JP2020180284A - 潤滑油組成物及びその製造方法 - Google Patents

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Saki KOYATA
早季 小谷田
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Abstract

【課題】流動点の低い潤滑油組成物及びその製造方法の提供。【解決手段】エステル系基油と構成単量体に極性基を有さない高分子化合物とを含有する潤滑油組成物であって、下記組成物(L1)の流動点PP1(K)の、下記組成物(L2)の流動点PP2(K)に対する比(PP1/PP2)が、1未満である、潤滑油組成物。組成物(L1):前記エステル系基油と前記構成単量体に極性基を有さない高分子化合物とからなる組成物。組成物(L2):前記組成物(L1)に含まれるのと同質量の前記エステル系基油と、前記組成物(L1)に含まれる構成単量体に極性基を有さない高分子化合物と同質量のポリメタクリレートからなる組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、潤滑油組成物及びその製造方法に関する。
潤滑油は、機械要素間の潤滑のために用いられる油であり、多くの機械装置に用いられている。この潤滑油を、機械の可動部分に介在させることで、相接する固体間の摩擦が低減し、摩擦熱の発生や摩耗が抑制される。これにより、機械装置を安定に運転し続けることができる。
潤滑油には、ベースオイル(基油)に、様々な添加剤が加えられる。
例えば、粘度指数向上剤は、基油の温度による粘度変化を抑え、高温時の潤滑油の潤滑性の低下や低温時の粘性抵抗の増加によるエネルギー効率の低下等を抑制することがきできる。粘度指数向上剤としては、オレフィンコポリマー、スチレン−ジエンコポリマー、ポリイソブチレン、ポリメタクリレート等が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、流動点降下剤は、低温における潤滑油中のろう分の結晶化を抑制し、潤滑油の流動点を低下させ,潤滑油の適用温度範囲を広げることができる。流動点降下剤としては、ポリメタクリレート、アルキル化芳香族化合物、マレエート/フマレートコポリマーエステル等が知られている(例えば、特許文献1及び2参照)。
一方、潤滑油の粘度低下及び流動点降下を図るために、基油としてエステル系基油を用いることについても検討されている(例えば、特許文献3参照)。
特表2017−528588号公報 特開2018−080216号公報 特開2014−189555号公報
寒冷地や高空のような低温環境で潤滑油を使用する場合は、更なる低温特性の改善が求められる。鉱油系基油を使用した潤滑油に対しては、流動点を降下させる手法としてポリメタクレートやアルキル化芳香族化合物等の流動点降下剤の添加が有効であることが知られている。一方で、エステル系基油に対して有効な流動点降下方法が見出されていなかった。エステル系基油の構造設計を変更することにより動粘度を維持したまま流動点降下を図ることが可能な場合があるが、製造コストが増大してしまうという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、流動点の低い潤滑油組成物及びその製造方法を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明は以下の構成を採用した。
すなわち、本発明の第1の態様は、エステル系基油と構成単量体に極性基を有さない高分子化合物とを含有する潤滑油組成物であって、
下記組成物(L1)の流動点PP1(K)の、下記組成物(L2)の流動点PP2(K)に対する比(PP1/PP2)が、1未満である、潤滑油組成物である。
組成物(L1):前記エステル系基油と前記構成単量体に極性基を有さない高分子化合物とからなる組成物。
組成物(L2):前記組成物(L1)に含まれるエステル系基油と同一かつ同質量のエステル系基油と、前記組成物(L1)に含まれる構成単量体に極性基を有さない高分子化合物と同質量のポリメタクリレートからなる組成物。
