JP2020174515A - 送電装置、及び受電装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】結線が容易にでき、かつ、相間電圧を抑制することができる送電装置及び受電装置を提供すること。【解決手段】非接触給電システム10は、道路側に設けられる送電装置20と車両側に設けられる受電装置30との間で、非接触で送電を行い、車両に設けられる蓄電池12を充電する。送電装置20は、U相の送電コイル26uを有するU相の送電側共振部20aと、3相電流のうち、V相の送電コイル26vを有するV相の送電側共振部20bと、W相の送電コイル26wを有するW相の送電側共振部20cと、を備える。各送電側共振部20a〜20cは、それぞれ送電コイル26u,26v,26wの一端に直列接続される送電側第1コンデンサ25u,25v,25wと、他端に直列接続される送電側第2コンデンサ27u,27v,27wと、を有し、各送電側共振部20a〜20cの一端が中性点N2に接続されている。受電装置30も同様に構成されている。【選択図】 図1
Description
本発明は、非接触で送電する非接触給電システムの送電装置、及び受電装置に関する。
電気自動車などに搭載される蓄電池に給電を行うシステムとして、非接触で送電を行う非接触給電システムがある(例えば特許文献1)。非接触給電システムでは、送電装置側にインバータ回路を設け、そのインバータ回路から送電コイルに交流電力を供給する。そして、送電コイルから車両側の受電コイルに対して非接触で電力を送電し、受電コイルから蓄電池に対して給電を行う。
そして、特許文献1に記載の非接触給電システムでは、1次コイル及び直接コンデンサを2分割して、1次部分コイルと直接部分コンデンサとを交互に直列接続している。これにより、1次コイル及び直列コンデンサの端子間電圧の上昇を抑制することができる。
ところで、上記構成では、端子間電圧の上昇を抑制することができる一方で、1次コイルを分割することにより、結線が複雑になるという問題があった。また、3相共振コイルを採用する場合には、端子間電圧だけではなく、相間電圧(線間電圧)の上昇を抑制する必要もある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、結線が容易にでき、かつ、相間電圧を抑制することができる送電装置及び受電装置を提供することにある。
課題を解決するための第1の手段は、車外に設けられる送電装置と車両に設けられる受電装置との間で、非接触で送電を行い、車両に設けられる蓄電池を充電する非接触給電システムの送電装置において、多相交流電流が入力される送電部を備え、前記送電部には、相ごとに送電側共振部が設けられ、前記各送電側共振部は、それぞれ送電コイルと、前記送電コイルの一端に直列接続される第1コンデンサと、他端に直列接続される第2コンデンサと、を有する。
第2の手段は、車外に設けられる送電装置と車両に設けられる受電装置との間で、非接触で送電を行い、車両に設けられる蓄電池を充電する非接触給電システムの送電装置において、3相電流のうち、U相の電流が入力されるU相の送電コイルを有するU相の送電側共振部と、3相電流のうち、V相の電流が入力されるV相の送電コイルを有するV相の送電側共振部と、3相電流のうち、W相の電流が入力されるW相の送電コイルを有するW相の送電側共振部と、を備え、前記各送電側共振部は、それぞれ前記送電コイルの一端に直列接続される第1コンデンサと、他端に直列接続される第2コンデンサと、を有し、各々の前記送電側共振部の一端が中性点に接続される一方、他端から各相の電流が入力される。
第3の手段は、車外に設けられる送電装置と車両に設けられる受電装置との間で、非接触で送電を行い、車両に設けられる蓄電池を充電する非接触給電システムの送電装置において、3相電流のうち、U相の電流が入力されるU相の送電コイルを有するU相の送電側共振部と、3相電流のうち、V相の電流が入力されるV相の送電コイルを有するV相の送電側共振部と、3相電流のうち、W相の電流が入力されるW相の送電コイルを有するW相の送電側共振部と、を備え、前記各送電側共振部は、それぞれ前記送電コイルの一端に直列接続される第1コンデンサと、他端に直列接続される第2コンデンサと、を有し、前記送電側共振部は、デルタ結線されている。
上記各手段によれば、各送電側共振部は、それぞれ送電コイルの一端に直列接続される第1コンデンサと、他端に直列接続される第2コンデンサと、を有している。
このため、回路構成的に、送電コイルは、送電コイルを2つに分割した分割コイルが直列接続されたものとみなすことができる。そして、第1コンデンサの電圧と、第1コンデンサ側の分割コイルの電圧は、反転している。同様に、第2コンデンサの電圧と、第2コンデンサ側の分割コイルの電圧は、反転している。このため、相電圧及び相間電圧を低減することが可能となる。また、実際にコイルを分割構成するわけではないので、結線を容易に行うことができる。
第4の手段は、車外に設けられる送電装置と車両に設けられる受電装置との間で、非接触で送電を行い、車両に設けられる蓄電池を充電する非接触給電システムの受電装置において、多相交流電流が出力される受電部を備え、前記受電部には、相ごとに受電側共振部が設けられ、前記各受電側共振部は、それぞれ受電コイルと、前記受電コイルの一端に直列接続される第1コンデンサと、他端に直列接続される第2コンデンサと、を有する。
第5の手段は、車外に設けられる送電装置と車両に設けられる受電装置との間で、非接触で送電を行い、車両に設けられる蓄電池を充電する非接触給電システムの受電装置において、3相電流のうち、U相の電流が出力されるU相の受電コイルを有するU相の受電側共振部と、3相電流のうち、V相の電流が出力されるV相の受電コイルを有するV相の受電側共振部と、3相電流のうち、W相の電流が出力されるW相の受電コイルを有するW相の受電側共振部と、を備え、前記各受電側共振部は、それぞれ前記受電コイルの一端に直列接続される第1コンデンサと、他端に直列接続される第2コンデンサと、を有し、各々の前記受電側共振部の一端が中性点に接続される一方、他端から各相の電流が出力される。
第6の手段は、車外に設けられる送電装置と車両に設けられる受電装置との間で、非接触で送電を行い、車両に設けられる蓄電池を充電する非接触給電システムの受電装置において、3相電流のうち、U相の電流が出力されるU相の受電コイルを有するU相の受電側共振部と、3相電流のうち、V相の電流が出力されるV相の受電コイルを有するV相の受電側共振部と、3相電流のうち、W相の電流が出力されるW相の受電コイルを有するW相の受電側共振部と、を備え、前記各受電側共振部は、それぞれ前記受電コイルの一端に直列接続される第1コンデンサと、他端に直列接続される第2コンデンサと、を有し、前記受電側共振部は、デルタ結線されている。
上記各手段によれば、各受電側共振部は、それぞれ受電コイルの一端に直列接続される第1コンデンサと、他端に直列接続される第2コンデンサと、を有している。
このため、回路構成的に、受電コイルは、受電コイルを2つに分割した分割コイルが直列接続されたものとみなすことができる。そして、第1コンデンサの電圧と、第1コンデンサ側の分割コイルの電圧は、反転している。同様に、第2コンデンサの電圧と、第2コンデンサ側の分割コイルの電圧は、反転している。このため、相電圧及び相間電圧を低減することが可能となる。また、実際にコイルを分割構成するわけではないので、結線を容易に行うことができる。
(第1実施形態)
本実施形態における非接触給電システム10は、商用電源11から供給された電力を、非接触で送電する送電装置20、及び、送電装置20から非接触で電力を受電する受電装置30を備える。送電装置20は、車両が走行する道路(高速道路など)、駐車される駐車スペース等の地上に埋設されている。受電装置30は、電気自動車やハイブリッド自動車などの車両に搭載され、蓄電池としての車載バッテリ12に対して電力を出力することで、車載バッテリ12を充電するものである。
本実施形態における非接触給電システム10は、商用電源11から供給された電力を、非接触で送電する送電装置20、及び、送電装置20から非接触で電力を受電する受電装置30を備える。送電装置20は、車両が走行する道路(高速道路など)、駐車される駐車スペース等の地上に埋設されている。受電装置30は、電気自動車やハイブリッド自動車などの車両に搭載され、蓄電池としての車載バッテリ12に対して電力を出力することで、車載バッテリ12を充電するものである。
