JP2020176595A - エンジンの制御方法およびエンジンの制御装置 - Google Patents

エンジンの制御方法およびエンジンの制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】より確実に熱効率に優れた部分圧縮着火燃焼を温度条件の変動によらずに実行させる。【解決手段】部分圧縮着火燃焼が実行させるエンジンにおいて、圧縮行程後半以降で且つ点火が行われる所定のクランク時期よりも前のタイミングにおける気筒2内の温度である点火前筒内温度を推定する筒内温度推定工程と、前記所定のクランク時期から、1燃焼サイクル中に前記気筒2内に供給される燃料のうち所定の割合の量の燃料の燃焼が完了する時期である指標クランク角度時期までのクランク角度期間を、前記筒内温度推定工程において推定された前記点火前筒内温度に基づいて推定する指標クランク角度期間推定工程と、前記指標クランク角度期間推定工程において推定された前記クランク角度期間に基づいて、前記指標クランク角度時期が予め設定された目標指標クランク角度時期となるように前記点火が行われるクランク時期を補正する点火時期補正工程とを、実施する。【選択図】図6

Description

本発明は、気筒が形成されたエンジン本体と、前記気筒内の混合気に点火を行う点火装置とを備え、前記点火装置からの点火によって気筒内の混合気の一部を火花点火燃焼させるとともに残りの混合気を自着火により燃焼させる部分圧縮着火燃焼を実行可能な圧縮着火式エンジンの制御方法および制御装置に関する。
車両等に設けられるエンジンにおいて、燃費性能を高めることが求められている。燃費性能を高めるには、圧縮上死点付近の適切な時期に混合気を燃焼させることが望ましい。これに対して、例えば、特許文献1には、混合気に点火を行ってこれを火炎伝播により燃焼させる火花点火式エンジンであって、混合気の燃焼時期が適切になるように点火時期を調整するエンジンが開示されている。具体的には、特許文献1には、気筒内の圧力を検出する圧力センサを設け、気筒内で燃焼が行われた後に燃焼時の気筒内の圧力の変化に基づいてクランク角毎の熱発生量を算出し、その後、熱発生量が最大値の50〜60%となるクランク角を検索して、このクランク角が目標値となるように点火時期を調整するエンジンが開示されている。
また、車両等に設けられるエンジンにおいて、燃費性能を高めるために、混合気を自着火させる圧縮着火燃焼を実行することも検討されている。混合気を自着火により燃焼させる場合では、混合気に点火を行って火炎伝播によりこれを燃焼させる場合に比べて燃焼期間を短くすることができるので燃費性能が向上する。ただし、混合気を圧縮のみによって自着火させる方法では、温度状態や気筒内のガスの流動状態や等によって混合気が適切に自着火しないおそれがある。これに対し、混合気に点火を行って混合気の一部を火花点火燃焼させ、その後、残りの混合気を自着火により燃焼させる部分圧縮着火燃焼を行う方法によれば、温度状態等の異なる幅広い運転条件下で混合気の一部を自着火により燃焼させることができると考えられる。
特開2010−127103号公報
前記の部分圧縮着火燃焼では、点火によって強制的に混合気の燃焼が開始させられ、生成された燃焼エネルギーによって混合気の温度を上昇させることができ、残りの混合気を確実に自着火させることができるものの、点火直前の筒内温度の相違等によって混合気の自着火のタイミングが変化する。ここで、例えば、ピストンが圧縮上死点から大幅に降下したタイミングでようやく混合気の自着火が生じたような場合には、熱効率ひいては燃費性能を高める効果が大幅に減殺されてしまう。これに対して、特許文献1の構成を利用して、熱発生量がその最大値に対して所定の割合となるクランク角を検索して、このクランク角が目標値となるように点火時期を調整することが考えられる。しかしながら、特許文献1の構成では、燃焼が終了した後に前記のクランク角が求められ、1燃焼サイクル後に点火時期の調整が行われるようになっているので、点火時期の調整が遅れて、燃焼のタイミングを十分に適切なタイミングに調整できないという問題がある。
本発明は、前記のような事情に鑑みてなされたものであり、より確実に熱効率に優れた部分圧縮着火燃焼を温度条件の変動によらずに実行させることができるエンジンの制御方法およびエンジンの制御装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は、気筒が形成されたエンジン本体と、前記気筒内の混合気に所定のクランク角度時期で点火を行う点火装置とを備え、前記点火装置からの点火によって前記気筒内の混合気の一部を火花点火燃焼させるとともに残りの混合気を自着火により燃焼させる部分圧縮着火燃焼を実行可能な圧縮着火式エンジンの制御方法であって、圧縮行程後半以降で且つ前記所定のクランク角度時期よりも前のタイミングにおける前記気筒内の温度である点火前筒内温度を推定する筒内温度推定工程と、前記所定のクランク角度時期から、1燃焼サイクル中に前記気筒内に供給される燃料のうち所定の割合の量の燃料の燃焼が完了するクランク角度時期である指標クランク角度時期までのクランク角度期間を、前記筒内温度推定工程において推定された前記点火前筒内温度に基づいて推定する指標クランク角度期間推定工程と、前記指標クランク角度期間推定工程において推定された前記クランク角度期間に基づいて、前記指標クランク角度時期が予め設定された目標指標クランク角度時期となるように前記所定のクランク角度時期を補正する点火時期補正工程とを、含むことを特徴とするエンジンの制御方法を提供する(請求項1)。
本発明によれば、1燃焼サイクル中に前記気筒内に供給される燃料のうち所定の割合の量の燃料の燃焼が完了するクランク角度時期(クランク角度についての時期)である指標クランク角度時期が目標指標クランク角度時期となるように、所定のクランク角度時期つまり点火時期(点火が行われるクランク角度についての時期)が補正されるので、指標クランク角度時期をより適切な時期にすることができる。これより、筒内の温度変化によらず、部分圧縮着火燃焼を適切なタイミングで実施させて熱効率および燃費性能を高めることができる。
