JP2020179745A - 表示システム - Google Patents

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Tomoji Matsui
智司 松井
範一 勝山
Norikazu Katsuyama
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Abstract

【課題】像の表示位置の位置ずれを抑制する表示システムを提供する。【解決手段】表示システムは、移動体の位置および移動体の外の情報の少なくとも一つを取得する情報取得装置と、像の表示を制御する表示処理装置と、移動体の姿勢変動を検出する姿勢検出装置と、移動体の姿勢変動に基づいて像の表示位置の第1補正量を設定する補正処理装置と、移動体の位置および像の表示方向の実景に対して像を重畳させる重畳先位置の勾配情報に基づいて像の表示位置の第2補正量を設定する勾配補正処理装置と、を備え、勾配補正処理装置は、勾配情報に基づいて、第2補正量を用いた勾配補正を実施するか否かを判定し、表示処理装置は、情報取得装置が取得した情報と第1補正量と第2補正量とに基づいて、像の表示を制御する。【選択図】図2

Description

本開示は、像の表示位置を移動体の動きに応じて制御する表示システムに関する。
特許文献1は、ヘッドアップディスプレイ(HUD)装置を用いて、拡張現実(AR)表示を行う車両情報投影システムを開示している。HUD装置は、車両のフロントガラスに虚像を表す光を投影することで、車両の乗員である視認者に、車両の外界の実景とともに虚像を視認させている。例えば、車両の案内経路を表す虚像を実景内の表示対象(例えば、道路)に対応付けて表示する。これにより、乗員は、実景を視認しながら案内経路を確認することができる。特許文献1の車両情報投影システムは、車速センサを備え、加速度に応じて虚像の表示位置を補正している。これにより、車両の急減速及び急加速時に、虚像の位置ずれが生じることを抑制している。
特開2015−101311号公報
本開示は、像の表示位置の位置ずれを抑制する表示システムを提供する。
本開示の表示システムは、移動体の位置および移動体の外の情報の少なくとも一つを取得する情報取得装置と、像の表示を制御する表示処理装置と、移動体の姿勢変動を検出する姿勢検出装置と、移動体の姿勢変動に基づいて像の表示位置の第1補正量を設定する補正処理装置と、移動体の位置および像の表示方向の実景に対して像を重畳させる重畳先位置の勾配情報に基づいて像の表示位置の第2補正量を設定する勾配補正処理装置と、を備え、勾配補正処理装置は、勾配情報に基づいて、第2補正量を用いた勾配補正を実施するか否かを判定し、表示処理装置は、情報取得装置が取得した情報と第1補正量と第2補正量とに基づいて、像の表示を制御する。
これらの概括的かつ特定の態様は、システム、方法、及びコンピュータプログラム、並びに、それらの組み合わせにより、実現されてもよい。
本開示の表示システムによれば、像の表示位置の位置ずれを抑制することができる。
ヘッドアップディスプレイ(HUD)を説明するための図 第1実施形態における表示システムの内部構成を示すブロック図 車両が傾いていないときの例を示す図 フロントガラスから見える実景の例を示す図 虚像が基準位置に表示される例を示す図 拡張現実(AR)表示の一例を示す図 車両の後傾姿勢を示す図 車両が後傾姿勢のときに虚像の位置ずれが生じる例を説明するための図 振動補正処理後の虚像の表示例を示す図 勾配差補正処理の一例を説明するための図 振動補正処理と補正処理との両方が実施される場合に、過補正となる例を示す説明図 第1実施形態における表示処理を示すフローチャート 第1実施形態における振動補正処理を示すフローチャート 第1実施形態における勾配差補正処理を示すフローチャート 走路の勾配の算出の一例を示す説明図 勾配補正制御部の制御の一例を示す図 第1実施形態における変形例の表示システムの内部構成を示すブロック図
(本開示の基礎となった知見)
表示システムとして、例えば、実景である特定対象に対して所定の情報(虚像)を重畳させるヘッドアップディスプレイ(HUD)システムが知られている。例えば、HUDシステムでは、路面の凹凸や移動体の加減速などにより動的に変化する移動体の状態(例えば、姿勢)をジャイロセンサの出力から算出し表示位置を補正する振動補正処理が行われている。また、HUDシステムでは、自己位置と前方の路面勾配差を算出し表示(位置、傾き)を補正する勾配補正処理が行われている。
勾配補正処理は、自己位置と前方の重畳先位置の勾配差に応じて虚像の表示ずれを補正している。自己位置の勾配情報の変化は、ジャイロセンサの出力にも含まれるため、振動補正処理と勾配補正処理とによる表示ズレ補正が重複してしまう場合がある。この場合、表示ずれ補正が過補正になり、補正後の虚像の表示位置の精度が低下することがある。
そこで、本発明者らは、鋭意検討したところ、自己位置と重畳先位置との勾配差に基づいて、勾配補正処理を実施するか否かを判定する表示システムを考案した。これにより、虚像の表示ずれ補正の過補正を抑制し、補正後の虚像の表示位置の低下を抑制することができる。以下、本開示の表示システムについて説明する。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態について、図面を参照しながら説明する。第1実施形態では、移動体が自動車などの車両であり、表示システムが車両のフロントガラスの前方に像として虚像を表示するヘッドアップディスプレイ(HUD)システムである場合を例にして説明する。
1. 表示システムの構成
