JP2020185537A - 破砕装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 不動歯を位置調整可能とし、破砕が滞る異常時には不動歯を動かして破砕不能物を排出し、破砕可能な状態に復帰させられ、破砕対象物を適切に破砕する状態を確実に維持できる破砕装置を提供する。【解決手段】 不動歯11を複数設け、下部に位置する不動歯を本体フレーム10に対し傾動可能な可動フレーム16に取り付け、この可動フレーム16を動かす流体圧シリンダ17を設けて、流体圧シリンダ17で可動フレーム16及び不動歯11を変位させ、不動歯11と動歯12の間隔を大きく変化させられることから、破砕が滞るなど異常な状態となった場合に、可動フレーム16及び不動歯11を動かして隙間を広げ、破砕不能物を排出して破砕を再開できることとなり、異常状態にも簡略な機構で対応可能として信頼性を確保できる。【選択図】 図1

Description

本発明は、石などの破砕対象物を破砕するジョークラッシャ等の破砕装置に関する。
従来より、石やコンクリート廃材、アスファルト廃材などを所望の大きさに破砕する破砕装置として、ジョークラッシャが使用されている。ジョークラッシャは、固定された不動歯に対して、スイングジョーに取り付けた動歯を動かし、不動歯と動歯との間に導入した破砕対象物を不動歯と動歯で挟んで破砕するものである。
従来のジョークラッシャのうち、多く利用されているシングルトッグル式のジョークラッシャでは、通常、不動歯を固定支持するジョークラッシャの本体フレームに、エンジンやモータ等で回転駆動される回転軸が回転可能に軸支され、この回転軸に軸中心をずらして一体化させて設けられる偏心軸部に対し、スイングジョーがその上部を相対回転可能に取り付けられて支持される。
そして、このスイングジョーの下部が、本体フレームに別途揺動可能として設けられたトッグルプレートの一端部に当接すると共に、トッグルプレートとスイングジョーが互いに離隔せず当接を維持する状態で、スイングジョーがトッグルプレートに対し相対的に揺動可能とされることで、偏心軸部とスイングジョー、トッグルプレート、及び本体フレームが、本体フレームを静止節、偏心軸部を原動節、スイングジョーを従動節とするリンク機構をなし、スイングジョーを不動歯に対して近付けたり離したりする、スイングジョーの揺動を含む所定の動きを繰り返し生じさせられる仕組みである。
スイングジョーの下部に当接するトッグルプレートの、スイングジョーに当接する一端部とは反対側の他端部は、本体フレーム上に設けられたトッグルブロック等の受部材により位置決めされている。この受部材(トッグルブロック)を位置調整し、トッグルプレートの本体フレーム上における揺動中心位置を変化させることで、不動歯に対するスイングジョーの相対位置関係を進退調整でき、スイングジョーに取り付けられた動歯と不動歯との間の隙間を、破砕対象物の破砕で得たい破砕片の粒度分布に合わせて調整可能となっている。
このような動歯と不動歯との間の隙間を調整可能な従来のジョークラッシャの例として、特開2001−70810号公報に開示されるものがある。
特開2001−70810号公報
従来のジョークラッシャは前記特許文献に例示される構成を有しており、トッグルブロックの位置調整によって、不動歯と動歯との間の隙間の大きさを適切に変化させられる。
ただし、トグルブロックには、破砕の際、動歯からスイングジョーとトグルプレートを介して、比較的大きな力が反力として加わることから、位置調整のために可動とされるトグルブロックを破砕時に容易に動かないよう固定する必要があった。こうしたトグルブロックの固定支持のためには、トグルブロックを油圧シリンダ等に連結して強力な支持力を得る機構を採用することが多かった。
しかしながら、ジョークラッシャにおけるスイングジョーの裏側の比較的狭い領域に、破砕のためにスイングジョーの連続運動を生じさせる機構と、トッグルブロックの位置調整による隙間調整の機構と、油圧シリンダ等のトッグルブロックを固定支持するための機構とを、それぞれ併設する必要があることから、こうした機構の構造が複雑となる。特に、油圧シリンダを用いる場合は、スペースの関係で小径のシリンダを採用せざるを得ず、こうした小径のシリンダで大きな支持力を発生させるために、シリンダを作動させる回路の油圧を高くする必要があった。このため、隙間調整に係る各機構は、複雑な構造を有し、付随する油圧回路の圧力が高くなることに基づいて、不具合の発生しやすい、信頼性の低いものとなりがちであり、保守のためのコストが高くなるという課題を有していた。