しかも、本発明では、圧縮行程後半以降で且つ前記所定のクランク角度時期よりも前のタイミングにおける気筒内の温度である点火前筒内温度が推定されて、この推定された点火前筒内温度に基づいて前記所定のクランク角度時期から前記の指標クランク角度時期までの期間(クランク角度についての期間)であるクランク角度期間が推定される。そして、この推定されたクランク角度期間に基づいて、指標クランク角度時期が目標指標クランク角度時期となるように、点火時期が補正される。つまり、点火直前の気筒内の温度に基づいて指標クランク角度時期が推定されて、これが目標値となるように点火時期が補正される。そのため、混合気の燃焼が終了した後に指標クランク角度時期を算出してこれが目標値となるように点火時期を補正する場合に比べて、より早期に点火時期を適切な時期に補正することができる。例えば、所定の燃焼サイクルにおいて、混合気の燃焼が開始する前に、この燃焼サイクルの指標クランク角度時期が目標値になるように点火時期を補正することも可能になる。
前記構成において、好ましくは、前記指標クランク角度期間推定工程では、前記筒内温度推定工程において推定された前記点火前筒内温度が高いときほど前記所定のクランク角度時期から前記指標クランク角度時期までのクランク角度期間が短くなるように当該クランク角度期間を推定する(請求項2)。
部分圧縮着火燃焼では、点火が実施される前の気筒内の温度が高いほど、より早期に混合気が自着火してより早いタイミングで多くの燃料が燃焼すること、つまり、所定のクランク角度時期であってクランク角度についての点火時期から指標クランク角度時期までの期間であるクランク角度期間が短くなることが分かっている。従って、この構成によれば、点火時期から指標クランク角度時期までの期間を精度よく推定することができる。
前記構成において、好ましくは、前記筒内温度推定工程では、前記エンジン本体に設けられた吸気弁の閉弁時期における前記気筒内の温度に基づいて、前記点火前筒内温度を推定する(請求項3)。
この構成によれば、点火前筒内温度を精度よく推定できる。しかも、点火前筒内温度の推定、ひいては指標クランク角度期間推定工程と点火時期補正工程とを点火時期よりも十分に早い時期に実施することができる。従って、所定の燃焼サイクルにおいて、混合気の燃焼が開始する前に、より確実にこの燃焼サイクルの指標クランク角度時期を目標指標クランク角度時期に制御することができ、より確実に適切な圧縮自着火燃焼を実現できる。
本発明は、気筒が形成されたエンジン本体と、前記気筒内の混合気に所定のクランク角度時期で点火を行う点火装置とを備え、前記点火装置からの点火によって気筒内の混合気の一部を火花点火燃焼させるとともに残りの混合気を自着火により燃焼させる部分圧縮着火燃焼を実行可能な圧縮着火式エンジンの制御装置であって、前記点火装置を制御する制御手段を備え、前記制御手段は、圧縮行程後半以降で且つ前記所定のクランク角度時期よりも前のタイミングにおける前記気筒内の温度である点火前筒内温度を推定する筒内温度推定部と、前記所定のクランク角度時期から、1燃焼サイクル中に前記気筒内に供給された燃料のうち所定の割合の量の燃料の燃焼が完了するクランク角度時期である指標クランク角度時期までのクランク角度期間を、前記筒内温度推定部により推定された前記点火前筒内温度に基づいて推定する指標クランク角度期間推定部と、前記指標クランク角度期間推定部により推定された前記クランク角度期間に基づいて、前記指標クランク角度時期が予め設定された目標指標クランク角度時期となるように前記所定のクランク角度時期を補正する点火時期補正部とを、備えることを特徴とするエンジンの制御装置を提供する(請求項4)。
この装置によっても、前記の方法と同様に、指標クランク角度時期が目標指標クランク角度時期となるように所定のクランク角度つまり点火時期(点火が行われるクランク角度についての時期)が補正されることで、適切な部分圧縮自着火燃焼を実現して燃費性能を確実に高めることができる。また、燃焼が開始する前の気筒内の温度に基づいて指標クランク角度時期が推定されて、これが目標指標クランク角度時期となるように点火時期が補正されることで、早期に点火時期を適切な時期に補正することができる。また、部分圧縮着火燃焼において、混合気の自着火燃焼のタイミングを精度よく推定でき、混合気をより適切なタイミングで自着火燃焼させることができる。
前記構成において、好ましくは、前記指標クランク角度期間推定部は、前記筒内温度推定部により推定された前記点火前筒内温度が高いほど前記所定のクランク角度時期から前記指標クランク角度時期までのクランク角度期間が短くなるように当該クランク角度期間を推定する(請求項5)。
この構成によれば、前記の構成と同様に、点火時期から指標クランク角度時期までの期間つまり指標クランク角度期間を精度よく推定することができる。
前記構成において、好ましくは、前記筒内温度推定部は、前記エンジン本体に設けられた吸気弁の閉弁時期における前記気筒内の温度に基づいて、前記点火前筒内温度を推定する(請求項6)。
この構成によれば、前記の構成と同様に、前記の点火前筒内温度を精度よく推定できるとともに、所定の燃焼サイクルにおいて、混合気の燃焼が開始する前に、より確実にこの燃焼サイクルの指標クランク角度時期が目標指標クランク角度時期になるように点火時期を調整することができ、より確実に適切な圧縮自着火燃焼を実現できる。
以上説明したように、本発明のエンジンの制御方法および制御装置によれば、より確実に適切なタイミングで混合気を燃焼させることができる。
本発明の一実施形態にかかるエンジンの全体構成を概略的に示したシステム図である。 エンジンの制御系統を示すブロック図である。 エンジンの運転領域を燃焼形態の相違により区分けしたマップ図である。 SPCCI燃焼(部分圧縮着火燃焼)時の熱発生率および熱発生量の波形を示すグラフである。 SPCCI燃焼時の吸排気弁のバルブリフトと噴射パターンと熱発生率とを模式的に示した図である。 点火時期の補正の手順を示すフローチャートである。
(1)エンジンの全体構成
図1は、本発明のエンジンの制御方法および制御装置が適用されたエンジンの全体構成を概略的に示したシステム図である。本図に示されるエンジンシステムは、車両に搭載されており、走行用の動力源となるエンジン本体1を備える。本実施形態では、エンジン本体1として、4サイクルのガソリン直噴エンジンが用いられている。エンジンシステムは、エンジン本体1に加えて、エンジン本体1に導入される吸気が流通する吸気通路30と、エンジン本体1から排出される排気が流通する排気通路40と、排気通路40を流通する排気の一部を吸気通路30に還流するEGR装置50を備えている。
