JP2020164363A - マルチコア光ファイバの製造方法 - Google Patents

マルチコア光ファイバの製造方法 Download PDF

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拓志 永島
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Abstract

【課題】パッシブ調心可能な非円形な断面形状を有するマルチコア光ファイバを容易に製造するマルチコア光ファイバの製造方法を提供する。【解決手段】長手方向に延びる複数のコア50と、複数のコアのそれぞれを覆う共通クラッド60とを備えたマルチコア光ファイバ40の製造方法である。円周の一部を一本または互いに平行な二本の弦(上面33で例示)で置き換えた線で区切られた断面形状の光ファイバ母材10を準備する工程と、光ファイバ母材の一端に線引き張力を加えて線引きし、マルチコア光ファイバとする工程と、を含む。円周を決めている円の中心から弦までの距離に対する円の半径の比率で定義されるクラッドのアスペクト比xと、線引き張力yとは、共通クラッドが、一本または互いに平行な二本の弦に対応する面の中央に凹み63aを有するよう設定されている。【選択図】図3

Description

本開示は、マルチコア光ファイバの製造方法に関する。
マルチコア光ファイバは、共通クラッドに覆われた複数のコアを含み、光ファイバ1本当たりの伝送容量を大きくしている。
2本のマルチコア光ファイバ同士を接続するには、マルチコア光ファイバの中心軸同士を合わせるだけでなく、各コアの位置または共通クラッドに設けたマーカーの位置を合わせる作業(回転調心ともいう)が必要になる。
マルチコア光ファイバが断面視で円形状である場合は、コアの配列方向を特定の方向に揃えにくくなる。例えば、特許文献1−3には、共通クラッドの外表面の一部を切り取って平坦面にした、長手方向に垂直な断面が略D型のマルチコア光ファイバの構造が開示され、特許文献4には、共通クラッドの外表面に凹みを設けたマルチコア光ファイバの構造が開示されている。
特開2017−146342号公報 特開2013−205557号公報 特開2015−118270号公報 米国特許出願公開第2017/0082797号明細書
上記特許文献1−4に記載の断面形状は、コアまたはマーカーの位置を直接観察せずに行う調心(パッシブ調心ともいう)するために有用である。しかしながら、上記特許文献1、2、4には、いずれも共通クラッドを上記断面形状とするための具体的な方法は記載されていない。上記特許文献3には、母材製造方法についての一般的な記載はあるものの、目標とする断面形状を得るために必要な母材形状と線引き条件の定量的な関係は明らかになっていない。一般に、光ファイバ母材の線引き工程では、光ファイバ母材を加熱すると、光ファイバ母材のクラッドの外周には表面張力が働いてクラッドの断面形状の曲率が小さくなる。このため、非円形な断面形状の光ファイバ母材を用いても、この断面形状と相似形の、非円形な断面形状を有するマルチコア光ファイバに形成することは難しい。
本開示は、上述のような実情に鑑みてなされたもので、パッシブ調心可能な非円形な断面形状を有するマルチコア光ファイバを容易に製造する方法を提供することを目的とする。
本開示の一態様に係るマルチコア光ファイバの製造方法は、長手方向に延びる複数のコアと、前記複数のコアのそれぞれを覆う共通クラッドとを備えたマルチコア光ファイバの製造方法であって、円周の一部を一本または互いに平行な二本の弦で置き換えた線で区切られた断面形状の光ファイバ母材を準備する工程と、前記光ファイバ母材の一端に線引き張力を加えて線引きし、前記マルチコア光ファイバとする工程と、を含み、前記円周を決めている円の中心から前記弦までの距離に対する前記円の半径の比率で定義される前記クラッドのアスペクト比xと、前記線引き張力yとは、前記共通クラッドが、前記一本または互いに平行な二本の弦に対応する面の中央に凹みを有するよう設定されている。