図1に本実施形態における非接触給電システム10の電気的構成を示す。非接触給電システム10の送電装置20には、商用電源11が接続されており、商用電源11から供給される交流電力を送電装置20に入力するように構成されている。一方、非接触給電システム10の受電装置30には、車載バッテリ12が接続されており、受電装置30から電力を車載バッテリ12に出力し、充電が実施されるように構成されている。送電装置20及び受電装置30は、3相給電を実施可能とすべく、それぞれ3相(U相、V相、W相)のコイルを有する。
まず、送電装置20について説明する。送電装置20は、商用電源11に接続されるAC−DCコンバータ21と、AC−DCコンバータ21に接続されるインバータ回路22と、インバータ回路22に接続される送電フィルタ回路23と、送電フィルタ回路23に接続される送電共振回路24と、を備える。
AC−DCコンバータ21は、商用電源11から供給される交流電力を直流電力に変換し、インバータ回路22に供給するものである。インバータ回路22から見た場合、AC−DCコンバータは、直流電源に相当する。
インバータ回路22は、AC−DCコンバータ21から供給される直流電力を所定の周波数の交流電力に変換するものである。このインバータ回路22として、U相、V相、W相の3相の交流電力(3相電流)に変換する3相インバータを用いている。
インバータ回路22は、AC−DCコンバータ21に接続されている。具体的には、AC−DCコンバータ21の正極端子にインバータ回路22の高電位側端子が接続されている。一方、AC−DCコンバータ21の負極端子にインバータ回路22の低電位側端子が接続されている。
インバータ回路22は、それぞれ3相の相数と同数の上下アームを有するフルブリッジ回路により構成されている。各アームに設けられたスイッチング素子のオンオフにより、各相における電流が調整される。
詳しく説明すると、インバータ回路22は、U相、V相及びW相からなる3相において、スイッチング素子としての上アームスイッチSpと下アームスイッチSnとの直列接続体をそれぞれ備えている。本実施形態では、各相における上アームスイッチSp及び下アームスイッチSnとして、電圧制御形の半導体スイッチング素子を用いており、具体的にはIGBTを用いている。なお、MOSFETを用いてもよい。各相における上アームスイッチSp及び下アームスイッチSnには、それぞれフリーホイールダイオード(還流ダイオード)Dp,Dnが逆並列に接続されている。
各相の上アームスイッチSpの高電位側端子(コレクタ)は、AC−DCコンバータ21の正極端子に接続されている。また、各相の下アームスイッチSnの低電位側端子(エミッタ)は、AC−DCコンバータ21の負極端子(グランド)に接続されている。各相の上アームスイッチSpと下アームスイッチSnとの間の中間接続点は、それぞれ送電フィルタ回路23に接続されている。
すなわち、U相における上アームスイッチSpと下アームスイッチSnとの間の中間接続点は、送電フィルタ回路23等を介して、送電共振回路24のU相の送電コイル26uに接続されている。同様に、V相における上アームスイッチSpと下アームスイッチSnとの間の中間接続点は、送電フィルタ回路23等を介して、送電共振回路24のV相の送電コイル26vに接続されている。同様に、W相における上アームスイッチSpと下アームスイッチSnとの間の中間接続点は、送電フィルタ回路23等を介して、送電共振回路24のW相の送電コイル26wに接続されている。
送電フィルタ回路23は、インバータ回路22から入力される交流電力から所定の周波数域の交流電力以外を除去する回路である。この送電フィルタ回路23として、バンドパスフィルタを用いている。送電フィルタ回路23は、各相ごとに、2つのリアクトルが直列接続された直列接続体23a〜23cを備えている。また、送電フィルタ回路23は、各直列接続体23a〜23cの中間接続点に対して一端が接続されるコンデンサ23d〜23fと、を備える。コンデンサ23d〜23fの他端は、接続点N1で接続されている。つまり、コンデンサ23d〜23fの他端同士が接続されている。
送電共振回路24は、送電フィルタ回路23から入力した交流電力(3相交流電流)を受電装置30に対して出力する回路であり、送電部に相当する。送電共振回路24は、各相ごとに、送電側の第1コンデンサとしての送電側第1コンデンサ25u,25v,25wと、送電コイル26u,26v,26wと、送電側の第2コンデンサとしての送電側第2コンデンサ27u,27v,27wと、が直列接続された送電側共振部20a〜20cを備えている。送電側共振部20a〜20cは、いわゆるスター結線されている。すなわち、送電側共振部20a〜20cの一端は、送電フィルタ回路23に接続されており、他端は、中性点N2に接続されている。
送電側第1コンデンサ25u,25v,25wと、送電側第2コンデンサ27u,27v,27wのコンデンサ容量は同じである。そして、相互インダクタンスを考慮した場合に、力率補償するため(力率を最大にするため)に、数式(1)〜(5)に示すようにそのコンデンサ容量が設定されている。
なお、数式において、送電側第1コンデンサ25uのコンデンサ容量をCsu1とし、送電側第2コンデンサ27uのコンデンサ容量をCsu2とする。また、送電側第1コンデンサ25vのコンデンサ容量をCsv1とし、送電側第2コンデンサ27vのコンデンサ容量をCsv2とする。また、送電側第1コンデンサ25wのコンデンサ容量をCsw1とし、送電側第2コンデンサ27wのコンデンサ容量をCsw2とする。また、数式において、送電コイル26uの自己インダクタンスをLu1とし、送電コイル26vの自己インダクタンスをLv1とし、送電コイル26wの自己インダクタンスをLw1としている。
また、送電コイル26uと送電コイル26vとの間における相互インダクタンスをMuv1としている。また、送電コイル26uと送電コイル26wとの間における相互インダクタンスをMuw1としている。また、送電コイル26vと送電コイル26wとの間における相互インダクタンスをMvw1としている。インバータ駆動周波数をfとし、共振電気角周波数をωとしている。
受電装置30は、送電共振回路24から電力を供給される受電共振回路31と、受電共振回路31に接続される受電フィルタ回路32と、受電フィルタ回路32に接続される整流回路33と、整流回路33に接続されるDC−DCコンバータ34と、を備える。
受電共振回路31は、非接触で送電共振回路24から電力を入力し、受電フィルタ回路32に交流電力(3相交流電流)を出力する回路であり、受電部に相当する。受電共振回路31は、送電共振回路24と同一の構成となっており、送電共振回路24に対して磁場共鳴可能に構成されている。
すなわち、受電共振回路31は、各相ごとに、受電側の第1コンデンサとしての受電側第1コンデンサ35u,35v,35wと、受電コイル36u,36v,36wと、受電側の第2コンデンサとしての受電側第2コンデンサ37u,37v,37wと、が直列接続された受電側共振部30a〜30cを備えている。受電側共振部30a〜30cは、いわゆるスター結線されている。すなわち、受電側共振部30a〜30cの一端は、中性点N3に接続され、他端は、受電フィルタ回路32に接続されている。この受電共振回路31と送電共振回路24との共振周波数は同一に設定されている。
受電側第1コンデンサ35u,35v,35wと、受電側第2コンデンサ37u,37v,37wのコンデンサ容量は同じである。また、送電装置20と同様に、相互インダクタンスを考慮した場合に、力率補償するため(力率を最大にするため)に、数式(1)〜(5)に示すようにそのコンデンサ容量が設定されている。なお、数式において、Csu1,Csu2,Csv1,Csv2,Csw1,Csw2,Lu1,Lv1,Lw1,Muv1,Muw1,Mvw1は、それぞれ受電装置30のものとして対応させて読み替える。
受電フィルタ回路32は、受電共振回路31から入力される交流電力に含まれる所定の周波数域の交流電力以外を除去するものである。この受電フィルタ回路32として、バンドパスフィルタを用いている。受電フィルタ回路32は、各相ごとに、2つのリアクトルが直列接続された直列接続体32a〜32cを備えている。また、受電フィルタ回路32は、各直列接続体32a〜32cの中間接続点に対して一端が接続されるコンデンサ32d〜32fを備える。コンデンサ32d〜32fの他端は、接続点N4で接続されている。つまり、コンデンサ32d〜32fの他端同士が接続されている。
