JP2020184291A - 電子機器、情報処理システム - Google Patents
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Abstract
Description
しかしながら、近年では、センサの数及び種類は増加傾向にあり、出力情報を管理するCPUの負荷は益々大きくなっている。これに対して、雷や静電気の放電現象、他の電子機器からの電磁波ノイズ等による伝送データのデータ化けなどの事態が発生した場合にCPUでのデータの正当性チェック処理に時間を要してしまうと、CPU側で迅速な対応を取ることができない。
この為、CPUの負荷を低減しつつ、システムを誤動作させる伝送データの異常を、即座に検知でき、更には伝送データの異常を瞬時に正常化できることの重要性が増している状況である。
所定の情報に基づいて、所定の単位毎にデータを生成する生成手段と、
前記生成手段により生成された処理対象の前記単位のデータを第1単位データとして、それよりも前に前記生成手段により生成された前記単位のデータを第2単位データとして、当該第2単位データから得られるハッシュ値を少なくとも含む情報を第1関連付情報として生成し、当該第1関連付情報を処理対象の前記第1単位データに付加する第1処理手段と、
前記第1単位データから得られるハッシュ値を少なくとも含む情報を第2関連付情報として生成し、当該第2関連付情報を処理対象の前記第1単位データに付加する第2処理手段と、
前記第1関連付情報及び前記第2関連付情報が付加された処理対象の前記第1単位データを、前記第2単位データを含む1以上の他の前記単位のデータに対して、ブロックチェーンの技術を利用した対応付けを行って、所定の記憶媒体に記憶させる制御を実行する記憶制御手段と、
を備える。
ブロックチェーンチップCは、基板10に、CPU(Central Processing Unit)11と、記憶部12と、リセットボタン13と、通信部14と、インジケータ15と、識別子16と、電力取得部17とを搭載させた構成となっている。
CPU11は、後述する不揮発性メモリ(キャッシュメモリ)121に予め記録されているプログラム、及びロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
IPLは、不揮発性メモリ(キャッシュメモリ)121にブロックチェーン本体をローディングするためのプログラムである。
IOCSは、周辺機器の制御を実行するプログラムであり、基本ソフトとIOCSとでブロックチェーンチップCを動作させるための基本的なプログラムを構成している。
このように、不揮発性メモリ(キャッシュメモリ)121は、簡単な構成とすることができる。
また、ブロックチェーンチップCは、動作中であっても、後述するリセットボタン13を押下してブロックチェーンチップCをリセットするだけで、ブロックチェーン本体のバージョンアップを容易に行うことができる。
通信部14は、LAN端子141と、入出力(I/O)ポート142と、Bluetooth(登録商標)アンテナ143とを含むように構成させることができる。
この場合、図2(A)に示すように、例えばHUB71にブロックチェーンチップCを複数接続させることで有線LAN100を構築させることができる。
図2(B)に示すように、例えば複数のデバイス相互間の通信が可能なBluetooth−Mesh(登録商標)の技術を利用することで無線LAN200を構築することができる。この場合、例えばマスターとなる1のブロックチェーンチップCをネットワークNに接続させ、その他の1以上のブロックチェーンチップCをスレーブとして機能させる。
従来から存在するAI(人工知能)システムは、中央処理を行う単独のサーバ等に蓄積させた情報に基いて、その傾向を分析して、各種各様の推測を行うものである。ただし、単独のサーバ等に情報を蓄積させる場合、データ破壊のリスクや、データ改竄のリスクが伴う。
これに対して、図1のブロックチェーンチップCをAI(人工知能)システムに適用させた場合、複数のブロックチェーンチップCの夫々がノードとして機能するため、中央処理を行うサーバ等は不要となる。この場合、ブロックチェーンチップCの数を増やすことにより、大型のサーバ以上の処理を行うことも可能となる。
