JP2020188895A - 心電シート、心電測定電極ユニット、心電電極選択評価回路、心電シートの使用方法及び心電シートの製造方法 - Google Patents

心電シート、心電測定電極ユニット、心電電極選択評価回路、心電シートの使用方法及び心電シートの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】胸部表面と接触性の良いドライ電極を有する心電シート及び、心電測定電極ユニットを提供する。【解決手段】心電電極201に導電性繊維を植毛することによりドライ電極を構成する心電シート1000を提供する。シート基材の表面に導電層を設け、その一部は電極部の形状に整形して利用し、電極部に繋がる信号伝達配線部を心電信号の伝達に利用する配線部の形状に整形する。【選択図】図3A

Description

本発明は心電計、特に心電シートとその製造方法、心電計測用の電極ユニット及び当該電極ユニットによる測定システムに関する。
医療現場において心疾患の手術後、心臓のモニタリングが必要な患者に対して、ホルター心電計のような心電波形測定装置を用いて長時間のモニタリングを行っている。
心電図を記録するときは一般には、体表面の12の異なる方向から心臓を観察した標準12誘導心電図を記録している。12誘導心電図は、標準肢誘導(双極肢誘導:3誘導、単極肢誘導:3誘導)、胸部誘導(単極誘導:6誘導)からなり、心臓の電気的活動を立体的なものとして測定している。
胸部から得られる心電は、図1Aに示す胸部のコンタクト点C1からC6に対して、胸部電極(以下、「心電電極」又は「電極」と呼ぶ。)を貼着して、それぞれ図1Bに示すV1誘導からV6誘導を得ている。コンタクト点はそれぞれ、C1は第四肋間胸骨右縁、C2は第四肋間胸骨左縁、C3はC2とC4を結ぶ線上の中点、C4は第五肋間と左鎖骨中線の交点、C5は左前腋窩線上のC4と同じ高さ、C6は左中腋窩線上のC4と同じ高さ、として設定されている。なお、図1A及び図1Bは「12誘導心電図の捉え方」(http://www.cardiac.jp/view.php?lang=ja&target=ecg_style.xml)の一部を引用している。
ここで、V1誘導は主に右心室側から心臓を見る誘導であり、V2誘導は右心室と左心室前壁側から心臓を見る誘導であり、V3誘導は心室中隔と左心室前壁から心臓を見る誘導であり、V4誘導は心室中隔と左心室壁方向を見る誘導であり、誘導V5は左心室前壁と側壁を見る誘導であり、V6誘導は左心室側壁を見る誘導である。
心臓は、洞結節に始まった興奮が、前・中・後結節間路、房室結節、His束等を通して心臓全体に伝わって行く。この一連の伝達では、その興奮は刺激伝導系を刺激として伝わる。心電図は、この刺激伝導系による心臓の興奮過程で生じる刺激の微弱な電気信号波を捕えたものである。従って、これを体外部である胸部において測定するには図1A及び図1Bに示す位置に正しく心電電極を貼着すること及び、心電電極と胸部表面の電気的接触が確実でなければならない。そのため、従来は心電電極を貼着する訓練を受けた看護師が導電性のゼリーを用いて確実に胸部部表面に心電電極を貼着していた。
これに対して、各心電電極を所定位置に迅速かつ正確に取り付けることができる心電測定電極シート(以下、簡単のために「心電シート」と呼ぶ。なお、ここで言う心電シートとは、胸部に密着させるシートであって、その表面に心電電極を具備したものを言う。)が提案されていた(特許文献4)。その心電シートは、本文献では心電図センサーシートと呼ばれ、基材の表面に電極、リード配線、電解質ゲル及び粘着層が設けられている。電極はV1誘導からV6誘導を検出できるように基材の予め定められた位置に設けられている。この電極位置の基材上の設定により、熟達した看護師がいなくても、各心電電極を容易に胸部のコンタクト点C1からC6に配置することができ、再現性良く心電測定ができる。そのため、特に迅速な対応が求められる救急用途に優れている。
しかし、心電図センサーシートは、体表面の電極貼着部位に導電性の心電図用クリームを塗りつけて心電信号を捕える必要がある。そのため、心電図センサーシートの使用には、看護師が必要となる。このことは、電極位置が基材上に予め設定されているため熟達した看護師がいなくても再現性良く心電測定ができるという心電図センサーシートの特徴にも拘わらず、心電図用クリームを塗る看護師を必要としている。
さらに、通常のホルター心電計では、患者ごとに胸部のコンタクト点C1からC6を特定して電極を付けるところ、心電図センサーシートに設けられた電極に心電図用クリームを塗り付けることとなる。その塗り付ける量の多少により胸部表面上での心電図用クリームの広がりが変わり心電信号の収集範囲が異なることとなるという問題がある。そのため、やはり熟達した看護師を必要としている。
更に、患者の動きによるモーションアーティファクトがこれに加わる。そのため、目的とする誘導信号を適切に捕えるには、心電図センサーシートの胸部への装着は、胸部表面のコンタクト点に対して各電極部のズレや浮きが生じないように適切に行う必要があり、やはり熟達した看護師を必要としている。
更に、心電図センサーシートの表面には多数電極が形成され、心電図用ペーストは患者にも不快感を与える。その基材であるシート自体は通気性が悪く、心電図用ペーストとあいまってかゆみなどを生じさせるため、その使用には不快感が伴う。そこで、心電用クリームを使用しないドライ電極型の心電シートが望まれていた。
一方、ドライ電極を実現するものとして、シートの表面に設けられた可撓性を有する凸状体の表面に導電性繊維を有する導電部が提案されている(特許文献5)。導電性繊維をシート表面に垂直に起毛すると、導電部は胸部表面の凹凸状の起伏にも、また表皮にも電気的に接触しやすくなる。その結果、良好な導電性を得ることができる。
実際起毛させた導電性繊維を用いて製作した植毛電極と、銀微細粒子と塩化銀を練り込んで作られている心電用クリームを塗布した従来の電極とについて、接触インピーダンスを比較すると図2Aのようになる。起毛電極は500Pa以上の圧力では心電用クリームを塗布した電極の接触インピーダンスと変わらないことが分かる。500Paとは、1平方センチメートル当たり約5グラム重の圧力であり、胸部表面との接触には実用上は付加的な加圧を必要としないことを意味している。
