JP2020186315A - 化粧料用共重合体及びそれを含む化粧料 - Google Patents
化粧料用共重合体及びそれを含む化粧料 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2020186315A JP2020186315A JP2019091595A JP2019091595A JP2020186315A JP 2020186315 A JP2020186315 A JP 2020186315A JP 2019091595 A JP2019091595 A JP 2019091595A JP 2019091595 A JP2019091595 A JP 2019091595A JP 2020186315 A JP2020186315 A JP 2020186315A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- carbon atoms
- cosmetic
- copolymer
- mol
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Cosmetics (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Abstract
Description
本発明は、化粧料用共重合体及びそれを含む化粧料に関する。
皮膚や毛髪は、大気中の汚染物質や紫外線といった外部刺激にさらされており、様々なダメージを受けている。従来から紫外線は肌に悪影響を与える要因として研究がなされており、紫外線由来のダメージを緩和する組成について多くの開発がなされている。一方で、近年では大気汚染物質による皮膚や毛髪への損傷についても注目が集まっており、市場ではアンチポリューション効果を有する化粧料の提案がなされている。例えば特許文献1では、有効成分としてメタケイ酸アルミン酸マグネシウムと紫外線防御剤とを有効成分とし、アンチポリューション効果を有する化粧料が開示されている。また、特許文献2及び3では、皮膚上に有機化合物の塗膜を形成することで物理的に皮膚を保護する方法が知られている。しかしこれらは、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムは水に難溶性を示す成分であるため、配合できる製品に制限が生じることや、大気汚染物質の肌への付着を防ぐ効果が乏しいといった問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、有害物質を含有する気体・粉塵から有害物質を捕捉し、皮膚を有害物質から防御することが可能な化粧料用共重合体及びそれを含む化粧料を提供することにある。
本発明者らは、前記目的を達成するべく鋭意検討を行った結果、本発明に到達した。即ち本発明は、下記一般式(1)で表される構成単位(a)と、下記一般式(2)で表される構成単位(b)と、(a)と(b)以外のエチレン性不飽和単量体(C)由来の構成単位(c)とを有する共重合体であって、(a)、(b)及び(c)のモル分率が、(a)、(b)及び(c)の合計モル数を基準として、(a)が2〜60モル%、(b)が0.01〜10モル%、(c)が30〜97.99モル%である化粧料用共重合体(D)及びそれを含む化粧料(E)である。
本発明の化粧料用共重合体は、皮膚や毛髪の表面にカチオン性ポリマーの被膜を形成し、皮膚や毛髪表面への大気汚染物質の付着及び浸透を防止することができる。また、前記共重合体は高分子であるため、使用時に皮膚などに与える刺激が少なく、必要であれば水で容易に洗い流すことができ、使用時のべたつき感を有さない。前記共重合体及びそれを含む化粧料を用いることで大気汚染物質に起因する皮膚や毛髪のトラブルを解消することができる。
本発明における大気汚染物質とは有害物質や、健康、美容に悪影響を与えるおそれのある物質をいう。有害物質とは、自動車の排気ガス、工場の煤塵及び煤煙等、低濃度であっても長期的な摂取により健康影響が生ずるおそれのある物質のことをいう。また、有害物質そのものだけでなく、有害物質が付着した物質も人体に悪影響を及ぼすおそれがあるとして有害物質として扱われる。具体的には、大気汚染防止法で定められる、一酸化炭素、アンモニア、窒化酸化物、硫黄酸化物などの特定物質やベンゼン、ベンゾαピレン、ホルムアルデヒドなどの優先的に対策を取り組むべき物質(優先取組物質)が挙げられる。また、上記物質以外にも皮膚に刺激を与えることが知られている、黄砂、砂嵐、花粉、火山灰、煙草の煙、浮遊粒子状物質(PM2.5など)が挙げられる。
本発明の化粧料用共重合体(D)は、下記一般式(1)で表される構成単位(a)と、下記一般式(2)で表される構成単位(b)と、(a)と(b)以外のエチレン性不飽和単量体(C)由来の構成単位(c)とを有する共重合体であって、(a)、(b)及び(c)のモル分率が、(a)、(b)及び(c)の合計モル数を基準として、(a)が2〜60モル%、(b)が0.01〜10モル%、(c)が30〜97.99モル%である。
上記一般式(1)におけるR1は水素原子又はメチル基である。
上記一般式(1)におけるR2及びR3はそれぞれ独立して炭素数1〜24のアルキル基を表し、R4は水素原子、炭素数1〜24のアルキル基又はアラルキル基である。
炭素数1〜24のアルキル基は、直鎖又は分岐のアルキル基でもよく、不飽和結合を含有してもよい。炭素数1〜24のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、2−プロペニル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、オクタデセニル基、エイコシル基及びテトラコシル基等が挙げられる。
炭素数7〜24のアラルキル基としては、ベンジル基及びフェニルエチル基等が挙げられる。
上記一般式(1)におけるR2及びR3はそれぞれ独立して炭素数1〜24のアルキル基を表し、R4は水素原子、炭素数1〜24のアルキル基又はアラルキル基である。
炭素数1〜24のアルキル基は、直鎖又は分岐のアルキル基でもよく、不飽和結合を含有してもよい。炭素数1〜24のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、2−プロペニル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、オクタデセニル基、エイコシル基及びテトラコシル基等が挙げられる。
炭素数7〜24のアラルキル基としては、ベンジル基及びフェニルエチル基等が挙げられる。
R2及びR3として、使用時のべたつき感の観点から、好ましくはメチル基及びエチル基であり、さらに好ましくはメチル基である。
R4として、使用時のべたつき感の観点から、好ましくは水素原子、メチル基、エチル基及びベンジル基であり、さらに好ましくは水素原子及びメチル基である。
上記一般式(1)におけるX-はハロゲンアニオン又はアルキルの炭素数が1〜8のモノアルキル硫酸エステルアニオンである。
ハロゲンアニオンとしては、フッ素アニオン(F-)、塩素アニオン(Cl-)、臭素アニオン(Br-)及びヨウ素アニオン(I-)等が挙げられる。
これらのうち、使用時のべたつき感の観点から、好ましくは塩素アニオン及び臭素アニオンであり、さらに好ましくは塩素アニオンである。
アルキルの炭素数が1〜8のモノアルキル硫酸エステルアニオンとしては、モノメチル硫酸エステルアニオン、モノエチル硫酸エステルアニオン、モノプロピル硫酸エステルアニオン、モノブチル硫酸エステルアニオン、モノペンチル硫酸エステルアニオン、モノヘキシル硫酸エステルアニオン、モノヘプチル硫酸エステルアニオン及びモノオクチル硫酸エステルアニオン等が挙げられる。
これらのうち、使用時のべたつき感の観点から、好ましくはモノメチル硫酸エステルアニオン(CH3SO4 −)及びモノエチル硫酸エステルアニオン(CH3CH2SO4 −)である。
R4として、使用時のべたつき感の観点から、好ましくは水素原子、メチル基、エチル基及びベンジル基であり、さらに好ましくは水素原子及びメチル基である。
上記一般式(1)におけるX-はハロゲンアニオン又はアルキルの炭素数が1〜8のモノアルキル硫酸エステルアニオンである。
ハロゲンアニオンとしては、フッ素アニオン(F-)、塩素アニオン(Cl-)、臭素アニオン(Br-)及びヨウ素アニオン(I-)等が挙げられる。
これらのうち、使用時のべたつき感の観点から、好ましくは塩素アニオン及び臭素アニオンであり、さらに好ましくは塩素アニオンである。
アルキルの炭素数が1〜8のモノアルキル硫酸エステルアニオンとしては、モノメチル硫酸エステルアニオン、モノエチル硫酸エステルアニオン、モノプロピル硫酸エステルアニオン、モノブチル硫酸エステルアニオン、モノペンチル硫酸エステルアニオン、モノヘキシル硫酸エステルアニオン、モノヘプチル硫酸エステルアニオン及びモノオクチル硫酸エステルアニオン等が挙げられる。
これらのうち、使用時のべたつき感の観点から、好ましくはモノメチル硫酸エステルアニオン(CH3SO4 −)及びモノエチル硫酸エステルアニオン(CH3CH2SO4 −)である。
上記一般式(1)におけるnはメチレン基の数であり、1〜10の整数である。nとして、使用時のべたつき感の観点から、好ましくは2又は3の整数であり、更に好ましくは2である。
上記一般式(1)におけるYは、NH又はOである。Yとしては、使用時のべたつき感の観点から、Oが好ましい。構成単位(a)としては、1種でもよく、2種以上を併用したものでもよい。
