JP2020178979A - 遊技機および遊技枠 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技枠の仕様に合わせてプログラムを含むが、遊技機の開発効率を低下させない遊技機および遊技枠を提供する。【解決手段】遊技用装置と通信可能な遊技機であって、処理を実行可能な枠制御基板と、枠制御手段での処理を実行するためのプログラムが予め記憶された記憶手段とを備える。記憶手段は、通信処理および遊技情報管理処理を少なくとも実行するためのプログラムが予め記憶された領域内プログラムと、所定演算処理および遊技媒体循環処理を少なくとも実行するためのプログラムが予め記憶され領域外プログラムとを有する。【選択図】図37

Description

本発明は、遊技機および遊技枠に関する。
遊技球が封入された封入式遊技機では、特許文献1に開示されているように遊技性能情報に関する演算を行い、演算を行った遊技性能情報に関する情報を語彙部に出力することが可能である。
特開2018−51022号公報
しかし、特許文献1のように封入式遊技機では、枠制御として通信制御処理や遊技媒体循環処理などの性質の異なる複数種類の処理を行う必要がある。また遊技媒体の循環経路等の仕様が異なる遊技枠が複数存在していることから、遊技枠の仕様に合わせて遊技媒体循環処理用のプログラムも遊技枠によって異なることになる。そのため、遊技枠の仕様に合わせてプログラムを作成すると、遊技機の開発効率が低下する虞があった。
本発明は、係る実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、遊技枠の仕様に合わせてプログラムを含むが、遊技機の開発効率を低下させない遊技機および遊技枠を提供することである。
(1) 遊技用装置(例えば、CU3)と通信可能な遊技機(例えば、P台2、スロットマシン)であって、
処理を実行可能な制御手段(例えば、枠制御基板17)と、
前記制御手段での処理を実行するためのプログラムが予め記憶された記憶手段(例えば、プログラムメモリ)とを備え、
前記制御手段で実行される処理には、
前記遊技用装置との通信を行うための通信処理(例えば、遊技球等貸出機能(専用PIF))と、
遊技の進行に関する情報を管理するための遊技情報管理処理(例えば、メイン制御処理)と、
遊技価値の付与に対応した遊技性能に関する演算を行うための所定演算処理(例えば、性能表示機能)と、
遊技媒体の循環を行うための遊技媒体循環処理(例えば、遊技球循環機能)と、があり、
前記記憶手段は、
前記通信処理および前記遊技情報管理処理を少なくとも実行するためのプログラムが予め記憶された第1領域(例えば、領域内プログラム)と、前記所定演算処理および前記遊技媒体循環処理を少なくとも実行するためのプログラムが予め記憶され第2領域(例えば、領域外プログラム)とを有する。
このような構成によれば、第1領域と第2領域とで記憶されるプログラムを分けたため、遊技枠の仕様によらず共通の第1領域のプログラムを使用できるので、遊技機の開発効率が向上する。
(2) 遊技用装置(例えば、CU3)と通信可能な遊技機(例えば、P台2、スロットマシン)の遊技枠(例えば、遊技枠5)であって、
処理を実行可能な制御手段(例えば、枠制御基板17)と、
前記制御手段で実行される処理を実行するためのプログラムが予め記憶された記憶手段(例えば、プログラムメモリ)とを備え、
前記制御手段で実行される処理には、
前記遊技用装置との通信を行うための通信処理(例えば、遊技球等貸出機能(専用PIF))と、
遊技の進行に関する情報を管理するための遊技情報管理処理(例えば、メイン制御処理)と、
遊技価値の付与に対応した遊技性能に関する演算を行うための所定演算処理(例えば、性能表示機能)と、
遊技媒体の循環を行うための遊技媒体循環処理(例えば、遊技球循環機能)と、があり、
前記記憶手段は、
前記通信処理および前記遊技情報管理処理を少なくとも実行するためのプログラムが予め記憶された第1領域(例えば、領域内プログラム)と、前記所定演算処理および前記遊技媒体循環処理を少なくとも実行するためのプログラムが予め記憶された第2領域(例えば、領域外プログラム)とを有する。
このような構成によれば、第1領域と第2領域とで記憶されるプログラムを分けたため、遊技枠の仕様によらず共通の第1領域のプログラムを使用できるので、遊技機の開発効率が向上する。
(3) 上記(1)の遊技機において、
前記制御手段で実行される処理には、繰り返し行う所定処理と、前記所定処理とは異なる割込み処理(例えば、タイマ割込み処理)とがあり、
前記割込み処理には、割込み周期が異なる複数種類の処理が実行可能であり、
各割込み周期では、前記割込み処理のうち前記第1領域にプログラムが予め記憶された処理(例えば、ポート入力処理など(図41))を実行した後に、前記割込み処理のうち前記第2領域にプログラムが予め記憶された処理(例えば、球磨き機構制御タイマ減算処理など(図41))を実行する。
このような構成によれば、割込み周期によらずに処理手順が定められている点で、処理の最適化を図ることができる。
(4) 上記(1)、(3)の遊技機において、
前記記憶手段では、前記遊技機の種類によらず前記第1領域に予め記憶されたプログラムが共通(例えば、枠共通プログラム領域に格納されているプログラム)で、前記遊技機の種類によって前記第2領域に予め記憶されたプログラムが異なる(例えば、非共通プログラム領域に格納されているプログラム)。
このような構成によれば、共通のプログラムと異なるプログラムとで分けたため、遊技枠の仕様によらず共通のプログラムを使用できるので、遊技機の開発効率が向上する。
(5) 上記(1)、(3)−(4)の遊技機において、
前記制御手段が所定処理(例えば、メインループ処理)を繰返し実行可能であり、
前記所定処理は、
前記第1領域に予め記憶された前記通信処理(例えば、SC基板通信処理)と、
前記第2領域に予め記憶された前記所定演算処理(例えば、性能情報計算処理)とを含み、
前記所定演算処理では、演算内容が異なる複数種類のパラメータ(例えば、出玉率、分間獲得遊技球数(ベース)、役物比率、連続役物比率)を含む遊技性能を演算可能であり、
前記通信処理では、前記遊技性能に関する情報を所定期間(例えば、180s)毎に出力可能であり、
前記制御手段は、
前記所定期間内に前記所定処理を複数回実行可能であり、
前記所定期間における所定回の前記所定処理では、前記遊技性能に含まれる前記複数種類のパラメータのうち所定種類のパラメータについて演算を行い(例えば、1回目のメインループ処理で、出玉率のみが性能情報計算処理で計算される。)、
前記所定期間における前記所定回の後の特定回の前記所定処理では、前記遊技性能に含まれる前記複数種類のパラメータのうち前記所定種類のパラメータとは異なる特定種類のパラメータについて演算を行う(例えば、2回目のメインループ処理で、分間獲得遊技球数(ベース)のみが性能情報計算処理で計算される。)。
このような構成によれば、所定演算処理での演算対象のパラメータの種類を異ならせることにより1回の所定処理に要する処理負担を軽減することができる。
(6) 上記(5)の遊技機において、
前記所定処理には、特定演算処理(例えば、性能情報蓄積処理)を含み、
前記特定演算処理では、前記所定種類のパラメータおよび前記特定種類のパラメータとは異なる特別種類に属する複数のパラメータ(例えば、総発射遊技球数、総獲得遊技球数、役物連続作動装置の作動回数、最大差玉数(MY))に関する演算を行い、
前記所定処理の各回において前記特定演算処理を行い、当該特定演算処理で前記特別種類に属する複数のパラメータの演算を行う(例えば、メインループ処理の各回において演算を行う)。
このような構成によれば、各種パラメータについて、処理の負担度合いに応じて異なる演算処理が用いられるため、処理の更なる最適化を図ることができる。
(7) 上記(5)、(6)の遊技機において、
前記通信処理では、遊技情報(例えば、ホールコン・不正監視情報など)と、設置情報(例えば、遊技機設置情報など)と、遊技性能情報(例えば、遊技機性能情報など)とを含む複数種類の情報を前記遊技用装置に送信可能であり、情報の種類によって送信タイミングが異なる(例えば、図20に示す処理にもとづいて、いずれか1つの情報に決定して送信する)。
このような構成によれば、遊技機から外部に送信する情報伝送の最適化を図ることができ、情報の輻輳を回避することができる。
カードユニットおよびパチンコ遊技機を示す正面図である。 カードユニットおよびパチンコ遊技機に用いられる制御回路を示すブロック図である。 カードユニットとパチンコ遊技機とを接続するPIF配線の構成を説明するための概略図である。 カードユニットとパチンコ遊技機との間で送受信される情報の概略を説明する説明図である。 パチンコ遊技機からカードユニットへ送信される遊技機情報通知の概略を説明するための図である。 遊技機種類の情報を説明するための図である。 遊技機性能情報を説明するための図である。 遊技機設置情報を説明するための図である。 ホールコン・不正監視情報を説明するための図である。 ホールコン・不正監視情報を説明するための図である。 カードユニットとパチンコ遊技機との間の通信シーケンスを示す図である。 カードユニットとパチンコ遊技機との間で送受信される情報のタイミングを示す図である。 カードユニットとパチンコ遊技機との間で送受信される情報のタイミングチャートである。 カードユニットとパチンコ遊技機との間で送受信される貸出情報および貸出応答情報のタイミングの変形例を示す図である。 カードユニットとパチンコ遊技機との間で未接続発生となった場合の情報のタイミングを示す図である。 カードユニットとパチンコ遊技機とのそれぞれで記憶している各種データの内の主なものおよびその送受信態様を示す模式図である。 パチンコ遊技機からカードユニットへ遊技機設置情報を送信するタイミングを説明するためのシーケンスを示す図である。 パチンコ遊技機からカードユニットへ遊技機性能情報を送信するタイミングを説明するためのシーケンスを示す図である。 パチンコ遊技機からカードユニットへホールコン・不正監視情報を送信するタイミングを説明するためのシーケンスを示す図である。 パチンコ遊技機からカードユニットへ送信する遊技機情報の種別決定の処理を説明するためのフローチャートである。 カードユニットとパチンコ遊技機との間の計数通知シーケンスを示す図である。 カードユニットとパチンコ遊技機との間の計数通知シーケンスを示す図である。 カードユニットとパチンコ遊技機との間の計数中の通信異常シーケンスを示す図である。 カードユニットとパチンコ遊技機との間のPIF断線による通信異常シーケンスを示す図である。 カードユニットとパチンコ遊技機との間の停電による通信異常シーケンスを示す図である。 カードユニットとパチンコ遊技機との間の貸出時の通信異常シーケンスを示す図である。 カードユニットとパチンコ遊技機との間の貸出時の通信異常シーケンスを示す図である。 主制御基板と枠制御基板との間の通信シーケンスを示す図である。 通信タイミングを説明するための通信シーケンスを示す図である。 主制御基板と枠制御基板との間で送受信されるコマンドの一覧を示す図である。 遊技機設置情報通知のコマンドおよび遊技機設置情報応答のレスポンスを説明するための図である。 遊技機情報通知のコマンドを説明するための図である。 遊技情報に含まれる種別情報を説明するための図である。 遊技機情報応答のコマンドを説明するための図である。 設定変更処理を示すフローチャートである。 プログラムメモリおよびRAM領域のメモリマップを示した図である。 プログラムメモリにおける領域プログラムおよび領域外プログラに格納されたプログラムの構成を示す図である。 枠制御基板のCPUで実行されるプログラムの処理を説明するためのフローチャートである。 電源投入時処理で実行される処理について説明するためのフローチャートである。 メインループ処理で実行される処理について説明するためのフローチャートである。 タイマ割込み処理で実行される処理について説明するためのフローチャートである。 性能情報項目を説明するための図である。 性能情報送信処理および性能情報計算処理の処理タイミングを説明するためのタイミングチャートである。 最大差玉数について説明するための図である。 カードユニットおよびパチンコ遊技機を含む遊技用システムの構成を説明するためのブロック図である。 カードユニットとホールコン出力BOXとの間の接続シーケンスを示す図である。 カードユニットとホールコン出力BOXとの間の接続シーケンスを示す図である。 カードユニットとホールコン出力BOXとの間の通信を説明するための図である。 カードユニット内およびホールコン出力BOXへ通知される内容を説明するための図である。 SCとCU制御部との間で送受信されるコマンドの一覧を示す図である。 SC基板とCU制御部との間で送受信される情報のタイミングを説明するためのシーケンスを示す図である。 ホールコン出力BOXからホールコンへ出力される情報を説明するためのブロック図である。 標準ポートホールコン出力信号を説明するためのブロック図である。 拡張ポートのホールコン出力信号を説明するためのブロック図である。 報知可能なエラー及び不正検知の種類を説明するための図である。
以下、図面を参照して本発明に係る実施の形態を以下に説明する。
<パチンコ遊技機の構成>
まず、図1を参照して、本実施の形態に係るパチンコ遊技機の構成を説明する。遊技場(ホール)内に複数配置されている各遊技島(図示略)には、遊技機の一例の封入循環式パチンコ遊技機(以下、遊技機、パチンコ機またはP台と略称することもある)2が併設されている。なお、P台2の所定側の側方位置には、該P台2に対して遊技用装置の一例のカードユニット(以下CUと略称することもある)3が1対1に対応設置されている。なお、本実施の形態に係る遊技用装置としてカードユニットを例に以下説明するが、これに限られず、P台2と接続して大当りや異常の報知、入賞回数などの遊技情報の収集などを行う呼出しランプ装置などであってもよい。
P台2は、内部に遊技媒体の一例の遊技球(パチンコ球)を封入しており(以下、封入球ともいう)、遊技者が打球操作ハンドル25を操作することにより、左上側に設けた発射装置である発射機構30の発射ソレノイドを駆動させて封入球を1発ずつ遊技盤26前面の遊技領域27に打込んで遊技ができるように構成されている。具体的には、打球操作ハンドル25の周囲にタッチセンサが設けられており、遊技者が打球操作ハンドル25を操作している状態でその遊技者の手がタッチセンサに触れ、その遊技者の手の接触をタッチセンサで検知して発射ソレノイドが駆動される。この状態で、遊技者による打球操作ハンドル25の回動操作量に応じて打球発射勢いが調整されて封入球が遊技領域27内に発射される。
発射ソレノイドを駆動させて封入球を1発ずつ遊技領域27に打込むと、それに伴い減算機構32で、P台2において遊技可能な遊技球数から1球ずつ減算する。遊技球の発射強度(以下、単に発射強度Tともいう)は、打球操作ハンドル25の回動操作量(以下、単にハンドル操作量ともいう)に応じて調整可能であり、ハンドル操作量を大きくするにしたがって発射強度Tが大きくなる。したがって、遊技者は、ハンドル操作量を調節することによって、自らが狙う領域を遊技球が通過するように発射強度Tを調整することができる。なお、遊技盤26の下側に発射装置を設ける場合、ファール玉をファール玉戻り経路を通って流下し、その途中に設けられたファール玉検出スイッチによって検出されることで、マイナスの発射球数がカウントされるようにしてもよい(つまり、ファール玉検出スイッチの検出に応じて遊技点の加算処理を行ってもよい)。
図1に示すP台2は、いわゆる第1種のパチンコ遊技機であって、遊技領域27の中央に可変表示装置(特別図柄とも言う)278が設けられている。また、遊技領域27には、打込まれた封入球が入賞可能な複数種類の入賞口が設けられている。図1に示す遊技領域27には、1つの大入賞口(可変入賞球装置)271と、3つの普通入賞口272,273,274と、3つの始動入賞口275,276,277とが示されている。特に、始動入賞口276は、遊技者にとって有利な第1の状態(たとえば開成状態)と遊技者にとって不利な第2の状態(たとえば閉成状態)とに変化可能な電動チューリップで構成されている。
可変表示装置278は、複数種類の識別情報(図柄)を可変表示可能な可変表示部を備えており、各始動入賞口275,276,277に入賞した始動入賞球の検出信号に基づいてそれらの複数種類の識別情報の可変表示を開始させる。可変表示装置の表示結果が特定の識別情報の組合せ(たとえばぞろ目)になると、大当り状態(大当り遊技状態ともいう)となり、大入賞口271が開放する。
また、可変表示装置278の表示結果が大当り図柄の組合せ(ぞろ目)のうちの予め定められた特別の識別情報の組合せ(たとえば777などの確変図柄の組合せ)となることにより、確変大当り状態が発生し、それに伴う大当り状態の終了後大当りの発生確率が向上した確率変動状態(確変状態)が発生する。
遊技領域27内に打込まれた封入球はいずれかの入賞口に入賞するかあるいは入賞することなくアウト口154に回収される。いずれかの入賞口に入賞した封入球およびアウト口154に回収された封入球は再度P台2内の回収経路を通って打球発射位置にまで還元される。そして、遊技者が打球操作ハンドル25を操作することにより再びその打球発射位置の封入球が遊技領域27内に打込まれる。
また、P台2の打球操作ハンドル25の上方位置に遊技球数を表示するための遊技球数表示器が設けられている。遊技球数表示器29は、7セグメント式のLEDディスプレイで構成されており、枠制御部171(図2参照)によって制御される。この遊技球数表示器29により、遊技球数や発生したエラーのエラー番号などが表示される。なお、遊技球数表示器29は、7セグメント式のLEDディスプレイに限定されず、液晶表示器や有機EL表示器、その他の表示器で構成してもよい。
さらに、P台2における遊技球数表示器29の左方位置には、遊技球から持ち球への計数処理をするための計数ボタン28が設けられている。本実施の形態では、計数ボタン28を押下し続けた時間に応じて計数動作が繰返し実行される(たとえば0.3秒押下状態が継続する度に250球の計数処理が実行される)。なお、押下継続時間に関わらず、1度押下すると、所定数(たとえば250球)だけ遊技球から持ち球への計数が行われるようにしてもよく、あるいは、計数ボタン28を1度押下した場合には、その押下時間にかかわらず(長押しか否かにかかわらず)、現在遊技者が所有している遊技球のすべてが計数されるようにしてもよい。また、計数速度は、カード返却操作を行う場合にさらに向上し、スムーズなカード返却処理を実現している。
このように、計数ボタン28をP台2側に設けているため、計数ボタン28をCU3側に設ける場合と比較して、P台2に正対して座っている遊技者の操作性を向上できる。また、P台2は、遊技領域27の右上位置および左上位置に、可変表示装置278で表示される演出にあわせて再生する音楽データを出力するためのスピーカ270が設けられている。なお、スピーカの位置および個数は、図1に示す構成に限定されず、必要に応じて位置および個数を変更してもよい。
本実施の形態に係るP台2は、遊技盤26とそれ以外の遊技枠、(遊技枠、前枠)5とに分けることができる。特に、遊技盤26は、各社が開発するパチンコ遊技機の機種毎に異なるものである一方、遊技枠5は、機種に関わらず共通の共通枠とされている。このため、遊技店は新台入れ替えの際には遊技盤26のみの交換で事足りる。
<カードユニットの構成>
次に、引続き図1を参照して、本実施の形態に係るCU3の構成を説明する。このCU3は、会員登録をしていない一般の遊技者に対して発行される遊技用記憶媒体であるプリペイド機能を備えるビジターカード(一般カードとも言う)や、該遊技場に会員登録した会員遊技者に対して発行される遊技用記憶媒体である会員カードを受付ける。ビジターカードや会員カードはICカードで構成されている。
それらのカードを受付けたCU3は、カードの記憶情報により特定される遊技者所有の遊技価値(たとえばプリペイド残額、持ち球数、あるいは貯玉数など)を“遊技球のデータ”に変換する機能を有する。P台2では、遊技球のデータによって特定される球数相当の弾球遊技が可能とされる。つまり、“遊技球のデータ”とは、発射可能な球の発射残数を示すデータである。以下の説明では、“遊技球のデータ”を貯玉や持ち球と同様に、単に“遊技球”と称する。
CU3の前面側には、紙幣を挿入するための紙幣挿入口302、会員カードやビジターカードを挿入するためのカード挿入/排出口309などが設けられている。このカード挿入/排出口309に挿入された会員カードやビジターカードがカードリーダライタ(図示省略)に受付けられ、そのカードに記憶されている情報が読取られる。
CU3からP台2の前面側に伸びた部分には、表示器54が設けられている。表示器54は、挿入された遊技用記憶媒体(カード)に記憶されているプリペイド残額などを表示するものであるが、遊技球数やその他の各種情報を表示可能であるとともに、表面が透明タッチパネルで構成されており、表示器54の表示部に表示された各種表示項目を指でタッチすることにより各種操作が入力可能となるように構成されている。例えば、図1に示す表示器54では、球貸ボタン321と、返却ボタン319と、再プレイボタンとが表示され、これらの表示項目を指でタッチすることにより操作入力が可能である。なお、表示器54には、再プレイボタンを表示してもよい。
球貸ボタン321は、挿入されたカードに記憶されている残額を引落としてP台2による遊技に用いるための操作(遊技球への変換操作)を行うボタンである。返却ボタン319は、遊技者が遊技を終了するときに操作され、挿入されているカードに遊技終了時の確定した持ち球数(カード挿入時の持ち球数−遊技球への変換数+計数操作によって計数された持ち球数)を記憶させて排出するためのボタンである。
再プレイボタン(図示せず)を操作した場合に、挿入されたカードに遊技者が獲得した持ち球数が記憶されているときにはその持ち球数の一部を引落として遊技球に変換し、変換した遊技球に基づいてP台2による遊技を行うことが可能となる。一方、挿入されたカードが会員カードであり持ち球数が記憶されておらずかつ貯玉がホール用管理コンピュータなどに記憶されている場合には、その貯玉の一部が引落とされて遊技球に変換され、P台2による遊技が可能となる。つまり、挿入されたカードに対応付けて貯玉と持ち球との双方が記憶されている場合には、持ち球が優先的に引落とされる。なお、再プレイボタンとは別に、持ち球を引落とすための専用の持ち球引落ボタンを設け、再プレイボタンは貯玉引落とし専用のボタンとしてもよい。
ここで、「貯玉」とは、前日以前に獲得した球でホールに預けている球であり、貯玉引落により遊技球となる。また、貯玉は、遊技場に預入れられた遊技媒体であり、一般的に当該遊技場に設置されたホール用管理コンピュータやその他の管理コンピュータにより管理される。
「持ち球」とは、当日獲得した球であり、持ち球引落により遊技球となる。また、持ち球数は、遊技者がP台2により遊技を行った結果遊技者の所有となった遊技球数をカードに記憶したものであって、未だに遊技場に預入れられていない球数のことである。一般的には、遊技場において当日遊技者が獲得した球数を「持ち球」と言い、前日以前に遊技者が獲得した球数であって遊技場に預入れられた球数を「貯玉」と言う。
「遊技球」とは、P台2で発射可能な球である。遊技球数のデータは、既に説明したとおり、プリペイドカードの残額、持ち球、あるいは貯玉を引落とすことと引き換えにして生成される。
なお、持ち球数を遊技場に設定された持ち球数管理用の管理装置で管理してもよい。要するに、「貯玉」と「持ち球」との違いは、遊技場に預入れるための貯玉操作が行われて遊技場に預入れられた球数であるか、あるいは、未だに遊技場に預入れられていない段階の球数であるかの点である。
本実施形態では、貯玉データは会員カードに直接記憶させずホール用管理コンピュータなどの遊技場に設置されたサーバに会員カード番号と対応付けて記憶させ、会員カード番号に基づいて対応する貯玉を検索できるように構成されている。一方、持ち球は、カードに直接記憶している。しかし、それに限定されるものではなく、両者ともにホールサーバにカード番号と対応付けて記憶させてもよい。ビジターカードの場合も、持ち球は、ビジターカードに直接記憶している。しかし、それに限定されるものではなく、持ち球をホールサーバにカード番号と対応させて記憶させてもよい。このホールサーバにカード番号と対応させて記憶させる際に、ホールサーバに記憶させた時刻を特定できるデータをカード(会員カード、ビジターカード)に書込んで排出してもよい。また、プリペイド残額についてはカード(会員カード、ビジターカード)に直接書込んで排出する。
なお、持ち球を、カード(会員カード、ビジターカード)、またはホールサーバに記憶させるタイミングは、たとえば、計数ボタン28が操作されて計数処理が行われる度にリアルタイムに記憶させる、一定周期ごとに記憶させる、またはカードを返却するときに一括して記憶させるなどのタイミングとすることが考えられる。
また、遊技者が遊技を終えてCU3からカードを返却したときには、CU3に記憶していた持ち球が一旦貯玉としてホールサーバに記憶されるようにし、その遊技者がカードの返却を受けた日と同じ日に再び同じまたは別のCU3にカードを挿入したときには、一旦貯玉として記憶された当日分の持ち球のみが再びそのCU3に記憶され、その持ち球の範囲で遊技球を加算し、遊技できるようにしてもよい。
紙幣挿入口302に挿入された紙幣は、貨幣識別器(図示省略)により取込まれてその真贋や紙幣種別の識別がなされる。
CU3の前面側には、さらに、IR(Infrared)感光ユニット(IR受光ユニットとも言う)320が設けられている。IR感光ユニット320は、遊技場の係員が所持するリモコン(図示略)から赤外線信号を受信して電子信号に変換して出力するIR感光ユニット320である。
図示していないが、P台2は、額縁状の外枠4に対して、遊技枠(以下、セルとも言う)5とガラス扉6とがその左側縁を揺動中心として開閉可能に設けられている。
遊技枠5の下方部分における外枠4と接触する箇所に図2に示す裏機構部開放スイッチ13が設けられており、遊技枠5が開放されたことが検出される。また、遊技枠5の上方部分におけるガラス扉6との接触部分に図2に示す前飾り開放スイッチ12が設けられており、ガラス扉6が開放されたことがこの前飾り開放スイッチ12により検出される。
前飾り開放スイッチ12および裏機構部開放スイッチ13の開放回数は、図示しない計数カウンタにより計数される。計数カウンタは、CPU(Central Processing Unit),ROM(Read Only Memory),RAM(Random Access Memory)などが搭載され、P台2の電源供給が途切れたときでもバックアップ電源により動作可能で、夜間などの電源OFF時でもガラス扉6や遊技枠5の開放検出回数を計数してその計数値を枠制御部171(図2参照)へ送信することができる。ここで、バックアップ電源は、たとえば、P台2内に設けられたキャパシタや蓄電池である。
遊技盤26の裏面(ガラス扉6と対向する面とは反対側の面)に、図2に示す主制御基板16が設けられている。外枠4の裏面は閉じられているため、まず遊技枠5を開放して遊技枠5から遊技盤26を取外すことで、主制御基板16が遊技盤26から着脱可能な状態になる。つまり、遊技盤26より主制御基板16を取外す、または主制御基板16に設けた半導体チップを交換する作業を行うためには、遊技枠5を開放する必要があるため裏機構部開放スイッチ13で当該作業を必ず検出することができる。よって、遊技盤26より主制御基板16を不正に取外す、または主制御基板16に設けた半導体チップを不正に交換すれば、必ず裏機構部開放スイッチ13で検出することができる。
さらに、遊技枠5の裏面に、図2に示す枠制御基板17が設けられている。枠制御基板17も、まず遊技枠5を開放してから、遊技枠5の裏面より取外す必要がある。よって、遊技枠5の裏面より枠制御基板17を不正に取外す、または枠制御基板17に設けた半導体チップを不正に交換すれば、必ず裏機構部開放スイッチ13で検出することができる。
<カードユニットとパチンコ遊技機との構成>
