JP2020191726A - 電子機器および制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】スイッチング素子の寄生容量による導通損失およびスイッチング駆動損失を低減する電子機器を提供する。【解決手段】電子機器は、第1スイッチ102Aと、第1スイッチ102Aと並列接続された第2スイッチ102Bと、第1スイッチ102Aの駆動を制御する第1の制御と、第2スイッチ102Bの駆動を制御する第2の制御とを選択的に行う駆動制御部と、を有する。第1の制御から第2の制御に切り替わる場合、制御手段は、第2スイッチ102Bの貫通電流防止期間を設定した後に、第2スイッチ102Bのスイッチング周波数を設定し、第2の制御から第1の制御に切り替わる場合、制御手段は、第1スイッチ102Aのスイッチング周波数を設定した後に、第1スイッチ102Aの貫通電流防止期間を設定する。【選択図】図4

Description

本発明は、電源回路を有する電子機器、制御方法などに関する。
近年、大規模集積回路(以下、LSIと呼ぶ)は、LSI設計・製造技術の進歩により、回路の集積化が進み、高度な機能が1チップで実現できるようになった。しかし、製造プロセスの微細化に伴う低電圧化、電子機器の高機能化に伴う負荷電流の増大も進み、電源回路に求められる軽負荷から重負荷までの高効率化、低ノイズ化の要求は厳しくなっている。電源回路は様々な大きさの負荷で高効率化を図ることを目的として、軽負荷時の駆動損失を低減するためにスイッチング素子を間欠的に動作させたり、重負荷時の導通損失を低減するために複数のスイッチング素子を並列接続してスイッチングさせたりすることが行われている。
特許文献1には、負荷電流の大きさに応じて動作させるスイッチング素子数を変更し、負荷電流が小さい場合はときには動作するスイッチング素子を減らすことで寄生容量による駆動損失を低減する電源回路が記載されている。特許文献1では、動作するスイッチング素子を減らすことで導通抵抗は増加するものの、負荷電流が小さいので導通抵抗により増加する導通損失も少なくなる。
特開2003−319645号公報
しかしながら、特許文献1に記載された電源回路では、同じ特性のスイッチング素子を動作させるため、寄生容量の異なるスイッチング素子で構成した場合には寄生容量による導通損失を低減することができない。また、寄生容量の異なるスイッチング素子を同じ貫通電流防止期間に設定してスイッチング動作させると、ローサイド側のスイッチング素子の寄生ダイオードで損失する時間が長くなる、あるいは貫通電流がスイッチングするごとに流れることになる。また、高速応答化のためにスイッチング周波数を高くすると、スイッチング駆動損失が周波数に比例して増加してしまう。
そこで、本発明は、異なる特性の複数のスイッチング素子で構成した場合に、スイッチング素子の寄生容量による導通損失およびスイッチング駆動損失を低減することを目的とする。
本発明に係る電子機器は、第1スイッチと、前記第1スイッチと並列接続された第2スイッチと、前記第1スイッチの駆動を制御する第1の制御と、前記第2スイッチの駆動を制御する第2の制御とを選択的に行う制御手段とを有し、前記第1の制御から前記第2の制御に切り替わる場合、前記制御手段は、前記第2スイッチの貫通電流防止期間を設定した後に前記第2スイッチのスイッチング周波数を設定し、前記第2の制御から前記第1の制御に切り替わる場合、前記制御手段は、前記第1スイッチのスイッチング周波数を設定した後に前記第1スイッチの貫通電流防止期間を設定する。
本発明に係る制御方法は、第1スイッチと、前記第1スイッチと並列接続された第2スイッチと、前記第1スイッチの駆動を制御する第1の制御と、前記第2スイッチの駆動を制御する第2の制御とを選択的に行う制御手段とを有する電子機器の制御方法であって、前記第1の制御から前記第2の制御に切り替わる場合に、前記第2スイッチの貫通電流防止期間を設定した後に前記第2スイッチのスイッチング周波数を設定するステップと、前記第2の制御から前記第1の制御に切り替わる場合に、前記第1スイッチのスイッチング周波数を設定した後に前記第1スイッチの貫通電流防止期間を設定するステップとを有する。
本発明によれば、異なる特性の複数のスイッチング素子で構成した場合に、スイッチング素子の寄生容量による導通損失およびスイッチング駆動損失を低減できる。
実施形態1における電子機器10の構成要素を説明するためのブロック図である。 DC/DCコンバータ100の構成要素を説明するためのブロック図である。 DC/DCコンバータ100の電圧/電流波形の例を説明するための図である。 スイッチ部102、104の構成要素を説明するためのブロック図である。 スイッチ部102、104の動作例を説明するためのタイミングチャートである。 スイッチ部102、104の状態遷移の例を説明するためのブロック図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
[実施形態1]
まず、図1を参照して、実施形態1における電子機器10の構成要素を説明する。ただし、電子機器10の構成要素は、図1に示す構成要素に限るものではない。電子機器10は、撮像装置(例:デジタルカメラ)、携帯電話(例:スマートフォン)、情報処理装置(例:タブレットPC)のいずれかまたは少なくとも一つとして動作可能である。
電池27は、DC/DCコンバータ100の入力電源であり、電子機器10を駆動するためのメイン電池である。
DC/DCコンバータ100は、電池電圧を変換して、電子機器10の構成要素に所定の電圧と電流を所定のシーケンス制御により供給する電源回路である。
