JP2020171278A - 蕎麦製品 - Google Patents

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Tatsuro Maeda
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Abstract

【課題】打ち立ての蕎麦の有する濃厚な甘い香りを長期間維持することができ、簡便に高い香りの蕎麦を楽しむことができる蕎麦製品を提供すること。【解決手段】抽出温度80℃及び抽出時間30分間の条件で固相マイクロ抽出法により抽出される揮発成分の総量中に、エチルベンゼン、トルエン、o−メチルトルエン及びm−メチルトルエンを合計で10〜45%含有する蕎麦製品。本発明の蕎麦製品は、蕎麦の実の末粉を20〜45質量%含有する原料粉を用いることによって製造することができ、1日以上保管した後に喫食される場合に適している。【選択図】なし

Description

本発明は、打ち立てのような濃厚な甘い香りを有する蕎麦製品に関する。
蕎麦は、蕎麦の実を粉砕した蕎麦粉を原料とする麺類の1種であり、蕎麦の実特有の香りと、歯ごたえやのど越しのある食感を楽しむ食品である。蕎麦は、蕎麦粉、つなぎ(小麦粉等)及び水を練り合わせた蕎麦用生地を、麺線状に成形して製造される。蕎麦専門店では、打ち立ての蕎麦を食することができ、非常に香り高い蕎麦の風味を楽しむことができるが、多くの飲食店では、自前で蕎麦を打つことは稀であり、工場で大量製造されて保存処理された蕎麦製品がストックされ、これを調理して客に提供している。家庭でも蕎麦を打つことは可能ではあるが、ほとんどの家庭では、乾燥蕎麦や生蕎麦等の蕎麦製品を購入し、家庭で茹で調理して喫食している。また近年は、調理済みの蕎麦製品も販売されており、これを購入してそのまま又は再加熱することで、簡便に蕎麦を楽しむことができるようになっている。
小麦粉を主原料とするうどんとは異なり、蕎麦粉を主原料とする蕎麦は独特の香りが好まれる食品である。蕎麦の香りは、蕎麦を打った直後に非常に高く、打ってから時間が経過してからでも感じ取ることはできるが、特に打ち立ての蕎麦が有する濃厚な甘い香りは、時間の経過とともに失われてしまう。そのため、打ち立ての蕎麦の高い香りを保つ手法が種々検討されている。
特許文献1には、蕎麦粉と蕎麦水飴を焙煎することでアルキルピラジン量を高め、蕎麦本来の風味に加えて、新たな風味が加わった蕎麦を原料とする飲食品が記載されている。しかし、この飲食品は、蕎麦本来の風味とは異なった風味の食品であった。
特許文献2には、微粉蕎麦粉と5〜10重量%の甘皮粉を含む蕎麦が記載されている。特許文献3には、蕎麦の胚乳粉80〜25重量%、α化蕎麦粉10〜40重量%及び甘皮粉10〜35%を混合した蕎麦粉が記載されている。特許文献4には、甘皮粉が主体の生地麺を、更科粉が主体の生地麺で挟んで圧延し、蕎麦を製造することが記載されている。これらの技術は一定の効果を得ることができるものであるが、より効果の高い、打ち立ての蕎麦の香りを保つ手法が切望されている。
特開2007−135415号公報 特開2006−304623号公報 特開平10−165123号公報 特開平9−47245号公報
したがって、本発明の課題は、打ち立ての蕎麦の有する濃厚な甘い香りを長期間維持することができ、簡便に香りの高い蕎麦を楽しむことができる蕎麦製品を提供することにある。
本発明者らは、蕎麦の経時的な香気成分の変化を分析し、同時に官能的な検査も行って、時間経過に伴う蕎麦の香りの遷移を詳細に検討した。その結果、打ち立ての蕎麦に特有な香気成分を特定し、この香気成分を高めることで、長期間の保存後であっても、打ち立ての蕎麦のような濃厚な甘い香りを有する蕎麦製品を製造できることを見出し、本発明を完成した。
