JP2020173185A - 構造物のfem解析方法、システム及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】リーズナブルに並列計算を実行可能な構造物のFEM解析方法を提供する。【解決手段】構造物を複数の要素eで表現したFEMモデルデータD1に基づき構造物の質量を各節点に配分して表す集中質量行列Meと各節点の初期位置及び初期速度とを取得し、各節点の初期位置及び物性値に基づき要素剛性行列Keを要素毎に算出し、(d)各節点の初期位置に対する時点(t)の位置の変位を表す変位行列deを要素毎に算出し、(e)要素剛性行列Keと変位行列deとに基づき、各節点に作用する力Feを要素毎に算出し、(f)時点(t)における前記各節点の位置と速度と前記各節点に作用する力と前記集中質量行列とに基づき分子動力学ソルバに次の時点における各節点の位置及び速度を算出させる。初期時点から目標の時点に到達するまで、(d)(e)及び(f)の処理を、時点(t)を単位時間経過させつつ繰り返し実行する。【選択図】図2

Description

本発明は、構造物のFEM解析方法、システム及びプログラムに関する。
構造物の動解析には有限要素法(FEM;Finite Element Method)が用いられる。FEMに用いるFEMモデルデータは、解析対象となる構造物が複数の要素に分割されて表現され、複数の節点を結んだ閉領域を一つの要素として表現されている。FEMでは、節点毎に、構造物の物性値(ヤング率、ポアソン比、質量など)及び作用する力を用いた運動方程式を解くことにより、構造物の変形などを計算する。FEMを説明する文献として非特許文献1がある。
なお、構造物シミュレーションではないが、分子シミュレーションを実行するための分子動力学ソルバ(ソフトウェア)は、多粒子系の運動方程式を高効率で解くための並列計算機能を有し、LAMMPSやgromacs等の無償利用可能なソフトウェアが知られている。分子動力学に関する文献として非特許文献2がある。
Hutton, D. V. (2017). Fundamentals of finite element analysis, Chapter 10, Structural Dynamics. McGraw-Hill. Frenkel, D., Smit, B., Tobochnik, J., McKay, S. R., & Christian, W. (1997). Understanding molecular simulation. Computers in Physics, 11(4), 351-354.
FEM解析において解析精度を向上させるためには、要素のサイズを小さくしたモデルを用いればよいが、要素サイズを小さくすれば、要素数が増大し、計算時間が急速に増加してしまう。FEM解析ソフトウェアの大半は、全ての要素を一体に取り扱う行列計算を行っているせいか、並列計算機能がないことが多く、並列計算機能を有するFEM解析ソフトウェアはライセンスコストが高価で実用的ではない。
本発明の目的は、リーズナブルに並列計算を実行可能な構造物のFEM解析方法、システム及びプログラムを提供することである。
本発明の構造物のFEM解析方法は、
1又は複数のプロセッサが実行する方法であって、
(a)構造物を複数の要素で表現したFEMモデルデータであって、各要素を区画する複数の節点および物性値が設定されたFEMモデルデータを取得すること、
(b)前記FEMモデルデータに基づき、前記構造物の質量を各節点に配分して表す集中質量行列と、各節点の初期位置及び初期速度と、を取得すること、
(c)前記各節点の初期位置及び前記物性値に基づき要素剛性行列を要素毎に算出すること、
(d)各節点の初期位置に対する時点(t)の位置の変位を表す変位行列を要素毎に算出すること、
(e)前記要素剛性行列と前記変位行列とに基づき、各節点に作用する力を要素毎に算出すること、
(f)時点(t)における前記各節点の位置と速度と前記各節点に作用する力と前記集中質量行列とに基づき分子動力学ソルバに次の時点(t+単位時間)における各節点の位置及び速度を算出させること、
を含み、
初期時点から目標の時点に到達するまで、前記(d)(e)及び(f)の処理を、前記時点(t)を単位時間経過させつつ繰り返し実行する。
