JP2020171732A - 遊技機 - Google Patents

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Gen Okamura
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Abstract

【課題】遊技機の検査を好適に行う。【解決手段】パチンコ機の主制御装置162は、主制御基板601に実装されたMPU602を有しており、このMPU602には、下側作動入球部の電動役物駆動部71bと、可変入球装置65の可変入球駆動部65cと、報知・演出制御装置143と、外部端子板213とが遊技機器として電気的に接続されている。主制御基板601は、当選端子としての出力端子を有しており、下側作動入球部63等の遊技機器は当選端子を介してMPU602に接続されている。当選端子には、遊技機器に加えて、検査用経路を介して検査用コネクタ231が接続されており、この検査用コネクタ231に検査装置が接続された状態で信号出力検査を行うことで、MPU602から出力された信号が当選端子に適正に入力されることを確認できる。【選択図】 図8

Description

本発明は、遊技機に関するものである。
パチンコ機等の遊技機には、遊技中に抽選が行われ、その抽選に当選することで遊技者に利益が付与されるようになっているものがある。例えば、遊技球が作動口に入賞することで当たり抽選が行われ、その当たり抽選に当選した場合に可変入球装置が開放されるものがある(例えば特許文献1参照)。この遊技機では、可変入賞装置に遊技球が入賞することで遊技球が払い出されるようになっている。
特開2005−74175号公報
ここで、遊技機については各種検査が行われる。しかしながら、遊技機の検査については未だ改善の余地がある。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技機の検査を好適に行うことを目的とするものである。
本願の第1発明は、
遊技の進行に伴う所定の動作を実行する遊技手段と、
前記遊技手段を制御する制御手段と、
遊技の進行に伴う前記所定の動作を前記遊技手段に実行させるために、ハイ状態と該ハイ状態よりも電圧レベルの低いロー状態とに変化する所定の制御信号について前記制御手段から前記遊技手段への出力を可能にする制御出力手段と、
遊技の進行に伴う前記所定の動作を前記遊技手段に実行させる状況ではない所定の場合に、前記制御手段から前記遊技手段への出力レベルを前記ハイ状態及び前記ロー状態のうち一方の状態から他方の状態に切り替える切替手段と、
を備えていることを特徴とする。
本願の第2発明は、
遊技の進行に伴う所定の動作を実行する遊技手段と、
前記遊技手段を制御する制御手段と、
遊技の進行に伴う前記所定の動作を前記遊技手段に実行させるために、所定の制御信号について前記制御手段から前記遊技手段への出力を可能にする制御出力手段と、
遊技の進行に伴う前記所定の動作を前記遊技手段に実行させる状況ではない所定の場合に、前記制御手段から前記遊技手段への出力レベルを、前記遊技手段を動作させることに対応したレベルに切り替える切替手段と、
を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、遊技機の検査を好適に行うことができる。
第1の実施形態におけるパチンコ機を示す斜視図である。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。 遊技盤の構成を示す正面図である。 内枠の背面図である。 裏パックユニットの正面図である。 パチンコ機の背面図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 図柄表示装置の表示画面において表示される図柄を説明するための説明図である。 図柄表示装置の表示画面における表示内容を説明するための説明図である。 当否抽選などに用いられる各種カウンタの内容を説明するための説明図である。 主制御装置のMPUにおけるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにおけるメイン処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにおける通常処理を示すフローチャートである。 遊技回制御処理を示すフローチャートである。 変動開始処理を示すフローチャートである。 遊技状態移行処理を示すフローチャートである。 大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。 電役サポート用処理を示すフローチャートである。 電役開閉制御処理を示すフローチャートである。 主制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 主制御装置の構成を示す回路図である。 パチンコ機の電源投入時のタイミングチャートである。 第2の実施形態における主制御装置の構成を示す回路図である。 パチンコ機の電源投入時のタイミングチャートである。 第3の実施形態における主制御装置の構成を示す回路図である。 パチンコ機の背面図である。 信号出力検査処理を示すフローチャートである。 信号出力検査が行われる場合のタイミングチャートである。 第4の実施形態における主制御装置の構成を示す回路図である。
<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の一実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10を正面側から見た斜視図、図2及び図3はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域PE内の構成を省略している。
図1に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に取り付けられた遊技機主部12とを有している。
外枠11は板材を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。外枠11を島設備に取り付け固定することにより、パチンコ機10が遊技ホールに設置される。なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、遊技場の島設備に外枠11が備え付けられた構成としてもよい。
遊技機主部12は、外枠11によって開閉可能な状態で支持されている。具体的には、外枠11における上枠部と左枠部との連結部分に上側支持用金具17が固定されており、さらに外枠11における下枠部と左枠部との連結部分に下側支持用金具18が設けられている。これら上側支持用金具17及び下側支持用金具18により支持機構が構成され、当該支持機構により外枠11に対して遊技機主部12がパチンコ機10の正面視で左側を回動基端側、右側を回動先端側としてパチンコ機10の前方へ回動可能とされている(図2及び図3参照)。
図2に示すように、遊技機主部12は、ベース体としての内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。なお、遊技機主部12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、前扉枠14が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている(図3参照)。
<前扉枠14>
次に、前扉枠14について説明する。図2に示すように、前扉枠14は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす合成樹脂製の枠体20を主体に構成されており、内枠13における前面のほぼ全域を覆っている。枠体20の中央部分には後述する遊技領域PEのほぼ全域を前方から視認することができるようにした略楕円状の窓部21が形成されており、その窓部21はガラスユニット22によって同前扉枠14の背面側から塞がれている。
ガラスユニット22は、透明性を有する複数のガラスパネル23と、それらガラスパネル23を保持するガラスホルダとを備えている。ガラスホルダには、ガラスパネル23の保持領域を前後に仕切る仕切り部が形成されており、両ガラスパネル23は仕切り部を挟んで前後に相対向している。つまり、両ガラスパネル23の間に所定の隙間を確保することにより、ガラスパネル23同士の干渉を回避しつつ、それらガラスパネル23によって遊技領域PEをパチンコ機10の正面側から2重に覆った状態となっている。
なお、必ずしも両ガラスパネル23をガラスホルダを用いてユニット化する必要は無く、各ガラスパネル23を枠体20に対して個々に取り付ける構成としてもよい。更には、ガラスパネルの枚数は任意であり、1枚としてもよいし、3枚以上としてもよい。但し、安全性及び防犯性向上の観点から、複数のガラスパネルを採用し、それら各ガラスパネルを所定の隙間を挟んで前後に対向させることが好ましい。因みに、ガラスパネルに代えて透明性を有する合成樹脂性のパネル部材を採用することも可能である。
図1に示すように、ガラスユニット22(詳しくは窓部21)の周囲には、各種ランプ等の発光手段が設けられている。例えば、窓部21の周縁に沿ってLED等の発光手段を内蔵した環状電飾部26が設けられている。環状電飾部26では、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯や点滅が行われる。また、環状電飾部26の中央であってパチンコ機10の最上部には所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ部27が設けられ、さらにその左右側方には賞球払出中に点灯する賞球ランプ部28が設けられている。また、左右の賞球ランプ部28に近接した位置には、遊技状態に応じた効果音などが出力されるスピーカ部29が設けられている。
前扉枠14(枠体20)における窓部21の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部31と下側膨出部32とが上下に並設されている。上側膨出部31内側には上方に開口した上皿33が設けられており、下側膨出部32内側には同じく上方に開口した下皿34が設けられている。上皿33は、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する遊技球発射機構側へ導くための機能を有する。また、下皿34は、上皿33内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。
下側膨出部32の右方には、手前側へ突出するようにして遊技球発射ハンドル41が設けられている。遊技球発射ハンドル41が操作されることにより、後述する遊技球発射機構から遊技球が発射される。
前扉枠14の背面には、図2に示すように、通路形成ユニット45が取り付けられている。通路形成ユニット45は、合成樹脂により成形されており、上皿33に通じる前扉側上皿通路と下皿34に通じる前扉側下皿通路とを有している。通路形成ユニット45において、その上側隅部には後方に突出し上方に開放された受口部が形成されており、当該受口部を仕切壁によって左右に仕切ることで前扉側上皿通路の入口部分と前扉側下皿通路の入口部分とが区画形成されている。前扉側上皿通路に入った遊技球は上皿33に導かれ、前扉側下皿通路に入った遊技球は下皿34に導かれることとなる。
前扉枠14の背面における回動基端側には、その上端部及び下端部に突起軸が設けられている。これら突起軸は内枠13に対する組付機構を構成する。また、前扉枠14の背面における回動先端側には、図2に示すように、後方に延びる鉤金具49が上下方向に複数並設されている。これら鉤金具49は内枠13に対する施錠機構を構成する。
<内枠13>
次に、図2及び図3に基づき内枠13について詳細に説明する。内枠13は、外形が外枠11と同様に略矩形状をなす樹脂ベース50を主体に構成されている。樹脂ベース50の高さ寸法は、外枠11の高さ寸法よりも若干小さく設定されている。また、樹脂ベース50は外枠11の上側枠部に寄せて配置され、外枠11の下側枠部と樹脂ベース50との間には若干の隙間が形成されている。外枠11にはこの隙間を塞ぐようにして幕板が装着されている。幕板は、樹脂ベース50(詳しくはその下端部)の下方に配置されており、内枠13が外枠11に対して閉じられた状態では樹脂ベース50が幕板の上に載ることとなる。
樹脂ベース50の前面における回動基端側には、その上端部及び下端部に支持金具51,52が取り付けられている。支持金具51,52には軸孔が形成されており、それら軸孔に前扉枠14の突起軸が挿入されることにより、内枠13に対して前扉枠14が回動可能に支持されている。
樹脂ベース50の前面における回動先端側には、前扉枠14の背面に設けられた鉤金具49を挿入するための挿入孔がそれぞれ設けられている。本パチンコ機10では、図3に示すように、内枠13や前扉枠14を施錠状態とするための施錠装置55が内枠13の背面側に隠れて配置される構成となっている。したがって、鉤金具49が挿入孔を介して施錠装置55(詳しくは前扉用鉤受け部材)に係止されることによって、前扉枠14が内枠13に対して開放不能に施錠される。また、施錠装置55は、内枠13の後方へ延びる内枠用鉤部材57を有している。これら内枠用鉤部材57が外枠11の鉤受け部材19に引っ掛かることにより遊技機主部12が外枠11に対して閉じた状態で施錠される。
樹脂ベース50の右下隅部には、施錠装置55の解錠操作を行うためのシリンダ錠58が設置されている。シリンダ錠58は施錠装置55に一体化されており、シリンダ錠58の鍵穴に差し込んだキーを右に回すと内枠13に対する前扉枠14の施錠が解除され、シリンダ錠58の鍵穴に差し込んだキーを左に回すと外枠11に対する内枠13の施錠が解除されるように施錠装置55が構成されている。
樹脂ベース50の中央部には略楕円形状の窓孔54が形成され、樹脂ベース50に装着された遊技盤60によって同窓孔54が後方から塞がれている。遊技盤60は、木製の合板と同合板における前側の板面を覆うシート材とを有してなり、その前面が上記窓孔54を通じて樹脂ベース50の正面側に露出している。この露出している部位、すなわち遊技盤60の前面には、遊技球が流下する遊技領域PEが形成されている。なお、遊技盤60は木製に限定されるものではなく、合成樹脂製とすることも可能である。
以下、図4に基づき遊技盤60(特に遊技領域PEに配された各種構成)について説明する。図4は遊技盤60の正面図である。
<遊技盤60>
遊技盤60には、自身の厚さ方向(前後方向)に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口61、作動入球部62,63、可変入球装置65、スルーゲート66、可変表示ユニット67等がそれぞれ配設されている。一般入賞口61、作動入球部62,63、可変入球装置65への入球が発生すると、それが遊技盤60の背面側に配設された検知センサにより検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出し等の特典が遊技者に付与される。
その他に、遊技盤60の最下部にはアウト口68が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口68を通って遊技領域PEから排出される。ここで、入球とは、所定の開口部位を遊技球が通過することを意味し、同開口部位を通過した後に遊技球が遊技領域PEから排出される態様だけでなく、開口部位を通過した後に遊技領域PEから排出されない態様も含まれる。但し、以下の説明では、アウト口68への遊技球の入球と明確に区別するために、一般入賞口61、作動入球部62,63、可変入球装置65、スルーゲート66への入球を、入賞とも表現する。
また、遊技盤60には、遊技球の流下経路を適宜分散,調整等するために多数の遊技釘69が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。これら遊技釘69や風車等の各種構成によって、遊技球の流下経路が分化され、上述した一般入賞口61等への入賞が適度な確率で発生するように調整されている。
上記可変表示ユニット67は遊技盤60の中央に配されており、同可変表示ユニット67の周辺に上記作動入球部62,63等が配設されている。作動入球部62,63は、可変表示ユニット67の下方に上下に並べて配置されている。以下便宜上、上側の作動入球部を「上側作動入球部62」と称し、下側の作動入球部を「下側作動入球部63」と称する。上側作動入球部62及び下側作動入球部63は、遊技球が流入する上側作動口62a及び下側作動口63aを有している。
下側作動入球部(抽選契機入球部)63については特に、開閉式の入球補助装置(入球補助手段)又は開閉部材(開閉手段)としての電動役物71が設けられている。電動役物71は、左右一対の可動片71aと同可動片71aを駆動させるソレノイド式の電動役物駆動部71bとを有してなる。電動役物駆動部71bは後述する主制御装置に接続されており、主制御装置からの信号に基づいて、下側作動口63aへの入球を許容する開放状態(サポート状態又はガイド状態)と、当該下側作動口63aへの入球を不可とする閉鎖状態(非サポート状態又は非ガイド状態)とに切り替る構成となっている。なお、電動役物71については、第1状態と当該第1状態よりも入賞が発生しやすい第2状態とに切替可能であれば足り、必ずしも開放状態/閉鎖状態に切替可能である必要はない。
本パチンコ機10では、電動役物71によるサポートの態様が異なる複数種類のサポートモードが設定されている。詳細には、サポートモードには、遊技領域PEに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、電動役物71が単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、低頻度サポートモード(又は低頻度ガイド状態)と高頻度サポートモード(又は高頻度ガイド状態)とが設定されている。
高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも下側作動口63aへの入賞が発生する確率が高くなる。そして、下側作動口63aへの入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行される。このため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球の消費(投資)を抑えながら遊技を行うことができる。
遊技領域PEにおいて可変表示ユニット67の右側となる領域及び左側となる領域には、上記スルーゲート66がそれぞれ配置されており、遊技球のスルーゲート66の通過をトリガとした抽選にて当選となった場合には、電動役物71が予め設定された時間に亘って開状態となる。
なお、上側作動入球部62への入球が発生した場合には3個の遊技球の払出が実行され、下側作動入球部63への入球が発生した場合には4個の遊技球の払出が実行されるが、遊技球の払出個数は上記のものに限定されることはない。但し、上側作動入球部62に対する下側作動入球部63の有利性を高める上では、上側作動入球部62にかかる払出個数よりも下側作動入球部63にかかる払出個数を多く設定することが好ましい。
可変入球装置(特別入球装置又は特別入球手段)65については、可変表示ユニット67の右方に配置されている。可変入球装置65は、遊技盤60の背面側へと通じる大入賞口65aと、当該大入賞口65aを開閉する開閉手段としての開閉機構とを備えている。当該開閉機構は、大入賞口65a用の開閉部材としての開閉扉65bを有してなる。
開閉扉65bは、遊技球の入球が可能又は容易となる開状態(補助状態又は受入状態)と、同入球が不可又は困難となる閉状態(非補助状態又は非受入状態)とに切替可能となっている。また、同開閉扉65bは遊技盤60の背面側に設けられた可変入球駆動部65c(詳しくはソレノイド)と連結されており、通常時においては開閉扉65bが閉状態のまま維持され、内部抽選において開閉実行モード(開閉実行状態)への移行に当選した場合に開状態に切り替えられるようになっている。
ここで、開閉実行モードとは、大当たり当選となった場合に移行することとなるモードである。当該開閉実行モードにおける可変入球装置65の開放態様としては、例えば所定時間(本実施形態においては30sec)の経過又は所定個数(本実施形態においては10個)の入賞を1ラウンドとして、複数ラウンド(本実施形態においては16ラウンド)を上限とした開閉扉65bの開放が繰り返されるように設定されている。
ここで、各作動入球部62,63及び可変入球装置65の配置について補足説明する。上記可変表示ユニット67の左側(左ルート:一点鎖線参照)となる領域に向けて遊技球が発射された場合には、可変表示ユニット67の側方を通過した遊技球は遊技領域PEにおいて当該可変表示ユニット67の下側となる領域、すなわち上側作動入球部62及び下側作動入球部63が配置されている領域へと誘導されやすくなっている。この際、両作動入球部62,63を素通りした遊技球は、アウト口68を通じて遊技領域PE外に排出される。一方、上記可変入球装置65については可変表示ユニット67の左側となる領域を流下した遊技球が到達不可となる位置に配置されている。このため、可変表示ユニット67の左側となる領域へ向けて発射された遊技球の大入賞口65aへの入球が回避されている。
また、可変表示ユニット67の右側(右ルート:二点鎖線参照)となる領域に向けて遊技球が発射された場合には、可変表示ユニット67の側方を通過した遊技球は可変入球装置65へ向けて流下する。可変入球装置65には、遊技球を遊技領域PEにおいて可変表示ユニット67の下側となる領域(詳しくは下側作動入球部63)へ向けて誘導する誘導部65dが形成されており、可変入球装置65の大入賞口65aを素通りした遊技球は下側作動入球部63へ向けて流下することとなる。そして当該下側作動入球部63を素通りした遊技球は、アウト口68を通じて遊技領域PE外に排出される。
ここで、上側作動入球部62については、可変表示ユニット67の右側となる領域へ向けて発射された遊技球が到達不可となる位置に配置されている。このため、同遊技球は両可変入球装置65及び下側作動入球部63への入球が許容されている一方で、上側作動入球部62への入球が回避されている。
なお、本実施形態においては、上述したように可変表示ユニット67の左右両側にスルーゲート66をそれぞれ配置しているため、遊技球を可変表示ユニット67の左右のどちらに向けて発射したとしても(遊技状況に応じて打ち分けを行ったとしても)下側作動入球部63の電動役物71によるサポート機能が担保される。
次に、可変表示ユニット67について説明する。可変表示ユニット67には、作動入球部62,63への入賞をトリガとして図柄を可変表示する図柄表示装置75が設けられている。また、可変表示ユニット67には、図柄表示装置75を囲むようにしてセンターフレーム76が配設されている。
図柄表示装置75は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示画面75aにおける表示内容が制御される。図柄表示装置75の表示画面75aには、例えば上、中及び下に並べて図柄が表示され、これらの図柄が左右方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。そして、予め設定されている有効ライン上に所定の組合せの図柄が停止表示された場合には、特別遊技状態(以下、大当たりという)が発生することとなる。
作動入球部62,63は、可変表示ユニット67寄りとなる位置に配置されている。作動入球部62,63への入賞をトリガとして、大当たりが発生し得るため、遊技者は作動入球部62,63に入賞するか否かに注目するとともに、大当たりが発生するか否かを把握するため図柄表示装置75に注目するものと考えられる。作動入球部62,63を可変表示ユニット67寄りに設けたことは、遊技者が注目したい箇所を可変表示ユニット67周辺に集中させるための工夫である。
作動入球部62,63の側方(可変入球装置65の下方)には、主表示ユニット81が配されている。主表示ユニット81は、遊技領域PEの下部側の外縁に沿って配置されており、遊技盤60の前面からパチンコ機10前方に突出している。主表示ユニット81の前面は、遊技領域PEをパチンコ機10前方から視認可能とする上記ガラスユニット22(詳しくは後側のガラスパネル23)と対向しており、さらに後側のガラスパネル23との間の距離は遊技球1個分よりも狭くなっている。これにより、主表示ユニット81の前面の前方を遊技球が落下することが回避されている。
主表示ユニット81においてガラスユニット22と対向している部分には、所定の絵柄等が表示される主表示部Dが設けられている。主表示部Dは、上側作動入球部62(上側作動口62a)への入賞に基づいた抽選結果を表示する上側作動入球部用表示部DUと、下側作動入球部63(下側作動口63a)への入賞に基づいて行われた抽選結果を表示する下側作動入球部用表示部DLとを有してなる。
上側作動入球部用表示部DUでは、上側作動入球部62への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、上側作動入球部62への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。上側作動入球部62への入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、上側作動入球部用表示部DUにて変動表示が停止され、停止結果として所定の絵柄が表示された後に、上記開閉実行モードへ移行される。
下側作動入球部用表示部DLでは、下側作動入球部63への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、下側作動入球部63への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。下側作動入球部63への入賞に基づく内部抽選の結果が大当たり又は特別当たりに対応した当選結果であった場合には、下側作動入球部用表示部DLにて変動表示が停止され、停止結果として所定の絵柄が表示された後に、その結果に応じて上記開閉実行モードに移行される。
ここで、いずれかの作動入球部62,63への入賞に基づいて、対応する作動入球部用表示部DU,DLにて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示し上記変動表示が停止されて予め設定された停止表示期間(確定表示期間)が経過するまでが遊技回の1回に相当する。但し、遊技回の1回は、上記の内容に限定されることはなく、例えば、単一の表示領域が設けられ、いずれの作動入球部62,63への入賞が発生したとしてもその単一の表示領域にて変動表示が行われる構成においては、当該単一の表示領域にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示した状態で上記停止表示(確定表示)が行われるまでを遊技回の1回とすることも可能である。
また、主表示ユニット81の主表示部Dには両作動入球部用表示部DU,DL以外に、スルーゲート66への入賞に基づいた抽選結果を表示するスルーゲート用表示部DSが併設されている。スルーゲート用表示部DSでは、スルーゲート66への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート66への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。スルーゲート66への入賞に基づく内部抽選(サポート抽選)の結果が電役開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、スルーゲート用表示部DSにて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、電役開放状態へ移行する。電役開放状態では、下側作動入球部63に設けられた上記電動役物71が所定の態様で開放される。
更に、本実施形態においては遊技球がスルーゲート66を通過した回数は最大4回まで保留される構成が採用されているが、主表示ユニット81の主表示部Dにはその保留個数を表示する保留数用表示部DHが設けられている。
これら各表示部DU,DL,DS,DHについては、前扉枠14のガラスユニット22を通じてパチンコ機10前方から視認可能となっているとともに、これら各種表示部DU,DL,DS,DHの前方を遊技球が移動することが回避されることで視認性が担保されている。
再び図2を用いて内枠13の構成について説明すれば、樹脂ベース50において遊技盤60の搭載領域の下方には、上記遊技球発射ハンドル41の操作に基づいて遊技領域PEへ向けて遊技球を発射する遊技球発射機構110が設けられている。遊技球発射機構110は、所定の発射待機位置に配置された遊技球を打ち出すソレノイド111と、同ソレノイド111によって打ち出された遊技球の発射方向を規定する発射レール112と、上記発射待機位置に遊技球を供給する球送装置113と、それら各種構成111〜113が装着されているベースプレート114とを主要な構成として備えており、同ベースプレート114が樹脂ベース50に固定されることで樹脂ベース50に対して一体化されている。
発射レール112は、遊技盤60側に向けて上り傾斜となるように、斜めに傾いた状態でベースプレート114に固定されている。発射レール112の下流側の端部(すなわち下端部)寄りとなる位置には、球送装置113から供給された遊技球を上述した発射待機位置に留める球ストッパが配されている。球ストッパよりも更に下流側となる位置に、上記ソレノイド111が配置されている。
ソレノイド111は、後述する電源・発射制御装置に対して電気的に接続されている。その電源・発射制御装置からの電気的な信号の出力に基づいてソレノイド111の出力軸が伸縮方向に往復動することにより、発射待機位置に置かれた遊技球が遊技盤60側、詳しくは遊技盤60に装着された誘導レール100に向けて打ち出される。
誘導レール100は、遊技領域PEを同遊技領域PEの外形が略円形状となるように区画形成している。また、誘導レール100は、遊技球の直径よりも若干大きな隙間を隔てて対峙するように配置された内レール101及び外レール102からなり、それら両レール101,102によって一条の誘導通路103が区画形成されている。誘導通路103は、発射レール112の先端側(斜め下方)に開放された入口部分と、遊技領域PEの上部に位置する出口部分とを有している。ソレノイド111の動作に基づいて発射された遊技球は、発射レール112→誘導レール100(入口部分→出口部分)の順に移動することにより遊技領域PEに導かれる。遊技球発射ハンドル41の操作量を調整することにより、遊技領域PEにおいて可変表示ユニット67の左側となる領域や同遊技領域PEにおいて可変表示ユニット67の右側となる領域への遊技球の打ち分けが可能となっている。
なお、遊技盤60において出口部分の先側、詳しくは内レール101の先端付近には、遊技領域PEに到達した遊技球の同誘導通路103内への逆戻りを防止する逆戻り防止部材106が取り付けられており、先んじて遊技領域PEに至った遊技球によって後続する遊技球の打ち出しが妨げられることを抑制している。
誘導レール100(図4参照)及び発射レール112は、同誘導レール100の入口部分と発射レール112の先端部分とが遊技盤60の下端縁を挟んで斜めに対峙するように配置されている。つまり、それら両レール100,112は、同誘導レール100の入口部分と発射レール112の先端部分とが遊技盤60の下端縁近傍にて左右にずれるようにして配置されている。これにより両レール100,112を遊技盤60の下端縁に近づけつつ、誘導レール100の入口部分と発射レール112との間には所定間隔の隙間を形成している。
このようにして形成された隙間よりも下側にはファール球通路46が配設されている。ファール球通路46は前扉枠14の通路形成ユニット45に一体成形されている。仮に遊技球発射機構110から発射された遊技球が遊技領域PEまで至らずファール球として誘導通路103内を逆戻りする場合には、それらファール球が上記隙間を介してファール球通路46内に入ることとなる。ファール球通路46は前扉側下皿通路に通じており、ファール球通路46に入った遊技球は図1に示した下皿34に排出される。これにより、ファール球と次に発射される遊技球との干渉が抑制される。
樹脂ベース50において発射レール112の左方(詳しくは前扉枠14を支持している側)には樹脂ベース50を前後方向に貫通する貫通孔が形成されており、この貫通孔に通路形成部材121が配設されている。通路形成部材121は、樹脂ベース50に対してネジ止めされており、本体側上皿通路と本体側下皿通路とを有している。それら本体側上皿通路及び本体側下皿通路の上流側は、後述する遊技球分配部に通じている。また、通路形成部材121の下方には前扉枠14に取り付けられた通路形成ユニット45の受口部が入り込んでおり、本体側上皿通路の下方には前扉側上皿通路が配置され、本体側下皿通路の下方には前扉側上皿通路が配置されている。
樹脂ベース50において通路形成部材121の下方には、本体側上皿通路及び本体側下皿通路を開閉する開閉部材124が取り付けられている。開閉部材124はその下端に設けられた支軸により前後方向に回動可能に支持されており、さらに本体側上皿通路及び本体側下皿通路を閉鎖する前方位置に付勢する付勢部材が設けられている。従って、前扉枠14を内枠13に対して開いた状態では開閉部材124が図示の如く起き上がり、本体側上皿通路及び本体側下皿通路を閉鎖する。これにより、本体側上皿通路又は本体側下皿通路に遊技球が貯留されている状態で前扉枠14を開放した場合、その貯留球がこぼれ落ちてしまうといった不都合が防止できる。これに対し、前扉枠14を閉じた状態では、前扉枠14の通路形成ユニット45に設けられた受口部により付勢力に抗して開閉部材124が押し開けられる。この状態では、本体側上皿通路と前扉側上皿通路とが連通し、さらに本体側下皿通路と前扉側下皿通路とが連通している。
次に、図3、図5に基づき内枠13(樹脂ベース50及び遊技盤60)の背面構成について説明する。図5は内枠13の背面図である。
樹脂ベース50の背面における回動基端側には、軸受け金具132が上下に並設されている。軸受け金具132には、上下に離間させて軸受け部が形成されており、これら軸受け部により内枠13に対して裏パックユニット15が回動可能に取り付けられている。
樹脂ベース50の背面には、係止金具135が複数設けられており、これら係止金具135によって上述したように樹脂ベース50に対して遊技盤60が取り付けられている。ここで、遊技盤60の背面の構成を説明する。
遊技盤60の中央に配置される可変表示ユニット67には、当該可変表示ユニット67を背後から覆うようにして表示制御装置が取り付けられている(図示は省略)。そして、表示制御装置の後方には当該表示制御装置に重なるようにして報知・演出制御装置ユニット142が搭載されている。報知・演出制御装置ユニット142は、報知・演出制御装置143と、取付台144とを具備する構成となっており、取付台144上に報知・演出制御装置143が装着されている。
報知・演出制御装置143は、後述する主制御装置からの指示に従い音声やランプ表示、及び表示制御装置の制御を司る報知・演出制御基板を具備しており、報知・演出制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス145に収容されて構成されている。
遊技盤60の背面には、図3、図5に示すように、可変表示ユニット67の下方に集合板150が設けられている。集合板150には、各種入賞口に入賞した遊技球を回収する遊技球回収機構や、各種入賞口等への遊技球の入球を検知する検知機構などが設けられている。