図1は、HUDシステムを説明するための図である。図1において、車両200のロール軸をX軸とし、車両200のピッチ軸をY軸とし、車両200のヨー軸をZ軸としている。すなわち、X軸は、Y軸及びZ軸と直交し、虚像Ivを視認する乗員Dの視線方向に沿った軸である。Y軸は、虚像Ivを視認する乗員Dから見て左右方向に沿った軸である。Z軸は、車両200の高さ方向に沿った軸である。
本実施形態の表示システム100は、車両200のフロントガラス210の前方の実景に虚像Ivを重畳する、所謂、拡張現実(AR)表示を行うHUDシステムである。虚像Ivは、所定の情報を示す。例えば、虚像Ivは、目的地へ案内するための経路、目的地への到達予想時刻、進行方向、速度、種々の警告などを示す図形及び文字である。表示システム100は、車両200に設置され、虚像Ivを表す表示光Lcを車両200のフロントガラス210の表示領域220内に投影する。本実施形態において、表示領域220は、フロントガラス210の一部の領域である。なお、表示領域220は、フロントガラス210の全領域であってもよい。表示光Lcは、フロントガラス210によって、車内の方向に反射される。これにより、車両200内の乗員(視認者)Dは、反射された表示光Lcを、車両200の前方にある虚像Ivとして視認する。
表示システム100は、投影装置10、情報取得装置20、表示処理装置30、姿勢検出装置40、補正処理装置50、及び勾配補正処理装置60を含む。
投影装置10は、虚像Ivを表す表示光Lcを表示領域220内に投影する。投影装置10は、例えば、虚像Ivの画像を表示する液晶表示素子、液晶表示素子を照明するLEDなどの光源、液晶表示素子が表示する画像の表示光Lcを表示領域220に反射するミラー及びレンズなどを含む。投影装置10は、例えば、車両200のダッシュボード内に設置される。
情報取得装置20は、車両200の位置及び車外の情報を取得する。具体的には、情報取得装置20は、車両200の位置を測定して位置を示す位置情報を生成する。情報取得装置20は、さらに、対象物、及び対象物までの距離などを示す車外情報を取得する。対象物は、人、標識、道路などである。情報取得装置20は、車両200の位置情報及び車外情報のうちの少なくとも1つを含む車両関連情報を出力する。
表示処理装置30は、情報取得装置20から得られる車両関連情報などに基づいて、虚像Ivの表示を制御し、虚像Ivの画像データを投影装置10に出力する。表示処理装置30は、虚像Ivの表示タイミング(表示時間)、又は車両関連情報と表示タイミングの組み合わせに基づいて、虚像Ivの表示を制御してもよい。表示タイミングは、例えば、10秒間の表示と1秒間の非表示とを繰り返すことである。
姿勢検出装置40は、車両200の姿勢変動を検出する。本実施形態において、姿勢検出装置40は、例えば、角速度を検出するジャイロセンサ41(図2参照)を含む。ジャイロセンサ41は、検出した角速度を、車両200の姿勢変動を示す姿勢変動情報として補正処理装置50に出力する。
補正処理装置50は、姿勢検出装置40によって検出された車両200の姿勢変動に基づいて、虚像Ivの表示位置の補正量を算出する。言い換えると、補正処理装置50は、車両200の姿勢変動による虚像Ivの表示ずれを補正する振動補正処理を実施するための補正量を算出する。
勾配補正処理装置60は、車両200の自己位置と重畳先位置との勾配差に基づいて、虚像Ivの表示位置の補正量を算出する。言い換えると、勾配補正処理装置60は、車両200の自己位置と重畳先位置との勾配差による虚像Ivの表示ずれを補正する勾配補正処理を実施するための補正量を算出する。本明細書において、重畳先位置とは、虚像Ivの表示方向の実景に対して虚像Ivを重畳させる位置であって、車両200の前方へ所定距離離れた位置である。本実施形態では、一例として、重畳先位置は、車両200の前方の実景に対して虚像Ivを重畳させる位置であって、車両200の前方50mの位置である。なお、重畳先位置は、車両200の前方50mの位置に限定されるものではなく、例えば、虚像Ivの種類、車両200の状態(位置及び姿勢)、及び地図データなどに応じて変更してもよい。
図2は、表示システム100の内部構成を示すブロック図である。
本実施形態において、情報取得装置20は、地理座標系における車両200の現在地を示す位置を検出するGPS(Global Positioning System)モジュール21を含む。具体的には、GPSモジュール21は、GPS衛星からの電波を受信して、受信した地点の緯度及び経度を測位する。GPSモジュール21は、測位した緯度及び経度を示す位置情報を生成する。情報取得装置20は、さらに、外景を撮像して撮像データを生成するカメラ22を含む。情報取得装置20は、例えば、画像処理により撮像データから対象物を特定し、対象物までの距離を測定する。情報取得装置20は、対象物及び対象物までの距離を示す情報を車外情報として生成する。情報取得装置20は、位置情報及び車外情報を含む車両関連情報を表示処理装置30に出力する。なお、カメラ22によって生成された撮像データが表示処理装置30に出力されてもよい。
表示処理装置30は、通信部31、表示制御部32、及び記憶部33を含む。
通信部31は、所定の通信規格(例えば、LAN、Wi−Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、USB、HDMI(登録商標)、CAN(controller area network)、SPI(Serial Peripheral Interface))に準拠して外部機器との通信を行う回路を含む。