制御部11は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit))などを有し、電子機器10の全ての構成要素を制御する。
操作部12は、例えば、電源ボタン、記録開始ボタン、ズーム調整ボタン、オートフォーカスボタンなどの撮影に関連する種操作を入力するスイッチ類を有する。また、操作部12は、メニュー表示ボタン、決定ボタン、その他カーソルキー、ポインティングデバイス、タッチパネルなどを有する。操作部12は、ユーザにより操作されると、ユーザからの指示に対応する指示信号を制御部11に送信する。
バス13は、電子機器10の構成要素を相互に接続するための汎用バスである。電子機器10の構成要素は、バス13を介して互いに通信可能である。
メモリ14は、RAM(Random Access Memory)などを有する。メモリ14は、制御部11の動作用の定数、変数、プログラムなどを展開する作業領域として使用される。また、メモリ14は、後述する撮像部15で生成された画像データを一時的に保持するバッファメモリ、後述する表示部19の画像表示用メモリとして使用される。制御部11の動作用の定数、変数、プログラムなどを展開する作業領域として使用される。
制御部11は、ユーザからの指示を受け付ける操作部12からの指示信号に応じて、電子機器10の構成要素を制御する。制御部11は、CPUおよびメモリがハードウェアプロセッサとして構成されたマイクロコンピュータであってもよい。
撮像部15は、CCD(Charge−Coupled Device)またはCMOS(Complementary Metal−Oxide Semiconductor)などを用いた撮像素子を有する。撮像部15は、被写体の光学像を後述するレンズユニット25を介して撮像素子で取り込み、撮像素子に取り込まれた光学像を画像データに変換する。撮像部15で生成された画像データは、メモリ14に格納される。
画像処理部16は、撮像部15で生成された画像データに所定の画像処理を実行する。画像処理部16は、例えば、各種の画像処理を実行するプログラムを記憶したマイクロコンピュータなどのハードウェアプロセッサである。なお、制御部11の一部の機能として各種の処理を実行するものであってもよい。画像処理部16は、メモリ14に格納された画像データに対して、ホワイトバランス、色、明るさなどをユーザに設定された設定値または画像の特性から判定した設定値に基づいて調整する画質調整処理を行う。
また、画像処理部16は、画質調整処理が施された複数のフレームの画像信号から動画データを生成する処理を行う。ここで、画像処理部16は、動画データの各フレームをフレーム内符号化して圧縮符号化された動画データを生成してもよい。また、動画データの複数のフレーム間での差分、動き予測などを利用して圧縮符号化された動画データを生成してもよい。例えば、MotionJPEG、MPEG、H.264(MPEG4−Part10 AVC)などの様々な公知の圧縮符号化方式の動画データを生成することができる。フレーム内符号化されたフレーム画像データをIピクチャーと呼ぶ。前方のフレームとの差分を用いてフレーム間符号化された画像データをPピクチャーと呼ぶ。前方後方のフレームとの差分を用いてフレーム間符号化された画像データをBピクチャーと呼ぶ。これらの圧縮方式は、公知の方式が適用できるので、詳細な説明は省略する。また、画像処理部16は、画質調整処理された画像信号から静止画データを生成する処理を実行することができる。静止画データを生成する際には、JPEGなどの圧縮符号化方式を用いるが、これらの圧縮符号化方式は、公知の方式が適用できるので、詳細な説明を省略する。なお、静止画データについては、撮像部15で生成された画像データをそのまま記録する、いわゆるRAW画像データとしてもよい。
画像処理部16で生成された動画データおよび/または静止画データは、メモリ14の前述した画像データが記憶されている領域以外の領域に記憶される。なお、実施形態1においては、撮像部15で生成された画像データと、画像処理部16で生成された動画データおよび/または静止画データは、同一のメモリ14に記憶されるものとして説明するが、別のメモリであってもよい。
音声入力部17は、例えば、電子機器10に内蔵された無指向性のマイクまたは音声入力端子を介して接続された外部マイクなどにより電子機器10の周囲の音声を集音(収音)する。音声入力部17は、マイクにより取得したアナログ音声信号をデジタル信号に変換してメモリ14に一時的に記憶させる。
音声処理部18は、音声入力部17により取得されたデジタル音声信号から記録および再生が可能な音声データを生成するために必要な各種の音声処理を実行する。音声処理部18は、例えば、各種の音声処理を実行するプログラムを記憶したマイクロコンピュータなどのハードウェアプロセッサである。また、制御部11の一部の機能として各種の音声信号処理を実行するものであってもよい。音声処理部18では、音声入力部17により取得され、メモリ14に記憶されたデジタル音声信号の、レベルの適正化および雑音低減などの音声処理を行う。また、音声処理部18は、必要に応じて、音声信号を圧縮する処理を行う。音声圧縮方式は、AC3、AACなどの公知の音声圧縮方式が適用できるので、詳細な説明を省略する。音声処理部18で生成された音声データは、メモリ14に再び記憶される。
表示制御部20は、表示部19に画像を表示するための表示制御を行う。表示制御部20は、例えば、画像の表示処理を実行するプログラムを記憶したマイクロコンピュータなどのハードウェアプロセッサである。表示制御部20は、メモリ14に一時的に記憶された画像データを読み出して、表示部19に表示させる。表示部19は、例えば、電子機器10に搭載された液晶パネルまたは有機ELパネルであってもよいし、電子機器10とは別の表示装置(例えば、テレビ、モニタ、プロジェクタ)である。
