JP2020183159A - 飛行機及びその展開切離方法並びに収納具 - Google Patents

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Tatsuya Arai
達也 荒井
亜佑斗 真鍋
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【課題】比較的簡素な機構を有し、所定の収納空間に収納された状態から自動的に展開することができる固定翼式の飛行機を提供する。【解決手段】飛行機1は、飛行方向D1に沿って延在する機体10と、機体10に取り付けられる主翼20及び尾翼30と、推進力を発生させる推進装置40と、を備える。主翼20は、揚力を発生させるように展開された第一の形態から所定の収納空間Sに収納されるように畳まれた第二の形態へと変形するように構成される一方、収納空間Sから排出されると弾性力Fにより第二の形態から第一の形態へと変形するように構成されている。【選択図】図5

Description

本発明は、飛行機及びその展開切離方法並びに収納具に関し、特に所定の収納空間に収納可能であってかつ展開可能な飛行機及びその展開切離方法と、かかる飛行機を収納する収納具と、に関する。
従来より、折り畳まれた状態で所定の場所に輸送され、その場所で展開されて使用に供される飛行体に関する技術が種々提案されている。例えば現在においては、プロペラ等からなる推進ユニットが各々設けられた4つのアームを、本体に対して折り畳み可能に取り付けることにより、プロペラを取り外すことなくコンパクトに輸送することを可能にした回転翼式のドローンが提案されている(特許文献1参照)。また、近年においては、胴体に翼を寄せて格納したコンパクト配置と、翼を胴体から展開させた展開配置と、展開配置の翼を伸長させた伸長配置と、の3段階にわたって変形可能な航空機が提案されている(特許文献2参照)。
特開2017−197169号公報 特開2019−501814号公報
しかし、特許文献1に記載された回転翼式のドローンでは、複数のプロペラを駆動するために大きな駆動源(燃料や電力)が必要となるため、固定翼式の航空機と比較すると飛行に要する燃料(電力)消費量が大きくなるという問題があった。また、特許文献2に記載された固定翼式の航空機においては、コンパクト配置から展開配置へと変形させるためにアクチュエータやギア等の変形機構を設け、さらに、翼を展開配置から伸長配置へと変形させるために入れ子式伸縮機構を設けていることから、機構が比較的複雑であり、故障が発生する確率が高くなる虞がある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、比較的簡素な機構を有し、所定の収納空間に収納された状態から自動的に展開することができる固定翼式の飛行機を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明に係る飛行機は、飛行方向に沿って延在する機体と、機体に取り付けられる主翼及び尾翼と、推進力を発生させる推進装置と、を備えるものであって、主翼は、揚力を発生させるように展開された第一の形態から所定の収納空間に収納されるように畳まれた第二の形態へと変形するように構成される一方、収納空間から排出されると弾性力により第二の形態から第一の形態へと変形するように構成されているものである。
かかる構成を採用すると、揚力を発生させるように展開された「第一の形態」から所定の収納空間に収納されるように畳まれた「第二の形態」へと主翼を変形させることができ、かつ、主翼を当該収納空間から排出させると弾性力により「第二の形態」から「第一の形態」へと自動的に主翼を変形させることができる。従って、例えば、主翼を「第二の形態」とした状態で本飛行機を筐体内に収納して様々な場所に持ち運び、その場所で主翼を筐体から排出し「第一の形態」へと自動的に変形させて本飛行機を飛行させたり、主翼を「第二の形態」とした本飛行機を収納した筐体を上空に打ち上げ、上空で主翼を筐体から排出し「第一の形態」へと自動的に変形させて本飛行機を飛行させたりすることができる。本飛行機は、このように弾性力を利用して自動的に展開する主翼を採用しているため、比較的簡素な機構を有している。また、本飛行機は、主翼を「第一の形態」としたときに固定翼式の飛行機として機能することができるため、回転翼式の飛行機と比較して燃料(電力)消費量を低減させることができる。さらに、本飛行機は、畳まれた状態から自動的に展開して飛行可能であるため、従来の固定翼式の飛行機のような離陸前の滑走が不要となり、離陸環境を問わないという利点を有する。
本発明に係る飛行機において、ヒンジを介して連結された複数の棒状部材から構成されて折り畳み可能とされた機体を採用することができる。
かかる構成を採用すると、飛行方向に沿って延在する機体を、ヒンジを介して連結された複数の棒状部材から構成して折り畳み可能としているため、機体を折り畳んで飛行方向における機体の寸法を縮小することができる。
本発明に係る飛行機において、ヒンジを介して折り畳み可能なフレーム部材と、フレーム部材に取り付けられたシート状部材と、を有する主翼を採用し、第一の形態において、フレーム部材を飛行方向に略直交する方向に延在させて主翼の前縁を形成するように展開させるとともに、シート状部材をフレーム部材の後方で略平坦な翼面を形成させるように展開させる一方、第二の形態において、ヒンジを介してフレーム部材を折り畳んで飛行方向に沿って延在させるとともに、シート状部材をフレーム部材とともに折り畳むことができる。
