JP2020183445A - 医薬組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】非小細胞肺癌(NSCLC)の処置及び多形性膠芽腫(GBM)の処置のための新規な治療モダリティの提供。【解決手段】NSCLC又はGBMに罹患した患者に対して、有効量の放射線と共に投与する治療有効量の置換へキシトール誘導体を含む、組成物。例えば、ジアンヒドロガラクチトールは、N7メチル化を生じるDNAに対してアルキル化剤として作用する。ジアンヒドロガラクチトールは、ガン幹細胞の成長の抑制に有効であり、テモゾロミドに対して不応性である腫瘍に対して活性であり;この薬物はMGMT修復機構とは独立して作用する。【選択図】図1

Description

(関連出願の相互参照)
本願は、2014年11月10日に出願された、J.A.Bacha et al.に
よる米国特許仮出願第62/077,712号明細書、発明の名称「肺の非小細胞癌及び
多形性膠芽腫を処置するため及びガン幹細胞の増殖を抑制するための放射線療法と一緒の
ジアンヒドロガラクチトール並びにその類似体及び誘導体の使用」からの恩典を主張し、
その内容は参照によって本明細書中に援用される。
本発明は、置換ヘキシトール、例えばジアンヒドロガラクチトール及びジアセチルジア
ンヒドロガラクチトールを含む準最適なヒト治療成績によって以前には制限されていた化
学物質薬剤、化合物及び剤形並びに、他のクラスの化学物質の改善された有用性のための
新規方法及び組成物に焦点を合わせた腫瘍学を含む過剰増殖性疾患の一般的分野に関する
。特に、本発明は、ジアンヒドロガラクチトール、ジアセチルジアンヒドロガラクチトー
ル又はその誘導体もしくは類似体を用いた肺の非小細胞癌の処置に関する。
ヒトを苦しめている生命を脅かす多くの疾患の手がかりの研究及び同定は、なお依然と
して経験的で場合によっては予期せずに見つかるプロセスである。基礎科学的研究の大き
な進展により、実用的な患者管理における改善がなされているがなお依然として、特に、
生命を脅かす疾患、例えばガン、炎症性の病状、感染及び他の病状に有用な治療薬の合理
的及び成功裡の発見には途方もないフラストレーションが存在している。
「ガンとの闘い」は、国立衛生研究所(NIH)の米国国立ガン研究所(NCI)によ
って、1970年代初期に開始したため、様々な戦略及びプログラムが、ガンの予防、診
断、処置及び治療のために作成及び実施されてきた。最も古くから及びほぼ間違いなく最
も成功したプログラムの一つは、腫瘍に対する生物学的活性のための小さな化学物質(1
500より小さい分子量)の合成及びスクリーニングであった。本プログラムは、化学合
成及び生物学的スクリーニングから、多くのタイプの生命に関わる悪性腫瘍に対する治療
を見出す目的で、ヒトでの臨床試験への論理的進行のための前臨床試験までのイベントの
進行を改善及び効率化するために組織された。天然産物及び原核生物、無脊椎動物、植物
採集物、及び世界中からの他の供給源からの抽出物のスクリーニングに加えて、学術的及
び工業的原料からの数十万の化合物の合成及びスクリーニングは、潜在的に新規な及び有
用な薬剤としての主要構造の同定のための主要なアプローチであったとともに、主要なア
プローチであり続ける。このことは、ワクチン、治療抗体、サイトカイン、リンホカイン
、腫瘍血管発生(血管新生)阻害剤を用いてヒト免疫システムを刺激するために設計され
た生物療法、又は、腫瘍細胞の遺伝的組成を変えるための遺伝子及びアンチセンス療法、
並びに、他の生物反応修飾物質を含む他のプログラムに加えてである。
NCI、学術的又は工業的研究開発研究所における国内外の他の政府機関によって支持
される作業の結果、生物学的、化学的及び臨床的情報の特別組織が形成された。さらに、
大型の化学ライブラリが創設されるとともに、成功裏に使用されてきたインビトロ及びイ
ンビボの生物学的スクリーニングに大いに特徴付けられてきた。しかしながら、これらの
プログラムを前臨床的に及び臨床的に支持する過去30年に亘って費やされた何百億ドル
から、有効な治療薬の成功した開発をもたらしたほんの少数の化合物が、同定又は発見さ
れてきた。それでもなお、インビトロ及びインビボの生物学的システム、及び臨床研究に
通じるさらなる動物研究を保証するために使用される「決定木{けってい ぎ}が認証さ
れてきた。この作業によって開発されてきたこれらのプログラム、生物学的モデル、臨床
試験プロトコル及び他の情報は、任意の新規治療薬の発見及び開発にとって依然として重
要である。
不運にも、前臨床試験及び臨床評価のための連邦政府の規制上の要件に上手く見合った
化合物の多くは、ヒトの臨床試験において失敗に終わるか、期待外れであった。多くの化
合物は、最大耐量(MTD)及び副作用プロファイルを決定するために使用されるヒト臨
床第I相用量漸増試験の間に発見された厄介な又は特異な副作用を有することが見出され
た。幾つかの場合において、これらの毒性又はこれらの毒性の程度は、前臨床毒性研究に
おいて同定されなかったか、予期されなかった。他の場合において、インビトロ及びイン
ビボ研究が、特定の腫瘍タイプ、分子標的又は生物学的経路に対する潜在的な固有活性を
示唆した化学物質は、特定のガン兆候/タイプの特定試験が、政府が認定した(例えば、
米国食品医薬品局)、施設内治験審査委員会が承認した臨床試験において評価されたヒト
第II相臨床試験において成功しなかった。さらに、潜在的な新規物質は、有意な臨床的
有効性が示されることができなかった無作為化第III相臨床試験において評価された場
合がある。そのような場合は、また、大きな失望及び期待外れの要因であった。最終的に
、多数の化合物が商品化に到達したが、それらの最終的な臨床的有用性は、単剤療法(2
5%より小さい功奏率)及び厄介な用量制限副作用(グレードIII及びIV)(例えば
、骨髄抑制、神経毒性、心臓毒性、胃腸毒性、又は他の有害な副作用)としての低有効性
によって制限されてきた。
多くの場合において、ヒト臨床試験への試験研究化合物の開発及び移行の多大な時間及
び費用を生じ、臨床的失敗が生じた後、より良好な類似物を生成するために、異なる構造
であるが潜在的に関連した作用機序を有する薬剤を探求するために、又は、薬剤の他の改
良を試みるために、実験室に戻る傾向が見られた。幾つかの場合において、選択された患
者又はガン兆候における副作用プロファイル又は治療効果によるある程度の改善を行う目
的で、付加的な第I相又はII相臨床試験を試みるための努力がなされてきた。そのよう
な場合の多くにおいて、結果は、製品登録に向けてのさらなる臨床開発を保証するための
有意に十分な改善を実現しなかった。市販品にとってさえ、それらの最終的な用途は、準
最適な性能によって依然として制限されている。
ガン患者のために承認された治療法が極めて少ないこと、及び、ガンは、多数の病因を
伴う疾患の一群であるとともに、治療的介入からの患者の応答及び生存は、疾患の兆候、
浸潤及び転移拡大の段階、患者の性別、年齢、健康状態、薬歴又は他の疾患、治療効果を
促進又は遅延させることができる遺伝子マーカー、及び他の要因を含む処置の成功又は失
敗の役割を果たす多くの要因との複合体であるという認識に伴って、今後短期間における
治療のための機会は、実現が難しいままである。さらに、ガンの発生率は、米国ガン協会
による米国内の2003年に対して予測された約4%の増加に伴って増加し続けており、
130万以上の新規のガン症例が推測されている。それに加えて、乳がんに対するマンモ
グラフィ及び前立腺ガンに対するPSA(前立腺特異抗原)検査等の診断における進歩に
伴って、より多くの患者が、より若い年齢で診断されている。ガンを治療することの困難
性のために、患者の治療の選択肢は、しばしば、急速に使い尽くされ、付加的な治療計画
が切実に必要となっている。最も限られた患者集団にとってさえ、任意の付加的な治療機
会は、極めて価値があるであろう。本発明は、ジアンヒドロガラクチトール等の置換ヘキ
シトールを含む準最適に投与された化合物の治療的有効性を改善するための発明に関する
組成物及び方法に焦点を合わせる。
非小細胞肺癌(NSCLC)には、いくつかの型の肺ガン、例えば、扁平上皮癌、大細
胞癌及び腺癌並びに他の型の肺ガンが包含される。喫煙は明らかに扁平上皮癌の最多の原
因であるが、肺ガンが、以前に全く喫煙歴のない患者に生じた場合、これは多くの場合、
腺癌である。多くの場合、NSCLCは化学療法に不応性であり、そのため、特に悪性腫
瘍が早期に診断された場合は腫瘍塊の外科的切除が一般に第一選択肢の処置である。しか
しながら、特に、悪性腫瘍の早期の病期で診断がなされ得なかった場合、化学療法及び放
射線治療が多くの場合で試みられる。他の処置としては、ラジオ波焼灼療法及び化学塞栓
が挙げられる。進行又は転移性NSCLCについて多種多様な化学療法処置の治験が行な
われている。EGFR遺伝子に特定の変異を有する一部の患者は、EGFRチロシンキナ
ーゼ阻害剤、例えばゲフィチニブに応答する(M.G.Kris, “How Toda
y’s Developments in the Treatment of Non
−Small Cell Lung Cancer Will Change Tomo
rrow’s Standards of Care,”Oncologist 10(
Suppl.2):23−29(2005)、参照によって本明細書中に援用される)。
シスプラチンは多くの場合、補助療法として手術と一緒に使用されている。エルロチニブ
、ペメトレキセド、NSCLCの約7%はEML4−ALK転座を有し、このような患者
は、ALK阻害剤、例えばクリゾチニブの恩恵を被り得る。他の治療薬、例えば、ワクチ
ンTG4010、モテサニブ二リン酸塩、チバンチニブ、ベロテカン、エリブリンメシル
酸塩、ラムシルマブ、ネシツムマブ、ワクチンGSK1572932A、クスチルセンナ
トリウム、リポソームベースワクチンBLP25、ニボルマブ、EMD531444、ダ
コミチニブ及びゲネテスピブが特に進行又は転移性NSCLCに対して評価中である。
しかしながら、依然としてNSCLCに対する、特に進行又は転移性NSCLCに対す
る有効な治療薬の必要性が存在している。好ましくは、このような治療薬は十分に耐容性
があり、副作用は、あるとしても容易にコントロールされ得るものであるのがよい。また
、好ましくは、このような治療薬は、他の化学療法アプローチ及び手術又は放射線と適合
性であるのがよい。さらに及び好ましくは、このような治療薬は、他の処置モダリティに
対して相乗効果を奏し得るものであるのがよい。さらに、多形性膠芽腫に対する有効な処
置の必要性が存在している。
特に、ガン幹細胞(CSC)の成長を抑制又は予防するために使用することができる
NSCLC及び多形性膠芽腫に対する治療薬の必要性が存在している。さらに、放射線と
一緒に使用することができるCSCに対する治療薬の必要性が存在している。
非小細胞肺癌(NSCLC)及び多形性膠芽腫(GBM)を処置するための置換ヘキシ
トール誘導体の使用により、高い生存率がもたらされ、副作用が実質的にないNSCLC
及びGBMのための改善された治療が提供される。一般的に、本発明に係る方法及び組成
物に使用可能な置換ヘキシトールとしては、ガラクチトール、置換ガラクチトール(ga
lacitol)、ズルシトール及び置換ズルシトールが挙げられる。一般的に、置換ヘ
キシトール誘導体は、ジアンヒドロガラクチトール、ジアンヒドロガラクチトールの誘導
体、ジアセチルジアンヒドロガラクチトール、ジアセチルジアンヒドロガラクチトールの
誘導体、ジブロモズルシトール及びジブロモズルシトールの誘導体からなる群より選択さ
れる。特に好ましい置換ヘキシトール誘導体はジアンヒドロガラクチトール(DAG)で
ある。置換ヘキシトール誘導体を、このような悪性腫瘍のための他の治療モダリティと一
緒に使用してもよい。ジアンヒドロガラクチトールは、ガン幹細胞(CSC)の成長を抑
制し得るため、及びO−メチルグアニン−DNAメチルトランスフェラーゼ(MGMT
)による薬物の不活化に抵抗性であるため、このような悪性腫瘍の処置に特に適している
。置換ヘキシトール誘導体により、NSCLC及びGBMを有する患者の高い応答率及び
改善された生活の質がもたらされる。
ジアンヒドロガラクチトールは、DNA内にN−メチル化を生成させる新規なアルキ
ル化剤である。具体的には、ジアンヒドロガラクチトールの主な作用機序は、DNA鎖に
おいて架橋を行なう実際の又は誘導体化されたエポキシド基による二官能性N DNA
アルキル化によるものである。
従って、本発明の一局面は、NSCLC及びGBMの処置のための置換ヘキシトール誘
導体の投与の有効性を改善するための及び/又は副作用を低減するための方法であって、
以下の工程:
(1)NSCLC又はGBMの処置のための該置換ヘキシトール誘導体の投与の有効性
及び/又は副作用の発生と関連付けられた少なくとも一つのファクタ又はパラメータを同
定すること;及び
(2)NSCLC又はGBMの処置のための該置換ヘキシトール誘導体の投与の有効性
を改善するための及び/又は副作用を低減するために該ファクタ又はパラメータを改変す
ること
を含む方法である。
一般的に、該ファクタ又はパラメータは:
(1)用量変更;
(2)投与経路;
(3)投与スケジュール;
(4)使用適用;
(5)病期の選択;
(6)他の適用;
(7)患者選定;
(8)患者/疾患表現型;
(9)患者/疾患遺伝子型;
(10)前治療/治療後準備;
(11)毒性管理;
(12)薬物動態学的/薬力学的モニタリング;
(13)薬物混合;
(14)化学増感;
(15)化学増強;
(16)処置後管理;
(17)代替医療/治療的サポート;
(18)バルク製剤改善;
(19)希釈システム;
(20)溶剤システム;
(21)賦形剤;
(22)剤形;
(23)用量キット及びパッケージング;
(24)薬物送達システム;
(25)薬物複合体;
(26)化合物類似体;
(27)プロドラッグ;
(28)多剤システム;
(29)生物療法による強化;
(30)生物療法耐性調節;
(31)放射線治療強化;
(32)新規の作用機序;
(33)選択的標的細胞集団療法;
(34)電離放射線との使用;
(35)骨髄抑制に反作用する薬剤との使用;
(36)NSCLCの脳転移を処置するために置換ヘキシトールの血液脳関門通過能を
増大させる薬剤との使用;及び
(37)ガン幹細胞(CSC)の増殖を抑制する薬剤との使用
からなる群より選択される。
上記に詳述したように、一般的には、置換ヘキシトール誘導体は、ジアンヒドロガラク
チトール、ジアンヒドロガラクチトールの誘導体、ジアセチルジアンヒドロガラクチトー
ル、ジアセチルジアンヒドロガラクチトールの誘導体、ジブロモズルシトール及びジブロ
モズルシトールの誘導体からなる群より選択される。好ましくは、置換ヘキシトール誘導
体はジアンヒドロガラクチトールである。
本発明の別の局面は、NSCLCの処置のために置換ヘキシトール誘導体を使用する準
最適に投与された薬物療法の有効性を改善するための及び/又は副作用を低減するための
組成物であって:
(i)治療的に有効量の改良された置換ヘキシトール誘導体又は置換ヘキシトール誘導
体もしくは改良された置換ヘキシトール誘導体の誘導体、類似体もしくはプロドラッグ(
ここで、該改良された置換ヘキシトール誘導体又は該置換ヘキシトール誘導体もしくは改
良された置換ヘキシトール誘導体の該誘導体、類似体もしくはプロドラッグは、未改良の
置換ヘキシトール誘導体に比し、NSCLC又はGBMの処置に対して増加された治療的
有効性又は低減された副作用を有する);
(ii)組成物であって:
(a)治療的に有効量の置換ヘキシトール誘導体、改良された置換ヘキシトール誘導
体、又は置換ヘキシトール誘導体もしくは改良された置換ヘキシトール誘導体の誘導体、
類似体もしくはプロドラッグ;及び
(b)少なくとも一つの付加的な治療薬である、化学増感を受けた治療薬、化学増強
を受けた治療薬、希釈剤、賦形剤、溶媒系、薬物送達システム又は骨髄抑制に反作用する
薬剤を含む組成物(ここで、該組成物は、未改良の置換ヘキシトール誘導体に比し、NS
CLC又はGBMの処置に対して増加された治療的有効性又は低減された副作用を有する
);
(iii)剤形に組み込まれた治療的に有効量の置換ヘキシトール誘導体、改良された
置換ヘキシトール誘導体又は置換ヘキシトール誘導体もしくは改良された置換ヘキシトー
ル誘導体の誘導体、類似体もしくはプロドラッグ(ここで、該剤形に組み込まれた該置換
ヘキシトール誘導体、改良された置換ヘキシトール誘導体又は該置換ヘキシトール誘導体
もしくは改良された置換ヘキシトール誘導体の該誘導体、類似体もしくはプロドラッグは
、未改良の置換ヘキシトール誘導体に比し、NSCLC又はGBMの処置に対して増加さ
れた治療的有効性又は低減された副作用を有する);
(iv)用量キット及びパッケージングに組み込まれた治療的に有効量の置換ヘキシト
ール誘導体、改良された置換ヘキシトール誘導体又は置換ヘキシトール誘導体もしくは改
良された置換ヘキシトール誘導体の誘導体、類似体もしくはプロドラッグ(ここで、該用
量キット及びパッケージングに組み込まれた該置換ヘキシトール誘導体、該改良された置
換ヘキシトール誘導体又は該置換ヘキシトール誘導体もしくは改良された置換ヘキシトー
ル誘導体の該誘導体、類似体もしくはプロドラッグは、未改良の置換ヘキシトール誘導体
に比し、NSCLC又はGBMの処置に対して増加された治療的有効性又は低減された副
作用を有する);並びに
(v)バルク製剤改善を受けた治療的に有効量の置換ヘキシトール誘導体、改良された
置換ヘキシトール誘導体又は置換ヘキシトール誘導体もしくは改良された置換ヘキシトー
ル誘導体の誘導体、類似体もしくはプロドラッグ(ここで、該バルク製剤改善を受けた該
置換ヘキシトール誘導体、該改良された置換ヘキシトール誘導体又は該置換ヘキシトール
誘導体もしくは改良された置換ヘキシトール誘導体の該誘導体、類似体もしくはプロドラ
ッグは、未改良の置換ヘキシトール誘導体に比し、NSCLC又はGBMの処置に対して
増加された治療的有効性又は低減された副作用を有する)、
からなる群より選択される代替物を含む組成物である。
上記に詳述したように、一般的に、未改良の置換ヘキシトール誘導体は、ジアンヒドロ
ガラクチトール、ジアンヒドロガラクチトールの誘導体、ジアセチルジアンヒドロガラク
チトール、ジアセチルジアンヒドロガラクチトールの誘導体、ジブロモズルシトール及び
ジブロモズルシトールの誘導体からなる群より選択される。好ましくは、未改良の置換ヘ
キシトール誘導体はジアンヒドロガラクチトールである。
本発明の別の局面は、治療的に有効量の置換ヘキシトール誘導体をNSCLC又はGB
Mに苦しんでいる患者に投与する工程を含む、NSCLC又はGBMの処置方法である。
上記に詳述したように、置換ヘキシトール誘導体は、ジアンヒドロガラクチトール、ジア
ンヒドロガラクチトールの誘導体、ジアセチルジアンヒドロガラクチトール、ジアセチル
ジアンヒドロガラクチトールの誘導体、ジブロモズルシトール及びジブロモズルシトール
の誘導体からなる群より選択される。好ましくは、置換ヘキシトール誘導体はジアンヒド
ロガラクチトールである。該方法は、チロシンキナーゼ阻害剤(TKI)又は白金系化学
療法剤、例えばシスプラチンに対して耐性を発現している患者を処置するために使用する
ことができる。該方法はまた、TKI又は白金系化学療法剤と一緒に使用することもでき
る。さらに、該方法はまた、電離放射線又はガン幹細胞の増殖を抑制する薬剤と一緒に使
用することもできる。
以下の本発明は、本明細書、添付の特許請求の範囲及び添付の図面を参照すると、より
よく理解されることになろう。図面において:
図1は、実施例の結果について播種後日数(x軸上)に対する体重(y軸上)を示すグラフである。実施例の図1−2において、●は未処置対照であり;■はシスプラチン対照であり;▲は1.5mg/kgのジアンヒドロガラクチトールであり;▲は3.0mg/kgのジアンヒドロガラクチトールであり;◆は6.0mg/kgのジアンヒドロガラクチトールである。 図2は、実施例の結果についての播種後日数(x軸上)に対する腫瘍体積(y軸上)のA549 腫瘍担持雌Rag2マウスの腫瘍体積(平均±S.E.M.)を示すグラフである。図2の上パネルは、全試験期間のすべてのマウスを表す。図2の下パネルは、70日目(未処置対照群の最後の日)までのすべてのマウスを表す。 図3は、ジアンヒドロガラクチトールの作用機序を示す。 図4は、培養物のMGMTの状態を示す。「GAPDH」は、対照としてのグリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼを示す。細胞培養物について、CSCは、B27、EGF及びbFGFを補給したNSA培地中で培養した。非CSCは、10%FBSを含むDMEM:F12中で培養した。各培養物のMGMTメチル化及びタンパク質発現分析を特性評価した。TMZ又はVAL−083を培養物に、表示した濃度で添加した。実験によっては、細胞にはまた、セシウム照射器で2Gyも照射した。アッセイでは、細胞周期解析を、ヨウ化プロピジウム染色及びFACS解析を用いて実行した。細胞バイアビリティをCellTiter−Gloで解析し、Promega GloMaxで読み取った。図4において、パネルCは、細胞株SF7996、SF8161、SF8279及びSF8565のMGMTののメチル化状態を示す。;「U」は非メチル化状態を示し、「M」はメチル化状態を示す。図4において、「1°GBM」は原発性多形性膠芽腫細胞培養物を示す。図4は、原発性GBM組織に由来する4つのペアのCSC及び非CSC培養物のタンパク質抽出物のMGMTウエスタンブロット解析を示す。 図5は、ジアンヒドロガラクチトール(「VAL−083」)がTMZよりも腫瘍細胞の成長の阻害において良好であったこと及びこれがMGMT非依存的様式で行なわれたことを示す。 図6は、放射線(「XRT」)あり又はなしでのテモゾロミド(「TMZ」)又はジアンヒドロガラクチトール(「VAL」)のための種々の処置レジメンの模式図を示す。 図7は、7996 CSC、8161 CSC、8565 CSC及び8279 CSCでのTMZ又はジアンヒドロガラクチトール(「VAL−083」)で処理したガン幹細胞(CSC)の細胞周期解析を示す。この細胞周期解析において、G2を上部に、Sを真ん中に及びG1を下部に示す。 図8は、7996 非CSC、8161 非CSC、8565 非CSC及びU251でのTMZ又はジアンヒドロガラクチトール(「VAL−083」)で処理した非幹細胞培養物の細胞周期解析を示す。この細胞周期解析において、G2を上部に、Sを真ん中に及びG1を下部に示す。 図9は、7996 非CSCジアンヒドロガラクチトール(「VAL」)処理でのFACSプロフィールの一例を示す。 図10は、テモゾロミド(「TMZ」)又はジアンヒドロガラクチトール(「VAL」)及び放射線(「XRT」)のいずれかを使用する処置レジメンの模式図を示す。 図11は、TMZのみ、VALのみ及びTMZ又はVALとXRTでの7996 CSCの結果を示す。図11において、TMZに関して、「−D/−」はDMSOのみ(媒体)を示し、「−T/−」はTMZのみを示し、「−D/X」又は「−T/X」はDMSO又はTMZとXRTを示す。同様に、VALに関して、「−P/−」はリン酸緩衝生理食塩水(PBS)のみ(媒体)を示し、「−V/−」はVALのみを示し、「−P/X」又は「−V/X」はPBS又はVALとXRTを示す。図11の左側は、細胞周期解析を示し、ここで、G2を上部に、Sを真ん中に及びG1を下部に示す;4日間の結果と6日間の結果の両方を示しており、4日間の結果(「D4」)を6日間の結果(「D6」)の左側に示している。図11の右側は、D4及びD6の対照に対するパーセンテージとしての細胞バイアビリティの結果を示す。 図12は、図11に示したような8161 CSCの結果を示す。 図13は、図11に示したような8565 CSCの結果を示す。 図14は、図11に示したような7996 非CSCの結果を示す。 図15は、図11に示したようなU251の結果を示す。 図16は、ジアンヒドロガラクチトールがTMZ抵抗性培養物において細胞周期の停止を引き起こすことを示す。図16において、細胞を、漸増用量のTMZ(5、50 100及び200μM)又はジアンヒドロガラクチトール(「VAL−083」)(1、5、25及び100μM)のいずれかで処理し、細胞周期解析を処置の4日後に実行した。TMZ抵抗性培養物(A、B、D)はVAL−083に対して、一桁のマイクロモル濃度用量であっても感受性を示した。さらに、対にしたCSC(A)と非CSC(B)がどちらもVAL−083に対する感受性を示すため、この応答は培養物の型に依存性ではなかった。 図17は、ジアンヒドロガラクチトールがTMZ抵抗性培養物において細胞バイアビリティを低下させることを示す。図17において、TMZ(50μM)又はジアンヒドロガラクチトール(「VAL−083」)(5μM)を、原発性CSC培養物に種々の用量で放射線照射(2Gy)あり又はなしで添加した。ペアにしたCSC(A,B)及び非CSC(C,D)7996培養物での処理後4日目(A,C)の細胞周期プロフィール解析及び処理後6日目(B,D)の細胞バイアビリティ解析を示す。これらの培養物はTMZに対してあまり感受性ではないが、VAL−083に対しては感受性である。しかしながら、両方の場合で放射線(XRT)を加えても感受性の増大はもたらされない(D=DMSO、T=TMZ、X=XRT、P=PBS)。 図18は、ジアンヒドロガラクチトールが原発性CSC培養物において放射線増感剤として作用することを示す。図18において、ジアンヒドロガラクチトール(「VAL−083」)を原発性CSC培養物に、種々の用量(1、2.5及び5μM)で放射線照射(2Gy)あり又はなしで添加した。2例の異なる患者由来のCSC培養物7996(A,B)及び8565(C,D)での処理後4日目(A,C)の細胞周期プロフィール解析及び処理後6日目(B,D)の細胞バイアビリティ解析を示す。 図19は、ジアンヒドロガラクチトール及びテモゾロミドの両方についての洗浄あり又は洗浄なしの処置レジメンを示す。 図20は、細胞周期解析(ここで、G2を上部に、Sを真ん中に及びG1を下部に示す)を示す7996 GNSの結果を示す。TMZの結果を上部に及びジアンヒドロガラクチトールの結果を下部に示す。洗浄ありの結果を左側に示し、洗浄なしの結果を右側に示す。 図21は、図20に示したような8279 GNSの結果を示す。 図22は、図20に示したような7996 MLの結果を示す。 図23は、図20に示したような8565 MLの結果を示す。 図24は、ジアンヒドロガラクチトール(「VAL」)及び放射線(「XRT」)を併用するための処置レジメンを示す。 図25は、ジアンヒドロガラクチトールを放射線と併用する場合の7996 GNS(CSC)の結果を示す。4日目(「D4」)の結果を上部に及び6日目(「D6」)の結果を下部に示す。左側は、細胞周期解析(ここで、G2を上部に、Sを真ん中に及びG1を下部に示す)を示す。右側は、D4及びD6における細胞バイアビリティを示す。 図26は、図25に示したような8565 GNS(CSC)の結果を示す。 図27は、図25に示したような7996 ML(非CSC)の結果を示す。 図28は、図25に示したような8565 ML(非CSC)の結果を示す。 図29は、MGMT陰性小児ヒトGBM細胞株SF188(第1パネル)、MGMT陰性ヒトGBM細胞株U251(第2パネル)及びMGMT陽性ヒトGBM細胞株T98G(第3パネル)におけるジアンヒドロガラクチトール(VAL−083)及びテモゾロミド(TMZ)の活性を示す;個々の細胞株におけるMGMT及びアクチン(対照として)の検出を示すイムノブロットを細胞株の特性を示す表の下に示す。 図30は、用量依存性の全身性曝露を示すジアンヒドロガラクチトールの血漿濃度−時間プロフィールを示す(1コホートあたり平均3例の対象者)。 図31は、2サイクルのジアンヒドロガラクチトール処置後のヒト対象者のMRIスキャンの結果を示す。異常な増強の厚い密な領域が縮小し、この場合、より不均一に見える(左2つのスキャン,T=0;右2つのスキャン,T=64日間)。
化合物ジアンヒドロガラクチトール(DAG)は、非小細胞肺癌(NSCLC)細胞の
成長の阻害において大きな有効性を有することが示されている。GBMの場合では、DA
Gは、NSCLC細胞の成長の抑制において、マウスモデルで、NSCLCに対する現在
の第一選択化学療法薬であるシスプラチン(TMZ)よりも有効であることが証明されて
いる。以下に詳述するように、DAGはガン幹細胞(CSC)の成長を有効に抑制するこ
とができる。DAGはMGMT修復機構とは独立して作用する。従って、DAG及び誘導
体又はその類似体はNSCLC又はGBMを処置するために使用することができる。
ジアンヒドロガラクチトール(DAG)の構造を以下に式(I)に示す。
以下に詳述するように、他の置換ヘキシトールを本発明に係る方法及び組成物に使用す
ることができる。一般的に、本発明に係る方法及び組成物に使用可能な置換ヘキシトール
としては、ガラクチトール、置換ガラクチトール、ズルシトール及び置換ズルシトール、
例えば、ジアンヒドロガラクチトール、ジアセチルジアンヒドロガラクチトール、ジブロ
モズルシトール並びにその誘導体及び類似体が挙げられる。一般的に、置換ヘキシトール
誘導体は、ジアンヒドロガラクチトール、ジアンヒドロガラクチトールの誘導体、ジアセ
チルジアンヒドロガラクチトール、ジアセチルジアンヒドロガラクチトールの誘導体、ジ
ブロモズルシトール及びジブロモズルシトールの誘導体からなる群より選択される。好ま
しくは、置換ヘキシトール誘導体はジアンヒドロガラクチトールである。
このようなガラクチトール、置換ガラクチトール、ズルシトール及び置換ズルシトール
は、以下にさらに論考するようなアルキル化剤又はアルキル化剤のプロドラッグのいずれ
かである。
また、例えば、ジアンヒドロガラクチトールの2つのヒドロキシル基の一方もしくは両
方の水素が低級アルキルで置き換えられているか、2つのエポキシド環に結合している水
素の1個以上が低級アルキルで置き換えられているか、又はジアンヒドロガラクチトール
に存在しており、ヒドロキシル基を有する同じ炭素に結合しているメチル基がC〜C
低級アルキルで置き換えられているか、もしくは例えば、メチル基の水素を例えばハロ基
で置き換えることによりハロ基で置換されているジアンヒドロガラクチトールの誘導体も
本発明の範囲に含まれる。本明細書で用いる場合、用語「ハロ基」は、さらに限定される
ことなく、フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨードのうちの1つをいう。本明細書で用いる
場合、用語「低級アルキル」は、さらに限定されることなく、C〜C基をいい、メチ
ルが挙げられる。用語「低級アルキル」はさらに限定されることなく、メチルを除く「C
〜C低級アルキル」などであり得る。用語「低級アルキル」は、さらに限定されてい
ない限り、直鎖及び分枝の両方のアルキル基をいう。これらの基は必要に応じて、後述す
るようにさらに置換されていてもよい。
ジアセチルジアンヒドロガラクチトールの構造を以下に式(II)に示す。
また、例えば、アセチル部分の一部であるメチル基の一方もしくは両方がC〜C
級アルキルで置き換えられているか、エポキシド環に結合している水素の一方もしくは両
方が低級アルキルで置き換えられているか、又はアセチル基を有する同じ炭素に結合して
いるメチル基が低級アルキルで置き換えられているか、もしくは例えば、水素を例えばハ
ロ基で置き換えることによりハロ基で置換されているジアセチルジアンヒドロガラクチト
ールの誘導体も本発明の範囲に含まれる。
ジブロモズルシトールの構造を以下に式(III)に示す。ジブロモズルシトールは、
高温でのズルシトールと臭化水素酸との反応後、ジブロモズルシトールの晶出によって作
製することができる。ジブロモズルシトールの特性の一例がN.E.Mischler
et al.,“Dibromoducitol,”Cancer Treat.Rev
.6:191−204(1979)に記載されており、参照によって本明細書中に援用さ
れる。特に、ジブロモズルシトールは、α,ω−二臭素化ヘキシトールとして、ジブロモ
ズルシトールは、同様の薬物、例えばジブロモマンニトール及びマンニトールミレランの
生化学的及び生物学的特性の多くを共有している。ジブロモズルシトールのジエポキシド
ジアンヒドロガラクチトールへの活性化はインビボで起こり、ジアンヒドロガラクチトー
ルは該薬物の主要な活性形態であり得る;これは、ジブロモガラクチトールがプロドラッ
グ特性の多くを有することを意味する。ジブロモズルシトールの経口経路による吸収は速
やかであり、かなり完全である。ジブロモズルシトールは、黒色腫、乳房リンパ腫(ホジ
キン及び非ホジキンの両方)、結腸直腸ガン、急性リンパ芽球性白血病において既知活性
を有し、中枢神経系白血病、非小細胞肺ガン、子宮頸癌、膀胱癌及び転移性血管外皮腫の
発生率を低下させることが示されている。
また、例えば、ヒドロキシル基の1個以上の水素が低級アルキルで置き換えられている
か、又はブロモ基の一方もしくは両方が別のハロ基、例えばクロロ、フルオロもしくはヨ
ードで置き換えられているジブロモズルシトールの誘導体も本発明の範囲に含まれる。
一般的に、飽和炭素原子、例えば、ジアンヒドロガラクチトール、ジアンヒドロガラク
チトールの誘導体、ジアセチルジアンヒドロガラクチトール、ジアセチルジアンヒドロガ
ラクチトールの誘導体、ジブロモズルシトール及びジブロモズルシトールの誘導体の構造
の一部であるものの任意選択の置換基として、以下の置換基を使用することができ:C
〜C10アリール、N、O及びSから選択される1〜4個のヘテロ原子を含むヘテロアリ
ール、C〜C10アルキル、C〜C10アルコキシ、シクロアルキル、F、アミノ(
NR)、ニトロ、−SR、−S(O)R、−S(O)R、−S(O)NR
及び−CONR、これらはさらに、必要に応じて置換されていてもよい。潜在的
な任意選択の置換基のさらなる説明を以下に示す。
本発明の範囲に含まれる上記の任意選択の置換基は、該誘導体の活性又は該誘導体の安
定性、特に水溶液中での該誘導体の安定性に実質的に影響を及ぼさないものである。任意
選択の置換基として使用することができるいくつかの一般的な基の定義を以下に示す;し
かしながら、これらの定義で省かれている任意の基は、任意選択の置換基の化学的及び薬
理学的要件が満たされる限り、そのような基を任意選択の置換基として使用することがで
きないことを意味していると解釈してはならない。
(定義)
本明細書で用いる場合、用語「アルキル」は、1〜12個の炭素原子の非分枝、分枝又
は環状の飽和ヒドロカルビル残基又はその組合せをいい、これは必要に応じて置換されて
いてもよく;アルキル残基は、非置換の場合はCとHのみを含むものである。一般的に、
非分枝の又は分枝の飽和ヒドロカルビル残基は1〜6個の炭素原子であり、これを本明細
書において「低級アルキル」と称する。アルキル残基が環状であり、環を含むものである
場合、ヒドロカルビル残基は、環を形成するための最小限数である少なくとも3個の炭素
原子を含むものであると理解されたい。本明細書で用いる場合、用語「アルケニル」は、
1つ以上の炭素−炭素二重結合を有する非分枝、分枝又は環状のヒドロカルビル残基をい
う。本明細書で用いる場合、用語「アルキニル」は、1つ以上の炭素−炭素三重結合を有
する非分枝、分枝又は環状のヒドロカルビル残基をいい;この残基はまた、1つ以上の二
重結合も含むものであってもよい。「アルケニル」又は「アルキニル」の使用に関して、
多数の二重結合の存在は芳香族環の生成をもたらすものであってはならない。本明細書で
用いる場合、用語「ヒドロキシアルキル」、「ヒドロキシアルケニル」及び「ヒドロキシ
アルキニル」は、それぞれ、置換基として1つ以上のヒドロキシル基を含むアルキル、ア
ルケニル又はアルキニル基をいい;以下に詳述するように、さらなる置換基を必要に応じ
て含むものであってもよい。本明細書で用いる場合、用語「アリール」は、芳香族性の周
知の特徴を有する単環式又は縮合二環式の部分をいい;例として、フェニル及びナフチル
が挙げられ、これは必要に応じて置換されていてもよい。本明細書で用いる場合、用語「
ヒドロキシアリール」は、置換基として1つ以上のヒドロキシル基を含むアリール基をい
い;以下にさらに詳述するように、さらなる置換基を必要に応じて含むものであってもよ
い。本明細書で用いる場合、用語「ヘテロアリール」は、芳香族性の特徴を有し、O、S
及びNから選択される1個以上のヘテロ原子を含む単環式又は縮合二環式(bicyli
c)の環系をいう。ヘテロ原子を含めることにより、5員環並びに6員環における芳香族
性が可能になる。一般的なヘテロ芳香族系としては、単環式のC〜Cヘテロ芳香族基
、例えばピリジル、ピリミジル、ピラジニル、チエニル、フラニル、ピロリル、ピラゾリ
ル、チアゾリル、オキサゾリル、トリアゾリル、トリアジニル、テトラゾリル、テトラジ
ニル及びイミダゾリル、並びにこのような単環式のヘテロ芳香族基の1つをフェニル環又
は任意のヘテロ芳香族の単環式の基と縮合させてC〜C10の二環式の基を形成するこ
とによって形成される縮合二環式部分、例えばインドリル、ベンゾイミダゾリル、インダ
ゾリル、ベンゾトリアゾリル、イソキノリル、キノリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾフラ
ニル、ピラゾリルピリジル、キナゾリニル、キノキサリニル、シンノリニル並びに当技術
分野において既知の他の環系が挙げられる。環系全体における非局在化電子の分布の点で
芳香族性の特徴を有する任意の単環式又は二環式の縮合環系がこの定義に含まれる。また
、この定義には、少なくとも分子の残部に直接結合している環が芳香族性の特徴、例えば
、芳香族性の特徴である非局在化電子の分布を有する二環式の基も含まれる。一般的に、
この環系は5〜12個の環構成員原子及び4個までのヘテロ原子を含むものであり、ここ
で、ヘテロ原子は、N、O及びSからなる群より選択される。多くの場合、単環式のヘテ
ロアリールは、5〜6個の環構成員とN、O及びSからなる群より選択される3個までの
ヘテロ原子とを含むものであり;多くの場合、二環式のヘテロアリールは、8〜10個の
環構成員とN、O及びSからなる群より選択される4個までのヘテロ原子とを含むもので
ある。ヘテロアリール環構造内におけるヘテロ原子の数及び配置は芳香族性及び安定性の
周知の制限に従うものであり、ここで、安定性とは、ヘテロ芳香族基が生理学的温度の水
に対する曝露に対して急速に分解することなく充分に安定であることを求めるものである
。本明細書で用いる場合、用語「ヒドロキシ(hydrox)ヘテロアリール」は、置換
基として1つ以上のヒドロキシル基を含むヘテロアリール基をいい;以下にさらに詳述す
るように、さらなる置換基を必要に応じて含むものであってもよい。本明細書で用いる場
合、用語「ハロアリール」及び「ハロヘテロアリール」は、それぞれ、少なくとも一つの
ハロ基で置換されているアリール及びヘテロアリール基をいい、ここで、「ハロ」は、フ
ッ素、塩素、臭素及びヨウ素からなる群より選択されるハロゲンをいい、一般的には、ハ
ロゲンは、塩素、臭素及びヨウ素からなる群より選択され;以下に詳述するように、さら
なる置換基を必要に応じて含むものであってもよい。本明細書で用いる場合、用語「ハロ
アルキル」、「ハロアルケニル」及び「ハロアルキニル」は、それぞれ、少なくとも一つ
のハロ基で置換されているアルキル、アルケニル及びアルキニル基をいい、ここで、「ハ
ロ」は、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素からなる群より選択されるハロゲンをいい、一般
的には、ハロゲンは、塩素、臭素及びヨウ素からなる群より選択され;以下に詳述するよ
うに、さらなる置換基を必要に応じて含むものであってもよい。
本明細書で用いる場合、用語「必要に応じて置換されている」とは、必要に応じて置換
されていると記載された具体的な基(1つもしくは複数)が非水素置換基を有していなく
てもよく、該基(1つもしくは複数)が、得られる分子の化学的性質及び薬理学的活性と
整合する1つ以上の非水素置換基を有していてもよいことを示す。特に指定のない限り、
存在させてもよいそのような置換基の総数は、非置換形態の記載の基に存在する水素原子
の総数と同じであり;最大数より少ないそのような置換基を存在させてもよい。任意選択
の置換基がカルボニル酸素(C=O)などの二重結合によって結合されている場合、この
基は、該任意選択の置換基が結合している炭素原子の利用可能な結合価のうちの2つを占
め、そのため、含められ得る置換基の総数は、利用可能な結合価の数に応じて少なくなる
。本明細書で用いる場合、用語「置換されている」とは、「必要に応じて置換されている
」の一部として使用されていようとその他の場合であろうと、特定の基、部分又は原子団
を修飾するために用いている場合、1個以上の水素原子が各々、互いに独立して、同じ又
は異なる置換基(1つ又は複数)で置き換えられていることを意味する。
指定された基、部分又は原子団の飽和炭素原子を置換するのに有用な置換基としては、
−Z、=O、−OZ、−SZ、=S、−NZ、=NZ、=N−OZ
トリハロメチル、−CF、−CN、−OCN、−SCN、−NO、−NO、=N
−N、−S(O)、−S(O)NZ、−S(O)O、−S(O)OZ
、−OS(O)OZ、−OS(O)O、−OS(O)OZ、−P(O)(
、−P(O)(OZ)(O)、−P(O)(OZ)(OZ)、−C(O
)Z、−C(S)Z、−C(NZ)Z、−C(O)O、−C(O)OZ、−
C(S)OZ、−C(O)NZ、−C(NZ)NZ、−OC(O)Z
、−OC(S)Z、−OC(O)O、−OC(O)OZ、−OC(S)OZ、−
NZC(O)Z、−NZC(S)Z、−NZC(O)O、−NZC(O)
OZ、−NZC(S)OZ、−NZC(O)NZ、−NZC(NZ
、−NZC(NZ)NZが挙げられるが、これらに限定されるものではな
く、ここで、Zは、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、シクロヘテロアルキ
ル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリールアルキルからなる
群より選択され;各Zは独立して水素又はZであり;各Zは独立してZであるか
、又は択一的に、2つのZが、これらが結合している窒素原子と一体となって4−、5
−、6−もしくは7員のシクロヘテロアルキル環構造を形成していてもよく、該環構造は
、必要に応じて、N、O及びSからなる群より選択される1〜4個の同じ又は異なるヘテ
ロ原子を含むものであってもよい。具体的な例として、−NZは、−NH、−N
H−アルキル、−N−ピロリジニル及び−N−モルホリニルを包含していることを意図す
るが、該具体的な択一例に限定されるものではなく、当技術分野において既知の他の代替
例が包含される。同様に、別の具体的な例として、置換アルキルは、−アルキレン−O−
アルキル、−アルキレン−ヘテロアリール、−アルキレン−シクロヘテロアリール、−ア
ルキレン−C(O)OZ、−アルキレン−C(O)NZ及び−CH−CH
C(O)−CHを包含していることを意図するが、該具体的な択一例に限定されるもの
ではなく、当技術分野において既知の他の代替例が包含される。該1つ以上の置換基は、
これらが結合している原子と一体となって環式の環、例えばシクロアルキル及びシクロヘ
テロアルキルを形成していてもよいが、これらに限定されるものではない。
同様に、指定された基、部分又は原子団の不飽和炭素原子を置換するのに有用な置換基
としては、−Z、ハロ、−O、−OZ、−SZ、−S、−NZ、トリハ
ロメチル、−CF、−CN、−OCN、−SCN、−NO、−NO、−N、−S(
O)、−S(O)O、−S(O)OZ、−OS(O)OZ、−OS(
)O、−P(O)(O、−P(O)(OZ)(O)、−P(O)(OZ
)(OZ)、−C(O)Z、−C(S)Z、−C(NZ)Z、−C(O)O
、−C(O)OZ、−C(S)OZ、−C(O)NZ、−C(NZ)NZ
、−OC(O)Z、−OC(S)Z、−OC(O)O、−OC(O)OZ
、−OC(S)OZ、−NZC(O)OZ、−NZC(S)OZ、−NZ
(O)NZ、−NZC(NZ)Z及び−NZC(NZ)NZが挙
げられるが、これらに限定されるものではなく、ここで、Z、Z及びZは上記に規
定したとおりである。
同様に、ヘテロアルキル及びシクロヘテロアルキル基の窒素原子を置換するのに有用な
置換基としては、−Z、ハロ、−O、−OZ、−SZ、−S、−NZ
トリハロメチル、−CF、−CN、−OCN、−SCN、−NO、−NO、−S(O
、−S(O)O、−S(O)OZ、−OS(O)OZ、−OS(O
)O、−P(O)(O、−P(O)(OZ)(O)、−P(O)(OZ
)(OZ)、−C(O)Z、−C(S)Z、−C(NZ)Z、−C(O)OZ
、−C(S)OZ、−C(O)NZ、−C(NZ)NZ、−OC(O
)Z、−OC(S)Z、−OC(O)OZ、−OC(S)OZ、−NZC(O
)Z、−NZC(S)Z、−NZC(O)OZ、−NZC(S)OZ、−
NZC(O)NZ、−NZC(NZ)Z、及び−NZC(NZ)NZ
が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、ここで、Z、Z及びZ
は上記に規定したとおりである。
本明細書に記載の化合物は、1つ以上のキラル中心及び/又は二重結合を含むものであ
ってもよく、従って、立体異性体、例えば、二重結合異性体(すなわち、幾何異性体、例
えばE及びZ)、エナンチオマー又はジアステレオマーとして存在するものであってもよ
い。本発明は、単離された各立体異性体形態(例えば、エナンチオマー的に純粋な異性体
、E及びZ異性体及び立体異性体の他の択一例)並びにさまざまな度合のキラル純度又は
EとZのパーセンテージの立体異性体の混合物、例えば、ラセミ混合物、ジアステレオマ
ー混合物及びE異性体とZ異性体の混合物を包含している。従って、本明細書に図示した
化学構造は、図示された化合物の考えられ得るすべてのエナンチオマー及び立体異性体、
例えば、立体異性体的に純粋な形態(例えば、幾何的に純粋、エナンチオマー的に純粋又
はジアステレオマー的に純粋な)並びにエナンチオマー混合物及び立体異性体混合物を包
含している。エナンチオマー混合物及び立体異性体混合物は、分離技術又は当業者に周知
のキラル合成技術を用いてそれぞれの成分エナンチオマー又は立体異性体に分割すること
ができる。本発明は、単離された各立体異性体形態並びにさまざまな度合のキラル純度の
立体異性体混合物、例えばラセミ混合物を包含している。また、種々のジアステレオマー
も包含される。他の構造は特定の異性体を示しているように見えるが、これは便宜上のも
のにすぎず、本発明を、図示した異性体に限定することを意図するものではない。化学名
によって化合物の異性体形態を指定していない場合、これは、該化合物の考えられ得る異
性体形態のいずれか1つ又は該異性体形態の混合物を表す。
本化合物はまた、いくつかの互変異性体形態で存在するものであってもよく、1つの互
変異性体の本明細書における図示は便宜上のものにすぎず、また、図示された形態の他の
互変異性体も包含していると理解されたい。従って、本明細書に図示した化学構造は、図
示された化合物の考えられ得るすべての互変異性体形態を包含している。用語「互変異性
体」は、本明細書で用いる場合、非常に容易に互いに変化し、したがって平衡状態で一緒
に存在し得る異性体をいう;平衡は、安定性事項に応じて一方の互変異性体に強く偏り得
る。例えば、ケトンとエノールは1つの化合物の2つの互変異性体形態である。
本明細書で用いる場合、用語「溶媒和物」は、溶媒和(溶媒分子と溶質の分子もしくは
イオンとの結合)によって形成される化合物、又は溶質のイオンもしくは分子、すなわち
本発明の化合物と1個以上の溶媒分子とからなる凝集物を意味する。水が溶媒である場合
、対応する溶媒和物は「水和物」である。水和物の例として、半水和物、一水和物、二水
和物、三水和物、六水和物及び他の水含有種が挙げられるが、これらに限定されるもので
はない。当業者には、本発明の化合物の薬学的に受容可能な塩及び/又はプロドラッグが
また、溶媒和物形態として存在するものであってもよいことが理解されよう。溶媒和物は
一般的に、本発明の化合物の調製の一部又は本発明の無水化合物による自然な水分吸収の
いずれかである水和によって形成される。
本明細書で用いる場合、用語「エステル」は、分子の−COOH官能部のいずれかが−
COOR官能部で置き換えられている本発明の化合物の任意のエステルを意味し、ここで
、エステルのR部分は、安定なエステル部分を形成する任意の炭素含有基、例えば、アル
キル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、
アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル及びその置換型誘導体であ
るが、これらに限定されるものではない。本発明の化合物の加水分解可能なエステルは、
そのカルボキシルが加水分解可能なエステル基の形態で存在する化合物である。すなわち
、このようなエステルは薬学的に受容可能であり、対応するカルボン(carboxyl
)酸にインビボで加水分解され得るものである。
上記の置換基に加えて、アルキル、アルケニル及びアルキニル基は択一的又は付加的に
、C〜Cアシル、C〜Cヘテロアシル、C〜C10アリール、C〜Cシク
ロアルキル、C〜Cヘテロシクリル又はC〜C10ヘテロアリールで置換されてい
てもよく、これらは各々、必要に応じて置換されていてもよい。また、付加的に、5〜8
個の環構成員を有する環を形成し得る2つの基が同じ又は隣接する原子上に存在している
場合、この2つの基は必要に応じて、これらが結合している置換基内の原子(1個又は複
数)と一体となって、そのような環を形成していてもよい。
「ヘテロアルキル」、「ヘテロアルケニル」及び「ヘテロアルキニル」等は、対応する
ヒドロカルビル(アルキル、アルケニル及びアルキニル)基と同様に定義されるが、「ヘ
テロ」という用語は、主鎖残基内に1〜3個のO、SもしくはNヘテロ原子又はその組合
せを含む基をいい;従って、対応するアルキル、アルケニル又はアルキニル基の少なくと
も1個の炭素原子が、指定されたヘテロ原子のうちの1個で置き換えられて、それぞれ、
ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル又はヘテロアルキニル基が形成される。また、化学的
安定性の理由で、特に指定のない限り、そのような基は、ニトロ又はスルホニル基のよう
にオキソ基がN又はS上に存在している場合を除き、2個より多くの連続するヘテロ原子
を含むものではないことは理解されよう。
「アルキル」は、本明細書で用いる場合、シクロアルキル及びシクロアルキルアルキル
基を包含しているが、用語「シクロアルキル」は、本明細書において、環内炭素原子によ
って連結される炭素環式の非芳香族基を説明するために用いている場合があり得、「シク
ロアルキルアルキル」は、分子にアルキルリンカーによって連結される炭素環式の非芳香
族基を説明するために用いている場合があり得る。
同様に、「ヘテロシクリル」は、少なくとも1個のヘテロ原子(一般的に、N、O及び
Sから選択される)を環構成員として含み、分子に環内原子によって連結され、この環内
原子はC(炭素連結型)であってもN(窒素連結型)であってもよい非芳香族の環式基を
説明するために用いている場合があり得;「ヘテロシクリルアルキル」は、別の分子にリ
ンカーによって連結されるそのような基を説明するために用いている場合があり得る。ヘ
テロシクリルは完全飽和であっても部分飽和であってもよいが非芳香族である。シクロア
ルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリル及びヘテロシクリルアルキル基に適し
た大きさ及び置換基は、アルキル基について上記のものと同じである。ヘテロシクリル基
は一般的に、N、O及びSから選択される1、2又は3個のヘテロ原子を環構成員として
含むものであり;N又はSは、複素環式系内のこれらの原子に一般的にみられる基で置換
されていてもよい。本明細書で用いる場合、これらの用語はまた、二重結合又は2つ(o
r two)を含む環も包含している(結合している該環が芳香族でない限り)。また、
置換されているシクロアルキル及びヘテロシクリル基は、芳香族環又はヘテロ芳香族環に
縮合しているシクロアルキル又は複素環式環を包含しているが、該基の結合点は該芳香族
/ヘテロ芳香族環ではなく該シクロアルキル又はヘテロシクリル環に存在しているものと
する。
本明細書で用いる場合、「アシル」は、カルボニル炭素原子の利用可能な2つの結合価
の位置のうちの一方に結合されたアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール又はアリ
ールアルキル原子団を含む基を包含しており、ヘテロアシルは、カルボニル炭素以外の少
なくとも1個の炭素が、N、O及びSから選択されるヘテロ原子で置き換えられている対
応する基をいう。
アシル及びヘテロアシル基は、これが結合する任意の基又は分子に、カルボニル炭素原
子の空いている結合価によって結合される。一般的に、これらはC〜Cアシル基(ホ
ルミル、アセチル、ピバロイル及びベンゾイルが挙げられる)並びにC〜Cヘテロア
シル基(メトキシアセチル、エトキシカルボニル及び4−ピリジノイルが挙げられる)で
ある。
同様に、「アリールアルキル」及び「ヘテロアリールアルキル」は、その結合点に、連
結基、例えばアルキレン、例えば、置換又は非置換の飽和又は不飽和の環式又は非環式の
リンカーによって結合される芳香族及びヘテロ芳香族環系をいう。一般的に、リンカーは
〜Cアルキルである。また、このようなリンカーがカルボニル基を含むものであり
、従って、アシル又はヘテロアシル部分としての置換基をもたらすことができるようにな
っていてもよい。アリールアルキル又はヘテロアリールアルキル基のアリール又はヘテロ
アリール環が、アリール基について上記の同じ置換基で置換されていてもよい。好ましく
は、アリールアルキル基は、アリール基について上記に規定した基で必要に応じて置換さ
れたフェニル環と、非置換であるか又は1個もしくは2個のC〜Cアルキル基又はヘ
テロアルキル基で置換されているC〜Cアルキレンとを含むものであり、ここで、該
アルキル又はヘテロアルキル基は必要に応じて環化されて、シクロプロパン、ジオキソラ
ン又はオキサシクロペンタンなどの環を形成していてもよい。同様に、ヘテロアリールア
ルキル基は好ましくは、アリール基に一般的な置換基としての上記の基で必要に応じて置
換されているC〜Cの単環式のヘテロアリール基と、非置換であるか又は1個もしく
は2個のC〜Cアルキル基又はヘテロアルキル基で置換されているC〜Cアルキ
レンとを含むものであるか、あるいは、これは、必要に応じて置換されているフェニル環
又はC〜Cの単環式のヘテロアリールと、非置換であるか又は1個もしくは2個のC
〜Cアルキル又はヘテロアルキル基で置換されているC〜Cヘテロアルキレンと
を含むものであり、ここで、該アルキル又はヘテロアルキル基は必要に応じて環化されて
、シクロプロパン、ジオキソラン又はオキサシクロペンタンなどの環を形成していてもよ
い。
アリールアルキル又はヘテロアリールアルキル基が必要に応じて置換されていると記載
されている場合、置換基は、該基のアルキルもしくはヘテロアルキル部分又はアリールも
しくはヘテロアリール部分のいずれかに存在させ得る。アルキル又はヘテロアルキル部分
に必要に応じて存在させる置換基は、アルキル基について上記に一般的に記載のものと同
じであり;アリール又はヘテロアリール部分に必要に応じて存在させる置換基は、アリー
ル基について上記に一般的に記載のものと同じである。
「アリールアルキル」基は、本明細書で用いる場合、非置換である場合はヒドロカルビ
ル基であり、環及びアルキレン又は同様のリンカーの炭素原子の総数によって記載される
。従って、ベンジル基はC7−アリールアルキル基であり、フェニルエチルはC8−アリ
ールアルキルである。
「ヘテロアリールアルキル」は、上記のように、連結基によって結合されているアリー
ル基を含む部分をいい、「アリールアルキル」とは、アリール部分の少なくとも1個の環
内原子又は連結基の1個の原子がN、O及びSから選択されるヘテロ原子であるという点
で異なる。ヘテロアリールアルキル基は、本明細書において、環とリンカーを合わせた原
子の総数に従って記載しており、ヘテロアルキルリンカーによって連結されたアリール基
;ヒドロカルビルリンカー、例えばアルキレンによって連結されたヘテロアリール基;及
びヘテロアルキルリンカーによって連結されたヘテロアリール基が包含される。従って、
例えば、C7−ヘテロアリールアルキルとしては、ピリジルメチル、フェノキシ及びN−
ピロリルメトキシが挙げられ得よう。
「アルキレン」は、本明細書で用いる場合、二価のヒドロカルビル基をいい;二価であ
るため、これは、他の2つの基を一体に連結することができる。一般的に、これは−(C
−をいい、ここで、nは1〜8、好ましくはnは1〜4であるが、指定されてい
る場合、アルキレンはまた、他の基で置換されていてもよく、他の長さのものであっても
よく、鎖の両端が空いている結合価である必要はない。
一般的に、置換基内に含まれた任意のアルキル、アルケニル、アルキニル、アシル又は
アリールもしくはアリールアルキル基は、それ自体が、さらなる置換基で必要に応じて置
換されていてもよい。このような置換基の性質は、該置換基が別の様式で記載されていな
い場合は、一次置換基自体に関して記載のものと同様である。
「アミノ」は、本明細書で用いる場合、−NHをいうが、アミノが「置換されている
」又は「必要に応じて置換されている」と記載されている場合、該用語はNR’R”を包
含しており、ここで、R’及びR”は各々独立してHであるか、又はアルキル、アルケニ
ル、アルキニル、アシル、アリールもしくはアリールアルキル基であり、該アルキル、ア
ルケニル、アルキニル、アシル、アリールもしくはアリールアルキル基の各々は、対応す
る基に好適であると本明細書に記載した置換基で必要に応じて置換されており;R’基及
びR”基とこれらが結合している窒素原子とが、必要に応じて3〜8員の環を形成してい
てもよく、該環は飽和、不飽和又は芳香族であり得、N、O及びSから独立して選択され
る1〜3個のヘテロ原子を環構成員として含むものであり、アルキル基に好適であると記
載した置換基で必要に応じて置換されているか、あるいは、NR’R”が芳香族基である
場合は、ヘテロアリール基に一般的であると記載した置換基で必要に応じて置換されてい
る。
本明細書で用いる場合、用語「炭素環」、「カルボシクリル」又は「炭素環式の」は、
環内に炭素原子のみを含有している環式の環をいい、一方、用語「複素環」又は「複素環
式」は、ヘテロ原子を含んでいる環をいう。カルボシクリルは完全飽和であっても部分飽
和であってもよいが非芳香族である。例えば、カルボシクリルはシクロアルキルを包含し
ている。炭素環式及び複素環式の構造は、単環式、二環式又は多環系を有する化合物を包
含しており;そのような系は、芳香族、複素環式及び炭素環式の環の混合であってもよい
。混合型の環系は、記載の化合物の残部に結合している環に従って記載される。
本明細書で用いる場合、用語「ヘテロ原子」は、炭素又は水素でない任意の原子、例え
ば、窒素、酸素又は硫黄をいう。これが、鎖又は環の主鎖又は骨格の一部である場合、ヘ
テロ原子は少なくとも二価でなければならず、一般的にはN、O、P及びSから選択され
る。
本明細書で用いる場合、用語「アルカノイル」は、カルボニル(C=O)基に共有結合
されているアルキル基をいう。用語「低級アルカノイル」は、アルカノイル基のアルキル
部分がC〜Cであるアルカノイル基をいう。アルカノイル基のアルキル部分は、必要
に応じて上記のように置換されていてもよい。用語「アルキルカルボニル」が択一的に使
用され得る。同様に、用語「アルケニルカルボニル」及び「アルキニルカルボニル」は、
それぞれ、カルボニル基に連結されているアルケニル又はアルキニル基をいう。
本明細書で用いる場合、用語「アルコキシ」は、酸素原子に共有結合されているアルキ
ル基をいい;このアルキル基は、ヒドロキシル基の水素原子と置き換えられたとみなすこ
とができる。用語「低級アルコキシ」は、アルコキシ基のアルキル部分がC〜Cであ
るアルコキシ基をいう。アルコキシ基のアルキル部分は、必要に応じて上記のように置換
されていてもよい。本明細書で用いる場合、用語「ハロアルコキシ」は、アルキル部分が
1個以上のハロ基で置換されているアルコキシ基をいう。
本明細書で用いる場合、用語「スルホ」はスルホン酸(−SOH)置換基をいう。
本明細書で用いる場合、用語「スルファモイル」は構造−S(O)NHを有する置
換基をいい、ここで、該基のNH部分の窒素は、必要に応じて上記のように置換されて
いてもよい。
本明細書で用いる場合、用語「カルボキシル」は構造−C(O)Hの基をいう。
本明細書で用いる場合、用語「カルバミル」は構造−C(O)NHの基をいい、こ
こで、該基のNH部分の窒素は、必要に応じて上記のように置換されていてもよい。
本明細書で用いる場合、用語「モノアルキルアミノアルキル」及び「ジアルキルアミノ
アルキル」は構造−Alk−NH−Alk及び−Alk−N(Alk)(Alk
)の基をいい、ここで、Alk、Alk及びAlkは上記のアルキル基をいう。
本明細書で用いる場合、用語「アルキルスルホニル」は構造−S(O)−Alkの基
をいい、ここで、Alkは上記のアルキル基をいう。用語「アルケニルスルホニル」及び
「アルキニルスルホニル」は、同様に、それぞれ、アルケニル及びアルキニル基に共有結
合しているスルホニル基をいう。用語「アリールスルホニル」は構造−S(O)−Ar
の基をいい、ここで、Arは上記のアリール基をいう。用語「アリールオキシアルキルス
ルホニル」は構造−S(O)−Alk−O−Arの基をいい、ここで、Alkは上記の
アルキル基であり、Arは上記のアリール基である。用語「アリールアルキルスルホニル
」は構造−S(O)−AlkArの基をいい、ここで、Alkは上記のアルキル基であ
り、Arは上記のアリール基である。
本明細書で用いる場合、用語「アルキルオキシカルボニル」は、アルキル基を含むエス
テル置換基であって、カルボニル炭素が分子の結合点であるものをいう。一例は、CH
CHOC(O)−であるエトキシカルボニルである。同様に、用語「アルケニルオキシ
カルボニル」、「アルキニルオキシカルボニル」及び「シクロアルキルカルボニル」は、
それぞれ、アルケニル基、アルケニル基又はシクロアルキル基を含む同様のエステル置換
基をいう。同様に、用語「アリールオキシカルボニル」は、アリール基を含むエステル置
換基であって、カルボニル炭素が分子の結合点であるものをいう。同様に、用語「アリー
ルオキシアルキルカルボニル」は、アルキル基を含むエステル置換基であって、該アルキ
ル基自体がアリールオキシ基によって置換されているものをいう。
置換基の他の組合せは当技術分野において既知であり、例えば、Jung et al
.に対する米国特許第8,344,162号に記載されており、参照によって本明細書中
に援用される。例えば、用語「チオカルボニル」及び「チオカルボニル」を含む置換基の
組合せには、該基内の通常の二重結合を有する酸素が二重結合を有する硫黄で置き換えら
れたカルボニル基が包含される。用語「アルキリデン」及び同様の専門用語は、1個の炭
素原子から2個の水素原子が除去されている明示されたアルキル基、アルケニル基、アル
キニル基又はシクロアルキル基であって、該基が構造の残部に二重結合で結合されるよう
になっているものをいう。
置換ヘキシトール誘導体の治療的使用における改善に関する以下に記載の局面では、一
般的に、置換ヘキシトール誘導体は、特に指定のない限り、ジアンヒドロガラクチトール
、ジアンヒドロガラクチトールの誘導体、ジアセチルジアンヒドロガラクチトール、ジア
セチルジアンヒドロガラクチトールの誘導体、ジブロモズルシトール及びジブロモズルシ
トールの誘導体からなる群より選択される。好ましくは、置換ヘキシトール誘導体は、特
に指定のない限り、ジアンヒドロガラクチトールである。幾つかの場合において、後述す
るようなジアンヒドロガラクチトールの誘導体、例えば化合物類似体又はプロドラッグが
好ましい。
本明細書で用いる場合、さらに定義又は限定していない限り、用語「抗体」は、ポリク
ローナル抗体とモノクローナル抗体の両方、並びに適切な結合特異性の遺伝子操作された
抗体、例えばキメラ、ヒト化又は完全ヒト抗体を包含している。本明細書で用いる場合、
さらに定義していない限り、用語「抗体」はまた、抗体断片、例えばsFv、Fv、Fa
b、Fab’及びF(ab)’断片も包含している。多くの場合、モノクローナル抗体
を使用することが好ましい。幾つかの状況において、抗体は、抗体の抗原結合部位を含む
融合タンパク質及び抗原認識部位(すなわち、抗原結合部位)を含む任意の他の修飾免疫
グロブリン分子を含むものであり得る(該抗体が所望の生物学的活性を示すものである限
り)。抗体は、その重鎖定常ドメインの実体に基づいて、それぞれ、α、δ、ε、γ及び
μと称される免疫グロブリンの5つの主要クラス:IgA、IgD、IgE、IgG並び
にIgM又はそのサブクラス(アイソタイプ)(例えば、IgG1、IgG2、IgG3
、IgG4、IgA1及びIgA2)のいずれかであり得る。これらの異なるクラスの免
疫グロブリンは、周知の異なるサブユニット構造及び三次元構成を有する。抗体は、ネイ
キッドであってもよく、他の分子、例えば毒素、抗新生物剤、代謝拮抗剤又は放射性同位
体(これらに限定されるものではない)にコンジュゲートさせてもよく;幾つかの場合で
は、コンジュゲーションはリンカーによって、又は非共有結合性相互作用、例えばアビジ
ン−ビオチンもしくはストレプトアビジン−ビオチン結合によって行なわれる。
用語「抗体断片」は、インタクトな抗体の一部分をいい、インタクトな抗体の抗原決定
可変領域をいう。抗体断片の例として、Fab、Fab’、F(ab’)及びFv断片
、線形抗体、一本鎖抗体及び多重特異性抗体(抗体断片から形成される)が挙げられるが
、これらに限定されるものではない。「抗体断片」は、本明細書で用いる場合、抗原結合
部位又はエピトープ結合部位を含むものである。抗体の「可変領域」という用語は、抗体
軽鎖の可変領域又は抗体重鎖の可変領域の単独又は組合せのいずれかをいう。重鎖及び軽
鎖の可変領域は各々、3つの相補性決定領域(CDR)(「超可変領域)としても知られ
ている)によって連結された4つのフレームワーク領域(FR)からなる。各鎖のCDR
は、フレームワーク領域によって近接して一体に保持されており、他方の鎖のCDRとと
もに、抗体の抗原結合部位の形成に寄与する。CDRを決定するための技術が少なくとも
2つある:(1)異種間の配列多様性に基づいたアプローチ(すなわち、Kabat e
t al.,1991,Sequences of Proteins of Immu
nological Interest,第5版,National Institut
es of Health,Bethesda,Md.)、及び(2)抗原−抗体複合体
の結晶学的試験に基づいたアプローチ (Al−Lazikani et al.,19
97,J.Mol.Biol.,273:927−948)。また、場合によっては当技
術分野において、これらの2つのアプローチの組合せが、CDRを測定するために使用さ
れる。用語「モノクローナル抗体」は、本明細書で用いる場合、1種類の抗原決定基又は
エピトープの高度に特異的な認識及び結合に関与する均一な抗体集団をいう。これは、一
般的にはさまざまな異なる抗原決定基に対して指向される異なる抗体の混合物を含むもの
であるポリクローナル抗体とは対照的である。用語「モノクローナル抗体」は、インタク
トなモノクローナル抗体と完全長のモノクローナル抗体の両方並びに抗体断片(例えば、
Fab、Fab’、F(ab’)、Fv)、一本鎖(sFv)抗体、抗体の一部分を含
む融合タンパク質及び抗原認識部位(抗原結合部位)を含む任意の他の修飾免疫グロブリ
ン分子を包含している。さらに、「モノクローナル抗体」は、任意の数の技術、例えば、
ハイブリドーマの作製、ファージ選択、組み換え発現及びトランスジェニック動物での発
現(これらに限定されるものではない)によって作製されるそのような抗体をいう。用語
「ヒト化抗体」は、本明細書で用いる場合、特定の免疫グロブリン鎖、キメラ免疫グロブ
リン、又は最小限の非ヒト配列を含むその断片である形態の非ヒト(例えば、マウス)抗
体をいう。一般的に、ヒト化抗体は、CDRの残基が、所望の特異性、親和性及び/又は
結合能を有する非ヒト種(例えば、マウス、ラット、ウサギ又はハムスター)のCDR由
来の残基で置き換えられているヒト免疫グロブリンである(Jones et al.,
1986,Nature,321:522−525;Riechmann et al.
