JP2020176063A - ライソゾーム病の治療または予防のための医薬組成物 - Google Patents

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【課題】本発明は、ライソゾーム病の治療または予防のための医薬組成物に関する。【解決手段】本発明の医薬組成物は、6−O−マルトシル−γ−シクロデキストリンを含む。【選択図】なし

Description

本発明は、ライソゾーム病の治療または予防のための医薬組成物に関する。

ライソゾーム病
ライソゾームは、細胞中で糖質や糖脂質の分解を行っており、この分解には約60種類の加水分解酵素が関与していると考えられている。加水分解酵素の欠損・異常によって、ライソゾームの分解機能が発揮されなくなり、本来分解されるべき物質が細胞内に異物として蓄積する疾患が、ライソゾーム病である。ライソゾーム病には、欠損している酵素により病名や症状が異なり、現在約30種類の疾患が知られている。ライソゾーム病の例として、スフィンゴリピドが蓄積するタイプであるスフィンゴリピドーシスが含まれ、スフィンゴリピドーシスの例には、ニーマンピック病、GM1ガングリオドーシス、GM2ガングリオドーシス等が含まれる。
ニーマンピック病は、先天的な遺伝子の変異によって引き起こされる酵素の異常によって、本来分解されるはずの不溶性の代謝物が細胞内に蓄積する先天性代謝異常である。変異する遺伝子によって、A型・B型と、C型の大きく二つに分類される。ニーマン・ピック病A型・B型は、SMPD1と呼ばれる遺伝子の変異によって生じる。A型・B型では酸性スフィンゴミエリナーゼの異常により、おもに、スフィンゴ脂質の一種であるスフィンンゴミエリンがおもに蓄積する。
ニーマンピック病C型(NPC)は、NPC1またはNPC2遺伝子の変異により生じる劣性遺伝子病である。通常、リソソーム内の遊離型コレステロールはNPC1やNPC2の働きにより小胞体に運ばれ、エステル型コレステロールに変換される。NPC細胞では、NPCタンパク質の機能不全のため、遊離型コレステロールの蓄積およびエステル型コレステロールの減少(即ち、コレステロールバランスの不均衡)が生じる。その結果、遊離型コレステロールを含有するライソゾームが停滞・沈着した状態となり、生命活動を維持する上で重要なオートファジーなどの細胞機能が著しく低下した状態となる。NPC病変は特に中枢神経で顕著に見られ、運動機能の破綻が見られ生命予後も悪い。
ニーマンピック病C型の治療
近年までNPCに著効を示す治療薬は見出されていなかった。2009年以来、環状オリゴ糖である2−ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(HPBCD)が、人道的使用としてNPC患者に投与され、一定の治療効果を有することが証明され、現在、米国では第III相臨床試験が進行中である。特開2018−123153(特許文献1)は、HDLコレステロール値を上昇させることによって疾病を治療かつ/または予防する、メチルシクロデキストリンをベースとする組成物を記載している。当該文献に記載の発明は、対象とする疾患に、ライソゾーム病(「リソソーム病」と呼称する場合もある)を含む。特許文献1には、メチルシクロデキストリンをベースとする組成物は、ヒドロキシプロピル基で置換されているシクロデキストリン、特に、β−シクロデキストリン、即ち、HPBCDを含んでもよい、と記載されている(特許文献1の請求項10、請求項12等段落0084、0086)。
しかしながら、2−ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(HPBCD)の投与により、HPBCD投与により肺障害などの重篤な有害事象が見られることが報告されている。さらに、臨床試験において聴覚障害が複数の患者で見られ問題視されている。現時点において、HPBCDがNPCの最も有望な治療薬の候補の1つではあるが、同等の治療効果を有し、さらに、より安全性に優れた治療薬の開発が望まれている。
再表2015/083736は、ヒドロキシプロピル−γ−シクロデキストリン(HPGCD)を有効成分として含むことを特徴とする、ライソゾーム病の治療または予防のための医薬組成物を記載している。しかしながら、例えば、Annals of Clinical and Translational Neurology 2016、3(5)、p.366−380において、HPGCDもHPBCDと同様に聴覚毒性が生じ得ることが報告されている。また、HPGCDは、高濃度溶液における粘性が高い、ヒドロキシプロピルへの置換度を均一にするために、難度の高い高度な合成技術が必要である、という問題がある。