表示制御部32は、半導体素子などで実現可能である。表示制御部32は、例えば、マイコン、CPU、MPU、GPU、DSP、FPGA、ASICで構成することができる。表示制御部32の機能は、ハードウェアのみで構成してもよいし、ハードウェアとソフトウェアとを組み合わせることにより実現してもよい。表示制御部32は、記憶部33に格納されたデータやプログラムを読み出して種々の演算処理を行うことで、予め定められた機能を実現する。
記憶部33は、表示処理装置30の機能を実現するために必要なプログラム及びデータを記憶する記憶媒体である。記憶部33は、例えば、ハードディスク(HDD)、SSD、RAM、DRAM、強誘電体メモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスク、又はこれらの組み合わせによって実現できる。
記憶部33には、虚像Ivを表す複数の画像データ33iが格納されている。表示制御部32は、情報取得装置20から得られる車両関連情報に基づいて、表示する虚像Ivを決定する。表示制御部32は、決定した虚像Ivの画像データ33iを記憶部33から読み出して、投影装置10に出力する。さらに、表示制御部32は、虚像Ivの表示位置を設定する。表示制御部32は、虚像Ivを表示するか否か又は表示中か否かを示す表示情報を補正処理装置50に出力する。
また、記憶部33には、経路情報34が格納されている。経路情報34は、車両200が走行する経路の情報を意味する。例えば、経路情報34は、経路上において、所定の間隔を有する複数の位置の高度情報を含む。高度情報は、例えば、国土地理院の標高データを使用することができる。表示処理装置30は、外部から経路情報34を取得し、記憶部33に格納する。また、表示処理装置30は、経路情報34を記憶部33から読み出し、勾配補正処理装置60に出力する。
補正処理装置50は、通信部51と補正制御部52と記憶部53とを含む。
通信部51は、所定の通信規格(例えばLAN、Wi−Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、USB、HDMI(登録商標)、CAN(controller area network)、SPI(Serial Peripheral Interface))に準拠して外部機器との通信を行う回路を含む。
補正制御部52は、半導体素子などで実現可能な演算装置である。補正制御部52は、例えば、マイコン、CPU、MPU、GPU、DSP、FPGA、ASICで構成することができる。補正制御部52の機能は、ハードウェアのみで構成してもよいし、ハードウェアとソフトウェアとを組み合わせることにより実現してもよい。補正制御部52は、補正処理装置50内の記憶部53に格納されたデータやプログラムを読み出して種々の演算処理を行うことで、予め定められた機能を実現する。
補正制御部52は、機能的構成として、ずれ量算出部52a及び補正量算出部52bを含む。
ずれ量算出部52aは、姿勢検出装置40が出力する姿勢変動情報に基づいて、車両200の姿勢(角度のずれ量)を算出する。例えば、ずれ量算出部52aは、ジャイロセンサ41が検出した角速度を積分演算することによって、車両200のピッチ軸周りの角度(ピッチ角)を算出する。これにより、図1に示すY軸(ピッチ軸)を中心とした回転方向における車両200のずれ量(角度)を算出することができる。なお、本実施形態では、ピッチ角度を算出するが、ヨー角度又はロール角度を算出してもよい。例えば、X軸、Y軸及びZ軸周りの角度を全て算出してもよい。
補正量算出部52bは、車両200の姿勢(角度のずれ量)に応じて、虚像Ivの表示位置の補正量を算出する。具体的には、補正量算出部52bは、ずれ量算出部52aが算出した角度(ピッチ角)のずれ量を画素数に換算して、ずれている分の画素数を元に戻すような補正量を決定する。例えば、補正量算出部52bは、ピッチ角のずれ量を元に戻すような補正量を決定する。補正量算出部52bは、算出した補正量を表示処理装置30に出力する。なお、本実施形態では、ピッチ軸方向の補正量を算出するが、ヨー軸方向及びロール方向の補正量を算出してもよい。ロール角については、角度のまま、ロール角のずれ量を元に戻すような補正量を決定する。
姿勢検出装置40の出力の演算処理は、姿勢検出装置40又は補正処理装置50のずれ量算出部52a、又は、他の構成で行われてもよい。
記憶部53は、補正制御部52の機能を実現するために必要なプログラム及びデータを記憶する記憶媒体である。したがって、例えば、プロセッサ等の演算装置を補正制御部52として機能させるために必要なプログラム及びデータが記憶部53に格納されている。記憶部53は、例えば、ハードディスク(HDD)、SSD、RAM、DRAM、強誘電体メモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスク、又はこれらの組み合わせによって実現できる。
補正処理装置50は、表示処理装置30に補正量を出力する。
勾配補正処理装置60は、通信部61と勾配補正制御部62と記憶部63とを含む。
通信部61は、所定の通信規格(例えばLAN、Wi−Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、USB、HDMI(登録商標)、CAN(controller area network)、SPI(Serial Peripheral Interface))に準拠して外部機器との通信を行う回路を含む。
勾配補正制御部62は、半導体素子などで実現可能な演算装置である。勾配補正制御部62は、例えば、マイコン、CPU、MPU、GPU、DSP、FPGA、ASICで構成することができる。勾配補正制御部62の機能は、ハードウェアのみで構成してもよいし、ハードウェアとソフトウェアとを組み合わせることにより実現してもよい。