このような導電性繊維を表面に具備した構成により、心電用クリームを使用しないドライ電極型の心電シートが可能となる。更に、心電シート表面にある大きさの広がりを持った領域に導電性繊維を附着させると、その導電部の領域は心電信号を受ける電極部となる。一方、導電性繊維を幅の狭い領域のチャネルとして形成すればその導電部は信号伝達配線部となる。従って、心電シート表面に導電性繊維を附着させることにより電極と配線を共通して設けることができる。
しかし、この提案されている導電性繊維を有する導電部の構成では、導電率は方向性を持つ。即ち、シート表面の導電部に垂直な方向は高い導電率を有するが、一方、シート表面に平行な方向は導電率が低くなるという方向性を有する。従って、導電性繊維を有する導電部で信号伝達配線部を形成すると電気抵抗の大きな導電路となり、実際には心電信号を伝える配線として使用することは、伝達させる心電信号を大きく減衰させ、実用的ではなかった。
具体的には、信号伝達配線部の抵抗性のインピーダンスと心電信号を受ける電子回路の入力インピータンスの比により心電信号がドライ電極において直接検知されるよりも小さくなってしまう。その減少の割合は、導電性繊維の心電シート表面上の密度に大きく依存する。そのため、導電性繊維を附着させる心電シートの製造工程に依存し、特許文献5の心電シートには実用上大きな問題があった。
実開平4−136205 特願2017−011461 特願2017−015301 特願2017−023882 特願2019−025133
多数電極が形成された心電図センサーシートにより熟達した看護師がいなくても再現性良く心電測定ができる心電シート(例えば、特許文献4の心電シートには)があり救急用途に優れている。しかし、心電図用ペーストを必要とし、胸部表面に対して電極部のズレや浮きが生じないように適切に患者に装着する必要がある。
これに対して、導電性繊維を用いて心電図用ペーストを必要としないドライ電極を実現することができるが(特許文献5)、導電繊維の導電率が方向性を有するために電気的に安定した心電測定が困難であるという課題がある(第1課題)。これを解決するために、心電信号を心電シート上で安定的に確実に伝える方策が必要である。
第1課題が解決しても、心電シートである限り、心電シート上の電極部と胸部表面とのズレ(第2課題)や浮き(第3課題)が生じて再現性のある心電測的が困難となるとの問題がある。特に、ズレは予め胸部のコンタクト点に合致するように各電極を所定位置に固定的に配列してあるため、心電測定全体に大きな影響を及ぼす。更に、電極部と胸部表面との間に浮きがあることは心電信号を確実に採取することが困難となる原因となる。
そこで、本発明では、第1課題を解決する手段としてとして、心電電極に導電性繊維を植毛することによりドライ電極を構成する心電シートを提供する。具体的には、シート基材の表面に導電層を設け、その一部は電極部の形状に整形して利用し、電極部に繋がる信号伝達配線部を心電信号の伝達に利用する配線部の形状に整形する。しかし、これら電極部と配線部はそのままでは胸部表面と接触し、いずれも心電電極となってしまう。
そこで、本発明では、導電層を電極部と配線部の形状となるように形成した後、配線部を絶縁層で覆いシート表面で埋込層とするため、これら及びシート基材を覆う絶縁層を形成する。その絶縁層のうち電極部には窓を穿ち、その窓部において電極部表面に導電性繊維を植毛することによりドライ電極を構成する。窓を穿たなかった配線部は絶縁被覆を有する配線となる。このような構造に基づく本発明の心電シートでは、導電層は電極と配線に一体として整形されているため、シート表面に平行な方向であっても高い導電率を有する配線とそれに繋がるドライ電極が実現することにより、第1課題を解決することができる。
植毛には、電極部の導電性により電極部に電荷が集中する効果を利用して、電気植毛法を用いることにより、本課題の解決に加えて植毛された繊維の耐摩耗性等の丈夫さが確保できる。
当該心電測定用電極シートは導電性繊維を選択的に植毛する必要がある。これに対してリフトオフ工程を採用することにより、導電性繊維は確実に電極部と接合し、それ以外の部分では導電性繊維は確実に除去することができ、植毛部と非植毛部の構造の安定性より、製品の長期の安定性が確保できる。
第2課題の所在は心電シート特有のものである。電極の位置は心電シート基材で予め決まっている。即ち、患者の胸部の大きさにかかわらず、心電シート上のコンタクト点C1からC6は決まっている。そのため、胸部の正しい位置で心電信号を採取できない場合が生じるという問題がある。これに対して、本発明では予めコンタクト点C1からC6に対して、コンタクト点C1からC6のうち目標とする1つのコンタクト点に対して1つの中心電極を設け、更にその中心電極の付近に2つの予備的な電極(以下、「予備電極」と呼ぶ)を設けて、仮に目標とするコンタクト点から中心電極が外れても2つの予備電極のうちのどちらかが目標コンタクト点に近い場所に位置することとなる。
12誘導心電計測ではコンタクト点はC1からC6の6つがある。従って、それぞれの位置に対応して6つの中心電極の一つの群が存在する。更にこの群を構成する6つの中心電極において、個々の中心電極に対してはそれぞれ2つの予備電極が設けられている。そのため、中心電極の群と同じ6つの電極を包含する2つの予備電極の群が存在する。以下では、これら中心電極の群及び2つの予備電極の群をそれぞれ中心電極群及び2つの予備電極群と呼ぶ(図3D参照)。
そうすると、第2課題は、これら3つの電極群のうちのどの電極群がコンタクト点C1からC6で得られるV1誘導からV6誘導をそれぞれ受信していると決定し、心電計測において選択すべき電極群であるとするかの問題が生じる。
この場合、予備電極を中心電極の付近のどこに置くかは大きな問題である。心電シートの胸部表面での配置は図1Aから分かるように胸骨を挟んでC1とC2を左右均等に特定することは比較的に容易である。即ち、胸部表面上で電極の左右方向の移動や配置は容易である。一方、上下方向は複数存在する肋骨や肋骨間であり配置場所の特定は困難である。更に胸部誘導では電極の装着位置(本発明では、心電用クリームをもはや使用しないので「貼着位置」ではなく「装着位置」と呼ぶ。)が1肋骨間ずれるだけで、記録される心電波形が大きく異なる。
そこで、この配置の特定が左右方向では容易であること、及び上下方向の配置の特定が困難であるとの特徴より、本発明では、予備電極(従って、予備電極群)は中心電極(従って、中心電極群)の上下に設けて、肋骨間の装着位置のずれがあっても予備電極群を用いることにより本課題を解決することができる。即ち、心電シート上において予備電極は中心電極を真ん中に同一方向に直線的に位置することとなり(図3D参照)、この内の中心電極群または2つの予備電極群のいずれかを選択することにより、第2課題を解決することができる。