「科学研究費助成事業 研究成果報告 機関番号34517 基板研究(C)(一般) 課題番号26505012」は、マルトシル−β−シクロデキストリンのニーマンピックC型病治療への展開の研究成果報告を記載している。当該研究成果報告では、NPC1が欠損した細胞の、マルトシル−β−シクロデキストリン(G2BCD)処理により、細胞内コレステロールがG2BCDの濃度依存的に減少し、リソソームコレステロールも時間依存的に減少したことが報告されている。しかしながら、G2BCDの生体への適用の効果や安全性については報告されておらず不明である。 安全性が高く、実用的なNPCを含むライソゾーム病の治療薬の開発が望まれている。
特開2018−123153 再表2015/083736 Aanals of Clinical and Translational Neurology 2016、3(5)、p.366−380 Shiraishiら、Agric.Biol.Chem.,1989、53(5)、p.2181−2188 Abeら、Crabohydrate Research.,1988,176、p.87−95 Okadaら、Chem. Pharm. Bull.1988、36(6)、p.2176−2185 Compregensive Supramolecular Chemistry、Volume 3 CYCLODEXTRINS、Pergamon Press、1996、p.127−138 科学研究費助成事業 研究成果報告 機関番号34517 基板研究(C)(一般) 課題番号26505012
本発明は、ライソゾーム病の治療または予防のための、新規の医薬組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記問題解決のため、種々のシクロデキストリン誘導体の生体適合性、および、ライソゾーム病(特にNPC)に対する治療効果を評価した。その結果、6−O−マルトシル−γ−シクロデキストリン(G2GCD)が、NPCモデル細胞において、細胞内コレステロール転送障害(遊離型コレステロールの蓄積およびエステル型コレステロールの枯渇)を改善することを明らかにした。また、G2GCDをNPCモデルマウスの脳室内に投与した場合、HPBCDと同様に顕著な延命効果を示すことが見出された。本発明者らはさらに、G2GCDは、HPBCD、G2BCDと比較して、細胞傷害性が低いこと、そして、聴覚毒性が低いことを見出した。本発明者らは鋭意研究の結果、上記発見に基づき本発明を想到した。
限定されるわけではないが、本発明は以下の態様を含む。
[態様1]
6−O−マルトシル−γ−シクロデキストリンを含む、ライソゾーム病の治療または予防のための医薬組成物。
[態様2]
ライソゾーム病が、ニーマンピッック病である、態様1に記載の医薬組成物。
[態様3]
ライソゾーム病が、ニーマンピック病C型である、態様1または態様2に記載の医薬組成物。
[態様4]
リソソーム蓄積および/またはオートファジー経路の障害を抑制する、6−O−マルトシル−γ−シクロデキストリンを含む医薬組成物。
[態様5]
非経口投与される、態様1−4のいずれか1項に記載の医薬組成物。
[態様6]
注射剤として投与される、態様1−5のいずれか1項に記載の医薬組成物。
6−O−マルトシル−γ−シクロデキストリン(G2GCD)を含む、本発明の組成物は、ライソゾーム病の治療または予防、特に、ニーマンピック病C型の治療または予防に効果を奏する。G2GCDは、HPBCD、G2BCD等の従来のシクロデキストリン誘導体と比較して、細胞障害性、聴覚毒性が低く、有用である。