また、ジョークラッシャでは、不動歯と動歯間に想定より硬い異質な破砕対象物が入るなどして、破砕に係る負荷が過剰となり、破砕を継続できなくなる過負荷状態に陥る危険性があった。こうした過負荷の場合に対応して、従来から、不動歯と動歯との間の隙間を大きくし、過負荷の原因となった破砕対象物が排出されるようにして負荷を減らし、破砕の継続を図る仕組みが提案されていた。しかしながら、こうした従来の過負荷に対応するものは、主にトグルブロックの移動に基づいて動歯を動かし、不動歯と動歯との間の隙間を大きくする機構となっており、この場合、既存の動歯を動かす機構に、過負荷に対応するための機構をさらに付加するものとなることから、装置構造が複雑になり、不具合の発生確率が高まるなど、信頼性がさらに低下してしまう、という課題を有していた。
本発明は前記課題を解消するためになされたもので、不動歯を位置調整可能とし、破砕が滞る異常時には不動歯を動かして、不動歯と動歯の間隔を一時的に大きくして破砕不能物を排出し、破砕可能な状態に復帰させられ、破砕対象物を適切に破砕する状態を確実に維持できる破砕装置を提供することを目的とする。
本発明に係る破砕装置は、破砕対象物に対し固定状態で支持される不動歯と、当該不動歯に対向して配置される動歯とを備え、不動歯に対して動歯を動かして不動歯と動歯の間隔を変化させ、不動歯と動歯との間に入れた破砕対象物を破砕する、ジョークラッシャである破砕装置において、前記不動歯と動歯を支える本体フレームと、当該本体フレームに傾動可能に取り付けられる可動フレームと、一端を可動フレームに、他端を本体フレームにそれぞれ取り付けられ、一端と他端の間隔を可変とされる一又は複数の流体圧シリンダとを備え、前記不動歯が、上下方向に並べて複数配設され、不動歯のうち、少なくとも下部の一又は複数の不動歯が、前記可動フレームに取り付けられて可動フレームと一体に傾動可能とされ、前記流体圧シリンダが、不動歯と動歯の間で破砕対象物の破砕が滞る異常時には、一端と他端との間隔を変化させて、可動フレームを動歯から離れる向きに動かし、少なくとも不動歯下端部と動歯下端部の間隔を大きくするものである。
このように本発明によれば、不動歯を複数設け、下部に位置する不動歯を本体フレームに対し傾動可能な可動フレームに取り付け、この可動フレームを動かす流体圧シリンダを設けて、流体圧シリンダで可動フレーム及び不動歯を変位させ、不動歯と動歯の間隔を大きく変化させられることにより、破砕装置の稼働中において、過負荷で破砕できないなど異常な状態となった場合に、スイングジョーではなく、可動フレーム及び不動歯を動かして隙間を広げ、破砕不能物を排出して破砕を再開できることとなり、異常状態にも簡略な機構で対応可能として信頼性を確保できる。また、不動歯と動歯との間の隙間の調整を、不動歯を動かすことでも実行でき、不動歯と動歯との間の隙間の調整に際して、スイングジョー及び動歯を移動させる機構が必須でなくなり、調整に係る機構を簡略なものにでき、機構の信頼性を向上させられる。
また、本発明に係る破砕装置は必要に応じて、前記流体圧シリンダが、不動歯に対し動歯の存在する側とは反対側となる前記本体フレームの所定箇所に配設され、流体圧制御で一端と他端との間隔を調整されて、可動フレーム及び不動歯の本体フレームに対する位置決めを行うものである。
このように本発明によれば、不動歯に対し動歯の位置する側とは反対側となる本体フレームの所定部位に、可動フレームを動かすための流体圧シリンダを設けるようにして、スイングジョーの作動に関わる各機構から流体圧シリンダを離せることにより、隙間調整のための流体圧シリンダの設置に際してスイングジョーを動かす各機構によるスペース面での制約を受けずに済み、流体圧シリンダの選択の自由度を高められ、例えば流体圧シリンダに大径のものを採用するようにすれば、流体圧シリンダを用いる際の流体圧回路の圧力を低く抑えることができ、流体圧シリンダを作動させる機構の負担を小さくして不具合を生じにくくし、機構の信頼性をより一層向上させられる。
