JP2020190969A - 自動運転制御方法および自動運転制御装置 - Google Patents

自動運転制御方法および自動運転制御装置 Download PDF

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陽一郎 山岸
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Abstract

【課題】ブラインドコーナー等、車両から認識できない障害物等の存在があった場合でも、危険回避のため停止することがない自動運転制御方法及び自動運転制御装置を提供する。【解決手段】ブラインドコーナーなどで、自動運転車両23から認識できない障害物等があっても、通信手段32を用いて、自動運転車両22と連携して障害物回避計画を作成し、最適な障害物回避の行動をとる。障害物を停止することなく回避でき、障害物回避による渋滞の発生を回避あるいは抑止することが可能になる。【選択図】図3

Description

本発明は、車両等の自動運転制御に関する技術である。その中でも特に、車両等の情報を双方向に通信する送受信技術を搭載した複数の車両において、道路上の走行を阻害する障害物の回避方法に関する。なお、本明細書の「自動運転」には、いわゆる「運転支援」や障害物を回避するための走行計画(障害物回避計画)の作成も含まれる。
従来の自動運転車両において道路上の障害物の回避を、回避する車両自身の判断およびその障害物回避計画にて実行されていた。例えば、特許文献1では、障害物を回避する車両とその対向車間で双方向に通信を行うことで連携する技術が提案されている。
特開2019-003277号公報
自動運転制御については様々な方法が考案され、一部の技術はすでに実用化され、市販され始めている。しかしながら、落石や陥没、凍結といった障害物の回避が必要となる状況においては、車両を停止するのが一般的な方法である。
また、特許文献1によれば、回避を行う車両と、他車両との間で障害物回避計画を共有し、障害物回避を行う案が提案されている。しかし、該方法を用いても、障害物を回避する対象の車両が該障害物を認識してからの対応になってしまうため、ブラインドコーナーなど、回避する対象が見えない状況では対応が遅れることになってしまう。このため、結局回避を行う車両が停止することになり、車両の渋滞を引き起こす可能性を残してしまう。
以上のように、従来の技術においては、特に対向車線にはみ出して回避する状況においては、対向車との連携が考慮されないため、渋滞を招く可能性といった交通流への影響の観点からは、必ずしも最適な方法とはいえない。また、特許文献1では、ブラインドコーナー等、障害物を確認できない状況では、該連携技術も使うことができない。
以上の課題を解決するために、本発明では、障害物を未検知の車両を含む複数の車両が連携して回避のための走行計画(障害物回避計画)を作成するものである。
より具体的には、ある車両(発見車)が障害物を検知した場合、複数の車両のいずれか(例えば対向車)が当該障害物を検知済かを判断し、未検知の場合は発見車が指令権を有し、複数の車両で連携して回避のための障害物回避計画の作成を行う。この作成には、発見車が対向車と後続車のいずれを障害物に対して先行させるかを決定すること、また、発見車からの通知に従って、複数の車両のいずれかが障害物回避計画を作成させることが含まれる。複数の車両のいずれかで作成された障害物回避計画を、発見車に通知することも本発明に含まれる。なお、複数の車両のうち、対向車が障害物回避計画の作成を実施することがより好適である。さらに、発見車は対向車からの障害回避計画と、対向車を含む複数の車両の走行状況を比較し、当該障害回避計画に従って対向車が走行可能かを判断することも、本発明に含まれる。
また、本発明の一態様には、走行により発見車よりも障害物に接近すると、発見車から対向車に指令権を移譲するも含まれる。
さらに、本発明の一態様として、指令権を移譲された対向車が、後続車と連携して障害物回避経計画を作成することも含まれる。
なお、車両には、広義の移動体が含まれモビリティ、移動手段なども対象となる。また、複数の車両には、発見車の他、対向車や発見車の後続車が含まれる。
