2液晶モジュール31bの特定画素をG(緑色)色で発光させたい場合には、1/180秒ごとに光遮断による無発光→G(緑色)発光→光遮断による無発光と発光を切り替えることで、人の目にはその画素について「マゼンタ」が視認される。
1フレーム(1/60秒)の画像において、第2液晶モジュール31bの特定画素をB(青色)色で発光させたい場合には、1/180秒ごとに光遮断による無発光→光遮断による無発光→B(青色)発光と発光を切り替えることで、人の目にはその画素について「B(青色)」が視認される。
1フレーム(1/60秒)の画像において、第2液晶モジュール31bの特定画素で黒を表現したい場合には、1フレーム(1/60秒)に亘って光遮断による無発光とすることで、人の目にはその画素について「黒」が視認される。
垂直同期期間のうち、ブランキング期間を除いた画像有効期間で1フレームの表示が行われる。
画像有効期間において、第2液晶モジュール31bのLCDドライバ36bは、赤色LED115R、緑色LED115G、青色LED115Bに対して電流を1/180秒毎に入力し、その結果、発光するLEDが切り替わる。
そして、バックライト100は1/180秒ごとにR(赤色)→G(緑色)→B(青色)と発光色が順次切り替えられる。
第2液晶モジュール31bのLCDドライバ36bは、バックライト100の発光色の変化に呼応して、1フレーム画像を構成するR成分用の液晶駆動信号(R成分駆動信号)、G成分用の液晶駆動信号(G成分駆動信号)、B成分用の液晶駆動信号(B成分駆動信号)を生成する。
またG成分駆動信号は、第2液晶モジュール31bの画素のうち1フレーム(1/60秒)の表示期間中にG成分を含む色で発光させたい画素について、バックライト100がG(緑色)で発光するタイミングで、対応する第2液晶モジュール31bの出射側偏光フィルタ109bから光を出射させるように液晶分子105bを駆動制御するための信号である。
またB成分駆動信号は、第2液晶モジュール31bの画素のうち1フレーム(1/60秒)の表示期間中にB成分を含む色で発光させたい画素について、バックライト100がR(赤色)で発光するタイミングで、対応する第2液晶モジュール31bの出射側偏光フィルタ109bから光を出射させるように液晶分子105bを駆動制御するための信号である。
画像有効期間において、LCDドライバ36bは、赤色LED115R、緑色LED115G、青色LED115Bに対して電流を1/180秒毎に入力し、その結果、発光するLEDが切り替わる。
なお、図36に示す全ての場合において、バックライト100は1/180秒ごとにR(赤色)→G(緑色)→B(青色)と発光色が順次切り替えられる。
その結果、当該画素は、1フレーム(1/60秒)中の最初の1/180秒ではR(赤色)で発光し、次の1/180秒ではG(緑色)で発光し、最後の1/180秒ではB(青色)で発光する。その結果、図34に示すように当該画素は1フレーム単位では透過状態として視認される。
その結果、当該画素は、1フレーム(1/60秒)中の最初の1/180秒ではR(赤色)で発光し、次の1/180秒ではG(緑色)で発光し、最後の1/180秒では光が遮断される。その結果、図34に示すように当該画素は1フレーム単位では、黄色として視認される。
その結果、当該画素は、1フレーム(1/60秒)中の最初の1/180秒ではR(赤色)で発光し、次の1/180秒では光が遮断され、最後の1/180秒ではB(青色)で発光する。その結果、図34に示すように当該画素は1フレーム単位では、マゼンタとして視認される。
その結果、当該画素は、1フレーム(1/60秒)中の最初の1/180秒では光が遮断され、次の1/180秒ではG(緑色)で発光し、最後の1/180秒ではB(青色)で発光する。その結果、上記に説明したように、当該画素は1フレーム単位では、シアンとして視認される。
その結果、当該画素からは、1フレーム(1/60秒)中、光が出射することがない。その結果、上記に説明したように、当該画素は1フレーム単位で黒として視認される。
以下では、本実施形態の画像表示ユニット31の構成について詳細に説明する。
本実施形態の画像表示ユニット31は、2つの液晶モジュールを奥行き方向に並べて迫力ある演出を行うものである。
しかし上記したように、バックライトの前面側に2つの第1液晶モジュール31aを並べた場合、前面側の第1液晶モジュール31aから出射される光の光量は、バックライトの光量の5%程度である。
それに対してバックライトの光量を増やすと消費電力が増加し、また電源容量が限られている遊技機では、役物の点数を減らさざるを得ないなど演出上の不都合が生じる。省エネという観点からも望ましくない。
さらに、バックライトの光量を増やすと液晶表示ユニットの温度が上昇する。通常の液晶モジュールの耐熱温度は0度〜50度程度であり、それを超えると不具合の原因となる。これは耐熱温度が高い仕様の液晶モジュールを採用することで解決可能ではあるが、コスト増の原因となる。
1画素あたりの光量がサブ画素で分割されない第2方式は、1画素あたりの光量が3つのサブ画素毎にカラーフィルタで分割されている第1方式に比べて、光の効率が明らかに良いからである。
第2方式は第1方式に比べても多くの光量を必要としないため、第1液晶モジュール31aを2枚並べる場合に比べて光量を大幅に増加させる必要がなく、耐熱性や消費電力に関する上記の問題を解決することができる。
ところが、バックライトの光源として白色LEDを用いた図26の構成における第1液晶モジュール31aの前面にただ第2液晶モジュール31bを配置しても、第2液晶モジュール31bにおいてカラー表示を行うことが出来ない。
上記に説明したように、第2液晶モジュール31bがカラー表示を行うためには、バックライトの発光色がR(赤色)、G(緑色)、B(青色)が1/180秒毎に完全に切り替わる必要があるのに対し、カラーフィルタを用いた第1液晶モジュール31aからの出射光に対してはそのような切り替えを行うことができないからである。
すなわち第1液晶モジュール31aでは、1/60秒の画像表示期間を第2液晶モジュール31bのように分割せず、画像表示期間全体を使ってカラーフィルタ(サブ画素)から光の出射可否を切り替えてカラー表示を行う。
従って、1/60秒の画像表示期間において、第1液晶モジュール31aの各画素からはR(赤色)、G(緑色)、B(青色)3色の光が常に出射され、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)が混じっている。
