JP2020163270A - 重金属除去剤、並びに、それを用いた吸着材、成形体および浄水器 - Google Patents

重金属除去剤、並びに、それを用いた吸着材、成形体および浄水器 Download PDF

Info

Publication number
JP2020163270A
JP2020163270A JP2019065654A JP2019065654A JP2020163270A JP 2020163270 A JP2020163270 A JP 2020163270A JP 2019065654 A JP2019065654 A JP 2019065654A JP 2019065654 A JP2019065654 A JP 2019065654A JP 2020163270 A JP2020163270 A JP 2020163270A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adsorbent
heavy metal
particle size
less
compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019065654A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7264692B2 (ja
Inventor
修治 川崎
Shuji Kawasaki
修治 川崎
松永 修始
Shuji Matsunaga
修始 松永
哲也 花本
Tetsuya Hanamoto
哲也 花本
寛枝 吉延
Hiroe Yoshinobu
寛枝 吉延
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd filed Critical Kuraray Co Ltd
Priority to JP2019065654A priority Critical patent/JP7264692B2/ja
Priority to PCT/JP2020/013483 priority patent/WO2020203588A1/ja
Priority to US17/442,164 priority patent/US20220176342A1/en
Priority to KR1020217034026A priority patent/KR20210138744A/ko
Priority to CN202080025718.XA priority patent/CN113631259B/zh
Priority to TW109110432A priority patent/TWI754251B/zh
Publication of JP2020163270A publication Critical patent/JP2020163270A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7264692B2 publication Critical patent/JP7264692B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Water Treatment By Sorption (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Abstract

【課題】優れた重金属除去性能を維持しつつ、さらにアルミニウムの溶出を抑制できる重金属除去剤、並びにそれを用いた吸着材等の提供。【解決手段】アルミノシリケート化合物からなる微粒子化合物(a1)と、プラスチック粉末(a2)とを含み、体積粒度分布における粒子径40μm以下の粒子が15体積%以下であることを特徴とする、重金属除去剤。【選択図】なし