本発明によれば、障害物を未検知である車両を含む複数の車両に対する総合的な障害物回避を実現でき、より精度が高くかつ効率的な車両の走行が可能になる。例えば、障害物を回避しつつ渋滞発生を抑止できる。
本発明の一実施例における制御システムの概略構成図である。 本発明の一実施例を適用した複数車両の相関を表した図である。 本発明の一実施例を適用した複数車両の挙動を表した図である。 図3の状況から所定時間経過後の複数車両の挙動を表した図である。 車両22で実施される障害物回避優先確定処理を示す図である。 車両23で実施される障害物回避計画作成処理を示す図である。 車両22で実施される障害物回避計画確定処理を示す図である。 車両22で実施される指令権移譲判断処理を示す図である。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。本実施例に係る渋滞回避を考慮した自動運転制御システムは、ブラインドコーナー等、車両から認識できない障害物があっても、複数の車両間で情報を共有することにより、周辺の交通流を妨げることなく、円滑かつ安全な走行制御を実現する。このため、本実施例の渋滞回避を考慮した自動運転制御システムでは、関係する複数の車両間において、障害物の認識と、その障害物の回避方法を車々間通信にて共有し、最適な障害物回避方法を生成する。
まず、図1を用いて本実施例の自動運転が行われる車両に搭載される制御システムについて説明する。図1は、実施例による渋滞回避を考慮した自動運転を行う車両に搭載される制御システムの概略構成図である。図1では、制御システムが車両制御装置1(自動運転制御装置)と、その周辺装置とから構成されることを示している。本実施例の車両制御装置1は、例えば演算処理装置、記憶装置、入出力回路、通信回路(いずれも不図示)などを備えたコンピュータシステムないしいわゆるECU(Electronic Control Unit)として構成される。車両制御装置1は、記憶装置に記憶されたコンピュータプログラムを演算処理装置が読み込んで実行することにより、それぞれ後述する周辺環境認識部101、道路情報取得部104、走行軌道生成部102、車両制御部103の機能を実現する。また、これら各構成要素の機能をハードウエアで実現してもよい。
車両制御装置1は、例えば、外界認識装置11、車々間通信装置12、操舵装置14,駆動装置15,制動装置16とに接続されている。また、車両制御装置1は、自車両の通信ネットワークであるCAN(不図示)などに接続されている。車両制御装置1には、自車両に設けられた図示せぬセンサ群からCANを介して、車速、舵角、ヨーレートなどの車両情報が入力される。なお、CAN(Controller Area Network)とは、車載の電子回路や各装置を接続するためのネットワーク規格である。
外界認識装置11は、自車両の周囲環境に関する情報を取得する装置である。外界認識装置11としては例えば、自車両の前方を撮影する車載ステレオカメラ、自車両の前方,後方,右側方,左側方の周囲環境をそれぞれ撮影する車載カメラがある。
これらの車載カメラは、得られた画像データを用いて、自車両周辺の物体の形状や位置を検出する。つまり、車載カメラは、自車両周辺の静止立体物、移動体、車線区分線等の路面ペイント、標識等の物体の、形状や位置を検出する。さらに車載カメラは、路面の凹凸等を検出して、自車両が走行可能な路面であるか否かを判定する機能を持つ。静止立体物とは、例えば、駐車車両、壁、ポール、パイロン、縁石、車止め、道路標識、凍結路、車両からの落下物、落石などである。移動体とは、例えば、歩行者、自転車、バイク、車両などである。なお、これら静止立体物や移動体が、障害物になり得るものである。
車載カメラは、移動体の状態を推定するための情報として、ブレーキランプや方向指示器の点灯有無や、車内の人の有無などを検出する構成としてもよい。以下、静止立体物と移動体との二つをまとめて障害物と呼ぶ。自車両以外の他の車両は、移動可能な障害物と呼ぶこともできる。