このようなR(赤色)、G(緑色)、B(青色)が混じった光を用いては、第2液晶モジュール31bは良好にカラー表示を行うことが出来ないのである。
そこで、本実施形態の画像表示ユニットでは、図26に説明したような白色で発光するバックライトを用いた第1液晶モジュール31aの前面側に、第2液晶モジュール31bを配置するのではなく、図33で説明したような、1/180秒毎に発光を切り替えられる赤色LED115R、緑色LED115G、青色LED115BによってR(赤色)→G(緑色)→B(青色)で順次発光するバックライトを用いて、第1液晶モジュール31a、第2液晶モジュール31bのカラー表示を行う。
図37(a)に示すように、本実施形態の画像表示ユニット31は、奥行き方向の奥側から、バックライト100、第1液晶モジュール31a、第2液晶モジュール31b、が順次配置されており、両方の表示素子で同時に画像表示を行う。
第1液晶モジュール31aと第2液晶モジュール31bは、バックライト100を共有している。
また、図37(b)に示すように、バックライト100の側面には赤色LED115R、緑色LED115G、青色LED115Bが配置されている。
赤色LED115R、緑色LED115G、青色LED115Bは、バックライト100の背面に設けられてもよい。
赤色LED115R、緑色LED115G、青色LED115Bは、第2液晶モジュール31bのLCDドライバ36bに接続されて発光を制御される。
赤色LED115R、緑色LED115G、青色LED115Bは、第1液晶モジュール31aのLCDドライバ36aに接続されて発光を制御されてもよい。
その場合、LCDドライバ36aも1/180秒ごとに赤色LED115R、緑色LED115G、青色LED115Bの発光を切り替える制御を行う。
LCDドライバ36bは、VDP200から入力される映像に基づいて生成して液晶駆動回路に出力するR成分駆動信号、G成分駆動信号、B成分駆動信号と同期するタイミングで、赤色LED115R、緑色LED115G、青色LED115Bに電流を印加して発光させる。
あるいは、LCDドライバ36bは、赤色LED115R、緑色LED115G、青色LED115Bに電流を印加して発光させるタイミングに同期して、R成分駆動信号、G成分駆動信号、B成分駆動信号を液晶駆動回路に出力する。
いずれの場合も、赤色LED115R、緑色LED115G、青色LED115Bに電流を印加するタイミング(各LEDの発光タイミング)は、R成分駆動信号と、G成分駆動信号と、B成分駆動信号の夫々と同期する。
赤色LED115R、緑色LED115G、青色LED115Bの発光タイミングと、各色成分の駆動信号が同期することではじめて、適切な第2方式のカラー表示を行うことができる。
なお、バックライト100の発光色の変化とカラーフィルタ108との相互作用によって、各画素のカラーフィルタ108からは、バックライト100の発光色と同じ1色の光だけが出射されうる。
これは、以下のようなカラーフィルタの特性による。すなわち、バックライト100からのR(赤色)光、G(緑色)光、B(青色)光は、その色とは同じ色のカラーフィルタ10を通過できるが、その色とは異なる色のカラーフィルタ108ではカットされるのである。
各画素のカラーフィルタ108からバックライト100の発光色と同じ1色の光だけが出射される結果、第1液晶モジュール31aでは、1フレーム期間中のバックライト100の発光色の変化に応じた各画素の発光色の変化によって、第2液晶モジュール31bと同様の仕組みでの表示が行われる。
そして、第2液晶モジュール31bは、バックライト100の発光色の変化に応じて第1液晶モジュール31aを順次通過してくるR(赤色)光、G(緑色)光、B(青色)光を用いて、図33乃至図36の説明と同じ方式でカラー表示を行う。
なお、第1液晶モジュール31aにおいて、第2液晶モジュール31bと同様の仕組みで表示を行うためには、第1液晶モジュール31aでは、バックライト100の発光色の変化に同期して液晶駆動信号を液晶駆動回路に入力して画素を制御する必要がある。
そのために、バックライト100の発光制御(赤色LED115R、緑色LED115G、青色LED115Bの点灯制御)を司る第2液晶モジュール31aのLCDドライバ36bは、各LEDを発光させるタイミングでRGB信号をVDP200経由でLCDドライバ36aに入力する。
LCDドライバ36aは、VDP200から入力される映像信号に基づいて生成した液晶駆動信号をRGB信号に同期して液晶駆動回路に出力する。
これにより、第1液晶モジュール31aで、バックライト100の発光色の変化に同期した液晶駆動信号を液晶駆動回路に入力して画素を制御し、第2液晶モジュール31bと同様の仕組みで表示を行うことができる。
なお、バックライト100の各色での発光時間が1/3となって光量が低下するため、赤色LED115R、緑色LED115G、青色LED115Bの発光光量を上げる制御を行う。
本実施形態の画像表示ユニットによる画像表示は、図38に示す制御信号によって制御される。
垂直同期期間のうち、ブランキング期間を除いた画像有効期間で1フレームの表示が行われる。
画像有効期間において、LCDドライバ36bは、赤色LED115R、緑色LED115G、青色LED115Bに対して、電流を1/180秒毎に入力し、その結果発光するLEDが切り替わる。
図36に示す全ての場合において、バックライト100は1/180秒ごとにR(赤色)→G(緑色)→B(青色)と発光色が順次切り替えられる。
R(赤色)→G(緑色)→B(青色)と発光色が変化するバックライト100による各色の発光に呼応して、第2液晶モジュール31bのLCDドライバ36bは、1フレーム画像を構成するR成分用の液晶駆動信号、G成分用の液晶駆動信号、B成分用の液晶駆動信号を液晶駆動回路に入力する。
第2液晶モジュール31bの液晶駆動回路は、この液晶駆動信号に基づく電流を第2液晶モジュール31bの入射側透明電極103bと出射側透明電極107bに入力し、入射側透明電極103bと出射側透明電極107bとの間に設けられた第2液晶モジュール31bの液晶分子105bに、液晶分子105bを駆動させるための駆動電圧を印加する。
第2液晶モジュール31bの液晶駆動回路は、入力されたR成分駆動信号、G成分駆動信号、B成分駆動信号に基づいて、第2液晶モジュール31bの入射側透明電極103bと出射側透明電極107bとの間に、液晶分子105bを駆動させるための駆動電圧を印加する。