上記一般式(1)におけるYは、NH又はOである。Yとしては、使用時のべたつき感の観点から、Oが好ましい。構成単位(a)としては、1種でもよく、2種以上を併用したものでもよい。
本発明の化粧料用共重合体(D)において、構成単位(a)は下記一般式(3)で表される単量体(A)の重合により得られる構成単位であっても、後述する単量体(B)又は(C)のうちアミノ基含有(メタ)アクリレートを重合した後に、アミノ基をカチオン化して構成単位(a)としてもよい。カチオン化に要する時間の観点から、好ましくは、下記一般式(3)で表される単量体(A)を重合してなる構成単位である。重合方法はラジカル重合、カチオン重合及びアニオン重合のいずれでも良い。また、前記(A)としては、1種を用いてもよく、2種以上を併用しても良い。
一般式(3)中、R1は水素原子又はメチル基を表し、R2及びR3はそれぞれ独立して炭素数1〜24のアルキル基を表し、R4は水素原子、炭素数1〜24のアルキル基又は炭素数7〜24のアラルキル基を表し、X-はハロゲンアニオン又はアルキルの炭素数が1〜8のモノアルキル硫酸エステルアニオンを表し、mは1〜10の整数を表し、YはNH又はOを表す。
上記一般式(3)において、R1は上記一般式(1)におけるR1と同様の基であり、好ましいものも同じである。
R2及びR3は上記一般式(1)におけるR2及びR3と同様の基であり、好ましいものも同じである。
R4は上記一般式(1)におけるR4と同様の基であり、好ましいものも同じである。nは上記一般式(1)におけるnと同様の数であり、好ましいものも同じである。X−は上記一般式(1)におけるX−と同様の基であり、好ましいものも同じである。
R2及びR3は上記一般式(1)におけるR2及びR3と同様の基であり、好ましいものも同じである。
R4は上記一般式(1)におけるR4と同様の基であり、好ましいものも同じである。nは上記一般式(1)におけるnと同様の数であり、好ましいものも同じである。X−は上記一般式(1)におけるX−と同様の基であり、好ましいものも同じである。
前記(a)は、以下のアミノ基含有(メタ)アクリレートと無機酸(塩酸、臭化水素酸及びヨウ化水素酸等)又は4級化剤(メチルクロライド、エチルクロライド、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸、ベンジルクロライド、ヘキサデシルクロライド及びオクタデシルクロライド等)とを混合、反応することでアミノ基をカチオン化した単量体である。
アミノ基含有(メタ)アクリレートとしては、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N、N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジオクチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド及びN,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
前記(A)としては、N,N,N−トリメチル−N−(2−アクリロイルオキシエチル)アンモニウムクロライド、N,N,N−トリメチル−N−(2−メタクリロイルオキシエチル)アンモニウムクロライド、N,N,N−トリメチル−N−(2−メタクリロイルオキシエチル)アンモニウムメチルサルフェート、N−ベンジル−N,N−ジメチル−N−(2−メタクリロイルオキシエチル)アンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−エチル−N−(2−メタクリロイルオキシエチル)アンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−エチル−N−(2−メタクリロイルオキシエチル)アンモニウムエチルサルフェート、N,N−ジメチル−N−エチル−N−(2−メタクリロイルオキシプロピル)アンモニウムクロライド、N,N,N−トリメチル−N−(3−アクリロイルアミノプロピル)アンモニウムクロライド及びN,N,N−トリエチル−N−(2−アクリロイルアミノエチル)アンモニウムクロライド等が挙げられる。
前記(A)としては、使用時のべたつき感の観点から、好ましくはN,N,N−トリメチル−N−(2−アクリロイルオキシエチル)アンモニウムクロライド、N,N,N−トリメチル−N−(2−メタクリロイルオキシエチル)アンモニウムクロライド、N,N,N−トリメチル−N−(2−メタクリロイルオキシエチル)アンモニウムメチルサルフェート及びN−ベンジル−N,N−ジメチル−N−(2−メタクリロイルオキシエチル)アンモニウムクロライドである。
前記(A)としては、1種を用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
アミノ基含有(メタ)アクリレートとしては、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N、N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジオクチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド及びN,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
前記(A)としては、N,N,N−トリメチル−N−(2−アクリロイルオキシエチル)アンモニウムクロライド、N,N,N−トリメチル−N−(2−メタクリロイルオキシエチル)アンモニウムクロライド、N,N,N−トリメチル−N−(2−メタクリロイルオキシエチル)アンモニウムメチルサルフェート、N−ベンジル−N,N−ジメチル−N−(2−メタクリロイルオキシエチル)アンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−エチル−N−(2−メタクリロイルオキシエチル)アンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−エチル−N−(2−メタクリロイルオキシエチル)アンモニウムエチルサルフェート、N,N−ジメチル−N−エチル−N−(2−メタクリロイルオキシプロピル)アンモニウムクロライド、N,N,N−トリメチル−N−(3−アクリロイルアミノプロピル)アンモニウムクロライド及びN,N,N−トリエチル−N−(2−アクリロイルアミノエチル)アンモニウムクロライド等が挙げられる。
前記(A)としては、使用時のべたつき感の観点から、好ましくはN,N,N−トリメチル−N−(2−アクリロイルオキシエチル)アンモニウムクロライド、N,N,N−トリメチル−N−(2−メタクリロイルオキシエチル)アンモニウムクロライド、N,N,N−トリメチル−N−(2−メタクリロイルオキシエチル)アンモニウムメチルサルフェート及びN−ベンジル−N,N−ジメチル−N−(2−メタクリロイルオキシエチル)アンモニウムクロライドである。
前記(A)としては、1種を用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記一般式(2)におけるR5は、水素原子又はメチル基である。
上記一般式(2)におけるR6は、炭素数3〜24のアルキル基又は炭素数7〜24のアラルキル基であって、いずれかの位置に1〜6個の水酸基、エーテル基及びアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の置換基を有していても良いアルキル基又はアラルキル基(以下、「官能基α」と略記する)を表す。
つまり、官能基αには、炭素数3〜24のアルキル基、炭素数7〜24のアラルキル基、炭素数3〜24のアルキル基の一部が水酸基、エーテル基、アミド基及びエステル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の置換基で置換されたアルキル基、炭素数7〜24のアラルキル基の一部が水酸基、エーテル基、アミド基及びエステル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の置換基で置換されたアラルキル基が含まれる。
つまり、官能基αには、炭素数3〜24のアルキル基、炭素数7〜24のアラルキル基、炭素数3〜24のアルキル基の一部が水酸基、エーテル基、アミド基及びエステル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の置換基で置換されたアルキル基、炭素数7〜24のアラルキル基の一部が水酸基、エーテル基、アミド基及びエステル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の置換基で置換されたアラルキル基が含まれる。
炭素数3〜24のアルキル基は、直鎖のアルキル基及び分岐のアルキル基が含まれ、具体的には、n−プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、オクタデセニル基、エイコシル基及びテトラコシル基等が挙げられる。
炭素数7〜24のアラルキル基としては、ベンジル基及びフェニルエチル基等が挙げられる。
炭素数7〜24のアラルキル基としては、ベンジル基及びフェニルエチル基等が挙げられる。
