JP2020182384A - 経口組成物およびこれを含有する食品 - Google Patents

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Abstract

【課題】 いびきの改善に有効な経口組成物を提供する。【解決手段】 ビタミンB12、ビタミンB6、リンゴ酸、および酸化マグネシウムを含有する、経口組成物。前記経口組成物中の前記リンゴ酸の含有量が15質量%以上であり、前記リンゴ酸100質量部に対して酸化マグネシウムが30〜75質量部であり、前記リンゴ酸100質量部に対してビタミンB12が7〜20質量部であり、前記リンゴ酸100質量部に対してビタミンB6が3〜8質量部である、経口組成物とすることができる。【選択図】 なし

Description

本発明は、経口組成物に関する。より詳しくは、いびきの改善や、睡眠改善、気分改善に用いることができる経口組成物に関する。また、前記経口組成物を含有する食品に関する。
「いびき」は、狭窄した上気道を呼吸が通過する際に、咽頭粘膜辺縁や粘膜強権分泌物が振動して生じる雑音のことであり、仮にそれが不快音であれば、同床者の睡眠をも阻害してしまう。
いびき改善の手段として、マウスピースやテープ、マスクなどのいびき対策商品が知られている。また、噴霧薬や内服薬、食品などが知られている。(例えば、特許文献1、特許文献2)
特開2013−121929号公報 特開2005−35918号公報
いびきの防止や改善に効果が期待できるとされる成分は、種々知られている。しかしながら、単独ではその効果が不十分であったり、組み合わせによって効果が低減したりするなど、どの成分を組み合わせれば、いびきに対して効果があるか明らかでない部分も多い。
本発明は、いびきの改善に有効な経口組成物を提供することを目的とする。また、前記経口組成物を含有する食品を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、下記の発明が上記目的に合致することを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、以下の発明に係るものである。
<1> ビタミンB12、ビタミンB6、リンゴ酸、および酸化マグネシウムを含有する、経口組成物。
<2> 前記経口組成物中の前記リンゴ酸の含有量が15質量%以上であり、前記リンゴ酸100質量部に対して酸化マグネシウムが30〜75質量部であり、前記リンゴ酸100質量部に対してビタミンB12が7〜20質量部であり、前記リンゴ酸100質量部に対してビタミンB6が3〜8質量部である、前記<1>に記載の経口組成物。
<3> いびき改善のために用いられる、前記<1>または<2>に記載の経口組成物。
<4> 睡眠の質の改善作用、入眠時間の改善作用、日中覚醒困難の改善作用、緊張状態の改善作用および抑うつ状態の改善作用からなる群から選択される1以上の作用を有する前記<1>から<3>のいずれかに記載の経口組成物。
<5> 前記<1>から<4>のいずれかに記載の経口組成物を含有する食品。
<6> サプリメントの形態である前記<5>に記載の食品。
本発明によれば、いびきの改善に有効な経口組成物が提供される。また、前記経口組成物を含有する食品が提供される。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明するが、以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、本発明はその要旨を変更しない限り、以下の内容に限定されない。なお、本明細書において「〜」という表現を用いる場合、その前後の数値を含む表現として用いる。
[本発明の経口組成物]
本発明は、ビタミンB12、ビタミンB6、リンゴ酸、および酸化マグネシウムを含有する、経口組成物(以下、「本発明の経口組成物」と記載する場合がある)に関する。
本発明者らは、ビタミンB12、ビタミンB6、リンゴ酸、および酸化マグネシウムを配合した組成物は、優れたいびき改善作用を有することを見出した。