遊技球回収機構について説明すると、集合板150には、一般入賞口61等の各種入球部に対して個々に対応する回収通路が設けられている。これら回収通路は、それら入球部から遊技盤60の背面に沿って下っており、遊技球の落下経路を規定している。各回収通路は、同遊技盤60の下端付近にて合流しており、一般入賞口61等の入球部を通過した遊技球は何れも回収通路を介して遊技盤60の下部に集合することとなる。各回収通路の出口部分は、下方に開放されており、その先側(詳しくは遊技盤60の下方)には後述する排出通路が設けられている。回収通路により遊技盤60の下方に集合した遊技球は、排出通路へと導出される。なお、アウト口68も同様に回収通路を経由して排出通路に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球もアウト口68を介して排出通路へ導出される。
検知機構について説明すると、集合板150には、一般入賞口61等の各種入球部に対して個々に対応する検知センサが設けられている。これら各種検知センサは、上記一般入賞口61等の入球部に連なる各回収通路の途中位置に配置されており、同回収通路にて遊技球の落下経路が規定された状態にて遊技球の通過を検知する。より詳しくは、各検知センサは、各回収通路の途中位置に設けられた検知領域を遊技球が通過することで、一般入賞口61等の入球口への入球を検知するものであり、具体的には上記検知領域を遊技球が通過した場合に生じる磁場の変化を把握する磁気センサが採用されている。
また、回収通路の出口部分には、遊技領域PEから排出された遊技球を検知する検知センサが配設されている。この検知センサの検知領域を遊技球が通過することによって遊技領域PEから排出される遊技球が検知される構成となっている。
これら各種検知センサは、遊技盤60の背面側に設けられた主制御装置ユニット160(詳しくは主制御装置)に電気的に接続されており、それら検知センサにおける検知信号が同主制御装置に対して出力される構成となっている。以下、主制御装置ユニット160及びそれに付随する構成について説明する。
主制御装置ユニット160は、集合板150を後側から覆うようにして遊技盤60に搭載されており、合成樹脂製の取付台161と、同取付台161に搭載された主制御装置162とによって構成されている。主制御装置162は、遊技の主たる制御を司る機能(主制御回路)と、電源を監視する機能(停電監視回路)とを有する主制御基板を具備しており、当該主制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス163に収容されて構成されている。
基板ボックス163は、略直方体形状のボックスベース(表ケース体)とこのボックスベースの開口部を覆うボックスカバー(裏ケース体)とを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印手段としての封印部によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス163が封印されている。封印部は、基板ボックス163の長辺部に複数設けられ、そのうち少なくとも一つが用いられて封印処理が行われる。
封印部はボックスベースとボックスカバーとを開封不能に結合する構成であれば任意の構成が適用できるが、封印部を構成する長孔に係止爪を挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開封不能に結合されるようになっている。封印部による封印処理は、その封印後の不正な開封を防止し、また万一不正開封が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とするものであって、一旦開封した後でも再度封印処理を行うこと自体は可能である。すなわち、複数の封印部のうち、少なくとも一つの長孔に係止爪を挿入することにより封印処理が行われる。そして、収容した主制御基板の不具合発生の際や主制御基板の検査の際など基板ボックス163を開封する場合には、係止爪が挿入された封印部と他の封印部との連結部分を切断する。これにより、基板ボックス163のボックスベースとボックスカバーとが分離され、内部の主制御基板を取り出すことができる。その後、再度封印処理する場合は他の封印部の長孔に係止爪を挿入する。基板ボックス163の開封を行った旨の履歴を当該基板ボックス163に残しておけば、基板ボックス163を見ることで不正な開封が行われた旨が容易に発見できる。
基板ボックス163の一方の短辺部には、その側方に突出するようにして複数の結合片が設けられている。これら結合片は、取付台161に形成された複数の被結合片と1対1で対応しており、結合片と被結合片とにより基板ボックス163と取付台161との間で封印処理が行われる。
<裏パックユニット15>
次に、図2、図3及び図6に基づき裏パックユニット15について説明する。図6は裏パックユニット15の正面図である。
図2に示すように、内枠13は裏パックユニット15によって後方から覆われている。裏パックユニット15は、裏パック201を備えており、当該裏パック201に対して、払出機構部202、排出通路盤203及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。
裏パック201は透明性を有する合成樹脂により成形されており、図3に示すように払出機構部202などが取り付けられるベース部211と、パチンコ機10後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部212とを有する。保護カバー部212は左右側面及び上面が閉鎖され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくとも可変表示ユニット67を囲むのに十分な大きさを有する。また、保護カバー部212は、ベース部211に対して開閉可能に設けられている。この場合、保護カバー部212は、ベース部211に対して回動可能に軸支されている。
ベース部211には、その右上部に外部端子板213が設けられている。外部端子板213には各種の出力端子が設けられており、これらの出力端子を通じて遊技ホール側の管理制御装置に対して各種信号が出力される。また、ベース部211にはパチンコ機10後方からみて右端部に上下一対の掛止ピンが設けられており、掛止ピンを内枠13に設けられた軸受け金具132(詳しくは軸受け部)に挿通させることで、裏パックユニット15が内枠13に対して回動可能に支持されている。また、ベース部211における回動先端部には、内枠13に設けられた被締結孔に対して締結するための締結具が設けられており、当該締結具を被締結孔に嵌め込むことで内枠13に対して裏パックユニット15が固定されている。
ベース部211には、保護カバー部212を迂回するようにして払出機構部202が配設されている。払出機構部202には、裏パック201の最上部に配されているとともに上方に開口したタンク221が設けられており、遊技ホールの島設備から供給される遊技球がそのタンク221に逐次補給される。タンク221の下方には、下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレールが連結され、タンクレールの下流側には上下方向に延びるケースレールが連結されている。ケースレールの最下流部には払出装置222が設けられている。払出装置222より払い出された遊技球は、当該払出装置222の下流側に設けられた払出通路を通じて、裏パック201のベース部211に設けられた遊技球分配部に供給される。
遊技球分配部は、払出装置222より払い出された遊技球を上皿33、下皿34又は後述する排出通路の何れかに振り分けるための機能を有し、内側の開口部が上述した本体側上皿通路及び前扉側上皿通路を介して上皿33に通じ、外側の開口部が本体側下皿通路及び前扉側下皿通路を介して下皿34に通じるように形成されている。
図3、図6に示すように、ベース部211の下端部には、当該下端部を前後に挟むようにして排出通路盤203及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。排出通路盤203には、制御装置集合ユニット204と対向する面に後方に開放された排出通路が形成されており、当該排出通路の開放部は制御装置集合ユニット204によって塞がれている。排出通路は、遊技ホールの島設備等へ遊技球を排出するように形成されており、上述した回収通路等から排出通路に導出された遊技球は当該排出通路を通ることでパチンコ機10外部に排出される。
制御装置集合ユニット204は、横長形状をなす取付台を有し、同取付台に払出制御装置181と電源・発射制御装置191とが搭載されている。これら払出制御装置181と電源・発射制御装置191とは、払出制御装置181がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
払出制御装置181においては基板ボックス内に払出装置222を制御する払出制御基板が収容されており、当該払出制御基板に設けられた状態復帰スイッチが基板ボックス外に突出している。例えば、払出装置222における球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチが押されると、球詰まりの解消が図られるようになっている。
払出機構部202には、裏パック基板192が設置されている。裏パック基板192には、例えば交流24ボルトの主電源が供給され、電源スイッチ193の切替操作が行われることで、パチンコ機10の電源が投入状態(オン状態)又は遮断状態(オフ状態)に切り替えられるようになっている。
電源・発射制御装置191は、基板ボックス内に電源・発射制御基板が収容されており、当該基板により、各種制御装置等で要する所定の電源が生成されて出力され、さらに遊技者による遊技球発射ハンドル41の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる。また、電源・発射制御装置191にはRAM消去スイッチ194が設けられている。本パチンコ機10は各種データの記憶保持機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。したがって、例えば遊技ホールの営業終了の場合のように通常手順で電源を遮断すると遮断前の状態が記憶保持されるが、RAM消去スイッチ194を押しながら電源スイッチ193の操作により電源を投入すると、RAMデータが初期化されるようになっている。
<検査用コネクタ231>
パチンコ機10は、工場にて製造されるものであり、その製造工程には検査工程も含まれている。検査工程には、パチンコ機10の出荷前において、例えば図柄表示装置75や払出装置222等の遊技機器(遊技手段)が適正に動作することを視認する検査が含まれている。この検査においては、例えば作業者が遊技球を手で強制的に作動入球部62,63に入賞させることで、その入賞に伴う図柄表示装置75による図柄の変動や払出装置222から上皿33への遊技球の払い出しを視認することができる。このように、各遊技機器の動作のうち、抽選に当選することを必要としない動作については、容易に検査を行うことができる。
その一方で、下側作動入球部63の電動役物71や可変入球装置65の開閉扉65bは、遊技球がスルーゲート66を通過することで行われる抽選や、遊技球が作動入球部62,63に入賞することで行われる抽選に当選することで動作する。このため、遊技球をスルーゲート66に通過させてやることや作動入球部62,63に入賞させてやることだけでは、電動役物71や開閉扉65bが適正に動作するか否かを視認することはできない。つまり、各遊技機器の動作のうち抽選に当選した場合の動作については、短時間で容易に検査を行うことが難しくなっている。
これに対して、パチンコ機10には、抽選に当選した場合に動作する遊技機器に対して、信号が適正に出力されているか否かの信号出力検査を可能にする検査用コネクタ231が設けられている。ここでは、検査用コネクタ231について、図5、図7を参照しつつ説明する。図7はパチンコ機10の背面図である。
図5に示すように、検査用コネクタ231は、内枠13の背面側に露出した状態で主制御装置162に設けられており、汎用品がコネクタ部材として使用されたものである。主制御装置162は、電気配線が接続された主側コネクタ235を複数有しており、この主側コネクタ235に接続された電気配線を介して、後述するように、報知・演出制御装置143や払出制御装置181、電源・発射制御装置191に電気配線を介して電気的に接続されている。主側コネクタ235は、内枠13の背面側に露出した状態で、主制御装置162の上端部に沿って所定間隔で横並びに配置されている。
検査用コネクタ231は、複数の主側コネクタ235が配置された領域の側方に配置されていることで、これら複数の主側コネクタ235に横並びに配置されている。検査用コネクタ231は、主側コネクタ235とは異なる色や形状を有しており、パチンコ機10の製造や修理に際して、主側コネクタ235に接続するはずの電気配線を誤って検査用コネクタ231に接続してしまうという事態が生じないようになっている。
図7に示すように、内枠13に対して裏パックユニット15が閉じられた状態では、検査用コネクタ231及び主側コネクタ235が保護カバー部212により後方から覆われた状態になっている。保護カバー部212は、主制御装置162の全体を後方から覆っているのではなく、主制御装置162の上部だけを後方から覆っている。この場合、コネクタ231,235は、主制御装置162において保護カバー部212により覆われる位置に配置されていることになる。
検査用コネクタ231には、カバー部材が開閉可能に設けられている。このカバー部材は、検査用コネクタ231を背面側から覆う保護状態と、検査用コネクタ231を背面側に露出させる非保護状態とに移行可能であり、検査が行われない場合には保護状態に保持されるようになっている。また、カバー部材は、検査用コネクタ231に対して着脱可能に装着されていてもよい。
<パチンコ機10の電気的構成>
次に、パチンコ機10の電気的構成について、図8のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置162に設けられた主制御基板601には、MPU602が搭載されている。MPU602には、当該MPU602により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM603と、そのROM603内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM604と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵されている。
MPU602には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU602の入力側には、主制御装置162に設けられた停電監視基板605、払出制御装置181、各種検知センサなどが接続されている。この場合に、停電監視基板605には電源・発射制御装置191が接続されており、MPU602には停電監視基板605を介して電力が供給される。また、各種検知センサの一部として、一般入賞口61用の検知センサ151a、上側作動入球部62用の検知センサ151b、下側作動入球部63用の検知センサ151c、可変入球装置65用の検知センサ151d、スルーゲート66用の検知センサ151eが接続されており、主制御装置162のMPU602において各入球部への入賞判定(入球判定)が行われる。また、MPU602では、上側作動入球部62(上側作動口62a)及び下側作動入球部63(下側作動口63a)への入賞に基づいて大当たり発生抽選を実行するとともに、スルーゲート66への入賞に基づいてサポート発生抽選を実行する。また、遊技盤60の背面側に設けられた回収通路の最下流部分に設けられた検知センサ151fが接続されており、この検知センサ151fからの情報に基づいて遊技球から排出された遊技球の数を把握可能となっている。
MPU602の出力側には、停電監視基板605、払出制御装置181及び報知・演出制御装置143が接続されている。払出制御装置181には、例えば、上記入賞対応入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。この場合、賞球コマンドの出力に際しては、ROM603のコマンド情報記憶エリア603aが参照される。そして、一般入賞口61への入賞を特定した場合には10個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、大入賞口65aへの入賞を特定した場合には15個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、上側作動口62aへの入賞を特定した場合には3個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、下側作動口63aへの入賞を特定した場合には4個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力される。
報知・演出制御装置143には、変動開始コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド、オープニングコマンド及びエンディングコマンドなどの各種コマンドが出力される。この場合、これら各種コマンドの出力に際しては、ROM603のコマンド情報記憶エリア603aが参照される。これら各種コマンドの詳細については、後に説明する。
また、MPU602の出力側には、下側作動入球部63に付随した電動役物71を駆動させる電動役物駆動部71b、可変入球装置65の開閉扉65bを駆動させる可変入球駆動部65c、主表示ユニット81の保留数用表示部DHや各種入球部用表示部DU,DL、スルーゲート用表示部DS等が接続されている。主制御基板601には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU602は各種駆動部等の駆動制御を実行する。
つまり、開閉実行モードにおいては大入賞口65aが開閉されるように、MPU602において可変入球装置65における可変入球駆動部65cの駆動制御が実行される。また、下側作動入球部63の電動役物71の開放状態当選(サポート当選)となった場合には、電動役物71が開閉されるように、MPU602において電動役物駆動部71bの駆動制御が実行される。また、各遊技回に際しては、MPU602において主表示ユニット81の主表示部Dにおける上側作動入球部用表示部DU又は下側作動入球部用表示部DLの表示制御が実行される。
さらには、MPU602の出力側には、外部端子板213が接続されている。外部端子板213には、状態移行に際して信号出力するための出力端子として、大当たり信号出力端子等が設けられている。MPU602は、遊技結果が大当たり結果となった場合には、遊技ホール側の管理制御装置に対して、大当たり信号出力端子を通じて大当たり信号を出力することができる。具体的には、通常時では、大当たり信号出力端子からLOWレベル信号が出力されており、大当たり結果となった場合にはHIレベル信号が出力される。
MPU602の出力ポートからは、所定の電圧レベルを有するハイ状態と、ハイ状態よりも電圧レベルの低いロー状態とが組み合わされたデジタル信号が出力される。例えば、MPU602から報知・演出制御装置143、電動役物駆動部71b、可変入球駆動部65c及び外部端子板213に対して出力される信号は、ハイ状態とロー状態とが交互に繰り返されるデジタル信号になっている。
また、MPU602の出力側には、検査用コネクタ231が接続されている。検査用コネクタ231は、MPU602と報知・演出制御装置143、駆動部71b,65c及び外部端子板213との接続経路から分岐しており、MPU602から報知・演出制御装置143、駆動部71b,65c及び外部端子板213に対して出力された信号が、検査用コネクタ231にも入力されるようになっている。
MPU602は、電源スイッチ193の操作により電源が投入された場合に、検査用信号を検査用コネクタ231に対して出力する。検査用信号は、ハイ状態とロー状態とを1つずつ有するデジタル信号であり、検査用コネクタ231まで検査用信号が出力されていることを確認できれば、検査用コネクタ231の分岐部分まではデジタル信号が到達することを確認したことになる。つまり、報知・演出制御装置143や駆動部71b,65c、外部端子板213に対して出力された信号が、検査用コネクタ231の分岐部分までは到達することを確認したことになる。
MPU602と検査用コネクタ231との接続構成についての詳細な説明は後述する。
停電監視基板605は、主制御基板601と電源・発射制御装置191とを中継し、また電源・発射制御装置191から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。払出制御装置181は、主制御装置162から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置222により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源・発射制御装置191は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板601や払出制御装置181等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を二重線矢印で示す経路を通じて供給する。また、電源・発射制御装置191は、遊技球発射機構110の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構110は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
報知・演出制御装置143は、MPU612が搭載された報知・演出制御基板611を有してなり、MPU612には各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM613、そのROM613内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM614が設けられている。報知・演出制御装置143は、主制御装置162から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置75における図柄の変動表示時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を決定するとともに、リーチ発生の有無及びリーチ演出の概要を決める。そして、前扉枠14に設けられたランプ部26〜28やスピーカ部29を駆動制御するとともに、表示制御装置620を制御する。
表示制御装置620はMPUが搭載された表示制御基板を有してなり、MPUには各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM、そのROM内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)、画像データが格納されたキャラクタROM、キャラクタROMから読み出した画像データを一時的に記憶するビデオRAMなどが内蔵されている。MPUでは、報知・演出制御装置143から入力されたコマンドに基づいて、可変表示ユニット67(詳しくは図柄表示装置75)の表示制御を実行する。
ここで、図9及び図10を参照して図柄表示装置75の表示内容について説明する。図9は図柄表示装置75の表示画面75aにおいて表示される図柄を説明するための説明図、図10は図柄表示装置75の表示画面75aにおける表示内容を説明するための説明図である。
表示制御装置620のキャラクタROMには、「1」〜「9」の数字が付された9種類の主図柄のデータ(図9(a)〜(i)参照)と、数字が付されていない副図柄のデータ(図9(j)参照)とが記憶されている。
図10(a)に示すように、図柄表示装置75の表示画面75aには、上段・中段・下段の3つの図柄列Z1,Z2,Z3が設定されている。各図柄列Z1〜Z3は、主図柄と副図柄が所定の順序で配列されて構成されている。そして、表示画面75aでは、これら各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向き(具体的には、右から左)にスクロールするように変動表示される。
上図柄列Z1には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の降順に配列されるとともに、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。下図柄列Z3には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の昇順に配列されるとともに、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、上図柄列Z1と下図柄列Z3は18個の図柄により構成されている。これに対し、中図柄列Z2には、数字の昇順に「1」〜「9」の9種類の主図柄が配列された上で「9」の主図柄と「1」の主図柄との間に「4」の主図柄が付加的に配列され、これら各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、中図柄列Z2に限っては、10個の主図柄が配されて20個の図柄により構成されている。
また、図10(b)に示すように、表示画面75aは、図柄列毎に3個の図柄が停止表示されるようになっており、結果として3×3の計9個の図柄が停止表示されるようになっている。また、表示画面75aには、5つの有効ライン、すなわち左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3、右下がりラインL4、右上がりラインL5が設定されている。そして、上図柄列Z1→下図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示が停止し、いずれかの有効ラインに所定の図柄の組み合わせ(例えば同一の数字が付された図柄の組み合わせ)が形成された状態で全図柄列Z1〜Z3の変動表示が終了すれば、大当たり結果の発生として大当たり動画が表示されるようになっている。
なお、上記のように各図柄列の変動表示が停止されることに鑑みれば、上図柄列Z1を第1図柄列(又は第1絵柄列)、下図柄列Z3を第2図柄列(又は第2絵柄列)、中図柄列Z2を第3図柄列(又は第3絵柄列)と称することも可能である。
因みに、図柄表示装置75における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。例えば、複数の図柄列を横並びとなるように設定し、図柄列における図柄の変動表示の方向を縦方向に設定してもよい。
表示画面75aにおいて、上図柄列Z1の変動表示領域、中図柄列Z2の変動表示領域、下図柄列Z3の変動表示領域を有してなる変動表示領域MEの下方となる部分には、保留表示領域NEが設定されている。当該保留表示領域NEには、遊技球が作動口62a,63aに入賞した場合(作動入球部62,63に入球した場合)の最大保留個数と同一の数の単位保留表示領域Da1〜Da8が左右方向に並ぶようにして区画された保留数表示領域Daが設けられている。
具体的には、遊技球が上側作動入球部62に入球した場合の最大保留個数は4個であり、下側作動入球部63に入球した場合の最大保留個数は4個である。詳細については後述するが、本実施形態では上側作動入球部62及び下側作動入球部63への入賞順に合計で8個の保留情報が記憶される構成となっている。これに対応させて保留数表示領域Daには、第1単位保留表示領域Da1、第2単位保留表示領域Da2、第3単位保留表示領域Da3、第4単位保留表示領域Da4、第5単位保留表示領域Da5、第6単位保留表示領域Da6、第7単位保留表示領域Da7、第8単位保留表示領域Da8が設定されている。
例えば、遊技球が作動口62a,63aに入賞した場合の保留個数(総保留数)が1個の場合には、第1単位保留表示領域Da1のみにて所定の保留表示用画像MPが表示され、遊技球が作動口62a,63aに入賞した場合の保留個数が4個の場合には、第1単位保留表示領域Da1〜第4単位保留表示領域Da4にて所定の保留表示用画像MPが表示される構成となっている。なお、図10(b)では保留個数が3個である場合について例示している。
また、保留表示領域NEには、保留数表示領域Da(詳しくは第1単位保留表示領域Da1)と横並びとなるようにして、実行される(実行中の)遊技回に対応した保留表示用画像MPが表示される実行対象表示領域Dbが設けられている。
遊技回が終了して次の遊技回に移行する場合には、保留数表示領域Da(第1単位保留表示領域Da1)に表示されている保留表示用画像MPが実行対象表示領域Dbに移り、保留数表示領域Daに表示されている保留表示用画像MPを下位側にシフトすることとなる。
<各種カウンタについて>
次に、図11を参照して上述の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。図11は当否抽選などに用いられる各種カウンタの内容を説明するための説明図である。
MPU602は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、主表示部Dの表示の設定(すなわち各種表示部DU,DL,DS,DHにおける発光態様の設定)、図柄表示装置75の図柄表示の設定などを行うこととしており、具体的には、大当たり発生の抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置75にて外れ変動を実行する際のリーチ抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、主表示ユニット81の作動入球部用表示部DL,DUび図柄表示装置75における変動表示時間を決定する変動種別カウンタCSとを用いることとしている。さらに、下側作動入球部63の電動役物71を電役開放状態とするか否かの抽選に使用する電動役物開放カウンタC4を用いることとしている。
各カウンタC1〜C4,CINI,CSは、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM604の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ604aに適宜格納される。RAM604には、上側作動入球部用保留エリアRaと、下側作動入球部用保留エリアRbと、実行エリアAEと、総保留数記憶領域とよりなる保留球格納エリア604bが設けられている。そして、この保留球格納エリア604bに、上側作動入球部62又は下側作動入球部63への遊技球の入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値が時系列的に格納されるようになっている。
各カウンタについて詳しくは、大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜599の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり599)に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜599)。大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が上側作動入球部62又は下側作動入球部63に入賞したタイミングでRAM604の保留球格納エリア604bに格納される。より詳しくは、上側作動入球部62に遊技球が入賞したタイミングでRAM604の上側作動入球部用保留エリアRaに格納され、下側作動入球部63に遊技球が入賞したタイミングでRAM604の下側作動入球部用保留エリアRbに格納される。
大当たり当選となる乱数の値は、ROM603における当否情報群記憶手段としての当否テーブル記憶エリア603bに当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。ここで、当否テーブルの内容について説明する。当否テーブルとしては低確率モード用の当否テーブル(低確率用当否情報群)と、高確率モード用の当否テーブル(高確率用当否情報群)とが設定されている。つまり、本パチンコ機10は、当否抽選手段における抽選モードとして、低確率モード(低確率状態)と高確率モード(高確率状態)とが設定されている。
上記抽選に際して低確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、大当たり当選となる乱数の値(すなわち、当選情報)は「7」及び「307」の2個である。つまり「0〜599」の大当たり乱数カウンタC1の値のうち「7」及び「307」が大当たり結果に対応している。一方、上記抽選に際して高確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、大当たり当選となる乱数の値(すなわち、当選情報)は「7」,「36」・・・「572」、「598」の21個である。つまり「0〜599」の大当たり乱数カウンタC1の値のうち「7」,「36」・・・「572」、「598」が大当たり結果に対応している。なお、低確率モードよりも高確率モードの方の当選確率が高くなるのであれば、上記当選となる乱数の数及び値は任意である。なお、各抽選モードにおいて、大当たり当選となる乱数の値以外は、外れとなる。
ここで、本実施形態では、複数の大当たり結果が設定されている。これら複数の大当たり結果は、(1)開閉実行モード終了後の当否抽選手段における抽選モード、(2)開閉実行モード終了後の下側作動入球部63の電動役物71におけるサポートモード、という2つの条件に差違が設定されている。これにより、大別して3つの大当たりが設定されている。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、具体的には0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり29)に達した後0に戻る構成となっている。上側作動入球部62(上側作動口62a)又は下側作動入球部63(下側作動口63a)に遊技球が入賞したタイミングでRAM604の保留球格納エリア604bに格納される。より詳しくは、上側作動入球部62(上側作動口62a)に遊技球が入賞したタイミングでRAM604の上側作動入球部用保留エリアRaに格納され、下側作動入球部63(下側作動口63a)に遊技球が入賞したタイミングでRAM604の下側作動入球部用保留エリアRbに格納される。
<遊技結果の振り分け>
大当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先(すなわち、当否抽選及び振分抽選による抽選結果)は、ROM603における振分情報群記憶手段としての振分テーブル記憶エリア603cに振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。ここで、振分テーブルの内容について説明する。振分テーブルとしては、上側作動入球部用の振分テーブル(第1振分情報群)と、下側作動入球部用の振分テーブル(第2振分情報群)とが設定されている。
上側作動入球部用の振分テーブルでは、遊技結果の振分先として16R確変大当たり結果A、16R確変大当たり結果B、16R通常大当たり結果が設定されている。
16R確変大当たり結果Aとなった場合には、開閉実行モード中に可変入球装置65が16回開放される。そして、開閉実行モードの終了後に、当否抽選モードが高確率モードとなるとともにサポートモードが高頻度サポートモードに移行する。