本発明は、抽出温度80℃及び抽出時間30分間の条件で固相マイクロ抽出法により抽出される揮発成分の総量中に、エチルベンゼン、トルエン、o−メチルトルエン及びm−メチルトルエンを合計で10〜45%含有する蕎麦製品である。
また本発明は、抽出温度80℃及び抽出時間30分間の条件で固相マイクロ抽出法により抽出される揮発成分の総量中に、エチルベンゼン、トルエン、o−メチルトルエン及びm−メチルトルエンを合計で10〜45%含有する蕎麦製品の製造方法であって、
蕎麦の実の末粉を20〜45質量%含有する原料粉を用いて蕎麦麺を製造する製麺工程と、該蕎麦麺を1日以上保管する保管工程とを有する、蕎麦製品の製造方法である。
また本発明は、蕎麦製品の品質評価方法であって、
評価対象の蕎麦製品の揮発成分の総量中における、エチルベンゼン、トルエン、o−メチルトルエン及びm−メチルトルエンの合計比率を測定する工程と、
前記工程で得られた測定値に基づいて、評価対象の蕎麦製品の香りの強弱を判定する工程とを有する、蕎麦製品の品質評価方法である。
本発明によれば、打ち立ての蕎麦の有する濃厚な甘い香りを長期間維持することができ、簡便に香りの高い蕎麦を楽しむことができる蕎麦製品を提供することができる。
本発明の蕎麦製品は、抽出温度80℃及び抽出時間30分間の条件で固相マイクロ抽出法(以下、SPME法ともいう)により抽出される揮発成分の総量中に、エチルベンゼン、トルエン、o−メチルトルエン及びm−メチルトルエン(以下、これらの4成分を合わせて「本発明に係る特定香気成分」ともいう)を合計で10〜45%含むことを特徴とする。
本発明において蕎麦製品とは、蕎麦粉を主原料として製造された麺類(即ち蕎麦麺)であって、製造後直ちに喫食するのではなく、冷蔵温度〜冷凍温度で1日以上保管(輸送を含む)した後に喫食されるものをいう。蕎麦麺の形態は特に限定されず、蕎麦を打った後そのままの状態の生麺、蕎麦を打った後加熱調理した調理済み麺、蕎麦を打った後乾燥させた乾麺のいずれであってもよいが、本発明は、冷蔵保管される生麺若しくは調理済み麺又は冷凍保管される調理済み麺に好適である。また、包装の有無は問わないが、保存性や衛生面及び香りの維持の観点からは、包装されていることが好ましい。
本発明の蕎麦製品としては、典型的には、蕎麦麺の製造後、茹で又は蒸し調理され、必要に応じて容器や包装袋等の包装材に収容された状態で、12℃〜−30℃程度の温度帯で1日以上保管された後、喫食される蕎麦が例示できる。本発明の蕎麦製品は、打ち立ての蕎麦の有する濃厚な甘い香りを長期間維持することができるため、蕎麦を打った直後に喫食するのではなく、このように輸送を含めた保管の期間を経た後に喫食される場合に特に好適である。
本発明においては、蕎麦製品から抽出温度80℃及び抽出時間30分間の条件で固相マイクロ抽出法により抽出される成分を揮発成分といい、本発明の蕎麦製品は、揮発成分を前記条件で固相マイクロ抽出法により抽出し分析したときに、揮発成分の総量中に、本発明に係る特定香気成分を合計で10〜45%含有する。蕎麦製品中の揮発成分の総量中に占める本発明に係る特定香気成分の合計比率を分析するための、この固相マイクロ抽出法による揮発成分の抽出は、喫食前72時間以内に行うものとする。これは以下の理由からである。
本発明でいう揮発成分に限らず揮発成分一般は、沸点以下の温度環境にあっても徐々に揮発する。本発明の蕎麦製品においても、本発明に係る特定香気成分は、蕎麦製品を保管している間に、たとえ保管温度が冷蔵温度〜冷凍温度であったとしても、わずかながら徐々に揮発してしまう。しかし、少なくとも喫食前72時間の時点で、固相マイクロ抽出法により抽出された揮発成分の総量中に、本発明に係る特定香気成分を合計で10〜45%含有していれば、打ち立ての蕎麦の有する濃厚な甘い香りを喫食時に十分感じ取ることができる。
