以下、パチンコ遊技機の一実施形態について説明する。以下の説明において、上、下、左、右、前(表)、及び後(裏)は、遊技者から見たときの各方向を示すものとする。
図1に示すように、遊技機としてのパチンコ遊技機10は、枠体11を備える。枠体11は、パチンコ遊技機10を遊技店などの島設備に固定するための設置枠11aと、各種の遊技部品を搭載するための搭載枠11bと、を含んで構成される。搭載枠11bは、設置枠11aに対して開閉可能となるように、設置枠11aの開口部の一側縁部に対して軸支されている。パチンコ遊技機10は、搭載枠11bが開放されないように施錠する施錠装置11cを備える。施錠装置11cは、該施錠装置11cに適合する鍵を差し込んで所定方向へ回動させることにより解錠され、搭載枠11bの開放を許容するように構成されている。
パチンコ遊技機10は、遊技盤YBを備える。遊技盤YBは、搭載枠11bに搭載されている。遊技盤YBの前面側には、遊技媒体の一例である遊技球が流下する遊技領域YBaが形成されている。遊技盤YBには、正面視における略中央に、開口窓YBbが形成されている。開口窓YBbには、各種の意匠が施されたセンター枠Wが組み付けられている。パチンコ遊技機10は、発射ハンドルHDを備える。発射ハンドルHDは、遊技球を遊技領域YBaへ打ち出すときに操作される手段の一例である。発射ハンドルHDは、一例として、搭載枠11bの前面側に設けられる。パチンコ遊技機10は、発射ハンドルHDの回動操作量を調整することによって、遊技球の発射強度を調整できるように構成される。
パチンコ遊技機10は、遊技者が操作可能な操作手段の一例として、演出ボタンD1及び十字キーD2を備える。一例として、演出ボタンD1及び十字キーD2は、押下操作を可能に構成されたボタン式の手段である。演出ボタンD1及び十字キーD2は、ボタン式であることに限らず、タッチセンサ式であってもよく、所定の表示装置をタッチパネル式の手段として機能させる構成であってもよい。演出ボタンD1及び十字キーD2は、操作可能な複数の部分を含んで構成されていてもよい。本実施形態の一例において、演出ボタンD1は、操作可能な単一の部分を含んで構成される。十字キーD2は、左キーD2l、右キーD2r、上キーD2u、及び下キーD2dのように、操作可能な複数の部分を含んで構成される。本実施形態において、演出ボタンD1及び十字キーD2は、遊技機の前面側に配設された第2操作手段の一例である。
パチンコ遊技機10は、発光する発光手段としての装飾ランプLAを備える。装飾ランプLAは、発光体(不図示)を発光、点滅、及び消灯する演出(以下、発光演出と示す)を実行可能である。装飾ランプLAは、一例として、枠体11や遊技盤YBに設けられる。パチンコ遊技機10は、音声を出力する出力手段としてのスピーカSPを備える。スピーカSPは、人や動物の声、効果音、及び楽曲などの音声を出力する演出(以下、音声演出と示す)を実行可能である。例えば、スピーカSPは、一例として、枠体11に設けられる。
図2に示すように、パチンコ遊技機10は、特別ゲームを表示可能な表示部として、第1特別図柄表示部13a及び第2特別図柄表示部13bを備える。特別ゲームでは、所定の図柄が変動表示され、最終的に特別図柄が確定停止表示される。特別図柄は、内部抽選(後述する特別抽選)の結果を報知するための図柄である。第1特別図柄表示部13aは、第1特別ゲームを表示する。第2特別図柄表示部13bは、第2特別ゲームを表示する。本明細書において、「変動表示」とは、表示されている図柄の種類が時間の経過とともに変化している状態を意味する。本明細書において、「確定停止表示」とは、図柄が確定的に停止表示されており、表示されている図柄の種類が変化しない状態を意味する。図柄について、「確定停止表示」と「導出」とは同じ意味である。パチンコ遊技機10において、第2特別ゲームは、第1特別ゲームに対して優先的に実行される。第1特別ゲーム及び第2特別ゲームは、同時に並行して実行されない。特別図柄には、大当り表示結果の一例である大当り図柄と、はずれ表示結果の一例であるはずれ図柄とがある。パチンコ遊技機10では、特別抽選にて大当りに当選すると、特別ゲームにて大当り図柄が導出され、該大当りの特別ゲームの終了後、大当り遊技が付与される。
パチンコ遊技機10は、特別ゲームの保留数を特定可能な情報を表示する表示部として、第1特別保留表示部13c及び第2特別保留表示部13dを備える。第1特別保留表示部13cは、第1特別ゲームの保留数(以下、第1特別保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。第2特別保留表示部13dは、第2特別ゲームの保留数(以下、第2特別保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。例えば、第1特別保留数及び第2特別保留数の上限値は、4である。パチンコ遊技機10は、普通図柄表示部13eを備える。普通図柄表示部13eは、普通ゲームを表示する。普通ゲームでは、所定の図柄が変動表示され、最終的に普通図柄が確定停止表示される。普通図柄は、内部抽選(後述する普通抽選)の結果を報知するための図柄である。普通図柄には、普通当り表示結果の一例である普通当り図柄と、普通はずれ表示結果の一例である普通はずれ図柄とがある。パチンコ遊技機10では、普通抽選にて普通当りに当選すると、普通ゲームにて普通当り図柄が導出され、該普通当りの普通ゲームの終了後、普通当り遊技が付与される。パチンコ遊技機10は、普通保留表示部13fを備える。普通保留表示部13fは、普通ゲームの保留数(以下、普通保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。
パチンコ遊技機10は、所定の情報の表示が可能な表示手段としての演出表示装置EHを備える。演出表示装置EHは、所定の情報を表示可能な表示領域としての画像表示部GHを有する。画像表示部GHは、一例として、液晶パネル、及び有機ELパネルなどである。演出表示装置EHは、正面から見たときに、画像表示部GHが遊技盤YBの開口窓YBb(センター枠W)を介して視認可能となるように、遊技盤YBに組み付けられている。演出表示装置EHは、所定のキャラクタや文字を模した画像を表示する演出(以下、表示演出と示す)を実行可能である。
演出表示装置EHでは、表示演出の1つとして、演出ゲームが表示される。演出ゲームでは、複数列の演出図柄が変動表示され、最終的に演出図柄の組合せ(以下、図柄組合せと示す)が導出される。演出図柄(飾り図柄)は、キャラクタや模様等の装飾が施された図柄であって、表示演出を多様化させるための図柄である。一例として、本実施形態の演出ゲームは、左図柄列、中図柄列、及び右図柄列の演出図柄をそれぞれ所定方向に変動表示(スクロール表示)させて行われる。
演出ゲームは、特別ゲームとともに開始され、特別ゲームとともに終了される。演出ゲームでは、特別ゲームで導出される特別図柄に応じた図柄組合せが導出される。特別ゲームにおいて大当り図柄が導出されるとき、演出ゲームでは大当りの図柄組合せが導出される。大当りの図柄組合せは、「777」などのように全列の演出図柄が同一の演出図柄となる図柄組合せである。特別ゲームにおいてはずれ図柄が導出されるとき、演出ゲームでははずれの図柄組合せが導出される。はずれの図柄組合せは、一例として、「778」や「787」などのように少なくとも一部列の演出図柄が他列の演出図柄とは異なる図柄組合せである。本明細書において、「一旦停止表示」とは、ゆれ変動表示などのように、演出図柄が確定停止表示される前の仮停止状態である。以下の説明では、特別ゲームと、該特別ゲームに対応して実行される演出ゲームと、をまとめて「変動ゲーム」と示す場合がある。
演出ゲームでは、リーチ演出が実行され得る。リーチ演出は、演出ゲームにおいて、リーチを形成するとともに、最終的に所定の図柄組合せを導出させる演出である。リーチは、複数である特定の図柄列において、同一の演出図柄が一旦停止表示されており、且つ、他の図柄列において、演出図柄が引き続き変動表示されている状態である。一例として、本実施形態では、左図柄列及び右図柄列が特定の図柄列に相当し、中図柄列が他の図柄列に相当する。リーチ演出には、ノーマルリーチ演出(以下、NR演出と示す)と、NR演出に比して大当り期待度が高いスーパーリーチ演出(以下、SR演出と示す)と、が含まれる。
パチンコ遊技機10は、第1特別始動入賞口15を備える。第1特別始動入賞口15は、遊技球を入球させることができるように、常に開口している。パチンコ遊技機10は、第1特別始動入賞口15へ入球した遊技球を検知する第1特別始動センサSE1を備える(図3参照)。パチンコ遊技機10では、遊技球が第1特別始動センサSE1によって検知されると、第1特別ゲームの保留条件が成立し得るとともに、予め定めた個数の賞球の払出条件が成立する。
パチンコ遊技機10は、遊技領域YBaに開口する第2特別始動入賞口16を備える。パチンコ遊技機10は、第2特別始動入賞口16へ入球した遊技球を検知する第2特別始動センサSE2を備える(図3参照)。パチンコ遊技機10では、遊技球が第2特別始動センサSE2によって検知されると、第2特別ゲームの保留条件が成立し得るとともに、予め定めた個数の賞球の払出条件が成立する。パチンコ遊技機10は、遊技球が第2特別始動入賞口16へ入球可能な開状態と、遊技球が第2特別始動入賞口16へ入球不能な閉状態と、に動作可能な普通可変部材17を備える。閉状態は、遊技球が第2特別始動入賞口16へ入球し得るが、開状態に比して入球し難い状態であってもよい。パチンコ遊技機10は、普通可変部材17を動作させる手段の一例として、普通ソレノイドSL1を備える(図3参照)。普通可変部材17は、普通当り遊技において、開状態に動作される。
パチンコ遊技機10は、遊技領域YBaに開口する大入賞口18を備える。パチンコ遊技機10は、遊技球が大入賞口18へ入球可能な開状態と、遊技球が大入賞口18へ入球不能な閉状態と、に動作可能な手段の一例である特別可変部材19を備える。閉状態は、遊技球が大入賞口18へ入球し得るが、開状態に比して入球し難い状態であってもよい。パチンコ遊技機10は、特別可変部材19を動作させる手段の一例として、特別ソレノイドSL2を備える(図3参照)。特別可変部材19は、特別図柄の当り遊技において、開状態に動作される。パチンコ遊技機10は、大入賞口18へ入球した遊技球を検知する特別入賞センサSE3を備える(図3参照)。パチンコ遊技機10では、遊技球が特別入賞センサSE3によって検知されると、予め定めた個数の賞球の払出条件が成立する。
パチンコ遊技機10は、遊技領域YBaを流下する遊技球が通過(入球)可能なゲート25を備える。パチンコ遊技機10は、ゲート25を通過する遊技球を検知する普通始動センサSE4を備える(図3参照)。パチンコ遊技機10では、遊技球が普通始動センサSE4によって検知されると、普通ゲームの保留条件が成立し得る一方、賞球の払出条件が成立しないように構成されている。
パチンコ遊技機10は、遊技領域YBaに開口する入賞口として、普通入賞口26を備える。パチンコ遊技機10は、普通入賞口26へ入球した遊技球を検知する普通入賞センサ(不図示)を備える。本実施形態では、遊技球が普通入賞センサによって検知されると、予め定めた個数の賞球の払出条件が成立する。なお、パチンコ遊技機10は、入賞口15,16,18,26とは異なる入賞口を備えていてもよい。遊技球が入賞口に入球することは、所謂「入賞」である。パチンコ遊技機10は、アウト口27を備える。例えば、アウト口27は、遊技領域YBaの下端部において、遊技領域YBaに開口する。遊技領域YBaへ発射された遊技球のうち、入賞口15,16,18,26の何れにも入球しなかった遊技球は、アウト口27から機外へと排出される。
上述のように、パチンコ遊技機10は、発射ハンドルHDの回動操作量を調整することによって、遊技球の発射強度を調整できる。即ち、パチンコ遊技機10では、センター枠Wの左側領域R1、及びセンター枠Wの右側領域R2の何れかを流下するように、遊技球を打ち分けることができる。左側領域R1における遊技球の流下経路には、上流側から普通入賞口26及び第1特別始動入賞口15が形成されている。このため、パチンコ遊技機10では、遊技領域YBaのうち、左側領域R1を流下するように遊技球が発射(所謂、左打ち)されたとき、遊技球が第1特別始動入賞口15及び普通入賞口26へ入球し得る。右側領域R2における遊技球の流下経路には、上流側からゲート25、大入賞口18、及び第2特別始動入賞口16が形成されている。このため、遊技領域YBaのうち、右側領域R2を流下するように遊技球が発射(所謂、右打ち)されたとき、遊技球は、第2特別始動入賞口16、大入賞口18、及びゲート25へ入球し得る。
次に、パチンコ遊技機10の遊技状態について説明する。
パチンコ遊技機10は、大当り確率を高確率に変動させる確率変動機能と、第2特別始動入賞口16への遊技球の入球を補助する入球補助機能と、特別ゲームの変動時間を短縮する時間短縮機能と、を搭載している。パチンコ遊技機10における遊技状態は、これらの機能の作動状態(作動及び非作動)を組み合わせて構成される。
確率変動機能(以下、確変機能と示す)について説明する。
パチンコ遊技機10は、大当り確率が異なる状態として、複数の確率状態を備える。複数の確率状態には、低確率状態と、該低確率状態に比して、大当り確率が高い高確率状態と、がある。確変機能が作動すると、確率状態が低確率状態から高確率状態へと移行し、大当りに当選する可能性が高まる。このため、高確率状態は、遊技者にとって有利な状態となる。高確率状態は、所謂「確率変動状態(確変状態)」である。
入球補助機能について説明する。
入球補助機能は、普通電動役物への入賞をサポートする機能であり、所謂「電サポ機能」である。パチンコ遊技機10は、第2特別始動入賞口16への遊技球の入球率が異なる状態として、複数の入球率状態を備える。複数の入球率状態には、低入球率状態と、該低入球率状態に比して、入球率が高い高入球率状態と、がある。入球補助機能が作動すると、入球率状態が低入球率状態から高入球率状態に移行し、第2特別ゲームの始動条件を成立させ易くなる。このため、高入球率状態は、遊技者にとって有利な状態となる。