Description

本発明は重金属除去剤、並びに、それを用いた吸着材、成形体および浄水器に関する。
活性炭は各種汚染物質の吸着能に優れており、従来から家庭用、工業用を問わず種々の分野で吸着材として使用されている。近年、塩素臭、カビ臭の無いおいしい水が要望されており、この要望に対してこれまで種々の浄水器が提案されている。しかしながら、最近では、トリハロメタン(以下、THMと略称する)、環境ホルモン、重金属など、水質に関する安全衛生上の関心がさらに高まっており、これらの要望に応えるには、活性炭のみでは不十分であり、特異な吸着能を有する無機化合物など他の吸着材を併用する必要がある。
本出願人は、これまでにも、重金属を効率良く除去する手段として、アルミノシリケート系無機化合物にプラスチック粉末を付着させた複合粉末体、複合粉末体と吸着性物質からなる複合吸着材を研究開発している(特許文献1)。
一方、とくに浄水の分野において、アルミニウムの溶出量について厳格な規制があり、アルミノシリケート系無機化合物を用いる場合、アルミニウムの溶出が問題となる場合がある。
特許第4361489号公報
そこで、本発明は、上述したような複合吸着材の優れた重金属除去性能を維持しつつ、さらにアルミニウムの溶出を抑制できる吸着材用の材料(重金属除去剤)を提供することを課題とする。
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意検討の結果、下記構成の重金属除去剤によって上記課題が解消されることを見出し、当該知見に基づきさらに研究を重ねて本発明を完成した。
本発明の一局面に係る重金属除去剤は、アルミノシリケート化合物からなる微粒子化合物(a1)と、プラスチック粉末(a2)とを含み、体積粒度分布における粒子径40μm以下の粒子が15体積%以下であることを特徴とする。
このような構成により、重金属などに対する優れた除去性能を維持しつつ、さらにアルミニウムの溶出を抑制できる重金属除去剤を提供できる。
また、前記重金属除去剤の平均粒子径が50μm〜1mmであることが好ましい。それにより、圧力損失と取扱い性においてより優れると考えられる。
本発明の他の局面に係る吸着材は、上述の重金属除去剤と、活性炭とを含むことを特徴とする。
前記吸着材において、前記活性炭がヤシ殻活性炭であることが好ましい。それにより、塩素臭、カビ臭に加え、THMについても吸着除去できるという利点がある。
前記吸着材において、吸着材に対する前記重金属除去剤の割合を2質量%とし、空間速度(SV)2300hr−1でろ過した場合の、1分後のアルミニウム溶出量が100ppb未満であることが好ましい。
さらに、本発明には、上記吸着材を含有する成形体、並びに、前記吸着材を備える浄水器も包含される。
本発明によれば、優れた重金属除去性能を維持しつつ、さらにアルミニウムの溶出を抑制できる重金属除去剤、並びにそれを用いた吸着材、成形体および浄水器を提供することができる。
本発明者らは、鉛イオンなどの重金属除去性能と、アルミニウムの溶出に関して、アルミノシリケート化合物からなる微粒子化合物(a1)と、プラスチック粉末(a2)とを含む複合凝集体粒子の状態について鋭意検討し、研究を重ねた結果、粒子径が40μm以下の複合凝集体粒子の割合(比率)と、アルミニウム溶出量に相関性があることを見出し、当該知見に基づいて、さらに研究を行い本発明に至った。
以下、本発明の実施形態について具体例などを参照して詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<重金属除去剤>
本実施形態の重金属除去剤は、アルミノシリケート化合物からなる微粒子化合物(a1)と、プラスチック粉末(a2)とを含み、体積粒度分布における粒子径40μm以下の粒子が15体積%以下であることを特徴とする。
このような構成を有する重金属除去剤を吸着材とすることによって、優れた重金属除去性能を維持しつつ、さらにアルミニウムの溶出を抑制できる浄水器等を提供することが可能となる。
なお、本実施形態において、平均粒子径とは、体積基準の累積分布の50%粒子径を意味し、この平均粒子径の数値はレーザー回折・散乱法による粒度分布測定により測定した値であり、例えば、後述するマイクロトラック・ベル社製の湿式粒度分布測定装置(マイクロトラックMT3300EX II)などにより測定できる。また、粒子径40μm以下の粒子体積%は、前記粒度分布測定で得られた体積基準の累積分布から求めることができる。
本実施形態における重金属除去剤は、体積粒度分布における粒子径40μm以下の粒子が15体積%以下であることがより好ましく、10体積%以下であることがさらに好ましい。
本実施形態において、重金属除去剤はアルミノシリケート化合物からなる微粒子化合物(a1)と、プラスチック粉末(a2)とを含んでおり、これらは複合凝集体粒子となっている。その複合凝集体粒子は、前記プラスチック粉末(a2)が前記微粒子化合物(a1)の表面の少なくとも一部に付着しているような複合体であれば特に限定はされないが、例えば、前記プラスチック粉末(a2)が前記微粒子化合物(a1)の表面の少なくとも一部に付着して、前記微粒子化合物(a1)同士を接着させているような形態であってもよい。
本実施形態の微粒子化合物(a1)は、イオン交換容量が大きく、重金属に対して選択性が高いアルミノシリケート化合物である。
アルミノシリケート化合物としては、イオン交換容量が大きい点でA型又はX型アルミノシリケート化合物が好適である。株式会社シナネンゼオミック社から市販されている商品名ゼオミック等が知られている。
本実施形態で用いられるプラスチック粉末(a2)としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレートなどのポリエステル、ナイロンなどのポリアミドなどの各種熱可塑性樹脂、フラン樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂の粉末を挙げることができる。なかでも、加熱により凝集体粒子を作ることができるという観点から、熱可塑性樹脂の粉末が好ましく使用できる。また、これらの熱可塑性樹脂のなかでもポリエチレンが最も好ましい。