即ち、本発明では、埋込型導電配線や導電性繊維を植毛した電極の使用及びV1誘導からV6誘導の検出用の6つの電極に中心電極群と2つの予備電極群の選択性を持たせることにより、熟達した看護師がいなくても再現性良く心電測定ができる心電測定用電極シートを実現することができる。
第3課題は、心電シート基材を柔軟性のある絶縁素材を用いることにより実現できる。他の望ましい形態として、心電シートにスリットを入れて、コンタクト点C1からC6のそれぞれのコンタクト点に対して、1つの中心電極と2つ予備電極を一組の電極組とするようする。即ち、コンタクト点C1からC6に対応して6つの電極組ができる。電極組の下の心電シートは短冊形状となり、更に心電シートの可撓性が改善されると同時に、隣接するコンタクト点の位置に影響されず、当該電極組が接すべきコンタクト点に容易に接触する。従って、このスリットにより電極と胸部表面との接触の確実性さらに向上させることができる。
電極と胸部表面との接触が確実であることは、逆に胸部表面との接触の良い下着に本発明に基づく心電シートを張り付けても電極は胸部表面と確実に接触することを意味する。従って、この心電シートはそのような上半身を覆う下着例えばTシャツと組み合わせウェアラブル心電シートとすることができる。即ち、本発明によりウェアラブル医療機器を容易に実現できる。
第3課題は、心電シートの裏面に超柔軟性プラスチック素材あるいはこれを封入したパックを用いてその柔軟性と重さを利用しても解決することができる。即ち、被測定者が胸部を上に向けて横たわったとき胸部表面に装着する心電シートの裏面が上側に位置し、そこに存在する超柔軟性プラスチック素材あるいはこれを封入したパックの自重が電極と胸部表面との接触を確実にするものである。
第1課題を解決するものとして、電極部と配線部をシート表面で埋込層とし、心電図用ペーストを用いないドライ電極を有する心電シートを実現できる。この埋込みドライ電極と配線により、確実に心電測定ができるのみならず、心電図用ペーストを用いないことにより、熟達した看護師の補助も必要としない。また、通気性も良く、電極を付けても患者の不快感を無くすことができる。
本心電シートでは心電図用ペーストを用いないため、ドライ電極が胸部表面に長期間接触していても、不快感を生じない。従って、心電計測を長時間持続的に継続することができる。
第2課題を解決するものとして、コンタクト点に対して中心電極群と予備電極群を設けてそのうち胸部のコンタクト点C1からC6に近い場所に配置された電極群を選択することにより、適切な心電計測を行うことができる。以下では、そうして選択されるべき電極群あるいは、選択された電極群を「目標電極群」と呼ぶ。
第3課題を解決するものとして、ドライ電極であっても確実な心電計測を行うことができる。更にウェアラブル心電計測器とすることができる。特に、第1課題の解決手段に係る本発明のドライ電極は長時間の使用に対して患者あるいは被測定者に不快感を及ぼさない。この特性とあいまって、本発明の心電シートはウェアラブル心電計測器には特に有効である。
図1Aは12誘導心電測定における胸部のコンタクト点C1からC6とその誘導信号(V1誘導からV6誘導)を示す図である。 図1Bは胸部断面位置に置けるV1誘導からV6誘導の信号を示す図である。 図2Aは植毛電極と、心電用クリームを塗布した従来の電極の接触インピーダンスの実験データを示す図である。 図2Bは本発明に係る心電シートの要部断面を示す断面図である。 図3Aは実施例1係る心電測定電極ユニット2000を示す全体図である。 図3Bは実施例2係る心電測定電極ユニット2100を示す全体図である。 図3Cは実施例3係る心電測定電極ユニット2200を示す全体図である。 図3Dは実施例1係る心電シート1000を例にして、中心電極、予備電極、中心電極群、予備電極群、電極組を示す説明図である。 図4は銀バッファ層110を有する心電シート1001の要部断面である。 図5Aは実施例5に係る電極選択評価回路520を示す図である。 図5Bは実施例6に係る電極選択評価回路530を示す図である。 図6Aは実施例8に係る導電層パターニング工程を示す図である。 図6Bは実施例8に係る絶縁膜形成工程を示す図である。 図6Cは実施例8に係るマスキング工程を示す図である。 図6Dは実施例8に係る窓形成工程を示す図である。 図6Eは実施例8に係る電着植毛前工程を示す図である。 図6Fは実施例8に係る電着植毛後工程を示す図である。 図6Gは実施例8に係る植毛清掃工程を示す図である。
本発明における3つの解決すべき課題について、具体的な解決手段を以下に詳述する。
図2Bは本発明に係る心電シート1000の要部断面を示している。心電シートは、基本形態は絶縁シートであって、その基材シート100はウレタン系のフィルム若しくはポリウレタン系の材料をシート状にしたものでありその上に銅の薄膜層を張り付けている。その貼り付けは、銅薄膜の直接熱圧着、又は基材との間に接着層を設けて圧着することにより行う。銅薄膜層は、電極201及び配線200の形状にパターニングされている。これら電極201及び配線200は、電極201の表面に窓301を除いて、全体がウレタン系樹脂の絶縁膜300で覆われている。窓301を通して露出した電極201の表面には導電性繊維560が繊維の起毛方向が電極201の表面にほぼ垂直になるように植毛されている。導電性繊維560の毛足は絶縁層の厚み程度かそれより長い。しかし、短くても良い。この植毛には電極201の表面に塗布した導電性接着材を介して電極201の表面に導電性繊維を起毛させても良い。
電極201の表面に導電性繊維560を植毛することにより、皮膚と容易に接触することのできる植毛電極550を形成することができる。
この心電シートを胸部表面に当てると、導電性繊維560の先端及び絶縁層300が胸部の皮膚に当たる。皮膚表面に現れる心電信号は植毛電極550を構成する導電性繊維560、電極201および配線200を介し最終的には心電計測器(図示せず)の方に伝送される。