LCDドライバ36bが生成するR成分駆動信号は、第2液晶モジュール31bの画素のうち1フレーム(1/60秒)の表示期間中にR成分を含む色で発光させたい画素について、バックライト100がR(赤色)で発光するタイミングで、対応する出射側偏光フィルタ109bから光を出射させるように第2液晶モジュール31bの液晶分子105bを駆動制御するために第2液晶モジュール31bの液晶駆動回路に入力される。
LCDドライバ36bが生成するG成分駆動信号は、第2液晶モジュール31bの画素のうち1フレーム(1/60秒)の表示期間中にG成分を含む色で発光させたい画素について、バックライト100がG(緑色)で発光するタイミングで、対応する出射側偏光フィルタ109bから光を出射させるように第2液晶モジュール31bの液晶分子105bを駆動制御するために第2液晶モジュール31bの液晶駆動回路に入力される。
LCDドライバ36bが生成するB成分駆動信号は、第2液晶モジュール31bの画素のうち1フレーム(1/60秒)の表示期間中にB成分を含む色で発光させたい画素について、バックライト100がR(赤色)で発光するタイミングで、対応する出射側偏光フィルタ109bから光を出射させるように第2液晶モジュール31bの液晶分子105bを駆動制御するために第2液晶モジュール31bの液晶駆動回路に入力される。
第2液晶モジュール31bの液晶駆動回路は、バックライト100がG(緑色)で発光するとき、G成分駆動信号に基づいて、G成分を含む色で発光させたい画素に対応する出射側偏光フィルタ109bをG(緑色)光が通過可能に第2液晶モジュール31bの液晶分子105bを制御する。
第2液晶モジュール31bの液晶駆動回路は、バックライト100がB(青色)で発光するとき、B成分駆動信号、B成分を含む光で発光させたい画素に対応する出射側偏光フィルタ109bをB(青色)光が通過可能に第2液晶モジュール31bの液晶分子105bを制御する。
第2液晶モジュール31bの各画素についてR(赤色)、G(緑色)、B(青色)を超高速で表示し(第2液晶モジュール31bの各画素からの出射光をR(赤色)、G(緑色)、B(青色)に超高速で切り替え)、あるいは光を遮断して無発光とすることにより、1以上の色が合成された色が人の目には視認される。
第1液晶モジュール31aはカラーフィルタを備えており、バックライト100からのR(赤色)光、G(緑色)光、B(青色)光は、その色とは同じ色のサブ画素(カラーフィルタ108)を通過できるが、その色とは異なる色のサブ画素(カラーフィルタ108)でカットされる。
従って、第1液晶モジュール31aの特定画素において、バックライト100の発光色に対応しないサブ画素(カラーフィルタ108)は光がカットされて発光しないが、バックライト100の発光色に対応するサブ画素(カラーフィルタ108)を通過した光がさらに第1液晶モジュール31aの出射側偏光フィルタ109aを通過可能であれば、当該の画素は発光するサブ画素の発光色(バックライト100の発光色)で発光する。
このように、光が出射可能に制御されているサブ画素(カラーフィルタ108)と同じ色でバックライト100が発光したときだけ画素は発光でき、その発光色はサブ画素の発光色(バックライト色)である。
バックライト100の発光色と同じ色のサブ画素のみが発光可能であるので、1画素を構成する各サブ画素からR、G、Bの光を同時に出射することができず、図26で説明したような通常方式での画素毎のカラー表示を行うことが出来ない。
従って、下記に説明するように、本実施形態の第1液晶モジュール31aでは、バックライトの発光色の変化に呼応して液晶分子105aの駆動制御(サブ画素からの光の出射可否の制御)を行う第2液晶モジュール31bと類似した表示方式によってカラー表示を行う。
第1液晶モジュール31aのLCDドライバ36aは、VDP200からの映像信号に基づいて、1フレーム画像を構成するR成分用の液晶駆動信号(R成分駆動信号)、G成分用の液晶駆動信号(G成分駆動信号)、B成分用の液晶駆動信号(B成分駆動信号)を生成し、バックライト100の発光に呼応して図示しない液晶駆動回路に入力する。
第1液晶モジュール31aの液晶駆動回路は、入力されたR成分駆動信号、G成分駆動信号、B成分駆動信号に基づいて、第1液晶モジュール31aの入射側透明電極103aと出射側透明電極107aとの間に、第1液晶モジュール31aの液晶分子105aを駆動させるための駆動電圧を印加する。
すなわち、第1液晶モジュール31aの液晶駆動回路は、液晶駆動信号に基づく電流を第1液晶モジュール31aの入射側透明電極103aと出射側透明電極107aに入力し、入射側透明電極103aと出射側透明電極107aとの間に設けられた第1液晶モジュール31aの液晶分子105aに、液晶分子105aを駆動させるための駆動電圧を印加する。
LCDドライバ36aが生成するG成分駆動信号は、第1液晶モジュール31aの画素のうち1フレーム(1/60秒)の表示期間中にG成分を含む色で発光させたい画素について、バックライト100がG(緑色)で発光するタイミングで、対応する出射側偏光フィルタ109からG(緑色)光を出射させるように第1液晶モジュール31aの液晶分子105aを駆動制御するために液晶駆動回路に入力される。
LCDドライバ36aが生成するB成分駆動信号は、第1液晶モジュール31aの画素のうち1フレーム(1/60秒)の表示期間中にB成分を含む色で発光させたい画素について、バックライト100がB(青色)で発光するタイミングで、対応する出射側偏光フィルタ109からB(青色)光を出射させるように第1液晶モジュール31aの液晶分子105aを駆動制御するために液晶駆動回路に入力される。
第1液晶モジュール31aの液晶駆動回路は、バックライト100がG(緑色)で発光するとき、G成分駆動信号に基づいて、G成分を含む色で発光させたい画素に対応する出射側偏光フィルタ109をG(緑色)光が通過可能に、第1液晶モジュール31aの液晶分子105aを制御する。
第1液晶モジュール31aの液晶駆動回路は、バックライト100がB(青色)で発光するとき、B成分駆動信号に基づいて、B成分を含む光で発光させたい画素に対応する出射側偏光フィルタ109をB(青色)光が通過可能に、第1液晶モジュール31aの液晶分子105aを制御する。
第1液晶モジュール31aの各画素について、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)を超高速で表示し(第1液晶モジュール31aの各画素からの出射光をR(赤色)、G(緑色)、B(青色)に超高速で切り替え)、あるいは光を遮断して無発光とすることにより、第2液晶モジュール31bの場合と同様に、1以上の色が合成された色が人の目には視認される。