本発明における固相マイクロ抽出法による揮発成分の抽出方法及び分析方法について、以下に説明する。
前述した通り、本発明でいう揮発成分に限らず揮発成分一般は、沸点以下の温度環境にあっても徐々に揮発する。密閉空間においては、揮発する量と、逆に凝結する量とが平衡化して、揮発成分が該密閉空間の気相中に一定濃度で分散する。本発明においては、密閉容器に蕎麦製品を封入し、80℃に加熱して揮発成分の揮発と凝結とを平衡化させ、この平衡化した状態下で(即ち、80℃を保ったまま)、気相に含まれる揮発成分を固相マイクロ抽出法により30分間かけて抽出する。本発明における固相マイクロ抽出法による揮発成分の抽出は、より具体的には下記の<(1)揮発成分の抽出方法>により行うことができる。
<(1)揮発成分の抽出方法>
蕎麦製品の乾燥質量100mg相当量を20mLの容器(例えば高さ75.5mm×径22.5mmのバイアル)に入れて密封し、80℃のブロックヒーターで30分間加熱して、蕎麦製品からの揮発成分の揮発と凝結とを平衡化させる。次いで、80℃の温度を保ったまま、バイアルにSPMEファイバーを挿入し30分間静置して、容器内の気相中の揮発成分をSPMEファイバーに吸着させ抽出する。
<(1)揮発成分の抽出方法>で分析サンプルとして使用する蕎麦製品は、水分を含んでいても構わないが、より正確な分析のため、乾燥状態であることが好ましい。例えば、蕎麦製品が生麺や調理済み麺のように水分を含んでいる場合は、凍結乾燥によって水分を除去してから分析サンプルとして使用することが好ましい。また、分析サンプルとして使用する蕎麦製品の形状は、小片状、粒子状、粉末状等、いずれの形状でもよく、特に制限されない。
また、<(1)揮発成分の抽出方法>で使用するSPMEファイバーは、SUPELCO社等から市販されており、本発明においては、そのような市販のSPMEファイバーを用いることができる。SPMEファイバーは、ポリジメチルシロキサン、ポリアクリレート又はポリエチレングリコール等によって形成されたコーティング相を有しており、このコーティング相で揮発成分を抽出(捕集)する。SPMEファイバーは一般に、抽出する対象物質の性質に応じて適したコーティング相を有するものが選択されるところ、本発明においては、ポリジメチルシロキサンによって形成されたコーティング相を有するものを使用することが好ましく、具体的には、SUPELCO社製のCarboxenTM/PMDSを使用することが好ましい。
抽出した揮発成分の構成は、ガスクロマトグラフィー質量分析装置を用いて分析することができる。より詳細には、下記の<(2)揮発成分の分析方法>によって、蕎麦製品の揮発成分分析を行うことができる。尚、<(1)揮発成分の抽出方法>で抽出された揮発成分は、SPMEファイバー上に安定して吸着されているため、必ずしも、抽出後直ちに分析を行う必要はないが、より正確な分析のため、抽出後3時間以内に分析することが望ましい。
<(2)揮発成分の分析方法>
<(1)揮発成分の抽出方法>に従ってSPMEファイバーで蕎麦製品から揮発成分を抽出した後、該SPMEファイバーを、ガスクロマトグラフィー質量分析装置(ISQ;サーモサイエンティフィック社製)のインジェクションポートに装着し、230℃に加熱してSPMEファイバーに吸着されている揮発成分をGC−MSに導入し、以下の条件にて各揮発成分を分離し、クロマトグラムを得る。
・カラム条件
カラム:サーモサイエンティフィック社製TR−1MS(0.25mm径×60mL)
カラム温度:注入口230℃
カラム流量:1mL/min
・検出する揮発成分