また、本発明に係る破砕装置は必要に応じて、前記不動歯のうち、上部の一又は複数の不動歯が、前記本体フレームに取付けられて固定され、前記可動フレームにおける傾動の中心軸が、本体フレームにおける前記上部の不動歯に対し動歯の存在する側とは反対側の部位に配置され、不動歯と動歯との間の領域から隔離されるものである。
このように本発明によれば、可動フレームの傾動の中心軸を、本体フレームに固定された上部の不動歯における動歯のある側とは反対側のスペースに位置させ、不動歯と動歯との間の領域に投入される破砕対象物と、可動フレームの傾動中心軸との接触が生じ得ないようにすることにより、可動フレームの傾動に係る要部が破砕対象物との接触による影響を受けず、可動フレームの劣化を抑えられ、可動フレーム傾動に係る不具合の発生を防止できる。
また、本発明に係る破砕装置は必要に応じて、前記可動フレームが、側端の一部を本体フレームの側部寄りに配設され、前記流体圧シリンダが、一端を可動フレームの前記側端の一部に取り付けられ、全体として本体フレームの側部寄りに設けられ、前記本体フレームにおける、不動歯に対し動歯の存在する側とは反対側の領域であって、且つ、流体圧シリンダの存在しない、本体フレームの中央部の領域が、破砕装置の不動歯と動歯との間に投入される直前で選別、分離された、破砕対象外の大きさの小片を破砕装置下方に向けて通過させる排出通路とされるものである。
このように本発明によれば、流体圧シリンダを本体フレーム側部に寄せて配設し、流体圧シリンダで可動フレームを動かして不動歯と動歯との間の隙間を調整可能としつつ、流体圧シリンダの配置されていない本体フレーム中央部の領域を通じて破砕対象物から分離された小片を排出可能とすることにより、小片の排出通路と流体圧シリンダを無理なく効率的に配置して、破砕前の小片選別、分離を問題なく実行でき、選別された破砕対象範囲内の大きさの破砕対象物のみを破砕装置に投入して破砕を行え、破砕片の粒度分布に影響を与える破砕対象外の大きさの小片の破砕片への混入を回避でき、あらかじめ設定された不動歯と動歯との間の隙間の大きさに対応した破砕片を破砕後に得ることができ、破砕片の大きさを適切に管理できる。また、破砕対象物から選別、分離された小片を最短の経路で排出可能とする仕組みを簡略な構造で実現でき、装置のコストダウンが図れる。
本発明の一実施形態に係る破砕装置の概略構成説明図である。 本発明の一実施形態に係る破砕装置の概略平面図である。 本発明の一実施形態に係る破砕装置における可動フレーム及び流体圧シリンダの配設状態説明図である。 本発明の一実施形態に係る破砕装置における不動歯と動歯間の隙間調整状態説明図である。 本発明の一実施形態に係る破砕装置における不動歯の過負荷対応状態説明図である。 本発明の一実施形態に係る破砕装置の過負荷対応状態における概略平面図である。
以下、本発明の一実施形態に係る破砕装置を前記図1ないし図6に基づいて説明する。本実施形態では、破砕装置がシングルトッグル式のジョークラッシャである例について説明する。
前記各図において本実施形態に係る破砕装置1は、破砕対象物に対し固定状態として本体フレーム10で支持される不動歯11と、この不動歯11に対向して配置される動歯12と、この動歯12を取り付けられて少なくとも揺動可能に本体フレーム10に配設されるスイングジョー13と、スイングジョー13の下部に一端部を当接させて設けられるトッグルプレート14と、トッグルプレート14の他端部に当接するようにして本体フレーム10に位置調整可能として設けられるトッグルブロック15と、本体フレーム10に傾動可能に取り付けられる可動フレーム16と、可動フレーム16を傾動させる流体圧シリンダ17とを備える構成である。
この破砕装置1は、固定状態の不動歯11に対して動歯12をスイングジョー13と共に動かして、不動歯11と動歯12との間隔を周期変化させ、不動歯11と動歯12との間に供給、導入される破砕対象物を破砕するものである。破砕装置各部の機構については、不動歯11と、この不動歯の一部を取り付けられる可動フレーム16と、この可動フレーム16を動かす流体圧シリンダ17とを除いて、公知のシングルトッグル式のジョークラッシャと同様のものであり、詳細な説明を省略する。
前記不動歯11と動歯12は、それぞれ平板状に形成され、各表面を、複数の突起が波状の横断面をなすように並列する突起面とされる構成である。
