JP2020181174A - 光学結像装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造が容易な光学結像装置の製造方法を提供する。【解決手段】第1、第2の光制御部材11、11aが、それぞれの垂直光反射面13が平面視して直交するように配置される光学結像装置10の製造方法であり、第1、第2の光制御部材11、11aの少なくとも一方は、板状透明材20の表裏に剥離コート21を形成する第1工程と、剥離コート21で被覆された板状透明材20に一面側からレーザー光を照射して、断面矩形の貫通孔15を複数平行に形成する第2工程と、貫通孔15の片側又は両側の内側面16を平面仕上げ加工により板状透明材20の一面に直交する垂直面17にする第3工程と、垂直面17に金属を蒸着、鍍金、又は照射することによって垂直光反射面13を形成する第4工程と、剥離コート21を除去する第5工程を経て製造される。【選択図】図4
Description
本発明は、隙間を有して垂直に配置された複数の垂直光反射面(鏡面)が形成された光学結像装置の製造方法に関する。
物体表面から発する光(散乱光)を用いて立体像を形成する装置として、例えば、特許文献1に記載の光学結像装置がある。
この光学結像装置は、2枚の透明平板の内部に、この透明平板の一方の面に垂直に多数かつ帯状の金属反射面からなる光反射面を一定のピッチで並べて形成した第1、第2の光制御パネル(光制御部材)を有し、この第1、第2の光制御パネルのそれぞれの光反射面が平面視して直交するように、第1、第2の光制御パネルの一面側を向い合わせて密着させたものである。
この光学結像装置は、2枚の透明平板の内部に、この透明平板の一方の面に垂直に多数かつ帯状の金属反射面からなる光反射面を一定のピッチで並べて形成した第1、第2の光制御パネル(光制御部材)を有し、この第1、第2の光制御パネルのそれぞれの光反射面が平面視して直交するように、第1、第2の光制御パネルの一面側を向い合わせて密着させたものである。
しかし、光制御パネルの製造に際しては、金属反射面が一面側に形成された一定厚みの板状の透明合成樹脂板やガラス板を、金属反射面が一方側に配置されるように多数枚積層して積層体を作製し、この積層体から各金属反射面に対して垂直な切り出し面が形成されるように切り出す必要があり、作業性や製造効率が悪かった。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、製造が容易な光学結像装置の製造方法を提供することを目的とする。
前記目的に沿う第1の発明に係る光学結像装置の製造方法は、第1、第2の光制御部材が、それぞれの垂直光反射面が平面視して直交するように配置される光学結像装置の製造方法において、
前記第1、第2の光制御部材の少なくとも一方は、
板状透明材の表裏に剥離コートを形成する第1工程と、
前記剥離コートで被覆された前記板状透明材に一面側からレーザー光を照射して、断面矩形の貫通孔を複数平行に形成する第2工程と、
前記貫通孔の片側又は両側の内側面を平面仕上げ加工により前記板状透明材の一面に直交する垂直面にする第3工程と、
前記垂直面に金属を蒸着、鍍金、又は照射することによって前記垂直光反射面を形成する第4工程と、
前記剥離コートを除去する第5工程を経て製造される。
前記第1、第2の光制御部材の少なくとも一方は、
板状透明材の表裏に剥離コートを形成する第1工程と、
前記剥離コートで被覆された前記板状透明材に一面側からレーザー光を照射して、断面矩形の貫通孔を複数平行に形成する第2工程と、
前記貫通孔の片側又は両側の内側面を平面仕上げ加工により前記板状透明材の一面に直交する垂直面にする第3工程と、
前記垂直面に金属を蒸着、鍍金、又は照射することによって前記垂直光反射面を形成する第4工程と、
前記剥離コートを除去する第5工程を経て製造される。
第1の発明に係る光学結像装置の製造方法において、前記板状透明材の前記貫通孔の幅wは、隣合う前記貫通孔の側壁間隔aと±5%の範囲で同一となって、前記貫通孔に、前記垂直光反射面の形成後、前記板状透明材の屈折率の0.95〜1.05倍(更に、0.99〜1.01倍とするのがより好ましい)の屈折率の透明樹脂を充填するのがよい。これによって、板状透明材と充填する透明樹脂とが同一物に近くなって光の通過度合いが増加し、形成される画像の歪みも無くなる。
前記目的に沿う第2の発明に係る光学結像装置の製造方法は、第1、第2の光制御部材が、それぞれの垂直光反射面が平面視して直交するように配置される光学結像装置の製造方法において、
前記第1、第2の光制御部材の少なくとも一方は、
板状透明材に一面側からレーザー光を照射して、断面矩形の貫通孔を複数平行に形成する第1工程と、
前記貫通孔の片側又は両側の内側面を平面仕上げ加工により前記板状透明材の一面に直交する垂直面にする第2工程を経て製造され、
前記板状透明材の前記貫通孔の幅wは、前記板状透明材の厚みtの0.05〜0.7倍の範囲にあり、前記垂直面を金属反射面としないで、全反射による前記垂直光反射面とする。