ここで、AI(人工知能)システムでは、入力されたデータそのものの正確性が重要となる。従来のAI(人工知能)システムでは、単独のサーバ等に蓄積させたデータに対する後処理によって信頼性を精査が行われていた。このため、入力された多種多様な情報を単独のサーバ等で処理するため、サーバ等の負荷が大きくなり、CPUによるリアルタイムでの処理を行うことができなくなることがある。
これに対して、ブロックチェーンチップCが適用されたAI(人工知能)システムによれば、ブロックチェーンチップCがデータを取得するセンシングの時点でデータの正確性を保証することが可能となる。
図4に示すセンサシステムは、中央複合チップC1と、n個(nは1以上の任意の整数値)の複合センサユニットU1乃至Unとを含むように構成されている。
図4のセンサシステムにおいては、中央複合チップC1に対して、複合センサユニットU1乃至Unの夫々が有線により接続されている。
複合センサユニットU1は、センサ側複合チップC2−1と、m個(mはnとは独立した1以上の任意の整数値)のセンサS1−1乃至S1−mとを含むように構成されている。
複合センサユニットU2は、センサ側複合チップC2−2と、q個(qはn,mとは独立した1以上の任意の整数値)のセンサS2−1乃至S2−qとを含むように構成されている。
複合センサユニットUnは、センサ側複合チップC2−nと、r個(rはn,m,qとは独立した1以上の任意の整数値)のセンサSn−1乃至Sn−rとを含むように構成されている。
同様にセンサ側複合チップC2−1乃至C2−nは、説明の便宜上図4の例では、複合センサユニットU1乃至Unに各1個備えるものとされているが、特に各1個に限定されず複数個でよい。
同様に、センサS2−1乃至S2−qの夫々を、個々に区別する必要が特にない場合、これらをまとめて「センサS2」と呼ぶ。
同様に、センサSn−1乃至Sn−rの夫々を、個々に区別する必要が特にない場合、これらをまとめて「センサSn」と呼ぶ。
さらに、センサS1乃至Snの夫々を、個々に区別する必要が特にない場合、これらをまとめて「センサS」と呼ぶ。
センサ側複合チップC2は、中央複合チップC1と同様に、図4のブロックチェーンチップCが適用される電子機器であり、複合センサユニットU全体としての処理を実行する。
センサSは、ある対象の情報を収集し、機械が取り扱うことのできる信号に置き換える素子等であり、例えば、温度、湿度、圧力、電流、電圧等について数値化されたデータや、画像データ、音声データの様な非数値のデータ等を外部に出力する各種センサ等である。
具体的には例えば、センサ側複合チップC2は、同一の複合センサユニットU内に備えられるセンサSの夫々を監視する処理を実行する。また、センサ側複合チップC2は、例えば、センサSにより検出されたデータについて伝送、加工等する処理を実行する。
ここで、「データ化け」とは、データ伝送経路やメモリ等において、何らかの要因により本来の値からビットが反転する現象をいう。
ただし、システムの誤動作を誘発する要因は、これには限られない。即ち、例えば、電源電圧の降下やパルスノイズ、太陽風フレア等の磁気嵐等によるデータ破壊の他、センサSの故障等による異常な信号出力等もシステムの誤作動を誘発し得る。本発明の実施形態に係る図4のセンサシステムは、上記の異なる誤作動の要因となり得る各種事象に対して、データ化けを防止するという点で極めて有用である。
この点、例えば、図4のセンサシステムが、センサ側複合チップC2を構成に備えていなかった場合、中央複合チップC1のみが全センサの入出力等の情報を管理する場合、センサS2−2に故障が起こってしまうと、全ての入出力等の情報を、中央複合チップC1のCPUがそのデータの正当性チェック処理をするために、負荷が高くなる場合は、センサS2−2によって出力される異常なデータを速やかに処理することができず、対応することができないことも多い。
他方、図4のセンサシステムが、センサS2やセンサ側複合チップC2を構成に備えている場合には、センサ側複合チップC2−2は、センサS2−2の故障を検知すると、センサS2−2からの異常なデータの外部出力を遮断等することで、センサシステム全体の誤作動を防止することができる。