例えば、高入球率状態は、次に説明する3つの補助制御のうち任意に選択できる1つの制御を実行することによって、又は複数の制御を組み合わせて実行することによって実現できる。第1補助制御は、普通ゲームの変動時間を、低入球率状態のときよりも短くする制御である。第2補助制御は、普通抽選における普通当り確率を、低入球率状態のときよりも高確率に変動させる制御である。第2補助制御は、低入球率状態では、普通抽選そのものを行わないが、高入球率状態では、所定の当選確率にて普通抽選を行う制御であってもよい。第3補助制御は、1回の普通当り遊技における普通可変部材17の合計開放時間を、低入球率状態のときよりも長くする制御である。なお、第3補助制御としては、1回の普通当り遊技における普通可変部材17の開放回数を、低入球率状態のときよりも多くする制御、及び、普通当り遊技における普通可変部材17の1回の開放時間を、低入球率状態のときよりも長くする制御のうち、少なくとも一方の制御を行うとよい。
次に、変動時間短縮機能(以下、時短機能と示す)について説明する。
パチンコ遊技機10は、特別ゲームの変動時間(平均変動時間)が異なる状態として、複数の変動時間状態を備える。複数の変動時間状態には、長変動時間状態と、長変動時間状態に比して、少なくとも第2特別ゲームの平均変動時間が短い短変動時間状態と、がある。時短機能が作動すると、変動時間状態が長変動時間状態から短変動時間状態へ移行し、単位時間当りで実質的に実行可能な特別ゲームの回数が増加する。即ち、特別ゲームの保留の消化効率が向上する。なお、本実施形態において、時短機能は、入球補助機能に付随して作動する。つまり、時短機能は、入球補助機能とともに作動し、入球補助機能とともに非作動となる。
本実施形態において、遊技状態には、通常状態、第1有利状態、及び第2有利状態の3つがある。通常状態は、確変機能、入球補助機能、及び時短機能が全て作動しない遊技状態である。第1有利状態は、確変機能、入球補助機能、及び時短機能が全て作動する遊技状態である。第2有利状態は、確変機能が作動しない一方、入球補助機能及び時短機能が作動する遊技状態である。パチンコ遊技機10は、3つの遊技状態を備えることに限らず、その一部又は全部を、確変機能、入球補助機能、及び時短機能のうち作動させる機能を変更した異なる遊技状態としてもよい。また、遊技状態は、1つ又は2つであってもよく、4つ以上であってもよい。
次に、大当りについて説明する。
パチンコ遊技機10は、特別図柄の大当り図柄として、複数種類の大当り図柄を備える。大当り図柄の種類は、大当りの種類でもある。大当り図柄は、1又は複数の種類に分類される。一例として、本実施形態では、特定図柄及び通常図柄の2種類に分類される。パチンコ遊技機10では、大当り図柄の種類(大当りの種類)に応じて大当り遊技が付与される。
大当り遊技では、最初に、予め定めた時間(以下、オープニング時間と示す)にわたって所定の演出が行われる。例えば、所定の演出は、大当り遊技の開始を特定可能なオープニング演出である。大当り遊技では、オープニング時間の経過後に、大入賞口18を開放するラウンド遊技が予め定めた上限回数を上限として行われる。1回のラウンド遊技は、予め定めた上限個数の遊技球が入球するか、又は、予め定めた上限時間が経過すると終了される。ラウンド遊技において、大入賞口18は、所定の開放態様(開放パターン)にて開放される。各ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。大当り遊技では、最終回のラウンド遊技が終了すると、予め定めた時間(以下、エンディング時間と示す)にわたって所定の演出が行われる。例えば、所定の演出は、大当り遊技の終了を特定可能なエンディング演出である。大当り遊技は、エンディング時間の経過に伴って終了される。
パチンコ遊技機10では、大当り図柄の種類(大当りの種類)に応じて、大当り遊技の終了後の遊技状態が制御される。一例として、特定図柄には、大当り遊技の終了後、次回の大当り遊技が付与されるまでの間にわたって第1有利状態に制御することが定められている。通常図柄には、大当り遊技の終了後、予め定めた作動回数の特別ゲームが終了する迄、又は、次回の大当り遊技が付与される迄の間にわたって、第2有利状態に制御することが定められている。これに限らず、大入賞口18に入賞した遊技球が特定領域(所謂、Vゾーン)を通過したことを条件として、大当り遊技の終了後の遊技状態を第1有利状態に制御し、特定領域を通過しなかったことを条件として、大当り遊技の終了後の遊技状態を第2有利状態に制御する構成であってもよい。
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成を説明する。
図3に示すように、パチンコ遊技機10は、主制御基板40を備える。主制御基板40は、所定の処理を行い、該処理の結果に応じて、制御情報の一例である制御コマンドなどの制御信号を出力する。パチンコ遊技機10は、副制御基板50を備える。主制御基板40と、副制御基板50とは、主制御基板40から副制御基板50へ一方向に制御信号を出力可能となるように接続されている。副制御基板50は、主制御基板40から入力した制御信号に基づいて所定の処理を実行する。
主制御基板40について詳しく説明する。
主制御基板40は、マイクロプロセッサ41を備える。マイクロプロセッサ41は、処理部(以下、主制御CPU42と示す)と、記憶部(メモリ)と、を備える。主制御CPU42は、主制御用のプログラムを実行することにより、各種処理を実行する。マイクロプロセッサ41の記憶部には、情報の読出しが可能であって、且つ情報の書込みが不能なROM領域(以下、主制御ROM43と示す)と、情報の読出し及び書込みが可能なRWM領域(以下、主制御RWM44と示す)とが含まれる。本実施形態において、主制御RWM44は、各種の情報を記憶する記憶手段の一例である。
主制御ROM43は、各種の判定や抽選に用いる判定値やテーブルなどを記憶している。主制御ROM43は、複数種類の変動パターンを記憶している。変動パターンは、特別ゲームが開始してから終了するまでの変動時間を特定可能な情報である。変動パターンは、特別ゲームの実行中に行う演出ゲームの演出内容(変動内容)の少なくとも一部を特定可能な情報である。変動パターンには、大当り変動パターンと、はずれ変動パターンと、がある。大当り変動パターンは、演出ゲームにてリーチ演出を行い、最終的に大当りの図柄組合せを導出する変動パターンである。はずれ変動パターンは、演出ゲームにて最終的にはずれの図柄組合せを導出する変動パターンである。はずれ変動パターンには、演出ゲームにてリーチ演出を行う「リーチあり」の変動パターンと、演出ゲームにてリーチ演出を行わない「リーチなし」の変動パターンと、が含まれる。
主制御RWM44は、主制御CPU42による処理の結果に応じて書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、主制御RWM44が記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。マイクロプロセッサ41は、ハードウェア乱数を生成する乱数回路45を備える。マイクロプロセッサ41は、主制御CPU42による乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能であってもよい。なお、主制御CPU42、主制御ROM43、主制御RWM44、及び乱数回路45は、マイクロプロセッサ41としてワンチップに構成されていることに限らず、それぞれ別体に構成されていてもよい。
主制御CPU42は、センサSE1〜SE4と接続されている。主制御CPU42は、センサSE1〜SE4が遊技球を検知したときに出力する検知信号を入力可能に構成されている。主制御CPU42は、表示部13a〜13fと接続されている。主制御CPU42は、表示部13a〜13fの表示内容を制御可能に構成されている。主制御CPU42は、ソレノイドSL1,SL2と接続されている。主制御CPU42は、ソレノイドSL1,SL2の動作を制御することによって、それぞれ可変部材17,19の動作を制御可能に構成されている。
主制御CPU42は、枠開放センサSE5が接続されている。枠開放センサSE5は、設置枠11aに対して搭載枠11bが開放されていることを検出可能である。そして、主制御CPU42は、枠開放センサSE5が搭載枠11bの開放を検出しているときに出力する開放信号を入力可能に構成されている。これにより、主制御CPU42は、搭載枠11bが開放されていることを検出可能である。搭載枠11bの開放は、通常の遊技では発生しない事象であり、所謂エラーに相当する。以下の説明では、搭載枠11bの開放を「枠開放エラー」と示す。即ち、本実施形態において、枠開放センサSE5は、枠開放エラーを検出する検出手段の一例である。
主制御CPU42は、図示しないRWMクリアスイッチ回路を介してRWMクリアスイッチSWと接続されている。主制御CPU42は、RWMクリアスイッチSWが操作(押下)されたときに出力するRWMクリア信号を入力可能に構成されている。RWMクリアスイッチSWは、主制御RWM44の記憶内容を電源投入時にクリア(消去)するために操作されるスイッチである。即ち、本実施形態において、RWMクリアスイッチSWは、主制御RWM44の記憶内容を初期化する操作が可能な初期化操作手段の一例である。また、主制御CPU42は、RWMクリア信号を入力すると、副制御基板50に対してRWMクリアコマンドを出力する。本実施形態において、RWMクリアスイッチSWは、遊技機の背面側に配設されている。このため、本実施形態において、RWMクリアスイッチSWは、施錠装置11cを解錠して搭載枠11bを開放しなければアクセスできない。したがって、原則として、RWMクリアスイッチSWは、施錠装置11cの鍵を保有する管理者のみが操作可能な手段といえる。
次に、副制御基板50について詳しく説明する。
副制御基板50は、副制御CPU51と、副制御ROM52と、副制御RWM53とを備える。副制御CPU51は、副制御用のプログラムを実行することにより、演出に関する各種の処理を行う。本実施形態では、副制御CPU51が演出に関する各種の処理を実行することによって、演出に関する各種の制御を行う制御手段の一例が構成されている。副制御ROM52は、副制御プログラムや、所定の抽選に用いる判定値などを記憶している。副制御ROM52は、表示演出に用いる表示演出データ、発光演出に用いる発光演出データ、音声演出に用いる音声演出データ、及び可動体演出に用いる可動体演出データなどを記憶している。
副制御RWM53は、パチンコ遊技機10の動作中に書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、副制御RWM53が記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。本実施形態において、副制御RWM53は、各種の情報を記憶する記憶手段の一例である。本実施形態において、副制御RWM53の記憶内容は、RWMクリアコマンドを入力した場合にクリア(消去)される。即ち、RWMクリアスイッチSWは、副制御RWM53の記憶内容を初期化する操作が可能な初期化操作手段の一例である。また、副制御基板50は、副制御CPU51による乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能に構成されている。なお、副制御基板50は、乱数生成回路を備え、ハードウェア乱数を生成可能であってもよい。
副制御CPU51は、演出表示装置EHと接続されている。副制御CPU51は、演出表示装置EHの表示内容を制御可能に構成されている。副制御CPU51は、装飾ランプLAと接続されている。副制御CPU51は、装飾ランプLAの発光態様を制御可能に構成されている。副制御CPU51は、スピーカSPと接続されている。副制御CPU51は、スピーカSPの出力態様を制御可能に構成されている。副制御CPU51は、演出ボタンD1及び十字キーD2と接続されている。副制御CPU51は、演出ボタンD1が操作されたときに出力する操作信号(オン信号)、及び十字キーD2(キーD2l,D2r,D2u,D2d)が操作されたときに出力する操作信号(オン信号)を各別に入力可能に構成されている。
また、副制御基板50は、遊技者が操作可能な操作手段の一例として、音量スイッチDsを備える。後述のように、音量スイッチDsは、十字キーD2の操作によって音量を変更可能とする範囲(以下、単に「音量範囲」と示す)を設定するための手段である。本実施形態において、音量スイッチDsは、副制御基板50に実装されている。言い換えれば、本実施形態において、音量スイッチDsは、遊技機の背面側に配設されている。このため、本実施形態において、音量スイッチDsは、施錠装置11cを解錠して搭載枠11bを開放しなければアクセスできない。したがって、原則として、音量スイッチDsは、施錠装置11cの鍵を保有する管理者のみが操作可能な手段といえる。本実施形態において、音量スイッチDsは、遊技機の背面側に配設された第2操作手段の一例である。音量スイッチDsは、複数の音量範囲のうち何れかの音量範囲を選択する操作を可能に構成される。副制御CPU51は、音量スイッチDsと接続されている。副制御CPU51は、音量スイッチDsの操作によって選択された音量範囲を特定可能な設定信号を入力可能である。本実施形態の一例において、音量スイッチDsは、ツマミ型であるが、これに限らず、ディップスイッチ型であってもよく、ボタン型であってもよい。
次に、主制御CPU42が行う各種の処理について説明する。
主制御CPU42は、所定の制御周期(例えば4ms)毎に行うタイマ割り込み処理として、特別図柄入力処理、及び特別図柄開始処理などを実行する。
最初に、特別図柄入力処理について説明する。