,1988,Nature,332:323−327;Verhoeyen et al
.,1988,Science,239:1534−1536)。幾つかの場合では、ヒ
ト免疫グロブリンのFvフレームワーク領域残基が、所望の特異性、親和性及び/又は結
合能を有する非ヒト種由来の抗体内の対応する残基で置き換えられている。ヒト化抗体を
、抗体の特異性、親和性及び/又は結合能を洗練及び最適化するためにFvフレームワー
ク領域内及び/又は置き換えられた非ヒト残基内のいずれかのさらなる残基の置換によっ
てさらに修飾してもよい。一般的に、ヒト化抗体は、非ヒト免疫グロブリンに対応するC
DRの全部又は実質的に全部を含む少なくとも1つ、一般的には2つ又は3つの可変ドメ
インの実質的に全部を含んでいるが、フレームワーク領域の全部又は実質的に全部がヒト
免疫グロブリンコンセンサス配列のものである。また、ヒト化抗体は、免疫グロブリンの
定常領域又はドメイン(Fc)(一般的にはヒト免疫グロブリンのもの)の少なくとも一
部分も含んでいてもよい。ヒト化抗体を作製するために使用される方法の例は、例えば、
米国特許第5,225,539号に記載されている。用語「ヒト抗体」は、本明細書で用
いる場合、ヒトによって作製された抗体又はヒトによって作製された抗体に対応するアミ
ノ酸配列を有する抗体をいう。ヒト抗体は、当技術分野において既知の技術のいずれかを
用いて作製され得る。ヒト抗体のこの定義は、非ヒトCDRを含むヒト化抗体を明確に除
外する。用語「キメラ抗体」は、本明細書で用いる場合、免疫グロブリン分子のアミノ酸
配列が2種類以上の種に由来している抗体をいう。一般的に、軽鎖と重鎖の両方の可変領
域は、所望の特異性、親和性及び/又は結合能を有する1つの種の哺乳動物(例えば、マ
ウス、ラット、ウサギ又は他の抗体産生哺乳動物)に由来する抗体の可変領域に対応して
いるが、定常領域は、別の種(通常、ヒト)に由来する抗体の配列に対応している。用語
「エピトープ」及び「抗原決定基」は、本明細書において互換的に用いており、特定の抗
体によって認識され得、特異的に結合され得る抗原の部分をいう。抗原がポリペプチドで
ある場合、エピトープは、連続アミノ酸及びタンパク質の三次フォールディングによって
並列になった非連続アミノ酸の両方によって形成され得る。連続アミノ酸(線状エピトー
プとも称される)によって形成されたエピトープは一般的に、タンパク質が変性すると保
持され、一方、三次フォールディングによって形成されたエピトープ(構造的エピトープ
とも称される)は一般的に、タンパク質が変性すると失われる。エピトープは一般的に、
特殊な空間的構造の少なくとも3個以上、通常、少なくとも5個又は8〜10個のアミノ
酸を含むものである。
用語「拮抗薬」及び「拮抗性の」は、本明細書で用いる場合、標的及び/又はシグナル
伝達経路の生物学的活性を一部又は完全に遮断、阻害、低減又は中和する任意の分子、あ
るいはタンパク質の活性を一部又は完全に遮断、阻害、低減又は中和する任意の分子をい
う。好適な拮抗薬分子としては、具体的には、拮抗薬抗体又は抗体断片が挙げられるが、
これらに限定されるものではない。同様に、用語「作動薬」は、本明細書で用いる場合、
標的及び/又はシグナル伝達経路の生物学的活性もしくはタンパク質の活性を一部又は完
全に促進、活性化又は加速させる任意の分子、或いは拮抗作用に打ち勝つ任意の分子をい
う。用語「調節」及び「調節する」は、本明細書で用いる場合、生物学的活性における変
更又は改変をいう。調節としては、活性を刺激又は阻害することが挙げられるが、これら
に限定されるものではない。調節は、活性増大又は低下、結合性特徴の変更、又はタンパ
ク質、経路もしくは他の生物学的関心点の活性に関連した生物学的、機能的もしくは免疫
学的特性における任意の他の変更であり得る。用語「選択的に結合する」又は「特異的に
結合する」とは、結合剤又は抗体がエピトープ、タンパク質又は標的分子と、別の物質、
例えば無関連のタンパク質よりも高頻度に、より速やかに、より大きな持続性で、より大
きな親和性で、又は上記のもののいくつかの組合せで反応又は会合することを意味する。
一部の特定の実施形態では、「特異的に結合する」とは、例えば、抗体がタンパク質に、
約0.1mM以下、だがより通常には約1μM未満のKで結合することを意味する。一
部の特定の実施形態では、「特異的に結合する」とは、抗体が標的に、場合によっては少
なくとも約0.1μM以下、別の場合では少なくとも約0.01μM以下、別の場合では
少なくとも約1nM以下のKで結合することを意味する。異なる種における相同タンパ
ク質間の配列同一性のため、特異的結合には、1種より多くの種におけるタンパク質を認
識する抗体が包含され得る。同様に、異なるタンパク質のポリペプチド配列の特定の領域
における相同性のため、特異的結合には、1種類より多くのタンパク質を認識する抗体(
又は他のポリペプチドもしくは結合剤)が包含され得る。一部の特定の実施形態において
、第1の標的に特異的に結合する抗体又は結合性部分が、第2の標的に特異的に結合する
場合とそうでない場合があり得ることは理解されよう。そのため、「特異的結合」は、必
ずしも排他的結合、すなわち1種類の標的に対する結合を要するものではない(が包含し
得る)。従って、抗体は、一部の特定の実施形態において、1種類より多くの標的に特異
的に結合するものであり得る。一部の特定の実施形態では、多種類の標的が抗体上の同じ
抗原結合部位によって結合され得る。例えば、抗体は、一部の特定の場合では、各々が2
種類以上のタンパク質の同じエピトープに特異的に結合する2つの同一の抗原結合部位を
含むものであり得る。一部の特定の択一的な実施形態では、抗体は多重特異性であり、異
なる特異性を有する少なくとも2つの抗原結合部位を含むものであり得る。非限定的な一
例として、二重特異性抗体は、あるタンパク質上のエピトープを認識する1つの抗原結合
部位を含み、さらに、第2のタンパク質上の異なるエピトープを認識する第2の異なる抗
原結合部位を含むものであり得る。一般的に、必ずしもそうでないが、結合に対する言及
は特異的結合を意味する。
本明細書で用いる場合、「類似体」は、親化合物と構造的に類似しているが組成がわず
かに異なる(例えば、1個の原子又は官能基が異なる、付加されている、又は除去されて
いる)化合物をいう。類似体は、元の化合物と異なる化学的又は物理的特性を有するもの
であってもそうでなくてもよく、改善された生物学的及び/又は化学的活性を有するもの
であってもそうでなくてもよい。例えば、類似体は、親化合物と比べてより親水性又は疎
水性であり得るか、或いは改変された反応性を有するものであり得る。類似体は、親化合
物の化学的及び/又は生物学的活性を模倣するものであり得(すなわち、同様又は同一の
活性を有するものであり得る)、或いは幾つかの場合では、増大又は低減された活性を有
するものであり得る。類似体は、元の化合物の天然に存在するバリアント又は天然に存在
しないバリアントであってもよい。類似体の他の型としては、異性体(エナンチオマー、
ジアステレオマーなど)及び化合物のキラルバリアントの他の型並びに構造異性体が挙げ
られる。
本明細書で用いる場合、「誘導体」は、化合物の化学的又は生物学的に修飾された変形
型であって、親化合物と構造的に類似しており、該親化合物から(実際に又は理論的に)
誘導可能なものをいう。「誘導体」を作製するためには親化合物が出発物質であり得るが
、「類似体」を作製するためには、必ずしも親化合物が出発物質として使用され得ないと
いう点で「誘導体」は「類似体」とは異なる。誘導体は、親化合物と異なる化学的又は物
理的特性を有するものであってもそうでなくてもよい。例えば、誘導体は、親化合物と比
べてより親水性又は疎水性であり得るか、或いは改変された反応性を有するものであり得
る。誘導体化(すなわち、修飾)は、分子内の1つ以上の部分の置き換え(例えば、官能
基の変更)を伴うものであり得る。用語「誘導体」はまた、親化合物のコンジュゲート及
びプロドラッグ(すなわち、生理学的条件下で元の化合物に変換され得る化学修飾された
誘導体)も包含している。
一般的に、化合物の説明は、特に除外していない限り、該化合物の塩及び溶媒和物、例
えば水和物を包含している。
本発明の一局面は、化合物が投与される時間の変更、化合物の代謝率を制御する用量変
更薬物の使用、正常組織保護剤の使用、及び他の変更によって行われるNSCLC又はG
BMの処置のための置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールの治療
的使用における改善である。一般的な例として:輸液スケジュール(例えば、ボーラスi
.v.対持続輸液)の変更、改善された免疫反応のために又は骨髄抑制剤によって生じた
貧血を予防するために、白血球数を増加させるためのリンホカイン(例えば、G−CSF
,GM−CSF,EPO)の使用、或いは、5−FUに対するロイコボリン又はシスプラ
チン処置に対するチオ硫酸塩等の救済剤の使用が挙げられる。NSCLC又はGBMの処
置のための置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールの本発明におけ
る具体的な例として:数時間から数日間の継続的静脈内注射;隔週投与;1日当たり5m
g/mより多い用量;患者の耐容性に基づいた1日当たり1mg/mからの用量の漸
進的な増加;14日間より多い1mg/mより少ない用量;代謝を調節するためのカフ
ェインの使用;代謝を調節するためのイソニアジドの使用;急速静注を介した1日当たり
5mg/mから増加する単剤及び多剤投薬の投与;30より少ないか又は130mg/
より多い経口投薬;3日間の40mg/mまでの経口投薬及び次に18〜21日間
のナディア/回復期間;長期間(例えば、21日間)の低レベルでの投与;高レベルでの
投与;21日間より長いナディア/回復期間での投薬;置換ヘキシトール誘導体、例えば
ジアンヒドロガラクチトールの単独の細胞毒性剤としての、一般的に1日当たり30mg
/mで5日間、毎月反復しての使用;3mg/kgでの投与;置換ヘキシトール誘導体
、例えばジアンヒドロガラクチトールの併用療法における、一般的に1日当たり30mg
/mで5日間の使用;或いは成人患者における1日当たり40mgで5日間の2週間毎
に反復しての投薬が挙げられる。
本発明の別の局面は、化合物が投与される経路における変更によって行われるNSCL
C又はGBMの処置のための置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトー
ルの治療的使用における改善である。一般的な例として:経口投与から静脈内投与への経
路変更又はその逆;又は、皮下、筋肉内、動脈内、腹腔内、病巣内、リンパ管内、腫瘍内
、髄腔内、膀胱内、頭蓋内等の特定経路の使用が挙げられる。NSCLCの処置のための
置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールの本発明における具体的な
例として:局所投与;経口投与;低速放出経口送達;髄腔内投与;動脈内投与;持続注入
;間欠的注入;静脈内投与;又は長時間注入による投与;又は静注による投与が挙げられ
る。
本発明のまた別の局面は、投与スケジュールの変更によって行われる置換ヘキシトール
誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールの治療的使用における改善である。一般的な
例として:連日投与、隔週投与又は毎週投与が挙げられる。NSCLC又はGBMの処置
のための置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールの本発明における
具体的な例として:連日投与;毎週投与;3週間の毎週投与;隔週投与;1〜2週間の休
息期間を有する3週間の隔週投与;間欠的増加の用量投与;又は何週間もの間の一週間の
連日投与が挙げられる。
本発明のまた別の局面は、化合物が投与される診断/進行時の疾患の病期における変更
によって行われる、NSCLC又はGBMの処置のための置換ヘキシトール誘導体、例え
ばジアンヒドロガラクチトールの治療的使用における改善である。一般的な例として:切
除不能な局所疾患に対する化学療法の使用、転移拡大を予防するため又は疾患進行もしく
はより悪性の病期への変換を阻止するための予防的使用が挙げられる。NSCLC又はG
BMの処置のための置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールの本発
明における具体的な例として:NSCLCの適切な疾患の病期における使用;転移拡大を
予防又は制限するための血管新生阻害剤、例えばアバスチン、VEGF阻害剤との置換ヘ
キシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールの使用;新たに診断された疾患に
対する置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールの使用;再発性疾患
に対する置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールの使用;又は抵抗
性もしくは不応性の疾患に対する置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチ
トールの使用が挙げられる。
本発明のまた別の局面は、化合物の使用から最も耐容性又は利益を得るであろう患者の
タイプへの変更によって行われる、NSCLC又はGBMの処置のための置換ヘキシトー
ル誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールの治療的使用における改善である。一般的
な例として:高齢の患者に対する小児薬用量の使用、肥満患者に対する変更された用量の
使用;糖尿病、肝硬変等の合併症疾患状態、又は、化合物の特徴が独自に利用されるかも
しれない他の状態の利用が挙げられる。NSCLC又はGBMの処置のための置換ヘキシ
トール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールの本発明における具体的な例として:
ヒストン脱アセチル化酵素及びオルニチンデカルボキシラーゼからなる群より選択される
高レベルの代謝酵素によって特徴付けられる病状を有する患者;血小板減少症及び好中球
減少症からなる群より選択される状態に対する低感受性又は高感受性を有する患者;GI
(胃腸)毒性に耐えられない患者;c−Jun、GPCR、シグナル伝達タンパク質、V
EGF、前立腺特異的遺伝子及びプロテインキナーゼからなる群より選択される遺伝子の
過剰発現又は過少発現によって特徴付けられる患者;前立腺特異的遺伝子及びプロテイン
キナーゼ;EGFRにおける変異、例えばEGFR Variant III(限定され
るものではない)によって特徴付けられる患者;併用療法として白金系薬物が投与されて
いる患者;EGFR変異を有しておらず、したがってチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)
にあまり応答しない患者;TKI処置に対して抵抗性になった患者;BIM共欠失変異を
有し、したがってTKI処置にあまり応答しない患者;白金系薬物処置に対して抵抗性に
なった患者;或いは脳転移を有する患者が挙げられる。
本発明のまた別の局面は、化合物の使用に耐える、代謝する及び利用する患者の能力を
患者の特定の表現型に関連しているとより正確に同定することによって行われる、NSC
LC又はGBMの処置のための置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチト
ールの治療的使用における改善である。一般的な例として:化学療法剤を処理/代謝する
患者の能力又は潜在的な特殊な細胞性、代謝性もしくは器官系の表現型によって引き起こ
される毒性に対する患者の感受性をよりよく特徴付けるための診断ツール及びキットの使
用が挙げられる。NSCLC又はGBMの処置のための置換ヘキシトール誘導体、例えば
ジアンヒドロガラクチトールの本発明における具体的な例として:患者の特定の表現型を
確認するための診断ツール、診断法、診断キット又は診断分析の使用;ヒストン脱アセチ
ル化酵素、オルニチンデカルボキシラーゼ、VEGF、junの遺伝子産物であるタンパ
ク質及びプロテインキナーゼからなる群より選択されるマーカーの測定のための方法の使
用;代替化合物の試験;或いは酵素状態のための低用量予備試験が挙げられる。
本発明のまた別の局面は、化合物の使用に耐える、代謝する及び利用する患者の能力を
患者の特定の遺伝子型に関連しているとより正確に同定することによって行われる、NS
CLC又はGBMの処置のための置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチ
トールの治療的使用における改善である。一般的な例として:遺伝子標的に対する特定の
薬物の使用を具体的に個別調製又はモニタリングするために同様に採取及び分析され得る
腫瘍組織又は正常組織(例えば、グリア細胞又は中枢神経系の他の細胞)の生検試料;特
殊な腫瘍遺伝子発現パターンの試験;或いは有効性を向上させるため又は特定の薬物感受
性正常組織毒性を回避するためのSNP(単一ヌクレオチド多型)の分析が挙げられる。
NSCLC又はGBMの処置のための置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラ
クチトールの本発明における具体的な例として:患者の特定の遺伝子型を確認するための
診断ツール、技術、キット及びアッセイ;遺伝子/タンパク質発現チップ及び分析;単一
ヌクレオチド多型(SNP)評価;ヒストン脱アセチル化酵素、オルニチンデカルボキシ
ラーゼ、GPCR、プロテインキナーゼ、テロメラーゼ又はjunに関するSNP;代謝
酵素及び代謝産物の同定及び測定;PDGFRA遺伝子の変異の測定;IDH1遺伝子の
変異の測定;NF1遺伝子の変異の測定;EGFR遺伝子のコピー数の測定;MGMT遺
伝子のプロモーターのメチル化状態の測定;MGMT遺伝子の非メチル化プロモーター領
域によって特徴付けられる疾患に対する使用;MGMT遺伝子のメチル化プロモーター領
域によって特徴付けられる疾患に対する使用;MGMTの高発現によって特徴付けられる
疾患に対する使用;MGMTの低発現によって特徴付けられる疾患に対する使用;或いは
EML4−ALK転座によって特徴付けられる疾患に対する使用が挙げられる。
本発明のまた別の局面は、化学療法剤の使用前又は使用後の患者の特殊な調製によって
行われる、NSCLC又はGBMの処置のための置換ヘキシトール誘導体、例えばジアン
ヒドロガラクチトールの治療的使用における改善である。一般的な例として:代謝酵素の
誘導もしくは阻害、感受性正常組織又は器官系の特異的予防が挙げられる。NSCLC又
はGBMの処置のための置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールの
本発明における具体的な例として:コルヒチン又は類似体の使用;利尿薬、例えばプロベ
ネシドの使用;尿酸排泄の使用;ウリカーゼの使用;非経口ニコチンアミドの使用;持続
放出型のニコチンアミドの使用;ポリ(ADPリボース)ポリメラーゼ阻害剤の使用;カ
フェインの使用;ロイコボリン救助療法;感染対策;抗高血圧薬が挙げられる。
本発明のまた別の局面は、潜在的な副作用又は毒性を予防又は低減するためのさらなる
薬物又は手順の使用によって行われる、NSCLC又はGBMの処置のための置換ヘキシ
トール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールの治療的使用における改善である。一
般的な例として:鎮吐剤、嘔吐抑制剤、好中球減少、貧血、血小板減少を制限もしくは予
防するための血液学的支持剤、ビタミン類、抗鬱剤、性的不全に対する処置剤、及び他の
支持的手法の使用が挙げられる。NSCLC又はGBMの処置のための置換ヘキシトール
誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールの本発明における具体的な例として:コルヒ
チン又は類似体の使用;利尿薬、例えばプロベネシドの使用;尿酸排泄の使用;ウリカー
ゼの使用;非経口ニコチンアミドの使用の使用;持続放出型のニコチンアミドの使用;ポ
リADPリボースポリメラーゼの阻害剤の使用;カフェインの使用;ロイコボリン救助療
法;持続放出アロプリノールの使用;アロプリノールの非経口使用;骨髄移植の使用;血
液細胞賦活薬の使用;血液又は血小板輸液の使用;フィルグラスチム、G−CSF又はG
M−CSFの使用;疼痛管理技術の使用;抗炎症薬の使用;輸液の使用;コルチコステロ
イドの使用;インスリン管理薬剤の使用;解熱剤の使用;鎮吐処置薬の使用;下痢止め薬
の使用;N−アセチルシステインの使用;或いは抗ヒスタミン剤の使用が挙げられる。
本発明のまた別の局面は、毒性代謝産物の生成をモニタリングし、薬物間相互作用の点
で有益又は有害であり得る補助薬をモニタリングして患者の薬物血漿レベルを最大限にす
るための取り組みにおける投与後の薬物レベルのモニタリングの使用によって行われる、
NSCLC又はGBMの処置のための置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラ
クチトールの治療的使用における改善である。一般的な例として:薬物血漿タンパク質結
合のモニタリング及び他の薬物動態学的又は薬力学的可変量のモニタリングが挙げられる
。NSCLC又はGBMの処置のための置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガ
ラクチトールの本発明における具体的な例として:薬物血漿レベル多重決定;又は血液も
しくは尿中の代謝産物の多重決定が挙げられる。
本発明のまた別の局面は、有効性又は副作用管理における相加的又は相乗的以上の改善
を提供するかもしれない独自の薬物混合を利用することによって行われる、NSCLC又
はGBMの処置のための置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールの
治療的使用における改善である。NSCLC又はGBMの処置のための置換ヘキシトール
誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールの本発明における具体的な例として:トポイ
ソメラーゼ阻害剤との使用;疑似ヌクレオシドとの使用;疑似ヌクレオチドとの使用;チ
ミジル酸シンセターゼ阻害剤との使用;シグナル伝達阻害剤との使用;シスプラチン又は
白金類似体との使用;アルキル化剤、例えばニトロソ尿素(BCNU、グリアデルウエハ
、CCNU、ニムスチン(ACNU)、ベンダムスチン(Treanda))との使用;
DAGと異なる場所のDNAを損傷させるアルキル化剤(TMZ、BCNU、CCNU及
びグアニンのOのDNAを損傷させる他のすべてのアルキル化剤が挙げられ、一方、D
AGはNで架橋する)との使用;単官能性のアルキル化剤との使用;二官能性のアルキ
ル化剤との使用;抗チューブリン剤との使用;代謝拮抗剤との使用;ベルべリンとの使用
;アピゲニンとの使用;アモナフィドとの使用;コルヒチン又は類似体との使用;ゲニス
テインとの使用;エトポシドとの使用;シタラビンとの使用;カンプトテシンとの使用;
ビンカアルカロイドとの使用;トポイソメラーゼ阻害剤との使用;5−フルオロウラシル
との使用;クルクミンとの使用;NF−κB阻害剤との使用;ロスマリン酸との使用;ミ
トグアゾンとの使用;テトランドリンとの使用;テモゾロミド(TMZ)との使用;生物
学的治療薬、例えば抗体、例えばアバスチン(VEGF阻害剤)、リツキサン、ハーセプ
チン、エルビタックスとの使用;上皮成長因子受容体(EGFR)阻害剤との使用;チロ
シンキナーゼ阻害剤との使用;ポリ(ADPリボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害剤
との使用;或いはガンワクチン療法との使用が挙げられる。相加的又は相乗的以上になる
という能力は、置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールとシスプラ
チン又は他の白金含有化学療法剤との併用に関して特に重要である。
本発明のまた別の局面は、単独で使用した場合は測定可能な活性が観察されないが、他
の治療薬と併用すると有効性における相加的又は相乗的以上の改善が観察される場合に、
置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールを化学増感剤として利用す
ることによって行われる、NSCLC又はGBMの処置のための置換ヘキシトール誘導体
、例えばジアンヒドロガラクチトールの治療的使用における改善である。NSCLC又は
GBMの処置のための置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールの本
発明における具体的な例として:トポイソメラーゼ阻害剤との併用での化学増感剤として
;疑似ヌクレオシドとの併用での化学増感剤として;疑似ヌクレオチドとの併用での化学
増感剤として;チミジル酸シンセターゼ阻害剤との併用での化学増感剤として;シグナル
伝達阻害剤との併用での化学増感剤として;シスプラチン又は白金類似体との併用での化
学増感剤として;アルキル化剤、例えばBCNU、BCNUウエハ、グリアデル、CCN
U、ベンダムスチン(Treanda)又はテモゾロミド(Temodar)との併用で
の化学増感剤として;抗チューブリン剤との併用での化学増感剤として;代謝拮抗剤との
併用での化学増感剤として;ベルべリンとの併用での化学増感剤として;アピゲニンとの
併用での化学増感剤として;アモナフィドとの併用での化学増感剤として;コルヒチン又
は類似体との併用での化学増感剤として;ゲニステインとの併用での化学増感剤として;
エトポシドとの併用での化学増感剤として;シタラビンとの併用での化学増感剤として;
カンプトテシンとの併用での化学増感剤として;ビンカアルカロイドとの併用での化学増
感剤として;トポイソメラーゼ阻害剤との併用での化学増感剤として;5−フルオロウラ
シルとの併用での化学増感剤として;クルクミンとの併用での化学増感剤として;NF−
κB阻害剤との併用での化学増感剤として;ロスマリン酸との併用での化学増感剤として
;ミトグアゾンとの併用での化学増感剤として;テトランドリンとの併用での化学増感剤
として;チロシンキナーゼ阻害剤との併用での化学増感剤として;EGFR阻害剤との併
用での化学増感剤として;或いはポリ(ADPリボース)ポリメラーゼ(PARP)の阻
害剤との併用での化学増感剤としてが挙げられる。
本発明のまた別の局面は、単独では観察される治療活性が最小限であるが他の治療薬と
併用すると有効性における相加的又は相乗的以上の改善が観察される場合に、置換ヘキシ
トール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールを化学増強剤として利用することによ
って行われる、NSCLC又はGBMの処置のための置換ヘキシトール誘導体、例えばジ
アンヒドロガラクチトールの治療的使用における改善である。NSCLC又はGBMの処
置のための置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールの本発明におけ
る具体的な例として:トポイソメラーゼ阻害剤との併用での化学増強剤として;疑似ヌク
レオシドとの併用での化学増強剤として;チミジル酸シンセターゼ阻害剤との併用での化
学増強剤として;シグナル伝達阻害剤との併用での化学増強剤として;シスプラチン又は
白金類似体との併用での化学増強剤として;アルキル化剤、例えばBCNU、BCNUウ
エハ、グリアデル又はベンダムスチン(Treanda)との併用での化学増強剤として
;抗チューブリン剤との併用での化学増強剤として;代謝拮抗剤との併用での化学増強剤
として;ベルべリンとの併用での化学増強剤として;アピゲニンとの併用での化学増強剤
として;アモナフィドとの併用での化学増強剤として;コルヒチン又は類似体との併用で
の化学増強剤として;ゲニステインとの併用での化学増強剤として;エトポシドとの併用
での化学増強剤として;シタラビンとの併用での化学増強剤として;カンプトテシンとの
併用での化学増強剤として;ビンカアルカロイドとの併用での化学増強剤として;トポイ
ソメラーゼ阻害剤との併用での化学増強剤として;5−フルオロウラシルとの併用での化
学増強剤として;クルクミンとの併用での化学増強剤として;NF−κB阻害剤との併用
での化学増強剤として;ロスマリン酸との併用での化学増強剤として;ミトグアゾンとの
併用での化学増強剤として;テトランドリンとの併用での化学増強剤として;チロシンキ
ナーゼ阻害剤との併用での化学増強剤として;EGFR阻害剤との併用での化学増強剤と
して;或いはポリ(ADPリボース)ポリメラーゼ(PARP)の阻害剤との併用での化
学増強剤としてが挙げられる。
本発明のまた別の局面は、化合物を用いて処置される患者が最大限の恩恵を受けること
を可能にするための薬物、処置及び診断によって行われる、NSCLC又はGBMの処置
のための置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールの治療的使用にお
ける改善である。一般的な例として:疼痛管理、栄養サポート、鎮吐剤、鎮吐剤治療薬、
抗貧血療法、抗炎症薬が挙げられる。NSCLC又はGBMの処置のための置換ヘキシト
ール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールの本発明における具体的な例として:疼
痛管理;栄養サポート;鎮吐剤;鎮吐剤治療薬;抗貧血療法;抗炎症薬:解熱剤;免疫刺
激薬に関連した治療薬との使用が挙げられる。
本発明のまた別の局面は、有効性を向上させるため又は副作用を低減するための補完的
治療薬又は方法の使用によって行われる、NSCLC又はGBMの処置のための置換ヘキ
シトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールの治療的使用における改善である。
NSCLC又はGBMの処置のための置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラ
クチトールの本発明における具体的な例として:催眠;鍼治療;瞑想;NF−κB阻害剤
(例えば、パルテノライド、クルクミン、ロスマリン酸)を含む合成又は抽出のいずれか
によって作製された植物薬;天然抗炎症薬(例えば、レイン、パルテノライド);免疫賦
活薬(例えば、エキナセアにおいて見られるもの);抗菌薬(例えば、ベルべリン);フ
ラボノイド、イソフラボン及びフラボン(例えば、アピゲネニン、ゲニステイン、ゲニス
チン、6”−O−マロニルゲニスチン、6”−O−アセチルゲニスチン、ダイゼイン、ダ
イジン、6”−O−マロニルダイジン、6”−O−アセチルゲニスチン、グリシテイン、
グリシチン、6”−O−マロニルグリシチン及び6−O−アセチルグリシチン);応用運
動学が挙げられる。
本発明のまた別の局面は、バルク薬剤物質における変更によって行われる、NSCLC
又はGBMの処置のための置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトール
の治療的使用における改善である。一般的な例として:塩の生成、均一な結晶性構造、純
粋な異性体が挙げられる。NSCLC又はGBMの処置のための置換ヘキシトール誘導体
、例えばジアンヒドロガラクチトールの本発明における具体的な例として:塩の生成;均
一な結晶性構造;純粋な異性体;増加された純度;より少ない残渣溶媒;又はより少ない
重金属が挙げられる。
本発明のまた別の局面は、投与用の化合物を可溶化及び送達/提示するために使用され
る希釈剤における変更によって行われる、NSCLC又はGBMの処置のための置換ヘキ
シトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールの治療的使用における改善である。
一般的な例として:水難溶性化合物のためのクレモフォア−EL、シクロデキストリンが
挙げられる。NSCLC又はGBMの処置のための置換ヘキシトール誘導体、例えばジア
ンヒドロガラクチトールの本発明における具体的な例として:乳剤;ジメチルスルホキシ
ド(DMSO);N−メチルホルムアミド(NMF);ジメチルホルムアミド(DMF)
;ジメチルアセトアミド(DMA);エタノール;ベンジルアルコール;デキストロース
含有注射用水;クレモフォア;シクロデキストリン;PEGの使用が挙げられる。
本発明のまた別の局面は、投与又はさらなる希釈のために化合物を可溶化するために使
用される又は必要とされる溶剤における変更によって行われる、NSCLC又はGBMの
処置のための置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールの治療的使用
における改善である。一般的な例として:エタノール、ジメチルアセトアミド(DMA)
が挙げられる。NSCLC又はGBMの処置のための置換ヘキシトール誘導体、例えばジ
アンヒドロガラクチトールの本発明における具体的な例として:乳剤;DMSO;NMF
;DMF;DMA;エタノール;ベンジルアルコール;デキストロース含有注射用水;ク
レモフォア;シクロデキストリン;又はPEGの使用が挙げられる。
本発明のまた別の局面は、適切な投与のための化合物を安定化及び提示するのに必要な
物質/賦形剤、緩衝剤又は防腐剤における変更によって行われる、NSCLC又はGBM
の処置のための置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールの治療的使
用における改善である。一般的な例として:マンニトール、アルブミン、EDTA、亜硫
酸水素ナトリウム、ベンジルアルコールが挙げられる。NSCLC又はGBMの処置のた
めの置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールの本発明における具体
的な例として:マンニトール;アルブミン;EDTA;亜硫酸水素ナトリウム;ベンジル
アルコール;炭酸塩緩衝液;リン酸緩衝液の使用が挙げられる。
本発明のまた別の局面は、投与経路、効果持続期間、必要な血漿濃度、正常組織におけ
る副作用への曝露及び代謝酵素に依存する化合物の可能のある剤形における変更によって
行われる、NSCLC又はGBMの処置のための置換ヘキシトール誘導体、例えばジアン
ヒドロガラクチトールの治療的使用における改善である。一般的な例として:錠剤、カプ
セル、局所ゲル、クリーム、パッチ、坐剤が挙げられる。NSCLC又はGBMの処置の
ための置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールの本発明における具
体的な例として:錠剤;カプセル;局所ゲル;局所クリーム;パッチ;坐剤;凍結乾燥製
剤の使用が挙げられる。
本発明のまた別の局面は、剤形、容器/封止システム、混合及び用量調及び提示の正確
性における変更によって行われる、NSCLC又はGBMの処置のための置換ヘキシトー
ル誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールの治療的使用における改善である。一般的
な例として:光から保護するための琥珀小瓶、特殊コーティングを有する栓が挙げられる
。NSCLC又はGBMの処置のための置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガ
ラクチトールの本発明における具体的な例として:光から保護するための琥珀小瓶;保存
可能期間安定性を改善するための特殊コーティングを有する栓の使用が挙げられる。
本発明のまた別の局面は、簡便性、効果持続期間、毒性の低下等の医薬製剤品の潜在的
属性を向上させるための送達システムの使用によって行われる、NSCLC又はGBMの
処置のための置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールの治療的使用
における改善である。一般的な例として:ナノ結晶、生体内分解性ポリマ、リポソーム、
持続放出注射可能ゲル、ミクロスフェアが挙げられる。NSCLC又はGBMの処置のた
めの置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールの本発明における具体
的な例として:ナノ結晶;生体内分解性ポリマ;リポソーム;持続放出注射可能ゲル;ミ
クロスフェアの使用が挙げられる。
本発明のまた別の局面は、有効性、毒性、薬物動態、代謝又は投与経路を変更するため
に、共有結合、イオン結合又は水素結合された部分を有する親分子への変更によって行わ
れる、NSCLC又はGBMの処置のための置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒド
ロガラクチトールの治療的使用における改善である。一般的な例として:ポリマ系、例え
ばポリエチレングリコール、ポリ乳酸、ポリグリコリド、アミノ酸、ペプチド又は多価結
合体が挙げられる。NSCLC又はGBMの処置のための置換ヘキシトール誘導体、例え
ばジアンヒドロガラクチトールの本発明における具体的な例として:ポリマ系、例えばポ
リエチレングリコール;ポリ乳酸;ポリグリコリド;アミノ酸;ペプチド;多価結合体の
使用が挙げられる。
本発明のまた別の局面は、体内に導入後、該分子の一部分が切断されて好ましい活性分
子が出現する活性分子のバリアントを用いて改善された薬理特性が獲得されるような分子
への変更によって行われる、NSCLC又はGBMの処置のための置換ヘキシトール誘導
体、例えばジアンヒドロガラクチトールの治療的使用における改善である。一般的な例と
して:酵素感受性エステル、二量体、シッフ塩基が挙げられる。NSCLC又はGBMの
処置のための置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールの本発明にお
ける具体的な例として:酵素感受性エステル;二量体;シッフ塩基;ピリドキサル錯体;
カフェイン錯体の使用が挙げられる。
本発明のまた別の局面は、適切な様式で投与された場合、独自及び有益な効果が実現さ
れることができるさらなる化合物、生物学的薬剤の使用によって行われる、NSCLC又
はGBMの処置のための置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールの
治療的使用における改善である。一般的な例として:多剤耐性の阻害剤、特定薬剤耐性阻
害剤、選択的酵素の特異的阻害剤、シグナル伝達阻害剤、修復阻害が挙げられる。NSC
LC又はGBMの処置のための置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチト
ールの本発明における具体的な例として:多剤耐性の阻害剤;特定薬剤耐性阻害剤;選択
的酵素の特異的阻害剤;シグナル伝達阻害剤;修復阻害;重複する副作用を有さないトポ
イソメラーゼ阻害剤の使用が挙げられる。
本発明のまた別の局面は、生物反応修飾物質とともに、増感剤/増強剤として組み合わ
せた置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールの使用によって行われ
る、NSCLC又はGBMの処置のための置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロ
ガラクチトールの治療的使用における改善である。一般的な例として:生物反応修飾物質
、サイトカイン、リンホカイン、治療抗体、アンチセンス療法、遺伝子療法とともに、増
感剤/増強剤として組み合わせた使用が挙げられる。NSCLC又はGBMの処置のため
の置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールの本発明における具体的
な例として:生物反応修飾物質;サイトカイン;リンホカイン;治療抗体、例えばアバス
チン、ハーセプチン、リツキサン及びエルビタックス;アンチセンス療法;遺伝子療法;
リボザイム;RNA干渉;又はワクチンとともに、増感剤/増強剤として組み合わせた使
用が挙げられる。
本発明のまた別の局面は、生物療法の効率的な使用に対する発展中の又は完全な抵抗性
を克服するために置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールの選択的
使用を利用することによって行われる、NSCLC又はGBMの処置のための置換ヘキシ
トール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールの治療的使用における改善である。一
般的な例として:生物反応修飾物質、サイトカイン、リンホカイン、治療抗体、アンチセ
ンス療法、遺伝子療法の効果に抵抗性の腫瘍が挙げられる。NSCLC又はGBMの処置
のための置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールの本発明における
具体的な例として:生物反応修飾物質;サイトカイン;リンホカイン;治療抗体;アンチ
センス療法;治療薬、例えばアバスチン、リツキサン、ハーセプチン、エルビタックス;
遺伝子療法;リボザイム;RNA干渉;及びワクチンの効果に抵抗性の腫瘍に対する使用
が挙げられる。
本発明のまた別の局面は、電離放射線、光線療法、温熱療法又は高周波療法との併用で
の使用を利用することによって行われる、NSCLC又はGBMの処置のための置換ヘキ
シトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールの治療的使用における改善である。
一般的な例として:低酸素細胞増感剤、放射線増感剤/保護剤、光線感作物質、放射線修
復阻害剤が挙げられる。NSCLC又はGBMの処置のための置換ヘキシトール誘導体、
例えばジアンヒドロガラクチトールの本発明における具体的な例として:電離放射線との
併用での使用;低酸素細胞増感剤との併用での使用;放射線増感剤/保護剤との併用での
使用;光線感作物質との併用での使用;放射線修復阻害剤との併用での使用;チオール枯
渇との併用での使用;脈管標的剤との併用での使用;放射性シードとの併用での使用;放
射性核種との併用での使用;放射線標識抗体との併用での使用;小線源療法との併用での
使用が挙げられる。これは、放射線治療がNSCLC又はGBMの処置において、特に進
行した疾患に対して多くの場合で使用されるため有用であり、そのような放射線治療の有
効性における改善又は放射線治療を置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラク
チトールの投与と併用することにより相乗効果を奏することができることは、このような
悪性腫瘍のために有意義である。
放射線療法は、非小細胞肺癌(NSCLC)の処置のために単独又は化学療法と一緒の
いずれかで使用され得る。NSCLCの処置のための放射線療法の使用は、M.Prov
encio et al.,“Inoperable Stage III Non−S
mall Cell Lung Cancer:Current Treatment
and Role of Vinorelbine,”J.Thoracic Dis.