このうち、不動歯11は、上下方向に並べて複数配設される。詳細には、不動歯11は、上不動歯11aと下不動歯11bとからなる。
これら不動歯11をなす上不動歯11aと下不動歯11bが、スイングジョー13に取り付けられる動歯12と対向して配置される状態となる。そして、不動歯11と動歯12との間に、下方が狭く上方が広い破砕用空間が形成される。
前記本体フレーム10は、例えば金属製の枠組や板組等による剛性の高い立体構造を有するものであり、安定した地面や床面に固定状態で設置される他、自走式台車上に搭載されることもある。この本体フレーム10が、不動歯11と、動歯12を取り付けられたスイングジョー13とを支持することとなる。
また、本体フレーム10における動歯12に対向する所定箇所には、可動フレーム16が傾動可能に取り付けられる。この可動フレーム16は、その傾動の中心軸が、本体フレーム10における上不動歯11aに対し動歯12の存在する側とは反対側の部位に配置されるように設けられる。すなわち、中心軸は不動歯11と動歯12との間の領域から隔離される。一方、可動フレーム16は、その両側部を本体フレーム10の側面より外側に位置させる大きさとして形成される。ただし、可動フレーム16の側端部は、本体フレーム10の側部寄りに配設されており、本体フレーム側面からの突出を必要最小限にとどめている。
そして、不動歯11のうちの下不動歯11bが、可動フレーム16に着脱可能に取り付けられ、可動フレーム16と一体に傾動可能とされる。こうして下不動歯11bのみが可動フレーム16と一体に傾動することで、可動フレーム16の中心軸には主に回転荷重が加わり、直接加わる破砕荷重の割合を小さく抑えることができ、中心軸を小型化することができる。
一方、上不動歯11aは、本体フレーム10における可動フレーム16上方の傾斜した支持面に着脱可能に取り付けられて固定される。
本体フレーム10の上部には、スイングジョー13の支持のための回転軸20が回転可能に軸支される。
回転軸20は、油圧モータや電動機等の駆動手段50により回転駆動される。この回転軸20上に、回転軸の中心から偏心させた偏心軸部21が一体に設けられ、この偏心軸部周りにスイングジョー13の上端部が相対回転可能に取り付けられる。
前記スイングジョー13は、その上部を回転軸20の偏心軸部21に支持される一方、下部の凹部を、本体フレーム10に別途揺動可能として設けられるトッグルプレート14の一端部に当接させ、この当接を維持するように、下端部に連結されたテンションロッド30で不動歯11に対し離れる向きに付勢される構成である。
前記トッグルプレート14は、金属製の略矩形板状体であり、回転軸20の軸方向(図1の正面方向)と平行な向きとして配設される構成である(図1参照)。
前記トッグルブロック15は、本体フレーム10上に、スイングジョー13に対し進退するように、本体フレーム10の一部に移動可能な向きを拘束されつつ配設される構成である。このトッグルブロック15に設けられた凹部にトッグルプレート14の他端部が揺動可能に当接し、この当接をテンションロッド30の付勢で維持するようにされて、スイングジョー13とトッグルブロック15との間に、トッグルプレート14が介設されることとなる。
トッグルブロック15の近傍の本体フレーム10には、このトッグルブロック15の一部に当接してトッグルブロック15を変位させる位置調整部15aが設けられる。
前記位置調整部15aは、例えば、トッグルブロック15のスイングジョー13から離れた側の面に摺動可能に接触するくさび状部分をねじ機構等で本体フレーム10に対し動かしたり、板状とされた位置調整部をその板厚の異なるものに入れ替えることで、トッグルブロック15を変位させるものなど、公知のジョークラッシャで用いられるものと同様の仕組みとすることができる。
位置調整部15aを用いてトッグルブロック15が変位すると、トッグルプレート14を介してスイングジョー13も傾動することで、スイングジョー13及び動歯12の不動歯11に対する角度を調整できる仕組みである。
前記流体圧シリンダ17は、一端を可動フレーム16の側端部に、他端を本体フレーム10の端部にそれぞれ取り付けられ、一端と他端の間隔を可変とされて、本体フレーム10に対し可動フレーム16及びこれと一体の下不動歯11bを傾動させるものである。