熱可塑性樹脂粉末のメルトフローレート(MFR)は、あまり小さいものを使用した場合、微粒子化合物が熱可塑性樹脂の表面に付着しにくいことがあり、一方、あまり大きいものを使用した場合、融点以上に加熱すると、熱可塑性樹脂が、粒子の形状を保持出来ずに流れてしまうことがある。よって、MFRとしては、0.02g/10分以上であるものを使用するのが好ましく、また、40g/10分以下のものを使用するのが好ましい。なお、MFRとは、一定の温度及び圧力で規定の直径及び長さのオリフィスから押出される熱可塑性樹脂の流出速度であり、具体的にはJIS K 7210(2014年)に従って測定される。
本実施形態の複合凝集体粒子は、まず微粒子化合物(a1)にプラスチック粉末(a2)を付着させる必要がある。微粒子化合物(a1)は粉末状であっても顆粒状であってもよいが、あまり粒子径が大きいと複合吸着材としたときの吸着速度が遅くなる傾向にあるので、平均粒子径(直径)として200μm以下、好ましくは100μm以下のものが好ましい。特に、担持保持性の観点から、微粒子化合物(a1)の粒子径を3μm〜80μmとすることが望ましい。
本実施形態で使用するプラスチック粉末(a2)の粒子径は、微粒子化合物(a1)の粒子の大きさと関係し、大きめの微粒子化合物(a1)を使用する場合には、大きめのプラスチック粉末を、小さめの微粒子化合物(a1)を作る場合には、小さめのプラスチック粉末を選定すればよい。かかる観点から、プラスチック粉末の平均粒子径は0.1μm〜200μm、好ましくは1μm〜100μmとすることが望ましい。
微粒子化合物(a1)にプラスチック粉末(a2)を付着させるには、例えば、遠赤外線加熱、加熱乾燥炉などの手段によることができる。なお、本実施形態における付着とは、接着剤などによる接着の他、溶融加熱などによる熱融着など、微粒子化合物とプラスチック粉末とが強固に固着した状態全てを意味するが、確実に固着できる点で熱融着による付着が好ましい。
より具体的には、例えば、微粒子化合物(a1)にプラスチック粉末(a2)を3〜40重量%となるように均一に混合して混合物とし、該混合物をプラスチック粉末の融点以上に加熱して、熱が冷めないうちに粉砕し、篩い分けすることによって、体積粒度分布における粒子径40μm以下の粒子が15体積%以下である、重金属除去剤(複合凝集体粒子)を得ることができる。
なお、前記複合凝集体粒子中のプラスチック粉末(a2)量は、揮発分を測定することでも推定することができる。揮発分の測定は、まず、110℃で3時間乾燥したサンプルを室温で秤量し、その後、サンプルを磁性のルツボに入れて蓋をした状態で、930℃の炉内に7分間放置し、冷却後に残存サンプルの重量を測定するという方法で行う。プラスチック粉末は、この温度では分解、揮発するので、重量減少分をプラスチック粉末(a2)含有量とする。
篩い分けした結果、所定の篩い分け基準より小さい粒子は再使用することができる。金属除去剤(複合凝集体粒子)の平均粒子径としては、50μm以上、1mm以下とするのが、圧力損失と取扱性の点で好ましく、75μm以上、500μm以下がさらに好ましい。
本実施形態では、使用する微粒子化合物に含まれる粒子径10μm以下の粒子の割合を調整したり、適切なサイズの篩い分け器により篩い分けたりすることによって、複合凝集体粒子体の粒子径40μm以下の粒子体積%が15以下となる重金属除去剤を得ることができる。微粒子化合物の調整は、サイクロン装置等を用いることで効率的に行うことができる。
なお、本実施形態における粒度分布の測定方法は以下の通りである。
微粒子化合物(a1)、プラスチック粉末(a2)、重金属除去剤(複合凝集体粒子)、活性炭の粒径(平均粒子径等)はレーザー回折測定法により測定した。方法としては、測定物、界面活性剤、およびイオン交換水とを混合した分散液を、レーザー回折・散乱式 粒子径分布測定装置(マイクロトラック・ベル(株)社製「MT3300 II」)を用いて透過法にて測定した。なお分散液濃度は同装置で表示される測定濃度範囲に収まるように調整した。また、分散液調製時の界面活性剤には、和光純薬工業(株)社製「ポリオキシエチレン(10)オクチルフェニルエーテル」を用い、測定に影響する気泡などが発生しない適当量添加した。分析条件を以下に示す。
(分析条件)
測定回数;1回
測定時間;30秒
分布表示;体積
粒径区分;標準
計算モード;MT3000 II
溶媒名;WATER
測定上限;2000μm、測定下限;0.021μm
残分比;0.00
通過分比;0.00
残分比設定;無効
粒子透過性;透過
粒子屈折率;1.81
粒子形状;非球形
溶媒屈折率;1.333
DV値;0.0150〜0.0700
透過率(TR);0.700〜0.950
そして、前記測定で得られる粒度分布(体積粒度分布)の累積分布から、粒子径40μm以下の粒子の割合(体積%)を求めることができる。平均粒子径とは、体積基準の累積分布の50%となる粒子径を意味する。
本実施形態の重金属除去剤はそのまま吸着材として使用することも可能であるが、好ましくは、後述のように、活性炭と混合し吸着材として使用する。
<吸着材、成形体および浄水器>
本実施形態の吸着材は、上述の重金属除去剤と活性炭とを含むことを特徴とする。
活性炭としては、炭素質材料を炭化、賦活することによって活性炭となるものであればよく、数100m/g以上の比表面積を有するものが好ましい。
前記炭素質材料としては、例えば、木材、鋸屑、木炭、ヤシ殻、クルミ殻などの果実殻、果実種子、パルプ製造副生物、リグニン、廃糖蜜などの植物系、泥炭、草炭、亜炭、褐炭、レキ青炭、無煙炭、コークス、コールタール、石炭ピッチ、石油蒸留残渣、石油ピッチなどの鉱物系、フェノール、サラン、アクリル樹脂などの合成素材、再生繊維(レーヨン)などの天然素材を例示することができる。なかでも、植物系のヤシ殻活性炭を使用することが好ましい。
粉状および粒状の活性炭を使用する場合、そのサイズは、作業性、水との接触効率、通水抵抗などの点から、75μm〜2.8mm(200メッシュ〜7メッシュ)が好ましく、100μm〜1.4mm(150メッシュ〜12メッシュ)がさらに好ましい。繊維状の活性炭を使用する場合、成形性の点から1〜5mm程度に切断して使用するのがよく、さらに、遊離塩素の除去性の点からヨウ素吸着量が1200〜3000mg/gのものを使用するのが好ましい。