整流回路33は、交流電力を全波整流する回路である。本実施形態では、整流回路33として、ダイオードブリッジから構成される全波整流回路を採用したが、6つのスイッチング素子(例えばMOSFET)から構成される同期整流回路を用いてもよい。
DC−DCコンバータ34は、整流回路33から入力される直流電力を変圧し、車載バッテリ12に出力するものである。車載バッテリ12は、DC−DCコンバータ34から入力された直流電力を充電する。
また、送電装置20には、送電装置20の制御を行う送電制御部60が設けられており、受電装置30には、受電装置30の制御を行う受電制御部70が設けられている。送電制御部60は、AC−DCコンバータ21やインバータ回路22等の制御を行う。受電制御部70は、DC−DCコンバータ34等の制御を行う。また、車両には、ECU50(Electronic Control Unit)が設けられており、受電制御部70に対して指示を行い、車両の走行中に非接触給電を実施させ、車載バッテリ12を充電させる。
上記構成によれば、送電装置20及び受電装置30の相対位置が磁場共鳴可能な位置にある状況において、交流電力が送電共振回路24に入力された場合、送電コイル26u,26v,26wと、受電コイル36u,36v,36wと、が磁場共鳴する。これにより、受電装置30は、送電装置20からエネルギーの一部を受け取る。すなわち、交流電力を受電する。なお、本実施形態では、説明の都合上、送電装置20及び受電装置30の相対位置が磁場共鳴可能な位置にあることを前提とする。
次に、送電コイル26u,26v,26w及び受電コイル36u,36v,36wの機械的構成について説明する。図2は、送電コイル26u,26v,26w及び受電コイル36u,36v,36wを上面側(車両側、受電側)から見た斜視図であり、図3は、下面側(道路側、送電側)から見た斜視図である。
図2に示すように、送電コイル26u,26v,26wは、巻線(例えばリッツ線)が平面状に巻かれることで形成されている角型の平面コイルとなっている。その際、送電コイル26u,26v,26wは、環状に形成されている。各送電コイル26u,26v,26wの形状及び巻き数は同じとされている。
これらの送電コイル26u,26v,26wは、鉄心としてのフェライトコア28上に配置され、固定されている。詳しく説明すると、フェライトコア28は、長方形の平板状に形成されており、その長手方向が道路の延伸方向に沿うように配置されている。また、フェライトコア28の短手方向が道路の幅方向となり、かつ、平面が道路の路面に対して平行となるように配置されている。そして、フェライトコア28の平面上において、送電コイル26u,26v,26wが長手方向に沿って配置されている。その際、送電コイル26u,26v,26wは、フェライトコア28よりも車両側(上側)になるように配置されている。
そして、送電コイル26u,26v,26wは、フェライトコア28上で、長手方向において相互の位置がずれるように配置されている。より詳しくは、送電コイル26u,26v,26wで囲まれた領域が、他の送電コイル26u,26v,26wで囲まれた領域に対して相互に重複するように配置されている。その際、送電コイル26u,26v,26wは、長手方向において等間隔でずれるように配置されている。より詳しくは、電気角で120°ずらして配置されている。なお、本実施形態では、送電コイル26uが長手方向中央に配置されており、送電コイル26v,26wが、送電コイル26uの長手方向両側に配置されている。
次に、受電コイル36u,36v,36wについて説明する。受電コイル36u,36v,36wは、送電コイル26u,26v,26wとほぼ同様に構成されている。
すなわち、図3に示すように、受電コイル36u,36v,36wは、巻線(例えばリッツ線)が平面状に巻かれることで形成されている角型の平面コイルとなっている。その際、受電コイル36u,36v,36wは、環状に形成されている。各受電コイル36u,36v,36wの形状及び巻き数は同じとされている。
これらの受電コイル36u,36v,36wは、鉄心としてのフェライトコア38上に配置され、固定されている。詳しく説明すると、フェライトコア38は、長方形の平板状に形成されており、その長手方向が車両の進行方向に沿うように配置されている。また、フェライトコア38の短手方向が車両の幅方向となり、かつ、平面が車両の底面に対して平行となるように配置されている。つまり、フェライトコア38の平面が、道路の路面に対向するように配置されている。そして、フェライトコア38上において、受電コイル36u,36v,36wが進行方向(長手方向)に沿って配置されている。その際、受電コイル36u,36v,36wは、フェライトコア38よりも道路側(下側)になるように配置されている。
そして、受電コイル36u,36v,36wは、フェライトコア38上で、長手方向において相互の位置がずれるように配置されている。より詳しくは、受電コイル36u,36v,36wで囲まれた領域が、他の受電コイル36u,36v,36wで囲まれた領域に対して相互に重複するように配置されている。その際、受電コイル36u,36v,36wは、長手方向において等間隔でずれるように配置されている。より詳しくは、電気角で120°ずらして配置されている。なお、本実施形態では、受電コイル36uが長手方向中央に配置されており、受電コイル36v,36wが、受電コイル36uの長手方向両側に配置されている。
ところで、送電共振回路24や受電共振回路31において、コイルやコンデンサの端子間電圧(相電圧)が高くなると、高電圧対策が必要となる。特にコイルとコンデンサを直列に接続すると、端子間電圧が上昇しやすくなるために問題となる。また、3相給電では、相間電圧が高くなると、部分放電が発生し、絶縁破壊が生じる可能性があり、絶縁層を厚くする、又は相間距離を離すなどの対策を行う必要がある。
ここで、比較例(従来例)を図4に示し、図4に示す回路構成における端子間電圧と、相間電圧について説明する。図4の回路構成では、共振回路は、コイルLu,Lv,Lwと当該コイルLu,Lv,Lwに直列に接続されたコンデンサCu,Cv,Cwとからなり、一端が中性点N0に接続されている。なお、送電側及び受電側のいずれも同様である。
この場合、コイルLu,Lv,LwとコンデンサCu,Cv,Cwとの間における接続点Na,Nb,Ncにおける相電圧(U相電圧、V相電圧、W相電圧、いずれもベクトル値)の大きさは、各相同じ値である。なお、位相は120度ずつずれる。この相電圧が、端子間電圧に相当する。そして、相間電圧(U−V相間電圧、V−W相間電圧、W−U相間電圧、いずれもベクトル値)の大きさは、相電圧及び相間電圧の電圧ベクトル図に示すように(図4(b)参照)、相電圧の大きさの√3倍となる。
次に、本実施形態の回路構成における端子間電圧(相電圧)と、相間電圧について図5に基づいて説明する。図5は、送電側共振部20a〜20cの回路構成を示す図である。
以下の説明では、回路構成において、送電側第1コンデンサ25u,25v,25wと送電コイル26u,26v,26wとの間における接続点を、それぞれ接続点U1,V1,W1と示す。また、送電側第2コンデンサ27u,27v,27wと送電コイル26u,26v,26wとの間における接続点を、それぞれ接続点U2,V2,W2と示す。
また、中性点N2に対する接続点U1の電圧(ベクトル値)を、Vu1と示し、中性点N2に対する接続点V1の電圧(ベクトル値)を、Vv1と示し、中性点N2に対する接続点W1の電圧(ベクトル値)を、Vw1と示す。
なお、送電側と受電側の回路構成は同じであるため、送電側のみについて説明し、受電側についてはその説明を省略する。受電側に読み替える場合、送電側第1コンデンサ25u,25v,25wは、受電側第1コンデンサ35u,35v,35wに対応し、送電コイル26u,26v,26wは、受電コイル36u,36v,36wに対応し、送電側第2コンデンサ27u,27v,27wは、受電側第2コンデンサ37u,37v,37wに対応する。また、中性点N2は、中性点N3に対応する。送電側共振部20a〜20cは、受電側共振部30a〜30cに対応する。
