JP2020182696A - 乳癌検診装置及びこれを備える検診車 - Google Patents

乳癌検診装置及びこれを備える検診車 Download PDF

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Aoi Tsutsui
葵 筒井
裕之 米川
Hiroyuki Yonekawa
裕之 米川
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【課題】簡易な構成で小型化され、高精度な乳癌検診装置を提供すること及び当該装置を備える検診車を提供すること。【解決手段】以下の構成を備える乳癌検診装置。非球面である自由曲面を有するプリズム又はミラー。プリズム又は前記ミラーに近接して配置されているテレセントリックレンズと、近赤外領域に感度のある撮像素子とを備える撮像手段。前記プリズム又は前記ミラーと、前記撮像手段とを、検診対象となる被験者の測定部位に対して位置調整可能に支持する支持手段。前記支持手段を前記測定部位に対して周方向に移動可能なガイド部を備えるレール体。前記ガイド部に沿って前記支持手段を移動させた位置において、前記プリズム又は前記ミラー及び前記テレセントリックレンズを介して前記撮像素子が受光した前記測定部位から放射される近赤外線から前記測定部位の熱分布に画像化する演算手段。前記画像化された前記測定部位の熱分布を表示する表示手段。【選択図】図1

Description

この発明は、乳癌の検診に関する。
従来、乳癌の検診方法として、視触診、マンモグラフィーによる検診等が知られている。また、マンモグラフィーによる検診に必要な医療機器、システムが搭載された大型バスといった検診車も知られている。さらに、特許文献1には、乳房のサーモグラフィー画像と三次元画像とを記録して癌の存在を検出する装置が提案されている。
特表2017−512541号公報
マンモグラフィーによる検診では、X線を測定部位に照射するため、少なからず放射線による医療被曝を伴う点や、プラスチックの板で挟み込まれることによる乳房の痛みといった患者や被験者の身体的負担に留意すべきである。
また、マンモグラフィーによる検診に必要な医療機器、システムが搭載された検診車は大型車両のため、検診を実施する場所が制限されている。
さらに、引用文献1に提案されている装置では、外気温により体表面温度が安定しないことや、撮像範囲を広げるため、撮像装置と測定部位との距離を50cmほど要するといった部分に改善の必要な点がある。
この発明は、簡易な構成で小型化され、高精度な乳癌検診装置を提供すること及び当該装置を備える検診車を提供することを目的とする。
[1]
以下の構成を備える乳癌検診装置。
非球面である自由曲面を有するプリズム
前記プリズムに近接して配置されているテレセントリックレンズと、近赤外領域に感度のある撮像素子とを備える撮像手段
前記プリズムと前記撮像手段とを、検診対象となる被験者の測定部位に対して位置調整可能に支持する支持手段
前記支持手段を前記測定部位に対して周方向に移動可能なガイド部を備えるレール体
前記ガイド部に沿って前記支持手段を移動させた位置において、前記プリズム及び前記テレセントリックレンズを介して前記撮像素子が受光した前記測定部位から放射される近赤外線から前記測定部位の熱分布に画像化する演算手段
前記画像化された前記測定部位の熱分布を表示する表示手段
[2]
以下の構成を備える乳癌検診装置。
非球面である自由曲面を有するミラー
前記ミラーに近接して配置されているテレセントリックレンズと、近赤外領域に感度のある撮像素子とを備える撮像手段
前記ミラーと前記撮像手段とを、検診対象となる被験者の測定部位に対して位置調整可能に支持する支持手段
前記支持手段を前記測定部位に対して周方向に移動可能なガイド部を備えるレール体
前記ガイド部に沿って前記支持手段を移動させた位置において、前記ミラー及び前記テレセントリックレンズを介して前記撮像素子が受光した前記測定部位から放射される近赤外線から前記測定部位の熱分布に画像化する演算手段
前記画像化された前記測定部位の熱分布を表示する表示手段
この発明によれば、簡易な構成で小型化され、高精度な乳癌検診装置を提供すること及び当該装置を備える検診車を提供することができる。