特に、驚くべきことに、ビタミンB12やリンゴ酸の割合を多くすることで、いびき改善作用がより優れたものとなり、睡眠の質の改善や、入眠時間の改善、日中覚醒困難の改善、緊張状態の改善、抑うつ状態の改善においても優れた効果を有することを見出した。
リンゴ酸の含有量を増やすことで、気道を広げる作用やいびきの抑制に対する作用が大きく向上しているものと推察される。このとき、リンゴ酸に加えて、酸化マグネシウム、ビタミンB12およびビタミンB6を含有することで、睡眠の質や気分状態も改良され、いびき改善作用が特に優れたものになると推察される。
(ビタミンB12
本発明の経口組成物は、ビタミンB12を含有する。ビタミンB12は、水溶性ビタミンの一種に分類される、中心金属のコバルトとコリン環骨格を有する金属錯体である。ビタミンB12は、シアノコバラミン、ヒドロキソコバラミン、アデノシルコバラミン、メチルコバラミン、アココバラミン、スルフィトコバラミン、これらの塩などの形態で含有させることができる。用いられるビタミンB12は、単独であっても2種類以上を組み合わせてもよい。
本発明の経口組成物において、リンゴ酸100質量部に対してビタミンB12が7〜20質量部とすることが好ましい。経口組成物の多くは、ビタミンB12やビタミンB6などのビタミン類が配合されているものの、その含有量は極めて少ない。一方、本発明者は、上記のように、ビタミンB12の含有量を増やすことで、優れたいびき改善作用が得られ、さらに、睡眠の質の改善や、入眠時間の改善、日中覚醒困難の改善、緊張状態の改善、抑うつ状態の改善においても優れた作用を有することを見出した。
ビタミンB12は、リンゴ酸100質量部に対して7.5質量部以上がより好ましく、8質量部以上がさらに好ましい。
また、その上限は、使用方法やその他の成分の配合量などに応じて、リンゴ酸100質量部に対して15質量部以下や、10質量部以下などとしてもよい。
また、本発明の経口組成物中のビタミンB12の含有量は、本発明の効果を得ることができる範囲で適宜決定すればよい。いびきや睡眠に対する改善作用がより高められることから、ビタミンB12の含有量は、本発明の経口組成物100mg中に1.2〜6.5mgが好ましく、1.3〜4mgがより好ましく、1.5〜3mgがさらに好ましい。
(ビタミンB6
本発明の経口組成物は、ビタミンB6を含有する。ビタミンB6は、水溶性のビタミンの一種に分類される、ピリジン誘導体である。ビタミンB6は、ピリドキシン、ピリドキサール、ピリドキサミン、これらの塩などの形態で含有させることができる。用いられるビタミンB6は、単独であっても2種類以上を組み合わせてもよい。
本発明の経口組成物において、リンゴ酸100質量部に対してビタミンB6が3〜8質量部とすることが好ましい。本発明者は、上記のように、ビタミンB6の含有量を増やすことで、優れたいびき改善作用が得られ、さらに、睡眠の質の改善や、入眠時間の改善、日中覚醒困難の改善、緊張状態の改善、抑うつ状態の改善においても優れた作用を有することを見出した。
ビタミンB6は、リンゴ酸100質量部に対して3.5質量部以上がより好ましく、4質量部以上がさらに好ましい。
また、その上限は、使用方法やその他の成分の配合量などに応じて、リンゴ酸100質量部に対して7質量部以下や、6質量部以下としてもよい。
本発明の経口組成物中のビタミンB6の含有量は、本発明の効果を得ることができる範囲で適宜決定すればよい。いびきや睡眠に対する改善作用が高められることから、ビタミンB6の含有量は、本発明の経口組成物100mg中に0.5〜2.5mgが好ましく、0.5〜2.0mgがより好ましく、0.6〜1.5mgがさらに好ましい。
(リンゴ酸)
本発明の経口組成物は、リンゴ酸を含有する。リンゴ酸は、ヒドロキシ酸に分類される有機酸の一種であり、2−ヒドロキシブタン二酸ともいわれる、HOOC−CH(OH)−CH2−COOHの化学式で表される有機酸である。リンゴ酸は、D体、L体、DL体いずれの形態であってよい。