しかしながら、単にこのようにデータの分散管理を行うだけでは、雷や静電気の放電現象、他の電子機器からの電磁波ノイズ等に対して、防御する術を持たないという課題が生じる。
そこで、このような課題を解決するため、例えば、ブロックチェーン技術を利用して図5に示す構造のデータを、中央複合チップC1及びセンサ側複合チップC2間の伝送データとして採用することとした。
これにより、センサ側複合チップC2の側でもデータ化けや破損に関するチェックが可能であり、また、実際にデータ化けや破損等が発見された場合には、即座にその情報を中央複合チップC1に通知できるため、センサシステム全体として誤作動を防止することができる。
1のセンサ側複合チップC2から中央複合チップC1に伝送されるデータの単位は、図5に示す伝送ブロックB1乃至B3の夫々である。
ここで、図5では、説明の便宜上、3個の伝送ブロックB1乃至B3のみが描画されているが、実際にはn個(nは1以上の任意の整数値であって、その上限は理論上存在しない)の伝送ブロックB1乃至Bnが存在する。そこで、以下、p番目(pは、1乃至nのうち任意の整数値)の伝送ブロックBpに着目して説明する。
伝送ブロックBpは、伝送単位分の実内容を含むデータブロックBDpを有しており、当該データブロックBDpの前に第1関連付情報HDpを付加し、かつ、当該データブロックBDpの後に第2関連付情報FTpを付加する構成を取っている。
第1関連付情報HDpは、ブロックチェーンの技術の利用により、直前に送受信された前回のデータブロックBD(p−1)に基づいて生成されたものである。具体的には例えば、第1関連付情報HDpは、例えば、データブロックBD(p−1)のハッシュ値である。
第2関連付情報FTpは、ブロックチェーンの技術の利用により、送信の対象の今回のデータブロックBDpに基づいて生成されたものである。具体的には例えば、第2関連付情報FTpは、例えば、データブロックBDpのハッシュ値である。
即ち、所定の記録媒体においては、伝送ブロックB1乃至Bpの夫々が数珠繋ぎされたデータ群が記憶されて管理される。
より具体的には、連続する2つの伝送ブロックB(p−1),Bpに注目すると、前の伝送ブロックB(p−1)に含まれる第2関連付情報FT(p−1)と、今回送信対象の伝送ブロックBpに含まれる第1関連付情報HDpとを一致させるルールにより、伝送ブロックB1乃至Bpが数珠繋ぎされる。
即ち、伝送ブロックBpの第1関連付情報HDpと、前の伝送ブロックB(p−1)の第2関連付け情報FT(p−1)とは、同一内容のデータである。また、伝送ブロックBpの第2関連付情報FTpと、次の伝送ブロックB(p+1)の第1関連付け情報HD(p+1)とは、同一内容のデータである。
なお、センサSg−1乃至センサSg−tの夫々を、個々に区別する必要が特にない場合、これらをまとめて「センサSg」と呼ぶ。
センサ側複合チップC2−gは、CPU11gと、記憶部12gとを有している。
また、センサ監視部31gは、センサSgの作動状態に異常があると判定した場合、当該センサSgが検出した信号を遮断する。
なお、第1関連付情報HDkは、本実施形態では、データブロックBDkのヘッダの位置に付加されるが、これは例示に過ぎない。即ち、第1関連付情報HDkの付加の位置は、任意であり、例えば、データブロックBDkのフッタの位置が採用されてもよい。
なお、第2関連付情報FTkは、本実施形態では、データブロックBDkのフッタの位置に付加されるが、これは例示に過ぎない。即ち、第2関連付情報FTkの付加の位置は、任意であり、例えば、データブロックBDkのヘッダの位置が採用されてもよい。
即ち、確認部35gは、記憶部12gに記憶されたデータブロックBD(k−1)に基づいて生成したハッシュ値と、データブロックBDkのヘッダとして付加された第1関連付情報HDkとが一致していれば、記憶部12gに記憶されたデータブロックBD(k−1)に問題がないことが分かる。他方、これらが一致していない場合には、記憶部12gに記憶されたデータブロックBD(k−1)になんらかの問題が生じている可能性が高く、これを基としてデータブロックBDkを生成していた場合は、データブロックBDkも問題を有する可能性が高いといえる。