3:197−204(2011)に記載されており、参照によって本明細書中に援用され
る。種々の線量プロトコルが使用され得、放射線は、放射線療法と化学療法の両方が使用
される場合、化学療法と並行して又は別々のいずれかで投与され得る。放射線は、単回線
量又は分割線量のいずれかで投与され得る。一般的な単回線量は60Gyであるが、放射
線が分割線量で投与される場合、全体としてはいくぶん高い線量が投与されることになり
得る。総線量は約40Gy〜約79.2Gyの範囲であり得る。放射線は高エネルギX線
又は線形加速器ユニットからの高エネルギ電子として投与され得;幾つかの場合では、γ
線がコバルト60ベースデバイスから投与され得る。他の放射線療法の方法は当技術分野
において既知である。GBMでも、放射線療法は多くの場合で使用され;GBMの処置の
ための放射線療法の使用は、T.N.Showalter et al.,“Multi
focal Glioblastoma Multiforme:Prognostic
Factors及びPatterns of Progression,”Int.J
.Radiation Oncol.Biol.Phys.69:820−824(20
07)に記載されており、参照によって本明細書中に援用される。約60Gyの線量が一
般的には最適とみなされており、三次元原体放射線療法が多くの場合で使用される。GB
Mの腫瘍は多くの場合、放射線療法に抵抗性の低酸素状態の領域を含むため、択一的な一
例では、放射線増感剤、例えばトランスクロセチンナトリウムが使用され得る。
本発明のまた別の局面は、分子の有用性をより十分に利用するための理解及び正確性を
より深めるために、化合物の種々の作用機序、生物学的標的を決定することにより、その
有用性を最適化することによって行われる、NSCLC又はGBMの処置のための置換ヘ
キシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールの治療的使用における改善である
。NSCLC又はGBMの処置のための置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガ
ラクチトールの本発明における具体的な例として:ポリADPリボースポリメラーゼの阻
害剤;脈管構造又は血管拡張に影響を与える薬剤;腫瘍標的薬剤;シグナル伝達阻害剤;
EGFR阻害;プロテインキナーゼC阻害;ホスホリパーゼCダウンレギュレーション;
Junのダウンレギュレーション;ヒストン遺伝子;VEGF;オルニチンデカルボキシ
ラーゼ;ユビキチンC;jun D;v−jun;GPCR;プロテインキナーゼA;テ
ロメラーゼ、前立腺特異的遺伝子;プロテインキナーゼA以外のプロテインキナーゼ;ヒ
ストン脱アセチル化酵素;及びチロシンキナーゼ阻害剤との使用が挙げられる。
本発明のまた別の局面は、化合物の効果が最大限に利用され得るそれらの選択的細胞集
団、具体的にはNSCLC腫瘍細胞又はGBM腫瘍細胞に対して化合物をより厳密に同定
及び曝露することによって行われる、NSCLC又はGBMの処置のための置換ヘキシト
ール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールの治療的使用における改善である。NS
CLC又はGBMの処置のための置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチ
トールの本発明における具体的な例として:放射線感受性細胞に対する使用;放射線抵抗
性細胞に対する使用;又はエネルギ枯渇細胞に対する使用が挙げられる。
本発明のまた別の局面は、骨髄抑制に反作用する薬剤の使用によって行われる、NSC
LC又はGBMの処置のための置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチト
ールの治療的使用における改善である。NSCLC又はGBMの処置のための置換ヘキシ
トール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールの本発明における具体的な例として、
骨髄抑制に対して反作用させるためのジチオカルバメートの使用が挙げられる。
本発明のまた別の局面は、置換ヘキシトールの血液脳関門通過能を増大させる薬剤の使
用によって行われる、NSCLCの脳転移の処置のための置換ヘキシトール誘導体、例え
ばジアンヒドロガラクチトールの治療的使用における改善である。また、これは、中枢神
経系の悪性腫瘍であるGBMにも使用することができる。NSCLCの脳転移の処置又は
GBMのための置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールの具体的な
例として、キメラペプチド;ビオチン化置換ヘキシトール誘導体に結合させたアビジン又
はアビジン融合タンパク質のいずれかを含む組成物;ペグ化されており、置換ヘキシトー
ル誘導体がが組み込まれている中性リポソーム(ここで、このポリエチレングリコール鎖
は少なくとも一つの輸送性ペプチド又は標的化薬剤にコンジュゲートされている);置換
ヘキシトール誘導体に連結させたヒトインスリン受容体にアビジン−ビオチン結合を介し
て結合するヒト化マウス抗体;及びヘキシトールにアビジン−ビオチン結合を介して連結
された融合タンパク質が挙げられる。
本発明のまた別の局面は、ガン幹細胞(CSC)の成長を抑制する薬剤の使用によって
行われる、NSCLCの脳転移又はGBMの処置のための置換ヘキシトール誘導体、例え
ばジアンヒドロガラクチトールの治療的使用における改善である。NSCLCの脳転移の
処置又はGBMのための置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールの
具体的な例として:(1)ナフトキノン;(2)VEGF−DLL4二重特異性抗体;(
3)ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤;(4)γ−セクレターゼ阻害剤;(5)抗
TIM3抗体;(6)タンキラーゼ阻害剤;(7)タンキラーゼ阻害剤以外のWnt経路
阻害剤;(8)カンプトテシン結合部分コンジュゲート;(9)Notch1結合剤(抗
体を含む);(10)オキサビシクロヘプタン及びオキサビシクロヘプテン;(11)ミ
トコンドリア電子伝達系又はミトコンドリアトリカルボン酸回路の阻害剤;(12)Ax
l阻害剤;(13)ドパミン受容体拮抗薬;(14)抗RSPO1抗体;(15)ヘッジ
ホッグ経路の阻害剤又はモジュレータ;(16)コーヒー酸の類似体及び誘導体;(17
)Stat3阻害剤;(18)GRP−94結合抗体;(19)フリズルド受容体ポリペ
プチド;(20)切断性結合を有するイムノコンジュゲート;(21)ヒトプロラクチン
、成長ホルモン又は胎盤性ラクトゲン;(22)抗プロミニン−1抗体;(23)N−カ
ドヘリンに特異的に結合する抗体;(24)DR5作動薬;(25)抗DLL4抗体又は
その結合断片;(26)GPR49に特異的に結合する抗体;(27)DDR1結合剤;
(28)LGR5結合剤;(29)テロメラーゼ活性化化合物;(30)フィンゴリモド
+抗CD74抗体又はその断片;(31)CD47のSIPRα又はCD47模倣物との
結合を妨げる抗体;(32)PI−3キナーゼの阻害のためのチエノピラノンキナーゼ阻
害剤;(33)ガン幹細胞結合ペプチド;(34)ジフテリア毒素−インターロイキン3
コンジュゲート;(35)ヒストン脱アセチル化酵素の阻害剤;(36)プロゲステロン
又はその類似体;(37)Notch2の負の調節領域(NRR)に結合する抗体;(3
8)HGFINの阻害剤;(39)免疫療法用ペプチド;(40)CSCPK又は関連キ
ナーゼの阻害剤;(41)α−ヘリックス模倣物としてのイミダゾ[1,2−a]ピラジ
ン誘導体;(42)バリアントヘテロ核(Heterogeneous)リボヌクレオタ
ンパク質G(HnRNPG)のエピトープに指向される抗体;(43)TES7抗原に結
合する抗体;(44)ILR3のαサブユニットに結合する抗体;(45)イフェンプロ
ジル酒石酸塩及び同様の活性を有する他の化合物;(46)SALL4に結合する抗体;
(47)Notch4に結合する抗体;(48)NBR1とCep55の両方に結合する
二重特異性抗体;(49)Smo阻害剤;(50)インターロイキン−1受容体1をブロ
ック又は阻害するペプチド;(51)CD47又はCD19に特異的な抗体;(52)ヒ
ストンメチルトランスフェラーゼ阻害剤;(53)Lg5に特異的に結合する抗体;(5
4)EFNA1に特異的に結合する抗体;(55)フェノチアジン誘導体;(56)HD
AC阻害剤+AKT阻害剤;(57)ガン幹系統(cancer−stem−line)
特異的細胞表面抗原幹細胞マーカーに結合するリガンド;(58)Notch受容体作動
薬;(59)ヒトMETに結合する結合剤;(60)PDGFR−β阻害剤;(61)ヒ
ストン脱メチル化酵素活性を有するピラゾロ化合物;(62)複素環式置換3−ヘテロア
リイデニル(heteroaryidenyl)−2−インドリノン誘導体;(63)ア
ルブミン結合性アルギニンデイミナーゼ融合タンパク質;(64)p53を再活性化させ
る水素結合代替ペプチド及びペプチド模倣物;(65)抗体にコンジュゲートさせた2−
ピロリノドキソルビシンのプロドラッグ;(66)目的積み荷タンパク質;(67)ビサ
コジル及びその類似体;(68)N−環状アミン−N−置換フェニルビグアニド誘導
体;(69)ファイブリン−3タンパク質;(70)SCFSkp2のモジュレータ;(
71)Slingshot−2の阻害剤;(72)DCLK1タンパク質に特異的に結合
するモノクローナル抗体;(73)ヒッポ経路を調節する抗体又は可溶性受容体;(74
)CDK8及びCDK19の選択的阻害剤;(75)IL−17に特異的に結合する抗体
及び抗体断片;(76)FRMD4Aに特異的に結合する抗体;(77)ErbB−3受
容体に特異的に結合するモノクローナル抗体;(78)ヒトRSPO3に特異的に結合し
、β−カテニン活性を調節する抗体;(79)4,9−ジヒドロキシ−ナフト[2,3−
b]フランのエステル;(80)CCR5拮抗薬;(81)ヒトC型レクチン様分子(C
LL−1)の細胞外ドメインに特異的に結合する抗体;(82)抗高血圧化合物;(83
)アントラキノン系放射線増感剤+電離放射線;(84)CDK阻害性ピロロピリミジノ
ン誘導体;(85)CC−1065の類似体及びそのコンジュゲート;(86)タンパク
質Notumに特異的に結合する抗体;(87)CDK8拮抗薬;(88)bHLHタン
パク質及びこれをコードしている核酸;(89)ヒストンメチルトランスフェラーゼEZ
H2の阻害剤;(90)炭酸脱水酵素のアイソフォームを阻害するスルホンアミド;(9
1)DEspRに特異的に結合する抗体;(92)ヒト白血病阻止因子(LIF)に特異
的に結合する抗体;(93)ドクソビル(doxovir);(94)mTORの阻害剤
;(95)FZD10に特異的に結合する抗体;(96)ナプトフラン(napthof
uran);(97)デスレセプター作動薬;(98)チゲサイクリン;(99)ストリ
ゴラクトン及びストリゴラクトン類似体;並びに(100)Methuosisを誘導す
る化合物が挙げられる。
従って、本発明の一局面は、NSCLC又はGBMの処置のための置換ヘキシトール誘
導体、例えばジアンヒドロガラクチトールの投与の有効性を改善するために及び/又は副
作用を低減するための方法であって、以下の工程:
(1)NSCLC又はGBMの処置のための置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒ
ドロガラクチトールの投与の有効性及び/又は副作用の発生と関連付けられた少なくとも
一つのファクタ又はパラメータを同定する工程;及び
(2)NSCLC又はGBMの処置のための置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒ
ドロガラクチトールの投与の有効性を改善するために及び/又は副作用を低減するために
該ファクタ又はパラメータを改変する工程
を含む方法である。
一般的に、該ファクタ又はパラメータは:
(1)用量変更;
(2)投与経路;
(3)投与スケジュール;
(4)使用適用;
(5)病期の選択;
(6)他の適用;
(7)患者選定;
(8)患者/疾患表現型;
(9)患者/疾患遺伝子型;
(10)前治療/治療後準備;
(11)毒性管理;
(12)薬物動態学的/薬力学的モニタリング;
(13)薬物混合;
(14)化学増感;
(15)化学増強;
(16)処置後患者管理;
(17)代替医療/治療的サポート;
(18)バルク製剤改善;
(19)希釈システム;
(20)溶媒系;
(21)賦形剤;
(22)剤形;
(23)用量キット及びパッケージング;
(24)薬物送達システム;
(25)薬物複合体;
(26)化合物類似体;
(27)プロドラッグ;
(28)多剤システム;
(29)生物療法による強化;
(30)生物療法耐性調節;
(31)放射線治療強化;
(32)新規の作用機序;
(33)選択的標的細胞集団療法;
(34)電離放射線との使用;
(35)骨髄抑制に反作用する薬剤との使用;
(36)NSCLCの脳転移を処置するため又はGBMを処置するために置換ヘキシト
ールの血液脳関門通過能を増大させる薬剤との使用;及び
(37)ガン幹細胞(CSC)の増殖を抑制する薬剤との使用
からなる群より選択される。
上記に詳述したように、一般に、本発明に係る方法及び組成物に使用可能な置換ヘキシ
トール誘導体としては、ガラクチトール、置換ガラクチトール、ズルシトール及び置換ズ
ルシトール、例えば、ジアンヒドロガラクチトール、ジアセチルジアンヒドロガラクチト
ール、ジブロモズルシトール並びにその誘導体及び類似体が挙げられる。一般的に、置換
ヘキシトール誘導体は、ジアンヒドロガラクチトール、ジアンヒドロガラクチトールの誘
導体、ジアセチルジアンヒドロガラクチトール、ジアセチルジアンヒドロガラクチトール
の誘導体、ジブロモズルシトール及びジブロモズルシトールの誘導体からなる群より選択
される。好ましくは、置換ヘキシトール誘導体はジアンヒドロガラクチトールである。
改善が用量変更によって行われる場合、該用量変更は:
(a)数時間から数日間の継続的静脈内注射;
(b)隔週投与;
(c)1日当たり5mg/mより多い用量;
(d)患者の耐容性に基づいた1日当たり1mg/mからの用量の漸進的な増加;
(e)代謝を調節するためのカフェインの使用;
(f)代謝を調節するためのイソニアジドの使用;
(g)用量投与の選択された及び間欠的な増加;
(h)急速静注を介した1日当たり5mg/mから増加する単剤及び多剤投薬の投与

(i)30mg/mより少ない経口投薬;
(j)130mg/mより多い経口投薬;
(k)3日間の40mg/mまでの経口投薬及び次に18〜21日間のナディア/回
復期間;
(l)長期間の低レベルでの投与(例えば、21日間);
(m)高レベルでの投与;
(n)21日間より長いナディア/回復期間を伴う投与;
(o)置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールの単独細胞毒性剤
としての、一般的に1日当たり30mg/mで5日間、毎月反復しての使用;
(p)3mg/kgでの投与;
(q)置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールの併用療法での、
一般的に1日当たり30mg/mで5日間の使用;並びに
(r)成人患者において1日当たり40mgで5日間、2週間毎に反復する投与
からなる群より選択される少なくとも一つの用量変更であり得るが、これらに限定される
ものではない。
改善が投与経路によって行われる場合、該投与経路は:
(a)局所投与;
(b)経口投与;
(c)持続放出経口送達;
(d)髄腔内投与;
(e)動脈内投与;
(f)持続注入;
(g)間欠的注入;
(h)30分間の静脈内投与などの静脈内投与;
(i)長時間注入による投与;及び
(j)静注による投与
からなる群より選択される少なくとも一つの投与経路であり得るが、これらに限定される
ものではない。
改善が投与スケジュールによって行われる場合、該投与スケジュールは:
(a)連日投与;
(b)毎週投与;
(c)3週間の毎週投与;
(d)隔週投与;
(e)1〜2週の休息期間を有する3週間の隔週投与;
(f)間欠的増加の用量投与;及び
(g)何週間もの間の一週間の連日投与
からなる群より選択される少なくとも一つの投与スケジュールであり得るが、これらに限
定されるものではない。
改善が病期の選択によって行われる場合、該病期の選択は:
(a)NSCLCの適切な病期における使用;
(b)転移拡大を予防又は制限するための血管新生阻害剤との使用;
(c)新たに診断された疾患に対する使用;
(d)再発性疾患に対する使用;及び
(e)抵抗性又は不応性の疾患に対する使用
からなる群より選択される少なくとも一つの病期の選択であり得るが、これらに限定され
るものではない。
改善が患者選定によって行われる場合、該患者選定は:
(a)ヒストン脱アセチル化酵素及びオルニチンデカルボキシラーゼからなる群より選
択される高レベルの代謝酵素によって特徴付けられる病状を有する患者の選定;
(b)血小板減少症及び好中球減少症からなる群より選択される状態に対する低感受性
又は高感受性を有する患者の選定;
(c)GI(胃腸)毒性に耐えられない患者の選定;
(d)c−Jun、GPCR、シグナル伝達タンパク質、VEGF、前立腺特異的遺伝
子及びプロテインキナーゼからなる群より選択される遺伝子の過剰発現又は過少発現によ
って特徴付けられる患者の選定.
(e)NSCLCの余分なコピーのEGFR遺伝子を保有していることによって特徴付
けられる患者の選定;
(f)MGMT遺伝子のプロモーターのメチル化又はメチル化がないことによって特徴
付けられる患者の選定;
(g)MGMT(O−メチルグアニンメチルトランスフェラーゼ)の非メチル化プロ
モーター領域によって特徴付けられる患者の選定;
(h)MGMTのメチル化プロモーター領域によって特徴付けられる患者の選定;
(i)MGMTの高発現によって特徴付けられる患者の選定;
(j)MGMTの低発現によって特徴付けられる患者の選定;
(k)EGFRにおける変異、例えばEGFR Variant III(これに限定
されるものではない)によって特徴付けられる患者の選定;
(l)併用療法として白金系薬物が投与されている患者の選定;
(m)EGFR変異を有しておらず、したがってチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)に
あまり応答しない患者の選定;
(n)TKI処置に対して抵抗性になった患者の選定;
(o)BIM共欠失変異を有し、したがってTKI処置にあまり応答しない患者の選定

(p)白金系薬物処置に対して抵抗性になった患者の選定;及び
(q)NSCLCに続発性の脳転移を有する患者の選定
からなる群より選択される基準によって実行される患者選定であり得るが、これらに限定
されるものではない。
細胞内癌原遺伝子であるc−Junは、c−Fosと結合して、AP−1初期応答転写
因子を形成するタンパク質をコードする。この癌原遺伝子は、転写に重要な役割を果たし
、転写及び遺伝子発現に影響を与える多数のタンパク質と相互作用する。また、この癌原
遺伝子は、子宮内膜の細胞及び腺上皮細胞を含む多数の組織の一部を形成する細胞の増殖
及びアポトーシスに関連する。Gタンパク質共役受容体(GPCR)は、重要なシグナル
伝達受容体である。Gタンパク質共役受容体のスーパーファミリーは、多数の受容体を含
む。これらの受容体は、タンパク質の膜貫通領域を示すことを予想される、7つの疎水性
ドメインを含むアミノ酸配列によって特徴付けられる内在性膜タンパク質である。これら
の受容体は、広範囲の有機体において見られ、ヘテロ三量体Gタンパク質とのそれらの相
互作用の結果として細胞の内部へのシグナルの伝達に関連している。これらの受容体は、
脂質類似体、アミノ酸誘導体、エピネフリン及びドーパミン等の小分子、並びに、様々な
感覚刺激を含む多様な薬剤に反応する。多くの既知のGPCRの特性は、S.Watso
n & S.Arkinstall,“The G−Protein Linked R
eceptor Facts Book”(Academic Press,Londo
n,1994)中に要約されており、参照によって本明細書中に援用される。GPCR受
容体として、アセチルコリン受容体、β−アドレナリン受容体、β−アドレナリン受容
体、セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)受容体、ドーパミン受容体、アデノシン
受容体、アンジオテンシンタイプII受容体、ブラジキニン受容体、カルシトニン受容体
、カルシトニン遺伝子関連受容体、カンナビノイド受容体、コレシストキニン受容体、ケ
モカイン受容体、サイトカイン受容体、ガストリン受容体、エンドセリン受容体、γ−ア
ミノ酪酸(GABA)受容体、ガラニン受容体、グルカゴン受容体、グルタミン酸受容体
、黄体形成ホルモン受容体、絨毛性性腺刺激ホルモン受容体、卵胞刺激ホルモン受容体、
甲状腺刺激ホルモン受容体、性腺刺激ホルモン放出ホルモン受容体、ロイコトリエン受容
体、ニューロペプチドY受容体、オピオイド受容体、副甲状腺ホルモン受容体、血小板活
性化因子受容体、プロスタノイド(プロスタグランジン)受容体、ソマトスタチン受容体
、甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン受容体、バソプレシン及びオキシトシン受容体が挙げ
られるが、これらに限定されるものではない。
EGFR変異は、J.G.Paez et al.,“EGFR Mutations
in Lung Cancer:Correlation with Clinica
l Response to Gefitinib,”Science 304:149
7−1500(2004)(参照によって本明細書中に援用される)に記載のように、治
療薬、例えばゲフィチニブに対する感受性と関連している場合があり得る。チロシンキナ
ーゼ阻害剤に対する耐性と関連しているEGFRにおける特定の変異の一例はEGFR
Variant IIIとして知られており、これは、C.A.Learn et al
.,“Resistance to Tyrosine Kinase Inhibit
ion by Mutant Epidermal Growth Factor Va
riant III Contributes to the Neoplastic
Phenotype of Glioblastoma Multiforme,”Cl
in.Cancer Res.10:3216−3224(2004)に記載されており
、参照によって本明細書中に援用される。EGFR Variant IIIは、コドン
を分割し、融合接合部に新規なグリシンをもたらす細胞外ドメインからの801bpの一
貫性のある及び腫瘍特異的インフレーム欠失によって特徴付けられる。この変異は、構成
的に活性なチミジンキナーゼとともにこの変異を有する細胞の腫瘍形成性を高めるタンパ
ク質をコードしている。この変異型タンパク質の配列は正常組織には存在しない。
最近の研究により、TKI化学療法に対する耐性は、少なくとも一部において、TKI
に対するアポトーシス性応答に影響を及ぼす遺伝的多型によるものであることが確立され
ている。
具体的には、このような多型としては、BCL−2ファミリーの構成員であるBH3−
onlyタンパク質をコードしている遺伝子BCL2L11(BIMとしても知られてい
る)における多型が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されない。BH3−onlyタ
ンパク質は、BCL2ファミリーの生存促進性の構成員(BCL2、BCL2様1(BC
L−XL,BCL2L1としても知られている)、骨髄性細胞白血病配列1(MCL1)
及びBCL2関連タンパク質A1(BCL2A1))に対抗すること、又はアポトーシス
促進性BCL2ファミリーの構成員(BCL2関連Xタンパク質(BAX)及びBCL2
−拮抗薬/キラー1(BAK1))に結合し、アポトーシス促進機能を直接活性化させる
ことのいずれかによって細胞死を活性化させる;アポトーシス促進機能の活性化により細
胞死がもたらされ得る(R.J.Youle & A.Strasser,“The B
CL−2 Protein Family:Opposing Activities
that Mediate Cell Death,”Nat.Rev.Mol.Cel
l.Biol.9:47−59(2008),参照によって本明細書中に援用される)。
また、これまでに、いくつかのキナーゼ駆動性ガン、例えばCML及びEGFR NS
CLCは、BIM転写を抑制することによって、また、分裂促進因子活性化プロテインキ
ナーゼ1(MAPK−1)依存性リン酸化によるプロテアソーム分解のためにBIMタン
パク質を標的化することによって生存アドバンテージを維持し得ることも示されている。
このようなすべての悪性腫瘍では、TKIがガン細胞のアポトーシスを誘導するためにB
IM上方調節が必要とされ、BIM発現の抑制は、TKIに対するインビトロ耐性が付与
されるのに十分である。(J.Kuroda et al.,“Bim and Bad
Mediate Imatinib−Induced Killing of Bcr
/Abl Leukemic Cells,and Resistance Due
to Their Loss is Overcome by a BH3 Mimet
ic,”Proc.Natl.Acad.Sci.USA 103:14907−149
12(2006);K.J.Aichberger et al.,“Low−Leve
l Expression of Proapoptotic Bcl−2−Inter
acting Mediator in Leukemic Cells in Pat
ients with Chronic Myeloid Leukemia:Role
of BCR/ABL,Characterization of Underlyi
ng Signaling Pathways,and Reexpression b
y Novel Pharmacologic Compounds,”Cancer
Res.65:9436−9444(2005);R.Kuribara et al.
,“Roles of Bim in Apoptosis of Normal an
d Bcl−Abr−Expressing Hematopoietic Proge
nitors,”Mol.Cell.Biol.24:6172−6183(2004)
;M.S.Cragg et al.,“Gefitinib−Induced Kil
ling of NSCLC Cell Lines Expressing Muta
nt EGFR Requires BIM and Can Be Enhanced
by BH3 Mimetics,”PLoS Med.4:1681−1689(2
007);Y.Gong et al.,“Induction of BIM Is
Essential for Apoptosis Triggered by EGF
R Kinase Inhibitors in Mutant EGFR−Depen
dent Lung Adenocarcinomas,”PLoS Med.4:e2
94(2007);D.B.Costa et al.,“BIM Mediates
EGFR Tyrosine Kinase Inhibitor−Induced A
poptosis in Lung Cancers with Oncogenic
EGFR Mutations,”PLoS Med.4:1669−1679(200
7),これらはすべて、参照によって本明細書中に援用される)。
最近の所見の1つは、アポトーシスの促進に関与している重要なBH3ドメインがない
BIMの選択的スプライシングアイソフォームの生成をもたらすBIM遺伝子における欠
失多型が見出されていることである。この多型は、CML及びEGFR NSCLC細胞
のTKI感受性に対して顕著な効果を有し、そのため、1コピーの欠失型対立遺伝子で十
分に細胞が本質的にTKI抵抗性となる。従って、この多型は、このような細胞がTKI
化学療法に対して抵抗性となるように優性的様式で機能を果たす。また、この所見は、こ
の多型を有する個体がTKIに対してこの多型がない個体よりも顕著に劣った応答を有す
るという結果も含んでいる。特に、この多型の存在は、CMLにおいてTKIであるイマ
チニブに対する応答の度合が低いこと並びにEGFR NSCLCにおいてEGFR T
KI療法での無増悪生存期間(PFS)が短いことと相関していた(K.P.Ng et
al.,“A Common BIM Deletion Polymorphism
Mediates Intrinsic Resistance and Infer
ior Responses to Tyrosine Kinase Inhibit
ors in Cancer,”Nature Med.doi 10.138/nm.
2713(2012年3月18日),参照によって本明細書中に援用される)。
改善が患者又は疾患表現型の分析によって行われる場合、該患者又は疾患表現型の分析
は:
(a)患者の特定の表現型を確認するための診断ツール、診断法、診断キット又は診断
分析の使用;
(b)ヒストン脱アセチル化酵素、オルニチンデカルボキシラーゼ、VEGF、jun
の遺伝子産物であるタンパク質及びプロテインキナーゼからなる群より選択されるマーカ
ーの測定のための方法の使用;
(c)代替化合物投薬;並びに
(d)酵素状態のための低用量予備試験
からなる群より選択される方法によって実行される患者又は疾患表現型の分析の方法であ
り得るが、これらに限定されるものではない。
改善が患者又は疾患遺伝子型の分析によって行われる場合、該患者又は疾患遺伝子型の
分析は:
(a)患者の特定の遺伝子型を確認するための診断ツール、診断法、診断キット又は診
断分析の使用;
(b)遺伝子チップの使用;
(c)遺伝子発現分析の使用;
(d)単一ヌクレオチド多型(SNP)分析の使用;
(e)代謝産物又は代謝酵素のレベルの測定;
(f)EGFR遺伝子のコピー数の測定;
(g)MGMT遺伝子のプロモーターのメチル化状態の測定;
(h)MGMT遺伝子の非メチル化プロモーター領域の存在の測定
(i)MGMT遺伝子のメチル化プロモーター領域の存在の測定
(j)MGMTの高発現の存在の測定;及び
(k)MGMTの低発現の存在の測定
からなる群より選択される方法によって実行される患者又は疾患遺伝子型の分析の方法で
あり得るが、これらに限定されるものではない。
遺伝子チップの使用は、A.J.Lee & S.Ramaswamy,“DNA M
icroarrays in Biological Discovery and P
atient Care”in Essentials of Genomic and
Personalized Medicine(G.S.Ginsburg & H.
F.Willard編,Academic Press,Amsterdam,2010
),第7章,73頁〜88頁に記載されており、参照によって本明細書中に援用される。
該方法が単一ヌクレオチド多型(SNP)分析の使用である場合、SNP分析は、ヒス
トン脱アセチル化酵素、オルニチンデカルボキシラーゼ、VEGF、前立腺特異的遺伝子
、c−Jun及びプロテインキナーゼからなる群より選択される遺伝子に関して実行され
ることができる。SNP分析の使用は、S.Levy and Y.−H.Rogers
,“DNA Sequencing for the Detection of Hu
man Genome Variation”in Essentials of Ge
nomic and Personalized Medicine(G.S.Gins
burg & H.F.Willard編,Academic Press,Amste
rdam,2010)、第3章,27頁〜37頁に記載されており、参照によって本明細
書中に援用される。
コピー数多型分析及びDNAメチル化の分析等のさらなる他のゲノム技術が、利用され
ることができる。コピー数多型分析は、C.Lee et al.,“Copy Num
ber Variation and Human Health”in Essent
ials of Genomic and Personalized Medicin
e(G.S.Ginsburg & H.F.Willard編,Academic P
ress,Amsterdam,2010)、第5章,46頁〜59頁に記載されており
、参照によって本明細書中に援用される。これは、EGFRのコピー数の増大がGBMの
特定の亜型に関連しているため、GBMについて特に重要である。DNAメチル化分析は
、S.Cottrell et al.,“DNA Methylation Anal
ysis:Providing New Insight into Human Di
sease”in Essentials of Genomic and Perso
nalized Medicine(G.S.Ginsburg & H.F.Will
ard編,Academic Press,Amsterdam,2010),第6章,
60頁〜72頁に記載されており、参照によって本明細書中に援用される。これは、NS
CLCの予後がMGMT遺伝子のプロモーターのメチル化の度合によって異なり得るとい
う点で、薬物耐性の促進におけるMGMT遺伝子の役割のため、NSCLCについて特に
重要であり、GBMについても同様である。
改善が前治療/治療後準備によって行われる場合、該前治療/治療後準備は:
(a)コルヒチン又はその類似体の使用;
(b)利尿薬の使用;
(c)尿酸排泄の使用;
(d)ウリカーゼの使用;
(e)非経口ニコチンアミドの使用;
(f)持続放出型のニコチンアミドの使用;
(g)ポリADPリボースポリメラーゼの阻害剤の使用;
(h)カフェインの使用;
(i)ロイコボリン救助療法の使用;
(j)感染対策;及び
(k)降圧薬の使用
からなる群より選択される前治療/治療後準備の方法であり得るが、これらに限定される
ものではない。
尿酸排泄としては、プロベネシド、ベンズブロマロン及びスルフィンピラゾンが挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。特に好ましい尿酸排泄は、プロベネシドであ
る。プロベネシドを含む尿酸排泄は、また、利尿活性を有してもよい。他の利尿薬は当技
術分野で周知であり、ヒドロクロロチアジド、炭酸脱水酵素阻害剤、フロセミド、エタク
リン酸、アミロリド及びスピロノラクトンが挙げられるが、これらに限定されるものでは
ない。
ポリADPリボースポリメラーゼ阻害剤は、G.J.Southan & C.Sza
bo,“Poly(ADP−Ribose)Inhibitors,”Curr.Med
.Chem.10:321−240(2003)に記載されており、参照によって本明細
書中に援用され、ニコチンアミド、3−アミノベンズアミド、置換3,4−ジヒドロイソ
キノリン−1(2H)−オン及びイソキノリン−1(2H)−オン、ベンズイミダゾール
、インドール、フタラジン−1(2H)−オン、キナゾリノン、イソインドリノン、フェ
ナントリジノン及び他の化合物が挙げられる。
ロイコボリン救助療法は、メトトレキサートが投与された患者へのフォリン酸(ロイコ
ボリン)の投与を含む。ロイコボリンは、ジヒドロ葉酸還元酵素を回避するとともに造血
機能を回復させる葉酸の還元型である。ロイコボリンは、静脈内に又は経口で投与される
ことができる。
択一例の1つにおいて、前治療/治療後準備が尿酸排泄の使用である場合、尿酸排泄は
、プロベネシド又はその誘導体である。
改善が毒性管理によって行われる場合、該毒性管理は:
(a)コルヒチン又はその類似体の使用;
(b)利尿薬の使用;
(c)尿酸排泄の使用;
(d)ウリカーゼの使用;
(e)非経口ニコチンアミドの使用;
(f)持続放出型のニコチンアミドの使用;
(g)ポリADPリボースポリメラーゼの阻害剤の使用;
(h)カフェインの使用;
(i)ロイコボリン救助療法の使用;
(j)持続放出アロプリノールの使用;
(k)非経口アロプリノールの使用;
(l)骨髄移植術の使用;
(m)血液細胞賦活薬の使用;
(n)血液又は血小板輸液の使用;
(o)フィルグラスチム、G−CSF及びGM−CSFからなる群より選択される薬剤
の投与;
(p)疼痛管理技術の適用;
(q)抗炎症薬の投与;
(r)輸液の投与;
(s)コルチコステロイドの投与;
(t)インスリン管理薬剤の投与;
(u)解熱剤の投与;
(v)鎮吐剤の投与;
(w)下痢止め薬の投与;
(x)N−アセチルシステインの投与;並びに
(y)抗ヒスタミン剤の投与
からなる群より選択される毒性管理の方法であり得るが、これらに限定されるものではな
い。
フィルグラスチムは、顆粒球の増殖及び分化を刺激するために使用されるとともに、好
中球減少症を処置するために使用される組み換えDNA技術によって産生される顆粒球コ
ロニー刺激因子(G−CSF)類似体であり;G−CSFは、同様の方法で使用されるこ
とができる。GM−CSFは、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子であり、顆粒球(
好酸球、好中球及び好塩基球)並びに単球を産生するために幹細胞を刺激する。その投与
は、感染を予防又は処置するために有用である。
抗炎症薬は、当技術分野で周知であり、コルチコステロイド及び非ステロイド性抗炎症
薬(NSAID)を含む。抗炎症活性を有するコルチコステロイドとして、ヒドロコルチ
ゾン、コルチゾン、ベクロメタゾンジプロピオネート、ベタメタゾン、デキサメタゾン、
プレドニゾン、メチルプレドニゾロン、トリアムシノロン、フルオシノロンアセトニド及
びフルドロコルチゾンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。非ステロイド
性抗炎症薬として、アセチルサリチル酸(アスピリン)、サリチル酸ナトリウム、コリン
マグネシウムトリサリチル酸、サルサレート、ジフルニサル、スルファサラジン、オルサ
ラジン、アセトアミノフェン、インドメタシン、スリンダク、トルメチン、ジクロフェナ
ク、ケトロラク、イブプロフェン、ナプロキセン、フルルビプロフェン、ケトプロフェン
、フェノプロフェン、オキサプロジン、メフェナム酸、メクロフェナム酸、ピロキシカム
、メロキシカム、ナブメトン、ロフェコキシブ、セレコキシブ、エトドラク、ニメスリド
、アセクロフェナク、アルクロフェナク、アルミノプロフェン、アンフェナク、アンピロ
キシカム、アパゾン、アラプロフェン、アザプロパゾン、ベンダザック、ベノキサプロフ
ェン、ベンジダミン、ベルモプロフェン、ベンズピペリロン、ブロムフェナク、ブクロキ
シ酸、ブマジゾン、ブチブフェン、カルプロフェン、シミコキシブ、シンメタシン、シノ
キシカム、クリダナク、クロフェゾン、クロニキシン、クロピラク、ダルブフェロン、デ
ラコキシブ、ドロキシカム、エルテナク、エンフェナム酸、エピリゾール、エスフルルビ
プロフェン、エテンザミド、エトフェナメート、エトリコキシブ、フェルビナク、フェン
ブフェン、フェンクロフェナック、フェンクロジン酸、フェンクロジン、フェンドサール
、フェンチアザク、フェプラゾン、フィレナドール、フロブフェン、フロリフェニン、フ
ロスリド、フルビシン(flubichin)メタンスルホン酸塩、フルフェナム酸、フ
ルフェニサル、フルニキシン、フルノキサプロフェン、フルプロフェン、フルプロクアゾ
ン、フロフェナック、イブフェナック、イムレコキシブ、インドプロフェン、イソフェゾ
ラク、イソキセパック、イソキシカム、リコフェロン、ロブプロフェン、ロモキシカム、
ロナゾラク、ロキソプロフェン、ルマリコキシブ、マブプロフェン、ミロプロフェン、モ
フェブタゾン、モフェゾラク、モラゾン、ネパフェナク、ニフルム酸、ニトロフェナク、
ニトロフルルビプロフェン、ニトロナプロキセン、オルパノキシン、オキサセプロール、
オキシンダナック、オキシピナク、オキシフェンブタゾン、パミコグレル、パルセタサー
ル、パレコキシブ、パルサルミド、ペルビプロフェン、ペメドラック、フェニルブタゾン
、ピラゾラク、ピルプロフェン、プラノプロフェン、サリシン、サリチルアミド、サリチ
ルサリチル酸、サチグレル、スドキシカム、スプロフェン、タルメタシン、タルニフルマ
ート、タゾフェロン、テブフェロン、テニダップ、テノキシカム、テポキサリン、チアプ
ロフェン酸、チアラミド、チルマコキシブ、チノリジン、チオピナク、チオキサプロフェ
ン、トルフェナム酸、トリフルサル、トロペシン、ウルソル酸、バルデコキシブ、キシモ
プロフェン、ザルトプロフェン、ジドメタシン及びゾメピラク並びに、それらの塩、溶媒
和物、類似体、同族体、生物学的同配体、加水分解生成物、代謝産物、前駆体及びプロド
ラッグが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
コルチコステロイドの臨床的用途は、B.P.Schimmer & K.L.Par
ker,“Adrenocorticotropic Hormone;Adrenoc
ortical Steroids and Their Synthetic Ana
logs;Inhibitors of the Synthesis and Act
ions of Adrenocortical Hormones”,Goodman
& Gilman’s The Pharmacological Basis of
Therapeutics(L.L.Brunton編,第11版,McGraw−H
ill,New York,2006),第59章,1587頁〜1612頁に記載され
ており、参照によって本明細書中に援用される。
嘔吐抑制処置として、オンダンセトロン、メトクロプラミド、プロメタジン、シクリジ
ン、ヒヨスチン、ドロナビノール、ジメンヒドリナート、ジフェンヒドラミン、ヒドロキ
シジン、メディジン(medizine)、ドラセトロン、グラニセトロン、パロノセト
ロン、ラモセトロン、ドンペリドン、ハロペリドール、クロルプロマジン、フルフェナジ
ン、ペルフェナジン、プロクロルペラジン、ベタメタゾン、デキサメタゾン、ロラゼパム
及びチエチルペラジンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
下痢止め処置として、ジフェノキシレート、ジフェノキシン、ロペラミド、コデイン、
ラセカドトリル、オクトレオチド及びベルベリンが挙げられるが、これらに限定されるも
のではない。
N−アセチルシステインは、酸化防止剤であるとともに、生物学的に利用可能な硫黄を
提供する粘液溶解薬である。
ポリADPリボースポリメラーゼ(PARP)阻害剤として:(1)テトラサイクリン
の誘導体,Duncan et al.に対する米国特許第8,338,477号に記載
;(2)3,4−ジヒドロ−5−メチル−1(2H)−イソキノリン、3−アミノベンズ
アミド、6−アミノニコチンアミド及び8−ヒドロキシ−2−メチル−4(3H)−キナ
ゾリノン,Gerson et al.による米国特許第8,324,282号に記載;
(3)6−(5H)−フェナントリジノン及び1,5−イソキノリンジオール,Yuan
et al.による米国特許第8,324,262号に記載;(4)(R)−3−[2
−(2−ヒドロキシメチルピロリジン−1−イル)エチル]−5−メチル−2H−イソキ
ノリン−1−オン,Fujio et al.に対する米国特許第8,309,573号
に記載;(5)6−アルケニル置換2−キノリノン、6−フェニルアルキル置換キノリノ
ン、6−アルケニル置換2−キノキサリノン、6−フェニルアルキル置換2−キノキサリ
ノン、置換6−シクロヘキシルアルキル置換2−キノリノン、6−シクロヘキシルアルキ
ル置換2−キノキサリノン、置換ピリドン、キナゾリノン誘導体、フタラジン誘導体、キ
ナゾリンジオン誘導体及び置換2−アルキルキナゾリノン誘導体,Vialard et
al.に対する米国特許第8,299,256号に記載;(6)5−ブロモイソキノリ
ン,Mateucci et al.に対する米国特許第8,299,088号に記載;
(7)5−ビス−(2−クロロエチル)アミノ]−1−メチル−2−ベンゾイミダゾール
酪酸、4−ヨード−3−ニトロベンズアミド、8−フルオロ−5−(4−((メチルアミ
ノ)メチル)フェニル)−3,4−ジヒドロ−2H−アゼピノ[5,4,3−cd]イン
ドル−1(6H)−オンリン酸及びN−[3−(3,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−フ
タラジニル)フェニル]−4−モルホリンブタンアミドメタンスルホネート,Galla
gher et al.に対する米国特許第8,227,807号に記載;(8)ピリダ
ジノン誘導体,Branca et al.に対する米国特許第8,268,827号に
記載;(9)4−[3−(4−シクロプロパンカルボニル−ピペラジン−1−カルボニル
)−4−フルオロベンジル]−2H−フタラジン−1−オン,Menear et al
.に対する米国特許第8,247,416号に記載;(10)テトラアザフェナレン−3
−オン化合物,Xu et al.に対する米国特許第8,236,802号に記載;(
11)2−置換−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボキサミド,Zhu et al
.に対する米国特許第8,217,070号に記載;(12)置換2−アルキルキナゾリ
ノン,Van der Aa et al.に対する米国特許第8,188,103号に
記載;(13)1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボキサミド,Penning et
al.に対する米国特許第8,183,250号に記載;(14)インデノイソキノリ
ノン類似体,Jagtap et al.に対する米国特許第8,119,654号に記
載;(15)ベンゾオキサゾールカルボキサミド,Chu et alに対する米国特許
第8,088,760号に記載;(16)ジアザベンゾ[de]アントラセン−3−オン
化合物,Xu et al.に対する米国特許第8,058,075号に記載;(17)
ジヒドロピリドフタラジノン,Wang et al.に対する米国特許第8,012,
976号に記載、(18)置換アザインドール,Jiang et al.に対する米国
特許第8,008,491号に記載;(19)縮合三環式化合物,Chua et al
.に対する米国特許第7,956,064号に記載;(20)置換6a,7,8,9−テ
トラヒドロピリド[3,2−e]ピロロ[1,2−a]ピラジン−6(5H)−オン,G
angloff et al.に対する米国特許第7,928,105号に記載;並びに
(21)米国特許第7,825,129号に記載のチエノ[2,3−c]イソキノリンが
挙げられるが、これらに限定されるものではなく、これらの特許はすべて、参照によって
本明細書中に援用される。他のPARP阻害剤は当技術分野において既知である。
改善が薬物動態学的/薬力学的モニタリングによって行われる場合、該薬物動態学的/
薬力学的モニタリングは:
(a)血漿レベルの多重決定;及び
(b)血液又は尿中の少なくとも一つの代謝産物の多重決定
からなる群より選択される方法であり得るが、これらに限定されるものではない。
一般的に、血漿レベルの決定又は血液もしくは尿中の少なくとも一つの代謝産物の決定
は、免疫測定法によって実行される。免疫測定法を行うための方法は、当技術分野におい
て周知であり、放射免疫測定法、ELISA(酵素免疫測定法)、競合免疫測定法、側方
流動試験紙を用いる免疫測定法、及び他の測定法が挙げられる。
改善が薬物混合によって行われる場合、該薬物混合は:
(a)トポイソメラーゼ阻害剤との使用;
(b)疑似ヌクレオシドとの使用;
(c)疑似ヌクレオチドとの使用;
(d)チミジル酸シンセターゼ阻害剤との使用;
(e)シグナル伝達阻害剤との使用;
(f)シスプラチン又は白金類似体との使用;
(g)単官能性アルキル化剤との使用;
(h)二官能性アルキル化剤との使用;
(i)ジアンヒドロガラクチトールと異なる場所のDNAを損傷させるアルキル化剤と
の使用;
(j)抗チューブリン剤との使用;
(k)代謝拮抗剤との使用;
(l)ベルべリンとの使用;
(m)アピゲニンとの使用;
(n)アモナフィドとの使用;
(o)コルヒチン又は類似体との使用;
(p)ゲニステインとの使用;
(q)エトポシドとの使用;
(r)シタラビンとの使用;
(s)カンプトテシンとの使用
(t)ビンカアルカロイドとの使用;
(u)5−フルオロウラシルとの使用;
(v)クルクミンとの使用;
(w)NF−κB阻害剤との使用;
(x)ロスマリン酸との使用;
(y)ミトグアゾンとの使用;
(z)テトランドリンとの使用;
(aa)テモゾロミドとの使用;
(ab)VEGF阻害剤との使用;
(ac)ガンワクチンとの使用;
(ad)EGFR阻害剤との使用;
(ae)チロシンキナーゼ阻害剤との使用;
(af)ポリ(ADPリボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害剤との使用;及び
(ag)ALK阻害剤との使用
からなる群より選択される薬物混合であり得るが、これらに限定されるものではない。
トポイソメラーゼ阻害剤として、イリノテカン、トポテカン、カンプトテシン、ラメラ
リンD、アムサクリン、エトポシド、リン酸エトポシド、テニポシド、ドキソルビシン及
びICRF‐193が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
疑似ヌクレオシドとして、シトシンアラビノシド、ゲムシタビン及びフルダラビンが挙
げられるが、これらに限定されるものではない。他の疑似ヌクレオシドは当技術分野にお
いて公知である。
疑似ヌクレオチドとして、フマル酸テノホビルジソプロキシル及びアデホビルジピボキ
シルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。他の疑似ヌクレオチドは当技術
分野において公知である。
チミジル酸シンセターゼ阻害剤としては、ラルチトレキセド、ペメトレキセド、ノラト
レキセド、ZD9331、GS7094L、フルオロウラシル及びBGC 945が挙げ
られるが、これらに限定されるものではない。
シグナル伝達阻害剤は、A.V.Lee et al.“New Mechanism
s of Signal Transduction Inhibitor Actio
n:Receptor Tyrosine Kinase Down−Regulati
on and Blockade of Signal Transduction,”
Clin.Cancer Res.9:516S(2003)に記載されており、参照に
よってその全体を本明細書中に援用される。
アルキル化剤として、参照によって本明細書中に援用される、Chao等による米国特
許第7,446,122号に記載されるように、シオノギ 254‐S、アルドホスファ
ミド類似体、アルトレタミン、アナキシロン、Boehringer Mannheim
BBR−2207、ベンダムスチン、ベストラブシル、ブドチタン、Wakunaga
CA−102、カルボプラチン、カルムスチン(BCNU)、Chinoin‐139
、Chinoin‐153、クロラムブシル、シスプラチン、シクロホスファミド、Am
erican Cyanamid CL‐286558、Sanofi CY‐233、
サイプラテート、Degussa D-19‐384、Sumimoto DACHP(
Myr)2、ジフェニルスピロムスチン、細胞増殖抑制性二白金(diplatinum
cytostatic)、Erba ジスタマイシン誘導体、Chugai DWA‐
2114R、ITI E09、エルムスチン、Erbamont FCE‐24517、
エストラムスチンリン酸ナトリウム、フォテムスチン、Unimed G‐6‐M、Ch
inoin GYKI‐17230、ヘプスルファム、イホスファミド、イプロプラチン
、ロムスチン(CCNU)、マホスファミド、メルファラン、ミトラクトール、ミムスチ
ン(ACNU)、Nippon Kayaku NK‐121、NCI NSC‐264
395、NCI NSC‐342215、オキサリプラチン、Upjohn PCNU、
プレドニムスチン、Proter PTT‐119、ラニムスチン、セムスチン、Smi
thKline SK&F‐101772、Yakult Honsha SN‐22、
スピロムスチン、Tanabe Seiyaku TA‐077、タウロムスチン、テモ
ゾロミド、テロキシロン、テトラプラチン及びトリメラモールが挙げられるが、これらに
限定されるものではない。テモゾロミド、BCNU、CCNU及びACNUはすべて、グ
アニンのOのDNAを損傷させるが、DAGはNで架橋する);従って、択一的な一
例は、DAGと異なる場所のDNAを損傷させるアルキル化剤と併用してDAGを使用す
ることである。アルキル化剤は単官能性のアルキル化剤であっても二官能性のアルキル化
剤であってもよい。単官能性のアルキル化剤としては、N.Kondo et al.,
“DNA Damage Induced by Alkylating Agents
and Repair Pathways,”J.Nucl.Acids doi:1
0.4061/2010/543531(2010)(参照によって本明細書中に援用さ
れる)に記載のようなカルムスチン ロムスチン、テモゾロミド及びダカルバジンが挙げ
られるが、これらに限定されるものではない;また、単官能性のアルキル化剤としては、
J.M.Walling & I.J.Stratford、“Chemosensit
ization by Monofunctional Alkylating Age
nts,”Int.J.Radiat.Oncol.Biol.Phys.12:139
7−1400(1986)(参照によって本明細書中に援用される)に記載のようなメチ
ルメタンスルホネート、エチルメタンスルホネート及びN−メチル−N−ニトロソグアニ
ジンなどの薬剤も挙げられる。二官能性のアルキル化剤としては、メクロレタミン、クロ
ラムブシル、シクロホスファミド、ブスルファン、ニムスチン、カルムスチン、ロムスチ
ン、フォテムスチン及びビス−(2−クロロエチル)スルフィドが挙げられるが、これら
に限定されるものではない(N.Kondo et al.(2010),上掲)。重要
な一類型の二官能性のアルキル化剤としては、DNAのグアニンのOを標的化するアル
キル化剤が挙げられる。別の重要な類型のアルキル化剤には、シスプラチン及び他の白金
含有薬剤が含まれ、カルボプラチン、イプロプラチン、オキサリプラチン、テトラプラチ
ン、サトラプラチン、ピコプラチン、ネダプラチン及びトリプラチンが挙げられるが、こ
れらに限定されるものではない。このような薬剤はDNAの架橋を引き起こし、次にこれ
によってアポトーシスが誘導される。シスプラチン又は他の白金含有薬剤との併用は、標
準的な白金ダブレット療法の潜在的成分である。さらに、相加的又は相乗的以上になり得
ることは、置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールとシスプラチン
又は他の白金含有化学療法剤並びに本明細書に記載の他の化学療法剤との併用に関して特
に重要である。
抗チューブリン剤として、ビンカアルカロイド、タキサン、ポドフィロトキシン、ハリ
コンドリンB及びホモハリコンドリンBが挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。
代謝拮抗剤として、メトトレキサート、ペメトレキセド、5‐フルオロウラシル、カペ
シタビン、シタラビン、ゲムシタビン、6‐メルカプトプリン、ペントスタチン、アラノ
シン、AG2037(Pfizer)、5‐FU‐フィブリノーゲン、アカンチ葉酸、ア
ミノチアジアゾール、ブレキナルナトリウム、カルモフール、Ciba−Geigy C
GP‐30694、シクロペンチルシトシン、シタラビンリン酸ステアリン酸塩、シタラ
ビン複合体、Lilly DATHF、Merrill‐Dow DDFC、デアザグア
ニン、ジデオキシシチジン、ジデオキシグアノシン、ジドックス、Yoshitomi
DMDC、ドキシフルリジン、Wellcome EHNA、Merck & Co.