図2は、CU3およびP台2に用いられる制御回路を示すブロック図である。図2を参照して、CU3とP台2との制御回路の概略を説明する。
CU3には、マイクロコンピュータなどから構成されたCU制御部323が設けられている。このCU制御部323は、CU3の主制御機能部であり、制御中枢としてのCPU、CPUが動作するためのプログラムや制御データなどを記憶しているROM、CPUのワークエリアとして機能するRAM、周辺機器との信号の整合性を保つための入出力インターフェイスなどが設けられている。
CU制御部323には、管理コンピュータやホールコンなどと通信を行うための外部出力端子340が設けられている。CU3は、外部出力端子340を介して、CU3の状態や、P台2から受信した遊技機状態情報(性能表示モニタ40で表示する情報を含む)を管理コンピュータやホールコンなどの外部に送信する。CU制御部323は、SC基板325を介してP台2の枠制御基板17と通信を行っている。SC基板325と枠制御基板17とは、例えば、専用のPIF配線322(図1参照)で接続されている。CU制御部323と枠制御基板17との通信は、貸出情報(挿入されたカードに記憶されている残額を引落としてP台2による遊技に用いるための操作に関する情報)と貸出応答情報(貸出情報に対する応答情報)とを双方向で行い、それ以外の計数情報(遊技球から持ち球への計数処理に関する情報)、および遊技機情報を、枠制御基板17からCU制御部323への一方向の通信で行っている。そのため、CU3が計数情報および遊技機情報を受信したか否かをP台2側では認識していない。CU3にはP台2側への接続部(図示省略)が設けられており、P台2にはCU3側への接続部(図示省略)が設けられている。これら接続部は、たとえばコネクタなどで構成されている。なお、SC基板325には、P台2とCU3との通信においてセキュリティを確保するための各種処理を実行するSCマイコン(SC)が搭載されている。
CU制御部323には、前述した貨幣識別器により紙幣の真贋および種類が識別されて、その識別結果信号が入力される。また、CU制御部323には、遊技場の係員が所持しているリモコンから発せられた赤外線をIR感光ユニット320が受光すれば、その受光信号が入力される。CU制御部323には、挿入されたカードの記憶情報をカードリーダライタが読取って、その読取り情報が入力されるとともに、CU制御部323からカードリーダライタに対し、挿入されているカードに書込むデータが伝送されたときに、カードリーダライタはそのデータを挿入されているカードに書込む。カードの記憶情報には、カードIDが含まれる。CU制御部323は、カードリーダライタが読み取ったカードIDを遊技終了まで記憶する。
CU制御部323は、遊技者が遊技している際、遊技者の持ち球を管理・記憶する。CU制御部323から残額あるいは持ち球数などのデータが表示制御部350に出力され、表示制御部350で表示用データに変換される。CU3からP台2の前面側に伸びた表示器54に対し、表示制御部350で変換した表示用データが送信される。表示器54には、その表示用データに応じた画像が表示される。また、表示器54の表面に設けられているタッチパネルを遊技者が操作すれば、その操作信号が表示制御部350を介してCU制御部323に入力される。例えば、遊技者が表示器54に表示された球貸ボタン321や返却ボタン319を操作することにより、その操作信号が表示制御部350を介してCU制御部323に入力される。なお、球貸ボタン321や返却ボタン319は、CU3に設ける構成に限定されるものではなく、CU3の前面に設ける構成や、P台2に設けて操作信号をCU制御部323に入力する構成であってもよい。遊技者が表示器54に表示された再プレイボタン(図示せず)を操作することによりその操作信号が表示制御部350を介してCU制御部323に入力される。なお、再プレイボタンは、CU3に設ける構成に限定されるものではなく、CU3の前面に設ける構成や、P台2に設けて操作信号をCU制御部323に入力する構成であってもよい。
P台2には、P台2の遊技の進行制御を行う主制御基板16と、遊技球を管理・記憶する枠制御基板17と、枠制御基板17の指令に基づいて発射ソレノイド31aを駆動制御する発射制御基板31と、可変表示装置278と、主制御基板16から送信されてくるコマンドに基づいて可変表示装置278を表示制御する演出制御基板15とが備えられている。
主制御基板16および演出制御基板15は、遊技盤26に設けられている。主制御基板16には主制御部161である遊技制御用マイクロコンピュータが搭載されている。主制御部161は、遊技機の主制御機能部である。遊技機制御用マイクロコンピュータは、制御中枢としてのCPU、CPUが動作するためのプログラムや制御データなどを記憶しているROM、CPUのワークエリアとして機能するRAM、周辺機器との信号の整合性を保つための入出力インターフェイスなどが設けられている。主制御部161は、遊技盤26に設けられている入賞センサ162、および電波センサ163に接続されている。
主制御部161は、各始動入賞口275,276,277に球が入賞すると、大当り(あるいはさらに小当りを含む)/外れを決定するための乱数を抽選し、その乱数を記憶する。これを保留記憶という。保留記憶数の最大値は、たとえば、「4」である。主制御部161は、可変表示装置278で新たな可変表示を開始できる状態になれば、保留記憶を1つ消化してその保留記憶に基づいた大当り判定を行うとともに可変開始から表示結果の導出に至るまでの可変表示時間を複数種類の中から決定する。また、大当りを決定したときには、確率変動を生じさせるか否かも併せて決定する。主制御部161は、その大当り判定の結果(確変にするか否かを含む)、および可変表示時間に関する情報をコマンドとして演出制御基板15に搭載された演出制御部151へ送信する。
主制御部161から演出制御部151へ送信される可変表示に関するコマンドには、可変表示の開始を示す可変開始コマンド、可変表示の結果を示す表示結果コマンド(大当り/外れ)、可変表示パターンを特定可能な可変表示時間コマンド、可変表示結果を導出表示させるタイミングを示す可変停止コマンドなどが含まれる。さらに、主制御部161から演出制御部151へ送信されるコマンドには、大当り中に大当りの進行状況を特定可能なコマンドや、新たな保留記憶の発生を示すコマンド、遊技状態のエラーの発生を示すコマンドなどがある。
演出制御部151は、主制御部161から送信されてくるこれらのコマンドに基づいて可変表示装置278の可変表示内容を決定する。たとえば、演出制御部151は、主制御部161から送信されてくるコマンドに基づいて可変表示結果および可変表示時間を特定し、停止図柄を決定するとともに可変表示パターン(リーチの有無、リーチの種類)を決定し、さらには大当りやリーチに関する予告演出の演出パターンを決定する。演出制御部151は、決定した可変表示内容に従って可変表示装置278を表示制御する。
枠制御基板17は、遊技枠5に設けられている。枠制御基板17には、枠制御部171である枠制御用マイクロコンピュータが搭載されている。枠制御部171は、遊技機の枠制御機能部である。枠制御用マイクロコンピュータは、制御中枢としてのCPU、CPUが動作するためのプログラムや制御データなどを記憶しているROM、CPUのワークエリアとして機能するRAM、周辺機器との信号の整合性を保つための入出力インターフェイスなどが設けられている。
また、枠制御基板17に対し、計数ボタン28、性能表示モニタ40、電波センサ173、減算ソレノイド32a、減算機構入口センサ32b、減算機構出口センサ32c、揚上機構出口センサ33、アウト球検出スイッチ701、前飾り開放スイッチ12、および裏機構部開放スイッチ13が電気的に接続された状態で設けられている。アウト球検出スイッチ701から枠制御基板17へアウト球検出信号が入力される。主制御基板16は、アウト球検出信号に基づきベース値(単に、ベースともいう)などを算出する。電波センサ173は、電波を不正に発信して主に減算機構入口センサ32bを常時オン状態にする不正行為を検知するためのものである。この電波センサ173の検出信号が枠制御基板17の入力ポート(図示省略)を介して枠制御部171へ入力される。減算機構入口センサ32bは、オフからオンに変化したことにより遊技球の発射を検出し、その検知に基づいて、枠制御部171が、遊技球数を「1」減算する。
したがって、不正電波によりこの減算機構入口センサ32bが常時オフ状態になると、いくら球を発射しても遊技球数が減算されない状態となる。このような電波による不正を電波センサ173により検知する。
枠制御基板17には、性能表示モニタ40が設けられる。性能表示モニタ40は、7セグメント式のLEDディスプレイである。性能表示モニタ40は、枠制御部171によって算出された付与された遊技価値(例えば、賞球など)に関する性能情報、ベース、役物比率、連続役物比率などの所定情報を表示する。なお、性能表示モニタ40で表示する情報を、CU3を介してホールサーバなどに出力することができるが、P台2に外部出力端子を設け、直接ホールサーバなどに出力してもよい。
ここで、ベースは、P台2の遊技領域27に打ち込まれた遊技球の数に対する、遊技領域27に設けられた大入賞口271、普通入賞口272〜274、および、始動入賞口275〜277などの入賞口への遊技球の入賞に応じて付与された遊技価値に対応する遊技球の数の割合である。また、役物比率(役比ともいう)は、10時間に発射させた遊技球により獲得する遊技球のうち役物の作動によるものの割合をいう。本実施の形態においては、役物比率は、10時間に発射させた遊技球(1分間に100球発射可能であるので、60000球)の全入賞口への入賞によって付与される遊技価値に対応する遊技球の個数のうち、役物の1つである電動チューリップで構成される始動入賞口276、および、役物の1つである可変入賞球装置で構成される大入賞口271への遊技球の入賞によって付与される遊技価値に対応する遊技球の個数の割合をいう。さらに、連続役物比率(連比ともいう)は、10時間に発射させた遊技球により獲得する遊技球の数のうち役物が連続して作動する場合における当該役物の作動によるものの割合をいう。本実施の形態においては、連続役物比率は、10時間に発射させた遊技球(1分間に100球発射可能であるので、60000球)の全入賞口への入賞によって付与される遊技価値に対応する遊技球の個数のうち、役物の1つである可変入賞球装置が設けられた大入賞口271への遊技球の入賞によって付与される遊技価値に対応する遊技球の個数の割合をいう。
主制御基板16から枠制御基板17に対し、主制御チップID、入賞口情報、ラウンド情報、入賞検出信号、始動入賞口入賞情報、エラー情報、図柄確定回数、大当り情報の情報が送信される。
主制御チップID(メインチップIDとも言う)は、P台2の主制御基板16に記憶されているチップIDのことであり、P台2の電源投入時に枠制御基板17に対して送信される情報である。入賞口情報は、入賞口の種類(始動入賞口、普通入賞口、大入賞口)と、賞球数(入賞口に遊技球が入ったときの払出球数、なお、封入式遊技機では遊技者の遊技に用いられる遊技点としての遊技価値で管理されており、以下、入賞口に遊技球が入ったときの付与される遊技球数、メダルレスのスロットでは、BBなどボーナスの小役入賞で付与されるメダル数(メダルに相当する遊技価値))とを含む情報であり、P台2の電源投入時に枠制御基板17に対して送信される。ラウンド情報は、大当りしたときのラウンド数の情報であり、P台2の電源投入時に枠制御基板17に対して送信される。
入賞検出信号は、始動入賞口以外の入賞口に入賞した遊技球の検出信号である。この検出信号を受けた枠制御基板17は、その入賞球1個に対して付与すべき球数を、遊技球数と加算球数とに加算する制御を行う。
始動入賞口入賞情報とは、始動入賞口のいずれかに遊技球が入賞したことを示す情報である。エラー情報とは、主制御基板16が遊技制御を行っている最中にエラーが発生した場合にその旨を枠制御基板17へ通知するための情報である。
図柄確定回数とは、各始動入賞口への入賞に対する可変表示装置の表示結果として確定した図柄の情報である。
大当り情報とは、大当りが発生したことを示す情報であり、その内訳は、各メーカ共通の大当りを示す共通大当り情報とメーカ固有の大当りを示すメーカ固有大当り情報とがある。共通大当り情報は、たとえば15ラウンド大当りなどのように、各遊技機メーカが共通に採用している大当りであり、その大当りに伴って確変が発生する場合には確変情報を含み、その大当りに伴って時短状態(可変表示装置の可変表示時間を短縮する制御状態)が発生する場合にはその時短情報を含んでいる。メーカ固有大当りとは、たとえば突然確変(突確)のような、或る遊技機メーカのみが採用している大当り状態のことである。
主制御基板16から枠制御基板17へは、遊技機設置情報通知、遊技機情報通知が送信される(図32参照)。逆に、枠制御基板17から主制御基板16へ、遊技機設置情報応答、遊技機情報応答が送信される(図32参照)。遊技機設置情報応答および遊技機情報応答は、主制御基板16から遊技機設置情報通知および遊技機情報通知を受領したことを示すためのコマンドである。
CU3のSC基板325とP台2の枠制御基板17とがPIF配線22を介して電気的に接続されており、SC基板325から枠制御基板17へ、各種コマンドが送信される(図4参照)。逆に、枠制御基板17からSC基板325へ、各種レスポンスが送信される(図4参照)。
遊技枠5には、枠制御基板17の他、発射制御基板31、発射ソレノイド31a、遊技球数表示器29が設けられている。なお、遊技球数表示器29は遊技枠5に直接取り付けてもよいが、球が払い出される通常のパチンコ遊技機の前面側に設けられた上皿や下皿のように、遊技枠5に対して回動可能な態様で設けるようにしてもよい。この点は、表示器54についても同様である。枠制御基板17の枠制御部171は遊技球数表示器29に遊技者が現在所有している遊技球数を表示する。
枠制御基板17から発射制御基板31へ、発射許可信号が出力される。それを受けた発射制御基板31は、発射機構30の発射ソレノイド31aを励磁するための信号を出力する。これにより、遊技球が遊技領域27へ弾発発射される状態となる。発射制御基板31は、遊技者が打球操作ハンドル25に触れていることを検出するタッチリングの入力信号が入力されているときに発射ソレノイド励磁出力を発し、発射ソレノイド31aを駆動させる。
RAMクリアスイッチ293は、P台2のRAMに記憶している遊技機情報や遊技情報を消去するためのスイッチであり、P台がエラー状態となった後当該スイッチを店員が操作することで初期状態に戻すことが可能となる。このRAMクリアスイッチ293は、たとえばカードが排出された後に店員により操作される。
<遊技球の循環経路>
ここでは、図1および図2を参照して、P台2における遊技球の循環経路を概説する。遊技者が打球操作ハンドル25を操作すると、発射ソレノイド31aが駆動する。これにより、発射位置にまで供給されてきた1個の遊技球が打球ハンマーにより弾発されてその遊技球が遊技領域27に打込まれる。
発射ソレノイド31aが作動して遊技球が発射されたことに連動して減算基準信号が減算機構32に出力される。減算機構32では、出力された減算基準信号を基準に、減算ソレノイド32aが通電して可動片を動かすことで遊技球を発射機構30へ送り出し、遊技球が減算機構入口センサ32bを通過することで遊技球数を減算する。
遊技領域27に打込まれた球のうち、アウト口154(図1参照)に進入したアウト球は、アウト球流下経路を流下し、その途中に設けられたアウト球検出スイッチ701によって検出される。
入賞口や可変入賞球装置に入賞したすべての入賞球は、遊技機背面で集められて回収球通過経路に誘導される。同様に、アウト球およびファール球も回収球通過経路に誘導される。回収球通過経路には揚上機構出口センサ33が設けられている。このため、入賞球、アウト球、およびファール球のすべてが揚上機構出口センサ33によって検出される。つまり、揚上機構出口センサ33は、弾発された遊技球のすべてを検出するスイッチである。このスイッチの検出数と、発射ソレノイド31aにより弾発された遊技球の弾発数とが等しくなったときに、打込まれた遊技球がすべて回収されたと判定できる。
そこで、本実施の形態では、揚上機構出口センサ33の検出数と弾発数との差を演算しており、この差数が0でないときには、遊技領域27に打込まれた球の回収が済んでいないと判定している。この判定をすることによって、遊技領域27を転動中であるか、遊技領域の釘などの間に引っ掛かって落下していないような浮遊球が存在していないかどうかを判断できる。
<CUとP台との接続>
CU3とP台2とは、図2に示すSC基板325と枠制御基板17との間をPIF配線で接続している。PIF配線の構成について詳しく説明する。図3は、カードユニットとパチンコ遊技機とを接続するPIF配線の構成を説明するための概略図である。図3(a)には、CU3とP台2とを接続するPIF配線の配線番号と情報名称が図示され、図3(b)には、各情報名称に対する情報の向きおよび情報の説明がそれぞれ図示されている。
具体的に、配線番号1は、情報名称が「絶縁GND」で、アイソレーション用GNDが割り当てられる。配線番号2は、情報名称が「絶縁GND」で、配線番号6のシグナルGNDに使用される。配線番号3は、情報名称が「絶縁GND」で、配線番号7のシグナルGNDに使用される。配線番号4は、情報名称が「PSI」で、P台2からCU3へ接続確認情報を送信するために使用される。なお、PSI配線とVL配線とはCU3においてループしており、VL配線が接続されている場合、VL配線の電圧の5VがPSI配線の電圧として供給され、VL配線が切断された場合、VL配線の電圧が5Vから0(ゼロ)Vに変化することでPSI配線の電圧も5Vから0(ゼロ)Vに変化する。そのため、P台2は、CU3との接続を検知中(VL=ON)に接続確認用の特殊信号としてPSI信号(5VのON信号)がCU3に出力され、CU3との接続を未検知中(VL=OFF)にPSI信号がCU3に出力されないようになる。
配線番号5は、情報名称が「絶縁GND」で、アイソレーション用GNDが割り当てられる。配線番号6は、情報名称が「貸出応答情報、計数情報、遊技機情報」で、P台2からCU3へそれぞれの情報を送信するために使用される。配線番号7は、情報名称が「貸出情報」で、CU3からP台2へ貸出情報を送信するために使用される。配線番号8,9は、情報名称が「絶縁5V(VL)」で、それぞれアイソレーション用5V(接続確認用の電源VL)の信号ラインとして割り当てられる。
<CU3とP台2との通信>
次に、本実施の形態に係るCU3とP台2との間での通信について、さらに詳しく説明する。当該通信で用いられる電文は、所定のフォーマットからなるフレームで構成されている。送信データ(電文)は、必ず1フレーム単位で送信される。つまり、電文の分割送信は行わない。また、連続で電文を送信する場合は、1ミリ秒以上の間隔をあける。
図4は、CU3とP台2との間で送受信される情報の概略を説明する説明図である。以下、図4を参照して、CU3とP台2との間で送受信される情報(電文)の概略を説明する。P台2の枠制御基板17とCU3のSC基板325との間では、(a)貸出情報、(b)貸出応答情報、(c)計数情報、および(d)遊技機情報の種類に分けた電文を、共通の非同期シリアル通信ポートを介して通信されている。CU3とP台2との間で送受信される(a)〜(d)の4種類の情報(電文)は、それぞれ電文のヘッダーが異なっており、当該ヘッダーにより電文の種別を区別することが可能となっている。
なお、(a)貸出情報と(b)貸出応答情報とを共通の非同期シリアル通信ポートにて通信を行っても、(a)貸出情報と(c)計数情報とを共通の非同期シリアル通信ポートにて通信を行っても、(a)貸出情報と(d)遊技機情報とを共通の非同期シリアル通信ポートにて通信を行ってもよい。また、(b)貸出応答情報と(c)計数情報とを共通の非同期シリアル通信ポートにて通信を行っても、(b)貸出応答情報と(d)遊技機情報とを共通の非同期シリアル通信ポートにて通信を行っても、(c)計数情報と(d)遊技機情報とを共通の非同期シリアル通信ポートにて通信を行ってもよい。
図4(a)には、貸出情報が記載されている。貸出情報には、CU3がP台2に送信する貸出通知の電文に含まれる情報として貸出球数の情報と、通信管理をするための貸出通番の情報とがある。貸出球数の情報は、貸出に係る遊技球数の情報であり、1回の情報で送信される遊技球数の情報として例えば125球の情報が含まれる。なお、貸出情報は、貸出球数が0(ゼロ)球の場合に貸出球数の情報に0(ゼロ)の情報を含めて送信してもよい。
図4(b)には、貸出応答情報が記載されている。貸出応答情報には、P台2がCU3に送信する貸出受領結果応答の電文に含まれる情報として貸出球数受領結果の情報と、通信管理をするための貸出通番の情報とがある。貸出球数受領結果の情報は、CU3から送信された貸出球数の情報を受領した結果をCU3に知らせる情報である。
図4(c)には、計数情報が記載されている。計数情報では、P台2が計数球数と、計数累積球数と、通信管理をするための計数通番とを含む計数通知の電文としてCU3へ送信する。なお、P台2は、送信結果を確認するための情報をCU3から受信しない。計数球数、計数累積球数および計数通番は、いずれも遊技球の計数を目的とする情報である。また、1回の情報で送信される計数球数は、例えば250球である。なお、計数情報は、計数球数が0(ゼロ)球の場合に計数球数の情報に0(ゼロ)の情報を入れて送信してもよい。
図4(d)には、遊技機情報が記載されている。遊技機情報では、P台2が遊技機設置情報、遊技機性能情報、ホールコン・不正監視情報をCU3へ送信する。なお、P台2は、送信結果を確認するための情報をCU3から受信しない。遊技機設置情報は、機歴管理を目的とする情報で、電源投入後に遊技機設置情報通知の電文としてCU3へ送信される。遊技機設置情報には、主/枠制御CPUのメーカコード、型式コード、チップID番号などの情報を含む。
遊技機性能情報は、性能情報の集計を目的とする情報で、遊技機性能情報通知の電文としてCU3へ送信される。遊技機性能情報は、遊技に基づいて算出された結果を出力するもので、総発射遊技球数、総獲得遊技球数、出球率、分間獲得遊技球数(低ベース)、分間獲得遊技球数(高ベース)、特別電動役物による総獲得遊技球数、普通電動役物による総獲得遊技球数、役物連続差動装置による総獲得遊技球、始動口の総獲得遊技球数、普通入賞口の総獲得遊技球数、特別電動役物の総作動回数、普通電動役物の総作動回数、特別図柄表示装置の総作動回数、普通図柄表示装置の総作動回数、役物比率、連続役物比率などの情報を含む。また、枠制御基板17が、遊技機性能情報をCU3に対して通知する条件として、例えば、(1)P台2の電源投入から3分経過後に通知、(2)遊技球を規定発射球数分(例えば、60000球)の発射もしくは規定時間(例えば、10時間)の周期毎に通知、(3)遊技機設置情報通知より優先して通知、(4)ホールコン・不正監視情報を通知した次の周期(300ms後)に通知などの条件がある。なお、これらの条件は例示であって他の条件を採用してもよく、また、上記条件のうち、いずれか1つの条件のみを採用したり、複数の条件を組み合わせて採用したりしてもよい。
ホールコン・不正監視情報は、ホールコンの情報集計・CU3による不正監視を目的とする情報である。ホールコン・不正監視情報は、大当り、確率変動、時間短縮、各入賞口の入賞球数などのホールコン情報、遊技球数(現在の持ち球数)、遊技球数通番、遊技機エラー状態、不正検知状態などの不正監視情報を含む。
<遊技機情報通知>
次に、遊技機情報通知のコマンドについて詳しく説明する。図5は、パチンコ遊技機からカードユニットへ送信される遊技機情報通知の概略を説明するための図である。図5に示す遊技機情報通知のコマンドは、P台2がCU3に対して遊技機情報を通知するためのコマンドであり、遊技機情報には、遊技機設置情報、遊技機性能情報、ホールコン・不正監視情報の3つが含まれる。遊技機情報通知のコマンドに含まれる遊技機情報の種別は、各情報の通知条件によりいずれか1つに決定され、CU3に通知される。
遊技機情報通知のコマンドには、電文長の情報、コマンドの情報、通番の情報、遊技機種類の情報、遊技機情報種別の情報、および遊技機情報が含まれる。電文長の情報は、送信する電文の長さ(電文長〜通信フレームの誤り検出符号(CRC))を示す。コマンドの情報は、電文のコマンドコードを示す。通番の情報は、シーケンス番号を示す。通番は、一次局側(例えば、P台側)が初期値を「0」として送信時にカウントアップ(+1)して送信するシーケンス番号である。ただし、一次局側が再送時には通番をカウントアップせず、二次局側(例えば、CU側)も受信した通番をそのまま送信するものとする。なお、通信に用いられるコマンドやレスポンスには、電文長の情報、コマンドの情報、通番の情報が共通に含まれるため、以下のコマンドやレスポンスでは説明を省略する。
遊技機種類の情報は、P台2の遊技機種類を示すための情報である。図6は、遊技機種類の情報を説明するための図である。図6では、遊技機種類の情報が「10」であればCU3に接続しているP台2が「ぱちんこ遊技機」の「ぱちんこ」であることを示し、「11」であれば「ぱちんこ遊技機」の「パロット」であることを示している。また、遊技機種類の情報が「20」であればCU3に接続しているP台2が「回胴式遊技機」の「回胴」であることを示し、「30」であれば「アレンジボール」の「アレンジボール」であることを示し、「40」であれば「じゃん球遊技機」の「じゃん球遊技機」であることを示している。なお、CU3では、送信されてきた遊技機種類の情報が「10」または「11」であれば、遊技球数表示として、例えば遊技に用いる単位を「球」で表示し、遊技機種類の情報が「20」であれば、遊技メダル数表示として、例えば遊技に用いる単位を「枚」で表示する。
図5に戻り、遊技機情報種別の情報は、遊技機情報に含まれる情報の種別を示す種別コードである。遊技機情報種別の情報が「0x00」であれば、遊技機情報に含まれる情報が遊技機性能情報であることを示し、「0x01」であれば、遊技機情報に含まれる情報が遊技機設置情報であることを示し、「0x02」であれば、遊技機情報に含まれる情報がホールコン・不正監視情報であることを示している。なお、遊技機情報種別の情報が、上記以外の値であれば、通知されたCU3は異常であると判断する。
遊技機情報には、遊技機情報種別の情報に設定された種別コードに基づき遊技機設置情報、遊技機性能情報、ホールコン・不正監視情報のいずれか1つが含まれ、CU3に通知される。遊技機性能情報は、分間獲得遊技球数(ベース)、役物比率、連続役物比率などの情報で、遊技機設置情報は、主制御CPU、枠制御CPUのメーカコード、型式コード、チップID番号などの情報で、ホールコン・不正監視情報は、大当り、確率変動、時間短縮、各入賞口の入賞球数、遊技球数などの情報である。
さらに、遊技機情報について詳しく説明する。図7は、遊技機性能情報を説明するための図である。図7では、遊技機情報種別の情報が「0x00」である場合に遊技機情報に含まれる遊技機性能情報が示されている。例えば、遊技機情報には、総発射遊技球数、総獲得遊技球数、出玉率、・・・、普通図柄表示装置の作動回数、役物比率、連続役物比率が含まれる。総発射遊技球数は、発射球数を累積した情報で、総獲得遊技球数は、賞球数を累積した情報で、出玉率は、総獲得遊技球数を総発射遊技球数で除した情報である。また、普通図柄表示装置の作動回数は、普通図柄停止回数を累積した情報で、役物比率は、役物動作賞球数の累積値/賞球数の累計値×100の情報で、連続役物比率は、役物連続動作賞球数の累積値/賞球数の累計値×100の情報である。
図8は、遊技機設置情報を説明するための図である。図8では、遊技機情報種別の情報が「0x01」である場合に遊技機情報に含まれる遊技機設置情報が示されている。例えば、遊技機情報には、主制御チップID番号、主制御CPUメーカコード、主制御CPU型式コード、枠制御チップID番号、枠制御CPUメーカコード、および枠制御CPU型式コードが含まれる。