本開示の他の態様に係るマルチコア光ファイバの製造方法は、長手方向に延びる複数のコアと、前記複数のコアのそれぞれを覆う共通クラッドとを備えたマルチコア光ファイバの製造方法であって、長さが等しく平行な二本の直線とこれら二本の直線を結ぶ二本の円弧で区切られた断面形状の光ファイバ母材を準備する工程と、前記光ファイバ母材の一端に線引き張力を加えて線引きし、前記マルチコア光ファイバとする工程と、を含み、前記二本の直線の間隔に対する前記二本の直線と平行な直線が前記二本の円弧各々と交わる二点間の最大長の比率で定義される前記クラッドのアスペクト比xと、前記線引き張力yとは、前記共通クラッドが、前記二本の直線に対応する面の中央に凹みを有するよう設定されている。
上記によれば、共通クラッドの外表面に凹みを設けたマルチコア光ファイバを容易に製造することができる。
光ファイバ母材の断面形状の一例を示す図である。 図1Aの光ファイバ母材を線引きして得られたマルチコア光ファイバの共通クラッドの断面形状の例を説明するための図である。 図1Aの光ファイバ母材を線引きして得られたマルチコア光ファイバの共通クラッドの断面形状の他の例を説明するための図である。 非円形の断面を有するマルチコア光ファイバの外径測定を説明するための図である。 非円形の断面を有するマルチコア光ファイバの外径測定の設備構成を説明するための図である。 本開示の一態様に係る製造方法により製造されたマルチコア光ファイバの共通クラッドの断面形状の一例を示す図である。 クラッドのアスペクト比と図3に示す角度範囲45°以内での第1凸曲面あるいは第2凸曲面の円弧からの乖離量を1μm以下にするための線引き張力の最小値との関係を説明する図である。 クラッドのアスペクト比と第1面および第2面に対応する面に凹みを設けるための線引き張力の最小値との関係を説明する図である。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施形態の内容を列記して説明する。
本開示に係るマルチコア光ファイバの製造方法は、(1)長手方向に延びる複数のコアと、前記複数のコアのそれぞれを覆う共通クラッドとを備えたマルチコア光ファイバの製造方法であって、円周の一部を一本または互いに平行な二本の弦で置き換えた線で区切られた断面形状の光ファイバ母材を準備する工程と、前記光ファイバ母材の一端に線引き張力を加えて線引きし、前記マルチコア光ファイバとする工程と、を含み、前記円周を決めている円の中心から前記弦までの距離に対する前記円の半径の比率で定義される前記クラッドのアスペクト比xと、前記線引き張力yとは、前記共通クラッドが、前記一本または互いに平行な二本の弦に対応する面の中央に凹みを有するよう設定されている。
本開示の他の態様に係るマルチコア光ファイバの製造方法は、(2)長手方向に延びる複数のコアと、前記複数のコアのそれぞれを覆う共通クラッドとを備えたマルチコア光ファイバの製造方法であって、長さが等しく平行な二本の直線とこれら二本の直線を結ぶ二本の円弧で区切られた断面形状の光ファイバ母材を準備する工程と、前記光ファイバ母材の一端に線引き張力を加えて線引きし、前記マルチコア光ファイバとする工程と、を含み、前記二本の直線の間隔に対する前記二本の直線と平行な直線が前記二本の円弧各々と交わる二点間の最大長の比率で定義される前記クラッドのアスペクト比xと、前記線引き張力yとは、前記共通クラッドが、前記二本の直線に対応する面の中央に凹みを有するよう設定されている。
本開示は、断面形状に弦を有した非円形の光ファイバ母材において、マルチコア光ファイバの、弦に対応する面の中央に凹みを設けるためには、光ファイバ母材の断面のアスペクト比に応じて線引き張力を変更する必要があることに着目したものである。クラッドのアスペクト比が大きいほど凹みを得るために必要な線引き張力は小さく、アスペクト比が小さいほど必要な線引き張力は大きくなることから、アスペクト比に応じて線引き張力を決定することで、弦に対応する面の中央に凹みを設けたマルチコア光ファイバを容易に製造することができる。