16R確変大当たり結果Bとなった場合には、開閉実行モード中に可変入球装置65が16回開放される。そして、開閉実行モードの終了後に、当否抽選モードが高確率モードとなるとともにサポートモードが低頻度サポートモードに移行する。
16R通常大当たり結果となった場合には、開閉実行モード中に可変入球装置65が16回開放される。そして、開閉実行モードの終了後に、当否抽選モードが低確率モードとなるとともにサポートモードが高頻度サポートモードに移行する。
上側作動入球部用の振分テーブルでは、「0〜29」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜9」が16R確変大当たり結果Aに対応しており、「10〜19」が16R確変大当たり結果Bに対応しており、「20〜29」が16R通常大当たり結果に対応している。
これに対して、下側作動入球部用の振分テーブルでは、遊技結果の振分先として16R確変大当たり結果A及び16R通常大当たり結果が設定されている。
上側作動入球部用の振分テーブルでは、「0〜29」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜19」が16R確変大当たり結果Aに対応しており、「20〜29」が16R通常大当たり結果に対応している。
なお、上述した主表示部Dの作動入球部用表示部DU,DLにおいては、当否抽選の結果が明示される。当該作動入球部用表示部DU,DLにおいては上述した大当たりの種別に関しても区別して表示されるが、各作動入球部用表示部DU,DLにおいては同作動入球部用表示部DU,DLを構成している多数のLEDを個々に点灯/消灯させることにより、各大当たりに対応する絵柄が多様になっている。これにより、当該作動入球部用表示部DU,DLを目視で確認することにより、大当たりの種別を識別することが困難となっている。これにより、大当たり結果が16R確変大当たり結果A,B又は16R通常大当たり結果となった場合には、遊技者に対する有利度を隠蔽し、大当たり結果に対する期待感を好適に持続させることが可能となっている。
ここで、電動役物71によるサポートパターンについて補足説明する。
下側作動入球部63の電動役物71におけるサポートモードとしては、遊技領域PEに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、下側作動入球部63の電動役物71が単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、低頻度サポートモード(低頻度サポート状態又は低頻度ガイド状態)と高頻度サポートモード(高頻度サポート状態又は高頻度ガイド状態)とが設定されている。
低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選(サポート抽選)における電役開放状態当選(サポート当選)となる確率が異なっている。具体的には、高頻度サポートモードにおいては低頻度サポートモードよりもサポート抽選に当選する確率が高くなるように設定されている。
また、高頻度サポートモード及び低頻度サポートモードにおいては、サポート抽選に当選した場合に電動役物71が開放状態となる回数が同じ(詳しくは3回)となるように設定されている一方、1回当たりの開放時間に差が設定されている。具体的には、高頻度サポートモードにおいては1回の開放時間が3secとなるように設定されているのに対して低頻度サポートモードにおいては1回の開放時間が0.2secとなるように設定されている。
本パチンコ機10では、遊技球発射ハンドル41が遊技者により操作されている状況では、所定の周期(0.6sec)に1個の遊技球が遊技領域に向けて発射されるように遊技球発射機構110が駆動制御される。これに対して、低頻度サポートモードでは、上記のとおり1回の電動役物71の開放時間は0.2secとなっている。つまり、低頻度サポートモードでは、遊技球の発射周期よりも1回の下側作動口63aの開放時間が短くなっている。したがって、低頻度サポートモード対応の遊技状態では実質的に下側作動口63aへの入賞が発生しにくくなっている。
更には、高頻度サポートモードでは1回のサポート抽選が行われてから次のサポート抽選が行われる上で最低限確保される確保時間が2secであるのに対して、低頻度サポートモードでは同確保時間が12secとなるよう差が設定されている。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも下側作動入球部63の下側作動口63aへの入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、下側作動入球部63(下側作動口63a)よりも上側作動入球部62(上側作動口62a)への入賞が発生する確率が高くなるが、高頻度サポートモードでは、上側作動入球部62(上側作動口62a)よりも下側作動入球部63(下側作動口63a)への入賞が発生する確率が高くなる。そして、下側作動入球部63(下側作動口63a)への入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行されるため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに電役開放状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えばサポート抽選に当選した場合の開放回数に差を設定してもよい。さらには、開放回数、開放時間及び当選確率のうち、いずれか1条件又は任意の組み合わせの条件を相違させることで、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとの設定を行う構成としてもよい。
再び図11を参照し、リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後0に戻る構成となっている。リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、遊技球が上側作動入球部62(上側作動口62a)又は下側作動入球部63(下側作動口63a)に入賞したタイミングでRAM604の保留球格納エリア604bに格納される。より詳しくは、上側作動入球部62(上側作動口62a)に遊技球が入賞したタイミングでRAM604の上側作動入球部用保留エリアRaに格納され、下側作動入球部63(下側作動口63a)に遊技球が入賞したタイミングでRAM604の下側作動入球部用保留エリアRbに格納される。そして、ROM603のリーチ用テーブル記憶エリアに記憶されたリーチ用テーブルに基づいてリーチを発生させるか否かを決定することとしている。
但し、開閉実行モードに移行する遊技回(当否抽選に当選となる遊技回)においては、MPU602では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生の決定を行う。なお、リーチ表示の発生に対応したリーチ乱数カウンタC3の数は、各遊技状態において同一となっているが、遊技状態に応じて各々個別に設定されるものであってもよい。例えば、サポートモードが高頻度サポートモードである場合の方が、低頻度サポートモードよりも、リーチ表示の発生に対応したリーチ乱数カウンタC3の数が多く設定された構成としてもよい。
ここで、リーチ表示(リーチ状態)とは、図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)を行うことが可能な図柄表示装置75を備え、遊技結果が開閉実行モード対応の遊技結果となった遊技回では変動表示後の停止表示結果が特別表示結果となり得る遊技機において、図柄表示装置75における図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)が開始されてから停止表示結果が導出表示される前段階で、前記特別表示結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。
換言すれば、図柄表示装置75の表示画面75aに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、開閉実行モードの発生に対応した図柄の組み合わせが成立する可能性があるリーチ図柄の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことである。
より具体的には、図柄の変動表示を終了させる前段階として、図柄表示装置75の表示画面75a内の予め設定された有効ライン上に、開閉実行モードの発生に対応した図柄の組み合わせが成立する可能性のあるリーチ図柄の組み合わせを停止表示させることによりリーチラインを形成させ、当該リーチラインが形成されている状況下において最終停止図柄列により図柄の変動表示を行うことである。
表示画面75aにおける表示内容について更に詳しく説明すると、最初に右図柄列において図柄の変動表示が終了され、さらに左図柄列において図柄の変動表示が終了された状態において、いずれかの有効ラインに当たり図柄の組み合わせを構成する数字が付された主図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において中図柄列にて図柄の変動表示が行われることでリーチ表示となる。そして、大当たり発生時には、リーチラインを形成している主図柄とともに当たり図柄の組み合わせを構成する数字が付された主図柄がリーチライン上に停止表示されるようにして中図柄列における図柄の変動表示が終了される。
また、リーチ表示には、上記のようにリーチ図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示画面の略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ表示が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクタといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、主表示ユニット81(主表示部D)の上側作動入球部用表示部DU及び下側作動入球部用表示部DLにおける変動表示時間と、図柄表示装置75における図柄の変動表示時間とをMPU602において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、上側作動入球部用表示部DU及び下側作動入球部用表示部DLにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置75による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。
電動役物開放カウンタC4は、例えば、0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり250)に達した後0に戻る構成となっている。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート66に遊技球が入賞したタイミングでRAM604の電役保留エリア604cに格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された電動役物開放カウンタC4の値によって下側作動入球部63の電動役物71を開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。
既に説明したように、MPU602では、少なくとも変動種別カウンタCSのバッファ値を用いて、上側作動入球部用表示部DU及び下側作動入球部用表示部DLにおける変動表示時間が決定されるが、その決定に際してはROM603の変動表示時間テーブル記憶エリアが用いられる。また、MPU602では、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、上側作動入球部用表示部DU及び下側作動入球部用表示部DLにおける停止結果が決定されるが、その決定に際してはROM603の停止結果テーブル記憶エリアが用いられる。
<主制御装置162にて実行される各種処理について>
次に、主制御装置162内のMPU602にて各遊技回での遊技を進行させる上で実行されるタイマ割込み処理、メイン処理及び通常処理を説明する。なお、MPU602では、上記タイマ割込み処理及び通常処理の他に、NMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理が実行されるが、この処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
先ず、タイマ割込み処理について、図12のフローチャートを参照しながら説明する。本処理は主制御装置162のMPU602により定期的に(例えば2msec周期で)起動される。
先ず、ステップS101では各種スイッチや上記各種検知センサ151a〜151f等の読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置162に接続されている各種スイッチや各種検知センサ151a〜151f等の状態を読み込むとともに、当該スイッチの状態を判定して検知情報(例えば入賞検知情報)を保存する。
その後、ステップS102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントするとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM604の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS103では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4をそれぞれ1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C4の更新値を、RAM604の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップS104にてスルーゲート66への入賞に伴うスルー用の入賞処理を実行し、さらにステップS105にて作動入球部62,63(作動口62a,63a)への入賞に伴う作動口用の入賞処理を実行した後に本タイマ割込み処理を終了する。
ステップS104のスルー用の入賞処理では、ステップS101にて保存した検知情報に基づいて遊技球がスルーゲート66に入賞したか否かを判定する。遊技球がスルーゲート66に入賞したと判定した場合には、役物保留記憶数が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。
遊技球がスルーゲート66に入賞し、且つ役物保留記憶数<4であることを条件に役物保留記憶数を1インクリメントする。そして、上記ステップS103にて更新した電動役物開放カウンタC4の値をRAM604の電役保留エリア604cの空き記憶エリアのうち最初のエリアに格納する。そして、保留記憶数と対応する保留数用表示部DHを点灯させた後、本入賞処理を終了する。
一方、スルーゲート66に遊技球が入賞したと判定されなかった場合又は役物保留記憶数の値が上限値以上と判定された場合には電動役物開放カウンタC4の値を格納することなく、本入賞処理を終了する。
ステップS105の作動口用の入賞処理では、先ず遊技球が上側作動入球部62(上側作動口62a)に入賞(始動入賞)したか否かを上側作動入球部62用の検知センサ151bの検知状態、詳しくはステップS101にて保存した検知情報により判定する。遊技球が上側作動口62aに入賞したと判定した場合には、払出制御装置181に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。
その後、上側作動口62aに遊技球が入賞したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力すべく外部信号設定処理を行い、上側作動入球部用保留エリアRaの保留数記憶領域に格納された値を読み出して当該上側作動入球部用保留エリアRaに保留記憶されている始動保留記憶数をセットする(以下、上側作動入球部用保留記憶数ともいう)。
このように変更となった始動保留記憶数に対応させて表示画面75aの保留表示領域NE(詳しくは保留数表示領域Da)の表示態様を変更すべく保留コマンドをセットする。表示制御装置620ではこの保留コマンドを受信したことに基づいて、保留数表示領域Da(対応する単位保留表示領域)に新たに保留表示用画像MPを追加する処理を行う。例えば、今回の入賞によって保留数が「2」→「3」に加算された場合には、3つ目の単位保留表示領域Da3に保留表示用画像MPが追加表示されることとなる。
その後、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を格納する情報取得処理を行い、本入賞処理を終了する。
遊技球が上側作動入球部62に入賞していないと判定した場合には、遊技球が下側作動入球部63(下側作動口63a)に入賞(始動入賞)したか否かを下側作動入球部63(下側作動口63a)用の検知センサ151cの検知状態、詳しくはステップS101にて保存した検知情報により判定する。遊技球が下側作動口63aに入賞したと判定した場合には、払出制御装置181に遊技球を4個払い出させるための賞球コマンドをセットする。
その後、下側作動口63aに遊技球が入賞したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力すべく外部信号設定処理を行い、下側作動入球部用保留エリアRbの保留数記憶領域に格納された値を読み出して当該下側作動入球部用保留エリアRbに保留記憶されている始動保留記憶数をセットする(以下、下側作動入球部用保留記憶数ともいう)。
このように変更となった始動保留記憶数に対応させて表示画面75aの保留表示領域NE(詳しくは保留数表示領域Da)の表示態様を変更すべく保留コマンドをセットする。表示制御装置620ではこの保留コマンドを受信したことに基づいて、保留数表示領域Da(対応する単位保留表示領域)に新たに保留表示用画像MPを追加する処理を行う。例えば、今回の入賞によって保留数が「2」→「3」に加算された場合には、3つ目の単位保留表示領域Da3に保留表示用画像MPが追加表示されることとなる。なお、保留表示用画像MPについては上側作動入球部62に対応するものと下側作動入球部63に対応するものとで色分けがなされている。これにより、遊技者は保留表示用画像MPを目視で確認することでその保留が何れの作動入球部62,63に対応しているかを把握することが可能となっている。
一方、上側作動口62a及び下側作動口63aのいずれにも遊技球が入賞しなかった場合には、そのまま本入賞処理を終了する。なお、本作動口用の入賞処理にてセットした賞球コマンドは、後述する通常処理の外部出力処理(ステップS301)にて払出制御装置181に対して送信される。
<メイン処理>
次に、電源投入時のリセットに伴い起動されるメイン処理について、図13のフローチャートを用いて説明する。
先ずステップS201では、電源投入に伴う立ち上げ処理を実行する。具体的には、従側の制御基板(払出制御基板等)が動作可能な状態になるのを待つために所定の立ち上げ期間(例えば500msec程度)だけ待機する。
続くステップS202では、ステップS201の立ち上げ処理後からRAM604への書き込みを禁止する禁止期間が経過したか否かを判定する。禁止期間の間は、MPU602はもちろんのこと、払出制御装置181のメモリや報知・演出制御装置143のRAM614への書き込みを禁止している。禁止期間が経過していない場合にはステップS202の処理を再度実行する。この場合、禁止期間の間にステップS202の処理を繰り返し実行することで、禁止処理を実行することになる。
禁止期間の測定は、ステップS202の処理回数をカウントすることにより行われる。例えば、禁止期間として1secが設定されている場合、ステップS202にて否定判定してから再度ステップS202の処理を実行するまでに要する時間が0.1msecである場合には、カウント値が10000回となることで、ステップS201の立ち上げ処理後から1sec経過したと判定する。なお、時間の測定の具体的な構成は任意であり、例えばリアルタイムクロックを用いて時間の測定を行うようにしてもよい。ステップS202にて禁止期間が経過したと判定した場合には、ステップS203に進む。
ステップS203では、RAM604のアクセスを許可する。その後、ステップS204では、電源・発射制御装置191に設けたRAM消去スイッチ194がオンされているか否かを判定し、続くステップS205ではRAM604に停電フラグが格納されているか否かを判定する。また、ステップS206ではRAM判定値を算出し、続くステップS207では、そのRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわち記憶保持されたデータの有効性を判定する。RAM判定値は、例えばRAM604の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。なお、RAM604の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かにより記憶保持されたデータの有効性を判断することも可能である。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時にRAMデータを初期化する場合にはRAM消去スイッチ194を押しながら電源が投入される。したがって、RAM消去スイッチ194が押されていれば、ステップS208〜S211の処理に移行する。また、電源遮断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)により記憶保持されたデータの異常が確認された場合も同様にステップS208〜S211の処理に移行する。
ステップS208では、リセットコマンドの出力処理を行う。ここで、MPU602は、リセット信号を生成するリセット信号生成部651(図22参照)を有しており、このリセット信号生成部651がリセット信号をロー状態からハイ状態に切り替えることが、リセットコマンドを出力することになる。リセット信号は、電源投入に伴ってロー状態に設定され、ロー状態からハイ状態に切り替えられた後は、電源が遮断されるまでハイ状態にて保持されるものである。
なお、リセットコマンドは、RAM604の初期化を行うための初期化コマンドである。また、本出力処理では、報知・演出制御装置143や払出制御装置181に対してもリセットコマンドを出力する。これにより、報知・演出制御装置143のRAM614や払出制御装置181のメモリの初期化が行われる。
ステップS209では、信号出力検査を終了するための検査終了処理を行う。ここで、上述した検査用信号は、リセット信号により生成される信号であり、電源投入に伴ってリセット信号と共にMPU602から出力されるようになっている。リセット信号は、パチンコ機10の電源が遮断されるまで継続して出力される一方で、検査用信号は、リセットコマンドが出力されてから所定の遅れ期間(例えば5秒)が経過した後にMPU602からの出力が停止される。本検査終了処理では、MPU602からの検査用信号の出力を停止させる検査終了信号が、遅れ期間が経過した後に出力されるように、タイマをセットしておく。この場合、タイマにより遅れ期間が計測されることで、本メイン処理が終了した後、仮に後述する通常処理に移行した状態であっても、検査終了信号が出力されて検査用信号の出力が停止することになる。
ちなみに、後述するように各種抽選に当選した場合には、その当選に伴う処理を優先して実行するために、遅れ期間が経過する前であっても検査終了信号を出力し、検査用信号の出力を停止させる。
ステップS210では、RAM604の使用領域を0にクリアし、ステップS211ではRAM604の初期値を設定する。ステップS210,S211にてRAM604の初期化を実行することになる。その後、ステップS212にて割込み許可を設定し、後述する通常処理に移行する。
一方、RAM消去スイッチ194が押されていない場合には、停電フラグが格納されていること、及びRAM判定値(チェックサム値等)が正常であることを条件に、ステップS213にてRAM604から停電フラグを消去するとともに、ステップS214にてRAM604に記憶されているRAM判定値を消去する。その後、ステップS212にて割込み許可を設定し、後述する通常処理に移行する。これにより、電源遮断前の状態に復帰する。
このように、RAM消去スイッチ194が押されていない場合には、リセットコマンドを出力せず、リセット信号をロー状態にて保持することになる。また、この場合、RAM604の初期化を実行しないことになる。
<通常処理>
次に、通常処理の流れを図14のフローチャートを参照しながら説明する。通常処理は電源投入に伴い起動されるメイン処理が実行された後に開始される処理であり、同通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS301〜S307の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS310,S311のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
通常処理において、ステップS301では、タイマ割込み処理又は前回の通常処理で設定したコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置181に送信する。また、変動開始コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド等の遊技回用の演出に対応したコマンドや開閉実行モード用の演出に対応したコマンドといった演出用のコマンドが設定されている場合にはそれを報知・演出制御装置143に送信する。また、RAM604の外部出力バッファに設定されている情報に応じて、外部端子板213に対する出力設定を行う。
続くステップS302では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM604の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS303では、各遊技回の遊技を進行させるための遊技回制御処理を実行する。この遊技回制御処理では、大当たり等の当否判定及び大当たり種別の振分判定を行うとともに、図柄表示装置75による図柄の変動表示の設定、主表示ユニット81(主表示部D)における作動入球部用表示部DU,DLなどの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。
その後、ステップS304では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。詳細は後述するが、この遊技状態移行処理により、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。
ステップS305では、下側作動入球部63に設けられた電動役物71を駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。この電役サポート用処理では、RAM604の電役保留エリア604cに格納されている電動役物開放カウンタC4から取得した数値情報を用いて電動役物71を開放状態とするか否かの電役開放抽選(サポート抽選)を行うとともに、電役開放状態当選となった場合には電動役物71の開閉処理を実行する。また、電役開放抽選の抽選結果を教示するように、主表示ユニット81(主表示部D)におけるスルーゲート用表示部DSの表示制御を行う。
ここで、既に説明したとおり、電動役物71によるサポートの態様として、低頻度サポートモード及び高頻度サポートモードが設定されており、遊技状態移行処理にていずれかのサポートモードへの移行が行われる。この場合、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに高頻度サポートフラグがセットされている場合は高頻度サポートモードとなり、高頻度サポートフラグがセットされていない場合には低頻度サポートモードとなる。かかる電役サポート処理についての詳細は後述する。
続くステップS306では、遊技球発射制御処理を実行する。遊技球発射制御処理では、遊技球発射ハンドル41に対して発射操作が行われていることに基づき電源・発射制御装置191から出力される発射許可信号を入力していることを条件として、所定の発射期間(例えば、0.6sec)に1回、遊技球発射機構110のソレノイド111を励磁する。これにより、遊技球が遊技領域に向けて打ち出される。
ステップS306の処理を実行した後は、ステップS307にて、RAM604に停電フラグがセットされているか否かを判定する。停電フラグは、停電監視基板605において停電の発生が確認され当該停電監視基板605からMPU602のNMI端子に停電信号が入力されることによりセットされ、次回のメイン処理にて消去されるフラグである。
停電フラグがセットされていない場合は、繰り返し実行される複数の処理の最後の処理が終了したこととなるので、ステップS308にて次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。つまり、ステップS309では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行するとともに、ステップS310では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。
ここで、ステップS301〜S306の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち、大当たり乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCSについてもランダムに更新することができる。
一方、ステップS307にて、停電フラグがセットされていると判定した場合は、電源遮断が発生したことになるので、ステップS311以降の電断時処理を実行する。つまり、ステップS311では、タイマ割込み処理の発生を禁止し、その後、ステップS312にてRAM判定値を算出、保存し、ステップS313にてRAM604のアクセスを禁止した後に、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
<遊技回制御処理>
次に、ステップS303の遊技回制御処理を図15及び図16のフローチャートを参照して説明する。
図15に示すように、遊技回制御処理では、先ずステップS401にて、開閉実行モード中であるか否かを判定する。具体的には、RAM604のその他フラグ格納エリア604eにおける開閉実行モードフラグ格納エリア(開閉実行状態情報記憶手段)に開閉実行モードフラグ(開閉実行状態情報)が格納(記憶)されているか否かを判定する。当該開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理にて遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合に格納され、同じく遊技状態移行処理にて開閉実行モードを終了させる場合に消去される。
開閉実行モード中である場合には、ステップS402以降の処理、すなわちステップS403〜ステップS405の遊技回開始用処理及びステップS406〜ステップS409の遊技回進行用処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。つまり、開閉実行モード中である場合には、作動入球部62,63(作動口62a,63a)への入賞が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。
開閉実行モード中でない場合には、ステップS402にて、主表示ユニット81の上側作動入球部用表示部DU及び下側作動入球部用表示部DLのうちいずれか一方が変動表示中であるか否か、すなわち1遊技回分の遊技の実行中であるか否かを判定する。より具体的には、変動表示〜停止表示(確定表示)が終了しているか否かを判定する。なお、この判定は、RAM604のその他フラグ格納エリア604eにおける変動表示中フラグ格納エリア(変動表示中情報記憶手段)に変動表示中フラグ(変動表示中情報)が格納(記憶)されているか否かを判定することにより行う。変動表示中フラグは、上側作動入球部用表示部DU及び下側作動入球部用表示部DLのいずれか一方について変動表示を開始させる場合に格納され、その変動表示が終了する場合(より詳しくは停止表示(確定表示)が終了する場合)に消去される。
作動入球部用表示部DU,DLが変動表示中でない場合には、ステップS403〜ステップS405の遊技回開始用処理に進む。遊技回開始用処理では、先ずステップS403にて、保留球格納エリア604bの総保留数記憶領域を参照し、保留記憶されている保留情報の数である共通保留数CRNが「0」か否かを判定する。共通保留数CRNが「0」である場合とは、上側作動入球部62(上側作動口62a)及び下側作動入球部63(下側作動口63a)のいずれについても始動保留記憶数が「0」であることを意味する。したがって、そのまま遊技回制御処理を終了する。
一方、共通保留数CRNが「0」でない場合には、ステップS404にて上側作動入球部用保留エリアRa又は下側作動入球部用保留エリアRbに記憶されているデータに基づいて変動表示用に設定するためのデータ設定処理を実行する。
データ設定処理では、先ず上側作動入球部用保留エリアRa及び下側作動入球部用保留エリアRbに記憶された保留情報のうち最も古いものがどちらの保留エリアRa,Rbに格納されているかを判定する。そして、上述した最も古い保留情報が格納されている保留エリアを対象として、以下の処理を実行する。なお、以下の説明においては、先ず上側作動入球部用保留エリアRaが対象となった場合について説明し、その後、下側作動入球部用保留エリアRbが対象となった場合について説明する。
先ず上側作動入球部用保留エリアRaの始動保留球数RaN及び共通保留数CRNを1ディクリメントし、当該上側作動入球部用保留エリアRaの第1エリアに格納されたデータを実行エリアAEに移動する。
その後、上側作動入球部用保留エリアRaの各エリアに格納されたデータ(すなわち、保留情報)をシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1エリア〜第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1エリアのデータをクリアするとともに、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
続いて、保留エリアのデータのシフトが行われたことを表示制御装置620に認識させるための情報であるシフト時コマンドを設定する。その後、本データ設定処理を終了する。このようにして設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図14)におけるステップS301にて、表示制御装置620に送信される。表示制御装置620では、シフト時コマンドを受信することで、保留数表示領域Daにおける表示を保留個数の減少に対応させて変更するための処理を実行する。
一方、下側作動入球部用保留エリアRbが対象となった場合についても同様に、先ず下側作動入球部用保留エリアRbの始動保留球数RbN及び共通保留数CRNを1ディクリメントし、当該下側作動入球部用保留エリアRbの第1エリアに格納されたデータを実行エリアAEに移動する。