制御部11は、例えば、メモリ14に記憶された動画データ、音声データなどを読み出して記録再生部21に転送する。記録再生部21は、制御部11により転送された動画データ、音声データを記録媒体22に記録する。記録再生部21は、動画データと音声データを1つの動画ファイルとして記録媒体22に記録する。このとき、撮影時のカメラ設定、撮影時に検出された測光値などを示す各種データを制御部11が生成し、動画データ、音声データとともに記録媒体22に記録してもよい。ここで、記録媒体22は、電子機器10に内蔵された記録媒体であっても、電子機器10に対して着脱可能な記録媒体でもよい。記録媒体22は、例えば、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−R、DVD−R、磁気テープ、不揮発性の半導体メモリ、フラッシュメモリ、などのあらゆる方式の記録媒体を含む。また、静止画ファイルを記録する場合には、制御部11は、メモリ14に記憶された静止画データを読み出して、記録再生部21に転送する。記録再生部21は、制御部11により転送された静止画データを記録媒体22に静止画ファイルとして記録する。
また、記録再生部21は、記録媒体22に記録された動画ファイルなどを読み出して再生する。制御部11は、例えば、記録媒体22から読み出した動画ファイルに含まれるヘッダ情報を読み出す。そして、制御部11は、読み出したヘッダ情報に基づいて、再生すべき動画データ、音声データを記録媒体22から読み出すように記録再生部21を制御する。記録再生部21は、読み出した動画データを画像処理部16へ転送し、読み出した音声データを音声処理部18に転送する。
画像処理部16は、再生した動画データの1フレームの画像を順次、メモリ14に記憶する。表示制御部20は、メモリ14に記憶された1フレームの画像を読み出して、表示部19に表示する。一方、音声処理部18は、再生した音声データからデジタル音声信号を復号し、アナログ信号へ変換してアナログ音声信号を不図示の音声出力部(スピーカ、イヤホン端子、音声出力端子など)に出力する。また、静止画を再生する場合には記録再生部21は、記録媒体22に記録された静止画ファイルなどを読み出す(再生する)。そして、制御部11は、再生した静止画ファイルに含まれる静止画データを画像処理部16に転送する。画像処理部16は、制御部11により転送された静止画データの画像をメモリ14に記憶する。表示制御部20は、メモリ14に記憶された1フレームの画像を順次読み出して、表示部19に表示する。
出力部23は、画像データまたは音声データを外部装置に対して出力する音声端子または映像端子である。
通信部24は、外部装置とデータの送受信を行う通信インターフェースであり、有線または無線での接続が可能である。
レンズユニット25は、被写体の光学像を電子機器10に取り込むレンズと、光量を制御する絞り機構と、被写体像の焦点を合わせるフォーカス機構と、撮像素子への露光時間を制御するシャッター機構を有する。
機構制御部26は、レンズユニット25の絞り機構、フォーカス機構およびシャッター機構を、制御部11からの制御信号に基づいて制御する。
次に、図2および図3を参照して、DC/DCコンバータ100の構成要素とその動作を説明する。
図2は、DC/DCコンバータ100の構成要素を説明するためのブロック図である。
後段のデバイスに駆動電力を供給するDC/DCコンバータ100は、同期整流型の降圧電回路を構成する。電圧を維持するためのフィードバック機構は、電圧ループ信号に応じてパルス制御することで実現する。電圧ループ信号は出力電圧を出力設定抵抗130で分圧してエラーアンプ123で基準電圧122と比較増幅することで得られる。駆動制御部112に電圧ループ信号FBとパルスデューティ制御の基準クロックであるOSC131の信号CLKが入力される。駆動制御部112からの駆動信号によって、ハイサイドのスイッチ部102とローサイドのスイッチ部104がオン状態またはオフ状態になるように制御される。スイッチ部102は、P型MOSFETなどの半導体スイッチング素子を有する。スイッチ部104は、N型MOSFETなどの半導体スイッチング素子を有する。駆動制御部112は、スイッチ部102における複数のP型MOSFETと、スイッチ部104における複数のN型MOSFETを独立にオン状態またはオフ状態にする。
スイッチ部102とスイッチ部104がオン状態またはオフ状態にされることでインダクタ108に流れる電流が制御され、コンデンサ110で平滑化されることで一定の出力電圧が得られる。
インダクタ108は、スイッチ部102がオン状態、スイッチ部104がオフ状態の場合に、電池27から励磁エネルギーを蓄積し、スイッチ部102で降圧した電圧を整流するためのパワーインダクタである。コンデンサ110は、インダクタ108による電圧と電流の脈流を平滑化する。
スイッチ部102とスイッチ部104は、負荷変動などで出力電圧が低くなっている場合は、エラーアンプ123の出力が上がり、スイッチ部102のオンデューティが大きくなるため、出力電圧を上げる方向に制御される。反対に、出力電圧が高いときはエラーアンプ123の出力が下がり、スイッチ部102のオンデューティが小さくなるため、出力電圧を下げる方向に制御される。