EX‐015、ファザラビン、フロクスウリジン、リン酸フルダラビン、N(2’−フラ
ニジル)-5-フルオロウラシル、Daiichi Seiyak FO‐152、イソロ
ピルピロリジン、Lilly LY‐188011、Lilly LY‐264618、
メトベンザプリム、メトトレキサート、Wellcome MZPES、ノルスペルミジ
ン、NCI NSC-127716、NCI NSC‐264880、NCI NSC‐
39661、NCI NSC‐612567、Warner‐Lambert PALA
、ピリトレキシム、プリカマイシン、Asahi Chemical PL‐AC、TA
KEDA TAC‐788、チオグアニン、チアゾフリン、Erbamont TIF、
トリメトレキサート、チロシンキナーゼ阻害剤、チロシンプロテインキナーゼ阻害剤、T
aiho UFT及びウリシチンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
ベルベリンは、抗生物質活性を有し、炎症性サイトカイン及びE‐セレクチンの発現を
防止及び抑制するとともに、アディポネクチンの発現を増加させる。
アピゲニンは、シクロスポリンの副作用に拮抗することができるフラボンであり。単独
で又は糖類を用いて誘導体化されて、化学的予防活性を有する。
アモナフィドは、トポイソメラーザ阻害剤であり、抗腫瘍作用を有するDNA挿入剤で
ある。
クルクミンは、抗腫瘍特性、抗炎症特性、抗酸化特性、抗虚血特性、抗関節炎特性及び
抗アミロイド特性を有すると考えられており、また、肝臓保護作用を有する。
NF-κB阻害剤として、ボルテゾミブが挙げられるが、これに限定されるものではな
い。
ロスマリン酸は、また、抗炎症活性を有する天然に存在するフェノール系酸化防止剤で
ある。
ミトグアゾンは、S-アデノシルメチオニンデカルボキシラーゼの競合阻害を介するポ
リアミン生合成の阻害剤である。
テトランドリンは、化学構造6,6’,7,12-テトラメトキシ-2,2’-ジメチル-1
β-ベルバマンを有し、抗炎症作用、免疫作用及び抗アレルギー作用、並びに、キニジン
の抗不整脈作用と同様の抗不整脈作用を有するカルシウムチャネル遮断薬である。テトラ
ンドリンは、ステファニア属テトランダ(Stephania tetrada)及び他
のアジアのハーブから分離されてきた。
VEGF阻害剤としては、ベバシズマブ(アバスチン)(これは、VEGFに対するモ
ノクローナル抗体である)、イトラコナゾール及びスラミン並びにバチマスタット及びマ
リマスタット(これらは、マトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤である)並びにカン
ナビノイド並びにその誘導体が挙げられる。
ガンワクチンは開発中である。一般的に、ガンワクチンは、ガン細胞に存在している正
常細胞には存在しないタンパク質(1種類又は複数種)に対する免疫応答に基づく。ガン
ワクチンとしては、転移性ホルモン不応性前立腺ガンのためのProvenge、腎臓ガ
ンのためのOncophage、肺ガンのためのCimaVax−EGF、Her2/n
eu発現ガン、例えば乳ガン、結腸ガン、膀胱ガン及び卵巣ガンのためのMOBILAN
、Neuvenge、乳ガンなどのためのStimuvaxが挙げられる。ガンワクチン
は、S.Pejawar−Gaddy & O.Finn,“Cancer Vacci
nes:Accomplishments and Challenges,”Crit
.Rev.Oncol.Hematol.67:93−102(2008)に記載されて
おり、参照によって本明細書中に援用される。
上皮成長因子受容体(EGFR)は、哺乳動物細胞の細胞表面上に存在しており、該受
容体とその特異的リガンド、例えば、上皮成長因子及びトランスフォーミング増殖因子α
(これらに限定されるものではない)との結合によって活性化される。その増殖因子リガ
ンドとの結合によって活性化されると、EGFRは、不活性な単量体形態から活性なホモ
二量体への変化を受けるが、予め形成された活性な二量体は、リガンド結合前に存在し得
る。リガンド結合後の活性なホモ二量体の形成に加えて、EGFRは、ErbB受容体フ
ァミリーの別の構成員、例えばErbB2/Her2/neuと対になって活性型のヘテ
ロ二量体を生成させる場合があり得る。また、活性型EGFRのクラスターが形成される
という証拠もあるが、このようなクラスター形成が活性化自体に重要であるのか、又は個
々の二量体の活性化の後に起こるのかどうかは不確かである。EGFRの二量体化により
、その細胞内固有のタンパク質−チロシンキナーゼ活性が刺激される。その結果、EGF
Rのカルボキシル末端ドメイン内でいくつかのチロシン残基の自己リン酸化が起こる。こ
のような残基としては、Y992、Y1045、Y1068、Y1148及びY1171
が挙げられる。そのような自己リン酸化により、リン酸化されたチロシン残基と自身のホ
スホチロシン結合SH2ドメインによって会合するいくつかの他のタンパク質によって下
流の活性化及びシグナル伝達が誘起される。リン酸化されたチロシン残基と自身のホスホ
チロシン結合SH2ドメインによって会合するこのようなタンパク質のシグナル伝達によ
り、次に、いくつかのシグナル伝達カスケードが開始され得、DNA合成及び細胞増殖が
もたらされ得る。また、EGFRのキナーゼドメインは、他の受容体(一緒に凝集する)
のチロシン残基と交差リン酸化(cross−phosphorylate)し得、それ
自体もその様式で活性化され得る。EGFRは、c−erbB1癌原遺伝子にコードされ
ており、170kDaの分子量を有する。これは、システインリッチ細胞外領域と、連続
したチロシンキナーゼ部位及び上記のようにカルボキシル末端テイルでクラスター化した
多数の自己リン酸化部位を含む細胞内ドメインとを有する膜貫通糖タンパク質である。細
胞外部分は、4つのドメインに細分されている:ドメインI及びIIIは、37%の配列
同一性を有し、システインが少なく、高次構造的に、リガンド(EGF及びトランスフォ
ーミング増殖因子α(TGFα)結合のための部位を含む。システインリッチドメインI
I及びIVには、N−結合グリコシル化部位とジスルフィド結合が含まれており、これら
によって、タンパク質分子の外部ドメインの三次元のコンホメーションが決定される。多
くのヒト細胞株では、TGFα発現は、EGFRの過剰発現と強い相関性を有し、従って
、TGFαはオートクリン様式で作用し、EGFRの活性化によってこれを産生する細胞
の増殖を刺激すると考えられていた。刺激性リガンドがEGFR細胞外ドメインに結合す
ると、受容体の二量体化、及び第1工程がチロシンキナーゼの活性化である細胞内シグナ
ル伝達の開始がもたらされる。キナーゼ活性化の最も初期の帰結は、上記のように、自身
のチロシン残基のリン酸化(自己リン酸化)である。これに、有糸分裂誘発をもたらす、
シグナル伝達物質の活性化との会合が続く。EGFRの発現又は過剰活性をもたらす変異
は、いくつかの悪性腫瘍、例えば多形性膠芽腫と関連している。EGFR Varian
t IIIとして知られているEGFRの特定の変異は、多くの場合、膠芽細胞腫で観察
されている(C.T.Kuan et al.,“EGF Mutant Recept
or VIII as a Molecular Target in Cancer
Therapy,”Endocr.Relat.Cancer 8:83−96(200
1)、参照によって本明細書中に援用される)。EGFRは癌遺伝子と考えられている。
EGFRの阻害剤としては、エルロチニブ、ゲフィチニブ、ラパチニブ、ラパチニブ二ト
シル酸塩、アファチニブ、カネルチニブ、ネラチニブ、CP−724714、WHI−P
154、TAK−285、AST−1306、ARRY−334543、ARRY−38
0、AG−1478、チルホスチン9、ダコミチニブ、デスメチルエルロチニブ、OSI
−420、AZD8931、AEE788、ペリチニブ、CUDC−101、WZ804
0、WZ4002、WZ3146、AG−490、XL647、PD153035 HC
l、BMS−599626、BIBW 2992、CI 1033、CP 724714
、OSI 420及びバンデチニブ(vandetinib)が挙げられるが、これらに
限定されるものではない。特に好ましいEGFR阻害剤としては、エルロチニブ、アファ
チニブ及びラパチニブが挙げられる。
チロシンキナーゼ阻害剤としては、イマチニブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、スニチ
ニブ、ソラフェニブ、フォレチニブ、セデリニブ(cederinib)、アキシチニブ
、カルボザンチニブ(carbozantinib)、BIBF1120、ゴルバチニブ
、ドビチニブ、ZM 306416、ZM 323881 HCl、SAR 13167
5、セマキシニブ、テラチニブ、パゾパニブ、ポナチニブ、クレノラニブ、チバニチブ(
tivanitib)、ムブリチニブ、ダヌセルチブ、ブリバニブ、フィンゴリモド、サ
ラカチニブ、レバスチニブ、キザルチニブ、タンズチニブ、アムバチニブ、イブルチニブ
、ホスタマチニブ、クリゾチニブ及びリンシチニブが挙げられるが、これらに限定される
ものではない。そのようなチロシンキナーゼ阻害剤は、以下の受容体:VEGFR、EG
FR、PDGFR、c−Kit、c−Met、Her−2、FGFR、FLT−3、IG
F−1R、ALK、c−RET及びTie−2のうちの1種類以上と会合しているチロシ
ンキナーゼを阻害し得る。上皮成長因子受容体(EGFR)の活性はチロシンキナーゼの
活性を含むため、チロシンキナーゼ阻害剤のカテゴリーはEGFR阻害剤のカテゴリーと
重なる。いくつかのチロシンキナーゼ阻害剤は、EGFRと少なくとも一つの他のチロシ
ンキナーゼの両方の活性を阻害する。一般的に、チロシンキナーゼ阻害剤は、4つの異な
る機構:チロシンキナーゼによってリン酸化反応を実行するために使用されるアデノシン
三リン酸(ATP)との競合;基質との競合;ATP及び基質の両方との競合;又はアロ
ステリック阻害によって作用し得る。このような阻害剤の活性は、P.Yaish et
al.,“Blocking of EGF−Dependent Cell Pro
liferation by EGF Receptor Kinase Inhibi
tors,”Science 242:933−935(1988);A.Gazit
et al.,“Tyrphostins.2.Heterocyclic and α
−Substituted Benzylidenemalononitrile Ty
rphostins as Potent Inhibitors of EGF Re
ceptor and ErbB2/neu Tyrosine Kinases,”J
.Med.Chem.34:1896−1907(1991);N.Osherov e
t al.,“Selective Inhibition of the Epide
rmal Growth Factor and HER2/neu Receptor
s by Tyrphostins,”J.Biol.Chem.268:11134−
11142(1993);及びA.Levitzki & E.Mishani,“Ty
rphostins and Other Tyrosine Kinase Inhi
bitors,”Annu.Rev.Biochem.75:93−109(2006)
に開示されており、これらはすべて、参照によって本明細書中に援用される。
ALK阻害剤は、未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)の変異、例えばEML4−ALK
転座を有する腫瘍に対して作用する。ALK阻害剤として:クリゾチニブ(3−[(1R
)−1−(2,6−ジクロロ−3−フルオロフェニル)エトキシ]−5−(1−ピペリジ
ン−4−イルピラゾル−4−イル)ピリジン−2−アミン);AP26113((2−(
(5−クロロ−2−((4−(4−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル)−2−メ
トキシフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)アミノ)フェニル)ジメチルホスフィ
ンオキシド);ASP−3026(N2−[2−メトキシ−4−[4−(4−メチル−1
−ピペラジニル)−1−ピペリジニル]フェニル]−N4−[2−[(1−メチルエチル
)スルホニル]フェニル]−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン);アレクチニ
ブ(9−エチル−6,6−ジメチル−8−(4−モルホリン−4−イルピペリジン−1−
イル)−11−オキソ−5H−ベンゾ[b]カルバゾール−3−カルボニトリル);NM
S−E628(N−(5−(3,5−ジフルオロベンジル)−1H−インダゾル−3−イ
ル)−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン
−4−イル)アミノ)ベンズアミド);セリチニブ;PF−06363922;TSR−
011;CEP−37440(2−[[5−クロロ−2−[[(6S)−6−[4−(2
−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル]−1−メトキシ−6,7,8,9−テトラ
ヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン−2−イル]アミノ]ピリミジン−4−イル]アミ
ノ]−N−メチル−ベンズアミド);及びX−396(R)−6−アミノ−5−(1−(
2,6−ジクロロ−3−フルオロフェニル)エトキシ)−N−(4−(4−メチルピペラ
ジン−1−カルボニル)フェニル)ピリダジン−3−カルボキサミド)が挙げられるが、
これらに限定されるものではない。
改善が化学増感によって行われる場合、該化学増感は:
(a)トポイソメラーゼ阻害剤;
(b)疑似ヌクレオシド;
(c)疑似ヌクレオチド;
(d)チミジル酸シンセターゼ阻害剤;
(e)シグナル伝達阻害剤;
(f)シスプラチン又は白金類似体;
(g)アルキル化剤;
(h)抗チューブリン剤;
(i)代謝拮抗剤;
(j)ベルべリン;
(k)アピゲニン;
(l)アモナフィド;
(m)コルヒチン又は類似体;
(n)ゲニステイン;
(o)エトポシド;
(p)シタラビン;
(q)カンプトテシン;
(r)ビンカアルカロイド;
(s)トポイソメラーゼ阻害剤;
(t)5−フルオロウラシル;
(u)クルクミン;
(v)NF−κB阻害剤;
(w)ロスマリン酸;
(x)ミトグアゾン;
(y)テトランドリン;
(z)チロシンキナーゼ阻害剤;
(aa)EGFRの阻害剤;及び
(ab)PARPの阻害剤
からなる群より選択される薬剤との併用での化学増感剤としての置換ヘキシトール誘導体
の使用を含むものであり得るが、これらに限定されるものではない。
改善が化学増強によって行われる場合、該化学増強は:
(a)トポイソメラーゼ阻害剤;
(b)疑似ヌクレオシド;
(c)疑似ヌクレオチド;
(d)チミジル酸シンセターゼ阻害剤;
(e)シグナル伝達阻害剤;
(f)シスプラチン又は白金類似体;
(g)アルキル化剤;
(h)抗チューブリン剤;
(i)代謝拮抗剤;
(j)ベルべリン;
(k)アピゲニン;
(l)アモナフィド;
(m)コルヒチン又は類似体;
(n)ゲニステイン;
(o)エトポシド;
(p)シタラビン;
(q)カンプトテシン;
(r)ビンカアルカロイド;
(s)5−フルオロウラシル;
(t)クルクミン;
(u)NF−κB阻害剤;
(v)ロスマリン酸;
(w)ミトグアゾン;
(x)テトランドリン;
(y)チロシンキナーゼ阻害剤;
(z)EGFRの阻害剤;及び
(aa)PARPの阻害剤
からなる群より選択される薬剤との併用での化学増強剤としての置換ヘキシトール誘導体
の使用を含むものであり得るが、これらに限定されるものではない。
改善が処置後管理によって行われる場合、処置後管理は、
(a)疼痛管理に関連した治療と、
(b)鎮吐剤の投与と、
(c)嘔吐抑制療法と、
(d)抗炎症薬の投与と、
(e)解熱剤の投与と、
(f)免疫刺激剤の投与と、
からなる群より選択される方法であり得るが、これらに限定されるものではない。
改善が代替医療/治療的サポートによって行われる場合、代替医療/治療的サポートは

(a)催眠と、
(b)鍼治療と、
(c)瞑想と、
(d)合成的に又は抽出を通して生成された植物薬と、
(e)応用運動学と、
からなる群より選択される方法であり得るが、これらに限定されるものではない。
一実施形態において、方法が合成的に又は抽出を通して生成された植物薬である場合、
該合成的に又は抽出を通して生成された植物薬は、
(a)NF−κB阻害剤と、
(b)天然の抗炎症薬と、
(c)免疫刺激剤と、
(d)抗菌剤と、
(e)フラボノイド、イソフラボン又はフラボンと、
からなる群よる選択されることができる。
合成的に又は抽出を通して生成された植物薬がNF-κB阻害剤である場合、該NF-κ
B阻害剤は、パルテノライド、クルクミン及びロスマリン酸からなる群より選択されるこ
とができる。合成的に又は抽出を通して生成された植物薬が天然の抗炎症薬である場合、
該天然の抗炎症薬は、レイン及びパルテノライドからなる群より選択されることができる
。合成的に又は抽出を通して生成された植物薬が免疫刺激剤である場合、該免疫刺激剤は
、エキナセアにおいて見られる又はエキナセアから分離された生成物であり得る。合成的
に又は抽出を通して生成された植物薬が抗菌剤である場合、該抗菌剤は、ベルベリンであ
り得る。合成的に又は抽出を通して生成された植物薬がフラボノイド、イソフラボン又は
フラボンである場合、該フラボノイド、イソフラボン又はフラボンは、アピゲニン、ゲニ
ステイン、アピゲネニン、ゲニステイン、ゲニスチン、6’’-O-マロニルゲニスチン、
6’’-O-アセチルゲニスチン、ダイゼイン、ダイズイン、6’’‐O‐マロニルダイズ
イン、6’’‐O‐アセチルゲニスチン、グリシテイン、グリシチン、6’’-O-マロニ
ルグリシチン及び6−0−アセチルグリシチンからなる群より選択されることができる。
改善がバルク製剤改善によって行われる場合、バルク製剤改善は、
(a)塩の生成と、
(b)同種の結晶構造としての調製
(c)純異性体としての調製と、
(d)増加された純度と、
(e)より少ない残渣溶媒容量での調製と、
(f)より少ない残渣重金属容量での調製と、
からなる群より選択されるバルク製剤改善であり得るが、これらに限定されるものでは
ない。
改善が希釈剤の使用によって行われる場合、希釈剤は、
(a)乳剤と、
(b)ジメチルスルホキシド(DMSO)と、
(c)N‐メチルホルムアミド(NMF)と、
(d)ジメチルホルムアミド(DMF)と、
(e)エタノールと、
(f)ベンジルアルコールと、
(g)注射用デキストロース含有水と、
(h)クレモフォアと、
(i)シクロデキストリンと、
(j)ポリエチレングリコール(PEG)と、
からなる群より選択される希釈剤であり得るが、これらに限定されるものではない。
改善が溶剤システムの使用によって行われる場合、溶剤システムは、
(a)乳剤と、
(b)ジメチルスルホキシド(DMSO)と、
(c)N−メチルホルムアミド(NMF)と、
(d)ジメチルホルムアミド(DMF)と、
(e)エタノールと、
(f)ベンジルアルコールと、
(g)注射用デキストロース含有水と、
(h)クレモフォアと、
(i)シクロデキストリンと、
(j)ポリエチレングリコール(PEG)と、
からなる群より選択される溶剤システムであり得るが、これらに限定されるものではな
い。
改善が賦形剤の使用によって行われる場合、該賦形剤は:
(a)マンニトール;
(b)アルブミン;
(c)EDTA;
(d)亜硫酸水素ナトリウム;
(e)ベンジルアルコール;
(f)炭酸塩緩衝液;及び
(g)リン酸緩衝液
からなる群より選択される賦形剤であり得るが、これらに限定されるものではない。
改善が剤形の使用によって行われる場合、剤形は、
(a)錠剤と、
(b)カプセルと、
(c)局所ゲルと、
(d)局所クリームと、
(e)パッチと、
(f)坐剤と、
(g)凍結乾燥製剤と、
からなる群より選択される剤形であり得るが、これらに限定されるものではない。
錠剤、カプセル、及び、局所ゲル、局所クリーム又は坐剤における医薬組成物の剤形は
、当技術分野において周知であり、例えば、Griffin等による米国特許出願公開第
2004/0023290号に記載されており、参照によって本明細書中に援用される。
経皮パッチ等のパッチのような医薬組成物の剤形は、当技術分野において周知であり、
例えば、Eros等による米国特許第7,728,042号記載されており、参照によっ
て本明細書中に援用される。
凍結乾燥製剤は、また、当技術分野において周知である。ジアンヒドロガラクチトール
及びその誘導体に、並びに、ジアセチルジアンヒドロガラクチトール及びその誘導体に適
用可能なそのような凍結乾燥製剤の調製のための一つの一般的な方法は、以下の工程;
(1)10℃以下まで予冷された注射用蒸留水中への薬剤を溶解させることと、注射用
冷水を用いて最終濃度まで希釈して40ミリグラム/ミリリットル溶液を産生することと

(2)無菌状態で、受け入れ容器中に0.2マイクロメートルフィルタを通してバルク
溶液を濾過することと、製剤及び濾過は、1時間で完了されるできであることと、
(3)無菌状態で、制御された目標範囲内で滅菌されたガラス製の薬瓶中にほんの1.
0ミリリットルの濾過溶液を充填することと、
(4)充填後、全ての薬瓶を、ゴム栓が[凍結乾燥位置]内に挿入された状態で置くと
もに、予冷された凍結乾燥機内に入れることと、凍結乾燥機のために、棚温度をプラス5
℃に設定して1時間維持し、次に、棚温度をマイナス5℃に調整して1時間維持し、コン
デンサをオンにして、マイナス60℃に設定することと、
(5)次に、薬瓶を、30℃以下まで冷凍して、3時間、一般的には4時間以上維持す
ることと、
(6)次に、真空機をオンして、棚温度をマイナス5℃に調整して初乾を8時間行い、
棚温度を再びマイナス5℃調製して乾燥を少なくとも5時間行うことと、
(7)コンデンサ(マイナス60℃に設定)及び真空機をオンにした後、再乾を開始す
ることと、再乾において、棚温度を1〜3時間、一般的には1.5時間の間、プラス5℃
に、次に、1〜3時間、一般的には1.5時間の間、25℃に、そして、最終的に、少な
くとも5時間、一般的には9時間の間、35〜40℃に、或いは、生成物を完全に乾燥さ
せるまで制御することと、
(8)濾過された不活性ガス(例えば、窒素)を用いて真空を中断し、真空乾燥機内の
薬瓶の栓をすることと、
(9)薬瓶を、真空乾燥機のチャンバから取り出して、アルミニウム製のフリップオフ
(flip−off)シールで被覆し、全ての薬瓶を視覚的に検査して、承認ラベルを貼
付することと、
を含む。
改善が用量キット及びパッケージングの使用によって行われる場合、用量キット及びパ
ッケージングは、光から保護するための琥珀小瓶の使用及び保存可能期間安定性を改善す
るための特殊コーティングを有する栓の使用からなる群より選択される用量キット及びパ
ッケージングであり得るが、これらに限定されるものではない。用量キットは、使用の詳
細が示されるようにラベル表示してもよく、1種類又は1種類より多くの治療的に活性な
薬剤を含有させてもよく;1種類より多くの治療薬を含める場合、この2種類以上の治療
薬は合わせてもよく、別々にパッケージングしてもよい。
改善が薬物送達システムの使用によって行われる場合、薬物送達システムは、
(a)ナノ結晶と、
(b)生体内分解性ポリマと、
(c)リポソームと、
(d)持続放出注射可能ゲルと、
(e)ミクロスフェアと、
からなる群より選択される薬物送達システムであり得るが、これらに限定されるもので
はない。
ナノ結晶は、Hovey等による米国特許第7,101,576号に記載されており、
参照によって本明細書中に援用される。
生体内分解性ポリマは、Okumu等による米国特許第7,318,931号に記載さ
れており、参照によって本明細書中に援用される。生体内分解性ポリマは、経時的なポリ
マの分子量における減少によって測定されるように、有機体内部に置かれる場合、分解す
る。ポリマの分子量は、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)を含む種々の方法によ
って決定されることができ、重量平均又は数平均として一般的に表される。ポリマは水素
イオン指数(pH)7.4及び37℃の温度のリン酸緩衝生理食塩水(PBS)中で、そ
の重量平均分子量がSECによって測定される6か月の期間に亘って少なくとも25%減
少された場合、生体内分解性である。有用な生体内分解性ポリマとして、ポリ(カプロラ
クトン)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(乳酸)及びポリ(ヒドロキシ酪酸)等のポリエ
ステル、ポリ(無水アジピン酸)及びポリ(無水マレイン酸)等のポリ無水物、ポリジオ
キサノン、ポリアミン、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエステルアミド、ポリオルトエ
ステル、ポリアセタール、ポリケタール、ポリカーボネート、ポリオルトカーボネート、
ポリホスファゼン、ポリ(リンゴ酸)、ポリ(アミノ酸)、ポリビニルピロリドン、ポリ
(メチルビニルエーテル)、ポリ(メチルビニルエーテル)、ポリ(シュウ酸アルキレン
)、ポリ(コハク酸アルキレン)、ポリヒドロキシセルロース、キチン、キトサン、並び
に、共重合体及びその混合物
が挙げられる。
リポソームは、薬物送達媒体として周知である。リポソームの調製は、Weng等によ
る欧州特許出願公開第EP 1332755号に記載されており、参照によって本明細書
中に援用される。
持続放出注射可能ゲルは、当技術分野において公知であり、例えば、B.Jeong
et al.“”Drug Release from Biodegradable
Injectable Thermosensitive Hydrogel of P
EG‐PLGA‐PEG Triblock Copolymers,“ J.Cont
rolled Release 63:155-163(2000)に記載されている。
薬物送達のためのミクロスフェアの使用は、当技術分野において公知であり、例えば、
H.Okada & H.Taguchi,”Biodegradable Micro
spheres in Drug Delivery,”Crit. Rev. The
r. Drug Carrier Sys. 12:1-99(1995)に記載されて
おり、参照によって本明細書中に援用される。
改善が薬物複合体の使用によって行われる場合、薬物複合体は、
(a)ポリマ系と、
(b)ポリ乳酸と、
(c)ポリグリコリドと、
(d)アミノ酸と、
(e)ペプチドと、
(f)多価結合体と、
からなる群より選択される薬物複合体であり得るが、これらに限定されるものではない
ポリ乳酸複合体は、当技術分野において周知であり、例えば、R.Tong & C.
Cheng,“Controlled Synthesis of Camptothe
cin-Polylactide Conjugates and Nanoconju
gates,”Bioconugate Chem. 21:111-121(2010
)に記載されており、参照によって本明細書中に援用される。
ポリグリコリド複合体は、また、当技術分野において周知であり、例えば、Elmal
eh等によるPCT特許出願公開WO 2003/070823号に記載されており、参
照によって本明細書中に援用される。
多価結合体は、当技術分野において公知であり、例えば、Silva等による米国特許
出願公開第2007/07952号に記載されており、参照によって本明細書中に援用さ
れる。例えば、多価結合体は、反応性システインとの反応のためのチオフィル基、及び複
数の生物学的に活性な部分の結合体への結合を許容する(NH又はOH等の)多重求核基
又は(活性化エステル等の)求電子基を含むことができる。
多くの官能基の組み合わせと架橋結合するための適切な試薬は、当技術分野において公
知である。例えば、求電子基は、タンパク質又はポリペプチド中に存在する官能基を含む
、多くの官能基と反応することができる。反応性アミノ酸及び求電子試薬の種々の組み合
わせは当技術分野において公知であり、使用されることができる。例えば、チオール基を
含むN末端システインは、ハロゲン又はマレイミドと反応されることができる。チオール
基は、ハロゲン化アルキル、ハロアセチル誘導体、マレイミド、アジリジン、アクリロイ
ル誘導体、ハロゲン化アリール等のアリール化剤等の、多数の結合剤との反応性を有する
ことが知られている。チオール基は、G.T.Hermanson,“Bioconju
gate Techniques”(Academic Press, San Die
go,1996),146頁〜150頁に記載されており、参照によって本明細書中に援
用される。システイン残基の反応性は、隣接アミノ酸残基の適切な選択によって最適化さ
れることができる。例えば、システイン残基に隣接するヒスチジン残基は、システイン残
基の反応性を増加させるだろう。反応性アミノ酸及び求電子試薬の他の組み合わせは当技
術分野において公知である。例えば、マレイミドは、特により高いpH領域で、リジンの
側鎖のε‐アミノ基等のアミノ基と反応することができる。ハロゲン化アリールは、また
、そのようなアミノ基と反応することができる。ハロアセチル誘導体は、ヒスチジンのイ
ミダゾリル側鎖の窒素、メチオニンの側鎖のチオエーテル基、及びリジンの側鎖のε‐ア
ミノ基と反応することができる。イソチオシアネート、イソシアネート、アシルアジド、
N-ヒドロキシコハク酸イミドエステル、スルホニルクロリド、エポキシド、オキシラン
、炭酸塩、イミドエステル、カルボジイミド及び無水物を含むが、これらに限定されない
、リジンの側鎖のε‐アミノ基と反応する多くの他の求電子試薬が知られている。これら
の求電子試薬は、G.T.Hermanson,“Bioconjugate Tech
niques”(Academic Press, San Diego,1996),
137頁〜146頁に記載されており、参照によって本明細書中に援用される。また、ジ
アゾアルカン及びジアゾアセチル化合物、カルボニルジイミダゾール、及びカルボジイミ
ド等の、アスパラギン酸塩及びグルタミン酸塩のカルボン酸側鎖等のカルボン酸側鎖と反
応する求電子試薬が知られている。これらの求電子試薬は、G.T.Hermanson
,“Bioconjugate Techniques”(Academic Pres
s, San Diego,1996),152頁〜154頁に記載されており、参照に
よって本明細書中に援用される。さらに、反応性ハロアルカン誘導体を含む、セリン及び
スレオニンの側鎖中の水酸基等の水酸基基と反応する求電子試薬が知られている。これら
の求電子試薬は、G.T.Hermanson,“Bioconjugate Tech
niques”(Academic Press, San Diego,1996),
154頁〜158頁に記載されており、参照によって本明細書中に援用される。その他の
実施形態において、求電子試薬及び求核試薬(すなわち、求電子試薬と反応する分子)の
相対位置は、タンパク質が求核試薬と反応する求電子基を有するアミノ酸残基を有すると
ともに、標的分子がその内部に求核基を含むように反転される。これには、上述の、アル
デヒド(求電子試薬)のヒドロキシルアミン(求核試薬)との反応が含まれるが、そのよ
うな反応より一般的である。他の官能基は、求電子試薬及び求核試薬として使用されるこ
とができる。適切な官能基は、有機化学において周知であり、詳細にさらに説明される必
要がない。ハロアセチル誘導体は、ヒスチジンのイミダゾリル側鎖の窒素、メチオニンの
側鎖のチオエーテル基及びリシンの側鎖のε−アミノ基と反応し得る。リシンの側鎖のε
−アミノ基と反応する多くの他の求電子試薬が知られており、イソチオシアネート、イソ
シアネート、アシルアジド、N−ヒドロキシスクシンイミドエステル、スルホニルクロリ
ド、エポキシド、オキシラン、カーボネート、イミドエステル、カルボジイミド及び無水
物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。このようなものは、G.T.He
rmanson,“Bioconjugate Techniques”(Academ
ic Press,San Diego,1996),pp.137−146に記載され
ており、参照によって本明細書中に援用される。さらに、カルボン酸側鎖、例えばアスパ
ルテート及びグルタメートのものと反応する求電子試薬、例えばジアゾアルカン及びジア
ゾアセチル化合物、カルボニルジイミダゾール(carbonydilmidazole
)及びカルボジイミドが知られている。このようなものは、G.T.Hermanson
,“Bioconjugate Techniques”(Academic Pres
s,San Diego,1996)、pp.152−154に記載されており、参照に
よって本明細書中に援用される。さらに、ヒドロキシル基、例えばセリン及びトレオニン
の側鎖のものと反応する求電子試薬が知られており、反応性ハロアルカン誘導体が挙げら
れる。このようなものは、G.T.Hermanson,“Bioconjugate
Techniques”(Academic Press,San Diego,199
6),pp.154−158に記載されており、参照によって本明細書中に援用される。
別の択一的実施形態では、求電子物質と求核物質(すなわち、求電子物質と反応性の分子
)相対的位置は、タンパク質が、求核物質と反応性である求電子基を有するアミノ酸残基
を有するように逆転され、標的化分子は内部に求核基を含む。これは、上記のようなアル
デヒド(求電子物質)とヒドロキシルアミン(求核物質)との反応を含むが、該反応より
も一般的であり;他の基を、求電子物質及び求核物質として使用することができる。好適
な基は有機化学において周知であり、さらに詳細に記載する必要はなかろう。
架橋結合のための反応基のさらなる組み合わせは、当技術分野において公知である。例
えば、アミノ基は、イソチオシアネート、イソシアネート、アシルアジド、N-ヒドロキ
シコハク酸イミド(NHS)エステル、スルホニルクロリド、アルデキド、グリオキサル
、エポキシド、オキシラン、炭酸塩、アルキル化剤、イミドエステル、カルボジイミド及
び無水物と反応されることができる。チオール基は、ハロアセチル又はハロゲン化アルキ
ル誘導体、マレイミド、アジリジン、アクリロイル誘導体、アシル化剤、或いは、酸化及
び混合ジスルフィドの形成による他のチオール基と反応されることができる。カルボキシ
基は、ジアゾアルカン、ジアゾアセチル化合物、カルボニルジイミダゾール及びカルボジ
イミドと反応されることができる。水酸基は、エポキシド、オキシラン、カルボニルジイ
ミダゾール、N,N’‐ジスクシンイミジルカルボナート、N‐ヒドロキシスクシンイミ
ジルクロロギ酸エステル、過ヨウ素酸塩(酸化用)、ハロゲン化アルキル又はイソシアネ
ートと反応されることができる。アルデヒド基及びケトン基は、ヒドラジン、シッフ塩基
を形成する試薬、及び還元的アミノ化反応又はマンニッヒ縮合反応における他の官能基と
反応することができる。架橋反応に適するさらに他の反応は、当技術分野において公知で
ある。そのような架橋試薬及び反応は、G.T.Hermanson,“Bioconj
ugate Techniques”(Academic Press, San Di
ego,1996)に記載されており、参照によって本明細書中に援用される。
改善が化合物類似体の使用によって行われる場合、化合物類似体は、
(a)親油性を増加又は減少させるための側鎖の改変と、
(b)反応性、電子親和力及び結合能からなる群より選択される特性を改変するための
さらなる化学官能性の付加と、
(c)塩形態の改変と、
からなる群より選択される化合物類似体であり得るが、これらに限定されるものではな
い。
改善がプロドラッグシステムの使用によって行われる場合、プロドラッグは、
(a)酵素感受性エステルの使用と、
(b)二量体の使用と、
(c)シッフ塩基の使用と、
(d)ピリドキサル錯体の使用と、
(e)カフェイン錯体の使用と、
からなる群より選択されるプロドラッグシステムであり得るが、これらに限定されるも
のではない。
プロドラッグシステムの使用は、T.Jarvinen et al.”Design
and Pharmaceutical Application of Prodr
ugs“ in Drug Discovery Handbook(S.C.Gad,
ed.,Wiley−Interscience,Hoboken,NJ,2005)c
h。17、733頁〜796頁に記載されており、参照によって本明細書中に援用される
。本文献は、プロドラッグとしての酵素感受性エステルの使用について記載している。プ
ロドラッグとしての二量体の使用は、Allegretti等による米国特許第7,87
9,896号に記載されており、参照によって本明細書中に援用される。プロドラッグに
おけるペプチドの使用は、S.Prasad et al.”Delivering M
ultiple Anticancer Peptides as a Single
Prodrug Using Lysyl‐Lysine as a Facile L
inker、“J.Peptide Sci. 13:458‐467(2007)に記
載されており、参照によって本明細書中に援用される。プロドラッグとしてのシッフ塩基
の使用は、Epstein等による米国特許第7,619,005号に記載されており、
参照によって本明細書中に援用される。プロドラッグとしてのカフェイン錯体の使用は、
Unger等による米国特許第6,443,898号に記載されており、参照によって本
明細書中に援用される。
改善が多剤システムの使用によって行われる場合、多剤システムは、
(a)多剤耐性阻害剤の使用と、
(b)特定薬剤耐性阻害剤の使用と、
(c)選択的酵素の特異的阻害剤の使用と、
(d)シグナル伝達阻害剤の使用と、
(e)修復阻害剤の使用と、
(f)重複する副作用を有さないトポイソメラーゼ阻害剤の使用と、
からなる群より選択される多剤システムであり得るが、これらに限定されるものではな
い。
多剤耐性阻害剤は、Inomata等による米国特許第6,011,069号に記載さ
れており、参照によって本明細書中に援用される。
特定薬剤耐性阻害剤は、T.Hideshima et al.”The Prote
asome Inhibitor Ps-341 Inhibits Growth,I
nduces Apoptosis, and Overcomes Drug Res
istance in Human Multiple Myeloma Cells、
Cancer Res. 61:3071-3076(2001)に記載されており、
参照によって本明細書中に援用される。
修復阻害剤は、N.M.Martin,“DNA Repair Inhibitio
n and Cancer Therapy,”J. Photochem. Phot
obiol. B 63:162-170(2001)に記載されており、参照によって
本明細書中に援用される。
改善が生物療法による強化の使用によって行われる場合、生物療法による強化は、
(a)サイトカインと、
(b)リンホカインと、
(c)治療抗体と、
(d)アンチセンス療法と、
(e)遺伝子療法と、
(f)リボザイムと、
(g)RNA干渉と、
(h)ワクチンと、
からなる群より選択される治療薬又は技術であり得るが、これらに限定されるものでは
ない。
アンチセンス療法は、例えば、B. Weiss et al.“Antisense
RNA Gene Therapy fro Studing and Modula
ting Biological Processes,”Cell. Mol.Lif
e Sci. 55:334−358(1999)に記載されており、参照によって本明
細書中に援用される。
リボザイムは、例えば、S.Pascolo,”RNA−Based Therapi
es” in Drug Discovery Handbook(S.C.Gad,
ed.,Wiley−Interscience,Hoboken,NJ,2005),
ch.27.1273頁〜1278頁に記載されており、参照によって本明細書中に援用
される。
RNA干渉は、例えば、S.Pascolo,”RNA−Based Therapi
es” in Drug Discovery Handbook(S.C.Gad,
ed.,Wiley−Interscience,Hoboken,NJ,2005),
ch.27.1278頁〜1283頁に記載されており、参照によって本明細書中に援用
される。
上記のように、一般的には、ガンワクチンは、ガン細胞に存在している正常細胞には存
在しないタンパク質(1種類又は複数種)に対する免疫応答に基づく。ガンワクチンとし
ては、転移性ホルモン不応性前立腺ガンのためのProvenge、腎臓ガンのためのO
ncophage、肺ガンのためのCimaVax−EGF、Her2/neu発現ガン
、例えば乳ガン、結腸ガン、膀胱ガン及び卵巣ガンのためのMOBILAN、Neuve
nge、乳ガンなどのためのStimuvaxが挙げられる。ガンワクチンは、S.Pe
jawar−Gaddy & O.Finn、(2008),上掲に記載されている。
生物療法による強化が、増感剤/増強剤として治療抗体と組み合わせて使用される場合
、治療抗体は、ベバシズマブ(アバスチン)、リツキシマブ(リツキサン)、トラスツズ
マブ(ハーセプチン)、セツキシマブ(エルビタックス)からなる群より選択される治療
抗体であり得るが、これらに限定されるものではない。
改善が生物療法耐性調節の使用によって行われる場合、生物療法耐性調節は、
(a)生物反応修飾物質と、
(b)サイトカインと、
(c)リンホカインと、
(d)治療抗体と、
(e)アンチセンス療法と、
(f)遺伝子療法と、
(g)リボザイムと、
(h)RNA干渉と、
(i)ワクチン
からなる群より選択される治療薬又は技術に対する腫瘍抵抗性に抗する使用であり得る
が、これらに限定されるものではない。
生物療法耐性調節が治療抗体に対する腫瘍抵抗性に抗する使用である場合、治療抗体は
、ベバシズマブ(アバスチン)、リツキシマブ(リツキサン)、トラスツズマブ(ハーセ
プチン)、セツキシマブ(エルビタックス)からなる群より選択される治療抗体であり得
るが、これらに限定されるものではない。
改善が放射線治療強化の使用によって行われる場合、放射線治療強化は、
(a)低酸素細胞増感剤と、
(b)放射線増感剤/保護剤と、
(c)光線感作物質と、
(d)放射線修復阻害剤と、
(e)チオール枯渇剤と、
(f)脈管標的剤と、
(g)DNA修復阻害剤と、
(h)放射性シードと、
(i)放射性核種と、
(j)放射線標識抗体と、
(k)小線源療法と、
からなる群より選択される放射線治療強化薬剤又は技術であり得るが、これらに限定さ
れるものではない。
置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールは、上記のように、NS
CLCの処置のために放射線と併用して使用することができる。
低酸素細胞増感剤は、C.C. Ling et al.“The Effect o
f Hypoxic Cell Sensitizers at Different
Irradiation Dose Rates,”Radiation Res.
09:396-406(1987)に記載されており、参照によって本明細書中に援用さ
れる。放射線増感剤は、T.S. Lawrence,“Radiation Sens
itizer and Targeted Therapies,”Oncology
17(Suppl.13)23‐28(2003)に記載されており、参照によって本明
細書中に援用される。放射線保護剤は、S.B. Vuyyuri et al.”Ev
aluation of D‐Methionine as a Novel Oral
Radiation Protector for Prevention of M
ucositis,“Clin. Cancer Res. 14:2161‐2170
(2008)に記載されており、参照によって本明細書中に援用される。光線感作物質は
、R.R.Allison & C.H.Sibata,Oncologic Phot
odynamic Therepy Photosensitizers:A Clin
cal Review,”Photodiagnosis Photodynamic
Ther. 7:61−75(2010)に記載されており、参照によって本明細書中に
援用される。放射線修復阻害剤及びDNA修復阻害剤は、M.Hingorani et
al.”Evaluation of Repair of Radiation‐I
nduced DNA Damage Enhances Expression fr
om Replication−Defective Adenoviral Vect
ors,“Cancer Res. 68:9771‐9778(2008)に記載され
ており、参照によって本明細書中に援用される。チオール枯渇剤は、K.D.Held
et al.”Postirradiation Sensitization of
Mammalian Cells by the Thiol‐ Depleting
Agent Dimethyl Fumarate,“Radiation Res.
127:75‐80(1991)に記載されており、参照によって本明細書中に援用され
る。脈管標的剤は、A.L. Seynhaeve et al.”Tumor Nec
rosis Factor α Mediates Homogeneous Dist
ribution of Liposeomes in Murine Melanom
a that Contributes to a Better Tumor Res
ponse,“Cancer Res. 67:9455−9462(2007)に記載
されており、参照によって本明細書中に援用される。上記のように、放射線治療がNSC
LCの処置のためにに使用され、そのため、放射線治療強化はこの悪性腫瘍のために有意
義である。また、上記のように、放射線治療強化はGBMの処置のためにも有意義である
。それは、放射線治療がこの悪性腫瘍に対して多くの場合で使用されるからであり;低酸
素細胞増感剤は、GBMの処置のために多くの場合で使用される。
改善が新規の作用機序の使用によって行われる場合、新規の作用機序は、
(a)ポリADPリボースポリメラーゼの阻害剤と、
(b)脈管構造又は血管拡張に影響を与える薬剤と、
(c)腫瘍標的薬剤と、
(d)シグナル伝達阻害剤と、
(e)上皮細胞増殖因子受容体(EGFR)阻害と、
(f)プロテインキナーゼCの阻害と、
(g)ホスホリパーゼCのダウンレギュレーションと、
(h)Junのダウンレギュレーションと、
(i)ヒストン遺伝子と、
(j)血管内皮増殖因子(VEGF)と、
(k)オルニチンデカルボキシラーゼと、
(l)ユビキチンCと、
(m)jun Dと、
(n)v−junと、
(o)Gタンパク質共役受容体(GPCR)と、
(p)プロテインキナーゼAと、
(q)プロテインキナーゼA以外のプロテインキナーゼと、
(r)前立腺特異的遺伝子と、
(s)テロメラーゼと、
(t)ヒストン脱アセチル化酵素と、
(u)チロシンキナーゼ阻害剤
からなる群より選択される標的又は機構との治療的相互作用となり得る新規の作用機序
であり得るが、これらに限定されるものではない。
上皮細胞増殖因子受容体(EGFR)阻害は、G.Giaccone & J.A.R
odriguez,”EGFR Inhibitors:What Have We L
earned from the Treatment of Lung Cancer
,“Nat. Clin. Pract. Oncol. 11:554‐561(20
05)に記載されており、参照によって本明細書中に援用される。プロテインキナーゼC
の阻害は、H.C. Swannie & S.B. Kaye,”Protein K
inase C Inhibitors,”Curr.Oncol.Rep. 4:37
‐46(2002)に記載されており、参照によって本明細書中に援用される。ホスホリ
パーゼCのダウンレギュレーションは、A.M. Martelli et al. “
Phosphoinositide Signaling in Nuclei of
Friend cells:Phospholipase Cβ Downregula
tion Is Related to Cell Differentiation,
Cancer Res. 54:2536‐2540(1994)に記載されており
、参照によって本明細書中に援用される。Jun(特に、c‐Jun)のダウンレギュレ
ーションは、A.A.P.Zada et al.“Downregulation o
f c−Jun Expression abd Cell Cycle Regula
tory Molecules in Acute Myeloid Leukemia
Cells Upon CD44 Ligation,”Oncogene 22:2
296−2308(2003)に記載されており、参照によって本明細書中に援用される
。治療的介入のための標的としてのヒストン遺伝子の役割は、B.Calabretta
et al. “Altered Expresion of G1‐Specifi
c Genes in Human Malignant Myeloid Cells
,”Proc. Natl. Acad. Sci. USA 83:1495‐149
8(1986)に記載されている。治療的介入のための標的としてのVEGFの役割は、
A.Zielke et al.“VEGF‐Mediated Angiogenes
is of Human Pheochromocytomas Is Associa
ted to Malignancy and Inhibited by anti‐
VEGF Antibodies in Experimental Tumors,”
Surgery 132:1056−1063(2002)に記載されており、参照に
よって本明細書中に援用される。治療的介入のための標的としてのオルニチンデカルボキ
シラーゼの役割は、J.A. Nilsson et al.“Targeting O
rnithine Decarboxylase in Myc‐Induced Ly
mphomagnesis Prevents Tumor Formation,”
Cancer Cell 7:433‐444(2005)に記載されており、参照によ
って本明細書中に援用される。治療的介入のための標的としてのユビキチンCの役割は、
C.Aghajanian et al.”A phase I Trial of t
he Novel Proteasome Inhibitor PS341 in A
dvanced Solid Tumor Malignancies,“ Clin.
Cancer Res. 8:2505−2511(2002)に記載されており、参照
によって本明細書中に援用される。治療的介入のための標的としてのJun Dの役割は
、M.M.Caffarel et al.”Jun D Is Involved i
n the Antiproliferative Effect of Δ‐Tet
rahydrocannibinol on Human Breast Cancer
Cells,“ Oncogene 27:5033‐5044(2008)に記載さ
れており、参照によって本明細書中に援用される。治療的介入のための標的としてのv‐
junの役割は、M. Gao et al.”Differential and A
ntagonistic Effects of v‐Jun and c‐Jun,“
Cancer Res. 56:4229‐4235(1996)に記載されており、参
照によって本明細書中に援用される。治療的介入のための標的としてのプロテインキナー
ゼAの役割は、P.C.Gordge et al.”Elevation of Pr
otein Kinase A and Protein Kinase C in M
alignant as Compared With Normal Breast
Tissue,”Eur. J. Cancer 12:2120‐2126(1996
)に記載されており、参照によって本明細書中に援用される。治療的介入のための標的と
してのテロメラーゼの役割は、E.K.Parkinson et al.“Telom
erase as a Novel and Potentially Selecti
ve Target for Cancer Chemotherapy,”Ann.
Med. 35:466‐475(2003)に記載されており、参照によって本明細書
中に援用される。治療的介入のための標的としてのヒストン脱アセチル化酵素の役割は、
A. Melnick & J.D. Licht,”Histone Deacety
lases as Therapeutic Targets in Hematolo
gic Malingnancies,“Curr. Opon. Hematol.
9:322‐332(2002)に記載されており、参照によって本明細書中に援用され
る。
改善が新規の選択的標的細胞集団療法の使用によって行われる場合、選択的標的細胞集
団療法は、
(a)放射線感受性細胞に対する使用と、
(b)放射線抵抗性細胞に対する使用と、
(c)エネルギ枯渇細胞に対する使用と、
(d)内皮細胞に対する使用と、
からなる群より選択される使用であり得るが、これらに限定されるものではない。
改善はまた、特に上記のNSCLC又はGBMの処置のための電離放射線の使用に関し
て上記のような電離放射線との併用での置換ヘキシトール誘導体の使用によっても行われ
得る。
改善が骨髄抑制に反作用する薬剤の使用によって行われる場合、骨髄抑制に反作用する
該薬剤はジチオカルバメートであり得るが、これらに限定されるものではない。
Borch et al.に対する米国特許第5,035,878号は、骨髄抑制の処
置のためのジチオカルバメートを開示しており、参照によって本明細書中に援用され;ジ
チオカルバメートは、式RNCS(S)M又はRNCSS−SC(S)NR
の化合物であり、式中、R、R、R及びRは同じであるか又は異なってお
り、R、R、R及びRは、非置換もしくはヒドロキシルで置換されている脂肪族
、脂環式もしくはヘテロ脂環式の基であるか;又はRとRのうちの一方及びR及び
のうちの一方が水素であり得るか;又はR、R、R及びRがこれらのR基の
ペアで置換されている窒素原子と一体となって、5員もしくは6員のN−複素環式の環で
あってもよく、該環は脂肪族であるか又は環内酸素もしくは第2の環内窒素が介在する脂
肪族であり、Mは水素であるか又は1個の等価もしくは薬学的に受容可能なカチオンであ
り、その場合、分子の残部は負の電荷を有する。
Borch et al.に対する米国特許第5,294,430号は、骨髄抑制の処
置のためのさらなるジチオカルバメートを開示しており、参照によって本明細書中に援用
される。一般的に、このようなものは、式(D−I)の化合物であり:
式中:
(i)R及びRは同じ又は異なるC〜Cアルキル基、C〜Cシクロアルキ
ル基もしくはC〜Cヘテロシクロアルキル基であるか;或いは
(ii)RとRのうちの一方(だが両方ではない)がHであり得るか;或いは
(iii)RとRが窒素原子と一体となって5員もしくは6員のN−複素環式の環
であり得、該環は脂肪族であるか又は環内酸素もしくは第2の環内窒素が介在する脂肪族
であり;
(iv)Mは水素であるか又は1当量の薬学的に受容可能なカチオンであり、その場合
、分子の残部は負の電荷を有するか;或いは
(v)Mは式(D−II)の部分であり:
式中、R及びRはR及びRと同様に規定される。式(D−I)によって規定さ
れる基がアニオンである場合、カチオンはアンモニウムカチオンであり得るか、又は一価
もしくは二価の金属、例えばアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属、例えばNa、K
もしくはZn+2から誘導されるものであり得る。ジチオカルバミン酸の場合、式(D
−I)によって規定される基はイオン化性の水素原子に連結されており;一般的には、該
水素原子は約5.0より上のpHで解離する。中でも、使用することができるジチオカル
バメートは:N−メチル、N−エチルジチオカルバメート、ヘキサメチレンジチオカルバ
ミン酸、ナトリウムジ(β−ヒドロキシエチル)ジチオカルバメート、種々のジプロピル
、ジブチル及びジアミルジチオカルバメート、ナトリウムN−メチル、N−シクロブチル
メチルジチオカルバメート、ナトリウムN−アリル−N−シクロプロピルメチルジチオカ
ルバメート、シクロヘキシルアミルジチオカルバメート、ジベンジル−ジチオカルバメー
ト、ナトリウムジメチレン−ジチオカルバメート、種々のペンタメチレンジチオカルバミ
ン酸塩、ナトリウムピロリジン−N−カルボジチオエート、ナトリウムピペリジン−N−
カルボジチオエート、ナトリウムモルホリン−N−カルボ−ジチオエート、α−フルフリ
ルジチオカルバメート及びイミダゾリンジチオカルバメートである。別の択一例は、式(
D−I)のRが、ヒドロキシ置換されているか又は好ましくは(ビスからペンタ)ポリ
ヒドロキシ置換されている低級アルキル基(6個までの炭素原子を有する)である化合物
である。例えば、RはHO−CH−CHOH−CHOH−CHOH−CHOH−CH
−であり得る。そのような化合物において、RはH又は低級アルキル(非置換もしく
は1つ以上のヒドロキシル基で置換されている)であり得る。立体性の問題は、RがH
、メチル又はエチルである場合に最小限であり得る。従って、この型の特に好ましい化合
物はN−メチル−グルカミンジチオカルバミン酸塩であり、このような塩の最も好ましい
カチオンはナトリウム又はカリウムである。他の好ましいジチオカルバメートとしてはア
ルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩が挙げられ、ここで、アニオンはジ−n−ブチルジ
チオカルバメート、ジ−n−プロピルジチオカルバメート、ペンタメチレンジチオカルバ
メート又はテトラメチレンジチオカルバメートである。
改善が、NSCLCの脳転移を処置するため又はGBMを処置するために置換ヘキシト
ールの血液脳関門通過能を増大させる薬剤との使用によって行われる場合、該置換ヘキシ
トールの血液脳関門通過能を増大させる該薬剤は:
(a)式(D−III)の構造のキメラペプチド:
(式中:(A)Aはソマトスタチン、甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)、バ
ソプレシン、αインターフェロン、エンドルフィン、ムラミルジペプチド又はACTH
4−9類似体であり;(B)Bはインスリン、IGF−I、IGF−II、トランスフェ
リン、カチオン型(塩基性)アルブミンもしくはプロラクチンであるか;又はAとB間の
橋架けをコンジュゲートしているジスルフィドが、下位の式(D−III(a)):
(b)内部にインスリン、トランスフェリン、抗受容体モノクローナル抗体、カチオン
型タンパク質及びレクチンからなる群より選択されるタンパク質を含むアビジン−ビオチ
ン−薬剤複合体を形成するためにビオチン化置換ヘキシトール誘導体に結合させたアビジ
ン又はアビジン融合タンパク質のいずれかを含む組成物;
(c)ペグ化されており、置換ヘキシトール誘導体が組み込まれている中性リポソーム
(ここで、このポリエチレングリコール鎖は少なくとも一つの輸送性ペプチド又は標的化
薬剤にコンジュゲートされている);
(d)置換ヘキシトール誘導体に連結させたヒトインスリン受容体にアビジン−ビオチ
ン結合を介して結合するヒト化マウス抗体;及び
(e)第1セグメント及び第2セグメントを含む融合タンパク質:第1セグメントは細
胞表面上の抗原を認識する抗体の可変領域を含むものであり、該細胞は、該抗体の該可変
領域との結合後、抗体−受容体媒介性エンドサイトーシスを受ける、及び、必要に応じて
、さらに、抗体の定常領域の少なくとも一つのドメインを含む;第2セグメントは、アビ
ジン、アビジンムテイン、化学修飾アビジン誘導体、ストレプトアビジン、ストレプトア
ビジンムテイン及び化学修飾ストレプトアビジン誘導体からなる群より選択されるタンパ
ク質ドメインを含むものであり、ここで、該融合タンパク質は該置換ヘキシトールに、ビ
オチンとの共有結合によって連結される
からなる群より選択される薬剤であり得るが、これらに限定されるものではない。
血液脳関門の浸透を改善する薬剤は、W.M.Pardridge,“The Blo
od−Brain Barrier:Bottleneck in Brain Dru
g Development,”NeuroRx 2:3−14(2005)に開示され
ており、参照によって本明細書中に援用される。
このような薬剤の一類型は、Pardridgeに対する米国特許第4,801,57
5号に開示されており、これは、血液脳関門を通過する薬剤の送達のためのキメラペプチ
ドを開示しており、参照によって本明細書中に援用される。このようなキメラペプチドと
しては、式(D−IV)の一般構造のペプチドが挙げられ:
式中:
(i)Aはソマトスタチン、甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)、バソプレシ
ン、αインターフェロン、エンドルフィン、ムラミルジペプチド又はACTH 4−9類
似体であり;
(ii)Bはインスリン、IGF−I、IGF−II、トランスフェリン、カチオン型
(塩基性)アルブミン又はプロラクチンである。別の択一例では、AとB間の橋架けをコ
ンジュゲートしているジスルフィドが、下位の式(D−IV(a))の橋架けで置き換え
られており;システアミン及びEDACが橋架け試薬として使用される場合、下位の式(
D−III(a))の橋架けが形成される。また別の択一例では、AとB間の橋架けをコ
ンジュゲートしているジスルフィドが、下位の式(D−IV(b))の橋架けで置き換え
られており;グルタルアルデヒドが橋架け試薬として使用される場合、下位の式(D−I
II(b))の橋架けが形成される。
Pardridge et al.に対する米国特許第6,287,792号は、アビ
ジン又はアビジン融合タンパク質のいずれかをビオチン化薬剤に結合させて形成されたア
ビジン−ビオチン−薬剤複合体を含む、血液脳関門を通過する薬剤の送達のための方法及
び組成物を開示しており、参照によって本明細書中に援用される。該アビジン融合タンパ
ク質は、インスリンもしくはトランスフェリン、抗受容体モノクローナル抗体、カチオン
型タンパク質又はレクチンなどのタンパク質のアミノ酸配列を含むものであり得る。
Pardridgeに対する米国特許第6,372,250号は、リポソームが使用さ
れる、血液脳関門を通過する薬剤の送達のための方法及び組成物を開示しており、参照に
よって本明細書中に援用される。リポソームは中性リポソームである。中性リポソームの
表面はペグ化されている。このポリエチレングリコール鎖は輸送性ペプチド又は他の標的
化薬剤にコンジュゲートされている。好適な標的化薬剤としては、インスリン、トランス
フェリン、インスリン様成長因子又はレプチンが挙げられる。或いは、リポソームの表面
に、2種類の異なる輸送性ペプチドをコンジュゲートさせてもよく、一方のペプチドは内
因性BBB受容体を標的化し、他方は内因性BCM(脳細胞形質膜)ペプチドを標的化す
るものである。後者は、脳内の特定の細胞、例えば神経細胞、グリア細胞、周皮細胞、平
滑筋細胞又は小膠細胞に特異的なものであってもよい。標的化ペプチドは、該受容体の内
因性ペプチドリガンド、内因性リガンドの類似体又は内因性リガンドと同じ受容体に結合
するペプチド模倣MAbであってもよい。トランスフェリン受容体特異的ペプチド模倣モ
ノクローナル抗体を輸送性ペプチドとして使用することができる。ヒトインスリン受容体
に対するモノクローナル抗体を輸送性ペプチドとして使用してもよい。血液関門標的化薬
剤をリポソームの表面にコンジュゲートするために使用されるコンジュゲーション薬剤は
、周知の高分子コンジュゲーション薬剤の任意のもの、例えばスフィンゴミエリン、ポリ
エチレングリコール(PEG)又は他の有機ポリマであり得、PEGが好ましい。リポソ
ームは好ましくは、200ナノメートル未満の直径を有するものである。50〜150ナ
ノメートルの直径を有するリポソームが好ましい。特に好ましいのは、約80ナノメート
ルの外径を有するリポソーム又は他のナノコンテナである。好適な型のリポソームは、中
性リン脂質、例えば1−パルミトイル−2−オレオイル−sn−グリセロル−3−ホスホ
コリン(POPC)、ジホスファチジルホスホコリン、ジステアロイルホスファチジルエ
タノールアミン(DSPE)又はコレステロールを用いて作製される。輸送性ペプチドは
、以下のとおりにしてリポソームに連結させる:輸送性ペプチド、例えばインスリン又は
HIRMAbをチオール化し、PEG鎖のごく一部の先端のマレイミド基にコンジュゲー
トさせるか;又は輸送性ペプチド、例えばトランスフェリン又はTfRMAbの表面カル
ボキシル基をPEG鎖の先端のヒドラジド(Hz)部分に、カルボキシル活性化基、例え
ばN−メチル−N’−3(ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDAC)
によりコンジュゲートさせる;輸送性ペプチドをチオール化し、ジスルフィドリンカーに
よって、N−スクシンイミジル3−(2−ピリジルチオ)プロピオネート(SPDP)と
反応させておいたリポソームにコンジュゲートさせるか;又は輸送性ペプチドをアビジン
−ビオチン技術によりリポソームの表面にコンジュゲートさせる、例えば、輸送性ペプチ
ドをモノ−ビオチン化し、アビジン又はストレプトアビジン(SA)に結合させ、これを
、PEG鎖の表面に結合させる。
Pardridge et al.に対する米国特許第7,388,079号は、ヒト
インスリン受容体に結合するヒト化マウス抗体の使用を開示しており、参照によって本明
細書中に援用され;このヒト化マウス抗体は、送達される薬剤にアビジン−ビオチン結合
を介して連結され得る。
Pardridge et al.に対する米国特許第8,124,095号は、内因
性血液脳関門受容体媒介性輸送系に結合され得、従って、BBBを通過する治療薬の輸送
のための媒体の機能を果たし得るモノクローナル抗体を開示しており、参照によって本明
細書中に援用される。このモノクローナル抗体は、例えば、ヒトBBB上のヒトインスリ
ン受容体に特異的に結合する抗体であり得る。
Morrison et al.による米国特許出願公開第2005/0085419
号は、多種多様な薬剤を細胞に抗体−受容体媒介性エンドサイトーシスによって送達する
ための融合タンパク質であって、第1セグメント及び第2セグメントを含み:第1セグメ
ントは細胞表面上の抗原を認識する抗体の可変領域を含むものであり、該細胞は、該抗体
の該可変領域との結合後、抗体−受容体媒介性エンドサイトーシスを受け、及び、必要に
応じて、さらに、抗体の定常領域の少なくとも一つのドメインを含み;第2セグメントは
、アビジン、アビジンムテイン、化学修飾アビジン誘導体、ストレプトアビジン、ストレ
プトアビジンムテイン及び化学修飾ストレプトアビジン誘導体からなる群より選択される
タンパク質ドメインを含むものである融合タンパク質を開示しており、参照によって本明
細書中に援用される。一般的に、抗原はタンパク質である。一般的に、細胞の表面上のタ
ンパク質抗原は受容体、例えばトランスフェリン受容体又はインスリン受容体である。本
発明はまた、重鎖又は軽鎖のいずれかが相補鎖の軽鎖又は重鎖と一緒となってインタクト
な抗体分子が形成されたものである融合タンパク質が組み込まれた抗体構築物も包含して
いる。治療薬は非タンパク質分子であってもよく、ビオチンに共有結合させてもよい。
改善が、ガン幹細胞(CSC)の成長を抑制する薬剤の使用によって行われるNSCL
Cの脳転移の処置のため又はGBMの処置のための置換ヘキシトール誘導体、例えばジア
ンヒドロガラクチトールの治療的使用における改善である場合、ガン幹細胞の成長を抑制
する該薬剤は:(1)ナフトキノン;(2)VEGF−DLL4二重特異性抗体;(3)
ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤;(4)γ−セクレターゼ阻害剤;(5)抗TI
M3抗体;(6)タンキラーゼ阻害剤;(7)タンキラーゼ阻害剤以外のWnt経路阻害
剤;(8)カンプトテシン結合部分コンジュゲート;(9)Notch1結合剤(抗体を
含む);(10)オキサビシクロヘプタン及びオキサビシクロヘプテン;(11)ミトコ
ンドリア電子伝達系又はミトコンドリアトリカルボン酸回路の阻害剤;(12)Axl阻
害剤;(13)ドパミン受容体拮抗薬;(14)抗RSPO1抗体;(15)ヘッジホッ
グ経路の阻害剤又はモジュレータ;(16)コーヒー酸の類似体及び誘導体;(17)S
tat3阻害剤;(18)GRP−94結合抗体;(19)フリズルド受容体ポリペプチ
ド;(20)切断性結合を有するイムノコンジュゲート;(21)ヒトプロラクチン、成
長ホルモン又は胎盤性ラクトゲン;(22)抗プロミニン−1抗体;(23)N−カドヘ
リンに特異的に結合する抗体;(24)DR5作動薬;(25)抗DLL4抗体又はその
結合断片;(26)GPR49に特異的に結合する抗体;(27)DDR1結合剤;(2
8)LGR5結合剤;(29)テロメラーゼ活性化化合物;(30)フィンゴリモド+抗
CD74抗体又はその断片;(31)CD47のSIPRα又はCD47模倣物との結合
を妨げる抗体;(32)PI−3キナーゼの阻害のためのチエノピラノンキナーゼ阻害剤
;(33)ガン幹細胞結合ペプチド;(34)ジフテリア毒素−インターロイキン3コン
ジュゲート;(35)ヒストン脱アセチル化酵素の阻害剤;(36)プロゲステロン又は
その類似体;(37)Notch2の負の調節領域(NRR)に結合する抗体;(38)
HGFINの阻害剤;(39)免疫療法用ペプチド;(40)CSCPK又は関連キナー
ゼの阻害剤;(41)α−ヘリックス模倣物としてのイミダゾ[1,2−a]ピラジン誘
導体;(42)バリアントヘテロ核リボヌクレオタンパク質G(HnRNPG)のエピト
ープに指向される抗体;(43)TES7抗原に結合する抗体;(44)ILR3のαサ
ブユニットに結合する抗体;(45)イフェンプロジル酒石酸塩及び同様の活性を有する
他の化合物;(46)SALL4に結合する抗体;(47)Notch4に結合する抗体
;(48)NBR1とCep55の両方に結合する二重特異性抗体;(49)Smo阻害
剤;(50)インターロイキン−1受容体1をブロック又は阻害するペプチド;(51)
CD47又はCD19に特異的な抗体;(52)ヒストンメチルトランスフェラーゼ阻害
剤;(53)Lg5に特異的に結合する抗体;(54)EFNA1に特異的に結合する抗
体;(55)フェノチアジン誘導体;(56)HDAC阻害剤+AKT阻害剤;(57)
ガン幹系統特異的細胞表面抗原幹細胞マーカーに結合するリガンド;(58)Notch
受容体作動薬;(59)ヒトMETに結合する結合剤;(60)PDGFR−β阻害剤;
(61)ヒストン脱メチル化酵素活性を有するピラゾロ化合物;(62)複素環式置換3
−ヘテロアリイデニル−2−インドリノン誘導体;(63)アルブミン結合性アルギニン
デイミナーゼ融合タンパク質;(64)p53を再活性化させる水素結合代替ペプチド及
びペプチド模倣物;(65)抗体にコンジュゲートさせた2−ピロリノドキソルビシンの
プロドラッグ;(66)ターゲット積み荷タンパク質;(67)ビサコジル及びその類似
体;(68)N−環状アミン−N−置換フェニルビグアニド誘導体;(69)ファイ
ブリン−3タンパク質;(70)SCFSkp2のモジュレータ;(71)Slings
hot−2の阻害剤;(72)DCLK1タンパク質に特異的に結合するモノクローナル
抗体;(73)ヒッポ経路を調節する抗体又は可溶性受容体;(74)CDK8及びCD
K19の選択的阻害剤;(75)IL−17に特異的に結合する抗体及び抗体断片;(7
6)FRMD4Aに特異的に結合する抗体;(77)ErbB−3受容体に特異的に結合
するモノクローナル抗体;(78)ヒトRSPO3に特異的に結合し、β−カテニン活性
を調節する抗体;(79)4,9−ジヒドロキシ−ナフト[2,3−b]フランのエステ
ル;(80)CCR5拮抗薬;(81)ヒトC型レクチン様分子(CLL−1)の細胞外
ドメインに特異的に結合する抗体;(82)抗高血圧化合物;(83)アントラキノン系
放射線増感剤+電離放射線;(84)CDK阻害性ピロロピリミジノン誘導体;(85)
CC−1065の類似体及びそのコンジュゲート;(86)タンパク質Notumに特異
的に結合する抗体;(87)CDK8拮抗薬;(88)bHLHタンパク質及びこれをコ
ードしている核酸;(89)ヒストンメチルトランスフェラーゼEZH2の阻害剤;(9
0)炭酸脱水酵素のアイソフォームを阻害するスルホンアミド;(91)DEspRに特
異的に結合する抗体;(92)ヒト白血病阻止因子(LIF)に特異的に結合する抗体;
(93)ドクソビル;(94)mTORの阻害剤;(95)FZD10に特異的に結合す
る抗体;(96)ナプトフラン;(97)デスレセプター作動薬;(98)チゲサイクリ
ン;(99)ストリゴラクトン及びストリゴラクトン類似体;並びに(100)Meth
uosisを誘導する化合物であり得るが、これらに限定されるものではない。幹細胞の
増殖を抑制し得る他の化合物及び方法は当技術分野において既知である。
転移、薬物耐性及びガン増殖の他の局面に関するガン幹細胞の存在及び役割が次第に重
要視されてきている。ガン幹細胞は、最初に急性骨髄性白血病において同定されたが、そ
れ以来、多くの他の型の悪性腫瘍で同定されている。ガン幹細胞は、正常な幹細胞に付随
する特徴の多く、特に、特定のガン試料中にみられるすべての細胞型並びに場合によって
は他の細胞型を生じる能力を有している。従って、ガン幹細胞は腫瘍形成性であり、該幹
細胞の自己再生及び多くの細胞型への分化の過程で腫瘍を発生させ得る。ガン幹細胞はま
た、より侵攻性の特性及びその選択を付与する変異の発生によるクローン進化を受ける場
合があり得る。
ガン幹細胞は、G.H.Heppner et al.,“Tumor Hetero
geneity:Biological Implications and Ther
apeutic Consequences,”Cancer Metastasis
Rev.2:5−23(1983);T.Reya et al.,“Stem Cel
ls,Cancer, and Cancer Stem Cells,”Nature
414:105−111(2001);P.B.Gupta et al.,“Can
cer Stem Cells:Mirage or Reality,”Nature
Med.15:1010−1012(2009);S.K.Singh et al.