官能基αにおいて、置換基の数は、使用時のべたつき感の観点から、0〜5個であることが好ましく、更に好ましくは0〜2個であり、特に好ましくは0〜1個であり、最も好ましくは0個である。
置換基としては、使用時のべたつき感の観点から、エーテル基又はアミド基が好ましく、さらに好ましくはアミド基である。
また、2種以上の置換基を有する場合の置換基の組み合わせは、いずれの組み合わせでもよい。
置換基としては、使用時のべたつき感の観点から、エーテル基又はアミド基が好ましく、さらに好ましくはアミド基である。
また、2種以上の置換基を有する場合の置換基の組み合わせは、いずれの組み合わせでもよい。
R6として、使用時のべたつき感の観点から、好ましくは炭素数3〜24のアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数3〜12のアルキル基であり、特に好ましくは炭素数4〜8のアルキル基である。
上記一般式(2)におけるYは、NH又はOである。Yとしては、使用時のべたつき感の観点から、Oが好ましい。構成単位(b)としては、1種でもよく、2種以上を併用したものでもよい。
本発明の化粧料用共重合体(D)において、構成単位(b)は下記一般式(4)で表される単量体(B)の重合により得られる構成単位が含まれる。重合方法はラジカル重合、カチオン重合及びアニオン重合のいずれでも良い。また、(B)としては、1種を用いてもよく、2種以上を併用しても良い。
上記一般式(4)中、R5は水素原子又はメチル基を表し、R6は炭素数3〜24のアルキル基又は炭素数7〜24のアラルキル基であって、いずれかの位置に1〜6個の水酸基、エーテル基及びアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の置換基を有していても良いアルキル基又はアラルキル基であり、YはNH又はOを表す。
上記一般式(4)において、R5は上記一般式(2)におけるR5と同様の基であり、好ましいものも同じである。R6は上記一般式(2)におけるR6と同様の基であり、好ましいものも同じである。Yは上記一般式(2)におけるYと同様の基であり、好ましいものも同じである。
その他のエチレン性不飽和単量体(C)は、(A)及び(B)以外のエチレン性不飽和単量体である。(C)としては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリルアミド、アルキルの炭素数が1〜2のモノアルキル(メタ)アクリルアミド、アルキルの炭素数が1〜8のジアルキル(メタ)アクリルアミド、ビニルピロリドン、アクリルニトリル、スチレン、炭素数が1〜2のアルキル(メタ)アクリレート、ジアルキル(炭素数1〜8)アミノアルキル(炭素数1〜10)(メタ)アクリルアミド、ジアルキル(炭素数1〜8)アミノアルキル(炭素数1〜10)(メタ)アクリレート、炭素数が1〜8のアルキルビニルイミダゾリン、総炭素数が25以上のポリアルキレン(炭素数2〜4)グリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリアルキレン(炭素数2〜4)グリコールジ(メタ)アクリレート、総炭素数が25以上のアルコキシ(炭素数1〜24)ポリアルキレン(炭素数2〜4)グリコール(メタ)アクリレート、総炭素数が25以上のポリアルキレン(炭素数2〜4)グリコールモノ(メタ)アクリルアミド、ポリアルキレン(炭素数2〜4)グリコールジ(メタ)アクリルアミド及び総炭素数が25以上のアルコキシ(炭素数1〜24)ポリアルキレン(炭素数2〜4)グリコール(メタ)アクリルアミドが含まれる。本発明の化粧料用共重合体は、前記(C)由来の構成単位(c)を有するものであり、前記(C)を必須構成単量体とするが、使用時に皮膚などに与える刺激の観点から、前記(C)としては、(メタ)アクリルアミド、アルキルの炭素数が1〜2のモノアルキル(メタ)アクリルアミド及びアルキルの炭素数が1〜8のジアルキル(メタ)アクリルアミドが好ましく、さらに好ましくは(メタ)アクリルアミド及びアルキルの炭素数が1〜4のジアルキル(メタ)アクリルアミドである。
本発明において、化粧料用共重合体(D)を構成する単位(a)、(b)及び(c)のモル分率は、(a)、(b)及び(c)の合計モル数を基準として、(a)が2〜60モル%、(b)が0.01〜10モル%、(c)が30〜97.99モル%である。
(a)のモル分率は、大気汚染物質の付着と浸透の防止の観点から、5〜50モル%が好ましく、さらに好ましくは10〜45モル%である。
(b)のモル分率は、使用時のべたつきの軽減の観点から、0.1〜7モル%が好ましく、さらに好ましくは0.2〜5モル%である。
(c)のモル分率は、使用時に皮膚などに与える刺激の観点から、43〜94.9モル%が好ましく、さらに好ましくは50〜89.8モル%である。
(a)のモル分率は、大気汚染物質の付着と浸透の防止の観点から、5〜50モル%が好ましく、さらに好ましくは10〜45モル%である。
(b)のモル分率は、使用時のべたつきの軽減の観点から、0.1〜7モル%が好ましく、さらに好ましくは0.2〜5モル%である。
(c)のモル分率は、使用時に皮膚などに与える刺激の観点から、43〜94.9モル%が好ましく、さらに好ましくは50〜89.8モル%である。
前記(D)を構成する単量体(A)、(B)及び(C)のモル分率の範囲は、それぞれ上記(a)、(b)及び(c)のモル分率の範囲と同様であり、好ましい範囲も同様である。
前記(D)の重量平均分子量は、10,000〜5,000,000であり、大気汚染物質の付着と浸透の防止、溶解性及び使用時のべたつき感の観点から、好ましくは50,000〜2,000,000である。分子量が10,000未満では大気汚染物質の付着と浸透の防止ができず、分子量5,000,000を超えると共重合体の溶解性が低くなるとともに使用時にべたつき感が生じるおそれがある。
本発明における重量平均分子量(以下、Mwと略記する)は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(以下、GPCと略記する)にて測定する。測定は次の測定条件に従うものとする。
<GPC測定条件>
GPC機種:HLC−8120GPC、東ソー(株)製
カラム :TSKgel GMHXL2本+TSKgel
Multipore HXL−M、東ソー(株)製
溶媒 :テトラヒドロフラン(THF)
検出装置 :屈折率検出器
基準物質 :標準ポリスチレン(TSKstandard POLYSTYRENE)、東ソー(株)製
<GPC測定条件>
GPC機種:HLC−8120GPC、東ソー(株)製
カラム :TSKgel GMHXL2本+TSKgel
Multipore HXL−M、東ソー(株)製
溶媒 :テトラヒドロフラン(THF)
検出装置 :屈折率検出器
基準物質 :標準ポリスチレン(TSKstandard POLYSTYRENE)、東ソー(株)製
化粧料用共重合体(D)のカチオン電荷密度(meq/g)は、大気汚染物質の付着と浸透の防止、処方安定性、使用時のべたつき感の観点から、0.1〜4.5が好ましく、さらに好ましくは1.0〜3.5である。カチオン電荷密度が0.1meq/g未満では大気汚染物質の付着と浸透の防止できず、4.5meq/gを超える場合では、処方安定性が低くなり、使用時にべたつき感が生じるおそれがある。
カチオン電荷密度とは、前記(D)における単位重量当たりのカチオン電荷の当量数であり、計算によって求めることができる。
カチオン電荷密度とは、前記(D)における単位重量当たりのカチオン電荷の当量数であり、計算によって求めることができる。
前記(D)は、ラジカル重合開始剤(d)、必要によりラジカル重合用連鎖移動剤(e)を用いて、公知の溶液重合(例えば、特開昭55−133413号公報に記載の断熱重合、薄膜重合、噴霧重合等)や、公知の逆相懸濁重合(例えば特公昭54−30710号公報、特開昭56−26909号公報、特開平1−5808号公報に記載のもの)を含む種々の重合法[光重合(例えば特公平6−804公報に記載のもの)、沈澱重合(例えば特開昭61−123610公報に記載のもの)、逆相乳化重合(例えば特開昭58−197398号に記載のもの)等]で製造することができる。
該重合法のうち、工業上の観点から好ましいのは溶液重合、逆相懸濁重合、光重合及び逆相乳化重合、さらに好ましいのは溶液重合である。
該重合法のうち、工業上の観点から好ましいのは溶液重合、逆相懸濁重合、光重合及び逆相乳化重合、さらに好ましいのは溶液重合である。
前記(d)としては、例えばアゾ化合物〔水溶性のもの[アゾビスアミジノプロパン(塩)、アゾビスシアノ吉草酸(塩)等]及び油溶性のもの[アゾビスジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル等]〕;過酸化物〔水溶性のもの[過酢酸、t−ブチルパーオキサイド、過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム等]及び油溶性のもの[ベンゾイルパーオキシド、クメンヒドロキシパーオキシド等]〕が挙げられる。
上記アゾ化合物における塩としては、無機酸(塩酸、硫酸、リン酸、硝酸等)塩及びアルカリ金属(リチウム、ナトリウム、カリウム等)塩、アンモニウム塩等が挙げられる。