本発明の第2の態様は、潤滑油組成物の製造方法であって、
エステル系基油と構成単量体に極性基を有さない高分子化合物とを混合する工程を含み、
下記組成物(L1)の流動点PP1(K)の、下記組成物(L2)の流動点PP2(K)に対する比(PP1/PP2)が、1未満である、潤滑油組成物の製造方法である。
組成物(L1):前記エステル系基油と前記構成単量体に極性基を有さない高分子化合物とからなる組成物。
組成物(L2):前記組成物(L1)に含まれるエステル系基油と同一かつ同質量のエステル系基油と、前記組成物(L1)に含まれる構成単量体に極性基を有さない高分子化合物と同質量のポリメタクリレートからなる組成物。
本発明によれば、流動点の低い潤滑油組成物及びその製造方法を提供することができる。
(潤滑油組成物)
本実施形態の潤滑油組成物は、エステル系基油と構成単量体に極性基を有さない高分子化合物とを少なくとも含有するものであり、必要に応じてその他成分を含有してもよい。当該潤滑油組成物においては、下記組成物(L1)の流動点PP1(K)の、下記組成物(L2)の流動点PP2(K)に対する比(PP1/PP2)が、1未満であることに特徴があり、これ以外の構成については公知の種々の潤滑油組成物を適用できる。
組成物(L1):前記エステル系基油と前記構成単量体に極性基を有さない高分子化合物とからなる組成物。
組成物(L2):前記組成物(L1)に含まれるエステル系基油と同一かつ同質量のエステル系基油と、前記組成物(L1)に含まれる構成単量体に極性基を有さない高分子化合物と同質量のポリメタクリレートからなる組成物。
本実施形態の潤滑油組成物において、下記組成物(L1)の流動点PP1(K)の、下記組成物(L2)の流動点PP2(K)に対する比(PP1/PP2)は、1未満であり、0.995以下であることが好ましく、0.990以下であることがより好ましい。
構成単量体に極性基を有さない高分子化合物を用いることにより、ポリメタクリレートより大きな流動点降下効果を得ることができる。
前記(PP1/PP2)比における流動点PP1及び流動点PP2は、絶対温度(K)で表した値である。本明細書において、摂氏0度(0°C)は273.15ケルビン度(K)とする。
本発明において、流動点PP1及び流動点PP2は、JIS K 2269(1987)に準拠した方法により測定される流動点を示す。
流動点PP1は特に限定されないが、193.15K(−80℃)以上が好ましい。また、流動点PP1は253.15K(−20℃)以下が好ましく、248.15K(−25℃)以下がより好ましい。流動点PP1が上記の好ましい範囲内であることにより、潤滑油組成物を寒冷条件下で使用しやすくなる。
<基油>
本実施形態の潤滑油組成物は、基油として少なくともエステル系基油を含有する。エステル系基油としては、植物油もしくは合成油又はこれらの混合油を含むものが挙げられる。具体的には、本実施形態におけるエステル系基油としては、有機酸エステル系基油、りん酸エステル系基油、けい酸エステル系基油等が挙げられる。なかでも、流動点降下及び粘度指数向上の観点から、有機酸エステル系基油が好ましく、モノエステル系基油がより好ましい。
本実施形態の潤滑油組成物において、エステル系基油は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が組み合わされ用いられてもよい。
本実施形態の潤滑油組成物は、エステル系基油以外の基油を含有してもよい。エステル系基油以外の基油としては、米国石油協会(American Petroleum Institute:API)での
ベースオイルの分類における、グループI〜Vのいずれも用いることができる。
本実施形態において、エステル系基油の含有量は、潤滑油組成物の総量に対して、50質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、90質量%以上が更に好ましい。エステル系基油の含有量が上記の好ましい範囲内であることにより、流動点降下の効果が得られやすい。