以上詳述したデータ設定処理を行った後は、ステップS405に進み、主表示ユニット81(詳しくは主表示部Dの作動入球部用表示部DU,DL)における変動表示及び図柄表示装置75における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行した後に、本遊技回制御処理を終了する。
ここで、図16のフローチャートを参照し、ステップS405の変動開始処理について説明する。
<変動開始処理>
変動開始処理においては先ず、ステップS501にて当否判定処理を実行する。当否判定処理では、先ず当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに高確率モードフラグが格納されているか否かによって判定する。高確率モードフラグは、開閉実行モード終了時に当該開閉実行モードの契機となった大当たり結果が確変大当たり結果である場合に各種フラグ格納エリア604eに格納され、開閉実行モードの契機となった大当たり結果が通常大当たり結果である場合に消去されるフラグである。
高確率モードであると判定した場合には当否テーブル記憶エリア603bに記憶されているテーブルのうち高確率モード用の当否テーブルを参照して、実行エリアAEに格納された情報のうち当否判定用の情報、すなわち大当たり乱数カウンタC1にかかる数値情報が高確率用の大当たり数値情報と一致しているか否かを判定する。また、低確率モードであると判定した場合には当否テーブル記憶エリア603bに記憶されているテーブルのうち低確率モード用の当否テーブルを参照して、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1にかかる数値情報が低確率用の大当たり数値情報と一致しているか否かを判定する。
続くステップS502では、ステップS501における当否判定処理の結果が大当たり当選結果であるか否かを判定する。大当たり当選結果である場合には、ステップS503にて振分判定処理を実行する。
振分判定処理では、実行エリアAEに格納された情報のうち振分判定用の情報、すなわち大当たり種別カウンタC2にかかる数値情報を把握するとともに、今回の数値情報が上側作動入球部62への入球に基づくものであるかそれとも下側作動入球部への入球に基づくものであるかを判定する。
大当たり種別カウンタC2にかかる数値情報が上側作動入球部62への入球に基づいた数値情報である場合には、振分テーブル記憶エリア603cに記憶されている振分テーブルのうち上側作動入球部用の振分テーブルを参照して、上記把握した大当たり種別カウンタC2にかかる数値情報がいずれの大当たり結果に対応しているのかを特定する。具体的には、16R確変大当たり結果A、16R確変大当たり結果B及び16R通常大当たり結果のうちいずれの大当たり結果に対応しているのかを特定する。
大当たり種別カウンタC2にかかる数値情報が下側作動入球部63への入球に基づいた数値情報である場合には、振分テーブル記憶エリア603cに記憶されている振分テーブルのうち下側作動入球部用の振分テーブルを参照して、上記把握した大当たり種別カウンタC2にかかる数値情報がいずれの大当たり結果に対応しているのかを特定する。具体的には、16R確変大当たり結果A及び16R通常大当たり結果のうちいずれの大当たり結果に対応しているのかを特定する。
ステップS503の振分判定処理を実行した後はステップS504に進む。ステップS504では、大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、今回の抽選結果にかかる遊技回において主表示ユニット81の主表示部D(詳しくは上側作動入球部用表示部DU)に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM603に予め記憶されている大当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM604に記憶する。この大当たり結果用の停止結果テーブルには、上側作動入球部用表示部DUに停止表示される絵柄の態様の種類が、大当たり結果の種類毎に相違させて設定されており、ステップS504では、ステップS503にて特定した大当たり結果の種類に応じた絵柄の態様の情報をRAM604に記憶する。
なお、停止表示される絵柄の種類の情報は、大当たり種別カウンタC2の値に応じて定められる。この場合、各遊技結果に1対1で対応させて絵柄の態様が設定されていてもよく、各遊技結果に対して複数種類の絵柄の態様が設定されていてもよい。
ステップS502にて否定判定をした場合、すなわち抽選の結果が外れ結果である場合には、ステップS505に進む。ステップS505では、外れ結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、今回の抽選結果にかかる遊技回において主表示ユニット81の主表示部D(詳しくは上側作動入球部用表示部DU又は下側作動入球部用表示部DL)に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM603に予め記憶されている外れ結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM604に記憶する。この外れ結果用の停止結果テーブルには、主表示部Dに停止表示される絵柄の態様の種類が複数設定されており、ステップS506では、外れ結果の種類(例えば完全外れやリーチ外れ等)に応じた絵柄の態様の情報をRAM604に記憶する。
ステップS504又はステップS505の停止結果設定処理を実行した後は、ステップS506に進み変動表示時間の設定処理を行う。変動表示時間の設定処理においては先ず、図柄表示装置75にてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、今回の遊技結果が大当たり結果である場合、大当たり結果でもない場合であっても実行エリアAEに格納されているリーチ乱数カウンタC3の値がリーチ発生に対応した値である場合には、リーチ表示の発生と判定をする。なお、リーチ乱数カウンタC3の値を用いたリーチ発生の有無の特定に際しては、ROM603のリーチ判定用テーブル記憶エリアに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。
当たりリーチ表示に対応している場合には、ROM603の変動表示時間テーブル記憶エリアに記憶されている第1リーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間情報を取得する。そして、その変動表示時間情報をRAM604の各種カウンタエリア604dに設けられた変動表示時間カウンタエリア(変動表示時間計測手段)にセットし、変動表示時間の設定処理を終了する。
外れリーチ表示に対応している場合には、ROM603の変動表示時間テーブル記憶エリアに記憶されている第2リーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間情報を取得する。そして、その変動表示時間情報をRAM604の各種カウンタエリア604dに設けられた変動表示時間カウンタエリア(変動表示時間計測手段)にセットし、変動表示時間の設定処理を終了する。
完全外れに対応している場合には、ROM603の変動表示時間テーブル記憶エリアに記憶されているリーチ非発生用変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間情報を取得する。そして、その変動表示時間情報をRAM604の各種カウンタエリア604dに設けられた変動表示時間カウンタエリア(変動表示時間計測手段)にセットし、変動表示時間の設定処理を終了する。
なお、リーチ非発生時における変動表示時間情報は、共通保留数CRNの数が多いほど変動表示時間が短くなるように設定されている。但し、これに限定されることはなく、例えば、共通保留数CRNの数に依存しない構成としてもよく、共通保留数CRNの数が少ないほど変動表示時間が短くなるように設定されていてもよい。また、第2始動保留記憶数RbNが「0」である場合には、第1始動保留記憶数RaNの数が多いほど変動表示時間が短くなり、第2始動保留記憶数RbNが「1」以上である場合には、第2始動保留記憶数RbNの数が多いほど変動表示時間が短くなるように設定されていてもよい。また、第2始動保留記憶数RbNが「0」である場合には、第1始動保留記憶数RaNの数が多いほど変動表示時間が短くなり、第2始動保留記憶数RbNが「1」以上である場合には、第2始動保留記憶数RbNの数が多いほど変動表示時間が長くなる又は各保留記憶数RaN,RbNに依存することなく一定となるように設定されていてもよい。
ステップS506にて変動表示時間の設定処理を実行した後は、ステップS507に進み変動開始コマンド及び種別コマンドを設定する。変動開始コマンドには、変動表示時間の情報が含まれる。ここで、上記のとおりリーチ非発生用変動表示時間テーブルを参照して取得される変動表示時間は、リーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して取得される変動表示時間と異なっているため、変動開始コマンドにリーチ発生の有無の情報が含まれていなかったとしても、サブ側の制御装置である報知・演出制御装置143では変動表示時間の情報からリーチ発生の有無を特定することが可能である。この点、変動開始コマンドには、リーチ発生の有無を示す情報が含まれているとも言える。なお、変動開始コマンドにリーチ発生の有無を直接示す情報が含まれていてもよい。
種別コマンドには、遊技結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、遊技結果の情報として、16R確変大当たり結果Aの情報、16R確変大当たり結果Bの情報、16R通常大当たり結果の情報、外れ結果の情報の何れかが含まれる。
ステップS507にて設定された変動開始コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図10)における外部出力処理(ステップS301)にて、報知・演出制御装置143に送信される。報知・演出制御装置143では、受信した変動開始コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。この演出の内容としては、図柄表示装置75での図柄の変動表示態様が含まれており、この決定された図柄の変動表示態様は報知・演出制御装置143から表示制御装置620に表示内容コマンドとして出力される。表示制御装置620では、報知・演出制御装置143から受信した表示内容コマンドに基づいて、各遊技回に対応した図柄の変動表示が行われるように図柄表示装置75を表示制御する。
ステップS507の処理を実行した後はステップS508に進み、主表示部Dの上側作動入球部用表示部DU及び下側作動入球部用表示部DLの何れかにおいて絵柄の変動表示を開始させる。その後、本変動開始処理を終了する。
遊技回制御処理(図15)の説明に戻り、遊技回中(主表示部Dにおける上側作動入球部用表示部DU及び下側作動入球部用表示部DLの何れかが変動表示中又は確定表示中)である場合には、ステップS406〜ステップS409の遊技回進行用処理を実行する。遊技回進行用処理では、先ずステップS406にて、今回の遊技回の変動表示時間が経過したか否かを判定する。具体的には、RAM604の各種カウンタエリア604dに設けられた表示継続期間カウンタ(変動表示時間情報)の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動表示時間情報の値は、上述したように、変動表示時間の設定処理においてセットされる。また、このセットされた変動表示時間情報の値は、タイマ割込み処理(図12)が起動される度に、1ディクリメントされる。
変動表示時間が経過していない場合には、ステップS407にて変動表示用処理を実行する。変動表示用処理では、主表示部Dの上側作動入球部用表示部DU又は下側作動入球部用表示部DLにおける表示態様を変更する。具体的には、変動表示用処理では、今回の遊技回に係る作動入球部用表示部が有するLEDが所定の周期で点灯及び消灯されていくように、また発光色が変化するように当該作動入球部用表示部DU,DLを表示制御(各表示用LEDの発光制御)する。その後、本遊技回制御処理を終了する。
表示継続時間が経過している場合には、ステップS408にて変動終了処理を実行する。変動終了処理では、現状実行されている遊技回を開始させる場合に実行された変動開始処理(図16)のステップS504及びS507のいずれかの処理においてRAM604に記憶した情報を特定し、その情報に対応した絵柄の態様が主表示部Dの作動入球部用表示部DU,DLにて表示されるように主表示ユニット81を表示制御する。
続くステップS409にて変動終了コマンドを設定した後に、本遊技回制御処理を終了する。ステップS409にて設定された変動終了コマンドは、通常処理(図14)におけるステップS301にて、報知・演出制御装置143に送信される。報知・演出制御装置143では、変動終了コマンドを受信することに基づいて、その遊技回における演出を終了させるための処理を実行する。また、当該変動終了コマンドは、報知・演出制御装置143を経由して表示制御装置620に送信され、表示制御装置620では当該変動終了コマンドを受信することにより、その遊技回における最終停止図柄の組み合わせを図柄表示装置75の表示画面75aに確定表示(最終停止表示)させる。なお、変動終了コマンドが送信されずに、報知・演出制御装置143や表示制御装置620にて独自に遊技回用の演出を終了させる構成としてもよい。
<遊技状態移行処理>
次に、ステップS304の遊技状態移行処理を図17、図18のフローチャートを参照して説明する。
遊技状態移行処理においては先ず、ステップS601にて開閉実行モード中であるか否かを判定する。開閉実行モード中でない場合にはステップS602に進み、遊技回(1の遊技回の上側作動入球部用表示部DU又は下側作動入球部用表示部DLにおける絵柄の変動表示(詳しくは確定表示))が終了したタイミングか否かを判定する。遊技回が終了したタイミングでない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
遊技回が終了している場合には、より詳しくは変動表示が終了してから予め設定された停止表示期間(確定表示期間)が経過している場合には、ステップS603に進み、今回の遊技回の遊技結果(上記当否抽選の結果)が開閉実行モードへの移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、RAM604に、16R確変大当たり結果A対応フラグ、16R確変大当たり結果B対応フラグ、16R通常大当たり結果対応フラグの何れかが格納されているか否かを判定する。上記各フラグのいずれもが格納されていない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
上記各フラグのいずれかが格納されている場合には、ステップS604にて開閉実行モードの開始処理を実行する。当該開始処理では、先ず開閉実行モードのオープニング用に可変入球装置65の大入賞口65aの開放を開始することなく当該可変入球装置65を待機させるためのオープニング用待機時間(開始用待機期間)を設定する。具体的には、RAM604の各種カウンタエリア604dに設けられた待機時間用カウンタエリアに、ROM603に予め記憶されているオープニング用の待機時間情報をセットする。
続くステップS605では、RAM604の各種カウンタエリア604dに設けられた開放数カウンタOCに「16」をセットする。開放数カウンタOCは、可変入球装置65(大入賞口65a)が開放された回数をカウントするためのカウンタである。
ステップS605の処理を実行した後はステップS606に進み、オープニングコマンドの設定処理を行う。この設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図14)におけるステップS301にて、報知・演出制御装置143及び表示制御装置620に送信される。報知・演出制御装置143では、受信したオープニングコマンドに基づいて、開閉実行モードに対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。この演出の内容としては、図柄表示装置75における表示態様が含まれており、この決定された表示態様は報知・演出制御装置143から表示制御装置620に表示内容コマンドとして出力される。表示制御装置620では、主制御装置162から受信したオープニングコマンドや報知・演出制御装置143から受信した表示内容コマンドに基づいて、今回の開閉実行モードに対応した表示、例えば大当たりに対応する表示内容としてのキャラクタ等の動画表示、背景画像等の切り替えがなされるように図柄表示装置75の表示制御を実行する。
ステップS606のオープニングコマンド設定処理を実行した後はステップS607にて外部信号設定処理を実行し、本遊技状態移行処理を終了する。ステップS607の外部信号設定処理では、RAM604に、上記各種大当たり対応フラグのいずれかが格納されているか否かを判定し、いずれかのフラグが格納されている場合には、遊技ホール側の管理制御装置(ホールコンピュータHC)に大当たりが発生した旨を示す大当たり通知信号が出力され、当該管理制御装置においてパチンコ機10にて開閉実行モードへ移行したことを把握することができる。
ステップS601の説明に戻り、開閉実行モード中でない場合には当該ステップS601にて肯定判定をし、ステップS608に進む。ステップS608では、オープニング用の待機時間が経過したか否かを判定する。オープニング用の待機時間が経過していない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。オープニング用の待機時間が経過している場合には、ステップS609にて大入賞口開閉処理を実行する。ここで、大入賞口開閉処理について、図18のフローチャートを参照しながら説明する。
<大入賞口開閉処理>
大入賞口開閉処理においては先ず、ステップS701にて可変入球装置65(大入賞口65a)が開放中であるか否かを判定する。具体的には、可変入球装置65の可変入球駆動部65cの駆動状態に基づいてかかる判定を行う。大入賞口65aが開放中でない場合には、ステップS702にて開放数カウンタOCの値が「0」か否かを判定する。ステップS702にて肯定判定をした場合には、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップS702にて否定判定をした場合にはステップS703に進む。ステップS703では開放タイマカウンタTCの値が「0」か否かを判定する。開放タイマカウンタTCは、大入賞口65aの開放期間又はインターバル期間を把握する際に参照されるカウンタであり、タイマ割込み処理(図12参照)が実行される度にその値が「1」づつ減算される。ステップS703にて否定判定をした場合には、本大入賞口開閉処理を終了する。
開放数カウンタOCの値が「0」ではなく且つ開放タイマカウンタTCの値が「0」である場合には、ステップS704に進み、可変入球装置65(大入賞口65a)の開放処理を実行する。具体的には、大入賞口65aを開放すべく、可変入球駆動部65cに対して駆動信号を出力することで可変入球駆動部65cを駆動状態とする。
その後、可変入球装置65(大入賞口65a)対応の閉鎖条件の設定処理(開放時用設定処理)として、ステップS705及びステップS706の処理を実行する。具体的には、ステップS705にて開放タイマカウンタTCに「15000」(30secに相当)をセットし、続くステップS706にて入賞カウンタPCに「10」をセットする。
ステップS706の処理を実行した後は、ステップS707にて可変入球装置65(大入賞口65a)が開放されたことを示す開放コマンド設定して、本大入賞口開閉処理を終了する。この設定された開放コマンドは、通常処理(図14参照)におけるステップS301にて、報知・演出制御装置143に送信される。報知・演出制御装置143では、上記受信した開放コマンドに基づいて、開放に対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。
ステップS701の説明に戻り、当該ステップS701にて可変入球装置65(大入賞口65a)が開放中であると判定した場合にはステップS708に進み、開放タイマカウンタTCの値が「0」か否かを判定する。開放タイマカウンタTCの値が「0」でない場合にはステップS709に進み、大入賞口65aに遊技球が入賞したか否かを可変入球装置65に配設された検知センサからの検知信号に基づいて判定する。
入賞が発生している場合には、ステップS710にて入賞コマンドの出力処理を実行する。当該入賞コマンドは、報知・演出制御装置143に出力され、当該入賞コマンドにより例えば図柄表示装置75の表示画面75aにて実行される開閉実行モード中の演出が変化する構成となっている。
ステップS710にてコマンドの出力処理を実行した後は、ステップS711に進む。ステップS711では入賞カウンタPCの値を1ディクリメントし、続くステップS712にて入賞カウンタPCの値が「0」か否かを判定し、「0」でない場合にはそのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップS712にて肯定判定をした場合、すなわち入賞カウンタPCの値が「0」である場合、又はステップS708にて肯定判定をした場合(すなわち開放タイマカウンタTCの値が「0」であると判定した場合)には、大入賞口閉鎖条件が成立したことを意味する。この場合にはステップS713にて可変入球装置65(大入賞口65a)を閉鎖すべく、可変入球駆動部65cに対して停止信号を出力することで可変入球駆動部65cを非駆動状態とする。
続くステップS714では開放数カウンタOCの更新処理を実行する。具体的には、開放数カウンタOCの値が「0」でない場合には同開放数カウンタOCを1ディクリメントするとともに開放数カウンタOCの値が「0」である場合には同開放数カウンタOCの値を「0」のまま維持する。
その後、ステップS715では更新された開放数カウンタOCの値が「0」であるか否かを判定する。ステップS715にて否定判定をした場合にはステップS716に進み、開放タイマカウンタTCに「1000」(2.0secに相当)をセットする。
ステップS716の処理を実行した後は、ステップS717にて閉鎖コマンドを設定し、本大入賞口開閉処理を終了する。この設定された閉鎖コマンドは、通常処理(図14)におけるステップS301にて、報知・演出制御装置143に送信される。報知・演出制御装置143では、受信した閉鎖コマンドに基づいて当該閉鎖コマンドに対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。
ステップS715の説明に戻り、当該ステップS715にて、開放数カウンタOCの値が「0」であると判定した場合には、ステップS718に進む。ステップS718では、エンディングの開始処理を実行する。当該開始処理では、開閉実行モードのエンディング用に次の遊技回を開始することなく待機するためのエンディング用待機時間を設定する。具体的には、RAM604の各種カウンタエリア604dに設けられた待機時間用カウンタエリアに、ROM603に予め記憶されているエンディング用の待機時間情報をセットする。
その後、ステップS719にて、エンディングコマンドを設定した後に、本大入賞口開閉処理を終了する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図14)におけるステップS301にて、報知・演出制御装置143に送信される。
遊技状態移行処理(図17)の説明に戻り、ステップS609にて大入賞口開閉処理を実行した後に、ステップS610にて開放数カウンタOCの値が「0」か否かを判定し、ステップS611にてエンディング用の待機時間が経過したか否かを判定する。開放数カウンタOCの値が「0」でない場合又はエンディング用の待機時間が経過していない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
一方、開放数カウンタOCの値が「0」であり、且つエンディング用の待機時間が経過している場合には、ステップS612にて、開閉実行モード終了時の移行処理を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。開閉実行モード終了時の移行処理においては、先ず今回の開閉実行モードへの移行契機となった大当たり結果に種別を特定し、その種類に応じた処理を実行する。
16R確変大当たり結果Aである場合には、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに高確率モードフラグ及び高頻度サポートモードフラグを格納する。これにより、以降は通常大当たり結果となるまで高確率モード且つ高頻度サポートモード対応の高確遊技状態となる。
16R確変大当たり結果Bである場合には、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに高確率モードフラグを格納する。これにより、以降は通常大当たり結果となるまで高確率モードが継続されることとなる。
16R通常大当たり結果である場合にはRAM604の各種フラグ格納エリア604eに高頻度サポートモードフラグを格納し、各種カウンタエリア604dに設けられた遊技回数カウンタGCに「100」をセットする。遊技回数カウンタGCは遊技回が行われるごとに1ずつ減算される。以降は、遊技回数カウンタGCが「0」になるまで高頻度サポートモードに維持される。
<電役サポート用処理>
次に、通常処理(図14)におけるステップS305の電役サポート用処理を図19及び図20のフローチャートを参照して説明する。
図19に示すように、電役サポート用処理においては先ずステップS801にて、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに設けられたサポート中フラグ格納エリアにサポート中フラグが格納されているか否かを判定する。サポート中フラグは、下側作動入球部63の電動役物71を開放状態とする場合に格納され、閉鎖状態に復帰される場合に消去されるフラグである。
サポート中フラグが格納されていない場合にはステップS802に進み、RAM604の各種フラグ格納エリア604eに設けられたサポート当選フラグ格納エリアにサポート当選フラグが格納されているか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物71を開放状態とするか否かの抽選(サポート抽選)において開放状態当選(サポート当選)となった場合に格納され、サポート中フラグが格納される場合に消去されるフラグである。
サポート当選フラグが格納されていない場合にはステップS803に進み、RAM604の各種カウンタエリア604dに設けられた役物タイマカウンタYTの値が「0」か否かを判定する。役物タイマカウンタYTの値が「0」でない場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。
役物タイマカウンタYTの値が「0」である場合には、ステップS804にて、スルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。変動表示の終了タイミングである場合には、ステップS805にて、外れ表示を設定した後に、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態でスルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示が終了される。
役物タイマカウンタYTの値が「0」であって変動表示の終了タイミングでない場合には、ステップS806にて、役物保留記憶数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。役物保留記憶数SNの値が「0」である場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。役物保留記憶数SNの値が「0」より大きい場合には、ステップS807にて開閉実行モード中か否かを判定するとともに、ステップS808にて高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
開閉実行モードではなく且つ高頻度サポートモードである場合には、ステップS809にて開放抽選(サポート抽選)を行う。具体的には、電役保留エリア604cに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値を参照して開放抽選を行う。この際、ROM603の当否テーブル記憶エリア603bに記憶されている高頻度サポートモード用のテーブルを参照して上記抽選が実行される。また、開放抽選と同時に役物タイマカウンタYTに「1000」(2.0secに相当)をセットする。なお、役物タイマカウンタYTはタイマ割込み処理が起動される度に1減算される。
なお、本実施形態においては、高頻度サポートモード用の当否テーブルについては、電動役物開放カウンタC4が取り得る全ての値に対応して当選情報が付与されているため、電動役物開放カウンタC4の値に関わらず上記抽選に必ず当選することとなる。
ステップS809の処理を実行した後はステップS810に進む。ステップS810では、ステップS809の開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。サポート当選でない場合には、ステップS811の処理を実行することなくステップS812に進み、サポート当選である場合には、ステップS811にてサポート当選フラグを格納するとともに、RAM604の各種カウンタエリア604dに設けられたラウンドカウンタRCに「3」をセットした後に、ステップS812に進む。
ステップS812では、RAM604の各種フラグ格納エリア604eにサポート回数制限フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS812にて否定判定をした場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップS812にて肯定判定をした場合には、ステップS813にて遊技回数カウンタが「0」となっているか否かを判定する。遊技回数カウンタは、上記サポート回数制限フラグが格納されている場合に1の遊技回が終了する度に1減算される。遊技回数カウンタが「0」でない場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。遊技回数カウンタが「0」である場合には、ステップS814にてサポートフラグ(高頻度サポートフラグ)を消去するとともに上記サポート回数制限フラグを消去する。
続くステップS815では、サポートモードが低頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報である低頻度サポートコマンド(低頻度サポート設定情報)を、報知・演出制御装置143への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップS815にて設定された低頻度サポートコマンドは、通常処理(図14)におけるステップS301にて、報知・演出制御装置143に送信される。報知・演出制御装置143は低頻度サポートコマンドをそのまま表示制御装置620に送信する。表示制御装置620では、低頻度サポートコマンドを受信することに基づいて、サポートモードが低頻度サポートモードであることを特定し、それに対応した処理を実行する。具体的には、上述した図柄表示装置75の表示画面75aに表示されているステージを高確ステージ又は前兆ステージから通常ステージに移行する(降格させる)。
一方、開閉実行モードである場合、又は、高頻度サポートモードでない場合には、ステップS816にて開放抽選(サポート抽選)を行う。具体的には、電役保留エリア604cに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値を参照して開放抽選を行う。この際、ROM603の当否テーブル記憶エリア603bに記憶されている低頻度サポートモード用のテーブルを参照して上記抽選が実行される。また、開放抽選と同時に役物タイマカウンタYTに「6000」(すなわち12.0sec)をセットする。
続くステップS817では、ステップS816の開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。サポート当選でない場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。サポート当選である場合には、ステップS818にてサポート当選フラグを格納するとともに、ラウンドカウンタRCに「3」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップS802の説明に戻り、RAM604の各種フラグ格納エリア604eにサポート当選フラグが格納されている場合には、当該ステップS802にて肯定判定をし、ステップS819に進む。ステップS819においては、役物タイマカウンタYTの値が「0」であるか否かを判定する。役物タイマカウンタYTの値が「0」でない場合には、スルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。役物タイマカウンタYTの値が「0」である場合には、ステップS820にて、当たり表示を設定する。これにより、当たりに対応する絵柄を停止表示した状態でスルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示が終了される。
サポート中フラグが格納されている場合には、ステップS801にて肯定判定をし、ステップS821に進む。ステップS924にて電動役物71を開閉制御するための電役開閉処理を実行し、本電役サポート用処理を終了する。以下、図20のフローチャートを参照して電役開閉制御処理について説明する。
<電役開閉制御処理>
電役開閉制御処理においては先ず、ステップS901にて電動役物71が開放中であるか否かを判定する。電動役物71が開放中であるか否かは、電動役物駆動部71bが駆動状態であるか否かで判定する。電動役物71が開放されている場合にはステップS902に進み、役物タイマカウンタYTの値が「0」か否かを判定する。
役物タイマカウンタYTの値が「0」でない場合には、そのまま本電役開閉処理を終了する。役物タイマカウンタYTの値が「0」である場合にはステップS903に進み、電動役物71を閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、役物タイマカウンタYTに「250」(0.5secに相当)をセットする。この閉鎖処理では、電動役物駆動部71bに対して閉鎖信号を出力する。
その後、ステップS904にてラウンドカウンタRCの値を1減算した後に、ステップS905においてラウンドカウンタRCの値が「0」か否かを判定する。ラウンドカウンタRCの値が「0」でない場合には、そのまま本電役開閉処理を終了し、ラウンドカウンタRCの値が「0」である場合には、ステップS906にてサポート中フラグを消去した後に、本電役開閉処理を終了する。