本発明の経口組成物中のリンゴ酸の含有量は15質量%以上とすることが好ましい。このようにすることで、優れたいびき改善作用を有し、さらに、睡眠の質の改善や、入眠時間の改善、日中覚醒困難の改善、緊張状態の改善、抑うつ状態の改善においても優れた作用を有するものとすることができる。リンゴ酸の含有量は20質量%以上がより好ましい。その上限は、使用方法やその他の成分の配合量等に応じて適宜選択でき、賦形性の観点から、50質量%以下や40質量%以下、30質量%以下としてもよい。
例えば、本発明の経口組成物中のリンゴ酸の含有量は、本発明の経口組成物100mg中に15〜50mgや、20〜50mg、15〜40mg、15〜30mgなどとすることができる。
(酸化マグネシウム)
本発明の経口組成物は、酸化マグネシウムを含有する。
本発明の経口組成物において、リンゴ酸100質量部に対して酸化マグネシウムが30〜75質量部とすることが好ましい。より好ましくは、酸化マグネシウムが、リンゴ酸100質量部に対して35質量部以上である。また、その上限は、使用方法やその他の成分の配合量などに応じて、リンゴ酸100質量部に対して70質量部以下や、60質量部以下、50質量部以下としてもよい。
本発明の経口組成物中の酸化マグネシウムの含有量は、本発明の効果を得ることができる範囲で適宜決定すればよい。いびきや睡眠に対する改善作用が高められることから、酸化マグネシウムの含有量は、本発明の経口組成物100mg中に5〜25mgが好ましく、5〜15mgがより好ましく、6〜10mgがさらに好ましい。
また、本発明の経口組成物は、ビタミンB12、ビタミンB6、リンゴ酸、および酸化マグネシウム以外のその他の成分を含んでもよい。本発明の経口組成物は、いびきや睡眠に対する改善作用を高めるために、その他の成分として、コエンザイムQ10、γ−アミノ酪酸およびイミダゾールジペプチドからなる群から選択される1以上を含有することが好ましい。本発明の経口組成物は、コエンザイムQ10、γ−アミノ酪酸およびイミダゾールジペプチドを含むものとすることもできる。
(コエンザイムQ10)
コエンザイムQ10は、ユビキノン化合物の1種であり、ユビデカレノンともいわれる、ベンゾキノンに10のイソプレン単位の側鎖を有する化合物である。コエンザイムQ10は、酸化型の形態であっても還元型の形態であってもよいが、還元型が好ましい。
本発明の経口組成物中のコエンザイムQ10の含有量は、本発明の効果を得ることができる範囲で適宜決定すればよい。いびきや睡眠に対する改善作用が高められることから、コエンザイムQ10の含有量は、本発明の経口組成物100mg中に0.1〜1mgが好ましく、0.25〜0.75mgがより好ましく、0.25〜0.55mgがさらに好ましい。
(γ−アミノ酪酸)
γ−アミノ酪酸は、GABAともいわれる、アミノ酸の一種である。
本発明の経口組成物中のγ−アミノ酪酸の含有量は、本発明の効果を得ることができる範囲で適宜決定すればよい。いびきや睡眠に対する改善作用が高められることから、γ−アミノ酪酸の含有量は、本発明の経口組成物100mg中に0.1〜1mgが好ましく、0.25〜0.75mgがより好ましく、0.25〜0.55mgがさらに好ましい。
(イミダゾールジペプチド)
イミダゾールジペプチドは、イミダゾール基を有するアミノ酸と他のアミノ酸がペプチド結合で結合したジペプチドである。イミダゾールジペプチドは、アンセリン、カルノシン、バレニン、ホモカルノシンなどを挙げることができる。イミダゾールジペプチドは、魚類、両生類、爬虫類、鳥類または非ヒト哺乳類の肉、骨もしくは皮から得られた動物由来エキスに含まれているため、イミダゾールジペプチドとして、上記動物由来の抽出物(エキスやその乾燥物)を用いることもできる。例えば、鶏胸肉から抽出して調製した鶏肉抽出物を用いることができる。
本発明の経口組成物中のイミダゾールジペプチドの含有量は、本発明の効果を得ることができる範囲で適宜決定すればよい。いびきや睡眠に対する改善作用が高められることから、イミダゾールジペプチドの含有量は、本発明の経口組成物100mg中に0.1〜1mgが好ましく、0.25〜0.75mgがより好ましく、0.25〜0.55mgがさらに好ましい。
本発明の経口組成物は、使用目的等に応じて、所望の形状となるように公知の方法を用いて製造することができる。本発明の経口組成物の形状は、使用目的等に応じて適宜設計することができ、具体的には、顆粒、粒状、錠剤、丸剤などの形状とすることができる。