エンジン本体1は、気筒2が内部に形成されたシリンダブロック3と、気筒2を上から閉塞するようにシリンダブロック3の上面に取り付けられたシリンダヘッド4と、気筒2にそれぞれ往復摺動可能に挿入されたピストン5とを有している。エンジン本体1は、典型的には複数の気筒2(例えば、図1の紙面と直交する方向に並ぶ4つの気筒2)を有する多気筒型のものであるが、ここでは簡略化のため、1つの気筒2のみに着目して説明を進める。
ピストン5の上方には燃焼室6が画成されており、燃焼室6には、ガソリンを主成分とする燃料が、後述するインジェクタ15からの噴射によって供給される。そして、供給された燃料が燃焼室6で空気と混合されつつ燃焼し、その燃焼による膨張力で押し下げられたピストン5が上下方向に往復運動する。なお、燃焼室6に噴射される燃料には、主成分としてガソリンを含有したものが用いられる。この燃料には、ガソリンに加えてバイオエタノール等の副成分が含まれてもよい。以下、適宜、インジェクタ15から噴射される燃料の量を単に噴射量という。
ピストン5の下方には、エンジン本体1の出力軸であるクランク軸7が設けられている。クランク軸7は、ピストン5とコネクティングロッド8を介して連結され、ピストン5の往復運動(上下運動)に応じて中心軸回りに回転駆動される。
気筒2の幾何学的圧縮比、つまりピストン5が上死点にあるときの燃焼室6の容積とピストン5が下死点にあるときの燃焼室6の容積との比は、後述するSPCCI燃焼(部分圧縮着火燃焼)に好適な値として、13以上30以下に設定される。
シリンダブロック3には、クランク軸7の回転角度(クランク角)およびクランク軸7の回転数(エンジン回転数)を検出するクランク角センサSN1が設けられている。また、シリンダブロック3には、シリンダブロック3に形成されたウォータジャケットを流通してエンジン本体1を冷却するためのエンジン冷却水の温度を検出するエンジン水温センサSN2が設けられている。
シリンダヘッド4には、燃焼室6に開口する吸気ポート9および排気ポート10と、吸気ポート9を開閉する吸気弁11と、排気ポート10を開閉する排気弁12とが設けられている。なお、当実施形態のエンジンのバルブ形式は、吸気2バルブ×排気2バルブの4バルブ形式であり、吸気ポート9、排気ポート10、吸気弁11および排気弁12は、1つの気筒2についてそれぞれ2つずつ設けられている。本実施形態では、1つの気筒2に接続された2つの吸気ポート9のうちの一方に、開閉可能なスワール弁18が設けられており、気筒2内のスワール流(気筒軸線の回りを旋回する旋回流)の強さが変更されるようになっている。
吸気弁11および排気弁12は、シリンダヘッド4に配設された一対のカム軸等を含む動弁機構13、14により、クランク軸7の回転に連動して開閉駆動される。
吸気弁11用の動弁機構13には、吸気弁11の少なくとも開時期を変更可能な吸気VVT13aが内蔵されている。同様に、排気弁12用の動弁機構14には、排気弁12の少なくとも閉時期を変更可能な排気VVT14aが内蔵されている。これら吸気VVT13aおよび排気VVT14aの制御により、当実施形態では、吸気弁11および排気弁12の双方が排気上死点を跨いで開弁するバルブオーバーラップ期間を調整することが可能である。また、このバルブオーバーラップ期間の調整により、燃焼室6に残留する既燃ガス(内部EGRガス)の量を調整することが可能である。なお、吸気VVT13a(排気VVT14a)は、吸気弁11(排気弁12)の開時期(閉時期)を固定したまま閉時期(開時期)のみを変更するタイプの可変機構であってもよいし、吸気弁11(排気弁12)の開時期および閉時期を同時に変更する位相式の可変機構であってもよい。
シリンダヘッド4には、燃焼室6に燃料(主にガソリン)を噴射するインジェクタ15と、インジェクタ15から燃焼室6に噴射された燃料と燃焼室6に導入された空気との混合気に点火する点火プラグ16とが設けられている。シリンダヘッド4には、さらに、燃焼室6の圧力である筒内圧を検出する筒内圧センサSN3が設けられている。この点火プラグ16は、請求項の「点火装置」に相当する。
インジェクタ15は、その先端部に複数の噴孔を有した多噴孔型のインジェクタであり、当該複数の噴孔から放射状に燃料を噴射することが可能である。インジェクタ15は、その先端部がピストン5の冠面の中心部と対向するように設けられている。なお、図示は省略するが、本実施形態では、ピストン5の冠面に、その中央部を含む領域をシリンダヘッド4とは反対側(下方)に凹陥させたキャビティが形成されている。
点火プラグ16は、インジェクタ15に対し吸気側に幾分ずれた位置に配置されている。
吸気通路30は、吸気ポート9と連通するようにシリンダヘッド4の一側面に接続されている。吸気通路30の上流端から取り込まれた空気(吸気、新気)は、吸気通路30および吸気ポート9を通じて燃焼室6に導入される。
吸気通路30には、その上流側から順に、吸気中の異物を除去するエアクリーナ31と、吸気の流量を調整する開閉可能なスロットル弁32と、吸気を圧縮しつつ送り出す過給機33と、過給機33により圧縮された吸気を冷却するインタークーラ35と、サージタンク36とが設けられている。
吸気通路30の各部には、吸気の流量(吸気量)を検出するエアフローセンサSN4と、吸気の温度(吸気温)を検出する吸気温センサSN5とが設けられている。エアフローセンサSN4は、吸気通路30におけるエアクリーナ31とスロットル弁32との間の部分に設けられ、当該部分を通過する吸気の流量を検出する。吸気温センサSN5は、サージタンク36に設けられ、当該サージタンク36内の吸気の温度を検出する。
過給機33は、エンジン本体1と機械的に連係された機械式の過給機(スーパーチャージャ)である。過給機33の具体的な形式は特に問わないが、例えばリショルム式、ルーツ式、または遠心式といった公知の過給機のいずれかを過給機33として用いることができる。過給機33とエンジン本体1との間には、締結と解放を電気的に切り替えることが可能な電磁クラッチ34が介設されている。電磁クラッチ34が締結されると、エンジン本体1から過給機33に駆動力が伝達されて、過給機33による過給が行われる。一方、電磁クラッチ34が解放されると、前記駆動力の伝達が遮断されて、過給機33による過給が停止される。