上記過酸化物は還元剤と組み合わせてレドックス開始剤として用いてもよく、還元剤としては重亜硫酸塩(重亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸カリウム、重亜硫酸アンモニウム等)、還元性金属塩[硫酸鉄(II)等]、遷移金属塩のアミン錯体[塩化コバルト(III)のペンタメチレンヘキサミン錯体、塩化銅(II)のジエチレントリアミン錯体等]、有機性還元剤〔アスコルビン酸、3級アミン[ジメチルアミノ安息香酸(塩)、ジメチルアミノエタノール等]等〕が挙げられる。
また、アゾ化合物、過酸化物及びレドックス開始剤はそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもいずれでもよい。
上記過酸化物は還元剤と組み合わせてレドックス開始剤として用いてもよく、還元剤としては重亜硫酸塩(重亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸カリウム、重亜硫酸アンモニウム等)、還元性金属塩[硫酸鉄(II)等]、遷移金属塩のアミン錯体[塩化コバルト(III)のペンタメチレンヘキサミン錯体、塩化銅(II)のジエチレントリアミン錯体等]、有機性還元剤〔アスコルビン酸、3級アミン[ジメチルアミノ安息香酸(塩)、ジメチルアミノエタノール等]等〕が挙げられる。
また、アゾ化合物、過酸化物及びレドックス開始剤はそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもいずれでもよい。
前記(d)のうち、得られる化粧料用共重合体(D)の水不溶解分低減の観点からアゾ化合物が好ましい。
また、前記(d)の使用量は、前記(D)の分子量を適度にする観点から、前記(D)を構成する単量体の全重量に基づいて、好ましくは0.01〜3.0重量%であり、さらに好ましくは0.1〜2.0重量%である。
また、前記(d)の使用量は、前記(D)の分子量を適度にする観点から、前記(D)を構成する単量体の全重量に基づいて、好ましくは0.01〜3.0重量%であり、さらに好ましくは0.1〜2.0重量%である。
前記(e)としては特に限定なく、例えば分子内に1つ又は2つ以上の水酸基を有する化合物[分子量32以上かつ数平均分子量(以下、Mnと略記する)50,000以下のものが含まれ、例えばメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール(分子量100以上かつMn50,000以下)及びポリエチレンポリプロピレングリコール(分子量100以上かつMn50,000以下)等]、アンモニア、分子内に1つ又は2つ以上のアミノ基を有する化合物[例えばアミン(炭素数1〜30ものが含まれ、例えばメチルアミン、ジメチルアミン、トリエチルアミン及びプロパノールアミン)]、後述する分子内に1つ又は2つ以上のチオール基を有する化合物、(次)亜リン酸化合物〔亜リン酸、次亜リン酸、及びこれらの塩[アルカリ金属(Na、K等)塩等]、並びにこれらの誘導体等〕等が挙げられる。
これらのうち、化粧料用共重合体(D)の分子量制御の観点から、好ましくは分子内に1つ又は2つ以上のチオール基を有する化合物である。
これらのうち、化粧料用共重合体(D)の分子量制御の観点から、好ましくは分子内に1つ又は2つ以上のチオール基を有する化合物である。
分子内に1つ又は2つ以上のチオール基を有する化合物には、以下の(1)、(2)、これらの混合物及びこれらの塩[アルカリ金属(例えばリチウム、ナトリウム及びカリウム等)塩、アルカリ土類金属(例えばマグネシウム及びカルシウム等)塩、アンモニウム塩、アミン(炭素数1〜20)塩及び無機酸(例えば塩酸、硫酸、硝酸及びリン酸等)塩等]が含まれる。
(1)1価チオール
脂肪族チオール[炭素数1〜20のものが含まれ、アルキルチオール(例えばメタンチオール、エタンチオール、プロパンチオール、n−オクタンチオール、n−ドデカンチオール、ヘキサデカンチオール、n−オクタデカンチオール等)、チオール酸(メルカプト酢酸、3−メルカプトプロピオン酸、チオマレイン酸等)、2−メルカプトエタノール、1−チオグリセロール、チオグリコール酸モノエタノールアミン、システイン及び2−メルカプトエチルアミン等]、脂環式チオール(炭素数5〜20のものが含まれ、例えばシクロペンタンチオール及びシクロヘキサンチオール等)及び芳香(脂肪)族チオール(炭素数6〜12のものが含まれ、例えばベンゼンチオール、ベンジルメルカプタン及びチオサリチル酸等)が挙げられる。
(1)1価チオール
脂肪族チオール[炭素数1〜20のものが含まれ、アルキルチオール(例えばメタンチオール、エタンチオール、プロパンチオール、n−オクタンチオール、n−ドデカンチオール、ヘキサデカンチオール、n−オクタデカンチオール等)、チオール酸(メルカプト酢酸、3−メルカプトプロピオン酸、チオマレイン酸等)、2−メルカプトエタノール、1−チオグリセロール、チオグリコール酸モノエタノールアミン、システイン及び2−メルカプトエチルアミン等]、脂環式チオール(炭素数5〜20のものが含まれ、例えばシクロペンタンチオール及びシクロヘキサンチオール等)及び芳香(脂肪)族チオール(炭素数6〜12のものが含まれ、例えばベンゼンチオール、ベンジルメルカプタン及びチオサリチル酸等)が挙げられる。
(2)多価チオール
ジチオール[脂肪族(炭素数2〜40)ジチオール(例えばエタンジチオール、ジエチレンジチオール、トリエチレンジチオール、プロパンジチオール、1,3−又は1,4−ブタンジチオール、1,6−ヘキサンジチオール、ネオペンタンジチオール等)、脂環式(炭素数5〜20)ジチオール(例えばシクロペンタンジチオール及びシクロヘキサンジチオール等)並びに芳香(脂肪)族(炭素数6〜16)ジチオール(例えばベンゼンジチオール、ビフェニルジチオール等)、トリチオール(炭素数3〜20のものが含まれ、例えばチオグリセリン等)等が挙げられる。
ジチオール[脂肪族(炭素数2〜40)ジチオール(例えばエタンジチオール、ジエチレンジチオール、トリエチレンジチオール、プロパンジチオール、1,3−又は1,4−ブタンジチオール、1,6−ヘキサンジチオール、ネオペンタンジチオール等)、脂環式(炭素数5〜20)ジチオール(例えばシクロペンタンジチオール及びシクロヘキサンジチオール等)並びに芳香(脂肪)族(炭素数6〜16)ジチオール(例えばベンゼンジチオール、ビフェニルジチオール等)、トリチオール(炭素数3〜20のものが含まれ、例えばチオグリセリン等)等が挙げられる。
ラジカル重合用連鎖移動剤(e)の使用量は、化粧料用共重合体(D)の分子量を適度にする観点から、前記(D)を構成する単量体の全重量に基づいて、好ましくは0.01〜3.0重量%であり、さらに好ましくは0.1〜2.0重量%である。
前記(D)の製造方法のうち溶液重合法としては、例えば次の方法が挙げられる。
溶媒(f)及び必要に応じてラジカル重合用連鎖移動剤(e)を重合槽に仕込み、加熱しながら所定の重合温度(前記(D)の重量平均分子量を適度にする観点から、40〜100℃が好ましく、さらに好ましくは50〜80℃)に調整した後、槽内を不活性ガス(例えば窒素)で十分置換する。
一方、単量体(A)、(B)、(C)、ラジカル重合開始剤(d)及び溶媒(f)を加えたモノマー溶液を調製し、不活性ガスで十分置換した後、撹拌下で重合槽内に投入し、懸濁させながら重合させる。
モノマー溶液の投入方法としては、一括投入又は滴下のいずれでもよい。また、その際モノマー溶液としては、前記(A)、(B)、(C)、(d)及び(f)の均一溶液としてもよいし、別々の溶液とした上で、滴下直前で混合してもよいし、別々に同時滴下してもよい。モノマー溶液等を不活性ガスで置換する方法としては、モノマー溶液等に不活性ガスをバブリング供給する方法、滴下ライン中でスタティックミキサー等により不活性ガスをブレンドする方法等が挙げられ、重合の均一性の観点からスタティックミキサーで不活性ガスをブレンドする方法が好ましい。
溶媒(f)及び必要に応じてラジカル重合用連鎖移動剤(e)を重合槽に仕込み、加熱しながら所定の重合温度(前記(D)の重量平均分子量を適度にする観点から、40〜100℃が好ましく、さらに好ましくは50〜80℃)に調整した後、槽内を不活性ガス(例えば窒素)で十分置換する。
一方、単量体(A)、(B)、(C)、ラジカル重合開始剤(d)及び溶媒(f)を加えたモノマー溶液を調製し、不活性ガスで十分置換した後、撹拌下で重合槽内に投入し、懸濁させながら重合させる。
モノマー溶液の投入方法としては、一括投入又は滴下のいずれでもよい。また、その際モノマー溶液としては、前記(A)、(B)、(C)、(d)及び(f)の均一溶液としてもよいし、別々の溶液とした上で、滴下直前で混合してもよいし、別々に同時滴下してもよい。モノマー溶液等を不活性ガスで置換する方法としては、モノマー溶液等に不活性ガスをバブリング供給する方法、滴下ライン中でスタティックミキサー等により不活性ガスをブレンドする方法等が挙げられ、重合の均一性の観点からスタティックミキサーで不活性ガスをブレンドする方法が好ましい。
前記(f)としては、水及び親水性有機溶媒(炭素数1〜4のアルコール、グリコール溶剤及びケトン溶剤等)等が挙げられ、水と親水性有機溶媒の混合溶媒でもよい。
炭素数1〜4のアルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール及びt−ブチルアルコール等が挙げられる。