本発明の経口組成物を所望の形状とするために、還元麦芽糖、ショ糖脂肪酸エスチル、デキストリンなどの賦形剤や増粘剤などを用いてよい。また、本発明の目的を損なわない範囲で、果糖、ショ糖、オリゴ糖、天草、羅漢果、トレハロースなどの甘味料、香料、着色剤などを含有させてもよい。
本発明の経口組成物は、いびきの改善作用を有する。そのため、本発明の経口組成物は、いびきの改善のために用いられる組成物とすることができ、いびき改善剤とすることができる。
本願において、「いびきの改善」とは、本発明の経口組成物の摂取前と比べて、いびきの音量が低減されたり、いびき回数が減少することを意味する。
また、本発明の経口組成物は、睡眠の質や気分の改善作用を有する。特に、睡眠の質の改善作用、入眠時間の改善作用、日中覚醒困難の改善作用、緊張状態の改善作用および抑うつ状態の改善作用からなる群から選択される1以上の作用を有する。そのため、本発明の経口組成物は、睡眠の質の改善剤や気分の改善のために用いることができる。特に、睡眠の質の改善、入眠時間の改善、日中覚醒困難の改善、緊張状態の改善および抑うつ状態の改善からなる群から選択される1以上のために用いることが好ましい。
睡眠の質とは、睡眠の全体的な主観評価を意味する。また、入眠時間の改善とは、本発明の経口組成物の摂取前と比べて、就床してから睡眠に入るまでに要する時間が短くなることを意味する。日中覚醒困難の改善とは、本発明の経口組成物の摂取前と比べて、日中に意識がはっきりし眠気を感じにくいことを意味する。これらの作用の有無は、実施例で後述のように、日本語版ピッツバーグ睡眠質問票:Japanese version of thePittsburgh Sleep Quality Index(PSQI−J)により評価することができる。
また、気分の改善や、緊張状態の改善、抑うつ状態の改善の有無は、実施例で後述のように、日本語版POMS短縮版を使用して評価することができる。
特に、本発明の経口組成物は、リンゴ酸100質量部に対して、酸化マグネシウムが30〜75質量部であり、ビタミンB12が7〜20質量部であり、ビタミンB6が3〜8質量部であることが好ましく、リンゴ酸100質量部に対して、酸化マグネシウムが30〜50質量部であり、ビタミンB12が7〜10質量部であり、ビタミンB6が3〜6質量部であることがより好ましい。このとき、リンゴ酸の含有量は、15質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましい。
このような組成とすることで、いびき改善作用が高まり、また、睡眠の質の改善作用、入眠時間の改善作用、日中覚醒困難の改善作用、緊張気分の改善作用および抑うつ気分の改善作用を有する組成物とすることができる。
本発明の経口組成物は、食品、医薬品や医薬部外品の内用薬などとすることができる。好適な形態は食品である。
[食品]
本発明の経口組成物は、食品とすることができる。食品の形態としては、一般食品に加えて、機能性食品、サプリメント、食品添加物などが挙げられる。
本発明の経口組成物は、食品に配合し、食品とすることができる。飲食とすることで、本発明の経口組成物を日常的に簡単に摂取することができる。
食品の形態としては、一般食品に加えて、サプリメントや、特定保健用食品、栄養機能食品、健康食品、栄養補助食品、機能性表示食品、特別用食品などの機能性食品、食品添加物などとすることができる。
本発明の経口組成物を含有する食品の好適な形態のひとつは、サプリメントである。本発明の経口組成物をサプリメントとする場合は、錠剤、散剤、顆粒剤、丸剤、カプセル剤、糖衣錠、フィルム剤、トローチ剤、チュアブル剤、溶液、乳濁液、懸濁液等の任意の形態でよい。
サプリメントは、本発明の経口組成物以外に、本発明の目的を損なわない範囲で、サプリメントとして通常使用される任意の成分を含むこともできる。