ここで、貫通孔の幅wが小さい場合は、貫通孔への透明樹脂の充填が困難であるので、透明樹脂を未充填にして空隙とし、幅wが広い場合は、貫通孔に透明樹脂を充填するのがよい。
前記第1、第2の光制御部材の少なくとも一方は、
板状透明材に一面側からレーザー光を照射して、断面矩形の貫通孔を複数平行に形成する第1工程と、
前記貫通孔の片側又は両側の内側面を平面仕上げ加工により前記板状透明材の一面に直交する垂直面にする第2工程を経て製造され、
前記板状透明材の前記貫通孔の幅wは、前記板状透明材の厚みtの0.05〜0.7倍の範囲にあり、前記垂直面を金属反射面としないで、全反射による前記垂直光反射面とする。
ここで、貫通孔の幅wが小さい場合は、貫通孔への透明樹脂の充填が困難であるので、透明樹脂を未充填にして空隙とし、幅wが広い場合は、貫通孔に透明樹脂を充填するのがよい。
第2の発明に係る光学結像装置の製造方法において、前記第1工程を行う前に、前記板状透明材の表裏に保護コートを形成し、前記第2工程を行った後、前記保護コートを除去するのがよい。
第1、第2の発明に係る光学結像装置の製造方法において、前記貫通孔の形成に波長の異なるレーザー光を使用し、(波長が長いレーザー光による)粗加工と(波長が短いレーザー光による)仕上げ加工を順次行うのがよい。
第1、第2の発明に係る光学結像装置の製造方法において、前記貫通孔が形成された前記板状透明材の周囲に支持部材を有しているのがよい。
本発明に係る光学結像装置の製造方法は、板状透明材に一面側からレーザー光を照射し断面矩形の貫通孔を複数平行に形成するので、光制御部材の製造に際し、従来のように、積層体を作製したり切り出したりする必要がない。
従って、光制御部材を、作業性よく、しかも、製造効率よく、容易に製造できる。
従って、光制御部材を、作業性よく、しかも、製造効率よく、容易に製造できる。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
まず、図1(A)、(B)、図2(A)、(B)を参照しながら、本発明の一実施の形態に係る光学結像装置の製造方法により製造した光学結像装置10について説明する。
光学結像装置10は、対となる平面視して矩形状(正方形が好ましい)となった第1、第2の光制御パネル(平行光反射パネル:光制御部材の一例)11、11aを有しているが、第1、第2の光制御パネル11、11aは基本的形状が同一なので、同一の構成要素には同一の番号を付与する。なお、図2(A)、(B)においては、第1の光制御パネル11を下側に、第2の光制御パネル11aを上側に、それぞれ配置している。
まず、図1(A)、(B)、図2(A)、(B)を参照しながら、本発明の一実施の形態に係る光学結像装置の製造方法により製造した光学結像装置10について説明する。
光学結像装置10は、対となる平面視して矩形状(正方形が好ましい)となった第1、第2の光制御パネル(平行光反射パネル:光制御部材の一例)11、11aを有しているが、第1、第2の光制御パネル11、11aは基本的形状が同一なので、同一の構成要素には同一の番号を付与する。なお、図2(A)、(B)においては、第1の光制御パネル11を下側に、第2の光制御パネル11aを上側に、それぞれ配置している。
第1の光制御パネル11(第2の光制御パネル11aも同様)は、平面視して正方形(又は長方形)となって、その外周縁部に外枠(支持部材の一例)12が形成され、その外枠12内(外周縁部を除く領域)に、両面(表裏面)に直交状態で、隙間を有して平行配置された多数の帯状の垂直光反射面13(ミラー)が形成されている。
具体的には、第1、第2の光制御パネル11、11aはそれぞれ、ガラス(又は透明度の高い合成樹脂)からなる透明な板材14に多数平行に形成された断面矩形(断面長方形)の貫通孔15の両側内側面16(板材14の両面に直交する垂直面17)に、板材14に入射した光を反射する垂直光反射面13が形成されている(他の部分は非光反射部であって光透過部となる)。
具体的には、第1、第2の光制御パネル11、11aはそれぞれ、ガラス(又は透明度の高い合成樹脂)からなる透明な板材14に多数平行に形成された断面矩形(断面長方形)の貫通孔15の両側内側面16(板材14の両面に直交する垂直面17)に、板材14に入射した光を反射する垂直光反射面13が形成されている(他の部分は非光反射部であって光透過部となる)。
このように、多数の貫通孔15が形成された板材14の周囲に外枠12を設けることで、第1、第2の光制御パネル11、11a(板材14)の強度を維持(撓みを抑制、更には防止)できる。
なお、外枠12に加えて更に、又は、外枠12の代わりに、平面視して貫通孔15とは交差配置する補強材(支持部材)を設けることもできる。従って、1つの大型光制御パネルに偶数枚の光制御パネルを設けることもできる。
更に、貫通孔15は、外枠12の一側から他側にかけて連続した状態で形成されているが、その途中位置(1箇所又は2以上の複数箇所)で分断することもできる(分断する部分が支持部材となる)。