図1は、NPCモデル細胞の細胞内コレステロール転送異常に対する各種シクロデキストリン誘導体の効果を調べた結果を示す。図1Aは、細胞の1mgタンパク質当たりの遊離型コレステロール量、図1Bは、細胞の1mgタンパク質当たりのエステル型コレステロール量を示す。 図2は、NPCモデル細胞のリソソーム容積およびオートファゴソーム容積異常に対する各種シクロデキストリン誘導体の効果を調べた結果を示す。縦軸は、野生型細胞(CHO細胞)のリソソーム容積(図2A)およびオートファゴソーム容積(図2B)を100とした場合の%である。 図3は、野生型細胞およびNPCモデル細胞の細胞生存率に対する各種シクロデキストリン誘導体の影響を調べた結果を示す。縦軸は、各種シクロデキストリン誘導体を添加しない場合の細胞生存率を100%とした場合の、各種シクロデキストリン誘導体を横軸の濃度で添加した場合の%を示す。図3Aは野生型細胞の結果、図3BはNPC1モデル細胞の結果である。▲:G2GCD、■:G2BCD、●:HPBCD 図4は、NPCモデルマウスにおける、各種シクロデキストリン誘導体の生命予後改善効果を調べた結果を示す。△:G2GCD、■:HPBCD 図5は、マウス内耳有毛細胞モデル細胞HEI―OC1の細胞生存率に及ぼす各種シクロデキストリン誘導体の添加の影響を調べ、各種シクロデキストリン誘導体の耳毒性をin vitroで評価した結果を示す。縦軸は、各種シクロデキストリン誘導体を添加しない場合の細胞生存率を100%とした場合の、各種シクロデキストリン誘導体を横軸の濃度で添加した場合の%を示す▲:G2GCD、■:G2BCD、●:HPBCD 図6は、野生型マウスの聴覚閾値に対するG2GCD及びHPBCD投与の影響を調べた結果を示す。図6の横軸は周波数(kHz)、縦軸は各周波数における音圧閾値(db)を示す。▲:G2GCD、●:HPBCD
1.医薬組成物
本発明は、ライソゾーム病の治療または予防のための医薬組成物に関する。
医薬組成物は、6−O−マルトシル−γ−シクロデキストリン(G2GCD)を含む。
6−O−マルトシル−γ−シクロデキストリン(G2GCD)は、以下の構造を有する。
G2GCDは分岐されたシクロデキストリン類であり、例えば、マルトースおよびγ−シクロデキストリンから、Klebsiella pneumoniae由来のプルラナーゼまたはPseudomonasのイソアミラーゼの逆反応(reverse reaction)によって、合成することができる(例えば、Shiraishiら、Agric.Biol.Chem.,1989、53(5)、p.2181−2188;Abeら、Crabohydrate Research.,1988,176、p.87−95等を参照)。G2GCDはマルトシル基の置換数を容易に制御することができ、単離も容易である。一方、HPBCD及びHPGCDは、ヒドロキシプロピル基の置換数を制御すること及び単離精製を行うことは困難であり、ヒドロキシプロピル基の置換数が異なる混合物として用いざるを得ない。
G2GCDの化学的性質については、例えば、Okadaら、Chem. Pharm. Bull.1988、36(6)、p.2176−2185;Compregensive Supramolecular Chemistry、Volume 3 CYCLODEXTRINS、Pergamon Press、1996、p.127−138等に記載されている。G2GCDの水溶液は、界面活性および粘性がHPBCDと比較して顕著に低い。
「ライソゾーム病」は、ライソゾームに関連した加水分解酵素が欠損しているために、分解されるべき物質が細胞内に蓄積する疾患の総称である。ライソゾーム病には、欠損している酵素により病名や症状が異なり、現在約30種類の疾患が知られており、特定疾患として難病指定されている。ライソゾーム病の例として、スフィンゴリピドが蓄積するタイプであるスフィンゴリピドーシス、糖原(グリコーゲン)が蓄積するタイプである糖原病II型、ムコ多糖が蓄積するタイプであるムコ多糖症、糖蛋白代謝異常症タイプなどが含まれる。その他、正確な分類を調査中のライソゾーム病として、シアリドーシス、ガラクトシアリドーシスなどが含まれる。
スフィンゴリピドーシスの例には、ニーマンピック病、GM1ガングリオドーシス、GM2ガングリオドーシス。異染性白質ジストロフィー、ファブリー病、ファーバー病、ゴーシェ病などが含まれる。
糖原病II型は、ポンペ病を含む。糖蛋白代謝異常症タイプは、ムコリピドーシスを富含む。
スフィンゴリピドーシスに含まれる、ニーマンピック病は、先天的な遺伝子の変異によって引き起こされる酵素の異常によって、本来分解されるはずの不溶性の代謝物が細胞内に蓄積する先天性代謝異常である。変異する遺伝子によって、A型・B型と、C型の大きく二つに分類される。ニーマン・ピック病A型・B型は、SMPD1と呼ばれる遺伝子の変異によって生じる。A型・B型では酸性スフィンゴミエリナーゼ酵素の異常により、おもに、スフィンゴ脂質の一種であるスフィンンゴミエリンが蓄積する。A型(急性神経型)は、スフィンゴミエリナーゼ酵素活性が5%以下の重症型である。B型は、スフィンゴミエリナーゼ酵素活性が5%以上で、神経症状はみられないのが特徴である。