図39、図40は、本実施形態の画像表示ユニットにおける第1液晶モジュール31aの一画素単位の制御信号を説明するタイミングチャートである。
画像有効期間において、LCDドライバ36bは、赤色LED115R、緑色LED115G、青色LED115Bに対して、電流を1/180秒毎に入力し、その結果発光するLEDが切り替わる。
図39、図40に示す全ての場合において、バックライト100は1/180秒ごとにR(赤色)→G(緑色)→B(青色)と発光色が順次切り替えられる。
図39(a)に示す様に、第1液晶モジュール31aの特定画素を透明表示させる場合は、第1液晶モジュール31aのLCDドライバ36aは、1フレームに亘って、Rサブ画素、Gサブ画素、Bサブ画素全てに対応する第1液晶モジュール31aの出射側偏光フィルタ109aを光が通過可能に液晶分子105aを駆動させる駆動信号(R成分駆動信号、G成分駆動信号、B成分駆動信号)を入力する。
このようにすることで、バックライト100がR(赤色)発光している1/180秒の期間中はRサブ画素が発光し、バックライト100がG(緑色)発光している1/180秒の期間中はGサブ画素が発光し、バックライト100がB(青色)で発光している1/180秒の期間中はBサブ画素がB(青色)で発光する。
1フレームに亘ってR(赤色)→G(緑色)→B(青色)と連続的に発光することで、第2方式と同様に、その画素は透過状態として視認される。
このようにすることで、バックライト100がR(赤色)発光している1/180秒の期間中はRサブ画素が発光し、バックライト100がG(緑色)発光している1/180秒の期間中は、Gサブ画素が発光する。一方、バックライト100がB(青色)で発光している1/180秒の期間中は、いずれのサブ画素も発光しない。
1フレームに亘って連続的にR(赤色)発光→G(緑色)発光→光遮断による無発光と発光が切り替えられることで、第2方式と同様にその画素は黄色で発光する(黄色として視認される)。
バックライト100がR(赤色)発光している1/180秒の期間中は、いずれのサブ画素も発光しない。そして、バックライト100がG(緑色)発光している1/180秒の期間中はGサブ画素が発光し、バックライト100がB(青色)で発光して1/180秒の期間中はBサブ画素が発光する。
1フレームに亘って連続的に光遮断による無発光→G(緑色)発光→B(青色)発光と発光することで、第2方式と同様に、その画素はシアン色で発光する(シアンとして視認される)。
バックライト100がR(赤色)発光している1/180秒の期間中、バックライト100がG(緑色)発光している1/180秒の期間中、バックライト100がB(青色)で発光している1/180秒の期間中、全てにおいて何れのサブ画素も発光しない。1フレームに亘って画素は発光せず、その画素は黒として視認される。
図41は、本実施形態の画像表示ユニットの画像表示態様の一例を説明する図である。
図41では、説明の簡単化のために、第1液晶モジュール31aに関しては、液晶分子105と、カラーフィルタ108のみを表示しているが、実際には図27に示した全ての要素を備えている。第1液晶モジュール31aのサブ画素から出射している光は、第1液晶モジュール31aの出射側偏光フィルタ109aを通過可能に液晶分子105aによって偏光された光である。
また、説明の簡単化のために、第2液晶モジュール31bに関しても液晶分子105bのみを表示しているが、実際には図32に示した全ての要素を備えている。第2液晶モジュール31bから出射している光は、第2液晶モジュール31bの出射側偏光フィルタ109bを通過可能に液晶分子105bによって偏光された光である。
画像表示ユニット31を構成する両液晶モジュールの表示は、正面側から同時に視認可能である。
また、図41の説明では、第1液晶モジュール31aと第2液晶モジュール31bの画素が便宜的に一対一対応しているが、光は拡散するため第1液晶モジュール31aと第2液晶モジュール31bにおける一の画素同士のみの間で光が入出射されることはない。
例として図41の場合では、第1液晶モジュール31aの第1画素、第2画素、第3画の全てのサブ画素は、1フレームに亘って第1液晶モジュール31aの出射側偏光フィルタ109aから光を通過可能に制御されているものとする。
その場合、図41(a)に示すバックライト100がR(赤色)で発光する1/180秒の期間、第1液晶モジュール31aの第1画素、第2画素、第3画素のRサブ画素に対応する出射側偏光フィルタ109aから光が出射される。Gサブ画素、Bサブ画素に対応する出射側偏光フィルタ109aからは光が出射されない。
次に、図41(c)に示すバックライト100がB(青色)で発光する期間、第1液晶モジュール31aの第1画素、第2画素、第3画素のBサブ画素に対応する出射側偏光フィルタ109aから光が出射される。Rサブ画素、Gサブ画素に対応する出射側偏光フィルタ109aからは光が出射されない。
この場合、第1液晶モジュール31aの第1画素、第2画素、第3画素は、何れもR(赤色)発光→G(緑色)発光→B(青色)発光と発光が変化するので、各画素は1フレーム単位では「透明」として視認される。
例えば、図41の第1画素において、Rサブ画素に対応する第1液晶モジュール31aの出射側偏光フィルタ109aから光が出射しないように制御する。
その場合、第1液晶モジュール31aの第1画素は、図41(a)では光遮断による無発光となる。よって、第1画素は、光遮断による無発光→G(緑色)発光→B(青色)発光と発光が変化するので、第1画素は1フレーム単位ではシアンとして視認される。
同じく第1液晶モジュール31aの第1画素において、Gサブ画素に対応する第1液晶モジュール31aの出射側偏光フィルタ109aから光が出射しないように制御する。
その場合、第1液晶モジュール31aの第1画素は、図41(b)で光遮断による無発光となる。よって、第1液晶モジュール31aの第1画素は、R(赤色)発光→光遮断による無発光→B(青色)発光と発光が変化するので、各画素は1フレーム単位ではマゼンタとして視認される。
さらに第1液晶モジュール31aの第1画素において、Bサブ画素に対応する第1液晶モジュール31aの出射側偏光フィルタ109aから光が出射しないように制御する。