このように、FEMモデルにおける節点を1粒子として取り扱い、FEMモデルに基づく要素剛性行列と初期位置に対する位置変位とに基づき節点に作用する力を算出するので、分子動力学ソルバを用いて時点(t)における力と節点位置から次の時点(t+単位時間)の各節点の位置が算出でき、FEMの計算を、分子動力学ソルバを用いて実行可能となる。それでいて、分子動力学ソルバは無償利用可能なソフトを含めて並列計算機能を有するので、構造物のFEM解析をリーズナブルに並列計算で実現可能となる。
本発明の構造物のFEM解析システムを示す図 システムが実行する処理のフローチャート FEMモデルを示す図 実施例のFEMモデルの各節点の初期位置を示す図 実施例の壁に衝突したときのFEMモデルの各節点の位置を示す図
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
[構造物のFEM解析システム]
本実施形態のシステム1は、構造物を有限要素法で解析するシステムである。
図1に示すように、システム1は、FEMモデル取得部10と、集中質量行列取得部11と、初期位置速度取得部12と、要素剛性行列算出部13と、変位行列算出部14と、力算出部15と、分子動力学ソルバ16と、を有する。これら各部10〜15は、プロセッサ、メモリ、各種インターフェイス等を備えたコンピュータにおいて予め記憶されている図2に示す処理ルーチンをプロセッサが実行することによりソフトウェア及びハードウェアが協働して実現される。本実施形態では、1つの装置におけるプロセッサが各部の処理を実行しているが、これに限定されない。例えば、ネットワークを用いて分散させ、複数のプロセッサが各部の処理を実行するように構成してもよい。すなわち、1又は複数のプロセッサが処理を実行する。
一般的にFEM解析は、FEMソルバ(ソフトウェア)を用い、FEMソルバに対してFEMモデルデータ、FEMモデルに与える荷重、境界条件などの各種データを渡し、FEMソルバを動作させる。FEMは構造物を複数の要素に分割して解析するが、要素を構成する複数の節点を有し、節点間に分子動力学でいう相互作用(力、ポテンシャル)が作用する形で節点に作用する力を演算している、と発明者は認識した。すなわち、力の算出をFEM的に実装すれば、分子動力学ソルバが利用可能であると考えた。
そこで、本実施形態のFEM解析法ではFEMソルバを用いずに、代わりに、FEMモデルの要素を構成する1つの節点を1つの粒子として取り扱い、複数の粒子で構成される材料の分子シミュレーションを実行する分子動力学ソルバを用いている。分子動力学ソルバには、無償利用可能なソフトウェアとして、LAMMPS(Large-scale Atomic/Molecular Massively Parallel Simulator)やgromacs等があり、本実施形態ではLAMMPSを用いている。分子動力学ソルバに渡すデータは、材料を構成する複数の粒子の初期位置及び初期速度、各粒子に作用する相互作用(力、ポテンシャル)がある。相互作用は粒子間距離に応じて定まる。分子動力学ソルバは、ポテンシャル算出部と、粒子位置更新部とを有する。一般的な分子動力学ソルバの動作の流れの概要として、ポテンシャル算出部が、時点(t)における各粒子の位置及び速度に基づき時点(t)における各粒子に作用する力(ポテンシャル)を粒子間距離に応じて算出する。次に、粒子位置更新部が、時点(t)における各粒子の位置及び速度、各粒子に作用する力(ポテンシャル)に基づき、次の時点(t+1)における各粒子の位置及び速度を算出する。このように、粒子に作用する力(ポテンシャル)の算出と、時点(t)における各粒子の位置及び速度、各粒子に作用する力に基づく次の時点(t+1)における各粒子の位置及び速度の更新と、が繰り返し実行される。この繰り返し処理は、目標となる時点まで実行される。本実施形態において、分子動力学ソルバ16のポテンシャル算出部が、FEM解析ではそのまま利用できないため、代わりに力算出部15を設けている。分子動力学ソルバ16の粒子位置更新部はそのまま利用している。
以下、具体的に説明する。
図1に示すFEMモデル取得部10は、構造物を複数の要素で表現したFEMモデルデータD1を取得する。FEMモデルデータD1は、各要素を区画する複数の節点により構造物の立体形状を示し、要素に物性値(ヤング率E、ポアソン比v、質量密度ρ)が設定されている。図3の例示は、1要素が4つの節点で表現される四面体であり、要素e=1、2で示される2つの要素を例示している。要素e=1を構成する節点i=1〜4であり、要素e=2を構成する節点i=2〜5である。節点iはそれぞれxyz座標の値を有し且つどの節点と接続されているかとどの要素に属するかを示す情報を有する。FEMモデルデータD1は、一般の有限要素法シミュレーションにて多用されている。なお、図3に示す本実施形態では、FEMモデルデータD1の要素は四面体であるが、これに限定されない。原理的には任意の多面体要素が利用可能である。