,“Identification of a Cancer Stem Cell i
n Human Brain Tumors,”Cancer Res.63:5821
−5828(2003);M.Al−Hajj et al.,“Prospectiv
e Identification of Tumorigenic Breast C
ancer Cells,”Proc.Natl.Acad.Sci.USA 100:
3983−3988(2003);S.Zhang et al.,“Identifi
cation and Characterization of Ovarian C
ancer−Initiating Cells from Primary Huma
n Tumors,”Cancer Res.68:4311−4320(2008);
A.B.Alvero et al.,“Molecular Phenotyping
of Human Ovarian Cancer Stem Cells Unra
vels the Mechanisms for Repair and Chemo
resistance,”Cell Cycle 8:158−166(2009);J
.P.Sullivan et al.,“Aldehyde Dehydrogena
se Activity Selects for Lung Adenocarcin
oma Stem Cells Dependent on Notch Signal
ing,”Cancer Res.70:9937−9948(2010);及びL.J
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Targeting of CD123,IL−3 Receptor Chain α
,Eliminates Human Acute Myeloid Leukemic
Stem Cells,”Cell Stem Cell 5:31−42(2009
)に記載されており、これらはすべて、参照によって本明細書中に援用される。
Jiang et al.に対する米国特許第8,871,802号は、ガン幹細胞の
増殖の抑制のためのナフトキノン、例えば:2−スルフィニル置換ナフト[2,3−b]
フラン−4,9−ジオン;2−スルホニル置換ナフト[2,3−b]フラン−4,9−ジ
オン;2−(1−ヒドロキシ−2−ニトロエテニル)置換ナフト[2,3−b]フラン−
4,9−ジオン;2−(1−ヒドロキシ−2−メチルスルフィニルエテニル)置換ナフト
[2,3−b]フラン−4,9−ジオン;2−(1−ヒドロキシ−2−メチルスルホニル
エテニル)置換ナフト[2,3−b]フラン−4,9−ジオン;2−(1−メチル−2−
メチルスルフィニルエテニル)置換ナフト[2,3−b]フラン−4,9−ジオン;2−
スルホニル置換ナフト[2,3−b]チオフェン−4,9−ジオン;及び2−スルフィニ
ル置換ナフト[2,3−b]チオフェン−4,9−ジオン(これらに限定されるものでは
ない)を開示しており、参照によって本明細書中に援用される。
Gurney et al.に対する米国特許第8,858,941号は、VEGF−
DLL4二重特異性抗体を開示しており、参照によって本明細書中に援用される。
Wangに対する米国特許第8,853,274号は、ガン幹細胞の増殖を抑制するた
めのファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤及びγ−セクレターゼ阻害剤の使用を開示し
ており、参照によって本明細書中に援用される。また、ガン幹細胞の増殖を抑制するため
のγ−セクレターゼ阻害剤の使用は、Eberhart et al.による米国特許出
願公開第2014/0227173号にも開示されており、参照によって本明細書中に援
用される。γ−セクレターゼ阻害剤としては、式(IV)の化合物が挙げられ、
式中:
(1)Xはハロゲンであり;
(2)Rは水素、ハロゲン、ヒドロキシ、(C〜C)アルキル又は(C〜C
)アルコキシであり;
(3)Rは、下位の式(IV(a))の部分であり、
ここで:(a)EはCH又はNHであり;(b)Dは(CH、O(CH
、HN(CH又はCH=CHであり、ここで、mは0、1又は2であり;(c)A
及びQは独立して、N、NCH又はCであり;(d)MはC又はC=Oであり;(e)
nは1又は2であり;(f)Z及びZは独立して、水素、ハロゲン、ハロ(C〜C
)アルキルもしくはフェニルであるか;又はZ及びZは、炭素原子に結合している
場合、これらが結合しているこの炭素原子とともに6員のアリール環を形成しており;(
g)Zは水素、ハロゲン、ハロ(C〜C)アルキル又はフェニルである。
Karsunky et al.に対する米国特許第8,841,418号は、CSC
の増殖を抑制するための抗TIM3抗体の使用を開示しており、参照によって本明細書中
に援用される。また、抗TIM3抗体の使用は、Takayanagi et al.に
対する米国特許第8,647,623号にも開示されており、参照によって本明細書中に
援用される。
Hermann et al.に対する米国特許第8,841,299号は、Wnt経
路の調節に有用なタンキラーゼ阻害剤、例えば、置換ピロロ[1,2−a]ピラジン、例
えば、6−ブロモ−3−(4−メトキシ−フェニル)−2H−ピロロ[1,2−a]ピラ
ジン−1−オン、1−オキソ−3−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−1,2−ジ
ヒドロ−ピロロ[1,2−a]ピラジン−6−カルボニトリル、N−ヒドロキシ−1−オ
キソ−3−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−1,2−ジヒドロ−ピロロ[1,2
−a]ピラジン−6−カルボキサミジン、1−オキソ−3−(4−トリフルオロメチル−
フェニル)−1,2−ジヒドロ−ピロロ[1,2−a]ピラジン−6−カルボキサミジン
、6−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾル−2−イル)−3−(4−トリフルオロメ
チル−フェニル)−2H−ピロロ[1,2−a]ピラジン−1−オン、6−メチル−3−
(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2H−ピロロ[1,2−a]ピラジン−1−オ
ン、6−ヒドロキシメチル−3−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2H−ピロロ
[1,2−a]ピラジン−1−オン、3−[4−(2−フルオロ−フェニル)−ピペラジ
ン−1−イル]−6−メチル−2H−ピロロ[1,2−a]ピラジン−1−オン及び6−
ブロモ−3−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−2H−ピロロ[1,2−a]ピラ
ジン−1−オン(これらに限定されるものではない)を開示しており、参照によって本明
細書中に援用される。Haynes et al.に対する米国特許第8,722,66
1号もまた、タンキラーゼ阻害剤、例えば、7−メチル−2−(4−ピリジン−4−イル
−ピペラジン−1−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−
オン、4−[4−(7−メチル−4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3
−d]ピリミジン−2−イル)−ピペラジン−1−イル]−安息香酸エチルエステル、2
−[4−(4−クロロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−7−メチル−3,7−ジ
ヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン、7−メチル−2−(4−ピリジン
−2−イル−ピペラジン−1−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミ
ジン−4−オン、2−[4−(4−フルオロ−2−メタンスルホニル−フェニル)−ピペ
ラジン−1−イル]−7−メチル−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
−4−オン、7−メチル−2−[4−(3−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)
−ピペラジン−1−イル]−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−
オン、2−[4−(3,5−ジクロロ−フェニル)−ピペラジン−1−イル]−7−メチ
ル−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン、7−メチル−2−
(4−ピリミジン−2−イル−ピペラジン−1−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2
,3−d]ピリミジン−4−オン、2−[4−(7−メチル−4−オキソ−4,7−ジヒ
ドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−イル)−ピペラジン−1−イル]−
ニコチノニトリル、4−(7−メチル−4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[
2,3−d]ピリミジン−2−イル)−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−[1,2
’]ビピラジニル−3’−カルボニトリル及び7−メチル−2−(4−メチル−ピペラジ
ン−1−イル)−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン(これ
らに限定されるものではない)を開示しており、参照によって本明細書中に援用される。
Bolin et al.による米国特許出願公開第2014/0121231号は、タ
ンキラーゼのピラノピリドン阻害剤を開示しており、参照によって本明細書中に援用され
る。他のWnt経路阻害剤は、Lum et al.に対する米国特許第8,445,4
91号(参照によって本明細書中に援用される)及びWrasidlo et al.米
国特許第8,304,408号(参照によって本明細書中に援用される)に開示されてい
る。Lum et al.に対する米国特許第8,445,491号の化合物としては、
以下の式(V)又は式(VI)の化合物が挙げられる。
Wrasidlo et al.に対する米国特許第8,304,408号の化合物は
、デブロモヒメニアルデシン(debromohymenialdesine)又はデブ
ロモヒメニアルデシン類似体、例えば、式(VII)の化合物であり、
式中、Xは、NH、O、S及びCHからなる群より選択され、R及び/又はR
は独立して、水素、ハロ、ヒドロキシ、メルカプト、シアノ、ホルミル、アルキル、ヘテ
ロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、ハロアルキル、アルケニル、アルキ
ニル、アリール、置換アルキル、置換アルケニル.置換アルキニル、アミノ、ニトロ、ア
ルコキシ、ハロアルコキシ、チオアルコキシ、アルカノイル、ハロアルカノイル及びカル
ボキシからなる群より選択され、ここで、「ヘテロ」という用語は、基が、O、S、N及
びその組合せからなる群より選択される1個以上のヘテロ原子を含有していることをいう
。さらに他のタンキラーゼ阻害剤は、Bolin et al.による米国特許出願公開
第2014/0121231号に開示されており、参照によって本明細書中に援用され、
式(VIII)のピラノピリドン阻害剤が挙げられ、
式中:
(1)Xは独立して、各存在においてN又はCHであり;
(2)YはS、O、CH又はNCHであり;
(3)MはS又はCHであり;
(4)RはH、C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、C(CH
H、CN、NO、COCH、CONH、NH又はハロゲンであり;
(5)Rは、H、必要に応じて置換されているC〜Cアルキル、C〜C12
ピロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cシクロアルキル、ヘテロシクロアルキ
ル及び置換ヘテロシクロアルキルからなる群より選択され、該ヘテロシクロアルキルは、
必要に応じてC〜Cアルキル、C〜Cヒドロキシアルキル、C〜Cアルコキ
シ−C〜Cアルキル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、ピラニル又はSO
で置換されており、ここで、RはC〜Cアルキル、C〜Cヒドロキシアルキ
ル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル又はピラニルである。
Govindan et al.に対する米国特許第8,834,886号及びGov
indan et al.に対する米国特許第8,268,317号は、どちらも、ガン
幹細胞抗原、例えばCD133又はCD44を標的化し得るカンプトテシン結合部分コン
ジュゲートを開示しており、参照によって本明細書中に援用され;このコンジュゲートは
、モノクローナル抗体を標的化部分として含むものであり得る。
Van Der Horstに対する米国特許第8,834,875号は、Notch
1結合剤、具体的には、ヒトNotch1の細胞外ドメインの非リガンド結合性膜近傍領
域に特異的に結合する抗体を開示しており、参照によって本明細書中に援用される。ガン
幹細胞の増殖の抑制のために使用することができる他の抗Notch1抗体は、Lewi
cki et al.に対する米国特許第8,784,811号、Gurney et
al.に対する米国特許第8,460,661号、Gurney et al.に対する
米国特許第8,435,513号及びGurney et al.に対する米国特許第8
,226,943号、Gurney et al.に対する米国特許第8,088,61
7号、Lewickiに対する米国特許第7,919,092号に開示されており、これ
らはすべて、参照によって本明細書中に援用される。
Kovach et al.に対する米国特許第8,822,461号、Kovach
et al.に対する米国特許第8,541,458号、Kovach et al.
に対する米国特許第8,426,444号、Kovach et al.に対する米国特
許第7,998,957号は、ガン幹細胞の増殖を抑制し得るオキサビシクロヘプタン及
びオキサビシクロヘプテンを開示しており、すべて、参照によって本明細書中に援用され
る。このような化合物は、タンパク質のリン酸化の阻害剤であり、N−CoRと相互作用
する。
Clement et al.に対する米国特許第8,815,844号は、ガン幹細
胞の増殖の抑制のためのミトコンドリア電子伝達系又はミトコンドリアトリカルボン酸回
路の阻害剤を開示しており、参照によって本明細書中に援用される;該阻害剤としては、
ロテノン、ミクソチアゾール、スチグマテリン及びピエリシジンが挙げられる。
受容体型プロテインチロシンキナーゼAxlの阻害剤は、ガン幹細胞の増殖の抑制に使
用可能である。Axlの阻害剤は、Singh et al.に対する米国特許第8,8
39,364号,例えば、多環式のアリール及び多環式のヘテロアリール置換トリアゾー
ル;Goff et al.に対する米国特許第8,839,347号,例えば、二環式
のアリール置換トリアゾール又はヘテロアリール置換トリアゾール、例えばN−(3−
(ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル)−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒド
ロベンゾ[d]アゾシン−8−イル)−1−(2−クロロ−7−メチルチエノ[3,2−
d]ピリミジン−4−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン;D
ing et al.に対する米国特許第8,796,259号,例えば、N−ヘテロ
アリール置換トリアゾール及びN−ヘテロアリール置換トリアゾール;Goff et
al.に対する米国特許第8,741,898号,例えば、多環式のヘテロアリール置
換トリアゾール、例えば1−(6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ
[1,2−c]ピリダジン−3−イル)−N−(7−(ピロリジン−1−イル)−6,
7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン−2−イル)−1H−1,2,
4−トリアゾール−3,5−ジアミン;Goff et al.に対する米国特許第8,
618,331号,例えば、多環式のヘテロアリール置換トリアゾール、例えばN−(
4−(4−シクロヘキサニルピペラジン−1−イル)フェニル)−1−(6,7−ジヒド
ロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−c]ピリダジン−3−イル)−1H
−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン;1−(6,7−ジヒドロ−5H−ベン
ゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−c]ピリダジン−3−イル)−N−(3−フルオ
ロ−4−(4−(ピロリジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)−1H−1,2,4−
トリアゾール−3,5−ジアミン;1−(6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シ
クロヘプタ[1,2−c]ピリダジン−3−イル)−N−(3−フルオロ−4−(4−
メチル−3−フェニルピペラジン−1−イル)フェニル)−1H−1,2,4−トリアゾ
ール−3,5−ジアミン;1−(6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプ
タ[1,2−c]ピリダジン−3−イル)−N−(3−フルオロ−(4−(4−ピペリ
ジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)フェニル)−1H−1,2,4−トリアゾール
−3,5−ジアミン;
1−(6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−c]ピリダジ
ン−3−イル)−N−(3−フルオロ−4−(4−(インドリン−2−オン−1−イル
)ピペリジン−1−イル)フェニル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジア
ミン;1−(6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−c]ピ
リダジン−3−イル)−N−(3−フルオロ−4−(4−(モルホリン−4−イル)ピ
ペリジン−1−イル)フェニル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン
;1−(6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−c]ピリダ
ジン−3−イル)−N−(4−(4−シクロペンチル−2−メチルピペラジン−1−イ
ル)フェニル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン;及び1−(6,
7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−c]ピリダジン−3−イ
ル)−N−(4−(3,5−ジメチルピペラジン−1−イル)フェニル)−1H−1,
2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン;Goff et al.に対する米国特許第
8,609,650号,例えば、橋架け型二環式のアリール及び橋架け型二環式のヘテロ
アリール置換トリアゾール、例えば、1−(1,4−エタノ−8−フェニル−1,2,3
,4−テトラヒドロ−1,5−ナフチリジン−6−イル)−N−(3−フルオロ−4−
(4−(ピロリジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)フェニル)−1H−1,2,4
−トリアゾール−3,5−ジアミン;1−(1,4−エタノ−8−チオフェン−2−イル
−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,5−ナフチリジン−6−イル)−N−(3−フ
ルオロ−4−(4−(ピロリジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)フェニル)−1H
−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン;1−(1,4−エタノ−8−ピリジン
−4−イル−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,5−ナフチリジン−6−イル)−N
−(3−フルオロ−4−(4−(ピロリジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)フェニ
ル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン;1−(1,4−エタノ−8
−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,5−ナフチリジン−6−イル)−N
−(3−フルオロ−4−(3−カルボキシピペラジン−1−イル)フェニル)−1H−1
,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン;1−(1,4−エタノ−8−フェニル−1
,2,3,4−テトラヒドロ−1,5−ナフチリジン−6−イル)−N−(4−(4−
メチルピペラジン−1−イル)フェニル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−
ジアミン;1−(1,4−エタノ−8−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,
5−ナフチリジン−6−イル)−N−(3−フルオロ−4−(4−ビシクロ[2.2.
1]ヘプタン−2−イルピペラジン−1−イル)フェニル)−1H−1,2,4−トリア
ゾール−3,5−ジアミン;1−(1,4−エタノ−8−フェニル−1,2,3,4−テ
トラヒドロ−1,5−ナフチリジン−6−イル)−N−(3−フルオロ−4−(4−シ
クロヘキシルピペラジン−1−イル)フェニル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3
,5−ジアミン;1−(1,4−エタノ−8−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ
−1,5−ナフチリジン−6−イル)−N−(3−フルオロ−4−(4−(4−メチル
ピペラジン−1−イル)ピペリジン−リル)フェニル)−1H−1,2,4−トリアゾー
ル−3,5−ジアミン;
1−(1,4−エタノ−8−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,5−ナフチ
リジン−6−イル)−N−(3−フルオロ−4−(4−エチルオキシカルボニルメチル
ピペラジン−1−イル)フェニル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミ
ン;1−(1,4−エタノ−8−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,5−ナ
フチリジン−6−イル)−N−(3−フルオロ−4−(4−カルボキシメチルピペラジ
ン−1−イル)フェニル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン;及び
1−(1,4−エタノ−8−(4−トリフルオロメチルフェニル)−1−1,2,3,4
−テトラヒドロ−1,5−ナフチリジン−6−イル)−N−(3−フルオロ−4−(4
−(ピロリジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)フェニル)−1H−1,2,4−ト
リアゾール−3,5−ジアミン;Goff et al.に対する米国特許第8,492
,373号,例えば、二環式のアリール及び二環式のヘテロアリール置換トリアゾール、
例えば、N−(3−シクロペンチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロベンゾ[
d]アゾシン−8−イル)−1−(6−フルオロキナゾリン−4−イル)−1H−1,2
,4−トリアゾール−3,5−ジアミン;1−(ベンゾ[d]チアゾル−2−イル)−N
−(3−シクロペンチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロベンゾ[d]アゾシ
ン−8−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン;1−(ベンゾ[
d]チアゾル−2−イル)−N−(3−シクロペンチル−1,2,3,4,5,6−ヘ
キサヒドロベンゾ[d]アゾシン−9−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,
5−ジアミン;1−(2−クロロ−7−メチルチエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イ
ル)−N−(2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキソシン−8
−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン;N−(3−シクロペ
ンチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−ベンゾ[d]アゾシン−8−イル)−
1−(6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)−1H−[1,2,4]トリアゾール
−3,5−ジアミン;1−(2−クロロ−7−メチルチエノ[3,2−d]ピリミジン−
4−イル)−N−(3−シクロペンチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロベン
ゾ[d]アゾシン−8−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン;
−(3−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル)−1,2,3,4,5,6
−ヘキサヒドロベンゾ[d]アゾシン−8−イル)−1−(2−クロロ−7−メチルチエ
ノ[3,2−c]ピリミジン−4−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−
ジアミン;N−(3−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル)−1,2,3,
4,5,6−ヘキサヒドロベンゾ[d]アゾシン−8−イル)−1−(6,7−ジメトキ
シキナゾリン−4−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン;N
−(3−シクロペンチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロベンゾ[d]アゾシン
−8−イル)−1−(7−メチルチエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イル)−1H−
1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン;
−(3−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル)−1,2,3,4,5,6
−ヘキサヒドロベンゾ[d]アゾシン−8−イル)−1−(7−メチルチエノ[3,2−
d]ピリミジン−4−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン;N
−(1−オキソ−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロベンゾ[c]アゾシン−9−
イル)−1−(2−クロロ−7−メチルチエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イル)−
1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン;N−(1−オキソ−1,2,3
,4,5,6−ヘキサヒドロベンゾ[c]アゾシン−9−イル)−1−(7−メチルチエ
ノ[3,2−d]ピリミジン−4−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−
ジアミン;及びN−(1−オキソ−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロベンゾ[c
]アゾシン−9−イル)−1−(6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)−1H−1
,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン;Singh et al.に対する米国特
許第8,431,594号,例えば、橋架け型二環式のヘテロアリール置換トリアゾール
、例えば、(7S)−1−(1,4−エタノ−8−フェニル−1,2,3,4−テトラヒ
ドロ−1,5−ナフチリジン−6−イル)−N−(7−(t−ブトキシカルボニルアミ
ノ)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン−2−イル)−1H
−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン;(7S)−1−(1,4−エタノ−8
−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,5−ナフチリジン−6−イル)−N
−(7−(ジエチルアミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌ
レン−2−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン;(7S)−1
−(1,4−エタノ−8−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,5−ナフチリ
ジン−6−イル)−N−(7−(ジメチルアミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロ−
5H−ベンゾ[7]アヌレン−2−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−
ジアミン;(7S)−1−(1,4−エタノ−8−フェニル−1,2,3,4−テトラヒ
ドロ−1,5−ナフチリジン−6−イル)−N−(7−(イソプロピルアミノ)−6,
7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン−2−イル)−1H−1,2,
4−トリアゾール−3,5−ジアミン;(7S)−1−(1,4−エタノ−8−フェニル
−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,5−ナフチリジン−6−イル)−N−(7−(
シクロブチルアミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン−
2−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン;(7S)−1−(1
,4−エタノ−8−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,5−ナフチリジン−
6−イル)−N−(7−(ジプロピルアミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H
−ベンゾ[7]アヌレン−2−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジア
ミン;(7S)−1−(1,4−エタノ−8−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ
−1,5−ナフチリジン−6−イル)−N−(7−(イソブチルアミノ)−6,7,8
,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン−2−イル)−1H−1,2,4−ト
リアゾール−3,5−ジアミン;及び(7S)−1−(1,4−エタノ−8−フェニル−
1,2,3,4−テトラヒドロ−1,5−ナフチリジン−6−イル)−N−(7−(ジ
イソブチルアミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン−2
−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン;Singh et a
l.に対する米国特許第8,348,838号,例えば、多環式のヘテロアリール置換ト
リアゾール、例えば1−(6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1
,2−c]ピリダジン−3−イル)−N−((7S)−7−アミノ−6,7,8,9−
テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン−2−イル)−1H−1,2,4−トリアゾ
ール−3,5−ジアミン;
1−(6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−c]ピリダジ
ン−3−イル)−N−((7S)−7−((2−メチルプロピル)アミノ)−6,7,
8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン−2−イル)−1H−1,2,4−
トリアゾール−3,5−ジアミン;1−(6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シ
クロヘプタ[1,2−c]ピリダジン−3−イル)−N−((7S)−7−((プロピ
ル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン−2−イル
)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン;1−(6,7−ジヒドロ−5
H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−c]ピリダジン−3−イル)−N−((
7S)−7−(ジプロピルアミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7
]アヌレン−2−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン;1−(
6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−c]ピリダジン−3
−イル)−N−((7S)−7−(ジエチルアミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロ
−5H−ベンゾ[7]アヌレン−2−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5
−ジアミン;1−(6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2−
c]ピリダジン−3−イル)−N−((7S)−7−(2−プロピルアミノ)−6,7
,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アヌレン−2−イル)−1H−1,2,4
−トリアゾール−3,5−ジアミン;及び1−(6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾ[6,
7]シクロヘプタ[1,2−c]ピリダジン−3−イル)−N−((7S)−7−((
3,3−ジメチルブト−2−イル)アミノ)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベ
ンゾ[7]アヌレン−2−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン
;Goff et al.に対する米国特許第8,288,382号,例えば、ジアミノ
チアゾール、例えば、5−(キノキサリン−2−イル)−N−(3,4,5−トリメト
キシフェニル)チアゾール−2,4−ジアミン;N−(4−(2−(ピロリジン−1−
イル)エトキシ)フェニル)−5−(キノキサリン−2−イル)チアゾール−2,4−ジ
アミン;N−(4−(2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)−5−(キ
ナゾリン−4−イル)チアゾール−2,4−ジアミン;5−(キナゾリン−4−イル)−
−(3,4,5−トリメトキシフェニル)チアゾール−2,4−ジアミン;5−(イ
ソキノリン−1−イル)−N−(4−(2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ)フェ
ニル)チアゾール−2,4−ジアミン;
5−(ベンゾ[d]チアゾル−2−イル)−N−(4−(2−(ピロリジン−1−イル
)エトキシ)フェニル)チアゾール−2,4−ジアミン;5−(6,7−ジメトキシキナ
ゾリン−4−イル)−N−(4−(2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ)フェニル
)チアゾール−2,4−ジアミン;及びN−(3−クロロ−4−(2−(ピロリジン−
1−イル)エトキシ)フェニル)−5−(6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)チ
アゾール−2,4−ジアミン;Goff et al.に対する米国特許第8,012,
965号,例えば、橋架け型二環式のアリール及び橋架け型二環式のヘテロアリール置換
トリアゾール、例えば1−((6R,8R)−6,8−ジメチルメタノ−5,6,7,8
−テトラヒドロキノリン−2−イル)−N−(3−フルオロ−4−(4−(ピロリジン
−1−イル)ピペリジン−1−イル)フェニル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3
,5−ジアミン;1−(7,7−ジメチル−(6R,8R)6,8−メタノ−5,6,7
,8−テトラヒドロキノリン−2−イル)−N−(4−(4−メチルピペラジン−1−
イル)フェニル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン;1−(7,7
−ジメチル−(6R,8R)6,8−メタノ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−
2−イル)−N−(3−フルオロ−4−(4−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−
イルピペラジン−1−イル)フェニル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジ
アミン;1−(5,8−メタノ−4−フェニル−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン
−2−イル)−N−(3−フルオロ−4−(4−(ピロリジン−1−イル)ピペリジン
−1−イル)フェニル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン;1−(
5,8−メタノ−4−フェニル−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−2−イル)−
−(3−フルオロ−4−(4−シクロヘキシルピペラジン−1−イル)フェニル)−
1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン;1−(5,8−メタノ−4−フェ
ニル−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−2−イル)−N−(4−(4−メチル
ピペラジン−1−イル)フェニル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミ
ン;1−(5,8−メタノ−4−フェニル−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−2
−イル)−N−(3−メチル−4−(4−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピペリ
ジン−1yl)フェニル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン;1−
(5,8−メタノ−4−チオフェン−2−イル−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン
−2−イル)−N−(3−フルオロ−4−(4−(4−メチルピペラジン−1−イル)
ピペリジン−1yl)フェニル)−1H−− 1,2,4−トリアゾール−3,5−ジア
ミン;1−(5,8−メタノ−4−チオフェン−2−イル−5,6,7,8−テトラヒド
ロキノリン−2−イル)−N−(3−フルオロ−4−(4−(ピロリジン−1−イル)
ピペリジン−1−イル)フェニル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミ
ン;及び1−(5,8−メタノ−4−チオフェン−2−イル−5,6,7,8−テトラヒ
ドロキノリン−2−イル)−N−(3−フルオロ−4−(4−ジメチルアミノピペリジ
ン−1−イル)フェニル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン;Go
ff et al.に対する米国特許第7,879,856号,例えば、ジアミノチアゾ
ール、例えば5−(キノキサリン−2−イル)−N−(3,4,5−トリメトキシフェ
ニル)チアゾール−2,4−ジアミン;N−(4−(2−(ピロリジン−1−イル)エ
トキシ)フェニル)−5−(キノキサリン−2−イル)チアゾール−−2,4−ジアミン
;N−(4−(2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)−5−(キナゾリ
ン−4−イル)チアゾール−2,4−ジアミン;5−(キナゾリン−4−イル)−N
(3,4,5−トリメトキシフェニル)チアゾール−2,4−ジアミン;5−(イソキノ
リン−1−イル)−N−(4−(2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)
チアゾール−2,4−ジアミン;
5−(ベンゾ[d]チアゾル−2−イル)−N−(4−(2−(ピロリジン−1−イル
)エトキシ)フェニル)チアゾール−2,4−ジアミン;5−(6,7−ジメトキシキナ
ゾリン−4−イル)−N−(4−(2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ)フェニル
)チアゾール−2,4−ジアミン;及びN−(3−クロロ−4−(2−(ピロリジン−
1−イル)エトキシ)フェニル)−5−(6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)チ
アゾール−2,4−ジアミン;Goff et al.に対する米国特許第7,872,
000号,例えば、二環式のアリール及び二環式のヘテロアリール置換トリアゾール、例
えばN−(3−シクロペンチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロベンゾ[d]
アゾシン−8−イル)−1−(6−フルオロキナゾリン−4−イル)−1H−1,2,4
−トリアゾール−3,5−ジアミン;1−(ベンゾ[d]チアゾル−2−イル)−N
(3−シクロペンチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロベンゾ[d]アゾシン−
8−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン;1−(ベンゾ[d]
チアゾル−2−イル)−N−(3−シクロペンチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサ
ヒドロベンゾ[d]アゾシン−9−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−
ジアミン;1−(2−クロロ−7−メチルチエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イル)
−N’−(2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキソシン−8−イ
ル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン;N−(3−シクロペンチ
ル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロ−ベンゾ[d]アゾシン−8−イル)−1−
(6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)−1H−[1,2,4]トリアゾール−3
,5−ジアミン;1−(2−クロロ−7−メチルチエノ[3,2−d]ピリミジン−4−
イル)−N−(3−シクロペンチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロベンゾ[
d]アゾシン−8−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン;N
−(3−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル)−1,2,3,4,5,6−ヘ
キサヒドロベンゾ[d]アゾシン−8−イル)−1−(2−クロロ−7−メチルチエノ[
3,2−d]ピリミジン−4−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジア
ミン;N−(3−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル)−1,2,3,4,
5,6−ヘキサヒドロベンゾ[d]アゾシン−8−イル)−1−(6,7−ジメトキシキ
ナゾリン−4−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン;N−(
3−シクロペンチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロベンゾ[d]アゾシン−8
−イル)−1−(7−メチルチエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イル)−1H−1,
2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン;N−(3−(ビシクロ[2.2.1]ヘプ
タン−2−イル)−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロベンゾ[d]アゾシン−8−
イル)−1−(7−メチルチエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イル)−1H−1,2
,4−トリアゾール−3,5−ジアミン;
−(1−オキソ−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロベンゾ[c]アゾシン−9
−イル)−1−(2−クロロ−7−メチルチエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イル)
−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン;N−(1−オキソ−1,2,
3,4,5,6−ヘキサヒドロベンゾ[c]アゾシン−9−イル)−1−(7−メチルチ
エノ[3,2−d]ピリミジン−4−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5
−ジアミン;及びN−(1−オキソ−1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロベンゾ[
c]アゾシン−9−イル)−1−(6,7−ジメトキシキナゾリン−4−イル)−1H−
1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン;及びGoff et al.に対する米
国特許第7,709,482号,例えば、多環式のヘテロアリール置換トリアゾール、例
えば1−(6,7−ジメトキシ−キナゾリン−4−イル)−N−(5,7,8,9−テ
トラヒドロスピロ[シクロヘプタ[b]ピリジン−6,2’−[1,3]ジオキソラン]
−3−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン;1−(2−クロロ
−7−メチルチエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イル)−N−(5,7,8,9−
テトラヒドロスピロ[シクロヘプタ[b]ピリジン−6,2’−[1,3]ジオキソラン
]−3−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン;1−(2−クロ
ロ−7−メチルチエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イル)−N−(5,6,8,9
−テトラヒドロスピロ[シクロヘプタ[b]ピリジン−7,2’−[1,3]ジオキソラ
ン]−3−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジアミン;及び1−(2
−クロロ−7−メチルチエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イル)−N−(5’,5
’−ジメチル−6,8,9,10−テトラヒドロ−5H−スピロ[シクロオクタ[b]ピ
リジン−7,2’−[1,3]ジオキサン]−3−イル)−1H−1,2,4−トリアゾ
ール−3,5−ジアミンに開示されており、これらの特許はすべて、参照によって本明細
書中に援用される。
Bhatia et al.による米国特許第8,809,299号は、ドパミン受容
体拮抗薬、例えばチオリダジン及び化学療法剤、例えば、DNA合成阻害剤、例えばシタ
ラビン、又は微小管阻害剤、例えばパクリタキセル又はドセタキセルの投与を含むガン幹
細胞の増殖の抑制方法を開示しており、参照によって本明細書中に援用される。
Gurney et al.に対する米国特許第8,802,097号は、β−カテニ
ン活性、したがってWnt経路を調節することによりガン幹細胞の増殖を抑制し得る抗R
SPO1抗体を開示しており、参照によって本明細書中に援用される。
また、ヘッジホッグ経路の阻害剤又はモジュレータもガン幹細胞の増殖の抑制に有用で
ある。そのような阻害剤又はモジュレータは、Austad et al.に対する米国
特許第8,785,635号,例えば、シクロパミン類似体;Dahmane et a
l.に対する米国特許第8,669,243号,例えば、ステロイド由来シクロパミン類
似体;Dahmane et al.に対する米国特許第8,575,141号,例えば
、ステロイド由来シクロパミン類似体;Castro et al.に対する米国特許第
8,431,566号,例えば、シクロパミンラクタム類似体;Castro et a
l.に対する米国特許第8,426,436号,例えば、複素環式シクロパミン類似体;
Castro et al.に対する米国特許第8,293,760号,例えば、シクロ
パミンラクタム類似体;Adams et al.に対する米国特許第8,236,95
6号,例えば、シクロパミン類似体;Castro et al.に対する米国特許第8
,017,648号,例えば、シクロパミン類似体;及びCastro et al.に
対する米国特許第7,994,191号(例えば、複素環式シクロパミン類似体)に開示
されており、これらの特許はすべて、参照によって本明細書中に援用される。さらなるヘ
ッジホッグ経路阻害剤は、Cheng et al.に対する米国特許第5,807,4
91号に開示されており、参照によって本明細書中に援用され、例えば、4−(5−{[
4−クロロ−3−(5−フェニル−1H−イミダゾル−2−イル)フェニル]アミノ}−
1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−イル)−1−1{4}−チアン−1−
オン;1−(5−{[4−クロロ−3−(5−フェニル−1H−イミダゾル−2−イル)
フェニル]アミノ}−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−イル)−3−ヒ
ドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)−2−メチルプロパン−1−オン;4−(5−{[
4−クロロ−3−(5−フェニル−1H−イミダゾル−2−イル)フェニル]アミノ}−
1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−イル)−チアン−1,1−ジオン;N
−[4−クロロ−3−(5−フェニル−1H−イミダゾル−2−イル)フェニル]−2−
メタンスルホニル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−5−アミン;N−[3
−(1H−1,3−ベンゾジアゾル−2−イル)−4−メチルフェニル]−2−メタンス
ルホニル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−5−アミン;N−[4−クロロ
−3−(5−フェニル−1H−イミダゾル−2−イル)フェニル]−2−(1−エチルピ
ペリジン−4−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−5−アミン;
1−(5−{[4−クロロ−3−(5−フェニル−1H−イミダゾル−2−イル)フェニ
ル]アミノ}−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−イル)−2−メタンス
ルホニルエタン−1−オン;(2R)−1−(5−{[4−クロロ−3−(5−フェニル
−1H−イミダゾル−2−イル)フェニル]アミノ}−1,2,3,4−テトラヒドロイ
ソキノリン−2−イル)−2−ヒドロキシプロパン−1−オン;1−(5−{[4−クロ
ロ−3−(5−フェニル−1H−イミダゾル−2−イル)フェニル]アミノ}−1,2,
3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−イル)−2,3−ジヒドロキシプロパン−1−
オン;1−(5−{[4−クロロ−3−(5−フェニル−1H−イミダゾル−2−イル)
フェニル]アミノ}−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−イル)−2−ヒ
ドロキシプロパン−1−オン;1−[4−(5−{[4−クロロ−3−(5−フェニル−
1H−イミダゾル−2−イル)フェニル]アミノ}−1,2,3,4−テトラヒドロイソ
キノリン−2−イル)ピペリジン−1−イル]エタン−1−オン;4−(5−{[4−ク
ロロ−3−(5−フェニル−1H−イミダゾル−2−イル)フェニル]アミノ}−1,2
,3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−イル)−チアン−1−オン;5−{[4−ク
ロロ−3−(5−フェニル−1H−イミダゾル−2−イル)フェニル]アミノ}−1,2
,3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−スルホンアミド;1−(5−{[4−クロロ
−3−(5−フェニル−1H−イミダゾル−2−イル)フェニル]アミノ}−1,2,3
,4−テトラヒドロイソキノリン−2−イル)−3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロ
パン−1−オン;2−メタンスルホニル−N−[3−(5−メトキシ−1H−1,3−ベ
ンゾジアゾル−2−イル)−4−メチルフェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロイソ
キノリン−5−アミン;N−{4−クロロ−3−[6−(ジメチルアミノ)−1H−1,
3−ベンゾジアゾル−2−イル]フェニル}−2−メタンスルホニル−1,2,3,4−
テトラヒドロイソキノリン−5−アミン;2−[(5−{[4−クロロ−3−(5−フェ
ニル−1H−イミダゾル−2−イル)フェニル]アミノ}−1,2,3,4−テトラヒド
ロイソキノリン−2−スルホニル)アミノ]エタン−1−オール;(2R)−3−(5−
{[4−クロロ−3−(5−フェニル−1H−イミダゾル−2−イル)フェニル]アミノ
}−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−イル)プロパン−1,2−ジオー
ル;及び1−(5−{[4−クロロ−3−(5−フェニル−1H−イミダゾル−2−イル
)フェニル]アミノ}−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−イル)−2−
メタンスルフィニルエタン−1−オンが挙げられる。また、さらなるヘッジホッグ経路阻
害剤は、Dierks et al.に対する米国特許第8,507,471号にも開示
されており、参照によって本明細書中に援用され、例えば、ビフェニルカルボキサミド誘
導体、例えばN−(6−((2R,6S)−2,6−ジメチルモルホリノ)ピリジン−3
−イル)−2−メチル−4’−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−3−カルボキサミ
ドが挙げられる。膜貫通タンパク質Smoothened(Smo)は、ヘッジホッグシ
グナル伝達の正の調節因子としての機能を果たし、従って、Smoの阻害剤もまた、ヘッ
ジホッグ経路によるシグナル伝達を阻害する機能を果たす。Smoの阻害剤は、He e
t al.に対する米国特許第8,481,542号に開示されており、例えば、ピリダ
ジニル誘導体、例えば2−[(R)−4−(4,5−ジメチル−6−フェノキシ−ピリダ
ジン−3−イル)−2−メチル−3,4,5,6−テトラ−ヒドロ−2H−[1,2’]
ビピラジニル−5’−イル]−プロパン−2−オール;
2−[(R)−4−(6−(ヒドロキシル−フェニル−メチル)−4,5−ジメチル−ピ
リダジン−3−イル)−2−メチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−[1,2]
ビピラジニル−5’−イル]−プロパン−2−オール;2−[(R)−4−(4,5−ジ
メチル−6−ピリジン−4−イルメチル−ピリダジン−3−イル)−2−メチル−3,4
,5,6−テトラヒドロ−2H−[1,2’]ビピラジニル−5’−イル]−プロパン−
2−オール;2−[(R)−4−(4,5−ジメチル−6−ピリジン−2−イルメチル−
ピリダジン−3−イル)−2−メチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−[1,2
’]ビピラジニル−5’−イル]−プロパン−2−オール;2−[(R)−4−(6−ベ
ンジル−4,5−ジメチル−ピリダジン−3−イル)−2−メチル−3,4,5,6−テ
トラヒドロ−2H−[1,2’]ビピラジニル−5’−イル]−プロパン−2−オール;
2−[4−(6−ベンジル−4,5−ジメチル−ピリダジン−3−イル)−3,4,5,
6−テトラヒドロ−2H−[1,2’]ビピラジニル−5’−イル]−プロパン−2−オ
ール;2−[(S)−4−(6−ベンジル−4,5−ジメチル−ピリダジン−3−イル)
−2−メチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−[1,2’]ビピラジニル−5’
−イル]−プロパン−2−オール;2−[(R)−4−6−ベンジル−4,5−ジメチル
−ピリダジン−3−イル)−2−エチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−[1,
2’]ビピラジニル−5’−イル]−プロパン−2−オール;1−[(R)−4−(6−
ベンジル−4,5−ジメチル−ピリダジン−3−イル)−2−メチル−3,4,5,6−
テトラヒドロ−2H−[1,2’]ビピラジニル−5’−イル]−エタノン;及び2−[
(R)−4−(6−ベンジル−4,5−ジメチル−ピリダジン−3−イル)−2−メチル
−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−[1,2’]ビピラジニル−5’−イル]−プ
ロパン−1,2−ジオールが挙げられる。He et al.による米国特許出願公開第
2013/0261299号は、例えば、Smo阻害剤としてのピリダジニル誘導体、例
えば、(R)−4−(4,5−ジメチル−6−フェノキシ−ピリダジン−3−イル)−2
−メチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−[1,2’]ビピラジニル−5’−カ
ルボン酸メチルエステル;(R)−4−(4,5−ジメチル−6−フェニルアミノ−ピリ
ダジン−3−イル)−2−メチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−[1,2’]
ビピラジニル−5’−カルボン酸メチルエステル;(R)−4−(4,5−ジメチル−6
−フェニルアミノ−ピリダジン−3−イル)−2−メチル−3,4,5,6−テトラヒド
ロ−2H−[1,2’]ビピラジニル−5’−カルボン酸フェニルアミド;2−[(R)
−4−(4,5−ジメチル−6−フェニルアミノ−ピリダジン−3−イル)−2−メチル
−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−[1,2’]ビピラジニル−5’−イル]−プ
ロパン−2−オール;(R)−4−[6−(4−フルオロ−フェニル)−4,5−ジメチ
ル−ピリダジン−3−イル]−2−メチル−3,4,5,6テトラヒドロ−2H−[1,
2’]ビピラジニル−5’−カルボン酸メチルエステル;
(R)−4−[6−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−4,5−ジメチル−ピリダ
ジン−3−イル]−2−メチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−[1,2’]ビ
ピラジニル−5’−カルボン酸メチルエステル;(R)−4−[6−(4−トリフルオロ
メチル−フェニル)−4,5−ジメチル−ピリダジン−3−イル]−2−メチル−3,4
,5,6−テトラヒドロ−2H−[1,2’]ビピラジニル−5’−カルボン酸;(R)
−4−[6−(4−フルオロ−フェニル)−4,5−ジメチル−ピリダジン−3−イル]
−2−メチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−[1,2’]ビピラジニル−5’
−カルボン酸;メチル5−(4−(6−ベンジル−4,5−ジメチルピリダジン−3−イ
ル)ピペリジン−1−イル)ピラジン−2−カルボキシレート;2−{5−[4−(6−
ベンジル−4,5−ジメチル−ピリダジン−3−イル)−ピペリジン−1−イル]−ピラ
ジン−2−イル}−プロパン−2−オール;3−ベンジル−6−{1−[5−(1−メト
キシ−1−メチル−エチル)−ピラジン−2−イル]−ピペリジン−4−イル}−4,5
−ジメチル−ピリダジン;3−ベンジル−6−{1−[5−(トリフルオロメチル)ピリ
ジン−2−イル]−ピペリジン−4−イル}−4,5−ジメチル−ピリダジン;(R)−
4−(6−ベンゾイル−4,5−ジメチル−ピリダジン−3−イル)−2−メチル−3,
4,5,6−テトラヒドロ−2H−[1,2’]ビピラジニル−5’−カルボン酸メチル
エステル;(6−{(R)−4−[4−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−フェ
ニル]−3−メチル−ピペラジン−1−イル}−4,5−ジメチル−ピリダジン−3−イ
ル)−フェニル−メタノン;(R)−4[6−(ヒドロキシル−フェニル−メチル)−4
,5−ジメチル−ピリダジン−3−イル]−2−メチル−3,4,5,6−テトラヒドロ
−2H−[1,2’]ビピラジニル−5’−カルボン酸メチルエステル;(R)−4−(
4,5−ジメチル−6−ピリジン−4−イルメチル−ピリダジン−3−イル)−2−メチ
ル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−[1,2’]ビピラジニル−5’−カルボン
酸メチルエステル;(R)−4−(4,5−ジメチル−6−ピリジン−3−イルメチル−
ピリダジン−3−イル)−2−メチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−[1,2
’]ビピラジニル−5’−カルボン酸メチルエステル;2−[(R)−4−(4,5−ジ
メチル−6−ピリジン−3−イルメチル−ピリダジン−3−イル)−2−メチル−3,4
,5,6−テトラヒドロ−2H−[1,2’]ビピラジニル−5’−イル]−プロパン−
2−オール;(R)−4−(4,5−ジメチル−6−ピリジン−2−イルメチル−ピリダ
ジン−3−イル)−2−メチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−[1,2’]ビ
ピラジニル−5’−カルボン酸メチルエステル;2−{(R)−4−[6−(ジフルオロ
−フェニル−メチル)−4,5−ジメチル−ピリダジン−3−イル]−2−メチル−3,
4,5,6−テトラヒドロ−2H−[1,2’]ビピラジニル−5’−イル}−プロパン
−2−オール;3−ベンジル−6−[4−(5−クロロ−1H−イミダゾル−2−イル)
ピペリジン−1−イル]−4,5−ジメチル−ピリダジン;
1’−(6−ベンジル−4,5−ジメチル−ピリダジン−3−イル)−5−(1−ヒドロ
キシ−1−メチル−エチル)−2’,3’,5’,6’−テトラヒドロ−1’H−[2,
4]ビピリジニル−4’−カルボニトリル;3−ベンジル−4,5−ジメチル−6−[4
−(4−トリフルオロメチル−1H−イミダゾル−2−イル)−ピペリジン−1−イル]
−ピリダジン;1’−(6−ベンジル−4,5−ジメチル−ピリダジン−3−イル)−5
−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−2’,3’,5’,6’−テトラヒドロ−
1’H−[2,4]ビピリジニル−4’−オール;2−[1’−(6−ベンジル−4,5
−ジメチル−ピリダジン−3−イル)−4−フルオロ−1’,2’,3’,4’,5’,
6’−ヘキサヒドロ−[2,4]ビピリジニル−5−イル]−プロパン−2−オール;2
−(6−{(S)−4−[4−(2−クロロ−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−シ
クロペンタ[d]ピリダジン−1−イル]−3−メチル−ピペラジン−1−イル}−ピリ
ジン−3−イル)−プロパン−2−オール;(R)−4−(6−ベンジル−4,5−ジメ
チル−ピリダジン−3−イル)−2−メチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−[
1,2’]ビピラジニル−5’−カルボン酸メチルエステル;3−ベンジル−4,5−ジ
メチル−6−[(R)−3−メチル−4−(4−トリフルオロ−メタンスルホニルフェニ
ル)−ピペラジン−1−イル]−ピリダジン;及び2−[(R)−4−(6−ベンジル−
4,5−ジメチル−ピリダジン−3−イル)−2−メチル−3,4,5,6−テトラヒド
ロ−2H−[1,2’]ビピラジニル−5’−イル]−2,2−ジメトキシ−エタノール
を開示しており、参照によって本明細書中に援用される。
Priebe et al.に対する米国特許第8,779,151号は、ガン幹細胞
の増殖を抑制し得るコーヒー酸の類似体及び誘導体を開示しており、参照によって本明細
書中に援用される。
Tweardy et al.に対する米国特許第8,779,001号は、ガン幹細
胞の増殖を抑制し得るStat3阻害剤、例えば、4−[3−(2,3−ジヒドロ−1,
4−ベンゾジオキシン−6−イル)−3−オキソ−1−プロペン−1−イル]安息香酸;
4{5−[(3−エチル−4−オキソ−2−チオキソ−1,3−チアゾリジン−5−イリ
デン)メチル]−2−フリル}安息香酸;4−[({3−[(カルボキシメチル)チオ]
−4−ヒドロキシ−1−ナフチル}アミノ)スルホニル]安息香酸;3−({2−クロロ
−4−[(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−インデン−2−イリデン)メチ
ル]−6−エトキシフェノキシ}メチル)安息香酸;メチル4−({[3−(2−メチオ
キシ−2−オキソエチル)−4,8−ジメチル−2−オキソ−2H−クロメン−7−イル
]オキシ}メチル)ベンゾエート;及び4−クロロ−3−{5−[(1,3−ジエチル−
4,6−ジオキソ−2−チオキソテトラヒドロ−5(2H)−ピリミジニリデン)メチル
]−2−フリル}安息香酸を開示しており、参照によって本明細書中に援用される。St
at3の他の阻害剤は、Frankに対する米国特許第8,445,517号に開示され
ており、参照によって本明細書中に援用され、例えば、ピリメタミン、ピモジド、酢酸グ
アナベンズ、アルプレノロール塩酸塩、ニフロキサジド、ソラニンα、フルオキセチン塩
酸塩、イホスファミド、パモ酸ビルビニウム、モリシジン塩酸塩、3−(1,3−ベンゾ
ジオキソル−5−イル)−1,6−ジメチル−ピリミド[5,4−e]−1,2,4−ト
リアジン−5,7(1H,6H)−ジオン及び3−(2−ヒドロキシフェニル)−3−フ
ェニル−N,N−ジプロピルプロパンアミドが挙げられる。
また、GRP94に結合する抗体も、ガン幹細胞の増殖を抑制するために使用すること
ができる。そのような抗体は、Ferrone et al.に対する米国特許第8,7
71,687号に開示されており、参照によって本明細書中に援用され、BRAF阻害剤
、例えばベムラフェニブ又はPLX4720(N−(3−(5−クロロ−1H−ピロロ[
2,3−b]ピリジン−3−カルボニル)−2,4−ジフルオロフェニル)プロパン−1
−スルホンアミド)と一緒に使用することができる。
フリズルド受容体ポリペプチドも、ガン幹細胞の増殖を抑制するために使用することが
できる。そのようなフリズルド受容体ポリペプチドには、ヒトFZD受容体のリガンドに
結合し、腫瘍成長を阻害し得るFZD受容体のFriドメインを含む可溶性受容体が含ま
れ得、Gurney et al.に対する米国特許第8,765,913号に開示され
ており、参照によって本明細書中に援用される。同様に、抗フリズルド受容体抗体を、ガ
ン幹細胞の増殖を抑制するために使用することができ、これは、Gurney et a
l.に対する米国特許第8,507,442号に開示されており、参照によって本明細書
中に援用される。
幹細胞抗原を標的化し得る切断性結合を有するイムノコンジュゲートは、Govind
an et al.に対する米国特許第8,759,496号、Govindan et
al.に対する米国特許第8,741,300号、Govindan et al.に
対する米国特許第7,999,083号、Govindan et al.による米国特
許出願公開第2014/0286860号に開示されており、これらはすべて、参照によ
って本明細書中に援用される。
化学療法剤に対してガン幹細胞を増感させるためのヒトプロラクチン、成長ホルモン又
は胎盤性ラクトゲンの使用は、Chen et al.に対する米国特許第8,759,
289号に開示されており、参照によって本明細書中に援用される。
ガン幹細胞の増殖を抑制するためのADCC活性又はCDC活性を有する抗プロミニン
−1抗体の使用は、Yoshidaに対する米国特許第8,722,858号に開示され
ており、参照によって本明細書中に援用される。
ガン幹細胞の増殖を抑制するためのN−カドヘリンに特異的に結合する抗体の使用は、
Reiter et al.に対する米国特許第8,703,920号に開示されており
、参照によって本明細書中に援用される。該抗体は完全ヒト抗体であり得る。
ガン幹細胞の増殖を抑制するためのDR5作動薬の使用は、Buchsbaum et
al.に対する米国特許第8,703,712号に開示されており、参照によって本明
細書中に援用される。DR5作動薬はDR5抗体であり得る。
ガン幹細胞の増殖を抑制するための抗DLL4抗体又はその結合断片の使用は、Har
ris et al.に対する米国特許第8,685,401号に開示されており、参照
によって本明細書中に援用される。該抗体又は結合断片を放射線と一緒に使用してもよい
。DLL4はNotchリガンドである。また、抗DLL4抗体の使用は、Foltz
et al.に対する米国特許第8,663,636号にも開示されており、参照によっ
て本明細書中に援用される;該抗体は完全ヒト抗体を含む。また、抗DLL4抗体の使用
は、Bedian et al.に対する米国特許第8,192,738号にも開示され
ており、参照によって本明細書中に援用される;該抗体には完全ヒト抗体が包含され得る
ガン幹細胞の増殖を抑制するためのGPR49に特異的に結合する抗体の使用は、Fu
nahashi et al.に対する米国特許第8,680,243号に開示されてお
り、参照によって本明細書中に援用される。GPR49は、LGRファミリーの構成員で
あり、ホルモン受容体である。また、抗GPR49抗体は、Reyes et al.に
よる米国特許出願公開第2014/0302054号及びReyes et al.によ
る米国特許出願公開第2014/0256041号にも開示されており、どちらも参照に
よって本明細書中に援用される。このような抗体はモノクローナル、ヒト化又は完全ヒト
抗体であり得る。
Gurney et al.に対する米国特許第8,652,843号は、ガン幹細胞
の増殖を抑制するために使用することができるDDR1結合剤、例えば抗体を開示してお
り、参照によって本明細書中に援用される。該抗体は、DDR1の細胞外ドメインに結合
し、DDR1活性を調節するものである。
Gurney et al.に対する米国特許第8,628,774号は、ガン幹細胞
の増殖を抑制するために使用することができるLGR5結合剤、例えば抗体を開示してお
り、参照によって本明細書中に援用される。
Gazit et al.に対する米国特許第8,609,736号は、式(IX)の
テロメラーゼ活性化化合物;又はその異性体、薬学的に受容可能な塩、医薬製剤品、水和
物、N−オキシド、結晶又はその任意の組合せの使用を開示しており、参照によって本明
細書中に援用される。
(式中、Zは炭素、窒素、リン、ヒ素、ケイ素又はゲルマニウムであり;R〜R
同じ又は異なっており、H、D、OH、ハロゲン、ニトロ、CN、ニトリルアミド、アミ
ドスルフィド、アミノ、アルデヒド、置換ケトン、−−COOH、エステル、トリフルオ
ロメチル、アミド、置換もしくは非置換のアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール
、アリールアルキル、アルキルアリール、アリールスルホニル、アリールアルキレンスル
ホニル、アルコキシ、アルキルアルコキシ、ハロアルキル、アルキルハロアルキル、ハロ
アリール、アリールオキシ、アミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキル
アミド、アリールアミノ、アリールアミド、アルキルチオ、アリールチオ、ヘテロシクロ
アルキル、アルキルヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリ
ール、ヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリールであるか;又はR、Rもし
くはRが、主要部の芳香族環との縮合型のシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、芳
香族又はヘテロ芳香族環を形成しており;R10は存在していないか、H、D、OH、ハ
ロゲン、オキソ、ニトロ、CN、ニトリルアミド、アミドスルフィド、アミノ、アルデヒ
ド、置換ケトン、−COOH、エステル、トリフルオロメチル、アミド、置換もしくは非
置換のアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリ
ール、アリールスルホニル、アリールアルキレンスルホニル、アルコキシ、ハロアルキル
、ハロアリール、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、アリールオキシ、モノアル
キルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルアミド、アリールアミノ、アリールアミド、ア
ルキルチオ、アリールチオ、ヘテロシクロアルキル、アルキルヘテロシクロアルキル、ヘ
テロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキルヘテ
ロアリールである)
Alinari et al.に対する米国特許第8,591,892号は、フィンゴ
リモド及び抗CD74抗体又はその断片の投与によるガン幹細胞の増殖の抑制のための方
法を開示しており、参照によって本明細書中に援用される。また、ガン幹細胞の増殖を抑
制するための抗CD74抗体の使用は、Byrd et al.に対する米国特許第8,
367,037号及びByrd et al.に対する米国特許第8,119,101号
にも開示されており、どちらも参照によって本明細書中に援用される。
Jaiswal et al.に対する米国特許第8,562,997号は、CD47
のSIPRαに対する結合を妨げる抗体の投与又はCD47模倣物の投与によるガン幹細
胞の増殖の抑制のための方法を開示しており、参照によって本明細書中に援用される。
Morales et al.に対する米国特許第8,557,807号は、ガン幹細
胞の増殖を抑制するために使用することができるPI−3キナーゼの阻害のためのチエノ
ピラノンキナーゼ阻害剤を開示しており、参照によって本明細書中に援用される。一般的
に、該キナーゼ阻害剤は式(X)の化合物であり、
式中:
(1)MはO又はSであり;
(2)Rは、H、F、Cl、Br、I、アルケニル、アルキニル、炭素環、アリール
、複素環、ヘテロアリール、ホルミル、ニトロ、シアノ、アミノ、カルボン酸、カルボン
酸エステル、カルボキシルアミド、逆カルボキシアミド、置換アルキル、置換アルケニル
、置換アルキニル、置換炭素環、置換複素環、置換ヘテロアリール、ホスホン酸、ホスフ
ィン酸、ホスホロアミデート、ホスホン酸エステル、リン酸エステル、ケトン、置換ケト
ン、ヒドロキサム酸、N−置換ヒドロキサム酸、O−置換ヒドロキサメート、N−及びO
−置換ヒドロキサメート、スルホキシド、置換スルホキシド、スルホン、置換スルホン、
スルホン酸、スルホン酸エステル、スルホンアミド、N−置換スルホンアミド、N,N−
二置換スルホンアミド、ボロン酸、ボロン酸エステル、アゾ、置換アゾ、アジド、ニトロ
ソ、イミノ、置換イミノ、オキシム、置換オキシム、アルコキシ、置換アルコキシ、アリ
ールオキシ、置換アリールオキシ、チオエーテル、置換チオエーテル、カルバメート、置
換カルバメートから選択され;
(3)Rは、下位の式(X(a))及び(X(b))からなる群より選択され、
式中:
(4)XはNであり;
(5)nは1であり;
(6)YはOであり;
(7)Rは水素又は、独立して各場合において、F、Cl、Br、I、アルキル、ア
ルケニル、アルキニル、炭素環、アリール、複素環、ヘテロアリール、ホルミル、シアノ
、アミノ、カルボン酸、カルボン酸エステル、カルボキシルアミド、逆カルボキシアミド
、置換アルキル、置換アルケニル、置換アルキニル、置換炭素環、置換アリール、置換複
素環、置換ヘテロアリール、ホスホン酸、ホスフィン酸、ホスホロアミデート、ホスホン
酸エステル、ホスフィン酸エステル、ケトン、置換ケトン、ヒドロキサム酸、N−置換ヒ
ドロキサム酸、O−置換ヒドロキサメート、N−及びO−置換ヒドロキサメート、スルホ
キシド、置換スルホキシド、スルホン、置換スルホン、スルホン酸、スルホン酸エステル
、スルホンアミド、N−置換スルホンアミド、N,N−二置換スルホンアミド、ボロン酸
、ボロン酸エステル、アゾ、置換アゾ、アジド、ニトロソ、イミノ、置換イミノ、オキシ
ム、置換オキシム、アルコキシ、置換アルコキシ、アリールオキシ、置換アリールオキシ
、チオエーテル、置換チオエーテル、カルバメート、置換カルバメートから選択される任
意の基であり;
(8)Rは、H、F、Cl、Br、I、アルキル、アルケニル、アルキニル、炭素環
、アリール、複素環、ヘテロアリール、ホルミル、ニトロ、シアノ、アミノ、カルボン酸
、カルボン酸エステル、カルボキシルアミド、逆カルボキシアミド、置換アルキル、置換
アルケニル、置換アルキニル、置換炭素環、置換アリール、置換複素環、置換ヘテロアリ
ール、ホスホン酸、ホスフィン酸、ホスホロアミデート、ホスホン酸エステル、ホスフィ
ン酸エステル、ケトン、置換ケトン、ヒドロキサム酸、N−置換ヒドロキサム酸、O−置
換ヒドロキサメート、N−及びO−置換ヒドロキサメート、スルホキシド、置換スルホキ
シド、スルホン、置換スルホン、スルホン酸、スルホン酸エステル、スルホンアミド、N
−置換スルホンアミド、N,N−二置換スルホンアミド、ボロン酸、ボロン酸エステル、
アゾ、置換アゾ、アジド、ニトロソ、イミノ、置換イミノ、オキシム、置換オキシム、ア
ルコキシ、置換アルコキシ、アリールオキシ、置換アリールオキシ、チオエーテル、置換
チオエーテル、カルバメート、置換カルバメートから選択され;
(9)Rは、H、F、Cl、Br、I、アルキル、アルケニル、アルキニル、炭素環
、アリール、複素環、ヘテロアリール、ホルミル、ニトロ、シアノ、アミノ、カルボン酸
、カルボン酸エステル、カルボキシルアミド、逆カルボキシアミド、置換アルキル、置換
アルケニル、置換アルキニル、置換炭素環、置換アリール、置換複素環、置換ヘテロアリ
ール、ホスホン酸、ホスフィン酸、ホスホロアミデート、ホスホン酸エステル、ホスフィ
ン酸エステル、ケトン、置換ケトン、ヒドロキサム酸、N−置換ヒドロキサム酸、O−置
換ヒドロキサメート、N−及びO−置換ヒドロキサメート、スルホキシド、置換スルホキ
シド、スルホン、置換スルホン、スルホン酸、スルホン酸エステル、スルホンアミド、N
−置換スルホンアミド、N,N−二置換スルホンアミド、ボロン酸、ボロン酸エステル、
アゾ、置換アゾ、アジド、ニトロソ、イミノ、置換イミノ、オキシム、置換オキシム、ア
ルコキシ、置換アルコキシ、アリールオキシ、置換アリールオキシ、チオエーテル、置換
チオエーテル、カルバメート、置換カルバメートからなる群より選択され;
(10)Cycは、アリール、置換アリール、複素環、置換複素環、炭素環及び置換炭
素環からなる群より選択される。
Robbins et al.に対する米国特許第8,530,429号は、ガン幹細
胞に結合するペプチドの投与を含む、ガン幹細胞の増殖の抑制のための、特に多形性膠芽
腫のための方法を開示しており、参照によって本明細書中に援用される。該ペプチドは1
2〜20個のアミノ酸のものであり、抗腫瘍剤にコンジュゲートさせる。該ペプチドは、
L−アミノ酸、D−アミノ酸、L−アミノ酸とD−アミノ酸の混合物、又は逆の順序で配
列されたD−アミノ酸で形成されたレトロ−インベルソペプチドで構成されたものであり
得る。
Frankelに対する米国特許第8,470,307号は、ガン幹細胞の増殖を抑制
するためのジフテリア毒素−インターロイキン3コンジュゲートの使用を開示しており、
参照によって本明細書中に援用される。好ましくは、該コンジュゲートは、完全長のヒト
インターロイキン−3にペプチドリンカーによって融合されたジフテリア毒素のアミノ酸
1〜388を含む融合タンパク質である。
Kovach et al.に対する米国特許第8,455,688号は、ガン幹細胞
の増殖の抑制に有用なヒストン脱アセチル化酵素の阻害剤(HDAC)、例えば、式(X
I)の化合物又は式(XI)の化合物の塩を開示しており、参照によって本明細書中に援
用される。
(式中:
(1)nは1〜10であり;
(2)XはC−R11又はNであり、ここで、R11はH、OH、SH、F、Cl、S
、NO、トリフルオロメチル、メトキシ又はCO−Rであり、ここで、R
はアルキル、アルケニル、アルキニル、C〜Cシクロアルキル又はアリールであり;
(3)RはH又はNRであり、ここで、R及びRは各々、独立して、H又
はC〜Cアルキルであり;
(4)RはSHであり;
(5)R、R12、R13及びR14は各々、独立して、H、OH、SH、F、Cl
、SO15、NO、トリフルオロメチル、メトキシ又はCO−R15であり、ここ
で、R15はアルキル、アルケニル、アルキニル、C〜Cシクロアルキル又はアリー
ルである)
Stein et al.に対する米国特許第8,435,972号は、ガン幹細胞の
増殖を抑制するためのプロゲステロン並びにその類似体及び誘導体、例えばプレグネノロ
ン、デヒドロエピアンドロステロン、アロプレグナノロン テトラヒドロデオキシコルチ
コステロン、アルファキソロン、アルファドロン、ヒドロキシジオン、ミナキソロン、ガ
ナキソロン及び3α−ヒドロキシ−5α−プレグナン−20−オン並びにこれらの硫酸塩
の使用を開示しており、参照によって本明細書中に援用される。
Siebel et al.に対する米国特許第8,404,239号は、Notch
2の負の調節領域(NRR)に結合する抗体を開示しており、参照によって本明細書中に
援用される。該抗体はモノクローナル抗体であり得る。該抗体は、ガン幹細胞の増殖を抑
制するために使用することができる。Notch2の他の領域、例えば非リガンド結合領
域に結合する抗体は、Lewicki et al.に対する米国特許第8,206,7
13号に開示されており、参照によって本明細書中に援用され、ガン幹細胞の増殖を抑制
するために使用することができる。該抗体はモノクローナル抗体、キメラ抗体、ヒト化抗
体又はヒト抗体であり得る。Notch2に結合するさらに他の抗体は、Christi
an et al.による米国特許出願公開第2014/0314782号に開示されて
おり、参照によって本明細書中に援用され、ガン幹細胞の増殖を抑制するために使用する
ことができる。
Rameshwarに対する米国特許第8,383,806号は、HGFINに特異的
なタンパク質受容体HGFIN及びその阻害剤、例えばsiRNAを開示しており、参照
によって本明細書中に援用される。HGFINの阻害剤はガン幹細胞の増殖を抑制するた
めに使用することができ、また、カルボプラチン耐性を逆転させるためにも使用すること
ができる。
Weinschenk et al.に対する米国特許第8,318,677号は、ガ
ン幹細胞の増殖を抑制するために使用することができる免疫療法用ペプチドを開示してお
り、参照によって本明細書中に援用される。
Li et al.に対する米国特許第8,299,106号は、CSCPK及び関連
キナーゼの阻害剤であり、ガン幹細胞の増殖を抑制するために使用することができるチア
ゾール置換インドリン−2−オンを開示しており、参照によって本明細書中に援用される
。CSCPK及び関連キナーゼのさらなる阻害剤は、Li et al.による米国特許
出願公開第2014/0275033号に開示されており、参照によって本明細書中に援
用される。
Kahnに対する米国特許第8,293,743号は、ガン幹細胞の増殖を抑制するた
めに使用することができるα−ヘリックス模倣物としての置換イミダゾ[1,2−a]ピ
ラジン誘導体を開示しており、参照によって本明細書中に援用される。
Cizeau et al.による米国特許第8,273,550号は、ガン幹細胞の
増殖を抑制するために使用することができるバリアントヘテロ核リボヌクレオタンパク質
G(HnRNPG)のエピトープに指向される抗体、例えばモノクローナル、キメラ及び
ヒト化抗体を開示しており、参照によって本明細書中に援用される。
Mather et al.に対する米国特許第8,216,570号及びMathe
r et al.に対する米国特許第7,778,714号は、TES7抗原に結合し、
ガン幹細胞の増殖を抑制するために使用することができる抗体、例えばモノクローナル抗
体を開示しており、どちらも参照によって本明細書中に援用される。
Bergsteinに対する米国特許第8,163,279号は、ガン幹細胞の増殖を
抑制するために使用することができるILR3のαサブユニットに結合する抗体を開示し
ており、参照によって本明細書中に援用される。該抗体は細胞毒性剤にコンジュゲートさ
せ得る。
Tyers et al.に対する米国特許第8,058,243号は、ガン幹細胞の
増殖を抑制するための(±)ブタクラモール、R(−)プロピルノルアポモルヒネ、アポ
モルヒネ、シス−(Z)フルペンチキソール、ヘキサヒドロ−シラ−ジフェニドール、イ
フェンプロジル酒石酸塩、カルベタペンタンクエン酸塩、フェンレチニド、WHI−P1
31、SB 202190、p−アミノフェンチル−m−トリフルオロメチルフェニルピ
ペラジン(PAPP)及びジヒドロカプサイシンからなる群より選択される化合物の使用
を開示しており、参照によって本明細書中に援用される。特に好ましい化合物はイフェン
プロジル酒石酸塩である。
Maに対する米国特許第7,790,407号は、SALL4、例えばアイソフォーム
SALL4A、SALL4B及びSALL4Cに特異的な抗体を開示しており、参照によ
って本明細書中に援用される。SALL4はジンクフィンガー転写因子である。該抗体は
、ガン幹細胞の増殖を抑制するために使用することができる。
Clarke et al.に対する米国特許第7,754,206号は、Notch
4リガンド、例えばDelta 1、Delta 2、Delta様リガンド4(D11
4)、Jagged 1又はJagged 2の活性を調節するNotch4に特異的に
結合する抗体を開示しており、参照によって本明細書中に援用される。該抗体は、ガン幹
細胞の増殖を抑制するために使用することができる。
Doxsey et al.による米国特許出願公開第2014/0314836号は
、細胞内のBRCA1(NBR1)のNeighborの量を増加させること又は細胞内
においてNBR1と55kDaの中心体タンパク質(Cep55)間の結合を増強するこ
とにより細胞内の中央体誘導体の分解を誘導することによってガン幹細胞の増殖の抑制方
法を開示しており、参照によって本明細書中に援用される。これは、NBR1とCep5
5の両方に結合する二重特異性抗体を使用することにより行なうことができる。
Rocconi et al.による米国特許出願公開第2014/0309184号
は、Smo阻害剤、例えばN−[2−メチル−5−[(メチルアミノ)メチル]フェニル
]−4−[(4−フェニル−2−キナゾリニル)アミノ]−ベンズアミド(BMS−83
3923)及び化学療法剤、例えば白金系治療薬の投与によってガン幹細胞の増殖を抑制
するための方法を開示しており、参照によって本明細書中に援用される。
Seshire et al.による米国特許出願公開第2014/0308294号
は、インターロイキン−1受容体1をブロック又は阻害し、ガン幹細胞の増殖を抑制する
ために使用することができるペプチドを開示しており、参照によって本明細書中に援用さ
れる。
Masternak et al.による米国特許出願公開第2014/030335
4号は、ガン幹細胞の増殖を抑制するために使用することができるCD47又はCD19
に特異的な抗体を開示しており、参照によって本明細書中に援用される。該抗体は二重特
異性であり得る。
Zheng et al.による米国特許出願公開第2014/0303106号は、
ガン幹細胞の増殖を抑制するために使用することができるヒストンメチルトランスフェラ
ーゼ阻害剤を開示しており、参照によって本明細書中に援用される。該化合物としては、
式(XII)及び式(XIII)の化合物が挙げられ、
式中:
(1)XはN又はCHであり;
(2)QはNH又はOであり;
(3)Aは、原子価結合、(C〜C20)ヒドロカルビル、(C〜C20)オキサ
アルキル及び(C〜C20)アザアルキルからなる群より選択され;
(4)Rは、水素、−−C(=NH)NH、−−C(=NH)NH(C〜C10
)ヒドロカルビル、フルオロ(C〜C)ヒドロカルビル及び−CH(NH)COO
Hからなる群より選択される、ただし:(a)Aが原子価結合である場合、RはHには
なり得ず;及び(b)QRがOHである場合、Rはフルオロ(C〜C)ヒドロカ
ルビルにはなり得ないものとし;
(5)Rは、水素、−−C(=NH)NH、−−C(=NH)NH(C〜C10
)ヒドロカルビル、フルオロ(C〜C)ヒドロカルビル及び−CH(NH)COO
Hからなる群より選択され;
(6)Rは、水素及び(C〜C20)ヒドロカルビルからなる群より選択され;
(7)nは1又は2である。
Yamazaki et al.による米国特許出願公開第2014/0302511
号は、幹細胞表面マーカーLg5に対する抗体を開示しており、参照によって本明細書中
に援用され、これは、ガン幹細胞の増殖を抑制するために使用することができる。
Bankovich et al.による米国特許出願公開第2014/030203
4号は、EFNA1に特異的に結合する抗体を開示しており、参照によって本明細書中に
援用され;該抗体としては多重特異性抗体が挙げられ得、ヒト化型であってもよい。該抗
体は、ガン幹細胞の増殖を抑制するために使用することができる。
Huangによる米国特許出願公開第2014/0294994号は、ガン幹細胞の増
殖の抑制のための抗精神病性フェノチアジン誘導体を開示しており、参照によって本明細
書中に援用される。該誘導体は、トリフルオペラジン、クロルプロマジン、チオリダジン
、ペルフェナジン、トリフルプロマジン又はプロマジンであり得るが、これらに限定され
るものではない。該誘導体を、別の抗新生物剤、例えばゲフィチニブ又はシスプラチンと
ともに使用してもよい。
Aboagye et al.による米国特許出願公開第2014/0294856号
は、HDAC6阻害剤及びAKT阻害剤を用いたガン幹細胞の増殖の抑制のための方法を
開示しており、参照によって本明細書中に援用される。好適なHDAC6阻害剤としては
、ツバシン(tubacin)、ツバスタチンA及び環状テトラペプチドヒドロキサム酸
が挙げられる。好適なAKT阻害剤としては、BEZ−235、PI−103、API−
2、LY294002、ウォルトマンニン、AKT VIII、BKM120、BGT2
26、エベロリムス、コリンキナーゼ阻害剤、bcl−2阻害剤、Hsp−90阻害剤、
マルチキナーゼ阻害剤、mTORキナーゼ阻害剤、プロテアソーム阻害剤及びTORC1
/TORC2阻害剤が挙げられる。
Bergsteinによる米国特許出願公開第2014/0286961号は、ガン幹
系統特異的細胞表面抗原幹細胞マーカーに結合するリガンドの投与を用いたガン幹細胞の
増殖の抑制方法を開示しており、参照によって本明細書中に援用され、ここで、該抗原は
、CD34、Scl/Tal−1、Flk−1/KDR、Tie−1、Tie−2、c−
Kit、AC133、PU.1、イカロス(ikaros)、β−1α(2,3,5)イ
ンテグリン、サイトケラチン19、バソヌクリン(basonuclin)、皮膚1a−
i/Epoc−1/Oct11、サイトケラチン14、LEF−1、SP−1、SP−2
、EGF−R、MUC−1、c−Kit、SCF、Ag/s270.38、374.3、
18.11、AFP、IGF−2、TGF−α/β、GGT、Isl−1、FA−1、T
RA−1−60、SSEA(1,3,4)、BCL−2、Muc−1、ESA、HMWC
k(5,14)、pp32、CD44、ノッチ(notch)、ナム(numb)、ネス
チン及びp75からなる群より選択される。
Aifantis et al.による米国特許出願公開第2014/0286955
号は、Notch受容体作動薬、例えばNotch1受容体作動薬及びNotch2受容
体作動薬の投与によってガン幹細胞の増殖を抑制するための方法を開示しており、参照に
よって本明細書中に援用される。
Gurney et al.による米国特許出願公開第2014/0286951号は
、ヒトMETに結合する結合剤、例えば抗体を開示しており、参照によって本明細書中に
援用される。該抗体は二重特異性であり得、第2の結合部位はWnt経路の1つ以上の成
分に結合する;この第2の結合部位は、可溶性ヒトフリズルド8(FZD8)FZD8受
容体であり得る。該結合剤は、ガン幹細胞の増殖の抑制のために使用することができる。
Mani et al.による米国特許出願公開第2014/0275201号は、ガ
ン幹細胞の増殖を抑制するためのPDGFR−β阻害剤の使用を開示しており、参照によ
って本明細書中に援用される。PDGFR−β阻害剤はスニチニブ、アキシチニブ、BI
BF1120、MK−2461、ドビチニブ、パゾパニブ、テラチニブ、CP 6734
51又はTSU−68であり得る。
Albrecht et al.による米国特許出願公開第2014/0275092
号は、ヒストン脱メチル化酵素活性を有し、ガン幹細胞の増殖を抑制するのに有用なピラ
ゾロ化合物を開示しており、参照によって本明細書中に援用される。
Tsuboi et al.による米国特許出願公開第2014/0275076号は
、ガン幹細胞の増殖を抑制するために使用することができる複素環式置換3−ヘテロアリ
イデニル−2−インドリノン誘導体を開示しており、参照によって本明細書中に援用され
る。
Wong et al.による米国特許出願公開第2014/0255377号は、ガ
ン幹細胞の増殖を抑制するために使用することができるアルブミン結合性アルギニンデイ
ミナーゼ融合タンパク質を開示しており、参照によって本明細書中に援用される。
Arora et al.による米国特許出願公開第2014/0220159号は、
p53を再活性化させ、ガン幹細胞の増殖を抑制するために使用することができる水素結
合代替ペプチド及びペプチド模倣物を開示しており、参照によって本明細書中に援用され
る。Arora et al.による米国特許出願公開第2014/0205655号も
同様に、p53を再活性化させるためのオリゴオキソピペラジン、例えば低酸素誘導性因
子1αのC末端トランス活性化ドメインのヘリックスαBを実質的に模倣し、ガン幹細胞
の増殖を抑制するために使用することができるオリゴオキソピペラジンを開示しており、
参照によって本明細書中に援用される。
Govindan et al.による米国特許出願公開第2014/0219956
号は、ガン幹細胞の増殖を抑制するために使用することができる抗体にコンジュゲートさ
せた2−ピロリノドキソルビシンのプロドラッグを開示しており、参照によって本明細書
中に援用される。
Merchantによる米国特許出願公開第2014/0193358号には、対象者
にターゲット積み荷タンパク質を投与することを含む、ガン幹細胞を標的化するための方
法が開示されており、参照によって本明細書中に援用され、ここで、該ターゲット積み荷
タンパク質は:(a)1つ以上の積み荷部分;及び(b)ガン幹細胞によってディスプレ
イされた標的に結合する1つ以上の標的化部分を含むものであり、該標的化部分は該標的
に対する天然リガンドに由来するものである。積み荷部分は毒素を含むものであり得、標
的化部分は、BAX、BAD、BAT、BAK、BIK、BOK、BID BIM、BM
F及びBOKから選択されるBCL−2ファミリーのアポトーシス促進構成員を含むもの
であり得る。
Feve et al.による米国特許出願公開第2014/0186872号は、ガ
ン幹細胞の増殖の抑制に有用なビサコジル及びその類似体を開示しており、参照によって
本明細書中に援用される。
Kim et al.による米国特許出願公開第2014/0179660号は、ガン
幹細胞の増殖の抑制に有用なN−環状アミン−N−置換フェニルビグアニド誘導体を
開示しており、参照によって本明細書中に援用される。該ビグアニド誘導体としては、N
−ピペリジン−N−(3−ブロモ)フェニルビグアニド;N−ピペリジン−N
フェニルビグアニド;N−ピペリジン−N−(3−メチル)フェニルビグアニド;N
−ピペリジン−N−(3−エチル)フェニルビグアニド;N−ピペリジン−N
(3−ヒドロキシ)フェニルビグアニド;N−ピペリジン−N−(3−ヒドロキシメ
チル)フェニルビグアニド;N−ピペリジン−N−(3−メトキシ)フェニルビグア
ニド;N−ピペリジン−N−(4−フルオロ)フェニルビグアニド;N−ピペリジ
ン−N−(2−フルオロ)フェニルビグアニド;N−ピペリジン−N−(3−フル
オロ)フェニルビグアニド;N−ピロリジン−N−(4−クロロ)フェニルビグアニ
ド;N−ピペリジン−N−(4−クロロ)フェニルビグアニド;N−ピロリジン−
−(3−クロロ)フェニルビグアニド;N−ピペリジン−N−(3−クロロ)フ
ェニルビグアニド;N−アゼパン−N−(3−クロロ)フェニルビグアニド;N
モルホリン−N−(3−ブロモ)フェニルビグアニド;N−ピロリジン−N−(3
−トリフルオロメチル)フェニルビグアニド;N−ピペリジン−N−(3−トリフル
オロメチル)フェニルビグアニド;N−アゼチジン−N−(4−トリフルオロメチル
)フェニルビグアニド;N−ピロリジン−N−(4−トリフルオロメチル)フェニル
ビグアニド;N−ピペリジン−N−(4−トリフルオロメチル)フェニルビグアニド
;N−ピロリジン−N−(3−トリフルオロメトキシ)フェニルビグアニド;N
ピペリジン−N−(3−トリフルオロメトキシ)フェニルビグアニド;N−ピペリジ
ン−N−(3−ジフルオロメトキシ)フェニルビグアニド;N−アゼチジン−N
(4−トリフルオロメトキシ)フェニルビグアニド;N−ピロリジン−N−(4−ト
リフルオロメトキシ)フェニルビグアニド;N−ピペリジン−N−(4−トリフルオ
ロメトキシ)フェニルビグアニド;N−モルホリン−N−(4−トリフルオロメトキ
シ)フェニルビグアニド;N−(4−メチル)ピペラジン−N−(4−トリフルオロ
メトキシ)フェニルビグアニド;N−ピペリジン−N−(3−アミノ)フェニルビグ
アニド;N−ピペリジン−N−(4−ジメチルアミノ)フェニルビグアニド;N
ピペリジン−N−(4−アセトアミド)フェニルビグアニド;N−ピペリジン−N
−(3−アセトアミド)フェニルビグアニド;N−ピペリジン−N−(4−(1H−
テトラゾール−5−イル))フェニルビグアニド;N−ピペリジン−N−(3−メチ
ルスルホンアミド)フェニルビグアニド;N−ピペリジン−N−(4−スルホン酸)
フェニルビグアニド;N−ピペリジン−N−(4−メチルチオ)フェニルビグアニド
;N−ピペリジン−N−(4−スルファモイル)フェニルビグアニド;N−ピペリ
ジン−N−(3,5−ジメトキシ)フェニルビグアニド;N−ピペリジン−N−(
4−フルオロ−3−トリフルオロメチル)フェニルビグアニド;N−ピペリジン−N
−(4−クロロ−3−トリフルオロメチル)フェニルビグアニド;及びN−ピロリジン
−N−(3−フルオロ−4−トリフルオロメチル)フェニルビグアニドが挙げられる。
Kim et al.による米国特許出願公開第2014/0147423号は、Wn
t/β−カテニン、MMP2及びMMP7の活性の低下を誘導するためのファイブリン−
3タンパク質の使用を開示しており、参照によって本明細書中に援用される。ファイブリ
ン−3タンパク質は、ガン幹細胞の増殖を抑制するために使用することができる。
Cardozo et al.による米国特許出願公開第2014/0142120号
は、ユビキチンプロテアソーム系の一部であるタンパク質であるSCFSkp2のモジュ
レータを開示しており、参照によって本明細書中に援用される。該モジュレータはガン幹
細胞の増殖の抑制に有用である。該モジュレータとしては、式(XIV)及び式(XV)
の化合物が挙げられ、
ここで、式(XIV)において:
(1)−−−−−−は単結合又は二重結合であり;
(2)RはH、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、
、CH、CHC(O)R又はCHC(O)NHRであり;
(3)RはH、OR又はOCHCOORであり;
(4)RはH、OR又はOCHCOORであり;
(5)RはH、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル
、OCHCOORもしくはOS(O)NHC(O)Rであるか;又はR
が一体となって−OCHO−−を形成していてもよく;
(6)RはH又はハロゲンであり;
(7)RはHもしくはORであるか、又はRとRが一体となって6員のアリー
ル環を形成していてもよく;
(8)Rは任意選択であり、存在させる場合はCOORであり;
(9)Rは単環式もしくは多環式のアリールであるか、又は窒素、酸素及び硫黄から
なる群より選択される1〜5個のヘテロ原子を含む単環式もしくは多環式のヘテロシクリ
ルもしくはヘテロアリールであり、各Rは、ハロゲン、COOR、C〜Cアルキ
ル、C〜Cアルケニル及びC〜Cアルキニルからなる群より選択される置換基で
1〜3回、必要に応じて置換されており;
(10)Rは水素、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル又はC〜Cアル
キニルであり;
(11)XはS、O、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル又はC〜Cアル
キニルであり;
(12)YはS又はCである。
式(XV)において、
(1)AはO又はCであり;
(2)BはCであるか、又は存在せず;
(3)GはC又はSであり;
(4)WはCであるか、又は存在せず;
(5)Lは独立して:(a)存在しない;(b)−−C(S)NH−−、及び(c)
下位の式(XV(a))の部分からなる群より選択され、
(6)LはNH又はOであり;
(7)Lは存在しないか又は−CH−−であり;
(8)Lは存在しないか又は−R24=N−N=CH−−であり;
(9)Lは存在しないか又は−C(O)−−であり;
(10)RはHであり;
(11)R10はH、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル又はC
〜Cアルキニルであり;
(12)R11はH、ハロゲン、NO、OCHCOOR23、OC(O)R23
はOR23であり;
(13)R12はH又はOR23であり;
(14)R13はHであり;
(15)R14はH、OR23、C(O)NH又はCOOR23であり;
(16)R15はH、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C
アルキニル又はCOOR23であり;
(17)R16はH、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C
アルキニル、−−CH=R24又はCOOR23であり;
(18)R17はH、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C
アルキニル又はCOOR23であり;
(19)R18はH、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C
アルキニル、OR23又はCOOR23であり;
(20)R20は−−NH−−、−−NH−N=CH−−又はNHであり;
(21)R21は−(CH−−であり、ここで、nは0〜6であり;
(22)R22は−CH−又は−CHR24であり;
(23)R23はH、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル又はC〜Cアル
キニルであり;
(24)R24は単環式もしくは多環式のアリールであるか、又は窒素、酸素及び硫黄
からなる群より選択される1〜5個のヘテロ原子を含む単環式もしくは多環式のヘテロシ
クリルもしくはヘテロアリールであり、各R24は、OH、C〜Cアルキル、C
アルケニル、C〜Cアルキニル、=O、=NH、NH、ハロゲン及びCOOR
23からなる群より選択される置換基で1〜3回、必要に応じて置換されている。
Haga et al.による米国特許出願公開第2014/0094466号は、ガ
ン幹細胞の増殖を抑制するために使用することができるSlingshot−2の阻害剤
を開示しており、参照によって本明細書中に援用される。該阻害剤としては、3−[(4
,5−ジメトキシ−3−オキソ−1H−イソベンゾフラン−1−イル)アミノ]−4−メ
チル安息香酸;2−エトキシ−5−(4−フェニルピペリジン−1−スルホニル)安息香
酸;及び3−[ビス(2−メトキシエチル)スルファモイル]安息香酸が挙げられる。
Houchen et al.による米国特許出願公開第2014/0056972号
は、DCLK1タンパク質に特異的に結合するモノクローナル抗体を開示しており、参照
によって本明細書中に援用される。該モノクローナル抗体は薬物複合体に組み込まれ得、
ガン幹細胞の増殖の抑制に有用である。
Gurney et al.による米国特許出願公開第2014/0056890号は
、ヒッポ経路をモジュレートし、ガン幹細胞の増殖の抑制のために使用することができる
抗体及び可溶性受容体を開示しており、参照によって本明細書中に援用される。
Ronnison et al.による米国特許出願公開第2014/0038958
号は、ガン幹細胞の増殖の抑制のために使用することができるCDK8及びCDK19の
選択的阻害剤を開示しており、参照によって本明細書中に援用される。該選択的阻害剤は
、式(XVI)又は(XVII)の化合物であり得、
式中:
(1)各Bは独立して、水素又は下位の式(XVI(a))の部分であり、
ただし、少なくとも一つのBは水素であり、及び一つ以下のBが水素であり;Dは、−
−NH、−N−低級アルキル又はOから選択され;及びnは0〜2であるものとする。
Bastid et al.による米国特許出願公開第2014/0023650号は
、ガン幹細胞の増殖を抑制するために使用することができるIL−17に特異的に結合す
る抗体及び抗体断片を開示しており、参照によって本明細書中に援用される。
Watt et al.による米国特許出願公開第2014/0023589号は、F
RMD4Aに特異的に結合し、ガン幹細胞の増殖を抑制するために使用することができる
抗体を開示しており、参照によって本明細書中に援用される。
Aurisicchio et al.による米国特許出願公開第2014/0017
259号は、ErbB−3受容体に特異的に結合し、ガン幹細胞の増殖を抑制するために
使用することができるモノクローナル抗体を開示しており、参照によって本明細書中に援
用される。
Gurney et al.による米国特許出願公開第2014/0017253号は
、ヒトRSPO3に特異的に結合してβ−カテニン活性を調節する抗体を開示しており、
参照によって本明細書中に援用され;該抗体は、ガン幹細胞の増殖を抑制するために使用
することができる。
Jiang et al.に対する米国特許出願公開第2013/0345176号は
、4,9−ジヒドロキシ−ナフト[2,3−b]フランにインビボで変換され、ガン幹細
胞の増殖を抑制するために使用することができる4,9−ジヒドロキシ−ナフト[2,3
−b]フランのエステルを開示しており、参照によって本明細書中に援用される。
Pestellによる米国特許出願公開第2013/0303512号には、ガン幹細
胞の増殖を抑制するために使用することができるCCR5拮抗薬の使用が開示されており
、参照によって本明細書中に援用される。該CCR5拮抗薬としては、4,4−ジフルオ
ロ−N−[(1S)−3−[(1R,5S)−3−(3−メチル−5−プロパン−2−イ
ル−1,2,4−トリアゾル−4−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−
8−イル]−1−フェニルプロピル]シクロヘキサン−1−カルボキサミド;(4,6−
ジメチルピリミジン−5−イル)−[4−[(3S)−4−[(1R)−2−メトキシ−
1−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル]−3−メチルピペラジン−1−イ
ル]−4−メチルピペリジン−1−イル]メタノン;4,4−ジフルオロ−N−[(1S
)−3−[(1R,5S)−3−(3−メチル−5−プロパン−2−イル−1,2,4−
トリアゾル−4−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−イル]−1−
フェニルプロピル]シクロヘキサン−1−カルボキサミド;N−(1S)−3−3−(3
−イソプロピル−5−メチル−4H−1,2,4−トリアゾル−4−イル)−オキソ(e
xo)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル−1−フェニルプロピルシク
ロブタンカルボキサミド;N−(1S)−3−3−(3−イソプロピル−5−メチル−4
H−1,2,4−トリアゾル−4−イル)−オキソ(exo)−8−アザビシクロ[3.