なお、外枠12に加えて更に、又は、外枠12の代わりに、平面視して貫通孔15とは交差配置する補強材(支持部材)を設けることもできる。従って、1つの大型光制御パネルに偶数枚の光制御パネルを設けることもできる。
更に、貫通孔15は、外枠12の一側から他側にかけて連続した状態で形成されているが、その途中位置(1箇所又は2以上の複数箇所)で分断することもできる(分断する部分が支持部材となる)。
第1、第2の光制御パネル11、11aに形成された多数の帯状の垂直光反射面13は、図1(A)に示すように、外枠12に対し平面視して45度の角度で傾斜配置されているが、光学結像装置としての機能を発揮できれば、45度±5度(好ましくは±2度)の範囲内で傾斜してもよい。
なお、図1(A)、(B)、図2(A)、(B)においては、貫通孔15が透明樹脂18で埋められている(充填されている)が、埋めなくてもよい。
なお、図1(A)、(B)、図2(A)、(B)においては、貫通孔15が透明樹脂18で埋められている(充填されている)が、埋めなくてもよい。
第1、第2の光制御パネル11、11aは、図2(A)、(B)に示すように、垂直光反射面13が平面視して直交配置された状態(例えば、85〜95度、好ましくは88〜92度の範囲で交差配置された状態を含む)で、積層され接合されて一体化されている。この積層された第1の光制御パネル11と第2の光制御パネル11aとの間には、図示しない透明の接着剤(例えば、UV硬化樹脂、熱硬化樹脂、常温効果樹脂)が配置されている。
なお、図2(A)、(B)においては、第1の光制御パネル11の上面と、第2の光制御パネル11aの下面とが、当接配置された状態(隙間がない:0mm)を示しているが、間隔(例えば、0を超え5mm以下程度)を有して近接配置された状態でもよい。この場合、この間隔領域にも接着剤が充填される(間隔が接着剤の層厚となる)。
なお、図2(A)、(B)においては、第1の光制御パネル11の上面と、第2の光制御パネル11aの下面とが、当接配置された状態(隙間がない:0mm)を示しているが、間隔(例えば、0を超え5mm以下程度)を有して近接配置された状態でもよい。この場合、この間隔領域にも接着剤が充填される(間隔が接着剤の層厚となる)。
上記した貫通孔15を埋める透明樹脂18や接着剤を構成する合成樹脂は、屈折率が板材14と同一又は近似しているのが好ましい。具体的には、板材14の屈折率η1と同一又は略等しい屈折率η2(例えば、±10%の範囲、即ち(0.9〜1.1)×η1の範囲、好ましくは下限が0.95×η1、上限が1.05×η1、更に好ましくは0.99×η1、上限が1.01×η1)を有する合成樹脂を使用できる。
ここで、第1、第2の光制御パネル11、11aを構成する板材14の屈折率η1に対し、合成樹脂の屈折率η2を合わせる方法としては、例えば、異なる2種以上の樹脂を混合して屈折率を調整する方法がある。この場合、板材と合成樹脂の屈折率の数値を、上から3桁まで(小数点以下第2位まで)揃えることが好ましい。
ここで、第1、第2の光制御パネル11、11aを構成する板材14の屈折率η1に対し、合成樹脂の屈折率η2を合わせる方法としては、例えば、異なる2種以上の樹脂を混合して屈折率を調整する方法がある。この場合、板材と合成樹脂の屈折率の数値を、上から3桁まで(小数点以下第2位まで)揃えることが好ましい。
なお、貫通孔15を埋める透明樹脂18や接着剤を構成する合成樹脂は、紫外線硬化型(例えば、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリイソプレン骨格を有する(メタ)アクリレート、ポリブタジエン骨格を有する(メタ)アクリレート、(メタ)アクリレートモノマー等の(メタ)アクリレート)、熱硬化型、2液硬化型、及び常温硬化型のいずれか1であることが好ましい。また、例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA:アクリル系樹脂)、非晶質フッ素樹脂、シクロオレフィンポリマー(COP)、光学用ポリカーボネート、フルオレン系ポリエステル、ポリエーテルスルホン等の熱可塑性樹脂も使用できる。
第1、第2の光制御パネル11、11aは、垂直光反射面13が貫通孔15の内側面16(垂直面17)に形成されるものであるため、tを板材14の厚み、hを垂直光反射面13の高さとすると、厚みtと高さhは同じである。ここで、厚みtと高さhは、例えば、0.03〜3mmの範囲(更に好ましくは、下限が0.1mm、上限が1mm)であるのが実用的であるが、本発明はこの数値に限定されない。
図1(B)に示すように、板材14の貫通孔15の幅wは、隣合う貫通孔15の側壁間隔aと±5%の範囲(ここでは0%)で同一となっているが、異なってもよい。なお、板材14の貫通孔15の幅wは、板材14の厚みtの0.3〜0.7倍程度(ここでは、0.5倍)である。
図1(B)に示すように、板材14の貫通孔15の幅wは、隣合う貫通孔15の側壁間隔aと±5%の範囲(ここでは0%)で同一となっているが、異なってもよい。なお、板材14の貫通孔15の幅wは、板材14の厚みtの0.3〜0.7倍程度(ここでは、0.5倍)である。