その場合、第1液晶モジュール31aの第1画素は、図41(c)で光遮断による無発光となる。よって、第1液晶モジュール31aの第1画素は、R(赤色)発光→G(緑色)発光→光遮断による無発光と発光が変化するので、各画素は1フレーム単位では黄色として視認される。
図41(a)〜図41(c)に示したバックライト100の各色での発光期間においては、上記したようにバックライト100の発光色の光のみが第1液晶モジュール31aから出射され、第1液晶モジュール31aと、第2液晶モジュール31bとの間の空間はバックライト100の発光色による拡散光で満たされている。
バックライト100がR(赤色)で発光する図41(a)では、第1液晶モジュール31aと第2液晶モジュール31bとの間の空間はR(赤色)の拡散光で満たされている。
バックライト100がG(緑色)で発光する図41(b)では、第1液晶モジュール31aと第2液晶モジュール31bとの間の空間はG(緑色)の拡散光で満たされている。
バックライト100がB(青色)で発光する図41(c)では、第1液晶モジュール31aと第2液晶モジュール31bとの間の空間はB(青色)の拡散光で満たされている。
その結果、図41に示す場合では第2液晶モジュール31bの3つの画素は夫々以下のように視認されるものとする。
第2液晶モジュール31bの第1画素はR(赤色)発光→G(緑色)発光→光遮断による無発光と発光が切り替わることで黄色と視認される。
また第2液晶モジュール31bの第2画素は光遮断による無発光→G(緑色)発光→B(青色)発光と発光が切り替わることでシアンと視認される。
さらに第2液晶モジュール31bの第3画素はR(赤色)発光→光遮断による無発光→B(青色)発光と発光が切り替わることでマゼンタと視認される。
以上のように構成したことにより、本実施形態の画像表示ユニット31は、バックライトの光量を上げずに消費電力を抑えて省エネに対応するとともに高コスト化を回避しつつ、複数の液晶モジュールによる奥行きのある新たな演出によって、遊技の興趣を高めうることができる。
カラーフィルタを通過した光はLEDから出射されたときに比べて波長(色の幅)が絞られているため、カラーフィルタを通すことで第1液晶モジュール31aと第2液晶モジュール31bの色の差が少なくなる。
色成分毎の光量を異ならせるために、LCDドライバ36bは、赤色LED115R、緑色LED115G、青色LED115Bによるバックライト100の光量を色毎に異ならせてもよい。その場合、赤色LED115R、緑色LED115G、青色LED115Bに印加する電流値を夫々異ならせてもよい。
印加する電流値を調整することで赤色LED115R、緑色LED115G、青色LED115Bの光量を調整することでバックライト101の発光色毎の光量ムラをなくすように制御することもできる。
図37(b)に示されるような赤色LED115R、緑色LED115G、青色LED115Bを夫々複数備え、その数を色毎に変えることにより、バックライト100の色成分毎の光量比を異ならせてもよい。あるいは、赤色LED115R、緑色LED115G、青色LED115Bの数を異ならせることで、バックライト100の色成分毎の光量を同等にして光量ムラをなくすようにしてもよい。
すなわち、LCDドライバ36bが赤色LED115R、緑色LED115G、青色LED115Bに電流を印加してから光が出射されるまでの時間はLED115毎に異なるという問題がある。LEDに電流を印加してから実際に光が出射されるまでの時間は赤色LED115Rが最も長く、緑色LED115Gは次に長く、青色LED115Bが最も短い。
同じタイミングで電流を印加したときに、青色LED115Bが最も早く光を発光を開始し、緑色LED115Gが次に早く発光を開始し、赤色LED115Rが最も遅く発光を開始する。
図33から図36で説明した第2方式の画像表示において、色成分毎の駆動信号に基づいた液晶モジュールの駆動タイミングとLEDすなわちバックライトの(少なくとも)発光開始タイミングとが同期しないと正確な色表現を行うことが出来ない。
何れか一つのLED、例えば赤色LED115Rの発光開始タイミングが液晶分子の駆動タイミングに合うタイミングで赤色LED115Rに電流の印加を行い、同じタイミングを緑色LED115G、青色LED115Bに適用したとする。
その場合、緑色LED115Gは早く発光しすぎて、赤発光すべきバックライト100の発光色に緑が混じったり、青色LED115Bは発光開始が遅すぎてB成分の駆動信号に基づく液晶分子の駆動タイミングにバックライト100のB(青色)発光が間に合わなかったりするという問題が生じる。
そこで、LCDドライバ36bは、バックライト100を発光開始させるべきタイミングをt0とし、タイミングt0でバックライト100を赤発光させるために赤色LED115Rに電流を印加するタイミングをt1とし、タイミングt0でバックライト100を緑発光させるために緑色LED115Gに電流を印加するタイミングをt2とし、タイミングt0でバックライト100を青発光させるために青色LED115Bに電流を印加するタイミングをt3とする。
上記のようにLEDに電流を印加してから実際に光が出射されるまでの時間は、赤色LED115R、緑色LED115G、青色LED115Bの順番で長くなる。
そこでLCDドライバ36bは、各タイミングt1、t2、t3からタイミングt0までの時間が
|t−t1|>|t−t2|>|t−t3|
の関係を満たすように各色のLED115に対する電流印加タイミングを制御する。
以上説明したように、LCDドライバ36bは、各色でバックライトを発光させるタイミングよりも前であって、最も早いタイミングに赤色LED115Rに電流を印加し、同タイミングに対して次に早いタイミングで緑色LED115Gに電流を印加し、最も遅いタイミングで青色LED115Bに電流を印加する。
LCDドライバ36bによって、同じ色同士(赤色LED115Rと赤色LED116R、緑色LED115Gと緑色LED116G、青色LED115Bと、青色LED116G)、同じタイミングで電流が印加される。
それに限らず、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)の3色での発光が可能なバックライト100を用いるとともに、第2液晶モジュール31bを前後に複数枚並べ、各第2液晶モジュール31bにて第2方式のカラー表示を行ってもよい。
それに対し、バックライト100である赤色LED115R、緑色LED115G、青色LED115Bとして、光量を増したよりパワーの強いLEDを使用することができる。