特別図柄入力処理において、主制御CPU42は、第1特別始動センサSE1から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球が第1特別始動入賞口15へ入賞したか否かを判定する。遊技球が第1特別始動入賞口15へ入賞した場合、主制御CPU42は、主制御RWM44に記憶されている第1特別保留数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。第1特別保留数が上限数未満である場合、主制御CPU42は、第1特別保留数を1加算して更新する。続けて、主制御CPU42は、更新後の第1特別保留数を特定可能な情報を表示するように、第1特別保留表示部13cを制御する。このように、第1特別ゲームの保留条件は、第1特別保留数が上限数未満であるとき、遊技球が第1特別始動センサSE1によって検知されると成立する。
次に、主制御CPU42は、マイクロプロセッサ41内で生成している乱数を取得し、該取得した乱数に基づく乱数情報を主制御RWM44に記憶させる。例えば、乱数は、特別抽選(大当り抽選)に用いる特別当り乱数、当り図柄の決定に用いる当り図柄乱数、及び変動パターンの決定に用いる変動パターン乱数などである。主制御CPU42は、第1特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。乱数情報は、取得した乱数そのものであってもよく、乱数を所定の手法により加工した情報であってもよい。本実施形態のパチンコ遊技機10は、第1特別ゲームに用いる乱数情報を主制御RWM44に記憶させておくことで、該第1特別ゲームの開始条件が成立するまで、その実行を保留することができる。
第1特別ゲーム用の乱数情報を主制御RWM44に記憶させた場合、第1特別始動入賞口15へ遊技球が入賞していない場合、及び、第1特別保留数が上限数未満ではない場合、主制御CPU42は、第2特別始動センサSE2から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球が第2特別始動入賞口16へ入賞したか否かを判定する。遊技球が第2特別始動入賞口16へ入賞している場合、主制御CPU42は、主制御RWM44に記憶されている第2特別保留数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。第2特別保留数が上限数未満である場合、主制御CPU42は、第2特別保留数を1加算して更新する。主制御CPU42は、更新後の第2特別保留数を特定可能な情報を表示するように、第2特別保留表示部13dを制御する。このように、第2特別ゲームの保留条件は、第2特別保留数が上限数未満であるとき、遊技球が第2特別始動センサSE2によって検知されると成立する。
次に、主制御CPU42は、主制御基板40内で生成している乱数を取得し、該取得した乱数に基づく乱数情報を主制御RWM44に記憶させる。主制御CPU42は、第2特別ゲームに用いる乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。本実施形態のパチンコ遊技機10は、第2特別ゲームに用いる乱数情報を主制御RWM44に記憶させておくことで、該第2特別ゲームの開始条件が成立するまで、その実行を保留することができる。第2特別ゲーム用の乱数情報を主制御RWM44に記憶させた場合、第2特別始動入賞口16へ遊技球が入賞していない場合、及び、第2特別保留数が上限数未満ではない場合、主制御CPU42は、特別図柄入力処理を終了する。
次に、特別図柄開始処理について説明する。
特別図柄開始処理において、主制御CPU42は、特別ゲームの開始条件が成立しているか否かを判定する。主制御CPU42は、大当り遊技中ではなく、且つ特別ゲームの実行中ではない場合に肯定判定する一方、大当り遊技中又は特別ゲームの実行中である場合に否定判定する。特別ゲームの開始条件が成立していない場合、主制御CPU42は、特別図柄開始処理を終了する。特別ゲームの開始条件が成立している場合、主制御CPU42は、第2特別保留数が零よりも大きいか否かを判定する。第2特別保留数が零である場合、主制御CPU42は、第1特別保留数が零よりも大きいか否かを判定する。第1特別保留数が零である場合、主制御CPU42は、特別図柄開始処理を終了する。
第1特別保留数が零よりも大きい場合、主制御CPU42は、第1特別ゲームを実行させる処理を行う。具体的に、主制御CPU42は、第1特別保留数を1減算して更新する。主制御CPU42は、更新後の第1特別保留数を特定可能な情報を表示するように、第1特別保留表示部13cを制御する。次に、主制御CPU42は、第1特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主制御RWM44から取得する。続けて、主制御CPU42は、取得した乱数情報から特定される特別当り乱数を用いて、大当りに当選とするか否かの大当り抽選を行う。主制御CPU42は、現在の確率状態(確変機能の作動の有無)に応じた大当り確率にて大当り抽選を行う。
大当りに当選した場合、主制御CPU42は、大当り変動処理を行う。大当り変動処理において、主制御CPU42は、乱数情報から特定可能な当り図柄乱数を用いて、大当り図柄抽選を行い、第1特別ゲームにて導出させる大当り図柄を決定する。主制御CPU42は、乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、大当り変動パターンを決定する。その後、主制御CPU42は、特別図柄開始処理を終了する。
大当りに当選しなかった場合、主制御CPU42は、はずれ変動処理を行う。はずれ変動処理において、主制御CPU42は、第1特別ゲームにて導出させるはずれ図柄を決定する。はずれ変動処理において、主制御CPU42は、乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて変動パターン決定抽選を行い、リーチあり、又はリーチ無しのはずれ変動パターンを決定する。その後、主制御CPU42は、特別図柄開始処理を終了する。
第2特別保留数が零よりも大きい場合、主制御CPU42は、第2特別ゲームを実行させるための処理を行う。第2特別ゲームを実行させるための処理は、第1特別ゲームを実行させるための処理について、「第1特別ゲーム」を「第2特別ゲーム」に、「第1特別保留数」を「第2特別保留数」に、それぞれ読み替えた処理であるため、その詳細な説明を省略する。つまり、主制御CPU42は、第2特別保留数の減算、大当り抽選、及び、大当り抽選の結果に基づく何れかの変動処理を行った後、特別図柄開始処理を終了する。
主制御CPU42は、大当り変動処理、及びはずれ変動処理において、変動開始コマンド及び特別図柄コマンドを副制御基板50へ出力する。変動開始コマンドは、各変動処理において決定した変動パターンと、特別ゲーム(演出ゲーム)の開始とを特定可能な制御コマンドである。特別図柄コマンドは、各変動処理において決定した特別図柄(大当り図柄又ははずれ図柄)を特定可能な制御コマンドである。なお、変動開始コマンド及び特別図柄コマンドは、第1特別ゲームの変動処理が実行されたときと、第2特別ゲームの変動処理が実行されたときとで異なる制御コマンドである。
特別図柄開始処理を終了すると、主制御CPU42は、特別図柄開始処理とは別の処理によって、第1特別ゲーム又は第2特別ゲームを実行させる。具体的に、主制御CPU42は、第1特別ゲームを実行させる場合、所定の図柄の変動表示を開始するように、第1特別図柄表示部13aを制御する。主制御CPU42は、変動パターンに定められた変動時間を計測する。主制御CPU42は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄を導出するように、第1特別図柄表示部13aを制御する。また、主制御CPU42は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別ゲーム(演出ゲーム)の終了を特定可能な制御コマンド(以下、変動終了コマンドと示す)を副制御基板50に出力する。
一方、主制御CPU42は、第2特別ゲームを実行させる場合、所定の図柄の変動表示を開始するように、第2特別図柄表示部13bを制御する。主制御CPU42は、変動パターンに定められた変動時間を計測する。主制御CPU42は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄を導出するように、第2特別図柄表示部13bを制御する。また、主制御CPU42は、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、変動終了コマンドを副制御基板50に出力する。
次に、大当り遊技処理について説明する。
大当り遊技処理は、大当り遊技を付与するための処理である。主制御CPU42は、特別ゲームにおいて大当り図柄を導出させると、大当りの特別ゲームの終了後に大当り遊技処理を実行する。主制御CPU42は、特別図柄開始処理にて決定した大当り図柄(即ち、大当りの種類)に基づいて、大当り遊技の種類を特定する。主制御CPU42は、特定した種類の大当り遊技を付与する。
最初に、主制御CPU42は、オープニング時間の開始を特定可能な制御コマンド(以下、オープニングコマンドと示す)を副制御基板50に出力する。主制御CPU42は、オープニング時間が経過すると、ラウンド遊技を実行させるための処理を行う。即ち、主制御CPU42は、特定した大当り遊技用の開放制御データを用いて特別ソレノイドSL2を制御し、大入賞口18を開状態とする。主制御CPU42は、特別入賞センサSE3による遊技球の検知数が上述の上限個数に達するか、又は、上述の上限時間が経過すると、大入賞口18を閉状態とするように特別ソレノイドSL2を制御することで、ラウンド遊技を終了させる。主制御CPU42は、このようなラウンド遊技を実行させるための処理を、大当り遊技に定められた上限回数のラウンド遊技が終了するまで繰り返し行う。主制御CPU42は、ラウンド遊技を開始する毎に、ラウンド遊技の開始を特定可能な制御コマンド(以下、ラウンドコマンドと示す)を副制御基板50に出力する。主制御CPU42は、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディング時間の開始を特定可能な制御コマンド(以下、エンディング開始コマンドと示す)を副制御基板50に出力する。主制御CPU42は、エンディング時間が経過すると、大当り遊技を終了する。主制御CPU42は、エンディング時間の経過を特定可能な制御コマンド(以下、エンディング終了コマンド)を副制御基板50に出力する構成であってもよい。
次に、確率状態を移行させる確率移行処理について説明する。
主制御CPU42は、特定図柄に基づく大当り遊技を終了すると、主制御RWM44に高確フラグをセットする。即ち、主制御CPU42は、高確率状態に制御する。一方、主制御CPU42は、通常図柄に基づく大当り遊技を終了すると、主制御RWM44に高確フラグをセットしない。即ち、主制御CPU42は、低確率状態に制御する。主制御CPU42は、大当り遊技を開始させる場合であって、高確フラグがセットされているとき、該高確フラグを消去する。即ち、主制御CPU42は、大当り遊技中、低確率状態に制御する。
次に、入球率状態及び変動時間状態を移行させる処理について説明する。
主制御CPU42は、大当り遊技が終了すると、主制御RWM44に作動フラグをセットする。即ち、主制御CPU42は、高入球率状態に制御する。主制御CPU42は、通常図柄に基づく大当り遊技の終了後、特別ゲームを開始させる毎に、主制御RWM44に記憶されている実行カウンタの値を更新することによって、大当り遊技の終了後における特別ゲームの実行回数を計数する。主制御CPU42は、大当り遊技の終了後における特別ゲームの実行回数が作動回数に達した特別ゲームが終了すると、主制御RWM44に記憶されている作動フラグを消去する。即ち、主制御CPU42は、通常図柄に基づく大当り遊技の終了後、作動回数目の特別ゲームが終了すると低入球率状態に制御する。主制御CPU42は、大当り遊技を開始させる場合であって、作動フラグがセットされているとき、該作動フラグを消去する。即ち、主制御CPU42は、大当り遊技中、低入球率状態に制御する。なお、主制御CPU42は、高入球率状態に制御するときに短変動時間状態に制御し、低入球率状態に制御するときに長変動時間状態に制御する。
次に、副制御CPU51が実行する各種の処理について説明する。
最初に、演出ゲーム処理について説明する。
演出ゲーム処理は、特別ゲームの実行中、該特別ゲームに関連した表示演出の1つとして、演出ゲームを実行させるための処理である。副制御CPU51は、変動開始コマンド及び特別図柄コマンドを入力すると、特別ゲームに対応する演出ゲームを実行するように演出表示装置EHを制御する。具体的に、副制御CPU51は、変動開始コマンドを入力すると、該制御コマンドから特定可能な変動パターンに基づいて、演出ゲームの演出パターン(演出内容)を選択する。また、副制御CPU51は、特別図柄コマンドを入力すると、該コマンドから特定可能な特別図柄に基づいて、演出ゲームにて導出させる図柄組合せを決定する。副制御CPU51は、特別図柄コマンドから大当り図柄を特定可能である場合、大当りの図柄組合せを決定する。副制御CPU51は、特別図柄コマンドからはずれ図柄を特定可能である場合、はずれの図柄組合せを決定する。
また、副制御CPU51は、リーチ演出の実行条件が成立しているか否かを判定する。一例として、リーチ条件は、リーチありの変動パターンが決定されることによって成立する。リーチ条件には、リーチありの変動パターンが決定されたことに加えて、所定のリーチ演出抽選を行い、該リーチ演出抽選に当選したことを定めてもよい。副制御CPU51は、リーチ条件が成立しており、且つ特別図柄コマンドから大当り図柄を特定可能であるとき、大当りの図柄組合せを構成する演出図柄をリーチの演出図柄として決定する。副制御CPU51は、リーチ条件が成立しており、且つ特別図柄コマンドからはずれ図柄を特定可能であるとき、リーチを含むはずれの図柄組合せを決定する。副制御CPU51は、リーチ条件が成立しておらず、且つ特別図柄コマンドからはずれ図柄を特定可能であるとき、リーチを含まないはずれの図柄組合せを決定する。