ここで、垂直光反射面13のピッチp(貫通孔15の幅wと隣合う貫通孔15の側壁間隔aとの合計(即ち、w+a)に相当)に対する垂直光反射面13の高さhの比であるアスペクト比(h/p)は0.8〜5(好ましくは、下限が1.5、上限が3.5)の範囲にあるのが好ましく、これによって、より高さの高い垂直光反射面13が得られる。
また、図3に示す光制御パネル(光制御部材の一例)11bのように、板材14aの貫通孔15aの幅w1を、板材14aの厚みt1の0.05〜0.7倍(好ましくは、下限が0.1倍、上限が0.3倍)にすることもできる。この場合、形成される垂直面を、後述する金属反射面としないで、全反射による垂直光反射面13aとする。ここで、貫通孔の幅w1が狭い場合は、貫通孔への透明樹脂の充填が困難であるので、透明樹脂を未充填にして空隙とし、幅w1が広い場合は、貫通孔に透明樹脂を充填するのがよい。なお、垂直光反射面13aのピッチは、上記した垂直光反射面13と同様にできる。
また、図3に示す光制御パネル(光制御部材の一例)11bのように、板材14aの貫通孔15aの幅w1を、板材14aの厚みt1の0.05〜0.7倍(好ましくは、下限が0.1倍、上限が0.3倍)にすることもできる。この場合、形成される垂直面を、後述する金属反射面としないで、全反射による垂直光反射面13aとする。ここで、貫通孔の幅w1が狭い場合は、貫通孔への透明樹脂の充填が困難であるので、透明樹脂を未充填にして空隙とし、幅w1が広い場合は、貫通孔に透明樹脂を充填するのがよい。なお、垂直光反射面13aのピッチは、上記した垂直光反射面13と同様にできる。
垂直光反射面13は、板材14に形成された垂直面17に、鏡面処理を行って形成されている(図4(D)、(E)参照)。
これにより、図2(A)、(B)において、光学結像装置10の左下側から斜めに入光した対象物からの光L1、L2は、下側の光制御パネル11の垂直光反射面13のP1、P2で反射し、更に上側の光制御パネル11aの垂直光反射面13のQ1、Q2で反射して、光学結像装置10の上側に立体像を形成できる。
この光学結像装置10は、上記したように、第1、第2の光制御パネル11、11aの垂直光反射面13が当接(又は近接)配置されるので、対象物からの光の集光度合いが向上し、より鮮明な画像を得ることができる。
これにより、図2(A)、(B)において、光学結像装置10の左下側から斜めに入光した対象物からの光L1、L2は、下側の光制御パネル11の垂直光反射面13のP1、P2で反射し、更に上側の光制御パネル11aの垂直光反射面13のQ1、Q2で反射して、光学結像装置10の上側に立体像を形成できる。
この光学結像装置10は、上記したように、第1、第2の光制御パネル11、11aの垂直光反射面13が当接(又は近接)配置されるので、対象物からの光の集光度合いが向上し、より鮮明な画像を得ることができる。
なお、本実施の形態においては、鏡面処理によって垂直面17に形成された金属被膜の裏側(図2(A)、(B)では貫通孔15とは反対側)を第1、第2の光制御パネル11、11aの垂直光反射面13として使用したが、金属被膜の表側(図2(A)、(B)では貫通孔15側(透明樹脂18側))を垂直光反射面として使用することもできる。
この光学結像装置10の動作において、空気中から板材14へ入光する場合、及び板材14から空気中に出光する場合に、光の屈折現象、場合によって全反射現象を起こすので、これらを考慮して光学結像装置10を使用する必要がある。なお、垂直光反射面13以外の部分は光通過面となる。
この光学結像装置10の動作において、空気中から板材14へ入光する場合、及び板材14から空気中に出光する場合に、光の屈折現象、場合によって全反射現象を起こすので、これらを考慮して光学結像装置10を使用する必要がある。なお、垂直光反射面13以外の部分は光通過面となる。
続いて、本発明の一実施の形態に係る光学結像装置10の製造方法について、図4(A)〜(E)を参照しながら説明するが、第1の光制御パネル11の製造方法と第2の光制御パネル11aの製造方法は同じであるので、第1の光制御パネル11の製造方法を主として説明する。なお、図4(A)〜(E)では、後述する剥離コート21と金属皮膜の厚みを誇張して図示している。
(第1工程)
図4(A)に示すように、板状透明材20の表裏全体に剥離コート21を形成する。
この剥離コート21としては、例えば、デンカ(株)製のテンプロック(登録商標)等を使用できる。このテンプロックは、従来の熱可塑性接着剤と同等以上の固着力を持ちながら、紫外線で短時間に硬化し、更に有機溶剤を使うことなく温水(80〜90℃程度)で簡単に剥離できるという特性を備えた仮固定用接着剤である。
なお、剥離コートは、板状透明材の表裏に貼付け可能で、しかも、表裏から化学的又は物理的に剥離可能な構成であれば、特に限定されるものではない。
図4(A)に示すように、板状透明材20の表裏全体に剥離コート21を形成する。