(3)本開示のマルチコア光ファイバの製造方法の一態様では、前記アスペクト比x、および前記線引き張力yは、x≧1.24、およびy≧−11.594x3+65.369x2−124.40x+80.788を満たす。アスペクト比が1.24以上の光ファイバ母材を用いれば、線引き張力を5N以下に設定した場合にも、二本の弦にそれぞれ対応する面の中央に0.2μm程度の凹みをそれぞれ設けることができる。よって、パッシブ調心を容易に実現することができる。
(4)本開示のマルチコア光ファイバの製造方法の一態様では、前記アスペクト比が1.53以上である。アスペクト比が1.53以上の光ファイバ母材を用いれば、線引き張力を2N以下に設定した場合にも、二本の弦にそれぞれ対応する面の中央に0.2μm程度の凹みを設けることができる。
(5)本開示のマルチコア光ファイバの製造方法の一態様では、前記アスペクト比x、および前記線引き張力yは、x≦2.08、およびy≧43.59x3−232.86x2+413.76x−240.46を満たす。アスペクト比が2.08以下の光ファイバ母材を用いれば、線引き張力を5N以下に設定した場合にも、円弧に対応する面の曲率半径の変動を±1μm以下に収めることができる。よって、4台の測定器でマルチコア光ファイバの外径を測定することができる。
(6)本開示のマルチコア光ファイバの製造方法の一態様では、前記アスペクト比が1.6以下である。アスペクト比が1.6以下の光ファイバ母材を用いれば、線引き張力を4N以下に設定した場合にも、円弧に対応する面の曲率半径の変動を±1μm以下に収めることができる。
[本開示の実施形態の詳細]
以下、添付図面を参照しながら、本開示によるマルチコア光ファイバの製造方法の好適な実施の形態について説明する。
図1Aは、光ファイバ母材10の断面形状の一例を示す図である。また、図1B、図1Cは、光ファイバ母材10を線引きして得られたマルチコア光ファイバ40の共通クラッドの断面形状の例を説明するための図である。
光ファイバ母材10は、例えば石英系ガラスで形成されており、図1Aに示すように、複数(例えば4個)のコア20と、各コア20の周囲に形成されたクラッド30を有しており、紙面に垂直に延びている。
図示の断面内で、コア20は、一本の直線(X軸)に沿って等間隔に配列されている。クラッド30は、4個のコア20の全周を取り囲んでおり、X軸およびX軸に垂直な一直線(Y軸)の双方に対して線対称な非円形状である。
図示の断面内で、クラッド30は、長さが等しく平行な2本の直線と、これら2本の直線を結ぶ2本の円弧と、によって囲まれた形状である。より詳しくは、Y軸(クラッド30の短軸)に対して線対称の位置に形成された第1凸曲面31および第2凸曲面32と、X軸(クラッド30の長軸)に対して線対称の位置に形成された上面33および下面34と、を有する。
第1凸曲面31は、クラッド30の中心から離間するように突出して湾曲している。第2凸曲面32は、例えば第1凸曲面31を構成する円周とは異なる円周上に形成されており(なお、第1凸曲面31を構成する円周と同一の円周上に形成してもよい。この場合は、円周の一部を一本または互いに平行な二本の弦で置き換えた線で区切られた断面形状である。)、第1凸曲面31と同様に、クラッド30の中心から離間するように突出して湾曲している。
上面33は、X軸に平行に形成され、第1凸曲面31および第2凸曲面32各々を構成する円周よりもクラッド30の中心に向けて内側に切り込まれている。下面34は、クラッド30の中心を挟んで上面33とは反対側の位置でX軸に平行に形成され、上面33と同様に、第1凸曲面31および第2凸曲面32各々を構成する円周よりもクラッド30の中心に向けて内側に切り込まれている。上面33や下面34が本開示の弦に相当する。
光ファイバ母材10の図示された断面において、クラッド30の長軸の長さ(X軸に沿った、第1凸曲面31から第2凸曲面32までの距離)をD、クラッド30の短軸の長さ(Y軸に沿った、上面33から下面34までの距離)をTとすると、光ファイバ母材10のクラッドはアスペクト比D/Tで表すことができる。