一方、電動役物71が開放中でない場合にはステップS901にて否定判定をし、ステップS907に進む。ステップS907では、役物タイマカウンタYTが「0」であるか否かを判定する。役物タイマカウンタYTが「0」でない場合には、そのまま本電役開閉処理を終了する。役物タイマカウンタYTが「0」である場合には、ステップS908にて、電動役物71を開放状態に制御する開放処理を実行する。この開放処理では、電動役物駆動部71bに対して開放信号を出力する。
その後、ステップS909にて開閉実行モード中か否かを判定するとともに、ステップS910にて高頻度サポートモードであるか否かを判定する。開閉実行モードではなく且つ高頻度サポートモードである場合には、ステップS911にて役物タイマカウンタYTに「2500」(5.0secに相当)をセットした後に、本電役開閉処理を終了する。
一方、開閉実行モードである場合又は高頻度サポートモードでない場合には、ステップS912にて役物タイマカウンタYTに「75」(0.15secに相当)をセットした後に、本電役開閉処理を終了する。
<信号出力検査について>
上述したように、主制御装置162のMPU602に検査用コネクタ231が接続されていることで、可変入球装置65等の遊技機器に対して信号が適正に出力されていることを確認する信号出力検査を行うことが可能になっている。ここでは、信号出力検査を行うための構成について、図21を参照しつつ説明する。図21は主制御装置162の電気的構成を示すブロック図である。
図21に示すように、主制御基板601は、MPU602の出力ポートに接続された出力端子641を複数有しており、駆動部71b,65c、報知・演出制御装置143、外部端子板213及び検査用コネクタ231は、それぞれ出力端子641を介してMPU602に接続されている。なお、出力端子641は、それぞれ接続経路642を介してMPU602に対して個別に接続されている。
MPU602は、集積回路(IC)を有する電子部品であり、各種制御処理を行う制御部品に相当する。MPU602は、データの入出力が行われるD1,D2…等のD端子を有しており、これらD端子が出力ポートとして使用されている。例えば、D1端子に電動役物駆動部71bが接続され、D2端子に可変入球駆動部65cが接続され、D3端子及びD4端子に報知・演出制御装置143が接続され、D5端子及びD6端子に外部端子板213が接続されている。
なお、MPU602は、D端子に加えて、所定電圧(例えば+5V)が印加されることでMPU602の動作電力が供給されるVDD端子と、基準電位とされるVSS端子とを有している。他にも、アドレスが入力されるA端子や、データの入出力を行うチップを選択するCE端子などを有している。
主制御基板601の複数の出力端子641には、各種抽選に当選した場合に当選信号を出力する出力端子641a〜641dが含まれており、これら出力端子641a〜641dは当選端子に相当する。出力端子641a〜641dのうち、第1出力端子641aは、D1端子からの当選信号を電動役物駆動部71bに出力するものである。この当選信号は、サポート抽選に当選した場合にD1端子から出力される開放信号や閉鎖信号であり、これら開放信号や閉鎖信号により実施される電動役物71の開閉動作が当選動作に相当する。電動役物駆動部71bは、第1出力経路643aにより第1出力端子641aに接続されている。
第2出力端子641bは、D2端子からの当選信号を可変入球駆動部65cに出力するものである。この当選信号は、大当たり抽選としての当否抽選に当選した場合にD2端子から出力される駆動信号や停止信号であり、これら駆動信号や停止信号により実施される開閉扉65bの開閉動作が当選動作に相当する。可変入球駆動部65cは、第2出力経路643bにより第2出力端子641bに接続されている。
第3出力端子641cは、D4端子からの当選信号を報知・演出制御装置143に出力するものである。この当選信号は、大当たり抽選やサポート抽選に当選した場合にD4端子から出力されるオープニングコマンドやエンディングコマンド、開放コマンド、閉鎖コマンド、低頻度サポートコマンドであり、これらコマンドにより実施される報知・演出制御装置143の制御処理(表示制御装置620の制御処理)が当選動作に相当する。報知・演出制御装置143は、第3出力経路643cにより第3出力端子641cに接続されている。
第4出力端子641dは、D6端子からの当選信号を外部端子板213に出力するものである。この当選信号は、大当たり抽選に当選した場合にD6端子から出力される大当たり通知信号であり、外部端子板213からホールコンピュータHCに大当たり通知信号が出力されることが当選動作に相当する。外部端子板213は、第4出力経路643dにより第4出力端子641dに接続されている。
なお、出力経路643a〜643dは、主制御基板601に設けられたプリント配線や、下側作動入球部63等の遊技機器に接続された電気配線を含んで構成されている。
なお、報知・演出制御装置143は、第3出力端子641cとは異なる出力端子641を介してD3端子に接続されている。D3端子からはオープニングコマンド等の当選信号とは異なる非当選信号が出力され、このD3端子に接続された出力端子641は非当選端子に相当する。この場合、大当たり抽選やサポート抽選に当選していなくても、D3端子から報知・演出制御装置143に対して非当選信号が出力されるため、パチンコ機10の検査に際して、当選信号の場合とは異なり、非当選信号による報知・演出制御装置143の動作を容易に視認することができる。
また、外部端子板213は、第4出力端子641dとは異なる出力端子641を介してD5端子に接続されている。D5端子からは大当たり通知信号(当選信号)とは異なる非当選信号が出力され、このD5端子に接続された出力端子641は非当選端子に相当する。この場合、大当たり抽選に当選していなくても、D5端子から外部端子板213に対して非当選信号が出力されるため、パチンコ機10の検査に際して、当選信号の場合とは異なり、非当選信号が外部端子板213から適正に出力されたことをホールコンピュータHCにて容易に確認することができる。
MPU602から可変入球駆動部65c等に対して出力される開放信号等の当選信号は、ハイ状態とロー状態とを交互に繰り返す2進数のデジタル信号であり、可変入球装置65等の遊技機器は、2進数の当選信号が入力されることで当選動作を行うようになっている。このため、当選信号は、ハイ状態とロー状態とを1つずつ有している検査用信号とは異なる態様の信号になっている。したがって、検査用信号が可変入球装置65等の遊技機器に入力されたとしても、遊技機器は当選動作を行わない。
当選端子としての出力端子641a〜641dには、検査用経路645a〜645dを介して検査用コネクタ231が接続されている。この場合、出力端子641a〜641dは、電動役物駆動部71b、可変入球駆動部65c、報知・演出制御装置143及び外部端子板213に対して出力する信号と同じ信号を検査用コネクタ231に対して出力することになる。また、検査用経路645a〜645dは、出力経路643a〜643dに並列に配置されている。
検査用経路645a〜645dのうち、第1検査用経路645aは、検査用コネクタ231に対して第1出力端子641aを接続し、第2検査用経路645bは第2出力端子641bを接続し、第3検査用経路645cは第3出力端子641cを接続し、第4検査用経路645dは第4出力端子641dを接続している。なお、出力経路643a〜643dは、当選端子に接続された当選経路に相当する。
パチンコ機10の検査のうち信号出力検査に際しては、検査用コネクタ231に検査装置Kが接続される。検査装置Kは、出力端子641a〜641dから検査用コネクタ231に出力された検査用信号を可視化することが可能になっている。検査装置Kからは付属ケーブルK1が延びており、この付属ケーブルK1を介して検査装置Kが検査用コネクタ231に接続される。付属ケーブルK1には、検査用コネクタ231に接続可能な付属コネクタK2が取り付けられており、付属コネクタK2が検査用コネクタ231に接続されることで、検査装置Kが出力端子641a〜641dに電気的に接続される。
検査用経路645a〜645dには、出力端子641a〜641d側と検査用コネクタ231側とを絶縁した状態で信号を伝達する絶縁伝達部646がそれぞれ設けられている。検査装置Kは、信号出力検査が行われる場合にだけ検査用コネクタ231に接続されるものであり、検査終了後には検査用コネクタ231への付属ケーブルK1の接続が解除されることで、検査用コネクタ231の内部端子が内枠13の背面側に露出した状態になる。ここで、例えば、検査用経路645a〜645dに絶縁伝達部646が設けられていない構成では、検査用コネクタ231の内部端子が有電圧接点になっており、付属ケーブルK1が接続されていない状態の検査用コネクタ231について安全性の低下が懸念される。
これに対して、本実施形態では、絶縁伝達部646が設けられていることで検査用コネクタ231の内部端子が無電圧接点になっている。この場合、出力端子641a〜641dから当選信号が出力されても、この当選信号が有する電圧が検査用コネクタ231には印加されない。このため、付属ケーブルK1が接続されていない状態の検査用コネクタ231について、安全性を高めることができる。
次に、検査用経路645a〜645dについて説明する。これら検査用経路645aはいずれも同じ構成を有しており、ここでは、第1出力端子641aと検査用コネクタ231とを接続する第1検査用経路645aについて、図22、図23を参照しつつ説明し、その他の検査用経路645b〜645dについての詳細な説明は省略する。図22は主制御装置162の構成を示す回路図、図23はパチンコ機10の電源投入時のタイミングチャートである。なお、図23においては、(a)に検査装置Kにて検査用信号が正常に検出された場合のタイミングチャートを示し、(b)に検査装置Kにて検査用信号が正常に検出されなかった場合のタイミングチャートを示す。
図22に示すように、主制御基板601においては、MPU602のVDD端子が電源ラインに接続されており、それによって、VDD端子には電源ラインから電源電圧(例えば+5V)が印加されている。VSS端子は、接地ラインに接続されていることで接地されており、それによって、MPU602の基準電圧が0Vとされている。MPU602のD端子等から出力されるデジタル信号については、ハイ状態の電圧レベルが電源電圧と同じ+5Vになり、ロー状態の電圧レベルが0Vになっている。
MPU602は、上述したリセット信号生成部651を有している。リセット信号生成部651は、リセット信号をロー状態からハイ状態に切り替えることでリセットコマンドを出力するものであり、リセットコマンド出力部と称することもできる。
また、MPU602は、検査用信号を生成する検査用信号生成部652を有しており、MPU602においては、リセット信号生成部651が検査用信号生成部652を介してD1端子に接続されている。検査用信号生成部652は、NAND回路を有しており、その入力側にはリセット信号生成部651とVDD端子とが接続され、その出力側はD1端子に接続されている。この場合、VDD端子に電源電圧が供給されている状態(電源投入後)において、検査用信号生成部652により生成される検査用信号は、リセット信号とはハイ状態とロー状態とが反転した信号である。具体的には、検査用信号は、パチンコ機10の電源が投入された後、禁止期間が経過するまではハイ状態に保持される一方で、禁止期間が経過した後にはロー状態に切り替えられる。この場合、NAND回路は、検査用信号の状態(電圧レベル)を切り替える切り替え手段に相当する。
さらに、MPU602は、第1出力端子641aへの検査用信号の出力を停止させることが可能な上流側スイッチ部653と、上流側スイッチ部653を開放させるべく検査終了信号を出力する終了信号出力部654とを有している。終了信号出力部654は、所定の処理(ステップS209の処理)が行われることで、上流側スイッチ部653に対して検査終了信号を出力するものであり、その上流側スイッチ部653に接続されている。
上流側スイッチ部653は、ノーマリークローズ式の開閉部であり、第1出力端子641aの上流側(検査用信号生成部652側)に配置されている。上流側スイッチ部653は、電源が投入された後に終了信号出力部654から検査終了信号が入力されるまでは閉状態を保持し、検査終了信号が入力されることで開状態に移行するものである。ここで、検査用信号生成部652の出力側は、この上流側スイッチ部653を介してD1端子に接続されており、検査用信号生成部652から出力された検査用信号は、上流側スイッチ部653が閉状態にある場合にD1端子から第1出力端子641aに出力され、上流側スイッチ部653が開状態にある場合にD1端子からは出力されない。なお、上流側スイッチ部653は、MPU602からの検査用信号の出力を停止させる信号停止部に相当する。
MPU602は、開放信号や閉鎖信号といった当選信号を生成する当選信号生成部657を有している。当選信号生成部657は、D1端子に接続されており、上流側スイッチ部653は、D1端子と当選信号生成部657とを接続する経路から分岐した状態でD1端子に接続されている。このため、上流側スイッチ部653が開状態になっている場合には、D1端子には検査用信号が入力されずに当選信号だけが入力可能になっているため、D1端子から出力される当選信号に検査用信号によるノイズ等が発生することを抑制できる。
図23(a)に示すように、タイミングt0で電源が投入され、タイミングt1で禁止期間が終了した場合、リセット信号はタイミングt0からt1の間でロー状態になっており、タイミングt1以降はハイ状態になっている。この場合、リセット信号のロー状態は、タイミングt0からタイミングt1までの待ち期間Taの間だけ継続しており、待ち期間Taは、MPU602による立ち上げ処理の処理時間(500msec)と禁止期間(1sec)とを合計した値(1.5sec)になっている。なお、待ち期間Taが先行期間に相当する。
また、禁止期間が終了してリセットコマンドが出力された後(リセット信号がハイ状態になった後)、遅れ期間Tbが経過したタイミングt2にて、上流側スイッチ部653が閉状態から開状態に移行し、MPU602のD1端子からの検査用信号の出力が停止される。つまり、タイミングt2以降は、検査用信号生成部652及び当選信号生成部657のうち当選信号生成部657だけがD1端子に接続された状態になっている。なお、遅れ期間Tbが後続期間に相当する。
図22の説明に戻り、第1検査用経路645aに設けられた絶縁伝達部646は、フォトカプラやフォトMOSリレー等の絶縁素子により形成されている。絶縁伝達部646は、発光ダイオード等の発光素子661と、フォトトランジスタ等の受光素子662とを有しており、これら素子655,656は電気的に絶縁された状態で配置されている。発光素子661は、上流側に配置された上流側素子に相当し、受光素子662は下流側に配置された下流側素子に相当する。
発光素子661の出力側(カソード端子)は、第1出力端子641aに接続されており、入力側(アノード端子)は、発光素子661を保護する抵抗647を介して電源ラインに接続されている。電源ラインは、発光素子661の入力側に電源電圧(例えば+5V)を印加しており、この印加電圧は、MPU602のVDD端子への印加電圧と同じ値になっている。
受光素子662には、検査用コネクタ231が接続されており、検査用コネクタ231は、受光素子662の入力側(コレクタ端子)に接続された正側端子231aと、受光素子662の出力側(エミッタ端子)に接続された負側端子231bとを内部端子として有している。受光素子662は、発光素子661が発光(ON)することで閉状態(ON状態)になり、発光素子661の発光が停止(OFF)することで開状態(OFF状態)になる。この場合、絶縁伝達部646は、発光素子661の発光に伴ってON状態になり、発光素子661の発光停止に伴ってOFF状態になる。
ちなみに、第1検査用経路645aには、第1出力端子641aと発光素子661とを接続する経路と、受光素子662と端子231a,231bとを接続する経路とが含まれている。
検査装置Kは、電源部K3と、その電源部K3からの給電により発光する発光部K4を有している。付属コネクタK2は、電源部K3の正側に接続された正側端子K2aと、電源部K3の負側に接続された負側端子K2bとを有している。付属コネクタK2が検査用コネクタ231に接続された状態では、それぞれの正側端子231a,K2aが互いに電気的に接続され、それぞれの負側端子231b,K2bが互いに電気的に接続されている。
電源部K3は、外部から商用電力が供給されるものであり、発光部K4は、発光ダイオード(LED)等により形成されたものである。検査装置Kにおいては、発光部K4が正側端子K2aと電源部K3との間に配置されている。付属コネクタK2が検査用コネクタ231に接続された場合、発光部K4は、受光素子662に直列に接続されている。発光部K4は、受光素子662がON状態にある場合に発光し、OFF状態にある場合に発光しない。発光部K4は、発光の有無により受光素子662の状態(検査用信号の状態)を可視化することが可能な可視化手段に相当する。
図22、図23(a)において、検査装置Kが検査用コネクタ231に接続された状態で、RAM消去スイッチ194の操作と共にパチンコ機10の電源が投入された場合、第1出力端子641aの電圧レベルは、D1端子から出力される検査用信号と同様に、待ち期間TaにおいてHI(+5V)になり、遅れ期間TbにおいてLOW(0V)になる。
待ち期間Taにおいては、第1出力端子641aの電圧レベルが発光素子661への印加電圧と同じになっており、発光素子661には電流が流れない。この場合、絶縁伝達部646がOFF状態になっており、発光部K4は発光しない。一方、遅れ期間Tbにおいては、第1出力端子641aの電圧レベルが基準電圧(0V)になり、発光素子661にはD1端子に向けて電流が流れる。この場合、絶縁伝達部646がON状態になっており、発光部K4が発光する。したがって、パチンコ機10の電源投入から待ち期間Ta(1.5sec)の間は発光部K4が発光せず、その後、遅れ期間Tb(5sec)の間は発光部K4が発光する場合には、MPU602のD1端子から第1出力端子641aまで開放信号や閉鎖信号といった当選信号が正常に出力されることになる。
なお、パチンコ機10の電源投入前(タイミングt0よりも前)においては、検査装置Kが検査用コネクタ231に接続されていても発光部K4は発光せず、遅れ期間Tbの後(タイミングt2の後)においては、検査用信号による発光部K4の発光は停止する。このため、信号出力検査においては、遅れ期間Tbの終了後に発光部K4の発光が停止することまで確認することが好ましい。ここで、検査中にサポート抽選に当選した場合には、遅れ期間Tbの終了後に、D1端子から開放信号や閉鎖信号といった当選信号が出力されることで、この当選信号によって発光部K4が発光する可能性もある。ただし、検査実施中にサポート抽選に当選する可能性は極めて低いと考えられる。
また、電源投入に際してRAM消去スイッチ194が押されていない場合には、上述したように、リセット信号がロー状態にて保持されるため、待ち期間Taが経過しても検査用信号はハイ状態のまま保持される。このため、遅れ期間Tbになっても発光部K4は発光せず、第1出力端子641aについての信号出力検査を実行することはできないことになる。
ちなみに、図23(b)に示すように、D1端子から第1出力端子641aまでの信号出力に異常が発生している場合には、第1出力端子641aに検査用信号が適正に入力されないことに起因して、第1出力端子641aの電圧レベルは、待ち期間TaにおいてもHIにならずにLOWのまま保持され、遅れ期間Tbやその遅れ期間Tbの終了後もLOWにて保持される。このため、発光素子661に電流が流れ、待ち期間Taであるにもかかわらず絶縁伝達部646がON状態になり、発光部K4も発光する。また、遅れ期間Tbやその遅れ期間Tbの終了後も、絶縁伝達部646がON状態で保持され、発光部K4は継続して発光することになる。したがって、パチンコ機10の電源投入後から遅れ期間Tbが終了しても継続して発光部K4が発光する場合には、D1端子から第1出力端子641aまで開放信号や閉鎖信号といった当選信号が正常に出力されないということになる。
上述したように、第2検査用経路645b〜第4検査用経路645dの構成は、第1検査用経路645aと同じになっている。検査装置Kは、第1検査用経路645aに対応する発光部K4の他にも、検査用経路645b〜645dのそれぞれに対応する発光部K4を有しており、これら発光部K4は、1つの付属コネクタK2(付属ケーブルK1)にまとめて接続されている。この場合、付属コネクタK2が検査用コネクタ231に接続されることで、各発光部K4が検査用経路645b〜645dのそれぞれに接続されることになる。なお、検査用コネクタ231は、第2検査用経路645b〜第4検査用経路645dのそれぞれに個別に接続された端子231a,231bを有している。
MPU602は、D1端子(第1出力端子641a)に接続された上流側スイッチ部653及び当選信号生成部657に加えて、D2端子(第2出力端子641b)、D4端子(第3出力端子641c)、D6端子(第4出力端子641d)に個別に接続された上流側スイッチ部653及び当選信号生成部657を有しており、これらD2端子、D4端子及びD6端子からも検査用信号及び当選信号を出力可能になっている。
なお、D2端子に接続された当選信号生成部657は、当選信号として駆動信号や停止信号を出力可能になっており、D4端子に接続された当選信号生成部657は、当選信号としてオープニングコマンドやエンディングコマンド、開放コマンド、閉鎖コマンド、低頻度サポートコマンドを出力可能になっている。また、D6端子に接続された当選信号生成部657は、当選信号として大当たり通知信号を出力することが可能になっている。
出力端子641a〜641dのそれぞれに対して個別に検査用信号が出力されること、及び検査用経路645a〜645dのそれぞれに対して個別に発光部K4が設けられていることにより、パチンコ機10の電源が投入されたタイミングに合わせて出力端子641a〜641dに対する信号出力検査をまとめて行うことができる。これにより、出力端子641a〜641dに対する信号出力検査を順番に行う場合に比べて、検査時間が短縮される。
以上詳述した実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
<信号出力検査について>
主制御装置162において、開放信号等の当選信号及び検査用信号の両方を出力端子641a〜641dに対して出力可能であるため、サポート抽選等に当選していない場合でも信号出力検査を行うことができる。この場合、信号出力検査に際して、例えば、作業者がスルーゲート66に遊技球を流し込む作業をサポート抽選に当選するまで繰り返し行う必要がないため、信号出力検査の所要時間を短縮できる。
また、信号出力検査を行うことを目的として、MPU602から検査用の当選信号を出力させるためにRAM604等に検査用の当選信号を記憶させておく方法も考えられるが、これだと、不正行為によりMPU602から検査用の当選信号が出力してしまった場合、サポート抽選に当選していないにもかかわらず下側作動口63aや大入賞口65aが開放されて不審者に利益が付与される、ということが懸念される。これに対して、検査用信号が当選信号とは異なる態様の信号であるため、仮に不審者がMPU602から検査用信号を不正に出力させたとしても、下側作動口63aや大入賞口65aは開放せず、その不審者に利益が付与されることを抑制できる。
当選端子としての出力端子641a〜641dに検査用経路645a〜645dが接続されているため、出力端子641a〜641dに対して検査用コネクタ231を容易に設けることができる。このため、検査用コネクタ231に付属コネクタK2を接続するという容易な作業により、出力端子641a〜641dに対して検査装置K(発光部K4)を接続できる。これにより、信号出力検査を行う際の準備作業を容易化できる。
検査用コネクタ231が汎用品であるため、信号出力検査のための専用装置(専用の付属コネクタ)だけが検査用コネクタ231に接続可能になっているのではなく、他の検査にも使用可能な汎用性の高い装置を検査装置Kとして使用することができる。この場合、パチンコ機10の多数の項目について検査を行う際に、検査項目ごとに異なる検査装置を使用するという手間を省くことが可能になるため、検査時間の短縮を図ることができる。
検査用経路645a〜645dに絶縁伝達部646が設けられていることで、検査用コネクタ231の端子231a,231bが無電圧接点になっているため、仮に検査用コネクタ231の端子231a,231bに電気配線等の物品が接触したとしても、電気的な安全性が低下することを抑制できる。また、仮に不審者が検査用コネクタ231に不正基板等を接続したとしても、主制御装置162に供給されている電力により不正基板等が動作してしまうということを回避できる。
絶縁伝達部646は発光素子661及び受光素子662により構成されているため、発光素子661から受光素子662に信号が伝達される一方で、受光素子662から発光素子661への信号の伝達が行われない。このため、仮に検査用コネクタ231に不正基板等が接続され、その不正基板等から不正信号が出力されたとしても、その不正信号がMPU602に入力されることを絶縁伝達部646により規制できる。したがって、このため、検査用コネクタ231や検査用経路645a〜645dを利用した不正行為に対して抑止力を発揮できる。
検査用コネクタ231の端子231a,231bが無電圧接点になっているため、発光部K4の動作電圧を電源部K3の電圧に設定することができる。例えば、検査用コネクタ231の端子231a,231bが有電圧接点になっている構成では、発光部K4の動作電圧を主制御基板601の電源電圧に合わせる必要があり、信号出力検査を行うために専用装置を準備することになってしまう。この場合、信号出力検査に際してコスト負担や作業負担が増加することが懸念される。これに対して、本実施形態のように、検査用コネクタ231の端子231a,231bが無電圧接点である構成では、検査装置Kとして汎用品を使用することが可能になるため、信号出力検査に際してコスト負担や作業負担を低減することができる。
検査用経路645a〜645dの全てが1つの検査用コネクタ231に接続されているため、付属コネクタK2を検査用コネクタ231に接続するという容易な作業を行うことで、検査装置Kを出力端子641a〜641dの全てに接続することができる。このため、信号出力検査を行う際の準備作業を容易化できる。しかも、出力端子641a〜641dから出力された検査用信号の全てが検査用コネクタ231を介して検査装置Kに入力されるため、出力端子641a〜641dを対象とした信号出力検査を1つの検査装置Kによりまとめて行うことができる。このため、信号出力検査の所要時間を短縮することができる。
検査装置Kにおいては、複数の発光部K4がパチンコ機10の出力端子641a〜641dに対して1対1で接続されているため、これら出力端子641a〜641dについての信号出力検査の結果を各発光部K4の発光の有無によりまとめて確認することができる。このため、出力端子641a〜641dについて1つずつ順番に信号出力検査を行う場合に比べて、出力端子641a〜641dの全てについての信号出力検査を終了するまでの所要時間を短縮することができる。
検査装置Kにおいて、複数の発光部K4が1つの付属コネクタK2に対してまとめて接続されているため、1つの付属コネクタK2を1つの検査用コネクタ231に接続するという容易な作業を行うことで、複数の発光部K4を出力端子641a〜641dのそれぞれにまとめて接続することができる。
主制御装置162においては、検査用信号生成部652とD端子との接続が上流側スイッチ部653により遮断されることで、検査用信号生成部652を当選信号生成部657から電気的に切り離すことができる。このため、仮に検査用信号生成部652にてノイズ等が発生したとしても、そのノイズ等が当選信号にのることや当選信号生成部657に侵入することを抑制できる。この場合、当選信号生成部657にて生成された当選信号を適正な状態で下側作動入球部63等の遊技機器に入力されるため、遊技機器が当選動作を適正に行うことになる。
主制御装置162のMPU602において、メイン処理及び通常処理が行われることで、当選信号が出力される場合には検査用信号の出力が停止される処理が行われるため、検査用信号が支障になって当選信号の出力されるタイミングが不適になってしまうということを抑制できる。
<検査用信号の電圧レベルの切り替えについて>
信号出力検査が行われている期間において、検査用信号がハイ状態からロー状態に切り替えられるため、MPU602から出力端子641a〜641dに対してデジタル信号のハイ状態及びロー状態の両方が適正に出力されることを確認できる。つまり、デジタル信号である当選信号が、MPU602から出力端子641a〜641dまで適正に到達することを確認できる。また、検査用信号が下側作動入球部63等の遊技機器に入力されていても、その検査用信号の電圧レベルが単に切り替えられるだけでは遊技機器が動作しないと考えられるため、検査用信号により遊技機器が意図せずに当選動作を行うという事態が生じにくくなっている。このため、検査用信号における電圧レベルの切り替えが不正に利用されるということを抑制できる。
信号出力検査が開始された後、検査用信号がハイ状態で待ち期間Taだけ保持されるため、信号出力検査が開始された(パチンコ機10の電源が投入された)にもかかわらず発光部K4が発光しないということを作業者が視認することができる。つまり、発光部K4が発光しない期間を人が認識できる程度に長く確保することができる。また、検査用信号がハイ状態からロー状態に切り替えられた後、そのロー状態が遅れ期間Tbだけ保持されるため、発光部K4が発光したことを作業者が視認することができる。つまり、発光部K4が発光している期間を人が認識できる程度に長く確保することができる。したがって、発光部K4の発光態様を目で見て信号出力検査を行う場合に、その検査精度を高めることができる。
パチンコ機10の電源が投入されることで、検査用信号の電圧レベルの設定が開始されるため、MPU602が行う一連の処理に沿って信号出力検査を行うことができる。このため、パチンコ機10について多数の項目について検査を行う場合であっても、信号出力検査を実施し忘れるということを抑制できる。また、信号出力検査を基準にして他の検査の実施順を設定することもできるため、検査に際しての作業効率を高めることができる。
信号出力検査において、パチンコ機10の電源投入後に確保される待ち期間Taが、MPU602が立ち上げ処理(ステップS201の処理)を行うための所要時間を利用して確保されるため、信号出力検査と立ち上げ処理とを並行して行うことができる。また、待ち期間Taは、立ち上げ処理に加えて、禁止処理(ステップS202の処理)を行うための所要時間を利用して確保されているため、信号出力検査と禁止処理とを並行して行うことができる。つまり、電源投入後に、払出制御装置181等が動作可能な状態になるのを待つ立ち上げ期間や、主制御装置162のRAM604等への書き込みを禁止している禁止期間を、信号出力検査を行うための期間として有効利用することができる。このため、立ち上げ処理や禁止期間が終了して、主制御装置162による制御が実行される状態になった後に信号出力検査のための専用期間を確保する構成に比べて、検査時間を短縮することができる。なお、立ち上げ期間及び禁止期間においては、パチンコ機10が主制御装置162により制御されない無制御状態になっており、これら期間の後は、パチンコ機10が主制御装置162の制御下にある制御下状態になっている。
パチンコ機10の電源投入に際してRAM消去スイッチ194が操作されていることを条件として、検査用信号の電圧レベルの切り替えが行われるため、電源投入後に常に検査用信号の電圧レベルの切り替えが行われるわけではない。このため、電源投入後に常に検査用信号の電圧レベルが切り替えられる構成に比べて、MPU602の処理負担を低減できる。この場合、RAM消去スイッチ194が、信号出力検査を実行するための外部操作手段に相当することになるが、この外部操作手段を専用スイッチとしてRAM消去スイッチ194とは別に設けた構成に比べて、パチンコ機10を製造する際のコスト負担を低減できる。しかも、電源投入時のRAM消去スイッチ194の操作に伴って、RAM604の初期化が行われるため、信号出力検査をRAM604の処理化とを並行して実行することができる。
<不正対策について>
検査用コネクタ231が内枠13の背面側に配置されているため、不審者が遊技を行いながら検査用コネクタ231に不正基板等を接続することが困難になっている。ここで、サポート抽選や大当たり抽選に当選した場合に、検査用コネクタ231から出力される開放信号等の当選信号を不正基板等に記憶させ、サポート抽選や大当たり抽選に当選していない期間において、不正に取得した当選信号を下側作動入球部63等の遊技機器に入力する、という不正行為が行われることが懸念される。この不正行為が行われると、各種抽選に当選していないにもかかわらず、遊技機器が当選動作を行うことで不審者に利益が付与されてしまう。これに対して、検査用コネクタ231に不正基板等を接続することが困難になっていることで、検査用コネクタ231を利用した不正行為に対する抑止力を発揮できる。
検査用コネクタ231が裏パックユニット15の保護カバー部212により背面側から覆われているため、内枠13に対する裏パックユニット15の開放や、ベース部211に対する保護カバー部212の開放を行わない限りは、検査用コネクタ231に不正基板等を接続することが困難になっている。その一方で、信号出力検査を行う場合には、裏パックユニット15や保護カバー部212を開放するという容易な作業により、検査用コネクタ231に検査装置Kを接続することが可能になるため、信号出力検査の準備作業を容易に行うことができる。
検査用コネクタ231には、開閉可能なカバー部材が設けられているため、検査用コネクタ231に不正基板等を接続するには、カバー部材を非保護状態に移行させる必要がある。このため、検査用コネクタ231に不正基板等が接続されることに対して抑止力を発揮できる。
第1出力端子641aは、第1検査用経路645aと下側作動入球部63とを接続していることになるため、第1検査用経路645aに出力された当選信号が取得されると、下側作動口63aが不正に開放されることが懸念される。また、第2出力端子641bは、第2検査用経路645bと可変入球装置65とを接続していることになるため、第2検査用経路645bに出力された当選信号が取得されると、大入賞口65aが不正に開放されることが懸念される。そこで、検査用コネクタ231に不正基板等が接続されることを抑制する構成が実現されているため、サポート抽選や大当たり抽選に当選していないにも関わらず、下側作動口63aや大入賞口65aが不正に開放されて不審者に対して利益が付与される、ということを抑制できる。
<第2の実施形態>
上記第1の実施形態では、出力端子641a〜641bと検査用コネクタ231との電気的な接続が常に維持されていたが、第2の実施形態では、この接続が遮断可能になっている。第2の実施形態では、信号出力検査について、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
まず、MPU602により実行されるメイン処理について、図13のフローチャートを参照しつつ説明する。
図13において、ステップS209の検査終了処理では、遅れ期間の経過後に検査終了信号を出力する処理に加えて、所定の遮断期間(例えば7秒)の経過後に、第1検査用経路645aを遮断する遮断処理を行う。この遮断処理では、第1検査用経路645aを遮断する遮断信号が、遮断期間が経過した後に出力されるように、タイマをセットしておく。この場合、タイマにより遮断期間が計測されることで、本メイン処理が終了した後、仮に通常処理に移行した状態であっても、遮断信号が出力されて第1検査用経路645aが遮断されることになる。