この剥離コート21としては、例えば、デンカ(株)製のテンプロック(登録商標)等を使用できる。このテンプロックは、従来の熱可塑性接着剤と同等以上の固着力を持ちながら、紫外線で短時間に硬化し、更に有機溶剤を使うことなく温水(80〜90℃程度)で簡単に剥離できるという特性を備えた仮固定用接着剤である。
なお、剥離コートは、板状透明材の表裏に貼付け可能で、しかも、表裏から化学的又は物理的に剥離可能な構成であれば、特に限定されるものではない。
(第2工程)
図4(B)に示すように、剥離コート21で被覆された板状透明材20に表面側(一面側、片面側)からレーザー光を照射する。このとき、貫通孔15が形成される部位を被覆した剥離コート21も、レーザー光によって除去される。
ここでは、波長の異なるレーザー光を使用して順次粗加工と仕上げ加工を行うことが好ましい。具体的には、粗加工に、波長の長い(10.6μm)CO2レーザー等を使用でき、仕上げ加工に、波長の短い(2.94μm)YAGレーザー等を使用できるが、例えば、板材20の材質や厚み、形成する貫通孔15の幅等に応じて、適宜選択できる。
これにより、断面矩形の貫通孔15を複数平行に形成できる。また、貫通孔15が形成された板状透明材20の周囲には外枠12が設けられている(図1参照)。
図4(B)に示すように、剥離コート21で被覆された板状透明材20に表面側(一面側、片面側)からレーザー光を照射する。このとき、貫通孔15が形成される部位を被覆した剥離コート21も、レーザー光によって除去される。
ここでは、波長の異なるレーザー光を使用して順次粗加工と仕上げ加工を行うことが好ましい。具体的には、粗加工に、波長の長い(10.6μm)CO2レーザー等を使用でき、仕上げ加工に、波長の短い(2.94μm)YAGレーザー等を使用できるが、例えば、板材20の材質や厚み、形成する貫通孔15の幅等に応じて、適宜選択できる。
これにより、断面矩形の貫通孔15を複数平行に形成できる。また、貫通孔15が形成された板状透明材20の周囲には外枠12が設けられている(図1参照)。
(第3工程)
図4(C)に示すように、貫通孔15の両側の内側面16を平面仕上げ加工する。
この平面仕上げ加工の方法としては、例えば、エッチング処理があり、この処理には、フッ化水素酸(フッ酸:HF)、フッ化アンモニウム(NH4F)、フッ化水素アンモニウム((NH4)HF2)等を使用できる。なお、平面仕上げ加工の方法としては、貫通孔の内側面を平面仕上げ加工できれば、エッチング処理に限定されるものではない。
これにより、板状透明材20の一面(ここでは両面)に直交する垂直面17を形成できる。
図4(C)に示すように、貫通孔15の両側の内側面16を平面仕上げ加工する。
この平面仕上げ加工の方法としては、例えば、エッチング処理があり、この処理には、フッ化水素酸(フッ酸:HF)、フッ化アンモニウム(NH4F)、フッ化水素アンモニウム((NH4)HF2)等を使用できる。なお、平面仕上げ加工の方法としては、貫通孔の内側面を平面仕上げ加工できれば、エッチング処理に限定されるものではない。
これにより、板状透明材20の一面(ここでは両面)に直交する垂直面17を形成できる。
(第4工程)
図4(D)に示すように、垂直面17に鏡面処理を施す。
鏡面処理は、金属を蒸着、鍍金、又は照射することにより行う。
この金属には、高反射率を有する金属(例えば、Ag(銀)、Al(アルミニウム)、Ni(ニッケル)、Ti(チタン)、Cr(クロム)等)を用いており、垂直面17に形成される金属被膜の表面(金属反射面)が垂直光反射面13となる。
なお、垂直面17に形成される金属被膜の膜厚は、例えば、100nm〜150nm程度であるが、これに限定されるものではない。
図4(D)に示すように、垂直面17に鏡面処理を施す。
鏡面処理は、金属を蒸着、鍍金、又は照射することにより行う。
この金属には、高反射率を有する金属(例えば、Ag(銀)、Al(アルミニウム)、Ni(ニッケル)、Ti(チタン)、Cr(クロム)等)を用いており、垂直面17に形成される金属被膜の表面(金属反射面)が垂直光反射面13となる。
なお、垂直面17に形成される金属被膜の膜厚は、例えば、100nm〜150nm程度であるが、これに限定されるものではない。
ここで、蒸着や鍍金を行った場合は、残存する剥離コート21を含む全表面が、金属被膜となる金属22で覆われる。
また、照射は、垂直面17に対して斜め方向から金属噴射(金属照射)することにより行うことができ、この金属噴射には、スパッターリング、金属蒸着、金属微粒子の吹き付け、又はイオンビームの照射等がある。なお、照射は、垂直面17に対して斜め方向(特定方向)から金属噴射(金属照射)することにより行うため、板状透明材20の一面側のみが金属で覆われる。
これにより、垂直面17に垂直光反射面13を形成できる。なお、垂直面17以外の領域では、板状透明材20の表面を覆う残存する剥離コート21の表面を、金属(不要金属)が覆うことになる。