図3は、DC/DCコンバータ100の電圧/電流波形の例を説明するための図である。図3(a)はDC/DCコンバータ100の基準クロック(OSC)131を示している。DC/DCコンバータ100の各構成要素はOSC131の信号に同期して動作する。図3(b)はDC/DCコンバータ100から引かれる負荷電流を示し、説明の簡略化のため周波数fの正弦波としている。図3(c)はDC/DCコンバータ100からの出力電圧を示している。出力電圧は理想的には一定値であるが、実際には図3(c)に示すように図3(b)の負荷変動に対して追従しきれず揺らぐ成分、スイッチング動作に同期したリップル電圧成分が存在する。図3(d)は分圧された図3(c)の出力電圧をエラーアンプ123で基準値と比較し増幅した結果を示している。図3(c)の出力電圧が設定通りの出力であればゼロになるが、実際には前述のような誤差が発生するため、その誤差分が反転増幅される。図3(e)はスイッチ部102のオン状態またはオフ状態、図3(f)はスイッチ部104のオン状態またはオフ状態を示す波形であり、便宜上オン状態をHigh、オフ状態をLowで示している。オン状態とオフ状態を合わせた1サイクル周期は必ずOSC131の周期と等しくなる。なお、図3(f)には貫通電流防止期間であるデッドタイムが追加されている。図3(g)はインダクタ108に流れる電流を示している。スイッチ部102をオン状態にすると、電池27からスイッチ部102を介してインダクタ108へつながる経路で負荷電流Ioがインダクタ108に流れることにより、インダクタ108にエネルギーが蓄えられる。この場合の電流傾きdI/dt_onは、以下の式1で表される。
(式1)
dI/dt_on=(Vi−Vo)/L
ただし、
Vi:電池27の電圧
Vo:出力電圧
L:インダクタ108のインダクタンス値
OSC131の1サイクルの短い時間内において、通常の条件下ではVi、Vo、Lはほぼ一定であるので、dI/dt_onは固定値となり、インダクタ108の電流は一次関数で線形的に増加する。この場合、スイッチ部104はオフ状態になっており、電池27が接地部(GND)へショートしないようになっている。その後、エラーアンプ123の出力が上がりスイッチ部102のオフ期間になると、スイッチ部104をオン状態にして、インダクタ108に蓄えられたエネルギーはGNDからスイッチ部104を介してインダクタ108へつながる経路で放出される。このときの電流傾きdI/dt_offは、以下の式2で表される。
(式2)
dI/dt_off=−Vo/L
同様に一次関数で線形的に減少する。オン状態とオフ状態のサイクルで三角波状の連続的な電流波形となり、その平均電流は図3(b)の負荷電流と等しくなる。
ここで、図4を参照して、スイッチ部102とスイッチ部104の動作について説明する。図4は、スイッチ部102、104の構成要素を説明するためのブロック図である。
スイッチ部102は、並列接続された第1スイッチ102Aと第2スイッチ102Bとを有する。スイッチ部104は、並列接続された第3スイッチ104Aと第4スイッチ104Bとを有する。第1スイッチ102Aおよび第2スイッチ102BはP型MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Efect Toransistor)などのスイッチング素子で構成される。第3スイッチ104Aおよび第4スイッチ104Bは、N型MOSFETなどのスイッチング素子で構成される。第1スイッチ102Aは、電源Viと第3スイッチ104Aの間であって、ソース電極が電源Viに接続され、ドレイン電極がスイッチノード部Vswに接続される。第2スイッチ102Bは電源Viと第4スイッチ104Bの間に接続され、ソース電極が電源Viに接続され、ドレイン電極がスイッチノード部Vswに接続される。第3スイッチ104Aは第1スイッチ102Aと接地部GNDの間に接続され、ソース電極が接地部GNDに接続され、ドレイン電極がスイッチノード部Vswに接続される。第4スイッチ104Bは第2スイッチ102Bと接地部GNDの間に接続され、ソース電極が接地部GNDに接続され、ドレイン電極がスイッチノード部Vswに接続される。
第1スイッチ102A、第2スイッチ102B、第3スイッチ104Aおよび第4スイッチ104Bは、駆動制御部112からの駆動信号VG1、VG2、VG3、VG4により、電子機器10の負荷電流に応じてオン状態またはオフ状態に選択的に切り替えられる。電流帰還型の電流制御の場合は、スイッチ部102、104に流れる電流を検出して、電流電圧変換したアナログ値をコンパレータおよびA/Dコンバータに入力する。そして、所定の閾値と検出値を比較することで、スイッチング素子の切り替えとオン状態またはオフ状態への制御を行う。電流検出はハイサイドのスイッチ部102でもローサイドのスイッチ部104でも構わない。電流検出と制御方法は、公知の方法が適用できるので、詳細な説明を省略する。
実施形態1では、電子機器10の負荷電流が所定の閾値以上の場合は第1スイッチ102Aと第3スイッチ104Aが対となって図3に示したようにスイッチング動作する。また、電子機器10の負荷電流が所定の閾値未満の場合は第2スイッチ102Bと第4スイッチ104Bが対となって図3に示したようにスイッチング動作する。また、所定の閾値を跨ぐ過渡状態においては、第1スイッチ102Aと第2スイッチ102Bおよび第3スイッチ104Aと第4スイッチ104Bが同時に導通状態となってスイッチング動作する。また、実施形態1では、第1スイッチ102Aと第2スイッチ102Bおよび第3スイッチ104Aと第4スイッチ104Bを同時に駆動する場合を除き、駆動信号VGに追加される貫通電流防止期間(デッドタイム)DTおよびスイッチング周波数を制御する。実施形態1のスイッチング制御における、デッドタイムDT、駆動信号VGの電圧値V_VGおよびスイッチング周波数fswの設定方法については後述する。