かかる構成を採用すると、フレーム部材及びシート状部材を有する主翼を、折り畳み傘のように折り畳んだり展開させたりすることができる。すなわち、主翼の「第一の形態」においては、フレーム部材を飛行方向に略直交する方向に延在させて主翼の前縁を形成させるように展開させるとともに、シート状部材をフレーム部材の後方で略平坦な翼面を形成させるように展開させることができる。一方、主翼の「第二の形態」においては、ヒンジを介してフレーム部材を折り畳んで飛行方向に沿って延在させるとともに、シート状部材をフレーム部材とともに折り畳むことができる。
本発明に係る飛行機において、平面視略矩形状の板状部材を介して機体に取り付けられた左右一対の垂直尾翼と、垂直尾翼の後方に配置されて飛行方向に略直交する方向に延在する回動軸を中心に板状部材に対して回動するように構成された水平尾翼と、を有する尾翼を採用することができる。かかる場合において、板状部材、垂直尾翼及び水平尾翼によって形成された略直方体状の収納空間に、第二の形態とされた主翼と、機体と、を収納することができる。
かかる構成を採用すると、尾翼を構成する部材(板状部材、左右一対の垂直尾翼及び水平尾翼)によって形成された略直方体状の収納空間に、「第二の形態」とされた主翼と、(例えば折り畳まれた)機体と、をコンパクトに収納することができる。
本発明に係る飛行機において、フレーム部材を、主翼を第二の形態から第一の形態へと変形させるための弾性力を弾性体に蓄えさせた状態で折り畳んで収納空間内に収納する一方、収納空間から排出されると弾性力により主翼を第二の形態から第一の形態へと変形させるように構成することができる。
かかる構成を採用すると、主翼のフレーム部材を、尾翼を構成する部材(板状部材、左右一対の垂直尾翼及び水平尾翼)によって形成された略直方体状の収納空間から排出することにより、弾性体の弾性力によって主翼を「第二の形態」から「第一の形態」へと変形させることができる。従って、例えば、空中で主翼を当該収納空間から排出させるだけで自動的に主翼を「第二の形態」から「第一の形態」へと変形させることができる。
本発明に係る飛行機において、推進装置に対して電力及び制御信号を供給する電源制御装置を備えることができる。かかる場合において、電源制御装置を、第一の形態における主翼の上方に配置することができる。
かかる構成を採用すると、比較的重量の大きい電源制御装置を、「第一の形態」における主翼の上方に配置することができる。従って、「第一の形態」における飛行機の重心を比較的前方の位置に配置することができるため、飛行状態を安定させることが可能となる。
また、本発明に係る収納具は、本飛行機を収納する収納具であって、平坦な板状の基体と、基体に取り付けられたカバーと、カバーを本飛行機に巻き付けて被覆することにより本飛行機の機体及び主翼の展開を阻止した状態を維持するための第一の紐状部材と、機体及び主翼の展開後に暫定的に本飛行機を基体に繋いでおくための第二の紐状部材と、を備え、第一の紐状部材が切断されることにより、本飛行機の機体及び主翼の展開が実現され、第二の紐状部材が切断されることにより、本飛行機の基体からの切り離しが実現されるように構成されたものである。
かかる構成を採用すると、収納具の第一の紐状部材を切断することにより、本飛行機の機体及び主翼を展開させることができ、収納具の第二の紐状部材を切断することにより、本飛行機を基体から切り離すことができる。すなわち、二種類の紐状部材を備える収納具を採用し、これら二種類の紐状部材を順次切断して本飛行機の展開及び切り離しを順次行うことにより、本飛行機を第二の形態から第一の形態へと確実に移行させて飛行させることが可能となる。
本発明に係る展開切離方法は、本収納具に収納した本飛行機を展開させて本収納具から切り離す方法であって、第二の形態における本飛行機を収納した本収納具を上空で放出させた後、第一の紐状部材を切断することにより本飛行機の機体及び主翼を展開させる展開工程と、展開工程を経た後、第二の紐状部材を切断することにより本飛行機を基体から切り離す切離工程と、を含むものである。
かかる方法を採用すると、第二の形態における本飛行機を収納した本収納具を上空で放出させた後、例えば無線操作や高度に応じた自動制御で本収納具の第一の紐状部材を切断することにより、本飛行機の機体及び主翼を展開させることができ、その後、例えば無線操作や高度に応じた自動制御で本収納具の第二の紐状部材を切断することにより、本飛行機を基体から切り離すことができる。すなわち、本収納具に設けられた二種類の紐状部材を順次切断して本飛行機の展開及び切り離しを順次行うことができるため、本飛行機を第二の形態から第一の形態へと確実に移行させて飛行させることが可能となる。
本発明によれば、比較的簡素な機構を有し、所定の収納空間に収納された状態から自動的に展開することができる固定翼式の飛行機を提供することが可能となる。