物体の形状や位置は、例えば、パターンマッチング手法やその他の公知技術を用いることで検出することができる。物体の位置は、例えば、自車両の前方を撮影する車載カメラの位置に原点を有する座標系を用いて表現される。そして、得られた物体の種別や距離、その方角等の情報を、専用線やCANなどを用いて車両制御装置1へ出力する。
なお、車載カメラにより得られた画像を、専用線などを用いて車両制御装置1へ出力し、車両制御装置1内で画像データを処理する方式にしてもよい。また、車載カメラ以外にも例えば、ミリ波やレーザーを用いて物体との距離を計測するレーダー、超音波を用いて物体との距離を計測するソナー等を用いることができる。レーダーやソナー等で得られた物体との距離とその方角等とを含む情報を、専用線やCANなどを用いて車両制御装置1へ出力することもできる。
操舵装置14は、車両(自車両)の移動方向を制御する装置である。操舵装置14は、外部からの駆動指令により制御されるパワーステアリング等で構成される。パワーステアリングには、電動アクチュエータで蛇角を制御する電動パワーステアリング、油圧アクチュエータで舵角を制御する油圧パワーステアリングがある。
駆動装置15は、車両を駆動する装置である。駆動装置15は、例えば、外部からの駆動指令により電動スロットルなどでエンジントルクを制御可能なエンジンシステムや、外部からの駆動指令により電動モータなどで駆動力を制御可能な電動パワートレインシステム等で構成される。
制動装置16は、外部からの制動指令により制御可能なブレーキ等で構成される。ブレーキには、電動アクチュエータで制動力を制御可能な電動ブレーキ、油圧アクチュエータで制動力を制御可能な油圧ブレーキ等がある。
車々間通信装置12は、外部との通信を行うための装置で、車両同士の通信、車両と道路側の装置との通信を行うことができ、通信を送受信するアンテナ及び、送受信を切り替えるスイッチを内蔵した送受信装置等で構成される。本車々間通信装置12と前記外界認識装置11を用いることで、自車両周辺の車両と通信して位置や速度の情報などをやり取りが可能になる。また、路側の通信機と通信して自車両に搭載されたセンサからは検出できない情報(自車両の死角の障害物の情報など)をやり取りすることができる。
道路情報取得部104は、現在の自車両位置周辺の地図データを取得する。取得される地図データは、ポリゴンやポリライン等で表現される実際の道路形状に近い形状データと、通行規制情報(制限速度,通行可能車両種別等),車線区分(本線,追越車線,登坂車線,直進車線,左折車線,右折車線等),信号機や標識等の有無(有の場合はその位置情報)等のデータとを含む。また、本地図データは、車両のナビゲーション装置に保存されていたり、外部ネットワークを介してサーバ上に保存されたりしている。
周辺環境認識部101は、外界認識装置11により検出した物体の形状や位置に関する情報と、自車両が走行可能な路面であるか否かの判定結果とに基づいて、例えば一般道を走行する場合であれば、走行可能な車線位置や交差点の旋回可能スペース等を検出する。
また、周辺環境認識部101は、自車両周辺の外界認識装置11により検出した移動体の現在から将来の振る舞いを予測する機能を有する。例えば、周辺環境認識部101は、路肩にはみ出して止まっている車両が路上駐車車両なのか左折待ち車両なのか、予測することができる。さらに、周辺環境認識部101は、導流帯(ゼブラゾーン)上に存在する車両が右折待ち車両か否かを予測することができる。周辺環境認識部101は、道路情報取得部104により取得した地図データや外界認識装置11により検出した車両の状態(例えば方向指示器の点灯状態など)を用いて、自車両周辺の移動体の振る舞いを予測する。
さらに、周辺環境認識部101は、道路情報取得部104により取得した地図データに対して、外界認識装置11により検出した情報に基づいて、進路の分岐点の位置を変更したり、仮想の進路を生成したりする機能を有する。
走行軌道生成部102は、現在の自車両位置から目標位置へ自車両を移動するための軌道を生成する。走行軌道生成部102は、道路情報取得部104により取得した地図データの車線情報に基づく進路情報から、走行軌道を生成する。さらに、走行軌道生成部102は、生成した走行軌道を移動する目標速度を、地図データの制限速度や経路の曲率,信号機、一時停止位置、先行車の速度等の情報を用いて演算する。