また、照射は、垂直面17に対して斜め方向から金属噴射(金属照射)することにより行うことができ、この金属噴射には、スパッターリング、金属蒸着、金属微粒子の吹き付け、又はイオンビームの照射等がある。なお、照射は、垂直面17に対して斜め方向(特定方向)から金属噴射(金属照射)することにより行うため、板状透明材20の一面側のみが金属で覆われる。
これにより、垂直面17に垂直光反射面13を形成できる。なお、垂直面17以外の領域では、板状透明材20の表面を覆う残存する剥離コート21の表面を、金属(不要金属)が覆うことになる。
(第5工程)
図4(E)に示すように、板状透明材20の表面を覆う残存する剥離コート21を除去する。具体的には、残存する剥離コート21を、溶解処理、剥離処理、研磨処理(研削処理)によって除去する。
この溶解処理は、例えば、前記したように、温水で剥離可能なテンプロックを用いた場合に適用できる。
また、剥離処理は、例えば、平面となったシートの表面に液状接着剤を塗布し、剥離コート21に付着した不要金属を液状接着剤に密着させ硬化させた後、このシートを板状透明材20から引き剥がすことで実施できる。
図4(E)に示すように、板状透明材20の表面を覆う残存する剥離コート21を除去する。具体的には、残存する剥離コート21を、溶解処理、剥離処理、研磨処理(研削処理)によって除去する。
この溶解処理は、例えば、前記したように、温水で剥離可能なテンプロックを用いた場合に適用できる。
また、剥離処理は、例えば、平面となったシートの表面に液状接着剤を塗布し、剥離コート21に付着した不要金属を液状接着剤に密着させ硬化させた後、このシートを板状透明材20から引き剥がすことで実施できる。
上記した方法で、残存する剥離コート21(不要金属)を除去した後、貫通孔15に透明樹脂18を充填し硬化させる。この透明樹脂18の屈折率η2は、板状透明材20の屈折率η1と同一又は略等しい(例えば、0.95×η1〜1.05×η1)。
なお、貫通孔15への透明樹脂18の充填は、例えば、板状透明材20の裏面側に、透明のガラス製や樹脂製の薄板を配置し、脱気状態で行うのがよい。この薄板は、透明樹脂18が硬化した後、除去することができるが、貼り付けられた状態でもよい(そのままの状態で使用することもできる)。
なお、貫通孔15への透明樹脂18の充填は、例えば、板状透明材20の裏面側に、透明のガラス製や樹脂製の薄板を配置し、脱気状態で行うのがよい。この薄板は、透明樹脂18が硬化した後、除去することができるが、貼り付けられた状態でもよい(そのままの状態で使用することもできる)。
そして、研磨処理は、例えば、上記した方法と同様の方法を用いて、板状透明材20に形成された貫通孔15に透明樹脂18を充填し硬化させる。
なお、透明樹脂18は、不要金属が覆われる高さまで充填するが、少なくとも垂直面17の上端位置まで充填すればよい。
続いて、板状透明材20の表側を、剥離コートが無くなるまで研磨する。なお、研磨処理は、露出する板状透明材20の表面が透明な状態となるように行う。この研磨には、ペースト状の研磨材等や、薬液に反応して研磨材が消失するものも使用できる。
なお、透明樹脂18は、不要金属が覆われる高さまで充填するが、少なくとも垂直面17の上端位置まで充填すればよい。
続いて、板状透明材20の表側を、剥離コートが無くなるまで研磨する。なお、研磨処理は、露出する板状透明材20の表面が透明な状態となるように行う。この研磨には、ペースト状の研磨材等や、薬液に反応して研磨材が消失するものも使用できる。
なお、図3に示す光制御パネル11bを製造する場合は、剥離コートを形成することなく、第1工程で貫通孔15aを形成して、第2工程で平面仕上げ加工を行う(即ち、前記した第2工程と第3工程がそれぞれ、第1工程と第2工程になり、前記した第4工程と第5工程を行わない)。この貫通孔15aには、透明樹脂の充填を行ってもよく、行わなくてもよい。
ここで、第1工程を行う前に、板状透明材の表裏に保護コートを形成し、第2工程を行った後、保護コートを除去することもできる。これにより、レーザー光等による板状透明材の表裏の損傷を抑制、更には防止できる。なお、保護コートには、前記した剥離コートと同様の構成のものを使用できる。
ここで、第1工程を行う前に、板状透明材の表裏に保護コートを形成し、第2工程を行った後、保護コートを除去することもできる。これにより、レーザー光等による板状透明材の表裏の損傷を抑制、更には防止できる。なお、保護コートには、前記した剥離コートと同様の構成のものを使用できる。
上記した方法により、垂直面17の表面に金属被膜(金属反射膜)が形成され、その表面が垂直光反射面13となり、第1の光制御パネル11が得られる(第2の光制御パネル11aも同様)。
このように、第1工程〜第5工程を経て製造された第1の光制御パネル11を、例えば、支持台上に配置し、この第1の光制御パネル11の上に、前記した接着剤(液体(ゼリー状))を載せる。なお、接着剤には、紫外線硬化型、熱硬化型、2液硬化型、及び常温硬化型のいずれか1を使用することが好ましく、また、ポリメチルメタクリレート、非晶質フッ素樹脂、シクロオレフィンポリマー、光学用ポリカーボネート、フルオレン系ポリエステル、ポリエーテルスルホン等の熱可塑性樹脂も使用できる。