ちなみに、サポート抽選等に当選した場合には、その当選に伴う処理を優先して実行するために、遮断期間が経過する前であっても遮断信号を出力し、第1検査用経路645aの遮断を実行する。また、遮断期間は遅れ期間よりも大きく設定されており、第1検査用経路645aは、信号出力検査が終了した後に遮断されるようになっている。なお、遮断期間は遅れ期間と同じ又はそれよりも小さい値に設定されていてもよく、遮断期間が遅れ期間より小さい値に設定されている場合は、第1検査用経路645aが遮断されたタイミングで信号出力検査が終了することになる。
次に、第1検査用経路645aについて、図24、図25を参照しつつ説明する。図24は主制御装置162の構成を示す回路図、図25はパチンコ機10の電源投入時のタイミングチャートである。なお、図25においては、(a)に第1検査用経路645aについてのタイミングチャートを示し、(b)に第1検査用経路645a〜第4検査用経路645dに対応する各発光部K4の動作態様を示す。また、第1の実施形態と同様に、第2検査用経路645b〜第4検査用経路645dの各構成についての詳細な説明は省略する。
図24に示すように、主制御基板601は、第1出力端子641aからの信号の出力を停止させることが可能な下流側スイッチ部671と、下流側スイッチ部671を開放させるべく遮断信号を出力する遮断信号出力部672とを有している。遮断信号出力部672は、所定の処理(ステップS209の遮断処理)が行われることで、下流側スイッチ部671に対して出力するものであり、その下流側スイッチ部671に接続されている。
下流側スイッチ部671は、ノーマリークローズ式の開閉部であり、第1検査用経路645aにおいて第1出力端子641aの下流側(絶縁伝達部646側)に配置されている。下流側スイッチ部671は、電源が投入された後に遮断信号出力部672から遮断信号が入力されるまでは閉状態を保持し、終了信号が入力されることで開状態に移行するものである。下流側スイッチ部671は、主制御基板601に実装されていることで主制御装置162に内蔵されている。
ここで、遊技中にサポート抽選に当選した場合には、当選信号生成部657から第1出力端子641aに対して開放信号や閉鎖信号といった当選信号が出力される。この当選信号は、電動役物駆動部71bに加えて、第1検査用経路645aに対しても出力されることになるが、遊技中には下流側スイッチ部671が開状態になっていることで、当選信号は、絶縁伝達部646や検査用コネクタ231には到達しない。このため、遊技中に検査用コネクタ231から当選信号の内容が不正に取得されるということを回避できる。
主制御基板601は、発光部K4が発光するタイミングを遅延させる遅延回路675を有している。遅延回路675は、絶縁伝達部646がON状態に移行したタイミングに対して発光部K4の発光タイミングを遅らせるオンディレイ回路であり、第1検査用経路645aにおいて絶縁伝達部646の下流側(検査用コネクタ231側)に配置されている。遅延回路675は、絶縁伝達部646(受光素子662)に対して並列に設けられたコンデンサ676と、受光素子662及びコンデンサ676の両方に対して直列に設けられた抵抗677とを有しており、コンデンサ676の容量と抵抗677の抵抗値との積に比例した遅延時間を確保する積分回路になっている。
ちなみに、遅延回路675は、コンデンサ676及び抵抗677を含んで構成されたローパスフィルタ回路としての機能も有している。ここで、検査用信号が低周波信号に該当し、当選信号が高周波信号に該当する場合には、遅延回路675は、検査用信号の伝達を許可する一方で、当選信号の伝達を制限することが可能になる。
図24、図25(a)において、検査装置Kが検査用コネクタ231に接続された状態で、RAM消去スイッチ194の操作と共にパチンコ機10の電源が投入された場合、第1の実施形態と同様に、絶縁伝達部646がタイミングt1にてON状態に移行し、タイミングt2にてOFF状態に戻る。ここで、本実施形態では、タイミングt2にてD1端子からの検査用信号の出力が停止された後(上流側スイッチ部653が開状態に移行した後)、遮断期間Tcが経過したタイミングt3にて、下流側スイッチ部671が閉状態から開状態に移行し、絶縁伝達部646や発光部K4(検査装置K)が第1出力端子641aから切り離される。このため、タイミングt3以降においては、絶縁伝達部646がOFF状態にて保持され、発光部K4も発光しない。
また、本実施形態では、遅延回路675が設けられているため、第1の実施形態とは異なり、タイミングt1にて絶縁伝達部646がON状態に移行した後、所定の遅延期間Td(例えば1sec)だけ遅れたタイミングt4にて発光部K4が発光する。この場合、作業者がパチンコ機10の電源スイッチ193やRAM消去スイッチ194を操作した後、検査装置Kの発光部K4に目線を移すためなどの準備時間を、遅れ期間Ta(例えば1.5sec)に加えて遅延期間Tdによっても確保することができる。このため、MPU602の処理(ステップS201,S202の処理)によって確保される遅れ期間Taだけでは準備時間が不足するという不都合の解消を図ることができる。
さらに、本実施形態では、第1検査用経路645a〜第4検査用経路645dの各遅延回路675により確保される遅延期間Tdが異なっている。つまり、検査用経路645a〜645dの各遅延回路675においては、コンデンサ676の容量と抵抗677の抵抗値との積が異なる値に設定されている。ここで、遅延回路675の遅延期間Tdは、第1検査用経路645aが最も小さい値とされ、第2検査用経路645b、第3検査用経路645cの順で大きくなり、第4検査用経路645dが最も大きい値になっている。
この場合、図25(b)に示すように、第1検査用経路645aの発光部K4がタイミングt1から遅延期間Td後のタイミングt4aにて発光した場合、第2検査用経路645bの発光部K4は、タイミングt4aから更に所定時間(例えば1sec)だけ遅れたタイミングt4bにて発光し、第3検査用経路645cの発光部K4は、タイミングt4bから更に所定時間(例えば1sec)だけ遅れたタイミングt4cにて発光し、第4検査用経路645dの発光部K4は、タイミングt4cから更に所定時間(例えば1sec)だけ遅れたタイミングt4dにて発光する。このように、検査用経路645a〜645dについて各発光部K4の発光タイミングが異なっていることで、作業者は複数の発光部K4のそれぞれについて発光したか否かの確認を1つずつ順番に行うことができる。
以上詳述した実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
検査用経路645a〜645dに下流側スイッチ部671が設けられているため、この下流側スイッチ部671が開状態にある場合には、当選信号が検査用コネクタ231に出力されることを規制できる。このため、仮に検査用コネクタ231に不正基板等が接続されたとしても、検査用コネクタ231から当選信号が不正に取得されることを回避できる。その一方で、下流側スイッチ部671が閉状態にある場合には、出力端子641a〜641dから出力された信号が適正に検査用コネクタ231まで伝達されるため、出力端子641a〜641dから検査用信号を出力することで、検査装置Kを用いて信号出力検査を好適に行うことができる。
また、下流側スイッチ部671が主制御基板601に実装されているため、不審者が下流側スイッチ部671を不正に閉状態に移行させることが困難になっている。
検査用経路645a〜645dに設けられた遅延回路675がローパスフィルタ回路としての機能を有しているため、仮に下流側スイッチ部671が閉状態になっている場合に、当選信号が検査用経路645a〜645dに対して出力されたとしても、その当選信号の伝達を遅延回路675により制限することができる。この場合、仮に、検査用コネクタ231に不正基板等が接続されたとしても、この検査用コネクタ231から取得される信号は、ローパスフィルタ回路により当選信号に対して振幅や位相が変化したものになり、不正に取得された信号が下側作動入球部63等の遊技機器に入力されても、その遊技機器は当選動作を実行しないことになる。したがって、当選信号を不正に取得するという不正行為に対して抑止力を発揮できる。
検査用経路645a〜645dに遅延回路675が設けられているため、パチンコ機10の電源投入後に発光部K4が発光していないことを人が認識する上で、立ち上げ処理及び禁止処理により確保される待ち期間Taが短すぎたとしても、遅延回路675により確保される遅延時間により、発光部K4が発光していない期間を人が認識できる程度に引き延ばすことができる。これにより、発光部K4が発光していない状態を人が認識することについて、検査精度を高めることができる。しかも、遅延回路675により、発光部K4が発光していない期間を引き延ばすことが可能であるため、例えばMPU602が遅延時間を確保する処理を行う構成に比べて、MPU602の処理負担を低減できる。
<第3の実施形態>
上記第1の実施形態では、検査装置K(発光部K4)の接続が可能な検査用コネクタ231がパチンコ機10に設けられていたが、第3の実施形態では、可視化手段としての発光ダイオードがパチンコ機10に搭載されている。第3の実施形態では、信号出力検査について、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
ここでは、第1検査用経路645aについて、図26〜図29を参照しつつ説明する。図26は主制御装置162の構成を示す回路図、図27はパチンコ機10の背面図、図28はMPU602により実行される信号出力検査処理を示すフローチャート、図29は信号出力検査が行われる場合のタイミングチャートである。なお、第1の実施形態と同様に、第2検査用経路645b〜第4検査用経路645dについての詳細な説明は省略する。
図26に示すように、主制御基板601は、可視化手段としての発光部681を有しており、第1検査用経路645aは、この発光部681を介して接地されている。発光部681は、第1の実施形態の発光部K4と同様に、発光ダイオード(LED)等により形成されたものである。発光部681においては、その入力側(アノード端子)が第1検査用経路645aに接続されており、その出力側(カソード端子)が接地ラインに接続されている。
このため、本実施形態では、第1の実施形態のように第1出力端子641aの電圧レベルがロー状態の場合に第1検査用経路645aにおいて第1出力端子641aに向けて電流が流れるのではなく、第1出力端子641aの電圧レベルがハイ状態の場合に第1検査用経路645aにおいて接地ラインに向けて(第1出力端子641aとは反対側に向けて)電流が流れることになる。つまり、発光部681は、第1出力端子641aの電圧レベルがハイ状態の場合に発光し、ロー状態の場合に発光しない。
図27に示すように、発光部681は、第1の実施形態の検査用コネクタ231に代えて、内枠13の背面側に露出した状態で主制御装置162に設けられている。発光部681は、主制御装置162において保護カバー部212により後方から覆われない位置に配置されている。ここで、発光部681は、検査用経路645a〜645dのそれぞれに設けられており、各発光部681は、主制御装置162の下端部に沿って所定間隔で横並びに配置されている。
図26の説明に戻り、MPU602の検査用信号生成部652は、第1の実施形態とは異なり、リセット信号とは独立して検査用信号を生成するものであり、この検査用信号生成部652にリセット信号生成部651は接続されていない。また、上流側スイッチ部653は、第1の実施形態とは異なり、ノーマリーオープン式の開閉部とされている。MPU602は、上流側スイッチ部653を閉状態に移行させるべく実行信号を出力する実行信号出力部682を有している。実行信号出力部682は、上流側スイッチ部653に接続されている。
本実施形態では、第1の実施形態のようにパチンコ機10の電源投入時に信号出力検査を実施可能になっているのではなく、パチンコ機10の電源投入後(メイン処理の実行後)に通常処理が実行されている状態で信号出力検査を実施可能になっている。この場合、作業者がRAM消去スイッチ194を所定期間に亘って継続して押していることで、MPU602から第1出力端子641aに対して検査用信号が出力されるようになっている。
ここでは、RAM消去スイッチ194の操作に伴ってMPU602にて実行される信号出力検査の実行処理について、図28のフローチャートを参照しつつ説明する。なお、信号出力検査の実行処理は、通常処理として繰り返し実施されるものである。
図28において、ステップS1001〜S1005にて、信号出力検査において発光部681を発光させるための処理を行う。ステップS1001では、RAM消去スイッチ194が操作状態にあるか否かを判定する。ここでは、RAM消去スイッチ194について、押された状態を操作状態(ON状態)とし、押されていない状態を非操作状態(OFF状態)としている。RAM消去スイッチ194が操作状態にある場合、ステップS1002に進む。ステップS1002では、操作状態にある継続時間を計測し、さらに、その継続時間が所定の開始期間Te(例えば3sec)を超えたか否かを判定し、超えた場合にステップS1003に進む。
ステップS1003では、検査用信号生成部652により検査用信号を生成し、発光部681を発光させるべく検査用信号をハイ状態に設定する。ステップS1004では、実行信号出力部682から実行信号を出力することで、上流側スイッチ部653を閉状態に移行させる。なお、実行信号の出力に伴って、当選信号生成部657からD1端子に当選信号が出力されないようにする処理を行う。この処理では、当選信号生成部657とD1端子とを接続する経路を遮断する。この処理を行うことで、検査用信号に当選信号が重ならないため、検査用信号による信号出力の検査精度が低下することを抑制できる。ステップS1005では、発光部681を発光させているとして、発光フラグをセットする。また、発光フラグをセットしてからの経過時間を計測するタイマをセットする。
次に、ステップS1006〜S1011では、信号出力検査において発光部681の発光を停止させるための処理を行う。ステップS1006では、発光フラグがセットされているか否かを判定し、セットされている場合に、信号出力検査が開始されたとして、ステップS1007に進む。ステップS1007では、RAM消去スイッチ194が操作状態にあるか否かを判定し、操作状態にある場合に、ステップS1008に進む。ステップS1008では、発光フラグがセットされてからの経過時間(発光部681の発光時間)が所定の発光期間Tf(例えば7sec)を超えたか否かを判定し、超えた場合にステップS1009に進む。なお、発光期間Tfが先行期間に相当する。
ステップS1009では、発光部681の発光を停止させるべく、検査用信号をハイ状態からロー状態に切り替える。なお、ステップS1009の処理を実行する機能が切替手段に相当する。その後、発光部681の発光を停止させたとして、ステップS1010にて発光フラグをクリアし、ステップS1011にて停止フラグをセットする。
続いて、ステップS1012〜S1015では、信号出力検査を終了させるための処理を行う。ステップS1012では、発光フラグ又は停止フラグがセットされているか否かを判定する。ここで、発光フラグ及び停止フラグは、いずれも信号出力検査が実行された場合にセットされるフラグであり、この判定処理では、信号出力検査の実行の有無を判定することになる。発光フラグ又は停止フラグがセットされている場合、ステップS1013に進み、RAM消去スイッチ194の操作が終了したか否かを判定する。ここでは、RAM消去スイッチ194が非操作状態にあるか否かを判定し、非操作状態にある場合に操作終了と判定する。
RAM消去スイッチ194の操作が終了した場合、ステップS1014に進み、実行信号出力部682からの実行信号の出力を停止させることで、上流側スイッチ部653を開状態に移行させる。また、検査用信号生成部652による検査用信号の生成を停止させる。さらに、当選信号生成部657からD1端子に当選信号を出力可能な状態に戻す処理を行う。この処理では、検査用信号生成部652とD1端子とを接続する経路が遮断されていない状態に復帰させる。ステップS1015では、信号出力検査を終了するとして、発光フラグ及び停止フラグのうちセットされている方のフラグをクリアする。
また、発光フラグ又は停止フラグがセットされている状態で、RAM消去スイッチ194の操作が継続されている場合(ステップS1013がNO判定の場合)、信号出力検査を終了しないとして、そのまま本実行処理を終了する。この場合、ロー状態の検査用信号が第1出力端子641aに対して出力された状態になっている。このため、作業者は、発光部681が発光した後にRAM消去スイッチ194を押したままの状態にすることで、発光部681の発光が停止された状態を維持することができる。これにより、第1出力端子641aに対して検査用信号が適正に出力されていることを確認できる。なお、発光部681の発光が停止された後でもRAM消去スイッチ194の操作が継続されている期間を停止期間Tgと称すれば、この停止期間Tgが後続期間に相当する。
発光フラグや停止フラグがセットされていない場合(ステップS1001,S1002,S1006,S1012がNO判定の場合)は、信号出力検査が開始されていないとして、そのまま本実行処理を終了する。
発光フラグがセットされ且つRAM消去スイッチ194が操作された状態で、発光部681の発光時間が発光期間Tfに達していない場合(ステップS1008がNO判定の場合)、発光部681の発光を継続するとして、そのまま本実行処理を終了する。一方、発光フラグがセットされていても、RAM消去スイッチ194が操作状態にない場合、発光部681が発光している状態でRAM消去スイッチ194の操作が終了したとして、ステップS1012〜S1015の処理に進む。この場合、ステップS1014の処理が実行されることで(上流側スイッチ部653が開状態に移行することで)、発光部681の発光が停止する。
次に、信号出力検査が行われた場合の発光部681の発光態様について、図29を参照しつつ説明する。図29は信号出力検査が行われた場合のタイミングチャートである。なお、図29においては、(a)に信号出力検査が正常に終了された場合のタイミングチャートを示し、(b)に信号出力検査が正常に終了されなかった場合のタイミングチャートを示す。
図29(a)に示すように、パチンコ機10に電力が供給されている状態で、タイミングt5にてRAM消去スイッチ194の押圧操作が行われた場合、その押圧操作が開始期間Teだけ継続されると、タイミングt5から開始期間Teが経過したタイミングt6にて、MPU602からハイ状態の検査用信号が第1出力端子641aに出力される。それに伴って、第1出力端子641aの電圧レベルがハイ状態になり、発光部K4が発光する。なお、開始期間Teにおいては、当選信号生成部657が第1出力端子641aに対して当選信号を出力していなければ、第1出力端子641aはロー状態になっており、発光部K4は発光しない。
タイミングt6にて発光部K4が発光した後も、RAM消去スイッチ194の操作が継続されていれば、発光部K4の発光開始から発光期間Tfだけ経過したタイミングt7にて、検査用信号がハイ状態からロー状態に切り替えられる。これにより、第1出力端子641aの電圧レベルもハイ状態からロー状態に切り替えられ、発光部K4の発光が停止する。
タイミングt7にて発光部K4の発光が停止した後は、RAM消去スイッチ194の操作が継続されていても、タイミングt8にてRAM消去スイッチ194の操作が解除されるまでの停止期間Tgにおいて、発光部K4が発光しない状態が保持される。タイミングt8にてRAM消去スイッチ194の操作が解除された後は、MPU602から第1出力端子641aに対する検査用信号の出力が停止され、MPU602は第1出力端子641aに対して当選信号を出力可能な状態になる。
ちなみに、図29(b)に示すように、信号出力検査において、タイミングt8にて発光部K4が発光した後、発光期間Tfが経過するよりも前のタイミングt9にてRAM消去スイッチ194の操作が解除された場合、タイミングt8〜t9の間において発光部K4の発光を視認することはできる。その一方で、タイミングt9以降は、発光部K4の発光が停止されたとしても、MPU602から第1出力端子641aへの検査用信号の出力自体が停止されることで発光部K4が消灯したに過ぎず、検査用信号がロー状態に移行したことで発光部K4の発光が停止したということを確認することはできない。
本実施形態の構成では、信号出力検査を実施する場合、RAM消去スイッチ194の操作を開始した後に、発光部K4が消灯する(少なくとも開始期間Te及び発光期間Tfが経過する)までRAM消去スイッチ194の操作を継続することで、MPU602から第1出力端子641aにデジタル信号のハイ状態及びロー状態の両方が適正に出力されていることを確認できる。
以上詳述した実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
検査用信号生成部652においては、リセット信号に関係なく、RAM消去スイッチ194の操作状態に合わせて検査用信号の電圧レベルが切り替えられるため、信号出力検査をパチンコ機10の電源が投入されるタイミングに合わせて行う必要がない。このため、信号出力検査を行うスケジュールに関して自由度を高めることができる。
RAM消去スイッチ194が操作された場合、主制御装置162のMPU602により、操作の継続時間に応じて検査用信号の電圧レベルを切り替える処理が行われるため、作業者はRAM消去スイッチ194を単に押し続けるという容易な作業を行いながら、発光部681を視認することで信号出力検査を行うことができる。これにより、信号出力検査に際しての作業負担を低減できる。
検査用信号を可視化する発光部681が主制御装置162に搭載されているため、第1及び第2の実施形態とは異なり、信号出力検査を行う際に検査装置Kを使用する必要がない。このため、作業者は、信号出力検査を行うための準備作業を行うことなく、パチンコ機10が電源投入後に動作している状態において、RAM消去スイッチ194を押すという容易な作業により信号出力検査を実行できる。
<第4の実施形態>
上記第1〜第3の実施形態では、検査用経路645a〜645dが接続された当選端子(出力端子641a〜641d)が主制御装置162に設けられていたが、第4の実施形態では、当選端子が下側作動入球部63等の遊技機器に設けられている。第4の実施形態では、当選端子に関する構成について、第2の実施形態との相違点を中心に説明する。
ここでは、第1検査用経路645aについて、図30を参照しつつ説明する。図30は主制御装置162の構成を示す回路図である。なお、第1の実施形態と同様に、第2検査用経路645bから第4検査用経路645dについての詳細な説明は省略する。
図30に示すように、遊技機器としての下側作動入球部63は、第1出力経路643aから開放信号等の当選信号が入力される入力端子63bを有している。入力端子63bには、第1出力経路643a及び第1検査用経路645aの両方が接続されている。下側作動入球部63においては、入力端子63bと電動役物駆動部71bとが接続されており、第1出力経路643a及び第1検査用経路645aは、入力端子63bを介して電動役物駆動部71bに接続されていることになる。
本実施形態では、第1検査用経路645aは、検査用コネクタ231と下側作動入球部63とを接続するものであり、第1の実施形態のように第1出力端子641aが当選端子に相当するのではなく、下側作動入球部63の入力端子63bが当選端子に相当する。なお、第1検査用経路645aは、主制御基板601に設けられたプリント配線や、下側作動入球部63の入力端子63bに接続された電気配線を含んで構成されている。
第1検査用経路645aは、第1出力経路643aと同様に主制御装置162と下側作動入球部63とに掛け渡された状態になっており、下側作動入球部63の入力端子63bと下流側スイッチ部671とを接続している。この場合、検査装置Kは、下側作動入球部63の入力端子63bに直接的に接続されるのではなく、主制御装置162に設けられた下流側スイッチ部671や絶縁伝達部646、遅延回路675、検査用コネクタ231を介して下側作動入球部63に接続されることになる。
第1検査用経路645aと同様に、第2検査用経路645b〜第4検査用経路645dも遊技機器と検査用コネクタ231とを接続している。この場合、可変入球装置65は、第2出力経路643b及び第2検査用経路645bの両方が接続された入力端子を有し、報知・演出制御装置143は、第3出力経路643c及び第3検査用経路645cの両方が接続された入力端子を有し、外部端子板213は、第4出力経路643d及び第4検査用経路645dの両方が接続された入力端子を有しており、これら入力端子はいずれも当選端子に相当する。
以上詳述した実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
検査用経路645a〜645dが下側作動入球部63等の遊技機器の入力端子に接続されているため、信号出力検査を行うことで、主制御装置162のMPU602から出力された当選信号(デジタル信号)が遊技機器に適正に入力されることを確認できる。このため、主制御基板601に対するMPU602や出力端子641a〜641dの実装状態が適正であることを確認するのはもちろんのこと、出力端子641a〜641dと遊技機器の入力端子とが出力経路643a〜643dにより適正に接続されていることを確認することができる。この場合、第1〜第3の実施形態とは異なり、信号出力検査を行うことで、当選信号が出力端子641a〜641dから適正に出力されても遊技機器の入力端子には到達していないという異常を発見することができる。したがって、号出力検査についての検査精度を高めることができる。
検査用経路645a〜645dがいずれも検査用コネクタ231に接続されているため、これら検査用経路645a〜645dが下側作動入球部63等の遊技機器の入力端子に接続された構成でも、検査装置Kの付属コネクタK2を1つの検査用コネクタ231に接続するという容易な作業を行うことで、検査装置Kを各遊技機器にまとめて接続することができる。このため、例えば検査用コネクタが各遊技機器のそれぞれに取り付けられた構成に比べて、信号出力検査を行うための準備作業を容易化できる。
出力経路643a〜643dが主制御装置162から下側作動入球部63等の遊技機器に引き出されている一方で、検査用経路645a〜645dが遊技機器から主制御装置162に再び引き戻されているため、検査用経路645a〜645dに対して設けられた下流側スイッチ部671や、絶縁伝達部646、遅延回路675、検査用コネクタ231を主制御装置162に搭載することができる。このため、検査用経路645a〜645dが遊技機器から主制御装置162に引き戻されていない構成とは異なり、下流側スイッチ部671や絶縁伝達部646、遅延回路675、検査用コネクタ231を搭載した基板を遊技機器やその近くに設置する必要がない。これは、内部空間が狭小空間になっているパチンコ機10において、既設の主制御装置162を利用して絶縁伝達部646や検査用コネクタ231を好適に設置することになる。
<その他の実施形態>
なお、上述した各実施形態の記載内容に限定されず例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の各構成を個別に上記各実施形態に対して適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて上記各実施形態に対して適用してもよい。
(a1)上記第1、第2、第4の実施形態では、絶縁伝達部646が絶縁素子により形成されていたが、絶縁伝達部646は、コイル等を有する機械式のリレーや、トランジスタ等を有する半導体リレーにより形成されていてもよい。
(a2)上記第1の実施形態では、信号出力検査を終了させるための検査終了処理(ステップS209の処理)において、検査終了信号を遅れ期間Tbだけ後から出力させるためにタイマをセットしていたが、遅れ期間Tbが経過するまでメイン処理の実行を中断させてもよい。例えば、遅れ期間Tbが経過するまで次の処理(ステップS210の処理)に進まない構成とする。
(a3)上記第1〜第4の実施形態において、上流側スイッチ部653が開状態に移行されるタイミング(検査終了信号が出力されるタイミング)が、出力端子641a〜641dごとに異なっていてもよい。例えば、第1出力端子641aに接続された上流側スイッチ部653が最初に開状態に移行し、その後、所定時間(例えば1sec)ずつ遅れて出力端子641b〜641dの各上流側スイッチ部653が順番に開状態に移行する構成とする。この構成によれば、検査用経路645a〜645dについて各発光部K4が消灯するタイミングが異なるため、作業者は複数の発光部K4のそれぞれについて発光が停止したか否かの角印を1つずつ順番に行うことができる。
(a4)上記第1及び第2の実施形態では、MPU602において、上流側スイッチ部653が開状態に移行することで、検査用信号生成部652からD端子への検査用信号の出力が停止されたが、メイン処理や通常処理において、検査用信号生成部652による検査用信号の生成が停止される処理が行われてもよい。この場合、上流側スイッチ部653が設けられていなくてもよい。
また、上流側スイッチ部653は、MPU602に設けられているのではなく、MPU602から独立して主制御基板601に実装されていてもよい。例えば、検査用信号が当選信号とは異なる(D1端子ではない)D端子から出力され、そのD端子と第1出力端子641aとを接続する経路に上流側スイッチ部653が設けられた構成とする。この構成でも、信号出力検査が終了した後に、検査用信号及び当選信号の両方が第1出力端子641aに入力されることを回避できる。
さらに、MPU602において、検査用信号と当選信号とがD端子から時間的に順番に出力される構成としてもよい。この場合、上流側スイッチ部653が開状態に移行していなくても、検査用信号と当選信号とが重なることを回避できるが、検査用信号生成部652にて発生したノイズ等が当選信号に影響を及ぼすことは抑制できない。このため、適正な当選信号がD端子から出力される構成を実現するためには、信号出力検査が実行されていない期間においては、上流側スイッチ部653が開状態になっていることが好ましい。
(b1)上記第1及び第2の実施形態では、パチンコ機10の電源投入と共に検査用信号がハイ状態になっていたが、検査用信号は、電源投入と共にロー状態になっていてもよい。例えば、絶縁伝達部646の発光部K4が電源ラインに接続されているのではなく、接地ラインに接続された構成とする。この構成では、発光部K4のカソード端子が接地ラインに接続され、アノード端子が第1出力端子641aに接続されている。
この構成によれば、タイミングt1において、リセット信号がロー状態からハイ状態に移行することに伴って、検査用信号がハイ状態からロー状態に移行する。このため、検査装置Kの発光部K4が待ち期間Taにおいて発光し、遅れ期間Tbにおいて発光停止することになる。この場合、待ち期間Ta及び遅れ期間Tbにおいて、第1出力端子641aの電圧レベルがハイ状態及びロー状態の両方に移行可能であることを確認できるため、遅れ期間Tbが過ぎた後に発光部K4の発光状態を視認する必要がない。したがって、信号出力検査の所要時間を短縮することが可能になる。
(b2)上記各実施形態では、下側作動入球部63等の遊技機器が、2進数の当選信号が入力されることで当選動作を行うようになっていたが、遊技機器は当選信号の電圧レベルに合わせて当選動作を行う構成になっていてもよい。例えば、下側作動入球部63について、当選信号がハイ状態に移行した場合に、電動役物駆動部71bが駆動して下側作動口63aが開放され、当選信号がロー状態に移行した場合に、電動役物駆動部71bが駆動して下側作動口63aが閉鎖される構成とする。この場合、デジタル信号において、ハイ状態になっている部分が開放信号に相当し、ロー状態になっている部分が閉鎖信号に相当する。
この構成では、MPU602から第1出力端子641aに対して検査用信号が出力された場合に、この検査用信号が電動役物駆動部71bに入力されると、検査用信号のハイ状態及びロー状態に合わせて電動役物駆動部71bが駆動して下側作動口63aが開閉することになる。このため、遊技機器が当選信号の電圧レベルに合わせて当選動作を行う構成においては、遊技が行われていないタイミングで信号出力検査が行われることが好ましい。
(b3)上記第1及び第2の実施形態では、パチンコ機10の電源投入後において、先行期間としての待ち期間Taが、メイン処理の立ち上げ処理及び禁止処理を実行するための所要時間を利用して確保されていたが、待ち期間Taは、立ち上げ処理及び禁止処理のうち一方の所要時間を使用して確保されてもよい。また、メイン処理や通常処理において、待ち期間Taを確保するための専用処理が実行されてもよい。
さらに、メイン処理や通常処理において、待ち期間Taを確保可能にする処理が実行されない構成では、第2の実施形態のように、遅延回路675が設けられていることが好ましい。この場合、電源投入に伴ってリセットコマンドが出力された(ステップS208の処理が実行された)としても、そのリセットコマンドの出力から遅延回路675による遅延時間の分だけ遅れたタイミングで、検査用信号がハイ状態からロー状態に移行することになる。このため、遅延回路675による遅延時間を利用して、発光部K4が発光しないことを視認できる。
(b4)上記第1〜第3の実施形態では、MPU602から検査用信号を出力させるために操作される外部操作手段がRAM消去スイッチ194とされていたが、外部操作手段は、払出制御基板の状態復帰スイッチや、検査用信号を出力させるための専用スイッチとされていてもよい。例えば、第3の実施形態において、当選端子としての出力端子641a〜641dのそれぞれに対して個別に専用スイッチが接続された構成とする。この構成によれば、出力端子641a〜641dのそれぞれについて、信号出力検査を任意のタイミングで個別に行うことができる。したがって、信号出力検査を行う際のスケジュールに関する自由度を更に高めることができる。
(b5)上記第1及び第2の実施形態では、パチンコ機10の電源投入に際してRAM消去スイッチ194が操作されていることを条件として、MPU602から検査用信号が出力されていたが、RAM消去スイッチ194が操作されているか否かに関係なく、パチンコ機10の電源が投入されることでMPU602から検査用信号が出力されてもよい。
(b6)上記第1の実施形態では、リセットコマンドが出力されることで検査用信号の状態(電圧レベル)が切り替えられる構成としたが、検査用信号の状態は、他のトリガにより切り替えられてもよい。例えば、主制御装置162に切り替えボタンが設けられており、この切り替えボタンが押されることで検査用信号の状態が切り替えられる構成とする。この構成では、遅れ期間Tbであれば、切り替えボタンが繰り返し押されることで検査用信号が状態が繰り返し切り替えられるようになっている。これにより、検査装置Kの発光部K4が発光及び消灯することを確実に視認できる。
(b7)上記第3の実施形態では、RAM消去スイッチ194が継続して押されていることで、MPU602からの検査用信号の出力と、検査用信号のハイ状態からロー状態への切り替えとの両方が行われるが、検査用信号の状態は、他のトリガにより切り替えられてもよい。例えば、主制御装置162に切り替えボタンが設けられており、信号出力検査が開始された後(発光部681が発光した後)、RAM消去スイッチ194の押圧が解除されても検査用信号がハイ状態にて保持され(発光部681の発光が保持され)、切り替えボタンが押されることで検査用信号がハイ状態からロー状態に切り替えられる(発光部681の発光が停止する)という構成にする。この構成によれば、発光部681の発光の有無を任意に切り替えることができるため、信号出力検査を行う際の検査精度を高めることができる。