カラーフィルタを用いた第1液晶モジュール31aの前面側にカラーフィルタを用いない第2液晶モジュール31bを配置した本実施形態の画像表示ユニット31では、前面側に第1液晶モジュールを使う場合(透過量5%)と比較してもユニット全体の光量損失が少なく、さらに必要となるLEDの光量も通常のものの3倍程度と比較的少なく済む。第1液晶モジュール31aを前後に並べて配置した場合に比べて、経済性や耐熱性等の懸念を低くする押さえることが可能である。
図42に示す変形例は、図37の第1液晶モジュール31aと第2液晶モジュール31bとの間に発光役物500を配置した構成である。
発光役物500はその前面側に配置した上記第1液晶モジュール31aと同様の構成を有する第3液晶モジュール31c、第3液晶モジュール31cの背面に配置したバックライト501と、を備えている。
また、発光役物500は、赤色LED116R、緑色LED116G、青色LED116の発光を制御するLEDドライバ37を備える。
LEDドライバ38は、LCDドライバ36bと同じタイミングで所定時間(1/180秒)毎に発光させるLEDを切り替えて、バックライト501の発光色を切り替える。
また、第3液晶モジュール31cには、VDP200から、第1液晶モジュール31aへの各色成分用の駆動信号と同期した駆動信号が入力される。
上記したように、第2液晶モジュール31bのLCDドライバ36bは、赤色LED115R、緑色LED115G、青色LED115Bを点灯させるときに、同期用のRGB信号を外部出力する。
第2液晶モジュール31bのRGB信号は、VDP200、画像制御基板150のホストCPU151を経由してLEDドライバ38に入力されている。
そして、第2液晶モジュールは、赤色LED115R、緑色LED115G、青色LED115Bと同期して、赤色LED116R、緑色LED116G、青色LED116を発光させるべきときには、RGB信号に合わせて、赤色LED116R、緑色LED116G、青色LED116を点灯させるための点灯信号をLEDドライバ38に入力する。
通常、LEDドライバ38はRGB信号をスルーしており、点灯信号が入力されたときに色LED116R、緑色LED116G、青色LED116を点灯させる制御を行う。
なお、LEDドライバ38は常にRGB信号を出力しているのではなく、赤色LED115R、緑色LED115G、青色LED115Bと同期して、赤色LED116R、緑色LED116G、青色LED116を発光させるべきに、点灯信号としてRGB信号をLEDドライバ38に対して入力するようにしてもよい。
その結果、画像表示ユニットとして以下に説明するような画像表示が可能となる。
図43に示すように、図38乃至図41に説明した表示方法によって第1液晶モジュール31aから出射した光は、一部が発光役物500によって遮られ、遊技者が視認することは出来ない。
しかしながら、発光役物500のバックライト501は、赤色LED115R、緑色LED115G、青色LED115Bと、上記の制御によって同期して発光する赤色LED116R、緑色LED116G、青色LED116Bによって、バックライト100と同期してR(赤色)、G(緑色)、B(青色)で発光することができる。
また、発光役物500の第1液晶モジュール31cには、第1液晶モジュール31aに入力される駆動信号と同期した駆動信号が入力されている。
第1液晶モジュール31cでは、第1液晶モジュール31aと同期した駆動信号と、順次切り替えられるRGBのバックライト光によって、図38乃至図41で説明した方法で第1液晶モジュール31aと同様の画像表示が行われる。
その結果、発光役物500の第1液晶モジュール31cには、発光役物500で隠された第1液晶モジュール31aの表示内容が表示される。
従って第1液晶モジュール31aと第1液晶モジュール31cとによる表示によって、遊技者は、本来第1液晶モジュール31aに表示されるべき内容を視認することができる。
第2液晶モジュール31bは、その後ろ側に発光役物500が存在せず、第1液晶モジュール31aからのR(赤色)光、G(緑色)光、B(青色)光が直接届く領域600では、主に第1液晶モジュール31aからのR(赤色)光、G(緑色)光、B(青色)光を用いて第2方式の画像表示を行う。
一方で、第2液晶モジュール31bは、その後ろ側に発光役物500が存在し、第1液晶モジュール31aからのR(赤色)光、G(緑色)光、B(青色)光が直接届かない領域601では、主に発光役物500の第1液晶モジュール31cからのR(赤色)光、G(緑色)光、B(青色)光を用いて第2方式の画像表示を行う。
このようにすることで、本実施形態の画像表示ユニットでは、バックライトの光量を上げずに消費電力を抑えて省エネに対応するとともに高コスト化を回避しつつ、複数の液晶モジュールによる奥行きのある新たな演出によって、遊技の興趣を高めうることができる。さらに、表示内容を犠牲にすることなく複数の液晶モジュールの間に役物を配置して、遊技の興趣をさらに高めることができる。
ところで、図29で説明した光の偏波面の向きを考慮すると、第1液晶モジュール31aの出射側偏光フィルタ109a、第3液晶モジュール31cの出射側偏光フィルタ109c(不図示)を出射した光は、このままでは第2液晶モジュール31bの入射側偏光フィルタ101bを通過することが出来ない。
第1液晶モジュール31a、第3液晶モジュール31cから出射光の偏波面の向き(図29のb方向)が、第2液晶モジュールの入射側偏光フィルタ101bの偏光方向(a方向)と一致しないからである。
よって、図37、図42のように構成した本実施形態の画像表示ユニット31において、第2液晶モジュール31bに画像が表示できないという問題が生じうる。
そこで、本実施形態の画像表示ユニット31においては、第1液晶モジュール31aの出射側偏光フィルタ109aと第2液晶モジュール31bの入射側偏光フィルタ101bの間、第3液晶モジュール31cの出射側偏光フィルタ109cと第2液晶モジュール31bの入射側偏光フィルタ101bの間に、位相差フィルム(1/2波長板)を設ける必要がある。
具体的には、第1液晶モジュール31aおよび第2液晶モジュール31bのみを備える図37の構成では、第1液晶モジュール31aの出射側偏光フィルタ109aの前面側に位相差フィルムに貼付してもよいし、第2液晶モジュール31bの入射側偏光フィルタ101bの後面側に貼付してもよい。