そして、図4(a)に示すように、副制御CPU51は、変動開始コマンドの入力を契機として、各図柄列の演出図柄の変動表示を開始するように、演出表示装置EHを制御する。即ち、副制御CPU51は、演出ゲームを開始させる。具体的に、副制御CPU51は、演出表示装置EHの画像表示部GHにおいて、3列の演出図柄EZを変動表示させるように制御する。続いて、副制御CPU51は、演出ゲームを開始させてから、所定のタイミングが到来すると、各演出図柄EZを一旦停止表示させることにより図柄組合せを一旦停止表示させるとともに、変動終了コマンドの入力を契機に、各演出図柄EZを確定停止表示させることにより図柄組合せを確定停止表示させる。なお、副制御CPU51は、変動終了コマンドとは関係なく、変動パターンに定めた変動時間の経過を契機に図柄組合せを確定停止表示させてもよい。この場合、変動終了コマンドは省略してもよい。
次に、デモンストレーション演出について説明する。
パチンコ遊技機10は、待機状態中、デモンストレーション演出(以下、デモ演出と示す)を実行可能に構成されている。本実施形態における「待機状態」は、変動ゲームの実行中ではなく、保留中の変動ゲームの開始待ち中ではなく、且つ、大当り遊技中でもない状態である。「保留中の変動ゲームの開始待ち」の状態は、直近の変動ゲーム又は大当り遊技が終了してから、次の変動ゲームの開始条件が成立して保留中の変動ゲームが開始される迄の期間中である状態である。以下の説明では、待機状態である期間を「待機期間」と示し、変動ゲームの実行中、又は大当り遊技の実行中、又は保留中の変動ゲームの開始待ち中である期間を「遊技期間」と示す。
副制御CPU51は、待機期間の開始を特定すると、デモ演出を開始するように演出装置群を制御する。このとき、副制御CPU51は、変動終了コマンド又はエンディング終了コマンドを最後に入力してから所定期間が経過すると、待機期間が開始したことを特定する。これに限らず、待機期間が開始したか否かを主制御CPU42が特定する構成であってもよい。この場合、主制御CPU42は、何れの特別ゲームも実行されておらず、大当り遊技でもなく、且つ何れの特別保留数も零である状態となってから、所定期間が経過すると待機期間が開始したことを特定する。そして、主制御CPU42は、待機期間の開始を特定可能な制御コマンドを副制御基板50へ出力するとよい。副制御CPU51は、待機期間中(デモ演出の実行中)、変動開始コマンドを入力すると、デモ演出を終了し、演出ゲームを実行するように演出装置群を制御する。
図4(b)〜図4(d)に示すように、本実施形態のデモ演出は、演出図柄EZが表示される図柄表示デモ演出と、遊技機のタイトルを示すタイトル情報TJが表示されるタイトル報知演出と、のめり込みに関する注意喚起を含む各種の注意喚起情報CJが表示されるのめり込み報知演出と、により構成されている。具体的に、副制御CPU51は、待機期間の開始を特定すると、所定時間が経過する毎に、図柄表示デモ演出→タイトル報知演出→図柄表示デモ演出→のめり込み報知演出→図柄表示デモ演出→タイトル報知演出→・・・の順で各演出を実行させるように制御する。
図4(b)に示すように、図柄表示デモ演出では、演出表示装置EHの画像表示部GHにおいて、最後に実行された演出ゲームで確定停止表示された図柄組合せが一旦停止表示される。図4(c)に示すように、タイトル報知演出では、演出表示装置EHの画像表示部GHの全体にわたってタイトル情報TJが表示される。本実施形態において、タイトル情報TJは、遊技機の機種を特定可能な機種情報の一例である。言い換えれば、タイトル情報TJは、遊技機のモチーフを特定可能な情報である。本実施形態において、タイトル情報TJは、遊技機の機種を示す文字列を模した画像と、遊技機のモチーフに関連する背景画像とを含んで構成されている。また、図4(d)に示すように、のめり込み報知演出では、演出表示装置EHの画像表示部GHの全体にわたって注意喚起情報CJが表示される。本実施形態において、注意喚起情報CJは、「パチンコ・パチスロは適度に楽しむ遊びです。のめり込みに注意しましょう。」の文字列を模した画像と、のめり込みへの注意喚起を含む各種の注意喚起を示す画像と、背景画像と、を含んで構成されている。本実施形態において、タイトル情報TJ及び注意喚起情報CJは、それぞれ特定の情報に相当する。
次に、大当り演出処理について説明する。
大当り演出処理は、大当り遊技中の演出(以下、大当り演出と示す)を実行させるための処理である。副制御CPU51は、オープニングコマンドを入力すると、オープニング演出を実行するように演出装置群を制御する。本実施形態において、演出装置群には、演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPを含む。また、副制御CPU51は、ラウンドコマンドを入力すると、ラウンド演出を実行するように演出装置群を制御する。さらに、副制御CPU51は、エンディング開始コマンドを入力すると、エンディング演出を実行するように演出装置群を制御する。そして、副制御CPU51は、エンディング終了コマンドを入力すると、エンディング演出を終了するように演出装置群を制御する。
次に、パチンコ遊技機10に搭載されたカスタマイズ機能について説明する。
図5に示すように、カスタマイズ機能には、装飾ランプLAが発光演出を実行するときの光量(一例として内蔵LEDの輝度)を調整(カスタマイズ)する光量調整機能と、スピーカSPが音声演出を実行するときの音量を調整(カスタマイズ)する音量調整機能と、がある。
光量調整機能の概略について説明する。
パチンコ遊技機10は、十字キーD2(キーD2l,D2r)を用いた光量の調整操作によって、発光演出の設定光量としての光量レベルを1から6まで、全6段階にわたって調整可能に構成されている。以下、「レベル」を「LV」と示す場合がある。即ち、本実施形態において、光量LVの調整条件は、左キーD2l又は右キーD2rの操作である。本実施形態において、左キーD2l及び右キーD2rは、光量の調整に用いる専用の操作手段である。また、本実施形態において、十字キーD2を用いた調整操作によって光量LVを調整可能な範囲(以下、光量範囲)は、規定の光量範囲に固定されている。つまり、本実施形態のパチンコ遊技機10では、十字キーD2を用いた調整操作によって光量LVを調整可能である一方で、光量範囲を調整不能に構成されている。規定の光量範囲は、発光演出の最大光量Lを基準として、光量LV1から光量LV6まで、L/6刻みで「L/6」→「2L/6」→「3L/6」→「4L/6」→「5L/6」→「L」の全6段階の範囲である。また、本実施形態の一例において、光量LVは、十字キーD2を用いた光量の調整操作が行われていない場合、光量LV6に調整されるように構成されている。言い換えれば、本実施形態の一例において、光量LVの初期段階は光量LV6に定められている。
また、パチンコ遊技機10は、パチンコ遊技機10への電源供給が遮断された場合(電源断)であって、その後にパチンコ遊技機10への電源供給が再開されたときには、光量LVを予め定めた初期段階に調整するように構成されている。即ち、本実施形態において、光量LVの初期化条件は、パチンコ遊技機10の電源断である。
次に、光量調整機能を実現するための副制御CPU51の制御について説明する。本実施形態では、副制御CPU51が光量調整機能に関する制御を行うことにより、装飾ランプLAの光量LVを調整する調整手段が実現される。本実施形態において、副制御CPU51は、遊技期間中と待機期間中の何れであっても、光量LVの調整が可能である。
副制御CPU51は、副制御RWM53内の所定の記憶領域に記憶されている光量フラグの値に基づいて現在の光量LVを特定可能である。そして、副制御CPU51は、特定した現在の光量LVに基づいて、各種の発光演出を実行させる制御が可能である。副制御CPU51は、左キーD2lが操作されたことを示す操作信号を入力すると、現在の光量LVを1段階下の光量LVに調整するように光量フラグの値を更新する。このとき、副制御CPU51は、現在の光量LVが最低段階(光量LV1)である場合には、光量フラグの値を更新しない。また、副制御CPU51は、右キーD2rが操作されたことを示す操作信号を入力すると、現在の光量LVを1段階上の光量LVに調整するように光量フラグの値を更新する。このとき、副制御CPU51は、現在の光量LVが最高段階(光量LV6)である場合には、光量フラグの値を更新しない。また、副制御CPU51は、パチンコ遊技機10への電源供給が遮断された場合、光量フラグの値を記憶保持しない。言い換えれば、副制御CPU51は、パチンコ遊技機10への電源供給が遮断されたことを契機として、光量フラグの値を消去する。そして、副制御CPU51は、パチンコ遊技機10への電源供給が再開されたことを契機として、光量LV6を特定可能な値を光量フラグに設定する。
次に、音量調整機能の概略について説明する。
パチンコ遊技機10は、十字キーD2(キーD2u,D2d)を用いた音量の調整操作によって、音声演出の設定音量としての音量LVを0から6まで、最大で全7段階にわたって調整可能に構成されている。即ち、本実施形態において、音量LVの調整条件は、上キーD2u又は下キーD2dの操作である。本実施形態において、上キーD2u及び下キーD2dは、音量の調整に用いる専用の操作手段である。
図6に示すように、パチンコ遊技機10は、十字キーD2を用いた調整操作によって音量LVを調整可能な範囲(以下、音量範囲)を、音量スイッチDsの操作によって調整(設定)可能に構成されている。本実施形態の一例において、音量スイッチDsの操作によって設定可能な音量範囲には、第1音量範囲、第2音量範囲、及び第3音量範囲がある。本実施形態の一例では、音声演出の最大音量Sを基準として、第1音量範囲は、音量LV0から音量LV2まで、S/6刻みで「0」→「S/6」→「2S/6」の全3段階の範囲である。なお、音量LV0は、音声演出の音声が出力されない(音声演出が実行されない)消音状態となる音量LVである。第2音量範囲は、音量LV0から音量LV3まで、S/6刻みで「0」→「S/6」→「2S/6」→「3S/6」の全4段階の範囲である。第3音量範囲は、音量LV0から音量LV6まで、S/6刻みで「0」→「S/6」→「2S/6」→「3S/6」→「4S/6」→「5S/6」→「S」の全7段階の範囲である。なお、音量スイッチDsの操作によって設定可能な音量範囲は、3種類に限定されず、2種類でもよく、4種類以上であってもよい。
本実施形態の一例において、音量範囲は、第1音量範囲<第2音量範囲<第3音量範囲の順に、調整可能とする最大音量が大きくなる一方、最小音量が所定音量(一例として零)で同じである。また、本実施形態の一例において、音量範囲は、第1音量範囲<第2音量範囲<第3音量範囲の順に、調整可能な音量LVの数(段階数)が大きくなる。そして、本実施形態の一例では、何れの音量範囲であっても、音量LVの1LVあたりの音量の変化量が同じである。また、本実施形態の一例において、音量LVは、十字キーD2を用いた音量の調整操作が行われていない場合、設定されている音量範囲に応じて定められた音量LVに調整されるように構成されている。具体的に、音量LVの初期段階は、設定されている音量範囲における最大の音量レベルに定められている。即ち、音量LVの初期段階は、第1音量範囲であるときには音量LV2に定められており、第2音量範囲であるときには音量LV3に定められており、第3音量範囲であるときには音量LV6に定められている。
また、図5に示すように、パチンコ遊技機10は、パチンコ遊技機10への電源供給が遮断された場合(電源断)であって、その後にパチンコ遊技機10への電源供給が再開されたときであっても、設定されている音量範囲が変化しないように構成されている。一方で、パチンコ遊技機10は、パチンコ遊技機10への電源供給が遮断された場合(電源断)であって、その後にパチンコ遊技機10への電源供給が再開されたときには、音量LVを設定されている音量範囲に応じて定められた初期段階に調整するように構成されている。即ち、本実施形態において、音量LVの初期化条件は、パチンコ遊技機10の電源断である。
次に、音量調整機能を実現するための副制御CPU51の制御について説明する。本実施形態では、副制御CPU51が音量調整機能に関する制御を行うことにより、スピーカSPの音量LVを調整可能な音量範囲を設定する設定手段、及びスピーカSPの音量LVを調整する調整手段が実現される。
本実施形態において、副制御CPU51は、音量スイッチDsが操作されたことを示す操作信号を入力すると、該操作信号に基づいて音量範囲フラグの値を更新することにより音量範囲を設定する。音量スイッチDsは、複数の音量範囲のうち何れかの音量範囲を選択する操作を可能に構成されており、選択された音量範囲に応じて異なる操作信号を副制御CPU51に対して出力する。そして、副制御CPU51は、入力した操作信号に基づいて、音量スイッチDsの操作によって選択された音量範囲を特定し、該特定した音量範囲を示す値を音量範囲フラグに記憶させる。
本実施形態において、副制御CPU51は、遊技期間中と待機期間中の何れであっても、音量LVの調整が可能である。副制御CPU51は、副制御RWM53内の所定の記憶領域に記憶されている音量範囲フラグの値に基づいて現在の音量範囲を特定可能であるとともに、副制御RWM53内の所定の記憶領域に記憶されている音量フラグの値に基づいて現在の音量LVを特定可能である。そして、副制御CPU51は、特定した現在の音量LVに基づいて、各種の音声演出を実行させる制御が可能である。副制御CPU51は、下キーD2dが操作されたことを示す操作信号を入力すると、現在の音量LVを1段階下の音量LVに調整するように音量フラグの値を更新する。このとき、副制御CPU51は、現在の音量LVが最低段階(音量LV0)である場合には、音量フラグの値を更新しない。また、副制御CPU51は、上キーD2uが操作されたことを示す操作信号を入力すると、現在の音量LVを1段階上の音量LVに調整するように音量フラグの値を更新する。このとき、副制御CPU51は、現在の音量LVが現在の音量範囲における最高段階である場合には、音量フラグの値を更新しない。