図3Aは本発明に基づく実施例1係る心電測定電極ユニット2000の全体、即ち心電シート1000及び四肢電極ベルト150を示している。心電シート1000は基材シート100の上に電極201、配線200、210及び接続電極211を形成している。基材シート100、配線200、210及び電極201には全体的に絶縁膜300で覆われている。ただし、電極201には窓301が穿たれ、この窓301を通して電極201が外部に露出した面に導電性繊維560を植毛している。この附着には導電性接着材(図示せず)が使われているため、電極201と導電性繊維560を電気的にも接続されている。電極201と導電性繊維560により植毛電極550が構成されている。
配線200と210は電極201及び接続電極211と同じ導電層から形成され、配線200と210は電極201及び接続電極211に電気的に繋がっている。心電シートにおいて、電極には心電信号を受け配線は心電信号を外部の心電計測器に伝える機能を有する要素であって、導電率は同じである。かつ、配線200と210の導電率は方向性を持たない。更に、電極は大きな面積が有利であるが、配線は心電計測器が高インピーダンス入力の計測であるので信号伝達の減衰は殆どない。従って、配線200と210の幅は電極201の幅より小さくても良く。その分、心電シートの可撓性を高めることができる。これは、本発明においては、電極と配線が同じ導電層からできていることが得られる効果である。
植毛電極550を構成する電極201としてはV1誘導からV6誘導を受信する中心電極群に加えて、体幹軸にほぼ並行で、これら中心電極群の配列にほぼ垂直方向に予備的に同一形状の2つ予備電極群が設けられ、合計18の電極201が形成され、それぞれに配線200が伸びている形状に形成されている。
心電シート1000には、各植毛電極550に繋がる各配線200、210がソケット10に具備された端子11に電気的に接続されている。このソケット10には合致するケーブルソケット(図示せず)と係合して、各植毛電極550で検出された心電信号は当該ケーブルソケットを介して外部の心電計測器に送られることとなる。
四肢電極250は、手首や足首に巻き付けるベルト150の内部に設けられている。四肢電極250は、表面が銅箔の短冊形状であって、電気的に接続されたケーブル12を介してその芯線13が接続電極211に接続されて、配線210を介してソケット10に具備された端子11に電気的に接続されている。接続電極211は電極201及び配線200、210と同じ銅薄膜層から形成されている。しかし、接続電極211には、導電性接着材を塗布せず導電性繊維560も起毛させない。このようにして、ケーブル12の芯線13は接続電極211に直接接続されている。
ソケット10に具備された端子11と配線200、210を電気的に接続するために、絶縁膜300には窓302が形成されている。端子11と配線200、210の電気的接続を固定するために、心電シート1000の一部で配線200、210及び窓302を上から蓋うようにカプトンテープで止めている(図示せず)。
電極201の上部に穿いた窓301は、電極201の外形より小さくても、ほぼ同じ大きさであっても良い。
V1誘導からV6誘導は心電シート1000に設けた多少のずれがあってもほぼ水平方向に並んだ6つの中心電極で原則的には受信されるが、それぞれの電極には、胸部表面での接触のズレがあっても心電計測ができるように予備的に垂直方向に同一形状の予備電極が心電シートに設けられている。この電極の構成は第2課題の解決手段として機能している。
上記の心電シート1000と四肢電極250と合わせて、心電測定電極ユニット2000を構成し、心電図を取るべき患者や被計測者に用いることができる。
上記の実施例1は第1課題及び第2課題を解決する手段である。更に、胸部表面の3次元の形状に馴染むことを目的として胸部表面のコンタクト点に対して各電極部の浮きが生じないように、体幹軸にほぼ並行であってV1誘導からV6誘導を測定する垂直方向に並べた3つの電極からなる6つ電極組の間にスリット220を入れた心電シート1100の形状を採用することもできる。実施例2は当該心電シート1100及び四肢電極250を合わせた心電測定電極ユニット2100(図3Bに示す)である。
上記の実施例2では、図3Bに示すようにスリット220を用いて、胸部表面のコンタクト点に対して各電極部の浮きが生じない方策としている。しかし、このような形状では垂直方向に並べた3つの電極からなる6つ電極組が短冊状の形状となり、短冊どうしが水平方向に交叉するおそれもある。交叉すれば、心電図のV1からV6誘導のうち、交叉した電極群にかかる受信される誘導が異なるため心電計測が正しく行われない。
そこで、このような交叉が生じないようにスリット220に換えて、長方形、丸みを帯びた長方形、長円形等の形状をした複数のノッチ221を形成しても良い。このようなノッチ221を設けた心電シート1200及び四肢電極250を合わせた心電測定電極ユニット2200を図3Cに示す。
上記の実施例1から3では、心電シート1000、1100及び1200を構成する基材シート100の上に銅薄膜層を張り付けている。その貼り付けは、熱圧着による直接、又は基材との間に接着層を設けて行っている。図2Bはその結果形成された断面構造である。
しかし、このような構成では、心電シート1000、1100及び1200を構成する基材シート100の上に導電層を形成する工程に加えて、電極201とそれらに繋がる配線200、210及び接続電極211を形成するために、その導電層をパターニングする工程が必要となる。そこで銅薄膜形成とそのパターニングを共通にする方法として、銀ペーストにより基材シート100の表面に直接電極と配線部となる銀バッファ層110を描き、その銀バッファ層110を乾燥させた後に基材シート100全体に銅の無電解メッキを施す。その後、銅は銀ペースト上にのみメッキされ、銅の表面を加熱圧縮することにより、電極201とそれらに繋がる配線200、210及び接続電極211が形成される。このような導電層形成工程により作られた心電シート1000、1100及び1200の要部断面を図4に示す。
図4は、心電シート1000、1100及び1200の上部の垂直構造において銀バッファ層110を有する点を除けば図2Bの心電シートと電気的には変わるところがない。即ち、本実施例4による銅薄膜形成とそのパターニングにより製作される心電シートや心電測定電極ユニットは実施例1から実施例3に係る心電シート1000、1100と1200及び心電測定電極ユニット2000,2100,2200と本質的にも電気的には同じである。