また、実施形態1においては、特性の異なるスイッチが並列接続されている。例えばスイッチがMOSFETであれば、第1スイッチ102Aは第2スイッチ102BよりもFETの素子面積を大きくし、FETがオン状態におけるドレインとソース間の導通(ON)抵抗値Ronを小さくする。このようにして、主に重負荷時のスイッチにおけるドレインとソース間の導通損失低減に寄与させる。反対に、第2スイッチ102Bは第1スイッチ102AよりもFETの素子面積を小さくし、FETをオンする場合にゲート電極に入力される電荷量(ゲート容量)Qgを小さくする。このようにして、主に軽負荷から重負荷でのスイッチング駆動損失低減に寄与させる。並列接続されているスイッチ部104の第3スイッチ104Aと第4スイッチ104Bも同様に、異なる特性を持つFETで構成する。いずれのパラメータも電源用のスイッチング素子には重要な特性であり、FETの素子面積を大きくすると導通抵抗値Ronは小さくなるがゲート容量Qgが増大するため、導通抵抗値Ronとゲート容量Qgはトレードオフの関係にある。近年、FETの素子構造を改善することで、導通抵抗値Ronとゲート容量Qgの積であるFOM(Figure of Merritt)を低減する技術が進む一方で、材料をSiからGaNまたはSiCに置き換える動きもある。実施形態1では、ゲート容量Qgの特性の異なるスイッチが並列接続されていれば、どのような材料および/または構造のFETでも構わない。
次に、図5と図6を参照して、実施形態1のスイッチング制御におけるデッドタイムDT、駆動信号VG1〜VG4の電圧値V_VG1〜VG4およびスイッチング周波数fswの設定方法について説明する。
まず、第2スイッチ102Bと第4スイッチ104Bが対となってスイッチング動作している場合における、第2スイッチ102BがON状態からOFF状態に切り替わり、第4スイッチ104BがOFF状態からON状態に切り替わる過渡状態について説明する。
駆動制御部112は第2スイッチ102BをOFF状態にするために駆動信号VG2をLowレベルからHighレベルに切り替える。駆動信号VG2の電圧波形は、駆動制御部112の駆動能力と第2スイッチ102Bのゲート容量Qgにより、図5に示す傾きをもって立ち上がる(T1→T3)。その場合に、駆動信号VG2が第2スイッチ102Bの動作開始の閾値Vthに達する(T1→T2)と、第2スイッチ102Bが完全にOFF状態となって電源Viから第2スイッチ102Bに電流が流れなくなる。そして、インダクタ108に蓄積された励磁エネルギーをコンデンサ110に放出するための環流電流IOFFが第4スイッチ104Bの寄生ダイオードに流れる(T2→T4)。その間に、第2スイッチ102Bの駆動信号VG2は所定のHighレベルまで立ち上がっている(T2→T3)。
駆動制御部112は第4スイッチ104BをON状態にするために駆動信号VG4をLowレベルからHighレベルに切り替える。駆動信号VG4電圧波形は、駆動制御部112の駆動能力と第4スイッチ104Bのゲート容量Qgにより、図5に示す傾きをもって立ち上がる(T4→)。その場合に、駆動信号VG4が第4スイッチ104Bの動作開始の閾値Vthに達する(T4→T5)と、第4スイッチ104Bが完全にON状態となって環流電流IOFFは第4スイッチ104Bのドレインとソース間のみに流れる。この場合のデッドタイムDTを第1の設定DT1(T1→T4)とする。第1の設定DT1は、電源Viから第2スイッチ102Bと第4スイッチ104Bに貫通電流が流れることなく、環流電流IOFFと第4スイッチ104Bの寄生ダイオードによる導通損失が小さく抑えられるように、予め設定されている固定値である。
次に、第4スイッチ104BがON状態からOFF状態に切り替わり、第2スイッチ102BがOFF状態からON状態に切り替わる過渡状態について説明する。
駆動制御部112は第4スイッチ104BをOFF状態にするために駆動信号VG4をHighレベルからLowレベルに切り替える。駆動信号VG4の電圧波形は、駆動制御部112の駆動能力と第4スイッチ104Bのゲート容量Qgにより、図5に示す傾きをもって立ち下がる(T6→T8)。その場合に、駆動信号VG4が第4スイッチ104Bの動作開始の閾値Vthに達する(T6→T7)と、第4スイッチ104Bが完全にOFF状態となって、環流電流IOFFは第4スイッチ104Bの寄生ダイオードのみに流れる。第4スイッチ104Bの駆動信号VG4が所定のLowレベルまで立ち下がってから(T8)、駆動制御部112は第2スイッチ102BをON状態にするために駆動信号VG2をHighレベルからLowレベルに切り替える(T8→T9)。駆動信号VG2の電圧波形が立ち上がって第2スイッチ102Bの動作開始の閾値Vthに達する(T9→T10)と、第2スイッチ102Bが完全にON状態となって、電源Viから第2スイッチ102Bに電流が流れる。この場合のデッドタイムDTを第1の設定DT2(T6→T9)とする。続いて、駆動制御部112は第2スイッチ102BをOFF状態にするために駆動信号VG2をLowレベルからHighレベルに切り替える(T20→)。1サイクル前のON状態からの時間Tsw_B(T1→T20)の逆数が第2スイッチ102Bと第4スイッチ104Bのスイッチング周波数fSW_Bとなる。また、第4スイッチ104Bにおける1サイクル当たりのスイッチング駆動損失Psw_104B[J]は、以下の式3で表される。
(式3)
Psw_104B=1/2・Qg_104B・V_VG4
ただし、Qg_104B:第4スイッチ104Bのゲート容量、V_VG4:駆動信号VG4の電圧値
実際の過渡現象としては、環流電流IOFFによって寄生ダイオードに蓄積されたキャリアが消滅するまでリカバリー電流IRが流れ、電流回復時に寄生インダクタンスと寄生容量によるリンギングが発生する。この動作は図5では省略されており、詳細な説明も省略する。