本実施形態における吸着材は、吸着材中、複合凝集体粒子の割合が1質量%以上であることが好ましく、また、50質量%以下であることが好ましく、20質量%以下であることがより好ましい。上述の複合凝集体粒子と活性炭を混合することによって得られる。混合方法はとくに限定されず、公知の方法を採用することができる。この混合物(吸着材)は浄水材としてそのまま自動充填して使用することができるが、さらに加圧して成形し、カートリッジ形態の成形体として使用することも可能である。成形体とする際には、適宜成形のためのバインダや成形体の形状維持のための不織布を用いてもよい。また、複合凝集体粒子と活性炭との混合物に、抗菌性を与えるために、銀添着活性炭あるいは銀ゼオライトを添加することもできる。
本実施形態の吸着材は、優れた重金属除去性能を有する一方で、アルミニウムの溶出も抑制できる。本実施形態の吸着材を使用することにより、吸着材中の前記重金属除去剤の量を2質量%とし、空間速度(SV)2300hr−1でろ過したときの、1分後のアルミニウム溶出量を100ppb未満にできるという優れた利点がある。このとき、吸着材に対する前記重金属除去剤の割合を2質量%であるときに、空間速度(SV)2300hr−1でろ過した場合の、1分後のアルミニウム溶出量が100ppb未満であるものであるように重金属除去剤と活性炭を選択することが好ましいのであって、実際の吸着材の使用形態においては、吸着材中の重金属除去剤の割合を適宜変更できる。
吸着材を容器(カラム)に充填して浄水器として使用する場合の通水条件はとくに限定されないが、圧力損失があまり大きくならないように、例えば50〜4000hr−1の空間速度(SV)で実施される。本実施形態の吸着材は、吸着速度が速いので、SVを100hr−1以上、さらに1000hr−1以上の流速でも性能を発揮するので、浄水器カラムを大幅に小型化することができる。
本実施形態の吸着材、成形体および浄水器は、優れた重金属除去性能を備え、かつアルミニウムの溶出量も抑制できるため、産業利用上、極めて有用である。
以下、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明する。しかし、本発明は、以下の実施例により何ら制限されるものではない。
(実施例1)
微粒子化合物として、アルミノシリケート化合物(株式会社シナネンゼオミック製「ゼオミック」LH210N、平均粒子径32μm)(アルミノシリケート1と称する)1kgと、プラスチック粉末として、ポリエチレン(PE)粉末(住友精化株式会社製「フローセン」UF−1.5N、MFR1.4g/10分間、融点110℃、平均粒子径20μm)75gとを均一に混合した。この混合物を160℃の温度で、加熱乾燥機を使用して1時間加熱した後、温度を60℃以上に維持したまま、解砕機で解砕した。その後、室温まで冷却し、篩い分け機で篩い分けを行った。メッシュサイズを変更することによって、表1に示すような平均粒子径と粒子径40μm以下の粒子体積%の重金属除去剤を得た。揮発分(PE含有量)は、23%であった。
(実施例2〜4)
微粒子化合物として、アルミノシリケート化合物(株式会社シナネンゼオミック製「ゼオミック」LH210Nを、ロールミルによって粉砕し、平均粒子径が30μm(実施例2)または27μm(実施例3)、24μm(実施例4)である微粒子化合物(それぞれアルミノシリケート2、3、4)を用いた以外は、実施例1と同様にして、表1に示すような平均粒子径と粒子径40μm以下の粒子体積%の重金属除去剤を得た。揮発分(PE含有量)は、23%であった。
(比較例1)
微粒子化合物として、アルミノシリケート化合物(株式会社シナネンゼオミック製「ゼオミック」LH210Nを、ロールミルによって粉砕し、平均粒子径が17μm(比較例1)である微粒子化合物(アルミノシリケート5)を用いた以外は、実施例1と同様にして、表1に示すような平均粒子径と粒子径40μm以下の粒子体積%の重金属除去剤を得た。揮発分(PE含有量)は、23%であった。
(比較例2)
微粒子化合物として、アルミノシリケート化合物(株式会社シナネンゼオミック製「ゼオミック」LGK10T、平均粒子径9μm)(アルミノシリケート6と称する)を用いた以外は、実施例1と同様にして、表1に示すような平均粒子径と粒子径40μm以下の割合とを示す重金属除去剤を得た。揮発分(PE有含量)は、23%であった。
<評価試験>
以上のようにして得た、実施例および比較例それぞれの重金属除去剤0.64gと、活性炭(株式会社クラレ製「クラレコール」GW60/150(粒子径0.25mm〜0.1mm、比表面積800m/g)32.3gとを均一に混合し、それぞれの実施例および比較例の吸着材とした。
重金属除去剤中の40μm以下の粒子の割合(体積%)については、上述した(粒度分布)の測定結果から算出した。
鉛イオン除去性能について、それぞれの吸着材を60mlのカラムに充填し、50ppbの溶解性鉛(硝酸鉛を加えて鉛イオン濃度が50ppbになるように調整した)を含む原水を2.3リットル(L)/分(SV2300hr−1)の流速で通水し、鉛イオン濃度から鉛イオンの除去率を計算した。この鉛イオン除去率が80%となる通液量(L)および吸着材(カラム)単位体積あたりの通液量(L/ml)を鉛イオン除去性能として評価した。
また、アルミニウム溶出量については、上記条件で通水し、通液1分後のアルミニウム濃度と原水のアルミニウム濃度の差分から求めた。
結果を、それぞれ表1に示す。
Figure 2020163270
(考察)
表1の結果より、実施例の重金属除去剤を用いた吸着材では、優れた鉛除去性能を発揮しつつ、アルミニウムの溶出を抑制できることが確認できた。
一方、本発明の規定を満たさない比較例の重金属除去剤を用いた吸着材では、アルミニウムの溶出が十分に抑制できないことがわかった。
以上の結果から、本発明の重金属除去剤を用いることで非常に優れた鉛除去率を維持しつつ、アルミニウムの溶出が抑えられる吸着材や浄水材等が提供できることが示された。