図9および図10は、ホールコン・不正監視情報を説明するための図である。図9および図10では、遊技機情報種別の情報が「0x02」である場合に遊技機情報に含まれるホールコン・不正監視情報が示されている。例えば、遊技機情報には、「遊技球数」、「発射球数」、「総賞球球数」、「主制御状態」、「遊技機エラー状態」、「不正検知状態」、「遊技情報」を含んでいる。
「遊技球数」は、現在の遊技球数を示し、例えば、遊技球数が10000球の場合「0x102700」と示す。「発射球数」は、発射した球の個数(−128個〜127個)を示し、バック球がある場合はバック球数分を減算し、送信時に複数発射された球がある場合は合算した個数を示す。「総賞球球数」は、賞球球数×入賞個数の合計を示す。
「主制御状態」は、P台2の遊技状態の情報であり「主制御状態1」と「主制御状態2」とを含んでいる。「主制御状態1」は、大当り1(全ての大当り)、大当り2(特定の大当り)、および大当り3(変動時間短縮の大当り)の情報、遊技機状態信号1〜4の情報を含んでいる。遊技機状態信号1〜4は、CU3の外部出力端子340からホールコン等の外部に状態を出力するために使用され、CU3の外部出力端子から出力される「外部端子板状態出力信号端子1〜2」(図54参照)に対応する。「主制御状態1」は、大当り+時短(変動時間短縮)中、高確率中、および時短(変動時間短縮)中の情報を含んでいる。
「遊技機エラー状態」は、遊技機で発生中のエラーコードの情報を含む。具体的に「遊技機エラー状態」は、Bit0〜5までがエラーコードを表し、Bit6が「0」であれば枠制御側のエラーで、「1」であれば主制御側のエラー、さらにBit6が「0」であれば発報のみ、「1」であれば発報+ホールコン出力である。
「不正検知状態」は、「不正検知状態1」〜「不正検知状態3」を含んでいる。「不正検知状態1」は、主制御基板16で設定変更が行われていることを示す設定変更モードの情報をBit0で、主制御基板16で設定確認が行われていることを示す設定確認モードの情報をBit1でそれぞれ示し、主制御基板16での不正検知状態、特に盤面不正1〜6を検知したことを示す情報をBit2〜Bit6に示す。「不正検知状態2」は、枠制御基板17での不正検知状態を示し、Bit0で前飾り開放、Bit1で裏機構部開放、Bit2で不正電波検知、Bit3で遊技球数クリア検知、Bit4で入賞球数異常1検知、Bit5入賞球数異常2検知を検知したことを示す情報を含む。ここで、入賞球数異常1検知は、主制御基板16が検出した入賞個数と枠制御基板17が検出した入賞個数の差が100球以上となったことを検知し、入賞球数異常2検知は、発射球数と総戻り球数(入賞個数+非入賞個数)の差が100球以上となったことを検知する。「不正検知状態3」は、枠制御基板17での不正検知状態を示し、Bit0で小球検知、Bit1で鉄球検知を検知したことを示す情報を含む。
「遊技情報」は、主制御基板16で発生した始動口入賞、大入賞口入賞、図柄確定回数等を枠制御基板17へ通知する情報を含む。「遊技情報」は、種別情報(上位1バイト)とカウント情報(下位1バイト)の計2バイトで構成される。種別情報は、データ種別とデータ番号で構成され、データ種別毎にデータ番号が設定されている。
種別情報については、データ種別(Bit4〜7)の値ごとに設定されており、例えば、データ種別の値が1の場合、始動口入賞の情報である。また、データ種別ごとに、データ番号(Bit0〜3)が設定されており、データ番号が1なら始動口1などと始動口番号を示している。
カウント情報は、データ種別毎に異なる回数情報が設定される。データ種別が1=始動口入賞、2=大入賞口入賞、3=入賞口入賞、9=役物作動による始動口入賞、10=役物連続作動による大入賞口入賞、11=役物作動による入賞口入賞の場合、カウント情報は、賞球数(上位4Bit)と入賞個数(下位4Bit)で構成される。例えば、3個賞球の始動口1に2個入賞した場合、データ種別(Bit4〜7)が”1=始動口1”、データ番号(Bit0〜3)が”1=始動口1”、賞球数(Bit4〜7)が”3=3個賞球”、入賞個数(Bit0〜3)が”1=1個入賞”の遊技情報(0x1131)が2データとなる。
次に、図4〜図10で説明した電文を使ったCU3とP台2との間の通信について説明する。図11は、カードユニットとパチンコ遊技機との間の通信シーケンスを示す図である。図12は、カードユニットとパチンコ遊技機との間で送受信される情報のタイミングを示す図である。図11に示すシーケンスでは、図4に示した(b)貸出応答情報のNo.3〜No.4の情報、(c)計数情報、および(d)遊技機情報が共通の非同期シリアル通信ポートでP台2からCU3に送信されている。逆に、図4に示した(a)貸出情報のNo.1〜No.2の情報が共通の非同期シリアル通信ポートでCU3からP台2に送信されている。
なお、図11に示すシーケンスは一例であり、図4に示した(c)計数情報、および(d)遊技機情報が共通の非同期シリアル通信ポートでP台2からCU3に送信されるシーケンスでもよい。このシーケンスの場合、図4に示した(a)貸出情報のNo.1〜No.2の情報が別の非同期シリアル通信ポートでCU3からP台2に送信され、(b)貸出情報のNo.3〜No.4の情報が別の非同期シリアル通信ポートでP台2からCU3に送信される。さらに、図4に示した(a)貸出情報のNo.1〜No.2の情報が共通の非同期シリアル通信ポートでCU3からP台2に送信され、図4に示した(b)貸出情報のNo.3〜No.4の情報、および(c)計数情報が共通の非同期シリアル通信ポートでP台2からCU3に送信されるシーケンスでもよい。このシーケンスの場合、図4に示した(d)遊技機情報が別の非同期シリアル通信ポートでP台2からCU3に送信されるシーケンスでもよい。
P台2からCU3へ送信される情報のうち、(d)遊技機情報は、図12で示すように規定期間Aごとに送信されている。つまり、P台2からCU3への情報の送信から次の情報の送信までの期間が、規定期間A(例えば、300ms=0.3秒)に制御されている。P台2は、CU3での遊技機情報の受信状況に関わらず、規定期間Aごとに遊技機情報をCU3に送信することができる。そのため、P台2において、遊技機情報の再送処理が不要となり、過去の遊技機情報を記憶する必要がなくなり、処理負担を軽減できる。
このように、P台2からCU3へ300msの間隔で情報が送信される。一方、P台2は、打球操作ハンドル25を操作することによって、1分間に100発の遊技球が遊技領域27内に打込まれるから、打球発射時間間隔は、0.6秒である。その結果、球を1発発射する間に複数の情報が送受信されることになる。
遊技機情報は、計数情報と共通の非同期シリアル通信ポートにて通信を行う。そのため、遊技機情報を送信するタイミングに、計数情報を送信しようとした場合、共通の非同期シリアル通信ポート内で情報同士が輻輳し、データの衝突が発生して通信が正しく行われない可能性がある。そこで、P台2では、遊技機情報をCU3へ規定期間Aごとに送信している場合に、情報伝送の最適化を図るため、遊技機情報を送信してから規定期間Aよりも短い規定期間B(例えば、100ms)に対応するタイミングで、(c)計数情報をCU3に送信する。計数情報は、CU3での受信状況に関わらず、規定期間BごとCU3に送信される。なお、遊技者による計数ボタン28の操作が遊技機情報を送信する前に行われている場合、計数球数に例えば250球の情報が含まれ、遊技者による計数ボタン28の操作が遊技機情報を送信する前に行われていない場合、計数球数に0(ゼロ)球の情報が含まれる。
計数情報の送信は、遊技機情報を送信するタイミングから規定期間B以内に行われる場合に限られず、遊技機情報との輻輳が生じないタイミングであればよく、規定期間B経過後から次の遊技機情報が送信されるタイミングまでの間でもよい。
図12では、計数情報をCU3に送信した後、受信有効時間(例えば、170ms)の間にCU3から貸出情報を受信する。CU3からP台2に対して送信される貸出情報には、貸出球数および貸出通番の情報が含まれる。なお、遊技者による球貸ボタン321又は再プレイボタンの操作が遊技機情報を送信する前に行われている場合、貸出球数に例えば125球の情報が含まれ、遊技者による球貸ボタン321又は再プレイボタンの操作が遊技機情報を送信する前に行われていない場合、貸出球数に0(ゼロ)球の情報が含まれる。
貸出応答情報は、遊技機情報と共通の非同期シリアル通信ポートにて通信を行う。そのため、遊技機情報を送信するタイミングに、CU3から貸出応答情報が送信されて来る場合、共通の非同期シリアル通信ポート内で情報同士が輻輳し、データの衝突が発生して通信が正しく行われない可能性がある。
そこで、CU3は、計数情報を受信してから受信有効時間の間に貸出情報をP台2に送信している。つまり、P台2では、計数情報を送信してから受信有効時間内のタイミングで、CU3から貸出球数および貸出通番の情報を受信し、その応答時間内に貸出球数受領結果および貸出通番の貸出応答情報をCU3に送信する。
図12では、技機情報を送信するタイミングを基準に計数情報を送信するタイミングを決定し、計数情報を送信するタイミングを基準に貸出情報を受信するタイミングを決定するCU3とP台2との通信の例を説明したが、CU3とP台2との通信が、遊技機情報を送信するタイミングを基準に、計数情報および貸出情報を送受信するタイミングを決定するなど他のタイミングでもよい。
CU3は、計数情報を受信してから受信有効時間内に貸出情報を送信するタイミングについてさらに詳しく説明する。図13は、カードユニットとパチンコ遊技機との間で送受信される情報のタイミングチャートである。
まず、図13に示す(i)において、枠制御基板17は、遊技が可能になると、300ms周期で遊技機情報をCU3に送信する。(ii)において、枠制御基板17は、遊技者による計数ボタン28の操作の有無に関わらず、遊技機情報の送信から100ms経過後に計数情報を送信する。また、300ms周期内に計数ボタン28が押下された場合には、計数球数を250として計数情報を送信する。なお、計数ボタン28の操作がない場合、計数球数に0(ゼロ)の情報を入れて計数情報が送信される。
(iii)において、CU3は、計数情報の受信完了から170ms以内(受信有効時間)に貸出情報を送信する。また、300ms周期内に球貸ボタン321又は再プレイボタンが押下された場合には、貸出球数を125として貸出情報を送信する。なお、球貸ボタン321又は再プレイボタンの操作がない場合、貸出球数に0(ゼロ)の情報を入れて貸出情報が送信される。なお、CU3から、計数情報の受信完了から170ms以内に貸出情報が送信されるが、CU3から計数情報に対応した応答情報の送信が行われない。そのため、P台2側で、CU3が計数情報を受信したか否かを認識しない。
(iv)において、枠制御基板17は、CU3から貸出球数および貸出通番の情報を受信すると、当該情報の受信から10ms以内(応答時間)に貸出球数受領結果および貸出通番の貸出応答情報をCU3に送信する。(v)以後、300msの周期で同じ動作を繰り返す。
図13に示すタイミングでは、遊技者による球貸ボタン321又は再プレイボタンの操作がなくても、CU3とP台2との間で貸出情報および貸出応答情報が送受信されている。しかし、遊技者による球貸ボタン321又は再プレイボタンの操作がなければ、CU3とP台2との間で貸出情報および貸出応答情報が送受信されることはないとしてもよい。図14は、カードユニットとパチンコ遊技機との間で送受信される貸出情報および貸出応答情報のタイミングの変形例を示す図である。
まず、図14に示す(i)において、枠制御基板17は、遊技が可能になると、300ms周期で遊技機情報をCU3に送信する。(ii)において、枠制御基板17は、遊技者による計数ボタン28の操作の有無に関わらず、遊技機情報の送信から100ms経過後に計数情報を送信する。また、300ms周期内に計数ボタン28が押下された場合には、計数球数を250として計数情報を送信する。なお、計数ボタン28の操作がない場合、計数球数に0(ゼロ)の情報を入れて計数情報が送信される。(iii)以後、300msの周期で同じ動作を繰り返す。
(iv)において、CU3は、球貸ボタン321又は再プレイボタンが押下された場合、計数情報の受信完了から170ms以内(受信有効時間)に貸出球数を125として貸出情報を送信する。つまり、遊技者による球貸ボタン321又は再プレイボタンの操作は、計数情報を送信する前に行われており、当該操作後、P台2からの計数情報を受信するタイミングを待って、170ms以内(受信有効時間)に貸出情報を送信する。一方、CU3は、球貸ボタン321又は再プレイボタンが押下されていない場合、計数情報の受信を完了しても貸出情報を送信しない。(v)において、枠制御基板17は、CU3から貸出球数および貸出通番の情報を受信すると、当該情報の受信から10ms以内(応答時間)に貸出球数受領結果および貸出通番の貸出応答情報をCU3に送信する。
次に、図13に示すタイミングで、カードユニットとパチンコ遊技機との間で情報が送受信される場合に、カードユニットとパチンコ遊技機との間で未接続が発生したときの処理について説明する。図15は、カードユニットとパチンコ遊技機との間で未接続発生となった場合の情報のタイミングを示す図である。図15に示す(i)〜(v)のタイミングにおける処理については、図13に示すタイミングにおける処理と同じであるため、(vi)以降のタイミングでの処理について説明する。
(vi)において、CU3とP台2との間でPIF配線が抜ける等で未接続が発生した場合、配線番号8,9に供給されている接続確認用の電源VLの電圧が5Vから0(ゼロ)Vに変化(VL=ONからOFFへの変化)する。配線番号8,9に供給されている接続確認用の電源VLの電圧が5Vから0Vに変化したことに基づいて、枠制御基板17では発射制御基板31に対して遊技球の発射を停止する信号を出力する。このように、P台2では、図15に示すような処理を行うことで、CU3と認証を行うことなく簡素な構成および処理にて遊技球の発射を停止することができる。また、接続確認用の電源VLの電圧が5Vから0Vに変化したことに基づいて、図25に示す計数スイッチ基板37において計数ボタン28の操作が無効になる。P台2が一次局の場合、PIF配線が抜ける等で未接続が発生したときに、遊技者が計数ボタン28を操作してCU3に対して計数情報を出力してしまうと、CU3からP台2に対して計数情報の受信確認を行っていないためCU3で遊技機情報を用いたリカバリ処理が困難になることがある。このような事象によって遊技者に不利益を生じさせないために、CU3とP台2との間で未接続が発生した場合、計数ボタン28の操作そのものを無効、または計数情報の出力を無効にしている。
CU3とP台2との間で未接続が発生した後も、(vii)において、枠制御基板17は、遊技が可能になると、300ms周期で遊技機情報をCU3に送信する。(viii)において、枠制御基板17は、遊技者による計数ボタン28の操作の有無に関わらず、遊技機情報の送信から100ms経過後に計数情報を送信する。
<カードユニット側とパチンコ遊技機側との送受信態様>
次に、図16は、CU3側とP台2側とのそれぞれで記憶している各種データの内の主なものおよびその送受信態様を示す模式図である。図16を参照して、CU3側とP台2側とのそれぞれで記憶している各種データの内の主なものおよびその送受信態様を説明する。
本実施の形態においては、P台2側において遊技球数の変動を算出して現在の最新の遊技球数を記憶・管理している。CU3側においても現在の遊技球数の算出・記憶を行っているが、その遊技球数はP台2側から送信されてきた情報に基づいたものである。一方、持ち球(カード持ち球数)や貯玉数、プリペイド残額(残額)は、CU3側において管理・記憶している。
図16では、CU3側のCU制御部323に設けられているRAMの記憶データと、P台2側の枠制御基板17に搭載されているRAMの記憶データとを示している。まず、P台2とCU3とが遊技場に設置されて初めて電気的に接続された状態で電源を立上げたときに、P台2側の枠制御基板17は、主制御基板16からメインチップID(主制御チップID)を送信してもらい、そのメインチップIDをCU3側に送信するとともに、枠制御基板17自体が記憶している枠チップID(枠制御チップID)をCU3側へ送信する。
CU3側では、それら送信されてきたメインチップIDと枠チップIDとを記憶する。この状態で、メインチップID、枠チップIDの情報がCU3側とP台2側とに記憶されることとなる。それ以降の電源投入時においては、P台2側からCU3側へそれら2つの情報、すなわち、メインチップIDと枠チップIDとが送信される。
CU3側では、それら送信されてきたデータと既に記憶しているデータとを照合し、前回と同じP台2が接続されているか否かを判別する。一方、P台2では、電源投入後に設置情報であるメインチップID、枠チップIDの情報などの情報をCU3に送信し、その後、CU3を含む外部へ所定期間ごとに遊技機情報を送信することが可能となる。P台2では、認証処理を経ることなく遊技機情報を出力可能となるため、処理負担を軽減できる。
CU3およびP台2の双方は、電文に「通番」を付加して送信する。また、CU3およびP台2の双方は、相手から受信した「通番」を記憶する。「通番」には、「遊技球数通番」、「計数通番」および「貸出通番」の3種類がある。「通番」は、電文のシーケンス番号を示す。「通番」は、送信側(一次局側)が初期値を「1」として送信時に受信した通番をカウントアップ(+1)して送信する。ただし、再送時は、「通番」をカウントアップしない。受信側(二次局側)は受信した通番をそのまま送信する。なお、通番の連続性が成立しない場合は無応答となる。「遊技球数通番」は、P台2がCU3に対して遊技球数を通知する際に用いられる通番である。「計数通番」は、P台2がCU3に対して遊技球の計数を要求する際に用いられる通番である。「貸出通番」はCU3がP台2に対して遊技球の貸出を要求する際に用いられる通番である。
P台2側からCU3側へは、最新の遊技機性能情報、ホールコン情報および不正監視情報が送信される。この最新の遊技機性能情報、ホールコン情報および不正監視情報は、P台2側の枠制御部171(図2参照)のRAMに記憶されている。具体的には、計数球数カウンタの情報が含まれる。なお、遊技球数は、不正監視情報として遊技球数カウンタのカウント値をP台2側からCU3側へ送信している。しかし、これに代えて、あるいは遊技球数カウンタに加えて、遊技球数も最新の遊技機性能情報に含めてもよい。
これらのカウンタの情報が、まとめて遊技機情報としてCU3側へ送信される。CU3では、P台2から送信されてくる最新の遊技機性能情報およびホールコン情報から遊技球数の変化を把握している。CU3では、例えば、ホールコン情報に含まれる「賞球球数×入賞個数」に基づき遊技球数を加算し、「発射球数」に基づき遊技球数を減算する。さらに、計数球数カウンタは、計数球数をカウントするカウンタである。計数球数は、「計数操作によって遊技球から持ち球に変換された球数」である。計数累積球数カウンタは、計数累積球数をカウントするカウンタである。計数累積球数は、「計数操作によって遊技球から持ち球に変換された球の累積球数」であり、RAMクリア(初期化操作)から計数された累積球数、またはその日に計数された累積球数である。なお、遊技者が交代しても累積球数は変化しないものとする。また、計数累積球数カウンタには、2バイトのデータ領域が割り当てられており、0球〜65,535球の情報を格納可能である。そのため、計数累積球数カウンタは、計数累積球数を「0xFFFF(65,535球)」までカウントすると、次の値を「0x0000(0球)」に更新する。なお、遊技球の発射中に計数操作を受付けた場合、計数処理の対象となる遊技点の更新処理を優先的に行い、遊技球の発射を停止して発射に対応する遊技点の更新処理については実行を停止する。これにより、計数処理の対象となる遊技点の減算と、発射に対応する遊技点の減算とのタイミングが重なることを回避することができ、遊技点の更新処理をより正確に実現でき、誤った更新処理の発生を防止することができる。また、計数処理の対象となる遊技点の減算と、発射に対応する遊技点の減算とを同時に行ってもよい。これにより、遊技球の発射を停止することがないので、円滑な遊技を実現することができる。ここで、「賞球球」は、入賞口へ球が入賞することにより付与される遊技球であり(メダルレスのスロットでは、BBなどボーナスの小役入賞で付与されるメダル数(メダルに相当する遊技価値))、セーフ球である。「発射球」は、遊技機が発射した球であり、バック球がある場合はバック球を減算した球数が発射球数となる。
枠制御部171は、計数ボタン28の押下により、遊技球数を計数球数としてカウントし、その計数球数カウンタの値(計数球数)をP台2側からCU3側へ送信する。また、枠制御部171は、計数球数カウンタの値(計数球数)がカウントされる毎に計数累積球数カウンタの値が更新され、その計数累積球数カウンタの値(計数累積球数)をP台2側からCU3側へ送信する。
P台2側においては、計数球数カウンタの値をCU3側へ送信する毎に、当該カウント値を前回遊技機情報記憶領域(枠制御部171のRAMなど)にバックアップデータとして記憶(書換え)した後、計数球数カウンタの値を0クリアする(遊技球数カウンタを除く)。なお、本実施の形態において「クリア」とは「初期化」と同じ意味である。
その結果、前回遊技機情報(直前に送信した遊技機情報)の記憶エリアに、直前にCU3側に送信した計数球数のデータがバックアップデータとして記憶される。このバックアップデータは、P台2側からCU3側へ計数球数のデータが送信されなかった場合に、次の送信に際して今回の各カウンタの値ばかりでなくその送信されなかった前回の各カウンタの値をも送信できるようにするためのものである。この前回遊技機情報に、直前に送信した遊技球数をさらに加えて記憶するようにしてもよい。
また、枠制御基板17は、入賞の発生、球の発射、および計数球の発生(遊技球から持ち球への変換)に応じて、遊技球数カウンタの値を更新し、その更新後の遊技球数カウンタの値を遊技球数としてCU3側に送信する。
CU3側においては、RAM内の累計データ記憶領域に、遊技球数、カード持ち球数(単に、持ち球数とも言う)、貯玉数、残額、およびカード挿入時持ち球数を記憶している。なお、カード持ち球数は、カード挿入時持ち球数から貸出球数(カード持ち球数から遊技球数に変換した球数)を減算し、計数球数を加算した球数である。つまり、カード持ち球数は、現時点で遊技者が所有している持ち球数である。
P台2から送信されてきた計数球数カウンタの値に基づいてカード持ち球数を加算し、遊技球数から減算して更新する。このように、CU3は、P台2より逐一送信されてくる最新の遊技機情報によって遊技球数、カード持ち球数を更新することで最新のそれらの情報を管理することが可能となる。
CU3は、図示のとおり、遊技球数を記憶する領域を備えているとともに、P台2側から遊技球数カウンタのカウント値(遊技球数または遊技球トータル個数情報とも言う)も受信している。CU3は、遊技球数を記憶する領域を以下の手順で更新する。すなわち、CU3は、P台2側から送信されてきた最新の遊技機性能情報およびホールコン情報から遊技球数の変化を把握するとともに、計数球数カウンタの値および貸出球数の値に基づいて、記憶している遊技球数を更新するとともに、P台2側から送信されてきた遊技球数カウンタのカウント値と、更新後の遊技球数とが一致しているか否かを判定する。一致していれば、遊技の続行を許容するが、一致していなければ、エラー状態に移行する制御を行う。
その結果、たとえば、異常報知ランプや表示器54によりエラー報知が行われ、あるいは、ホール用管理コンピュータやホールサーバにエラーが発生した旨のエラー通知信号が送信される(この場合、ホール用管理コンピュータやホールサーバによるエラー報知が行われるようにしてもよい)。その結果、係員による人為的な対応を促す所定の報知が行われる。
なお、エラー状態に移行して遊技を停止させることに代えて、CU3側で記憶している遊技球数をP台2側から送信されてきた遊技球数カウンタのカウント値に置き換えるようにしてもよい。または、それに代えて、CU3側で管理している遊技球数と、P台2側で記憶している遊技球数との平均値に補正してもよい。
このように、本実施の形態では、CU3側にも遊技球数を記憶させているが、その遊技球数がP台2側で管理記憶している遊技球数と整合するか否かの判定を行えるようにしている(CU3側機能)。そのため、仮に不正行為その他の事情で、P台2側で記憶している遊技球数がCU3側で記憶している遊技球数と一致しない状況が発生しても、その旨をチェックできる。なお、ここでは、CU3側にその判定機能を設けたが、たとえば、CU3と接続されるホールサーバまたはホール用管理コンピュータによって、CU3側で記憶している遊技球数とP台2側で記憶している遊技球数とを受信し、両者が整合しているか否かの判定を行うものとしてもよい。
また、CU3は、計数情報を受信できなかった場合、CU3側で記憶している遊技球数とP台2側で管理記憶している遊技球数とが一致しなくなるので、特別処理を実行する。当該特別処理として、遊技機情報に基づく遊技球数の補填を行うため遊技機情報の履歴情報を表示させる処理を行ったり、当該履歴情報に基づき遊技球数の補填を行ったり、エラー報知を行ったりする。
さらに、図16に示すように、CU3は、カード持ち球数、貯玉数を記憶する記憶領域と、受付けた(挿入された)カードのプリペイド残額を記憶する記憶領域と、およびカード挿入時持ち球を記憶する記憶領域とをさらに有する。CU制御部323(図2参照)は、貯玉の使用を要求する入力(たとえば、CU3に設けられた再プレイボタンの押圧入力(ただし、持ち球無しのとき))に応じて貯玉を記憶する記憶領域から所定数の貯玉を減算する。
CU制御部323(図2参照)は、持ち球の使用を要求する入力(たとえば、持ち球有のときのCU3に設けられた再プレイボタンの押圧入力)に応じて持ち球を記憶する記憶領域から所定数の持ち球を減算する。さらに、CU制御部323(図2参照)は、プリペイド残額の使用を要求する入力(たとえば、球貸ボタン321の押圧入力)に応じてプリペイド残額を記憶する記憶領域から所定値を減算する。
遊技者所有の所有価値(たとえば持ち球数、貯玉数、あるいはプリペイド残額)から所定の大きさの価値を貸出して遊技に使用する操作を遊技者が行った場合に、その引落とし分の球数を遊技球数カウンタに加算するための貸出球数がCU3側からP台2側へ送信される。P台2側では、それを受けて、遊技球数カウンタを加算更新する。
<CUとP台との通信シーケンス>
次に、CU3とP台2との通信シーケンスについて説明する。CU3とP台2との間の通信において、P台2を一次局、CU3を二次局とするコマンド−レスポンス方式が採用されている。まず、P台2からCU3へ遊技機設置情報を送信するタイミングについて説明する。図17は、パチンコ遊技機からカードユニットへ遊技機設置情報を送信するタイミングを説明するためのシーケンスを示す図である。P台2の起動完了後、P台2は、通番=0、遊技機情報通知のコマンドをCU3へ送信する。P台2は、300ms経過後に、通番=1、遊技機情報通知のコマンドをCU3へ送信する。P台2は、通番=0から通番=1の間に、計数通知のコマンドをCU3へ送信し、さらに貸出通知のコマンドをCU3から受信し、それに対するレスポンスとして貸出受領結果応答のコマンドをCU3に返信している。
CU3とP台2との通信シーケンスにおいて、P台2の起動完了後、通番=0から通番=1の間に行われるような電文通信が繰り返されるが、P台2の起動完了から1分(60s)経過後に、P台2は、通番=200、遊技機情報通知のコマンドに遊技機設置情報を含めてCU3へ送信する。その後、P台2は、1分周期でCU3に対して遊技機設置情報を通知する。
次に、P台2からCU3へ遊技機性能情報を送信するタイミングについて説明する。図18は、パチンコ遊技機からカードユニットへ遊技機性能情報を送信するタイミングを説明するためのシーケンスを示す図である。P台2の起動完了後、P台2は、通番=0、遊技機情報通知のコマンドをCU3へ送信する。P台2は、300ms経過後に、通番=1、遊技機情報通知のコマンドをCU3へ送信する。P台2は、通番=0から通番=1の間に、計数通知のコマンドをCU3へ送信し、さらに貸出通知のコマンドをCU3から受信し、それに対するレスポンスとして貸出受領結果応答のコマンドをCU3に返信している。