本発明の実施形態に係る飛行機の主翼が展開された状態の斜視図である。 本発明の実施形態に係る飛行機の主翼が展開された状態の平面図である。 本発明の実施形態に係る飛行機の機体が折り畳まれている状態の斜視図である。 本発明の実施形態に係る飛行機の機体の折畳・展開方式を説明するための説明図である。 本発明の実施形態に係る飛行機の主翼が折り畳まれている状態の平面図である。 本発明の実施形態に係る飛行機の主翼が折り畳まれている状態の平面図である。 本発明の実施形態に係る飛行機の主翼の折畳・展開方式を説明するための説明図である。 本発明の実施形態に係る飛行機の尾翼の平面図である。 本発明の実施形態に係る飛行機の尾翼の斜視図である。 本発明の実施形態に係る飛行機の主翼及び機体が折り畳まれて尾翼の収納空間に収納された状態の斜視図である。 本発明の実施形態に係る飛行機を収納する収納具の構造等を説明するための説明図である。 本発明の実施形態に係る飛行機を収納する収納具の構造等を説明するための説明図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態はあくまでも好適な適用例であって、本発明の適用範囲がこれらに限定されるものではない。
まず、本発明の実施形態に係る飛行機1の構成について説明する。本実施形態に係る飛行機1は、所定の収納空間S(図8参照)に収納された状態から自動的に展開することができるものであって、図1及び図2に示すように、機体10と、機体10に取り付けられる主翼20及び尾翼30と、推進力を発生させる推進装置40と、各種電子機器に対して電力や制御信号を供給する電源制御装置50と、を備えている。
機体10は、主翼20や尾翼30等の構成要素を支持する部材であり、飛行方向D1(図1及び図2参照)に沿って延在するものである。本実施形態における機体10は、図3に示すように、ヒンジ11を介して連結された3本の棒状部材(中央の比較的長尺の棒状部材及び両端の棒状部材)12から構成されており、側面視Z字状に折り畳み可能とされている。機体10を構成する棒状部材12は、主翼20や尾翼30を支持することができる剛性を有する材料(例えば金属等)から構成されている。
本実施形態におけるヒンジ11は、図4に示すように、二本のピン13(回動軸)を中心に回動する二軸ヒンジである。また、中央の棒状部材12には、図4に示すように、筒状部材14と、筒状部材14を両端側に押し付けるような弾性力Fを加える弾性体15と、が取り付けられている。ヒンジ11を介して中央の棒状部材12に対して端の中央部材12を折り曲げるときには、ユーザは、図4に示すように筒状部材14を弾性体15の弾性力Fに抗してヒンジ11から遠ざけるように動かし、ヒンジ11を露出させて折り曲げるようにする。一方、図4に二点鎖線で示すように、中央の棒状部材12と端の棒状部材12を一直線状に延ばし、ユーザが筒状部材14に加えていた弾性体15に抗する力を除去すると、弾性体15の弾性力Fにより筒状部材14がヒンジ11側に移動し、ヒンジ11は筒状部材14によって被覆される。筒状部材14は、図4に示すように、端の棒状部材12に設けられたストッパ16により、ヒンジ11を被覆した位置で停止するようになっており、これにより、中央の棒状部材12と端の棒状部材12とが一直線状に延ばされた状態が維持されることとなる。
主翼20は、機体10の飛行方向前方に取り付けられており、揚力を発生させるように展開された「第一の形態」(図1及び図2参照)から、所定の収納空間Sに収納されるように畳まれた「第二の形態」(図10参照)へと、変形するように構成されている。また、主翼20は、収納空間Sから排出されると、後述する弾性力Fにより「第二の形態」から「第一の形態」へと変形するように構成されている。
主翼20は、図2、図5、図6に示すように、ヒンジ21を介して折り畳み可能なフレーム部材22と、フレーム部材22に取り付けられたシート状部材23と、を有している。そして、主翼20は、「第一の形態」(図1及び図2)において、フレーム部材22が飛行方向D1に略直交する方向(翼幅方向)D2に延在して主翼20の前縁20aを形成するように展開されるとともに、シート状部材23がフレーム部材22の飛行方向後方で略平坦な翼面20bを形成するように展開されるようになっている。一方、主翼20は、「第二の形態」(図10)において、ヒンジ21を介してフレーム部材22が折り畳まれて飛行方向D1に沿って延在するとともに、シート状部材23がフレーム部材22とともに折り畳まれるようになっている。
主翼20のフレーム部材22は、主翼20を「第二の形態」から「第一の形態」へと変形させるための弾性力F(図5及び図6参照)を弾性体70に蓄えた状態で折り畳まれて収納空間S内に収納される一方、収納空間Sから排出されると弾性力Fにより主翼20を「第二の形態」から「第一の形態」へと変形させるように構成されている。
本実施形態においては、図5及び図6に示すように、左右のフレーム部材22の各々を、ヒンジ21を介して連結された3本の棒状部材(第一の棒状部材22a、第二の棒状部材22b、第三の棒状部材22c)から構成している。そして、第一の棒状部材22aの根本部分で機体10に取り付けられた前後に移動しないヒンジ21と、電源制御装置50を搭載して機体10に沿って前後に移動可能な移動基板60の後方部分61と、に各端部が取り付けられた弾性体70によって弾性力Fを付与している。