2−ヘプテナール、2−オクテナール、2−ノネナール、2−デセナール、1−オクテンー3−オール、2−オクテンー1−オール、1−ヘキサノール、ヘキサナール、ヘプタナール、オクタナール、ノナナール、2−ヘプタノン、トルエン、エチルベンゼン、m−メチルトルエン、ベンズアルデヒド、o−メチルトルエン、ヒヤシンシン、ヒドラトロパルデヒド、1,2−ジメトキシベンゼン、2,2−ジメチルプロピルベンゼン、ヘキシルシクロペンタン、3−フェニル−2−プロペナール、2−エチルフラン、2−ペンチルフラン、クメン、o−シメン、m−シメン、リモネン、β−オシメン、3−メチル−4−メチレンビシクロ[3,2,1]オクタ−2−エン、γ−テルピネン、ビシクロ[5,1,0]オクタン、β−コパエン、β−イランジェン、メチルオイゲノール、イソカリオフィレン、β−エレメン、シンナミルアセテート、β−サンタレン、イランジェン、ジャーマクレンD、β−クベベン、イソホモゲノール、トパノール、α−ムロレン、ミリスチシン、カダレン
ここで、ガスクロマトグラフィー質量分析装置により検出された揮発成分は、それぞれ、TIC(Total Ion Chromatogram)として量比が算出される。該TICより、揮発成分の総量中に占めるエチルベンゼン、トルエン、o−メチルトルエン及びm−メチルトルエンの合計比率を算出することができる。具体的には下記計算式に従って算出する。
エチルベンゼン、トルエン、o−メチルトルエン及びm−メチルトルエン量の合計比率(%)=(エチルベンゼンのTIC+トルエンのTIC+o−メチルトルエンのTIC+m−メチルトルエンのTIC)/揮発成分のTICの合計×100
本発明者らによる今般の蕎麦の香気成分に関する詳細な検討の結果、以下のことが明らかになった。
前記の揮発成分の中で、2−ヘプテナール、2−オクテナール、2−ノネナール、2−デセナール、1−オクテンー3−オール、2−オクテンー1−オールは、主として油脂が酸化したような香りに関連する。また、1−ヘキサノール、ヘキサナール、ヘプタナール、オクタナール、ノナナール、2−ヘプタノンは、主として軽やかな甘い香りに関連する。また、トルエン、エチルベンゼン、m−メチルトルエン、ベンズアルデヒド、o−メチルトルエン、ヒヤシンシン、ヒドラトロパルデヒド、1,2−ジメトキシベンゼン、2,2−ジメチルプロピルベンゼン、ヘキシルシクロペンタン、3−フェニル−2−プロペナールは、主として濃厚な甘い香りに関連する。また、2−エチルフラン、2−ペンチルフランは、主として香ばしい香りに関連する。また、クメン、o−シメン、m−シメン、リモネン、β−オシメン、3−メチル−4−メチレンビシクロ[3,2,1]オクタ−2−エン、γ−テルピネン、ビシクロ[5,1,0]オクタン、β−コパエン、β−イランジェン、メチルオイゲノール、イソカリオフィレン、β−エレメン、シンナミルアセテート、β−サンタレン、イランジェン、ジャーマクレンD、β−クベベン、イソホモゲノール、トパノール、α−ムロレン、ミリスチシン、カダレンは、香辛料的な刺激的な香りに関連する。
また、本発明で着目するエチルベンゼン、トルエン、o−メチルトルエン及びm−メチルトルエンは、いずれも濃厚な甘い香りに関連するところ、これら4種の揮発成分は、特に打ち立ての蕎麦の香りに関連することが明らかとなった。これら4種の揮発成分を特定量含むことにより、蕎麦の打ち立てから喫食までに時間が経過してしまう場合であっても、蕎麦の濃厚な甘い香りを維持することができる。
本発明の蕎麦製品は、抽出温度80℃及び抽出時間30分間の条件で固相マイクロ抽出法により抽出される揮発成分の総量中に、本発明に係る特定香気成分を合計で10〜45%の比率で含有し、好ましくは20〜40%、より好ましくは25〜35%の比率で含有する。10%未満であると、蕎麦製品の濃厚な甘い香りが不十分になり、45%を超えると、異臭として感じられる場合がある。尚、揮発成分の総量中に、本発明に係る特定香気成分を合計で前記の範囲内で含有すれば、必ずしも、エチルベンゼン、トルエン、o−メチルトルエン及びm−メチルトルエンの4種全てを含有する必要はなく、また、これら4種の香気成分間の比率も特に制限されない。