このように、第1工程〜第5工程を経て製造された第1の光制御パネル11を、例えば、支持台上に配置し、この第1の光制御パネル11の上に、前記した接着剤(液体(ゼリー状))を載せる。なお、接着剤には、紫外線硬化型、熱硬化型、2液硬化型、及び常温硬化型のいずれか1を使用することが好ましく、また、ポリメチルメタクリレート、非晶質フッ素樹脂、シクロオレフィンポリマー、光学用ポリカーボネート、フルオレン系ポリエステル、ポリエーテルスルホン等の熱可塑性樹脂も使用できる。
続いて、第1の光制御パネル11上に、第2の光制御パネル11aを、それぞれの垂直光反射面13が平面視して直交配置された状態で、重ね合わせて配置する。
そして、脱気状態(減圧状態、更には真空状態)で、第2の光制御パネル11aをプレスで第1の光制御パネル11に対して押圧し、第1、第2の光制御パネル11、11aを接合する。
このように、第1、第2の光制御パネル11、11aの接合作業を、脱気状態で行うことで、内部に気泡が発生することを防止できる。なお、第1、第2の光制御パネル11、11aの接合中に超音波等の振動を加えて(加振して)、内部に発生した気泡を除去することもできる。
そして、脱気状態(減圧状態、更には真空状態)で、第2の光制御パネル11aをプレスで第1の光制御パネル11に対して押圧し、第1、第2の光制御パネル11、11aを接合する。
このように、第1、第2の光制御パネル11、11aの接合作業を、脱気状態で行うことで、内部に気泡が発生することを防止できる。なお、第1、第2の光制御パネル11、11aの接合中に超音波等の振動を加えて(加振して)、内部に発生した気泡を除去することもできる。
この接着剤には、熱可塑性樹脂からなる板状(シート状)のものを使用することもできる。
この場合、まず、第1の光制御パネル11の上に板状の接着剤を載せ、更にこの接着剤の上に第2の光制御パネル11aを載せる。次に、脱気状態で、第2の光制御パネル11aをプレスで第1の光制御パネル11に対して押圧しながら、少なくとも接着剤を加熱し軟化(更には溶融)させて冷却する。
また、脱気状態で、重ね合わせて対向配置された第1の光制御パネル11と第2の光制御パネル11aとの間に、接着剤を注入することもできる。この場合、接着剤の注入部以外を封止する。
以上の方法により、図2(A)、(B)に示す光学結像装置10が完成する。
この場合、まず、第1の光制御パネル11の上に板状の接着剤を載せ、更にこの接着剤の上に第2の光制御パネル11aを載せる。次に、脱気状態で、第2の光制御パネル11aをプレスで第1の光制御パネル11に対して押圧しながら、少なくとも接着剤を加熱し軟化(更には溶融)させて冷却する。
また、脱気状態で、重ね合わせて対向配置された第1の光制御パネル11と第2の光制御パネル11aとの間に、接着剤を注入することもできる。この場合、接着剤の注入部以外を封止する。
以上の方法により、図2(A)、(B)に示す光学結像装置10が完成する。
以上、本発明を、実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。例えば、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組合せて本発明の光学結像装置の製造方法を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
前記実施の形態においては、光学結像装置を構成する第1、第2の光制御部材の双方を、本発明の光学結像装置の製造方法により製造したが、第1、第2の光制御部材のいずれか一方のみを本発明の方法で製造することもできる。この場合、他方の光制御部材には、例えば、前記した特許文献1に記載の光制御パネル、また、国際公開第2015/033645号公報や特許第6203989号公報等に記載の光制御パネルを用いることができる。
前記実施の形態においては、光学結像装置を構成する第1、第2の光制御部材の双方を、本発明の光学結像装置の製造方法により製造したが、第1、第2の光制御部材のいずれか一方のみを本発明の方法で製造することもできる。この場合、他方の光制御部材には、例えば、前記した特許文献1に記載の光制御パネル、また、国際公開第2015/033645号公報や特許第6203989号公報等に記載の光制御パネルを用いることができる。
前記実施の形態においては、第1、第2の光制御パネルの板状透明材をガラスで構成した場合について説明したが、板状透明材を透明度の高い合成樹脂(透明樹脂)で構成することもできる。この場合、板状透明材の合成樹脂には、前記した貫通孔を埋める透明樹脂や接着剤と同じ種類の樹脂を使用することが好ましいが、異なる種類の樹脂を使用することもできる。
具体的には、板状透明材の合成樹脂として、例えば、貫通孔を埋める透明樹脂や接着剤よりも融点の高い熱可塑性樹脂であるゼオネックス(ZEONEX:登録商標、ガラス転移温度:120〜160℃、屈折率η1:1.535、シクロオレフィンポリマー)を使用できる。また、貫通孔を埋める透明樹脂や接着剤として、例えば、ゼオノア(ZEONOR:登録商標、ガラス転移温度:100〜102℃、屈折率η2:1.53、シクロオレフィンポリマー)を使用できる。