この流体圧シリンダ17は、本体フレーム10における不動歯11に対し動歯12の位置する側とは反対側となる部位で、且つ、本体フレーム10の外側の側部寄りに本体フレーム10を挟むように二つ配設される。そして、流体圧シリンダ17は、流体圧制御で一端と他端との間隔を調整されることで、可動フレーム16及び下不動歯11bの本体フレーム10に対する位置決めを行うこととなる。
また、流体圧シリンダ17は、不動歯11と動歯12の間で破砕が滞る異常時には、その一端と他端との間隔を小さくして可動フレーム16を動歯12から離れる向きに動かし、下不動歯11bと動歯12の間隔を広げる(大きくする)。
これら二つの流体圧シリンダ17の中間となる、本体フレーム10における不動歯11に対し動歯12の存在する側とは反対側の領域であって、且つ、流体圧シリンダ17の存在しない、本体フレーム10の中央部の領域は、排出通路60とされている。この排出通路60は、破砕装置1の不動歯11と動歯12との間に投入される直前で選別、分離された、破砕対象外の大きさの小片を破砕装置下方に向けて通過させるものである。
次に、前記構成に基づく破砕装置における不動歯と動歯間の隙間調整工程と、稼働中の過負荷時の対応状態について説明する。
破砕対象物の破砕を行う前に、不動歯11と動歯12との間の隙間調整を行う場合、流体圧シリンダ17を作動させて、可動フレーム16を移動させ、可動フレーム16と一体の下不動歯11bも移動させる。そして、不動歯11と動歯12との間の隙間、詳細には、下不動歯11b下部と動歯12下部との間の隙間が、得ようとする破砕片の大きさに対応した値となるようにする(図4参照)。
必要に応じて、トッグルブロック15の位置調整部15aを用いて、トッグルブロック15を本体フレーム10に対し移動させてその位置を調整する。テンションロッド30による支持で、スイングジョー13とトッグルプレート14一端部との当接状態、及び、トッグルプレート14他端部とトッグルブロック15との当接状態が維持されていることから、トッグルブロック15が移動すると、トッグルプレート14を介してスイングジョー13も動いて、その傾き状態が変化する。こうして、トッグルブロック15の位置調整により、スイングジョー13の傾きが破砕対象物に対応したものとなるようにする。
最終的に、不動歯11と動歯12との間の隙間が、あらかじめ設定された破砕片の大きさに対応する所望の隙間値に至ったら、流体圧シリンダ17による可動フレーム16及び不動歯の移動が停止し、調整が完了となる。
不動歯11と動歯12との間の隙間の調整完了後、破砕装置の破砕に係る作動を開始させ、破砕対象物を不動歯11と動歯12との間の破砕用空間に供給、導入すると、破砕の結果、不動歯11と動歯12との間の隙間下端部(排出口)から、所望の大きさの破砕片が取り出せることとなる。
一方、破砕を行う破砕装置1の上側には、破砕装置1の不動歯11と動歯12との間に破砕対象物を供給するフィーダ(図示を省略)が設けられており、このフィーダでは、破砕対象物の供給と共に、破砕対象外の大きさの小片を破砕対象物から選別、分離する工程が実行されている。
こうして、破砕対象物が不動歯11と動歯12との間に投入される直前の段階で、破砕対象物から選別、分離される小片に対し、破砕装置1では、二つの流体圧シリンダ17を本体フレーム10側部に寄せて配設し、その分空いた本体フレーム中央部の領域を、分離された小片が破砕装置下方に向けて通過する排出通路60としている。
これにより、小片の排出通路60と流体圧シリンダ17を無理なく効率的に配置して、破砕前の小片選別、分離を問題なく実行できる。そして、分離の結果として、選別された破砕対象範囲内の大きさの破砕対象物のみを破砕装置1に投入して破砕を行え、破砕片の粒度分布に影響を与える破砕対象外の大きさの小片の破砕片への混入を回避でき、あらかじめ設定された不動歯11と動歯12との間の隙間の大きさに対応した破砕片を破砕後に得ることができ、破砕片の大きさを適切に管理できる。また、破砕対象物から選別、分離された小片を、破砕装置の一部を含む最短の経路で排出可能とする仕組みを簡略な構造で実現でき、破砕に関わる各装置のコストダウンが図れる。
続いて、破砕装置の破砕に係る稼働状態について説明する。