本発明の構成の一例を表す図である。 図1に示す構成の平面図であって、一部の構成を省略した図である。 本発明において、自由曲面プリズムを備えた光学系の概念図の一例である。 本発明において、自由曲面ミラーを備える光学系の概念図の一例である。 本発明の構成の他の例を表す平面図である。 本発明によって得られるサーモグラフィー画像の一例を表す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態の一例を説明する。
[乳癌検診装置の構成]
本実施形態の乳癌検診装置7は、図1に示すように、プリズム1、テレセントリックレンズ2、撮像手段8、架台9、レール体10、検診端末14を備えている。
プリズム1は、ガラス、水晶といった透明な媒質からなる多面体である。本実施形態では図3に示すように、プリズム1は、非球面の自由曲面である第一面1a及び第二面1bと、平面である第三面1c及び第四面1dと、を備えている。
第一面1a及び第二面1bは、図3に示すように、被写体4からの光線6a、6b、6c、・・・をプリズム1内で屈折あるいは反射させて、第三面1cを透過するような曲面に形成されている。
テレセントリックレンズ2は、画角が0°となるように単一のレンズあるいは複数のレンズ群で構成される。本実施形態では、図3に示すように物体側、像側ともにテレセントリック構造の両側テレセントリックレンズを採用し、プリズム1の第三面1cと近接して配置さている。
なお、本実施形態では、図3に示すように被写体4からプリズム1の第一面1aに様々な角度で入射する光線6a、6b、6c、・・・をプリズム1内で屈折あるいは反射させて、第三面1cを透過する光線6a、6b、6c、・・・が光軸に対して平行となるような前記両側テレセントリックレンズを採用している。この他、図面では省略しているが、像側又は物体側のみテレセントリック構造となる像側テレセントリックレンズや、物体側テレセントリックレンズを採用することもできる。
撮像手段8は、図1、図3に示すように、テレセントリックレンズ2と、近赤外領域に感度を有する撮像素子3とを備えるカメラユニットである。本実施形態では赤外線CCDカメラを採用し、後述する被験者の測定部位から放射される近赤外線を撮像素子3で受光する。なお、図1、図3の形態の他、プリズム1を撮像手段8に組み込んだ形態とすることもできる。
本実施形態では、非球面である自由曲面を有するプリズム1と、テレセントリック構造を有するテレセントリックレンズ2と、で光学系を構成している。プリズム1を採用することで、被写体4(後述する被験者の測定部位)と撮像手段8との距離を30cmほどにしつつ、被写体4の像5を撮像素子3の撮像面3aに、広範囲に結像することができる。また、両側テレセントリック構造を採用することで、被写体4が光軸方向に大きな起伏を有していても、その平面画像(後述する被験者の測定部位のサーモグラフィー画像)を精度よく、また、画像の歪みを生じさせずに撮像することができる。
また撮像手段8において使用する光学系として、図3で使用したプリズム1の代わりに、図4に示すように、プリズム1と同等の光学的な効果を有する自由曲面ミラー21、22と、テレセントリックレンズ2と、で構成された反射光学系を使用してもよい。図4に示す反射光学系では、自由曲面ミラー21の凹面部21aと自由曲面ミラー22の凸面部22aとで被写体4からの光線6a、6b、6c、・・・を反射させ、光軸に対して平行な光線6a、6b、6c、・・・を、テレセントリックレンズ2を介して撮像素子3が受光する。このような光学系でも被写体4と撮像手段8との距離を30cmほどにしつつ、被写体4の像5を撮像素子3の撮像面3aに、広範囲に結像することができる。また、両側テレセントリック構造を採用することで、被写体4が光軸方向に大きな起伏を有していても、その平面画像(後述する被験者の測定部位のサーモグラフィー画像)を精度よく、また、画像の歪みを生じさせずに撮像することができる。
架台9は、プリズム1又は自由曲面ミラー21、22と、撮像手段8とを、検診対象となる被験者16の測定部位である胸部16aに対して位置調整可能に支持する支持手段である。架台9は、図1に示すように、板状体、棒状体、等の形状を有する架台本体9aに、架台本体9aの角度を調整可能な支持体9bと、プリズム固定用支持体9d、カメラ固定用支持体9eとが取り付けられた構成となっている。