すなわち、図5に示すように、ユーザが移動基板60を機体10に沿って後方へと移動させるような力を加えると、第一の棒状部材22aの長さ方向略中央部分と、移動基板60の後方部分61と、に取り付けられた作動部材22dによって第一の棒状部材22aが後方に引っ張られ、これに伴って図6に示すようにヒンジ21を介して第二の棒状部材22b及び第三の棒状部材22cが折り曲げられて、最終的に図10に示すような「第二の形態」へと移行させられる。このとき、弾性体70の一方の端部(移動基板60の後方部分61に取り付けられた端部)が後方に引っ張られることにより弾性体70が引き延ばされ、これにより、主翼20を「第二の形態」から「第一の形態」へと変形させるような弾性力Fが弾性体70に蓄えられることとなる。この状態で主翼20が収納空間Sから排出されると、弾性体70の弾性力Fにより、主翼20が「第二の形態」から「第一の形態」へと変形することとなる。移動基板60は、電源制御装置50を支持することができる剛性を有する材料(例えば金属等)から構成されている。
主翼20の翼根付近には、機体10を挟んで左右に延在するように配置されて固定された一枚の固定基板80が設けられており、かかる固定基板80の後方には、左右一対の補助翼(エルロン)81が設けられている。補助翼81は、サーボモータ等から構成されるアクチュエータ82(図7参照)により、翼幅方向D2に沿って延在する回動軸を中心に回動するように構成されている。補助翼81のアクチュエータ82の動きは、電源制御装置50から送られる制御信号によって制御される。これら補助翼81によって主翼20のシート状部材23を相互に反対方向に捩ることにより、飛行機1を右方向又は左方向に旋回させることができる。固定基板80及び補助翼81は、その形状を維持できるような剛性を有する材料(例えば金属等)から構成されている。
なお、本実施形態においては、図7に示すように、移動基板60と固定基板80との間にスペーサ90を配置している。そして、このスペーサ90の後方端部に断面略C字状の筒状部材91を固定し、筒状部材91の内部であってスペーサ90の上方に移動基板60をスライド可能に収納し、筒状部材91の内部であってスペーサ90の下方に固定基板80をスライド可能に収納している。これにより、固定基板80を含むユニット(補助翼81、機体10等)に対して、移動基板60を含むユニット(推進装置40、電源制御装置50等)が前後方向にスライド移動する一方、左右方向においては移動が規制されるようになっている。スペーサ90は、移動基板60及び固定基板80の間に挟まれてこれら基板に接触しており、これら基板の双方を円滑にスライドさせるように摩擦抵抗の比較的少ない材料(例えば合成樹脂)で構成されるのが好ましい。なお、図5及び図6においては、スペーサ90及び筒状部材91の図示を省略している。
尾翼30は、図1及び図2に示すように、主翼20よりも飛行方向後方の位置に配置された状態で機体10に取り付けられている。尾翼30は、図8及び図9に示すように、平面視略矩形状の水平尾翼31を介して機体10に取り付けられた左右一対の垂直尾翼32と、各垂直尾翼32の後方に設けられた方向舵33と、水平尾翼31の後方に設けられた昇降舵34と、を有している。水平尾翼31、垂直尾翼32、方向舵33及び昇降舵34は、その形状を維持できるような剛性を有する材料(例えば木材等)から構成されている。
水平尾翼31は、図1及び図2に示すように、「第一の形態」とされた主翼20の翼面20b(シート状部材23)と略平行になるように配置された状態で機体10に固定されている。左右一対の垂直尾翼32は、図8及び図9に示すように、水平尾翼31に略直交するように配置された状態で水平尾翼31の左右両端部に固定されている。
方向舵33は、各垂直尾翼32の後方端部に取り付けられており、図示されていないアクチュエータにより、飛行方向D1及び翼幅方向D2の双方に略直交する方向(上下方向)D3に延在する回動軸33aを中心に各垂直尾翼32に対して回動するように構成されている。なお、本実施形態においては、図示されていないリンク機構により左右の方向舵33を連結しており、アクチュエータ及びリンク機構によって左右の方向舵33を連動させることができるようになっている。方向舵33のアクチュエータの動きは、電源制御装置50から送られる制御信号によって制御される。
昇降舵34は、水平尾翼31の後方端部に取り付けられており、図示されていないアクチュエータにより、翼幅方向D2に延在する回動軸34aを中心に水平尾翼31に対して回動するように構成されている。昇降舵34のアクチュエータの動きは、電源制御装置50から送られる制御信号によって制御される。
本実施形態においては、尾翼30を構成する水平尾翼31、左右一対の垂直尾翼32、左右一対の方向舵33及び昇降舵34によって、図8に示すような略直方体状の収納空間Sが形成される。そして、このように形成した収納空間Sに、図10に示すように「第二の形態」とされた主翼20と、折り畳まれた機体10と、電源制御装置50と、が収納されるようになっている。
推進装置40は、飛行機1を飛行方向D1に推進させるための推進力を発生させるものである。本実施形態における推進装置40は、図1等に示すように、飛行方向D1に沿って延在する回転軸41aを中心に回転する2枚のプロペラ41と、プロペラ41を回転駆動するモータ42と、を有している。モータ42の回転数は、電源制御装置50から送られる制御信号によって制御されるようになっている。なお、本実施形態においては、可撓性を有する材料(例えば合成樹脂)によって2枚のプロペラ41を構成しているため、図10に示すように、これらプロペラ41を折り畳んで収納空間Sに収納することができるようになっている。