2.1]オクト−8−イル−1−フェニルプロピルシクロペンタンカルボキサミド;N−
(1S)−3−3−(3−イソプロピル−5−メチル−4H−1,2,4−トリアゾル−
4−イル)−オキソ(exo)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル−1
−フェニルプロピル−4,4,4−トリフルオロブタンアミド;N−(1S)−3−3−
(3−イソプロピル−5−メチル−4H−1,2,4−トリアゾル−4−イル)−オキソ
(exo)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル−1−フェニルプロピル
−4,4−ジフルオロシクロヘキサンカルボキサミド;及びN−(1S)−3−3−(3
−イソプロピル−5−メチル−4H−1,2,4−トリアゾル−4−イル)−オキソ(e
xo)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル−1−(3−フルオロフェニ
ル)プロピル−4,4−ジフルオロシクロヘキサンカルボキサミドが挙げられる。
Jiang et al.による米国特許出願公開第2013/0295118号は、
ヒトC型レクチン様分子(CLL−1)の細胞外ドメインに特異的に結合する抗体を開示
しており、参照によって本明細書中に援用される。該抗体は、ガン幹細胞の増殖の抑制の
ために使用することができる。該抗体はヒト化型であってもよく、治療用化合物にコンジ
ュゲートさせてもよい。
Jain et al.による米国特許出願公開第2013/0287688号は、ガ
ン幹細胞の増殖の抑制のための抗高血圧化合物の使用を開示しており、参照によって本明
細書中に援用される。該抗高血圧化合物としては、ロサルタン、カンデサルタン、エプロ
サルタンメシル酸塩、EXP 3174、イルベサルタン、L158,809、オルメサ
ルタン、サララシン、テルミサルチン(telmisartin)、バルサルタン、アリ
スキレン、レミキレン、エナルキレン、SPP635、ベナゼプリル、カプトプリル、エ
ナラプリル、ホシノプリル、リシノプリル、モエキシプリル、ペリンドプリル、キナプリ
ル、ラミプリル、トランドラプリル、ABT−510、CVX−045、LSKL、DN
−9693及びFG−3019が挙げられる。特定の類型の抗高血圧化合物としては、ア
ンジオテンシンII受容体遮断薬、レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系の拮抗
薬、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤、トロンボスポンジン1(TSP−1)
阻害剤、トランスフォーミング増殖因子β1阻害剤、間質細胞由来増殖因子1α阻害剤又
は結合組織増殖因子(CTGF)阻害剤が挙げられる。
Schaffer et al.に対する米国特許出願公開第2013/026775
7号は、ガン幹細胞の増殖を抑制するために電離放射線と一緒に使用することができるア
ントラキノン系放射線増感剤を開示しており、参照によって本明細書中に援用される。該
アントラキノン系放射線増感剤としては、ヘキサメチルヒペリシン、ヒペリシンテトラス
ルホン酸及びテトラブロモヒペリシンが挙げられる。
Lee et al.による米国特許出願公開第2013/0237495号は、ガン
幹細胞の増殖の抑制のために使用することができるCDK阻害性ピロロピリミジノン誘導
体を開示しており、参照によって本明細書中に援用される。該誘導体はCDK1又はCD
K2阻害剤である。該誘導体としては、4−アミノ−6−ブロモ−1−((2S,3R,
4R,5S)−3,4−ジヒドロキシ−5−(ヒドロキシメチル)−テトラヒドロフラン
−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−d]ピリミジノン−5−カルボキサミド;((2
S,3R,4R,5S)−5−(4−アミノ−6−ブロモ−5−カルバモイル−1H−ピ
ロロ[2,3−d]ピリミジノン−1−イル)−3,4−ジヒドロキシ−テトラヒドロフ
ラン−2−イル)メチルイソブチレート;((2S,3R,4R,5S)−5−(4−ア
ミノ−6−ブロモ−5−カルバモイル−1H−ピノロ[2,3−d]ピリミジノン−1−
イル)−3,4−ジヒドロキシ−テトラヒドロフラン−2−イル)メチルピバレート;(
2S,3R,4S,5S)−2−(4−アミノ−6−ブロモ−5−カルバモイル−1H−
ピロロ[2,3−d]ピリミジノン−1−イル)−5−(イソブチリルオキシメチル)−
テトラヒドロフラン−3,4−ジイルジアセテート;((2S,3R,4R,5S)−5
−(4−アミノ−6−ブロモ−5−カルバモイル−1H−ピロロ[2,3−d]ピリミジ
ノン−1−イル)−3,4−ジヒドロキシ−テトラヒドロフラン−2−イル)メチルベン
ゾエート;((2S,3R,4R,5S)−5−(4−アミノ−6−ブロモ−5−カルバ
モイル−1H−ピロロ[2,3−d]ピリミジノン−1−イル)−3,4−ジヒドロキシ
−テトラヒドロフラン−2−イル)メチルプロピオネート;及び((2S,3R,4R,
5S)−5−(4−アミノ−6−ブロモ−5−カルバモイル−1H−ピノロ[2,3−d
]ピリミジノン−1−イル)−3,4−ジヒドロキシ−テトラヒドロフラン−2−イル)
メチルシクロヘキサンカルボキシレートが挙げられる。
Beusker et al.による米国特許出願公開第2013/0224227号
は、DNAアルキル化剤CC−1065の類似体及びそのコンジュゲートを開示しており
、参照によって本明細書中に援用され;該コンジュゲートは二官能性のリンカーを含むも
のであり得る。該類似体及びコンジュゲートは、ガン幹細胞の増殖を抑制するために使用
することができる。
Stull et al.に対する米国特許出願公開第2013/0224191号は
、ガン幹細胞の増殖を抑制するために使用することができるタンパク質Notumに特異
的に結合する抗体を開示しており、参照によって本明細書中に援用される。
Firestein et al.による米国特許出願公開第2013/021701
4号は、ガン幹細胞の増殖を抑制するために使用することができるCDK8拮抗薬を開示
しており、参照によって本明細書中に援用される。該CDK8拮抗薬としては、フラボピ
リドール、ABT−869、AST−487、BMS−387032/SNS032、B
IRB−796、ソラフェニブ、スタウロスポリン、コルチスタチン、コルチスタチンA
及びステロイドアルカロイド又はその誘導体が挙げられる。
Hugnot et al.による米国特許出願公開第2013/0210739号は
、ガン幹細胞の増殖を抑制するために使用することができるbHLHタンパク質及びこれ
をコードしている核酸を開示しており、参照によって本明細書中に援用される。
Yu et al.による米国特許出願公開第2013/0210024号は、ヒスト
ンメチルトランスフェラーゼEZH2の阻害によってFBOX32発現を活性化させるこ
とによるガンの処置方法、例えばガン幹細胞の増殖の抑制方法を開示しており、参照によ
って本明細書中に援用される。該EZH2阻害剤はイソリキリチゲニン又は3−デアザネ
プラノシンAであり得る。
Supuran et al.による米国特許出願公開第2013/0190396号
は、炭酸脱水酵素アイソフォームを阻害し、ガン幹細胞の増殖の抑制のために使用するこ
とができるスルホンアミドを開示しており、参照によって本明細書中に援用される。該ス
ルホンアミドとしては、4−{[(ベンジルアミノ)カルボニル]アミノ}ベンゼンスル
ホンアミド;4−{[(ベンズヒドリルアミノ)カルボニル]アミノ}ベンゼンスルホン
アミド;4−{[(4’−フルオロフェニル)カルバモイル]アミノ}ベンゼンスルホン
アミド;4−{[(4’−ブロモフェニル)カルバモイル]アミノ}ベンゼンスルホンア
ミド;4−{[(2’−メトキシフェニル)カルバモイル]アミノ}ベンゼンスルホンア
ミド;4−{[(2’−イソプロピルフェニル)カルバモイル]アミノ}ベンゼンスルホ
ンアミド;4−{[(4’−イソプロピルフェニル)カルバモイル]アミノ}ベンゼンス
ルホンアミド;4−{[(4’−n−ブチルフェニル)カルバモイル]アミノ}ベンゼン
スルホンアミド;4−{[(4’−ブトキシフェニル)カルバモイル]アミノ}ベンゼン
スルホンアミド;4−{[(4’−n−オクチルフェニル)カルバモイル]アミノ}ベン
ゼンスルホンアミド;4−{[(4’−シアノフェニル)カルバモイル]アミノ}ベンゼ
ンスルホンアミド;4−{[(2’−シアノフェニル)カルバモイル]アミノ}ベンゼン
スルホンアミド;4−{[(4’−フェノキシフェニル)カルバモイル]アミノ}ベンゼ
ンスルホンアミド;4−{[(ビフェニル−2’−イル)カルバモイル]アミノ}ベンゼ
ンスルホンアミド;4−{[(3’−ニトロフェニル)カルバモイル]アミノ}ベンゼン
スルホンアミド;4−{[(4’−メトキシ−2’−メチルフェニル)カルバモイル]ア
ミノ}ベンゼンスルホンアミド;4−[(シクロペンチルカルバモイル)アミノ]ベンゼ
ンスルホンアミド;4−{([(3’,5’−ジメチルフェニル)アミノ]カルボニルア
ミノ)}ベンゼンスルホンアミド;4−{[(2’,3’−ジヒドロ−1H−インデン−
5’−イルアミノ]カルボニルアミノ)}ベンゼンスルホンアミド;4−{[([3’,
5’−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]アミノカルボニル)アミノ]}ベンゼンス
ルホンアミド;3−(3−(4’−ヨードフェニル)ウレイド)ベンゼンスルホンアミド
;3−(3−(4’−フルオロフェニル)ウレイド)ベンゼンスルホンアミド;3−(3
−(3’−ニトロフェニル)ウレイド)ベンゼンスルホンアミド;3−(3−(4’−ア
セチルフェニル)ウレイド)ベンゼンスルホンアミド;3−(3−(2’−イソプロピル
フェニル)ウレイド)ベンゼンスルホンアミド;3−(3−(パーフルオロフェニル)ウ
レイド)ベンゼンスルホンアミド;4−(3−(4’−クロロ−2−フルオロフェニル)
ウレイド)ベンゼンスルホンアミド;4−(3−(4’−ブロモ−2’−フルオロフェニ
ル)ウレイド)ベンゼンスルホンアミド;4−(3−(2’−フルオロ−5’−ニトロフ
ェニル)ウレイド)ベンゼンスルホンアミド;及び4−(3−(2’,4’,5’−トリ
フルオロフェニル)ウレイド)ベンゼンスルホンアミドが挙げられる。
Ruiz−Opazo et al.による米国特許出願公開第2013/01775
00号は、ガン幹細胞の増殖の抑制のために使用することができるDEspRに特異的に
結合する抗体及びその断片、例えば、完全ヒト、複合化型操作ヒト型、ヒト化、モノクロ
ーナル及びポリクローナル抗体を開示しており、参照によって本明細書中に援用される。
Suarez et al.による米国特許出願公開第2013/0142808号は
、ヒト白血病阻止因子(LIF)に特異的に結合する抗体を開示しており、参照によって
本明細書中に援用され;該抗体は完全長のLIFに特異的に結合するがLIF断片には結
合せず、ガン幹細胞の増殖の抑制のために使用することができる。
Gershonによる米国特許出願公開第2013/0116224号には、ガン幹細
胞の増殖を抑制するためのドクソビルの使用が開示されており、参照によって本明細書中
に援用される。
Xu et al.による米国特許出願公開第2013/0102613号は、ガン幹
細胞の増殖を抑制するためのmTOR阻害剤の使用を開示しており、参照によって本明細
書中に援用される。mTOR阻害剤 は当技術分野で周知であり:シロリムス:テムシロ
リムス、エベロリムス;ラパミューン;リダホロリムス;AP23573(デホロリムス
);CCI−779(3−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)−2−メチルプロピオ
ン酸とのラパマイシン42−エステル);AZD8055((5−(2,4−ビス((S
)−3−メチルモルホリノ)ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−2−メトキ
シフェニル)メタノール);PKI−587(1−(4−(4−(ジメチルアミノ)ピペ
リジン−1−カルボニル)フェニル)−3−(4−(4,6−ジモルホリノ−1,3,5
−トリアジン−2−イル)フェニル)尿素);NVP−BEZ235(2−メチル−2−
{4−[3−メチル−2−オキソ−8−(キノリン−3−イル)−2,3−ジヒドロ−1
H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル]フェニル}プロパンニトリル);LY
294002((2−(4−モルホリニル)−8−フェニル−4H−1−ベンゾピラン−
4−オン);40−O−(2−ヒドロキシエチル)−ラパマイシン;ABT578(ゾタ
ロリムス);ビオリムス−7;ビオリムス−9;AP23675;AP23841;TA
FA−93;42−O−(メチル−D−グルコシルカルボニル)ラパマイシン;42−O
−[2−(メチル−D−グルコシルカルボニルオキシ)エチル]ラパマイシン;31−O
−(メチル−D−グルコシルカルボニル)ラパマイシン;42−O−(2−ヒドロキシエ
チル)−31−O−(メチル−D−グルコシルカルボニル)ラパマイシン;42−O−(
2−O−メチル−D−フルクトシルカルボニル)ラパマイシン;42−O−[2−(2−
O−メチル−D−フルクトシルカルボニルオキシ)エチル]ラパマイシン;42−O−(
2−O−メチル−L−フルクトシルカルボニル)ラパマイシン;42−O−[2−(2−
O−メチル−L−フルクトシルカルボニルオキシ)エチル]ラパマイシン;31−O−(
2−O−メチル−D−フルクトシルカルボニル)ラパマイシン;42−O−(2−ヒドロ
キシエチル)−31−O−(2−O−メチル−D−フルクトシルカルボニル)ラパマイシ
ン;31−O−(2−O−メチル−L−フルクトシルカルボニル)ラパマイシン;42−
O−(2−ヒドロキシエチル)−31−O−(2−O−メチル−L−フルクトシルカルボ
ニル)ラパマイシン;42−O−(D−アロシルカルボニル)ラパマイシン;42−O−
[2−(D−アロシルカルボニルオキシ)エチル]ラパマイシン;42−O−(L−アロ
シルカルボニル)ラパマイシン;42−O−[2−(L−アロシルカルボニルオキシ)エ
チル]ラパマイシン;31−O−(D−アロシルカルボニル)ラパマイシン;42−O−
(2−ヒドロキシエチル)−31−O−(D−アロシルカルボニル)ラパマイシン;
31−O−(L−アロシルカルボニル)ラパマイシン;42−O−(2−ヒドロキシエチ
ル)−31−O−(L−アロシルカルボニル)ラパマイシン;42−O−(D−フルクト
シルカルボニル)ラパマイシン;42−O−[2−(D−フルクトシルカルボニルオキシ
)エチル]ラパマイシン;42−O−(L−フルクトシルカルボニル)ラパマイシン;4
2−O−[2−(L−フルクトシルカルボニルオキシ)エチル]ラパマイシン;31−O
−(D−フルクトシルカルボニル)ラパマイシン;42−O−(2−ヒドロキシエチル)
−31−O−(D−フルクトシルカルボニル)ラパマイシン;31−O−(L−フルクト
シルカルボニル)ラパマイシン;42−O−(2−ヒドロキシエチル)−31−O−(L
−フルクトシルカルボニル)ラパマイシン;42−O−(D−フシトリル(fucito
lyl)カルボニル)ラパマイシン;42−O−[2−(D−フシトリルカルボニルオキ
シ)エチル]ラパマイシン;42−O−(L−フシトリルカルボニル)ラパマイシン;4
2−O−[2−(L−フシトリルカルボニルオキシ)エチル]ラパマイシン;31−O−
(D−フシトリルカルボニル)ラパマイシン;42−O−(2−ヒドロキシエチル)−3
1−O−(D−フシトリルカルボニル)ラパマイシン;31−O−(L−フシトリルカル
ボニル)ラパマイシン;42−O−(2−ヒドロキシエチル)−31−O−(L−フシト
リルカルボニル)ラパマイシン;42−O−(D−グルカリルカルボニル)ラパマイシン
;42−O−[2−(D−グルカリルカルボニルオキシ)エチル]ラパマイシン;42−
O−(D−グルコシルカルボニル)ラパマイシン;42−O−[2−(D−グルコシルカ
ルボニルオキシ)エチル]ラパマイシン;42−O−(L−グルコシルカルボニル)ラパ
マイシン;42−O−[2−(L−グルコシルカルボニルオキシ)エチル]ラパマイシン
;31−O−(D−グルカリルカルボニル)ラパマイシン;42−O−(2−ヒドロキシ
エチル)−31−O−(D−グルカリルカルボニル)ラパマイシン;31−O−(D−グ
ルコシルカルボニル)ラパマイシン;42−O−(2−ヒドロキシエチル)−31−O−
(D−グルコシルカルボニル)ラパマイシン;31−O−(L−グルコシルカルボニル)
ラパマイシン;42−O−(2−ヒドロキシエチル)−31−O−(L−グルコシルカル
ボニル)ラパマイシン;42−O−(L−ソルボシルカルボニル)ラパマイシン;42−
O−(D−ソルボシルカルボニル)ラパマイシン;31−O−(L−ソルボシルカルボニ
ル)ラパマイシン;31−O−(D−ソルボシルカルボニル)ラパマイシン;42−O−
[2−(L−ソルボシルカルボニルオキシ)エチル]ラパマイシン;42−O−[2−(
D−ソルボシルカルボニルオキシ)エチル]ラパマイシン;42−O−(2−ヒドロキシ
エチル)−31−O−(D−ソルボシルカルボニル)ラパマイシン;42−O−(2−ヒ
ドロキシエチル)−31−O−(L−ソルボシルカルボニル)ラパマイシン;42−O−
(D−ラクタリル(lactalyl)カルボニル)ラパマイシン;42−O−[2−(
D−ラクタリルカルボニルオキシ)エチル]ラパマイシン;31−O−(D−ラクタリル
カルボニル)ラパマイシン;42−O−(2−ヒドロキシエチル)−31−O−(D−ラ
クタリルカルボニル)ラパマイシン;42−O−(D−スクロシルカルボニル)ラパマイ
シン;.42−O−[2−(D−スクロシルカルボニルオキシ)エチル]ラパマイシン;
31−O−(D−スクロシルカルボニル)ラパマイシン;42−O−(2−ヒドロキシエ
チル)−31−O−(D−スクロシルカルボニル)ラパマイシン;42−O−(D−ゲン
トビオシル(gentobiosyl)カルボニル)ラパマイシン 42−O−[2−(
D−ゲントビオシルカルボニルオキシ)エチル]ラパマイシン;31−O−(D−ゲント
ビオシルカルボニル)ラパマイシン 42−O−(2−ヒドロキシエチル)−31−O−
(D−ゲントビオシルカルボニル)ラパマイシン 42−O−(D−セロビオシルカルボ
ニル)ラパマイシン;42−O−[2−(D−セロビオシルカルボニルオキシ)エチル]
ラパマイシン;31−O−(D−セロビオシルカルボニル)ラパマイシン;42−O−(
2−ヒドロキシエチル)−31−O−(D−セロビオシルカルボニル)ラパマイシン;4
2−O−(D−ツラノシルカルボニル)ラパマイシン;42−O−[2−(D−ツラノシ
ルカルボニルオキシ)エチル]ラパマイシン;31−O−(D−ツラノシルカルボニル)
ラパマイシン;42−O−(2−ヒドロキシエチル)−31−O−(D−ツラノシルカル
ボニル)ラパマイシン;42−O−(D−パラチノシルカルボニル)ラパマイシン;42
−O−[2−(D−パラチノシルカルボニルオキシ)エチル]ラパマイシン;31−O−
(D−パラチノシルカルボニル)ラパマイシン;42−O−(2−ヒドロキシエチル)−
31−O−(D−パラチノシルカルボニル)ラパマイシン;42−O−(D−イソマルト
シルカルボニル)ラパマイシン;42−O−[2−(D−イソマルトシルカルボニルオキ
シ)エチル]ラパマイシン;31−O−(D−イソマルトシルカルボニル)ラパマイシン
;42−O−(2−ヒドロキシエチル)−31−O−(D−イソマルトシルカルボニル)
ラパマイシン;42−O−(D−マルツロシルカルボニル)ラパマイシン;42−O−[
2−(D−マルツロシルカルボニルオキシ)エチル]ラパマイシン;42−O−(D−マ
ルトシルカルボニル)ラパマイシン;42−O−[2−(D−マルトシルカルボニルオキ
シ)エチル]ラパマイシン;31−O−(D−マルツロシルカルボニル)ラパマイシン;
42−O−(2−ヒドロキシエチル)−31−O−(D−マルツロシルカルボニル)ラパ
マイシン;31−O−(D−マルトシルカルボニル)ラパマイシン;42−O−(2−ヒ
ドロキシエチル)−31−O−(D−マルトシルカルボニル)ラパマイシン;42−O−
(D−ラクトシルカルボニル)ラパマイシン;42−O−[2−(D−ラクトシルカルボ
ニルオキシ)エチル]ラパマイシン;31−O−(メチル−D−ラクトシルカルボニル)
ラパマイシン;42−O−(2−ヒドロキシエチル)−31−O−(メチル−D−ラクト
シルカルボニル)ラパマイシン;42−O−(D−メリビオシルカルボニル)ラパマイシ
ン;31−O−(D−メリビオシルカルボニル)ラパマイシン;42−O−(2−ヒドロ
キシエチル)−31−O−(D−メリビオシルカルボニル)ラパマイシン;42−O−(
D−ロイクロシルカルボニル)ラパマイシン;42−O−[2−(D−ロイクロシルカル
ボニルオキシ)エチル]ラパマイシン;31−O−(D−ロイクロシルカルボニル)ラパ
マイシン;42−O−(2−ヒドロキシエチル)−31−O−(D−ロイクロシルカルボ
ニル)ラパマイシン;42−O−(D−ラフィノシルカルボニル)ラパマイシン;
42−O−[2−(D−ラフィノシルカルボニルオキシ)エチル]ラパマイシン;31−
O−(D−ラフィノシルカルボニル)ラパマイシン;42−O−(2−ヒドロキシエチル
)−31−O−(D−ラフィノシルカルボニル)ラパマイシン;42−O−(D−イソマ
ルトトリオシルカルボニル)ラパマイシン;42−O−[2−(D−イソマルトシルカル
ボニルオキシ)エチル]ラパマイシン;31−O−(D−イソマルトトリオシルカルボニ
ル)ラパマイシン;42−O−(2−ヒドロキシエチル)−31−O−(D−イソマルト
トリオシルカルボニル)ラパマイシン;42−O−(D−セロテトラオシルカルボニル)
ラパマイシン;42−O−[2−(D−セロテトラオシルカルボニルオキシ)エチル]ラ
パマイシン;31−O−(D−セロテトラオシルカルボニル)ラパマイシン;42−O−
(2−ヒドロキシエチル)−31−O−(D−セロテトラオシルカルボニル)ラパマイシ
ン;42−O−(バリオリル(valiolyl)カルボニル)ラパマイシン;42−O
−[2−(D−バリオリルカルボニルオキシ)エチル]ラパマイシン;31−O−(バリ
オリルカルボニル)ラパマイシン;42−O−(2−ヒドロキシエチル)−31−O−(
バリオリルカルボニル)ラパマイシン;42−O−(バリオロニル(valiolony
l)カルボニル)ラパマイシン;42−O−[2−(D−バリオロニルカルボニルオキシ
)エチル]ラパマイシン;31−O−(バリオロニルカルボニル)ラパマイシン;42−
O−(2−ヒドロキシエチル)−31−O−(バリオロニルカルボニル)ラパマイシン;
42−O−(バリエノリル(valienolyl)カルボニル)ラパマイシン 42−
O−[2−(D−バリエノリルカルボニルオキシ)エチル]ラパマイシン;31−O−(
バリエノリルカルボニル)ラパマイシン;42−O−(2−ヒドロキシエチル)−31−
O−(バリエノリルカルボニル)ラパマイシン;42−O−(バリエノネイル(vali
enoneyl)カルボニル)ラパマイシン;42−O−[2−(D−バリエノネイルカ
ルボニルオキシ)エチル]ラパマイシン;31−O−(バリエノネイルカルボニル)ラパ
マイシン;42−O−(2−ヒドロキシエチル)−31−O−(バリエノネイルカルボニ
ル)ラパマイシン;PI−103(3−[4−(4−モルホリニル)ピリド[3’,2’
:4,5]フロ[3,2−d]ピリミジン−2−イル]−フェノール);KU−0063
794((5−(2−((2R,6S)−2,6−ジメチルモルホリノ)−4−モルホリ
ノピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−2−メトキシフェニル)メタノール)
;PF−04691502(2−アミノ−8−((1r,4r)−4−(2−ヒドロキシ
エトキシ)シクロヘキシル)−6−(6−メトキシピリジン−3−イル)−4−メチルピ
リド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン);CH132799;RG7422
((S)−1−(4−((2−(2−アミノピリミジン−5−イル)−7−メチル−4−
モルホリノチエノ[3,2−d]ピリミジン−6−イル)メチル)ピペラジン−1−イル
)−2−ヒドロキシプロパン−1−オン);Palomid 529(3−(4−メトキ
シベンジルオキシ)−8−(1−ヒドロキシエチル)−2−メトキシ−6H−ベンゾ[c
]クロメン−6−オン);PP242(2−(4−アミノ−1−イソプロピル−1H−ピ
ラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−1H−インドル−5−オール);
XL765(N−[4−[[[3−[(3,5−ジメトキシフェニル)アミノ]−2−キ
ノキサリニル]アミノ]スルホニル]フェニル]−3−メトキシ−4−メチル−ベンズア
ミド);GSK1059615((Z)−5−((4−(ピリジン−4−イル)キノリン
−6−イル)メチレン)チアゾリジン−2,4−ジオン);PKI−587(1−(4−
(4−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−カルボニル)フェニル)−3−(4−(4,
6−ジモルホリノ−1,3,5−トリアジン−2−イル)フェニル)尿素);WAY−6
00(6−(1H−インドル−5−イル)−4−モルホリノ−1−(1−(ピリジン−3
−イルメチル)ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン);
WYE−687(メチル4−(4−モルホリノ−1−(1−(ピリジン−3−イルメチル
)ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イル)フェ
ニルカルバメート);WYE−125132(N−[4−[1−(1,4−ジオキサスピ
ロ[4.5]デス−8−イル)−4−(8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オ
クト−3−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イル]フェニル]−
N’−メチル−尿素);及びWYE−354が挙げられるが、これらに限定されるもので
はない。
Cummings et al.による米国特許出願公開第2013/0095104
号は、FZD10に特異的に結合する抗体、例えばモノクローナル抗体又はその抗原結合
断片を開示しており、参照によって本明細書中に援用される。該抗体は抗新生物剤にコン
ジュゲートさせ得る。
Li et al.による米国特許出願公開第2013/0034591号は、幹細胞
の増殖の抑制のためのナプトフラン化合物の使用を開示しており、参照によって本明細書
中に援用される。該化合物としては2−アセチル−4H,9H−ナフト[2,3−b]フ
ラン−4,9−ジオンが挙げられる。
Buchsbaum et al.による米国特許出願公開第2013/000452
1号は、ガン幹細胞の増殖の抑制のためのデスレセプター作動薬、例えばデスレセプター
抗体、例えばDR4抗体又はDR5抗体の使用を開示しており、参照によって本明細書中
に援用される。
Schimmer et al.による米国特許出願公開第2012/0329721
号は、ガン幹細胞の増殖の抑制のためのチゲサイクリンの使用を開示しており、参照によ
って本明細書中に援用される。
Kapulnik et al.による米国特許出願公開第2014/0323563
号は、ガン幹細胞の増殖の抑制のためのストリゴラクトン及びストリゴラクトン類似体の
使用を開示しており、参照によって本明細書中に援用される。
Maltese et al.による米国特許出願公開第2014/0322128号
は、Methuosisの誘導によるガン幹細胞の増殖の抑制に有用な化合物を開示して
おり、参照によって本明細書中に援用される。該化合物としては、トランス−3−(2−
メチル−1H−インドル−3−イル)−1−(4−ピリジニル)−2−プロペン−1−オ
ン;トランス−3−(1H−インドル−3−イル)−1−フェニル−2−プロペン−1−
オン;トランス−3−(1H−インドル−3−イル)−1−(2−ピリジニル)−2−プ
ロペン−1−オン;トランス−3−(1H−インドル−3−イル)−1−(3−ピリジニ
ル)−2−プロペン−1−オン;トランス−3−(1H−インドル−3−イル)−1−(
4−ピリジニル)−2−プロペン−1−オン;トランス−3−(5−メトキシ−1H−イ
ンドル−3−イル)−1−(4−ピリジニル)−2−プロペン−1−オン;トランス−3
−(5−フェニルメトキシ−1H−インドル−3−イル)−1−(4−ピリジニル)−2
−プロペン−1−オン;トランス−3−(5−ヒドロキシ−1H−インドル−3−イル)
−1−(4−ピリジニル)−2−プロペン−1−オン;トランス−3−(5−メトキシ−
1H−インドル−3−イル)−1−(3−ピリジニル)−2−プロペン−1−オン;トラ
ンス−3−(5−メトキシ−1H−インドル−3−イル)−1−(ピラジン)−2−プロ
ペン−1−オン;トランス−3−(5−メトキシ−2−メチル−1H−インドル−3−イ
ル)−1−(4−ピリジニル)−2−プロペン−1−オン;トランス−3−(5−メトキ
シ−1−メチル−インドル−3−イル)−1−(4−ピリジニル)−2−プロペン−1−
オン;トランス−3−(5−ヒドロキシ−1H−インドル−3−イル)−1−(4−ピリ
ジニル)−2−プロペン−1−オン;トランス−3−[5−((4−メチルベンゾエート
)メトキシ)−1H−インドル−3−イル)]−1−(4−ピリジニル)−2−プロペン
−1−オン;及びトランス−3−[5−((4−カルボキシフェニル)−メトキシ)−1
H−インドル−3−イル)]−1−(4−ピリジニル)−2−プロペン−1−オンが挙げ
られる。
本発明の別の局面は、NSCLC又はGBMの処置のための置換ヘキシトール誘導体を
使用する準最適に投与された薬物療法の有効性を改善するために及び/又は副作用を低減
するための組成物であって:
(i)治療的に有効量の改良された置換ヘキシトール誘導体又は置換ヘキシトール誘導
体もしくは改良された置換ヘキシトール誘導体の誘導体、類似体もしくはプロドラッグ(
ここで、該改良された置換ヘキシトール誘導体又は該置換ヘキシトール誘導体もしくは改
良された置換ヘキシトール誘導体の該誘導体、類似体もしくはプロドラッグは、未改良の
置換ヘキシトール誘導体に比し、NSCLC又はGBMの処置に対して増加された治療的
有効性又は低減された副作用を有する);
(ii)組成物であって:
(a)治療的に有効量の置換ヘキシトール誘導体、改良された置換ヘキシトール誘導
体、又は置換ヘキシトール誘導体もしくは改良された置換ヘキシトール誘導体の誘導体、
類似体もしくはプロドラッグ;及び
(b)少なくとも一つの付加的な治療薬である、化学増感を受けた治療薬、化学増強
を受けた治療薬、希釈剤、賦形剤、溶媒系、薬物送達システム、骨髄抑制に反作用する薬
剤又は該置換ヘキシトールの血液脳関門通過能を増大させる薬剤を含む組成物(ここで、
該組成物は、未改良の置換ヘキシトール誘導体に比し、NSCLC又はGBMの処置に対
して増加された治療的有効性又は低減された副作用を有する);
(iii)剤形に組み込まれた治療的に有効量の置換ヘキシトール誘導体、改良された
置換ヘキシトール誘導体又は置換ヘキシトール誘導体もしくは改良された置換ヘキシトー
ル誘導体の誘導体、類似体もしくはプロドラッグ(ここで、該剤形に組み込まれた該置換
ヘキシトール誘導体、該改良された置換ヘキシトール誘導体又は該置換ヘキシトール誘導
体もしくは改良された置換ヘキシトール誘導体の該誘導体、類似体もしくはプロドラッグ
は、未改良の置換ヘキシトール誘導体に比し、NSCLC又はGBMの処置に対して増加
された治療的有効性又は低減された副作用を有する);
(iv)用量キット及びパッケージングに組み込まれた治療的に有効量の置換ヘキシト
ール誘導体、改良された置換ヘキシトール誘導体又は置換ヘキシトール誘導体もしくは改
良された置換ヘキシトール誘導体の誘導体、類似体もしくはプロドラッグ(ここで、該用
量キット及びパッケージングに組み込まれた該置換ヘキシトール誘導体、該改良された置
換ヘキシトール誘導体又は該置換ヘキシトール誘導体もしくは改良された置換ヘキシトー
ル誘導体の該誘導体、類似体もしくはプロドラッグは、未改良の置換ヘキシトール誘導体
に比し、NSCLC又はGBMの処置に対して増加された治療的有効性又は低減された副
作用を有する);並びに
(v)バルク製剤改善を受けた治療的に有効量の置換ヘキシトール誘導体、改良された
置換ヘキシトール誘導体又は置換ヘキシトール誘導体もしくは改良された置換ヘキシトー
ル誘導体の誘導体、類似体もしくはプロドラッグ(ここで、該バルク製剤改善を受けた該
置換ヘキシトール誘導体、該改良された置換ヘキシトール誘導体又は該置換ヘキシトール
誘導体もしくは改良された置換ヘキシトール誘導体の該誘導体、類似体もしくはプロドラ
ッグは、未改良の置換ヘキシトール誘導体に比し、NSCLC又はGBMの処置に対して
増加された治療的有効性又は低減された副作用を有する)、
からなる群より選択される代替物を含む組成物である。
上記に詳述したように、一般的に、未改良の置換ヘキシトール誘導体は、ジアンヒドロ
ガラクチトール、ジアンヒドロガラクチトールの誘導体、ジアセチルジアンヒドロガラク
チトール、ジアセチルジアンヒドロガラクチトールの誘導体、ジブロモズルシトール及び
ジブロモズルシトールの誘導体からなる群より選択される。好ましくは、未改良の置換ヘ
キシトール誘導体はジアンヒドロガラクチトールである。
択一例の1つにおいて、該組成物は:
(i)置換ヘキシトール誘導体;並びに
(ii)以下の:
(a)トポイソメラーゼ阻害剤;
(b)疑似ヌクレオシド;
(c)疑似ヌクレオチド;
(d)チミジル酸シンセターゼ阻害剤;
(e)シグナル伝達阻害剤;
(f)シスプラチン又は白金類似体;
(g)単官能性のアルキル化剤;
(h)二官能性のアルキル化剤;
(i)ジアンヒドロガラクチトールと異なる場所のDNAを損傷させるアルキル化剤;
(j)抗チューブリン剤;
(k)代謝拮抗剤;
(l)ベルべリン;
(m)アピゲニン;
(n)アモナフィド;
(o)コルヒチン又は類似体;
(p)ゲニステイン;
(q)エトポシド;
(r)シタラビン;
(s)カンプトテシン;
(t)ビンカアルカロイド;
(u)5−フルオロウラシル;
(v)クルクミン;
(w)NF−κB阻害剤;
(x)ロスマリン酸;
(y)ミトグアゾン;
(z)テトランドリン;
(aa)テモゾロミド;
(ab)VEGF阻害剤;
(ac)ガンワクチン;
(ad)EGFR阻害剤;
(ae)チロシンキナーゼ阻害剤;
(af)ポリ(ADPリボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害剤;
(ag)ALK阻害剤;及び
(ah)ガン幹細胞の増殖を抑制する薬剤
からなる群より選択される付加的な治療薬
を含む薬物混合を含むものである。
別の択一例では、該組成物は:
(i)置換ヘキシトール誘導体;並びに
(ii)以下の:
(a)トポイソメラーゼ阻害剤;
(b)疑似ヌクレオシド;
(c)疑似ヌクレオチド;
(d)チミジル酸シンセターゼ阻害剤;
(e)シグナル伝達阻害剤;
(f)シスプラチン又は白金類似体;
(g)アルキル化剤;
(h)抗チューブリン剤;
(i)代謝拮抗剤;
(j)ベルべリン;
(k)アピゲニン;
(l)アモナフィド;
(m)コルヒチン又は類似体;
(n)ゲニステイン;
(o)エトポシド;
(p)シタラビン;
(q)カンプトテシン;
(r)ビンカアルカロイド;
(s)トポイソメラーゼ阻害剤;
(t)5−フルオロウラシル;
(u)クルクミン;
(v)NF−κB阻害剤;
(w)ロスマリン酸;
(x)ミトグアゾン;
(y)テトランドリン;
(z)チロシンキナーゼ阻害剤;
(aa)EGFRの阻害剤;及び
(ab)PARPの阻害剤
からなる群より選択される化学増感を受けた治療薬
を含むものであり;
ここで、該置換ヘキシトール誘導体は化学増感剤として作用する。
さらに別の択一例では、該組成物は:
(i)置換ヘキシトール誘導体;並びに
(ii)以下の:
(a)トポイソメラーゼ阻害剤;
(b)疑似ヌクレオシド;
(c)疑似ヌクレオチド;
(d)チミジル酸シンセターゼ阻害剤;
(e)シグナル伝達阻害剤;
(f)シスプラチン又は白金類似体;
(g)アルキル化剤;
(h)抗チューブリン剤;
(i)代謝拮抗剤;
(j)ベルべリン;
(k)アピゲニン;
(l)アモナフィド;
(m)コルヒチン又は類似体;
(n)ゲニステイン;
(o)エトポシド;
(p)シタラビン;
(q)カンプトテシン;
(r)ビンカアルカロイド;
(s)5−フルオロウラシル;
(t)クルクミン;
(u)NF−κB阻害剤;
(v)ロスマリン酸;
(w)ミトグアゾン;
(x)テトランドリン;
(y)チロシンキナーゼ阻害剤;
(z)EGFRの阻害剤;及び
(aa)PARPの阻害剤
からなる群より選択される化学増強を受けた治療薬
を含むものであり;
ここで、該置換ヘキシトール誘導体は化学増強剤として作用する。
また別の択一例では、置換ヘキシトール誘導体はバルク製剤改善を受けており、該バル
ク製剤改善は:
(a)塩の生成;
(b)同種の結晶構造としての調製;
(c)純異性体としての調製;
(d)増加された純度;
(e)より少ない残渣溶媒容量での調製;及び
(f)より少ない残渣重金属容量での調製
からなる群より選択される。
さらに別の択一例では、該組成物は置換ヘキシトール誘導体並びに希釈剤を含むもので
あり、該希釈剤は:
(a)乳剤;
(b)ジメチルスルホキシド(DMSO);
(c)N−メチルホルムアミド(NMF)
(d)DMF;
(e)エタノール;
(f)ベンジルアルコール;
(g)注射用デキストロース含有水;
(h)クレモフォア;
(i)シクロデキストリン;及び
(j)PEG
からなる群より選択される。
さらに別の択一例では、該組成物は置換ヘキシトール誘導体並びに溶媒系を含むもので
あり、該溶媒系は:
(a)乳剤;
(b)ジメチルスルホキシド(DMSO);
(c)N−メチルホルムアミド(NMF)
(d)DMF;
(e)エタノール;
(f)ベンジルアルコール;
(g)注射用デキストロース含有水;
(h)クレモフォア;
(i)シクロデキストリン;及び
(j)PEG
からなる群より選択される。
また別の択一例では、該組成物は、置換ヘキシトール誘導体並びに賦形剤を含むもので
あり、ここで、該賦形剤は:
(a)マンニトール;
(b)アルブミン;
(c)EDTA;
(d)亜硫酸水素ナトリウム;
(e)ベンジルアルコール;
(f)炭酸塩緩衝液;及び
(g)リン酸緩衝液
からなる群より選択される。
さらに別の択一例では、置換ヘキシトール誘導体は:
(a)錠剤;
(b)カプセル;
(c)局所ゲル;
(d)局所クリーム;
(e)パッチ;
(f)坐剤;及び
(g)凍結乾燥製剤
からなる群より選択される剤形に組み込まれる。
また別の択一例では、置換ヘキシトール誘導体は、光から保護するための琥珀小瓶及び
保存可能期間安定性を改善するための特殊コーティングを有する栓からなる群より選択さ
れる用量キット及びパッケージングに組み込まれる。上記のように、該用量キット及びパ
ッケージングは、使用の詳細が示されるようにラベル表示してもよく、1種類又は1種類
より多くの治療的に活性な薬剤を含有させてもよく;1種類より多くの治療薬を含める場
合、この2種類以上の治療薬は合わせてもよく、別々にパッケージングしてもよい。
さらに別の択一例では、該組成物は置換ヘキシトール誘導体並びに:
(a)ナノ結晶;
(b)生体内分解性ポリマ;
(c)リポソーム;
(d)持続放出注射可能ゲル;及び
(e)ミクロスフェア
からなる群より選択される薬物送達システムを含むものである。
さらに別の択一例では、置換ヘキシトール誘導体は:
(a)ポリマ系;
(b)ポリ乳酸;
(c)ポリグリコリド;
(d)アミノ酸;
(e)ペプチド;及び
(f)多価結合体
からなる群より選択される薬物複合体での組成物中に存在する。
また別の択一例では、該治療薬は改良された置換ヘキシトール誘導体であるとともに、
該改良は:
(a)親油性を増加又は減少させるための側鎖の改変;
(b)反応性、電子親和力及び結合能からなる群より選択される特性を改変するための
さらなる化学官能性の付加;及び
(c)塩形態の改変
からなる群より選択される。
さらに別の択一例では、置換ヘキシトール誘導体はプロドラッグシステムの形態であり
、該プロドラッグシステムは:
(a)酵素感受性エステルの使用;
(b)二量体の使用;
(c)シッフ塩基の使用;
(d)ピリドキサル錯体の使用;及び
(e)カフェイン錯体の使用
からなる群より選択される。
また別の択一例では、該組成物は、置換ヘキシトール誘導体並びに多剤システムを形成
するための少なくとも一つの付加的な治療薬を含むものであり、該少なくとも一つの付加
的な治療薬は:
(a)多剤耐性の阻害剤;
(b)特定薬剤耐性阻害剤;
(c)選択的酵素の特異的阻害剤;
(d)シグナル伝達阻害剤;
(e)修復酵素の阻害剤;及び
(f)重複する副作用を有さないトポイソメラーゼ阻害剤
からなる群より選択される。
また別の択一例では、該組成物は、置換ヘキシトール誘導体並びに上記のような骨髄抑
制に対して反作用させるための薬剤を含むものである。一般的に、骨髄抑制に対して反作
用させるための薬剤はジチオカルバメートである。
また別の択一例では、該組成物は、置換ヘキシトール誘導体並びに上記のような該置換
ヘキシトールの血液脳関門通過能を増大させる薬剤を含むものである。一般的に、該置換
ヘキシトールの血液脳関門通過能を増大させる薬剤は:
(a)式(D−III)の構造のキメラペプチド:
(式中:(A)Aはソマトスタチン、甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)、バ
ソプレシン、αインターフェロン、エンドルフィン、ムラミルジペプチド又はACTH
4−9類似体であり;(B)Bはインスリン、IGF−I、IGF−II、トランスフェ
リン、カチオン型(塩基性)アルブミンもしくはプロラクチンであるか;又はAとB間の
橋架けをコンジュゲートしているジスルフィドが、下位の式(D−III(a))の橋架
けで置き換えられている式(D−III)の構造のキメラペプチドであり:
ここで、該橋架けは、システアミン及びEDACを橋架け試薬として用いて形成されて
いるか;又はAとB間の橋架けをコンジュゲートしているジスルフィドが、下位の式(D
−III(b))の橋架けで置き換えられている式(D−III)の構造のキメラペプチ
ドであり:
ここで、該橋架けは、グルタルアルデヒドを橋架け試薬として用いて形成されている)

(b)内部にインスリン、トランスフェリン、抗受容体モノクローナル抗体、カチオン
型タンパク質及びレクチンからなる群より選択されるタンパク質を含むアビジン−ビオチ
ン−薬剤複合体を形成するためにビオチン化置換ヘキシトール誘導体に結合させたアビジ
ン又はアビジン融合タンパク質のいずれかを含む組成物;
(c)ペグ化されており、置換ヘキシトール誘導体が組み込まれている中性リポソーム
(ここで、このポリエチレングリコール鎖は少なくとも一つの輸送性ペプチド又は標的化
薬剤にコンジュゲートされている);
(d)置換ヘキシトール誘導体に連結させたヒトインスリン受容体にアビジン−ビオチ
ン結合を介して結合するヒト化マウス抗体;及び
(e)第1セグメント及び第2セグメントを含む融合タンパク質:第1セグメントは細
胞表面上の抗原を認識する抗体の可変領域を含むものであり、該細胞は、該抗体の該可変
領域との結合後、抗体−受容体媒介性エンドサイトーシスを受け、及び、必要に応じて、
さらに、抗体の定常領域の少なくとも一つのドメインを含み;第2セグメントは、アビジ
ン、アビジンムテイン、化学修飾アビジン誘導体、ストレプトアビジン、ストレプトアビ
ジンムテイン及び化学修飾ストレプトアビジン誘導体からなる群より選択されるタンパク
質ドメインを含むものであり、ここで、該融合タンパク質は該置換ヘキシトールに、ビオ
チンとの共有結合によって連結される、
からなる群より選択される薬剤である。
さらに別の択一例では、該組成物は、置換ヘキシトール誘導体並びにガン幹細胞の増殖
を抑制する薬剤を含むものであり、ガン幹細胞の増殖を抑制する該薬剤は:(1)ナフト
キノン;(2)VEGF−DLL4二重特異性抗体;(3)ファルネシルトランスフェラ
ーゼ阻害剤;(4)γ−セクレターゼ阻害剤;(5)抗TIM3抗体;(6)タンキラー
ゼ阻害剤;(7)タンキラーゼ阻害剤以外のWnt経路阻害剤;(8)カンプトテシン結
合部分コンジュゲート;(9)Notch1結合剤(抗体を含む);(10)オキサビシ
クロヘプタン及びオキサビシクロヘプテン;(11)ミトコンドリア電子伝達系又はミト
コンドリアトリカルボン酸回路の阻害剤;(12)Axl阻害剤;(13)ドパミン受容
体拮抗薬;(14)抗RSPO1抗体;(15)ヘッジホッグ経路の阻害剤又はモジュレ
ータ;(16)コーヒー酸の類似体及び誘導体;(17)Stat3阻害剤;(18)G
RP−94結合抗体;(19)フリズルド受容体ポリペプチド;(20)切断性結合を有
するイムノコンジュゲート;(21)ヒトプロラクチン、成長ホルモン又は胎盤性ラクト
ゲン;(22)抗プロミニン−1抗体;(23)N−カドヘリンに特異的に結合する抗体
;(24)DR5作動薬;(25)抗DLL4抗体又はその結合断片;(26)GPR4
9に特異的に結合する抗体;(27)DDR1結合剤;(28)LGR5結合剤;(29
)テロメラーゼ活性化化合物;(30)フィンゴリモド+抗CD74抗体又はその断片;
(31)CD47のSIPRα又はCD47模倣物との結合を妨げる抗体;(32)PI
−3キナーゼの阻害のためのチエノピラノンキナーゼ阻害剤;(33)ガン幹細胞結合ペ
プチド;(34)ジフテリア毒素−インターロイキン3コンジュゲート;(35)ヒスト
ン脱アセチル化酵素の阻害剤;(36)プロゲステロン又はその類似体;(37)Not
ch2の負の調節領域(NRR)に結合する抗体;(38)HGFINの阻害剤;(39
)免疫療法用ペプチド;(40)CSCPK又は関連キナーゼの阻害剤;(41)α−ヘ
リックス模倣物としてのイミダゾ[1,2−a]ピラジン誘導体;(42)バリアントヘ
テロ核リボヌクレオタンパク質G(HnRNPG)のエピトープに指向される抗体;(4
3)TES7抗原に結合する抗体;(44)ILR3のαサブユニットに結合する抗体;
(45)イフェンプロジル酒石酸塩及び同様の活性を有する他の化合物;(46)SAL
L4に結合する抗体;(47)Notch4に結合する抗体;(48)NBR1とCep
55の両方に結合する二重特異性抗体;(49)Smo阻害剤;(50)インターロイキ
ン−1受容体1をブロック又は阻害するペプチド;(51)CD47又はCD19に特異
的な抗体;(52)ヒストンメチルトランスフェラーゼ阻害剤;(53)Lg5に特異的
に結合する抗体;(54)EFNA1に特異的に結合する抗体;(55)フェノチアジン
誘導体;(56)HDAC阻害剤+AKT阻害剤;(57)ガン幹系統特異的細胞表面抗
原幹細胞マーカーに結合するリガンド;(58)Notch受容体作動薬;(59)ヒト
METに結合する結合剤;(60)PDGFR−β阻害剤;(61)ヒストン脱メチル化
酵素活性を有するピラゾロ化合物;(62)複素環式置換3−ヘテロアリイデニル−2−
インドリノン誘導体;(63)アルブミン結合性アルギニンデイミナーゼ融合タンパク質
;(64)p53を再活性化させる水素結合代替ペプチド及びペプチド模倣物;(65)
抗体にコンジュゲートさせた2−ピロリノドキソルビシンのプロドラッグ;(66)ター
ゲット積み荷タンパク質;(67)ビサコジル及びその類似体;(68)N−環状アミ
ン−N−置換フェニルビグアニド誘導体;(69)ファイブリン−3タンパク質;(7
0)SCFSkp2のモジュレータ;(71)Slingshot−2の阻害剤;(72
)DCLK1タンパク質に特異的に結合するモノクローナル抗体;(73)ヒッポ経路を
調節する抗体又は可溶性受容体;(74)CDK8及びCDK19の選択的阻害剤;(7
5)IL−17に特異的に結合する抗体及び抗体断片;(76)FRMD4Aに特異的に
結合する抗体;(77)ErbB−3受容体に特異的に結合するモノクローナル抗体;(
78)ヒトRSPO3に特異的に結合し、β−カテニン活性を調節する抗体;(79)4
,9−ジヒドロキシ−ナフト[2,3−b]フランのエステル;(80)CCR5拮抗薬
;(81)ヒトC型レクチン様分子(CLL−1)の細胞外ドメインに特異的に結合する
抗体;(82)抗高血圧化合物;(83)アントラキノン系放射線増感剤+電離放射線;
(84)CDK阻害性ピロロピリミジノン誘導体;(85)CC−1065の類似体及び
そのコンジュゲート;(86)タンパク質Notumに特異的に結合する抗体;(87)
CDK8拮抗薬;(88)bHLHタンパク質及びこれをコードしている核酸;(89)
ヒストンメチルトランスフェラーゼEZH2の阻害剤;(90)炭酸脱水酵素のアイソフ
ォームを阻害するスルホンアミド;(91)DEspRに特異的に結合する抗体;(92
)ヒト白血病阻止因子(LIF)に特異的に結合する抗体;(93)ドクソビル;(94
)mTORの阻害剤;(95)FZD10に特異的に結合する抗体;(96)ナプトフラ
ン;(97)デスレセプター作動薬;(98)チゲサイクリン;(99)ストリゴラクト
ン及びストリゴラクトン類似体;並びに(100)Methuosisを誘導する化合物
からなる群より選択される。
本発明に係る医薬組成物がプロドラッグを含む場合、該プロドラッグ及び化合物の活性
代謝物は、当技術分野において公知の通常技術を用いて同定されてもよい。例えば、Be
rtolini et al.,J.Med.Chem.,40,2011−2016(
1997);Shan et al.,J.Pharm.Sci.,86(7),765
−767;Bagshawe,Drug Dev.Res.,34,220−230(1
995);Bodor,Advances in Drug Res.,13,224−
331(1984);Bundgaard,Design of Prodrugs(E
lsevier Press 1985);Larsen,Design and Ap
plication of Prodrugs,Drug Design and De
velopment(Krogsgaard−Larsen et al.編,Harw
ood Academic Publishers,1991);Dear et al
.,J.Chromatogr.B,748,281−293(2000);Sprau
l et al.,J.Pharmaceutical & Biomedical A
nalysis,10,601−605(1992);及びProx et al.,X
enobiol.,3,103−112(1992)を参照のこと。
本発明に係る医薬組成物中の薬理活性化合物が十分に酸性の官能基、十分に塩基性の官
能基、又は十分に酸性の官能基と十分に塩基性の官能基の両方を有する場合、このような
基(1つ又は複数)は、それに応じて、薬学的に受容可能な塩を形成するために、任意の
多数の無機塩基又は有機塩基、並びに、無機及び有機酸を反応することができる。例示的
な薬学的に受容可能な塩として、硫酸塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜硫酸塩、重亜硫酸塩
、リン酸塩、リン酸一水素、リン酸二水素、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、塩化物、臭化
物、ヨウ化物、酢酸塩、プロピオン酸塩、デカン酸塩、カプリル酸塩、アクリレート、ギ
酸塩、イソ酪酸塩、カプリル酸塩、ヘプタン酸塩、プロピオール酸塩、シュウ酸塩、マロ
ン酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、セバシン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、ブチン
−1,4−ジオエート、ヘキシン−1,6−ジオエート、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩
、安息香酸メチル、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシベンゾエート、メトキシベンゾエー
ト、フタル酸塩、スルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩、フェニル酢酸、フェニルプロピ
オン酸、フェニル酪酸、クエン酸塩、乳酸塩、β−ヒドロキシ酪酸塩、グリコール酸塩、
酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、プロパンスルホン酸、ナフタレン−1−スルホン酸塩、
ナフタレン−2−スルホン酸塩及びマンデル酸塩を含む塩等の、無機酸、有機酸又は無機
塩基と、薬理活性化合物との反応によって調製される塩が挙げられる。薬理活性化合物が
一以上の塩基性官能基を有する場合、所望の薬学的に受容可能な塩は、当技術分野におい
て利用可能な任意の適切な方法、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無
機酸を用いた遊離塩基の処理、酢酸、マレイン酸、コハク酸、マンデル酸、フマル酸、マ
ロン酸、ピルビン酸、シュウ酸、グリコール酸、サリチル酸等の有機酸、グルクロン酸、
ガラクツロン酸等のピラノシジル酸、クエン酸又は酒石酸等のα−ヒドロキシ酸、アスパ
ラギン酸又はグルタミン酸等のアミノ酸、安息香酸又は桂皮酸等の芳香族酸、p−トルエ
ンスルホン酸又はエタンスルホン酸等のスルホン酸等を用いた遊離塩基の処理によって調
製されてもよい。薬理活性化合物が一以上の酸性官能基を有する場合、望ましい薬学的に
受容可能な塩は、当技術分野において利用可能な任意の適切な方法、例えば、アミン(第
1級、第2級又は第3級)、アルカリ金属水酸化物又はアルカリ土類金属水酸化物等の無
機又は有機塩基を用いた遊離酸の処理等によって調製されてもよい。例示的な適切な塩と
して、グリシン及びアルギニン等のアミノ酸、アンモニア、第1級、第2級及び第3級ア
ミン、及びピペリジン、モルホリン及びピペラジン等の環状アミンに由来する有機塩、並
びに、ナトリウム、カルシウム、カリウム、マグネシウム、マンガン、鉄、銅、亜鉛、ア
ルミニウム及びリチウムに由来する無機塩が挙げられる。
固形である薬剤の場合、本発明の化合物及び塩は、異なる結晶又は多形相で存在しても
よく、それらの全ては、本発明の範囲内及び既定の製法であることを意図されていること
を、当業者によって理解される。
発明に係る医薬組成物の単位用量中に含められる所与の薬理活性物質、例えば置換ヘキ
シトール誘導体、例えば上記のようなジアンヒドロガラクチトール又はジアンヒドロガラ
クチトールの類似体もしくは誘導体の量は、具体的な化合物、病状及びその重症度、処置
を必要とする対象者の同定(例えば、体重)等の要素に依存して変化するが、それでもな
お、当業者によって常套的に決定されることができる。一般的に、そのような医薬組成物
は、治療的に有効量の薬理活性物質、及び不活性の薬学的に受容可能な担体又は希釈剤を
含むものである。一般的に、このような組成物は、経口投与又は非経口投与等の選択され
た投与経路に適切な単位剤形に調製される。上記の薬理活性物質は、活性成分としての治
療的に有効量のそのような薬理活性物質と、適切な医薬用担体又は希釈剤とを従来の手順
に従って合わせることによって調製された従来の剤形において投与されることができる。
このような手順は、望ましい製剤に適切な成分の混合、造粒及び圧縮又は溶解を含むもの
であり得る。使用される医薬用担体は、固体又は液体のいずれかであり得る。固形担体の
例示は、乳糖、ショ糖、タルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、アカシア、ステアリン酸マ
グネシウム、ステアリン酸等である。液状担体の例示は、シロップ、ピーナッツオイル、
オリーブオイル、水等である。同様に、担体又は希釈剤は、モノステアリン酸グリセリン
又はジステアリン酸グリセリル単独で、或いは、ワックス、エチルセルロース、ヒドロキ
シプロピルメチルセルロース、メタクリル酸メチル等との併用等の当技術分野において公
知の遅延物質又は徐放性物質を含んでもよい。様々な医薬品形態が使用されることができ
る。従って、固形担体が使用される場合、製剤は、錠剤化されるか、粉末状で又はペレッ
ト状で硬ゼラチンカプセルに入れられるか、或いは、トローチ又は口内錠の形態であり得
る。固形担体の量は変化してもよいが、一般的には、約25ミリグラム〜約1グラムであ
ろう。液状担体が使用される場合、製剤は、シロップ、乳剤、軟ゼラチンカプセル、無菌
の注射剤、或いはアンプル又は薬瓶中の懸濁液、若しくは、非水液体の懸濁液の形態であ
ろう。
安定した水溶性剤形を得るために、上述の薬理活性物質の薬学的に受容可能な塩は、コ
ハク酸又はクエン酸の0.3M溶液等の有機又は無機酸の水溶液中に溶解される。可溶性
の塩形態が利用可能でない場合、薬剤は、適切な共溶媒又は共溶媒の組み合わせ中に溶解
されてもよい。適切な共溶媒の例として、総容量の0〜60%の範囲の濃度の、アルコー
ル、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール300、ポリソルベート80、グリ
セリン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。例示的な一実施形態では、
化学式Iの化合物はDMSO中に溶解され、水で希釈される。組成物はまた、水又は等張
食塩水或いはデキストロース溶液等の適切な水性媒体中の活性成分の塩形態の溶液状であ
ってもよい。
本発明の組成物において使用される薬剤の実際の用量は、使用される特定の複合体、処
方される特定の組成物、投与方法及び特定部位、宿主及び疾患及び/又は処置される状態
に応じて異なることは認識されよう。本発明の医薬組成物中の活性成分の実際の投与量レ
ベルは、対象者に毒性を有することなく特定の対象者、組成物、及び投与方法に対する望
ましい治療反応を獲得するのに有効な活性成分の量が得られるように変更されることがで
きる。選択された投与量レベルは、特定の治療薬の活性、投与経路、投与期間、使用され
る特定化合物の排出率、状態の重症度、対象者に影響を与える他の健康上の問題、及び対
象者の肝臓及び腎臓機能の状態を含む種々の薬物動態学的要因に依存する。選択された投
与量レベルはまた、処置の持続期間、他の薬物、使用される特定の治療薬と組み合わせて
使用される化合物及び/又は物質並びに、処置される対象者の年齢、体重、状態、総体的
な健康及び既往歴等の要素にも依存する。最適用量を決定するための方法は、当技術分野
において、例えば、Remington:The Science and Pract
ice of Pharmacy,Mack Publishing Co.,第20版
,2000に記載されている。所与の条件の組での最適用量は、薬物に対する実験データ
を考慮した従来の用量決定試験を用いて当業者によって確認されることができる。経口投
与のために、一般的に使用される例示的な日用量は、適切な間隔で繰り返される一連の処
置過程を伴って、体重の1キログラム当たり約0.001〜約3000mgである。幾つ
かの実施形態において、日用量は、体重の1キログラム当たり約1〜3000mgである
。他の用量は上記のとおりである。
患者の一般的な日用量は、1日に1回又は2回処方される場合、約500mg〜約30
00mgの間のいずれかであり、例えば、3000mgが1日2回、6000mgの総投
与量で処方されることができる。一実施形態において、投与量は約1000〜約3000
mgである。別の実施形態では、用量は約1500〜約2800mgである。他の実施形
態では、用量は約2000〜約3000mgである。一般的に用量は約1mg/m〜約
40mg/mである。好ましくは、用量は約5mg/m〜約25mg/mである。
用量のさらなる択一例は、投与及び用量変更のスケジュールに関して上記のとおりである
。用量は、治療反応に応じて変更してもよい。
対象者における血漿濃度は約100μM〜約1000μMであり得る。幾つかの実施形
態において、血漿濃度は約200μM〜約800μMであり得る。他の実施形態では、該
濃度は約300μM〜約600μMである。さらに他の実施形態では、血漿濃度は約40
0〜約800μMであり得る。別の択一例では、血漿濃度は約0.5μM〜約20μM、
一般的に1μM〜約10μMであり得る。プロドラッグの投与は、一般的に、体重レベル
で処方され、十分に活性型の体重レベルと化学的に等価である。
本発明の組成物は、医薬組成物を調製するための一般的に知られた技術を用いて、例え
ば、混合、溶解、造粒、糖衣生成、粉状(ゲル状)化(levigating)、乳化、
カプセル化、封入又は凍結乾燥等の従来の技術によって製造されてもよい。医薬組成物は
、一以上の生理学的に受容可能な担体を用いる従来の方式で製剤されてもよく、一以上の
生理学的に受容可能な担体は、製剤中への活性化合物の処理を促進する薬学的に使用可能
な賦形剤及び助剤から選択され得る。
適正な製剤は、選択される投与経路に依存する。注射用に、本発明の薬剤は水溶液中で
、好ましくは、ハンクス液、リンガー液又は生理食塩水緩衝液等の生理学的に適合性のあ
る緩衝液中で製剤されてもよい。経粘膜投与用に、透過すべき障壁に適切な浸透剤が製剤
中に使用される。そのような浸透剤は、一般的に当技術分野において公知である。
経口投与用に、該化合物は、活性化合物と当技術分野において公知の薬学的に受容可能
な担体とを合わせることによって容易に製剤されることができる。そのような担体によっ
て、本発明の化合物は、処置される患者による経口摂取のための錠剤、丸薬、糖衣錠、カ
プセル、液体、ゲル、シロップ、スラリ、溶液、懸濁液等として製剤されることができる
。経口使用のための医薬品は、活性成分(薬剤)と混合状態の固形賦形剤を用いて、必要
に応じて、錠剤又は糖衣錠の核を得るために、得られる混合物を必要に応じて摩砕すると
ともに、適切な助剤を添加後に顆粒の混合物を加工することで得られることができる。好
適な賦形剤として:乳糖、ショ糖、マンニトール又はソルビトールを含む糖類等の充填剤
;及びセルロース調製物、例えば、トウモロコシでんぷん、小麦のでんぷん、米でんぷん
、ジャガイモでんぷん、ゼラチン、ガム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチル
−セルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム又はポリビニルピロリドン(PV
P)が挙げられる。必要に応じて、架橋ポリビニルピロリドン、寒天、或いはアルギン酸