プリズム固定用支持体9dは、プリズム1の第二面1bの曲面に対応した形状を有しており、プリズム1を被験者16の胸部16aに対して位置調整可能に支持する。
また、カメラ固定用支持体9eは、撮像手段8をプリズム1に対して位置調整可能に支持する。
プリズム1を撮像手段9に組み込む形態とする場合、カメラ固定用支持体9eによって撮像手段8を被験者16の胸部16aに対して位置調整可能に支持させる。
また、プリズム1に換えて自由曲面ミラー21、22を採用する場合では、自由曲面ミラーの曲面に対応した形状の支持体によって、自由曲面ミラー21、22を被験者16の胸部16aに対して位置調整可能に支持させる。
また、自由曲面ミラー21、22を撮像手段9に組み込む形態とする場合、カメラ固定用支持体9eによって撮像手段8を被験者16の胸部16aに対して位置調整可能に支持させる。
レール体10は、図2に示すように、弧状の形状を有するレール本体10aと、図1に示すように、レール本体10aの中央部から下方に伸びている脚部12と、を備えている。
レール本体10aは、図2に示すように、架台9の支持体9bの基部9cが、胸部16aに対して周方向に移動可能な弧状のガイド部11を備えている。
架台9の基部9cがガイド部11に沿って移動できるので、プリズム1又は自由曲面ミラー21、22と、撮像手段8を支持している架台9を、図2に示すように、矢印20に沿って移動させて胸部16aの撮像位置を設定することができる。また、架台9を胸部16aに対して周方向に移動させることができるので、被験者16の撮像姿勢を変える必要がない。
なお、レール本体10aとガイド部11の形状は、架台9を胸部16aに対して周方向に移動可能であれば、弧状の形状に限らず、コ字状等、種々の形状を採用することができる。
また、レール体10は、図1、図2に示すように、撮像手段8による胸部16aの撮像時における胸部16aの表面温度を所定の温度に調節可能な温度調節手段13を備えてもよい。例えば冷却ファン等の温度調節手段13を、図1、図2に示すようにレール本体10aの両端部に設けることで、胸部16aの表面温度を、乳癌検診のために予め定められている温度帯に保つことができ、より高精度な胸部16aのサーモグラフィー画像を安定して得ることができる。
また、レール体10は、図5に示すように、胸部16aを覆い、胸部16aの外部からの赤外線を遮断する遮光手段17を備えてもよい。例えば、暗幕、遮光カーテン等の遮光手段17を、被験者16の胸部16aに対向するレール本体10aの内側部に設けることで、被験者16の足元や頭部、等から撮像手段8に入り込もうとする赤外線を遮断することができ、より高精度な胸部16aのサーモグラフィー画像を安定して得ることができる。
検診端末14は、乳癌検診を実施する事業者が使用するパーソナルコンピュータ、タブレット端末、等のコンピュータである。検診端末14は、撮像手段8と通信可能に接続されており、撮像手段8の撮像素子3が受光した胸部16aからの近赤外線が電気信号に変換された情報を取得する。そのため、検診端末14は、ガイド部11に沿って架台9を移動させた位置において、プリズム1及びテレセントリックレンズ2を介して撮像素子3が受光した胸部16aから放射される近赤外線から胸部16aの熱分布に画像化する演算手段と、前記画像化された胸部16aの熱分布を表示する液晶ディスプレイ等の表示手段15と、を備えている。
前記演算手段は、例えば、図6に示すように、胸部16aの正面に位置調整された撮像手段8の撮像素子3が受光した胸部16aから放射される近赤外線を、胸部16aの前記正面部分のサーモグラフィー画像18に画像化する演算処理を行い、サーモグラフィー画像18を表示手段15に表示する。
図6に示すサーモグラフィー画像18では、被験者16の胸部16aのうち、中央から左側の部分(左胸の部分)が乳癌の疑いのある炎症部分19(温度33.2℃〜34.0℃)であることを表している。
このように、本実施形態では、非球面である自由曲面を有するプリズム1又は自由曲面レンズ21、22と、テレセントリック構造を有するテレセントリックレンズ2と、で光学系を構成しているので、被験者16と撮像手段8との距離を30cmほどにしつつ、被験者16の胸部16aの像5を撮像素子3の撮像面3aに、広範囲に結像することができる。