また、副制御CPU51は、パチンコ遊技機10への電源供給が遮断された場合、音量範囲フラグの値をバックアップ情報として記憶保持する一方で、音量フラグの値を記憶保持しない。言い換えれば、副制御CPU51は、パチンコ遊技機10への電源供給が遮断されたことを契機として、音量フラグの値を消去する。そして、副制御CPU51は、パチンコ遊技機10への電源供給が再開されたことを契機として、バックアップ情報に基づく音量範囲を特定可能な値を音量範囲フラグに設定する一方で、設定されている音量範囲に応じて定められた音量LV(初期段階)を特定可能な値を音量フラグに設定する。本実施形態の一例において、副制御CPU51は、RWMクリアスイッチSWが操作された場合であっても、バックアップ情報として記憶された音量範囲フラグの値を初期化しない。言い換えれば、本実施形態の一例において、音量範囲は、RWMクリアスイッチSWが操作された場合であっても、RWMクリアスイッチSWの操作の前後で変化しない。
次に、カスタマイズ機能に関連した情報(画像)の表示態様の一例について説明する。
図7に示すように、本実施形態において、演出表示装置EHは、カスタマイズ機能に関連した情報として、音量調整及び光量調整が可能であることを特定可能なカスタマイズ情報Ciと、現在の音量を特定可能な音量情報としての音量メータMSと、現在の光量を特定可能な光量情報としての光量メータMLと、を表示可能である。
まず、音量メータMSの表示態様について説明する。
図8に示すように、音量メータMSは、最大で6つの音量マスmsを含んで構成される。一例として、各音量マスmsは、それぞれ枠の部分と、枠内の部分と、を含んで構成される。本実施形態において、各音量マスmsは、枠内の部分に所定の色調を付与することによって、枠が満たされた状態を表現した状態(以下、満状態と示す)にて表示される。なお、以下の説明では、枠内の部分に所定の色調を付与せず、枠が空の状態を表現した状態を空状態と示す。なお、複数の音量マスmsは、何れも空状態にて表示されることがない。即ち、複数の音量マスmsは、満状態で表示されるか、表示されないかの何れかとなる。なお、音量メータMSについて、音量マスmsは、枠の部分と枠内の部分とが対となって表示又は非表示とされる。即ち、所定の音量マスmsが非表示である場合、該所定の音量マスmsの枠の部分も非表示となる。
そして、音量メータMSの表示態様には、表示LV0から表示LV6まで、全7段階の表示態様がある。音量メータMSの表示LV0は、音量マスmsが1つも表示されていない状態である(図8(a)参照)。音量メータMSの表示LV1は、1つの音量マスmsが表示された状態である(図8(b)参照)。同様に、音量メータMSの表示LV2では2つ、表示LV3では3つ、表示LV4では4つ、表示LV5では5つ、表示LV6では6つの音量マスmsが表示された状態である(図8(c)〜図8(g)参照)。音量メータMSは、表示LVが表示LV0から表示LV6に向かって増加するにしたがって、音量マスmsが1つずつ、所定方向の一例である上方向に向かって並ぶように表示されるようになっている。つまり、音量メータMSは、表示LVが増大するのに従って、表示面積が増大し、且つ上方向へ向かって延伸する。即ち、本実施形態において、音量メータMSは、十字キーD2を用いた調整操作により調整された現在の音量を特定可能な表示態様で表示される。
また、音量メータMSは、各音量マスmsが表示され得る音量メータ領域RSを特定可能とする音量上限情報USを含まない。一例として、音量上限情報USは、音量メータ領域RSを囲う枠を想定できる。そして、上述したように、音量メータMSにおいて、音量マスmsが非表示である場合、該所定の音量マスmsの枠の部分も非表示となる。このため、音量メータMSは、音量スイッチDsの操作に基づいて設定されている音量範囲のうち最大音量となるように音量が設定されているとしたときの音量メータMSの表示領域を特定不能な表示態様で表示される。つまり、音量メータMSは、各音量マスmsが表示され得る音量メータ領域RSを特定不能であり、且つ、表示可能な音量マスmsの数を特定不能な表示態様で表示される。即ち、音量メータMSは、音量スイッチDsにより設定された音量範囲を特定不能な表示態様で表示されることとなる。これに限らず、音量上限情報USは、音量メータ領域RSの先端部の一例である上端部を示す目盛りを想定できる。つまり、音量メータMSは、音量スイッチDsの操作に基づいて設定されている音量範囲のうち最大音量となるように音量が設定されているとしたときの音量メータMSの表示領域の先端部を特定不能な表示態様で表示される。即ち、本実施形態において、音量メータMSは、音量スイッチDsにより設定された音量範囲を特定不能な表示態様で表示される。
次に、内部的に設定されている音量LVと、演出表示装置EHにおいて表示される音量メータMSの表示LVとの関係について説明する。
図6に示すように、内部的に設定されている音量LVが0であるとき、演出表示装置EHでは、表示LV0の態様にて音量メータMSが表示される。即ち、音量メータMSが表示されない。同様に、音量LV1では表示LV1となり、音量LV2では表示LV2となり、音量LV3では表示LV3となり、音量LV4では表示LV4となり、音量LV5では表示LV5となり、音量LV6では表示LV6となる。つまり、演出表示装置EHにおける音量メータMSの表示面積は、音量LV(設定音量)の増加に伴って増加する。また、演出表示装置EHにおける音量メータMSが実際に表示されている表示領域は、音量LV(設定音量)の増加に伴って所定方向(本実施形態では上方向)に向かって延伸する。
次に、光量メータMLの表示態様について説明する。
図9に示すように、光量メータMLは、6つの光量マスmlを含んで構成される。一例として、各光量マスmlは、それぞれ枠の部分と、枠内の部分と、を含んで構成される。本実施形態において、光量メータMLが表示されるとき、全ての光量マスmlは、必ず満状態又は空状態の何れかにて表示される。光量メータMLの表示態様には、レベル1からレベル6まで、全6段階の表示態様がある。光量メータMLの表示LV1は、1つの光量マスmlが満状態にて表示され、残る5つの光量マスmlが空状態にて表示されている状態である(図9(a)参照)。同様に、光量メータMLの表示LV2では2つ、表示LV3では3つ、表示LV4では4つ、表示LV5では5つの光量マスmlが満状態にて表示され、残りの光量マスmlが空状態にて表示されている状態である(図9(b)〜図9(e)参照)。そして、光量メータMLの表示LV6は、6つの光量マスmlの全てが満状態にて表示されている状態である(図9(f)参照)。光量メータMLは、その表示LVが表示LV1から表示LV6に向かって増加するにしたがって、満状態にて表示されている光量マスmlが1つずつ、所定方向の一例である右方向に向かって並ぶように表示されるようになっている。つまり、光量メータMLは、表示LVが増大するのに従って、満状態にて表示されている部分の表示面積が増大し、且つ右方向へ向かって延伸する。
また、光量メータMLは、各光量マスmlが表示される光量メータ領域RLを特定可能とする光量上限情報ULを含んで構成される。一例として、光量上限情報ULは、光量メータ領域RLを囲う枠として表示される。即ち、演出表示装置EHでは、規定の光量範囲のうち最大光量となるように光量が設定されているとしたときの光量メータMLの表示領域を特定可能な画像を表示可能である。つまり、パチンコ遊技機10では、光量上限情報ULが演出表示装置EHに表示され、十字キーD2の操作に基づいて設定可能な光量の上限を特定可能な表示態様により、光量メータMLが表示される。
次に、内部的に設定されている光量LVと、演出表示装置EHにおいて表示される光量メータMLの表示LVとの関係について説明する。
内部的に設定されている光量LVが1であるとき、演出表示装置EHでは、表示LV1の態様にて光量メータMLが表示される。同様に、光量LV2では表示LV2となり、光量LV3では表示LV3となり、光量LV4では表示LV4となり、光量LV5では表示LV5となり、光量LV6では表示LV6となる。これにより、演出表示装置EHにおいて表示される満状態の光量マスmlの表示面積は、光量LV(設定光量)の増加に伴って増加する。また、演出表示装置EHにおいて満状態の光量マスmlが表示されている表示領域は、光量LV(設定光量)の増加に伴って所定方向(本実施形態では右方向)に向かって延伸する。
次に、カスタマイズ情報Ciの表示態様について説明する。
図7(b)〜図7(d)に示すように、カスタマイズ情報Ciは、上キーD2u及び下キーD2dの操作によって音量LVを調整可能であることを特定可能な情報と、左キーD2l及び右キーD2rの操作によって光量LVを調整可能であることを特定可能な情報と、が含まれる。本実施形態において、上キーD2u及び下キーD2dの操作によって音量LVを調整可能であることを特定可能な情報は、「上下キーで音量調整」の文字列を模した画像である。また、本実施形態において、左キーD2l及び右キーD2rの操作によって光量LVを調整可能であることを特定可能な情報は、「左右キーで光量調整」の文字列を模した画像である。
次に、各種の情報を表示可能な時期について説明する。
図10に示すように、本実施形態において、音量メータMS及び光量メータMLは、遊技期間中と待機期間中の何れであっても表示可能である。一方で、カスタマイズ情報Ciは、待機期間中に表示可能である一方で、遊技期間中には表示不能である。具体的に、副制御CPU51は、遊技期間中に十字キーD2が操作されたことを示す操作信号を入力したことを契機として、音量メータMS及び光量メータMLを表示させるように演出表示装置EHを制御する。言い換えれば、副制御CPU51は、遊技期間において、十字キーD2が操作されたことを示す操作信号を入力していない場合、音量メータMS及び光量メータMLを表示させないように制御する。また、副制御CPU51は、遊技期間中に音量メータMS及び光量メータMLを表示させた場合、該音量メータMS及び光量メータMLを表示させてから所定の時間(例えば10秒)が経過したことを契機として、音量メータMS及び光量メータMLを非表示とするように演出表示装置EHを制御する。
また、副制御CPU51は、待機期間において、図柄表示デモ演出が実行されている間は、音量メータMS、光量メータML、及びカスタマイズ情報Ciを表示させるように演出表示装置EHを制御する。言い換えれば、待機期間において、図柄表示デモ演出が実行されている間は、十字キーD2が操作されたことを示す操作信号を入力したか否かにかかわらず、音量メータMS、光量メータML、及びカスタマイズ情報Ciを表示させるように制御する。一方で、副制御CPU51は、待機期間において、タイトル報知演出又はのめり込み報知演出が実行されている間は、十字キーD2が操作されたことを示す操作信号を入力したことを契機として、音量メータMS、光量メータML、及びカスタマイズ情報Ciを表示させるように演出表示装置EHを制御する。言い換えれば、副制御CPU51は、待機期間において、タイトル報知演出又はのめり込み報知演出が実行されている間は、十字キーD2が操作されたことを示す操作信号を入力していない場合、音量メータMS、光量メータML、及びカスタマイズ情報Ciを表示させないように制御する。
また、副制御CPU51は、遊技期間中には、注意喚起情報CJ及びタイトル情報TJを表示させないように演出表示装置EHを制御する。即ち、本実施形態において、注意喚起情報CJ及びタイトル情報TJは、変動ゲームの実行中には表示されない情報である。一方で、副制御CPU51は、待機期間中には、所定時間が経過する毎に注意喚起情報CJとタイトル情報TJとを表示させるように演出表示装置EHを制御する。具体的には、上述したように、待機期間中において演出表示装置EHでは、所定時間が経過する毎に図柄表示デモ演出→のめり込み報知演出→図柄表示デモ演出→タイトル報知演出→図柄表示デモ演出→のめり込み報知演出→・・・の順でデモ演出を実行することにより、所定時間が経過する毎に注意喚起情報CJとタイトル情報TJとを表示する。また、副制御CPU51は、待機期間中に音量メータMS及び光量メータMLを表示している場合、待機期間が終了して遊技期間が開始されることを契機として、音量メータMS及び光量メータMLを非表示とするように演出表示装置EHを制御する。即ち、副制御CPU51は、待機期間中に変動開始コマンドを入力したことを契機として、音量メータMS及び光量メータMLを非表示とするように制御する。
次に、遊技期間において音量メータMS及び光量メータMLが表示される場合の表示態様について説明する。
図7(a)に示すように、音量メータMS及び光量メータMLは、該音量メータMS及び光量メータMLと重なる部分に表示される画像(例えば背景画像)を透過して視認可能となるように表示される。また、本実施形態において、音量メータMS及び光量メータMLは、遊技期間のうち変動ゲームの実行中に表示された場合に、画像表示部GHにおいて演出図柄EZと重ならない位置に表示される。また、図示しないが、音量メータMS及び光量メータMLは、遊技期間のうち変動ゲームの実行中ではない期間において表示される場合であっても、遊技期間のうち変動ゲームの実行中に表示されるときと同じ表示態様で表示される。
次に、待機期間において音量メータMS及び光量メータMLが表示される場合の表示態様について説明する。なお、本実施形態において、音量メータMS及び光量メータMLが表示されるときには、カスタマイズ情報Ciも表示される。
図7(b)〜図7(d)に示すように、音量メータMS、光量メータML、及びカスタマイズ情報Ciは、該音量メータMS、光量メータML、及びカスタマイズ情報Ciと重なる部分を透過しないように表示される。例えば、図7(b)に示すように、図柄表示デモ演出の実行中は、演出図柄EZの一部にカスタマイズ情報Ciが重畳するように表示されることにより、演出図柄EZの一部が視認不能となる。また、図7(c)に示すように、タイトル報知演出の実行中は、タイトル情報TJの一部に音量メータMS、光量メータML、及びカスタマイズ情報Ciが重畳するように表示される。さらに、図7(d)に示すように、のめり込み報知演出の実行中は、注意喚起情報CJの一部に音量メータMS、光量メータML、及びカスタマイズ情報Ciが重畳するように表示される。上述したように、本実施形態において、タイトル情報TJ及び注意喚起情報CJは画像表示部GHの全体にわたって表示される。即ち、本実施形態において、タイトル情報TJ及び注意喚起情報CJは、画像表示部GHにおいて、少なくとも一部が音量メータMS及び光量メータMLとは異なる領域に表示される。このため、本実施形態では、タイトル情報TJ及び注意喚起情報CJは、音量メータMS及び光量メータMLが表示される場合であっても、タイトル情報TJ及び注意喚起情報CJを認識可能な表示態様で表示される。