車両制御部103は、走行軌道生成部102で生成した走行軌道に沿って、自車両を制御する。車両制御部103は、走行軌道に基づいて目標舵角と目標速度とを演算する。なお、自車両と障害物との衝突が予測される場合には、自車両が障害物に衝突しないように、目標舵角と目標速度を演算する。そして、車両制御部103は、その目標舵角を実現するための目標操舵トルクを操舵装置14へ出力する。また、車両制御部103は、目標速度を実現するための目標エンジントルクや目標ブレーキ圧を駆動装置15や制動装置16へ出力する。
車々間通信受信部105は、車々間通信装置12で入力される他車両からの各種データを情報に生成し、障害物回避計画作成部106に受け渡す。
障害物回避計画作成部106は、障害物回避を実行するための各種計画を作成する。このために、外界認識装置11から入力され周辺環境認識部101を経由したデータ、道路情報取得部104で得られた走行中及び周辺の道路情報、及び、車々間通信受信部105で生成された他車両からの情報を用いる。なお、障害物回避計画作成部106は、本システムで稼動する複数台の車両が動作している状況ごとにいくつかの役割(機能)を果たす。例えば、障害物を最初に認識し、他車両に対して、障害物回避を指令することを計画する機能を有する。また、該障害物回避の指令を受け、実際に障害物を回避するための計画を作成する機能を有する。さらに、障害物を回避する車両が実際に障害物を回避する行動に影響を受けるため、その影響を軽減するための車両の行動計画を作成する機能を有する。それぞれの動作の詳細についてはフローチャートを用いて後述する。
次に、図2から図4を用いて本実施例の渋滞回避を考慮した自動運転車両の動作を説明する。まず、図2に示される走行状況における複数台の車両の役割、つまり、複数車両の相関を表した図について説明する。前記障害物を回避すべき車線を走行する車両23(対向車)、障害物を図2に示される車両の中で最初に検知する車両22(発見車)および、車両23の障害物回避の動作の影響を受ける車両21(後続車)である。そして、それぞれの車両は、車両や検知した結果を外部に通信する通信手段31、32及び33に示す前記車々間通信を有している。より好適には各車が図1に示される制御システムを有する。
図3と図4を用いて、本実施例が適用される状況の例を説明する。図3では、車両22が自車両の対向車線に障害物61を検知している。また、通信手段32を用いて、車両23より、該障害物61を認識しているか確認を行う。もし認識していないときは、再度、通信手段32を用いて、車両23の車両速度と、通信手段31を用いて自車両に後続する車両21の車両速度を入手する。これらの情報から、障害物61への到達時刻の比較を行い、障害物61への到達時刻が明らかに対抗車両23のほうが早いと判断したら、車両23及び、車両21に対し、車両23が先行して障害物を回避することを通信手段32及び31を用いて指令する。なお、この段階では、障害物61を最初に認識している車両22が他の車両(車両21、車両23)に対して指令権を持ち、指令を行う。一方、該指令を受けた車両23は受け取った障害物までの距離等の情報から、対象物までの到達時刻、回避完了時刻といった障害物回避計画を作成し、その該障害物回避計画を、通信手段32を用いて車両22に送信する。さらに車両22は通信手段31を用い、車両21に該障害物回避計画を連絡し、車両21はその該障害物回避計画に基づき、車両23との衝突等なきよう、必要に応じて車両速度等の調整を行う。なお、これらの処理は、後述するフローチャートにその詳細を記載している。また、これらの処理の主体は、各車両に搭載された車両制御装置1を含む制御システムである。