また、プリズム1又は自由曲面レンズ21、22と、撮像手段8とを、被験者16の胸部16aに対して位置調整可能に支持する架台9と、胸部16aに対して周方向に移動可能なガイド部11を備えるレール体10と、を備えているので、被験者16の撮像姿勢を変えることなく様々な位置で胸部16aのサーモグラフィー画像を得ることができる。
また、レール体10が、撮像手段8による胸部16aの撮像時における胸部16aの表面温度を所定の温度に調節可能な温度調節手段13や、胸部16aを覆い、胸部16aの外部からの赤外線を遮断する遮光手段17を備えることで、より高精度な胸部16aのサーモグラフィー画像を安定して得ることができる。
そこで、本実施形態の乳癌検診装置7は、従来の乳癌検診装置よりも簡易な構成で小型化でき、測定部位の高精度なサーモグラフィー画像を得ることができる乳癌検診装置となっている。
[検診車の構成]
本実施形態の検診車は、上述した乳癌検診装置7を備えている車両である。
上述した乳癌検診装置7は、従来の乳癌検診装置よりも簡易な構成で小型化できる乳癌検診装置であるので、従来のような大型バスといった検診を実施する場所が制限される車両ではなく、例えば、全長約4m、全高約2mのバン、ワゴン車等に上述した乳癌検診装置7を搭載することができる。
そこで、本実施形態の検診車によれば、検診を実施する場所の制限を受けることなく、狭い路地等においても検診を実施することができる。
1 プリズム
1a 第一面
1b 第二面
1c 第三面
1d 第四面
2 テレセントリックレンズ
3 撮像素子
3a 撮像面
4 被写体
5 像
6(6a、6b、6c、・・・) 光線
7 乳癌検診装置
8 撮像手段
9 架台
9a 架台本体
9b 支持体
9c 支持体基部
9d プリズム固定用支持体
9e カメラ固定用支持体
10 レール体
10a レール本体
11 ガイド部
12 脚部
13 温度調節手段
14 検診端末
15 表示手段
16 被験者
16a 胸部
17 遮光手段
18 サーモグラフィー画像
19 炎症部分
21、22 自由曲面ミラー
21a 凹面部
22a 凸面部

Claims (5)

  1. 以下の構成を備える乳癌検診装置。
    非球面である自由曲面を有するプリズム
    前記プリズムに近接して配置されているテレセントリックレンズと、近赤外領域に感度のある撮像素子とを備える撮像手段
    前記プリズムと前記撮像手段とを、検診対象となる被験者の測定部位に対して位置調整可能に支持する支持手段
    前記支持手段を前記測定部位に対して周方向に移動可能なガイド部を備えるレール体
    前記ガイド部に沿って前記支持手段を移動させた位置において、前記プリズム及び前記テレセントリックレンズを介して前記撮像素子が受光した前記測定部位から放射される近赤外線から前記測定部位の熱分布に画像化する演算手段
    前記画像化された前記測定部位の熱分布を表示する表示手段
  2. 以下の構成を備える乳癌検診装置。
    非球面である自由曲面を有するミラー
    前記ミラーに近接して配置されているテレセントリックレンズと、近赤外領域に感度のある撮像素子とを備える撮像手段
    前記ミラーと前記撮像手段とを、検診対象となる被験者の測定部位に対して位置調整可能に支持する支持手段
    前記支持手段を前記測定部位に対して周方向に移動可能なガイド部を備えるレール体
    前記ガイド部に沿って前記支持手段を移動させた位置において、前記ミラー及び前記テレセントリックレンズを介して前記撮像素子が受光した前記測定部位から放射される近赤外線から前記測定部位の熱分布に画像化する演算手段
    前記画像化された前記測定部位の熱分布を表示する表示手段
  3. 以下の構成をさらに備える請求項1又は2記載の乳癌検診装置。
    前記レール体は、前記撮像手段による前記測定部位の撮像時における前記測定部位の温度を所定の温度に調節可能な温度調節手段を備える。
  4. 以下の構成をさらに備える請求項1〜3の何れか一項に記載の乳癌検診装置。
    前記レール体は、前記測定部位を覆い、前記測定部位の外部からの赤外線を遮断する遮光手段を備える。
  5. 請求項1〜4の何れか一項に記載の乳癌検診装置を備える検診車。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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