勾配補正制御部62は、車両200の自己位置と虚像Ivの重畳先位置との勾配差を算出し、算出した勾配差に応じて虚像Ivの表示位置の補正量を算出する。具体的には、勾配補正制御部62は、算出した勾配差をずれ量の画素数に変換して、ずれている分の画素数を元に戻すような補正量を決定する。勾配補正制御部62は、算出した補正量を表示処理装置30に出力する。
記憶部63は、勾配補正制御部62の機能を実現するために必要なプログラム及びデータを記憶する記憶媒体である。したがって、例えば、プロセッサ等の演算装置を勾配補正制御部62として機能させるために必要なプログラム及びデータが記憶部53に格納されている。記憶部63は、例えば、ハードディスク(HDD)、SSD、RAM、DRAM、強誘電体メモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスク、又はこれらの組み合わせによって実現できる。
なお、本明細書では、補正処理装置50により算出された補正量を振動補正量又は第1補正量と称し、勾配補正処理装置60により算出された補正量を勾配補正量又は第2補正量と称する場合がある。
図3A〜図3Dを参照して、AR表示について説明する。図3Aは、車両200が傾いていないときの例を示している。図3Bは、図3Aに示す車両200のフロントガラス210から見える実景の例を示している。図3Cは、表示領域220から見える虚像Ivの一例を示している。図3Dは、図3Bに示す実景に図3Cに示す虚像Ivが重なって表示される例を示している。表示システム100は、図3Bに示す実景に図3Cに示す虚像Ivを重畳させる。虚像Ivの基準位置(初期位置)P0は、虚像Ivの種類、車両200の状態(位置及び姿勢)、及び地図データなどに基づいて決定された位置であり、当該基準位置P0は、外部装置により決定される。例えば、表示対象230が走行車線であって、虚像Ivが進行方向を示す矢印の場合、基準位置P0は走行車線の中央を矢印の先端が指し示すときの液晶上の表示位置である。基準位置P0は、例えば、図3Cにおいて、表示領域220内におけるY座標とZ座標の値に対応する液晶表示上の画素の位置で設定される。
基準位置P0は、外部装置から取得される。外部装置は、例えば、マイコン、CPU、MPU、GPU、DSP、FPGA、または、ASICと、GPSモジュール21とで構成することができる。外部装置の機能は、ハードウェアのみで構成してもよいし、ハードウェアとソフトウェアとを組み合わせることにより実現してもよい。外部装置から出力される基準位置P0は、乗員数、荷重の変動、及び燃料の減少などによる姿勢の変動に基づいて変化する場合があるため、例えば、最初に取得した基準位置(初期位置)と異なる場合がある。それ故、表示処理装置30は、外部装置から取得される基準位置P0を、乗員数、荷重の変動、及び燃料の減少などによる姿勢の変動に基づいて変更してもよい。なお、表示処理装置30が、車両関連情報及び地図データなどに基づいて、基準位置P0を設定してもよい。表示処理装置30は、車両関連情報に基づいて、虚像Ivの大きさを設定してもよい。
図4A〜4Cを参照して、振動補正処理について説明する。図4Aは、車両200が後傾姿勢になった状態の例を示している。図4Bは、車両200の姿勢変動に応じて、虚像Ivの表示位置が表示対象230からずれた場合を例示している。図4Cは、振動補正後の虚像Ivの表示位置を示している。
路面の凹凸、車両200の急加速又は急減速などにより、車両200が傾く場合がある。例えば、車両200が路面301の凸部303に乗り上げると、図4Aに示すように車両200は後傾姿勢になる。この場合、図4Bに示すように、フロントガラス210から見える表示対象230の位置が車両200の走路に対する傾きθ1に応じて変動する。そのため、虚像Ivを基準位置P0に表示した場合、虚像Ivが表示対象230からずれる。
例えば、図4Bに示すように、車両200が路面301の凸部303により後傾姿勢になると、表示対象230の位置が通常走行時よりもう下方に変動する。したがって、基準位置P0に表示を出力すると、表示される虚像Ivの矢印の先が車線外にずれてしまう。よって、表示システム100は、車両200の姿勢に応じてずれを戻す方向に虚像Ivの表示位置を調整する。
具体的には、図4Cに示すように、補正処理装置50が、車両200の角度に起因した表示位置のずれがない位置P1となるように補正量C1を算出する。すなわち、表示処理装置30は、虚像Ivの表示位置を「基準位置P0+補正量C1」に設定する。これにより、投影装置10は、虚像Ivを表示対象230に対応する位置P1に表示することができる。このように、車両200が傾いた場合であっても、虚像Ivの表示位置を補正量C1に基づいて基準位置P0から変更することで、実景内の表示対象230に対応する位置P1に虚像Ivを表示することができる。
図5を参照して、勾配補正処理について説明する。図5は、勾配補正処理の一例を説明するための図である。図5に示すように、車両200の前方に斜度θ2を有する坂道302があり、車両200の自己位置Q0から前方へ所定距離L1離れた重畳先位置Q1に虚像Ivを表示する場合を例として説明する。なお、説明を容易にするため、車両200の自己位置Q0における勾配はないものとする。
車両200の前方に斜度θ2を有する坂道302がある場合、虚像Ivを基準位置P0に表示すると、車両200の自己位置Q0と重畳先位置Q1との勾配差によって、重畳先位置Q1に対して虚像Ivの表示位置がずれる。具体的には、虚像Ivが重畳先位置Q1よりも下方に表示されてしまう。よって、勾配補正処理装置60は、車両200の自己位置Q0と重畳先位置Q1の勾配差によるずれを戻す方向に虚像Ivの表示位置を調整する。