好適なサプリメントの例として、飲みやすさ向上の観点から甘味料を配合した、ビタミンB12、ビタミンB6、リンゴ酸、酸化マグネシウム、賦形剤、および甘味料を含むサプリメントや、ビタミンB12、ビタミンB6、リンゴ酸、酸化マグネシウム、コエンザイムQ10、γ−アミノ酪酸、鶏肉抽出物、賦形剤、および甘味料を含むサプリメントが挙げられる。また、任意の成分の種類にもよるが、任意成分により、本発明の経口組成物の効果が低減される場合もある。そのため、好適なサプリメントの例として、本発明の経口組成物における、ビタミンB12、ビタミンB6、リンゴ酸、酸化マグネシウム、賦形剤、および甘味料の合計量が、95質量%以上や98質量%以上であるサプリメントが挙げられる。また、ビタミンB12、ビタミンB6、リンゴ酸、酸化マグネシウム、賦形剤、および甘味料からなるサプリメントが挙げられる。
また、食品の好適な形態は、特定保健用食品、栄養機能食品、健康食品、栄養補助食品、機能性表示食品、特別用途食品など、健康の維持の目的で摂取する機能性食品である。
機能性食品とする場合、通常の食品に用いられる様々な添加剤、具体的には、着色料、保存料、増粘安定剤、酸化防止剤漂白剤、防菌防黴剤、酸味料、調味料、乳化剤、強化剤、製造用剤、香料等を添加していてもよい。
具体的な形態は特に限定されず、上記サプリメントの形態に加えて、ゼリー、キャンディー、ムース、ケーキ、クッキー、ビスケット、飴、チューイングガム、氷菓、ヨーグルト、アイスクリーム、チーズ、クリーム、パン、ソーセージ、ハム、パスタ、各種の茶類、清涼飲料水、炭酸飲料、粉末飲料、コーヒー飲料、酒類、栄養ドリンクなど経口摂取上可能な公知の形態とすることができる。
本発明の経口組成物は、ヒト以外の動物に対して適用することもできる。そのため、動物用の予防治療用薬剤やサプリメントとして使用してもよく、また、ペットフード等の動物用のサプリメントや機能性食品へ添加することもできる。
また、本発明の経口組成物を配合する食品や医薬品などとする場合、その摂取量は、摂取対象の性別、体重、年齢、利用目的などに応じて適宜選択されるものであるが、ビタミンB12、ビタミンB6、リンゴ酸、および酸化マグネシウムの合計の摂取量が、成人ヒトの場合、250〜1000mg/日や300〜800mg/日、400〜700mg/日とすることができる。また、摂取は、1日に1回または複数回に分けて行うことができ、数日〜数週間、数か月間にわたり継続して摂取してもよい。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を変更しない限り以下の実施例に限定されるものではない。
1.実施例1
表1の組成の試験物(実施例)および表2の組成のプラセボ(比較例)を用いて、ランダム化・二重盲検・プラセボ対照群間比較試験を行った。
被験者:
次の(1)〜(3)の基準を満たす30名を試験の被験者として組み入れ、対象者30名を、15名ずつの2群(試験物群とプラセボ群)に割り付けし、試験を行った。
(1)同意取得時の年齢が20歳以上の、一般的に健康な男女
(2)睡眠に支障があり、いびきを自覚している者
(3)次の(a)〜(i)の除外基準に抵触していない者
(a)本試験で検討する有効性と同様、もしくは関連する効果・効能を標榜あるいは強調した健康食品、医薬部外品あるいは医薬品を継続的に摂取している
(b)過去4週間以内に習慣的に摂取している健康食品を変更、あるいは新たに使用開始した
(c)疾病の治療や予防等のために医療機関等で処置(ホルモン補充療法、薬物療法、運動療法、食事療法、その他)を受けている、あるいは治療が必要な状態と判断される
(d)糖代謝、脂質代謝、肝機能、腎機能、心臓、循環器、呼吸器、内分泌系、免疫系、神経系の重篤な疾患あるいは精神疾患の既往歴を有している
(e)アルコールもしくは薬物依存の既往歴を有している
(f)食品に対してアレルギー発症の恐れがある
(g)同意取得時に妊娠、授乳中である、もしくは試験参加中の妊娠を希望している
(h)同意取得時から過去4週間以内に他のヒト試験(食品、医薬品、医薬部外品、医療機器等を用いた人を対象とする試験)に参加していた、もしくは本試験の実施予定期間中に他のヒト試験に参加する予定がある
(i)試験責任者により、試験参加が不適当と判断される