破砕の開始に合わせて、駆動手段50により回転軸20が回転駆動され、この回転軸20の回転に伴い、スイングジョー13は動歯12と共に不動歯11に対し近付いたり離れたりする所定の動きを繰り返す。
このスイングジョー13の動きにより、不動歯11と動歯12との間に投入され、不動歯11と動歯12に挟まれた破砕対象物は、不動歯11と動歯12より挟圧力を受ける。この圧力に伴って破砕対象物の一部に応力が集中し、破砕対象物は応力集中箇所を起点として破砕され分割される。
不動歯11と動歯12との間の破砕用空間を、破砕対象物が上から下に進行しながら、破砕力を受けて破砕され、粒度を小さくしていく過程が繰り返されて、最終的に所望の粒度の破砕片が排出される。
こうした破砕装置の稼働中、スイングジョー13を動かす回転軸20の回転状態は、駆動手段50の作動状態として、制御部(図示を省略)により監視されている。そして、この稼働中に、異質な破砕対象物の混入等により破砕が滞り、動歯12及びスイングジョー13の動きが停滞する状態に至ると、スイングジョー13を適切に動かせない回転軸20の異常な回転状態に対応して、駆動手段50が過負荷の状態に陥ることとなる。
この過負荷の状態が検出されると、流体圧シリンダ17で可動フレーム16を動かして不動歯11の下不動歯11bを動歯12に対して離隔させる向きに移動させて、不動歯11下部と動歯12間の隙間を広げるようにする(図5、図6参照)。
不動歯11下部と動歯12間の隙間の拡大に伴い、異常の原因となっていた破砕対象物が排出されて、破砕の滞りが解消されると、動歯12及びスイングジョー13が再度動く状態となる。これにより回転軸20の回転状態も元に戻り、駆動手段50の過負荷も解消されることから、流体圧シリンダ17で可動フレーム16を前記と逆に動かして下不動歯11bを動歯12に対して近付ける向きに移動させ、不動歯11下部と動歯12間の隙間を、破砕片に合わせて設定された元の大きさに戻す。
このように、本実施形態に係る破砕装置においては、不動歯11を複数設け、そのうちの上不動歯11aを本体フレーム10に取り付ける一方、下不動歯11bを本体フレームに対し傾動可能な可動フレーム16に取り付け、この可動フレーム16を動かす流体圧シリンダ17を設けて、不動歯11と動歯12との間の隙間の調整を、流体圧シリンダ17で可動フレーム16及び不動歯11を変位させて行うことから、不動歯11と動歯12との間の隙間の調整に際して、スイングジョー13及び動歯12を移動させる機構が不要となり、調整に係る機構を簡略なものにでき、機構の信頼性を向上させられる。また、破砕装置の稼働中において、過負荷で破砕できないなど異常な状態となった場合にも、スイングジョー13ではなく、可動フレーム16及び不動歯11を動かして隙間を広げ、破砕不能物を排出して破砕を再開できることとなり、異常状態にも簡略な機構で対応可能として信頼性を確保できる。
なお、前記実施形態に係る破砕装置において、可動フレーム16を動かす流体圧シリンダ17を、本体フレーム10の外側に配設する構成としているが、これに限らず、本体フレームの内部に流体圧シリンダと排出通路を並列状態で設ける十分なスペースが確保できる場合には、本体フレームの内側における本体フレーム側部寄りとなる部位に、流体圧シリンダを配設し、可動フレームもその側端部が本体フレーム内に収まる大きさとして、可動フレーム側端部とこれに取り付けられる流体圧シリンダの一端部が本体フレーム内で変位する構成とすることもでき、本体フレーム及び可動フレームの構造を簡略化できる。
この他、排出通路を破砕装置から離れた箇所に設けるなど、本体フレームに重なるように排出通路を設けない場合も、本体フレームの内側に流体圧シリンダを配設することができ、この場合は複数の流体圧シリンダを互いに近付けて並べた状態で本体フレーム内に配設する構成とすることもできる。
また、前記実施形態に係る破砕装置において、破砕前の不動歯11と動歯12との間の隙間調整を行う際には、主に流体圧シリンダ17を作動させて、可動フレーム16を移動させ、この可動フレーム16と一体の下不動歯11bを移動させることで、下不動歯11b下部と動歯12下部との間の隙間を、得ようとする破砕片の大きさに対応させる構成としているが、これに限らず、例えばトッグルブロック15の位置調整部15aを用いて、トッグルブロック15の本体フレーム10に対する位置を調整することで、スイングジョー13及び動歯12を動かし、こうして動歯側を動かすことにより、不動歯11と動歯12との間の隙間を所望の大きさに調整する構成とすることもできる。