CU3とP台2との通信シーケンスにおいて、P台2の起動完了後、通番=0から通番=1の間に行われるような電文通信が繰り返されるが、P台2の起動完了から3分(180s)経過後に、P台2は、通番=88、遊技機情報通知のコマンドに遊技機性能情報を含めてCU3へ送信する。その後、P台2は、遊技球を規定発射球数分(例えば、60000球)の発射もしくは規定時間(例えば、180s、10時間)の周期毎に通知する。
次に、P台2からCU3へホールコン・不正監視情報を送信するタイミングについて説明する。図19は、パチンコ遊技機からカードユニットへホールコン・不正監視情報を送信するタイミングを説明するためのシーケンスを示す図である。P台2の起動完了後、P台2は、通番=0、遊技機情報通知のコマンドにホールコン・不正監視情報を含めてCU3へ送信する。P台2は、300ms経過後に、通番=1、遊技機情報通知のコマンドにホールコン・不正監視情報を含めてCU3へ送信する。P台2は、通番=0から通番=1の間に、計数通知のコマンドをCU3へ送信し、さらに貸出通知のコマンドをCU3から受信し、それに対するレスポンスとして貸出受領結果応答のコマンドをCU3に返信している。
CU3とP台2との通信シーケンスにおいて、P台2の起動完了後、通番=0から通番=1の間に行われるような電文通信が繰り返される。つまり、P台2の起動完了から、P台2は、300msの周期(所定期間)で、遊技機情報通知のコマンドにホールコン・不正監視情報を含めてCU3へ送信する。
遊技機情報通知のコマンドに含めることができる遊技機情報は、遊技機設置情報、遊技機性能情報、ホールコン・不正監視情報のうちいずれか1つである。それぞれの情報は、図17〜図19で説明した周期でそれぞれ送信されるが、具体的に、遊技機情報通知のコマンドに含まれる遊技機情報の種別を、どのような通知条件によりいずれか1つに決定しているのかについて説明する。
図20は、パチンコ遊技機からカードユニットへ送信する遊技機情報の種別決定の処理を説明するためのフローチャートである。なお、図20に示す処理は、P台2(特に、枠制御部171のCPU)が、CU3に遊技機情報通知のコマンドをする前に実行される処理である。なお、遊技機情報通知のコマンドの送信周期が300msであるのに対して、枠制御部171のCPUでのタイマ割り込みによる処理周期は4msであるため、図20に示す処理を十分に実行可能である。まず、P台2は、発射、賞球、状態変化があるか否かを判断する(ステップS101)。つまり、P台2は、図9および図10に示した情報(例えば、遊技球数、主制御状態1、遊技機エラー状態、不正検知状態1など)に変化があった場合に、発射、賞球、状態変化があると判断する。
発射、賞球、状態変化があると判断した場合(ステップS101でYES)、P台2は、遊技機情報の種別にホールコン・不正監視情報の「0x02」を選択する(ステップS102)。遊技機情報の種別にホールコン・不正監視情報の「0x02」が選択されると、図20に示す処理を終了し、P台2は、遊技機情報通知のコマンドにホールコン・不正監視情報の情報を含めてCU3へ送信する。
発射、賞球、状態変化がないと判断した場合(ステップS101でNO)、P台2は、特別期間が経過したか否かを判断する(ステップS103)。ここで、特別期間とは、P台2の起動完了から例えば3分(180s)、遊技球を規定発射球数分(例えば、60000球)の発射もしくは規定時間(例えば、180s、10時間)である。特別期間が経過したと判断した場合(ステップS103でYES)、P台2は、遊技機情報の種別に遊技機性能情報の「0x01」を選択する(ステップS104)。遊技機情報の種別に遊技機性能情報の「0x01」が選択されると、図20に示す処理を終了し、P台2は、遊技機情報通知のコマンドに遊技機性能情報の情報を含めてCU3へ送信する。
特別期間が経過していないと判断した場合(ステップS103でNO)、P台2は、所定周期が経過したか否かを判断する(ステップS105)。ここで、所定周期とは、P台2の起動完了から例えば1分(60s)であり、特別期間に比べて短い期間である。所定周期が経過したと判断した場合(ステップS105でYES)、P台2は、遊技機情報の種別に遊技機設置情報の「0x00」を選択する(ステップS106)。遊技機情報の種別に遊技機設置情報の「0x00」が選択されると、図20に示す処理を終了し、P台2は、遊技機情報通知のコマンドに遊技機設置情報の情報を含めてCU3へ送信する。
所定周期が経過していないと判断した場合(ステップS105でNO)、P台2は、遊技機情報の種別にホールコン・不正監視情報の「0x02」を選択する(ステップS107)。遊技機情報の種別にホールコン・不正監視情報の「0x02」が選択されると、図20に示す処理を終了し、P台2は、遊技機情報通知のコマンドにホールコン・不正監視情報の情報を含めてCU3へ送信する。なお、ステップS107でCU3に送信するホールコン・不正監視情報は、発射、賞球、状態変化がない場合に送信される情報であるため、空の情報が送信されることになる。
図20に示す処理から分かるように、P台2からCU3に送信される遊技機情報通知のコマンドに含まれる遊技機情報は、遊技機設置情報、遊技機性能情報、ホールコン・不正監視情報のうちいずれか1つであり、それぞれ送信される優先度が異なる。具体的に、優先度は、ホールコン・不正監視情報が一番高く、遊技機性能情報、遊技機設置情報と順に低くなる。ただし、ホールコン・不正監視情報の優先度は、発射、賞球、状態変化がない場合、遊技機性能情報、遊技機設置情報よりも低くなる。つまり、P台2は、遊技機性能情報を送信するタイミングと、遊技機設置情報を送信するタイミングとが重なった場合、遊技機性能情報の送信を優先し、次のタイミングで遊技機設置情報を送信し、遊技機性能情報を送信するタイミングと、ホールコン・不正監視情報を送信するタイミングとが重なった場合、ホールコン・不正監視情報の送信を優先し、次のタイミングで遊技機性能情報を送信する。
<計数通知シーケンス>
次に、遊技球の一部を計数して減算する計数通知シーケンスについて説明する。図21および図22は、カードユニットとパチンコ遊技機との間の計数通知シーケンスを示す図である。図21および図22では、カード返却の操作が検出されることなく計数ボタン28が押下された場合を示している。
また、図21では、挿入された記録媒体(会員用カードまたはビジターカード)により特定される持ち球数が「100」球であり、当初の遊技球数が「1000」球の状態となっている。
なお、ここでは、計数ボタン28の操作が検出されている間、250球単位での計数が継続し、計数ボタン28の操作が検出されなくなった段階で計数動作が終了する例を説明する。しかし、計数ボタン28を長押し操作した時間に応じて計数する遊技球数が多くなるようにしても、また、計数ボタン28を一定期間長押し操作した場合、保有している遊技球数をすべて計数してもよい。
まず、P台は、ホールコン・不正監視情報、遊技機設置情報、および遊技機性能情報のいずれか1つの情報を含む遊技機情報通知(以下、単に遊技機情報通知という)をCU3へ送信する。なお、含まれる情報がホールコン・不正監視情報であるので、通番=n、遊技球数=1000の情報を含む。P台は、遊技機情報通知をCU3に送信してから100ms以内(図12に示す規定期間B以内)に、計数通知の電文を含む計数情報をCU3へ送信する。
P台は、計数情報をCU3へ送信するまでに、遊技者が計数ボタン28を押下していた場合、計数通知の電文に計数通番=m、計数球数=250、計数累積球数=250の情報を含めてCU3に計数情報を通知する。P台は、計数球数=250の情報を含む計数通知の電文をCU3に送信した場合、保有している遊技球数=1000の情報から計数した250球を減算して遊技球数=750の情報に更新する。一方、P台は、計数情報をCU3へ送信するまでに、遊技者が計数ボタン28を押下していない場合、計数通知の電文に計数通番=m、計数球数=0、計数累積球数=0の情報を含めてCU3に計数なしを通知する。
例えば、遊技者が計数ボタン28を未操作の場合、CU3に送信する計数通知の電文に含まれる計数球数は0(ゼロ)球の計数データとなる。また、遊技者の計数ボタン28の操作に応じて、例えば0.5秒未満の連続操作を検知の場合、CU3に送信する計数通知の電文に含まれる計数球数は1球の計数データとなる。これは、持ち球の端数調整用に用いる操作である。また、0.5秒以上0.8秒未満の連続操作を検知の場合、CU3に送信する計数通知の電文に含まれる計数球数は250球の計数データとなる。0.8秒以上の連続操作を検知の場合、CU3に最初に送信する計数通知の電文に含まれる計数球数が250球の計数データとなり、以後0.3秒ごとにCU3に送信する計数通知の電文に含まれる計数球数が250球の計数データとなる。つまり、遊技者が計数ボタン28を連続操作した場合、0.3秒毎に250球分の計数データをCU3に送信することになる。
CU3は、P台2からの計数情報を受信して、保有している持ち球数に計数球数を加算し、持ち球数=100+250=350に更新する。CU3は、P台2からの計数情報を受信してから受信有効期間(図12参照)内に、球貸ボタン321の押下の有無に関わらず貸出通知の電文を含む貸出情報をP台2に送信する。貸出通知の電文には、貸出通番=k、貸出球数=0の情報を含む。
P台2は、CU3からの貸出情報を受信して、応答時間(図12参照)内に、貸出受領結果応答の電文を含む貸出応答情報をCU3に送信する。貸出受領結果応答の電文には、貸出通番=k、貸出球数受領結果=正常の情報を含む。
P台2は、前回遊技機情報通知をCU3へ送信してから、規定期間A(図12参照)の経過後に遊技機情報通知をCU3に送信する。CU3に送信する新たな遊技機情報通知には、ホールコン・不正監視情報に更新された通番=n+1、減算した遊技球数=750の情報を含む。
P台2は、CU3に新たな遊技機情報通知を送信する際に、遊技者による計数ボタン28の押下が継続していた場合、計数通知の電文に更新した計数通番=m+1、計数球数=250、計数累積球数=500の情報を含めてCU3に計数情報を通知する。P台は、計数球数=250の情報を含む計数通知の電文をCU3に送信した場合、保有している遊技球数=750の情報から計数した250球を減算して遊技球数=500の情報に更新する。また、P台2は、前回の計数累積球数=250の情報に、今回の数球数=250の情報を加算して、計数累積球数=500の情報に更新している。
CU3は、P台2からの計数情報を受信して、保有している持ち球数に計数球数を加算し、持ち球数=350+250=600に更新する。CU3は、P台2からの計数情報を受信してから受信有効期間内に、球貸ボタン321の押下の有無に関わらず貸出通知の電文を含む貸出情報をP台2に送信する。貸出通知の電文には、更新した貸出通番=k+1、貸出球数=0の情報を含む。
P台2は、CU3からの貸出情報を受信して、応答時間内に、貸出受領結果応答の電文を含む貸出応答情報をCU3に送信する。貸出受領結果応答の電文には、更新した貸出通番=k+1、貸出球数受領結果=正常の情報を含む。
図22示すシーケンスにおいて、P台2は、CU3に新たな遊技機情報通知を送信する前に遊技者が計数ボタン28の押下を止めた場合、CU3に次回の遊技機情報通知を送信するタイミング以降、計数を行わない。具体的に、P台2は、CU3に新たな遊技機情報通知を送信する際に、遊技者が計数ボタン28の押下を止めているので、計数通知の電文に更新した計数通番=m+2、計数球数=0、計数累積球数=500の情報を含めてCU3に計数情報を通知する。
つまり、P台は、計数を行わず計数球数=0の情報を含む計数通知の電文をCU3に送信し、保有している遊技球数=500の情報のままにして遊技球数の情報を更新しない。また、P台2は、計数累積球数の情報を、前回の計数累積球数=500の情報のままにして情報を更新しない。
CU3は、P台2からの計数情報を受信しても、計数球数=0の情報なので保有している持ち球数=600を更新しない。CU3は、P台2からの計数情報を受信してから受信有効期間内に、球貸ボタン321の押下の有無に関わらず貸出通知の電文を含む貸出情報をP台2に送信する。貸出通知の電文には、更新した貸出通番=k+2、貸出球数=0の情報を含む。
P台2は、CU3からの貸出情報を受信して、応答時間内に、貸出受領結果応答の電文を含む貸出応答情報をCU3に送信する。貸出受領結果応答の電文には、更新した貸出通番=k+2、貸出球数受領結果=正常の情報を含む。P台2は、前回遊技機情報通知をCU3へ送信してから、規定期間Aの経過後に遊技機情報通知をCU3に送信する。
<計数中の通信異常シーケンス>
次に、計数中の通信異常シーケンスについて説明する。図23は、カードユニットとパチンコ遊技機との間の計数中の通信異常シーケンスを示す図である。通信異常として、例えばノイズ等により1電文欠損が発生した場合など、何らかの理由でCU3とP台2との通信が正常に行えない場合を含む。図23では、カード返却の操作が検出されることなく計数ボタン28が押下された場合を示している。
また、図23では、挿入された記録媒体(会員用カードまたはビジターカード)により特定される持ち球数が「0」球であり、当初の遊技球数が「1000」球の状態となっている。
ここでは、計数ボタン28の押下が検出されることで所定の単位(例えば、250球単位など)の遊技球の計数動作が行われ、計数ボタン28の押下が検出されなくなった段階で計数動作が終了する例を説明する。しかし、計数ボタン28を長押し操作した時間に応じて計数する遊技球数が多くなるようにしても、また、計数ボタン28を一定期間長押し操作した場合、保有している遊技球数をすべて計数してもよい。
まず、P台は、遊技機情報通知をCU3へ送信する。なお、遊技機情報通知には、遊技球数=1000球の情報を含む。P台は、遊技機情報通知をCU3に送信してから100ms以内(図12に示す規定期間B以内)に、計数通知の電文を含む計数情報をCU3へ送信する。
P台2は、計数情報をCU3へ送信するまでに、遊技者が計数ボタン28を押下しているので、計数通知の電文に計数球数=250球、累積計数球数=150球の情報を含めてCU3に計数情報を通知する。P台2は、計数球数=250球の情報を含む計数通知の電文をCU3に送信した場合、保有している遊技球数=1000球の情報から計数した250球を減算して遊技球数=750球の情報に更新する。
CU3は、P台2からの計数情報を受信して計数球数を持ち球へ変換し、保有している持ち球数に計数球数を加算し、持ち球数=0+250=250球に更新する。また、CU3は、保有している持ち球数を更新した場合に、記憶している累積計数球数=0+250=250球に更新する。
図示していないが、その後CU3は、P台2からの計数情報を受信してから受信有効期間内に、球貸ボタン321の押下の有無に関わらず貸出通知の電文を含む貸出情報をP台2に送信する。P台2は、CU3からの貸出情報を受信して、応答時間内に、貸出受領結果応答の電文を含む貸出応答情報をCU3に送信する。P台2は、前回遊技機情報通知をCU3へ送信してから、規定期間Aの経過後に遊技機情報通知をCU3に送信する。
P台2は、CU3に新たな遊技機情報通知を送信する際に、遊技者による計数ボタン28の押下を検出した場合、計数通知の電文に計数球数=250球、累積計数球数=250球の情報を含めてCU3に計数情報を通知する。P台は、計数球数=250球の情報を含む計数通知の電文をCU3に送信した場合、保有している遊技球数=750球の情報から計数した250球を減算して遊技球数=500球の情報に更新する。また、P台2は、前回の累積計数球数=250球の情報に、今回の数球数=250球の情報を加算して、累積計数球数=500球の情報に更新している。
しかし、P台2から送信した計数情報が通信異常のためCU3に届いておらず、CU3は、P台2からの計数情報を未受信のため、計数球数250球が欠損し、持ち球数=250球のままになる。つまり、P台2において、CU3との間の通信異常に関する条件が成立したか否かに関わらず所定の間隔で送信され、計数ボタン28の押下を受付けたか否かで含まれる計数球数が異なる。図示していないが、その後CU3は、球貸ボタン321の押下の有無に関わらず貸出通知の電文を含む貸出情報をP台2に送信する。さらに、P台2は、前回遊技機情報通知をCU3へ送信してから、規定期間Aの経過後に遊技機情報通知をCU3に送信する。
遊技機情報通知をCU3に送信する際に、遊技者による計数ボタン28の押下が検出されていないので、計数通知の電文に、計数球数=0球、累積計数球数=500球の情報を含めてCU3に計数情報を通知する。しかし、前回計数通知の電文を通信異常で受信できていないので、CU3で記憶している累積計数球数=250球のままである。そこで、CU3は、前回計数通知の電文を通信異常で受信できず計数欠損したと判断して、前回の累積計数球数=250球(CU3で記憶している累積計数球数)と今回の累積計数球数=500球(P台2から新たに受信した累積計数球数)との差分250球を持ち球として自動補正を行う。このとき、CU3ではエラー報知を行わない。CU3は、差分250球を持ち球として自動補正した場合、記憶している累積計数球数を500球に更新する。
CU3で計数欠損が生じ自動補正した場合、エラー報知を行わないが、ホールコンや持ち玉管理サーバに対して自動補正を行った旨の報知を行ってもよい。もちろん、CU3で計数欠損が生じ自動補正した場合にも、エラー報知を行ってもよい。
自動補正できない遊技用装置の場合、異常発生後に店員に対して復旧対応を促す報知を行う。店員は、遊技機の遊技球数を確認し、遊技用装置の画面で遊技者の持ち球数および計数情報の受信履歴を確認し、遊技機の遊技球数と遊技者の持ち球数との差分を算出して、景品カウンタのPOS端末を操作して遊技者のカードに差分を加算する処理を行う必要があった。CU3では、このような煩雑な処理が不要となり、欠損が生じ計数球数を自動補正して持ち球数に加算することができ、店員による補正作業を無くして、作業ミスを防止できる。
もちろん、上述したようにCU3で欠損が生じ計数球数を自動補正するのではなく、計数欠損が生じた場合、CU3は、エラー状態としつつ前回の累積計数球数と今回の累積計数球数との差分から欠損値を予め算出しておき、店員による補正作業の一部を軽減するような構成でもよい。CU3で予め算出した欠損値を確認した店員は、管理サーバやCU3で補正作業を行うことで欠損が生じ計数球数を持ち球数に加算することができる。このような場合でも、遊技機の遊技球数を確認し、遊技用装置の画面で遊技者の持ち球数および計数情報の受信履歴を確認する作業を省くことができるので、補正作業の一部を軽減することができる。
<PIF断線による通信異常シーケンス>
次に、PIF断線による通信異常シーケンスについて説明する。図24は、カードユニットとパチンコ遊技機との間のPIF断線による通信異常シーケンスを示す図である。図24では、図15で説明した接続確認用の電源VLの電圧が5Vから0V(オフ状態:VL=OFF)に、または接続確認信号PSIの出力がオフ状態(PSI=OFF)に変化することで、PIF断線を検知する場合を例に説明する。なお、図15に示した以外の方法でPIF断線を検知してもよい。
まず、P台は、遊技機情報通知をCU3へ送信する。なお、遊技機情報通知には、遊技球数=1000球の情報を含む。P台は、遊技機情報通知をCU3に送信してから100ms以内(図12に示す規定期間B以内)に、計数通知の電文を含む計数情報をCU3へ送信する。
P台は、計数情報をCU3へ送信するまでに、遊技者が計数ボタン28を押下しているので、計数通知の電文に計数球数=250球、累積計数球数=250球の情報を含めてCU3に計数情報を通知する。P台2は、計数球数=250球の情報を含む計数通知の電文をCU3に送信した場合、保有している遊技球数=1000球の情報から計数した250球を減算して遊技球数=750球の情報に更新する。
CU3は、P台2からの計数情報を受信して計数球数を持ち球へ変換し、保有している持ち球数に計数球数を加算し、持ち球数=0+250=250球に更新する。また、CU3は、保有している持ち球数を更新した場合に、記憶している累積計数球数=0+250=250球に更新する。
図示していないが、その後CU3は、P台2からの計数情報を受信してから受信有効期間(図12参照)内に、球貸ボタン321の押下の有無に関わらず貸出通知の電文を含む貸出情報をP台2に送信する。P台2は、CU3からの貸出情報を受信して、応答時間(図12参照)内に、貸出受領結果応答の電文を含む貸出応答情報をCU3に送信する。P台2は、前回遊技機情報通知をCU3へ送信してから、規定期間A(図12参照)の経過後に遊技機情報通知をCU3に送信する。
その後、PIF断線が発生した場合、P台2は、接続確認用の電源VLの電圧が5Vから0V(オフ状態:VL=OFF)に、または接続確認信号PSIの出力がオフ状態(PSI=OFF)に変化したことに基づいてPIF断線を検知して、遊技球の発射を停止する。CU3は、PIF断線を検知した場合、エラー表示を行った後に、図3に示す配線番号8,9に供給している接続確認用の電源VLをオフ状態(VL=OFF)とする。なお、P台2では、PIF断線が発生した以降、遊技球の発射停止、計数ボタン28の操作を無効とする。
接続確認用の電源VLがオフ状態となることで、P台2とCU3との間の通信異常に関する条件が成立することになり、以降、遊技球の発射停止、計数ボタン28の操作が無効となるが、通信異常に関する条件が成立したか否かに関わらず計数情報を含む計数通知は所定の間隔でP台2からCU3に送信される。計数通知に含まれる計数情報は、計数ボタン28の操作を受け付けたか否かで計数球数の大きさが異なる。これにより、計数情報(所定情報)が定期的に送信される情報である点で、当該計数情報に未達が生じた場合にその旨を早期に検出することができる。
PIF断線が発生する前に遊技者による計数ボタン28の押下を検出した場合、P台2は、CU3に新たな遊技機情報通知(図示せず)を送信した後に、計数通知の電文に計数球数=250球、累積計数球数=500球の情報を含めてCU3に計数情報を通知する。P台は、計数球数=250球の情報を含む計数通知の電文をCU3に送信した場合、保有している遊技球数=750球の情報から計数した250球を減算して遊技球数=500球の情報に更新する。また、P台2は、前回の累積計数球数=250球の情報に、今回の数球数=250球の情報を加算して、累積計数球数=500球の情報に更新している。
しかし、P台2から送信した計数情報がPIF断線の発生のためCU3に届いておらず、CU3は、P台2からの計数情報を未受信のため、計数球数250球が欠損し、持ち球数=250球のままになる。
PIF断線が発生している間に、P台2は、SC基板状態通知をCU3へ送信する。なお、SC基板状態通知には、PIF断線エラーの情報を含む。CU3は、P台2からPIF断線エラーの情報を含むSC基板状態通知を受信すると、表示器54などでPIF断線エラー表示を行う。
店員がPIF断線エラー表示に対応して、PIF断線を解消してリモコンでエラーを解除する操作を行った場合、CU3は、SC基板状態応答をP台2へ送信する。なお、SC基板状態応答は、CU状態として準備完了(遊技機通信開始OK)の情報を含む。
その後、P台2は、遊技機情報通知をCU3に送信する。なお、遊技機情報通知には、遊技球数=700球の情報を含む。PIF断線が発生する前にP台2から受信した遊技機情報通知に含まれる前回の遊技球数は、遊技球数=750球である。そのため、CU3は、前回計数通知の電文をPIF断線で受信できず計数欠損したと判断して、前回の遊技球数=750球(CU3で記憶している遊技球数)と今回の遊技球数=500球(P台2から新たに受信した遊技球数)との差分250球を持ち球として自動補正を行う。このとき、CU3ではエラー報知を行わない。
その後、P台2は、計数情報をCU3へ送信するまでに、遊技者が計数ボタン28を押下していないので、計数通知の電文に計数球数=0球、累積計数球数=500球または0球の情報を含めてCU3に計数情報を通知する。PIF断線が発生した場合に、復旧するためにP台2を電源OFFにすることが必要になることがある。P台2が電源OFFとなった場合、累積計数球数が0球となってしまうため、図23に示したように累積計数球数を自動補正に使用出来ない。そのため、CU3は、PIF断線が発生した場合は、遊技球数の差分で自動補正をする。なお、CU3は、自動補正を行った場合、復旧後最初に受信した累積計数球数を初期値とする。
<停電による通信異常シーケンス>
次に、停電による通信異常シーケンスについて説明する。図25は、カードユニットとパチンコ遊技機との間の停電による通信異常シーケンスを示す図である。図25では、停電が発生してカードユニットおよびパチンコ遊技機で電源断が発生した場合を例に説明する。
まず、P台は、遊技機情報通知をCU3へ送信する。なお、遊技機情報通知には、遊技球数=1000球の情報を含む。P台は、遊技機情報通知をCU3に送信してから100ms以内(図12に示す規定期間B以内)に、計数通知の電文を含む計数情報をCU3へ送信する。
P台は、計数情報をCU3へ送信するまでに、遊技者が計数ボタン28を押下しているので、計数通知の電文に計数球数=250球、累積計数球数=250球の情報を含めてCU3に計数情報を通知する。P台2は、計数球数=250球の情報を含む計数通知の電文をCU3に送信した場合、保有している遊技球数=1000球の情報から計数した250球を減算して遊技球数=750球の情報に更新する。
CU3は、P台2からの計数情報を受信して計数球数を持ち球へ変換し、保有している持ち球数に計数球数を加算し、持ち球数=0+250=250球に更新する。また、CU3は、保有している持ち球数を更新した場合に、記憶している累積計数球数=0+250=250球に更新する。
図示していないが、その後CU3は、P台2からの計数情報を受信してから受信有効期間(図12参照)内に、球貸ボタン321の押下の有無に関わらず貸出通知の電文を含む貸出情報をP台2に送信する。P台2は、CU3からの貸出情報を受信して、応答時間(図12参照)内に、貸出受領結果応答の電文を含む貸出応答情報をCU3に送信する。P台2は、前回遊技機情報通知をCU3へ送信してから、規定期間A(図12参照)の経過後に遊技機情報通知をCU3に送信する。
その後、P台2において遊技者による計数ボタン28の押下をさらに検出する。P台2では、遊技者による計数ボタン28の押下を検出した時点で、保有している遊技球数=750球の情報から計数した250球を減算して遊技球数=500球の情報に更新する。
しかし、P台2において遊技者による計数ボタン28の押下を検出した後、停電が発生した場合、P台2は、計数通知の電文をCUに通知することができない。停電がP台2から計数球数=250球、累積計数球数=500球の情報を含めた計数情報をCU3に通知できないので、P台2からの計数情報を未受信のため、計数球数250球が欠損し、持ち球数=250球のままになる。
その後、電源が復旧し、P台2およびCU3で立ち上げ処理が行われ、P台2およびCU3が復旧すると、P台2は、遊技機情報通知をCU3に送信する。なお、遊技機情報通知には、遊技球数=500球の情報を含む。停電が発生する前にP台2から受信した遊技機情報通知に含まれる前回の遊技球数は、遊技球数=750球である。そのため、CU3は、遊技球数の差異に基づき、停電の発生により通信断(電断)が発生したと判定する。さらに、CU3は、前回計数通知の電文を停電で受信できず計数欠損したと判断して、前回の遊技球数=750球(CU3で記憶している遊技球数)と今回の遊技球数=500球(P台2から新たに受信した遊技球数)との差分250球を持ち球として自動補正を行う。このとき、CU3ではエラー報知を行わない。
その後、P台2は、計数情報をCU3へ送信するまでに、遊技者が計数ボタン28を押下していないので、計数通知の電文に計数球数=0球、累積計数球数=0球の情報を含めてCU3に計数情報を通知する。停電が発生した場合、P台2は必ず電源OFFになる。P台2が電源OFFとなった場合、累積計数球数が0球となってしまうため、図23に示したように累積計数球数を自動補正に使用出来ない。そのため、CU3は、停電が発生した場合は、遊技球数の差分で自動補正をする。なお、CU3は、自動補正を行った場合、復旧後最初に受信した累積計数球数を初期値とする。