第1液晶モジュール31aおよび第2液晶モジュール31bの間に第3液晶モジュール31cを備える図42の構成では、第2液晶モジュール31bの入射側偏光フィルタ101bの後面側に位相差フィルムを貼付するか、第1液晶モジュール31aの出射側偏光フィルタ109aの前面側と、第3液晶モジュール31cの出射側偏光フィルタ109cの前面側に位相差フィルムを貼付することが望ましい。
1/2波長板としての位相差フィルムは、第1液晶モジュール31aの出射側偏光フィルタ109a、第3液晶モジュール31cの出射側偏光フィルタ109cからの出射光に位相差をλ/2(180°)与え、偏波面を90度旋回としてa方向とすることができる。
これによって、第1液晶モジュール31a、第3液晶モジュール31cからの出射光は、第2液晶モジュール31bの入射側偏光フィルタ101bを通過することができ、第2液晶モジュール31bに問題なく画像を表示することができる。
可動役物は、その前面側に赤色LED116R、緑色LED116G、青色LED116のみを備えることができる。
そして、LEDドライバ37は、図43の場合と同様に赤色LED116R、緑色LED116G、青色LED116を制御して、1/180秒毎に第2液晶モジュール31bに向けてR(赤色)光、G(緑色)光、B(青色)光を出射させる。
第2液晶モジュール31bでは、発光役物500によって第1液晶モジュール31aからR(赤色)光、G(緑色)光、B(青色)光が遮られるが、可動役物が備える赤色LED116R、緑色LED116G、青色LED116BからのR(赤色)光、G(緑色)光、B(青色)光を用いて第2方式によるカラー表示を行うことができる。
第2液晶モジュール31bにおいて、可動役物によって第1液晶モジュール31aからR(赤色)光、G(緑色)光、B(青色)光が遮られない領域では、第1液晶モジュール31aからR(赤色)光、G(緑色)光、B(青色)光を用いた第2方式によるカラー表示が行われる。
LEDから出射される光は拡散性が低く点発光してしまい拡散しないので、そのままでは第2液晶モジュール31bに第2方式のカラー表示に向かない。第2液晶モジュール31bの画素に光りが均等に行き渡らないためである。
一方で、バックライト100からの出射光は、導光板としてのバックライトに拡散する(バックライトを面発光させる)ため、第2液晶モジュール31bに第2方式のカラー表示に好適に用いることができる。
可動役物の前面に設けた赤色LED116R、緑色LED116G、青色LED116は当然バックライトを発光させるものではないため、これらの点発光を防ぐために可動役物の前面側に拡散フィルムを貼付することが望ましい。
上記のように、赤色LED116R、緑色LED116G、青色LED116の発光タイミングは、バックライト100の光源である赤色LED115R、緑色LED115G、青色LED115Bの発光タイミングと完全同期しており、第2液晶モジュール31b全体として問題なく第2方式によるカラー表示を行うことができる。
なお、位相差フィルムについては、可動役物には貼付の必要がなく、第1液晶モジュール31aの出射側偏光フィルタ109aの前面側に位相差フィルムに貼付してもよいし、第2液晶モジュール31bの入射側偏光フィルタ101bの後面側に貼付してもよい。
赤色LED116R、緑色LED116G、青色LED116からの光によって導光板を発光させることにより、パターンに従った画像を表示することが出来る。
導光板による表示によって、第1液晶モジュール31aや第2液晶モジュール31bに表示される演出図柄35などを強調表示、補強表示することが出来る。
なお、赤色LED116R、緑色LED116G、青色LED116は、導光板に対して背面からではなく、側面から光を入射させることで、第1液晶モジュール31aにおける表示の視認性を損なうことがない。
そして、LEDドライバ37は、図43の場合と同様に赤色LED116R、緑色LED116G、青色LED116を制御して、1/180秒毎に導光板に向けてR(赤色)光、G(緑色)光、B(青色)光を出射させる。
赤色LED116R、緑色LED116G、青色LED116の発光タイミングは、バックライト100の光源である赤色LED115R、緑色LED115G、青色LED115Bの発光タイミングと完全同期している。
従って、導光板に画像を表示するとともに、導光板からの光を第2液晶モジュール31bの光源として用いて第2方式によるカラー表示を行うことができる。
赤色LED115R、緑色LED115G、青色LED115Bの発光タイミングは、第1液晶モジュール31aと第2液晶モジュール31bの駆動信号と同期しているが、両液晶モジュールの垂直同期タイミングがずれていると、例えば、第2液晶モジュール31bにおいて、R成分用の液晶駆動信号によって液晶分子が駆動すべき(赤色で画素を表示させるべき)ときにバックライト100がR(赤色)で発光していない、などいう問題が生じるおそれがある。
従って、第1液晶モジュール31aと第2液晶モジュール31bと垂直同期信号(VSYNC)を同期させる必要がある。
以下に、本実施形態の画像表示ユニット31において、第1液晶モジュール31aと第2液晶モジュール31bの垂直同期信号を同期させるための方法を説明する。
液晶画面は、マトリックス状に配置された多数の画素によって構成され、横方向に配設された画素によって1ラインの走査線(水平ライン)が構成される。
そして、(VGA)入力信号に従って、走査線(水平ライン)を、1ラインずつ(例えば、左方向から右方向へ)、上下方向(縦方向)に走査(画素を駆動)することによって映像が表示される。
また、液晶画面には、実際に画像が表示される有効画素からなる表示エリア(有効画素領域)50の周囲に、水平方向、垂直方向の非表示エリア(=ブランク領域)が設定されうる。
これらバックポーチ、フロントポーチの大きさを調整することにより液晶画面内の表示エリア(有効画素領域)50の位置を変更することが可能である。
有効画素領域50の上側に設定されるブランク領域が垂直フロントポーチ53、有効画素領域50の下側に設定されるブランク領域が垂直バックポーチ54である。
また、有効画素領域50を含む水平ラインにおいて、左側(走査開始側)に設定されるブランク領域が水平フロントポーチ51、右側(走査終了側)のブランク領域が水平バックポーチ52である。
なお、ブランク領域は、必ずしも、有効画素領域50の上下、前後に分かれて設定される必要はなく、図26(b)に示すように、有効画素領域50の前側あるいは後側に水平ブランク領域55として設定されても良く、上側あるいは下側に垂直ブランク領域56としてまとめて設定されてもよい。