即ち、記憶制御部36gは、第1関連付情報HDk及び第2関連付情報FTkが付加されたデータブロックBDkを伝送ブロックとして、データブロックBD(k−1)を含む他の伝送ブロックに対する対応付けを、データ化けを検知可能な状況において所定の記憶媒体に記憶させる制御を実行する。
中央複合チップC1のCPU21においては、図6に示す様に、受信制御部61と、データ監視部62と、記憶制御部63と、送信制御部64と、が機能する。
即ち、データ監視部62は、所定の記憶媒体(記憶部22等)に記憶された第2関連付情報FT(k−1)と、受信制御部61により受信されたデータブロックBDkのヘッダとして付加された第1関連付情報HDkとが一致していれば、伝送されたデータブロックBDkに問題がないことが分かる。他方、これらが一致していない場合には伝送されたデータブロックBDkになんらかの問題が生じている可能性が高いといえる。
また、データ監視部62は、データブロックBDkに基づいて生成したハッシュ値と、第2関連付情報FTkとが同一の内容であるか否かを確認する。
即ち、データ監視部62は、データブロックBDkに基づいて生成したハッシュ値と、データブロックBDkにフッタとして付加された第2関連付情報FTkとが一致していれば送信情報に問題がないことが分かる。他方、これらが一致していない場合には、送信情報になんらかの問題が生じている可能性が高いといえる。
即ち、記憶制御部63は、第1関連付情報HDk及び第2関連付情報FTkが付加されたデータブロックBDkを伝送ブロックとして、データブロックBD(k−1)を含む他の伝送ブロックに対する対応付けを、データ化けを検知可能な状況において記憶部22に記憶させる制御を実行する。
図4のセンサシステムは、例えば工場内のロボット管理に適用することができる。
具体的には例えば、複合センサユニットUには、工場内の製造ロボットの各箇所の圧力や温度を検出する各種センサSが設けられている。
当該複合センサユニットU内のセンサ側複合チップC2は、これら各種センサSの検出結果、即ち、工場内の製造ロボットの各箇所の圧力や温度を数値化して、データブロックBDkを生成する。
センサ側複合チップC2は、ブロックチェーンの技術を利用することで、前回の伝送ブロックB(k−1)のデータブロックBD(k−1)に基づいて第1関連付情報HDkを生成し、データブロックBDkに当該第1関連付情報HDkを付加する。
センサ側複合チップC2は、ブロックチェーンの技術を利用することで、今回のデータブロックBDkに基づいて第2関連付情報FTkを生成し、データブロックBDkに当該第2関連付情報FTkを付加する。
センサ側複合チップC2は、第1関連付情報HDk及び第2関連付情報FTkが付加された伝送ブロックBkを、前回の伝送ブロックB(k−1)に対して、ブロックチェーンの技術を利用した対応付けを行って、記憶部12等の所定記憶媒体に記憶させる。
また、センサ側複合チップC2は、伝送ブロックBkを中央複合チップC1に送信する。
中央複合チップC1は、伝送ブロックBkから、各箇所の圧力や温度を数値化した記録を認識する。そして、中央複合チップC1は、工場内の製造ロボットが正確に作動しているかを判定する。
第1効果とは、センサ側複合チップC2及び中央複合チップC1が、製造ロボット及びセンサの動作不良に対応することができる、という効果である。
第2効果とは、センサ側複合チップC2及び中央複合チップC1が、製造ロボット内部における数値のデータ化けやデータ破壊を検出し、工場内製造ロボットの誤動作を防止することができる、という効果である。
図4のセンサシステムは、例えば利用できる空間に制約がある車両制御システム、電車制御システム、船舶制御システム等に適用することができる。
当該複合センサユニットU内のセンサ側複合チップC2は、これら各種センサSの検出結果、即ち、車両制御システム、電車制御システム、船舶制御システムの加速度等を数値化して、データブロックBDkを生成する。
センサ側複合チップC2は、ブロックチェーンの技術を利用することで、前回の伝送ブロックB(k−1)のデータブロックBD(k−1)に基づいて第1関連付情報HDkを生成し、データブロックBDkに当該第1関連付情報HDkを付加する。
センサ側複合チップC2は、ブロックチェーンの技術を利用することで、今回のデータブロックBDkに基づいて第2関連付情報FTkを生成し、データブロックBDkに当該第2関連付情報FTkを付加する。