<貸出時の通信異常シーケンス>
次に、貸出時の通信異常シーケンスについて説明する。図26および図27は、カードユニットとパチンコ遊技機との間の貸出時の通信異常シーケンスを示す図である。貸出中に通信異常が発生した場合、貸出球数が消失、または二重加算となる場合がある。
具体的に、貸出球数の消失が発生する場合として、ユニットで貸出球数と貸出通番を通知するが、貸出中に通信異常が発生して遊技機で貸出球数が未受信となる場合がある。この場合に、遊技機で計数を実施すると、その後ユニットに前回の貸出通番、貸出球数0球で通知が行われるので、ユニットでは、遊技機から応答が正常であるとして、貸出球数を未受信であるにもかかわらず貸出球数の再送をしない。その結果、遊技機に貸出したはずの貸出球数が消失することになる。
また、貸出球数の二重加算が発生する場合として、貸出中に通信異常が発生するがユニットで貸出球数と貸出通番を通知し、遊技機で貸出球数を受信済となる場合がある。この場合に、遊技機で計数を実施すると、その後ユニットに前回の貸出通番、貸出球数0球で通知が行われるので、ユニットでは、遊技機から応答が異常であるとして、貸出球数を受信しているにもかかわらず貸出球数を再送する。その結果、遊技機に貸出した貸出球数が二重加算されることになる。
そこで、CU3は、P台2で貸出を受け付けない確認用の通番を用意し、貸出処理を保留することで、P台2の貸出状況を把握して、貸出有無を判断する機能を有している。当該機能により、遊技機に貸出した貸出球数が二重加算されることを防止することができる。
まず、P台は、遊技機情報通知をCU3へ送信する。なお、遊技機情報通知には、遊技球数=1000球の情報を含む。その後、CU3は、遊技者が球貸ボタン321を押下しているのを検出した場合、250球の遊技球を分割でP台2に付与する処理を開始する。しかし、P台は、遊技機情報通知をCU3に送信してから100ms以内に、計数通知の電文を含む計数情報をCU3へ送信する。
P台は、計数情報をCU3へ送信するまでに、遊技者が計数ボタン28を押下していないので、計数通知の電文に計数球数=0球、累積計数球数=0球の情報を含めてCU3に計数情報を通知する。CU3は、貸出通知の送信より、計数通知の受信を優先するため、当該計数通知に含まれる計数球数=0球の情報を確認する。CU3は、計数球数の情報を確認後、P台2からの計数情報を受信してから受信有効期間(例えば、170ms)内に、貸出通知の電文を含む貸出情報をP台2に送信する。CU3は、遊技者が球貸ボタン321を押下しているので、貸出通知の電文に貸出通番=1、貸出球数=125球の情報を含めてP台2に貸出を通知する。CU3は、貸出単価、貸出金額により1球〜255球の範囲で貸出球数の情報をP台2に送信する。そのため、250球の遊技球を貸出す場合、250球を125球ずつに分割してP台2に付与する。
CU3から送信した貸出情報を受信したP台2は、遊技球数を1125球に更新して、応答時間(例えば、10ms)内に、貸出受領結果応答の電文を含む貸出応答情報をCU3に送信する。貸出受領結果応答の電文には、貸出通番=1、貸出球数受領結果=OK(正常)の情報を含む。
P台2は、前回遊技機情報通知をCU3へ送信してから、規定期間A(例えば、300ms)の経過後に遊技機情報通知をCU3に送信する。CU3に送信する新たな遊技機情報通知には、遊技球数=1125の情報を含む。さらに、P台は、遊技機情報通知をCU3に送信してから100ms以内に、計数通知の電文を含む計数情報をCU3へ送信する。
CU3は、貸出通知の送信より、計数通知の受信を優先するため、当該計数通知に含まれる計数球数=0球の情報を確認する。CU3は、計数球数の情報を確認後、P台2からの計数情報を受信してから受信有効期間(例えば、170ms)内に、貸出通知の電文を含む貸出情報をP台2に送信する。CU3は、分割した残りの貸出球数の情報を、貸出通知の電文に貸出通番=2、貸出球数=125球の情報として含めP台2に通知する。
CU3から送信した貸出情報を受信したP台2は、遊技球数を1250球に更新して、応答時間(例えば、10ms)内に、貸出受領結果応答の電文を含む貸出応答情報をCU3に送信する。貸出受領結果応答の電文には、貸出通番=2、貸出球数受領結果=OK(正常)の情報を含む。
しかし、P台2とCU3との通信に異常が発生し、P台2から送信した貸出受領結果応答の電文がCU3に届いておらず、CU3は、P台2からの貸出受領結果応答が未受信のため、応答時間(例えば、10ms)内に、貸出受領結果応答の電文を含む貸出応答情報を受信できない。CU3では、貸出結果が欠損しているため、貸出処理が未完了であると判断する。
P台2は、CU3による貸出受領結果応答の受信の有無にかかわらず、前回遊技機情報通知をCU3へ送信してから、規定期間A(例えば、300ms)の経過後に遊技機情報通知をCU3に送信する。CU3に送信する新たな遊技機情報通知には、遊技球数=1250球の情報を含む。CU3では、貸出処理が完了したか否かの貸出確認として遊技機情報通知に含まれる遊技球数の情報を利用することが考えられるが、遊技球数も受信出来ないことがあるため、貸出確認には判断しない。さらに、P台は、遊技機情報通知をCU3に送信してから100ms以内に、計数通知の電文を含む計数情報をCU3へ送信する。
CU3は、貸出通知の送信より、計数通知の受信を優先するため、当該計数通知に含まれる計数球数=0球の情報を確認する。CU3は、計数球数の情報を確認後、P台2からの計数情報を受信してから受信有効期間(例えば、170ms)内に、貸出通知の電文を含む貸出情報をP台2に送信する。CU3は、前回の貸出結果が欠損しているため、貸出処理が未完了であると判断しているので、P台2が貸出を受信しない通番0を使用して、貸出通知の電文に貸出通番=0、貸出球数=0球の情報として含めP台2に通知する。つまり、CU3は、P台2で貸出を受け付けない確認用の通番を用意し、貸出処理を保留する。
CU3から送信した貸出情報を受信したP台2は、貸出通番=0のため貸出を受け付けない確認用の通番として、貸出処理を行わず遊技球数を1250球のままにして、応答時間(例えば、10ms)内に、貸出受領結果応答の電文を含む貸出応答情報をCU3に送信する。貸出受領結果応答の電文には、貸出を受け付けていないため、前回の貸出通番=2、貸出球数受領結果=NG(異常)の情報を含む。
CU3は、貸出球数受領結果=NG(異常)の情報を含む貸出受領結果応答を受信した場合、結果応答内の通番を参照して貸出状況を判断する。具体的に、CU3は、前回の貸出通知の電文に含まれる貸出通番と、受信した貸出受領結果応答の電文の貸出通番とが一致した場合、貸出済みであると判断し、不一致(前回の貸出通知−1)の場合、貸出未完了と判断する。
<主制御基板と枠制御基板との通信>
次に、P台2内に設けられた主制御基板16(主制御部161)と枠制御基板17(枠制御部171)との間(図2参照)での通信について説明する。まず、図28を参照して、電源投入時、主制御基板16と枠制御基板17との間で処理されるシーケンスを説明する。図28は、主制御基板16と枠制御基板17との間の通信シーケンスを示す図である。
また、主制御基板16と枠制御基板17との通信は、主制御基板16を一次局としたポーリング方式による通信を行ない、ポーリング間隔は例えば、108msである。なお、電源投入通知および電源投入受信の通信については除く。主制御基板16は、通知電文を送信してから108ms間応答を受信できなかった場合、通知電文を再送する。主制御基板16は、10回累積で枠制御基板17からの応答を受信できなかった場合、通信回線断と判断する。
さらに、枠制御基板17は正常なデータを受信した場合のみ、主制御基板16へ応答コマンドを送信する。送受信に用いる通番は、主制御基板16、枠制御基板17ともに記憶部に保存しておき、コマンドの正常性確認、電源断復旧時および通信回線断復旧に用いる。
具体的に、通信シーケンスを説明すると、まず、電源を投入すると主制御基板16および枠制御基板17の起動を待って、主制御基板16と枠制御基板17との間で通信が開始される。主制御基板16および枠制御基板17の起動には、例えば、最大3分とする。枠制御基板17は、起動から3分以内に遊技機設置情報通知を受信できなかった場合、通信回線断としてエラーの報知を行う。なお、通信回線断後、遊技機設置情報通知を正常受信した場合、エラーの報知を解除する。なお、主制御基板16と枠制御基板17との通信は、平文で行われているが、暗号通信を行ってもよい。
枠制御基板17は、電源投入後から特定期間(例えば、3分)まで主制御基板16との間で通信異常の判定を行わず(通信異常判定不可)、電源投入後から特定期間経過後に主制御基板16との間で通信異常の判定を行う(通信異常判定可)。枠制御基板17は、通信異常判定可能な期間に通信異常と判定した場合、通信異常である旨の報知を実行可能である。つまり、枠制御基板17は、電源投入後から特定期間(例えば、3分)までの間、主制御基板16との間で通信異常の判定する処理を行わず、起動後に遊技機設置情報を受信した後から通信異常を判定する処理が可能となる。
まず、主制御基板16は、起動後に遊技機設置情報を枠制御基板17に通知する。具体的に、主制御基板16は、通信通番を「0」として遊技機設置情報通知のコマンドを枠制御基板17に送信する。遊技機設置情報通知のコマンドを受信した枠制御基板17は、カウントアップせずに通信通番を「1」として遊技機設置情報応答のレスポンスを主制御基板16に送信する。
主制御基板16は、遊技機設置情報を枠制御基板17に通知した後、一定周期(108ms)で遊技機情報を枠制御基板17に通知する。具体的に、主制御基板16は、通信通番を「1」として遊技機情報通知のコマンドを枠制御基板17に送信する。遊技機情報通知のコマンドを受信した枠制御基板17は、カウントアップせずに通信通番を「1」として遊技機情報応答のレスポンスを主制御基板16に送信する。以降、主制御基板16が枠制御基板17にコマンドを送信する際に通信通番をカウントアップしながら、遊技機情報を枠制御基板17に通知する。
主制御基板16は、電源投入後から所定期間(例えば108ms)毎に遊技機設置情報または遊技機情報などの遊技情報を枠制御基板17に送信可能であるが、設定変更モードまたは設定確認モードに制御されている場合、遊技機停止状態となり遊技機設置情報または遊技機情報などの遊技情報の送信を行わない。つまり、主制御基板16は、設定変更モードまたは設定確認モードの制御が開始された場合、遊技を停止して、所定期間(例えば108ms)毎に枠制御基板17に送信している遊技機情報を非通知とする。その後、主制御基板16は、設定変更モードまたは設定確認モードに制御されている状態が終了した場合、遊技機停止状態となり遊技機設置情報または遊技機情報などの遊技情報を送信する。つまり、主制御基板16は、設定変更モードまたは設定確認モードの制御が終了した場合、遊技を再開して、所定期間(例えば108ms)毎に枠制御基板17に送信している遊技機情報の通知を再開する。
ここで、主制御基板16と枠制御基板17との通信タイミングと、枠制御基板17(P台2)とCU3との通信タイミングとの関係を説明する。図29は、通信タイミングを説明するための通信シーケンスを示す図である。図29に示すように、主制御基板16は、一定周期(108ms)で遊技機情報を枠制御基板17に通知している。一方、枠制御基板17は、主制御基板16との通信の一定周期(108ms)より遅い(300ms)の周期で遊技機情報をCU3に送信している。なお、枠制御基板17は、300msではなく200msの周期で遊技機情報をCU3に送信してもよい。
つまり、枠制御基板17とCU3との通信を1回行っている間に、主制御基板16と枠制御基板17との通信を3回行う通信タイミングである。なお、枠制御基板17とCU3との通信が200msの周期の場合、枠制御基板17とCU3との通信を1回行っている間に、主制御基板16と枠制御基板17との通信を2回行う通信タイミングとなる。そのため、枠制御基板17は、主制御基板16から遊技機の情報を、より頻繁に取得できるので遊技機の変化をより正確に把握することができるとともに、適切な間隔で遊技機の情報をCU3に送信することができる。なお、主制御基板16と枠制御基板17との通信タイミングと、枠制御基板17(P台2)とCU3との通信タイミングとが合致しないようにあえて108msとずらしている。主制御基板16と枠制御基板17との通信の周期は108msに限定されず、100ms超過でかつ100msの整数倍でなければいずれの周期であってもよい。
<主制御基板と枠制御基板との間でのコマンド>
次に、主制御基板16と枠制御基板17との間で送受信されるコマンドについて説明する。図30は、主制御基板16と枠制御基板17との間で送受信されるコマンドの一覧を示す図である。
図30に示すように、主制御基板16から枠制御基板17に送信されるコマンドは、遊技機設置情報通知、遊技機情報通知がある。遊技機設置情報通知のコマンドは、遊技機設置情報を枠制御基板17に通知するためのコマンドである。遊技機情報通知のコマンドは、遊技機情報を枠制御基板17に通知するためのコマンドである。
一方、枠制御基板17から主制御基板16に送信されるレスポンスは、遊技機設置情報応答、遊技機情報応答がある。遊技機設置情報応答のレスポンスは、遊技機設置情報受領結果を主制御基板16に応答するためのレスポンスである。遊技機情報応答のレスポンスは、遊技機情報受領結果を主制御基板16に応答するためのレスポンスである。
<遊技機設置情報通知・遊技機設置情報応答>
次に、遊技機設置情報通知のコマンドおよび遊技機設置情報応答のレスポンスについて詳しく説明する。図31は、遊技機設置情報通知のコマンドおよび遊技機設置情報応答のレスポンスを説明するための図である。図31(a)に示す遊技機設置情報通知のコマンドは、主制御基板16が枠制御基板17に対して遊技機設置情報を通知するためのコマンドであり、遊技機設置情報として「遊技機種類」、「主制御チップID番号」、「主制御CPUメーカコード」、「主制御CPU型式コード」を含んでいる。「遊技機種類」については、図6で示した情報が含まれる。主制御基板16が枠制御基板17に対して遊技機設置情報通知のコマンドを送信する際の通信通番は固定値の「0」を通知する。また、遊技機設置情報通知の電文は、必ず1フレームで完結させ、分割送信しない。さらに、枠制御基板17は、遊技機設置情報通知の電文長を受信後、20ms以内にチェックサムまで受信できなかった場合、それまでの受信データをキャンセルし、再度電文長から受信する。以下のコマンドやレスポンスでも同様に行われる。
図31(b)に示す遊技機設置情報応答のレスポンスは、枠制御基板17が主制御基板16に対して遊技機設置情報通知の受領結果を応答するためのレスポンスであり、「遊技機設置情報受領結果」を含んでいる。枠制御基板17は、遊技機設置情報通知と同じく通信通番を固定値の「0」として応答する。
<遊技機情報通知>
次に、遊技機情報通知のコマンドについて詳しく説明する。図32は、遊技機情報通知のコマンドを説明するための図である。遊技機情報通知のコマンドは、主制御基板16が枠制御基板17に対して遊技機情報(ホールコン情報、不正監視情報など)を通知するためのコマンドであり、遊技機情報として「主制御状態」、「遊技機エラー状態」、「不正検知状態」、「遊技情報」を含んでいる。主制御基板16は、遊技機情報通知時に通信通番を1加算する。なお、通信通番は、255を最大とし、255の次は1にカウントを戻す。また、電文再送時には、通信通番を1加算(更新)しない。
「主制御状態」は、P台2の遊技状態の情報であり「主制御状態1」と「主制御状態2」とを含んでいる。「主制御状態1」は、大当り1(全ての大当り)、大当り2(特定の大当り)、および大当り3(時短の大当り)の情報、遊技機状態信号1〜5の情報を含んでいる。遊技機状態信号1〜5は、CU3の外部出力端子340からホールコン出力BOX811を介してホールコン810に状態を出力するために使用され、ホールコン出力BOX811から出力される「外部端子板状態出力信号端子1〜2」(図54参照)に対応する。「主制御状態1」は、大当り+時短(変動時間短縮)中、高確率中、および時短(変動時間短縮)中の情報を含んでいる。ホールコン出力BOX811から出力される状態出力信号については、遊技機状態信号1〜5に対応bitが「0」から「1」に変化したことに対応して「L」から「H」の状態出力信号に変化し、遊技機状態信号1〜5に対応bitが「1」から「0」に変化したことに対応して「H」から「L」の状態出力信号に変化する。
「遊技機エラー状態」は、遊技機で発生中のエラーコードの情報を含む。「不正検知状態1」は、主制御基板16で設定変更が行われていることを示す設定変更モードの情報をBit0で、主制御基板16で設定確認が行われていることを示す設定確認モードの情報をBit1でそれぞれ示し、主制御基板16での不正検知状態、特に盤面不正1〜6を検知したことを示す情報をBit2〜Bit6に示す。
「遊技情報」は、主制御基板16で発生した始動口入賞、大入賞口入賞、図柄確定回数等を枠制御基板17へ通知する情報を含む。「遊技情報」は、種別情報(上位1バイト)とカウント情報(下位1バイト)の計2バイトで構成される。種別情報は、データ種別とデータ番号で構成され、データ種別毎にデータ番号が設定されている。
種別情報についてさらに詳しく説明する。図33は、遊技情報に含まれる種別情報を説明するための図である。種別情報は、データ種別(Bit4〜7)の値ごとに設定されており、例えば、データ種別の値が1の場合、始動口入賞の情報である。また、データ種別ごとに、データ番号(Bit0〜3)が設定されており、例えば、データ番号が1なら始動口1などと始動口番号を示している。
データ種別の値が2の場合、特別電動役物作動による大入賞口に入賞したことを通知し、データ番号が1なら大入賞口1などと大入賞口番号を示している。データ種別の値が9の場合、図柄確定回数を通知し、データ番号が1なら特図1などと特図番号を示している。データ種別の値が12の場合、役物回数、つまり大入賞口開放回数を通知し、データ番号が1なら役物1などと役物番号を示している。データ種別の値が14の場合、CU3からパルス出力することを指示し、データ番号でCU3の外部出力端子340の端子を示す。データ種別の値が15の場合、性能情報の演算に必要となる状態を通知し、データ番号が1に固定されている。
カウント情報は、データ種別毎に異なる回数情報が設定される。データ種別が1=始動口入賞1、2=始動口入賞2、3=始動口入賞3、4=その他役物作動による始動口入賞1、5=その他役物作動による始動口入賞2、6=その他役物作動による始動口入賞3の場合、カウント情報は、賞球数(上位4Bit)と入賞個数(下位4Bit)で構成される。例えば、3個賞球の始動口1に2個入賞した場合、データ種別(Bit4〜7)が”1=始動口入賞”、データ番号(Bit0〜3)が”1=始動口1”、賞球数(Bit4〜7)が”3=3個賞球”、入賞個数(Bit0〜3)が”1=1個入賞”の遊技情報(0x1131)が2データとなる。
データ種別が9=図柄確定回数の場合、カウント情報は、未使用(上位4Bit)と図柄確定回数(下位4Bit)で構成される。データ種別が10=特別図柄当り、11=普通図柄当りの場合、カウント情報は、未使用(上位4Bit)と当り回数(下位4Bit)で構成される。データ種別が12=役物回数(大入賞口開放回数)の場合、カウント情報は、未使用(上位4Bit)と役物回数(下位4Bit)で構成される。データ種別が13=特定領域通過の場合、カウント情報は、未使用(上位4Bit)と特定領域通過数(下位4Bit)で構成される。データ種別が14=外部端子板パルス出力の場合、カウント情報は、未使用(上位4Bit)とパルス出力回数(下位4Bit)で構成される。
データ種別が15=性能情報状態通知の場合、カウント情報は、未使用(上位4Bit)と状態フラグ(下位4Bit)で構成される。状態フラグ(Bit0〜3)では、Bit0がベース状態を示し、Bit0が”0”なら低ベース中、”1”なら高ベース中であることを示し、Bit1が大当り中の状態を示し、Bit1が”0”なら通常時、”1”なら大当り中であることを示し、Bit2が高確率中の状態を示し、Bit1が”0”なら低確率、”1”なら高確率であることを示している。
<遊技機情報応答>
図34は、遊技機情報応答のコマンドを説明するための図である。図34に示す遊技機情報応答のレスポンスは、枠制御基板17が主制御基板16に対して遊技機情報通知の受領結果を応答するためのレスポンスであり、「遊技機情報受領結果」を含んでいる。枠制御基板17は、遊技機情報通知で受信した通信通番をそのまま応答する。しかし、枠制御基板17は、連続性が成立しない通信通番を受信した場合、無応答とする。
<設定値変更処理>
次に、主制御基板16のCPUでは、初期設定処理、RAMクリア処理、設定値変更処理、設定値確認処理、乱数回路設定処理、タイマ割込の設定、割込み許可などの遊技制御メイン処理が実行され、定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
図35は、主制御基板16のCPUが遊技制御メイン処理で実行する設定値変更処理を示すフローチャートである。なお、主制御基板16には、図示していないが錠スイッチ、設定切替スイッチ、RAMクリアスイッチ、表示モニタが設けられているものとする。また、本実施の形態では、設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とする。詳しくは、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率(出玉率)が変わるようにする。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も出玉率が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど出玉率が低くなる。すなわち、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。換言すれば、設定値とは、最も大きい値である6が最も遊技場側にとって不利な値であり、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど遊技場側にとって有利な値となる。
当該設定値を変更する場合、主制御基板16は、錠スイッチに所定の設定キーを挿して、当該設定キーを操作してOFFからONにした状態で、電源投入時にRAMクリアスイッチおよび設定切替スイッチをON状態にしていれば、設定変更状態となり設定値変更処理が実行される。設定値変更処理において主制御基板16のCPUは、先ず、第1特別図柄表示装置(図示せず)及び第2特別図柄表示装置(図示せず)を構成する全セグメントの点灯を開始するとともに(S4501)。
また、主制御基板16のCPUは、遊技機情報通知に設定変更モードの情報(特定情報)を追加して枠制御基板17に対して送信する(S4502)。枠制御基板17に対して送信された設定変更モードの情報は、枠制御基板17では報知されずに、P台2に接続されたCU3、ホールコン出力BOXを介して、設定変更モードに制御されていることを示すセキュリティ信号としてホールコンや遊技場の管理コンピュータ等の管理装置に対して出力される。
主制御基板16は、RAMのアドレスF000に設定値として1〜6のいずれかの値が記憶されているか否かを判定する(S4503)。主制御基板16のRAMに設定値として1〜6以外の不正な値が記憶されている場合や、主制御基板16のRAMに設定値が記憶されていない場合(S4503でNO)、主制御基板16は、遊技機エラーとして遊技機情報通知に情報(設定変更時エラー)を追加して枠制御基板17に送信し、処理をS4505に進める(S4504)。枠制御基板17に送信された遊技機エラーの情報は、枠制御基板17では報知されずに、P台2に接続されたCU3、ホールコン出力BOXを介して、ホールコンや遊技場の管理コンピュータ等の管理装置に対して出力される。なお、主制御基板16のRAMに設定値として1〜6のいずれかの値が記憶されている場合(S4503でYES)は、S4504の処理を実行せずにS4505に進む。
主制御基板16のCPUは、RAMにおけるアドレスF000に格納されている設定値の表示を表示モニタ(図示せず)において開始する(S4505)。
そして主制御基板16のCPU103は、設定値変更中フラグをセットし(S4507)、設定切替スイッチ(図示せず)の操作が有りか否かを判定する(S4508)。設定切替スイッチの操作が無い場合(S4508でNO)はS4511に進み、設定切替スイッチの操作が有る場合(S4508でYES)は、該設定切替スイッチの操作にもとづいて主制御基板16のRAMにおけるアドレスF001の内容を更新する(S4509)。
具体的には、表示モニタに表示されている設定値が「1」である場合は、該「1」よりも遊技者にとって1段階有利な設定値である「2」を仮の設定値として主制御基板16のRAMのアドレスF001に格納し、表示モニタに表示されている設定値が「2」である場合は、該「2」よりも遊技者にとって1段階有利な設定値である「3」を仮の設定値として主制御基板16のRAMのアドレスF001に格納する等、表示モニタに表示されている設定値よりも1大きい数値を仮の設定として主制御基板16のRAMのアドレスF001に格納する。尚、表示モニタに表示されている設定値が「6」である場合は、「1」を仮の設定値として主制御基板16のRAMのアドレスF001に格納すればよい。
そして、主制御基板16のCPUは、RAMにおけるアドレスF001格納されている設定値(仮の設定値)を表示モニタに表示し(S4510)、錠スイッチ(図示せず)がONであるか否かを判定する(S4511)。
錠スイッチがONである場合(S4511でYES)、主制御基板16のCPUは、S4508〜S4511の処理を繰り返し実行することによって主制御基板16のRAMのアドレスF001に新たな仮の設定値を格納する処理や、アドレスF001に格納されている設定値を表示モニタに表示する処理を実行する。
また、錠スイッチがOFFである場合(S4511でNO)は、主制御基板16のCPUは、設定値変更中フラグをクリアする(S4512)とともに、表示モニタにおける設定値(または仮の設定値)の表示を終了し(S4513)、第1特別図柄表示装置及び第2特別図柄表示装置を構成する全セグメントを消灯する(S4514)。
そして主制御基板16のCPUは、RAMにおけるアドレスF001に仮の設定値が格納されているか否かを判定する(S4515)。主制御基板16のRAMにおけるアドレスF001に仮の設定値が格納されていない場合(S4515でNO)、S4518に進み、主制御基板16のRAMにおけるアドレスF001に仮の設定値が格納されている場合(S4515でYES)は、更にRAMにおけるアドレスF000に格納されている設定値の値とアドレスF001に格納されている仮の設定値の値とが異なっているか否かを判定する(S4516)。
主制御基板16のRAMにおけるアドレスF000に格納されている設定値の値とアドレスF001に格納されている仮の設定値の値とが同一である場合(S4516でNO)はS4518に進み、主制御基板16のRAMにおけるアドレスF000に格納されている設定値の値とアドレスF001に格納されている仮の設定値の値とが異なっている場合(S4516でYES)は、RAMにおけるアドレスF001に格納されている仮の設定値をアドレスF000に格納し(S4517)、S4518に進む。つまり、S4517の処理では、仮の設定値を実際の設定値として主制御基板16のRAMに更新記憶する。
また、主制御基板16のCPUは、枠制御基板17に対して送信する遊技機情報通知から設定変更モードの情報を削除して枠制御基板17に送信し(S4518)、設定値変更処理を終了する。主制御基板16のCPUは、遊技機情報通知から設定変更モードの情報を削除することで、ホールコンや遊技場の管理コンピュータ等の管理装置に対して出力していた、設定変更モードに制御されていることを示すセキュリティ信号を停止することができる。なお、主制御基板16が設定変更モードを解除しても、直ぐにセキュリティ信号が停止されるのではなく、設定変更モードの解除から遅れて(例えば、30秒後)セキュリティ信号が停止される。セキュリティ信号の停止制御は、主制御基板16が行ってもよいし、枠制御基板17、CU3、ホールコン出力BOXのいずれで行ってもよい。