本実施形態において、図柄表示デモ演出の実行中に音量メータMS及び光量メータMLが表示されるときの表示態様と、タイトル報知演出の実行中に音量メータMS及び光量メータMLが表示されるときの表示態様と、のめり込み報知演出の実行中に音量メータMS及び光量メータMLが表示されるときの表示態様とは、同一の表示態様である。即ち、タイトル情報TJや注意喚起情報CJが表示される前の図柄表示デモ演出の実行中に音量メータMS及び光量メータMLが表示されるときの表示態様と、タイトル情報TJ又は注意喚起情報CJの表示中に十字キーD2が操作されたことを契機として音量メータMS及び光量メータMLが表示されるときの表示態様とは、同一の表示態様である。
次に、音量メータMS及び光量メータMLの表示タイミング及び非表示タイミングの具体的な一例について説明する。なお、以下では特に説明しないが、上述のように、待機期間中に音量メータMS及び光量メータMLが表示されるときには、カスタマイズ情報Ciも表示される。
図11に示すように、演出表示装置EHは、遊技期間中、十字キーD2が操作されない場合には、音量メータMS及び光量メータMLを表示しない。その後、待機期間が開始すると、演出表示装置EHは、図柄表示デモ演出を開始するとともに、音量メータMS及び光量メータMLを表示する(時点t1)。その後、図柄表示デモ演出を開始してから所定時間が経過すると、演出表示装置EHは、図柄表示デモ演出を終了するとともに音量メータMS及び光量メータMLを非表示として、タイトル報知演出を実行する(時点t2)。このように、本実施形態の一例において、演出表示装置EHは、待機期間中に音量メータMS及び光量メータMLを表示している場合、タイトル情報TJが表示されるまでには音量メータMS及び光量メータMLの表示を終了する。タイトル報知演出を開始してから所定時間が経過すると、演出表示装置EHは、タイトル報知演出を終了して図柄表示デモ演出を実行するとともに、音量メータMS及び光量メータMLを表示する(時点t3)。その後、図柄表示デモ演出を開始してから所定時間が経過すると、演出表示装置EHは、図柄表示デモ演出を終了するとともに音量メータMS及び光量メータMLを非表示として、のめり込み報知演出を実行する(時点t4)。このように、本実施形態の一例において、演出表示装置EHは、待機期間中に音量メータMS及び光量メータMLを表示している場合、注意喚起情報CJが表示されるまでには音量メータMS及び光量メータMLの表示を終了する。
また、演出表示装置EHは、のめり込み報知演出の実行中であっても、十字キーD2が操作された場合、音量メータMS及び光量メータMLを表示する(時点t5)。このように、本実施形態の一例において、演出表示装置EHは、注意喚起情報CJの表示中に十字キーD2が操作されたときには、音量メータMS及び光量メータMLを表示可能である。その後、のめり込み報知演出を開始してから所定時間が経過すると、演出表示装置EHは、のめり込み報知演出を終了して図柄表示デモ演出を実行する(時点t6)。このとき、演出表示装置EHは、既に音量メータMS及び光量メータMLを表示しているため、図柄表示デモ演出の開始後も継続して音量メータMS及び光量メータMLを表示する。その後、図柄表示デモ演出を開始してから所定時間が経過すると、演出表示装置EHは、図柄表示デモ演出を終了するとともに音量メータMS及び光量メータMLを非表示として、タイトル報知演出を実行する(時点t7)。そして、演出表示装置EHは、タイトル報知演出の実行中であっても、十字キーD2が操作された場合、音量メータMS及び光量メータMLを表示する(時点t8)。このように、本実施形態の一例において、演出表示装置EHは、タイトル情報TJの表示中に十字キーD2が操作されたときには、音量メータMS及び光量メータMLを表示可能である。その後、タイトル報知演出を開始してから所定時間が経過すると、演出表示装置EHは、タイトル報知演出を終了して図柄表示デモ演出を実行する(時点t9)。このとき、演出表示装置EHは、既に音量メータMS及び光量メータMLを表示しているため、図柄表示デモ演出の開始後も継続して音量メータMS及び光量メータMLを表示する。
次に、枠開放エラーの報知の概要について説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、枠開放エラーが検出されたことを特定可能な報知(以下、開放報知と示す)を実行可能である。本実施形態において、開放報知は、特定の報知に相当する。本実施形態の開放報知には、演出表示装置EHにより実行される第1開放報知と、スピーカSPにより実行される第2開放報知と、装飾ランプLAにより実行される第3開放報知と、がある。
第1開放報知は、演出表示装置EHにおいて、「扉が開いています」の文字列を模したエラー画像を表示させる態様で実行される。即ち、本実施形態において、演出表示装置EHは、枠開放エラーが検出されたことを特定可能なエラー画像を表示可能である。本実施形態において、枠開放エラーは、特定のエラーに相当し、エラー画像は、エラー情報に相当する。第2開放報知は、スピーカSPから「扉が開いています」という音声を出力させる態様で実行される。本実施形態において、第2開放報知は、現在の音量LVにかかわらず予め定めた音量で実行される。第3開放報知は、装飾ランプLAを予め定めた発光態様で発光させる態様で実行される。本実施形態において、第3開放報知は、現在の光量LVにかかわらず予め定めた光量で実行される。
次に、開放報知を実行するための制御について説明する。
まず、主制御CPU42の制御について説明する。
主制御CPU42は、枠開放センサSE5から開放信号を入力している場合に、搭載枠11bが開放されていることを検出可能である。また、主制御CPU42は、枠開放センサSE5から開放信号を入力していない場合に、搭載枠11bが閉鎖されていることを検出可能である。即ち、主制御CPU42は、枠開放センサSE5から入力する開放信号に基づいて、枠開放エラーを検出可能である。そして、主制御CPU42は、枠開放エラーを検出した場合、枠開放エラーを検出したことを示す枠開放コマンドを副制御CPU51に出力する。また、主制御CPU42は、枠開放エラーを検出しなくなった場合、枠開放エラーを検出しなくなったことを示す枠閉鎖コマンドを副制御CPU51に出力する。
次に、副制御CPU51の制御について説明する。
副制御CPU51は、枠開放コマンドを入力すると、第1開放報知、第2開放報知、及び第3開放報知をそれぞれ実行させるように演出表示装置EH、スピーカSP、及び装飾ランプLAを制御する。また、副制御CPU51は、予め定めた報知終了条件が成立したことを契機として、第1開放報知、第2開放報知、及び第3開放報知をそれぞれ終了させるように演出表示装置EH、スピーカSP、及び装飾ランプLAを制御する。
本実施形態において、報知終了条件は、各開放報知に応じて異なる。第1開放報知の報知終了条件は、枠開放エラーが検出されなくなったときに成立する。即ち、副制御CPU51は、枠閉鎖コマンドを入力したことを条件として第1開放報知を終了させる。第2開放報知の報知終了条件は、枠開放エラーが検出されなくなったとき、又は、枠開放エラーが検出されてから第1時間(例えば30秒)が経過したときに成立する。即ち、副制御CPU51は、枠閉鎖コマンドを入力したこと、又は、枠開放コマンドの入力から第1時間が経過したことを条件として第2開放報知を終了させる。なお、この場合、主制御CPU42が扉開放エラーを検出してから経過した時間を計測し、該計測した時間が第1時間に達したことを契機として所定のコマンドを副制御CPU51に出力することにより、枠開放エラーが検出されてから第1時間が経過したかを副制御CPU51において特定可能としてもよい。また、この場合、副制御CPU51が枠開放コマンドを入力してから経過した時間を計測することにより、枠開放エラーが検出されてから第1時間が経過したかを副制御CPU51において特定可能としてもよい。
第3開放報知の報知終了条件は、枠開放エラーが検出されなくなった場合であって、且つ、枠開放エラーが検出されなくなってから第2時間(例えば10秒)が経過したときに成立する。即ち、副制御CPU51は、枠閉鎖コマンドを入力した場合であって、且つ、枠閉鎖コマンドの入力から第2時間が経過したことを条件として第3開放報知を終了させる。なお、この場合、主制御CPU42が扉開放エラーを検出しなくなってから経過した時間を計測し、該計測した時間が第2時間に達したことを契機として所定のコマンドを副制御CPU51に出力することにより、枠開放エラーが検出されなくなってから第2時間が経過したかを副制御CPU51において特定可能としてもよい。また、この場合、副制御CPU51が枠閉鎖コマンドを入力してから経過した時間を計測することにより、枠開放エラーが検出されなくなってから第2時間が経過したかを副制御CPU51において特定可能としてもよい。
このため、本実施形態では、枠開放コマンドを入力してから第1時間が経過していないときには、第1開放報知、第2開放報知、及び第3開放報知が実行される。また、枠開放コマンドを入力してから第1時間が経過した場合であって、枠閉鎖コマンドを入力していないときには、第1開放報知及び第3開放報知が実行される一方で、第2開放報知が実行されない。枠開放コマンドを入力した後に枠閉鎖コマンドを入力した場合であって、枠閉鎖コマンドを入力してから第2時間が経過していないときには、第3開放報知が実行される一方で、第1開放報知及び第2開放報知が実行されない。
このように、本実施形態では、枠開放エラーが検出されているときには、スピーカSP及び装飾ランプLAの両方において開放報知が行われることがある。一方で、枠開放エラーが検出されなくなってから第2時間が経過するまでの間は、スピーカSPにおいて開放報知が行われず、装飾ランプLAにおいて開放報知が行われる。本実施形態において、第2時間は、特定の時間に相当する。また、本実施形態では、枠開放エラーが検出されたときには、スピーカSP及び装飾ランプLAのうち一方で開放報知が行われる場合と、スピーカSP及び装飾ランプLAの両方で開放報知が行われる場合と、がある。また、本実施形態では、スピーカSP及び装飾ランプLAの両方で開放報知が行われているときには、演出表示装置EHにおいても開放報知が行われる。一方で、スピーカSPにおいて開放報知が実行されず装飾ランプLAにおいて開放報知が実行されているときには、演出表示装置EHにおいて開放報知が行われない場合がある。
また、本実施形態において、副制御CPU51は、開放報知の実行中に、音量調整機能による音量LVの調整及び光量調整機能による光量LVの調整を規制可能である。本実施形態において、音量調整機能による音量LVの調整を規制するとは、十字キーD2が操作された場合であっても音量LVを調整しないように制御することに相当する。同様に、本実施形態において、光量調整機能による光量LVの調整を規制するとは、十字キーD2が操作された場合であっても光量LVを調整しないように制御することに相当する。
具体的に、副制御CPU51は、第2開放報知の実行中である場合、音量調整機能による音量LVの調整及び光量調整機能による光量LVの調整を規制する。一方で、副制御CPU51は、第2開放報知の非実行中である場合、第1開放報知及び第3開放報知のうち何れか一方又は両方の実行中であっても、音量調整機能による音量LVの調整及び光量調整機能による光量LVの調整を規制しない。
また、本実施形態において、副制御CPU51は、開放報知の実行中に、音量メータMS及び光量メータMLの表示を規制可能である。本実施形態において、音量メータMSの表示を規制するとは、音量メータMSを表示しないように制御することに相当する。同様に、本実施形態において、光量メータMLの表示を規制するとは、光量メータMLを表示しないように制御することに相当する。なお、本実施形態において、音量メータMS及び光量メータMLの表示が規制されているときには、カスタマイズ情報Ciの表示も同様に規制される。
具体的に、副制御CPU51は、第1開放報知の実行中である場合、音量メータMS及び光量メータMLの表示を規制する。言い換えれば、本実施形態において、音量メータMS及び光量メータMLは、エラー情報が表示されているときには表示されない。一方で、副制御CPU51は、第1開放報知の非実行中である場合、第3開放報知の実行中であっても、音量メータMS及び光量メータMLの表示を規制しない。
以下、枠開放エラーが検出されたときの制御の具体的な一例について、音量調整機能及び光量調整機能に関する制御とともに説明する。
まず、搭載枠11bが開放された後、第1時間が経過するよりも前に搭載枠11bが閉鎖されたときの制御の具体的な一例について説明する。
図12に示すように、副制御CPU51は、枠開放コマンドを入力したことを契機として、第1開放報知、第2開放報知、及び第3開放報知をそれぞれ実行させるように演出表示装置EH、スピーカSP、及び装飾ランプLAを制御する(時点t11)。続いて、副制御CPU51は、枠開放コマンドを入力してから第1時間が経過するよりも前に枠閉鎖コマンドを入力すると、第1開放報知及び第2開放報知をそれぞれ終了させるように演出表示装置EH及びスピーカSPを制御する一方で、第3開放報知を継続して実行させるように装飾ランプLAを制御する(時点t12)。その後、副制御CPU51は、枠閉鎖コマンドを入力してから第2時間が経過したことを契機として、第3開放報知を終了させるように制御する(時点t13)。