送電側共振部20a〜20cでは、送電コイル26u,26v,26wを送電側第1コンデンサ25u,25v,25wと、送電側第2コンデンサ27u,27v,27wとの間に配置し、送電コイル26u,26v,26wを中心として対称に設けている。そして、送電側第1コンデンサ25u,25v,25wと、送電側第2コンデンサ27u,27v,27wのコンデンサ容量は同じである。
このため、送電側第1コンデンサ25u,25v,25wを実際には分割構成されていないものの、回路構成的には、送電コイル26u,26v,26wは、送電コイル26u,26v,26wを1/2に分割した分割コイルL1,L2を直列接続されたものとみなすことができる。
すなわち、送電側共振部20a〜20cは、送電側第1コンデンサ25u,25v,25wと、分割コイルL1と、分割コイルL2と、送電側第2コンデンサ27u,27v,27wと、をこの順番で直列接続されたものとみなすことができる。また、送電側共振部20a〜20cの一端(送電側第1コンデンサ25u,25v,25w側の一端)を中性点N2に接続している。そして、中性点N2における電位は0V(基準電位)となる。
送電側第1コンデンサ25u,25v,25wの電圧と、分割コイルL1の電圧(ベクトル値)は、反転している(180度位相がずれている)。同様に、送電側第2コンデンサ27u,27v,27wの電圧と、分割コイルL2の電圧(ベクトル値)は、反転している(180度位相がずれている)。また、共振時において、電圧の振幅も同一となる。このため、分割コイルL1,L2の中間点H0の電位も0V(基準電位)となり、分割コイルL1の電圧と、分割コイルL2の電圧も、同様に、反転している(180度位相がずれる)ことがわかる。
したがって、中間点H0(基準電位)に対する接続点U1,V1,W1の電圧Vu2,Vv2,Vw2と、中性点N2(基準電位)に対する接続点U1,V1,W1の電圧Vu1,Vv1,Vw1とは数式(6)〜(10)のような関係にある。なお、中間点H0に対する接続点U1の電圧(ベクトル値)を、Vu2と示し、中間点H0に対する接続点V1の電圧(ベクトル値)を、Vv2と示し、中間点H0に対する接続点W1の電圧(ベクトル値)を、Vw2と示す。
−Vu1=Vu2・・・(6)
−Vv1=Vv2・・・(7)
−Vw1=Vw2・・・(8)
−Vu1−Vv1−Vw1=0・・・(9)
Vu2+Vv2+Vw2=0・・・(10)
よって、接続点U1に対する接続点U2の電圧であるU相の相電圧(ベクトル値)Pu,接続点V1に対する接続点V2の電圧であるV相の相電圧(ベクトル値)Pv,接続点W1に対する接続点W2の電圧であるW相の相電圧(ベクトル値)Pwは、数式(11)〜(16)及び図5(b)に示すようになる。なお、中間点H0に対する接続点U2の電圧ベクトルを、Vu3と示し、中間点H0に対する接続点V2の電圧ベクトルを、Vv3と示し、中間点H0に対する接続点W2の電圧ベクトルを、Vw3と示す。
−Vv1=Vv2・・・(7)
−Vw1=Vw2・・・(8)
−Vu1−Vv1−Vw1=0・・・(9)
Vu2+Vv2+Vw2=0・・・(10)
よって、接続点U1に対する接続点U2の電圧であるU相の相電圧(ベクトル値)Pu,接続点V1に対する接続点V2の電圧であるV相の相電圧(ベクトル値)Pv,接続点W1に対する接続点W2の電圧であるW相の相電圧(ベクトル値)Pwは、数式(11)〜(16)及び図5(b)に示すようになる。なお、中間点H0に対する接続点U2の電圧ベクトルを、Vu3と示し、中間点H0に対する接続点V2の電圧ベクトルを、Vv3と示し、中間点H0に対する接続点W2の電圧ベクトルを、Vw3と示す。
Pu=Vu3−Vu2・・・(11)
Pv=Vv3−Vv2・・・(12)
Pw=Vw3−Vw2・・・(13)
Vu3=−Vu2・・・(14)
Vv3=−Vv2・・・(15)
Vw3=−Vw2・・・(16)
従って、数式(11)〜(16)及び図5(b)に示すように、相電圧Pu,Pv,Pwの大きさは、同じとなる。そして、数式(11)〜(16)及び図5(b)に示す電圧ベクトル図に基づいて、接続点U1−接続点V1間の相間電圧Puv1は、数式(17)及び図5(b)に示すようになる。接続点U2−接続点V2間の相間電圧Puv2は、数式(18)及び図5(b)に示すようになる。接続点V1−接続点W1間の相間電圧Pvw1は、数式(19)及び図5(b)に示すようになる。接続点V2−接続点W2間の相間電圧Pvw2は、数式(20)及び図5(b)に示すようになる。接続点W1−接続点U1間の相間電圧Pwu1は、数式(21)及び図5(b)に示すようになる。接続点W2−接続点U2間の相間電圧Pwu2は、数式(22)及び図5(b)に示すようになる。
Pv=Vv3−Vv2・・・(12)
Pw=Vw3−Vw2・・・(13)
Vu3=−Vu2・・・(14)
Vv3=−Vv2・・・(15)
Vw3=−Vw2・・・(16)
従って、数式(11)〜(16)及び図5(b)に示すように、相電圧Pu,Pv,Pwの大きさは、同じとなる。そして、数式(11)〜(16)及び図5(b)に示す電圧ベクトル図に基づいて、接続点U1−接続点V1間の相間電圧Puv1は、数式(17)及び図5(b)に示すようになる。接続点U2−接続点V2間の相間電圧Puv2は、数式(18)及び図5(b)に示すようになる。接続点V1−接続点W1間の相間電圧Pvw1は、数式(19)及び図5(b)に示すようになる。接続点V2−接続点W2間の相間電圧Pvw2は、数式(20)及び図5(b)に示すようになる。接続点W1−接続点U1間の相間電圧Pwu1は、数式(21)及び図5(b)に示すようになる。接続点W2−接続点U2間の相間電圧Pwu2は、数式(22)及び図5(b)に示すようになる。
Puv1=Vu2−Vv2・・・(17)
Puv2=Vu3−Vv3・・・(18)
Pvw1=Vv2−Vw2・・・(19)
Pvw2=Vv3−Vw3・・・(20)
Pwu1=Vw2−Vu2・・・(21)
Pwu2=Vw3−Vu3・・・(22)
したがって、数式(17)〜(22)及び図5(b)に示すように、相間電圧Puv1,Puv2,Pvw1,Pvw2,Pwu1,Pwu2の大きさは、同じとなる。また、相間電圧Puv1,Puv2,Pvw1,Pvw2,Pwu1,Pwu2の大きさは、相電圧Pu,Pv,Pwの大きさの1/2×√3倍となる。例えば、相間電圧Puv1の大きさは、数式(23)に示すように、相電圧Puの大きさの1/2×√3倍となる。つまり、理論上、相間電圧を半減することができる。
Puv2=Vu3−Vv3・・・(18)
Pvw1=Vv2−Vw2・・・(19)
Pvw2=Vv3−Vw3・・・(20)
Pwu1=Vw2−Vu2・・・(21)
Pwu2=Vw3−Vu3・・・(22)
したがって、数式(17)〜(22)及び図5(b)に示すように、相間電圧Puv1,Puv2,Pvw1,Pvw2,Pwu1,Pwu2の大きさは、同じとなる。また、相間電圧Puv1,Puv2,Pvw1,Pvw2,Pwu1,Pwu2の大きさは、相電圧Pu,Pv,Pwの大きさの1/2×√3倍となる。例えば、相間電圧Puv1の大きさは、数式(23)に示すように、相電圧Puの大きさの1/2×√3倍となる。つまり、理論上、相間電圧を半減することができる。
|Puv1|=|Pu|×1/2×√3・・・(23)
次に、本実施形態の回路構成による作用及び効果について説明する。図6(a)に、比較例の回路構成(図4参照)における相間電位差(相間電圧)を示し、図6(b)に、本実施形態の回路構成(図1参照)における相間電位差(相間電圧)を示す。また、図6(c)に、比較例の回路構成における最大相間電位差(最大相間電圧)と、本実施形態の回路構成における最大相間電位差(最大相間電圧)との比較を示す。
次に、本実施形態の回路構成による作用及び効果について説明する。図6(a)に、比較例の回路構成(図4参照)における相間電位差(相間電圧)を示し、図6(b)に、本実施形態の回路構成(図1参照)における相間電位差(相間電圧)を示す。また、図6(c)に、比較例の回路構成における最大相間電位差(最大相間電圧)と、本実施形態の回路構成における最大相間電位差(最大相間電圧)との比較を示す。
図6に示すように、本実施形態の回路構成にすることにより、比較例の回路構成に比較して、送電側及び受電側のいずれにおいても、相間電圧を低減することができる。また、図6(c)に示すように、最大相間電圧を46パーセント低減することができる。これにより送電コイル26u,26v,26wの絶縁層の厚さを低減することができる。受電コイル36u,36v,36wの絶縁層の厚さも同様に、低減することができる。なお、相間電圧にばらつきが生じるのは距離の違いによる相互インダクタンスに起因するものである。