第1液晶モジュール31aはLCDドライバ36aを備え、第2液晶モジュール31bはLCDドライバ36bを備えている。
液晶画面は、上述のVDP200からLCDドライバに入力される信号の態様に応じて、動作モード(駆動モード)が異なり、これはDEモードと、固定モードとに大別される。
図4では、表示回路208から映像信号と同期信号が出力される旨説明したが、これは後述する固定モードにおける信号であり、DEモードでは、データイネーブル信号(DE信号)が使用される。以下では、固定モードについて説明する。
図45は、液晶モジュールの同期信号を示す図である。
VDP200からV−SYNC信号が入力されると、ドライバは、V−BLANK信号の状態に応じて液晶画面の最初のドットから1ラインずつ走査(駆動)を行う。
V−SYNC信号が入力された後、V−BLANK信号が無効な期間が、垂直ブランク領域56(垂直フロントポーチ53+垂直バックポーチ54)に相当する。
V−BLANK信号の有効期間では、有効画素領域50に対する描画が行われる。
V−BLANK信号の有効期間における不図示のH−BLANK信号の無効期間は、水平ブランク領域55(水平フロントポーチ51+水平バックポーチ52)に相当する。H−BLANK信号が有効な場合は、有効画素による実際の描画(画素の駆動)が行われる。
1ラインに対する走査中にH−SYNC信号が入力されると、次のラインの走査を行う。
垂直バックポーチ期間後、V-SYNC信号が入力されると、画面のリフレッシュタイミングとなって、次の画面の走査を開始する。
また、垂直ブランキング期間(垂直フロントポーチ期間+垂直バックポーチ期間)は、V−BLANK信号によって規定される。
図44(b)に示したように、ブランク領域を有効画素領域の前後の何れかにまとめて設定している場合には、垂直フロントポーチ53+垂直バックポーチ54を合わせたブランキング期間の最後にV−SYNC信号が入力されて次画面の最初の画素に戻る。このタイミングが画面のリフレッシュタイミングである。
基本的には、1つの液晶モジュールの垂直同期タイミングを他の液晶モジュールの垂直同期タイミングに合わせる制御となる。
以下では、第1液晶モジュール31aの垂直同期タイミングが第2液晶モジュール31bのそれよりも遅い場合を説明する。もちろん一例にすぎず逆であってもよい。
LCDドライバ36aは、第2液晶モジュール31bの最終画素の走査が終了して先頭画素に戻るタイミングで、途中の画素を未だ駆動中の第1液晶モジュール31aについて強制的に先頭画素に戻る。これにより第1液晶モジュール31a、第2液晶モジュール31bの垂直同期タイミングを合わせる。これは、以下のような構成とすることで実現可能である。
(i)は第2液晶モジュール31bに入力される同期信号、(ii)は第1液晶モジュール31aに入力される同期信号を示している。
本実施形態の遊技機では、図35(b)に示すように、リフレッシュレートの値の小さい第1液晶モジュール31aについて、V−SYNC信号のタイミングを実際よりも早め(垂直バックポーチ期間を短縮し)、図35(a)に示す第2液晶モジュール31bのV−SYNC信号と同じタイミングとしている。
VDP200は、V−SYNC信号のタイミングを第2液晶モジュール31bに合わせたV−SYNC信号を第1液晶モジュール31aのLCDドライバ36aに対して出力する。
第2液晶モジュール31bについて垂直バックポーチ期間を終了して垂直フロントポーチ期間を開始した時点で、第1液晶モジュール31aについても強制的に垂直フロントポーチ期間としても、第1液晶モジュール31aの画像表示に問題が起こることはない。
(a)は第2液晶モジュール31bの垂直同期信号、(b)は第1液晶モジュール31aの垂直同期信号を示している。
本実施形態の遊技機では、図35(a)に示すように、第2液晶モジュール31bについて垂直バックポーチ54bに対応する規定の期間が経過後も待機して本来のV−SYNC信号の入力タイミングを実際よりも遅め、第1液晶モジュール31aの垂直同期信号と同じタイミングとする。
VDP200は、第1液晶モジュール31aの垂直同期タイミング(V−SYNC信号の入力タイミング)に合わせて、図38(a)のような垂直同期信号を送信する。
垂直ブランク領域56後にV−SYNC信号が入力されるが、第1液晶モジュール31aのLCDドライバ36aにV−SYNC信号を入力すると同時に、第2液晶モジュール31bのLCDドライバ36bにもV−SYNC信号を入力することで、第1液晶モジュール31aと第2液晶モジュール31bの垂直同期タイミングを合わせることができる。
第3液晶モジュール31cについても同様であり、第1液晶モジュール31aのLCDドライバ36aにV−SYNC信号を入力すると同時に、第3液晶モジュール31bのLCDドライバにもV−SYNC信号を入力することで、第1液晶モジュール31aと第3液晶モジュール31bの垂直同期タイミングを合わせることができる。
結果的に、第1液晶モジュール31a、第2液晶モジュール31b、第3液晶モジュール31cのすべてにおいて垂直同期タイミングを合わせることができる。
なお、本実施形態において、赤色LED115R、緑色LED115G、青色LED115Bは、それぞれ、不可視光(紫外線)を出射可能なLEDから出射される紫外線の波長を蛍光管によって変換することにより赤色光、緑色光、青色光を出射するように構成してもよい。
また、本発明の画像表示装置の表示態様は、パチンコ機のみならず、スロットマシン、その他、表示装置を有した遊技機、ゲーム機一般に適用することができる。
Claims (1)
- 発光色が異なる複数の光源と、
一の表示期間内において前記複数の光源を順次切り替えて発光させる制御を行う発光制御手段と、
前記複数の光源からの光を出射させ又は遮断する液晶手段と、
前記複数の光源からの光を出射させ又は遮断するように前記液晶手段を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記一の表示期間内における前記複数の光源からの光の色が順次変化していくことに応じて、前記複数の光源からの光を出射させ又は遮断するように前記液晶手段を制御し、
前記液晶手段の画素から出射させる前記複数の光源からの光の光量を調整し、前記一の表示期間内に各画素から出射される異なる色の光の光量比を変えることによって中間色を実現することを特徴とする遊技機。
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