この場合、副制御CPU51は、第1開放報知、第2開放報知、及び第3開放報知がそれぞれ実行されている期間において、音量調整機能による音量LVの調整及び光量調整機能による光量LVの調整を規制するとともに、音量メータMS及び光量メータMLの表示を規制する(時点t11〜t12)。即ち、本実施形態では、スピーカSP及び装飾ランプLAの両方において開放報知が実行されているときには、音量調整機能による音量LVの調整及び光量調整機能による光量LVの調整を規制する。また、本実施形態において、演出表示装置EHは、スピーカSP及び装飾ランプLAの両方において開放報知が実行されているときには、音量メータMS及び光量メータMLを表示しない。一方で、副制御CPU51は、第3開放報知が実行されており、第1開放報知及び第2開放報知が実行されていない期間においては、音量調整機能による音量LVの調整及び光量調整機能による光量LVの調整を規制しないとともに、音量メータMS及び光量メータMLの表示を規制しない(時点t12〜t13)。即ち、本実施形態では、スピーカSPにおいて開放報知が実行されておらず、装飾ランプLAにおいて開放報知が実行されているときには、音量調整機能による音量LVの調整及び光量調整機能による光量LVの調整が可能である。また、本実施形態において、演出表示装置EHは、スピーカSPにおいて開放報知が実行されておらず、装飾ランプLAにおいて開放報知が実行されているときには、音量メータMS及び光量メータMLを表示可能である場合がある。
次に、搭載枠11bが開放されてから第1時間が経過した後に搭載枠11bが閉鎖されたときの制御の具体的な一例について説明する。
図13に示すように、副制御CPU51は、枠開放コマンドを入力したことを契機として、第1開放報知、第2開放報知、及び第3開放報知をそれぞれ実行させるように演出表示装置EH、スピーカSP、及び装飾ランプLAを制御する(時点t21)。続いて、副制御CPU51は、枠開放コマンドを入力してから第1時間が経過したことを契機として、第2開放報知を終了させるようにスピーカSPを制御する一方で、第1開放報知及び第3開放報知をそれぞれ継続して実行させるように演出表示装置EH及び装飾ランプLAを制御する(時点t22)。その後、副制御CPU51は、枠閉鎖コマンドを入力すると、第1開放報知を終了させるように演出表示装置EHを制御する一方で、第3開放報知を継続して実行させるように装飾ランプLAを制御する(時点t23)。そして、副制御CPU51は、枠閉鎖コマンドを入力してから第2時間が経過したことを契機として、第3開放報知を終了させるように制御する(時点t24)。
この場合、副制御CPU51は、第1開放報知、第2開放報知、及び第3開放報知がそれぞれ実行されている期間において、音量調整機能による音量LVの調整及び光量調整機能による光量LVの調整を規制するとともに、音量メータMS及び光量メータMLの表示を規制する(時点t21〜t22)。一方で、副制御CPU51は、第1開放報知及び第3開放報知が実行されており、第2開放報知が実行されていない期間においては、音量調整機能による音量LVの調整及び光量調整機能による光量LVの調整を規制しないとともに、音量メータMS及び光量メータMLの表示を規制する(時点t22〜t23)。即ち、本実施形態において、副制御CPU51は、演出表示装置EHにおいて開放報知が実行されている場合であっても、音量調整機能による音量LVの調整及び光量調整機能による光量LVの調整が可能である場合がある。そして、副制御CPU51は、第3開放報知が実行されており、第1開放報知及び第2開放報知が実行されていない期間においては、音量調整機能による音量LVの調整及び光量調整機能による光量LVの調整を規制しないとともに、音量メータMS及び光量メータMLの表示を規制しない(時点t23〜t24)。
本実施形態の効果について説明する。
(1)遊技期間中と待機期間中の何れであっても音量メータMS及び光量メータMLを表示可能である。このため、音量LVを調整するに際して、現在の音量LVを確認したいと考える遊技者の興趣を向上できるとともに、光量LVを調整するに際して、現在の光量LVを確認したいと考える遊技者の興趣を向上できる。
(2)待機期間中において音量メータMS及び光量メータMLを表示している場合であっても、タイトル情報TJが表示されるまでには音量メータMS及び光量メータMLが非表示となる。同様に、待機期間中において音量メータMS及び光量メータMLを表示している場合であっても、注意喚起情報CJが表示されるまでには音量メータMS及び光量メータMLが非表示となる。このため、タイトル情報TJ及び注意喚起情報CJを遊技者に認識させやすくできる。
(3)図柄表示デモ演出の実行中に音量メータMS及び光量メータMLが表示されるときの表示態様と、タイトル報知演出又はのめり込み報知演出の実行中に音量メータMS及び光量メータMLが表示されるときの表示態様とが同一の表示態様である。このため、タイトル報知演出又はのめり込み報知演出の実行中に音量メータMS及び光量メータMLを表示させた場合に、現在の音量LV及び現在の光量LVを認識させやすくすることができる。
(4)タイトル報知演出及びのめり込み報知演出の実行中に音量メータMS及び光量メータMLを表示させたときには、その後に図柄表示デモ演出が実行されるときにも同じ表示態様で音量メータMS及び光量メータMLが継続して表示される。このため、異なる表示態様で音量メータMS及び光量メータMLを表示し直すことによる制御負担を低減できる。
(5)タイトル情報TJ及び注意喚起情報CJは、遊技期間中には表示されないため、遊技期間中と待機期間中との両方で表示される情報と比較して、待機期間中において遊技者に認識させる必要性が高い情報であると言える。これに対し、本実施形態によれば、待機期間中において音量メータMS及び光量メータMLを表示している場合であっても、タイトル情報TJ又は注意喚起情報CJが表示されるまでには音量メータMS及び光量メータMLが非表示となるため、待機期間中においてタイトル情報TJ及び注意喚起情報CJを遊技者に認識させやすくできる。
(6)タイトル情報TJ及び注意喚起情報CJは、演出表示装置EHにおいて画像表示部GHの全体にわたって表示されるため、音量メータMS及び光量メータMLの表示によって一部が視認できなくなった場合であっても、タイトル情報TJ又は注意喚起情報CJが表示されていることを遊技者に認識させることができる。
(7)のめり込みに関する注意喚起である注意喚起情報CJについて、遊技者に認識させやすくすることができるため、遊技者が遊技にのめり込みすぎてしまうことを抑制できる。
(8)パチンコ遊技機10の機種を特定可能なタイトル情報TJについて、遊技者に認識させやすくすることができるため、パチンコ遊技機10の機種を知りたいと考える遊技者の興趣を向上できる。
(9)上キーD2u及び下キーD2dは、音量LVの調整に用いる専用の操作手段であり、左キーD2l及び右キーD2rは、光量LVの調整に用いる専用の操作手段であるため、遊技者に対して、音量LVの調整操作及び光量LVの調整操作を認識させやすくすることができる。
(10)枠開放エラーが検出されたことを特定可能な開放報知が実行されている場合であっても音量LVの調整及び光量LVの調整が可能であるため、音量LVの調整及び光量LVの調整に関する煩わしさを低減できる。
(11)演出表示装置EHでは、第1開放報知の実行によりエラー情報を表示しているときには音量メータMS及び光量メータMLを表示しないため、枠開放エラーが検出されたことを認識させやすくすることができる。
(12)枠開放エラーが検出された場合、スピーカSPによる第2開放報知及び装飾ランプLAによる第3開放報知の両方が行われているときには、音量LVの調整及び光量LVの調整のうち少なくとも一方の調整が規制される。一方で、スピーカSPによる第2開放報知及び装飾ランプLAによる第3開放報知のうち何れか一方が行われているときには、音量LVの調整及び光量LVの調整が可能であるため、音量LVの調整及び光量LVの調整に関する利便性を向上できる。
(13)スピーカSPによる第2開放報知及び装飾ランプLAによる第3開放報知の両方が行われているときには、音量メータMS及び光量メータMLを表示しないことで、第2開放報知及び第3開放報知に注目させることができるため、枠開放エラーが検出されたことを認識させやすくすることができる。
(14)スピーカSPによる第2開放報知及び装飾ランプLAによる第3開放報知のうち何れか一方が行われているときには、現在の音量LV及び現在の光量LVを確認させつつ音量LVの調整及び光量LVの調整を行わせることができる。
(15)枠開放エラーが検出されているときには、スピーカSPによる第2開放報知及び装飾ランプLAによる第3開放報知の両方が行われるため、枠開放エラーが検出されたことを認識させやすくできる。また、枠開放エラーが検出されなくなってから第2時間が経過するまでの間は、装飾ランプLAによる第3開放報知が行われる一方でスピーカSPによる第2開放報知が行われないため、枠開放エラーが検出されたことを認識可能としつつも開放報知が行われることによる煩わしさを低減できる。
(16)スピーカSPによる第2開放報知及び装飾ランプLAによる第3開放報知の両方が行われているときには、演出表示装置EHによる第1開放報知が実行されるため、エラー情報の表示によっても枠開放エラーが検出されたことを認識させることができる。また、装飾ランプLAによる第3開放報知が行われる一方でスピーカSPによる第2開放報知が行われていないときには、演出表示装置EHによる第1開放報知が実行されないことがあるため、エラー情報が表示されることによって煩わしさを感じさせてしまうことを抑制できる。
(17)遊技機の管理者は、管理上の都合に応じて遊技者によって音量LVを調整可能な音量範囲を設定できる。その上で、演出表示装置EHでは、待機期間中においてタイトル情報TJ又は注意喚起情報CJが表示されるまでには音量メータMSの表示を終了するものの、タイトル情報TJ又は注意喚起情報CJの表示中であっても十字キーD2が操作されたときには音量メータMSを表示できる。このため、音量LVを調整する際に現在の音量LVを認識させやすくできる。これによれば、遊技者は、現在の音量LVを認識した上で、遊技機の管理者によって設定された音量範囲の中で音量LVを調整することができる。したがって、遊技機の管理者と遊技者の双方に対してバランスよく音量LVを調整する際の利便性を向上でき、遊技に対する興趣を向上できる。
(18)RWMクリアスイッチSWが操作された場合であっても、音量LVを調整可能な音量範囲は変化しないため、RWMクリアスイッチSWが操作された場合に音量範囲を設定し直す煩わしさを感じさせてしまうことを抑制できる。
(19)仮に、音量LVを調整可能な音量範囲が遊技者に知られてしまうと、音量LVを自由に調整できないように制限されていると感じさせてしまい、遊技者の興趣を低下させてしまう虞がある。これに対し、本実施形態では、音量メータMSを表示する場合であっても、音量LVを調整可能な音量範囲を認識させ難くすることができるため、遊技者の興趣を低下させてしまうことを抑制できる。
上述した実施形態は、以下のように変更して実施することができる。なお、上述した各実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・音量メータMSの表示態様は、適宜変更してもよい。例えば、音量メータMSは、音量スイッチDsにより設定された音量範囲を特定可能な表示態様で表示されてもよい。音量範囲を特定可能な音量メータMSの表示態様としては、例えば、各音量マスmsが表示され得る音量メータ領域RSを特定可能とする音量上限情報USを含む表示態様であってもよい。
・光量上限情報ULは、光量メータ領域RLを囲う枠として表示したが、これに限らず、光量メータ領域RLの先端部の一例である右端部を示す目盛りとして表示してもよい。つまり、演出表示装置EHでは、規定の光量範囲のうち最大光量となるように光量が設定されているとしたときの光量メータMLの表示領域の先端部を特定可能な画像を表示可能であってもよい。本変更例によれば、規定の光量範囲のうち最大光量Lに設定されたとき、光量画像(一例として光量メータML)の表示領域の延伸量が最大になるところ、該最大の延伸量となったときの光量画像の先端部を特定可能な画像が表示される。このため、光量を調整可能な範囲をさらに理解し易くできる。その一方で、音量画像については、このような画像が表示されないことから、音量を調整可能な範囲が管理者によって制限されていることを認識し難くすることができる。なお、光量上限情報ULは、光量メータ領域RLの明度を他の領域と異なる明度とすることにより表示してもよい。
・光量メータMLの表示態様は、適宜変更してもよい。例えば、光量メータMLは、十字キーD2の操作に基づいて設定可能な光量の上限を特定不能な表示態様で表示されてもよい。光量範囲を特定不能な光量メータMLの表示態様としては、例えば、各光量マスmlが表示される光量メータ領域RLを特定可能とする光量上限情報ULを含まない表示態様であってもよい。
・十字キーD2の操作に基づいて変更可能な光量範囲を変更不能としたが、これに限らず、音量スイッチDsに加えて、又は代えて、機裏側に光量スイッチを備え、該光量スイッチの操作に基づいて光量範囲を変更可能に構成してもよい。
・音量メータMS及び光量メータMLは、遊技期間中に表示されないようにしてもよい。これによれば、音量メータMS及び光量メータMLの表示によって、変動ゲームに関連した画像の表示が阻害されてしまうことを抑制できる。
・図柄表示デモ演出の実行中に音量メータMS及び光量メータMLが表示されるときの表示態様と、タイトル報知演出又はのめり込み報知演出の実行中に音量メータMS及び光量メータMLが表示されるときの表示態様とは、異なる表示態様であってもよい。即ち、タイトル情報TJ又は注意喚起情報CJが表示されるよりも前に音量メータMS及び光量メータMLが表示されるときの表示態様と、タイトル情報TJ又は注意喚起情報CJの表示中に音量メータMS及び光量メータMLが表示されるときの表示態様とは、異なる表示態様であってもよい。また、タイトル報知演出の実行中に音量メータMS及び光量メータMLが表示されるときの表示態様と、のめり込み報知演出の実行中に音量メータMS及び光量メータMLが表示されるときの表示態様とを、異なる表示態様としてもよい。