Claims (7)

  1. アルミノシリケート化合物からなる微粒子化合物(a1)と、プラスチック粉末(a2)とを含み、
    体積粒度分布における粒子径40μm以下の粒子が15体積%以下であることを特徴とする、重金属除去剤。
  2. 平均粒子径が50μm〜1mmである、請求項1に記載の重金属除去剤。
  3. 請求項1または2に記載の重金属除去剤と、活性炭とを含む、吸着材。
  4. 前記活性炭がヤシ殻活性炭である、請求項3に記載の吸着材。
  5. 吸着材に対する前記重金属除去剤の割合を2質量%とし、空間速度(SV)2300hr−1でろ過した場合の、1分後のアルミニウム溶出量が100ppb未満である、請求項3または4に記載の吸着材。
  6. 請求項3〜5のいずれかに記載の吸着材を含有する、成形体。
  7. 請求項3〜5のいずれかに記載の吸着材を備える、浄水器。
JP2019065654A 2019-03-29 2019-03-29 重金属除去剤、並びに、それを用いた吸着材、成形体および浄水器 Active JP7264692B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019065654A JP7264692B2 (ja) 2019-03-29 2019-03-29 重金属除去剤、並びに、それを用いた吸着材、成形体および浄水器
PCT/JP2020/013483 WO2020203588A1 (ja) 2019-03-29 2020-03-25 吸着材、重金属除去剤、並びにそれらを用いた成形体および浄水器
US17/442,164 US20220176342A1 (en) 2019-03-29 2020-03-25 Adsorbent, heavy metal removing agent, molded body using same, and water purifier
KR1020217034026A KR20210138744A (ko) 2019-03-29 2020-03-25 흡착재, 중금속 제거제, 그리고 그것들을 사용한 성형체 및 정수기
CN202080025718.XA CN113631259B (zh) 2019-03-29 2020-03-25 吸附材料、重金属去除剂、以及使用它们的成形体和净水器
TW109110432A TWI754251B (zh) 2019-03-29 2020-03-27 吸附材料、重金屬去除劑、以及使用其之成形體及淨水器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019065654A JP7264692B2 (ja) 2019-03-29 2019-03-29 重金属除去剤、並びに、それを用いた吸着材、成形体および浄水器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020163270A true JP2020163270A (ja) 2020-10-08
JP7264692B2 JP7264692B2 (ja) 2023-04-25