次に、第1スイッチ102Aと第3スイッチ104Aが動作している第1の制御時における第1スイッチ102AがON状態からOFF状態に切り替わり、第3スイッチ104AがOFF状態からON状態に切り替わる過渡状態について説明する。第1スイッチ102Aと第3スイッチ104Aの状態遷移は第2スイッチ102Bと第4スイッチ104Bの場合と同様である。これに対して、第2スイッチ102Bと第4スイッチ104Bが動作している第2の制御時は、高速応答化のためにスイッチング周波数を変更する。第2スイッチ102Bと第4スイッチ104Bが動作している第2の制御時は、第1スイッチ102Aと第3スイッチ104Aが動作している第1の制御時よりもスイッチング周波数を高くする。例えばスイッチング周波数を2MHzから4MHzに設定することで、負帰還制御ループの利得が1(0dB)となるクロスオーバー周波数fcrossを上げることができる。例えば、fcrossを200kHzから400kHzまで上げられる)。その結果、負帰還制御ループの動作帯域が広げられたことで、より高速な過渡応答が実現できる。一般的には、過渡応答時における電圧のオーバーシュートとアンダーシュートは、帰還制御理論に基づいて見積ることが可能であり、電圧変動ΔVpは以下の式4で見積もることができる。
(式4)
ΔVp=2・ΔIout/(Cout・2π・fcross)
ただし、ΔIout:DC/DCコンバータ100の負荷電流、Cout:DC/DCコンバータ100の出力容量
しかしながら、スイッチング周波数を高くすると、スイッチング素子の駆動損失とオン状態とオフ状態におけるスイッチング遷移損失が周波数に比例して増加してしまう。よって、実施形態1では増加する無効損失分を低減するために、第4スイッチ104Bの駆動電圧を第3スイッチ104Aの駆動電圧よりも低くする。例えば駆動電圧を5.0Vから3.0Vに設定することで、式3で示した通り、電圧の二乗で計上される損失差分を、スイッチング周波数の変更による無効損失増加分から削減することができる。FETでは、駆動電圧を下げることで導通抵抗値Ronが増加するため、ドレインとソース間の導通損失が増加してしまう。しかしながら、第4スイッチ104Bの動作開始の閾値(例えばVth=2.5V)が第3スイッチ104Aの動作開始の閾値(例えばVth=1.5V)よりも低い特性であれば、導通抵抗値Ronを大きく増加させることなく駆動電圧を下げることができる。
なお、実施形態1では、スイッチ部102の第1スイッチ102A、102BをP型MOSFETとして説明したが、ブートストラップ回路を追加してN型MOSFETにしても構わない。N型MOSFETにすることで、第4スイッチ104Bだけでなく第2スイッチ102Bも同様に駆動電圧を下げることができ、スイッチング周波数の変更による無効損失増加分をさらに低減することができる。また、ゲート容量Qgの特性の異なるスイッチが並列接続されているため、第2スイッチ102Bと第4スイッチ104Bが対となって動作している場合はデッドタイムDTを変更することで、環流電流IOFFと寄生ダイオードによる導通損失をさらに低減できる。また、駆動電圧を下げることによりゲート容量を充放電する時間も短縮されるため、駆動電圧を下げる前よりもデッドタイムDTをさらに短く設定することができる。
次に、デッドタイムDTについて説明する。
スイッチ部102、104は、ゲート容量Qgの特性の異なる第1スイッチ102Aと102Bおよび第3スイッチ104Aと104Bが並列接続されている。このため、第1スイッチ102Aと第3スイッチ104Aが動作する第1の制御時は、第2スイッチ102Bと第4スイッチ104Bが動作する第2の制御時と比較して、駆動信号VG1と駆動信号VG3の立ち上がり時間と立ち下がり時間が異なる。図5に示した第2の設定DT3は第1の設定DT1よりΔT1だけ長くなり、第2の設定DT4は第1の設定DT2よりΔT2だけ長くなる。よって、第1スイッチ102Aと第3スイッチ104Aが動作する第1の制御時にデッドタイムDTが第1の設定DT1、DT2のままであると、電源Viから第1スイッチ102Aと第3スイッチ104Aに貫通電流が流れることになる。また、第2スイッチ102Bと第4スイッチ104Bが動作する第2の制御時にデッドタイムDTが第2の設定DT3、DT4のままであると、環流電流IOFFが第4スイッチ104Bの寄生ダイオードを流れる期間が無駄に長くなる。このため、寄生ダイオードによる導通損失が増加する。そこで、実施形態1では、第1スイッチ102Aと第3スイッチ104Aのスイッチング動作状態と第2スイッチ102Bと第4スイッチ104Bのスイッチング動作状態の切り替えタイミングを制御する。
図6は第1スイッチ102Aと第3スイッチ104Aのスイッチング動作状態と第2スイッチ102Bと第4スイッチ104Bのスイッチング動作状態の切り替えタイミングを説明する図である。
まず、第1スイッチ102Aと第3スイッチ104Aの動作状態から、第2スイッチ102Bと第4スイッチ104Bの動作状態に切り替える場合(第2の制御)について説明する。この場合は、第1スイッチ102Aと第3スイッチ104Aが完全に非動作状態となった後に駆動信号VG3の電圧値を第6の設定V_VG3からV_VG3より低い第5の設定V_VG4へ変更する。第2スイッチ102BがN型MOSFETの場合は電圧値を第6の設定V_VG1から第5の設定V_VG2に設定する。次にデッドタイムDTを第2の設定DT3、D4から第1の設定DT1、DT2に変更してスイッチング制御する。次に駆動信号の1サイクルの時間を第4の設定Tsw_AからTsw_Aより短い第3の設定Tsw_Bに変更する。