吸気通路30には、過給機33をバイパスするためのバイパス通路38が設けられている。バイパス通路38は、サージタンク36と後述するEGR通路51とを互いに接続している。バイパス通路38には開閉可能なバイパス弁39が設けられている。バイパス弁39は、サージタンク36に導入される吸気の圧力つまり過給圧を調整するための弁である。例えば、バイパス弁39の開度が大きくなるほど、バイパス通路38を通じて過給機33の上流側に逆流する吸気の流量が多くなる結果、過給圧は低くなる。
排気通路40は、排気ポート10と連通するようにシリンダヘッド4の他側面に接続されている。燃焼室6で生成された既燃ガス(排気)は、排気ポート10および排気通路40を通じて外部に排出される。
排気通路40には触媒コンバータ41が設けられている。触媒コンバータ41には、排気に含まれる有害成分(HC、CO、NOx)を浄化するための三元触媒41aと、排気中に含まれる粒子状物質(PM)を捕集するためのGPF(ガソリン・パティキュレート・フィルタ)41bとが、この順で上流側から内蔵されている。
排気通路40には、排気の温度(排気温)を検出する排気温センサSN6が設けられている。排気温センサSN6は、排気通路40のうち触媒コンバータ41よりも上流側の部分に設けられている。
EGR装置50は、排気通路40と吸気通路30とを接続するEGR通路51と、EGR通路51に設けられたEGRクーラ52およびEGR弁53とを有している。EGR通路51は、排気通路40における触媒コンバータ41よりも下流側の部分と、吸気通路30におけるスロットル弁32と過給機33との間の部分とを互いに接続している。EGRクーラ52は、EGR通路51を通じて排気通路40から吸気通路30に還流される排気(外部EGRガス)を熱交換により冷却する。EGR弁53は、EGRクーラ52よりも下流側(吸気通路30に近い側)のEGR通路51に開閉可能に設けられ、EGR通路51を流通する排気の流量を調整する。
EGR通路51には、EGR弁53の上流側の圧力と下流側の圧力との差を検出するための差圧センサSN7が設けられている。
(2)制御系統
図2は、エンジンの制御系統を示すブロック図である。本図に示されるECU100は、エンジンを統括的に制御するためのマイクロプロセッサであり、周知のCPU、ROM、RAM等から構成されている。
ECU100には各種センサによる検出信号が入力される。例えば、ECU100は、前述したクランク角センサSN1、エンジン水温センサSN2、筒内圧センサSN3、エアフローセンサSN4、吸気温センサSN5、排気温センサSN6、差圧センサSN7と電気的に接続されており、これらのセンサによって検出された情報(つまりクランク角、エンジン回転数、エンジン水温、筒内圧、吸気量、吸気温、排気温、EGR弁53の前後差圧)がECU100に逐次入力されるようになっている。また、車両には、当該車両を運転するドライバーにより操作されるアクセルペダルの開度を検出するアクセルセンサSN8が設けられており、このアクセルセンサSN8による検出信号もECU100に入力される。
ECU100は、前記各センサからの入力信号に基づいて種々の判定や演算等を実行しつつエンジンの各部を制御する。すなわち、ECU100は、吸気VVT13a、排気VVT14a、インジェクタ15、点火プラグ16、スワール弁18、スロットル弁32、電磁クラッチ34、バイパス弁39、およびEGR弁53等と電気的に接続されており、前記演算の結果等に基づいてこれらの機器にそれぞれ制御用の信号を出力する。このECU100は、請求項の「制御手段」に相当する。ECU100は、機能的に、筒内温度推定部101、指標期間推定部102、点火時期補正部103を含む。この指標期間推定部102は、請求項の「指標クランク角度期間推定部」に相当する。
(3)燃焼制御
図3は、エンジンの回転数とエンジンの負荷とに応じた制御の相違を説明するためのマップ図である。本図に示すように、エンジンの運転領域は、2つの運転領域、SPCCI領域AとSI領域Bとに大別される。SPCCI領域Aは、エンジン回転数が低い領域であり、SI領域Bはエンジン回転数が高い領域である。ECU100は、クランク角センサSN1により検出されるエンジン回転数とエンジン負荷とに基づいて、現在の運転ポイントがSPCCI領域AとSI領域Bのいずれに含まれるかを判定し、以下に説明する制御を実施する。なお、ECU100は、アクセルセンサSN8により検出されたアクセルペダルの開度、エンジン回転数等に基づいてエンジン負荷を算出する。
(3−1)SPCCI領域
(a)燃焼形態
SPCCI領域Aでは、SI燃焼とCI燃焼とをミックスした部分圧縮着火燃焼(以下、これをSPCCI燃焼という)が実行される。なお、SPCCI燃焼における「SPCCI」とは、「Spark Controlled Compression Ignition」の略である。
SI燃焼とは、点火プラグ16により混合気に点火し、その点火点から周囲へと燃焼領域を拡げていく火炎伝播により混合気を強制的に燃焼させる形態のことである。CI燃焼とは、ピストン5の圧縮により高温・高圧化された環境下で混合気を自着火により燃焼させる形態のことである。そして、これらSI燃焼とCI燃焼とをミックスしたSPCCI燃焼とは、混合気が自着火する寸前の環境下で行われる火花点火により燃焼室6内の混合気の一部をSI燃焼させ、当該SI燃焼の後に(SI燃焼に伴うさらなる高温・高圧化により)燃焼室6内の残りの混合気を自着火によりCI燃焼させる、という燃焼形態のことである。
図4は、SPCCI燃焼が起きたときのクランク角に対する熱発生率(J/deg)および熱発生量の変化を示したグラフである。SPCCI燃焼では、SI燃焼時の熱発生がCI燃焼時の熱発生よりも穏やかになる。例えば、SPCCI燃焼が行われたときの熱発生率の波形は、図4に示すように、立ち上がりの傾きが相対的に小さくなる。また、燃焼室6における圧力変動(つまりdP/dθ:Pは筒内圧 θはクランク角度)も、SI燃焼時はCI燃焼時よりも穏やかになる。言い換えると、SPCCI燃焼時の熱発生率の波形は、SI燃焼によって形成された相対的に立ち上がりの傾きが小さい第1熱発生率部(M1で示した部分)と、CI燃焼によって形成された相対的に立ち上がりの傾きが大きい第2熱発生部(M2で示した部分)とが、この順に連続するように形成される。