・演出表示装置EHは、枠開放エラーが検出されている場合であっても、光量メータML及び音量メータMSを表示可能としてもよい。言い換えれば、音量メータMS及び光量メータMLは、枠開放エラーに関する第1開放報知の実行中においても表示可能であってもよい。また、演出表示装置EHは、スピーカSPによる第2開放報知と装飾ランプLAによる第3開放報知の両方の実行中であっても、音量メータMS及び光量メータMLを表示可能としてもよい。
・音量メータMSを表示可能な期間と、光量メータMLを表示可能な期間とは、異なっていてもよい。例えば、音量メータMSは、枠開放エラーに関する開放報知のうち演出表示装置EHによる第1開放報知及びスピーカSPによる第2開放報知のうち少なくとも一方の開放報知が実行されているときには、表示されないようにしてもよい。また、光量メータMLは、枠開放エラーに関する開放報知のうち演出表示装置EHによる第1開放報知及び装飾ランプLAによる第3開放報知のうち少なくとも一方の開放報知が実行されているときには、表示されないようにしてもよい。
・副制御CPU51は、待機期間中に音量メータMS及び光量メータMLを表示している場合、タイトル情報TJ及び注意喚起情報CJに代えて又は加えて、タイトル情報TJ及び注意喚起情報CJとは異なる情報が表示されるまでに音量メータMS及び光量メータMLの表示を終了するように制御してもよい。即ち、特定の情報は、タイトル情報TJ及び注意喚起情報CJとは異なる情報であってもよい。
・音量情報を音量メータMSとして構成したが、これに限らない。例えば、音量情報を円とし、音量LVが増加するほど同心円状に面積が大きくなる構成であってもよい。このように構成しても、音量情報の表示面積によって、音量LVを認識させることができる。また、光量情報についても同様に変更し、光量LVを認識させることができる。
・タイトル情報TJ及び注意喚起情報CJは、遊技期間中に表示可能であってもよい。例えば、タイトル情報TJ及び注意喚起情報CJは、大当り遊技におけるエンディング時間中に表示可能であってもよい。また例えば、タイトル情報TJ及び注意喚起情報CJは、変動ゲームの実行中に表示可能であってもよい。この場合、待機期間中にタイトル情報TJ及び注意喚起情報CJが表示されるときの表示態様と、遊技期間中にタイトル情報TJ及び注意喚起情報CJが表示されるときの表示態様とは、同一の表示態様であってもよいし、異なる表示態様であってもよい。なお、遊技期間中と待機期間中とでタイトル情報TJ及び注意喚起情報CJが表示されるときの表示態様が異なる場合には、待機期間中に表示されるタイトル情報TJ及び注意喚起情報CJが特定の情報に相当し、遊技期間中に表示されるタイトル情報TJ及び注意喚起情報CJは特定の情報に相当しない。
・タイトル情報TJ及び注意喚起情報CJの表示態様は、適宜変更してもよい。例えば、タイトル情報TJ及び注意喚起情報CJは、演出表示装置EHの画像表示部GHにおいて、少なくとも一部が音量メータMS及び光量メータMLとは異なる領域に表示されるようにすればよく、画像表示部GHの一部分に表示されるようにしてもよい。また、タイトル情報TJ及び注意喚起情報CJは、画像表示部GHにおいて、音量メータMS及び光量メータMLと同じ領域に表示されるようにしてもよい。
・音量LVを調整可能な期間は、適宜変更してもよい。例えば、遊技期間中においては音量LVを調整不能であってもよいし、遊技期間中のうち変動ゲームの実行中は音量LVを調整可能である一方で大当り遊技の実行中は音量LVを調整不能であってもよい。また、光量LVを調整可能な期間についても同様に変更してもよい。
・枠開放エラーが検出された場合の開放報知の態様は、適宜変更してもよい。また、第1開放報知が行われている一方で、第3開放報知が行われていない期間があるようにしてもよいし、第2開放報知が行われている一方で、第1開放報知や第3開放報知が行われていない期間があるようにしてもよい。
・第1開放報知の終了条件を変更してもよい。例えば、副制御CPU51は、枠開放エラーが検出されている場合であっても、所定の終了条件が成立したことを契機として第1開放報知を終了させてもよいし、枠開放エラーが検出されなくなった場合であっても、所定の継続条件が成立しているときには第1開放報知を継続させてもよい。また例えば、副制御CPU51は、第2開放報知及び第3開放報知の両方の実行中には第1開放報知を実行させる一方で、第2開放報知及び第3開放報知のうち何れか一方の実行中には第1開放報知を実行させないようにしてもよい。
・第2開放報知の終了条件を変更してもよい。例えば、副制御CPU51は、枠開放エラーが検出されている間は、第2開放報知を終了させないようにしてもよいし、枠開放エラーが検出されなくなった場合であっても、所定の継続条件が成立しているときには第2開放報知を継続させてもよい。
・第3開放報知の終了条件を変更してもよい。例えば、副制御CPU51は、枠開放エラーが検出されている場合であっても、所定の終了条件が成立したことを契機として第3開放報知を終了させてもよいし、枠開放エラーが検出されなくなったことを契機として第3開放報知を終了させてもよい。
・枠開放エラーが検出された場合に、音量LVの調整を規制する期間については、適宜変更してもよい。例えば、各種の開放報知のうち少なくとも何れか1つの開放報知の実行中においては、音量LVの調整を規制するようにしてもよい。また例えば、スピーカSPによる第2開放報知の実行中においては、その他の開放報知の実行中であるか否かにかかわらず音量LVの調整を規制する一方で、第2開放報知の非実行中においては、その他の開放報知の実行中であるか否かにかかわらず音量LVを調整可能としてもよい。
・枠開放エラーが検出された場合に、光量LVの調整を規制する期間については、適宜変更してもよい。例えば、各種の開放報知のうち少なくとも何れか1つの開放報知の実行中においては、光量LVの調整を規制するようにしてもよい。また例えば、装飾ランプLAによる第3開放報知の実行中においては、その他の開放報知の実行中であるか否かにかかわらず光量LVの調整を規制する一方で、第3開放報知の非実行中においては、その他の開放報知の実行中であるか否かにかかわらず光量LVを調整可能としてもよい。
・スピーカSPによる第2開放報知の実行中であって且つ装飾ランプLAによる第3開放報知の非実行中である場合、及び、スピーカSPによる第2開放報知の非実行中であって且つ装飾ランプLAによる第3開放報知の実行中である場合においては、音量LVと光量LVの両方を調整可能としてもよい。即ち、スピーカSP及び装飾ランプLAの一方において開放報知が行われているときには、音量LVと光量LVを調整可能としてもよい。また、スピーカSP及び装飾ランプLAの一方において開放報知が行われているときには、音量メータMS及び光量メータMLを表示可能としてもよい。
・音量LVの調整を規制する期間と、光量LVの調整を規制する期間とは、異ならされていてもよい。例えば、スピーカSPによる第2開放報知及び装飾ランプLAによる第3開放報知の両方の実行中においては、音量LVを調整不能とする一方で光量LVを調整可能としてもよいし、逆に、音量LVを調整可能とする一方で、光量LVを調整不能としてもよい。即ち、スピーカSP及び装飾ランプLAの両方において開放報知が行われているときには、音量LV及び光量LVのうち一方の調整が規制されるようにしてもよい。
・枠開放エラーの検出中は、各種の開放報知の実行中であるか否かにかかわらず、音量LV及び光量LVを調整不能としてもよい。
・第1開放報知の実行中は、音量LV及び光量LVを調整不能としてもよい。
・枠開放エラーが検出されたことを特定可能な開放報知とは異なる報知が行われている期間について、開放報知が行われている期間と同様に、音量LV及び光量LVの調整を規制してもよいし、音量メータMS及び光量メータMLの表示を規制してもよい。この場合、開放報知とは異なる報知としては、枠開放エラーとは異なる所定のエラーが検出されたことを特定可能な報知を採用してもよいし、エラーが検出されていることを特定可能な報知とは異なり、変動ゲームで導出される表示結果を特定可能な報知や、現在の遊技状態を特定可能な報知を採用してもよい。
・副制御CPU51は、音量調整機能により調整された音量LVに基づく音量で音声を出力させる制御と、音量調整機能により調整された音量LVにかかわらず所定の音量で音声を出力させる制御と、の両方が可能であってもよい。例えば、副制御CPU51は、変動ゲームの実行に伴って実行される音声演出において出力される音声については、音量調整機能により調整された音量LVに基づく音量で出力させる一方で、所定のエラーが検出されたことを報知する報知用の音声については、音量調整機能により調整された音量LVにかかわらず所定の音量で出力させてもよい。この場合、副制御CPU51は、報知用の音声については、音量LVが音量LV0(消音状態)に調整されているときであっても、所定の音量で出力させるようにするとよい。
・音声を出力する出力手段を複数備え、複数の出力手段のうち一部の出力手段については、音量調整機能により調整された音量LVに基づく音量で音声が出力される一方で、複数の出力手段のうち一部の出力手段とは異なる出力手段については、音量調整機能により調整された音量LVにかかわらず所定の音量で音声が出力されるようにしてもよい。
・副制御CPU51は、光量調整機能により調整された光量LVに基づく光量で装飾ランプLAを発光させる制御と、光量調整機能により調整された光量LVにかかわらず所定の光量で装飾ランプLAを発光させる制御と、の両方が可能であってもよい。例えば、副制御CPU51は、変動ゲームの実行に伴って実行される発光演出においては、光量調整機能により調整された光量LVに基づく光量で装飾ランプLAを発光させる一方で、所定のエラーが検出されたことを報知する発光報知においては、光量調整機能により調整された光量LVにかかわらず所定の光量で装飾ランプLAを発光させてもよい。
・発光する発光手段を複数備え、複数の発光手段のうち一部の発光手段については、光量調整機能により調整された光量LVに基づく光量で発光される一方で、複数の発光手段のうち一部の発光手段とは異なる発光手段については、光量調整機能により調整された光量LVにかかわらず所定の光量で発光されるようにしてもよい。このとき、一部の発行手段は、副制御CPU51により制御される発光手段であってもよいし、一部の発光手段とは異なる発光手段については、主制御CPU42により制御される発光手段であってもよい。
・上キーD2u及び下キーD2dは、音量LVの調整に用いる専用の操作手段であってもよいし、各種の演出にも用いる兼用の操作手段であってもよい。同様に、右キーD2r及び左キーD2lは、光量LVの調整に用いる専用の操作手段であってもよいし、各種の演出にも用いる兼用の操作手段であってもよい。また、音量LVの調整に用いる十字キーD2と、光量LVの調整に用いる十字キーD2とは、兼用されていてもよい。
・音量スイッチDsとは異なる操作手段の操作に基づいて音量範囲を設定可能に構成してもよい。例えば、電源投入時の起動処理において、十字キーD2の操作に基づいて音量範囲を設定可能に構成してもよい。
・副制御CPU51は、パチンコ遊技機10への電源投入時に音量スイッチDsにより選択されている音量範囲を特定し、音量範囲フラグに記憶させるようにしてもよい。この場合、副制御CPU51は、パチンコ遊技機10の動作中に音量スイッチDsが操作された場合であっても、音量範囲フラグの値を変更しないようにしてもよい。これによれば、パチンコ遊技機10への電源断時に音量範囲フラグの値をバックアップ情報として記憶保持しない場合であっても、音量スイッチDsが操作されない限りは、電源投入後の音量範囲が変更されない。即ち、音量調整範囲は、電源断された後、RWMクリアスイッチSWが操作された状態で電源投入された場合であっても、RWMクリアスイッチSWの操作の前後で変化しない。
・音量LVを調整可能な音量範囲を設定不能な遊技機に具体化してもよい。即ち、副制御CPU51は、予め定められた音量範囲内で音量LVを調整可能であってもよい。この場合、音量スイッチDsを備えていなくてもよい。
・大当り遊技の終了後は、必ず高入球率状態(短変動時間状態)を付与したが、これに限らず、大当り図柄の種類に応じて、高入球率状態を付与しないときがあってもよい。
・特別ゲームは、演出表示装置EHにて表示してもよい。この場合、演出ゲームを表示しないようにしてもよい。第1特別ゲームと第2特別ゲームとは、保留順に実行してもよく、同時に並行して実行してもよい。また、第2特別ゲームを省略してもよい。
・パチンコ遊技機10の機械的な構成は適宜変更してもよい。例えば、演出表示装置EHを複数の表示手段から構成してもよく、そのうちの一部の表示手段を変位可能に構成してもよい。例えば、操作手段は単数又は複数(3つ以上)であってもよく、複数の操作部が複合したものであってもよい。
・主制御基板40の機能は、複数の基板に分割して実現してもよい。主制御基板40は、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成してもよい。副制御基板50の機能は、複数の基板に分割して実現されていてもよい。例えば、パチンコ遊技機10は、演出表示装置EHを専門に制御する表示基板、装飾ランプLAを専門に制御するランプ基板、及びスピーカSPを専門に制御する音声基板を備えていてもよく、これらの基板群を統括的に制御する統括基板をさらに備えていてもよい。また、副制御CPU51は、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。
・本実施形態において、遊技機は、パチンコ遊技機であったが、これに限らず、スロットマシンとして構成されていてもよい。
本実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
(イ)前記特定の情報が表示されるよりも前に前記音量情報が表示されるときの該音量情報の表示態様と、前記特定の情報の表示中に前記操作手段が操作されたことを契機として前記音量情報が表示されるときの該音量情報の表示態様とは、異なる。
(ロ)前記音量情報は、前記エラー情報が表示されているときには表示されない。
(ハ)前記音量情報は、前記エラー情報が表示されているときであっても表示可能である。
(ニ)前記特定の情報には、遊技機の機種を特定可能な機種情報を含む。