なお、上面33あるいは下面34のいずれかのみを有したクラッドの場合、図示された断面において、クラッドの外周形状は、X軸、Y軸の交点を中心とする円の1本の弦と、この1本の弦の両端を結ぶ1本の円弧と、によって囲まれた形状である。そして、アスペクト比は、円の半径をR、円の中心から弦までの距離をdとすると、R/dで表すことができる。
図1Aに示した断面非円形の光ファイバ母材10を準備し、線引炉内に配置して光ファイバ母材10の一端を加熱しながら線引きする。
光ファイバ母材10の一端に所定の線引き張力を加え、一例として、紡糸速度150m/min、炉温2400Kで線引きした場合、図1Bに示すように、マルチコア光ファイバ40の共通クラッド60は、光ファイバ母材10の上面33や下面34に対応する面が外方向にやや丸く膨らんでしまう。
これに対し、仮に、同じく紡糸速度150m/minであるが、炉温を2300Kに下げて線引きした場合、マルチコア光ファイバ40の共通クラッド60は、図1Cに示すように、光ファイバ母材10の上面33に対応する上面63の中央や、下面34に対応する下面64の中央にそれぞれ凹み(0.2μm程度)が形成される。このように、炉温を2300Kのように十分に低くして線引きした場合には、平坦な面の中央に凹みを有したマルチコア光ファイバ40を得ることできる。
上記の凹みを設けた共通クラッド60は、上面63や下面64が平面に対して少なくとも2点で接触できるため、コアの配列方向を所望の方向に容易に揃えることができる。
また、光ファイバ母材10の外周を平面状に研削して上面33や下面34を形成しておけばよいので、特許文献3のように切欠加工する場合に比べて、共通クラッド60の製造が容易である。
ところで、上記のような共通クラッド60の上面63や下面64の中央にそれぞれ凹みを設けるためには、光ファイバ母材10のクラッド30のアスペクト比を大きくする(上面33や下面34を広くする)ことが有用である。
一方、単にアスペクト比を大きくすると、加熱時に生ずる表面張力によって、第1凸曲面31や第2凸曲面32に変形が生じやすくなる。これでは、マルチコア光ファイバ40の外径測定の際に精度が低下する。
図2A、図2Bを用いて、非円形のマルチコア光ファイバにおける外径測定の問題点を示す。
マルチコア光ファイバ40は、光ファイバ母材10から下方に引き出されて検出装置101に到達する。マルチコア光ファイバ40の外径は検出装置101を用いて光学的に検出される。検出装置101は、所定の検査光Lを発する投光器Efと、投光器Efからの光を受け取るラインセンサErとを有する。このラインセンサErとは、フォトトランジスタやフォトダイオード、CCD(Charged Coupled Devices)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)であったり、フォトセンサーをライン上に並べたものであったりしてもよい。
検出装置101は、例えば冷却装置(図示省略)の下流側に設けられる。図2Bに示すように、投光器EfとラインセンサErは同じ水平面上に配置されており、投光器Efから発せられる検査光Lも水平面状に広がる。
共通クラッド60が非円形の場合、図2Aに示すように、同一の共通クラッド60であっても、検出装置101内で共通クラッド60の向きが変わると、異なる外径値が出力される。これでは、共通クラッド60を正確に測定できず、線引き時のクラッド径一定制御への適切なフィードバックが困難となる。
この場合、図2Bに示すように、例えば4台の検出装置101−104を、検査光Lの方向が45degずつずれるように設ければよい。詳しくは、検出装置101は、投光器Efを所定の基準位置に設置する。検出装置102,103,104は、検出装置101よりも下流側に順に配置され、検出装置102は基準位置に対して+45deg、検出装置103は基準位置に対して+90deg、検出装置104は基準位置に対して+135degずらして設置されている。アスペクト比2.6以下の形状であれば4台の検出装置101−104で検出された値の最大値をマルチコア光ファイバ40の外径とみなせば、マルチコア光ファイバ40をより正確に測定できる。
検出装置101−104で外径が測定されたマルチコア光ファイバ40は、ダイ110で樹脂層が形成されて、ローラ120を介してキャプスタン130に案内されてボビン140に巻き取られる。