図4は、図3から所定時間経過した状況を示す。図4では、車両23が障害物61を認識し、また、車両23と車両21が通信手段33を用いて直接車々間通信を確立することができる。さらに、障害物61に対し、図3で指令を出した車両22よりも車両23が近くなったら、現在実施している障害物回避の走行を実現できるように、障害物回避の指令権を車両22から車両23に移譲する。現在障害物回避の前記指令権を有している車両22で移譲を決定したら、移譲することを、通信手段32及び31を用いて連絡する。車両23は前記移譲を受けたら、障害物回避の行動が計画どおり遂行できているか、直接車両21と通信手段33を用いて情報を送受信し、確認し障害物回避の行動を引き続き遂行する。なお、指令権を有するとは、車両21、22、23に搭載されている車両制御装置1で、いずれの車両が指令権を有するかを示す情報を保持することで実現される。また、本情報は、車両22で生成され、車両21、23に送信される。
図5から図8を用いて、渋滞回避を考慮した自動運転車両の処理手順の一例をフローにて説明する。なお、これら処理は車両21、22、23に搭載されている車両制御装置1によって実施される。以下、車両で実施されるとの記載は、搭載されている車両を識別するものであり、処理は車両制御装置1により実施される。
図5は、車両22で実施される障害物回避優先確定処理を示す図である。すなわち、図3の状況における車両22の制御フローである。
ステップS101では障害物及び、その位置を認識する。障害物の画像が外界認識装置11により入力され、また、その位置は道路情報取得部104にて得られる。
次に、ステップS102では、車両23が障害物を認識できているか確認処理を行う。確認するための情報は、車々間通信装置12を用いて、車両23から障害物の認識状況を入手し、判定を行う。この判定は、車々間通信装置12を介して、車両23における障害物の認識状況を確認する情報を送信し、車両23から車々間通信装置12を介してその回答を受信することで実現する。判定の結果、もし車両23が既に障害物を認識している事が確認出来たら、図面のYに進み処理を終了する。もし認識できていないときは、渋滞回避を考慮した自動運転を行う必要ありと判断し(図面のN)、ステップS103に進む。なお、本確認処理は、車両22が車両23から障害物の認識状況を確認するための情報を受信しているかにより実施してもよい。
ステップS103では、車両23の位置及び車両速度を認識し、ステップS104に進む。車両23の位置及び車両速度は、車々間通信装置12を介して得られる情報である。つまり、ステップS102での車両23における障害物の認識状況を確認する情報を送信に対する回答として、車両23からその位置及び車両速度を受信する。
ステップS104では、車両21の位置及び車両速度を認識し、ステップS105に進む。車両21の位置及び車両速度は、車々間通信装置12を介して得られる情報である。この処理は、車々間通信装置12を介して、車両21に対してその位置及び車両速度を問い合わせる情報を送信することで実現する。また、車両22の後方に設置された外界認識装置11を用いて、障害物の認識と同様に位置を取得してもよい。また、車両21の車両速度も外界認識装置11を介して得られた画像を用いて算出してもよい。
ステップS105では、車両21と23における障害物の回避の優先順位を決定する。車両21、23の車速、位置からどちらの車両が障害物を先行するかを車両22が判定することで実現する。優先順位はステップS103からS104で取得した障害物の位置、車両23の位置及び、車両速度、車両21の位置及び、車両速度から、車両21と車両23の障害物へのアプローチするタイミングを推定する。この結果、明らかに車両23の方がアプローチするタイミング、つまり、障害物回避時刻(障害物を回避し終える時間、障害物への回避開始時間、障害物の位置に到達する時間など)が早いと判断されたら、本ステップで車両23に先行させることを決定する。なお、明らかにとは、判断される時間の差が予め定められた値以上の場合を指す。
ステップS106では、ステップS105で障害物を車両23が先行することが決定されたこと(図面のY)を受け、車両23および車両21に対し、車両23が先行するための情報及び、指令を準備する。つまり、これらの情報を作成ないし読み出しを行い、車々間通信装置12を介して送信できるように、送信のための格納領域(図示せず)に格納する。なお、先行するための情報は、車両22が保有している、障害物の位置情報、道路情報である。