SI燃焼によって、燃焼室6内の温度および圧力が高まると、これに伴い未燃混合気が自着火し、CI燃焼が開始される。図4に例示するように、この自着火のタイミング(つまりCI燃焼が開始するタイミング)で、熱発生率の波形の傾きが小から大へと変化する。すなわち、SPCCI燃焼における熱発生率の波形は、CI燃焼が開始するタイミングで現れる変曲点(図4のX)を有している。
CI燃焼の開始後は、SI燃焼とCI燃焼とが並行して行われる。CI燃焼は、SI燃焼よりも熱発生が大きいため、熱発生率は相対的に大きくなる。ただし、CI燃焼は、圧縮上死点の後に行われるため、熱発生率の波形の傾きが過大になることはない。すなわち、圧縮上死点を過ぎるとピストン5の下降によりモータリング圧力が低下するので、このことが熱発生率の上昇を抑制する結果、CI燃焼時のdP/dθが過大になることが回避される。このように、SPCCI燃焼では、SI燃焼の後にCI燃焼が行われるという性質上、燃焼騒音の指標となるdP/dθが過大になり難く、単純なCI燃焼(全ての燃料をCI燃焼させた場合)に比べて燃焼騒音を抑制することができる。
CI燃焼の終了に伴いSPCCI燃焼も終了する。CI燃焼はSI燃焼に比べて燃焼速度が速いので、単純なSI燃焼(全ての燃料をSI燃焼させた場合)に比べて燃焼終了時期を早めることができる。言い換えると、SPCCI燃焼では、燃焼終了時期を膨張行程内において圧縮上死点に近づけることができる。これにより、SPCCI燃焼では、単純なSI燃焼に比べて燃費性能を向上させることができる。
(b)制御内容
SPCCI領域Aでは、SPCCI燃焼が実現されるようにECU100によってエンジンの各部が次のように制御される。
インジェクタ15は、1サイクル中に噴射すべき燃料の全量または大半を吸気行程中に噴射する。例えば、図5に示したように、SPCCI領域Aでは、吸気行程中に大半の燃料が噴射され(Q1)、圧縮行程中に2回に分けて残りの燃料が噴射される(Q2、Q3)。SPCCI領域Aのうち低負荷側の領域では、燃焼室6内の空燃比(A/F)が理論空燃比よりも高く(リーンに)される。つまり、インジェクタ15は、燃焼室6内の空燃比(A/F)が理論空燃比よりも高くなる量の燃料を燃焼室6に噴射する。例えば、低負荷側の領域では、燃焼室6内の空燃比は30程度とされる。一方、SPCCI領域Aのうち高負荷側の領域では、燃焼室6内の空燃比は理論空燃比近傍とされる。つまり、インジェクタ15は、燃焼室6内の空燃比が理論空燃比近傍となる量の燃料を燃焼室6に噴射する。
点火プラグ16は、SPCCI領域Aの全領域において圧縮上死点の近傍で混合気に点火する。この点火をきっかけにSPCCI燃焼が開始され、燃焼室6内の一部の混合気が火炎伝播により燃焼(SI燃焼)し、その後に残りの混合気が自着火により燃焼(CI燃焼)する。なお、混合気を活性化させるために、圧縮上死点付近で実施する点火よりも前に追加で点火を行ってもよい。
スロットル弁32は、SPCCI領域Aの全領域において全開とされる。
EGR弁53は、SPCCI領域Aのうち低負荷側の領域であって燃焼室6内の空燃比が理論空燃比よりも高くされる領域では、全閉とされる。これにより、この領域では、EGR通路51を通じて吸気通路30に還流される排気(外部EGRガス)の燃焼室6への導入が停止される。一方、高負荷側の領域ではEGR弁53は開弁される。ただし、高負荷側の領域において、EGR弁53は、外部EGRガスの量が高負荷側ほど少なくなるように制御され、高負荷側の領域であってもエンジンの最高負荷の近傍ではEGR弁53は全閉とされて燃焼室6に導入される外部EGRガスの量はほぼゼロとされる。
吸気VVT13aおよび排気VVT14aは、低負荷側の領域においてのみ内部EGRが行われるように(言い換えると高負荷側では内部EGRが停止されるように)、吸気弁11および排気弁12のバルブタイミングを設定する。具体的には、SPCCI領域Aのうち低負荷側の領域では、図5に示したように、吸・排気弁11、12のバルブタイミングは、これら吸・排気弁11、12の双方が排気上死点を跨いで開弁されるバルブオーバーラップ期間が十分に形成されるようなタイミングに設定され、これにより、燃焼室6に既燃ガスを残留させる内部EGRが実現される。
スワール弁18は、負荷が高いほど開度が大きくなるように制御される。具体的には、低負荷側の領域では、スワール弁18は、全閉もしくは全閉に近い低開度まで閉じられる。これにより、低負荷側の領域では、燃焼室6内に強いスワール流が形成される。一方、高負荷側の領域では、スワール弁18は、全閉/全開を除いた適宜の中間開度まで開かれる。
過給機33は、SPCCI領域Aのうち負荷が低く且つエンジン回転数が低い領域ではOFF状態とされる。すなわち、電磁クラッチ34が解放されて過給機33とエンジン本体1との連結が解除されるとともに、バイパス弁39が全開とされることにより、過給機33による過給が停止される。一方、SPCCI領域Aの他の領域では、過給機33はON状態とされる。すなわち、電磁クラッチ34が締結されて過給機33とエンジン本体1とが連結されることにより、過給機33による過給が行われる。このとき、サージタンク36内の圧力(過給圧)が、運転条件(回転数/負荷)ごとに予め定められた目標圧力に一致するように、バイパス弁39の開度が制御される。
(3−2)SI領域B
SI領域Bでは、比較的オーソドックスなSI燃焼が実行される。このSI燃焼の実現のために、SI領域Bでは、ECU100によってエンジンの各部が次のように制御される。
SI領域Bでは、インジェクタ15は、少なくとも吸気行程と重複する所定の期間にわたって燃料を噴射する。点火プラグ16は、圧縮上死点の近傍で混合気に点火する。SI領域Bでは、この点火をきっかけにSI燃焼が開始され、燃焼室6内の混合気の全てが火炎伝播により燃焼する。
過給機33はON状態とされる。スロットル弁32は全開とされる。EGR弁53は、燃焼室6内の空燃比(A/F)が理論空燃比もしくはこれよりややリッチとなるように、その開度が制御される。スワール弁18は全開とされる。