図3は、光ファイバ母材10を紡糸速度150m/min、炉温2300Kで線引きして製造されたマルチコア光ファイバ40の共通クラッドの断面形状の一例を示す図である。マルチコア光ファイバ40は、複数(例えば4個)のコア50と、各コア50の周囲に形成された共通クラッド60を有しており、紙面に垂直に延びている。図示の断面内で、コア50は一本の直線(X軸)に沿って等間隔に配列されている。共通クラッド60は、4個のコア50の全周を取り囲んでおり、X軸およびX軸に垂直な一直線(Y軸)の双方に対して線対称な非円形状である。
マルチコア光ファイバ40の外周形状は、Y軸(共通クラッド60の短軸)に対して線対称の位置に形成された第1凸曲面61および第2凸曲面62と、X軸(共通クラッド60の長軸)に対して線対称の位置に形成された上面(本開示の弦に対応する面に相当する)63および下面(本開示の弦に対応する面に相当する)64と、を有する。
詳しくは、第1凸曲面61は、共通クラッド60の中心から離間するように突出して湾曲している。第2凸曲面62は、例えば第1凸曲面61を構成する円周とは異なる円周上に形成されており(なお、第1凸曲面61を構成する円周と同一の円周上に形成してもよい)、第1凸曲面61と同様に、共通クラッド60の中心から離間するように突出して湾曲している。
上面63は、X軸に平行に形成され、第1凸曲面61および第2凸曲面62を構成する円周よりも共通クラッド60の中心に向けて内側に切り込まれている。下面64は、共通クラッド60の中心を挟んで上面63とは反対側の位置でX軸に平行に形成され、上面63と同様に、第1凸曲面61および第2凸曲面62を構成する円周よりも共通クラッド60の中心に向けて内側に切り込まれている。これら上面63あるいは下面64が、マルチコア光ファイバ同士を接続する際に、基準面として機能する。そして、上面63の中央には0.2μm程度の凹み63aが生成し、下面64の中央にも0.2μm程度の凹み64aが生成している。
図2Bで説明した検出装置の所要台数は、光ファイバ母材10のクラッド30のアスペクト比により決まる。このアスペクト比が2であれば最低3台、このアスペクト比が√2であれば最低2台必要である。
上記のように4台の検出装置101−104を使用する場合、図3に示すように、共通クラッド60の中心から45degの角度範囲内における第1凸曲面61(あるいは第2凸曲面62)の曲率半径の変動量(円弧乖離量と称する)が±1.0μm以下であれば、共通クラッド60の外径±2.0μmの精度で検知することができる。
上述の円弧乖離量は、第1凸曲面61を構成する円周と第1凸曲面の端部分61aとの差(あるいは第2凸曲面62を構成する円周と第2凸曲面の端部分62aとの差)で定義される。この円弧乖離量を小さくするには、光ファイバ母材10のクラッド30のアスペクト比を小さく(図1Aで説明した上面33や下面34を狭く)すればよい。
一方、単にアスペクト比を小さくすると、共通クラッド60の上面63の中央に凹み63a(あるいは下面64の中央に凹み64a)を得るための線引き張力を大きくしなければならず、マルチコア光ファイバ40が断線しやすくなる。
図4は、クラッド30のアスペクト比と図3に示す角度範囲45°以内での円弧乖離量を1μm以下にするための線引き張力の最小値との関係を計算して求めた図である。
光ファイバ母材10のクラッド30のアスペクト比をx、線引き張力をyとする直交座標軸を設定したとき、共通クラッド60の中心の周りの角度45°の範囲で円弧乖離量を1.0μm以下にするためのアスペクト比xおよび線引き張力yは、式y≧43.59x3−232.86x2+413.76x−240.46を満たしている。
線引き張力を、線引き中の断線を避けるために5N以下に設定した場合に、円弧乖離量を1.0μm以下にするためには、クラッド30のアスペクト比を2.08以下にすればよいことが分かる。
そして、線引き張力を、線引き中の断線をより確実に避けるために4N以下に設定した場合には、クラッド30のアスペクト比を1.6以下にするのが望ましいことが分かる。