図1に示す集中質量行列取得部11は、構造物の質量を各節点に配分して示す集中質量行列Mを取得する。集中質量行列取得部11は、FEMモデルデータD1に集中質量行列Mが定義されている場合は集中質量行列Mをそのまま取得し、集中質量行列Mが定義されていない場合には算出する。要素eの集中質量行列Mは次の式(6)で表現される。集中質量行列取得部11は、全ての要素について集中質量行列Mを取得又は算出する。図3に示す実施例では、要素数が5070であるので、5070の集中質量行列Mを取得する。集中質量行列Mは、対角上にのみ質量を有する。標準的なFEM解析では非対角要素をもつ整合質量行列を使用することもあるが、分子動力学ソルバの大幅な変更を避けるために集中質量行列を用いている。
Figure 2020173185
ただし、ρは構造物の質量密度を示し、Vは要素eの体積を示し、Lは要素eにおける節点数を示す。
図1に示す初期位置速度取得部12は、FEMモデルデータD1に基づき各節点の初期位置及び初期速度を取得し、これらの値をワーキングメモリD2に記憶する。各節点の初期位置は、FEMモデルデータD1における各節点の座標(xyz座標)である。各節点の初期速度は0である。図3に示す実施例では、要素数が5070で全節点数が1204であるので、1204個の節点の座標を取得する。
図1に示す要素剛性行列算出部13は、各節点の初期位置及び物性値に基づき要素剛性行列Kを要素毎に算出する。要素eの要素剛性行列Kは、式(1)〜(3)で表現される。要素剛性行列算出部13は、全ての要素について要素剛性行列Kを算出する。図3に示す実施例では、要素数が5070であるので、5070の要素剛性行列Kを算出する。
Figure 2020173185
は要素eの体積を示し、Lは要素eにおける節点数を示し、N (r)は要素eの節点i(i=1,…,L)の形状関数を示し、Eは構造物のヤング率を示し、vは構造物のポアソン比を示す。
図1に示す変位行列算出部14は、各節点の初期位置に対する時点(t)の位置の変位を示す変位行列dを要素毎に算出する。変位行列dは式(5)で表現される。変位行列算出部14は、全ての要素について当該要素を構成する全節点の変位を示す変位行列dを算出する。図3に示す実施例では、要素数が5070であるので、5070の変位行列dを算出する。
Figure 2020173185
ただし、S は要素eの節点iにおけるx成分の変位を示し、U は要素eの節点iにおけるy成分の変位を示し、W は要素eの節点iにおけるz成分の変位を示す。
図1に示す力算出部15は、要素剛性行列算出部13が算出した要素剛性行列Kと変位行列算出部14が算出した変位行列dとに基づき、要素eを構成する節点i(i=1,…,L)に作用する力(F i,x、F i,y、F i,z)を要素毎に算出する。要素eを構成する各節点iに作用する力Fは式(4)で表される。
Figure 2020173185
ただし、F i,xは要素eの節点iに作用する力のx成分を示し、F i,yは要素eの節点iに作用する力のy成分を示し、F i,zは要素eの節点iに作用する力のz成分を示す。
図1に示す分子動力学ソルバ16は、ワーキングメモリD2に記憶されている、時点(t)における全ての要素を構成する各節点の位置及び速度と、各節点に作用する力と、集中質量行列Mとに基づいて、次の時点(t+単位時間)における各節点の位置及び速度を算出する。算出された各節点の位置及び速度はワーキングメモリD2に記憶される。
[構造物のFEM解析方法]
図1に示すシステム1における1又は複数のプロセッサが実行する、構造物のFEM解析方法について、図2を用いて説明する。
まず、ステップST101において、FEMモデル取得部10は、構造物を複数の要素で表現したFEMモデルデータD1であって、各要素を区画する複数の節点および物性値(ヤング率E、ポアソン比v、質量密度ρ等)が設定されたFEMモデルデータD1を取得する。
次のステップST102において、集中質量行列取得部11がFEMモデルデータD1に基づき、構造物の質量を各節点に配分して表す集中質量行列Mを要素毎に取得し、初期位置速度取得部12が、FEMモデルデータD1に基づき各節点の初期位置及び初期速度を取得する。