ステップS107では、ステップS105で障害物を車両21が先行することが決定されたこと(図面のN)を受け、車両23および車両21に対し、車両23が先行するための情報及び指令を準備する。この準備とは、ステップS106での処理と同様である。なお、先行するための情報は、車両22が保有している、障害物の位置情報、道路情報である。
ステップS108では、ステップS106またはステップS107で準備された、優先順位及び、障害物の位置情報等を車両21、23に対し、車々間通信装置12を介して送信する。
図6は前記車両23(つまり、対向車)の制御システムで実施される障害物回避計画作成処理を示す図である。つまり、図3の状況で、S108の判定結果受信後の車両23の制御フローを示す。
まず、ステップS201では、車々間通信装置12を介して受け取った障害物の位置と、自車両23の位置及び車両速度から、障害物までの位置を推定する。
ステップS202では、車両23の前方のブラインドコーナーの情報を、周辺環境認識部101及び道路情報取得部104で認識する。ブラインドコーナーの情報とは、外界認識装置11を介して入力される画像データや地図データである。
ステップS203では、ステップS201、ステップS202の情報を元に、自車両23が障害物を回避する障害物回避計画を構成する障害物の回避を始める時刻、回避し終える時刻、また走行ラインを推定する。
ステップS204では、ステップS203で推定した情報を障害物回避計画として、車両22に車々間通信装置12を介して送信する。
図7は、前記車両22で実施される障害物回避計画確定処理を示す図である。すなわち、図3の状況で、S204の回避案受信後の車両22の制御フローを示す。
ステップS301では、車々間通信装置12を介して受信した車両23の障害物回避計画の内容を確認する。つまり、障害物回避計画から障害物回避時刻を抽出する。
ステップS302では、車両23からの障害物回避計画を確認し、予定どおり車両23の方の通過が早いとき、Yに進む。すなわち、ステップS105で推定された障害物回避時刻とステップS301で抽出した車両23の障害物回避時刻を比較し、その差分が所定内であることが確認されたら、予定どおり車両23が障害物を先行させることを確定する。本処理では、車両23での外界(障害物等)の認識結果を利用して、車両22が推定した車両23における障害物回避時刻を確認している。
ステップS303では、ステップS302の判断が肯定的=Yの場合、ステップS301で入手した障害物回避計画での走行を決定する。
ステップS304では、ステップS302のステップS302の判断が否定的=Nの場合、当初の予定と異なり、障害物回避のために車両23よりも車両21を先行させ、ステップS301で入手した障害物回避計画に従った制御を中止することを決定する。この中止には、車両21を車両23よりも先行させること、車両23に対して再度障害物回避計画を作成させることや、障害物回避計画に従った自動運転制御でなく手動運転を行うことが含まれる。
ステップS305では、ステップS303またはステップS304で準備された、障害物回避計画の承認または、中止の最終確定結果を車両21、23に対し、車々間通信装置12にて送信する。つまり、S303を行った場合、車両23に対して、車々間通信装置12を介して、S204で送信された障害物回避計画で自動運転制御を行う要求を送信する。また、S304を行った場合、車両23、21に対して車々間通信装置12を介して、上述の決定された内容を送信する。
図8は、車両22で実施される指令権移譲判断処理を示す図である。つまり、図4の状況における車両22の制御フローである。
ステップS401では、車両22と障害物の距離を周辺環境認識部101及び、道路情報取得部104より算出する。
ステップS402では、車両23から車々間通信装置12を介して、車両23と障害物の本処理を行う際の最新の距離、障害物の確認状態、車両21と車両23の間の車々間通信状態といった、各種情報を受信する。