図5は、クラッド30のアスペクト比と凹みを設けるための線引き張力の最小値との関係を説明する図である。
クラッド30のアスペクト比をx、線引き張力をyとする直交座標軸を設定したとき、共通クラッド60の上面63および下面64の中央に凹みをそれぞれ設けるためのアスペクト比xおよび線引き張力yは、式y≧−11.594x3+65.369x2−124.40x+80.788を満たしている。
線引き張力を、線引き中の断線を避けるために5Nに設定した場合に、0.2μm程度の凹みを設けるためには、クラッド30のアスペクト比を1.24以上にすればよいことが分かる。
そして、線引き張力を、線引き中の断線をより確実に避けるために2N以下に設定した場合には、クラッド30のアスペクト比を1.53以上にするのが望ましいことが分かる。
このように、クラッド30のアスペクト比が大きくなれば低い線引き張力に設定し、アスペクト比が小さくなれば高い線引き張力に設定するので、上面63や下面64の中央に凹みを設けたマルチコア光ファイバを容易に製造することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10…光ファイバ母材、20…コア、30…クラッド、31…第1凸曲面、32…第2凸曲面、33…上面、34…下面、40…マルチコア光ファイバ、50…コア、60…共通クラッド、61…第1凸曲面、61a…第1凸曲面の端部分、62…第2凸曲面、62a…第2凸曲面の端部分、63…上面、63a…凹み、64…下面、64a…凹み、101,102,103,104…検出装置、110…ダイ、120…ローラ、130…キャプスタン、140…ボビン。

Claims (6)

  1. 長手方向に延びる複数のコアと、前記複数のコアのそれぞれを覆う共通クラッドとを備えたマルチコア光ファイバの製造方法であって、
    円周の一部を一本または互いに平行な二本の弦で置き換えた線で区切られた断面形状の光ファイバ母材を準備する工程と、
    前記光ファイバ母材の一端に線引き張力を加えて線引きし、前記マルチコア光ファイバとする工程と、を含み、
    前記円周を決めている円の中心から前記弦までの距離に対する前記円の半径の比率で定義される前記クラッドのアスペクト比xと、前記線引き張力yとは、前記共通クラッドが、前記一本または互いに平行な二本の弦に対応する面の中央に凹みを有するよう設定されている、マルチコア光ファイバの製造方法。
  2. 長手方向に延びる複数のコアと、前記複数のコアのそれぞれを覆う共通クラッドとを備えたマルチコア光ファイバの製造方法であって、
    長さが等しく平行な二本の直線とこれら二本の直線を結ぶ二本の円弧で区切られた断面形状の光ファイバ母材を準備する工程と、
    前記光ファイバ母材の一端に線引き張力を加えて線引きし、前記マルチコア光ファイバとする工程と、を含み、
    前記二本の直線の間隔に対する前記二本の直線と平行な直線が前記二本の円弧各々と交わる二点間の最大長の比率で定義される前記クラッドのアスペクト比xと、前記線引き張力yとは、前記共通クラッドが、前記二本の直線に対応する面の中央に凹みを有するよう設定されている、マルチコア光ファイバの製造方法。
  3. 前記アスペクト比x、および前記線引き張力yは、
    x≧1.24、
    および
    y≧−11.594x3+65.369x2−124.40x+80.788
    を満たす、請求項1または請求項2に記載のマルチコア光ファイバの製造方法。
  4. 前記アスペクト比が1.53以上である、請求項3に記載のマルチコア光ファイバの製造方法。
  5. 前記アスペクト比x、および前記線引き張力yは、
    x≦2.08、
    および
    y≧43.59x3−232.86x2+413.76x−240.46
    を満たす、請求項3に記載のマルチコア光ファイバの製造方法。
  6. 前記アスペクト比が1.6以下である、請求項5に記載のマルチコア光ファイバの製造方法。
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