グリコール溶剤としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−ブチレングリコール及び1,3−ブチレングリコール等、前記各種グリコール溶剤のモノアルキルエーテル:エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル及びジプロピレングリコールモノメチルエーテル等、及び前記各種グリコール溶剤のジアルキルエーテル:エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル及びジエチレングリコールイソプロピルメチルエーテル等が挙げられる。
ケトン溶剤としてはアセトン及びメチルエチルケトン等が挙げられる。
炭素数1〜4のアルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール及びt−ブチルアルコール等が挙げられる。
グリコール溶剤としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−ブチレングリコール及び1,3−ブチレングリコール等、前記各種グリコール溶剤のモノアルキルエーテル:エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル及びジプロピレングリコールモノメチルエーテル等、及び前記各種グリコール溶剤のジアルキルエーテル:エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル及びジエチレングリコールイソプロピルメチルエーテル等が挙げられる。
ケトン溶剤としてはアセトン及びメチルエチルケトン等が挙げられる。
本発明の化粧料用共重合体(D)は、大気汚染物質の付着を防止するための化粧料(E)に用いることができる。
本発明の化粧料(E)は、上記化粧料用共重合体(D)及び水を含有するものである。
前記(E)中の共重合体(D)の含有量は、大気汚染物質の付着と浸透の防止の観点から、前記(E)の重量を基準として0.01〜20重量%が好ましく、さらに好ましくは1〜10重量%である。
前記(E)中の共重合体(D)の含有量は、大気汚染物質の付着と浸透の防止の観点から、前記(E)の重量を基準として0.01〜20重量%が好ましく、さらに好ましくは1〜10重量%である。
前記(E)は、例えば、スキンケア、ヘアケア用途に好適に使用される。本発明は化粧料の剤形 は、スプレー、ローション、紛体、固体等の任意の剤形とすることができる。
具体的な用途としては、例えば、洗顔料、洗浄料、クレンジング、化粧水、クリーム、乳液、ゲル、美容液、美容オイル、パック、フェイスマスク、シェービングローション、サンスクリーン、アフターサンローション、日焼け用製剤、デオドランドローション、ボディローション、ハンドケアローション、フットケアローション、ボディオイル、化粧下地、ファンデーション、リキッドファンデーション、頬紅、アイシャドウ、マスカラ、アイライナー、アイブロウ、口紅、リップクリーム、リップグロス、リップライナー、ヘアワックス、ヘアムース、ヘアジェル、ヘアオイル、ヘアスプレー、ヘアミスト、ヘアローション、アウトバストリートメント、アウトバスコンディショナーなどが挙げられる。
具体的な用途としては、例えば、洗顔料、洗浄料、クレンジング、化粧水、クリーム、乳液、ゲル、美容液、美容オイル、パック、フェイスマスク、シェービングローション、サンスクリーン、アフターサンローション、日焼け用製剤、デオドランドローション、ボディローション、ハンドケアローション、フットケアローション、ボディオイル、化粧下地、ファンデーション、リキッドファンデーション、頬紅、アイシャドウ、マスカラ、アイライナー、アイブロウ、口紅、リップクリーム、リップグロス、リップライナー、ヘアワックス、ヘアムース、ヘアジェル、ヘアオイル、ヘアスプレー、ヘアミスト、ヘアローション、アウトバストリートメント、アウトバスコンディショナーなどが挙げられる。
スプレーとして用いる場合、水、低級アルコール(例えばエチルアルコール等)、揮発性油等を含む水溶液を原液として用い、原液中に化粧料用共重合体を配合することが好ましい。
本発明の化粧料(E)には、本発明の効果を損なわない範囲内で、必要に応じて、さらに界面活性剤、油性成分、ワックス、高級アルコール、極性脂質、高分子化合物、生理活性物質、紫外線吸収・散乱剤、シリコン、キレート剤、保湿剤、紛体、顔料、防腐剤、香料、色素などを配合することができる。
例えば、界面活性剤としてはラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル酢酸ナトリウムなどのアニオン界面活性剤、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタインなどの両性界面活性剤、ラウリルジメチルアミンオキシド、モノステアリン酸グリセリン、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、ジステアリン酸ポリエチレングリコール、モノラウリン酸ソルビタン、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、ポリオキシエチレンジオレイン酸メチルグルコシド、モノステアリン酸エチレングリコールなどの非イオン界面活性剤、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウムなどのカチオン性界面活性剤が挙げられる。
油性成分としてはスクワラン、流動パラフィンなどの炭化水素類、オリーブ油、マカダミアンナッツ油、ホホバ油などの植物油、牛脂などの動物油、トリイソオクタン酸グリセリル、ミリスチン酸イソプロピル、イソオクタン酸セチル、パルミチン酸イソオクチルなどのエステル類、ジメチルシリコーン、フェニルメチルシリコーン、シクロメチコンなどのシリコーン類が挙げられる。
ワックスとしてはマイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、シリコーンワックス、セレシン、カルナウバロウ、ライスワックス、ミツロウなどの天然ワックス、ポリエチレンワックス、サゾールワックスなどの合成ワックスが挙げられる。
高級アルコールとしては、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコールなどが挙げられる。
極性脂質としては、セラミド類、リン脂質類、コレステロール及びその誘導体、糖脂質類などが挙げられる。
高分子化合物としてはカチオン化セルロース、カチオン化グアーガム、ポリアクリル酸ナトリウム、(カチオン化)ヒドロキシエチルセルロール、タンパク質誘導体、シリコーン類などが挙げられる。
生理活性物質としては、アスコルビン酸、アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム、パルミチン酸アスコルビル、ステアリン酸アスコルビル、テトラパルミチン酸アスコルビル、アスコルビン酸グルコシド、アルブチン、エラグ酸、ルシノールなどの美白剤、アミノ酸などのNMF成分、水溶性コラーゲン、エラスチン、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、セラミドなどの肌荒れ防止剤、レチノール、ビタミンAなどの抗老化剤や各種ビタミン類やその誘導体、天然抽出物類などが挙げられる。
紫外線吸収・散乱剤としては、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、メトキシケイヒ酸オクチル、酸化チタン、酸化亜鉛などが挙げられる。
シリコンとしては、ジメチルポリシロキサン、ジメチルポリシロキサンのメチル基の一部に各種の有機基を導入した変性シリコン、環状ジメチルシロキサンなどが挙げられる。
キレート剤としては、エチレンジアミン四酢酸及びその塩、クエン酸及びその塩などが挙げられる。
保湿剤としては、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ピロリドンカルボン酸などが挙げられる。
紛体としては、タルク、セリサイト、マイカ、合成マイカ、シリカ、アルミナ、窒化ホウ素などの無機紛体類、ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、セルロース粉末、ウレタン粉末、シルク粉末などの有機紛体類などが挙げられ、これらはオルガノポリシロキサン、フッ化化合物、脂肪酸、金属石けん、油剤、界面活性剤などの通常公知の処理剤によって表面処理を施していてもよい。
顔料としては、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄などの無機顔料、赤色202号、赤色228号、黄色4号、黄色5号、青色1号、青色404号、橙201号、緑201号、紫201号などの有機色素類などが挙げられ、これらは通常公知の処理剤によって表面処理を施していてもよい。
防腐剤としては、メチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、フェノキシエタノールなどが挙げられる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。以下、特に定めない限り、%は重量%、部は重量部を示す。
<実施例1>