センサ側複合チップC2は、第1関連付情報HDk及び第2関連付情報FTkが付加された伝送ブロックBkを、前回の伝送ブロックB(k−1)に対して、ブロックチェーンの技術を利用した対応付けを行って、記憶部12等の所定記憶媒体に記憶させる。
また、センサ側複合チップC2は、伝送ブロックBkを中央複合チップC1に送信する。
中央複合チップC1は、伝送ブロックBkから、動作時のセンサの数値の動きの記録を認識する。そして、中央複合チップC1は、センサSの数値の記録に基づいて正常に動作しているのか確認することが可能となる。
その効果とは、センサ側複合チップC2及び中央複合チップC1が、車両、電車、船舶の動作時の数値の動きを記録することにより、データを確認して最適な制御システムの運用が可能になる、という効果である。
図4のセンサシステムは、例えばドローンのデータ管理に適用することができる。
具体的には例えば、複合センサユニットUには、GPS座標、高度等を検出する各種センサSが設けられている。
当該複合センサユニットU内のセンサ側複合チップC2は、これら各種センサSの検出結果、即ち、GPS座標、高度等から、データブロックBDkを生成する。
センサ側複合チップC2は、ブロックチェーンの技術を利用することで、前回の伝送ブロックB(k−1)のデータブロックBD(k−1)に基づいて第1関連付情報HDkを生成し、データブロックBDkに当該第1関連付情報HDkを付加する。
センサ側複合チップC2は、ブロックチェーンの技術を利用することで、今回のデータブロックBDkに基づいて第2関連付情報FTkを生成し、データブロックBDkに当該第2関連付情報FTkを付加する。
センサ側複合チップC2は、第1関連付情報HDk及び第2関連付情報FTkが付加された伝送ブロックBkを、前回の伝送ブロックB(k−1)に対して、ブロックチェーンの技術を利用した対応付けを行って、記憶部12等の所定記憶媒体に記憶させる。
また、センサ側複合チップC2は、伝送ブロックBkを中央複合チップC1に送信する。
中央複合チップC1は、伝送ブロックBkから、GPS座標、高度等を認識する。そして、中央複合チップC1は、ドローンによる各種データを記録しデータの管理を可能にする。
その効果とは、センサ側複合チップC2及び中央複合チップC1により記録された各種データに基づいて、ドローンの探索や点検を行うことが可能になる、という効果である。
図4のセンサシステムは、例えばリース商品の遠隔動作管理に適用することができる。
具体的には例えば、複合センサユニットUには、動作履歴等や故障の前兆を検知する各種センサSが設けられている。
当該複合センサユニットU内のセンサ側複合チップC2は、これら各種センサSの検出結果、即ち、動作履歴等や故障の前兆のデータを数値化して、データブロックBDkを生成する。
センサ側複合チップC2は、ブロックチェーンの技術を利用することで、前回の伝送ブロックB(k−1)のデータブロックBD(k−1)に基づいて第1関連付情報HDkを生成し、データブロックBDkに当該第1関連付情報HDkを付加する。
センサ側複合チップC2は、ブロックチェーンの技術を利用することで、今回のデータブロックBDkに基づいて第2関連付情報FTkを生成し、データブロックBDkに当該第2関連付情報FTkを付加する。
センサ側複合チップC2は、第1関連付情報HDk及び第2関連付情報FTkが付加された伝送ブロックBkを、前回の伝送ブロックB(k−1)に対して、ブロックチェーンの技術を利用した対応付けを行って、記憶部12等の所定記憶媒体に記憶させる。
また、センサ側複合チップC2は、伝送ブロックBkを中央複合チップC1に送信する。
中央複合チップC1は、伝送ブロックBkから、リース商品の各種の数値データを認識する。そして、中央複合チップC1は、リース商品の各種の数値データを記録し、遠隔地からのリース商品の動作管理が可能な状態にする。
その効果とは、リース商品を遠隔地から動作管理することが可能となり、定期点検の手間などを省くことができる、という効果である。
図4のセンサシステムは、例えばゲーム機(例えばパチンコ台、パチスロ機、アーケードゲーム機)のシステム管理に適用することができる。