次に、第2スイッチ102Bと第4スイッチ104Bの動作状態から、第1スイッチ102Aと第3スイッチ104Aの動作状態に切り替える場合(第1の制御)について説明する。この場合は、まず駆動信号の1サイクルの時間を第3の設定Tsw_BからTsw_Bより長い第4の設定Tsw_Aに変更する。次にデッドタイムDTを第1の設定DT1、DT2から第2の設定DT3、DT4に変更してスイッチング制御する。
また、第1スイッチ102Aと第2スイッチ102Bおよび第3スイッチ104Aと第4スイッチ104Bが同時に導通状態となって動作している過渡状態(第3の制御)では、デッドタイムDTを第2の設定DT3、DT4のままとする。次に駆動信号VG4の電圧値を第5の設定V_VG4からV_VG4より低い第6の設定V_VG3に変更する(第2スイッチ102BがN型MOSFETの場合は電圧値をV_VG2からV_VG1に変更する)。そして、第1スイッチ102Aと第3スイッチ104Aをスイッチング動作させる前に、デッドタイムDT、駆動信号VGの電圧値V_VGおよびスイッチング周波数fswの設定を終える。
このように制御することで、特性が異なる複数のスイッチング素子を並列接続したDC/DCコンバータ100において、貫通電流を流すことなく寄生ダイオードによる導通損失を低減し、スイッチング素子の高周波数化によるスイッチング駆動損失を低減することができる。
ここで、電子機器10の動作について説明する。
電子機器10は、ユーザが操作部12の電源ボタンを操作すると、操作部12から制御部11に起動の指示が出力される。この指示を受けて、制御部11は、電源を制御して、電子機器10の構成要素に電力を供給させる。
電源が供給されると、制御部11は、操作部12からの指示信号を受けて、操作部12のモードスイッチが、「静止画撮影モード」、「動画撮影モード」、「再生モード」のいずれを選択しているかを確認する。
「静止画撮影モード」では、電子機器10は撮影待機状態でユーザが操作部12の静止画記録ボタンを操作することで撮影を行い、静止画ファイルが記録媒体22に記録される。そして再び撮影待機状態になる。「動画撮影モード」では、電子機器10は撮影待機状態でユーザが操作部12の動画記録開始ボタンを操作することで撮影を開始し、その間、動画データと音声データとが記録媒体22に記録される。そしてユーザが操作部12の動画記録終了ボタンを操作することで撮影を終了し、記録媒体22に記録していた動画データと音声データとを動画ファイルとして完成させる。その後、再び撮影待機状態になる。「再生モード」では、ユーザが選択した静止画ファイルまたは動画ファイルを記録媒体22から再生して、静止画、動画および音声の出力、無線接続機能を用いたファイル転送などがなされる。
次に、電子機器10の負荷について説明する。
電子機器10の負荷は動作モードに応じて変わる。撮像部15がライブビュー画像用に得た画像データをメモリ14に一時記憶させて表示させる撮影待機状態は、電子機器10の負荷が比較的軽い状態で、例えば入力電力が1.2Wとなる。一方で、静止画撮影時は、撮像部15が撮影用に画像データを得て、機構制御部26が露出とフォーカスとシャッターを制御して、画像処理部16が現像処理と符号化処理を実行して、記録再生部21が静止画データを記録する。よって、複数のブロックの駆動が重なり、電子機器10の負荷が比較的重い状態で、例えば入力電力が過渡的に2.5Wとなる。一般的に撮影時の画像データ量の方がライブビュー画像用の画像データ量よりも大きい。
動画記録時は、撮像部15が撮影用に画像データを得て、画像処理部16が現像処理と符号化処理を実行して、記録再生部21が画像処理部16からの動画データと音声処理部18からの音声データを記録する。動画データの解像度(記録する画素数)および動画データを生成するフレーム間隔(フレームレート)によって電子機器10の負荷は異なってくるが、高解像度および高フレームレートの設定であれば、例えば入力電力が10Wとなる。静止画再生状態であれば、撮像部15、画像処理部16および機構制御部26は駆動しないため、電子機器10の負荷が軽い状態(例えば入力電力が0.8W)となる。また、電子機器10が起動待機状態である省電モードであれば、記録再生部21も駆動せず、制御部11がスタンバイ状態で駆動しているため、電子機器10の負荷が最も軽い状態(例えば入力電力が0.1W)となる。
上述したように電子機器10の負荷は動作モードによって大きく異なってくる。例えば、重負荷で安定的に動作している動画記録時は、第1スイッチ102Aと第3スイッチ104Aを対にしてスイッチング動作させることで、スイッチング素子の導通抵抗による導通損失を優先的に低減させる。待機時と撮影時で負荷の変動が大きい静止画撮影時は、第2スイッチ102Bと第4スイッチ104Bを対にしてスイッチング動作させることで、変動が大きい負荷に応答してデバイスへの電圧精度を保ち、DC/DCコンバータ100の無効損失も低減させる。
単位時間当たりの平均電力では、第1スイッチ102Aと第3スイッチ104Aの導通抵抗値Ronを重視するよりも、第2スイッチ102Bと第4スイッチ104BのデッドタイムDTと駆動信号VGの電圧値V_VGを適正化した方が消費電力の低減できる。また、第2スイッチ102Bと第4スイッチ104Bに次世代のパワーデバイスを用いることでFOMを低減できるため、導通抵抗値Ronによる導通損失をさらに低減できることになる。
なお、実施形態1では、スイッチ部102およびスイッチ部104をMOSFETが2素子の並列接続として説明したが、3素子以上で同特性のMOSFETを並列接続としても構わない。
実施形態1においては、複数の特性が異なるスイッチング素子を並列接続したDC/DCコンバータ100において、スイッチング素子のゲート容量Qgに応じたデッドタイムDT、駆動信号VGの電圧値V_VGおよびスイッチング周波数fswに制御する。これにより、貫通電流を流すことなく寄生ダイオードによる導通損失を低減し、スイッチング周波数を高くすることによるスイッチング駆動損失を低減することができる。