ニーマンピック病C型(NPC)は、NPC1またはNPC2遺伝子の変異により生じる劣性遺伝子病である。NPC1の変異が原因のNPC1型と、NPC2の変異が原因のNPC2型が知られている。通常、リソソーム内の遊離型コレステロールはNPC1やNPC2の働きにより小胞体に運ばれ、エステル型コレステロールに変換される。NPC細胞では、NPCタンパク質の機能不全のため、遊離型コレステロールの蓄積およびエステル型コレステロールの減少(即ち、コレステロールバランスの不均衡)が生じる。
非限定的に、一態様において、医薬組成物の対象となるライソゾーム病は、ニーマンピック病である。一態様において、ライソゾーム病は、ニーマンピック病C型である。
本発明はまた、リソソーム蓄積および/またはオートファジー経路の障害を抑制する、6−O−マルトシル−γ−シクロデキストリン(G2GCD)を含む医薬組成物、に関する。
「リソソーム蓄積を抑制する」とは、例えば、NPCモデル細胞に(例えば1mMの濃度で)投与した場合に、投与しない場合と比較して、細胞内における遊離型コレステロールの蓄積が減少する、好ましくは10%以上減少する、20%以上減少する、30%以上減少する、40%以上減少する、45%以上減少する、約50%減少する、ことを意味する。あるいは、「リソソーム蓄積を抑制する」とは、例えば、NPCモデル細胞に(例えば1mMの濃度で)投与した場合に、投与しない場合と比較して、細胞内におけるエステル型コレステロールが増加する、好ましくは、1.1倍以上増加する、1.3倍以上増加する、1.5倍以上増加する、1.8倍以上増加する、2倍以上増加する、2.2倍上増加する、2.4倍以上増加する、約2.5倍増加することを意味する。あるいはまた、「リソソーム蓄積を抑制する」とは、例えば、NPCモデル細胞に(例えば1mMの濃度で)投与した場合に、投与しない場合と比較して、リソソーム容積が減少する、好ましくは5%以上減少する、10%以上減少する、15%以上減少する、20%以上減少する、25%以上減少する、30%以上減少する、約33%減少する、ことを意味する。一態様において、医薬組成物は同濃度の2−ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(HPBCD)又はマルトシル−β−シクロデキストリン(G2BCD)を含む医薬組成物の同程度に「リソソーム蓄積を抑制する」機能を奏する。
「オートファジー経路の障害を抑制する」とは、NPCモデル細胞に(例えば1mMの濃度で)投与した場合に、投与しない場合と比較して、オートファゴソーム容積が減少する、好ましくは5%以上減少する、10%以上減少する、15%以上減少する、20%以上減少する、25%以上減少する、約30%減少する、ことを意味する。一態様において、医薬組成物は同濃度の2−ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(HPBCD)又はマルトシル−β−シクロデキストリン(G2BCD)を含む医薬組成物と同程度に「オートファジー経路の障害を抑制する」機能を奏する。
G2GCDは、細胞毒性が低く、また、NPCモデルマウスにおける予後が良いことが示されている。非限定的に、「細胞毒性が低い」とは、例えば、in vitroでHPBCD、G2BCDでは細胞生存率が0%となるような濃度を、野生型細胞又はNPCモデル細胞に投与しても、30%以上、40%以上、50%以上、又は60%以上の生存率を示すことを意味する。
G2GCDは、特に、聴覚毒性が問題となるHPBCD、HPGCD、G2BCDよりも毒性が明らかに低い。非限定的に、「聴覚毒性が低い」とは、例えば、in vitroでHPBCD、G2BCDでは細胞生存率が0%となるような濃度を、野生型の耳のモデル細胞に投与しても、40%以上、50%以上、60%以上又は70%以上の生存率を示すことを意味する。あるいは、「聴覚毒性が低い」とは、例えば、投与による聴覚閾値に対する影響が、HPBCD、HPGCD、G2BCDよりも低く、好ましくは広範囲の周波数(低音域〜高音域)において、有意に低い音圧閾値を示すことを意味する。
2.投与態様
本発明の医薬組成物の投与態様は特に限定されない。