なお、主制御基板16は、錠スイッチに所定の設定キーを挿して、当該設定キーを操作してOFFからONにした状態で、電源投入時に設定切替スイッチのみをON状態にしていれば、設定確認状態となり設定値確認処理が実行される。設定値確認処理において主制御基板16のCPUは、先ず、第1特別図柄表示装置及び第2特別図柄表示装置を構成する全セグメントの点灯を開始し、枠制御基板17に対して遊技機情報通知に設定確認モードの情報(所定情報)を追加して送信する。枠制御基板17に対して送信された設定確認モードの情報は、P台2に接続されたCU3、ホールコン出力BOXを介して、設定確認モードに制御されていることを示すセキュリティ信号としてホールコンや遊技場の管理コンピュータ等の管理装置に対して出力される。
そして、主制御基板16のCPUは、RAMにおけるアドレスF001格納されている設定値を表示モニタに表示する。なお、主制御基板16のRAMに設定値として1〜6以外の不正な値が記憶されている場合や、主制御基板16のRAMに設定値が記憶されていない場合、主制御基板16は、遊技機エラーとして遊技機情報通知に情報(設定確認時エラー)を追加して枠制御基板17に送信する。枠制御基板17に送信された遊技機エラーの情報は、枠制御基板17では報知されずに、P台2に接続されたCU3、ホールコン出力BOXを介して、ホールコンや遊技場の管理コンピュータ等の管理装置に対して出力される。そして主制御基板16のCPUは、錠スイッチがOFFとなった場合、枠制御基板17に対して送信する遊技機情報通知から設定確認モードの情報を削除して枠制御基板17に送信し、設定値確認処理を終了する。
主制御基板16のCPUは、遊技機情報通知から設定確認モードの情報を削除することで、ホールコンや遊技場の管理コンピュータ等の管理装置に対して出力していた、設定確認モードに制御されていることを示すセキュリティ信号を停止することができる。なお、主制御基板16が設定確認モードを解除しても、直ぐにセキュリティ信号が停止されるのではなく、設定確認モードの解除から遅れて(例えば、1秒後)セキュリティ信号が停止される。セキュリティ信号の停止制御は、主制御基板16が行ってもよいし、枠制御基板17、CU3、ホールコン出力BOXのいずれで行ってもよい。
主制御基板16には、設定切替スイッチ、RAMクリアスイッチ、表示モニタが設けられているものとすると説明したが、このうち少なくとも1つの構成が枠制御基板17に設けられてもよい。例えば、錠スイッチまたは設定切替スイッチが枠制御基板17に設けられた場合、錠スイッチまたは設定切替スイッチの操作が行われると、その情報が枠制御基板17から主制御基板16に送信されるようにしてもよい。また、表示モニタが枠制御基板17に設けられた場合、設定値が枠制御基板17から主制御基板16に送信されるようにしてもよい。
<枠制御基板での処理>
次に、枠制御基板17のCPUで実行される処理について詳しく説明する。まず、枠制御基板17のCPUにおいてプログラムを実行することで、電源投入時処理、メインループ処理、タイマ割込み処理など様々な各種の制御処理を行う。枠制御基板17のCPUのメモリ空間は、内蔵レジスタ、ROM、RAMなどにアクセスするためのメモリ空間を有している。具体的には、図36は、プログラムメモリおよびRAM領域のメモリマップを示した図である。枠制御基板17のCPUのメモリ空間は、例えば、メモリ空間における0000H〜1BC3H(Hは16進数を示す。以下、同じ)の領域の内蔵ROMエリアにプログラムメモリ領域が割り当てられている。枠制御基板17のCPUは、内蔵ROMエリアにおいて格納されているプログラムを読み出し、各種の制御処理を行う。
プログラムメモリには、図36に示すように、メモリ空間における0000H〜0939Hの使用領域内プログラムエリア(単に、領域内プログラムともいう)、0939H〜09AEHの使用領域内データエリア(単に、領域内データ領域ともいう)、1000H〜1B39Hの使用領域外プログラムエリア(単に、領域外プログラムともいう)、及び1B40H〜1BC3Hの使用領域外データエリア(単に、領域外データ領域ともいう)が割り当てられている。また、領域内データ領域と領域内データ領域との間に、09AFH〜0FFFHの空き領域が割り当てられている。枠制御基板17のCPUは、このプログラムメモリを指定してROMからのプログラムの読み出しを行う。
また、図示していないが、メモリ空間には、内蔵レジスタエリアに割り当てられている。枠制御基板17のCPUは、この内蔵レジスタエリアを介して内蔵レジスタからのデータの読み出しやレジスタへのデータの書き込みを行う。
さらに、メモリ空間におけるF000H〜F3FFHには、内蔵RAM領域に割り当てられている。枠制御基板17のCPUは、このRAM領域を指定してRAMからのデータの読み出しやRAMへのデータの書き込みを行う。なお、メモリ空間のうちF400H以降の領域は非使用領域とされている。
RAM領域には、図36に示すように、F000H〜F12CHの使用領域内RAMエリア(単に、領域内RAM領域ともいう)、F12DH〜F1FFHの使用領域内スタックエリア(単に、領域内スタック領域ともいう)、F200H〜F297Hの使用領域外RAMエリア(単に、領域外RAM領域ともいう)、及びF298H〜F400Hの使用領域外スタックエリア(単に、領域外スタック領域ともいう)が割り当てられている。枠制御基板17のCPUは、このRAM領域を指定してRAMからのデータの読み出しおよび書き込みを行う。
図37は、プログラムメモリにおける領域プログラムおよび領域外プログラに格納されたプログラムの構成を示す図である。領域内プログラムには、枠制御基板17を制御するためのプログラムである「電源投入時処理」、「メイン制御処理」、「割込み制御処理」および「汎用処理」のプログラムが格納されている。さらに、領域内プログラムには、「電源」、「主制御通信機能」、「遊技球等貸出機能(専用PIF)」、「発射制御機能」、「遊技球数表示機能」、「試験信号出力機能」、「エラー解除機能」、および「領域内データ領域」のプログラムが格納されている。
領域外プログラムには、「電源投入時処理」、および「汎用処理」のプログラムが格納されている。さらに、領域外プログラムには、「性能表示機能」、「エラー検知機能」、「エラー解除機能」、「不正監視機能」、「遊技球循環機能」、「球磨き機能」、および「領域外データ領域」のプログラムが格納されている。
プログラムメモリのうち、領域内プログラムおよび領域外プログラムの「電源投入時処理」〜「不正監視機能」までのプログラムは、遊技枠共通のプログラム(枠共通プログラム)が格納されている。つまり、メーカや機種に関わらず同じ共通プログラムがプログラムメモリに格納されている。一方、領域外プログラムの「遊技球循環機能」、「球磨き機能」、および「領域外データ領域」のプログラムは、遊技枠の仕様により異なるプログラムが格納されている。つまり、メーカや機種ごと、遊技枠の仕様に応じたプログラムがプログラムメモリに格納されている。なお、「エラー検知機能」〜「領域外データ領域」までのプログラムは、CPU機能で実装する(ミドルウェア相当)プログラムである。
このように、プログラムメモリは、通信処理および遊技情報管理処理を少なくとも実行するための「主制御通信機能」のプログラムが記憶されている枠共通プログラム領域と、所定演算処理および遊技媒体循環処理を少なくとも実行するための「遊技球循環機能」のプログラムが記憶されている枠仕様毎に異なるプログラム領域(非共通プログラム領域)とを有している。このように、枠共通プログラム領域と非共通プログラム領域とで格納されるプログラムを分けたため、遊技枠の仕様によらず共通のプログラムと、枠仕様毎に異なるプログラムとに分けて開発することができるので、遊技機の開発効率が向上する。なお、領域内プログラムおよび領域外プログラムの使用量を図37のように例えば3011Kバイトとした場合、枠共通プログラム領域が1860Kバイト、非共通プログラム領域が1151Kバイトとなり、約38%程度のプログラムを枠仕様毎に異なるプログラムとして開発するだけで足り、遊技機の開発効率が向上する。
さらに、遊技枠は、プログラムメモリのうち遊技機の種類(例えば、メーカや機種など)によらず枠共通プログラム領域に格納されているプログラムが共通で、遊技機の種類によって非共通プログラム領域に格納されているプログラムが異なる。これにより、遊技機の種類に応じた異なるプログラムのみ開発するだけで、枠共通プログラム領域に格納されているプログラムを使用することで、遊技機の開発効率が向上する。特に、発射装置の位置が上側の遊技枠や下側の遊技枠など、遊技球の循環経路等の仕様が異なる遊技枠が複数存在していることから、遊技枠の仕様に合わせて「遊技球循環機能」のプログラムも遊技枠によって異なることになる。そのため、「遊技球循環機能」のプログラムが、枠仕様毎に異なるプログラム領域(非共通プログラム領域)に格納されていることで、当該領域のプログラムのみ遊技枠の仕様に合わせてプログラムを作成し、枠共通プログラム領域のプログラムはそのまま使用することができるので、遊技機の開発効率が向上する。
次に、枠制御基板17のCPUで実行される「電源投入時処理」、「メイン制御処理(メインループ処理)」、「割込み制御処理(タイマ割込み処理)」処理について詳しく説明する。図38は、枠制御基板17のCPUで実行されるプログラムの処理を説明するためのフローチャートである。なお、以降、枠制御基板17のCPUは、単に枠制御基板17とも記載する。
まず、枠制御基板17は、P台2に電源が投入されると電源投入時処理のプログラムを実行する(ステップS100)。枠制御基板17は、電源投入時処理が終了すると、メインループ処理のプログラムが実行され(ステップS200)、遊技に必要な処理を繰返し実行する。枠制御基板17は、メインループ処理のプログラムを実行中に、内蔵CTC(カウンタ/タイマ)が繰返しタイマ割込みを発生するように設定されている(ステップS300)。繰返し周期は、例えば1msに設定される。
次に、電源投入時処理について詳しく説明する。図39は、電源投入時処理で実行される処理について説明するためのフローチャートである。まず、枠制御基板17は、電源投入時処理が開始されると、CPU初期設定処理が実行され(ステップS101)CPUに設定されているフラグを初期化する。その他、枠制御基板17は、CPU内蔵レジスタ設定、電源断検出信号待機処理、および通信初期設定などを行ってもよい。さらに、枠制御基板17は、RAMクリア処理を実行し(ステップS102)RAMに記憶されている情報を初期化する。
次に、枠制御基板17は、遊技球クリア処理を実行し(ステップS103)枠制御基板17側で記憶している遊技球数を0(ゼロ)にする。その他、枠制御基板17は、作業領域クリア、RAM初期値設定処理、球抜き機能移行判定処理などの領域内初期値設定処理を実行する(ステップS104)。その後、枠制御基板17は、領域外プログラム領域に格納されている電源投入時処理を実行して領域外初期値設定処理を行う(ステップS105)。領域外初期値設定処理には、例えば、領域外作業領域クリア処理、領域外作業領域初期値設定処理、領域外ポート入力処理、および領域外出力ポートクリア処理を含む。
次に、メインループ処理について詳しく説明する。図40は、メインループ処理で実行される処理について説明するためのフローチャートである。まず、枠制御基板17は、発射停止制御処理を実行し(ステップS201)発射制御基板31に対して遊技球の発射を停止する信号を出力する。その後、枠制御基板17は、主制御基板通信処理を実行し(ステップS202)主制御基板16と通信を行い、主制御基板16から遊技機情報などを受信する。枠制御基板17は、遊技機情報管理処理を実行し(ステップS203)主制御基板16から受信した遊技機情報を管理する。
次に、枠制御基板17は、SC基板通信処理を実行し(ステップS204)CU3と通信を行い、CU3に対して遊技機情報などを送信する。また、枠制御基板17は、遊技球数表示制御処理を実行し(ステップS205)枠制御基板17側で管理している遊技球数を遊技球数表示器29に表示する。その後、枠制御基板17は、領域内エラー解除処理を実行する(ステップS206)。
次に、枠制御基板17は、領域外プログラム領域に格納されている球磨き機構制御処理を実行してアウト口154から回収された遊技球の汚れを研磨する(ステップS207)。その後、枠制御基板17は、領域外プログラム領域に格納されている遊技球循環機構制御処理を実行して球磨き機構で処理された遊技球を発射装置に戻す(ステップS208)。また、枠制御基板17は、領域外プログラム領域に格納されている領域外エラー検知処理(ステップS209)および領域外エラー解除処理(ステップS210)を実行する。
さらに、枠制御基板17は、領域外プログラム領域に格納されている不正検知処理(ステップS211)、性能情報蓄積処理(ステップS212)、性能情報計算処理(ステップS213)を実行する。性能情報蓄積処理は、後述する性能情報を累積して記憶する処理を行う。また、性能情報計算処理は、ベース、役物比率、連続役物比率などの所定情報を計算する処理である。なお、枠制御基板17は、図37に記載した他の処理をメインループ処理において実行することが可能である。
次に、タイマ割込み処理について詳しく説明する。図41は、タイマ割込み処理で実行される処理について説明するためのフローチャートである。タイマ割込み処理は、1msごとにメインループ処理に対して割込みを行い、以下の処理を実行する。まず、枠制御基板17は、1msタイマ減算処理を行い(ステップS301)、カセットモータ駆動処理(ステップS302)、および揚上モータ駆動処理(ステップS303)を実行する。カセットモータ駆動処理、および揚上モータ駆動処理を実行することで、アウト口154で回収した遊技球を発射装置まで戻す。なお、カセットモータ駆動処理、および揚上モータ駆動処理は、領域外プログラム領域に格納されている。
次に、枠制御基板17は、繰返し周期が2回経過したか否かにより、2msごとに実行する処理を行うか否かを判断する(ステップS304)。2msごとに実行する処理を行う場合(ステップS304でYES)、枠制御基板17は、2msタイマ減算処理を行い(ステップS305)、遊技球数表示器LED制御処理(ステップS306)を実行する。遊技球数表示器LED制御処理は、枠制御基板17で管理している遊技球数を遊技球数表示器29で表示する制御を行う。
以降、枠制御基板17は、2msごとに実行する処理として、ポート入力処理(ステップS307)、スイッチ検知処理(ステップS308)、減算機構制御処理(ステップS309)を実行する。ポート入力処理は、主制御基板16から送信されてくる遊技機情報等の情報を受信するためのポートを制御している。スイッチ検知処理は、枠制御基板17に接続されている各種のスイッチの状態を検知している。減算機構制御処理は、主制御基板16から送信されてくる遊技機情報等の情報に基づいて遊技球数の減算を行っている。
さらに、枠制御基板17は、2msごとに実行する処理として、球磨き機構制御タイマ減算処理(ステップS310)、球磨き機構スイッチ検知処理(ステップS311)、および遊技球循環機構スイッチ検知処理(ステップS312)を実行する。球磨き機構制御タイマ減算処理、球磨き機構スイッチ検知処理、および遊技球循環機構スイッチ検知処理は、領域外プログラム領域に格納されており、アウト口154で回収した遊技球の循環に関する機能を実現している。その他、枠制御基板17は、2msごとに実行する処理として、領域外エラー監視処理(ステップS313)、領域外エラー解除監視処理(ステップS314)、および不正監視処理(ステップS315)を実行する。領域外エラー監視処理、領域外エラー解除監視処理、および不正監視処理は、領域外プログラム領域に格納されている。
次に、枠制御基板17は、不正監視処理の実行後、または2msごとに実行する処理を行わない場合(ステップS304でNO)、繰返し周期が4回経過したか否かにより、4msごとに実行する処理を行うか否かを判断する(ステップS316)。4msごとに実行する処理を行う場合(ステップS316でYES)、枠制御基板17は、4msタイマ減算処理を行い、試験信号出力処理(ステップS318)を実行する。4msごとに実行する処理を行わない場合(ステップS316でNO)、枠制御基板17は、タイマ割込み処理を終了する。
次に、メインループ処理で実行する性能情報蓄積処理(ステップS212)、および性能情報計算処理(ステップS213)について詳しく説明する。まず、性能情報蓄積処理、および性能情報計算処理で蓄積または計算する性能情報項目について説明する。図42は、性能情報項目を説明するための図である。総発射遊技球数は、枠制御基板17で検知した発射数の累計数である。総獲得遊技球数は、遊技により獲得された全ての遊技球数の数であり、「始動口入賞」、「特別電動役物作動による大入賞口入賞」、「入賞口入賞」、「ゲート通過または普図作動口入賞」、「普通電動役物作動による始動口入賞」、「役物連続作動装置作動による大入賞口入賞」、「普通電動役物作動による入賞」、「その他役物作動による入賞」により獲得した遊技球数を累計した数である。
出玉率は、総獲得遊技球数/総発射遊技球数×100で求められる値である。分間獲得遊技球数(ベース)は、低ベース中の総獲得遊技球数/低ベース中の通常時総発射遊技球数×100で求められる値である。役物比率は、役物動作による総賞球数累計値/総獲得遊技球数×100で求められる値である。なお、役物動作による総賞球数累計値は、「役物連続作動装置未作動時の特別電動役物の作動による取得遊技球数」、「普通電動役物の作動による獲得遊技球数」、および「その他役物による獲得遊技球数」を累計した数である。連続役物比率は、連続役物動作による総賞球数累計値/総獲得遊技球数×100で求められる値である。連続役物動作による総賞球数累計値は、「役物連続作動装置の作動による獲得遊技球数」を累計した数である。以上の出玉率、分間獲得遊技球数(ベース)、役物比率および連続役物比率は、性能情報計算処理で計算される性能情報項目である。
総発射遊技球数および総獲得遊技球数は、性能情報蓄積処理で蓄積される性能情報項目であるが、他に「役物連続作動装置の作動回数」、「最大差玉数(MY)」などがある。
なお、メダルレスのスロットマシンにおいて性能情報蓄積処理(ステップS212)、および性能情報計算処理(ステップS213)を同様に適用することは可能である。その場合、図42に示す性能情報項目は、総発射遊技球数は総使用メダル枚数、総獲得遊技球数は、総獲得メダル枚数と読み替えてメダル数(メダルに相当する遊技価値)を累計する。例えば、総獲得遊技球数では、BB、RB、CB、またはATでの小役入賞で付与されるメダル枚数、および通常状態での小役入賞で付与されるメダル枚数などを累計した値である。また、分間獲得遊技球数(ベース)は、BB、RB、CB、またはAT以外の通常状態中の総獲得メダル枚数/当該通常状態中の通常時総使用メダル枚数×100で求められる値である。さらに、役物比率は、BB、RB、CB中の総獲得メダル枚数累計値/総獲得メダル枚数×100で求められる値である。
次に、性能情報計算処理で計算処理のタイミングについて説明する。枠制御基板17は、例えば、CU3に示して図18に示すように遊技機起動完了後から180s後に遊技機性能情報を送信し、その後180sごとの周期で遊技機性能情報を送信する。この場合、枠制御基板17は、180sの期間の送信前の100ms前に性能情報計算処理を行うが、1回のメインループ処理で複数のパラメータのすべてを計算したのでは、1回のメインループ処理で処理時間が長くなるとともに、演算処理の負担が大きくなる。例えば、枠制御基板17は、遊技機性能情報を送信する100ms前に性能情報計算処理を実行する場合、1回のメインループ処理で出玉率、分間獲得遊技球数(ベース)、役物比率、連続役物比率をすべて計算すると、当該メインループ処理での他の処理に影響を与える虞があった。
そこで、本実施の形態では、所定期間(例えば、100ms)内に性能情報計算処理を複数回実行可能であり、所定期間における所定回の性能情報計算処理において演算するパラメータ(出玉率、分間獲得遊技球数(ベース)、役物比率、連続役物比率)を1つにする。そして、枠制御基板17は、所定期間内の所定回の後の特定回の性能情報計算処理で別のパラメータを演算することで、演算処理の集中を回避している。
図43は、性能情報送信処理および性能情報計算処理の処理タイミングを説明するためのタイミングチャートである。図43に示すタイミングチャートでは、性能情報送信処理が180sごとに遊技機性能情報をCU3に対して送信している。枠制御基板17は、性能情報送信処理で遊技機性能情報をCU3に送信する100ms前に出玉率、分間獲得遊技球数(ベース)、役物比率、連続役物比率を計算する。100msの期間において1回目のメインループ処理で実行される性能情報計算処理では、複数あるパラメータから1つのパラメータを選んで演算を行い、2回目のメインループ処理では別のパラメータを選んで演算を行う。つまり、1回のメインループ処理で実行される性能情報送信処理では、複数のパラメータを演算しない。
パラメータを出玉率、分間獲得遊技球数(ベース)、役物比率、連続役物比率とした場合、図43に示すように、枠制御基板17は、1回目のメインループ処理で、出玉率のみが性能情報計算処理で計算される。次に、枠制御基板17は、2回目のメインループ処理で、分間獲得遊技球数(ベース)のみが性能情報計算処理で計算される。
その後、枠制御基板17は、3回目のメインループ処理で、役物比率のみが性能情報計算処理で計算される。さらに、枠制御基板17は、4回目のメインループ処理で、連続役物比率のみが性能情報計算処理で計算される。なお、それぞれのメインループ処理での処理時間は、最大3msである。また、性能情報計算処理では、出玉率、分間獲得遊技球数(ベース)、役物比率、連続役物比率の処理順にカウンタを設けることで、パラメータを順次1回ずつ処理することができる。
メインループ処理では、図40で説明したように、性能情報蓄積処理(特定演算処理)を含んでいる。性能情報蓄積処理では、出玉率、分間獲得遊技球数(ベース)、役物比率、連続役物比率とは異なる総発射遊技球数、総獲得遊技球数、役物連続作動装置の作動回数、最大差玉数(MY)(特別種類に属する複数のパラメータ)に関する演算を行う。メインループ処理の各回において総発射遊技球数、総獲得遊技球数、役物連続作動装置の作動回数、最大差玉数(MY)に関する演算を行う。図43に示すタイミングチャートでは、180sの期間のすべてで実行されるメインループ処理の各回において、総発射遊技球数、総獲得遊技球数、役物連続作動装置の作動回数、最大差玉数(MY)に関する演算を行っている。そのため、枠制御基板17では、総発射遊技球数、総獲得遊技球数などの遊技中に変動するパラメータをリアルタイムで管理することが可能となる。
次に、最大差玉数(MY)について詳しく説明する。図44は、最大差玉数について説明するための図である。図44に示す縦軸は遊技球数の増減を示し、賞球により増加し、発射により減少する。電源投入時、差玉数カウンタ=0、最大差玉数=0とする。そして、遊技が開始されると、遊技球を発射するに従い遊技球数が減少し1回目の大当りが発生するまで減少を続ける。なお、差玉数カウンタ=0の場合、遊技球を発射しても差玉数カウンタをカウントしない。
1回目の大当りが発生したことで賞球を獲得することで遊技球数は増加に転じる。差玉数カウンタは、賞球時の処理として、差玉数カウンタ+賞球数で更新し、差玉数カウンタが最大差玉数より大きい場合、最大差玉数を更新する。図44において、1回目の大当りが発生した場合、差玉数カウンタ=0、最大差玉数=0であるので、賞球数が増加するに連れて差玉数カウンタが増加し、最大差玉数が更新され続けることになる。
1回目の大当りが終了し、賞球を1000球獲得した場合、差玉数カウンタ=1000、最大差玉数=1000となる。その後、遊技を続け遊技球を発射した場合、差玉数カウンタは0ではないので、差玉数カウンタ−発射球数で差玉数カウンタを更新する。つまり、差玉数カウンタが1以上の場合、遊技球を発射するたびに差玉数カウンタから発射球数を減算する。
図44では、2回目の大当りが発生するまで、差玉数カウンタは減少を続ける。差玉数カウンタが減少している間、最大差玉数は更新されることはない。その後、差玉数カウンタは、賞球を獲得することで増加し、遊技球数を発射することで減少を続ける。次に、差玉数カウンタが、最大差玉数の1000を超えた場合、最大差玉数を更新する。2回目の大当りが終了し、差玉数カウンタが1200となった場合、最大差玉数=1200に更新する。
最大差玉数は、性能情報蓄積処理で演算される性能情報項目に含まれているので、CU3に対して180sごとに通知される。図44に示す差玉数カウンタのカウント、最大差玉数の更新、およびCU3への最大差玉数の通知する処理は、P台2の電源をOFFするまで繰り返される。
<カードユニットおよびパチンコ遊技機を含む遊技用システムの構成>
P台2は、CU3に1対1で接続されている。遊技場(ホール)内には、このP台2とCU3とのセットが複数存在し、それぞれのセットが管理コンピュータやホールコンに接続され遊技用システムを構成している。以下、CU3およびP台2を含む遊技用システムについて説明する。図45は、カードユニットおよびパチンコ遊技機を含む遊技用システムの構成を説明するためのブロック図である。図45に示す遊技用システムでは、説明を簡単にするために1セットのP台2およびCU3が管理コンピュータ802、ホールコン810に接続している例が図示されている。
P台2とCU3とは、PIF配線322を介して接続されている。このPIF配線322は、P台2の枠制御部171に接続されたPIF−E回路171aと、CU3のSC基板325に接続されたPIF−E回路325aとを接続している。CU3では、P台2から送信されてくる情報をSC基板325で必要に応じて秘匿化し、CU制御部323を介して外部(管理コンピュータ802やホールコン810)に出力する。SC基板325は、遊技用システムのセキュリティ監視基板である。なお、SC基板325とCU制御部323とを一つにまとめた構成でもよい。
管理コンピュータ802は、CU3の外部出力端子340に接続するコンピュータであり、カード会社データセンタ801は、管理コンピュータ802と接続するカード会社のセンタで、遊技機情報センタ800は、P台2から出力される各種情報を収集するセンタである。
ホールコン810は、P台2から出力される遊技情報を収集するコンピュータであり、ホールコン出力BOX811は、CU3の外部出力端子340から出力される情報をホールコン810やデータランプなどで受信可能な信号に変換して出力する装置である。なお、図45では、ホールコン出力BOX811がCU3の外部に設けられた構成が示されているが、CU3の内部にホールコン出力BOX811を設けてもよい。
<ホールコン出力BOXとカードユニットとの通信>
ホールコン出力BOX811は、遊技情報の信号変換部で、外部(例えば、ホールコン810など)に遊技情報を出力する装置である。また、複数のホールコン出力BOX811を、図示していない中継器を介してホールコン810に接続してもよい。ホールコン出力BOX811とCU3とはシリアル通信で接続されており、CU3と接続する場合に何らかのセキュリティを確保する必要がある。具体的に、ホールコン出力BOX811が不正に改造され不正確な情報がホールコン810に出力されると、不正確な情報が遊技者に提供されることになり不適切な状態となる。また、カードユニットの仕様により遊技機情報の出力可否が異なると、遊技機情報の出力自体が無駄になる可能性がある。そのため、ホールコン出力BOX811から外部への出力を統一しつつ、ホールコン出力BOX811は、CU3と接続する場合に認証処理を行っている。なお、CU3は、ホールコン出力BOX811に相当する回路部を内蔵していてもよい。ホールコン出力BOX811に相当する回路部を内蔵したCU3は、ホールコン810とシリアル通信で接続され、ホールコン出力BOX811に相当する回路部で認証処理を行い、その結果に応じて、遊技機情報の出力の不可となる。以下に、ホールコン出力BOX811とCU3との通信について詳しく説明する。