(構成単量体に極性基を有さない高分子化合物)
本実施形態において、構成単量体に極性基を有さない高分子化合物(以下、「高分子化合物(P)」という場合がある)は、構成単量体に極性基を有さないものであれば特に限定されない。高分子化合物(P)としては、例えばエチレン−プロピレン共重合体、ポリイソブチレン等のオレフィンコポリマーが挙げられる。
高分子化合物(P)の質量平均分子量(Mw)は、特に限定されず、10000以上が好ましく、30000以上がより好ましく、40000以上が更に好ましい。また、質量平均分子量(Mw)は、5000000以下が好ましく、4000000以下がより好ましく、3000000以下が更に好ましい。
オレフィンコポリマーの質量平均分子量(Mw)は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定することができる。
本実施形態の潤滑油組成物において、前記組成物(L2)におけるポリメタクリレートの質量平均分子量は、前記組成物(L1)における構成単量体に極性基を有さない高分子化合物の質量平均分子量の0.5〜2倍の範囲であることが好ましい。
前記組成物(L2)におけるポリメタクリレートの質量平均分子量が上記の好ましい範囲内である場合、流動点降下の効果がより発現しやすくなる。
本実施形態の潤滑油組成物において、高分子化合物(P)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が組み合わされ用いられてもよい。
本実施形態において、高分子化合物(P)の含有量(質量基準)は、基油の種類又は用途等に応じて適宜決定され、例えば、潤滑油組成物の総量(100質量%)に対して、0.01質量%以上が好ましく、0.03質量%以上がより好ましく、0.05質量%以上が更に好ましい。また、高分子化合物(P)の含有量(質量基準)は、潤滑油組成物の総量(100質量%)に対して、50質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましく、20質量%以下が更に好ましい。
高分子化合物(P)の含有量が、前記の好ましい範囲の下限値以上であれば、流動点降下の効果が充分に発現されるようになる。一方、高分子化合物(P)の含有量が前記の好ましい範囲の上限値を超えても、その添加量に見合う向上効果が得られにくくなる。
本実施形態の潤滑油組成物の40℃動粘度は、1mm/s以上が好ましく、1.5mm/s以上がより好ましく、1.8mm/s以上が更に好ましい。また、本実施形態の潤滑油組成物の40℃動粘度は、500mm/s以下が好ましく、490mm/s以下がより好ましく、480mm/s以下が更に好ましい。潤滑油組成物の40℃動粘度が前記の好ましい範囲の下限値以上であれば、油膜の形成能が高められやすくなる。一方、潤滑油組成物の40℃動粘度が前記の好ましい範囲の上限値以下であれば、低温での粘度上昇が抑えられやすくなる。
本発明において「動粘度」は、JIS K 2283(2000)に準拠した方法により測定される、温度40℃における動粘度を示す。
本実施形態の潤滑油組成物において、前記組成物(L1)の40℃動粘度は、前記組成物(L2)の40℃動粘度に対して±30%以内であることが好ましく、±20%以内であることがより好ましく、±10%以内であることが更に好ましい。
前記組成物(L1)の40℃動粘度が、上記の好ましい範囲内であることにより、潤滑油組成物に含まれる構成単量体に極性基を有さない高分子化合物の量が少ない場合であっても、流動点降下の効果がより発現されやすくなる。
本実施形態における潤滑油組成物の粘度指数は、100以上が好ましく、120以上がより好ましい。
潤滑油組成物の粘度指数が、前記の好ましい範囲の下限値以上であれば、温度による粘度変化が抑えられやすくなる。一方、潤滑油組成物の粘度指数が前記の好ましい範囲の上限値以下であれば、基油入手の選択性の幅が広がり、製造が容易になる。
