JP2020187227A - 全天周画像用撮影装置 - Google Patents

Abstract

【課題】簡単な構造でありながら容易に全天周画像を撮像することができる撮影装置の提供を目的とする。【解決手段】内面に被写体を描画又は貼付保持するための、内側形状が略球形状又は多面体形状の基材と、前記基材の内部に配置したカメラとを備え、前記基材は透光性を有することで内部光源を不要としたことを特徴とする。【選択図】 図１

Description

本発明は、全天周又は全方位画像を撮像するための撮影装置に関する。

全天周画像は、水平３６０°の広い視野を有する画像をいい、全天空画像とも表現されている。
また、プラネタリウムのように概ね半球程度の視野を有する画像を全天周（全天空）画像と表現し、全方位、即ち全球の視野を有する画像を全方位画像と区別した表現もあるが、本明細書ではこれらを全て含めて、全天周画像と表現する。

全天周画像は、その場所を立体的に表現する手法として、あるいはパノラマ画像等としていろいろな分野にて活用されている。
しかし、全天周映像となる作品をカンバスに描いたとしても、このようなカメラ全体を覆うような被写体を撮影するには光量不足となり、鮮明な画像を得るのが難しかった。

例えば、特許文献１には透光性ドームを有する天空画像撮影装置を開示するが、この公報の発明は透光性ドーム内の空気循環と冷却が目的であって、いろいろな全天周画像を得るのが目的ではない。

特開２０１４−１７５７８７号公報

本発明は、簡単な構造でありながら容易に全天周画像を撮像することができる撮影装置の提供を目的とする。

本発明に係る全天周画像用撮影装置は、内面に被写体を描画又は貼付保持するための、内側形状が略球形状又は多面体形状の基材と、前記基材の内部に配置したカメラとを備え、前記基材は透光性を有することで内部光源を不要としたことを特徴とする。
ここで、透光性を有する基材とは、材料そのものが透光性を有する場合のみならず、網目構造やスリット等、光が通過する部分を有するものも含む。

このように本発明は、被写体でカメラを覆った状態にあっても、この被写体を描画又は貼付保持した基材に透光性を有するものを採用したことにより、外部から基材の内部に光が透過し、撮影に必要な光量を得ることができる。
本発明にて、基材の内面に被写体を描画又は貼付保持すると表現したのは、透光性を有する基材の内面に撮影するための絵や図柄等を直接描いたり印刷したりしてもよく、予めイラスト等を描いたシールや印刷物等を貼り付けてもよい趣旨である。
基材には、各種プラスチック基材や、発泡スチロール基材のように透光性を有する材料を用いたり、金網状等、構造上透光性を有するものを用いることができる。

本発明において、透光性を有する基材の形状を内側形状が略球形状又は多面体形状と表現したのは、内面に被写体を描画又は貼付保持させることで全天周画像用の被写体が得られれば、その形状は球形状に制限されない趣旨である。
よって、単一の部材でもよく、複数に分割又は開閉可能になっていてもよい。

本発明において、基材の内部にカメラを配置する支持部材を有する。
例えば、基材の内側に直接的にカメラを固定するための支持部材をこの基材に直接的に設けてもよく、内側のカメラを外部から支持する支持部材であってもよい。

本発明に用いられるカメラは、円周魚眼レンズ等を用いた広角カメラで撮影方位が変えながら全天周被写体を撮影してもよく、また複数のカメラを用いたり、多くの撮影データを合成して、全天周画像にしてもよい。

本発明において、基材の全部が透光性を有する必要もなく、内面に描かれたイラスト等自体は必ずしも透光性を有する必要がない。
外部から自然光等が内部に透過して、撮影に必要な光量が得られればよい。
また、基材の内部の光量を確保するための、基材の外部側に外部光源を有するようにしてもよい。

本発明に係る撮影装置にあっては、カメラを覆う基材が透光性を有するので、基材の内部に光源を設ける必要がなくなり、全天周型の撮像データを得るのが容易になる。

球形状の透光性基材を２つに分割した本発明に係る撮影装置の例を示す。（ａ）は分割した状態、（ｂ）は球にした状態を示す。

本発明に係る被写体を撮影し、全天周画像を得るのに適した撮影装置の構造例を以下図に基づいて説明する。

図１は、略球形状又は多面体形状の基材の例として、半球状の第１透過性基材１１と、同じく半球状の透過性基材１２とに分割した例を示すが、分割数や分割方法に制限はなく、また一部で開閉自在に連結してあってもよい。
本実施例は、発泡スチロール製の基材を用いた。
この基材の内周面にイラスト等を直接描画したり印刷してもよいが、予め作成された印刷物を貼り付けてもよい。

カメラ１３は、球状の基材の内部に配置できれば、第１透光性基材１１又は第２透光性基材１２のうち、一方又は両方の内側に直接、支持部材を設けて配置してもよい。
本実施例は、カメラの操作が外部からし易いように、棒状の支持部材１４を外部から内側に向けて配置し、その先端部にカメラ１３を固定した例になっている。
なお、カメラ１３は１つでも複数でもよい。
図１（ｂ）は、全天周画像を撮影するために、第１透光性基材１１と第２透光性基材１２とを球状に突き合せ、カメラ１３で内周面を全方位に撮像している状態を示す。
外部から矢印で示すように、光が内部に透過し、撮影が可能となる。
周囲の自然光で光量が不充分である場合には、外部光源１５にて光量を補充してもよい。

１１ 第１透光性基材
１２ 第２透光性基材
１３ カメラ
１４ 支持部材
１５ 外部光源

Claims (3)

1. 内面に被写体を描画又は貼付保持するための、内側形状が略球形状又は多面体形状の基材と、前記基材の内部に配置したカメラとを備え、
   前記基材は透光性を有することで内部光源を不要としたことを特徴とする全天周画像用撮影装置。
2. 前記基材の内部にカメラを配置する支持部材を有することを特徴とする請求項１記載の全天周画像用撮影装置。
3. 前記基材の内部の光量を確保するための、基材の外部側に外部光源を有することを特徴とする請求項１又は２記載の全天周画像用撮影装置。

Images