また本発明の蕎麦製品における本発明に係る特定香気成分の合計の含有量は、前述の<(2)揮発成分の分析方法>による分析結果から算出されるTICとして、本発明の蕎麦製品中に1×10〜1×10TICであることが好ましい。
本発明の蕎麦製品に使用する各種原料について以下に説明する。蕎麦麺は原料粉に水を加えて混捏、成形して製造されるため、主として原料粉について説明する。
蕎麦製品の主原料である蕎麦粉は、原料粉の全量中に、好ましくは10〜95質量%、さらに好ましくは20〜90質量%である。蕎麦粉の製造に用いられる蕎麦の品種、生産地等に特に制限はなく、市販の蕎麦粉を用いることができるが、日本産の蕎麦粉が好ましい。食品原料全般に関し、近年の食品の品質や安全性に対する消費者の意識の高まりにより、種々の食品において、外国産原料よりも日本産原料を選択する気運が高まっており、本発明においても日本産の蕎麦粉を使用することは、こうした日本産原料に対するニーズにマッチし、また消費を通じた国内農業活性化への一助という観点からも好ましい。尚、ここでいう「日本産の蕎麦粉」は、原料として用いた蕎麦の実が日本産である蕎麦粉を指す。
また、蕎麦粉に含まれる揮発成分の組成は、原料となる蕎麦の実を提供する蕎麦が栽培された土壌や気候等の影響を受けて変化する、即ち、産地によって異なる傾向にあり、また、原料となる蕎麦の実の品種によっても異なる傾向にある。本発明においては、蕎麦粉として、本発明に係る特定香気成分の含有量が高い蕎麦粉を用いることが好ましい。尚、蕎麦粉や後述する各種原料中の揮発成分についても、前述の<(1)揮発成分の抽出方法>及び<(2)揮発成分の分析方法>により定量することができる。
しかしながら、通常、工業的に大量に用いられる蕎麦粉では、蕎麦打ち後に急速に香気成分が揮散してしまい、本発明に係る特定香気成分の含有量が高い蕎麦粉を使用しても、蕎麦製品として保存すると喫食時には香気成分が不十分になってしまうことがほとんどである。
そこで、本発明の蕎麦製品では、原料粉に、本発明に係る特定香気成分、即ち、エチルベンゼン、トルエン、o−メチルトルエン又はm−メチルトルエンに富む食品又は食品成分を配合するとよい。本発明に係る特定香気成分に富む食品又は食品成分としては、蕎麦の実の末粉(さなご)を例示することができる。原料粉に蕎麦の実の末粉を配合すると、本発明に係る特定香気成分を効率よく高含量で含有させることができ、打ち立てから時間が経過した蕎麦製品であっても、所望の本発明に係る特定香気成分の含有量を維持することができるようになるため、好ましい。
蕎麦の実を製粉すると、初めに、蕎麦の実内部の柔らかい胚乳中心部分が粉砕されて粉となり、これを篩等で取り分けたものを一番粉(内層粉、更科粉)と呼ぶ。さらに製粉を繰り返すと、中心から表面に向かって徐々に粉となっていき、胚乳部分を主体とする二番粉(中層粉)、さらに胚乳と薄皮(甘皮)を主体とする三番粉の順に取り分けられる。一般的には、一番粉から三番粉が蕎麦粉として蕎麦製品に使用され、製粉の最後に残ったものが末粉とされている。つまり、末粉は、蕎麦の実から蕎麦粉(蕎麦の実の胚乳部分を主体とする粉体)を取った後の残渣である。本発明においては、食物繊維含量が5質量%以上である末粉を使用することが好ましい。末粉は、蕎麦の殻部分を多く含んでおり、硬く、色も悪いため、一般的には、蕎麦や蕎麦菓子等の一部に添加材料として使用されている。
本発明においては、蕎麦の実の末粉の市販品を使用することができる。前述した蕎麦粉と同様に、蕎麦の実の末粉も産地や品種によって揮発成分の組成が異なる傾向にあるところ、とりわけ、中国産又はモンゴル産の蕎麦の実の末粉は、特に本発明に係る特定香気成分を効率よく高含量で蕎麦製品に含有させることができるため好ましい。尚、ここでいう「中国産又はモンゴル産の蕎麦の実の末粉」は、原料として用いた蕎麦の実が中国産又はモンゴル産である蕎麦の実の末粉を指す。