具体的には、勾配補正処理装置60は、車両200の自己位置Q0と重畳先位置Q1との勾配差に基づいて、虚像Ivの表示位置を重畳先位置Q1に対応するように補正量C2を算出する。すなわち、表示処理装置30は、虚像Ivの表示位置を「基準位置P0+補正量C2」に設定する。これにより、投影装置10は、表示領域220において虚像Ivを重畳先位置Q1に対応する位置に表示することができる。このように、自己位置に対して重畳先の勾配が変化している場合であっても、虚像Ivの表示位置を補正量C2に基づいて基準位置P0から変更することで、重畳先位置Q1に対応する位置に虚像Ivを表示することができる。
しかしながら、自己位置Q0の勾配情報の変化は、ジャイロセンサ41の出力にも含まれるため、振動補正処理と勾配補正処理とによる表示ズレ補正が重複してしまう場合がある。即ち、振動補正と勾配補正が互いに干渉して過補正になり、虚像Ivの表示位置の補正精度が低下する。
図6は、振動補正処理と補正処理との両方が実施される場合に、過補正となる例を示す説明図である。図6に示す例において、車両200が凸部を有する路面304を走行しており、車両200が走路に対する傾きθ1で前傾姿勢となっている。また、車両200の自己位置Q2から所定距離L1離れた重畳先位置Q3は、斜度θ3の坂道305に位置する。斜度θ3は、例えば、斜度θ1と同程度の大きさである。
補正処理装置50は、路面304の凸部により生じる振動による虚像Ivの表示位置のずれを補正するための補正量C3を算出する。具体的には、補正処理装置50は、姿勢検出装置40が出力する姿勢変動情報に基づいて、車両200の姿勢(角度のずれ量)を算出する。補正処理装置50は、車両200の姿勢に起因した虚像Ivの表示位置のずれがなくなるように補正量C3を算出する。図6に示す例においては、補正処理装置50は、基準位置P0から、車両200の姿勢に起因した虚像Ivの表示位置のずれがなくなる位置P3に虚像Ivの表示位置が移動するように、補正量C3を算出する。
勾配補正処理装置60は、車両200の自己位置Q2と重畳先位置Q3との勾配差に基づいて、勾配差により生じる虚像Ivの表示位置ずれのずれを補正するための補正量C4を算出する。具体的には、勾配補正処理装置60は、斜度θ1の凸部を有する路面304の勾配と、斜度θ3を有する坂道305の勾配とに基づいて勾配差を算出し、勾配差に起因した虚像Ivの表示位置のずれがなくなるように補正量C4を算出する。
このように、補正処理装置50による振動補正処理と勾配補正処理装置60による勾配補正処理とが重複する場合、表示処理装置30は、虚像Ivの表示位置を「基準位置P0+補正量C3+補正量C4」に設定する。図6に示す例では、車両200の自己位置Q2と重畳先位置Q3との勾配差が小さいため、振動補正処理と勾配補正処理とが重複すると、過補正となる。これにより、補正後の虚像Ivの表示位置が、重畳先位置Q3に対応せず、実景に対してずれる。
そこで、本実施形態の表示システム100は、車両200の自己位置と重畳先位置との勾配差が所定の閾値以上の場合に勾配補正処理をOnにし、勾配差が所定の閾値より小さい場合に勾配補正処理をOffにする。これにより、勾配差が小さいときに振動補正処理を行い、勾配差が大きいときに振動補正処置及び勾配補正処理を行う。
2. 表示処理装置の動作
図7は、表示処理装置30の表示制御部32が行う表示処理を示している。図7に示す表示処理は、例えば、車両200のエンジンが始動したとき、又は虚像Ivの表示開始を指示するためのボタンが操作されたときなどに開始される。
表示制御部32は、情報取得装置20から車両関連情報を取得する(S101)。表示制御部32は、車両関連情報に基づいて、表示する虚像Ivを決定する(S102)。表示制御部32は、虚像Ivの基準位置P0を外部装置から取得する(S103)。表示制御部32は、補正処理装置50から出力される表示位置の補正量C1、及び勾配補正処理装置60から出力される表示位置の補正量C2を取得する(S104)。
表示制御部32は、基準位置P0と補正量C1,C2とに基づいて、投影装置10に虚像Ivを表示させる(S105)。例えば、表示制御部32は、表示対象に対応する虚像Ivの画像データ33iを記憶部33から読み出し、虚像Ivの表示位置を「基準位置P0+補正量C1+補正量C2」に設定して、投影装置10に出力する。
表示制御部32は、表示処理を継続するか否かを判断する(S106)。例えば、車両200のエンジンが停止したとき、又は虚像Ivの表示の終了を指示するためのボタンが操作されたときなどに、表示制御部32は表示処理を終了する。表示処理を継続する場合は、ステップS101に戻る。
なお、上述したステップS104及びS105は、振動補正処理と勾配補正処理とを重複して実施する例について説明しているが、これに限定されない。例えば、勾配補正処理を実施せず、振動補正処理を実施する場合、ステップS104においては、補正処理装置50から出力される表示位置の補正量C1を取得する。ステップS105においては、表示制御部32は、基準位置P0と補正量C1とに基づいて、投影装置10に虚像Ivを表示させる。
3. 補正処理装置の動作
図8は、補正処理装置50の補正制御部52が行う振動補正処理を示している。図8に示す振動補正処理は、例えば、車両200のエンジンが始動したとき、又は虚像Ivの表示開始を指示するためのボタンが操作されたときなどに開始される。図8の振動補正処理は、例えば、図7の表示処理と共に開始される。なお、図8に示す振動補正処理は、虚像Ivの位置補正の開始を指示するためのボタンが操作されたときに開始されてもよい。