電源制御装置50は、図1等に示すように略直方体状を呈する筐体として構成されており、その内部に図示されていないバッテリやMPU(Micro Processing Unit)等を有している。電源制御装置50は、各種電子機器(推進装置40のモータ42や、補助翼81、方向舵33及び昇降舵34のアクチュエータ等)に対して電力や制御信号を供給するように構成されている。電源制御装置50は、主翼20が「第二の形態」とされたときに、図10に示すように折り畳まれた主翼20や折り畳まれた機体10とともに収納空間Sに収納される一方、主翼20が「第一の形態」とされたときに、図1等に示すように展開された主翼20の上方へと移動するようになっている。
次に、本実施形態に係る飛行機1の使用方法について説明する。
まず、ユーザは、飛行機1の機体10を折り畳むとともに、主翼20を折り畳んで「第一の形態」から「第二の形態」へと変形させる。ユーザは、主翼20を折り畳む際に、図5及び図6に示すように移動基板60を機体10に沿って後方へと移動させるような力を加えることにより、作動部材22dによって第一の棒状部材22aを後方に引っ張らせ、これに伴ってヒンジ21を介して第二の棒状部材22b及び第三の棒状部材22cを折り曲げて最終的に図10に示すような「第二の形態」へと移行させる。
そして、ユーザは、折り畳んだ機体10及び主翼20を、尾翼30によって形成された収納空間Sに収納し、後述する打ち上げ用の収納具100のカバー120(図11及び図12参照)でこれら機体10及び主翼20を被覆して収納具100内に飛行機1を収納する。このとき、飛行機1の機体10は、伸長した状態へと復元させるための弾性力Fを弾性体15(図4参照)に蓄えた状態で折り畳まれて収納空間S内に収納されている。また、飛行機1の主翼20は、「第二の形態」から「第一の形態」へと変形させるための弾性力Fを弾性体70に蓄えた状態で折り畳まれて収納空間S内に収納されている。
次いで、ユーザは、ロケットに収納具100(図11及び図12参照)を搭載して打ち上げ、無線操作により上空でロケットから収納具100を放出し、後述する方法で収納具100から飛行機1を切り離す。すなわち、後述するように、まず収納具100のカバー120を開くことにより飛行機1の主翼20を収納空間Sから排出し、弾性体70に蓄えられていた弾性力Fにより主翼20を「第二の形態」から「第一の形態」へと自動的に変形させると同時に、折り畳まれていた機体10を弾性体15の弾性力Fにより伸長させる。その後、収納具100から飛行機1を切り離すことにより、独立した固定翼式の飛行機1とする。
次いで、ユーザは、無線操作により飛行機1の電源制御装置50を作動させ、電源制御装置50から各種電子機器(推進装置40のモータ42や、補助翼81、方向舵33及び昇降舵34のアクチュエータ等)に対して電力や制御信号を供給して所定の飛行を行わせる。その後、ユーザUは、飛行が完了した飛行機1を回収する。回収した飛行機1は、必要に応じて再度折り畳んで使用に供することができる。
次に、図11及び図12を用いて、本実施形態に係る飛行機1を収納する収納具100の構造について説明する。図11は、折り畳まれて収納具100に収納された状態の飛行機1を尾翼30の斜め下側から見た場合の図であり、図12は、機体10及び主翼20が展開されつつ収納具100に繋がれている状態の飛行機1を尾翼30の斜め上側から見た場合の図である。
本実施形態に係る収納具100は、図11及び図12に示すように、平坦な板状の基体110と、基体110に取り付けられたカバー120と、を備えている。基体110は、後述する2種類の紐状部材130・140を切断するための機能を有する回路基板111を有している。本実施形態においては、図11及び図12に示すように平面視矩形状の基体110を採用し、折り畳まれた飛行機1の水平尾翼31に隣接させて基体110を配置している。基体110は、その形状を維持できるような剛性を有する材料(例えば金属等)から構成されている。なお、基体110の後方の縁部には、紐状部材210を介してパラシュート200が取り付けられている。
カバー120は、図11に示すように、折り畳まれて収納空間Sに収納された飛行機1の大部分を被覆するように機能するものであり、可撓性を有する材料(例えば軟質の合成樹脂や布等)で構成されている。カバー120の一方の縁部121は、基体110の一方の長辺縁部に取り付けられている。カバー120の他方の縁部122には、後述する第一の紐状部材130の一端131が取り付けられる。
収納具100には、二種類の紐状部材130、140が配されている。本実施形態においては、図11に示すように、カバー120を飛行機1に巻き付けて被覆することにより飛行機1の機体10及び主翼20の展開を阻止した状態を維持するための第一の紐状部材130と、機体10及び主翼20の展開後に暫定的に飛行機1を収納具100に繋いでおくための第二の紐状部材140と、を採用している。紐状部材130・140は、上記機能を果たすことができる強度を有する材料から構成されていればよく、例えば、ナイロン等の合成繊維からなるテグスを紐状部材130・140として採用することができる。