具体的には、板状透明材の合成樹脂として、例えば、貫通孔を埋める透明樹脂や接着剤よりも融点の高い熱可塑性樹脂であるゼオネックス(ZEONEX:登録商標、ガラス転移温度:120〜160℃、屈折率η1:1.535、シクロオレフィンポリマー)を使用できる。また、貫通孔を埋める透明樹脂や接着剤として、例えば、ゼオノア(ZEONOR:登録商標、ガラス転移温度:100〜102℃、屈折率η2:1.53、シクロオレフィンポリマー)を使用できる。
前記実施の形態においては、形成した貫通孔の両側の内側面を垂直面にした場合(第3工程を行った場合)について説明したが、貫通孔の片側の内側面のみを垂直面にすることもできる。この場合、貫通孔の片側の垂直面のみに垂直光反射面を形成する(第4工程を行う)。
また、形成した貫通孔の両側の内側面を垂直面にし、そのいずれか片側の垂直面のみに垂直光反射面を形成することもできる。
また、形成した貫通孔の両側の内側面を垂直面にし、そのいずれか片側の垂直面のみに垂直光反射面を形成することもできる。
本発明に係る光学結像装置の製造方法は、光学結像装置を容易に製造できる。これによって、光学結像装置を、映像を必要とする機器(例えば、医療機器、家庭電気製品、自動車、航空機、船舶等)で有効に利用できる。
10:光学結像装置、11、11a、11b:光制御パネル(光制御部材)、12:外枠(支持部材)、13、13a:垂直光反射面、14、14a:板材、15、15a:貫通孔、16:内側面、17:垂直面、18:透明樹脂、20:板状透明材、21:剥離コート、22:金属
Claims (6)
- 第1、第2の光制御部材が、それぞれの垂直光反射面が平面視して直交するように配置される光学結像装置の製造方法において、
前記第1、第2の光制御部材の少なくとも一方は、
板状透明材の表裏に剥離コートを形成する第1工程と、
前記剥離コートで被覆された前記板状透明材に一面側からレーザー光を照射して、断面矩形の貫通孔を複数平行に形成する第2工程と、
前記貫通孔の片側又は両側の内側面を平面仕上げ加工により前記板状透明材の一面に直交する垂直面にする第3工程と、
前記垂直面に金属を蒸着、鍍金、又は照射することによって前記垂直光反射面を形成する第4工程と、
前記剥離コートを除去する第5工程を経て製造されることを特徴とする光学結像装置の製造方法。 - 請求項1記載の光学結像装置の製造方法において、前記板状透明材の前記貫通孔の幅wは、隣合う前記貫通孔の側壁間隔aと±5%の範囲で同一となって、前記貫通孔には、前記垂直光反射面の形成後、前記板状透明材の屈折率の0.95〜1.05倍の屈折率の透明樹脂が充填されることを特徴とする光学結像装置の製造方法。
- 第1、第2の光制御部材が、それぞれの垂直光反射面が平面視して直交するように配置される光学結像装置の製造方法において、
前記第1、第2の光制御部材の少なくとも一方は、
板状透明材に一面側からレーザー光を照射して、断面矩形の貫通孔を複数平行に形成する第1工程と、
前記貫通孔の片側又は両側の内側面を平面仕上げ加工により前記板状透明材の一面に直交する垂直面にする第2工程を経て製造され、
前記板状透明材の前記貫通孔の幅wは、前記板状透明材の厚みtの0.05〜0.7倍の範囲にあり、前記垂直面を金属反射面としないで、全反射による前記垂直光反射面とすることを特徴とする光学結像装置の製造方法。 - 請求項3記載の光学結像装置の製造方法において、前記第1工程を行う前に、前記板状透明材の表裏に保護コートを形成し、前記第2工程を行った後、前記保護コートを除去することを特徴とする光学結像装置の製造方法。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学結像装置の製造方法において、前記貫通孔の形成に波長の異なるレーザー光を使用し、粗加工と仕上げ加工を順次行うことを特徴とする光学結像装置の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学結像装置の製造方法において、前記貫通孔が形成された前記板状透明材の周囲に支持部材を有していることを特徴とする光学結像装置の製造方法。
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JP2019086372A JP2020181174A (ja) | 2019-04-26 | 2019-04-26 | 光学結像装置の製造方法 |
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2019
- 2019-04-26 JP JP2019086372A patent/JP2020181174A/ja active Pending
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