(4)点火時期制御
前記のように、SPCCI燃焼では、一部の混合気がCI燃焼することで燃焼期間を短くして燃費性能を高めることができる。また、混合気に点火を行い一部の混合気を強制的に燃焼(SI燃焼)させることで、この燃焼により生成されたエネルギーによって混合気の温度を高めて残りの混合気を確実にCI燃焼させることができる。しかしながら、SI燃焼の燃焼速度によって混合気の温度上昇速度は変化し、混合気の自着火が開始するタイミングは変動する。そのため、混合気が自着火するタイミングが遅くなりピストン5が圧縮上死点から大幅に降下しているタイミングで主たる燃焼であるCI燃焼が生じると、燃費性能の向上効果を十分に得ることができない。すなわち、図5の実線で示した熱発生率に対して鎖線に示すようにSI燃焼の燃焼期間が長くなってCI燃焼が遅角側で生じると、燃焼エネルギーを効果的にピストン5に付与することができずエンジントルクが低下してしまう。そこで、本実施形態では、SPCCI燃焼において、CI燃焼が適切なタイミングで生じるように、点火プラグ16によって混合気に点火が行われる時期である点火時期を調整する。
前記のように、SPCCI燃焼の主たる燃焼であるCI燃焼が生じるタイミングは、主に、SI燃焼の燃焼速度によって変化する。そして、SI燃焼の燃焼速度はSI燃焼開始時の混合気の温度に依存する。これより、本実施形態では、SI燃焼が開始する直前の混合気の温度すなわち燃焼室6内の温度を推定して、この推定値に基づいて点火プラグ16が混合気に点火を行うタイミングである点火時期を制御する。ここで、本明細書において、点火時期は、クランク角度について点火が行われる時期のことをいい、請求項における「所定のクランク角度時期」はこの点火時期に相当する。
図6のフローチャートを用いて、ECU100によって実施される点火時期の制御内容について説明する。
まず、ECU100は、ステップS1にて、各センサSN1〜SN8で検出された値を取得する。
次に、ECU100は、ステップS2にて、点火時期の基本的な値である基本点火時期(クランク角度での点火時期の基本的な値)を設定する。本実施形態では、エンジン回転数とエンジン負荷とについて予め基本点火時期が設定されてECU100にマップで記憶されており、ECU100はこのマップから現在のエンジン回転数とエンジン負荷とに対応する値を抽出する。また、ステップS2にて、ECU100は、後述する指標時期の目標値である目標指標時期を設定する。目標指標時期も、基本点火時期と同様にエンジン回転数とエンジン負荷とについて予め設定されてECU100にマップで記憶されており、ECU100はこのマップから現在のエンジン回転数とエンジン負荷とに対応する値を抽出する。
次に、ECU100は、ステップS3にて、吸気弁11の閉弁時期IVC(以下、吸気閉弁時期IVCという)における筒内温度を推定する。ここで、閉弁時期IVCとしては、吸気弁11の閉弁を開始するタイミング、閉弁を完了したタイミング、閉弁開始から閉弁完了までの間の任意のタイミング、のいずれのタイミングが採用されても良い。筒内温度とは、燃焼室6内の温度つまり燃焼室6内の混合気の温度である。
吸気閉弁時期IVCの燃焼室6内のガスは、燃焼室6に導入される吸気(新規)と燃焼室6に導入される外部EGRガスと排気行程後も燃焼室6に残留する既燃ガスである内部EGRガスとで構成され、これらのガスの量と温度とによって筒内温度が決まる。これより、ECU100は、吸気の温度とその量つまり吸気量と、外部EGRガスの温度と外部EGRガス量と、内部EGRガスの温度とその量つまり内部EGRガス量とに基づいて、吸気閉弁時期IVCにおける筒内温度(以下、適宜、吸気閉弁時筒内温度という)を推定する。
具体的には、ECU100は、吸気閉弁時期IVCに吸気温センサSN5で検出された値を、筒内温度推定のための吸気の温度として用いる。ECU100は、エアフローセンサSN4の検出値に基づいて、吸気閉弁時期IVCにおいて燃焼室6に導入される吸気の量(吸気量)を算出する。ECU100は、排気温センサSN6の検出値に基づいて、吸気閉弁時期IVCにおいて燃焼室6に導入される外部EGRガスの温度および内部EGRガスの温度を算出する。ECU100は、差圧センサSN7の検出値に基づいて吸気閉弁時期IVCにおいて燃焼室6に導入される外部EGRガスの量を算出する。ECU100は、エアフローセンサSN4の検出値と、吸気弁11と排気弁12のバルブオーバーラップ期間とに基づいて内部EGRガスの量を算出する。そして、ECU100は、これらの値を用いて吸気閉弁時筒内温度を推定する。
次に、ステップS4にて、ECU100は、ステップS4で推定した吸気閉弁時筒内温度や、エンジン水温、有効圧縮比等に基づいて、混合気に点火が行われる直前の筒内温度(燃焼室6内の混合気の温度)を推定する。本実施形態では、ECU100は、予め設定された基準時期(クランク角)であって圧縮行程後半以降で且つ基本点火時期よりも前のタイミングの筒内温度(以下、点火前筒内温度という)を推定する。基準時期は、圧縮行程後半以降且つ基本点火時期よりも前のタイミングに設定されており、例えば、圧縮上死点付近の時期に設定されている。ステップS3およびステップS4は、ECU100の筒内温度推定部101により実施され、これらステップS3、S4は請求項の「筒内温度推定工程」に相当する。
ここで、混合気は、吸気閉弁時期IVCにおいて吸気弁11が閉弁されると、その後、ピストン5の上昇に伴って圧縮されて昇温する。このとき、燃焼室6の壁温が高い方が冷却損失は小さくなり混合気の昇温量は大きくなる。すなわち、エンジン水温センサSN2で検出されたエンジン冷却水の温度(以下、エンジン水温という)が高い方が混合気の昇温量は大きくなる。また、吸気閉弁時期IVCと吸気下死点BDCとの差が小さい方が(例えば、吸気閉弁時期IVCの吸気下死点BDCからの遅角量が小さい方が)有効圧縮比が大きくなって基準時期までのピストン5による圧縮量が多くなるので、混合気の昇温量は大きくなる。また、エンジン回転数が低い方が、ピストン5による圧縮に伴う混合気の昇温量が大きくなることが分かっている。これより、ECU100は、前記のように、吸気閉弁時筒内温度、エンジン水温、吸気閉弁時期IVCすなわち有効圧縮比、およびエンジン回転数に基づいて、点火前筒内温度を推定する。具体的には、ECU100は、吸気閉弁時筒内温度が高いほど、エンジン水温が高いほど、吸気閉弁時期IVCと吸気下死点BDCとの差が小さいほど、エンジン回転数が低いほど、点火前筒内温度が高くなるようにこれを推定する。