具体的には例えば、複合センサユニットUには、システムの運用情報を取得する各種センサSが設けられている。
当該複合センサユニットU内のセンサ側複合チップC2は、これら各種センサSの検出結果、即ち、ゲーム機のシステムの運用情報から、データブロックBDkを生成する。
センサ側複合チップC2は、ブロックチェーンの技術を利用することで、前回の伝送ブロックB(k−1)のデータブロックBD(k−1)に基づいて第1関連付情報HDkを生成し、データブロックBDkに当該第1関連付情報HDkを付加する。
センサ側複合チップC2は、ブロックチェーンの技術を利用することで、今回のデータブロックBDkに基づいて第2関連付情報FTkを生成し、データブロックBDkに当該第2関連付情報FTkを付加する。
センサ側複合チップC2は、第1関連付情報HDk及び第2関連付情報FTkが付加された伝送ブロックBkを、前回の伝送ブロックB(k−1)に対して、ブロックチェーンの技術を利用した対応付けを行って、記憶部12等の所定記憶媒体に記憶させる。
また、センサ側複合チップC2は、伝送ブロックBkを中央複合チップC1に送信する。
中央複合チップC1は、伝送ブロックBkから、ゲーム機のシステムの運用情報を認識する。そして、中央複合チップC1は、ブロックチェーンにシステムの運用情報を記録し、機体状態の把握が可能な状態にする。
その効果とは、ブロックチェーンにシステムの運用情報を記録することにより、信用が担保される、という効果である。
図7は、図4のセンサシステムを自動車の制御に適用した場合の例を示すイメージ図である。
上述した第2適用例のように、図4のセンサシステムを車両制御、特に自動車Mの制御に適用した場合、上述の効果の他、例えば以下のような効果を奏することが期待できる。
従来より、自動車を制御する技術として、自律型の自動運転技術や、複数のCPUが各センサから得られたデータを処理することで、各種動作の制御を実行する技術は存在する。
具体的には例えば、自動車のエンジン、トランスミッション、パワーステアリングといったシステムの動作の制御を実行させる技術や、ABS(Anti−lock Brake System)、自動車間距離調整、自動駐車といったユーザを支援する動作の制御を実行させる技術が存在する。また、いわゆるコネクティッドカーのように、自動車をICT(情報通信技術)の端末として機能させることで、各種のデータをクラウドに収集して処理する技術も存在する。
ただし、クラウドサーバに接続されたコネクティッドカーの場合、悪意ある外部の第三者の侵入(クラッキング)により、走行自体が操作されるおそれがある。
これに対して、ブロックチェーンチップCを用いた図4のセンサシステムを自動車Mに搭載した場合、自動車Mに搭載された各センサからのデータの連動性が確認されるので、データの正確性が迅速に検知される。
また、センサ環境毎に、センサ単位で事前にデータを推測又は選択することができるので、CPUの負荷を軽減させることができる。その結果、リアルタイムな処理を実現させることができる。
即ち、図7(B)に示すように、ブロックチェーンチップCをノードとするクラウドサーバ300をブロックチェーン化させることで、分散処理によって正確性が担保させたデータを、全ての自動車Mで共有して活用することができる。
図4のセンサシステムは、例えばネットワーク監視カメラに適用することができる。
従来より、ネットワーク監視カメラは存在する。従来から存在するネットワーク監視カメラによれば、撮像された画像のデータの確認、動作検知、顔認証等を遠隔で行うことができる。
ただし、ネットワーク監視カメラにより撮像された画像のデータは、悪意ある外部の第三者の侵入(クラッキング)により、データ破壊のリスクや、データ改竄のリスクがある。
これに対して、ブロックチェーンチップCを用いた図4のセンサシステムをネットワーク監視カメラに適用した場合、複数のネットワークカメラによる分散処理化が可能になるので、信頼できるデータの確保と、データの共有化とを実現させることができる。つまり、ある監視カメラが検知したデータを他の監視カメラでも共有できることになるので、特定の人物を追跡することも容易にできるようになる。
上述の通り、従来のセンサとCPUとの情報伝送等に係るシステムにおいて、センサからの出力情報を、1又は少数のCPUが全て集中管理するのが通常であった。