又はアルギン酸ナトリウム等のその塩等の崩壊剤が添加されてもよい。
糖衣錠の核には適切なコーティングが施される。この目的のために、アラビアゴム、ポ
リビニルピロリドン、カルボポールゲル、ポリエチレングリコール及び/又は二酸化チタ
ン、ラッカー溶液、及び適切な有機溶媒又は溶媒混合物を必要に応じて含み得る濃縮糖溶
液が使用され得る。活性薬剤の識別又は異なる組み合わせを同定するために又は特徴付け
るために、錠剤又は糖衣錠コーティングに染料又は色素を添加してもよい。
経口で使用されることができる医薬品として、ゼラチン製の押し込み型(push‐f
it)カプセル、並びにゼラチンとグリセロール又はソルビトール等の可塑剤で作製され
た軟カプセルが挙げられる。押し込み型(push‐fit)カプセルには、活性成分が
、乳糖等の充填剤、でんぷん等の結合剤及び/又は滑石もしくはステアリン酸マグネシウ
ム等の潤滑剤、並びに必要に応じて安定剤との混合状態で含有され得る。軟封入カプセル
において、活性薬剤は、脂肪油、流動パラフィン又は液体ポリエチレングリコール等の適
切な液体中に溶解又は懸濁され得る。さらに、安定剤が添加されてもよい。経口投与用の
全ての製剤は、そのような投与に適した用量内であるべきである。口腔投与用に、該組成
物は、従来の方式で調剤された錠剤又は口内錠の形態を取ってもよい。
非経口投与のための製剤処方としては、水溶液又は懸濁液が挙げられ得る。適切な親油
性溶媒又は媒体として、ごま油等の脂肪油、或いは、オレイン酸エチル又はトリグリセリ
ド等の合成脂肪酸エステルが挙げられる。水性懸濁注射液は、カルボキシメチルセルロー
スナトリウム、ソルビトール又はデキストラン等の、懸濁液の粘度を増加させる物質を含
んでもよい。必要に応じて、懸濁液はまた、高濃度溶液の調製を許容するために、組成物
の溶解性又は分散性を増加させる適切な安定剤又は修飾剤を含み得るか、懸濁剤又は分散
剤を含むことができる。経口使用のための医薬品は、必要に応じて、錠剤又は糖衣錠の核
を得るために、得られる混合物を必要に応じて摩砕するとともに、適切な助剤を添加後に
顆粒の混合物を加工して、薬理活性物質と、固形賦形剤とを合わせることによって得られ
ることができる。
適切な賦形剤は、とりわけ、乳糖、ショ糖、マンニトール又はソルビトールを含む糖類
等の充填剤;セルロース調製物、例えば、トウモロコシでんぷん、小麦のでんぷん、米で
んぷん、ジャガイモでんぷん、ゼラチン、トラガカントゴム、メチルセルロース、ヒドロ
キシプロピルメチル−セルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム及び/又はポ
リビニルピロリドン(PVP)等である。必要に応じて、架橋ポリビニルピロリドン、寒
天、或いはアルギン酸又はアルギン酸ナトリウム等のその塩等の、崩壊調整剤が添加され
てもよい。
安定剤、例えば、クエン酸ナトリウム、パルミチン酸アスコルビル、没食子酸プロピル
、還元剤、アスコルビン酸、ビタミンE、亜硫酸水素ナトリウム、ブチル化ヒドロキシト
ルエン、BHA、アセチルシステイン、モノチオグリセロール、フェニル−α−ナフチル
アミン又はレシチン等の酸化防止剤等の他の成分が使用されることができる。また、ED
TA等のキレート剤が使用されることができる。錠剤又は丸薬中の潤滑剤、着色剤又は香
味剤等の医薬組成物及び製剤処方の分野において従来の他の成分が使用されることができ
る。また、従来の医薬用賦形剤又は担体が使用されることができる。医薬用賦形剤として
、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、種々の糖類又はでんぷん類、セルロース誘導体、
ゼラチン、植物油、ポリエチレングリコール及び生理学的に適合性のある溶媒が挙げられ
るが、これらに必ずしも限定されるものではない。他の医薬用賦形剤は、当技術分野にお
いて周知である。例示的な薬学的に受容可能な担体として、水性溶媒及び非水性溶媒、分
散媒、コーティング、抗菌剤及び/又は抗真菌薬、等張剤及び/又は吸収遅延剤等を含む
任意の及び/又は全ての溶媒が挙げられるが、これらに限定されるものではない。薬学的
活性物質に対するそのような媒体及び/又は薬剤の使用は当技術分野において周知である
。任意の従来の媒体、担体又は薬剤が活性成分又は複数の活性成分と不適合である場合を
除いて、本発明に係る組成物におけるその使用が考慮されている。また、補助活性成分を
、特に上記のような組成物に組み込んでもよい。本発明において使用される任意の化合物
の投与のために、製剤は、FDA事務局の生物製剤基準(Biologics Stan
dards)によって又は他の規制機関の規制薬によって要求される無菌性、発熱原性、
一般的安全性及び純度基準を満たすべきである。
鼻腔内又は吸入による投与のために、本発明に係る使用のための化合物は、適切な推進
剤、例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフ
ルオロエタン、二酸化炭素又は他の適切なガスの使用を伴って加圧パック又は噴霧器から
のエアゾールスプレー提示の形態で簡便に送達される。加圧エアゾールの場合、用量単位
は、定量を送達ためのバルブを設けることによって決定され得る。吸入器又は吹送器にお
ける使用のためのゼラチンのカプセル及びカートリッジ等は、化合物及び乳糖又はでんぷ
ん等の適切な粉末基剤の粉末ミックスを含むように調合され得る。
該化合物は、注射によって、例えば、ボーラス注射又は持続注入によって、非経口投与
用に調合されてもよい。注射用製剤は、単位用量の形態、例えば、アンプルで又は多回投
与容器で防腐剤の添加を伴って提示され得る。組成物は、油性又は水性媒体中の懸濁液、
溶液又は乳剤等の形態を取ってもよく、また、懸濁剤、安定剤及び/又は分散剤等の調合
剤を含んでもよい。
非経口投与用の製剤処方は、水溶性型の活性化合物の水溶液を含む。また、活性薬剤の
懸濁液は、適切な油性の注射懸濁液として調製されてもよい。適切な親油性溶媒又は媒体
として、ごま油等の脂肪油、或いはオレイン酸エチル又はトリグリセリド等の合成脂肪酸
エステル、又はリポソームが挙げられる。水性の注射懸濁液は、カルボキシメチルセルロ
ースナトリウム、ソルビトール又はデキストラン等の懸濁液の粘度を増加させる物質を含
んでもよい。必要に応じて、懸濁液はまた、高濃度溶液の調製を許容するために、化合物
の溶解性を増加させる適切な安定剤又は薬剤を含んでもよい。
或いは、活性成分は使用前に、適切な媒体、例えば、無菌の発熱性物質除去水で構成す
るための紛体形状であってもよい。該化合物はまた、例えば、ココアバター又は他のグリ
セリド等の従来の坐剤用基剤を含めた坐剤又は貯留注腸剤等の経直腸用組成物に製剤され
てもよい。
上記の製剤に加えて、該化合物はまた、デポー製剤として調合されてもよい。そのよう
な長時間作用型製剤は、埋込みによって(例えば、皮下に又は筋肉内に)或いは筋肉注射
によって投与されてもよい。従って、例えば、該化合物は、適切な高分子材料又は疎水性
材料(例えば、許容可能な油中の乳剤として)又はイオン交換樹脂とともに、或いは、難
溶性誘導体、例えば、難溶性塩として調合されてもよい。
疎水性化合物のための例示的な医薬用担体は、ベンジルアルコール、非極性界面活性剤
、水混和性有機ポリマ及び水相を含む共溶媒系である。該共溶媒系は、VPD共溶媒系で
あってもよい。VPDは、3重量/体積パーセントのベンジルアルコール、8重量/体積
パーセントの非極性界面活性剤ポリソルベート80及び65重量/体積パーセントのポリ
エチレングリコール300の溶液であり、無水エタノール中で既定の体積まで生成される
。VPD共溶媒系(VPD:5W)は、5%デキストロースを含む水溶液中で1:1で希
釈されたVPDを含む。この共溶媒系は、疎水性化合物をよく溶解し、それ自身、全身投
与においてもたらされる毒性が低いものである。当然、共溶媒系の比率は、その溶解性及
び毒性特性を破壊することなく大幅に変更される場合があり得る。さらに、共溶媒組成物
の固有性が変更されてもよい:例えば、他の低毒性非極性界面活性剤が、ポリソルベート
80の代わりに使用されてもよく;ポリエチレングリコールの分画サイズが変更されても
よく;他の生体適合性ポリマ、例えばポリビニルピロリドンが、ポリエチレングリコール
に置換されてもよく;他の糖類又は多糖類がデキストロースの代わりに使用されてもよい
或いは、疎水性医薬品のための他の送達システムが使用されてもよい。リポソーム及び
乳剤は、疎水性薬物のための送達媒体又は担体の公知例である。また、通常、より高い毒
性といった代償を払っているが、ジメチルスルホキシド等の特定の有機溶媒が使用されて
もよい。さらに、該化合物は、治療薬を含む固体疎水性ポリマの半透過性マトリックス等
の持続放出システムを用いて送達されてもよい。種々の持続放出材料が確立されてきてお
り、当業者に公知である。持続放出カプセルは、それらの化学的性質に依存して、数週間
から100日以上の間、疎水性医薬品を放出する;他の択一例では、使用される治療薬及
び製剤に依存して、数時間、数日、数週間又は数ヶ月間にわたって放出が行なわれ得る。
治療用試薬の化学的性質及び生物学的安定性に依存して、タンパク質安定化のためのさら
なる戦略が使用されてもよい。
医薬組成物はまた、適切な固相又はゲル相の担体又は賦形剤を含んでいてもよい。その
ような担体又は賦形剤の例として、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、糖類、でんぷん
、セルロース誘導体、ゼラチン及び、ポリエチレングリコール等のポリマが挙げられる。
医薬組成物は、当技術分野において公知のさまざまな方法によって投与されることがで
きる。投与経路及び/又は様式は、所望の結果に応じて変化する。投与経路に応じて、薬
理活性物質は、酸及び該薬剤を不活化し得る他の化合物の作用から標的化組成物又は他の
治療薬を保護するための物質でコーティングされてもよい。従来の薬務が、対象者にその
ような医薬組成物の投与のための適切な剤形又は組成物を提供するために使用されること
ができる。例えば、静脈内投与、非経口投与、腹腔内投与、静脈内投与、経皮投与、皮下
投与、筋肉内投与、尿道内投与又は経口投与等の任意の適切な投与経路が使用されること
ができるが、これらに限定されるものではない。処置される悪性腫瘍又は他の疾患、障害
もしくは状態の悪性度、並びに、処置される対象者に影響を与える他の条件に応じて、医
薬組成物の全身送達又は局所送達のいずれかが、処置の過程において使用されることがで
きる。上記の医薬組成物は、特定の疾患又は状態を処置することを意図されるさらなる治
療薬と一緒に投与されることができ、特定の疾患又は状態は、医薬組成物が処置されるこ
とを意図される同じ疾患又は状態であるか、関連した疾患又は状態であるか、或いは関連
性のない疾患又は状態でさえあり得る。
本発明に係る医薬組成物は、当技術分野において周知の常套的に行われる方法に従って
調製されることができる。例えば、Remington:The Science an
d Practice of Pharmacy,Mack Publishing C
o.,第20版,2000;及びSustained and Controlled
Release Drug Delivery Systems,J.R.Robins
on,ed.,Marcel Dekker,Inc.,New York,1978を
参照のこと。医薬組成物は、GMP条件下で製造されることが好ましい。非経口投与用の
製剤は、例えば、賦形剤、滅菌水、生理食塩水、ポリエチレングリコール等のポリアルキ
レングリコール、植物由来の油、又は水素化ナフタレンを含んでもよい。生体適合性で生
分解性のラクチド重合体、ラクチド/グリコリド共重合体、又は、ポリオキシエチレン−
ポリオキシプロピレン共重合体が、化合物の放出を制御するために使用され得る。本発明
の分子のための他の潜在的に有用な非経口送達システムとして、エチレン−酢酸ビニル共
重合体粒子、浸透圧ポンプ及び埋め込み式注入システムが挙げられる。吸入用製剤は、賦
形剤、例えば、乳糖を含んでもよく、或いは、例えば、ポリオキシエチレン−9−ラウリ
ルエーテル、グリココール酸及びデオキシコール酸を含む水溶液であってもよく、或いは
、投与用の油性溶液又はゲルであり得る。
本発明に係る医薬組成物は、通常、複数回に亘って対象者に投与される。単一用量間の
間隔は、毎週、毎月又は毎年であり得る。間隔はまた、治療反応又は当技術分野において
周知の他のパラメータによって示されるとおりに不規則であってもよい。或いは、医薬組
成物は、持続放出製剤として投与されることができ、その場合、必要とされる投与頻度は
少なくなる。用量及び頻度は、医薬組成物中に含まれる薬理活性物質の対象者における半
減期に依存して変化する。投与の用量及び頻度は、処置が予防的であるか又は治療的であ
るかによっても変化し得る。予防的適用では、比較的低い用量が、長期に亘って比較的低
頻度の間隔で投与される。対象者の中には、彼らの人生の残りの間、処置を受け続けるか
もしれない人もいる。治療的適用では、疾患の進行が低減されるか停止されるまで、及び
、好ましくは、対象者が疾患の症状の部分的又は完全な改善を示すまで、比較的短期間で
の比較的高用量が要求される場合がある。その後、対象者は、予防的レジメン(regi
me)を適用されることができる。
本願の目的のために、処置は、処置される疾患、障害又は状態に関連した一以上の症状
の改善を観察することによって、又は、処置される疾患、障害又は状態に関連した一以上
の臨床パラメータの改善を観察することによって、モニタリングされ得る。NSCLCの
場合、臨床パラメータとしては、腫瘍量の減少、痛みの低減、肺機能の改善、カルノフス
キーパフォーマンススコアの改善及び腫瘍の拡散又は転移の発生の低減が挙げられ得るが
、これらに限定されるものではない。本明細書で用いる場合、用語「処置」、「処置する
」又は相当する専門用語は、処置される疾患、障害又は状態の永久的な治癒が含意される
ことを意図するものではない。本発明に係る組成物及び方法は、ヒトの処置に限定されず
、社会的又は経済的に重要な動物、例えばイヌ、ネコ、ウマ、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ブタ
及び社会的又は経済的に重要な他の動物種の処置に適用可能である。特に記載のない限り
、本発明に係る組成物及び方法はヒトの処置に限定されない。
持続放出製剤又は制御放出製剤は当技術分野で周知である。例えば、持続放出又は制御
放出製剤は(1)経口マトリックス持続放出もしくは制御放出製剤;(2)経口多層続続
放出又は制御放出錠剤製剤;(3)経口多微粒子持続放出もしくは制御放出製剤;(4)
経口浸透圧持続放出もしくは制御放出製剤;(5)経口チュアブル持続放出もしくは制御
放出製剤;又は(6)経皮持続放出もしくは制御放出パッチ製剤であり得る。
制御薬物送達の薬物動態学的原理は、例えば、B.M.Silber et al.,
“Pharmacokinetic/Pharmacodynamic Basis o
f Controlled Drug Delivery”in Controlled
Drug Delivery:Fundamentals and Applicat
ions(J.R.Robinson & V.H.L.Lee編,第2版,Marce
l Dekker,New York,1987),第5章,213頁〜251頁に記載
されており、参照によって本明細書中に援用される。
当業者は、V.H.K.Li et al,“Influence of Drug
Properties and Routes of Drug Administra
tion on the Design of Sustained and Cont
rolled Release Systems”in Controlled Dru
g Delivery:Fundamentals and Applications
(J.R.Robinson & V.H.L.Lee、編,第2版,Marcel D
ekker,New York,1987),第1章,3頁〜94頁に開示された原理等
に従って上記の製剤を改変することによって本発明に係る薬理活性物質を含む制御放出又
は持続放出のための製剤を容易に調製することができ、本文献は、参照によって本明細書
中に援用される。この調製プロセスは、一般的に、水溶解度、分配係数、分子の大きさ、
安定性、並びに、タンパク質及び他の生物学的高分子に対する非特異的結合等の薬理活性
物質の物理化学的特性を考慮する。この調製プロセスは、また、薬理活性物質に対する吸
収、分配、代謝、作用持続時間、副作用の存在可能性、及び安全域等の生物学的要因を考
慮する。従って、当業者であれば製剤を、特定の適用のための上記の望ましい特性を有す
る製剤に改変することができよう。
Nardellaによる米国特許第6,573,292号、Nardellaによる米
国特許第6,921,722号、Chao et al.に対する米国特許第7,314
,886号及びChao et al.による米国特許第7,446,122号は、ガン
などのいくつかの疾患及び状態の処置における種々の薬理活性物物質及び医薬組成物の使
用方法、並びに、そのような薬理活性物質及び医薬組成物の治療的有効性を測定するため
の方法を開示しており、参照によって本明細書中に全て援用される。
以下の実施例に報告した結果に鑑み、本発明の別の局面は、治療的に有効量の置換ヘキ
シトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールを悪性腫瘍に苦しんでいる患者に投
与する工程を含む、NSCLC又はGBMの処置方法でである。
この方法において、置換ヘキシトール誘導体は、ガラクチトール、置換ガラクチトール
、ズルシトール及び置換ズルシトールからなる群より選択され得る。一般的に、置換ヘキ
シトール誘導体は、ジアンヒドロガラクチトール、ジアンヒドロガラクチトールの誘導体
、ジアセチルジアンヒドロガラクチトール、ジアセチルジアンヒドロガラクチトールの誘
導体、ジブロモズルシトール及びジブロモズルシトールの誘導体からなる群より選択され
る。好ましくは、置換ヘキシトール誘導体はジアンヒドロガラクチトールである。
一般的に、置換ヘキシトール誘導体がジアンヒドロガラクチトールである場合、ジアン
ヒドロガラクチトールの治療的に有効量は約1mg/m〜約40mg/mである。好
ましくは、ジアンヒドロガラクチトールの治療的に有効量は約5mg/m〜約25mg
/mである。ジアンヒドロガラクチトール以外の置換ヘキシトール誘導体の治療的に活
性な量は、当業者により、具体的な置換ヘキシトール誘導体の分子量及び具体的な置換ヘ
キシトール誘導体の活性、例えば標準的な細胞株に対する該置換ヘキシトール誘導体のイ
ンビトロ活性を使用することによって決定され得る。他の適切な用量は用量変更及び投与
スケジュールに関して上記に、また、本実施例にも記載している。
一般的に、置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールは、静脈内及
び経口からなる群より選択される経路によって投与される。好ましくは、置換ヘキシトー
ル誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールは静脈内投与される。
該方法にさらに、治療的に有効線量の電離放射線を投与する工程を含めてもよい。該方
法にさらに、シスプラチン、カルボプラチン、ベバシズマブ、パクリタキセル、アブラキ
サン(送達媒体としてのアルブミンに結合させたパクリタキセル)、ドセタキセル、エト
ポシド、ゲムシタビン、ビノレルビン酒石酸塩及びペメトレキセドからなる群より選択さ
れる治療的に有効用量のさらなる化学療法剤を投与する工程を含めてもよい。このような
薬剤及び適切な用量の投与のための好適な方法は当技術分野で周知である。また、該方法
にさらに、治療的に有効量のコルチコステロイドを投与する工程を含めてもよい。また、
該方法にさらに、ロムスチン、白金含有化学療法剤、ビンクリスチン及びシクロホスファ
ミドからなる群より選択される治療的に有効量の少なくとも一つの化学療法剤を投与する
工程を含めてもよい。また、該方法にさらに、治療的に有効量のチロシンキナーゼ阻害剤
又はEGFR阻害剤を投与することを含めてもよい。
該方法がさらに、治療的に有効線量の電離放射線を投与する工程を含む場合、電離放射
線の投与のための適切なパラメータは上記のとおりであり、線量、電離放射線の投与が単
回線量であるか分割線量であるか及び投与される電離放射線の具体的な型が挙げられる。
別の重要な択一例では、該方法にさらに、患者にガン幹細胞の成長を抑制する治療的に
有効量の薬剤を投与することを含めてもよい。ガン幹細胞の成長を抑制する好適な薬剤は
上記に記載している。
一般的に、置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールはガン幹細胞
(CSC)の成長をかなり抑制する。一般的に、ガン幹細胞の成長の抑制は少なくとも5
0%である。好ましくは、ガン幹細胞の成長の抑制は少なくとも99%である。
一般的に、置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒドロガラクチトールは、O−メ
チルグアニン−DNAメチルトランスフェラーゼ(MGMT)駆動性薬物耐性を有するガ
ン細胞の成長の抑制に有効である。一般的に、置換ヘキシトール誘導体、例えばジアンヒ
ドロガラクチトールはまた、テモゾロミドに抵抗性のガン細胞の成長の抑制にも有効であ
る。
該方法にさらに、治療的に有効量の上記のようなチロシンキナーゼ阻害剤の投与を含め
てもよい。
該方法にさらに、治療的に有効量の上記のような上皮成長因子受容体(EGFR)阻害
剤の投与を含めてもよい。EGFR阻害剤は、上記のように、野生型結合部位又は変異し
た結合部位、例えばEGFR Variant IIIのいずれかに影響を及ぼし得るも
のである。
さらに、NSCLCの脳転移を処置するため、該方法にさらに、患者に該置換ヘキシト
ールの血液脳関門通過能を増大させる治療的に有効量の薬剤を投与することを含めてもよ
い。或いは、該方法にさらに、患者に骨髄抑制に対して反作用させるための治療的に有効
量の薬剤を投与することを含めてもよい。
本発明を以下の実施例によって実例により説明する。本実施例は、実例を示す目的で含
めているにすぎず、本発明を限定することを意図するものではない。
実施例1
マウス異種移植片モデルを用いた非小細胞肺ガンの処置におけるジアンヒドロガラクチト
ールのインビボ有効性
背景
ステージIVの非小細胞肺ガン(NSCLC)を有する患者の全生存期間の中央値は4
ヶ月であり、1年生存率及び5年生存率は、それぞれ16%未満及び2%未満である。N
SCLCは通常、手術による処置後、チロシンキナーゼ阻害剤(TKI)(例えば、エル
ロチニブ、ゲフィチニブ)又は白金系レジメン(例えば、シスプラチン)のいずかで処置
される。TKIでは、EGFR変異を有する患者では大いに改善された転帰がもたらされ
ている;しかしながら、大きなアンメット・メディカル・ニーズであるTKI耐性が出現
しており、白金系治療薬での長期予後は不良である。さらに、予後不良のNSCLCを有
する患者では脳転移の発生率が高い。
ジアンヒドロガラクチトールは、グアニンの標的化Nにおける鎖間DNA架橋を媒介
し、従って、作用機序がTKI及びシスプラチンと異なる構造的に特殊な二官能性のアル
キル化剤である。ジアンヒドロガラクチトールはさらに、血液脳関門を通過し、腫瘍組織
内に蓄積される。ジアンヒドロガラクチトールは、前臨床試験及び臨床試験において、ど
ちらも単剤として及び他の処置レジメンとの併用でNSCLCに対する活性が実証されて
おり、ジアンヒドロガラクチトールは、薬物抵抗性のNSCLC及び脳転移を有するNS
CLC患者に対する治療選択肢であり得ることが示唆されている。
この実施例に報告する試験の目的は、ジアンヒドロガラクチトールの活性を薬物抵抗性
NSCLCのインビボモデルにおいて、他の薬物、例えばシスプラチンと比較して評価す
ることである。TKI抵抗性(H1975)起源又はTKI感受性(A549)起源のい
ずれかのヒト肺腺癌異種移植片腫瘍を皮下に担持しているRag2マウスを処置した。
細胞株及び動物
2種類のヒトNSCLC細胞株、A549(TKI感受性)及びH1975(TKI抵
抗性)を雌Rag2マウスにおいて異種移植片腫瘍モデルとして使用した。マウスは6〜
8週齢であり、体重は18〜23グラムであった。1群あたり10匹のマウスを使用した
。以下に報告している結果はA549 NSCLC細胞株のものである。
薬物
シスプラチンを、通常の生理食塩水中で5mg/kgの用量で使用した。投与は静脈内
にした。
ジアンヒドロガラクチトールは、注射用0.9%塩化ナトリウム中で1.5mg/kg
〜6mg/kgで使用した。投与は腹腔内にした。
試験群分けは、以下の表1に示すとおりにした(「VAL−083」はジアンヒドロガ
ラクチトールである)。
処置は、100mm〜150mmの腫瘍体積で開始した。
実験計画
細胞調製及び組織培養.A549ヒト肺癌細胞株をAmerican Type Cu
lture Collection(カタログ番号CCL−185)から入手しておいた
。この細胞をラボストックの凍結バイアルから開始し、細胞は、ATCCオリジナルのバ
イアルからさらに凍結させ、液体窒素中に維持した。継代回数が3〜10回で80%〜9
0%コンフルエンスの細胞培養物を使用した。細胞は、10%ウシ胎仔血清及び2mLの
L−グルタミンを補給したRPMI 1640中で37℃にて5%CO環境で培養した
。細胞を、週に1回、1:3〜1:8の分割比で継代し、拡大培養した。
皮下(s.c.)播種のための細胞の調製及び収集のため、細胞を、カルシウム又はマ
グネシウムなしのハンクス緩衝塩類溶液で1回、短時間、すすぎ洗浄した。新鮮トリプシ
ン/EDTA溶液(EDTAテトラナトリウムを含む0.25%トリプシン)を添加し、
細胞がトリプシン/EDTAで覆われることが確実になるようにフラスコを水平に置き、
余分なトリプシン/EDTAを吸引した。細胞を37℃で数分間放置した。細胞を倒立顕
微鏡下で、細胞層が分散するまで観察し、新鮮培地を添加し、50μLの細胞懸濁液を採
取し、トリパンブルーと混合し(1:1)、細胞を計数し、細胞バイアビリティをCel
lometer Auto T4を使用することによって評価した。細胞を200×gで
7分間、遠心分離し、上清みを吸引した。細胞を増殖培地中に、100×10細胞/m
Lの濃度が得られるように再懸濁させた。播種のため、5×10個の細胞を、マウス1
匹あたり50μLの注射容量に使用した(1:1 マトリゲル中)。
腫瘍細胞の移植 0日目、腫瘍細胞をマウスの皮下に、50μLの容量で(マトリゲル
中)、28ゲージの針を用いて移植し;腫瘍細胞の注射はマウスの背中に行なった。マウ
スを、腫瘍体積に基づいた群に無作為に割り付けた。無作為化時点の前に腫瘍体積の平均
は、第1〜第5群で、それぞれ、89.15mm、86.08mm、95.49mm
、87.15mm及び81.76mmであった。
用量投与 ジアンヒドロガラクチトール(DAG)を、バイアル1本あたり40mgの
DAGの凍結乾燥製剤品として準備した。投与のため、5mLの注射用0.9%塩化ナト
リウム,USP(生理食塩水)を添加し、8mg/mLの濃度を有するDAG溶液を得た
。このストック溶液は室温で4時間又は4℃で24時間、安定であった。さらなる希釈を
行ない、0.9mg/mL(0.2mLで0.18mg/マウスの投与のため;8mg/
mLの再構成溶液から希釈);0.45mg/mL(0.2mLで0.09mg/マウス
の投与のため;0.9mg/mL溶液の1対2の希釈液);及び0.225mg/mL(
0.2mLで0.045mg/マウスの投与のため;0.45mg/mL溶液の1対2の
希釈液)の注射溶液を調製した。
静脈内注射 マウスに、動物に対して個々のマウスの体重に基づいた処方用量(mg/
kg)が投与されるための必要容量を、28ゲージの針を用いて注射した。注射容量は2
0gのマウスで200μLであった。マウスを、静脈内注射中、短時間(30秒未満)拘
束した。静脈内注射のための静脈拡張は、動物をヒートランプ下に1〜2分の時間、保持
することによって行なった。
腹腔内注射 マウスを、個々に体重測定し、体重に応じて指定された注射濃度(表1参
照)を腹腔内注射した。注射容量は、20gのマウスで200μLを基準にした。腹部表
面を70%イソプロピルアルコールで拭き、注射部位を清浄にした。
データ収集
腫瘍のモニタリング 腫瘍成長を、腫瘍の寸法をカリパスで測定することによってモニ
タリングし、処置の最初の日から開始した。腫瘍の長さ及び幅の測定値を月曜日、水曜日
及び金曜日ごとに得た。腫瘍体積を式L×W/2に従って計算し、長さ(単位:mm)
は腫瘍の長軸と定義した。腫瘍の測定時に動物の体重を測定した。腫瘍は、終了前に最大
800mmになるまで成長させた。
終了時、すべての動物の血液を、差異を伴うCBC(完全血球算定)のために心臓穿刺
によって採取した。CBC分析のヘモグロビン(g/L)で未処置対照と第4群又は第5
群(ジアンヒドロガラクチトール処置群)間に統計学的有意性(p<0.05)がみられ
た。層別解析を実行した;しかしながら、対照マウスでさえ、白血球(WBC)数が少な
いことがみとめられる(この系統は免疫欠陥状態という事実のため、これがWBC生成に
影響を及ぼしたのであろう)。WBCについて、リンパ球及び好酸球で統計学的有意性(
p<0.05)が観察された。対照の非腫瘍担持動物(マウスID番号対照1及び対照2
)と未処置対照腫瘍担持動物(第1群;マウスID番号1〜10)間では、CBC/層別
解析について差はなかった。
動物の観察
臨床的観察 すべての動物を投与後、並びに処置前期間及び処置期間中、少なくとも1
日1回、必要とみなされる場合はより頻繁に疾病率及び死亡率について観察した。特に、
不健康の徴候は、体重の減少、食欲の変化並びに行動による徴候、例えば歩行の変化、不
活発及びひどいストレス症状を基準にした。重度の毒性又は腫瘍関連の病気の徴候がみら
れた場合、動物を、イソフルランの過剰投与の後、CO窒息によって終了させ、毒性の
他の徴候を評価するために検死を実行した。以下の器官:肝臓、胆嚢、脾臓、肺、腎臓、
心臓、腸、リンパ節及び膀胱を検査した。任意の異常な所見を記録した。
この方法論は、ブリティッシュコロンビア大学の所内動物実験委員会(IACC)によ
って検討及び承認されたものである。動物の飼育及び使用は、カナダ動物管理協会のガイ
ドラインに従って実行した。
ジアンヒドロガラクチトール(「VAL−083」)及びシスプラチンの投与の概要を
、以下の表2〜3に示す:
結果及び結論
結果を図1〜2に示す。
図1は、播種後日数(x軸上)に対する体重(y軸上)を示す。図1〜2において、●
は未処置対照であり;■はシスプラチン対照であり;▲は1.5mg/kgのジアンヒド
ロガラクチトールであり;▲は3.0mg/kgのジアンヒドロガラクチトールであり;
◆は6.0mg/kgのジアンヒドロガラクチトールである。
図1の結果によると、5mg/kgのシスプラチン(第2群)及び6mg/kgのジア
ンヒドロガラクチトール(第5群)で処置したマウスで体重減少が観察された。第5処置
群は、3回の投薬後、有意な体重減少のため終了した。体重は平均±S.D.として示し
ている。
図2は、播種後日数(x軸上)に対する腫瘍担持A549雌Rag2マウスの腫瘍体積
(平均±S.E.M.)(腫瘍体積はy軸上)を示す。図2の上パネルは、全試験期間の
すべてのマウスを表す。図2の下パネルは、70日目(未処置対照群の最後の日)までの
すべてのマウスを表す。
結果をまとめるため、マウスに、未処置対照(第1群)、シスプラチン,5mg/kg
,Q7D,3回 i.v.(第2群)又はジアンヒドロガラクチトール,1.5mg/k
g,i.p.(第3群)、3mg/kg(第4群)及び6mg/kg(第5群)を月曜日
、水曜日、金曜日に3週間投与し、腫瘍体積を週に3回測定し、図2にまとめた。上パネ
ルは、すべての動物の腫瘍体積を示し、下パネルは、70日目までの動物の結果を示す。
試験の70日目に残っていた動物の数は2/10(第1群)、6/10(第2群)、7/
10(第3群)、6/10(第4群)及び8/10(第5群)であったことに注意のこと
。第1〜5群では、200mmの平均腫瘍体積が、それぞれ43、49、45、42及
び54日目に観察された。第1〜4群では、それぞれ56、66、67及び81日目に4
00mmの平均腫瘍体積に達した。第1〜4群の倍加期間は、それぞれ13、17、2
2及び39であった。3mg/kgのジアンヒドロガラクチトールを投与した動物では未
処置対照と比べて26日間の腫瘍成長の遅延が観察された。5mg/kgのシスプラチン
の陽性対照では、比較において、腫瘍成長の遅延はわずか4日間であった。
用量の耐容性に関して、6mg/kgのジアンヒドロガラクチトールでは、マウスの有
意な体重減少及び疾病率がもたらされ、スケジューリングされた9回の用量のうち3回し
か投与されなかった。また、5mg/kg用量のシスプラチンも1匹のマウスが最後の投
薬を受けることができなかったため、MTDに近い量であり得る。
結論として、3mg/kgの用量でのジアンヒドロガラクチトールの投与により、5m
g/kgのシスプラチンと比べて有意な腫瘍成長の遅延がもたられた。
実施例2
原発性多形性膠芽腫培養物における放射線療法あり又はなしでのジアンヒドロガラクチ
トールに対する応答
多形性膠芽腫(GBM)患者に対する標準治療は、外科的切除の後、テモゾロミド(T
MZ)及び放射線(XRT)である。TMZは、TMZによって引き起こされるメチル基
付加体を除去するDNA修復酵素であるO−メチルグアニンDNAメチルトランスフェ
ラーゼ(MGMT)の後成的不活化を示す少数派の患者には最も有効である。従って、M
GMTのDNA修復機構を受けていない付加体は、GBM患者(そのほとんどはMGMT
を発現しており、TMZ抵抗性であるか、ならびにTMZ投与後に耐性を獲得している)
に、さらなる有益性がもたらされるかもしれない。N7アルキル化剤であるジアンヒドロ
ガラクチトール(「VAL−083」)は、MGMT媒介性修復を受けておらず、従って
、より強力な化学療法薬であるかもしれない。ジアンヒドロガラクチトールは画期的新薬
のアルキル化剤であり、これは血液脳関門を通過し、現在、再発性疾患を有する神経膠腫
患者で臨床試験中である。本発明者らにより、最近、原発性GBM組織由来のガン幹細胞
(CSC)及びそのペアの非CSC培養物がTMZに対して同様の応答を示し、この応答
がMGMT発現の有無に依存性であることが示されている。本発明者らは、本発明者らの
一群の幹細胞培養物及び非幹細胞培養物がジアンヒドロガラクチトール単独又はXRTと
の併用にどのように応答するか、並びにその応答がどのようにTMZと比較され得るかを
調べることにした。
試験した培養物の概要を表4に示す。「VAL」はジアンヒドロガラクチトールを示し
、「XRT」は放射線を示す。「CSC」はガン幹細胞を示し、一方、「非CSC」は非
ガン幹細胞培養物を示す。
ジアンヒドロガラクチトール(「VAL−083」)の作用機序を図3に示す。
図4は、培養物のMGMTの状態を示す。「GAPDH」は、対照としてのグリセルア
ルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼを示す。細胞培養物について、CSCは、B27
、EGF及びbFGFを補給したNSA培地中で培養した。非CSCは、10%FBSを
含むDMEM:F12中で培養した。各培養物のMGMTメチル化及びタンパク質発現分
析を特性評価した。TMZ又はVAL−083を培養物に、表示した濃度で添加した。実
験によっては、細胞にはまた、セシウム照射器で2Gyも照射した。アッセイでは、細胞
周期解析を、ヨウ化プロピジウム染色及びFACS解析を用いて実行した。細胞バイアビ
リティをCellTiter−Gloで解析し、Promega GloMaxで読み取
った。図4において、パネルCは、細胞株SF7996、SF8161、SF8279及
びSF8565のMGMTののメチル化状態を示す。;「U」は非メチル化状態を示し、
「M」はメチル化状態を示す。図4において、「1°GBM」は原発性多形性膠芽腫細胞
培養物を示す。図4は、原発性GBM組織に由来する4つのペアのCSC及び非CSC培
養物のタンパク質抽出物のMGMTウエスタンブロット解析を示す。
図5は、ジアンヒドロガラクチトール(「VAL−083」)がTMZよりも腫瘍細胞
の成長の阻害において良好であったこと及びこれがMGMT非依存的様式で行なわれたこ
とを示す。
図6は、放射線(「XRT」)あり又はなしでのテモゾロミド(「TMZ」)又はジア
ンヒドロガラクチトール(「VAL」)のための種々の処置レジメンの模式図を示す。
図7は、7996 CSC、8161 CSC、8565 CSC及び8279 CS
CでのTMZ又はジアンヒドロガラクチトール(「VAL−083」)で処理したガン幹
細胞(CSC)の細胞周期解析を示す。この細胞周期解析において、G2を上部に、Sを
真ん中に及びG1を下部に示す。
図8は、7996 非CSC、8161 非CSC、8565 非CSC及びU251
でのTMZ又はジアンヒドロガラクチトール(「VAL−083」)で処理した非幹細胞
培養物の細胞周期解析を示す。この細胞周期解析において、G2を上部に、Sを真ん中に
及びG1を下部に示す。
図9は、7996 非CSCジアンヒドロガラクチトール(「VAL」)処理でのFA
CSプロフィールの一例を示す。
このような結果に関して、ジアンヒドロガラクチトールは、テモゾロミドよりも低濃度
で細胞死を引き起こすようである。幾つかの培養物では奇妙な細胞周期プロフィールがみ
られる;幾つかの場合では、低ジアンヒドロガラクチトール用量(1〜5μM)において
G1においてホモ二倍体(dip)が存在し、次に、G1はより高い用量(100μM)
で回復するようである。ジアンヒドロガラクチトールの活性はMGMTの状態又は培養物
の幹細胞状態もしくは非幹細胞状態によって影響されない。
図10は、テモゾロミド(「TMZ」)又はジアンヒドロガラクチトール(「VAL」
)及び放射線(「XRT」)のいずれかを使用する処置レジメンの模式図を示す。
図11は、TMZのみ、VALのみ及びTMZ又はVALとXRTでの7996 CS
Cの結果を示す。図11において、TMZに関して、「−D/−」はDMSOのみ(媒体
)を示し、「−T/−」はTMZのみを示し、「−D/X」又は「−T/X」はDMSO
又はTMZとXRTを示す。同様に、VALに関して、「−P/−」はリン酸緩衝生理食
塩水(PBS)のみ(媒体)を示し、「−V/−」はVALのみを示し、「−P/X」又
は「−V/X」はPBS又はVALとXRTを示す。図11の左側は、細胞周期解析を示
し、ここで、G2を上部に、Sを真ん中に及びG1を下部に示す;4日間の結果と6日間
の結果の両方を示しており、4日間の結果(「D4」)を6日間の結果(「D6」)の左
側に示している。図11の右側は、D4及びD6の対照に対するパーセンテージとしての
細胞バイアビリティの結果を示す。
図12は、図11に示したような8161 CSCの結果を示す。
図13は、図11に示したような8565 CSCの結果を示す。
図14は、図11に示したような7996 非CSCの結果を示す。
図15は、図11に示したようなU251の結果を示す。
図16は、ジアンヒドロガラクチトールがTMZ抵抗性培養物において細胞周期の停止
を引き起こすことを示す。図16において、細胞を、漸増用量のTMZ(5、50 10
0及び200μM)又はジアンヒドロガラクチトール(「VAL−083」)(1、5、
25及び100μM)のいずれかで処理し、細胞周期解析を処置の4日後に実行した。T
MZ抵抗性培養物(A、B、D)はVAL−083に対して、一桁のマイクロモル濃度用
量であっても感受性を示した。さらに、対にしたCSC(A)と非CSC(B)がどちら
もVAL−083に対する感受性を示すため、この応答は培養物の型に依存性ではなかっ
た。
図17は、ジアンヒドロガラクチトールがTMZ抵抗性培養物において細胞バイアビリ
ティを低下させることを示す。図17において、TMZ(50μM)又はジアンヒドロガ
ラクチトール(「VAL−083」)(5μM)を、原発性CSC培養物に種々の用量で
放射線照射(2Gy)あり又はなしで添加した。ペアにしたCSC(A,B)及び非CS
C(C,D)7996培養物での処理後4日目(A,C)の細胞周期プロフィール解析及
び処理後6日目(B,D)の細胞バイアビリティ解析を示す。これらの培養物はTMZに
対してあまり感受性ではないが、VAL−083に対しては感受性である。しかしながら
、両方の場合で放射線(XRT)を加えても感受性の増大はもたらされない(D=DMS
O、T=TMZ、X=XRT、P=PBS)。
図18は、ジアンヒドロガラクチトールが原発性CSC培養物において放射線増感剤と
して作用することを示す。図18において、ジアンヒドロガラクチトール(「VAL−0
83」)を原発性CSC培養物に、種々の用量(1、2.5及び5μM)で放射線照射(
2Gy)あり又はなしで添加した。2例の異なる患者由来のCSC培養物7996(A,
B)及び8565(C,D)での処理後4日目(A,C)の細胞周期プロフィール解析及
び処理後6日目(B,D)の細胞バイアビリティ解析を示す。
薬物投与の持続期間の効果を試験するため、さらなる実験を実行した。テモゾロミドを
3時間添加し、次に洗い流した。ジアンヒドロガラクチトールは処置の持続期間中、その
まま放置した。このような実験を実行し、テモゾロミドを永続的に放置した場合又はジア
ンヒドロガラクチトールを3時間後に洗い流した場合の結果を調べた。
図19は、ジアンヒドロガラクチトール及びテモゾロミドの両方についての洗浄あり又
は洗浄なしの処置レジメンを示す。
図20は、細胞周期解析(ここで、G2を上部に、Sを真ん中に及びG1を下部に示す
)を示す7996 GNSの結果を示す。TMZの結果を上部に及びジアンヒドロガラク
チトールの結果を下部に示す。洗浄ありの結果を左側に示し、洗浄なしの結果を右側に示
す。
図21は、図20に示したような8279 GNSの結果を示す。
図22は、図20に示したような7996 MLの結果を示す。
図23は、図20に示したような8565 MLの結果を示す。
この実験では、テモゾロミドは、3時間より長く放置した場合、なんらさらなる効果を
有しないようであった。ジアンヒドロガラクチトールは、3時間後に洗い流した場合、効
果は小さくなった。
図24は、ジアンヒドロガラクチトール(「VAL」)及び放射線(「XRT」)を併
用するための処置レジメンを示す。
図25は、ジアンヒドロガラクチトールを放射線と併用する場合の7996 GNS(
CSC)の結果を示す。4日目(「D4」)の結果を上部に及び6日目(「D6」)の結
果を下部に示す。左側は、細胞周期解析(ここで、G2を上部に、Sを真ん中に及びG1
を下部に示す)を示す。右側は、D4及びD6における細胞バイアビリティを示す。
図26は、図25に示したような8565 GNS(CSC)の結果を示す。
図27は、図25に示したような7996 ML(非CSC)の結果を示す。
図28は、図25に示したような8565 ML(非CSC)の結果を示す。
まとめると、ジアンヒドロガラクチトールは、試験したほぼすべての培養物において細
胞周期の停止及び細胞バイアビリティの低下をもたらす。ジアンヒドロガラクチトールは
、テモゾロミドよりも低濃度で細胞周期の停止及び細胞バイアビリティの低下を引き起こ
すようである。さらに、試験した原発性の培養物はすべて、ジアンヒドロガラクチトール
曝露に対して感受性であったため、ジアンヒドロガラクチトールの有効性はMGMTの状
態又は細胞培養条件(幹細胞対非幹細胞)に影響されない。試験したすべての培養物につ
いて、ジアンヒドロガラクチトールと放射線との潜在的な相加的効果が、特に、1μLな
どの低濃度のジアンヒドロガラクチトールで観察された。これは、細胞バイアビリティの
20%の低下を有した7996 GNS(CSC)において最も顕著であった。このよう
な結果により、ジアンヒドロガラクチトールでは、標準治療の化学療法薬であるテモゾロ
ミドと比べて神経膠腫患者に対してより大きな臨床的有益性がもたらされ得ることが示唆
される。
実施例3
再発性悪性神経膠腫又は進行性続発性脳腫瘍を有する患者を処置するためのジアンヒド
ロガラクチトールの使用
脳の腫瘍は、中でも、処置するのが最も困難な悪性腫瘍である。再発性疾患を有する患
者の生存期間の中央値は多形性膠芽腫(GBM)で<6ヶ月である。中枢神経系(CNS
)の転移は、脳に拡散した腫瘍に到達できない全身性治療薬の改善に基づいてガン死亡率
の主な寄与因子として進化している。
最先端の全身性療法はテモゾロミドであるが、O−メチルグアニン−DNA−メチル
トランスフェラーゼ(MGMT)活性による耐性が不良な転帰に関与している。そのよう
な耐性により生存期間が大きく短縮される。
ジアンヒドロガラクチトールは画期的新薬の二官能性N DNA−アルキル化剤であ
り、これは血液脳関門を容易に通過し、脳組織内に蓄積される。ジアンヒドロガラクチト
ールはN−グアニンにおいて鎖間DNA架橋を引き起こし(E.Institoris
et al.),「Absence of Cross−Resistance Be
tween Two Alkylating Agents:BCNU vs.Bifu
nctional Galactitol,”Cancer Chemother.Ph
armacol.24:311−313(1989),参照によって本明細書中に援用さ
れる)、これは、GBMに使用される他のアルキル化剤の機構とは相違する。抗新生物剤
としてのジアンヒドロガラクチトールの使用は、L.Nemeth et al.,“P
harmacologic and Antitumor Effects of 1,
2:5,6−Dianhydrogalactitol(NSC−132313),”C
ancer Chemother. Rep.56:593−602(1972)に記載
されており、参照によって本明細書中に援用される。従来の臨床データにより、さらに、
TMZ及びBCNUと比べて同等又は向上した生存期間及び改善された安全性が示唆され
ており、ジアンヒドロガラクチトールとTMZ及びBCNUの両方との交差耐性の非存在
が報告され、他の薬剤が効かないGBM患者の処置におけるジアンヒドロガラクチトール
の潜在的有効性が裏付けられている。ジアンヒドロガラクチトールは、神経膠腫の処置に
対してFDA及びEMAによりオーファン薬物状態と認められていた。これまでの臨床試
験により、ジアンヒドロガラクチトールは、GBMを含む一連のガンに対して抗腫瘍活性
を有することが示唆されている。
インビトロ試験では、ジアンヒドロガラクチトールは、小児及び成人のGBM細胞株並
びにGBMガン幹細胞において活性を示した。特に、ジアンヒドロガラクチトールは、イ
ンビトロでMGMT活性に帰属する耐性を解決し得る。
中枢神経系(CNS)腫瘍における臨床試験による広範な安全性データ及び将来有望な
有効性に鑑みて、本発明者らは、最大耐用量(MTD)を確立するため及び今後のGBM
での有効性の治験のための用量及び投薬レジメンを特定するために新たな臨床試験を開始
した。
用量限界毒性は骨髄抑制であると予測され、その管理は近年、改善されている。
ジアンヒドロガラクチトールの開発の初期において、放射線との併用で35日サイクル
の125mg/mの累積IV用量の送達は、脳のガンにおいて放射線単独よりも優れて
いることが示された(R.T.Eagan et al.,“Dianhydrogal
actitol and Radiation Therapy. Treatment
of Supratentorial Glioma,”JAMA 241:2046
−2050(1979)、参照によって本明細書中に援用される)。
上記のように、O−メチルグアニンメチルトランスフェラーゼ(MGMT)の発現は
、テモゾロミド(TMZ)で処置されたGBM患者において患者の不良な転帰と関連して
いる。ジアンヒドロガラクチトールの細胞毒性活性は、インビトロでMGMT関連化学療
法耐性とは無関係であり(図1)、従って、TMZ抵抗性GBMにおいて有効である可能
性を有する。
本試験において、33日サイクルでの累積用量は9mg/m(コホート1)〜240
mg/m(コホート7)の範囲である。5つの用量コホート(最も高い33日サイクル
での累積用量は120mg/mである)で治験を終了し、薬物関連の重篤な有害事象は
なかった:MTDはまだ得られなかった。コホート6(33日間の累積用量:180mg
/m)の登録を開始した。この試験の最終コホートであるコホート7(33日間の累積
用量:240mg/m)は、コホート6で用量限界毒性(DLT)が得られない場合に
開始する;結果により、安全性及び有効性の治験の計画を決定する。
この実施例に報告する試験の方法論は以下のとおりである:(i)WHOグレードIV
の原発性悪性GBMの組織学的に確認された初期診断、現在再発、又は(ii)進行性の
続発性脳腫瘍、標準的な脳放射線療法が効かず、少なくとも一つのラインの全身性療法後
、脳腫瘍進行を有する患者においてジアンヒドロガラクチトールの安全性、耐容性、薬物
動態及び抗腫瘍活性を評価するために計画した非盲検の単群フェーズI/II用量漸増試
験。試験では、MTD又は最大指定用量に達するまで3+3用量漸増計画を使用する。患
者にはジアンヒドロガラクチトールを、割り付けた用量で各21日間の処置サイクルの1
、2及び3日目に静脈内投与する。フェーズIIでは、さらなる患者をMTD(又は他の
選択された最適フェーズII用量)で処置し、腫瘍の応答を測定する。登録患者はすべて
、以前に手術及び/又は放射線(適宜)で処置されたことがあり、ベバシズマブ及びTM
Zがどちらも効かなかった患者でなければならない(禁忌でない限り)。これらの試験で
は、以下が組み入れ基準の概要である:(1)患者は18歳以上でなければならない。(
2)WHOグレードIVの原発性悪性神経膠腫(膠芽細胞腫)の組織学的に確認された初
期診断があり、現在再発しているか、又は進行性の続発性脳腫瘍があり、患者は、標準的
な脳放射線療法が効かず、患者は、少なくとも一つのラインの全身性療法後、脳腫瘍進行
を有する。(3)GBMの場合、患者は以前にGBMを手術及び/又は放射線(適宜)で
処置されたことがあり、患者は、ベバシズマブ(アバスチン(登録商標))及びテモゾロ
ミド(Temodar(登録商標))がどちらも効かなかった患者でなければならない(
いずれか又は両方が禁忌でない限り)。(4)患者は、予測される余命が少なくとも12
週間でなければならない。以下が除外基準の概要である:(1)現在、エントリー診断以
外の新生物の病歴がある。以前にガンを処置し、局所療法単独で治癒した患者は考慮され
る場合があり得る。(2)疾患の軟膜への拡散の徴候がみられる。(3)患者が、最初の
処置(0日目)の60日間以内にカルムスチンウエハ(グリアデル(登録商標)ウエハ)
によるprolifeprospan 20での前処置を受けた。(4)患者が大脳内薬
剤での前処置を受けた。(5)患者が、脳のベースラインMRIで最近の出血の徴候を示
す。(6)患者がサイクル1の1日目の14日間前までにシトクロムP450及びCYP
3Aの強力な阻害剤である併用薬を投与されている(ピモジド、ジルチアゼム、エリスロ
マイシン、クラリスロマイシン並びに90日前までにキニジン及びアミオダロン。
結果は以下のとおりである:薬物関連重篤な有害事象は検出されず、最大耐用量(MT
D)は、30mg/mまでの用量でも得られなかった。コホート7(40mg/m
の登録及び評価は継続中である。コホート6(30mg/m)での必須の安全性観察期
間を終了した高用量が登録され得る。登録患者は、不応性進行性のGBM及びひどい予後
を示す患者である。すべての登録GBM患者は、これまで、最先端のテモゾロミドが効か
ず、1例を除いてすべて、セカンドラインのベバシズマブ療法も効かなかった。試験のこ
のパートの主要エンドポイントは、登録指向型臨床試験に進めるための近代的投薬レジメ
ンを決定することである。腫瘍体積を第2サイクルが終わるごとに測定し、試験中の任意
の時点で継続的進行の任意の徴候を示す患者を除外するが、サイクル1での毒性はMTD
決定のために取得する。この計画では、腫瘍成長が遅いため患者の有益性を厳密な評価を
実施することは可能でない。腫瘍体積は、試験中、RANO基準に基づいて評価する。応
答(疾患の安定又は一部応答)を示す2名の患者が初期コホートにおいて28サイクル(
84週間)の最大応答で臨床徴候の改善が報告された後、試験に無関係の有害事象のため
除外された。これまで、コホート6(30mg/m)2名の患者のうち1名が1サイク
ルの処置後に疾患の安定を示した。コホート6転帰解析は進行中である。このような予備
データにより、高用量コホートの利用の継続がサポートされる。
図29は、MGMT陰性小児ヒトGBM細胞株SF188(第1パネル)、MGMT陰
性ヒトGBM細胞株U251(第2パネル)及びMGMT陽性ヒトGBM細胞株T98G
(第3パネル)におけるジアンヒドロガラクチトール(VAL−083)及びテモゾロミ
ド(TMZ)の活性を示す;個々の細胞株におけるMGMT及びアクチン(対照として)
の検出を示すイムノブロットを細胞株の特性を示す表の下に示す。
ジアンヒドロガラクチトールは、GBM細胞株SF188、U251及びT98Gにお
いて腫瘍成長の阻害についてTMZよりも良好であり、活性はMGMTとは無関係であっ
た(図29)。さらに、ジアンヒドロガラクチトールは、ニューロスフェア成長アッセイ
においてガン幹細胞の成長を80〜100%阻害し(BT74、GBM4及びGBM8)
、正常ヒト神経幹細胞に対する効果は最小限であった(K.Hu et al.,“VA
L083,a Novel N7 Alkylating Agent,Surpass
es Temozolomide Activity and Inhibits Ca
ncer Stem Cells Providing a New Potentia
l Treatment Option for Glioblastoma Mult
iforme,”Cancer Res.72(8)Suppl.1:1538(201
2),参照によって本明細書中に援用される)。
薬物動態解析は用量依存性の全身性曝露を示し、血漿半減期は1〜2時間と短い;20
mg/mでの平均Cmaxは266ng/mLである(0.18μg/mL又は約1.
8μM)。コホート6(30mg/m)の薬物動態解析は進行中である。今日のLC−
MS−MS法よりも低感受性の生物学的解析方法が使用された先の臨床試験(R.T.E
agan et al.,“Clinical and Pharmacologic
Evaluation of Split−Dose Intermittent Th
erapy with Dianhydrogalactitol,”Cancer T
reat.Rep.66:283−287(1982)、参照によって本明細書中に援用
される)では、およそ3〜4倍高い用量(60〜72mg/m)でのiv輸注により、
1.9〜5.6μg/mLの範囲のCmaxが得られ、濃度−時間曲線は、現在の治験に
おける所見と同様、双指数関数的であった。薬物動態は線形であり、現在の治験では高用
量において高レベルが得られ得ることを示唆する以前の公開データと整合する。インビト
ロ試験は、μM濃度のジアンヒドロガラクチトール)は、コホート4、5及び6で得られ
たように、種々の神経膠腫細胞株に対して有効であることを示す(図29に示されるとお
り)。図30は、用量依存性の全身性曝露を示すジアンヒドロガラクチトールの血漿濃度
−時間プロフィールを示す(1コホートあたり平均3例の対象者)。
表6は、他の治療薬と比較したジアンヒドロガラクチトールの従来の臨床データの比較
を示す。
表6に関する参考文献は以下のとおり:“Eagan(1979)”is R.T.E
agan et al.,“Dianhydrogalactitol and Rad
iation Therapy.Treatment of Supratentori
al Glioma,”JAMA 241:2046−2050(1979);“Stu
pp(2005)”is R.Stupp et al.,“Radiotherapy
Plus Concomitant and Adjuvant Temozolom
ide for Glioblastoma,”New.Engl.J.Med.352
:987−996(2005)であり、これらはどちらも参照によって本明細書中に援用
される。
表7は、この実施例で報告した治験での投薬スケジュールをまとめた表である。
図31は、患者(患者番号26)のMRIスキャンを、左側に2サイクルのジアンヒド
ロガラクチトール処置前(T=0日目)及び右側に処置後(T=64日間)を示す。異常
な増強の厚い密な領域が縮小し、この場合、より不均一に見える。
まとめると、ジアンヒドロガラクチトールは、テモゾロミド又はベバシズマブでの以前
の処置に対して抵抗性を示した再発性の多形性膠芽腫に対する活性を示す。また、ジアン
ヒドロガラクチトールは、進行性の続発性脳腫瘍、例えば、乳房腺癌、小細胞肺癌又は黒
色腫の転移によって生じた腫瘍に対する活性も示す。従って、ジアンヒドロガラクチトー
ルにより、中枢神経系の、特に、悪性腫瘍がテモゾロミド又はベバシズマブなどの治療薬
に対して抵抗性であることが示されている状況における、このような悪性腫瘍の処置のた
めの新たな処置モダリティが提供される。
特に、ジアンヒドロガラクチトールは以前に、従来のNCI後援の臨床試験において、
新たに診断されたGBM及び再発性のGBMに対して将来有望な臨床活性が示されていた
。ジアンヒドロガラクチトールは、インビトロでGBM細胞株に対して強力なMGMT非
依存的細胞毒性活性を有する。薬物動態解析は、1〜2時間の短い血漿半減期及び20m
g/mで<265ng/mL(1.8μM)Cmaxで、曝露の用量依存性の増大を示
す(図2参照)。薬物動態学的データは、脳腫瘍におけるジアンヒドロガラクチトールの
活性を示唆する以前の治験の文献と整合している;20mg/mコホートで得られた血
漿濃度はインビトロで神経膠腫細胞の成長を阻害するのに十分である。ジアンヒドロガラ
クチトール療法は、これまでのところ、十分に耐容性があり;薬物関連重篤な有害事象は
検出されていない。コホート6(30mg/m)の終了後、最大耐用量(MTD)は得
られておらず;コホート7(40mg/m)の登録及び分析が進行中である。
以前の化学療法及び放射線治療のため、続発性脳腫瘍を有する患者は骨髄抑制を受け易
く、GBMを有する患者とは異なるMTD(最大耐用量)を有する可能性がある。これは
、免疫機構の機能及び評価すること及び起こり得る骨髄抑制をモニタリングにより測定さ
れ得る。
本発明の利点
本発明により、従来の手段による化学療法に抵抗性であることが示されている型の肺ガ
ンである非小細胞肺癌(NSCLC)の処置のためにジアンヒドロガラクチトールを使用
する改善された方法及び組成物を提供する。また、本発明により、多形性膠芽腫(GBM
)の処置のためにジアンヒドロガラクチトールを使用する改善された方法及び組成物を提
供する。
NSCLC又はGBMを処置するためのジアンヒドロガラクチトールの使用は、十分に
耐容性であり、さらなる副作用はもたらされないことが予測される。ジアンヒドロガラク
チトールを放射線又は他の化学療法剤と一緒に使用することができる。さらに、ジアンヒ
ドロガラクチトールは、NSCLCの脳転移を処置するために使用することができ、白金
系治療薬、例えばシスプラチン又はチロシンに対して耐性を発現した患者のNSCLCを
処置するために使用することができる。
本発明に係る方法は、NSCLC又はGBMの処置のための薬剤の調製に対する産業上
の利用可能性を有する。本発明に係る組成物は、特にNSCLC又はGBMの処置のため
の医薬組成物としての産業上の利用可能性を有する。
本発明の方法クレームは、自然法則の一般的適用を超える特定の方法工程を示しており
、該方法工程の実施には記載又は特許請求の範囲に含意される自然法則の特定の適用に加
えて当技術分野において従来より知られているもの以外の工程が使用されることが必要と
され、従って、特許請求の範囲の範囲はこれに記載された特定の適用に拘束される。幾つ
かの状況において、このようなクレームは、既存の薬物の新しい使用様式に対するもので
ある。
本明細書中で例示的に説明された発明は、本明細書中に特に開示されない任意の要素又
は複数の要素、限定又は複数の限定の存在なしに、適切に実施されることができる。従っ
て、例えば、用語「備える(comprising)、「含む(including)」
及び「包含する(containing)」等は、拡張的にかつ限定することなく解釈さ
れるべきである。また、本明細書中に使用される用語及び表現は、限定の用語としてでは
なく、説明の用語として使用されてきており、示される及び記載される未来の任意の同等
物又はその任意の部分を除外するそのような用語及び表現の使用における意図はない。多
様な変更が請求される発明の範囲内で可能であることが理解されることができる。従って
、本発明は、好ましい実施形態及び選択的特徴によって特に開示されてきたが、本明細書
中に開示された発明の修正及び変更は、当業者によって行われることができること、及び
、そのような修正及び変更は、本明細書中に開示された発明の範囲内であると考えられる
ことが、理解されるべきである。本発明は、本明細書中に広くかつ一総称的に説明されて
きた。一般的開示内容の範囲内にあるより狭い種及び亜属族のそれぞれもまた、これらの
発明の部分を形成する。これには、削除された材料が特にその中に存在するかどうかに拘
らず、属から任意の主題を削除する条件又は否定的限定を有する各発明の一般的な記載が
含まれる。
さらに、発明の特徴又は局面がマーカッシュグループの用語で記載されているが、当業
者は、本発明が、また、それによって、マーカッシュグループの任意の個々の要素又は要
素の部分群を単位として記載されていることを認識するであろう。上記明細書は、また、
例示的であることを意図しており、制限的であることを意図していないことを理解される
べきである。多くの実施形態は、上記明細書を考察する上で当業者に明らかとなろう。従
って、発明の範囲は、上記明細書を基準にして、決定されるべきではなく、添付の特許請
求の範囲を基準にして、そのような特許請求の範囲が認められる同等物の全範囲とともに
、決定されるべきである。特許公報を含む全ての論文及び参考文献の開示内容は、参照に
よって本明細書中に援用される。

Claims (1)

  1. 非小細胞肺癌(NSCLC)又は多形性膠芽腫(GBM)の治療に使用する組成物であって、
    NSCLC又はGBMに罹患した患者に対して、有効量の放射線と共に投与する治療有効量の置換へキシトール誘導体を含む、組成物。
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