他の方法として、銀ペーストに換えて、電極201、配線200、210及び接続電極211となるべき部分を銀ナノインクにより薄膜の銀バッファ層110を印刷して形成し、その後銅を無電解メッキすると電極201、配線200、210及び接続電極211の形状のメッキ層が成膜され、更にこれを加熱すると、銅薄膜で形成された電極201、配線200、210及び接続電極211を形成することができるという導電層形成工程を採用することもできる。
上記のいずれの方法によっても、直接又は間接の違いがあるにせよ基材シート100の上に電極201とそれらに繋がる電極200、210、接続電極211及び植毛電極550が形成されていることにおいて全く変わりがなく、実施例1から実施例3に係る心電シート1000、1100と1200及び心電測定電極ユニット2000、2100、2200とは本発明の目的と効果においても、本質的にも電気的に同じ心電シート及び心電測定電極ユニットを実現することができる。
上記の実施例1から実施例3に係る心電シート1000、1100と1200では第2課題を解決する方法として、V1誘導からV6誘導を受信する中心電極群に加えて、体幹軸にほぼ並行で、この中心電極群の配列にほぼ垂直方向に予備的に同一の電極形状からなる予備電極群を、中心電極群の上下の平面位置に形成した心電シートに設けられている。この電極の構成は第2課題の解決手段として機能している。その際、心電シートが胸部表面のコンタクト点に対してずれが生じたときに、V1誘導からV6誘導のそれぞれに対して設けられた中心電極群とそれを中心に上下に設けた2つの予備電極群3つの電極群の内、どの電極群の信号を選択して採用するかが問題となる。
ここで、中心電極群とはコンタクト点C1からC6それぞれを中心にした電極群であり、この中心電極群の上下に設けた2つの予備電極群を含む合計3つの電極群の内、どの電極群の信号を選択して採用するかが問題となる。
その電極の選択は、V1誘導からV6誘導に対して、それぞれ過去の典型的な心電信号(以下、「典型信号)と呼ぶ。)に最も近いものを選択しこれを目的とするV1誘導からV6誘導として決定する。具体的には、V1誘導からV6誘導について、それぞれ典型信号と、測定中の信号(以下、「測定信号)と呼ぶ。)の差分を取り、それを正値(あるいは2乗値)に変換したのち時間平均を取りこれを最小化することを評価基準とする。更に具体的には。中心電極群と2つの予備電極群で得られた3つの測定信号について、典型信号と比較し前記の評価基準を当てはめ、これら3つの測定信号のうち最適な1つの測定信号をV1誘導からV6誘導の信号として選ぶ。
上記の評価基準は、V1誘導からV6誘導が洞結節に始まった興奮が心臓全体に伝えて行くについて刺激伝導の信号動態に基づく。即ち全ての誘導信号はこれら一連の刺激の伝達を含んでいる。一方、興奮に基づく心臓の筋繊維の刺激は各心房と心室によりその信号の形が異なる。心電測定による心臓異常診断はこの信号を心臓部位について分析診断をする。V1誘導からV6誘導は胸部のコンタクト点C1からC6で得られる。従ってその信号は、心臓の筋繊維の刺激における信号の時系列伝達と、その信号である筋繊維の刺激部位からコンタクト点C1からC6に至る空間的な広がりとにより決まる。
次に、上記の評価基準を定量的に検討する。V1誘導からV6誘導の典型信号を中心電
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その例外として、心臓が細動を起こす場合があるが、この場合は中心電極群と2つの予備電極群のいずれを用いても心臓の細動が測定でき、細動の診断は容易であって、これら電極の選択の問題は生じない。即ち、心電図計測を一定に保つ電極の選択の必要性は要求されないからである。
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図5Aに上記の電極選択に使用する電極選択評価回路520の実施例を示す。先ず、中心電極群またはその上下に位置する予備電極群の選択をする。次にコントラーラ512は、植毛電極550の内、V1誘導からV6誘導の内の対象とするVi誘導を選択し、マルチプレクサ513はその選択した時刻tにおけるVi誘導(Vi(t)とする)を次段の回路の入力とする。その電極で得られた心電信号が高入力インピーダンスのフロントエンド増幅器501で増幅される。
その後、ゲインコントローラ502で処理可能な信号レベルに増幅される。さらにその信号はA/Dコンバータ503でデジタル変換された後に差分器504に送られる。一方フロントエンド増幅器501で増幅された信号から、同期検出器507において心電の同期信号である周期を検出する。Vi誘導の典型信号として元々時刻Tに受信し記録してある典型信号Si(T)を蓄積器508から呼び出し、この検出されたこの周期に合わせてその典型信号Si(T)をストレチャー509で伸縮する。
典型信号Si(T)がストレチャー509で伸縮された後の信号(Ri(T)とする)は移相器510を介して差分器504に送られる。移相器510は、Vi(t)誘導として受信され処理可能なレベルにした信号と、Vi(t)誘導に同期しかつ周期が等しい典型信号とが位相差においても最小となるように典型信号Ri(T)の位相をシフトさせる機能を有する。そのシフト量は、差分器出力であるDi(t)の時間積分が絶対値として最小となる量である。ここで、積分は積分器505において1周期の時間における時間積分として得られる。
上記のDi(t)の時間積分をV1誘導からV6誘導のすべてについて求め、和算器506でDi(t)の時間積分の2乗値又絶対値の和を出力として得る。
上記の出力を、3つの電極群について行い、その中で出力が最も小さい電極群がコンタクト点C1からC6に最も適切な場所にある目標電極群として採用する。そして、この目標電極群のV1誘導―V6誘導を心電計測として採用する。
このようにして目標電極群を選択すると、それが典型信号に最も近いことは上記の数学的な解析の結論である。なおV1誘導からV6誘導の個々の差分信号の二乗和が最小であることは、V1誘導からV6誘導のすべて差分信号の絶対値の和が最小であることと同じであることは数式6から明らかである。
一方、胸部表面上で心電シートを最適な位置に置くために、胸部表面上で心電シートを僅かに移動させて最適位置を探し出す必要がある。
心電シートの最適位置は、多くの場合電極の体幹軸方向が僅かに体幹軸に対して回転角を有する場合である。この場合、コンタクト点C1とC2を結ぶ直線の中点を中心として心電シート1000、1100、1200を胸部表面で適切な角度を回転させれば良い。図5Bは、このような目的に使用する電極選択の評価回路の実施例を示している。