蕎麦の末粉の配合量は、原料粉の全量中に、20〜45質量%、好ましくは23〜40質量%、より好ましくは27〜34質量%である。20質量%未満では、打ち立ての蕎麦の香りは良好であるが、蕎麦製品として製造された後、時間が経過すると、香りが不十分なものとなる。また、蕎麦の末粉の配合量が多くなるにつれて、香りは十分であるが舌触りにざらつきが強くなる傾向にあり、特に45質量%を超えると、香りが強すぎて異臭に感じられてしまう場合がある。
本発明の蕎麦製品に使用する原料粉は、蕎麦粉及び本発明に係る特定香気成分に富む食品又は食品成分に加えて、蕎麦の製造に通常用いられるその他の原料を含有してもよい。その他の原料としては、例えば、蕎麦粉以外の穀粉類、澱粉類、糖類、卵粉、ヤマイモ粉、抹茶、ふのり、そばの葉粉末、調味料、乳化剤、色素、香料等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。蕎麦粉以外の前記穀粉類としては、小麦粉が一般的に用いられる。また、前記澱粉類には、馬鈴薯澱粉、小麦澱粉、タピオカ澱粉、コーンスターチ等の未加工澱粉、及びこれら未加工澱粉に油脂加工、α化、エーテル化、エステル化、架橋、酸化等の処理の1つ以上を施した加工澱粉が含まれる。
本発明の蕎麦製品に使用する原料粉に含有されるその他の原料の含有量は、原料粉の全量中に、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下である。一般的な蕎麦には蕎麦粉100質量%を用いる十割蕎麦、蕎麦粉80質量%と小麦粉20質量%で作られる八割蕎麦等の種々のものがあるため、目的とする蕎麦製品の種類により、適宜変更すればよい。
本発明の蕎麦製品を製造するには、前記原料粉、好ましくは蕎麦の実の末粉を20〜45質量%含有する原料粉を用い、常法に従って蕎麦麺を製造する製麺工程を行えばよい。典型的には、原料粉に液体を添加し、混捏して蕎麦用生地とし、該生地を圧延し、必要に応じて折り畳んで麺帯を製造し、該麺帯を線状に切断して蕎麦麺とする。製麺工程には、手打ち法、機械打ち法のいずれも用いることができる。原料粉に添加する液体は、典型的には水であるが、塩水、アルカリ水等の純水以外の液体でもよく、原料粉に添加する液体の量は、原料粉100質量部に対し、通常38〜52質量部である。尚、本発明に係る特定香気成分に富む食品若しくは食品成分又はその他の成分を、適宜、液体に溶解又は分散させて利用することも可能である。
前記製麺工程により得られた蕎麦麺は、典型的には、1日以上保管(輸送を含む)する保管工程を経た後、喫食される。保管の際には、製麺工程により得られた蕎麦麺を、そのまま生麺として保管してもよいし、あるいは、保管工程の前に、常法により加熱調理(茹で若しくは蒸し調理)して調理済み麺として又は乾燥させて乾麺として保管してもよい。また、前述したように、典型的には、蕎麦麺は、包装材に収容された状態で、30℃〜−30℃程度の温度帯で保管される。
保管期間の上限は、衛生上の問題がなく且つ所望の本発明に係る特定香気成分の含有量が維持される期間であれば、特に制限はない。保管期間の目安としては、生麺の場合は、冷蔵で6時間〜10日、冷凍で1〜280日、調理済み麺の場合は、冷蔵で1時間〜5日、冷凍で1〜180日、乾麺の場合は常温で1〜360日である。本発明の蕎麦製品は、特に冷蔵温度帯及び/又は冷凍温度帯で保管される場合に好適である。尚、ここでいう冷蔵温度帯は10〜0℃、冷凍温度帯は−10℃未満である。
以上から明らかなように、本発明の蕎麦製品の好ましい製造方法の一実施形態は、蕎麦の実の末粉を20〜45質量%含有する原料粉を用いて蕎麦麺を製造する製麺工程と、該蕎麦麺を1日以上保管する保管工程とを有する。