6−O−マルトシル−γ−シクロデキストリン(G2GCD)を、所望により医薬的または薬理学的に許容可能な担体と組み合せて、医薬組成物の形で投与することができる。医薬的または薬理学的に許容可能な担体の種類は1つもそれ以上でもよい。「医薬的に」または「薬理学的に許容可能な担体」は、製剤の他の成分と適合し、被験者に有害ではない、任意の担体、希釈剤または賦形剤を意味する。本明細書の開示に基づき、G2GCDを含む医薬組成物を処方することは本技術分野の範囲内である。
例えば、医薬品の分野の標準的技法に従って、医薬組成物を処方することが可能である。例えば、Alphonso Gennaro,ed.,Remington’s Pharmaceutical Sciences,18th Ed.,(1990)Mack Publishing Co.,Easton,Paを参照。
医薬組成物の投与対象は、特に限定されない。非限定的に、一態様において、対象はヒトである。あるいは、対象は非ヒト哺乳類(たとえばウサギ、モルモット、ラット、マウスまたはその他のげっ歯類(げっ歯目に含まれる任意の動物を含む)、ネコ、イヌ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ウシ(雌牛、たとえば乳牛またはウシ目に含まれる任意の動物を含む)、ウマ(ウマ目に含まれる任意の動物を含む)、ロバ、および非ヒト霊長類)であってもよい。
投与経路は特に限定されない。静脈内点滴もしくは注射等による静脈内投与、パッチ剤等の経皮投与、腹腔内投与、などの非経口投与を用いてもよい。その他、筋肉内注射等による筋肉内投与、経腸投与、局所投与等による投与も可能である。一態様において、医薬組成物は、注射剤として投与される。
注射剤は、例えば、G2GCDを含む医薬組成物を、例えば分散剤、保存剤、等張化剤等と共に水性注射剤として、あるいはオリーブ油、ゴマ油、綿実油、コーン油等の植物油、プロピレングリコール等に溶解、懸濁あるいは乳化して油性注射剤として成型することにより製造することができる。
外用剤は、例えば、G2GCDを含む医薬組成物を固状、半固状または液状の組成物とすることにより製造される。例えば、上記固状の組成物は、該医薬組成物をそのまま、あるいは賦形剤、増粘剤などを添加、混合して粉状とすることにより製造される。上記液状の組成物は、注射剤の場合とほとんど同様で、油性あるいは水性懸濁剤とすることにより製造される。半固状の組成物は、水性または油性のゲル剤、あるいは軟膏状のものがよい。また、これらの組成物は、いずれも緩衝剤、防腐剤などを含んでいてもよい。外用剤は、例えば、局所投与用のクリーム、ローション、ゲル、軟膏等が含まれる。
G2GCDを含む医薬組成物は、所望により、さらに、1またはそれ以上の他の有効成分を含んでもよい。「他の有効成分」は、G2GCDと同様に、ライソゾーム病を治療または予防する、あるいは、リソソーム蓄積および/またはオートファジー経路の障害を抑制する、機能を有する成分であってもよい。あるいは、これら以外の機能を有する成分であってもよい。
G2GCDを含む医薬組成物は、所望により、さらに、安定化剤、酸化防止剤および保存料が添加されてもよい。適切な酸化防止剤は、例えば、亜硫酸、アスコルビン酸,クエン酸およびその塩、ならびにナトリウムEDTAを含む。適切な保存料は、例えば、塩化ベンザルコニウム、メチル−またはプロピル−パラベン、ならびにクロルブタノールを含む。
医薬組成物の投与量および投与期間は、投与対象のサイズ、質量、年齢および性別、治療される疾患の性質および段階、疾患の攻撃性、投与経路、ならびに放射線の特定の毒性を含む個々の患者の特定の状況によって決定される。投与量および投与期間は、また、既知の試験プロトコルを用いて実験的に、または生体内もしくは生体外試験データからの外挿法によって決定されうる。本明細書に記載する濃度範囲は、例示的な目的のみであり、請求される組成物の範囲または実施化を制限するものではない。
例えば、医薬組成物中の投与量は、有効成分であるG2GCDの量で約1から約100mg/kg/日、より好ましくは約5から約80mg/kg/日である。約15から約50mg/kg/日、例えば、約35mg/kg/日(例えば体重60kgの成人では、2.1g)の用量が特に好適な用量である。医薬組成物は、1日1回で投与されてもよく、または同時にもしくは時間間隔を置いて投与される何回かの低用量に分割されてもよい。投与量は、多数の投与、例えば20mg/kgの2回投与で与えられてもよい。より高いまたはより低い用量であってもよい。