ずれ量算出部52aは、ジャイロセンサ41から出力される角速度を示す姿勢変動情報を取得する(S201)。ずれ量算出部52aは、取得した姿勢変動情報に基づいて、車両200の姿勢、すなわち、ピッチ方向に対する角度であるずれ量を算出する(S202)。具体的には、ずれ量算出部52aは、角速度を積分演算することによって、車両200のピッチ角を算出する。補正量算出部52bは、ピッチ方向に対するずれ量に基づいて、虚像Ivの表示位置の振動補正量C1を算出する(S203)。具体的には、補正量算出部52bは、ピッチ方向における車両200のずれ量を画素数に換算して、画素数で示されるずれ量を相殺するような振動補正量C1を決定する。
補正量算出部52bは、算出した補正量C1を表示処理装置30に出力する(S204)。これにより、虚像Ivが「基準位置P0+振動補正量C1」で示される位置に表示される。
補正制御部52は、振動補正処理を継続するか否かを判断する(S205)。例えば、車両200のエンジンが停止したとき、又は虚像Ivの表示の終了を指示するためのボタンが操作されたときなどに、補正制御部52は振動補正処理を終了する。振動補正処理を継続する場合は、ステップS201に戻る。
4. 勾配補正処理装置の動作
図9は、勾配補正処理装置60の勾配補正制御部62が行う勾配補正処理を示している。図9に示す勾配補正処理は、例えば、車両200のエンジンが始動したとき、又は虚像Ivの表示開始を指示するためのボタンが操作されたときなどに開始される。図9の勾配補正処理は、例えば、図7の表示処理と共に開始される。なお、図9に示す勾配補正処理は、虚像Ivの位置補正の開始を指示するためのボタンが操作されたときに開始されてもよい。
勾配補正制御部62は、経路上の各位置の高度情報から各位置の勾配を算出する(S301)。勾配補正処理装置60は、表示処理装置30から経路情報34を取得し、経路情報34に含まれる経路上の複数の位置における高度情報に基づいて各位置の勾配を算出する。
図10は、走路306、307の勾配の算出の一例を示す説明図である。図10に示すように、勾配補正処理装置60は、走路306,307上の所定の距離毎の複数の位置の勾配をそれぞれ算出する。例えば、走路306上の車両200の自己位置Pの勾配の算出の一例について説明する。勾配補正処理装置60は、車両200の自己位置Pの周囲の複数の位置の高度情報に基づいて、自己位置Pの勾配を算出する。例えば、勾配補正制御部62は、自己位置Pの高度Hと、自己位置Pの前後の2つの位置PM−1,PM+1の高度HM−1,HM+1とに基づいて、自己位置Pの勾配を算出する。例えば、PM−1,P,PM+1の高度の傾きを算出する。同様に、走路307上の位置Pの勾配は、位置Pの高度Hと、位置Pの前後の2つの位置PN−1,PN+1の高度HN−1,HN+1とに基づいて、位置Pの勾配を算出する。なお、勾配の算出は、これに限定されず、地図データから複数の位置の勾配情報を取得したり、任意の様々な方法で、勾配を算出することができる。
勾配補正制御部62は、自己位置から重畳先位置までの距離L1を取得する(S302)。勾配補正制御部62は、例えば、自己位置から重畳先位置までの距離L1を表示処理装置30から取得する。本実施形態では、自己位置から重畳先位置までの距離L1は、50mに設定されている。
勾配補正制御部62は、自己位置と重畳先位置との勾配差dを算出する(S303)。勾配補正制御部62は、情報取得装置20で取得された車両200の位置の情報を表示処理装置30から取得し、車両200の位置の情報に基づいて車両200の自己位置の勾配情報を取得する。具体的には、勾配補正制御部62は、車両200の位置情報と、ステップS301で算出した各位置の勾配情報とに基づいて、車両200の自己位置の勾配情報を取得する。次に、勾配補正制御部62は、ステップS301で取得した各位置の勾配情報と、ステップS302で取得した自己位置から重畳先位置までの距離L1の情報と、に基づいて、重畳先位置の勾配情報を取得する。勾配補正制御部62は、自己位置の勾配情報と重畳先位置の勾配情報とに基づいて、自己位置と重畳先位置との勾配差dを算出する。
勾配補正制御部62は、算出した勾配差dの絶対値が閾値T1以上であるか否かを判定する(S304)。勾配差dの絶対値が閾値T1より小さい場合、勾配補正処理がOffに設定される(S305)。これにより、表示処理装置30は、勾配補正処理を実施せずに、振動補正処理を実施する。具体的には、虚像Ivは、「基準位置P0+振動補正量C1」で示される位置に表示される。勾配差dの絶対値が閾値T1以上である場合、勾配補正処理がOnに設定され、勾配補正量C2が算出される(S306)。算出された勾配補正量C2は、表示処理装置30に出力される(S307)。これにより、表示処理装置30は、前勾配補正処理と振動補正処理との両方を実施する。具体的には、虚像Ivは、「基準位置P0+振動補正量C1+勾配補正量C2」で示される位置に表示される。
勾配補正制御部62は、勾配補正処理を継続するか否かを判断する(S308)。例えば、車両200のエンジンが停止したとき、又は虚像Ivの表示の終了を指示するためのボタンが操作されたときなどに、勾配補正制御部62は勾配補正処理を終了する。勾配補正処理を継続する場合は、ステップS301に戻る。
図11は、勾配補正制御部62の制御の一例を示す。図11には、(a)経路上の位置の高度と、(b)自己位置と重畳先位置との勾配差と、(c)勾配補正のON/OFF判定処理との関係の一例が示されている。
図11(a)に示すように、車両200の自己位置からの経路上の位置の高度が大きくなっている例について説明する。図11(b)に示すように、自己位置と重畳先位置との勾配差dの絶対値が大きくなり、所定の閾値T1以上になると、図11(c)に示すように、勾配補正がOnになる。勾配補正がOnになると、勾配補正制御部62は、勾配補正量C2を算出し、算出した勾配補正量C2を表示処理装置30に出力する。これにより、表示処理装置30は「基準位置P0+振動補正量C1+勾配補正量C2」で示される位置に虚像Ivを表示する。