このようにして製造された蕎麦製品は、生麺、調理済み麺及び乾麺のいずれの形態の場合も、通常の蕎麦製品と同様にして喫食される。例えば、調理済み麺を冷凍温度帯で保存した場合は、室温に戻し、つけつゆやかけつゆで食すことができる。乾麺の場合は、茹でた後に、同様にして食すことができる。
また、本発明は、蕎麦製品の品質評価方法であって、
評価対象の蕎麦製品の揮発成分の総量中における、エチルベンゼン、トルエン、o−メチルトルエン及びm−メチルトルエンの合計量を測定する工程と、
前記工程で得られた測定値に基づいて、評価対象の蕎麦製品の香りの強弱を判定する工程とを有する、蕎麦製品の品質評価方法を提供する。
本発明の蕎麦製品の品質評価方法において、評価対象の蕎麦製品の揮発成分の総量中における、エチルベンゼン、トルエン、o−メチルトルエン及びm−メチルトルエン、即ち本発明に係る特定香気成分の合計比率の測定は、どのような測定手段によって行ってもよく、例えば、前述した固相マイクロ抽出法、具体的には<(1)揮発成分の抽出方法>及び<(2)揮発成分の分析方法>により行うことができる。
そして、得られた測定値に基づいて、評価対象の蕎麦製品の香りの強弱を判定する工程においては、例えば、測定値が10〜45%の範囲内であれば、蕎麦製品の香りは強い(香りは良好である)と判断することができ、10%未満であれば、蕎麦製品の香りは弱いと判断することができる。また、測定値が45%超であれば、蕎麦製品の香りが強すぎる(異臭として感じられる場合がある)と判断することができる。このようにして、蕎麦製品が打ち立てのような濃厚な甘い香りを有するものであるか、その品質を確認することができる。
尚、本発明の蕎麦製品の品質評価方法に関し、特に説明しなかった点については、前述した本発明の蕎麦製品及びその製造方法についての説明を適宜適用することができる。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。
〔実施例1〜4及び比較例1〜5〕
下記表1に従って原料を配合し混合して、原料粉を製造した。該原料粉100質量部に対して練り水として水45質量部を加え、横型ミキサーで6分間混捏して蕎麦用生地を得た。該蕎麦用生地を常法に従って圧延して厚さ1.4mmの麺帯にし、該麺帯を切刃で切り出すことで生蕎麦を製造した。生蕎麦200gを沸騰水で2分間茹で、水洗して冷却を行い、茹で歩留り260質量%の茹で蕎麦を製造した。この茹で蕎麦を、1食80gずつプラスチック製容器に取り分け、ラップで封をして冷凍庫(庫内温度−20℃)で保存し、蕎麦製品を製造した。
〔試験例1〕
各蕎麦製品を、冷凍庫に保存してから1日後(製造翌日)及び28日後に取り出して室温に戻し、訓練された10名の専門パネラーがつけつゆで食し、その際の蕎麦の香りを下記評価基準で評価した。その結果を10名の評価点の平均値として下記表1に示す。
<蕎麦の香りの評価基準>
5点:打ち立てのような濃厚な甘い香りが十分に感じられ、極めて良好。
4点:打ち立てのような濃厚な甘い香りが感じられ、良好。
3点:濃厚さは物足りないが、甘い香りが感じられ、やや良好。
2点:蕎麦の甘い香りがあまり感じられないか、異臭がやや感じられ、不良。
1点:蕎麦の甘い香りがほとんど感じられないか、異臭が感じられ、極めて不良。
〔試験例2〕
各蕎麦製品を、冷凍庫に保存してから1日後(製造翌日)及び28日後に取り出し、前述の<(1)揮発成分の抽出方法>及び<(2)揮発成分の分析方法>により、揮発成分の総量中における本発明に係る特定香気成分(エチルベンゼン、トルエン、o−メチルトルエン及びm−メチルトルエン量)の合計比率を算出した。尚、揮発成分の抽出は、試験例1のパネラーによる喫食の前12時間の時点で行い、抽出後速やかに分析も行った。結果を表1に示す。
Figure 2020171278
〔実施例5〜8〕