ステップST103、ST104、ST105は、全ての要素(図3の例では、5070個の要素)について要素毎(e=1〜5070)に実行する。ステップST103、ST104、ST105の処理を全ての要素について実行すれば、ステップST106の処理へ移行する。
ステップST103において、要素剛性行列算出部13は、要素eの各節点の初期位置及び物性値に基づき要素剛性行列を算出する。要素eの要素剛性行列Kは、式(1)〜(3)で表現される。
ステップST104において、変位行列算出部14は、時点(t)における要素eの変位行列dを算出する。変位行列dは、要素eを構成する各節点i(i=1〜L)の初期位置に対する現在位置の変位を示す。変位行列dは式(5)で表現される。
ステップST105において、力算出部15は、要素eの要素剛性行列Kと変位行列dとに基づき、要素eの各節点に作用する力を算出する。要素eを構成する各節点i(i=1,…,L)に作用する力(F i,x、F i,y、F i,z)は、式(4)〜(5)で表現される
全ての要素についてステップST103、ST104、ST105の処理を実行した後に、次にステップST106において、分子動力学ソルバ16は、時点(t)における各節点の位置と速度と各節点に作用する力と集中質量行列Mとに基づき次の時点(t+単位時間)における各節点の位置及び速度を算出する。
次のステップST107において、ST103〜ST106の処理を、初期時点から目標時点に到達するまで、時点(t)を単位時間経過させつつ繰り返し実行したか否かを判定する。目標時点に到達していない場合(ST107:NO)には、時点(t)を単位時間経過させて、ST103の処理に戻る。目標時点に到達した場合(ST107:YES)には、FEM解析処理を終了する。
なお、本実施形態では、ステップST103における要素剛性行列Kの算出は、単位時間経過する毎に実行されている。これは、要素剛性行列Kは要素数5070あるため、メモリに記憶するとメモリ消費量が無視できないからであり、単位時間経過するたびに計算しなおしても、計算コストが低いためである。勿論、全ての要素についての要素剛性行列Kを算出した時点でメモリに記憶しておき、単位時間経過するたびに算出しないようにしてもよい。
本発明のシミュレーション方法の結果を説明する。
図4及び図5は、半径10mmの弾性球の落下、反発運動をシミュレーションした結果である。図4は、初期位置のFEMモデルの各節点位置を示し、図5は、壁との衝突時におけるFEMモデルの各節点の位置を示す。物性値は、ヤング率Eが1MPa、ポアソン比vが0.49、質量密度ρは970kg/mであり、ゴムボールに相当する構造物である。要素タイプは、1要素が4つの節点を有する四面体1次要素であり、全体として5070要素、1204節点ある。弾性球の中心の高さを20mmとして重力により自然落下させ、高さ0mmに剛体壁を設定している。時間ステップ数は30000(約1.0秒に相当)である。
並列計算機能が実現できたことを示すために、プロセス数を1、2、4、8、16と設定し、計算時間を次に示す。下記の通り、プロセス数に応じて計算時間が短縮されているので、FEM解析に並列計算機能をリーズナブルに実装できていることがわかる。
プロセス数:1 計算時間(秒):1106.8
プロセス数:2 計算時間(秒):560.4
プロセス数:4 計算時間(秒):282.6
プロセス数:8 計算時間(秒):150.2
プロセス数:16 計算時間(秒):83.0
以上のように、本実施形態の構造物のFEM解析方法は、
1又は複数のプロセッサが実行する方法であって、
(a)構造物を複数の要素eで表現したFEMモデルデータD1であって、各要素eを区画する複数の節点iおよび物性値(ヤング率E、ポアソン比v、質量密度ρ)が設定されたFEMモデルデータD1を取得すること(ST101)、
(b)FEMモデルデータD1に基づき、構造物の質量を各節点に配分して表す集中質量行列Mと、各節点の初期位置及び初期速度と、を取得すること(ST102)、
(c)各節点の初期位置及び物性値に基づき要素剛性行列Kを要素毎に算出すること(ST103)、
(d)各節点の初期位置に対する時点(t)の位置の変位を表す変位行列dを要素毎に算出すること(ST104)、
(e)要素剛性行列Kと変位行列dとに基づき、各節点に作用する力Fを要素毎に算出すること(ST105)、
(f)時点(t)における前記各節点の位置と速度と前記各節点に作用する力と前記集中質量行列とに基づき分子動力学ソルバに次の時点(t+単位時間)における各節点の位置及び速度を算出させること(ST106)、