勾配差dの絶対値が所定の閾値T1より小さくなると、勾配補正がOffになる。勾配補正がOffになると、表示処理装置30は「基準位置P0+振動補正量C1」で示される位置に虚像Ivを表示する。
5. 効果及び補足等
本開示の表示システム100は、情報取得装置20と、表示処理装置30と、姿勢検出装置40と、補正処理装置50と、勾配補正処理装置60と、を備える。情報取得装置20は、車両200の位置情報および車外情報のうち少なくとも1つを含む車両関連情報を取得する。表示処理装置30は、情報取得装置20が取得した車両関連情報に基づいて、虚像Ivの表示を制御する。姿勢検出装置40は、車両200の姿勢変動を検出する。補正処理装置50は、車両200の姿勢変動に基づいて虚像Ivの表示位置の第1補正量C1を設定する。勾配補正処理装置60は、車両200の位置および車両200の前方の実景に対して虚像Ivを重畳させる重畳先位置との勾配差に基づいて虚像Ivの表示位置の第2補正量C2を設定する。また、勾配補正処理装置60は、勾配差に基づいて、第2補正量C2を用いた勾配補正を実施するか否かを判定する。
このような構成により、虚像Ivの表示位置の位置ずれを抑制することができる。具体的には、動補正処理と勾配補正処理との両方を実施する表示システム100において、勾配補正を必要に応じて実施することができるため、振動補正処理と勾配補正処理とが重複して実施されることによる過補正を抑制することができる。これにより、虚像Ivの表示位置の補正精度の低下を抑制することができる。
勾配補正処理装置60は、車両200の自己位置と重畳先位置との勾配差dを算出し、勾配差dの絶対値が閾値T1以上であるとき、勾配補正を実施する。このような構成により、勾配差dの絶対値が閾値T1以上であるとき、勾配補正を実施し、勾配差dの絶対値が閾値T1より小さいとき、勾配補正を実施しないようにすることができる。これにより、勾配差dの絶対値が大きいとき、すなわち、勾配差による虚像Ivの表示位置の位置ずれが大きく、勾配補正が必要不可欠な場合に、振動補正処理と勾配補正処理の両方を実施し、勾配差dの絶対値が小さいときに、勾配補正を実施せず、振動補正処理を実施することで過補正となることを抑制し、虚像Ivの表示位置の補正精度の低下をより抑制することができる。
なお、本実施形態では、表示処理装置30と勾配補正処理装置60とが、それぞれ、別個の装置である例を説明したが、これに限定されない。図11は、第1実施形態における変形例の表示システム100Aの内部構成を示すブロック図である。勾配補正処理装置60は、表示処理装置30に含まれていてもよい。この場合、勾配補正処理装置60は、通信部61及び記憶部63を有していなくてもよい。このような構成においても、虚像Ivの表示位置の位置ずれを抑制することができる。
(他の実施形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、上記実施形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施形態にも適用可能である。そこで、以下、他の実施形態を例示する。
上記実施形態では、投影装置10、情報取得装置20、表示処理装置30、姿勢検出装置40、補正処理装置50、及び勾配補正処理装置60がそれぞれ別個の装置である場合を例示した。しかし、複数の装置が一つの装置として一体的に形成されてもよい。例えば、表示処理装置30と補正処理装置50が一つの装置として一体的に形成されてもよい。情報取得装置20と表示処理装置30とが一つの装置として一体的に形成されてもよい。姿勢検出装置40と補正処理装置50が一つの装置として一体的に形成されてもよい。表示処理装置30と勾配補正処理装置60が一つの装置として一体的に形成されてもよい。補正処理装置50と勾配補正処理装置60が一つの装置として一体的に形成されてもよい。別個に形成された装置は、有線又は無線により互いに通信可能に接続される。なお、投影装置10、情報取得装置20、表示処理装置30、姿勢検出装置40、補正処理装置50、及び勾配補正処理装置60の全てが一つの装置として形成されてもよい。この場合、通信部31,51,61はなくてもよい。
上記実施形態では、勾配補正処理装置60は、車両200の自己位置と虚像Ivの重畳先位置との勾配差に基づいて、勾配補正を実施するか否かを判定する例について説明したが、これに限定されない。勾配補正処理装置60は、車両200の自己位置と重畳先位置との勾配情報に基づいて、勾配補正を実施するか否かを判定してもよい。例えば、勾配補正処理装置60は、車両200の自己位置と重畳先位置との勾配比に基づいて、勾配補正を実施するか否かを判定してもよい。
上記実施形態では、情報取得装置20がGPSモジュール21とカメラ22を含む例について説明した。しかし、情報取得装置20は、車両200から周囲の対象物までの距離と方向を計測する距離センサを含んでもよく、計測した距離と方向を示す距離情報を表示処理装置30に出力してもよい。情報取得装置20は、車両200の速度を検出する車速センサを含んでもよいし、ナビゲーションシステムを含んでもよい。情報取得装置20は、GPSモジュール21、距離センサ、及びカメラ22などのうち、1つ以上を含んでもよい。この場合、情報取得装置20としての機能を有するGPSモジュール21、距離センサ、及びカメラ22などは、一つの装置に内蔵されてもよいし、個別に車両200に取り付けられてもよい。