(c1)上記第1の実施形態では、内枠13において、検査用コネクタ231が裏パックユニット15の保護カバー部212により背面側から覆われる位置に配置されていたが、検査用コネクタ231は、裏パックユニット15の払出制御装置181やベース部211により背面側から覆われる位置に配置されていてもよい。つまり、検査用コネクタ231が裏パックユニット15により背面側から覆われる位置に配置されていれば、検査用経路645a〜645bから当選信号が取得されることを抑制する抑制手段を実現できる。この抑制手段を実現できるのであれば、検査用コネクタ231は、主制御装置162の外周側に露出した状態で設けられているのではなく、報知・演出制御装置143の外周側に露出した状態で設けられていてもよい。
また、検査用コネクタ231は、内枠13の背面側に露出した状態で設けられているのではなく、裏パックユニット15の前面側に露出した状態で設けられていてもよい。この場合でも、裏パックユニット15が内枠13に対して閉鎖されていることで、検査用コネクタ231が内枠13により覆われた状態になり、抑制手段を実現できる。同様に、検査用コネクタ231が内枠13の前面側や前扉枠14の背面側に設けられた場合でも、前扉枠14が内枠13に対して閉鎖されていることで、検査用コネクタ231が内枠13や前扉枠14により覆われた状態になり、抑制手段を実現できる。
(c2)上記第1の実施形態では、抑制手段において、検査用コネクタ231に開閉可能なカバー部材が設けられていたが、検査用コネクタ231には、ダミーのコネクタ部材が接続されていてもよい。この場合、主制御装置162において、主側コネクタ235と同様に検査用コネクタ231にもダミーのコネクタ部材が接続されていることで、検査用コネクタ231が他の主側コネクタ235に紛れた状態になる。このため、不審者が不正基板等を検査用コネクタ231に接続することに対して抑止力を発揮できる。
(c3)上記第2の実施形態では、検査用コネクタ231が裏パックユニット15により背面側から覆われる位置に配置されていたが、検査用コネクタ231は、パチンコ機10の背面側や前面側に露出する位置に配置されていてもよい。この場合でも、検査用経路645a〜645bに下流側スイッチ部671が設けられていることで抑制手段が実現されているため、検査用経路645a〜645dから当選信号が取得されることを抑制できる。
(c4)上記第2の実施形態では、検査用経路645a〜645dにおいて、下流側スイッチ部671が第1出力端子641aと絶縁伝達部646との間に配置されていたが、下流側スイッチ部671は、絶縁伝達部646と検査用コネクタ231との間に配置されていてもよい。
例えば、下流側スイッチ部671が遅延回路675と検査用コネクタ231との間に配置された構成とする。この構成では、下流側スイッチ部671が遅延回路675の抵抗677と検査用コネクタ231の正側端子231aとの間に配置されている。この場合でも、下流側スイッチ部671が開状態に移行することで、検査用コネクタ231に当選信号が出力されることを規制できる。また、この構成では、下流側スイッチ部671が、主制御基板601から独立した状態で主制御装置162内に設けられていてもよい。
(c5)上記第2の実施形態では、遮断手段としての下流側スイッチ部671がノーマリークローズ式の開閉部とされていたが、下流側スイッチ部671は、ノーマリーオープン式の開閉部とされていてもよく、トランジスタ等のスイッチング素子により形成されていてもよい。
(c6)上記第2の実施形態では、ローパスフィルタ回路としての機能を有する遅延回路675が検査用経路645a〜645dに設けられていたが、検査用経路645a〜645dには、遅延機能を有さないローパスフィルタ回路や、ローパスフィルタではない他のフィルタ回路が設けられていてもよい。
ここで、フィルタ回路は、コンデンサや抵抗、コイル、オペアンプ等により形成される回路であり、このフィルタ回路としては、ローパスフィルタ回路の他に、信号の位相特性を変化させるオールパスフィルタ回路等が挙げられる。例えば、オールパスフィルタ回路が検査用経路645a〜645dに設けられた場合、このオールパスフィルタ回路により当選信号の位相特性が変化するため、仮に検査用コネクタ231から信号が不正に取得されたとしても、この信号は当選信号とは位相特性が異なるものであり、この信号では遊技機器が当選動作を行わない。このため、検査用経路645a〜645dを使用した不正に対する抑止力を発揮できる。
(d1)上記第1、第2、第4の実施形態では、検査装置Kにおいて、電源部K3から発光部K4に電力が供給される構成としたが、パチンコ機10から発光部K4に電力が供給される構成としてもよい。例えば、検査用経路645a〜645dに絶縁伝達部646が設けられていない構成とする。この構成では、検査装置Kの発光部K4が検査用経路645a〜645dに接続されることで、主制御基板601の電源ラインから発光部K4への電力供給が可能になる。このため、検査装置Kの小型化を図ることができる。
(d2)上記第1、第2、第4の実施形態では、検査用経路645a〜645dの全てが1つの検査用コネクタ231に接続されていたが、これら検査用経路645a〜645dは、それぞれ独立した検査用コネクタ231に接続されていてもよい。例えば、検査装置Kが発光部K4を1つだけ有し、付属コネクタK2が1つの検査用コネクタ231に接続可能な構成とする。この構成では、信号出力検査に際して、付属コネクタK2を1つの検査用コネクタ231に接続し、その検査用コネクタ231に接続された当選端子について発光部K4の発光の有無により信号出力検査を行い、その後、付属コネクタK2の接続対象を検査用コネクタ231に変更し、その検査用コネクタ231に接続された出力端子について信号出力検査を行う、という作業を行うことになる。
(d3)上記第1〜第3の実施形態では、検査用経路645a〜645dのそれぞれに可視化手段としての発光部K4,681が個別に接続される構成としたが、これら検査用経路645a〜645dに対して1つの可視化手段が接続される構成としてもよい。例えば、第1及び第2の実施形態において、検査装置Kが1つの表示画面を有するオシロスコープ等の表示装置とされた構成とする。この構成では、信号出力検査に際して、検査用経路645a〜645dに対して出力された各検査用信号の全てが1つの表示画面に表示される。
(e1)上記第1〜第4の実施形態では、主制御装置162が無制御状態になっている待ち期間Taが立ち上げ期間及び禁止期間の合計とされていたが、待ち期間Taは、これら立ち上げ期間及び禁止期間の一方だけにより確保されていてもよい。また、この待ち期間Taは、発光部K4,681の発光の有無が視認できること、及びパチンコ機10が遊技可能な状態に迅速に移行することの両方を満たす長さに設定されていることが好ましい。例えば、待ち期間Taが1秒〜3秒の範囲内の期間に設定された構成とする。
(f1)上記第4の実施形態において、下流側スイッチ部671や絶縁伝達部646、遅延回路675、検査用コネクタ231は、主制御装置162ではなく、下側作動入球部63等の遊技機器に設けられていてもよく、主制御装置162及び遊技機器のいずれでもない機器や部材に設けられていてもよい。
(f2)上記第4の実施形態では、D1端子等のD端子が出力端子641a〜641dを介して下側作動入球部63等の遊技機器に接続されていたが、遊技機器は出力端子641a〜641dを介さずに直接的にD端子に接続されていてもよい。
(g1)上記第1〜第3の実施形態では、出力端子641a〜641dが当選端子とされ、上記第4の実施形態では、下側作動入球部63等の遊技機器の入力端子が当選端子とされていたが、MPU602の端子が当選端子とされていてもよい。つまり、出力端子641a〜641dに検査用経路645a〜645d及び出力経路643a〜643dが接続されているのではなく、MPU602のD端子に検査用経路645a〜645d及び出力経路643a〜643dが接続されていてもよい。この場合、検査用経路645a〜645dを用いて信号出力検査を行うことで、MPU602のD端子までデジタル信号が適正に出力されていることを確認できる。
(g2)上記各実施形態では、検査用信号生成部652が主制御装置162のMPU602に設けられていたが、検査用信号生成部652はMPU602から独立して設けられていてもよい。例えば、検査用の試験装置が検査用信号生成部652を有しており、信号出力検査が行われる際に試験装置がMPU602に接続される構成とする。この構成では、試験装置の検査用信号生成部652からMPU602に対して検査用信号が出力されることで、その検査用信号がMPU602を通じて出力端子641a〜641dに出力される。この場合でも、検査用経路645a〜645dを使用して信号出力検査を行うことができる。
(g3)上記各実施形態では、主制御装置162のMPU602(制御部品)から出力される当選信号が信号出力検査の検査対象にされていたが、報知・演出制御装置143や払出制御装置181といった副制御装置の制御部品から出力される当選信号を信号出力検査の検査対象としてもよい。例えば、報知・演出制御基板611と表示制御基板とが複数の接続経路により接続されており、これら接続経路には、オープニングコマンド等の当選信号が伝達される当選経路が含まれ、この当選経路がMPU612の当選端子に接続された構成とする。
(g4)上記各実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも本発明を適用できる。
(g5)弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組み合わせが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも本発明を適用できる。
<上記実施形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
以下の特徴群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技中に抽選が行われ、その抽選に当選することで遊技者に利益が付与されるようになっているものがある。例えば、遊技球が作動口に入賞することで当たり抽選が行われ、その当たり抽選に当選した場合に可変入球装置が開放されるものがある(例えば特許文献1参照)。この遊技機では、可変入賞装置に遊技球が入賞することで遊技球が払い出されるようになっている(例えば特許文献1:特開2005−74175号公報)。」という背景技術について、「ここで、遊技機については各種検査が行われる。しかしながら、遊技機の検査については未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
<特徴A群>
特徴A1.遊技の進行に伴い所定の動作を実行する遊技手段(電動役物駆動部71b、可変入球駆動部65c、報知・演出制御装置143、外部端子板213)と、
前記遊技手段を制御する制御手段(MPU602、主制御装置162)と、
前記制御手段による前記遊技手段の制御のために、ハイ状態と該ハイ状態よりも電圧レベルの低いロー状態とに変化する所定の制御信号(開放信号等の当選信号)について前記制御手段から前記遊技手段への出力を可能にする制御出力手段(当選信号生成部657、出力経路643a〜643d)と、
前記制御信号が前記制御出力手段から適正に出力されることを検査するために、前記ハイ状態と前記ロー状態とに変化し且つ前記制御信号とは異なる検査用信号について前記制御手段から前記遊技手段に向けた出力を可能にする検査出力手段(検査用信号生成部652、検査用経路645a〜645d)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、制御手段が検査用信号を出力可能になっているため、遊技機の出荷前などに行われる検査工程において、検査用信号を発光ダイオード等の可視化手段により可視化する信号出力検査を行うことができる。ここで、制御信号及び検査用信号はいずれも制御手段から遊技手段に対して出力される信号であるため、信号出力検査を行うことで、検査用信号と同じくデジタル信号である制御信号が制御手段から適正に出力されることを確認できる。このため、遊技手段に所定の動作を行わせるために、所定の抽選に当選することや所定の期間が経過することを待たなくても、信号出力検査を行うことで、制御手段からの信号の出力状態が適正であることや、遊技機における遊技手段の搭載状態が適正であることを確認できる。
しかも、検査用信号が制御信号と異なる信号であるため、仮に遊技中に検査用信号が制御手段から出力されたとしても、その検査用信号によって遊技手段が所定の動作を行うことがない。このため、例えば不審者が制御手段から検査用信号を不正に出力させたとしても、遊技手段が所定の動作を実行してその不審者に利益が付与されるということを抑制できる。つまり、検査用信号が不正に利用されるということを抑制できる。
以上のように、遊技機の検査を好適に行うことができる。
特徴A2.前記検査出力手段は、前記制御手段から出力された前記検査用信号を伝達することが可能な検査用経路(検査用経路645a〜645d)を有していることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
特徴A2によれば、検査出力手段が検査用経路を有しているため、単に検査用経路に可視化手段を接続することで、検査用信号を可視化する構成を実現できる。このため、信号出力検査を行う際の準備作業を容易化できる。
特徴A3.前記検査用経路には、当該検査用経路の上流側と下流側とを絶縁した状態で信号を伝達する絶縁伝達手段(絶縁伝達部646)が設けられていることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
信号出力検査を行う場合にだけ可視化手段が検査用経路に接続される構成では、検査終了後に可視化手段が検査用経路から取り外されると、検査用経路の下流側端部においては接点が露出することになる。この場合、検査用経路の下流側端部が有電圧接点を有していると、その有電圧接点が露出することで電気的な安全性が低下することが懸念される。これに対して、特徴A3によれば、絶縁伝達手段が設けられていることで、検査用経路の下流側端部が無電圧接点を有することになるため、仮にその無電圧接点が露出していても、電気的な安全性が低下することを抑制できる。
特徴A4.前記絶縁伝達手段は、
上流側に配置された上流側素子(発光素子661)と、
前記上流側素子よりも下流側において、該上流側素子に電気的に絶縁された状態で配置された下流側素子(受光素子662)と、
を有しており、
前記上流側素子から前記下流側素子への信号の伝達が可能である一方で、前記下流側素子から前記上流側素子への信号の伝達が行われないことを特徴とする特徴A3に記載の遊技機。
特徴A4によれば、絶縁伝達手段においては、下流側素子から上流側素子への信号の伝達が行われないため、仮に検査用経路の下流側端部に不正基板等が接続されたとしても、不正信号が絶縁伝達手段よりも上流側に入力されることを阻止できる。
特徴A5.前記検査用経路には、前記制御手段から出力された前記検査用信号を外部に出力可能な検査用コネクタ(検査用コネクタ231)が接続されていることを特徴とする特徴A2乃至A4のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A5によれば、検査用コネクタを使用することで、検査用経路に可視化手段を着脱可能に接続することが容易になる。このため、可視化手段を用いて信号出力検査を行う際の作業負担を低減できる。
なお、特徴A5を特徴A4に適用した場合、検査用コネクタは絶縁伝達手段の下流側に配置されていることが好ましい。検査用経路に検査用コネクタが接続されている構成では、検査用コネクタに不正基板等が接続されることも懸念されるが、検査用経路に絶縁伝達手段が設けられているため、検査用経路を利用した不正に対して抑止力を発揮できる。
特徴A6.前記検査出力手段は、前記検査用経路を複数有しており、
各検査用経路は、1つの前記検査用コネクタに接続されていることを特徴とする特徴A5に記載の遊技機。
特徴A6によれば、1つの検査用コネクタを可視化手段に接続することで、複数の検査用経路を可視化手段にまとめて接続することができる。この場合、信号出力検査を行うための準備作業が容易になり、しかも、制御手段から複数の検査用経路に対して出力された各検査用信号を1つの可視化手段によりまとめて可視化することが可能になる。これにより、複数の遊技手段についての信号出力検査を容易に行うことができる。
特徴A7.前記制御手段は、前記検査用信号を出力していない場合に、前記遊技手段に対して前記制御信号を出力するものであることを特徴とする特徴A1乃至A6のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A7によれば、遊技中に制御手段から遊技手段に対して制御信号が出力される場合に、制御手段から検査用信号が出力されていると、検査用信号によるノイズ等が制御信号に発生することが懸念される。これに対して、特徴A7によれば、制御信号が出力された場合には既に検査用信号の出力が停止されているため、検査用信号により制御信号にノイズ等が発生することを抑制できる。このため、制御信号により行われる遊技手段の所定の動作を適正化することができる。
特徴A8.前記制御手段に設けられ、前記検査用信号を生成する生成手段(検査用信号生成部652)と、
前記生成手段から前記遊技手段に前記検査用信号を伝達する経路を遮断する遮断手段(上流側スイッチ部653)と、
を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A7のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A8によれば、生成手段と遊技手段とを電気的に遮断することが可能になっているため、制御手段から遊技手段に対して制御信号が出力される場合に、生成手段にて発生したノイズ等が遊技手段に伝わることを抑止できる。このため、制御信号にノイズ等が発生して遊技手段が所定の動作を適正に行わないということを抑制できる。
特徴A9.前記制御手段は、
当該制御手段への給電開始に伴って所定の第1処理(メイン処理)を行う第1処理手段(メイン処理を実行する機能)と、
前記第1処理の終了後に該第1処理とは異なる第2処理(通常処理)を繰り返し行う第2処理手段(通常処理を実行する機能)と、
を有しており、
前記第1処理手段は、前記制御手段からの前記検査用信号の出力を停止する手段(ステップS209の処理を実行する機能)を有しており、
前記第2処理手段は、前記制御手段からの前記制御信号の出力を実行する手段(ステップS606等の処理を実行する機能)を有していることを特徴とする特徴A1乃至A8のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A9によれば、第1処理と第2処理とが順番に実行されるため、第2処理により制御信号の出力を実行するよりも前に、第1処理により検査用信号の出力を停止しておくことが可能になる。このため、検査用信号により制御信号にノイズ等が発生することを好適に抑制できる。
特徴A10.遊技に関わる遊技情報を記憶する記憶手段(RAM604)と、
前記検査用信号及び前記制御信号とは異なるリセット信号を用いて前記記憶手段の初期化を行う初期化手段(ステップS210,S211の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記制御手段は、前記リセット信号を用いて前記検査用信号を生成するものであることを特徴とする特徴A1乃至A9のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A10によれば、リセット信号を用いて検査用信号が生成されるため、制御手段において検査用信号を生成するための構成を簡易化できる。
特徴A11.遊技中に行われる抽選に当選した場合に当選信号(開放信号等)を出力する制御装置(主制御装置162)と、
前記制御装置に接続され、前記当選信号が入力されることで所定の当選動作を行う遊技機器(電動役物駆動部71b、可変入球駆動部65c、報知・演出制御装置143、外部端子板213)と、
前記遊技機器に接続された当選端子(出力端子641a〜641d)と、
を備え、
前記制御装置は、前記当選端子に対して前記当選信号を出力する制御部品(MPU602)を有しており、
前記当選信号は、ハイ状態と該ハイ状態よりも電圧レベルの低いロー状態との組み合わせにより形成されたデジタル信号であり、
前記制御部品は、前記当選信号とは異なるデジタル信号として検査用信号を前記当選端子に対して出力することが可能であり、
前記当選端子には、前記遊技機器に加えて、前記検査用信号を伝達することが可能な検査用経路(検査用経路645a〜645d)が接続されていることを特徴とする遊技機。
特徴A11によれば、当選端子に検査用経路が接続されているため、遊技機の出荷前などに行われる検査工程において、検査用経路に出力された検査用信号を検査装置により可視化する信号出力検査を行うことができる。ここで、当選信号及び検査用信号はいずれも制御部品から当選端子に対して出力される信号であるため、信号出力検査を行うことで、検査用信号と同じくデジタル信号である当選信号が当選端子まで適正に到達することを確認できる。このため、遊技機器に当選動作を行わせるために抽選を繰り返し行わせたり特別に当選状態をつくり出したりしなくても、信号出力検査を行うことで、制御部品と当選端子との接続状態が適正であることや、基板に対する制御部品の実装状態が適正であることを確認できる。
しかも、検査用信号が当選信号と異なる信号であるため、仮に遊技中に検査用信号が当選端子(遊技機器)に対して出力されたとしても、その検査用信号によって遊技機器が当選動作を行うということが生じない。このため、例えば不審者が制御部品から検査用信号を不正に出力させたとしても、遊技機器の当選動作が実行されてその不審者に利益が付与されるということを抑制できる。つまり、検査用信号が不正に利用されるということを抑制できる。
以上のように、遊技機の検査を好適に行うことができる。
<特徴B群>
特徴B1.遊技の進行に伴う所定の動作を実行する遊技手段(電動役物駆動部71b、可変入球駆動部65c、報知・演出制御装置143、外部端子板213)と、
前記遊技手段を制御する制御手段(主制御装置162)と、
前記制御手段による前記遊技手段の制御のために、ハイ状態と該ハイ状態よりも電圧レベルの低いロー状態とに変化する所定の制御信号(開放信号等の当選信号)について前記制御手段から前記遊技手段への出力を可能にする制御出力手段(当選信号生成部657、出力経路643a〜643d)と、
前記制御手段から前記遊技手段に前記制御信号が出力されていない所定の場合に、前記制御手段から前記遊技手段への出力レベルを前記ハイ状態及び前記ロー状態のうち一方から他方に切り替える切替手段(検査用信号生成部652、上流側スイッチ部653、ステップS208の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、遊技機の出荷前などに行われる検査工程において、制御手段からの出力レベルを発光ダイオード等の可視化手段により可視化する信号出力検査を行うことで、制御手段からの出力レベルが切替手段によりハイ状態とロー状態とに適正に切り替えられることを確認できる。つまり、デジタル信号としての制御信号について、ハイ状態及びロー状態の両方が制御手段から適正に出力されることを確認できる。このため、遊技手段に所定の動作を行わせるために、所定の抽選に当選することや所定の経過することを待たなくても、信号出力検査を行うことで、制御手段からの信号の出力状態が適正であることや、遊技機における遊技手段の搭載状態が適正であることを確認できる。
しかも、切替手段により制御手段からの出力レベルをハイ状態とロー状態とで1回だけ切り替えることができれば、信号出力検査を実施することが可能であるため、仮に遊技中に切替手段により制御手段からの出力レベルが切り替えられたとしても、その切り替えによって遊技手段が意図せずに所定の動作を行うという可能性は極めて低い。このため、切替手段による制御手段からの出力レベルの切り替えが不正に利用されることを抑制できる。
以上のように、遊技機の検査を好適に行うことができる。
特徴B2.前記制御手段が前記制御信号を出力していない場合に、前記切替手段により前記出力レベルが切り替えられる前に、該出力レベルを前記ハイ状態及びロー状態のうち一方にて所定の先行期間(待ち期間Ta)だけ保持する先行保持手段(ステップS201,S202の処理を実行する機能)を有していることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
制御手段から出力される制御信号等のデジタル信号は、ハイ状態やロー状態に保持される期間が極めて短くなっており、例えば可視化手段が発光ダイオードの発光によりデジタル信号を可視化するものであったとしても、デジタル信号の状態移行に伴う発光ダイオードの点灯及び消灯を人が視認することは非常に困難であると考えられる。これに対して、特徴B2によれば、制御信号が制御手段から出力されていない場合には、制御手段からの出力レベルが先行期間だけ保持されるため、先行期間での出力レベルがハイ状態及びロー状態のいずれになっているのかを視認しやすくなる。これにより、信号出力検査に際しての検査精度を高めることができる。
特徴B3.前記先行保持手段は、前記制御手段への電力供給が開始されてから前記切替手段により前記出力レベルが切り替えられるまでの間に亘って該出力レベルを保持するものであることを特徴とする特徴B2に記載の遊技機。
特徴B3によれば、遊技機の電源投入が行われることで、制御手段からの出力レベルの保持が開始されるため、電源投入後に遊技機において実施される一連の処理の流れに沿って信号出力検査を行うことができる。このため、遊技機についての検査項目が多数あっても、信号出力検査を実施し忘れるということを抑制できる。また、信号出力検査を基準にして他の検査の実施順を設定することもできるため、検査に際しての作業効率を高めることができる。
特徴B4.前記制御手段への電力供給が開始されたことに伴って立ち上げ処理を行う手段(ステップS201の処理を実行する機能)を備え、
前記先行保持手段は、前記立ち上げ処理に要する期間を前記先行期間として使用するものであることを特徴とする特徴B3に記載の遊技機。
特徴B4によれば、遊技機の電源投入後に、立ち上げ処理と信号出力検査とを並行して行うことができる。この場合、信号出力検査を行うための専用の時間を確保する必要がないため、遊技機について各種検査を行う際の所要時間を短縮することができる。
なお、立ち上げ処理としては、制御手段の制御対象(報知・演出制御装置143等)が動作可能な状態になるのを待つ処理が挙げられる。
特徴B5.前記制御手段への電力供給が開始されたことに伴って、所定処理の実行を所定の禁止期間に亘って禁止する禁止処理を行う手段(ステップS202の処理を実行する機能)を備え、
前記先行保持手段は、前記禁止期間を前記先行期間として使用するものであることを特徴とする特徴B3又はB4に記載の遊技機。
特徴B5によれば、遊技機の電源投入後に、禁止処理と信号出力検査とを並行して行うことができる。この場合、信号出力検査を行うための専用の時間を確保する必要がないため、遊技機について各種検査を行う際の所要時間を短縮することができる。なお、禁止処理により禁止される所定処理としては、記憶手段に書き込みを行う処理が挙げられる。
特徴B6.操作可能な外部操作手段(RAM消去スイッチ194)を備え、
前記先行保持手段は、前記外部操作手段が操作された状態で前記制御手段への電力供給が開始された場合に、前記出力レベルを保持するものであることを特徴とする特徴B3乃至B5のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B6によれば、遊技機の電源を投入する際に外部操作手段を操作しておくという容易な作業により、切替手段による出力レベルの切り替えが行われるため、信号出力検査を行うための準備作業を容易化できる。また、外部操作手段を操作しなければ遊技機の電源投入に際して切替手段による出力レベルの切り替えが行われないという構成にすることで、電源投入後に行われる遊技機での処理負担を低減できる。
特徴B7.遊技に関わる遊技情報を記憶する記憶手段(RAM604)と、
前記外部操作手段が操作された状態で前記制御手段への電力供給が開始された場合に前記記憶手段の初期化を行う初期化手段(ステップS210,S211の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴B6に記載の遊技機。
特徴B7によれば、遊技機の電源投入後に、記憶手段の初期化と信号出力検査とを並行して行うことができる。この場合、信号出力検査を行うための専用の時間を確保する必要がないため、遊技機について各種検査を行う際の所要時間を短縮することができる。
特徴B8.操作可能な外部操作手段(RAM消去スイッチ194)を備え、
前記先行保持手段は、前記外部操作手段の操作が所定の準備期間(開始期間Te)に亘って継続して行われた場合に、前記出力レベルを保持するものであることを特徴とする特徴B2乃至B7のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B8によれば、外部操作手段を準備期間の間だけ継続して操作するという容易な作業により、制御手段からの出力レベルの保持が開始されるため、信号出力検査を行うための準備作業を容易化できる。
特徴B9.前記切替手段により前記電圧レベルが切り替えられた場合に、該電圧レベルを切り替えられた後の状態にて所定の後続期間(遅れ期間Tb)だけ保持する後続保持手段(ステップS209の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B8のいずれか1つに記載の遊技機。
制御手段から出力される制御信号等のデジタル信号は、ハイ状態やロー状態に保持される期間が極めて短くなっており、例えば可視化手段が発光ダイオードの発光によりデジタル信号を可視化するものであったとしても、デジタル信号の状態移行に伴う発光ダイオードの点灯及び消灯を人が視認することは非常に困難であると考えられる。これに対して、特徴B9によれば、制御手段からの出力レベルが切り替え手段により切り替えられた後に、その切り替えられた出力レベルにて後続期間だけ保持されるため、後続期間での出力レベルがハイ状態及びロー状態のいずれになっているのかを視認しやすくなる。これにより、信号出力検査に際しての検査精度を高めることができる。
特徴B10.所定の記憶手段(RAM604)の初期化の実行を指令する初期化コマンド(リセットコマンド)を出力する手段(ステップS208の処理を実行する機能)を備え、
前記切替手段は、前記初期化コマンドが出力された場合に前記出力レベルの切り替えを行うものであることを特徴とする特徴B1乃至B9のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B10によれば、制御手段からの出力レベルを切り替えるトリガとして、初期化コマンドを利用することができる。この場合、出力レベルを切り替えるための専用のトリガを生成する必要がないため、制御手段の処理負担を低減できる。
特徴B11.遊技機に電力を供給する電源手段(電源・発射制御装置191)と、
前記電源手段による電力供給の開始から所定期間(待ち期間Ta)が経過した場合に、前記制御手段による制御を許可する許可信号(リセットコマンド)を出力する許可信号出力手段(ステップS208の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記切替手段は、前記許可信号出力手段により前記許可信号が出力された場合に前記出力レベルの切り替えを行うものであることを特徴とする特徴B1乃至B10のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B11によれば、制御手段からの出力レベルを切り替えるトリガとして、許可信号を利用することができる。この場合、出力レベルを切り替えるための専用のトリガを生成する必要がないため、制御手段の処理負担を低減できる。
ここで、遊技機については、電源が投入されてからの所定期間が、制御手段による制御が行われない無制御状態になっており、本特徴によれば、その無制御状態になっている期間を利用して信号出力検査の一部を行うことができる。つまり、無制御状態にある期間を、制御手段からの出力レベルがハイ状態及びロー状態のうち一方にある期間として利用することができる。これにより、制御手段による制御が可能な制御下状態において、信号出力検査を行っている期間を短縮することができる。このため、信号出力検査を行う場合に、遊技機が電源投入後から制御下状態になるまで待つという必要がない。
特徴B12.遊技中に行われる抽選に当選した場合に当選信号(開放信号等)を出力する制御装置(主制御装置162)と、
前記制御装置に接続され、前記当選信号が入力されることで所定の当選動作を行う遊技機器(電動役物駆動部71b、可変入球駆動部65c、報知・演出制御装置143、外部端子板213)と、
前記遊技機器に接続された当選端子(出力端子641a〜641d)と、
を備え、
前記制御装置は、前記当選端子に対して前記当選信号を出力する制御部品(MPU602)を有しており、
前記当選信号は、ハイ状態と該ハイ状態よりも電圧レベルの低いロー状態との組み合わせにより形成されたデジタル信号であり、
前記制御部品は、
前記当選信号を出力していない場合に、当該制御部品から前記当選端子への出力レベルを前記ハイ状態及び前記ロー状態のうち一方から他方に切り替える切替手段(検査用信号生成部652、上流側スイッチ部653、ステップS208の処理を実行する機能)を有していることを特徴とする遊技機。
特徴B12によれば、遊技機の出荷前などに行われる検査工程において、当選端子の電圧レベルを検査装置により可視化する信号出力検査を行うことで、当選端子の電圧レベルが切替手段によりハイ状態とロー状態とに適正に切り替えられることを確認できる。ここで、当選信号はハイ状態及びロー状態を有するデジタル信号であるため、信号出力検査を行うことで、制御部品から出力された当選信号が当選端子まで適正に到達していることを確認できる。このため、抽選を繰り返し行わせたり特別に当選状態をつくり出したりして遊技機器に当選動作を行わせなくても、信号出力検査を行うことで、制御部品と当選端子との接続状態が適正であることや、基板に対する制御部品の実装状態が適正であることを確認できる。
しかも、切替手段により当選端子への出力レベルをハイ状態とロー状態とで1回だけ切り替えることができれば、信号出力検査を実施することが可能であるため、仮に遊技中に切替手段により当選端子への出力レベルが切り替えられたとしても、その切り替えによって遊技機器が意図せずに当選動作を行うという可能性は極めて低い。このため、切替手段による当選信号への出力レベルの切り替えが不正に利用されることを抑制できる。
以上のように、遊技機の検査を好適に行うことができる。
<特徴C群>
特徴C1.遊技の進行に伴い所定の動作を実行する遊技手段(電動役物駆動部71b、可変入球駆動部65c、報知・演出制御装置143、外部端子板213)と、
前記遊技手段を制御する制御手段(主制御装置162)と、
前記制御手段による前記遊技手段の制御のために、ハイ状態と該ハイ状態よりも電圧レベルの低いロー状態とに変化する所定の制御信号(開放信号等の当選信号)について前記制御手段から前記遊技手段への出力を可能にする制御出力手段(当選信号生成部657、出力経路643a〜643d)と、