本発明において「潤滑油組成物の粘度指数」は、JIS K 2283(2000)に準拠した方法により測定できる。
本実施形態の潤滑油組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の成分を含有してもよい。本実施形態の潤滑油組成物が含有してもよい、その他成分としては、例えば、さび止め剤(防錆剤)、泡消し剤(消泡剤)、摩擦調整剤、粘度指数向上剤、金属不活性剤、流動点降下剤、解乳化剤、金属系清浄剤、無灰分散剤、摩耗防止剤又は極圧剤、腐食防止剤などが挙げられる。
従来、鉱油系基油を使用した潤滑油に対しては、流動点を降下させる手法としてポリメタクレートやアルキル化芳香族化合物等の流動点降下剤の添加が有効であることが知られている。一方で、エステル系基油に対して有効な流動点降下方法が見出されていなかった。
本実施形態の潤滑油組成物においては、前記組成物(L1)の流動点PP1(K)の、前記組成物(L2)の流動点PP2(K)に対する比(PP1/PP2)が1未満である。すなわち、エステル系基油と前記構成単量体に極性基を有さない高分子化合物(高分子化合物(P))とからなる組成物(L1)の流動点PP1が、組成物(L1)に含まれるエステル系基油と同一かつ同質量のエステル系基油と、組成物(L1)に含まれる高分子化合物(P)と同質量のポリメタクリレートからなる組成物(L2)の流動点PP2より低い。そのため、本実施形態の潤滑油組成物は、流動点が低く、寒冷条件下で好適に用いることができる。
上記のような効果が得られる理由は定かではないが、以下のように推測される。本実施形態の潤滑油組成物は、エステル系基油と、高分子化合物(P)とを含有する。エステル系基油は、極性基を有する。一方、高分子化合物(P)は、構成単量体に極性基を有さない。そのため、高分子化合物(P)がエステル系基油の分子間に入り込み、エステル系基油の結晶化を防止し、流動点を低下させていると推測される。
本実施形態の潤滑油組成物は、流動点が低いので、特に寒冷条件下で使用する潤滑油として好適に使用することができる。
以下、本発明の効果を実施例及び比較例を用いて詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
<潤滑油組成物の製造>
表1〜5に示す各成分を混合し、各例の潤滑油組成物を調製した。
Figure 2020180284
Figure 2020180284
Figure 2020180284
Figure 2020180284
Figure 2020180284
表1〜5中、各略号はそれぞれ以下の意味を有する。[ ]内の数値は潤滑油組成物全量(100質量%)に対する質量%である。
BO−1:n−ブチルオレート
BO−2:2−エチルヘキシルミリステート
BO−3:ネオペンチルグリコールモノオレエート
BO−4:鉱油(グループI。動粘度:6.5mm/s)
BO−5:鉱油(グループI。動粘度:23mm/s)
OCP−1:エチレン−プロピレン共重合体(Mw(質量平均分子量。以下同様。)=12万)
OCP−2:エチレン−プロピレン共重合体(Mw=23万)
PMA−1:ポリメタクリレート(Mw=17万)
PMA−2:ポリメタクリレート(Mw=4万)
PIB:ポリイソブチレン(Mw=200万)
得られた各例の潤滑油組成物について、以下の方法により流動点及び40℃動粘度を測定した。結果を表6〜10に示す。
[流動点]
潤滑油組成物についての流動点(℃又はK)は、JIS K 2269(1987)に準拠した方法により測定した。
[流動点比]
潤滑油組成物の流動点比(PP1/PP2)は、以下の通りとした。
実施例1及び比較例1の潤滑油組成物については、参考例2の潤滑油組成物の流動点PP2を基準とした。
実施例2及び3、ならびに比較例2の潤滑油組成物については、参考例3の潤滑油組成物の流動点PP2を基準とした。
実施例4及び5の潤滑油組成物については、参考例5の潤滑油組成物の流動点PP2を基準とした。
比較例5及び7の潤滑油組成物については、参考例7の潤滑油組成物の流動点PP2を基準とした。