図5Bに示す電極選択評価回路530は実施例5の電極選択評価回路520を、全ての電極、言い換えれば全ての電極群に対して多重化したものである。即ち、V1誘導からV6誘導のすべてに対する中心電極群及び2つの予備電極群で得られた合計18の電極の測定信号について、V1誘導からV6誘導のすべてに電極群の典型記録信号との差分を取り、その積分を取る。その積分値を、V1誘導からV6誘導の全てについて、和算器511で総和をとり、かつその総和を更に各誘導に対応する中心電極群と2つの予備電極群の3つの電極群について求め、この総和を和算器511により求める。なお、図5Bの中で、i=1,・・・,6とあるのは、V1誘導からV6誘導に対応し、x=c,l,uとあるのは、中心電極、上側の予備電極、下側の予備電極で受けたV1誘導からV6誘導を意味する。
ゲインコントローラ502から移相器510までは実施例5の電極選択評価回路520と同じである。コントローラ512は、V1誘導からV6誘導のすべてに対する目標電極と2つの予備電極で得られる合計18個の植毛電極550の選択、及びV1誘導からV6誘導として記録してある典型信号の選択をする。18個の植毛電極550の選択はマルチプレクサ513を介して行っている。
心電シートの胸部表面上での最適位置は和算器511の出力のレベルが最小になるときである。その後、V1誘導からV6誘導の信号として、6つの中心電極を最適な胸部表面位置にある心電電極として選択し採用する。この電極選択の方法は、中心電極が予備電極より適切な位置にあるとの設計上の仮定に則り、かつ全ての電極について総合的に尤もらしい位置を電極の最適位置とする決定方法である。
上記の図5A及び図5Bの電極選択評価回路520及び530は、V1誘導からV6誘導の信号の何れか又は全てを入力とし、それぞれの信号に対して同期信号検出器507、典型信号の蓄積器508、典型信号を時間的に伸縮するストレッチャー509、この伸縮後の典型信号の位相を変える移相器510、測定信号とストレッチャー509及び移相器510で処理を受けた典型信号と差分をとる差分器504、及び当該差分の積分器505が、特徴的要素である。これら機能は、測定信号及び典型信号をアナログ信号処理過程あるいはデジタル処理過程で行っても良い。なお、差分器504が十分なダイナミックレンジあるいは十分な分解能を有する場合には移相器510はなくても良い。
なぜなら、測定信号と典型信号の位相を移相器510によりほぼ等しい値とすることにより、両信号の変化が相応の時刻で対応し両信号の差分は小さくなる。その結果、両信号のその差分の残留値は小さな値となり、その評価においては、それに合わせたダイナミックレンジで十分となり大きなダイナミックレンジや高分解能の計測評価は必要がない。一方、移送器510がない場合には測定信号と典型信号を、十分なダイナミックレンジによる高分解能の測定をしないと、その後の両信号の差分は著しく小さくなるため、その差分値が分解能に埋もれてしまうことになる。その結果、積分器505以降では両信号の差分を評価することができなくなるからである。
植毛電極550は中心電極に対してその上下に予備電極が一つずつ設けられている。心電計測器から見た心電信号の検出は、植毛電極550の面積が大きいほど検出し易くなる。一方、植毛電極550の面積が大きければ大きいほど、コンタクト点とした部位が大きくなり、個々のV1誘導からV6誘導として受信した信号の相互の混在即ちクロストークが大きくなる。そこで、植毛電極550の面積の適正な大きさに限られる。
植毛電極550の面積が決定された後、中心電極と予備電極の間隔が問題となる。これら電極間にもクロストークがある。多少のクロストークがあっても中心電極と予備電極となる植毛電極550の面積が大きい方が心電信号の検出は容易となる。一方、面積を大きくすることにより、最適位置を見つけるための心電シートを体幹軸方向で移動させるとき、隣り合う目標電極と予備電極の間隔が小さいと、このクロストークの効果によりどちらの電極が適正位置にあるのかの判定が難しいという問題がある。
一方、体幹軸方向に心電シートを移動させたとき、両電極の間隔を中心にクロストークの効果が直ちに現れる場合、即ち両電極の間隔が両電極の体幹軸方向の幅より小さくすれば、体幹軸方向に対して目標電極と予備電極のどちらが適切な位置にあるかを判断できる。
そこで、植毛電極の体幹方向の間隔は、同方向における植毛電極の幅以上であることを必要とする。
なお、実施例1から実施例3では、中心電極も予備電極もコンタクト点C1からC6に対応して6つの電極により構成させている。しかし、心拍動作を多面的に把握するため、6つを超える多数の電極により心電測定を行っても良い。更に、実施例1から実施例3では、電極組はひとつの中心電極とこれを挟む2つの予備電極の3つの電極から成るが、電極組の中に3つ以上の予備電極を設けても良い。これらの多数の複数電極による心電計測では、洞結節に始まった興奮が、前・中・後結節間路、房室結節、His束等を通して心臓全体に伝えて行く刺激の動態について、刺激伝達の遅れや刺激信号の興奮や不活の程度を知ることもできる。
一方、心電計測が大雑把で良いとするなら、中心電極も予備電極も6つより少ない電極でも良い。更に、予備電極群も1つないしこれを設けない場合であってもよい。
第3課題は、心電シートの裏面に超柔軟性樹脂素材を用いてその柔軟性と重さを利用しても解決することができる。即ち心電シート1000、1100、1200の基材の植毛電極550を形成した面の反対側に、超柔軟性ウレタンを封入したプラスチックフィルムからなる袋(以下、「ウレタンパック」と呼ぶ)を張り付け(特に、図示はしていない)これを心電シートとするものである。被測定者が胸部表面を上にして横たわっている場合は、ウレタンバッグの重みとその柔軟性により、心電シートに設けた植毛電極550は胸部皮膚表面の起伏の形状に合わせて隙間が殆どなく接触する。このような実施形態は、電極表面に起毛させた導電性繊維560とあいまって確実に心電信号を捕えることができる。
さらに、実施例7の心電シートを下着シャツの裏面にスナップで付けて使用することもできる。下着シャツによる心電シートを胸部へ締め付ける包囲力により心電シートの胸部皮膚表面への密着と、体表面に対する下着シャツのズレ防止の効果により、コンタクト点のズレが少ない心電シートを実現できる。このような実施形態は、ウェアラブル心電計測器の心電測定電極ユニットを構成するものである。