表2に従って原料粉を製造した以外は、実施例2と同様にして蕎麦製品を製造した。各蕎麦製品を、試験例1及び試験例2と同様にして評価した。それらの結果を表2に示す。尚、表2に記載の原料のうち、日本産二番粉、日本産末粉及び薄力小麦粉は、表1に記載したものと同じ市販品である。
Figure 2020171278
打ち立てのような濃厚な甘い香りは、中国産原料を使用した場合に強かった。また、日本産蕎麦粉に、中国産又はモンゴル産の蕎麦の実の末粉を組み合わせると、日本産の蕎麦の実の末粉を組み合わせた場合よりも、香りの高い蕎麦を製造できることがわかった。
〔実施例9〜16及び比較例6〜7〕
表3に従って各原料の配合量を変化させて原料粉を配合した以外は、実施例2と同様にして蕎麦製品を製造した。各蕎麦製品を、試験例1及び試験例2と同様にして評価した。それらの結果を表3に示す。尚、使用した原料は、表1に記載したものと同様である。
Figure 2020171278
原料粉中の蕎麦の実の末粉の配合量が20質量%を下回っている実施例9の蕎麦製品は、製造翌日には良好な香りを有していたが、28日後には香りが不十分となっていた。つまり、実施例9の蕎麦製品は、製造翌日までに喫食するのに適した(即ち、適切な保管期間は1日である)製品であるといえる。また、原料粉中の蕎麦の実の末粉の配合量が45質量%を超えている実施例16の蕎麦製品は、製造翌日はやや異臭を感じるパネラーがいたが、28日保存後では良好な香りを有していた。つまり、実施例16の蕎麦製品は、一定の保管期間が経過した後(例えば28日後)に喫食するのに適した製品であるといえる。
〔参考例1〜6〕
市販の乾燥蕎麦製品2種を茹で調理後に水洗して歩留まり260%にしたもの(参考例1、2)、市販の冷蔵の調理済み蕎麦2種を室温に戻したもの(参考例3、4)、市販の冷凍の調理済み蕎麦2種を室温に戻したもの(参考例5、6)について、試験例1及び試験例2と同様に評価した。その結果を表4に示す。
Figure 2020171278
市販の蕎麦製品はいずれも打ち立てのような濃厚な甘い香りに乏しく、冷凍蕎麦、乾燥蕎麦、冷蔵蕎麦の順で香りが弱い傾向が認められた。

Claims (6)

  1. 抽出温度80℃及び抽出時間30分間の条件で固相マイクロ抽出法により抽出される揮発成分の総量中に、エチルベンゼン、トルエン、o−メチルトルエン及びm−メチルトルエンを合計で10〜45%含有する蕎麦製品。
  2. 抽出温度80℃及び抽出時間30分間の条件で固相マイクロ抽出法により抽出される揮発成分の総量中に、エチルベンゼン、トルエン、o−メチルトルエン及びm−メチルトルエンを合計で10〜45%含有する蕎麦製品の製造方法であって、
    蕎麦の実の末粉を20〜45質量%含有する原料粉を用いて蕎麦麺を製造する製麺工程と、該蕎麦麺を1日以上保管する保管工程とを有する、蕎麦製品の製造方法。
  3. 前記保管工程において前記蕎麦麺を冷蔵温度帯及び/又は冷凍温度帯で保管する、請求項2に記載の蕎麦製品の製造方法。
  4. 前記原料粉が更に日本産蕎麦粉を含有し、前記蕎麦の実の末粉が中国産又はモンゴル産である、請求項2又は3に記載の蕎麦製品の製造方法。
  5. 蕎麦製品の品質評価方法であって、
    評価対象の蕎麦製品の揮発成分の総量中における、エチルベンゼン、トルエン、o−メチルトルエン及びm−メチルトルエンの合計比率を測定する工程と、
    前記工程で得られた測定値に基づいて、評価対象の蕎麦製品の香りの強弱を判定する工程とを有する、蕎麦製品の品質評価方法。
  6. 前記揮発成分は、抽出温度80℃及び抽出時間30分間の条件で固相マイクロ抽出法により抽出される、請求項5に記載の蕎麦製品の品質評価方法。
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