ステップS403では、ステップS402で得た情報のうち、障害物に対する自車両22と車両23の距離を比較し、自車両の方が近い場合は指令権をまだ維持するため、ステップS407に進む。一方、自車両のほうが近い場合は、指令権移譲判定中として、ステップS404に進む。
ステップS404では、ステップS402で得た情報のうち、車両23が障害物を直接認識できているか確認し、確認できていないときは、指令権をまだ維持するため、ステップS407に進む。一方、車両23が障害物を直接認識できているときは、指令権移譲判定中として、ステップS405に進む。
ステップS405では、ステップS402で得た情報のうち、車両23と車両21の間で直接車々間通信の状態を確認し、通信が確立されていなかったら、指令権をまだ維持するため、ステップS407に進む。一方、車両23と車両21間で車々間通信が確立されていることが確認されたら、ステップS406に進む。
ステップS406では、ステップS403からS405で実行した判定結果でいずれも、車両23に指令権を移譲できると判断したため、指令権を車両23に移譲することを決定する。これは、車両21、車両23との通信、位置確認の結果、車両22が以下の条件のそれぞれが成立していると判断した場合、車両21に指令権を移譲することを決定するものである。
・車両23が自車両22より障害物に近い
・車両23が障害物を認識している
・車両21と車両23の間で車々間通信を確立している
S407では、ステップS403、S404、S405のいずれかの判定で、まだ指令権を移譲できないと判断されたため、指令権はまだ車両22が維持することを決定する。
S408では、ステップS406または、ステップS407の指令権判定結果のいずれかの結果を車両21、車両23に車々間通信装置12を用いて送信する。なお、指令権の移譲結果を送信した車両22およびこれを受信した車両21、23では指令権を有する車両が22であることを示す情報を、車両23が有することを示す情報に書き換える。また、車両22においては、自身が指令権を有する車両であることを示す情報を削除してもよい。
なお、S405で指令権を移譲すると判断された場合(S406を実施)、S408以降の処理において、車両23が車両22の処理(図5、7および8)を実施し、車両21が車両23の処理(図6)を実施する構成としてもよい。この場合、指令権を次々に連鎖させて他の車両に移譲することも本実施例に含まれる。
以上の本実施例によれば、障害物等を認識する道路状況認識技術と、その認識した結果およびその他車両の情報を相互にやり取りする外部通信手段を保有した複数台の車両において、以下の効果を奏する。障害物を回避すべき車線を走行している車両がブラインドコーナー等、障害物を認識することができない段階でも、対向車線を走行している車両からの障害物の情報を通信により入手することで、自車両で障害物を認識する前に障害物の回避計画を作成できる。
さらに、該回避計画の内容が、対向車線にはみ出るなど、対抗車両に影響を及ぼす可能性があるときは、以下の効果を奏する。他車両を介して、該回避計画を他車両の後続車に共有することで、対向車線を走行する車両との間で、最適な障害物回避の行動をとることができるため、障害物回避による渋滞の発生を回避あるいは抑止することが可能になる。
1…車両制御装置、11…外界認識装置、12…車々間通信装置、14…操舵装置、15…駆動装置、16…制動装置、101…周辺環境認識部、102…走行軌道生成部、103…車両制御部、104…道路情報取得部、105…車々間通信受信部、106…障害物回避計画作成部、107…車々間通信送信部、21…車両(後続車)、22…車両(発見車)、23…車両(対向車)

Claims (10)

  1. 所定の走行経路上の複数の車両に対する障害物回避計画を用いた自動運転制御方法において、
    前記複数の車両に含まれる第1の車両が、自身の走行経路における障害物を検知し、
    前記第1の車両が、前記複数の車両に含まれ、第2の車両が前記障害物を検知したかを判断し、
    前記第1の車両が、前記第2の車両が前記障害物を検知していないと判断した場合、前記複数の車両に対する前記障害物を回避するための走行計画である障害物回避計画を作成するための指令権を有し、前記複数の車両の少なくともいずれかと連携して前記障害物回避計画を作成することを特徴とする自動運転制御方法。