2つの滴下ロート、撹拌、窒素導入管、冷却管及び温度調節機能の付いた反応容器に、イソプロパノール15部、水138部を仕込んだ。滴下ロートにN,N,N−トリメチル−N−(2−メタクリロイルオキシエチル)アンモニウムクロライドの78%水溶液60部、2−エチルヘキシルアクリレート0.9部、アクリルアミド50%水溶液104部、イソプロパノール7部、水0.1部を仕込んで均一になるまで撹拌し、単量体溶液を調製した。もう一つの滴下ロートに2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジハイドロクロライド0.05部、イソプロパノール1部、水9部を仕込んで均一になるまで撹拌し、開始剤溶液を調製した。反応容器内も均一溶液になるまで撹拌し、40℃の恒温槽中で内容物の温度を40℃に調整し、反応系内を窒素で充分に置換後(気相酸素濃度10ppm以下)内容物の温度を40〜50℃に調節し、2時間かけて単量体溶液と開始剤溶液を同時に滴下ロートから反応容器へ滴下し、さらに20時間反応、熟成させた。重合完結後、内容物を取り出し、細断後、循風乾燥機中、50℃で10時間乾燥させ、さらにミキサーで粉砕して粒子状の水溶性共重合体(D−1)104部を得た(重量平均分子量500,000)。これを化粧料用共重合体として用いた。
2つの滴下ロート、撹拌、窒素導入管、冷却管及び温度調節機能の付いた反応容器に、イソプロパノール15部、水138部を仕込んだ。滴下ロートにN,N,N−トリメチル−N−(2−メタクリロイルオキシエチル)アンモニウムクロライドの78%水溶液60部、2−エチルヘキシルアクリレート0.9部、アクリルアミド50%水溶液104部、イソプロパノール7部、水0.1部を仕込んで均一になるまで撹拌し、単量体溶液を調製した。もう一つの滴下ロートに2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジハイドロクロライド0.05部、イソプロパノール1部、水9部を仕込んで均一になるまで撹拌し、開始剤溶液を調製した。反応容器内も均一溶液になるまで撹拌し、40℃の恒温槽中で内容物の温度を40℃に調整し、反応系内を窒素で充分に置換後(気相酸素濃度10ppm以下)内容物の温度を40〜50℃に調節し、2時間かけて単量体溶液と開始剤溶液を同時に滴下ロートから反応容器へ滴下し、さらに20時間反応、熟成させた。重合完結後、内容物を取り出し、細断後、循風乾燥機中、50℃で10時間乾燥させ、さらにミキサーで粉砕して粒子状の水溶性共重合体(D−1)104部を得た(重量平均分子量500,000)。これを化粧料用共重合体として用いた。
<実施例2〜8>
表1に示す単量体を表1に示す量(モル%)用いて、実施例1と同様にして共重合体(D−2)〜(D−8)を得た。これを化粧料用共重合体として用いた。
表1に示す単量体を表1に示す量(モル%)用いて、実施例1と同様にして共重合体(D−2)〜(D−8)を得た。これを化粧料用共重合体として用いた。
<比較例1>
表1に示す単量体を表1に示す量(モル%)用いて、実施例1と同様にして、共重合体(D’−1)〜(D’−4)を得た。ただし、水溶性共重合体(D’−1)と(D’−2)では、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジハイドロクロライドの量を変更した。
表1に示す単量体を表1に示す量(モル%)用いて、実施例1と同様にして、共重合体(D’−1)〜(D’−4)を得た。ただし、水溶性共重合体(D’−1)と(D’−2)では、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジハイドロクロライドの量を変更した。
<比較例3〜4>
実施例1において、N,N,N−トリメチル−N−(2−メタクリロイルオキシエチル)アンモニウムクロライドを使用せず、2−エチルヘキシルアクリレートの代わりにブチルメタクリレート2.0部を加えること以外は実施例1と同様にして、水溶性共重合体(D’−3)を得た。また、実施例1においてN,N,N−トリメチル−N−(2−メタクリロイルオキシエチル)アンモニウムクロライドとアクリルアミドの量を変更する以外は実施例1と同様にして、共重合体(D’−4)を得た。
実施例1において、N,N,N−トリメチル−N−(2−メタクリロイルオキシエチル)アンモニウムクロライドを使用せず、2−エチルヘキシルアクリレートの代わりにブチルメタクリレート2.0部を加えること以外は実施例1と同様にして、水溶性共重合体(D’−3)を得た。また、実施例1においてN,N,N−トリメチル−N−(2−メタクリロイルオキシエチル)アンモニウムクロライドとアクリルアミドの量を変更する以外は実施例1と同様にして、共重合体(D’−4)を得た。
<評価用フィルターの調整方法>
精製水で固形分濃度を1%に調整した各種化粧料用共重合体(D)水溶液(H)をオムニポアメンブレンフィルターJCWP2500(メルク社製)に0.5mL添加し、60℃で乾燥させたフィルターF−1〜F−8、比較用フィルターF’−1〜F’−4を作製した。
精製水で固形分濃度を1%に調整した各種化粧料用共重合体(D)水溶液(H)をオムニポアメンブレンフィルターJCWP2500(メルク社製)に0.5mL添加し、60℃で乾燥させたフィルターF−1〜F−8、比較用フィルターF’−1〜F’−4を作製した。
<化粧料用共重合体(D)の有害物質除去効果の確認>
フィルターF−1を通過した煙草の煙がリン酸緩衝食塩水D−PBS(−)(富士フィルム和光純薬株式会社製)又はDMEM(ナカライテスク社製)中にバブリングできる、図1に示されるような煙草煙の透過処理装置を用いて測定を行った。
ここで図1に示される装置はサンプル瓶の蓋上部に2つの開口部を有する容器を備えており、この容器内にD−PBS(−)を5mL加えた。2つの開口部にチューブをつなぎ、一方には火をつけた煙草を装着し、その途中にフィルムF1を設置する。もう一方には送風ポンプをつなぎ、ポンプ側に向かって吸引されていくように装着してなるものである。
そしてチューブにつないだ煙草が5分/1本の速度で燃焼するようにポンプを調節しながら煙草の煙をフィルターF1に透過させた。この時のフィルターの外観から汚染物質の付着防止性能を目視で確認し、透過処理D−PBS(−)に含まれるアルデヒドとベンゾピレンの量を以下の方法により測定し、化粧料用共重合体(D)について有害物質除去効果を評価した。結果を表2に示す。
フィルターF−1を通過した煙草の煙がリン酸緩衝食塩水D−PBS(−)(富士フィルム和光純薬株式会社製)又はDMEM(ナカライテスク社製)中にバブリングできる、図1に示されるような煙草煙の透過処理装置を用いて測定を行った。
ここで図1に示される装置はサンプル瓶の蓋上部に2つの開口部を有する容器を備えており、この容器内にD−PBS(−)を5mL加えた。2つの開口部にチューブをつなぎ、一方には火をつけた煙草を装着し、その途中にフィルムF1を設置する。もう一方には送風ポンプをつなぎ、ポンプ側に向かって吸引されていくように装着してなるものである。
そしてチューブにつないだ煙草が5分/1本の速度で燃焼するようにポンプを調節しながら煙草の煙をフィルターF1に透過させた。この時のフィルターの外観から汚染物質の付着防止性能を目視で確認し、透過処理D−PBS(−)に含まれるアルデヒドとベンゾピレンの量を以下の方法により測定し、化粧料用共重合体(D)について有害物質除去効果を評価した。結果を表2に示す。
(フィルターの外観評価基準)
○:フィルターの半分以上が白色のままであり、半分未満が茶色に汚れた状態
△:フィルターの半分未満が白色のままであり、半分以上が茶色に汚れた状態
×:フィルター全体が茶色に汚れた状態
○:フィルターの半分以上が白色のままであり、半分未満が茶色に汚れた状態
△:フィルターの半分未満が白色のままであり、半分以上が茶色に汚れた状態
×:フィルター全体が茶色に汚れた状態
(透過処理D−PBS(−)に含まれるアルデヒドとベンゾピレンの量の測定方法)
透過処理D−PBS(−)の蛍光強度をプレートリーダーで測定し、標準物質の検量線法で定量を行った。アルデヒドは、25mMとなるようNBD−H(東京化成工業製)をN,N−ジメチルホルムアミド(ナカライテスク製)に溶解させ、更に0.05%トリフルオロ酢酸水溶液で1mMに希釈した溶液50μLと1〜10倍に希釈した透過処理D−PBS(−)50μLを室温・遮光下で30分間反応させたのちに蛍光強度(励起波長470nm/蛍光波長550nm)を測定した。ベンゾαピレンは、透過処理D−PBS(−)100μLの蛍光強度(励起波長360nm/蛍光波長450nm)を測定した。アルデヒドの定量にはアクロレイン(東京化成工業製)を水で1mMから0mMまで適宜希釈した水溶液の蛍光強度(励起波長470nm/蛍光波長550nm)から作成した検量線を用いた。ベンゾピレンの定量にはベンゾピレン(Sigma−aldrich社製)をジメチルスルホキシド(ナカライテスク社製)で40μMから0μMまで適宜希釈した溶液の蛍光強度(励起波長360nm/蛍光波長450nm)から作成した検量線を用いた。
透過処理D−PBS(−)の蛍光強度をプレートリーダーで測定し、標準物質の検量線法で定量を行った。アルデヒドは、25mMとなるようNBD−H(東京化成工業製)をN,N−ジメチルホルムアミド(ナカライテスク製)に溶解させ、更に0.05%トリフルオロ酢酸水溶液で1mMに希釈した溶液50μLと1〜10倍に希釈した透過処理D−PBS(−)50μLを室温・遮光下で30分間反応させたのちに蛍光強度(励起波長470nm/蛍光波長550nm)を測定した。ベンゾαピレンは、透過処理D−PBS(−)100μLの蛍光強度(励起波長360nm/蛍光波長450nm)を測定した。アルデヒドの定量にはアクロレイン(東京化成工業製)を水で1mMから0mMまで適宜希釈した水溶液の蛍光強度(励起波長470nm/蛍光波長550nm)から作成した検量線を用いた。ベンゾピレンの定量にはベンゾピレン(Sigma−aldrich社製)をジメチルスルホキシド(ナカライテスク社製)で40μMから0μMまで適宜希釈した溶液の蛍光強度(励起波長360nm/蛍光波長450nm)から作成した検量線を用いた。