試験を完遂した被験者は、自己都合により試験を中断したなど結果が得られなかった8名(試験物群3名、プラセボ群5名)を除く22名(試験物群12名、プラセボ群10名)だった。被験者が実際にサプリメントを摂取した日数を4週(28日)で除し、各被験者の摂取率を算出した。各群の平均摂取率は、試験物群98.10%、プラセボ群98.54%であった。解析対象者の年齢は、試験物群51.1±5.0歳、プラセボ群52.5±4.7歳であり、2群は、ほぼ同様の条件を有する集団であると判断した。
摂取方法:
試験物群およびプラセボ群に対し、サプリメント(試験物またはプラセボ)を、水またはぬるま湯と一緒に、1日あたり6粒、28日間摂取させた。摂取する時間帯は就寝前とした。被験者には、試験期間中の過度な運動(疲労または筋肉痛を伴うもの)を禁止し、割り付けられたサプリメントを摂取する以外の生活習慣、特に睡眠週間、飲酒、喫煙習慣を変えることがないよう依頼した。
観察項目:
睡眠時の騒音レベル、日本語版ピッツバーグ睡眠質問票:Japanese version of thePittsburgh Sleep Quality Index(以下、PSQI−J)、日本語版気分尺度質問票:Profile of Mood States−Brief(以下、POMS)、生活における眠気の評価は日本語版エプワース眠気尺度:Japan Epworth Sleepiness Scale(以下、JESS)の3つの質問紙を実施した。
統計解析:
各評価項目について、プラセボ群、試験物群それぞれの平均値±標準誤差を算出した。各測定時における群間比較に際し、F−testを用いて等分散性を確認し、等分散性が仮定される場合はStudent’s t−testを、等分散性が仮定されない場合はWelch’s t−testを用いた。摂取前と摂取後の前後比較には、paired t−testを用いた。
さらに、いびきには性差があることが報告されており、女性より男性の方がいびきを有する率が高いことから、男性のみの解析も実施した。
結果の有意水準を5%とし、危険率5%未満を有意、10%未満を有意傾向と判断した。統計解析はMicrosoft Excel2016(日本マイクロソフト株式会社)を用いて行った。
評価1:睡眠時の騒音レベル
いびきによる騒音レベルの測定には、騒音計(Koolertron 社製 digital sound levelmeter SL1361)を用いた。被験者は、サプリメント飲用開始前および飲用終了後に、就寝時から起床時までのいびきを録音した。測定日は、本人のみで無音の個室に就寝するよう指示した。試験担当者は騒音データ回収後、毎秒当りのdb値(1分間=60個)のうち65db以上を記録した回数をカウントした。
試験の結果、65db以上の騒音レベルを記録した被験者の数は、試験物群で10人から8人へと減少し、プラセボ群では6人から7人へと増加した。
評価2:PSQI−J
PSQI−Jの採点方法に従い、「睡眠の質(睡眠の全体的な主観評価)」「睡眠時間(総睡眠時間の長さを評価)」「入眠時間(寝つきの良さを評価)」「睡眠効率(就寝時間に対する実睡眠時間の割合を評価)」「睡眠困難(中途覚醒の程度を評価)」「眠剤使用(睡眠剤(眠るための薬)の使用頻度を評価)」「日中覚醒困難(睡眠問題に伴う眠気などを評価)」の7要素およびこれらの要素の各得点(0〜3点)を加算した、総合得点(PSQIG)を算出した。得点が高いほど睡眠が障害されていると判定される。
表3にPSQI−Jにおける比較結果を示した。飲用前後の比較において、試験物群に「覚醒困難」およびPSQIGの有意な低下、「睡眠の質」「入眠時間」の要素の有意な低下傾向がみられた。
表4に男性に限定した比較結果を示した。飲用前後の比較において、試験物群に「覚醒困難」およびPSQIGの有意な低下、「睡眠の質」「入眠時間」の要素の有意な低下傾向がみられた。
また、プラセボ群の「睡眠の質」の有意な低下傾向、総合得点の有意な低下が消失した。プラセボ群では「睡眠効率」の要素のみ男性でも有意に低下したが、PSQI−Jにおける睡眠障害への効果は男性で顕著に示された。
評価3:POMS