図46および図47は、カードユニットとホールコン出力BOXとの間の接続シーケンスを示す図である。図46では、ホールコン出力BOX811が、CU3よりも先に電源ON状態となった場合の接続シーケンスを示し、図47では、ホールコン出力BOX811が、CU3よりも後に電源ON状態となった場合の接続シーケンスを示している。まず、図46の接続シーケンスでは、CU3の電源がON状態となりCU制御部323と通信可能となるまで、ホールコン出力BOX811が、CU制御部323との接続待ち状態となる。
CU3の電源がON状態となりCU制御部323と通信可能となると、CU制御部323は、ホールコン出力BOX811に対して接続先確認を行い、認証データ発行依頼を行う。ホールコン出力BOX811は、CU制御部323からの接続先確認に対して接続先確認応答を行い、認証データをCU制御部323に対して発行する。発行された認証データは、CU制御部323において記憶される。
一方、SC基板325は、CU制御部323に対してホールコン出力BOX認証通知のコマンドを送信する。CU制御部323は、ホールコン出力BOX認証通知に対して、記憶している認証データをホールコン出力BOX認証応答のコマンドに含めてSC基板325に送信する。SC基板325は、ホールコン出力BOX認証応答に基づき、ホールコン出力BOX811の認証を行う。ホールコン出力BOX811の認証後、ホールコン出力BOX811とCU3との通信が開始される。通信が開始されると、SC基板325は、P台2から送信された遊技機情報を含む遊技機情報通知をCU制御部323が送信し、CU制御部323は、SC基板325から送信された遊技機情報をホールコン情報通知のコマンドに含めてホールコン出力BOX811に送信する。なお、ホールコン出力BOX811の認証ができない場合(NG)、CU3はホールコン出力BOX811との通信を行わず、情報を出力しない。
図47の接続シーケンスでは、CU3の電源がON状態となるとCU制御部323がホールコン出力BOX811に対して認証データ発行依頼を行うが、ホールコン出力BOX811の電源がまだOFF状態であるため認証データ発行が行われない。CU制御部323は、ホールコン出力BOX811の電源がON状態となるまで、認証データ発行依頼を行い、ホールコン出力BOX811との接続待ち状態となる。ホールコン出力BOX811の電源がON状態となって以降の処理は、図46の接続シーケンスでの処理と同じであるため説明を繰り返さない。
次に、ホールコン出力BOX811とCU制御部323との間で認証処理について詳しく説明する。図48は、カードユニットとホールコン出力BOXとの間の通信を説明するための図である。まず、CU制御部323は、ホールコン出力BOX811に対して認証データ発行依頼を行う。CU制御部323は、認証データ発行依頼を行う際に、暗号元のデータとして現在の日付(〇月〇日)の情報と、SC管理番号の情報とをホールコン出力BOX811に送信する。
ホールコン出力BOX811では、あらかじめ埋め込まれている固定鍵と受信した暗号元のデータと有効期限(△日)とを足し合わせた情報と、あらかじめ埋め込まれている暗号鍵Aとをブロック暗号で暗号化を実施する。ホールコン出力BOX811は、暗号化された情報を認証データとしてCU制御部323に対して発行する。発行された認証データは、CU制御部323においてホールコン出力BOX811の認証データとして記憶される。
CU制御部323とSC基板325との間で認証が行われ、CU制御部323とSC基板325との間で通信が可能となる。その後、SC基板325は、ホールコン出力BOX811との認証を行うために、CU制御部323に対してホールコン出力BOX認証通知のコマンドを送信する。CU制御部323は、ホールコン出力BOX認証通知に対して、記憶している認証データと、ホールコン出力BOX811の接続あり/なしの情報と、暗号元のデータのうち現在日付の情報とをホールコン出力BOX認証応答のコマンドに含めてSC基板325に送信する。SC基板325では、ホールコン出力BOX認証応答で送信されてきた認証データと、あらかじめ埋め込まれている暗号鍵Aとで復号し、固定鍵と暗号元のデータと有効期限(△日)とを足し合わせた情報を得る。
SC基板325は、得られた情報から認証データの使用期限を確認する。具体的に、「現在日付〇月〇日」+「有効期限△日」=〇月〇日+△日まで有効であるとSC基板325は判断する。そのため、SC基板325は、ホールコン出力BOX811が未接続であっても有効期限内であったら遊技情報をホールコン出力BOX811に通知する。その後、SC基板325は、得られた情報からホールコン出力BOX811の認証データのチェックを行う。さらに、SC基板325とCU制御部323との状態の確認後、CU3は、P台2との通信を開始する。なお、SC基板325からCU制御部323を経てホールコン出力BOX811へ通知される情報は、例えば固定鍵により暗号化されている。SC基板325は、得られた情報からホールコン出力BOX811の認証がNGであると判断した場合、表示器54で異常を報知する。もちろん、CU3は、ホールコン出力BOX811の認証がNGの場合、管理コンピュータ802などにエラー信号を出力してもよい。
ここで、CU3内およびホールコン出力BOX811へ通知される内容について説明する。図49は、カードユニット内およびホールコン出力BOXへ通知される内容を説明するための図である。図49(a)では、ホールコン出力BOX811へ出力される情報の内、SC基板325からCU制御部323へ通知される情報を図示している。図49(a)に示すように、認証データの有効期限が切れた場合、発射球数、総賞球球数、主制御状態および遊技情報についてはSC基板325からCU制御部323へ通知されない。しかし、ホールコン出力BOX811の接続がなしに変化しても、SC基板325からCU制御部323へ通知される情報には変化がない。なお、認証データの有効期限が切れた場合以外に、認証失敗の場合にも発射球数、総賞球球数、主制御状態および遊技情報についてはSC基板325からCU制御部323へ通知されない。また、図49(a)では、SC基板325からCU制御部323へ発射球数、総賞球球数、主制御状態および遊技情報の各種情報が通知されないため、これらの情報がCU3側で表示されない(下記のデータランプ側での表示制限と同じ)。設定変更および設定確認の情報は、認証データの有効期限が切れたか否かに関わらず、ホールコン出力BOX811の接続の有無に関わらず、SC基板325からCU制御部323へ通知される情報である。
図49(b)では、CU制御部323からホールコン出力BOX811へ通知される情報を図示している。図49(b)に示すように、認証データの有効期限が切れた場合、図49(a)と同じように、発射球数、総賞球球数、主制御状態および遊技情報についてはCU制御部323からホールコン出力BOX811へ通知されない。そのため、ホールコン出力BOX811に接続されたホールコン810では、発射球数、総賞球球数、主制御状態および遊技情報の情報について表示部での表示が制限される。また、ホールコン出力BOX811の接続がなしに変化すると、SC基板325からCU制御部323へ通知される情報には変化がなかったが、CU制御部323からホールコン出力BOX811へは通知されなくなる。なお、CU3は、ホールコン出力BOX811の認証ができない場合(NG)であっても、P台2との通信が可能であればP台2での遊技は可能である。また、CU3は、ホールコン出力BOX811の認証の有効期限が切れても、P台2との通信が可能であればP台2での遊技は可能である。さらに、ホールコン出力BOX811は、データランプ(呼び出しランプ)を接続することが可能であり、認証失敗により通知が制限されているときは、データランプの表示の更新が制限される。例えば、データランプ側では、スタート回数、大当り回数、大当り状態表示等の表示の更新が制限される。設定変更および設定確認の情報は、認証データの有効期限が切れたか否かに関わらず、CU制御部323からホールコン出力BOX811へ通知される情報である。
<SC基板とCU制御部との通信>
次に、CU3内に設けられたSC基板325とCU制御部323との間(図45参照)での通信について説明する。まず、SC基板325とCU制御部323との間で送受信されるコマンドについて説明する。図50は、SC基板325とCU制御部323との間で送受信されるコマンドの一覧を示す図である。
図50に示すように、SC基板325からCU制御部323に送信されるコマンドは、遊技機情報通知、計数通知、貸出受領結果応答がある。遊技機情報通知のコマンドは、SC基板325が遊技機情報および遊技機情報センタ800向けの情報をCU制御部323に通知するためのコマンドである。計数通知のコマンドは、SC基板325が計数情報をCU制御部323に通知するためのコマンドである。貸出受領結果応答のコマンドは、SC基板325が貸出情報の受領結果をCU制御部323に応答するためのコマンドである。
一方、CU制御部323からSC基板325に送信されるコマンドは、電文受領応答、貸出通知がある。電文受領応答のコマンドは、CU制御部323が遊技機情報または計数情報の受領をSC基板325に応答するためのコマンドである。貸出通知のコマンドは、CU制御部323が貸出情報および遊技機情報センタ800受信情報をSC基板325に通知するためのコマンドである。
<SC基板とCU制御部との通信のタイミング>
次に、SC基板325とCU制御部323との通信のタイミングについて説明する。図51は、SC基板325とCU制御部323との間で送受信される情報のタイミングを説明するためのシーケンスを示す図である。SC基板325からCU制御部323へ送信される情報のうち、遊技機情報通知は、図51で示すように300msごとに送信されている。CU制御部323は、遊技機情報通知を受信した場合、40ms以内に電文受領応答を通知する。
遊技機情報通知は、計数通知と共通の通信ポートにて通信を行う。そのため、遊技機情報通知を送信するタイミングに、計数通知を送信しようとした場合、通信ポート内で情報同士が輻輳し、データの衝突が発生して通信が正しく行われない可能性がある。そこで、SC基板325では、遊技機情報通知をCU制御部323へ300msごとに送信している場合に、情報伝送の最適化を図るため、遊技機情報通知を送信してから300msよりも短い100msに対応するタイミングで、計数通知をCU制御部323に送信する。
計数情報の送信は、遊技機情報通知を送信するタイミングから100ms以内に行われる場合に限られず、遊技機情報通知との輻輳が生じないタイミングであればよく、100ms経過後から次の遊技機情報通知が送信されるタイミングまでの間でもよい。
図51では、CU制御部323が、計数通知を受信した後、40ms以内に電文受領応答を通知し、電文受領応答を通知した後、70ms以内にSC基板325へ貸出通知を送信する。つまり、CU制御部323は、計数通知を受信した後、110ms以内にSC基板325へ貸出通知を送信する。SC基板325は、貸出通知を受信した場合、30ms以内に貸出受領結果応答を通知する。
図51では、技機情報通知を送信するタイミングを基準に、計数通知を送信するタイミングを決定し、計数通知を送信するタイミングを基準に貸出通知を受信するタイミングを決定するSC基板325とCU制御部323との通信の例を説明したが、SC基板325とCU制御部323との通信が、遊技機情報通知を送信するタイミングを基準に、計数通知および貸出通知を送受信するタイミングを決定するなど他のタイミングでもよい。
<ホールコン出力BOXからホールコンへ出力される情報>
次に、ホールコン出力BOX811からホールコン810へ出力される情報について詳しく説明する。図52は、ホールコン出力BOX811からホールコン810へ出力される情報を説明するためのブロック図である。図52では、遊技盤26(主制御基板16)から遊技枠5(枠制御基板17)に対してシリアル通信で遊技機情報(ホールコン・不正監視情報)が出力される。
遊技機情報には、情報をパルス信号として出力するパルス出力と、情報を状態信号として出力する状態出力とが含まれる。パルス出力には、図柄確定回数、始動口、外部端子板パルス出力信号1〜4が含まれる。たとえば、「図柄確定回数」では、図柄が停止した1回に対して1パルスの信号として出力する。状態信号には、大当り1、大当り2、外部端子板状態出力信号1〜4が含まれる。たとえば、「大当り1」では、全ての大当りのときに状態信号(ON信号)を出力する。
パルス出力および状態出力は、遊技枠5(枠制御基板17)からCU5を経てホールコン出力BOX811に出力される。ホールコン出力BOX811には、パルス出力を行うための15ポート(端子)と、状態出力を行うための13ポート(端子)とを有している。これらのポート(端子)からパルス出力および状態出力の情報が出力されることで、ホールコン出力BOX811からホールコン810へ遊技機情報が出力される。
まず、標準ポート(端子)から出力される信号について説明する。図53は、標準ポートのホールコン出力信号を説明するためのブロック図である。標準ポートには、第1端子から第20端子までが設けられている。第1端子は「発射数」に関する情報を、第2端子は「賞球」に関する情報を、第3端子は「図柄変動回数1」に関する情報を、および第4端子は「図柄変動回数2」に関する情報をそれぞれパルス信号として出力する。また、第5端子は「始動口1」に関する情報を、第6端子は「始動口2」に関する情報を、第7端子は「通過ゲート1」に関する情報を、および第8端子は「通過ゲート2」に関する情報をそれぞれパルス信号として出力する。たとえば、「発射数」では、発射球データの所定数(たとえば、10球)に対して1パルスの信号を第1端子から出力される。第9端子は「役物回数」に関する情報を、第10端子は「役物入賞個数」に関する情報を、および第11端子は「特定領域通過」に関する情報をそれぞれパルス信号として出力する。たとえば、「役物回数」では、役物連続作動装置の未作動時の大入賞口の開放1回に対して1パルスの信号を第9端子から出力される。
次に、第12端子は「大当り1」に関する情報を、第13端子は「大当り2」に関する情報を、第14端子は「大当り3」に関する情報を、および第15端子は「大当り+時短」に関する情報をそれぞれ状態信号として出力する。第16端子は「高確率中」に関する情報を、第17端子は「時短中」に関する情報を、第18端子は「扉開放」に関する情報を、第19端子は「不正」に関する情報を、および第20端子は「遊技機エラー」に関する情報をそれぞれ状態信号として出力する。たとえば、「高確率中」では、高確率中の時に状態信号(ON信号)を第16端子から出力される。また、設定変更モード時、設定確認モード時に不正な設定値が設定されている場合に状態信号(ON信号)を第20端子から出力される。
次に、拡張ポート(端子)から出力される信号について説明する。図54は、拡張ポートのホールコン出力信号を説明するためのブロック図である。拡張ポートは、拡張用に予め準備された外部出力端子であって、第21端子から第28端子までが設けられている。拡張ポートは、新規の遊技機の仕様によって追加された場合に当該端子を使用して必要な遊技機情報を外部に出力することができる。
第21端子は「外部端子板パルス出力信号端子1」に関する情報〜第24端子は「外部端子板パルス出力信号端子4」に関する情報をそれぞれパルス信号として出力する。たとえば、「外部端子板パルス出力信号端子1」では、遊技機の仕様によって新たに設定された情報に基づくパルス出力回数1回に対して1パルスの信号を第21端子から出力される。
第25端子は「設定変更」に関する情報、第26端子は「設定確認」に関する情報、第27端子は「外部端子板状態出力信号端子1」〜第28端子は「外部端子板状態出力信号端子2」に関する情報をそれぞれ状態信号として出力する。たとえば、「設定変更」では、不正検知状態1のBit0が「1」の時にONとなり、設定変更モード中にON状態の状態信号(ON信号)を第25端子から出力される。「設定確認」では、不正検知状態1のBit1が「1」の時にONとなり、設定確認モード中にON状態の状態信号(ON信号)を第26端子から出力される。「外部端子板状態出力信号端子1」では、遊技機の仕様によって新たに設定された情報に基づく外部端子状態信号1がON状態の時に状態信号(ON信号)を第25端子から出力される。
ホールコン出力BOX811では、外部への出力を図53および図54で示したように統一することで、カードユニットの仕様により遊技機情報の出力可否が異なり、遊技機情報の出力自体が無駄になることを防止している。
<P台のエラー及び不正検知後の動作>
次に、P台2のエラー及び不正検知後の動作について説明する。図55は、報知可能なエラー及び不正検知の種類を説明するための図である。図55には、28種類のエラーが記載されており、それぞれのエラーの「エラーコード」、「エラー名称」、「エラー及び不正検知内容」、「エラー及び不正検知後の動作」が記載されている。
例えば、番号3のエラーは、「エラーコード」が「F06」、「エラー名称」が「管理遊技機内通信異常」、「エラー検知内容」が「管理遊技機遊技盤と管理遊技枠間の通信無応答または未接続を検知した」、「エラー及び不正検知後の動作」が遊技枠5で異常を検知し、遊技枠5側の遊技球数表示器29および遊技盤26側の音声出力(第1音声出力手段)、LCD演出、電飾で報知を行い、ホールコンに対してエラー情報を出力する。
ここで、遊技枠5で報知する場合、遊技球数表示器29などの表示装置(例えば、可変表示装置278など)に「エラーコード」を表示して報知する以外に、枠制御基板17に設けた7セグメント式のLEDディスプレイに「エラーコード」を表示して報知を行ってもよい。また、「エラーコード」を表示するのではなく、遊技を停止させてエラーを報知しても、エラーの情報を外部に出力してもよい。
また例えば、番号23のエラーは、「エラーコード」が「F97」、「エラー名称」が「主制御基板起動異常」、「エラー検知内容」が「主制御基板が規定期間経過しても起動しないことを検知した」、「エラー及び不正検知後の動作」が遊技盤26で異常を検知し、遊技盤26側の音声出力、LCD演出、電飾で報知を行い、発射停止を停止し、ホールコンに対してエラー情報を出力する。
報知手段は、エラーの種類によって遊技盤において音声出力したり電飾を点灯させたりすることでエラーの報知を行ってもよい。また、報知手段は、エラーの種類によってホールコンに対してエラー情報出力、または不正情報出力を出力することでエラーを報知してもよい。
さらに例えば、番号27のエラーは、「エラーコード」が「F75」、「エラー名称」が「設定変更時エラー」、「エラー検知内容」が「設定値として不正な値が記憶されていることを検知した」、「エラー及び不正検知後の動作」が遊技盤26で異常を検知し、遊技盤26側の表示モニタ等でエラー報知を行い、ホールコンに対してエラー情報を出力する。また例えば、番号28のエラーは、「エラーコード」が「F76」、「エラー名称」が「設定確認時エラー」、「エラー検知内容」が「設定値として不正な値が記憶されていることを検知した」、「エラー及び不正検知後の動作」が遊技盤26で異常を検知し、遊技盤26側の表示モニタ等でエラー報知を行い、ホールコンに対してエラー情報を出力する。
次に、図23に示した複数のエラーが実行される場合についてさらに詳しく説明する。遊技枠5と遊技盤26とは、シリアル通信を行っているため、主制御基板16側で検知したエラー及び不正検知は、当該シリアル通信を介して枠制御基板17に通知される。そのため、枠制御基板17は、主制御基板16側で検知したエラー及び不正検知を把握することができる。例えば、主制御基板16側で管理遊技機内通信異常(エラーコード=F06)を検知し、枠制御基板17側で遊技球循環装置異常(エラーコード=F17)を検知した場合、枠制御基板17は、シリアル通信を介して主制御基板16側でのエラー検知を把握することができる。
なお、主制御基板16は、図32で示した遊技機情報通知のコマンドに含まれる「遊技機エラー状態」の情報で、枠制御基板17に対してエラー情報を通知している。「遊技機エラー状態」は、Bit0〜Bit5にエラーコードの情報を、Bit6にエラーを検知したのが枠制御基板17(”0”)か主制御基板16(”1”)かの情報を、Bit7にエラー情報の出力先の情報をそれぞれ含んでいる。「遊技機エラー状態」のBit7が”0”の場合、枠制御基板17側でエラー報知(発報)のみを行う。また、「遊技機エラー状態」のBit7が”1”の場合、枠制御基板17側でのエラー報知(発報)に加え、ホールコンへのエラー情報の出力(HC出力)を行う。
つまり、主制御基板16から枠制御基板17にエラー情報が通知されると、枠制御基板17は、図10に示した遊技機情報に係る信号(例えば、遊技機エラー状態)に当該エラー情報を含めてCU3に送信する。CU3は、遊技機情報に係る信号に含まれるエラー情報を、ホールコン出力BOXを介してホールコンに出力する。
そのため、枠制御基板17では、主制御基板16側の音声出力(例えば、遊技盤側スピーカ)で行われる管理遊技機内通信異常のエラー報知と、枠制御基板17側の音声出力(遊技枠側スピーカ)で行われる遊技球循環装置異常のエラー報知とが重ならないように、遊技球循環装置異常のエラー報知を制限するようにエラーの優先度が定められている。つまり、枠制御基板17は、遊技盤側スピーカからのエラー報知の方が、優先度が高く、当該エラー報知が行われている間、遊技枠側スピーカからのエラー報知が制限される。
枠制御基板17は、主制御基板16側のエラー(所定事象)と異なるエラー(特定事象)の発生を検知可能であり、エラーの報知(所定報知)が主制御基板16側の音声出力(第1音声出力手段)にて行われていないときに、枠制御基板17によってエラー(特定事象)が検知されたことに基づくエラーの報知(特定報知)が枠制御基板17側の音声出力(第2音声出力手段)にて行われ、エラーの報知(所定報知)が主制御基板16側の音声出力にて行われているときに、エラーの報知(特定報知)が枠制御基板17側の音声出力にて行なわれない。
例えば、枠制御基板17側で遊技球循環装置異常(エラーコード=F17)を検知した場合、主制御基板16側でエラーの報知が行われていないときに、遊技球循環装置異常の報知が行われ、主制御基板16側でエラーの報知が行われているときに、遊技球循環装置異常の報知が行われない。このように、報知するエラーの優先度を定めることで、あるメーカの遊技盤26を遊技枠5に搭載したときであっても、別のメーカの遊技盤26を遊技枠5に搭載したときであっても統一したエラー報知を行うことができる。
また、主制御基板16側で設定変更時エラー(エラーコード=F75)を検知した場合、主制御基板16側でエラーの報知を行うが、枠制御基板17側ではエラーの報知を行わず枠制御基板17は、CU3を介してエラー情報を、ホールコン出力BOXを介してホールコンに出力する。一方、主制御基板16側で設定変更時エラー(エラーコード=F75)を検知中に、枠制御基板17側で遊技球循環装置異常が発生した場合、枠制御基板17は、設定変更時エラー(特別事象)と異なる遊技球循環装置異常(特定事象)の発生を検知可能であり、枠制御基板17側で主制御基板16側のエラーを報知していないので、枠制御基板17側で遊技球循環装置異常(エラーコード=F17)の報知を行うことが可能である。なお、主制御基板16側で設定変更モードの設定値を表示中であっても、同様に枠制御基板17側で遊技球循環装置異常(エラーコード=F17)の報知を行うことが可能である。
<実施形態の構成>
(1) 遊技球が封入された封入式遊技機では、特許文献1(特開2012−170533号公報)に開示されているように発射制御を行う枠制御基板から表示器用演出制御基板へ、表示器制御コマンドが送信される。表示器用制御コマンドには、遊技機情報コマンドとカードユニット操作コマンドとテストコマンドとを含んでいる。遊技機情報コマンドには、大当り発生回数や確変回数などの当該遊技機による遊技状態を示すコマンドがあり、カードユニット操作コマンドには、カードユニットを遊技者が操作したことによるコマンドがある。
また、設定変更を行うことが可能な遊技機として、特許文献2(特開2010−200902号公報)に開示がある。当該遊技機では、変動停止時、または変動開始時に変更前後の設定値の種類に応じて選択されるキャラクタ画像を表示することにより設定変更の示唆演出を行っている。
特許文献1の遊技機では、発射制御を行う枠制御基板から大当り発生回数や確変回数などの当該遊技機による遊技状態などのコマンドを表示器用演出制御基板に送信しているが、設定変更についての通知は行っていない。また、特許文献2の遊技機では、キャラクタ画像を表示することで設定変更の示唆演出を行っているが、遊技機が設定変更モードで制御されていることを外部に対して適切に通知していない。
本発明は、係る実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、設定変更の機能が付加された遊技機において、遊技機が設定変更モードで制御されていることを外部に対して適切に通知することができる遊技機および遊技枠を提供することである。
(1−1) 遊技の進行を制御する第1制御手段(例えば、主制御基板16)を備える遊技盤(例えば、遊技盤26)と、
前記第1制御手段と通信可能であり、遊技価値に関する情報を管理する第2制御手段(例えば、枠制御基板17)を備える遊技枠(例えば、遊技枠5)とを含む遊技機(例えば、P台2、スロットマシン)であって、
前記第1制御手段は、遊技者にとっての有利度合いが異なる複数の設定値のいずれかに設定可能な設定変更許可状態(例えば、設定変更モード)に制御可能であり、当該設定変更許可状態に対応する制御を行っている場合に、前記設定変更許可状態に制御されていることを示す特定情報(例えば、設定変更モードの情報を含む遊技機情報)を前記第2制御手段へ送信可能であり、
前記第2制御手段は、前記第1制御手段からの前記特定情報に基づいて、当該特定情報に対応する情報を前記遊技機の外部へ送信可能である(例えば、CU3に対して設定変更モードの情報を含む遊技機情報を通知、ホールコン出力BOXへの出力(図54))。
このような構成によれば、設定変更の機能が付加された遊技機において、遊技機が設定変更モードで制御されていることを外部に対して適切に通知することができる。
(1−2) 遊技の進行を制御する第1制御手段(例えば、主制御基板16)を備える遊技盤(例えば、遊技盤26)と通信可能であり、遊技価値に関する情報を管理する第2制御手段(例えば、枠制御基板17)を備える遊技枠(例えば、遊技枠5)であって、
前記第2制御手段は、
遊技者にとっての有利度合いが異なる複数の設定値のいずれかに設定可能な設定変更許可状態(例えば、設定変更モード)に制御可能な前記第1制御手段において、当該設定変更許可状態に対応する制御を行っている場合に、前記設定変更許可状態に制御されていることを示す特定情報(例えば、設定変更モードの情報を含む遊技機情報)を前記第1制御手段から受信したことに基づいて、当該特定情報に対応する情報を前記遊技枠の外部へ送信可能である(例えば、CU3に対して設定変更モードの情報を含む遊技機情報を通知、ホールコン出力BOXへの出力(図54))。
このような構成によれば、設定変更の機能が付加された遊技機において、遊技機が設定変更モードで制御されていることを外部に対して適切に通知することができる。
(1−3) 上記(1−1)の遊技機において、
前記遊技盤は、前記第1制御手段からの情報に基づいて演出を実行可能な第1演出制御手段(例えば、表示モニタ)をさらに備え、
前記遊技枠は、前記第2制御手段からの情報に基づいて演出を実行可能な第2演出制御手段(例えば、遊技球数表示器29、スピーカ270)をさらに備え、
前記第1演出制御手段は、前記第1制御手段で前記設定変更許可状態に対応する制御を行っている場合に、当該設定変更許可状態に制御されている旨の報知を実行可能であり(例えば、表示モニタに設定値を表示する)、