下着シャツによる心電シートを胸部へ締め付ける包囲力が十分である場合には、超柔軟性樹脂素材の柔軟性と重さに換えて、当該包囲力により心電シートの胸部皮膚表面への密着と、体表面に対する下着シャツのズレ防止の効果により、コンタクト点のズレが少ない心電シートを実現できる。
上記の実施例7と実施例8は、本発明に係る心電シートを具体的に使用する使用方法に係る発明である。
次に図6Aから図6Gに図3A、3B、3Cに係る心電シートの製造工程を示す。
導電層パターニング工程は、配線200、210及び電極201を心電シートの基材シート100の上に形成する工程である。先ず、ウレタン系のフィルム若しくはポリウレタン系の材料をシート状にした心電シートの基材シート100上に導電層となる銅箔付ける。その貼り付け工程は張り合わせ表面を塩化第2鉄等で粗面にした銅箔を加熱加圧により材料シートに貼り付けて作成することができる。その後、銅箔を食刻してパターニングするより、図6Aに示す如く、基材シート100上に配線200、210及び電極201の最終の表面形状を作る。
導電層パターニング工程には、銅箔の食刻以外に、銅のメッキ層を形成しその後メッキ層を配線や電極の形状にパターニングする方法、あるいは、図4に示した銀ペーストや銅のナノインクにより基材シート100の表面に配線や電極の形状を印刷した後に銅の無電解メッキを施して銅のメッキ層を配線や電極の形状にパターニングする方法がある。
次に、絶縁膜形成工程は図6Bに示す如く、ウレタン系樹脂等を用いた絶縁膜300を全面に成膜する工程である。この工程の結果、配線200は心電シートの表面において埋込配線となる。
次に、マスキング工程では、絶縁膜300の表面に植毛電極550を形成する部位以外をレジストによりマスキングする。即ち、絶縁膜300の表面にフォトレジスト層400を塗布する。その後、植毛電極550を作る部位に当たるフォトレジスト層400は露光し現像することによりその部位を除去して、図6Cに示す如く、開口401を形成する。フォトレジスト層400は、開口401が形成できるなら、ネガレジストでもポジレジストでも良い。
窓形成工程では、開口部を除いて全面にフォトレジスト層400を塗布した状態で、例えば絶縁膜300がウレタン系樹脂であればウレタン除去剤により開口部401を介して暴露している絶縁膜300の部分の絶縁膜300を除去する。この除去は、溶解又は剥離であるかは除去剤による。その結果、図6Dに示す如く、電極201上の絶縁膜300に窓301が形成される。当該窓301は電極201より僅かに小さくても、僅かに大きくても良い。電極201上に僅かに残る絶縁膜300の残滓を除くため、全体を酸素プラズマ下に置き、残滓を酸化分解しても良い。この窓形成工程により、導電層の方面は電極201に形成した窓301を通して外部に露出することとなる。
電着植毛前工程では、先ず図6Dの工程を終えた状態の心電シートの上面に導電性接着材を塗布する。その後、当該心電シートを植毛チャンバーに入れる。植毛チャンバー内では、基材シート100はマイナスあるいはアース電極側とし、窓301が形成されたフォトレジスト層400の上部にはプラス電極500が位置する。プラス電極500には、銅メッキをした短繊維即ち導電性繊維560のソースを置く。そうすると、図6Eに示す如く植毛チャンバーの両電極に高電圧をかけると、導電性繊維560は両電極間を電荷のやり取りをしながら、往復運動をする。このとき、電極部は導電性が絶縁層より高く、電極部は電荷が集中すしやすく帯電効果が高いため、電極部に対する導電性繊維560の衝突は頻繁となり、電極部には植毛が多くなされる。
上記の衝突により、図6Fに示す如く見られるように、導電性繊維560はフォトレジスト層400と露出した電極201の導電性接着材に粘着捕獲される。電着植毛後工程ではその後全体を放置、脱気、加熱の何れかあるいは組み合わせにより導電性繊維560を導電性接着材に最終的には固定する。
植毛清掃工程では、図6Fに示す導電性繊維560が導電性接着材に固定されたままの心電シートを、図6Gに示す如く、フォトレジストの剥離剤に漬けて、導電性繊維560を電極201の表面に残して、心電シート全体からフォトレジスト層400とその上に電着植毛された導電性繊維560を共にリフトオフ効果により除去する。
なお、心電シート1000、1100、1200に具備されたソケット10の端子11の下部や付近に位置する配線210及び接続電極211のある場所は、植毛されないように、フォトレジスト層400でマスキングをしておく。
本発明に係る心電シートは、人や動物などの健康モニタリングを目的としたウェアラブルデバイスなど、フレキシブルデバイスの使用可能な分野に広く応用されることにより産業上の利用可能性がある。
10 ソケット
11 端子
12 ケーブル
13 芯線
100 基材シート
110 バッファ層
150 四肢電極ベルト
200、210 配線
201 電極
211 接続電極
220 スリット
221 ノッチ
250 四肢電極
300 絶縁膜
301、302 窓
400 フォトレジスト層
401 開口部
500 プラス電極
501 フロントエンド増幅器
502 ゲインコントローラ502
503 A/Dコンバータ503
504 差分器
505 積分器
506、511 和算器
507 同期検出器
508 蓄積器
509 ストレチャー
510 移相器
512 コントローラ
513 マルチプレクサ
520、530 電極選択評価回路
550 植毛電極
560 導電性繊維
1000、1001、1002 心電シート
2000、2100、2200 心電測定電極ユニット

Claims (27)

  1. 絶縁性の基材シートの上に導電層を有し、
    当該導電層は電極と当該電極に繋がる配線の形状に形成され、
    導電層及び基材シートは絶縁層で覆われ、
    当該電極の形状とされた導電層上の絶縁層には当該電極の一部又は全部が露出する窓が穿たれ、
    当該窓により開口部に存する当該電極には導電繊維が植毛されていることを特徴とする心電シート。
  2. 絶縁性の基材シートと、
    当該基材上に形成された導電層と、
    当該導電層及び基材シートを覆う絶縁層からなる心電シートであって、
    当該導電層は電極と配線に一体として整形され、当該絶縁層には前記電極の一部又は全部が露出するように穿たれた窓を有し、
    当該窓を通して露出する電極の表面は導電繊維を具備していることを特徴とする心電シート。
  3. 前記基材シートと前記導電層の間には銀バッファ層が存することを特徴とする請求項1及び2に記載の心電シート。