[実施形態2]
実施形態1で説明した様々な機能、処理または方法は、パーソナルコンピュータ、マイクロコンピュータ、CPU(central processing unit)、マイクロプロセッサなどがプログラムを用いて実現することもできる。以下、実施形態2では、パーソナルコンピュータ、マイクロコンピュータ、CPU(central processing unit)、マイクロプロセッサなどを「コンピュータX」と呼ぶ。また、実施形態2では、コンピュータXを制御するためのプログラムであって、実施形態1で説明した様々な機能、処理または方法を実現するためのプログラムを「プログラムY」と呼ぶ。
実施形態1で説明した様々な機能、処理または方法は、コンピュータXがプログラムYを実行することによって実現される。この場合において、プログラムYは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を介してコンピュータXに供給される。実施形態2におけるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、ハードディスク装置、磁気記憶装置、光記憶装置、光磁気記憶装置、メモリカード、揮発性メモリ、不揮発性メモリなどの少なくとも1つを含む。実施形態2におけるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、non−transitoryな記憶媒体である。
10…電子機器、100…DC/DCコンバータ、102、104…スイッチ部、102A、102B、104A、104B…スイッチ

Claims (7)

  1. 第1スイッチと、
    前記第1スイッチと並列接続された第2スイッチと、
    前記第1スイッチの駆動を制御する第1の制御と、前記第2スイッチの駆動を制御する第2の制御とを選択的に行う制御手段と
    を有し、
    前記第1の制御から前記第2の制御に切り替わる場合、前記制御手段は、前記第2スイッチの貫通電流防止期間を設定した後に前記第2スイッチのスイッチング周波数を設定し、
    前記第2の制御から前記第1の制御に切り替わる場合、前記制御手段は、前記第1スイッチのスイッチング周波数を設定した後に前記第1スイッチの貫通電流防止期間を設定することを特徴とする電子機器。
  2. 電子機器の負荷電流を検出する電流検出手段をさらに有し、
    前記制御手段は、前記負荷電流が閾値以上の場合に前記第1の制御を行い、前記負荷電流が閾値未満の場合に前記第2の制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
  3. 前記第1の制御から前記第2の制御に切り替わる場合、前記制御手段は、前記第1スイッチが非動作状態になった後に前記第2スイッチの貫通電流防止期間を第1の設定に変更し、前記貫通電流防止期間を変更した後で前記第2スイッチのスイッチング周波数を第3の設定に変更し、
    前記第2の制御から前記第1の制御に切り替わる場合、前記制御手段は、前記第1スイッチのスイッチング周波数を第4の設定に変更した後、前記第1スイッチの貫通電流防止期間を第2の設定に変更してから前記第1の制御に切り替えることを特徴とする請求項1または2に記載の電子機器。
  4. 前記第1の設定は、前記第2の設定よりも小さく、
    前記第3の設定は、前記第4の設定よりも小さいことを特徴とする請求項3に記載の電子機器。
  5. 前記第1スイッチと接地部との間に接続された第3スイッチと、
    前記第3スイッチと並列接続された第4スイッチと
    をさらに有し、
    前記制御手段は、前記第1の制御において前記第1スイッチと前記第3スイッチのオン状態とオフ状態を切り替え、前記第2の制御において前記第2スイッチと前記第4スイッチのオン状態とオフ状態を切り替えることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の電子機器。
  6. 前記第1スイッチ、前記第2スイッチ、前記第3スイッチおよび前記第4スイッチはインダクタに接続され、
    前記第1の制御は、前記第1スイッチと前記第3スイッチを駆動して前記インダクタに流れる電流を制御し、
    前記第2の制御は、前記第2スイッチと前記第4スイッチを駆動して前記インダクタに流れる電流を制御することを特徴とする請求項5に記載の電子機器。
  7. 第1スイッチと、
    前記第1スイッチと並列接続された第2スイッチと、
    前記第1スイッチの駆動を制御する第1の制御と、前記第2スイッチの駆動を制御する第2の制御とを選択的に行う制御手段と
    を有する電子機器の制御方法であって、
    前記第1の制御から前記第2の制御に切り替わる場合に、前記第2スイッチの貫通電流防止期間を設定した後に前記第2スイッチのスイッチング周波数を設定するステップと、
    前記第2の制御から前記第1の制御に切り替わる場合に、前記第1スイッチのスイッチング周波数を設定した後に前記第1スイッチの貫通電流防止期間を設定するステップと
    を有することを特徴とする制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114977859A (zh) * 2022-06-27 2022-08-30 中国矿业大学(北京) 一种三相n模块级联式单向能流多电平变频器及控制方法

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