また、送電コイル26u,26v,26w及び受電コイル36u,36v,36wを実際に分割構成しているわけではないので、結線が容易となっている。
(第2実施形態)
上記第1実施形態において、次のように構成を変更してもよい。以下、第2実施形態では、主に、上記各実施形態で説明した構成に対する相違部分について説明する。また、第2実施形態では、非接触給電システム10の基本構成として、第1実施形態のものを例に説明する。
上記第1実施形態において、次のように構成を変更してもよい。以下、第2実施形態では、主に、上記各実施形態で説明した構成に対する相違部分について説明する。また、第2実施形態では、非接触給電システム10の基本構成として、第1実施形態のものを例に説明する。
図7に示すように、第2実施形態における送電装置120及び受電装置130は、2相給電を実施可能とすべく、それぞれ2相(U相、V相)のコイルを有する。
まず、送電装置120について説明する。第2実施形態のインバータ回路22は、第1実施形態と同様に構成されており、直流電流を、U相、V相の2相の交流電力(2相交流電流)に変換する。第2実施形態の送電共振回路124は、送電フィルタ回路23から入力した交流電力を受電装置130に対して出力する回路(送電部)である。送電共振回路124は、各相ごとに、送電側の第1コンデンサとしての送電側第1コンデンサ125u,125vと、送電コイル126u,126vと、送電側の第2コンデンサとしての送電側第2コンデンサ127u,127vと、が直列接続された送電側共振部120a,120bを備えている。
U相の送電側共振部120aの一端は、送電フィルタ回路23を介して、インバータ回路22のU相における中間接続点(上アームスイッチSpと下アームスイッチSnとの間の接続点)に接続されており、他端は、接続点N12に接続されている。V相の送電側共振部120bの一端は、送電フィルタ回路23を介して、インバータ回路22のV相における中間接続点に接続されており、他端は、接続点N12に接続されている。そして、接続点N12は、送電フィルタ回路23を介さずに、インバータ回路22において、U相及びV相以外の中間接続点に接続されている。
送電側第1コンデンサ125u,125vと、送電側第2コンデンサ127u,127vのコンデンサ容量は同じとなるように設定されている。そして、相互インダクタンスを考慮した場合に、力率補償するため(力率を最大にするため)に、数式(31)〜(33)に示すようにそのコンデンサ容量が設定されている。
なお、数式において、送電側第1コンデンサ125uのコンデンサ容量をCsu11とし、送電側第2コンデンサ127uのコンデンサ容量をCsu12とする。また、送電側第1コンデンサ125vのコンデンサ容量をCsv11とし、送電側第2コンデンサ127vのコンデンサ容量をCsv12とする。また、数式において、送電コイル126uの自己インダクタンスをLu11とし、送電コイル126vの自己インダクタンスをLv11としている。また、インバータ駆動周波数をfとし、共振電気角周波数をωとしている。
第2実施形態の受電装置130について説明する。第2実施形態の受電共振回路131は、送電共振回路124と同一の構成となっており、送電共振回路124に対して磁場共鳴可能に構成されている。
すなわち、受電共振回路131は、各相ごとに、受電側の第1コンデンサとしての受電側第1コンデンサ135u,135vと、受電コイル136u,136vと、受電側の第2コンデンサとしての受電側第2コンデンサ137u,137vと、が直列接続された受電側共振部130a,130bを備えている。受電側共振部130a,130bの一端は、接続点N13に接続され、他端は、受電フィルタ回路32に接続されている。また、接続点N13は、受電フィルタ回路32を介さずに、整流回路33に接続されている。この受電共振回路131と送電共振回路124との共振周波数は同一に設定されている。
受電側第1コンデンサ135u,135vと、受電側第2コンデンサ137u,137vのコンデンサ容量は同じとなるように設定されている。また、送電装置120と同様に、相互インダクタンスを考慮した場合に、力率補償するため(力率を最大にするため)に、数式(31)〜(33)に示すようにそのコンデンサ容量が設定されている。なお、数式において、Csu11,Csu12,Csv11,Csv12,Lu11,Lv11は、それぞれ受電装置130のものとして対応させて読み替える。
上記構成によれば、送電装置120及び受電装置130の相対位置が磁場共鳴可能な位置にある状況において、交流電力が送電共振回路124に入力された場合、送電コイル126u,126vと、受電コイル136u,136vと、が磁場共鳴する。これにより、受電装置130は、送電装置120からエネルギーの一部を受け取る。すなわち、交流電力を受電する。なお、本実施形態では、説明の都合上、送電装置120及び受電装置130の相対位置が磁場共鳴可能な位置にあることを前提とする。
次に、送電コイル126u,126v及び受電コイル136u,136vの機械的構成について説明する。図8は、送電コイル126u,126vを上面側(車両側、受電側)から見た平面図である。なお、受電コイル136u,136vの機械的構成は、送電コイル126u,126vと同様であるため、図及び詳細な説明を省略する。
図8に示すように、送電コイル126u,126vは、巻線(例えばリッツ線)が平面状に巻かれることで形成されている角型の平面コイルとなっている。その際、送電コイル126u,126vは、環状に形成されている。各送電コイル126u,126vの形状及び巻き数は同じとされている。
これらの送電コイル126u,126vは、鉄心としてのフェライトコア128上に配置され、固定されている。そして、フェライトコア128の平面上において、送電コイル126u,126vが長手方向に沿って配置されている。その際、送電コイル126u,126vは、フェライトコア128よりも車両側(上側)になるように配置されている。
そして、送電コイル126u,126vは、フェライトコア128上で、長手方向において相互の位置がずれるように配置されている。より詳しくは、送電コイル126u,126vで囲まれた領域が、他の送電コイル126u,126vで囲まれた領域に対して相互に重複するように配置されている。その際、送電コイル126u,126vは、長手方向において電気角で所定角度ずれるように配置されている。より詳しくは、電気角で90°ずらして配置されている。
ところで、送電共振回路124や受電共振回路131では、第1実施形態と同様に、端子間電圧や相間電圧を低減させることが望まれている。ここで、図9に比較例を示し、図9の回路構成における端子間電圧と、相間電圧について説明する。図9の回路構成では、共振回路は、コイルLu,Lvと当該コイルLu,Lvに直列に接続されたコンデンサCu,Cvとからなり、一端が接続点N10に接続されている。なお、送電側及び受電側のいずれも同様である。
この場合、コイルLu,LvとコンデンサCu,Cvとの間における接続点Na,Nbにおける相電圧(U相電圧、V相電圧、いずれもベクトル値)の大きさは、各相同じ値である。なお、2相給電の場合、位相は90度ずれる。この相電圧が、端子間電圧に相当する。そして、相間電圧(U−V相間電圧、ベクトル値)の大きさは、相電圧及び相間電圧の電圧ベクトル図に示すように(図9(b)参照)、相電圧の大きさの√2倍となる。
次に、第2実施形態の回路構成における端子間電圧(相電圧)と、相間電圧について図10に基づいて説明する。図10(a)は、送電側共振部120a,120bの回路構成を示す図である。
第2実施形態では、回路構成において、送電側第1コンデンサ125u,125vと送電コイル126u,126vとの間における接続点を、それぞれ接続点U1,V1と示す。また、送電側第2コンデンサ127u,127vと送電コイル126u,126vとの間における接続点を、それぞれ接続点U2,V2と示す。また、接続点N12に対する接続点U1の電圧(ベクトル値)を、Vu11と示し、接続点N12に対する接続点V1の電圧(ベクトル値)を、Vv11と示す。