本発明の医薬組成物、特にG2GCDを含む医薬組成物は、安全性に優れているので長期間投与可能である。本発明の医薬組成物が対象とするライソゾーム病は遺伝病であり、患者が生存する限り投与が必要となる場合が多い。
本発明の医薬組成物は、安全性に優れているので、そのような使用に特に優れている。本発明の医薬品が投与可能な期間は、特に限定されないが、本発明の医薬品は、例えば、少なくとも数週間以上、好ましくは数ヶ月以上、より好ましくは複数年以上に渡るような、長期間に渡って投与できる。
3.治療または予防方法、医薬組成物の製造のための使用
本発明はまた、6−O−マルトシル−γ−シクロデキストリン(G2GCD)を、必要とする対象に投与することを含む、ライソゾーム病を治療または予防する方法、に関する。
本発明はさらに、6−O−マルトシル−γ−シクロデキストリン(G2GCD)の、ライソゾーム病の治療または予防のための医薬組成物の製造のための使用、に関する。
「6−O−マルトシル−γ−シクロデキストリン(G2GCD)」、「ライソゾーム病」等の定義については上述した通りである。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。当業者は本明細書の記載に基づいて容易に本発明に修飾・変更を加えることができ、それらは本発明の技術的範囲に含まれる。
実施例1 NPCモデル細胞の細胞内コレステロール転送異常に対する各種シクロデキストリン誘導体の効果
本実施例では、NPCモデル細胞の細胞内コレステロール転送異常に対する各種シクロデキストリン誘導体の効果を調べた。
シクロデキストリン誘導体の6−O−マルトシル−γ−シクロデキストリン(G2GCD)および6−O−マルトシル−β−シクロデキストリン(G2BCD)は、Shiraishiら、Agric.Biol.Chem.,1989、53(5)、p.2181−2188に記載の方法に基づき、Klebsiella pneumoniae由来のプルラナーゼ(天野エンザイム(株)製)を用いて合成した。以下の実施例でも同様である。
HPBCDは、アルカリ条件下にてプロピレンオキサイドとβ−シクロデキストリンを反応させ、β−シクロデキストリンの水酸基に2-ヒドロキシプロピル基を付加して合成した。
再表2015/083736は、NPC1変異を有する患者から作製したNPC−iPS細胞株を開示している。NPC由来のiPS細胞はNPCの表現型を示し、NPCの治療のための薬剤候補をスクリーニングするためのin vitro系を提供する。NPCのiPS細胞由来のHLCsで極端なコレステロール蓄積が観察されることは、それを用いて、このプロセスにおける様々な薬物治療の効果を調べることを可能とする。NPC由来のiPS細胞をNPCモデル細胞(Npc1欠損CHO細胞)として用いた。
NPCモデル細胞に関し、G2GCD、G2BCDおよびHPBCD各1mMを添加し、24時間後に細胞内の1mgタンパク質当たりの遊離型コレステロールおよびエステル型コレステロールの量nmolを測定した。具体的には、細胞をG2BCDの存在下または非存在下で24時間処理した後、溶解させた。溶解物中のタンパク質濃度を、Pierce BCAタンパク質アッセイキット(Thermo Fisher Scientific Inc.社製)によって測定した。次いで、クロロホルム、2−プロパノールおよびNP−40混合物(7:11:0.1)を用いて溶解物からコレステロールを抽出した。試料を遠心分離し(4℃で10分間15,000×g)、クロロホルム層を集めた。クロロホルム層を蒸発させ、残渣を2?プロパノール、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、およびポリオキシラウリルエーテル混合物(87:10:3)に溶解した。溶液の一部をエステラーゼと共にインキュベートして総コレステロールを測定し、他の部分をエステラーゼなしでインキュベートして遊離型コレステロールを測定した。総コレステロール量は、マイクロプレートリーダー(Tecan Co.,Ltd.、メンネドルフ、スイス)を用いて、Determiner L FC(協和発酵キリン株式会社、東京、日本)によって測定した。エステル型コレステロールは、総コレステロールレベルから遊離型コレステロールレベルを差し引くことによって計算した。細胞内コレステロール量をnmol/mgタンパク質で表現した。