次に、ステップS5にて、ECU100は、ステップS4で推定した点火前筒内温度と予め設定された基準温度とを比較して、この比較結果に基づいてステップS2で設定した基本点火時期から指標時期までの期間である指標期間を推定する。このステップS5は、ECU100の指標期間推定部102により実施され、ステップS5は、請求項の「指標クランク角度期間推定工程」に相当する。
指標時期は、1燃焼サイクル中に燃焼室6に供給される全燃料(質量)のうち所定の割合の量(質量)の燃料の燃焼が完了する時期である。本実施形態では、前記所定の割合を50%としており、1燃焼サイクル中に燃焼室6に供給される全燃料のうち50%の燃料の燃焼が完了する時期であっていわゆる燃焼重心時期を指標時期としている。これは、SPCCI燃焼では、燃焼重心時期はCI燃焼が実施されている期間に含まれるためである。そして、図4の熱発生量のグラフに示すように、点火時期から燃焼重心時期までの期間を指標期間としており、ステップS5ではこの点火時期から燃焼重心時期までの期間を推定する。
ここで、本明細書でいう指標時期は、クランク角度についての時期であり、1燃焼サイクル中に燃焼室6に供給される全燃料(質量)のうち所定の割合の量(質量)の燃料の燃焼が完了するクランク角度のことをいう。同様に、前記の燃焼重心時期も、クランク角度での時期をさしている。そして、この指標時期が、請求項の「指標クランク角度時期」に相当する。また、本明細書でいう指標期間は、クランク角度についての期間であり、点火時期から指標時期(燃焼重心時期)までのクランク角度についての期間のことをいう。
点火直前の筒内温度が高い方がSI燃焼の燃焼速度は速くなりCI燃焼が開始する時期および燃焼重心時期も早くなる。これより、ステップS5にて、ECU100は、ステップS4で推定した点火前筒内温度が高いほど指標期間が短くなるように、指標期間を推定する。
具体的には、点火前筒内温度が所定の基準温度のときの指標期間である基準期間が予め実験等により求められてECU100に記憶されている。ECU100は、ステップS4で推定した点火前筒内温度と基準温度とを比較して、点火前筒内温度が基準温度のときは基準期間を指標期間として推定し、点火前筒内温度が基準温度よりも高いときは基準期間よりも短い期間を指標期間として推定し、点火前筒内温度が基準温度よりも低いときは基準期間よりも長い期間を指標期間として推定する。本実施形態では、各エンジン回転数と各エンジン負荷とについて複数の基準温度と基準期間とが予め定められてECU100に記憶されている。ECU100は現在のエンジン回転数とエンジン負荷とに対応する基準温度と基準期間とを抽出して、これらとステップS4で推定した点火前筒内温度とを比較する。また、点火前筒内温度の基準温度からのずれ量と、このずれが生じたときの指標期間の基準期間のずれ量とが予め設定されてECU100にマップで記憶されており、ECU100は点火前筒内温度と基準温度とのずれ量を算出して、これに対応する指標期間のずれ量をマップから抽出して指標期間を推定する。
次に、ステップS6にて、ECU100は、ステップS5で推定した指標期間に基づいてステップS2で設定した基本点火時期を補正して点火時期を決定する。このとき、ECU100は、指標時期つまり燃焼重心時期がステップS2で設定した目標指標時期つまり燃焼重心時期の目標値となるように点火時期を補正する。具体的には、ECU100は、ステップS5で推定した指標期間が基準期間と同じか、実質的に差が無いとみなせるときは点火時期を基本点火時期に決定し、ステップS5で推定した指標期間が基準期間よりも長いときは点火時期を基本点火時期よりも進角側の時期にし、指標期間が基準期間よりも短いときは点火時期を基本点火時期よりも遅角側の時期にする。例えば、点火時期目標指標時期から指標期間だけ進角側の時期が点火時期になるように基本点火時期を補正する。このステップS6は、ECU100の点火時期補正部103により実施され、ステップS6は、請求項の「点火時期補正工程」に相当する。
次に、ステップS7にて、ECU100は、ステップS6で設定した点火時期で点火が行われるように点火プラグ16を制御する。
(5)作用等
以上のように、本実施形態では、燃焼重心時期が目標指標時期となるように点火時期が補正される。そのため、点火前の燃焼室6内の温度変化によってSI燃焼の燃焼速度が変化しても混合気をより適切なタイミングでCI燃焼させることができる。従って、より確実に燃費性能を高めることができる。
特に、本実施形態では、圧縮行程後半以降で且つ点火時期よりも前のタイミングにおける燃焼室6内の温度である点火前筒内温度が推定されて、この推定された点火前筒内温度に基づいて点火時期から燃焼重心時期までの時期である指標期間が推定される。つまり、燃焼が開始する直前の燃焼室6内の温度に基づいて燃焼重心時期が推定されて、これに基づいてそのサイクルの点火時期が補正される。そのため、混合気の燃焼が終了した後に燃焼重心時期を算出してこれに基づいて次のサイクルまたは後続気筒の点火時期を補正する場合に比べて、より早期に点火時期を適切な時期に補正することができる。従って、適切なタイミングでCI燃焼を開始させることができるので、燃焼重心時期が目標指標時期からずれたSPCCI燃焼が実施されて失火が起きたり燃焼騒音が大きくなりす過ぎたりするのを回避できる。
また、前記のように、SPCCI燃焼では、点火前筒内温度が高いときほどSI燃焼の燃焼速度が速くなりCI燃焼がより早期に開始される。これより、点火前筒内温度が高いときほど燃焼重心時期が早くなって指標期間が短くなる。これに対して、本実施形態では、点火前筒内温度が高いときほど指標期間が短くなるように、指標期間が推定される。そのため、指標期間ひいては燃焼重心時期をより精度よく推定できる。