なお、送電側と受電側の回路構成は同じであるため、送電側のみについて説明し、受電側についてはその説明を省略する。受電側に読み替える場合、送電側第1コンデンサ125u,125vは、受電側第1コンデンサ135u,135vに対応し、送電コイル126u,126vは、受電コイル136u,136vに対応し、送電側第2コンデンサ127u,127vは、受電側第2コンデンサ137u,137vに対応する。また、接続点N12は、接続点N13に対応する。送電側共振部120a,120bは、受電側共振部130a,130bに対応する。
送電側共振部120a,120bでは、送電コイル126u,126vを送電側第1コンデンサ125u,125vと、送電側第2コンデンサ127u,127vとの間に配置し、送電コイル126u,126vを中心として対称に設けている。そして、送電側第1コンデンサ125u,125vと、送電側第2コンデンサ127u,127vのコンデンサ容量は同じとなるように設定されている。
このため、送電側第1コンデンサ125u,125vを実際には分割構成されていないものの、回路構成的には、送電コイル126u,126vは、送電コイル126u,126vを1/2に分割した分割コイルL11,L12を直列接続されたものとみなすことができる。
すなわち、送電側共振部120a,120bは、送電側第1コンデンサ125u,125vと、分割コイルL11と、分割コイルL12と、送電側第2コンデンサ127u,127vと、をこの順番で直列接続されたものとみなすことができる。また、送電側共振部120a,120bの一端(送電側第1コンデンサ125u,125v側の一端)を接続点N12に接続している。
送電側第1コンデンサ125u,125vの電圧と、分割コイルL11の電圧(ベクトル値)は、反転している(180度位相がずれている)。同様に、送電側第2コンデンサ127u,127vの電圧と、分割コイルL12の電圧(ベクトル値)は、反転している(180度位相がずれている)。また、共振時において、電圧の振幅も同一となる。このため、分割コイルL11,L12の中間点H10の電位は、接続点N12と同電位となり、分割コイルL11の電圧と、分割コイルL12の電圧も、同様に、反転している(180度位相がずれる)ことがわかる。
したがって、中間点H10(基準電位)に対する接続点U1,V1の電圧Vu12,Vv12と、接続点N12(基準電位)に対する接続点U1,V1の電圧Vu11,Vv11とは数式(34)〜(35)のような関係にある。なお、中間点H10に対する接続点U1の電圧(ベクトル値)を、Vu12と示し、中間点H10に対する接続点V1の電圧(ベクトル値)を、Vv12と示す。
−Vu11=Vu12・・・(34)
−Vv11=Vv12・・・(35)
よって、接続点U1に対する接続点U2の電圧であるU相の相電圧(ベクトル値)Pu,接続点V1に対する接続点V2の電圧であるV相の相電圧(ベクトル値)Pvは、数式(36)〜(39)及び図10(b)に示すようになる。なお、中間点H10に対する接続点U2の電圧ベクトルを、Vu13と示し、中間点H10に対する接続点V2の電圧ベクトルを、Vv13と示す。
−Vv11=Vv12・・・(35)
よって、接続点U1に対する接続点U2の電圧であるU相の相電圧(ベクトル値)Pu,接続点V1に対する接続点V2の電圧であるV相の相電圧(ベクトル値)Pvは、数式(36)〜(39)及び図10(b)に示すようになる。なお、中間点H10に対する接続点U2の電圧ベクトルを、Vu13と示し、中間点H10に対する接続点V2の電圧ベクトルを、Vv13と示す。
Pu=Vu13−Vu12・・・(36)
Pv=Vv13−Vv12・・・(37)
Vu13=−Vu12・・・(38)
Vv13=−Vv12・・・(39)
従って、数式(36)〜(39)及び図10(b)に示すように、相電圧Pu,Pvの大きさは、同じとなる。そして、数式(36)〜(39)及び図10(b)に示す電圧ベクトル図に基づいて、接続点U1−接続点V1間の相間電圧Puv11は、数式(40)及び図10(b)に示すようになる。接続点U2−接続点V2間の相間電圧Puv12は、数式(41)及び図10(b)に示すようになる。
Pv=Vv13−Vv12・・・(37)
Vu13=−Vu12・・・(38)
Vv13=−Vv12・・・(39)
従って、数式(36)〜(39)及び図10(b)に示すように、相電圧Pu,Pvの大きさは、同じとなる。そして、数式(36)〜(39)及び図10(b)に示す電圧ベクトル図に基づいて、接続点U1−接続点V1間の相間電圧Puv11は、数式(40)及び図10(b)に示すようになる。接続点U2−接続点V2間の相間電圧Puv12は、数式(41)及び図10(b)に示すようになる。
Puv11=Vu12−Vv12・・・(40)
Puv12=Vu13−Vv13・・・(41)
したがって、数式(36)〜(41)及び図10(b)に示すように、相間電圧Puv11,Puv12の大きさは、同じとなる。また、相間電圧Puv11,Puv12の大きさは、相電圧Pu,Pvの大きさの1/2×√2倍となる。例えば、相間電圧Puv11の大きさは、数式(42)に示すように、相電圧Puの大きさの1/2×√2倍となる。つまり、理論上、相間電圧を半減することができる。
Puv12=Vu13−Vv13・・・(41)
したがって、数式(36)〜(41)及び図10(b)に示すように、相間電圧Puv11,Puv12の大きさは、同じとなる。また、相間電圧Puv11,Puv12の大きさは、相電圧Pu,Pvの大きさの1/2×√2倍となる。例えば、相間電圧Puv11の大きさは、数式(42)に示すように、相電圧Puの大きさの1/2×√2倍となる。つまり、理論上、相間電圧を半減することができる。
|Puv1|=|Pu|×1/2×√2・・・(42)
次に、第2実施形態の回路構成による作用及び効果について説明する。第2実施形態の回路構成にすることにより、図9の回路構成に比較して、送電側及び受電側のいずれにおいても、相間電圧を低減することができる。具体的には、最大相間電圧を50パーセント低減することができる。これにより送電コイル126u,126vの絶縁層の厚さを低減することができる。受電コイル136u,136vの絶縁層の厚さも同様に、低減することができる。また、送電コイル126u,126v及び受電コイル136u,136vを実際に分割構成しているわけではないので、結線が容易となっている。
次に、第2実施形態の回路構成による作用及び効果について説明する。第2実施形態の回路構成にすることにより、図9の回路構成に比較して、送電側及び受電側のいずれにおいても、相間電圧を低減することができる。具体的には、最大相間電圧を50パーセント低減することができる。これにより送電コイル126u,126vの絶縁層の厚さを低減することができる。受電コイル136u,136vの絶縁層の厚さも同様に、低減することができる。また、送電コイル126u,126v及び受電コイル136u,136vを実際に分割構成しているわけではないので、結線が容易となっている。
(第3実施形態)
上記第1実施形態において、次のように構成を変更してもよい。以下、第3実施形態では、主に、上記各実施形態で説明した構成に対する相違部分について説明する。また、第3実施形態では、非接触給電システム10の基本構成として、第1実施形態のものを例に説明する。
上記第1実施形態において、次のように構成を変更してもよい。以下、第3実施形態では、主に、上記各実施形態で説明した構成に対する相違部分について説明する。また、第3実施形態では、非接触給電システム10の基本構成として、第1実施形態のものを例に説明する。
第1実施形態において、送電側共振部20a〜20c(及び受電側共振部30a〜30c)は、いわゆるスター結線されていたが、図11(a)に示すように、デルタ結線を行ってもよい。すなわち、送電側共振部20aの一端を、送電側共振部20bの一端に接続し、他端を、送電側共振部20cの一端に接続する。そして、送電側共振部20bの他端と、送電側共振部20cの他端を接続する。また、各送電側共振部20a〜20cの一端を、送電フィルタ回路23を介して、インバータ回路22に接続する。より詳しくは、各送電側共振部20a〜20cの一端を、インバータ回路22の各相における中間接続点に接続する。受電装置30も同様である。
デルタ結線が行われる場合も、送電共振回路24や受電共振回路31では、第1実施形態と同様に、相間電圧などを低減させることが望まれている。ここで、図12(a)に比較例を示し、図12(a)のデルタ結線がされた回路構成における端子間電圧と、相間電圧について説明する。図12(a)の回路構成では、共振回路は、コイルLu,Lv,Lwと当該コイルLu,Lv,Lwに直列に接続されたコンデンサCu,Cv,Cwとからなり、これらがデルタ結線されている。なお、送電側及び受電側のいずれも同様である。