上記実施形態では、姿勢検出装置40がジャイロセンサ41を含む例について説明した。しかし、姿勢検出装置40は、車両200の加速度を検出する加速度センサを含んでもよく、検出した加速度を姿勢変動情報として出力してもよい。姿勢検出装置40は、路面からの高さを検出する車高センサを含んでもよく、検出した高さを姿勢変動情報として出力してもよい。姿勢検出装置40は、他の公知のセンサを含んでもよい。姿勢検出装置40は、ジャイロセンサ41、加速度センサ、及び車速センサなどのうちの1つ以上を含んでもよい。この場合、姿勢検出装置40としての機能を有するジャイロセンサ41、加速度センサ、及び車高センサなどは、一つの装置に内蔵されてもよいし、個別に車両200に取り付けられてもよい。
上記実施形態では、移動体が、自動車などの車両200である場合について説明した。しかし、移動体は車両200に限らない。移動体は、地上を走行する乗り物であってもよく、例えば、列車又はオートバイであってもよい。移動体は、自動運転で走行することができる無人機であってもよい。
上記実施形態では、移動体の前方に像を表示する場合について説明した。しかし、像を表示する位置は、前方に限らない。例えば、像は、移動体の側面方向や後方に表示されてもよい。
上記実施形態では、表示システム100がHUDシステムである例について説明した。しかし、表示システム100はHUDシステムでなくてもよい。表示システム100は、投影装置10に代えて、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイを備えてもよい。表示システム100は、スクリーン及びプロジェクタを含んでもよい。
(実施形態の概要)
(1)本開示の表示システムは、移動体の位置および移動体の外の情報の少なくとも一つを取得する情報取得装置と、像の表示を制御する表示処理装置と、移動体の姿勢変動を検出する姿勢検出装置と、移動体の姿勢変動に基づいて像の表示位置の第1補正量を設定する補正処理装置と、移動体の位置および像の表示方向の実景に対して像を重畳させる重畳先位置の勾配情報に基づいて像の表示位置の第2補正量を設定する勾配補正処理装置と、を備え、勾配補正処理装置は、勾配情報に基づいて、第2補正量を用いた勾配補正を実施するか否かを判定し、表示処理装置は、情報取得装置が取得した情報と第1補正量と第2補正量とに基づいて、像の表示を制御する。これにより、像の表示位置の位置ずれを抑制することができる。
(2)(1)の表示システムにおいて、勾配補正処理装置は、移動体の位置と重畳先位置との勾配差を算出し、勾配差が閾値以上であるとき、勾配補正を実施してもよい。
(3)(1)又は(2)の表示システムにおいて、移動体の位置の勾配情報は、移動体の位置の周囲における複数の位置の高度情報に基づいて算出された勾配の情報を含み、重畳先位置の勾配情報は、重畳先位置の周囲における複数の位置の高度情報に基づいて算出された勾配の情報を含んでもよい。
(4)(1)〜(3)の表示システムにおいて、像を表す光を投影する投影装置をさらに含んでもよい。
(5)(1)〜(4)の表示システムにおいて、移動体は、車両であり、像は、車両のフロントガラスの前方に表示される虚像であってもよい。
本開示は、虚像をフロントガラスの前方に表示する表示システムに適用可能である。
10 投影装置
20 情報取得装置
21 GPSモジュール
22 カメラ
30 表示処理装置
31 通信部
32 表示制御部
33 記憶部
40 姿勢検出装置
41 ジャイロセンサ
50 補正処理装置
51 通信部
52 補正制御部
52a ずれ量算出部
52b 補正量算出部
60 勾配補正処理装置
61 通信部
62 勾配補正制御部
63 記憶部
100 表示システム
200 車両
210 フロントガラス
220 表示領域

Claims (5)

  1. 移動体の位置および前記移動体の外の情報の少なくとも一つを取得する情報取得装置と、
    像の表示を制御する表示処理装置と、
    前記移動体の姿勢変動を検出する姿勢検出装置と、
    前記移動体の姿勢変動に基づいて前記像の表示位置の第1補正量を設定する補正処理装置と、
    前記移動体の位置および前記像の表示方向の実景に対して前記像を重畳させる重畳先位置の勾配情報に基づいて前記像の表示位置の第2補正量を設定する勾配補正処理装置と、
    を備え、
    前記勾配補正処理装置は、前記勾配情報に基づいて、前記第2補正量を用いた勾配補正を実施するか否かを判定し、
    前記表示処理装置は、前記情報取得装置が取得した情報と前記第1補正量と前記第2補正量とに基づいて、前記像の表示を制御する、表示システム。
  2. 前記勾配補正処理装置は、
    前記移動体の位置と前記重畳先位置との勾配差を算出し、
    前記勾配差が閾値以上であるとき、前記勾配補正を実施する、
    請求項1に記載の表示システム。
  3. 前記移動体の位置の勾配情報は、前記移動体の位置の周囲における複数の位置の高度情報に基づいて算出された勾配の情報を含み、
    前記重畳先位置の勾配情報は、前記重畳先位置の周囲における複数の位置の高度情報に基づいて算出された勾配の情報を含む、
    請求項1又は2に記載の表示システム。
  4. 前記像を表す光を投影する投影装置をさらに含む、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の表示システム。
  5. 前記移動体は、車両であり、
    前記像は、車両のフロントガラスの前方に表示される虚像である、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の表示システム。
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