比較例6及び8の潤滑油組成物については、参考例8の潤滑油組成物の流動点PP2を基準とした。
実施例6の潤滑油組成物については、参考例10の潤滑油組成物の流動点PP2を基準とした。
実施例7の潤滑油組成物については、参考例11の潤滑油組成物の流動点PP2を基準とした。
比較例9の潤滑油組成物については、参考例13の潤滑油組成物の流動点PP2を基準とした。
比較例10の潤滑油組成物については、参考例14の潤滑油組成物の流動点PP2を基準とした。
[40℃動粘度]
潤滑油組成物についての動粘度(mm/s)は、JIS K 2283(2000)に準拠して測定した。なお、組成物(L2)の40℃動粘度に対する組成物(L1)の40℃動粘度の差(%)も各表に「L1/L2(%)」として併記する。
Figure 2020180284
表6に示される結果から、エステル系基油とオレフィンコポリマーとからなる実施例1の潤滑油組成物(組成物(L1))の流動点PP1は、実施例1の潤滑油組成物に含まれるエステル系基油と同一かつ同質量のエステル系基油と、実施例1の潤滑油組成物に含まれるオレフィンコポリマーと同質量のポリメタクリレートPMA−2とからなる参考例2の潤滑油組成物(組成物(L2))の流動点PP2より低いことが確認された。
また、実施例1の潤滑油組成物の流動点PP1は、実施例1の潤滑油組成物に含まれるオレフィンコポリマーと同質量のポリメタクリレートPMA−1とからなる比較例1の潤滑油組成物の流動点より低いことが確認された。
同様に、エステル系基油とオレフィンコポリマーとからなる実施例2及び4の潤滑油組成物(組成物(L1))の流動点PP1は、実施例2及び4の潤滑油組成物に含まれるエステル系基油と同一かつ同質量のエステル系基油と、実施例2及び4の潤滑油組成物に含まれるオレフィンコポリマーと同質量のポリメタクリレートPMA−2とからなる参考例3の潤滑油組成物(組成物(L2))の流動点PP2より低いことが確認された。
また、実施例2及び4の潤滑油組成物の流動点PP1は、実施例2及び4の潤滑油組成物に含まれるオレフィンコポリマーと同質量のポリメタクリレートPMA−1とからなる比較例2の潤滑油組成物の流動点より低いことが確認された。
また、表6に示される結果から、実施例1〜3潤滑油組成物は、添加剤の添加量に関わらず、比較例1〜2及び参考例1〜3の潤滑油組成物と同等の40℃動粘度が得られることが確認された。
Figure 2020180284
表7に示される結果から、エステル系基油とオレフィンコポリマーとからなる実施例4及び5の潤滑油組成物(組成物(L1))の流動点PP1は、実施例4及び5の潤滑油組成物に含まれるエステル系基油と同一かつ同質量のエステル系基油と、実施例4及び5の潤滑油組成物に含まれるオレフィンコポリマーと同質量のポリメタクリレートPMA−2とからなる参考例5の潤滑油組成物(組成物(L2))の流動点PP2より低いことが確認された。
また、表7に示される結果から、実施例4及び5潤滑油組成物は、参考例4及び5の潤滑油組成物と同等の40℃動粘度が得られることが確認された。
Figure 2020180284
表8に示される結果から、エステル系基油には該当しない鉱油とオレフィンコポリマーとからなる比較例5及び7の潤滑油組成物(組成物(L1))の流動点PP1は、比較例5及び7の潤滑油組成物に含まれる鉱油と同一かつ同質量の鉱油と、比較例5及び7の潤滑油組成物に含まれるオレフィンコポリマーと同質量のポリメタクリレートPMA−2とからなる参考例7の潤滑油組成物(組成物(L2))の流動点PP2より高いことが確認された。
また、エステル系基油には該当しない鉱油とオレフィンコポリマーとからなる比較例6及び8の潤滑油組成物(組成物(L1))の流動点PP1は、比較例6及び8の潤滑油組成物に含まれる鉱油と同一かつ同質量の鉱油と、比較例6及び8の潤滑油組成物に含まれるオレフィンコポリマーと同質量のポリメタクリレートPMA−2とからなる参考例8の潤滑油組成物(組成物(L2))の流動点PP2より高いことが確認された。
Figure 2020180284