を含み、
初期時点から目標の時点に到達するまで、(d)(e)及び(f)の処理を、時点(t)を単位時間経過させつつ繰り返し実行する。
本実施形態の構造物のFEM解析システムは、
構造物を複数の要素eで表現したFEMモデルデータD1であって、各要素eを区画する複数の節点iおよび物性値(ヤング率E、ポアソン比v、質量密度ρ)が設定されたFEMモデルデータD1を取得するFEMモデル取得部10と、
FEMモデルデータD1に基づき、構造物の質量を各節点に配分して表す集中質量行列Mを取得する集中質量行列取得部11と、
FEMモデルデータD1に基づき、各節点の初期位置及び初期速度と、を取得する初期位置速度取得部12と、
各節点の初期位置及び物性値に基づき要素剛性行列Kを要素毎に算出する要素剛性行列算出部13と、
各節点の初期位置に対する時点(t)の位置の変位を表す変位行列dを要素毎に算出する変位行列算出部14と、
要素剛性行列Kと変位行列dとに基づき、各節点に作用する力Fを要素毎に算出する力算出部15と、
時点(t)における前記各節点の位置と速度と前記各節点に作用する力と前記集中質量行列とに基づき次の時点(t+単位時間)における各節点の位置及び速度を算出する分子動力学ソルバ16と、
を備え、
初期時点から目標の時点に到達するまで、変位行列算出部14、力算出部15及び分子動力学ソルバ16による処理を、時点(t)を単位時間経過させつつ繰り返し実行するように構成されている。
このように、FEMモデルにおける節点を1粒子として取り扱い、FEMモデルに基づく要素剛性行列と初期位置に対する位置変位とに基づき節点に作用する力を算出するので、分子動力学ソルバを用いて時点(t)における力と節点位置から次の時点(t+単位時間)の各節点の位置が算出でき、FEMの計算を、分子動力学ソルバを用いて実行可能となる。それでいて、分子動力学ソルバは無償利用可能なソフトを含めて並列計算機能を有するので、構造物のFEM解析をリーズナブルに並列計算で実現可能となる。
本実施形態のように、前記(c)における要素剛性行列算出部13による要素剛性行列Kの算出は、単位時間経過する毎に算出されることが好ましい。
このようにすれば、要素剛性行列Kを単位時間経過する毎に毎回算出しても計算コストが大きくなく、全ての要素の要素剛性行列Kをメモリに記憶することによって生じるメモリの消費を抑制することが可能となる。
本実施形態のように、要素eの要素剛性行列Kは、式(1)〜(3)で表現されることが好ましい。好適な実施形態である。
本実施形態のように、要素eを構成する各節点i(i=1,…,L)に作用する力(F i,x、F i,y、F i,z)は、式(4)〜(5)で表現されることが好ましい。好適な実施形態である。
本実施形態に係るプログラムは、上記方法をコンピュータに実行させるプログラムである。このプログラムを実行することによっても、上記方法の奏する作用効果を得ることが可能となる。
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明だけではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
例えば、図1に示す各部10〜15は、所定プログラムをコンピュータのプロセッサで実行することで実現しているが、各部を専用回路で構成してもよい。また、本実施形態では1つのコンピュータにおけるプロセッサが各部10〜15を実装しているが、少なくとも1又は複数のプロセッサに分散して実装してもよい。
上記の各実施形態で採用している構造を他の任意の実施形態に採用することは可能である。各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
10 FEMモデル取得部
11 集中質量行列取得部
12 初期位置速度取得部
13 要素剛性行列算出部
14 変位行列算出部
15 力算出部
16 分子動力学ソルバ

Claims (9)

  1. 1又は複数のプロセッサが実行する方法であって、
    (a)構造物を複数の要素で表現したFEMモデルデータであって、各要素を区画する複数の節点および物性値が設定されたFEMモデルデータを取得すること、
    (b)前記FEMモデルデータに基づき、前記構造物の質量を各節点に配分して表す集中質量行列と、各節点の初期位置及び初期速度と、を取得すること、