  2. 請求項1に記載の自動運転制御方法において、
    前記第2の車両は前記走行経路上での前記第1の車両の対向車であり、前記複数の車両には前記走行経路上での前記第1の車両の後続車である第3の車両が含まれ、
    前記第1の車両は、前記障害物回避計画の作成のために、前記第2の車両と前記第3の車両のいずれを前記障害物に対して先行させるかを決定することを特徴とする自動運転制御方法。
  3. 請求項2に記載の自動運転制御方法において、
    前記第1の車両は、前記決定した結果を前記第2の車両および前記第3の車両に送信し、
    前記決定した結果に応じて、前記第2の車両および第3の車両のうち前記障害物に対して先行させる車両で障害物回避計画が作成されることを特徴とする自動運転制御方法。
  4. 請求項3に記載の自動運転制御方法において、
    前記障害物に対して先行させる車両は、前記第2の車両であり、
    前記第1の車両は、前記障害物回避計画に従った走行により、自身より前記第2の車両が前記障害物に接近しているかを判断し、
    前記第1の車両は、接近していると判断した場合、前記指令権を前記第2の車両に移譲すると判断して、当該移譲を示す情報を、前記第2の車両および前記第3の車両に送信することを特徴とする自動運転制御方法。
  5. 請求項4に記載の自動運転制御方法において、
    前記第2の車両は、前記第3の車両と連携して前記障害物回避計画を作成することを特徴とする自動運転制御方法。
  6. 所定の走行経路上の複数の車両に対する障害物回避計画を用いた自動運転制御装置において、
    当該自動運転制御装置は、前記複数の車両に含まれる第1の車両に設置され、
    前記第1の車両の走行経路における障害物を検知する障害物検知手段と、
    前記複数の車両に含まれる第2の車両が前記障害物を検知したかを判断する障害物検知判断手段と、
    前記第2の車両が前記障害物を検知していないと判断した場合、前記複数の車両に対する前記障害物を回避するための走行計画である障害物回避計画の作成を、前記第1の車両が有する指令権に基づいて、前記複数の車両の少なくともいずれかと連携して実行するための障害物回避計画作成手段とを有することを特徴とする自動運転制御装置。
  7. 請求項6に記載の自動運転制御装置において、
    前記第2の車両は前記走行経路上での前記第1の車両の対向車であり、前記複数の車両には前記走行経路上での前記第1の車両の後続車である第3の車両が含まれ、
    前記障害物回避計画作成手段は、前記障害物回避計画の作成のために、前記第2の車両と前記第3の車両のいずれを前記障害物に対して先行させるかを決定することを特徴とする自動運転制御装置。
  8. 請求項7に記載の自動運転制御装置において、
    さらに、前記決定した結果を前記第2の車両および前記第3の車両に送信する車々間通信送信手段をさらに有し、
    前記決定した結果に応じて、前記第2の車両および第3の車両のうち前記障害物に対して先行させる車両で障害物回避計画が作成されることを特徴とする自動運転制御装置。
  9. 請求項8に記載の自動運転制御装置において、
    前記障害物に対して先行させる車両は、前記第2の車両であり、
    前記障害物回避計画作成手段は、前記障害物回避計画に従った走行により、前記第1の車両より前記第2の車両が前記障害物に接近しているかを判断し、
    前記車々間通信送信手段は、接近していると判断した場合、前記指令権を前記第2の車両に移譲すると判断して、当該移譲を示す情報を、前記第2の車両および前記第3の車両に送信することを特徴とする自動運転制御装置。
  10. 請求項9に記載の自動運転制御装置において、
    前記車々間通信送信手段により、前記移譲を示す情報を送信することにより、前記第2の車両は、前記第3の車両と連携して前記障害物回避計画を作成することを特徴とする自動運転制御装置。
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