この場合、コイルLu,Lv,LwとコンデンサCu,Cv,Cwとの間における接続点Na,Nb,Ncにおける相電圧(U相電圧、V相電圧、W相電圧、いずれもベクトル値)の大きさは、各相同じ値である。なお、位相は120度ずつずれる。この相電圧が、端子間電圧に相当する。そして、相間電圧(U−V相間電圧、V−W相間電圧、W−U相間電圧、いずれもベクトル値)の大きさは、相電圧及び相間電圧の電圧ベクトル図に示すように(図12(b)参照)、相電圧の大きさの√3倍となる。
次に、本実施形態の回路構成における端子間電圧(相電圧)と、相間電圧について図11に基づいて説明する。
第3実施形態では、回路構成において、送電側第1コンデンサ25u,25v,25wと送電コイル26u,26v,26wとの間における接続点を、それぞれ接続点U1,V1,W1と示す。また、送電側第2コンデンサ27u,27v,27wと送電コイル26u,26v,26wとの間における接続点を、それぞれ接続点U2,V2,W2と示す。
また、送電側共振部20bと送電側共振部20cとの接続点N21に対する接続点U1の電圧(ベクトル値)を、Vu1と示す。電側共振部20aと送電側共振部20bとの接続点N22に対する接続点V1の電圧(ベクトル値)を、Vv1と示す。電側共振部20aと送電側共振部20cとの接続点N23に対する接続点W1の電圧(ベクトル値)を、Vw1と示す。
また、中間点H0に対する接続点U1の電圧(ベクトル値)を、Vu2と示し、中間点H0に対する接続点V1の電圧(ベクトル値)を、Vv2と示し、中間点H0に対する接続点W1の電圧(ベクトル値)を、Vw2と示す。また、中間点H0に対する接続点U2の電圧ベクトルを、Vu3と示し、中間点H0に対する接続点V2の電圧ベクトルを、Vv3と示し、中間点H0に対する接続点W2の電圧ベクトルを、Vw3と示す。
第1実施形態と同様の理由により、接続点U1に対する接続点U2の電圧であるU相の相電圧(ベクトル値)Pu,接続点V1に対する接続点V2の電圧であるV相の相電圧(ベクトル値)Pv,接続点W1に対する接続点W2の電圧であるW相の相電圧(ベクトル値)Pwは、数式(11)〜(16)及び図11(b)に示すようになる。
Pu=Vu3−Vu2・・・(11)
Pv=Vv3−Vv2・・・(12)
Pw=Vw3−Vw2・・・(13)
Vu3=−Vu2・・・(14)
Vv3=−Vv2・・・(15)
Vw3=−Vw2・・・(16)
そして、第1実施形態と同様の理由により、接続点U1−接続点V1間の相間電圧Puv1、接続点U2−接続点V2間の相間電圧Puv2、接続点V1−接続点W1間の相間電圧Pvw1、接続点V2−接続点W2間の相間電圧Pvw2、接続点W1−接続点U1間の相間電圧Pwu1、及び接続点W2−接続点U2間の相間電圧Pwu2は、それぞれ数式(17)〜(22)及び図11(b)に示すようになる。
Pv=Vv3−Vv2・・・(12)
Pw=Vw3−Vw2・・・(13)
Vu3=−Vu2・・・(14)
Vv3=−Vv2・・・(15)
Vw3=−Vw2・・・(16)
そして、第1実施形態と同様の理由により、接続点U1−接続点V1間の相間電圧Puv1、接続点U2−接続点V2間の相間電圧Puv2、接続点V1−接続点W1間の相間電圧Pvw1、接続点V2−接続点W2間の相間電圧Pvw2、接続点W1−接続点U1間の相間電圧Pwu1、及び接続点W2−接続点U2間の相間電圧Pwu2は、それぞれ数式(17)〜(22)及び図11(b)に示すようになる。
Puv1=Vu2−Vv2・・・(17)
Puv2=Vu3−Vv3・・・(18)
Pvw1=Vv2−Vw2・・・(19)
Pvw2=Vv3−Vw3・・・(20)
Pwu1=Vw2−Vu2・・・(21)
Pwu2=Vw3−Vu3・・・(22)
そして、第1実施形態と同様の理由により、相間電圧Puv1,Puv2,Pvw1,Pvw2,Pwu1,Pwu2の大きさは、相電圧Pu,Pv,Pwの大きさの1/2×√3倍となる。例えば、相間電圧Puv1の大きさは、数式(23)に示すように、相電圧Puの大きさの1/2×√3倍となる。つまり、理論上、相間電圧を半減することができる。
Puv2=Vu3−Vv3・・・(18)
Pvw1=Vv2−Vw2・・・(19)
Pvw2=Vv3−Vw3・・・(20)
Pwu1=Vw2−Vu2・・・(21)
Pwu2=Vw3−Vu3・・・(22)
そして、第1実施形態と同様の理由により、相間電圧Puv1,Puv2,Pvw1,Pvw2,Pwu1,Pwu2の大きさは、相電圧Pu,Pv,Pwの大きさの1/2×√3倍となる。例えば、相間電圧Puv1の大きさは、数式(23)に示すように、相電圧Puの大きさの1/2×√3倍となる。つまり、理論上、相間電圧を半減することができる。
|Puv1|=|Pu|×1/2×√3・・・(23)
なお、送電側と受電側の回路構成は同じであるため、送電側のみについて説明し、受電側についてはその説明を省略する。
なお、送電側と受電側の回路構成は同じであるため、送電側のみについて説明し、受電側についてはその説明を省略する。
よって、第3実施形態においても第1実施形態と同様に、図12に示す比較例の回路構成に比較して、送電側及び受電側のいずれにおいても、相間電圧を低減することができる。これにより送電コイル26u,26v,26wの絶縁層の厚さを低減することができる。受電コイル36u,36v,36wの絶縁層の厚さも同様に、低減することができる。また、送電コイル26u,26v,26w及び受電コイル36u,36v,36wを実際に分割構成しているわけではないので、結線が容易となっている。
(第4実施形態)
上記第1実施形態において、次のように構成を変更してもよい。以下、第4実施形態では、主に、上記各実施形態で説明した構成に対する相違部分について説明する。また、第4実施形態では、非接触給電システム10の基本構成として、第1実施形態のものを例に説明する。
上記第1実施形態において、次のように構成を変更してもよい。以下、第4実施形態では、主に、上記各実施形態で説明した構成に対する相違部分について説明する。また、第4実施形態では、非接触給電システム10の基本構成として、第1実施形態のものを例に説明する。
第1実施形態において、送電側共振部20a〜20c(及び受電側共振部30a〜30c)は、いわゆるスター結線されていたが、図13,図14に示すように、V結線を行ってもよい。すなわち、送電側共振部20cの代わりに、コンデンサC100を配置すればよい。受電装置30も同様である。
V結線が行われる場合も、送電共振回路24や受電共振回路31では、第1実施形態と同様に、相間電圧を低減させることが望まれている。ここで、図15に比較例を示し、図15のV結線がされた回路構成における端子間電圧と、相間電圧について説明する。
図15の回路構成では、共振回路は、コイルLu,Lvと当該コイルLu,Lvに直列に接続されたコンデンサCu,Cvとからなり、これらがV結線されている。なお、送電側及び受電側のいずれも同様である。
この場合、コイルLu,LvとコンデンサCu,Cvとの間における接続点Na,Nbにおける相電圧(U相電圧、V相電圧、いずれもベクトル値)の大きさは、各相同じ値である。なお、位相は60度ずれる。この相電圧が、端子間電圧に相当する。そして、相間電圧(Pa、Pb、いずれもベクトル値)の大きさは、相電圧及び相間電圧の電圧ベクトル図に示すように(図15(b)参照)、相電圧の大きさの√3倍となる。
次に、本実施形態の回路構成における端子間電圧(相電圧)と、相間電圧について図14に基づいて説明する。第1実施形態と同様の理由により、図14(b)に示すように、相間電圧Puv1,Puv2の大きさは、相電圧Pu,Pvの大きさの1/2×√3倍となる。なお、送電側と受電側の回路構成は同じであるため、送電側のみについて説明し、受電側についてはその説明を省略する。
よって、第4実施形態においても第1実施形態と同様に、図14の回路構成に比較して、送電側及び受電側のいずれにおいても、相間電圧を低減することができる。これにより送電コイル26u,26vの絶縁層の厚さを低減することができる。受電コイル36u,36vの絶縁層の厚さも同様に、低減することができる。また、送電コイル26u,26v及び受電コイル36u,36vを実際に分割構成しているわけではないので、結線が容易となっている。
(他の実施形態)