この場合も、破砕中に破砕が滞る異常状態には、流体圧シリンダ17を作動させ、可動フレーム16及び下不動歯11bを動かして不動歯11と動歯12との間の隙間を大きくし、破砕不能物を速やかに排出させられる。破砕中の異常状態に対応する機構を不動歯側に設け、破砕片の大きさの調整に係り動歯側を動かす機構と分けることで、異常対応の設定を任意に変更することができ、また、動歯位置を変えて隙間調整を行うための位置調整部他の機構の複雑化を回避でき、不具合の発生しにくいものとすることができる。
さらに、不動歯側の機構に不具合が生じた際でも、不動歯11と動歯12との間の隙間調整は可能な状態を維持でき、破砕装置が稼動不可能になることを避けられる。加えて、破砕中の異常状態に対応する機構を不動歯側に設けて、動歯側の調整機構と分けていることにより、動歯側の調整性能に影響を与えることなく、異常状態に対応する動きを必要に応じて無効化し、不動歯を完全に動かない固定状態とすることも可能となり、そうした状態で破砕を行うことで、自然石などの破砕困難な対象物に対する破砕性能の向上が見込めることとなる。
1 破砕装置
10 本体フレーム
11 不動歯
11a 上不動歯
11b 下不動歯
12 動歯
13 スイングジョー
14 トッグルプレート
15 トッグルブロック
15a 位置調整部
16 可動フレーム
17 流体圧シリンダ
20 回転軸
21 偏心軸部
30 テンションロッド
50 駆動手段
60 排出通路

Claims (4)

  1. 破砕対象物に対し固定状態で支持される不動歯と、当該不動歯に対向して配置される動歯とを備え、不動歯に対して動歯を動かして不動歯と動歯の間隔を変化させ、不動歯と動歯との間に入れた破砕対象物を破砕する、ジョークラッシャである破砕装置において、
    前記不動歯と動歯を支える本体フレームと、
    当該本体フレームに傾動可能に取り付けられる可動フレームと、
    一端を可動フレームに、他端を本体フレームにそれぞれ取り付けられ、一端と他端の間隔を可変とされる一又は複数の流体圧シリンダとを備え、
    前記不動歯が、上下方向に並べて複数配設され、不動歯のうち、少なくとも下部の一又は複数の不動歯が、前記可動フレームに取り付けられて可動フレームと一体に傾動可能とされ、
    前記流体圧シリンダが、不動歯と動歯の間で破砕対象物の破砕が滞る異常時には、一端と他端との間隔を変化させて、可動フレームを動歯から離れる向きに動かし、少なくとも不動歯下端部と動歯下端部の間隔を大きくすることを
    特徴とする破砕装置。
  2. 前記請求項1に記載の破砕装置において、
    前記流体圧シリンダが、不動歯に対し動歯の存在する側とは反対側となる前記本体フレームの所定箇所に配設され、流体圧制御で一端と他端との間隔を調整されて、可動フレーム及び不動歯の本体フレームに対する位置決めを行うことを
    特徴とする破砕装置。
  3. 前記請求項1又は2に記載の破砕装置において、
    前記不動歯のうち、上部の一又は複数の不動歯が、前記本体フレームに取付けられて固定され、
    前記可動フレームにおける傾動の中心軸が、本体フレームにおける前記上部の不動歯に対し動歯の存在する側とは反対側の部位に配置され、不動歯と動歯との間の領域から隔離されることを
    特徴とする破砕装置。
  4. 前記請求項3に記載の破砕装置において、
    前記可動フレームが、側端の一部を本体フレームの側部寄りに配設され、
    前記流体圧シリンダが、一端を可動フレームの前記側端の一部に取り付けられ、全体として本体フレームの側部寄りに設けられ、
    前記本体フレームにおける、不動歯に対し動歯の存在する側とは反対側の領域であって、且つ、流体圧シリンダの存在しない、本体フレームの中央部の領域が、破砕装置の不動歯と動歯との間に投入される直前で選別、分離された、破砕対象外の大きさの小片を破砕装置下方に向けて通過させる排出通路とされることを
    特徴とする破砕装置。
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