第一の紐状部材130の一端131は、図11に示すように、カバー120の他方の縁部122に結び付けられている。また、第一の紐状部材130は、図11に示すように、基体110の回路基板111に設けられた溝112に嵌め込まれかつ回路基板111に設けられた電熱線(例えばニクロム線)113に接触した状態で基体110を横断するように一直線状に配され、基体110に設けられた中継金具114の孔114aに通されて略直角に折り曲げられて、その他端132が弾性体150の一端151に接続される。弾性体150の他端152は、基体110の前方の隅部115に結び付けられており、弾性体150により、第一の紐状部材130の他端132が基体110の前方へと移動させられるような引張力が加えられている。この第一の紐状部材130の引張力により、カバー120の他方の縁部122は基体110側に引き寄せられ、カバー120を飛行機1で巻き付けて被覆した状態が維持されることとなる。
第二の紐状部材140は、図12に示すようにU字状に変形させられた2つの部分141、142を有しており、これらU字状の部分141・142の内部に飛行機1の機体10が挿通されるようになっている。第二の紐状部材140のうちU字状の部分141・142に連なる部分は、飛行機1の水平尾翼31に設けられた孔31a・31bに通されて収納具100の基体110へと配され、基体110に設けられた孔115・116に挿通される。第二の紐状部材140の基体110の孔115・116に各々挿通された部分のうち一方の組143は、図11に示すように、基体110の回路基板111に設けられた溝117に嵌め込まれかつ回路基板111に設けられた電熱線(例えばニクロム線)118に接触した状態で基体110を縦断するように一直線状に配された状態で相互に接続される。第二の紐状部材140の基体110の孔115・116に各々挿通された部分のうち他方の組144は、図11に示すように、弾性体160に接続される。これにより、第二の紐状部材140及び弾性体160によるループが形成される。弾性体160は、このループの径を縮小するような引張力を加えるものであり、この引張力により、飛行機1の機体10が基体110側に引き寄せられ、収納具100に対して飛行機1が繋がれた状態が維持されることとなる。
続いて、図11及び図12を用いて、本実施形態に係る収納具100から飛行機1を切り離す方法について説明する。
まず、ユーザは、上空でロケットから収納具100を放出した後、無線操作により第一の紐状部材130を切断することにより、飛行機1の機体10及び主翼20を展開させる(展開工程:S1)。すなわち、ロケットから放出された段階においては、図11に示すように、折り畳まれた飛行機1が収納具100のカバー120によって被覆されているが、ユーザが無線操作により収納具100の基体110の回路基板111に設けられた電熱線113に電流を流して加熱することにより、この電熱線113に接触している第一の紐状部材130を切断する。これにより、カバー120の縁部122には弾性体150による引張力が作用しなくなるため、上空における風圧によりカバー120が開き、図12に示すような状態へと移行する。すると、主翼20が収納空間Sから排出され、弾性体70に蓄えられていた弾性力Fにより主翼20が「第二の形態」から「第一の形態」へと自動的に変形すると同時に、折り畳まれていた機体10が弾性体15の弾性力Fにより伸長する。かかる展開工程S1を経ることにより、飛行機1の機体10及び主翼20は展開するが、飛行機1は依然として収納具100に繋がれている。このため、収納具100に接続されたパラシュート200により、飛行機1は、その機首が鉛直方向下方を向いた状態で空中に浮遊することとなる。
次に、ユーザは、無線操作により第二の紐状部材140を切断することにより、飛行機1を収納具100から切り離す(切離工程:S2)。すなわち、ユーザが無線操作により収納具100の基体110の回路基板111に設けられた電熱線118に電流を流して加熱することにより、この電熱線118に接触している第二の紐状部材140を切断する。これにより、第二の紐状部材140及び弾性体160によって形成されていたループは切断され、飛行機1の機体10に巻き付けられていた第二の紐状部材140のU字状の部分141・142も解かれて機体10から外されることにより、飛行機1が収納具100から切り離される。こうして飛行機1は、パラシュート200及び収納具100から独立した固定翼式の飛行機1として飛行可能となる。この後、既に述べたように、ユーザは無線操作により飛行機1の電源制御装置50を作動させ、電源制御装置50から各種電子機器に対して電力や制御信号を供給して所定の飛行を行わせることができる。