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能である。なお、以下では、各実施形態で互いに同一又は均等である部分には同一符号を付しており、同一符号の部分についてはその説明を援用する。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能である。なお、以下では、各実施形態で互いに同一又は均等である部分には同一符号を付しており、同一符号の部分についてはその説明を援用する。
・上記実施形態では、送電側第1コンデンサ25u,25v,25wと、送電側第2コンデンサ27u,27v,27wのコンデンサ容量を同じにしたが、異ならせてもよい。この場合であっても、相間電圧を低減させることができる。受電側第1コンデンサ35u,35v,35wと、受電側第2コンデンサ37u,37v,37wのコンデンサ容量も同様に、異ならせてもよい。
・上記実施形態においては、送電側第1コンデンサ25u,25v,25w、及び送電側第2コンデンサ27u,27v,27wは、図16に示すように、複数のコンデンサ(例えば、基板実装用のセラミックコンデンサ)の直列接続体を複数並列接続されたものにより構成されていてもよい。受電側第1コンデンサ35u,35v,35w、及び受電側第2コンデンサ37u,37v,37wも同様である。
・上記実施形態においては、送電側第1コンデンサ25u,25v,25w、及び受電側第1コンデンサ35u,35v,35wを設けたが、いずれか一方(送電側又は受電側)のみ設けてもよい。
・上記実施形態において、送電側共振部20a〜20cを、スター結線、デルタ結線、又はV結線させたが、図17に示すように、各相コイルを並列に設けてもよい。なお、図17では、3相給電の場合について図示したが、2相又は4相以上であってもよい。この場合も、同様に、相間電圧を低減させることができる。なお、受電側共振部30a〜30cにおいても、各相コイルを並列に設けてもよい。
10…非接触給電システム、12…車載バッテリ、20…送電装置、20a,20b,20c…送電側共振部、25u,25v,25w…送電側第1コンデンサ、26u,26v,26w…送電コイル、27u,27v,27w…送電側第2コンデンサ、30…受電装置、30a,30b,30c…受電側共振部、35u,35v,35w…受電側第1コンデンサ、36u,36v,36w…受電コイル、37u,37v,37w…受電側第2コンデンサ、N2…中性点、N3…中性点。
Claims (10)
- 車外に設けられる送電装置(20,120)と車両に設けられる受電装置(30,130)との間で、非接触で送電を行い、車両に設けられる蓄電池(12)を充電する非接触給電システム(10)の送電装置において、
多相交流電流が入力される送電部(24,124)を備え、
前記送電部には、相ごとに送電側共振部(20a〜20c,120a,120b)が設けられ、
前記各送電側共振部は、それぞれ送電コイル(26u,26v,26w,126u,126v)と、前記送電コイルの一端に直列接続される第1コンデンサ(25u,25v,25w,125u,125v)と、他端に直列接続される第2コンデンサ(27u,27v,27w,127u,127v)と、を有する送電装置。 - 車外に設けられる送電装置(20)と車両に設けられる受電装置(30)との間で、非接触で送電を行い、車両に設けられる蓄電池(12)を充電する非接触給電システム(10)の送電装置において、
3相電流のうち、U相の電流が入力されるU相の送電コイル(26u)を有するU相の送電側共振部(20a)と、
3相電流のうち、V相の電流が入力されるV相の送電コイル(26v)を有するV相の送電側共振部(20b)と、
3相電流のうち、W相の電流が入力されるW相の送電コイル(26w)を有するW相の送電側共振部(20c)と、を備え、
前記各送電側共振部は、それぞれ前記送電コイルの一端に直列接続される第1コンデンサ(25u,25v,25w)と、他端に直列接続される第2コンデンサ(27u,27v,27w)と、を有し、
各々の前記送電側共振部の一端が中性点(N2)に接続される一方、他端から各相の電流が入力される送電装置。 - 車外に設けられる送電装置(20)と車両に設けられる受電装置(30)との間で、非接触で送電を行い、車両に設けられる蓄電池(12)を充電する非接触給電システム(10)の送電装置において、
3相電流のうち、U相の電流が入力されるU相の送電コイル(26u)を有するU相の送電側共振部(20a)と、
3相電流のうち、V相の電流が入力されるV相の送電コイル(26v)を有するV相の送電側共振部(20b)と、
3相電流のうち、W相の電流が入力されるW相の送電コイル(26w)を有するW相の送電側共振部(20c)と、を備え、
前記各送電側共振部は、それぞれ前記送電コイルの一端に直列接続される第1コンデンサ(25u,25v,25w)と、他端に直列接続される第2コンデンサ(27u,27v,27w)と、を有し、
前記送電側共振部は、デルタ結線されている送電装置。 - 前記各送電側共振部は、並列に接続されている請求項1に記載の送電装置。
- 前記各送電側共振部は、前記送電コイルを中心としてその回路構成が対称となっており、
前記各送電側共振部において、前記第1コンデンサと前記第2コンデンサの容量が、同一とされるように設定されている請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の送電装置。 - 車外に設けられる送電装置(20,120)と車両に設けられる受電装置(30、130)との間で、非接触で送電を行い、車両に設けられる蓄電池(12)を充電する非接触給電システム(10)の受電装置において、
多相交流電流が出力される受電部(34,134)を備え、
前記受電部には、相ごとに受電側共振部(30a〜30c,130a,130b)が設けられ、
前記各受電側共振部は、それぞれ受電コイル(36u,36v,36w,136u,136v)と、前記受電コイルの一端に直列接続される第1コンデンサ(35u,35v,35w,135u,135v)と、他端に直列接続される第2コンデンサ(37u,37v,37w,137u,137v)と、を有する受電装置。 - 車外に設けられる送電装置(20)と車両に設けられる受電装置(30)との間で、非接触で送電を行い、車両に設けられる蓄電池(12)を充電する非接触給電システム(10)の受電装置において、
3相電流のうち、U相の電流が出力されるU相の受電コイル(36u)を有するU相の受電側共振部(30a)と、
3相電流のうち、V相の電流が出力されるV相の受電コイル(36v)を有するV相の受電側共振部(30b)と、
3相電流のうち、W相の電流が出力されるW相の受電コイル(36w)を有するW相の受電側共振部(30c)と、を備え、
前記各受電側共振部は、それぞれ前記受電コイルの一端に直列接続される第1コンデンサ(35u,35v,35w)と、他端に直列接続される第2コンデンサ(37u,37v,37w)と、を有し、
各々の前記受電側共振部の一端が中性点(N3)に接続される一方、他端から各相の電流が出力される受電装置。 - 車外に設けられる送電装置(20)と車両に設けられる受電装置(30)との間で、非接触で送電を行い、車両に設けられる蓄電池(12)を充電する非接触給電システム(10)の受電装置において、
3相電流のうち、U相の電流が出力されるU相の受電コイル(36u)を有するU相の受電側共振部(30a)と、
3相電流のうち、V相の電流が出力されるV相の受電コイル(36v)を有するV相の受電側共振部(30b)と、
3相電流のうち、W相の電流が出力されるW相の受電コイル(36w)を有するW相の受電側共振部(30c)と、を備え、
前記各受電側共振部は、それぞれ前記受電コイルの一端に直列接続される第1コンデンサ(35u,35v,35w)と、他端に直列接続される第2コンデンサ(37u,37v,37w)と、を有し、
前記受電側共振部は、デルタ結線されている受電装置。 - 前記各受電側共振部は、並列に接続されている請求項6に記載の受電装置。
- 前記各受電側共振部は、前記受電コイルを中心としてその回路構成が対称となっており、
前記各受電側共振部において、前記第1コンデンサと前記第2コンデンサの容量が、同一とされるように設定されている請求項6〜9のうちいずれか1項に記載の受電装置。
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