前記第2制御手段は、前記特定情報を前記第1制御手段から受信した場合に、前記第2演出制御手段に対して情報を出力することなく、当該特定情報に対応する情報を前記遊技機の外部へ送信可能である(例えば、枠制御基板17に対して送信された設定変更モードの情報は、枠制御基板17では報知されずに、P台2に接続されたCU3、ホールコン出力BOXを介して、設定変更モードに制御されていることを示すセキュリティ信号としてホールコンや遊技場の管理コンピュータ等の管理装置に対して出力される)。
このような構成によれば、設定変更の機能が付加された遊技機において、設定変更に関して重複した報知を回避することができる。
(1−4) 上記(1−3)の遊技機において、
前記遊技枠は、音声出力手段(例えば、スピーカ270)をさらに備え、
前記第2制御手段は、前記遊技枠で発生する特定事象(例えば、遊技球循環装置異常(エラーコード=F17))を検知可能であり、
前記音声出力手段は、前記第2制御手段において前記特定事象の発生を検知した場合に、当該特定事象の発生に関する情報の報知を実行可能である(例えば、枠制御基板17側で遊技球循環装置異常(エラーコード=F17)の報知を行う)。
このような構成によれば、設定変更の機能が付加された遊技機において、特定事象の発生を適切に外部に報知することができる。
(1−5) 上記(1−1)、(1−3)−(1−4)の遊技機において、
前記第1制御手段は、遊技者にとっての有利度合いが異なる複数の設定値のいずれかに設定されているのかを確認可能な設定確認許可状態(例えば、設定確認モード)に制御可能であり、当該設定確認許可状態に対応する制御を行っている場合に、前記設定確認許可状態に制御されていることを示す所定情報(例えば、設定変更モードの情報を含む遊技機情報)を前記第2制御手段へ送信可能で、
前記第2制御手段は、前記所定情報を受信したことに基づいて、当該所定情報に対応する情報を前記遊技機の外部へ送信可能である(例えば、CU3に対して設定確認モードの情報を含む遊技機情報を通知、ホールコン出力BOXへの出力(図54))。
このような構成によれば、設定変更の機能が付加された遊技機において、遊技機が設定確認モードで制御されていることを外部に対して適切に通知することができる。
(1−6) 上記(1−5)の遊技機において、
前記第1制御手段は、電源投入後から所定期間毎に遊技情報を前記第2制御手段に送信可能であり、前記設定変更許可状態または前記設定確認許可状態に制御されている場合に、遊技機停止状態となり前記遊技情報の送信を行わない(例えば、主制御基板16は、設定変更モードまたは設定確認モードの制御が開始された場合、遊技を停止して、所定期間(例えば108ms)毎に枠制御基板17に送信している遊技機情報を非通知とする。(図28))。
このような構成によれば、設定変更の機能が付加された遊技機において、設定値が変更され得る状況での遊技が禁止されるため適切な制御を実現できる。
(1−7) 上記(1−6)の遊技機において、
前記第1制御手段は、前記設定変更許可状態または前記設定確認許可状態の制御の開始に対応して前記設定変更許可状態に制御されていることを示す前記特定情報または前記設定確認許可状態に制御されていることを示す前記所定情報を前記第2制御手段に送信し、
前記第2制御手段は、電源投入後から前記所定期間毎に遊技情報を前記第1制御手段から受信可能であり、電源投入後から特定期間まで前記第1制御手段との間で通信異常の判定を行わず、電源投入後から前記特定期間経過後に前記第1制御手段との間で通信異常の判定を行い、通信異常と判定した場合、通信異常である旨の報知を実行可能である(例えば、枠制御基板17は、電源投入後から特定期間(例えば、3分)までの間、主制御基板16との間で通信異常の判定する処理を行わず、起動後に遊技機設置情報を受信した後から通信異常を判定する処理が可能となる。(図28))。
このような構成によれば、設定変更の機能が付加された遊技機において、通信異常判定のタイミングについて最適化を図ることができる。
(2) 遊技球が封入された封入式遊技機では、特許文献1(特開2018−51022号公報)に開示されているように遊技性能情報に関する演算を行い、演算を行った遊技性能情報に関する情報を語彙部に出力することが可能である。
しかし、特許文献1の遊技機では、演算内容が異なる複数種類のパラメータを含む遊技性能を演算処理する場合、当該演算処理が集中すると演算処理の負担が大きくなり、他の処理に影響を与える虞があった。
本発明は、係る実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、演算内容が異なる複数種類のパラメータを含む遊技性能を演算処理する場合に、適切に処理することが可能な遊技機および遊技枠を提供することである。
(2−1) 遊技用装置と通信可能な遊技機(例えば、P台2、スロットマシン)であって、
所定処理(例えば、メインループ処理)を繰返し実行可能な制御手段(例えば、枠制御基板17)を備え、
前記所定処理は、
前記遊技用装置との通信を行うための通信処理(例えば、SC基板通信処理)と、
遊技価値の付与に対応した遊技性能に関する演算を行うための所定演算処理(例えば、性能情報計算処理)とを含み、
前記所定演算処理では、演算内容が異なる複数種類のパラメータ(例えば、出玉率、分間獲得遊技球数(ベース)、役物比率、連続役物比率)を含む遊技性能を演算可能であり、
前記通信処理では、前記遊技性能に関する情報を所定期間(例えば、180s)毎に出力可能であり、
前記制御手段は、
前記所定期間内に前記所定処理を複数回実行可能であり、
前記所定期間における所定回の前記所定処理では、前記遊技性能に含まれる前記複数種類のパラメータのうち所定種類のパラメータについて演算を行い(例えば、1回目のメインループ処理で、出玉率のみが性能情報計算処理で計算される。)、
前記所定期間における前記所定回の後の特定回の前記所定処理では、前記遊技性能に含まれる前記複数種類のパラメータのうち前記所定種類のパラメータとは異なる特定種類のパラメータについて演算を行う(例えば、2回目のメインループ処理で、分間獲得遊技球数(ベース)のみが性能情報計算処理で計算される。)。
このような構成によれば、所定演算処理での演算対象のパラメータの種類を異ならせることにより1回の所定処理に要する処理負担を軽減することができる。
(2−2) 遊技用装置と通信可能な遊技機の遊技枠(例えば、遊技枠5)であって、
所定処理(例えば、メインループ処理)を繰返し実行可能な制御手段(例えば、枠制御基板17)を備え、
前記所定処理は、
前記遊技用装置との通信を行うための通信処理(例えば、SC基板通信処理)と、
遊技価値の付与に対応した遊技性能に関する演算を行うための所定演算処理(例えば、性能情報計算処理)とを含み、
前記所定演算処理では、演算内容が異なる複数種類のパラメータ(例えば、出玉率、分間獲得遊技球数(ベース)、役物比率、連続役物比率)を含む遊技性能を演算可能であり、
前記通信処理では、前記遊技性能に関する情報を所定期間(例えば、180s)毎に出力可能であり、
前記制御手段は、
前記所定期間内に前記所定処理を複数回実行可能であり、
前記所定期間における所定回の前記所定処理では、前記遊技性能に含まれる前記複数種類のパラメータのうち所定種類のパラメータについて演算を行い(例えば、1回目のメインループ処理で、出玉率のみが性能情報計算処理で計算される。)、
前記所定期間における前記所定回の後の特定回の前記所定処理では、前記遊技性能に含まれる前記複数種類のパラメータのうち前記所定種類のパラメータとは異なる特定種類のパラメータについて演算を行う(例えば、2回目のメインループ処理で、分間獲得遊技球数(ベース)のみが性能情報計算処理で計算される。)。
このような構成によれば、所定演算処理での演算対象のパラメータの種類を異ならせることにより1回の所定処理に要する処理負担を軽減することができる。
(2−3) 上記(2−1)の遊技機において、
前記所定処理には、特定演算処理(例えば、性能情報蓄積処理)を含み、
前記特定演算処理では、前記所定種類のパラメータおよび前記特定種類のパラメータとは異なる特別種類に属する複数のパラメータ(例えば、総発射遊技球数、総獲得遊技球数、役物連続作動装置の作動回数、最大差玉数(MY))に関する演算を行い、
前記所定処理の各回において前記特定演算処理を行い、当該特定演算処理で前記特別種類に属する複数のパラメータの演算を行う(例えば、メインループ処理の各回において演算を行う)。
このような構成によれば、各種パラメータについて、処理の負担度合いに応じて異なる演算処理が用いられるため、処理の更なる最適化を図ることができる。
(2−4) 上記(2−1)、(2−3)の遊技機において、
前記通信処理では、遊技情報(例えば、ホールコン・不正監視情報など)と、設置情報(例えば、遊技機設置情報など)と、遊技性能情報(例えば、遊技機性能情報など)とを含む複数種類の情報を前記遊技用装置に送信可能であり、情報の種類によって送信タイミングが異なる(例えば、図20に示す処理にもとづいて、いずれか1つの情報に決定して送信する)。
このような構成によれば、遊技機から外部に送信する情報伝送の最適化を図ることができ、情報の輻輳を回避することができる。
(2−5) 上記(2−1)、(2−3)−(2−4)の遊技機において、
前記制御手段での前記所定処理を実行するためのプログラムが予め記憶された記憶手段(例えば、プログラムメモリ)をさらに備え、
前記記憶手段は、
前記通信処理を少なくとも実行するためのプログラムが予め記憶された第1領域(例えば、領域内プログラム)と、前記所定演算処理を少なくとも実行するためのプログラムが予め記憶され第2領域(例えば、領域外プログラム)とを有する。
このような構成によれば、第1領域と第2領域とで記憶されるプログラムを分けたため、遊技枠の仕様によらず共通の第1領域のプログラムを使用できるので、遊技機の開発効率が向上する。
(2−6) 上記(2−5)の遊技機において、
前記制御手段で実行される処理には、繰り返し行う所定処理と、前記所定処理とは異なる割込み処理(例えば、タイマ割込み処理)とがあり、
前記割込み処理には、割込み周期が異なる複数種類の処理が実行可能であり、
各割込み周期では、前記割込み処理のうち前記第1領域にプログラムが予め記憶された処理(例えば、ポート入力処理など(図41))を実行した後に、前記割込み処理のうち前記第2領域にプログラムが予め記憶された処理(例えば、球磨き機構制御タイマ減算処理など(図41))を実行する。
このような構成によれば、割込み周期によらずに処理手順が定められている点で、処理の最適化を図ることができる。
(2−7) 上記(2−5)、(2−6)の遊技機において、
前記記憶手段では、前記遊技機の種類によらず前記第1領域に予め記憶されたプログラムが共通(例えば、枠共通プログラム領域に格納されているプログラム)で、前記遊技機の種類によって前記第2領域に予め記憶されたプログラムが異なる(例えば、非共通プログラム領域に格納されているプログラム)。
このような構成によれば、共通のプログラムと異なるプログラムとで分けたため、遊技枠の仕様によらず共通のプログラムを使用できるので、遊技機の開発効率が向上する。
(3) 遊技球が封入された封入式遊技機では、特許文献1(特開2018−51022号公報)に開示されているように遊技性能情報に関する演算を行い、演算を行った遊技性能情報に関する情報を語彙部に出力することが可能である。
しかし、特許文献1のように封入式遊技機では、枠制御として通信制御処理や遊技媒体循環処理などの性質の異なる複数種類の処理を行う必要がある。また遊技媒体の循環経路等の仕様が異なる遊技枠が複数存在していることから、遊技枠の仕様に合わせて遊技媒体循環処理用のプログラムも遊技枠によって異なることになる。そのため、遊技枠の仕様に合わせてプログラムを作成すると、遊技機の開発効率が低下する虞があった。
本発明は、係る実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、遊技枠の仕様に合わせてプログラムを含むが、遊技機の開発効率を低下させない遊技機および遊技枠を提供することである。
(3−1) 遊技用装置(例えば、CU3)と通信可能な遊技機(例えば、P台2、スロットマシン)であって、
処理を実行可能な制御手段(例えば、枠制御基板17)と、
前記制御手段での処理を実行するためのプログラムが予め記憶された記憶手段(例えば、プログラムメモリ)とを備え、
前記制御手段で実行される処理には、
前記遊技用装置との通信を行うための通信処理(例えば、遊技球等貸出機能(専用PIF))と、
遊技の進行に関する情報を管理するための遊技情報管理処理(例えば、メイン制御処理)と、
遊技価値の付与に対応した遊技性能に関する演算を行うための所定演算処理(例えば、性能表示機能)と、
遊技媒体の循環を行うための遊技媒体循環処理(例えば、遊技球循環機能)と、があり、
前記記憶手段は、
前記通信処理および前記遊技情報管理処理を少なくとも実行するためのプログラムが予め記憶された第1領域(例えば、領域内プログラム)と、前記所定演算処理および前記遊技媒体循環処理を少なくとも実行するためのプログラムが予め記憶され第2領域(例えば、領域外プログラム)とを有する。
このような構成によれば、第1領域と第2領域とで記憶されるプログラムを分けたため、遊技枠の仕様によらず共通の第1領域のプログラムを使用できるので、遊技機の開発効率が向上する。
(3−2) 遊技用装置(例えば、CU3)と通信可能な遊技機(例えば、P台2、スロットマシン)の遊技枠(例えば、遊技枠5)であって、
処理を実行可能な制御手段(例えば、枠制御基板17)と、
前記制御手段で実行される処理を実行するためのプログラムが予め記憶された記憶手段(例えば、プログラムメモリ)とを備え、
前記制御手段で実行される処理には、
前記遊技用装置との通信を行うための通信処理(例えば、遊技球等貸出機能(専用PIF))と、
遊技の進行に関する情報を管理するための遊技情報管理処理(例えば、メイン制御処理)と、
遊技価値の付与に対応した遊技性能に関する演算を行うための所定演算処理(例えば、性能表示機能)と、
遊技媒体の循環を行うための遊技媒体循環処理(例えば、遊技球循環機能)と、があり、
前記記憶手段は、
前記通信処理および前記遊技情報管理処理を少なくとも実行するためのプログラムが予め記憶された第1領域(例えば、領域内プログラム)と、前記所定演算処理および前記遊技媒体循環処理を少なくとも実行するためのプログラムが予め記憶された第2領域(例えば、領域外プログラム)とを有する。
このような構成によれば、第1領域と第2領域とで記憶されるプログラムを分けたため、遊技枠の仕様によらず共通の第1領域のプログラムを使用できるので、遊技機の開発効率が向上する。
(3−3) 上記(3−1)の遊技機において、
前記制御手段で実行される処理には、繰り返し行う所定処理と、前記所定処理とは異なる割込み処理(例えば、タイマ割込み処理)とがあり、
前記割込み処理には、割込み周期が異なる複数種類の処理が実行可能であり、
各割込み周期では、前記割込み処理のうち前記第1領域にプログラムが予め記憶された処理(例えば、ポート入力処理など(図41))を実行した後に、前記割込み処理のうち前記第2領域にプログラムが予め記憶された処理(例えば、球磨き機構制御タイマ減算処理など(図41))を実行する。
このような構成によれば、割込み周期によらずに処理手順が定められている点で、処理の最適化を図ることができる。
(3−4) 上記(3−1)、(3−3)の遊技機において、
前記記憶手段では、前記遊技機の種類によらず前記第1領域に予め記憶されたプログラムが共通(例えば、枠共通プログラム領域に格納されているプログラム)で、前記遊技機の種類によって前記第2領域に予め記憶されたプログラムが異なる(例えば、非共通プログラム領域に格納されているプログラム)。
このような構成によれば、共通のプログラムと異なるプログラムとで分けたため、遊技枠の仕様によらず共通のプログラムを使用できるので、遊技機の開発効率が向上する。
(3−5) 上記(3−1)、(3−3)−(3−4)の遊技機において、
前記制御手段が所定処理(例えば、メインループ処理)を繰返し実行可能であり、
前記所定処理は、
前記第1領域に予め記憶された前記通信処理(例えば、SC基板通信処理)と、
前記第2領域に予め記憶された前記所定演算処理(例えば、性能情報計算処理)とを含み、
前記所定演算処理では、演算内容が異なる複数種類のパラメータ(例えば、出玉率、分間獲得遊技球数(ベース)、役物比率、連続役物比率)を含む遊技性能を演算可能であり、
前記通信処理では、前記遊技性能に関する情報を所定期間(例えば、180s)毎に出力可能であり、
前記制御手段は、
前記所定期間内に前記所定処理を複数回実行可能であり、
前記所定期間における所定回の前記所定処理では、前記遊技性能に含まれる前記複数種類のパラメータのうち所定種類のパラメータについて演算を行い(例えば、1回目のメインループ処理で、出玉率のみが性能情報計算処理で計算される。)、
前記所定期間における前記所定回の後の特定回の前記所定処理では、前記遊技性能に含まれる前記複数種類のパラメータのうち前記所定種類のパラメータとは異なる特定種類のパラメータについて演算を行う(例えば、2回目のメインループ処理で、分間獲得遊技球数(ベース)のみが性能情報計算処理で計算される。)。
このような構成によれば、所定演算処理での演算対象のパラメータの種類を異ならせることにより1回の所定処理に要する処理負担を軽減することができる。
(3−6) 上記(3−5)の遊技機において、
前記所定処理には、特定演算処理(例えば、性能情報蓄積処理)を含み、
前記特定演算処理では、前記所定種類のパラメータおよび前記特定種類のパラメータとは異なる特別種類に属する複数のパラメータ(例えば、総発射遊技球数、総獲得遊技球数、役物連続作動装置の作動回数、最大差玉数(MY))に関する演算を行い、
前記所定処理の各回において前記特定演算処理を行い、当該特定演算処理で前記特別種類に属する複数のパラメータの演算を行う(例えば、メインループ処理の各回において演算を行う)。
このような構成によれば、各種パラメータについて、処理の負担度合いに応じて異なる演算処理が用いられるため、処理の更なる最適化を図ることができる。
(3−7) 上記(3−5)、(3−6)の遊技機において、
前記通信処理では、遊技情報(例えば、ホールコン・不正監視情報など)と、設置情報(例えば、遊技機設置情報など)と、遊技性能情報(例えば、遊技機性能情報など)とを含む複数種類の情報を前記遊技用装置に送信可能であり、情報の種類によって送信タイミングが異なる(例えば、図20に示す処理にもとづいて、いずれか1つの情報に決定して送信する)。
このような構成によれば、遊技機から外部に送信する情報伝送の最適化を図ることができ、情報の輻輳を回避することができる。
<変形例>
(1) P台2は、パチンコ玉が封入された封入循環式パチンコ遊技機であるとして上述の実施の形態を説明したが、メダルが封入された封入循環式のスロットマシンや、メダルレスのスロットマシンであるとして上述の実施の形態に対して同様に適用してもよい。なお、P台2は、ユニットであるCU3との通信を枠制御基板17で行うと説明したが、スロットマシンでは、枠制御基板に代えて通信基板を設け、当該通信基板を介してユニットと通信を行う。
(2) 枠制御基板17に設けられた役物比率/連続役物比率を表示させるための操作スイッチが操作されることで、性能表示モニタ40に役物比率/連続役物比率が表示されるようにしてもよい。また、枠制御基板17に設けられた役物比率を表示させるための操作スイッチ(たとえば、エラー解除スイッチ、RAMクリアスイッチ)が操作されることで、役物比率が表示され、枠制御基板17に設けられた連続役物比率を表示させるための操作スイッチ(たとえば、球抜きスイッチ、遊技球クリアスイッチ)が操作されることで、連続役物比率が表示されるようにしてもよい。このときに、遊技枠5が開放されていることが、表示の条件として加えられてもよい。
(3) 前述した実施の形態および変形例においては、枠制御部171によって算出された付与された遊技価値(例えば、賞球など)に関する性能情報、ベース、役物比率、連続役物比率などの所定情報は、遊技機または遊技用装置で特定され、送信されるようにした。しかし、これに限定されず、上述の所定情報が、遊技場の内部のサーバ(ホールコン810など)または外部のサーバ(遊技機情報センタ800など)などの管理装置で特定されるようにしてもよい。
(4) 前述した実施の形態においては、ベース、役物比率および連続役物比率が異常であることは、枠制御基板17の7セグメント式のLEDディスプレイである性能表示モニタ40(図2,図31参照)の表示部に表示することで報知されるようにした。この報知が特定操作に応じて行なわれるようにしてもよい。また、ベース、役物比率または連続役物比率の値が枠制御基板17の表示部に表示されるようにしてもよい。また、枠制御基板17の表示部のような遊技者が通常見ることができない表示部とは異なる遊技者が見ることができる表示部、たとえば、表示器54に表示されるようにしてもよい。この場合、表示器54のタッチパネルでの特定操作に応じて表示されるようにしてもよい。また、特定操作が無くても常に表示されるようにしてもよい。また、ベース、役物比率および連続役物比率が異常であること、ならびに、ベース、役物比率および連続役物比率のうちの少なくともいずれか1つまたは複数の情報が表示されるようにしてもよい。また、これらの情報のいずれか1つまたは複数の情報を示唆する情報(たとえば、赤いアイコンを表示する、背景を赤くする)または関連する情報(たとえば、ベース、役物比率または連続役物比率の棒グラフや折線グラフなどのグラフ表示)が表示されるようにしてもよい。
(5) 前述した実施の形態において、認証データは、暗号元のデータとして現在の日付(〇月〇日)の情報と、SC管理番号の情報とを含む可変値であると説明した。しかし、これに限定されず、認証データは、暗号元のデータとして現在の日付(〇月〇日)の情報と、現在の時間の情報と、SC管理番号の情報とを含む可変値であっても、固定値であってもよい。認証データを、暗号元のデータとして現在の日付(〇月〇日)の情報と、現在の時間の情報と、SC管理番号の情報とを含む可変値とすることでセキュリティ性が向上する。また、認証データに現在の時間の情報を含めることで一定時刻ごとの定期認証が可能となる。
(6) 前述した実施の形態において、認証データによるホールコン出力BOX811の認証は電源ON時であると説明した。しかし、これに限定されず、認証データによるホールコン出力BOX811の認証を電源ON時以外に定期的に認証できるようにしてもよい。時間ごとに認証を行うことで、なりすましやコピー等が不可能となりセキュリティ性が向上する。
(7) 前述した実施の形態において、CU3でホールコン出力BOX811の接続状態を監視しているが、未接続や未認証が検知された場合、CU3からカード会社データセンタ801にアラームを通知し、ホール店員に連絡してもよい。また、CU3でホールコン出力BOX811の接続状態を監視して未接続や未認証が検知された場合、CU3でエラー表示してホール店員に連絡してもよい。
(8) 前述した実施の形態において、認証データの有効期限が切れた場合、発射球数、総賞球球数、主制御状態および遊技情報についてはSC基板325からCU制御部323へ通知されないと説明した。しかし、これに限定されず、例えば、認証データの有効期限が切れた場合、遊技球数や計数球数など他の情報もSC基板325からCU制御部323へ通知されないようにしてもよい。
(9) 前述した実施の形態において、設定値に関する情報は、主制御基板16から枠制御基板17に送信しないと説明したが、主制御基板16から枠制御基板17に送信する構成であってもよい。さらに、設定値に関する情報は、枠制御基板17から外部に送信する構成であってもよい。
(10) 設定変更は、遊技店店員のうち店舗責任者等の設定変更権限が予め与えられた店員が特定の遊技機に対して営業計画に対応して行う作業である。そのため、当該作業を設定変更権限のない遊技店店員が行うことはない。現行の遊技機では、設定変更モードに制御されるとセキュリティ信号をホールコンに出力することで設定変更モードに制御されていることを報知していた。しかし、セキュリティ信号は、設定変更モードに制御されるとき以外に、エラーが発生しているときも出力される。そのため、当該セキュリティ信号のみでは、設定変更モードに制御されているのか、エラーが発生しているのかを区別できず、設定変更権限のない遊技店店員が不正に設定変更を行ったのか否かを正確に検知することが困難であった。
前述した実施の形態では、図54などで示したように、他のエラーとは区別可能に設定変更モードに制御されていることを外部(例えば、CU3、ホールコン)へ通知することが可能となるので、CU3やホールコンの受信履歴を確認することで、営業計画に反して設定変更権限のない遊技店店員が不正に設定変更を行った形跡を確認することができる。
また、設定変更モードに制御されていることを示す情報(特定情報)を、店内の監視カメラと連動させることによって、設定変更の作業を行った人物を特定可能となる。具体的に、設定変更モードまたは設定確認モードに対応する信号(特定情報または所定情報)を店舗内の管理装置(ホールコン)が受信したことに応じて、対象の遊技機を特定し、該遊技機とその操作者を店舗内の防犯カメラ(監視カメラ)で撮影するようにしてもよい。このように、設定変更モードに制御されていることを示す情報(特定情報)を他の情報と区別して外部に出力できるようにすることで、不正な設定変更作業を検知可能となり、対象の遊技機の設定値を営業計画に合致した設定値に再設定することにより、営業計画に反した状態の遊技機の稼動を回避できる、遊技店の損害の発生を回避できる。なお、設定確認モードに制御されていることを示す情報(所定情報)を他の情報と区別して外部に出力できるようにすること、設定値を知る権限のない遊技店店員が不正に設定値の確認を行った形跡を確認することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
2 パチンコ遊技機、3 カードユニット、16 主制御基板、17 枠制御基板、26 遊技盤、29 遊技球数表示器、171 枠制御部、309 カード挿入/排出口、319 返却ボタン、320 IR受光ユニット、321 球貸ボタン、323 CU制御部。

Claims (2)

  1. 遊技用装置と通信可能な遊技機であって、
    処理を実行可能な制御手段と、
    前記制御手段での処理を実行するためのプログラムが予め記憶された記憶手段とを備え、
    前記制御手段で実行される処理には、
    前記遊技用装置との通信を行うための通信処理と、
    遊技の進行に関する情報を管理するための遊技情報管理処理と、
    遊技価値の付与に対応した遊技性能に関する演算を行うための所定演算処理と、
    遊技媒体の循環を行うための遊技媒体循環処理と、があり、
    前記記憶手段は、
    前記通信処理および前記遊技情報管理処理を少なくとも実行するためのプログラムが予め記憶された第1領域と、前記所定演算処理および前記遊技媒体循環処理を少なくとも実行するためのプログラムが予め記憶され第2領域とを有する、遊技機。
  2. 遊技用装置と通信可能な遊技機の遊技枠であって、
    処理を実行可能な制御手段と、
    前記制御手段で実行される処理を実行するためのプログラムが予め記憶された記憶手段とを備え、
    前記制御手段で実行される処理には、
    前記遊技用装置との通信を行うための通信処理と、
    遊技の進行に関する情報を管理するための遊技情報管理処理と、
    遊技価値の付与に対応した遊技性能に関する演算を行うための所定演算処理と、
    遊技媒体の循環を行うための遊技媒体循環処理と、があり、
    前記記憶手段は、
    前記通信処理および前記遊技情報管理処理を少なくとも実行するためのプログラムが予め記憶された第1領域と、前記所定演算処理および前記遊技媒体循環処理を少なくとも実行するためのプログラムが予め記憶された第2領域とを有する、遊技枠。
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