表9に示される結果から、エステル系基油とオレフィンコポリマーとからなる実施例6の潤滑油組成物(組成物(L1))の流動点PP1は、実施例6の潤滑油組成物に含まれるエステル系基油と同一かつ同質量のエステル系基油と、実施例6の潤滑油組成物に含まれるオレフィンコポリマーと同質量のポリメタクリレートPMA−1とからなる参考例10の潤滑油組成物(組成物(L2))の流動点PP2より低いことが確認された。
同様に、エステル系基油とオレフィンコポリマーとからなる実施例7の潤滑油組成物(組成物(L1))の流動点PP1は、実施例7の潤滑油組成物に含まれるエステル系基油と同一かつ同質量のエステル系基油と、実施例7の潤滑油組成物に含まれるオレフィンコポリマーと同質量のポリメタクリレートPMA−1とからなる参考例11の潤滑油組成物(組成物(L2))の流動点PP2より低いことが確認された。
また、表9に示される結果から、実施例6及び7潤滑油組成物は、参考例9〜11の潤滑油組成物と同等の40℃動粘度が得られることが確認された。
Figure 2020180284
表10に示される結果から、エステル系基油には該当しない鉱油とオレフィンコポリマーとからなる比較例9の潤滑油組成物(組成物(L1))の流動点PP1は、比較例9の潤滑油組成物に含まれる鉱油と同一かつ同質量の鉱油と、比較例9の潤滑油組成物に含まれるオレフィンコポリマーと同質量のポリメタクリレートPMA−1とからなる参考例13の潤滑油組成物(組成物(L2))の流動点PP2より高いことが確認された。
同様に、エステル系基油には該当しない鉱油とオレフィンコポリマーとからなる比較例10の潤滑油組成物(組成物(L1))の流動点PP1は、比較例10の潤滑油組成物に含まれる鉱油と同一かつ同質量の鉱油と、比較例10の潤滑油組成物に含まれるオレフィンコポリマーと同質量のポリメタクリレートPMA−1とからなる参考例14の潤滑油組成物(組成物(L2))の流動点PP2より高いことが確認された。
以上の結果から、本願発明を適用した実施例1〜7の潤滑油組成物は、流動点降下の効果が十分に図られたものであることが確認された。

Claims (4)

  1. エステル系基油と構成単量体に極性基を有さない高分子化合物とを含有する潤滑油組成物であって、
    下記組成物(L1)の流動点PP1(K)の、下記組成物(L2)の流動点PP2(K)に対する比(PP1/PP2)が、1未満である、潤滑油組成物。
    組成物(L1):前記エステル系基油と前記前記構成単量体に極性基を有さない高分子化合物とからなる組成物。
    組成物(L2):前記組成物(L1)に含まれるエステル系基油と同一かつ同質量のエステル系基油と、前記組成物(L1)に含まれる構成単量体に極性基を有さない高分子化合物と同質量のポリメタクリレートからなる組成物。
  2. 前記組成物(L1)の40℃動粘度は、前記組成物(L2)の40℃動粘度に対して±30%以内である、請求項1に記載の潤滑油組成物。
  3. 前記組成物(L2)におけるポリメタクリレートの質量平均分子量は、前記組成物(L1)における構成単量体に極性基を有さない高分子化合物の質量平均分子量の0.5〜2倍の範囲である、請求項1または2に記載の潤滑油組成物。
  4. 潤滑油組成物の製造方法であって、
    エステル系基油と構成単量体に極性基を有さない高分子化合物とを混合する工程を含み、
    下記組成物(L1)の流動点PP1(K)の、下記組成物(L2)の流動点PP2(K)に対する比(PP1/PP2)が、1未満である、潤滑油組成物の製造方法。
    組成物(L1):前記エステル系基油と前記前記構成単量体に極性基を有さない高分子化合物とからなる組成物。
    組成物(L2):前記組成物(L1)に含まれるエステル系基油と同一かつ同質量のエステル系基油と、前記組成物(L1)に含まれる構成単量体に極性基を有さない高分子化合物と同質量のポリメタクリレートからなる組成物。
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