また、本実施形態では、吸気閉弁時期IVCにおける燃焼室6内の温度である吸気閉弁時筒内温度に基づいて点火前筒内温度が推定されるので、点火前筒内温度を精度よく推定できる。具体的には、圧縮行程後半に燃焼室6内に存在して燃焼する混合気は、吸気弁11が閉弁した後に燃焼室6内に存在する混合気であり、吸気閉弁時期IVCに燃焼室6内に存在する混合気が圧縮されて昇温した結果の温度が、点火前筒内温度である。従って、吸気閉弁時筒内温度に基づいて点火前筒内温度を推定することで、そのサイクルの点火に間に合わせることのできるタイミングで、より精度の高い点火前筒内温度の推定ができる。さらに、吸気閉弁時期IVCにおける燃焼室6内の温度に基づいて点火前筒内温度が推定されることで、吸気閉弁時期IVCに近い時期に指標期間の推定および点火時期の補正を行うことができる。従って、所定の燃焼サイクルにおいて混合気の燃焼が開始する前に、この燃焼サイクルの点火時期をより確実に適切な時期に補正することができる。
(6)変形例
前記実施形態では、点火時期の制御に用いる指標時期であって1燃焼サイクル中に燃焼室6に供給される全燃料(質量)のうち所定の割合の量(質量)の燃料の燃焼が完了する時期を、燃焼重心時期とした場合、すなわち、前記の所定の割合を50%とした場合について説明したが、この所定の割合は0%より大きければよく50%に限らない。ただし、前記のように燃焼重心時期はCI燃焼の実施期間に含まれる。そのため、指標時期を燃焼重心時期とし、この指標時期が目標指標時期になるように点火時期を制御すれば、CI燃焼の燃焼タイミングをより適切なタイミングにすることができ、燃費性能を効果的に高めることができる。
前記実施形態では、吸気閉弁時期IVCにおける筒内温度(吸気閉弁時筒内温度)を用いて点火前筒内温度を推定する場合について説明したが、点火前筒内温度の推定に用いる筒内温度は吸気閉弁時期IVCにおける筒内温度に限らない。
また、前記実施形態では、吸気閉弁時期IVCにおける筒内温度を推定し、この推定値に基づいて点火前筒内温度を推定する場合について説明した。これに対して、吸気閉弁時期IVCにおける筒内温度として、吸気閉弁時期IVCに吸気温センサSN5により検出された温度を用いてもよい。
前記実施形態では、点火前筒内温度に基づいて指標期間を推定してこの推定値に基づいて指標時期が目標指標時期となるように点火時期を補正する制御をSPCCI領域Aで実施する場合について説明したが、この制御をSI領域Bで行ってもよい。
1 エンジン本体
2 気筒
6 燃焼室
15 インジェクタ
16 点火プラグ
41a 三元触媒
100 ECU(制御手段)
101 筒内温度推定部
102 指標期間推定部(指標クランク期間推定部)
103 点火時期補正部

Claims (6)

  1. 気筒が形成されたエンジン本体と、前記気筒内の混合気に所定のクランク角度時期で点火を行う点火装置とを備え、前記点火装置からの点火によって前記気筒内の混合気の一部を火花点火燃焼させるとともに残りの混合気を自着火により燃焼させる部分圧縮着火燃焼を実行可能な圧縮着火式エンジンの制御方法であって、
    圧縮行程後半以降で且つ前記所定のクランク角度時期よりも前のタイミングにおける前記気筒内の温度である点火前筒内温度を推定する筒内温度推定工程と、
    前記所定のクランク角度時期から、1燃焼サイクル中に前記気筒内に供給される燃料のうち所定の割合の量の燃料の燃焼が完了するクランク角度時期である指標クランク角度時期までのクランク角度期間を、前記筒内温度推定工程において推定された前記点火前筒内温度に基づいて推定する指標クランク角度期間推定工程と、
    前記指標クランク角度期間推定工程において推定された前記クランク角度期間に基づいて、前記指標クランク角度時期が予め設定された目標指標クランク角度時期となるように前記所定のクランク角度時期を補正する点火時期補正工程とを、含むことを特徴とするエンジンの制御方法。
  2. 請求項1に記載のエンジンの制御方法において、
    前記指標クランク角度期間推定工程では、前記筒内温度推定工程において推定された前記点火前筒内温度が高いときほど前記所定のクランク角度時期から前記指標クランク角度時期までのクランク角度期間が短くなるように当該クランク角度期間を推定する、ことを特徴とするエンジンの制御方法。
  3. 請求項1または2に記載のエンジンの制御方法において、
    前記筒内温度推定工程では、前記エンジン本体に設けられた吸気弁の閉弁時期における前記気筒内の温度に基づいて、前記点火前筒内温度を推定する、ことを特徴とするエンジンの制御方法。
  4. 気筒が形成されたエンジン本体と、前記気筒内の混合気に所定のクランク角度時期で点火を行う点火装置とを備え、前記点火装置からの点火によって気筒内の混合気の一部を火花点火燃焼させるとともに残りの混合気を自着火により燃焼させる部分圧縮着火燃焼を実行可能な圧縮着火式エンジンの制御装置であって、
    前記点火装置を制御する制御手段を備え、
    前記制御手段は、
    圧縮行程後半以降で且つ前記所定のクランク角度時期よりも前のタイミングにおける前記気筒内の温度である点火前筒内温度を推定する筒内温度推定部と、
    前記所定のクランク角度時期から、1燃焼サイクル中に前記気筒内に供給された燃料のうち所定の割合の量の燃料の燃焼が完了するクランク角度時期である指標クランク角度時期までのクランク角度期間を、前記筒内温度推定部により推定された前記点火前筒内温度に基づいて推定する指標クランク角度期間推定部と、
    前記指標クランク角度期間推定部により推定された前記クランク角度期間に基づいて、前記指標クランク角度時期が予め設定された目標指標クランク角度時期となるように前記所定のクランク角度時期を補正する点火時期補正部とを、備えることを特徴とするエンジンの制御装置。
  5. 請求項4に記載のエンジンの制御装置において、
    前記指標クランク角度期間推定部は、前記筒内温度推定部により推定された前記点火前筒内温度が高いほど前記所定のクランク角度時期から前記指標クランク角度時期までのクランク角度期間が短くなるように当該クランク角度期間を推定する、ことを特徴とするエンジンの制御装置。
  6. 請求項4または5に記載のエンジンの制御装置において、
    前記筒内温度推定部は、前記エンジン本体に設けられた吸気弁の閉弁時期における前記気筒内の温度に基づいて、前記点火前筒内温度を推定する、ことを特徴とするエンジンの制御装置。
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