結果を図1に示す。NPCモデル細胞では、野生型細胞(CHO細胞)と比較し顕著な遊離型コレステロールの増加およびエステル型コレステロール低下がみられ、細胞内コレステロール障害が生じていることが示された。これに対し、HPBCD、G2BCDおよびG2GCD(1mM)は顕著な改善効果を示した。具体的には、HPBCD、G2BCDおよびG2GCD(1mM)を投与した場合、いずれも、投与しない場合と比較して、細胞内における遊離型コレステロールの蓄積が約50%減少した。また、細胞内におけるエステル型コレステロールが、投与しない場合と比較して、約2.4〜2.5倍増加した。
Mean±SEM (N=3)
** p<0.01 Npc1ヌルグループと比較
実施例2 NPCモデル細胞のリソソームおよびオートファゴソーム容積異常に対する各種シクロデキストリン誘導体の効果
本実施例では、NPCモデル細胞のリソソームおよびオートファゴソーム容積異常に対する各種シクロデキストリン誘導体の効果を調べた。
NPCモデル細胞に関し、G2GCD、G2BCDおよびHPBCD各1mM添加し、24時間後にリソソーム容積およびオートファゴソーム容積を測定した。具体的には、細胞をLysoTracker Green(登録商標) DND−26で15分間37℃で染色し(リソソーム容積測定のため)、もしくはCyto−ID(登録商標)で20分間37℃で染色(オーロファゴソーム容積測定のため)した。488nmレーザーを用いてフローサイトメーター(BD Biosciences Accuri(商標)C6、Becton Dickinson Biosciences、フランクリンレイクス、米国)で分析した。得られた蛍光を、530±30nmのフィルターを用いてFL1チャンネルで検出された。10,000個の細胞からのデータを集めて付属のソフトウェアを用いて分析した。
結果を図2に示す。縦軸は、野生型細胞(CHO細胞)のリソソーム容積およびオートファゴソーム容積を100とした場合の%である。NPCモデル細胞では、野生型細胞と比較し顕著なリソソームおよびオートフォゴソーム容積の増加が見られ、細胞内のリソソーム蓄積およびオートファジー経路の障害(オートリソソーム形成障害)が示された。これに対し、G2GCD、G2BCDおよびHPBCD(1mM)は顕著な改善効果を示した。具体的には、G2GCD、G2BCDおよびHPBCD(1mM)を投与した場合、いずれも、投与しない場合と比較して、リソソーム容積が約33%減少した。また、オートファゴソーム容積は、投与していない場合と比較して、約30%減少した。
Mean±SEM (N=3)
** p<0.01 Npc1ヌルグループと比較
実施例3 野生型細胞およびNPCモデル細胞の細胞生存率に対する各種シクロデキストリン添加の影響
本実施例では、野生型細胞およびNPCモデル細胞の細胞生存率に対する各種シクロデキストリン添加の影響を調べた。
0mM−100mMのG2GCD、G2BCDおよびHPBCDを、野生型CHO細胞およびNPCモデル細胞に投与し、12時間後の細胞生存率を、細胞障害性生細胞の指標となるWST−8アッセイにより評価した。
テトラゾリウム塩の還元反応は、還元酵素が失活していない時に起こる。そのため、この還元反応は生細胞を測定するためによく用いられる。この反応に使用されるテトラゾリウム塩の一例として、WST(Water soluble Tetrazolium salts)、特に、WST−8(2−(2−メトキシ−4−ニトロフェニル)−3−(4−ニトロフェニル)−5−(2,4−ジスルフォフェニル)−2H−テトラゾリウム)が知られている。WST−8は細胞内脱水素酵素により還元され、水溶性のホルマザンを生成する。細胞数と生成するホルマザンの量は直線的な比例関係にあるため、ホルマザンの450nM〜460nMの吸光度を直接測定することにより、容易に生細胞数を計測することが可能である。本実施例では、同仁化学研究所社のCell Counting Kit−8のキットを使用した。
結果を図3に示す。野生型CHO細胞およびNPCモデル細胞の双方において、実験した最大100mMまでのいずれの濃度においても、HPBCDおよびG2BCDと比較して、G2GCDの細胞障害性が低いことが示された。
Mean±SEM (N=3)
** p<0.01 Npc1ヌルグループと比較
実施例4 NPCモデルマウスにおけるHPBCDとG2GCDの生命予後改善効果
本実施例では、NPCモデルマウスにおけるHPBCDとG2GCDの生命予後改善効果を調べた。