以上説明した実施形態に係る飛行機1においては、揚力を発生させるように展開された「第一の形態」から、所定の収納空間Sに収納されるように畳まれた「第二の形態」へと、主翼20を変形させることができ、かつ、主翼20を収納空間Sから排出させると弾性力Fにより「第二の形態」から「第一の形態」へと自動的に主翼20を変形させることができる。特に、本飛行機1は、フレーム部材22及びシート状部材23を有する主翼20を、折り畳み傘のように折り畳んだり展開させたりすることができる。すなわち、主翼20の「第一の形態」においては、フレーム部材22を飛行方向D1に略直交する方向D2に延在させて主翼20の前縁20aを形成させるように展開させるとともに、シート状部材23をフレーム部材22の後方で略平坦な翼面20bを形成させるように展開させることができる。一方、主翼20の「第二の形態」においては、ヒンジ21を介してフレーム部材22を折り畳んで飛行方向D1に沿って延在させるとともに、シート状部材23をフレーム部材22とともに折り畳むことができる。そして、主翼20のフレーム部材22を所定の収納空間Sから排出することにより、フレーム部材22に取り付けた弾性体70の弾性力Fによって主翼20を「第二の形態」から「第一の形態」へと変形させることができる。
従って、主翼20を「第二の形態」とした状態で本飛行機1を筐体内に収納して様々な場所に持ち運び、その場所で主翼20を筐体から排出し「第一の形態」へと自動的に変形させて本飛行機1を飛行させたり、主翼20を「第二の形態」とした本飛行機1を収納した収納具100を上空に打ち上げ、上空で主翼20を収納具100から排出し「第一の形態」へと自動的に変形させて本飛行機1を飛行させたりすることができる。本飛行機1は、「第二の形態」から「第一の形態」へと移行したときのサイズの拡大率がきわめて大きい。また、本飛行機1は、このように弾性力Fを利用して自動的に展開する主翼20を採用しているため、比較的簡素な機構を有している。また、本飛行機1は、主翼20を「第一の形態」としたときに固定翼式の飛行機として機能することができるため、回転翼式の飛行機と比較して燃料(電力)消費量を低減させることができる。さらに、本飛行機1は、畳まれた状態から自動的に展開して飛行可能であるため、従来の固定翼式の飛行機のような離陸前の滑走が不要となり、離陸環境を問わないという利点を有する。
また、以上説明した実施形態に係る飛行機1においては、飛行方向D1に沿って延在する機体10を、ヒンジ11を介して連結された複数の棒状部材12から構成して折り畳み可能としているため、機体10を折り畳んで飛行方向D1における機体10の寸法を縮小することができる。
また、以上説明した実施形態に係る飛行機1においては、尾翼30を構成する部材(水平尾翼31、左右一対の垂直尾翼32、左右一対の方向舵33及び昇降舵34)によって形成された略直方体状の収納空間Sに、「第二の形態」とされた主翼20と、折り畳まれた機体10と、をコンパクトに収納することができる。
また、以上説明した実施形態に係る飛行機1においては、比較的重量の大きい電源制御装置50を、「第一の形態」における主翼20の上方に配置することができる。従って、「第一の形態」における飛行機1の重心を比較的前方の位置に配置することができるため、飛行状態を安定させることが可能となる。
また、以上説明した実施形態に係る収納具100においては、第一の紐状部材130を切断することにより、飛行機1の機体10及び主翼20を展開させることができ、第二の紐状部材140を切断することにより、飛行機1を基体110から切り離すことができる。すなわち、二種類の紐状部材130・140を順次切断して飛行機1の展開及び切り離しを順次行うことにより、飛行機1を「第二の形態」から「第一の形態」へと確実に移行させて飛行させることが可能となる。
なお、以上の実施形態においては、3本の棒状部材12から機体10を構成した例を示したが、機体10を構成する棒状部材の本数はこれに限られるものではない。例えば、2本の棒状部材から機体を構成してもよく、4本以上の棒状部材から機体を構成してもよい。また、折り畳み可能な機体10の代わりに伸縮自在な機体を採用し、縮小された機体を所定の収納空間に収納することもできる。
また、以上の実施形態においては、左右のフレーム部材22の各々を、ヒンジ21を介して連結された3本の棒状部材(第一の棒状部材22a、第二の棒状部材22b、第三の棒状部材22c)から構成した例を示したが、フレーム部材22を構成する棒状部材の本数はこれに限られるものではない。例えば、2本の棒状部材から機体を構成してもよく、4本以上の棒状部材から機体を構成してもよい。
また、以上の実施形態においては、折り畳み可能なフレーム部材22を有する折り畳み傘のような構成の主翼20を採用した例を示したが、主翼の構成はこれに限られるものではない。例えば、複数の棒状部材からなるフレーム部材に代えて、弾力性及び可撓性を有する1本のフレーム部材を有する主翼を採用することができる。かかる構成を有する主翼を採用した場合には、1本のフレーム部材を湾曲させるように畳んで所定の収納空間に収納することができる一方、収納空間から排出したときにフレーム部材自体の弾力性により自動的に主翼を展開させることができる。