(皮膚刺激性の評価)
皮膚刺激性は、ヒト不死化表皮細胞HaCaTを用いた試験で評価を行った。
ヒト不死化表皮細胞HaCaTを96−Well Plateに1wellあたり3.5×10^4個播種し、5%FBSを含むDMEM(富士フィルム和光純薬社製)100μLにて37℃、5%CO2インキュベーターで24時間培養した。次に上述で述べた化粧料用共重合体(D)の有害物質除去効果の確認方法において、D−PBS(−)をDMEMに変更し、煙草の煙を透過処理したDMEMを得た。この透過処理DMEMを1〜5倍に適宜希釈したのちに前日に培養したヒト不死化表皮細胞HaCaTの培地として培地交換を行い、37℃、5%CO2インキュベーターで24時間培養した際の細胞生存率を評価した。細胞生存率の評価ではニュートラルレッドアッセイ法を用いた。精製水に3.3mg/mLとなるように溶解させたニュートラルレッド(富士フィルム和光純薬製)水溶液を、5%FBS含有DMEMで200倍に希釈してニュートラルレッド含有培地を調製した。透過処理DMEMで培養した96−Well PlateをD−PBS(−)で1回洗浄し、ニュートラルレッド含有培地100μLを加えて37℃、5%CO2インキュベーターで2時間培養した後に再びD−PBS(−)で2回洗浄した後に、精製水/メタノール/酢酸=49/50/1で調製したニュートラルレッド抽出液を100μL添加して96−Well Plateを3分間振盪攪拌した。攪拌後、プレートリーダーで吸光度1:550nmと吸光度2:650nmを測定した。吸光度1の値から吸光度2の値を減算し、透過処理DMEMで細胞培養したウェルの吸光度減算値/DMEMで細胞培養したウェルの吸光度減算値より、各サンプルでの細胞生存率を算出した。
皮膚刺激性は、ヒト不死化表皮細胞HaCaTを用いた試験で評価を行った。
ヒト不死化表皮細胞HaCaTを96−Well Plateに1wellあたり3.5×10^4個播種し、5%FBSを含むDMEM(富士フィルム和光純薬社製)100μLにて37℃、5%CO2インキュベーターで24時間培養した。次に上述で述べた化粧料用共重合体(D)の有害物質除去効果の確認方法において、D−PBS(−)をDMEMに変更し、煙草の煙を透過処理したDMEMを得た。この透過処理DMEMを1〜5倍に適宜希釈したのちに前日に培養したヒト不死化表皮細胞HaCaTの培地として培地交換を行い、37℃、5%CO2インキュベーターで24時間培養した際の細胞生存率を評価した。細胞生存率の評価ではニュートラルレッドアッセイ法を用いた。精製水に3.3mg/mLとなるように溶解させたニュートラルレッド(富士フィルム和光純薬製)水溶液を、5%FBS含有DMEMで200倍に希釈してニュートラルレッド含有培地を調製した。透過処理DMEMで培養した96−Well PlateをD−PBS(−)で1回洗浄し、ニュートラルレッド含有培地100μLを加えて37℃、5%CO2インキュベーターで2時間培養した後に再びD−PBS(−)で2回洗浄した後に、精製水/メタノール/酢酸=49/50/1で調製したニュートラルレッド抽出液を100μL添加して96−Well Plateを3分間振盪攪拌した。攪拌後、プレートリーダーで吸光度1:550nmと吸光度2:650nmを測定した。吸光度1の値から吸光度2の値を減算し、透過処理DMEMで細胞培養したウェルの吸光度減算値/DMEMで細胞培養したウェルの吸光度減算値より、各サンプルでの細胞生存率を算出した。
(使用感の評価)
化粧料用共重合体(D)を含む化粧料(E)のべたつき感について評価した。下記に記載の配合にしたがって化粧料を調整し、化粧料(E)の使用時のべたつき感を10人のパネラーが以下の方法により評価した。各パネラーの前腕の内側を水で洗浄してタオルで水分を拭きとり、15分間乾燥させた後に、前記(E)を1g塗布し、肌のべたつき感についての官能評価結果を点数で表し、その平均点で評価した。
<化粧料(E)>
化粧料用共重合体(D):5.0部
1,3−ブチレングリコール:2.0部
グリセリン:5部
キサンタンガム:0.1部
ヒアルロン酸ナトリウム:0.001部
フェノキシエタノール:0.5部
水:87.4部
<採点基準>
べたつき感がなく使用感が非常に良い:5点
べたつき感がなく使用感が良い:4点
普通:3点
若干べたつき感を感じる:2点
べたつき感が強く使用感が悪い:1点
化粧料用共重合体(D)を含む化粧料(E)のべたつき感について評価した。下記に記載の配合にしたがって化粧料を調整し、化粧料(E)の使用時のべたつき感を10人のパネラーが以下の方法により評価した。各パネラーの前腕の内側を水で洗浄してタオルで水分を拭きとり、15分間乾燥させた後に、前記(E)を1g塗布し、肌のべたつき感についての官能評価結果を点数で表し、その平均点で評価した。
<化粧料(E)>
化粧料用共重合体(D):5.0部
1,3−ブチレングリコール:2.0部
グリセリン:5部
キサンタンガム:0.1部
ヒアルロン酸ナトリウム:0.001部
フェノキシエタノール:0.5部
水:87.4部
<採点基準>
べたつき感がなく使用感が非常に良い:5点
べたつき感がなく使用感が良い:4点
普通:3点
若干べたつき感を感じる:2点
べたつき感が強く使用感が悪い:1点
評価結果を表2に示す。比較例5は評価物質を塗布していないメンブレンフィルターのみの条件である。表2にあるように比較例1,3では比較例5と同等量のアルデヒドとベンゾピレンが検出されており、HaCaT細胞の生存率も低くなっていた。比較例2,4では有害物質除去効果とHaCaT細胞の生存率に改善が見られたが、化粧料にした際に比較例2,4ではべたつき感が強く使用感が悪かった。一方で実施例1〜8では比較例5と比較してアルデヒドとベンゾピレンの検出量が下がっており、またフィルターの外観も良いことが分かり、HaCaT細胞の生存率も高くなっていた。このことから、実施例1〜8では大気汚染物質の付着と浸透を防ぐことで皮膚刺激性が低くなることが分かった。また製剤評価でも使用時のべたつき感の両方が良好な結果を示した。
<化粧料(E)を用いた酸化ストレス評価>
上記化粧料(E)を用いて、テープストリッピングで得られた角層を用いた酸化ストレス評価を行った。各パネラーの前腕の内部を水で洗浄してタオルで水分を拭いて15分間乾燥させた後に、粘着テープ(ニチバン製)を用いてテープストリッピングを行い、角層付きテープを得た。この角層付きテープをハイクラフトテープ(ニチバン社製)の非粘着面に貼り付け、クラフトテープごと角層付きテープを5mm四方に切り取り、得られた角層付きテープをスライドガラスに押し付けることで貼り付けた。このスライドガラスをキシレン(ナカライテスク社製)に一晩浸漬させて粘着テープの粘着剤を溶解させることで取り除き、風乾することで角層細胞を転写したスライドガラスを得た。
得られたスライドガラスの角層細胞が転写された部分に対して、化粧料(E)0.05gを均一に塗布して30分以上乾燥させた。このスライドガラスに対してタバコを5分/1本の速度で燃焼させながらタバコの火から3cm離してタバコの副流煙に暴露させた後にアセトン(富士フィルム和光純薬社製)で角層が剥がれないようかけ洗いした後に、流水で30分以上浸漬させて化粧料(E)を取り除き、一晩風乾させた。このスライドガラスを0.1Mの2−morpholinoethame sulfonic acnid緩衝液(pH5.5、以下MES緩衝液)に3分間浸漬させた後に、20μMのFluorescein−5−thiosemicarbazidを含むMES緩衝液に遮光下で1時間浸漬させて、角層のカルボニル化タンパクを蛍光ラベル化した。得られたカルボニル化タンパクをラベルした角層付きスライドガラスを蛍光顕微鏡にて観察を行い、得られた蛍光画像5枚を解析して細胞面積当たりの蛍光強度からカルボニル化タンパクレベルを算出した。なお、解析に当たりタバコの副流煙を当てずにカルボニル化タンパクをラベル化した角層のカルボニル化タンパクレベルを1.0として相対評価を行った。カルボニル化タンパクレベルが1.7以上を示す場合、角層細胞がストレスの影響を受けていることを示す。
上記化粧料(E)を用いて、テープストリッピングで得られた角層を用いた酸化ストレス評価を行った。各パネラーの前腕の内部を水で洗浄してタオルで水分を拭いて15分間乾燥させた後に、粘着テープ(ニチバン製)を用いてテープストリッピングを行い、角層付きテープを得た。この角層付きテープをハイクラフトテープ(ニチバン社製)の非粘着面に貼り付け、クラフトテープごと角層付きテープを5mm四方に切り取り、得られた角層付きテープをスライドガラスに押し付けることで貼り付けた。このスライドガラスをキシレン(ナカライテスク社製)に一晩浸漬させて粘着テープの粘着剤を溶解させることで取り除き、風乾することで角層細胞を転写したスライドガラスを得た。