気分・感情状態を測定するために『日本語版POMS短縮版』を使用した。『POMS短縮版:手引と事例解説』に従い、「緊張(緊張−不安)」「抑うつ(抑うつ−落ち込み)」「怒り(怒り−敵意)」「活気」「疲労」「混乱」の6尺度および「活気」以外の尺度から「活気」のスコアを引いたTotal Mood Disturbance(TMD)を算出した。「活気」では得点が高いほど、その他の尺度では、得点が低いほど良好な状態と判定される。
表5にPOMSにおける比較結果を示した。飲用前後の比較では、試験物群の「抑うつ(抑うつ‐落ち込み)」の尺度およびTMD得点において有意な低下、「緊張(緊張‐不安)」の尺度において有意な低下傾向がみられた。
表6に男性に限定した比較結果を示した。飲用前後の比較では、試験物群の「抑うつ(抑うつ‐落ち込み)」の尺度およびTMD得点において有意な低下、「緊張(緊張‐不安)」の尺度において有意な低下傾向がみられた。
試験物群では変化がなかったが、プラセボ群でみられたTMDの有意な低下は消失し、「緊張(緊張‐不安)」の有意な低下は、低下傾向へと変化した。POMSにおいても、気分・感情状態に与える試験物摂取の効果が示され、男性で顕著に示された。
2.実施例2
表1の組成の試験物(実施例)のいびきに対する効果を評価するために、以下の試験を行った。
(試験内容)
被験者:31歳から58歳の健常男女7名
摂取方法:水またはぬるま湯で、試験物を1日6粒、28日間摂取した。
観察項目:睡眠中に、騒音計を使用して睡眠中のいびきの音量を測定した。また、疲労により口呼吸を呈する場合等いびきを生じることから、日本語版気分尺度質問票:Profile of Mood States−Brief(以下、POMS)によるTMD得点を用い、被験者の主観的状態を評価した。
統計解析:対応のあるt検定を用い、摂取前後のカウント数を比較した。また、反復測定ANOVAを用い、介入前のPOMSのTMD得点で補正し摂取前後のカウント回数を比較した。両側検定とし有意水準5%とした。
(試験結果)
表7に、被験者それぞれの、介入前後のいびきの回数、睡眠時間、POMSの一覧を示す。
65dB以上の音量を計測した回数は、介入前(試験物の摂取前)は平均59.43回(SD±65.45)、介入後(試験物の摂取後)は7.14回(SD±9.60)であった。対応のあるt検定の結果はp=0.057であり、POMSのTMDで補正した結果はp=0.035であった。
POMSのTMDは、介入前の平均値は、26.71(SD±18.01)、介入後は14.00(SD±14.69)であり、対応のあるt検知で比較した結果はp=0.078であった。
65dB以上のいびきの計測回数は、介入前に比べて介入後は有意な傾向で低かった。さらに、介入前のPOMSのTMDで補正後有意な差が見られた。POMSのTMDについても、介入前と介入後の値に有意傾向な差が見られ、介入後の値の方が低かった。
本発明の経口組成物は、サプリメントなどとすることで、消費者が手軽に摂取し、いびきを改善することができ、産業上有用である。

Claims (6)

  1. ビタミンB12、ビタミンB6、リンゴ酸、および酸化マグネシウムを含有する、経口組成物。
  2. 前記経口組成物中の前記リンゴ酸の含有量が15質量%以上であり、
    前記リンゴ酸100質量部に対して酸化マグネシウムが30〜75質量部であり、
    前記リンゴ酸100質量部に対してビタミンB12が7〜20質量部であり、
    前記リンゴ酸100質量部に対してビタミンB6が3〜8質量部である、請求項1に記載の経口組成物。
  3. いびき改善のために用いられる、請求項1または2に記載の経口組成物。
  4. 睡眠の質の改善作用、入眠時間の改善作用、日中覚醒困難の改善作用、緊張状態の改善作用および抑うつ状態の改善作用からなる群から選択される1以上の作用を有する請求項1から3のいずれかに記載の経口組成物。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の経口組成物を含有する食品。
  6. サプリメントの形態である請求項5に記載の食品。
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