また、以上の実施形態においては、基体110及びカバー120を有する収納具100に飛行機1を収納して打ち上げた後、この収納具100の紐状部材130・140を切断して飛行機1を展開させて切り離した例を示したが、飛行機1を収納する収納具の形態や、収納具から飛行機1を展開させる方法については、本実施形態におけるものに限られるものではない。例えば、2種類の紐状部材130・140をユーザの無線操作で切断する代わりに、高度に応じて紐状部材130・140を自動的に切断して飛行機1の展開切離を行うこともできる。例えば、まず、測定された飛行機1の高度が第一の高度に到達したときに自動的に電熱線113に電流を流して加熱して第一の紐状部材130を切断することにより飛行機1を展開させ、次いで、測定された飛行機1の高度が第一の高度よりも低い第二の高度に到達したときに自動的に電熱線118に電流を流して加熱して第二の紐状部材140を切断することにより飛行機1を収納具100から切り離すこともできる。
本発明は、以上の実施形態に限定されるものではなく、かかる実施形態に当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。すなわち、前記実施形態が備える各要素及びその配置、材料、条件、形状、サイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前記実施形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
1…飛行機
10…機体
11…ヒンジ
12…棒状部材
20…主翼
20a…前縁
20b…翼面
21…ヒンジ
22…フレーム部材
23…シート状部材
30…尾翼
31…板状部材
32…垂直尾翼
33…水平尾翼
33a…回動軸
40…推進装置
50…電源制御装置
70…弾性体
100…収納具
110…基体
120…カバー
130…第一の紐状部材
140…第二の紐状部材
D1…飛行方向
D2…翼幅方向(飛行方向に略直交する方向)
F…弾性力
S…収納空間

Claims (8)

  1. 飛行方向に沿って延在する機体と、前記機体に取り付けられる主翼及び尾翼と、推進力を発生させる推進装置と、を備える飛行機であって、
    前記主翼は、揚力を発生させるように展開された第一の形態から所定の収納空間に収納されるように畳まれた第二の形態へと変形するように構成される一方、前記収納空間から排出されると弾性力により前記第二の形態から前記第一の形態へと変形するように構成されている、飛行機。
  2. 前記機体は、ヒンジを介して連結された複数の棒状部材から構成されて折り畳み可能とされている、請求項1に記載の飛行機。
  3. 前記主翼は、ヒンジを介して折り畳み可能なフレーム部材と、前記フレーム部材に取り付けられたシート状部材と、を有し、
    前記第一の形態においては、前記フレーム部材が飛行方向に略直交する方向に延在して前記主翼の前縁を形成するように展開されるとともに、前記シート状部材が前記フレーム部材の後方で略平坦な翼面を形成するように展開される一方、
    前記第二の形態においては、前記ヒンジを介して前記フレーム部材が折り畳まれて前記飛行方向に沿って延在するとともに、前記シート状部材が前記フレーム部材とともに折り畳まれる、請求項1又は2に記載の飛行機。
  4. 前記尾翼は、平面視略矩形状の板状部材を介して前記機体に取り付けられた左右一対の垂直尾翼と、前記垂直尾翼の後方に配置されて前記飛行方向に略直交する方向に延在する回動軸を中心に前記板状部材に対して回動するように構成された水平尾翼と、を有し、
    前記板状部材、前記垂直尾翼及び前記水平尾翼によって形成された略直方体状の収納空間に、前記第二の形態とされた前記主翼と、前記機体と、が収納されるように構成されている、請求項3に記載の飛行機。
  5. 前記フレーム部材は、前記主翼を前記第二の形態から前記第一の形態へと変形させるための弾性力を弾性体に蓄えた状態で折り畳まれて前記収納空間内に収納される一方、前記収納空間から排出されると前記弾性力により前記主翼を前記第二の形態から前記第一の形態へと変形させるように構成されている、請求項4に記載の飛行機。
  6. 前記推進装置に対して電力及び制御信号を供給する電源制御装置を備え、
    前記電源制御装置は、前記第一の形態における前記主翼の上方に配置される、請求項1から5の何れか一項に記載の飛行機。
  7. 請求項1から6の何れか一項に記載の飛行機を収納する収納具であって、
    平坦な板状の基体と、
    前記基体に取り付けられたカバーと、
    前記カバーを前記飛行機に巻き付けて被覆することにより前記飛行機の前記機体及び前記主翼の展開を阻止した状態を維持するための第一の紐状部材と、
    前記機体及び前記主翼の展開後に暫定的に前記飛行機を前記基体に繋いでおくための第二の紐状部材と、を備え、
    前記第一の紐状部材が切断されることにより、前記飛行機の前記機体及び前記主翼の展開が実現され、前記第二の紐状部材が切断されることにより、前記飛行機の前記基体からの切り離しが実現されるように構成された、収納具。
  8. 請求項7に記載の収納具に収納した請求項1から6の何れか一項に記載の飛行機を展開させて前記収納具から切り離す方法であって、
    前記第二の形態における前記飛行機を収納した前記収納具を上空で放出させた後、前記第一の紐状部材を切断することにより前記飛行機の前記機体及び前記主翼を展開させる展開工程と、
    前記展開工程を経た後、前記第二の紐状部材を切断することにより前記飛行機を前記基体から切り離す切離工程と、
    を含む、飛行機の展開切離方法。
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