得られたスライドガラスの角層細胞が転写された部分に対して、化粧料(E)0.05gを均一に塗布して30分以上乾燥させた。このスライドガラスに対してタバコを5分/1本の速度で燃焼させながらタバコの火から3cm離してタバコの副流煙に暴露させた後にアセトン(富士フィルム和光純薬社製)で角層が剥がれないようかけ洗いした後に、流水で30分以上浸漬させて化粧料(E)を取り除き、一晩風乾させた。このスライドガラスを0.1Mの2−morpholinoethame sulfonic acnid緩衝液(pH5.5、以下MES緩衝液)に3分間浸漬させた後に、20μMのFluorescein−5−thiosemicarbazidを含むMES緩衝液に遮光下で1時間浸漬させて、角層のカルボニル化タンパクを蛍光ラベル化した。得られたカルボニル化タンパクをラベルした角層付きスライドガラスを蛍光顕微鏡にて観察を行い、得られた蛍光画像5枚を解析して細胞面積当たりの蛍光強度からカルボニル化タンパクレベルを算出した。なお、解析に当たりタバコの副流煙を当てずにカルボニル化タンパクをラベル化した角層のカルボニル化タンパクレベルを1.0として相対評価を行った。カルボニル化タンパクレベルが1.7以上を示す場合、角層細胞がストレスの影響を受けていることを示す。
評価結果を表2に示す。比較例5は評価物質を塗布していないメンブレンフィルターのみでの有害物質除去効果、皮膚刺激性の条件及び製剤でのカルボニル化タンパクレベルの条件である。表2にあるように比較例1,3では比較例5と同等量のアルデヒドとベンゾピレンが検出されており、HaCaT細胞の生存率も低くなっていた。比較例2,4では有害物質除去効果とHaCaT細胞の生存率に改善が見られたが、製剤にした際に比較例2,4ではべたつき感が強く使用感が悪かった。一方で実施例1〜8では比較例5と比較してアルデヒドとベンゾピレンの検出量が下がっており、またフィルターの外観も良いことが分かり、HaCaT細胞の生存率も高くなっていた。このことから、実施例1〜8では大気汚染物質の付着と浸透を防ぐことで皮膚刺激性が低くなることが分かった。また製剤評価でも使用時のべたつき感の両方が良好な結果を示していることに加え、角層を用いたカルボニル化タンパクレベルの上昇も大幅に抑えられており、大気汚染物質を由来とする酸化ストレスから角層を保護する働きがあることが分かった。
本発明の化粧料用共重合体は、皮膚及び毛髪に塗布することで、塗布部位に対する有害な大気汚染物質の付着及び浸透を防ぐことができる。また該組成物は乾燥させたフィルムでも同様の効果が認められることから、化粧料の用途に好適に用いることができるほか、例えば医薬品、医療用品、衛生用品の分野への用途にも用いることができる。
T1:煙草(大気汚染物質原として使用)
T2:減圧ポンプへ繋がるチューブ
T3:フィルター
T4:リン酸緩衝食塩水D−PBS(−)又はDMEM
T2:減圧ポンプへ繋がるチューブ
T3:フィルター
T4:リン酸緩衝食塩水D−PBS(−)又はDMEM
Claims (3)
- 下記一般式(1)で表される構成単位(a)と、下記一般式(2)で表される構成単位(b)と、(a)と(b)以外のエチレン性不飽和単量体(C)由来の構成単位(c)とを有する共重合体であって、(a)、(b)及び(c)のモル分率が、(a)、(b)及び(c)の合計モル数を基準として、(a)が2〜60モル%、(b)が0.01〜10モル%、(c)が30〜97.99モル%である化粧料用共重合体(D)。
[式中、R1は水素原子又はメチル基を表し、R2及びR3はそれぞれ独立して炭素数1〜24のアルキル基を表し、R4は水素原子、炭素数1〜24のアルキル基又は炭素数7〜24のアラルキル基を表し、X−はハロゲンアニオン又はアルキルの炭素数が1〜8のモノアルキル硫酸エステルアニオンを表し、nは1〜10の整数を表し、YはNH又はOを表す。]
[式中、R5は水素原子又はメチル基を表し、R6は炭素数3〜24のアルキル基又は炭素数7〜24のアラルキル基であって、いずれかの位置に1〜6個の水酸基、エーテル基及びアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の置換基を有していても良いアルキル基又はアラルキル基であり、YはNH又はOを表す。] - 重量平均分子量が10,000〜5,000,000である請求項1に記載の化粧料用共重合体。
- 請求項1又は2に記載の化粧料用共重合体を含む化粧料であって、前記共重合体の含有量が化粧料の重量を基準として0.01〜20重量%である化粧料(E)。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019091595A JP2020186315A (ja) | 2019-05-14 | 2019-05-14 | 化粧料用共重合体及びそれを含む化粧料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019091595A JP2020186315A (ja) | 2019-05-14 | 2019-05-14 | 化粧料用共重合体及びそれを含む化粧料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020186315A true JP2020186315A (ja) | 2020-11-19 |
Family
ID=73220850
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019091595A Pending JP2020186315A (ja) | 2019-05-14 | 2019-05-14 | 化粧料用共重合体及びそれを含む化粧料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2020186315A (ja) |
-
2019
- 2019-05-14 JP JP2019091595A patent/JP2020186315A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP3057663B1 (en) | Hair care composition | |
RU2731379C2 (ru) | Молекулярно импринтированный полимер для селективного улавливания молекул пахучих веществ | |
GB2545806A (en) | Hair cosmetic composition comprising silicones and surfactants, and cosmetic treatment process | |
DE202017101867U1 (de) | Zusammensetzung zur Haarverfestigung und Mittel zum Festigen der Haare | |
JP6921845B2 (ja) | コンディショニング、カラープロテクティングおよびスタイリングポリマーを含むケラチン基質のためのパーソナルケア組成物 | |
TW200904476A (en) | Water based concentrated product forms of oil-soluble organic UV absorbers | |
EA028536B1 (ru) | Косметическая композиция | |
AU2008266168A1 (en) | Mono-di-and polyol phosphate esters in personal care formulations | |
DE10338883A1 (de) | Verfahren zur Glättung keratinhaltiger Fasern | |
JP2010132567A (ja) | 化粧料 | |
JP2006315987A (ja) | 毛髪化粧料 | |
WO2020153223A1 (ja) | アルキレンオキシド誘導体、消泡剤、潤滑剤、化粧料用基材およびそれを含む化粧料、毛髪用洗浄剤組成物および身体用洗浄剤組成物 | |
DE102004028629A1 (de) | Stabilisierung von Farbstoffen in kosmetischen und dermatologischen Zubereitungen | |
JP2006315986A (ja) | 毛髪化粧料 | |
JPWO2009154269A1 (ja) | 毛髪化粧料 | |
JP2010132566A (ja) | 化粧料 | |
JP2020186315A (ja) | 化粧料用共重合体及びそれを含む化粧料 | |
WO2021104702A1 (de) | Verfahren zur verbesserung des griffgefühls von gefärbtem keratinischem material, insbesondere menschlichen haaren | |
WO2021058240A1 (de) | Mittel zum färben von keratinischem material mit aminosilikon, farbgebender verbindung und esteröl | |
JP5868214B2 (ja) | エアゾール式スプレー | |
JP4312122B2 (ja) | 化粧料 | |
JP5689323B2 (ja) | 化粧料 | |
EA031724B1 (ru) | Композиция для ухода за кожей | |
JP6178001B2 (ja) | シャンプー組成物 | |
WO2020254009A1 (de) | Verfahren zum färben von keratinischem material |