これに対して、CPUでのデータ正当性チェックの処理負荷を減らすためには、例えば、センサの管理を部分ごとに分ける分散処理を行うことが有効であるが、この前提として、例えば、センサとCPUとの情報伝送において、データ破壊リスクが深刻な課題となっているという現状がある。
換言すれば、現状において、従来のセンサとCPUとの情報伝送等に係るシステムにおいては、静電気の放電等によるデータ破壊や、データ化けから防御することが極めて困難であることを意味している。
つまり、上述の実施形態のように、ブロックチェーン技術を導入した複合チップにおいては、CPUを備える中央複合チップ等と1以上のセンサ側複合チップ間で、データの全部または一部を分散して共有する。そのため、上述の静電気の放電現象等によるデータ破壊やデータ化け等を、迅速に検知できる強力な防御手段となり、かつ制御CPUの負荷を大幅に低減することができる。
なお、更なる応用として、例えば、DSP(Digital Signal Processor)をチップに用いることで、安価かつ大量に生産することも可能となる。
同様に、例えば、第2関連付情報FTはブロックのフッタであって良いと説明したが、これに限られず、ブロックの任意の位置に、付加することができる。
同様に、例えば、第2関連付情報FTpはデータブロックBDpのハッシュ値であると説明したが、これに限られず、任意のデータに基づいて再現的に生成される予測困難な値であれば任意のものを適用することができる。
このような問題に対して、上述の実施形態のように、伝送単位のデータブロック(例えばデータブロックBk)を伝送することで、データを各種デバイス等で分散共有することが、有効な対策となり得る。つまり、各種デバイス間で保有しているデータの不整合を検知し、いずれが真正のデータであるか否かを一定の確度で推測することができれば、データの破壊からシステム全体を即座に復旧させることができるからである。
このような分散共有は、上述の実施形態におけるセンサシステムでは、センサシステム内の中央複合チップC1及びセンサ側複合チップC2の全てにデータが分散共有されている。
このようにすることにより、サーバが1台のシステム構成であっても、データを分散共有させることが可能となり、システム全体が誤作動するリスクを低減することができる。
ここで、センサ側複合チップC2がデータを伝送する際に、前回送信した若しくは前回受信したブロックであるブロックチェーンの最後尾のブロックB(k−1)のデータからハッシュ値を生成し、そのブロックに第2関連付情報FT(k−1)として付加されているハッシュ値との照合を行うことで、データの破壊又はデータ化けが有ったかを検知できる。
この場合は、1つ前のデータブロックにデータ破壊又はデータ化けが無いことが担保されることが重要であることは言うまでもない。
しかし、これと同時に、2つ以上前のデータブロックB(1乃至k−2)が破壊又はデータ化けされていても、不都合が無い場合がある。
一方、1つ前のデータの破壊又はデータ化けが検知された場合については、ブロックチェーンの技術を利用することで、データの真正性を回復させて良い。
具体的には、分散共有したすべてのブロックチェーンで1つ前のデータブロックB(k−1)のハッシュ値を生成して照合し、データ破壊又はデータ化けが無いデータブロックを発見し、これを基として、データが破壊されたデータブロックを上書きする。
具体的に例えば、データブロック生成部32gは、センサ監視部31gで取得されたデータを取得したタイミングでデータブロックBDkを生成してもよいし、所定の時間ごとに、データブロックBDkを生成してもよい。
これにより、データブロック生成部32gは、任意のタイミングでデータブロックBDkを生成することができるので、CPU11gの負荷を軽減することができる。
なお、データブロック生成部32mについても、同様である。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
即ち、本発明が適用される電子機器(例えば図1等のブロックチェーンチップC)は、
所定の情報(センサ情報等)に基づいて、所定の単位毎にデータを生成する生成手段(例えば図6のデータブロック生成部32g)と、