  4. 前記電極であって、当該電極の表面に導電繊維が植毛され電極は心電電極を構成することを特徴とする請求項1から3に記載の心電シート。
  5. 前記配線の幅は前記電極の幅より小さいことを特徴とする請求項1から4に記載の心電シート。
  6. 前記配線の形状とされた導電層の一部であって導電繊維されていない部分には、外部ケーブルが接続されるソケットに具備された端子が電気的に接続されていることを特徴とする請求項1から5に記載の心電シート。
  7. 前記電極は、胸部の周囲方向に対応して心電シート上に複数設けられ、当該複数の電極が一つの電極群を構成していることを特徴とする請求項1から6に記載の心電シート。
  8. 前記電極は、心電シート上に請求項7記載の電極群に沿って更に1以上の電極群を構成していることを特徴とする請求項1から7に記載の心電シート。
  9. 前記電極は、心電シート上に3以上の請求項7記載の電極群を有し、
    当該電極群を構成する電極は、前記電極群の配置方向とは異なる方向に一直線に配列されて成る電極組を構成しかつ当該電極組が胸部の周囲沿って複数配列されていることを特徴とする請求項7及び8記載の心電シート。
  10. 請求項9に記載の心電シートには、前記電極組の間にスリットが形成されていることを特徴とする請求項9に記載の心電シート。
  11. 請求項9に記載の心電シートには、前記電極組の間にノッチが形成されていることを特徴とする請求項9に記載の心電シート。
  12. 請求項8に記載の複数個の電極群において、当該電極群の配置方向とは異なる方向における隣り合う電極の間の間隔が、当該電極の当該方向における幅以上であることを特徴とする請求項8に記載の心電シート。
  13. 請求項9に記載の心電シートは、前記電極組を構成する3つ以上電極の前記一つの方向における間隔が当該電極の幅以上であることを特徴とする請求項9に記載の心電シート。
  14. 前記絶縁性の基材シートの下に、超柔軟性樹脂を封入した樹脂製袋を貼り付けていることを特徴とする請求項1から13に記載の心電シート。
  15. 前記絶縁性の基材シートが下着シャツの内面に貼付されていることを特徴とする請求項1から14に記載の心電シート。
  16. 前記心電シートと請求項6に記載のソケットを介して電気的に接続される四肢電極とにより構成された心電測定電極ユニット。
  17. 請求項8又は9に記載の電極に心電信号が入力され、同期信号検出器、蓄積器、ストレッチャーにより処理された典型信号と当該電極が受ける心電信号との差分をとる差分器、当該差分を時間積分する積分器を備えることを特徴とする電極選択評価回路。
  18. 請求項17に記載の電極選択評価回路は、更に同期信号の位相を変える移相器を有することを特徴とする電極選択評価回路。
  19. 請求項17及び請求項18に記載の電極選択評価回路は、請求項8に記載の複数個の電極群において、個々の電極群について、典型信号と当該電極群を構成する電極が受ける心電信号とについて、それぞれ請求項17及び請求項18に記載の積分器からの信号の総和を取ることを特徴とした電極選択評価回路。
  20. 請求項18及び請求項19に記載の電極選択評価回路は、請求項9に記載の電極群について、典型信号と当該電極群を構成する電極が受ける心電信号とについて、それぞれ請求項17及び請求項18に記載の積分器からの信号の総和を取ることを特徴とした電極選択評価回路。
  21. 請求項18及び請求項19に記載の電極選択評価回路は、請求項9に記載の電極群が3つありかつ請求項9に記載の電極組を構成する電極が中心、中心上部及び中心下部の3つの位置に分類される電極群について、典型信号と当該電極群を構成する電極が受ける心電信号とについて、それぞれ請求項17及び請求項18に記載の積分器からの信号の総和を取ることを特徴とした電極選択評価回路。
  22. 請求項19及び請求項20に記載の電極選択評価回路は、請求項8又は請求項9に記載の全ての電極について、典型信号と当該電極が受ける信号とについて、それぞれ請求項17及び請求項18に記載の積分器からの信号の総和を取ることを特徴とした電極選択評価回路。
  23. 請求項19及び請求項20又は21に記載の電極選択評価回路により得られるそれぞれ請求項17及び請求項18に記載の積分器からの信号の総和が最小となる請求項19及び請求項20又は21に記載の電極群を選択することを特徴とする心電シートの使用方法。
  24. 前記心電シートが請求項9の記載の電極群を構成し、請求項20に記載の電極選択評価回路により得られる総和が最小となる心電シートの胸部表面における位置を決定することを特徴とする請求項9の記載の心電シートの使用方法。
  25. 請求項1又は2に記載の心電シートを製造する方法であって、
    当該導電層を電極形状部と配線形状部にパターニングする導電層パターニング工程と、
    前記基材シートと当該導電層を覆う絶縁膜を成膜する絶縁膜形成工程と、
    当該絶縁膜の上にレジストを塗布しかつ電極形状部の全部又は一部が露出する開口部が穿たれるように当該レジストをマスクとするマスキング工程と、
    当該開口部下の当該電極形成部の当該導電層が露出するように当該絶縁膜の一部を除去して当該絶縁膜に窓を形成する窓形成工程と、
    当該絶縁膜及び窓下の導電層に導電性接着材を塗布し、導電性繊維を電着する電着植毛前工程と、
    当該導電性繊維を、心電シート全体を放置、脱気又は加熱の何れかあるいは組み合わせにより当該導電性繊維を当該導電性接着材に固定する電着植毛後工程と、
    心電シート全体から当該レジストと当該レジスト上に電着植毛された導電性繊維を共に除去する植毛清掃工程を含む心電シートの製造方法。
  26. 請求項25に記載の心電シートの製造する方法は、更に
    前記導電層パターニング工程の前に前記基材シートと前記導電層の間には銀ペーストを塗布したのち前記導電層を当該基材シート表面成膜する導電層形成工程を含むことを特徴とする心電シートの製造方法。
  27. 請求項25に記載の心電シートの製造する方法は、更に
    前記導電層パターニング工程に換えて前記基材シートと前記導電層の間には銀バッファ層を印刷したのち前記導電層を当該銀バッファ層の表面に成膜する導電層形成工程を含むことを特徴とする心電シートの製造方法。
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