前記制御信号を含むデジタル信号(当選信号、検査用信号)について前記制御手段から前記遊技手段への出力を可能にし、前記制御出力手段とは異なる検査出力手段(検査用信号生成部652、検査用経路645a〜645d)と、
前記検査出力手段から前記制御信号が取得されることを抑制する抑制手段(下流側スイッチ部671等)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C1によれば、制御出力手段及び検査出力手段の両方により制御手段からの制御信号の出力が可能になっているため、遊技機の出荷前などに行われる検査工程において、制御手段から出力された信号を発光ダイオード等の可視化手段により可視化する信号出力検査を行う際に、検査出力手段を使用することができる。この場合、制御信号と同じデジタル信号が検査出力手段により制御手段から適正に出力されることを確認することで、デジタル信号が制御出力手段によっても制御手段から適正に出力されることを確認できる。このため、
遊技手段に所定の動作を行わせるために、所定の抽選に当選することや所定の経過することを待たなくても、信号出力検査を行うことで、制御手段からの信号の出力状態が適正であることや、遊技機における遊技手段の搭載状態が適正であることを確認できる。
ここで、検査出力手段による制御信号の出力が可能な構成では、遊技中に制御手段から制御信号が出力された場合に、その制御信号が検査出力手段から取得されることが懸念される。例えば、不審者が検査出力手段から制御信号を不正に取得し、その制御信号を使用して遊技手段に所定の動作を行わせて利益を得る、という不正行為が行われることが懸念される。これに対して、本特徴によれば、検査出力手段に対して抑制手段が設けられているため、検査出力手段を使用して制御信号が不正に取得されることを抑制できる。このため、信号出力検査に使用可能な検査出力手段が不正に利用されることに対して抑止力を発揮できる。
以上のように、遊技機の検査を好適に行うことができる。
特徴C2.前記検査出力手段は、前記制御手段から出力された信号を伝達することが可能な検査用経路(検査用経路645a〜645d)を有しており、
前記検査用経路には、前記制御手段から出力された信号を外部に出力可能な検査用コネクタ(検査用コネクタ231)が接続されており、
前記抑制手段は、前記検査用コネクタが遊技機本体(内枠13)の背面側に設けられた構造を有していることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
特徴C2によれば、検査出力手段が検査用経路を有しているため、単に検査用経路に可視化手段を接続することで、信号出力検査に用いるデジタル信号を可視化する構成を実現できる。このため、信号出力検査を行う際の準備作業を容易化できる。また、検査用コネクタを使用することで、検査用経路に可視化手段を着脱可能に接続することが容易になる。このため、可視化手段を用いて信号出力検査を行う際の作業負担を低減できる。
その一方で、検査用経路に検査用コネクタが接続されていると、その検査用コネクタに不正基板等が接続されることで、制御信号が不正に取得されることが懸念される。これに対して、本特徴によれば、検査用コネクタが遊技機本体の背面側に配置されているため、不審者が遊技を行いながら検査用コネクタに不正基板等を接続するという行為を困難なものにすることができる。これにより、検査用コネクタが不正に利用されることに対して抑止力を発揮できる。
特徴C3.前記遊技機本体の背面側に設けられた背面ユニット(裏パックユニット15)が、該遊技機本体に対して開閉可能に装着されており、
前記検査用コネクタは、前記遊技機本体の背面側において、前記背面ユニットにより覆われる位置に配置されていることを特徴とする特徴C2に記載の遊技機。
特徴C3によれば、検査用コネクタが背面ユニットにより覆われているため、背面ユニットを遊技機本体に対して開放しない限りは、検査用コネクタに不正基板等を接続することが困難になっている。
特徴C4.前記検査出力手段は、前記制御手段から出力された前記検査用信号を伝達することが可能な検査用経路(検査用経路645a〜645d)を有していることを特徴とする特徴C1乃至C3のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C4によれば、検査出力手段が検査用経路を有しているため、単に検査用経路に可視化手段を接続することで、検査用信号を可視化する構成を実現できる。このため、信号出力検査を行う際の準備作業を容易化できる。
特徴C5.前記抑制手段は、前記制御信号が前記検査用経路を伝わることを規制する伝達規制手段(下流側スイッチ部671、遅延回路675)を有していることを特徴とする特徴C4に記載の遊技機。
特徴C5によれば、制御信号が検査用経路から出力されることが規制されるため、仮に検査用経路に不正基板等が接続されたとしても、検査用経路から制御信号が不正に取得されることを抑制できる。
特徴C6.前記抑制手段は、前記検査用経路を遮断することが可能な遮断手段(下流側スイッチ部671)を有していることを特徴とする特徴C5に記載の遊技機。
検査出力手段が検査用経路を有している構成では、この検査用経路に不正基板等が接続されることで制御信号が不正に取得されることが懸念される。これに対して、特徴C6によれば、遮断手段により検査用経路が遮断されるため、検査用経路における制御信号の伝達を規制できる。このため、仮に検査用経路に不正基板等が接続されたとしても、検査用経路から制御信号が不正に取得されることを抑制できる。また、検査用経路が遮断された状態では、不正基板等から検査用経路を通じて制御手段に不正信号が入力されることを抑制できるため、制御手段を不正に動作させて利益を得るという不正に対して抑止力を発揮できる。
特徴C7.前記遮断手段は、前記制御手段に内蔵されていることを特徴とする特徴C6に記載の遊技機。
特徴C7によれば、遮断手段が制御手段の外装により保護されているため、遮断手段による検査用経路の遮断状態が不審者により不正に解除されることを抑制できる。このため、遮断手段による不正抑止効果を好適に保持できる。
特徴C8.遊技領域(遊技領域PE)を流下する遊技球を受け入れる受入状態と、該遊技球を受け入れない非受入状態とに移行可能であり、前記遊技手段としての可変入球手段(可変入球装置65)と、
遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるか否かの特別遊技抽選に当選した場合に、前記制御出力手段により前記制御手段から前記制御信号が出力されることで、前記可変入球手段に前記所定の動作として前記非受入状態から前記受入状態への移行動作を行わせる手段(ステップS704の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴C1乃至C7のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C8によれば、制御手段から出力された制御信号が可変入球手段に入力された場合、その可変入球手段が受入状態に移行することで遊技者に利益が付与されやすくなる。ここで、不正基板等を用いて検査出力手段から制御信号が不正に取得された場合、その不正基板等から可変入球手段に不正に制御信号が入力されると、特別遊技抽選に当選していないにもかかわらず可変入球手段が受入状態に移行し、不審者に対して利益が付与されるという事態が発生してしまう。
これに対して、本特徴においては、検査出力手段に対して抑制手段が設けられているため、可変入球手段に入力されるはずの制御信号が検査出力手段から不正に取得されることを抑制できる。このため、特別遊技抽選に当選していない状態で可変入球手段を不正に受入状態に移行させるという不正行為に対して抑止力を発揮できる。
特徴C9.遊技領域(遊技領域PE)を流下する遊技球を受け入れる受入状態と、該遊技球を受け入れない非受入状態とに移行可能であり、前記遊技手段としての作動入球手段(下側作動入球部63)と、
前記作動入球手段を前記受入状態に移行させるか否かのサポート抽選に当選した場合に、前記制御出力手段により前記制御手段から前記制御信号が出力されることで、前記作動入球手段に前記所定の動作として前記非受入状態から前記受入状態への移行動作を行わせる手段(ステップS908の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴C1乃至C7のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C9によれば、制御手段から出力された制御信号が作動入球手段に入力された場合、その作動入球手段が受入状態に移行することで遊技者に利益が付与されることになる。ここで、不正基板等を用いて検査出力手段から制御信号が不正に取得された場合、その不正基板等から作動入球手段に不正に制御信号が入力されると、サポート抽選に当選していないにもかかわらず作動入球手段が受入状態に移行し、不審者に対して利益が付与されるという事態が発生してしまう。
これに対して、本特徴においては、検査出力手段に対して抑制手段が設けられているため、作動入球手段に入力されるはずの制御信号が検査出力手段から不正に取得されることを抑制できる。このため、サポート抽選に当選していない状態で作動入球手段を不正に受入状態に移行させるという不正行為に対して抑止力を発揮できる。
特徴C10.遊技中に行われる抽選に当選した場合に当選信号(開放信号等)を出力する制御装置(主制御装置162)と、
前記制御装置に接続され、前記当選信号が入力されることで所定の当選動作を行う遊技機器(電動役物駆動部71b、可変入球駆動部65c、報知・演出制御装置143、外部端子板213)と、
前記遊技機器に接続された当選端子(出力端子641a〜641d)と、
を備え、
前記制御装置は、前記当選端子に対して前記当選信号を出力する制御部品(MPU602)を有しており、
前記当選端子には、前記遊技機器に加えて、前記当選信号を伝達することが可能な検査用経路(検査用経路645a〜645d)が接続されており、
前記検査用経路から前記当選信号が取得されることを抑制する抑制構造(下流側スイッチ部671等)が設けられていることを特徴とする遊技機。
特徴C10によれば、当選端子に検査用経路が接続されているため、遊技機の出荷前などに行われる検査工程において、検査用経路に出力された当選信号等の信号を検査装置により可視化する信号出力検査を行うことができる。この信号出力検査を行うことで、制御部品から出力された当選信号が当選端子まで適正に到達していることを確認できる。このため、遊技機器に当選動作を行わせるために抽選を繰り返し行わせたり特別に当選状態をつくり出したりしなくても、信号出力検査を行うことで、制御部品と当選端子との接続状態が適正であることや、基板に対する制御部品の実装状態が適正であることを確認できる。
ここで、検査用経路が当選端子に接続された構成では、遊技中に抽選に当選して当選信号が遊技機器に対して出力された場合、その当選信号は検査用経路にも出力されることになる。この場合、不審者が検査用経路から当選信号を不正に取得し、その当選信号を使用して遊技機器に当選動作を行わせて利益を得る、という不正行為が行われることが懸念される。これに対して、本特徴によれば、検査用経路に対して抑制構造が設けられているため、検査用経路から当選信号が不正に取得されることを抑制できる。このため、信号出力検査を行うための検査用経路が不正に利用されることに対して抑止力を発揮できる。
以上のように、遊技機の検査を好適に行うことができる。
<特徴D群>
特徴D1.遊技の進行に伴い所定の動作を実行する遊技手段(電動役物駆動部71b、可変入球駆動部65c、報知・演出制御装置143、外部端子板213)と、
前記遊技手段を制御する制御手段(主制御装置162)と、
前記制御手段による前記遊技手段の制御のために、ハイ状態と該ハイ状態よりも電圧レベルの低いロー状態とに変化する所定の制御信号(開放信号等の当選信号)について前記制御手段から前記遊技手段への出力を可能にする制御出力手段(当選信号生成部657、出力経路643a〜643d)と、
前記制御信号を含むデジタル信号(開放信号等の当選信号、検査用信号)を前記遊技手段から取り出すことが可能な信号取出手段(検査用経路645a〜645d)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴D1によれば、遊技手段に入力されるデジタル信号をその遊技手段から取り出すことが可能になっているため、遊技機の出荷前などに行われる検査工程において、取り出した信号を発光ダイオード等の可視化手段により可視化する信号出力検査を行うことができる。ここで、制御信号もデジタル信号であるため、信号出力検査を行うことで、制御手段から出力された制御信号が遊技手段に適正に入力されることを確認できる。このため、遊技手段に所定の動作を行わせるために、所定の抽選に当選することや所定の期間が経過することを待たなくても、信号出力検査を行うことで、制御手段からの信号の出力状態が適正であることや、遊技機における遊技手段の搭載状態が適正であることを確認できる。
以上のように、遊技機の検査を好適に行うことができる。
特徴D2.前記信号取出手段は、前記遊技手段から取り出した前記デジタル信号を伝達することが可能な取出経路(検査用経路645a〜645d)を有していることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
特徴D2によれば、信号取出手段が取出経路を有しているため、単に取出経路に可視化手段を接続することで、遊技手段に入力されるデジタル信号を可視化する構成を実現できる。このため、信号出力検査を行う際の準備作業を容易化できる。
特徴D3.前記取出経路には、前記遊技手段から取り出した前記デジタル信号を外部に出力可能な取出コネクタ(検査用コネクタ231)に接続されていることを特徴とする特徴D2に記載の遊技機。
特徴D3によれば、取出コネクタを使用することで、取出経路に可視化手段を着脱可能に接続することが容易になる。このため、可視化手段を用いて信号出力検査を行う際の作業負担を低減できる。
なお、取出コネクタは制御手段に対して取り付けられていることが好ましい。この場合、信号出力検査を行うために可視化手段が取出経路に接続された状態では、可視化手段が遊技手段に対して直接的に接続されるのではなく、取出経路が制御手段を経由するように取り廻されていることで一見すると可視化手段が制御手段に対して接続されたような状態になる。このため、取出経路に対して、不正対策のための回路や電気的な安全性を確保するための回路などを設置する場合に、これら回路を新規の基板に搭載するのではなく、制御手段の基板に搭載することができる。
特徴D4.前記取出経路には、当該取出経路の上流側と下流側とを絶縁した状態で信号を伝達する絶縁伝達手段(絶縁伝達部646)が設けられていることを特徴とする特徴D2又はD3に記載の遊技機。
信号出力検査を行う場合にだけ可視化手段が取出経路に接続される構成では、検査終了後に可視化手段が取出経路から取り外されると、取出経路の下流側端部においては接点が露出することになる。この場合、取出経路の下流側端部が有電圧接点を有していると、その有電圧接点が露出することで電気的な安全性が低下することが懸念される。これに対して、特徴D4によれば、絶縁伝達手段が設けられていることで、取出経路の下流側端部が無電圧接点を有することになるため、仮にその無電圧接点が露出していても、電気的な安全性が低下することを抑制できる。
なお、絶縁伝達手段は制御手段に対して取り付けられていることが好ましい。この場合、絶縁伝達手段を搭載するための専用基板を設置する必要がないため、内部空間が狭小空間になっている遊技機において、絶縁伝達手段を好適に設置することができる。また、制御手段と遊技手段とは、制御信号を伝達するための経路により接続されているため、新たに取出経路により制御手段と遊技手段とが接続される構成であっても、そのための電気配線を敷設する際の作業負担が過剰に大きくなることを抑制できる。
特徴D5.前記取出経路には、前記制御信号が当該取出経路を伝わることを規制する伝達規制手段(下流側スイッチ部671、遅延回路675)が設けられていることを特徴とする特徴D2乃至D4のいずれか1つに記載の遊技機。
取出経路が遊技手段に接続された構成では、制御信号が遊技手段に入力される場合に、その制御信号は取出経路にも出力されることになる。この場合、不審者が取出経路から制御信号を不正に取得し、その制御信号を使用して遊技手段に所定の動作を行わせて利益を得る、という不正行為が行われることが懸念される。これに対して、特徴D5によれば、制御信号が取出経路から出力されることが規制されるため、仮に取出経路に不正基板等が接続されたとしても、取出経路から制御信号が不正に取得されることを抑制できる。このため、信号出力検査を行うための取出経路が不正に利用されることに対して抑止力を発揮できる。
特徴D6.遊技中に行われる抽選に当選した場合に当選信号(開放信号等)を出力する制御装置(主制御装置162)と、
前記制御装置に接続され、前記当選信号が入力されることで所定の当選動作を行う遊技機器(電動役物駆動部71b、可変入球駆動部65c、報知・演出制御装置143、外部端子板213)と、
を備え、
前記制御装置は、前記遊技機器に対して前記当選信号を出力する制御部品(MPU602)を有しており、
前記当選信号は、ハイ状態と該ハイ状態よりも電圧レベルの低いロー状態との組み合わせにより形成されたデジタル信号であり、
前記制御部品は、前記当選信号とは異なるデジタル信号として検査用信号を前記遊技機器に対して出力することが可能であり、
前記遊技機器は、前記制御部品に接続され、該制御部品から出力された前記当選信号が入力される入力端子(入力端子63b等)を有しており、
前記入力端子には、前記制御部品に加えて、前記検査用信号が接続されていることを特徴とする遊技機。
特徴D6によれば、遊技機器の入力端子に検査用経路が接続されているため、遊技機の出荷前などに行われる検査工程において、遊技機器の入力端子に入力される検査用信号を検査装置により可視化する信号出力検査を行うことができる。ここで、当選信号及び検査用信号はいずれも制御部品から遊技機器の入力端子に対して出力される信号であるため、信号出力検査を行うことで、検査用信号と同じくデジタル信号である当選信号が遊技機器の入力端子まで適正に到達することを確認できる。このため、遊技機器に当選動作を行わせるために抽選を繰り返し行わせたり特別に当選状態をつくり出したりしなくても、信号出力検査を行うことで、制御部品と遊技機器との接続状態が適正であることを確実に確認できる。
しかも、検査用信号が当選信号と異なる信号であるため、仮に遊技中に検査用信号が遊技機器に入力されたとしても、その検査用信号によって遊技機器が当選動作を行うということが生じない。このため、例えば不審者が制御部品から検査用信号を不正に出力させたとしても、遊技機器の当選動作が実行されてその不審者に利益が付与されるということを抑制できる。つまり、検査用信号が不正に利用されるということを抑制できる。
以上のように、遊技機の検査を好適に行うことができる。
(特徴E群)
特徴E1.遊技機に電力を供給する電源手段(電源・発射制御装置191)と、
遊技の進行に伴い所定の動作を実行する遊技手段(電動役物駆動部71b、可変入球駆動部65c、報知・演出制御装置143、外部端子板213)と、
前記遊技手段を制御する制御手段(MPU602、主制御装置162)と、
前記電源手段による電力供給の開始から所定期間(待ち期間Ta)が経過した場合に、前記制御手段による制御を許可する許可信号(リセットコマンド)を出力する許可信号出力手段(ステップS208の処理を実行する機能)と、
前記許可信号出力手段により前記許可信号が出力されないことで無制御状態になっている前記所定期間において、前記制御手段から前記遊技手段への出力レベルを、ハイ状態と該ハイ状態よりも電圧レベルの低いロー状態とのうち一方に保持し、前記許可信号出力手段により前記許可信号が出力されることで前記制御手段の制御下にある制御下状態において、前記出力レベルを前記ハイ状態及び前記ロー状態のうち前記所定期間とは異なる方に保持するレベル保持手段(検査用信号生成部652)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴E1によれば、遊技機の出荷前などに行われる検査工程において、制御手段からの出力レベルを発光ダイオード等の可視化手段により可視化する信号出力検査を行うことで、制御手段からの出力レベルがハイ状態及びロー状態の両方に適正に設定されることを確認できる。つまり、デジタル信号としての制御信号について、ハイ状態及びロー状態の両方が制御手段から適正に出力されることを確認できる。このため、遊技手段に所定の動作を行わせるために、所定の抽選に当選することや所定の経過することを待たなくても、信号出力検査を行うことで、制御手段からの信号の出力状態が適正であることや、遊技機における遊技手段の搭載状態が適正であることを確認できる。
しかも、電源投入後に遊技機が無制御状態にある所定期間を利用して、制御手段からの出力レベルがハイ状態及びロー状態のうち一方に保持されるため、制御手段による制御が可能な制御下状態において信号出力検査を行っている期間を短縮することができる。このため、信号出力検査を行う場合に、遊技機が電源投入後から制御下状態になるまで待つという必要がない。また、この場合、電源投入後に遊技機において実施される一連の処理の流れに沿って信号出力検査を行うことになるため、信号出力検査についての作業効率を高めることができる。
以上のように、遊技機の検査を好適に行うことができる。
特徴E2.前記レベル保持手段は、前記無制御状態において前記出力レベルを前記ハイ状態に保持し、前記制御下状態において前記出力レベルを前記ロー状態に保持するものであることを特徴とする特徴E1に記載の遊技機。
異常発生等により制御手段が正常に動作しない場合には、遊技機の電源が投入された後に制御手段からの出力レベルがロー状態にて保持されると考えられる。このため、無制御状態において制御手段からの出力レベルがロー状態に保持される構成では、制御手段が正常に動作しないものであることを発見しにくくなることが懸念される。
これに対して、特徴E2によれば、無制御状態において制御手段からの出力レベルがハイ状態に保持されるため、制御手段が正常に動作しないものであることを発見しやすくなる。このため、信号出力検査において制御手段からの出力レベルを確認する際の検査精度を高めることができる。
特徴E3.遊技に関わる遊技情報を記憶する記憶手段(RAM604)と、
前記許可信号出力手段により前記許可信号が出力された場合に、前記記憶手段の初期化を行う初期化手段(ステップS210,S211の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴E1又はE2に記載の遊技機。
特徴E3によれば、許可信号の出力をトリガとして、記憶手段の初期化及び制御手段からの出力レベルの切り替えの両方を行うことができる。この場合、制御手段からの出力レベルを切り替えるための専用信号を生成する必要がないため、信号出力検査を行う際の遊技機の処理負担を低減できる。
特徴E4.前記所定期間は、1秒〜3秒の範囲内の期間であることを特徴とする特徴E1乃至E3のいずれか1つに記載の遊技機。
電源投入に合わせて信号出力検査を行っている場合には、遊技機が無制御状態にある所定期間において、制御手段からの出力レベルがハイ状態及びロー状態のうち一方にあることを可視化手段を用いて視認する必要がある。例えば、可視化手段として発光ダイオードを用いた場合、所定期間が短いと発光ダイオードの点灯の有無を人の目で視認することが困難になることが懸念される。その一方で、所定期間が長いと遊技機が電源投入後に遊技可能な状態になるまでに過剰に時間がかかることになる。
これに対して、特徴E4によれば、所定期間が1秒〜3秒の範囲内で設定されているため、制御手段からの出力レベルを視認できる程度に出力レベルの保持期間を確保すること、及び電源投入後に遊技機が遊技可能な状態に迅速に移行することを両立することができる。
(特徴F群)
特徴F1.遊技の進行に伴い所定の動作を実行する遊技手段(電動役物駆動部71b、可変入球駆動部65c、報知・演出制御装置143、外部端子板213)と、
前記遊技手段を制御する制御手段(主制御装置162)と、
前記制御手段による前記遊技手段の制御のために、ハイ状態と該ハイ状態よりも電圧レベルの低いロー状態とに変化する所定の制御信号(開放信号等の当選信号)について前記制御手段から前記遊技手段への出力を可能にする制御出力手段(当選信号生成部657、出力経路643a〜643d)と、
前記制御信号が前記制御出力手段から適正に出力されることを検査するために、前記ハイ状態と前記ロー状態とに変化し且つ前記制御信号とは異なる検査用信号について前記制御手段から前記遊技手段に向けた出力を可能にする検査出力手段(検査用信号生成部652、検査用経路645a〜645d)と、
を備えた遊技機に適用され、
前記制御手段から前記制御信号が出力可能であることを検査する遊技機の検査システムであって、
前記検査出力手段により前記制御手段から出力された前記検査用信号を可視化することが可能な可視化手段(発光部K4)を備えていることを特徴とする遊技機の検査システム。
特徴F1によれば、制御手段が検査用信号を出力可能になっているため、遊技機の出荷前などに行われる検査工程において、検査用信号を発光ダイオード等の可視化手段により可視化する信号出力検査を行うことができる。ここで、制御信号及び検査用信号はいずれも制御手段から遊技手段に対して出力される信号であるため、信号出力検査を行うことで、検査用信号と同じくデジタル信号である制御信号が制御手段から適正に出力されることを確認できる。このため、遊技手段に所定の動作を行わせるために、所定の抽選に当選することや所定の期間が経過することを待たなくても、信号出力検査を行うことで、制御手段からの信号の出力状態が適正であることや、遊技機における遊技手段の搭載状態が適正であることを確認できる。
しかも、検査用信号が制御信号と異なる信号であるため、仮に遊技中に検査用信号が制御手段から出力されたとしても、その検査用信号によって遊技手段が所定の動作を行うことがない。このため、例えば不審者が制御手段から検査用信号を不正に出力させたとしても、遊技手段が所定の動作を実行してその不審者に利益が付与されるということを抑制できる。つまり、検査用信号が不正に利用されるということを抑制できる。
以上のように、遊技機の検査を好適に行うことができる。
特徴F2.前記検査出力手段は、前記制御手段から出力された前記検査用信号を外部に出力可能な検査用コネクタ(検査用コネクタ231)を有しており、
前記可視化手段は、前記検査用コネクタに対して着脱可能に接続されていることを特徴とする特徴F1に記載の遊技機の検査システム。
特徴F2によれば、検査用コネクタとして汎用性の高いコネクタ部材を使用することが可能であるため、複数種類の可視化手段を検査出力手段に対して接続することができる。このため、信号出力検査のための専用の可視化手段ではなく、他の検査にも使用できる汎用性の高い可視化手段を検査出力手段に対して接続することが可能になる。この場合、遊技機に関する多数の検査項目について複数の可視化手段を使い分ける必要がないため、検査に際しての作業負担を低減できる。
特徴F3.前記検査出力手段は、前記制御手段から出力された前記検査用信号を伝達することが可能な検査用経路(検査用経路645a〜645d)を有しており、
前記検査用経路には、前記制御手段側と前記検査用コネクタ側とを絶縁した状態で信号を伝達する絶縁伝達手段(絶縁伝達部646)が設けられていることを特徴とする特徴F2に記載の遊技機の検査システム。
特徴F3によれば、絶縁伝達手段により検査用コネクタが制御手段に対して絶縁されることで、検査用コネクタの内部端子が無電圧接点になるため、可視化手段には、制御手段を駆動させる電力とは別で電力を供給する必要が生じる。このため、例えば制御手段から検査用コネクタを介して可視化手段に電圧が印加される構成とは異なり、可視化手段の定格電圧が制御手段の駆動電圧に適合せずに可視化手段が正常に動作しないということを回避できる。つまり、可視化手段を適正に動作させることができる。
特徴F4.前記可視化手段を含んで構成された検査手段(検査装置K)を備え、
前記検査手段は、前記可視化手段に電力を供給する電源手段(電源部K3)を有していることを特徴とする特徴F3に記載の遊技機の検査システム。
特徴F4によれば、可視化手段への動作電力の供給が検査手段において行われるため、可視化手段の動作電圧を遊技機の動作電圧に合わせる必要がない。このため、信号出力検査を行う場合に、汎用性の高い検査手段を使用することができる。この場合、専用の検査手段を使用する必要がないため、信号出力検査を行う際のコスト負担を低減できる。
特徴F5.前記遊技手段が複数設けられており、これら遊技手段のそれぞれに対して前記可視化手段が個別に設けられていることを特徴とする特徴F1乃至F4のいずれか1つに記載の遊技機の検査システム。
特徴F5によれば、複数の遊技手段と複数の可視化手段とが1対1で設けられているため、各可視化手段による可視化の結果を視認することで、複数の遊技手段についての信号出力検査をまとめて行うことができる。このため、例えば複数の遊技手段について1つずつ順番に信号出力検査を行う場合に比べて、信号出力検査に要する時間を短縮することができる。
特徴F6.複数の前記遊技手段がまとめて接続された第1検査用コネクタ(検査用コネクタ231)と、
複数の前記可視化手段がまとめて接続された第2検査用コネクタ(付属コネクタK2)と、
を備え、
前記第1検査用コネクタと前記第2検査用コネクタとが接続されていることで、各遊技手段と各可視化手段とが1対1で接続されていることを特徴とする特徴F5に記載の遊技機の検査システム。
特徴F6によれば、第1検査用コネクタと第2検査用コネクタとを接続するという容易な作業により、複数の遊技手段と複数の可視化手段とを個別に接続することができる。このため、例えば遊技手段と可視化手段との接続を1組ずつ順番に行う場合に比べて、信号出力検査の準備作業に要する時間を短縮することができる。
特徴F7.遊技中に行われる抽選に当選した場合に当選信号(開放信号等)を出力する制御装置(主制御装置162)と、
前記制御装置に接続され、前記当選信号が入力されることで所定の当選動作を行う遊技機器(電動役物駆動部71b、可変入球駆動部65c、報知・演出制御装置143、外部端子板213)と、
前記遊技機器に接続された当選端子(出力端子641a〜641d)と、
を備え、
前記制御装置は、前記当選端子に対して前記当選信号を出力する制御部品(MPU602)を有しており、
前記当選信号は、ハイ状態と該ハイ状態よりも電圧レベルの低いロー状態との組み合わせにより形成されたデジタル信号である遊技機に適用され、
前記制御部品から前記当選端子に対して前記当選信号が出力可能であることを確認する遊技機の検査システムであって、
前記制御部品は、前記当選信号とは異なるデジタル信号として検査用信号を前記当選端子に対して出力することが可能であり、
前記当選端子には、当該当選端子に入力された前記検査用信号を可視化することが可能な可視化手段(発光部K4)が接続されていることを特徴とする遊技機の検査システム。
特徴F7によれば、当選端子に可視化手段が接続されているため、遊技機の出荷前などに行われる検査工程において、可視化手段に出力された検査用信号をその可視化手段により可視化する信号出力検査を行うことができる。ここで、当選信号及び検査用信号はいずれも制御部品から当選端子に対して出力される信号であるため、信号出力検査を行うことで、検査用信号と同じくデジタル信号である当選信号が当選端子まで適正に到達することを確認できる。このため、遊技機器に当選動作を行わせるために抽選を繰り返し行わせたり特別に当選状態をつくり出したりしなくても、信号出力検査を行うことで、制御部品と当選端子との接続状態が適正であることや、基板に対する制御部品の実装状態が適正であることを確認できる。
しかも、検査用信号が当選信号と異なる信号であるため、仮に遊技中に検査用信号が当選端子(遊技機器)に対して出力されたとしても、その検査用信号によって遊技機器が当選動作を行うということが生じない。このため、例えば不審者が制御部品から検査用信号を不正に出力させたとしても、遊技機器の当選動作が実行されてその不審者に利益が付与されるということを抑制できる。つまり、検査用信号が不正に利用されるということを抑制できる。
以上のように、遊技機の検査を好適に行うことができる。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル41)と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)と、その発射された遊技球を所定の遊技領域(遊技領域PE)に導く球通路(誘導レール100)と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部(一般入賞口61等)を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにした遊技機。
球使用ベルト式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにし、さらに、球受皿を設けてその球受皿から遊技球を取り込む投入処理を行う投入装置と、前記球受皿に遊技球の払出を行う払出装置とを備え、投入装置により遊技球が投入されることにより前記始動用操作手段の操作が有効となるように構成した遊技機。
10…パチンコ機、65c…遊技手段としての可変入球駆動部、71b…遊技手段としての電動役物駆動部、143…遊技手段としての報知・演出制御装置、162…制御手段としての主制御装置、213…遊技手段としての外部端子板、231…検査用コネクタ、602…制御手段としてのMPU、604…記憶手段としてのRAM、643a〜643d…制御出力手段を構成する出力経路、645a〜645d…検査出力手段を構成する検査用経路、646…絶縁伝達手段としての絶縁伝達部、652…検査出力手段を構成する生成手段としての検査用信号生成部、653…遮断手段としての上流側スイッチ部、657…制御出力手段を構成する当選信号生成部、661…上流側素子としての発光素子、662…下流側素子としての受光素子。

Claims (2)

  1. 遊技の進行に伴う所定の動作を実行する遊技手段と、
    前記遊技手段を制御する制御手段と、
    遊技の進行に伴う前記所定の動作を前記遊技手段に実行させるために、ハイ状態と該ハイ状態よりも電圧レベルの低いロー状態とに変化する所定の制御信号について前記制御手段から前記遊技手段への出力を可能にする制御出力手段と、
    遊技の進行に伴う前記所定の動作を前記遊技手段に実行させる状況ではない所定の場合に、前記制御手段から前記遊技手段への出力レベルを前記ハイ状態及び前記ロー状態のうち一方の状態から他方の状態に切り替える切替手段と、
    を備えていることを特徴とする遊技機。
  2. 遊技の進行に伴う所定の動作を実行する遊技手段と、
    前記遊技手段を制御する制御手段と、
    遊技の進行に伴う前記所定の動作を前記遊技手段に実行させるために、所定の制御信号について前記制御手段から前記遊技手段への出力を可能にする制御出力手段と、
    遊技の進行に伴う前記所定の動作を前記遊技手段に実行させる状況ではない所定の場合に、前記制御手段から前記遊技手段への出力レベルを、前記遊技手段を動作させることに対応したレベルに切り替える切替手段と、
    を備えていることを特徴とする遊技機。
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