前記生成手段により生成された処理対象の前記単位のデータを第1単位データ(例えば図5のデータブロックBD2)として、それよりも前に前記生成手段により生成された前記単位のデータを第2単位データ(例えば図5のデータブロックBD1)として、当該第2単位データから得られるハッシュ値を少なくとも含む情報を第1関連付情報(例えば図5の第1関連付情報HD2)として生成し、当該第1関連付情報を処理対象の前記第1単位データ(例えば図5のデータブロックBD2)に付加する第1処理手段(例えば図6の第1処理部33g)と、
前記第1単位データ(例えば図5のデータブロックBD2)から得られるハッシュ値を少なくとも含む情報を第2関連付情報(例えば図5の第2関連付情報FT2)として生成し、当該第2関連付情報を処理対象の前記第1単位データ(例えば図5のデータブロックBD2)に付加する第2処理手段(例えば図6の第2処理部34g)と、
前記第1関連付情報(例えば図5の第1関連付情報HD2)及び前記第2関連付情報(例えば図5の第2関連付情報FT2)が付加された処理対象の前記第1単位データ(例えば図5のデータブロックBD2)を、前記第2単位データ(例えば図5のデータブロックBD1)を含む1以上の他の前記単位のデータ(例えば図5のデータブロックBD3)に対して、ブロックチェーンの技術を利用した対応付けを行って、所定の記憶媒体(例えば図6の記憶部12g)に記憶させる制御を実行する記憶制御手段(例えば図6の記憶制御部36g)と、
を備える。
即ち、ブロックチェーン技術を導入した複合チップにおいては制御CPUを備える中央複合チップ等及び1以上のセンサ側複合チップ間の全体でデータを分散共有することができ、静電気の放電現象等によるデータ破壊や、データ化けを迅速に検知できる強力な防御手段となり、かつ制御CPUの負荷を大幅に低減することができる。
を備えることができる。
前記外部から取得されたプロラム(例えばブロックチェーン本体)を記憶する記憶手段(例えば図1の不揮発性メモリ(キャッシュメモリ)121)と、
をさらに備えることができる。
上述の電子機器を複数含むように構成されている。
Claims (7)
- 所定の情報に基づいて、所定の単位毎にデータを生成する生成手段と、
前記生成手段により生成された処理対象の前記単位のデータを第1単位データとして、それよりも前に前記生成手段により生成された前記単位のデータを第2単位データとして、当該第2単位データから得られるハッシュ値を少なくとも含む情報を第1関連付情報として生成し、当該第1関連付情報を処理対象の前記第1単位データに付加する第1処理手段と、
前記第1単位データから得られるハッシュ値を少なくとも含む情報を第2関連付情報として生成し、当該第2関連付情報を処理対象の前記第1単位データに付加する第2処理手段と、
前記第1関連付情報及び前記第2関連付情報が付加された処理対象の前記第1単位データを、前記第2単位データを含む1以上の他の前記単位のデータに対して、ブロックチェーンの技術を利用した対応付けを行って、所定の記憶媒体に記憶させる制御を実行する記憶制御手段と、
を備える電子機器。 - 前記第1関連付情報及び前記第2関連付情報が付加された前記第1単位データを、他の電子機器に送信する制御を実行する送信制御手段と、
を備える請求項1に記載の電子機器。 - 前記第1処理手段と、前記第2処理手段と、前記記憶制御手段とを機能させるプログラムを外部から取得する取得手段と、
前記外部から取得されたプロラムを記憶する記憶手段と、
をさらに備える請求項1又は2に記載の電子機器。 - 自機を駆動させる電力を取得する電力取得手段をさらに備える、
請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の電子機器。 - 請求項2乃至4のうちいずれか1項に記載の電子機器を複数含むように構成されている情報処理システム。
- 複数の前記電子機器の夫々が、車両の作動に関連するデータを他の前記電子機器に送信する、
請求項5に記載の情報処理システム。 - 複数の前記電子機器の夫々が、撮像された画像のデータを他の前記電子機器に送信する、
請求項5に記載の情報処理システム。
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