モデルマウス(NPCマウス)は、Npc1遺伝子の自然突然変異により、コレステロールのライソゾームからERへの輸送が欠損している。このモデルマウスはまた、肝臓や脳へのコレステロール蓄積を伴うヒト疾患と同様の症状を示す。このモデルマウスは、肝臓損傷と神経機能不全を示し、治療無しには12週齢で死亡する。
4週齢のNPCマウス(N=6)(山陰労災病院 病院長(前鳥取大学医学部脳神経小児科学分野教授) 大野耕策先生、鳥取大学 研究推進機構 研究基盤センター准教授檜垣 克美先生よりご恵与いただいたものを、熊本大学 生命資源研究・支援センターにて繁殖したものを使用)に、HPBCDおよびG2GCDを各々30および35mg/kg(モル換算でいずれも21.4μmol/kg)で単回脳室内投与を行い、マウスの生存期間を比較した。
結果を図4に示す。G2GCDはHPBCDと同程度の予後改善効果を有することが明らかとなった。
実施例5 マウス内耳有毛細胞モデル細胞HEI―OC1の細胞生存率に及ぼす各種シクロデキストリン誘導体の添加の影響
本実施例では、マウス内耳有毛細胞モデル細胞HEI―OC1の細胞生存率に及ぼす各種シクロデキストリン誘導体の添加の影響を調べ、各種シクロデキストリン誘導体の耳毒性をin vitroで評価した。
マウス内耳有毛細胞モデル細胞HEI―OC1(David Geffen School of Medicine, University of California, Los AngelesのFederico Kalinec教授が樹立した細胞を、共同申請者の熊本大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科 三輪徹先生を通じて入手)を、33℃、10%CO条件下で培養したものを使用した。HEI―OC1細胞にG2GCD、G2BCDおよびHPBCDを図5に示した各濃度で添加し、12時間後の細胞生存率を、細胞障害性生細胞の指標となるWST−8アッセイにより評価した。
結果を図5に示す。実験した最大100mMまでのいずれの濃度においても、HPBCDおよびG2BCDと比較して、G2GCDの耳のモデル細胞に対する細胞障害性が低いことが示された。
Mean±SEM (N=3)
実施例6 野生型マウスの聴覚閾値に対するG2GCD及びHPBCD投与の影響
本実施例では、野生型マウスの聴覚閾値に対するG2GCD及びHPBCD投与の影響を調べた。G2GCD及びHPBCDを8週齢の雄性野生型マウスに5.7mmol/kgで単回皮下投与を行った。投与7日後に、聴性脳幹反応(Auditory Brain−stem response;ABR)を測定した。
結果を図6に示す。G2GCDは、HPBCDと比較して、調べたいずれの周波数においても有意に低い音圧閾値を示した。即ち、G2GCDはHPBCDと比較し、聴覚毒性が低いことが示唆された。
Mean±SEM (N=7)
p<0.051 HPBCDグループと比較
** p<0.01 HPBCDグループと比較
G2GCDを含む、本発明の組成物は、ライソゾーム病の治療または予防、特に、ニーマンピック病C型の治療または予防に有用である。G2GCDの水溶液は、界面活性および粘性がHPBCDと比較して顕著に低く、臨床で使用する注射剤を想定する上で優れた化学的性質を有している。G2GCDは、マルトシル基が単一置換された化学的に高純度な化合物である。G2GCDは、HPBCDおよびG2BCDと比較して、細胞障害性、特に聴覚毒性が低く、有用である。

Claims (6)

  1. 6−O−マルトシル−γ−シクロデキストリンを含む、ライソゾーム病の治療または予防のための医薬組成物。
  2. ライソゾーム病が、ニーマンピッック病である、請求項1に記載の医薬組成物。
  3. ライソゾーム病が、ニーマンピック病C型である、請求項1または請求項2に記載の医薬組成物。
  4. リソソーム蓄積および/またはオートファジー経路の障害を抑制する、6−O−マルトシル−γ−シクロデキストリンを含む医薬組成物。
  5. 非経口投与される、請求項1−4のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  6. 注射剤として投与される、請求項1−5のいずれか1項に記載の医薬組成物。
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