    (c)前記各節点の初期位置及び前記物性値に基づき要素剛性行列を要素毎に算出すること、
    (d)各節点の初期位置に対する時点(t)の位置の変位を表す変位行列を要素毎に算出すること、
    (e)前記要素剛性行列と前記変位行列とに基づき、各節点に作用する力を要素毎に算出すること、
    (f)時点(t)における前記各節点の位置と速度と前記各節点に作用する力と前記集中質量行列とに基づき分子動力学ソルバに次の時点(t+単位時間)における各節点の位置及び速度を算出させること、
    を含み、
    初期時点から目標の時点に到達するまで、前記(d)(e)及び(f)の処理を、前記時点(t)を単位時間経過させつつ繰り返し実行する、構造物のFEM解析方法。
  2. 前記(c)における前記要素剛性行列の算出は、前記単位時間経過する毎に算出される、請求項1に記載の方法。
  3. 要素eの要素剛性行列Kは、式(1)〜(3)で表現される、請求項1又は2に記載の方法。
    Figure 2020173185
    は要素eの体積を示し、Lは要素eにおける節点数を示し、N (r)は要素eの節点i(i=1,…,L)の形状関数を示し、Eは構造物のヤング率を示し、vは構造物のポアソン比を示す。
  4. 要素eを構成する各節点i(i=1,…,L)に作用する力(F i,x、F i,y、F i,z)は、式(4)〜(5)で表現される、請求項3に記載の方法。
    Figure 2020173185
    ただし、S は要素eの節点iにおけるx成分の変位を示し、U は要素eの節点iにおけるy成分の変位を示し、W は要素eの節点iにおけるz成分の変位を示し、F i,xは要素eの節点iに作用する力のx成分を示し、F i,yは要素eの節点iに作用する力のy成分を示し、F i,zは要素eの節点iに作用する力のz成分を示す。
  5. 構造物を複数の要素で表現したFEMモデルデータであって、各要素を区画する複数の節点および物性値が設定されたFEMモデルデータを取得するFEMモデル取得部と、
    前記FEMモデルデータに基づき、前記構造物の質量を各節点に配分して表す集中質量行列を取得する集中質量行列取得部と、
    前記FEMモデルデータに基づき、各節点の初期位置及び初期速度と、を取得する初期位置速度取得部と、
    前記各節点の初期位置及び前記物性値に基づき要素剛性行列を要素毎に算出する要素剛性行列算出部と、
    各節点の初期位置に対する時点(t)の位置の変位を表す変位行列を要素毎に算出する変位行列算出部と、
    前記要素剛性行列と前記変位行列とに基づき、各節点に作用する力を要素毎に算出する力算出部と、
    時点(t)における前記各節点の位置と速度と前記各節点に作用する力と前記集中質量行列とに基づき次の時点(t+単位時間)における各節点の位置及び速度を算出する分子動力学ソルバと、
    を備え、
    初期時点から目標の時点に到達するまで、前記変位行列算出部、前記力算出部及び前記分子動力学ソルバによる処理を、前記時点(t)を単位時間経過させつつ繰り返し実行するように構成されている、構造物のFEM解析システム。
  6. 前記要素剛性行列算出部による前記要素剛性行列の算出は、前記単位時間経過する毎に算出される、請求項5に記載のシステム。
  7. 要素eの要素剛性行列Kは、式(1)〜(3)で表現される、請求項5又は6に記載のシステム。
    Figure 2020173185
    は要素eの体積を示し、Lは要素eにおける節点数を示し、N (r)は要素eの節点i(i=1,…,L)の形状関数を示し、Eは構造物のヤング率を示し、vは構造物のポアソン比を示す。
  8. 要素eを構成する各節点i(i=1,…,L)に作用する力(F i,x、F i,y、F i,z)は、式(4)〜(5)で表現される請求項7に記載のシステム。
    Figure 2020173185
    ただし、S は要素eの節点iにおけるx成分の変位を示し、U は要素eの節点iにおけるy成分の変位を示し、W は要素eの節点iにおけるz成分の変位を示し、F i,xは要素eの節点iに作用する力のx成分を示し、F i,yは要素eの節点iに作用する力のy成分を示し、F i,zは要素eの節点iに作用する力のz成分を示す。
  9. 請求項1〜4のいずれかに記載の方法を1又は複数のプロセッサに実行させるプログラム。
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