Family

ID=72715540

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019065654A Active JP7264692B2 (ja) 2019-03-29 2019-03-29 重金属除去剤、並びに、それを用いた吸着材、成形体および浄水器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7264692B2 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004039494A1 (ja) * 2002-10-29 2004-05-13 Kuraray Chemical Co.,Ltd. 複合吸着材とその製造方法、並びに浄水材及び浄水器
JP2009208076A (ja) * 2009-05-18 2009-09-17 Mitsubishi Rayon Co Ltd 吸着剤及びこれを用いた浄水器
JP2014193454A (ja) * 2013-02-26 2014-10-09 Nippon Valqua Ind Ltd 吸着シート、当該吸着シートを得る製造方法、吸着機能の回復方法、及び吸着方法
JP2015112518A (ja) * 2013-12-10 2015-06-22 株式会社タカギ 成形吸着体およびそれを用いた浄水器
JP2016019980A (ja) * 2009-08-06 2016-02-04 クラレケミカル株式会社 活性炭成型体およびそれを用いた浄水器

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004039494A1 (ja) * 2002-10-29 2004-05-13 Kuraray Chemical Co.,Ltd. 複合吸着材とその製造方法、並びに浄水材及び浄水器
JP2009208076A (ja) * 2009-05-18 2009-09-17 Mitsubishi Rayon Co Ltd 吸着剤及びこれを用いた浄水器
JP2016019980A (ja) * 2009-08-06 2016-02-04 クラレケミカル株式会社 活性炭成型体およびそれを用いた浄水器
JP2014193454A (ja) * 2013-02-26 2014-10-09 Nippon Valqua Ind Ltd 吸着シート、当該吸着シートを得る製造方法、吸着機能の回復方法、及び吸着方法
JP2015112518A (ja) * 2013-12-10 2015-06-22 株式会社タカギ 成形吸着体およびそれを用いた浄水器

Also Published As

Publication number Publication date
JP7264692B2 (ja) 2023-04-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100985429B1 (ko) 복합 흡착재와 그 제조방법, 그리고 정수재 및 정수기
US7112272B2 (en) Liquid and gas porous plastic filter and methods of use
US7112280B2 (en) Gas porous polymer filter and methods of use
US7169304B2 (en) Porous polymer water filter and methods of use in refrigeration
US7967992B2 (en) Method and device incorporating granular particles and disc-shaped plastic pellets for filtering water
JPWO2006082898A1 (ja) 複合吸着材とその製造方法、並びに浄水材及び浄水器
EP2914550B1 (en) Filter medium containing fibres
MXPA06013601A (es) Filtro polimerico poroso para gas y metodos de fabricacion del mismo.
JP6440383B2 (ja) 金属イオン吸着材及びこれを用いた複合吸着材
JP6856824B2 (ja) 複合凝集体粒子、並びに、それを用いた吸着材、成形体および浄水器
JP7264692B2 (ja) 重金属除去剤、並びに、それを用いた吸着材、成形体および浄水器
CN113631259B (zh) 吸附材料、重金属去除剂、以及使用它们的成形体和净水器
JP6965117B2 (ja) 金属イオン吸着材及びこれを用いた複合吸着材
JP7264691B2 (ja) 吸着材、並びにそれを用いた成形体および浄水器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220107

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220906

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221101

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230105

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230301

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230404

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230413

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7264692

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150