JP2020161002A - 映像表示システム、運転シミュレータシステム、映像表示方法、及びプログラム - Google Patents

映像表示システム、運転シミュレータシステム、映像表示方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】映像に含まれるオブジェクトごとに視認性を低下させる加工処理の処理内容を設定可能な映像表示システム、運転シミュレータシステム、映像表示方法、及びプログラムを提供する。【解決手段】映像表示システム1は、決定部13と、加工部15と、表示制御部16とを備える。決定部13は、1以上のオブジェクトを含み時間経過に伴って変化する第1映像において、オブジェクトを単位として、視認性を低下させるための加工処理の処理内容を決定する。加工部15は、第1映像の第1画像データに対して、第1映像に含まれる1以上のオブジェクトに、決定部13によって決定された処理内容で加工処理を行った第2画像データを作成する。表示制御部16は、第2画像データに基づく第2映像を表示部20に表示する。【選択図】図1

Description

本開示は、映像表示システム、運転シミュレータシステム、映像表示方法、及びプログラムに関する。より詳細には、本開示は、仮想空間の映像を表示する映像表示システム、映像表示システムを備える運転シミュレータシステム、映像表示方法、及びプログラムに関する。
特許文献1は、ユーザが視認する仮想空間画像をヘッドマウント・ディスプレイ(HMD:Head Mounted Display)に提供する仮想空間画像提供方法を開示する。この仮想空間画像提供方法では、HMDを装着したユーザが視認する仮想現実空間において、HMDの変位速度が大きい場合に、ユーザが視認する仮想空間画像に対して、中心部分の視認領域を除き、情報量を低減させた画像を生成し、HMDに表示させる。この仮想空間画像提供方法では、中心部分の視認領域を除いて、情報量が低減された仮想空間画像をユーザに視認させるので、仮想空間画像を視認することによるVR(Virtual Reality)酔いを低減できる。
特開2017−138701号公報
特許文献1の仮想空間画像提供方法では、VR酔いを低減するために、中心部分の視認領域を除いて情報量を低減させた仮想空間画像をユーザに提示しているので、視認領域から外れた位置にある物体(オブジェクト)は全て情報量が低減された画像となる。そのため、仮想空間画像において視認領域以外の位置にも、ユーザにとって必要な物体が映っている場合に、ユーザが、視認領域以外の位置にある物体を見逃してしまう可能性があった。つまり、特許文献1の仮想空間画像提供方法では、仮想空間画像において視認領域以外の位置にある物体は全て情報量が低減された画像となるという問題があった。
本開示の目的は、映像に含まれるオブジェクトごとに視認性を低下させる加工処理の処理内容を設定可能な映像表示システム、運転シミュレータシステム、映像表示方法、及びプログラムを提供することにある。
本開示の一態様の映像表示システムは、決定部と、加工部と、表示制御部と、を備える。前記決定部は、1以上のオブジェクトを含み時間経過に伴って変化する第1映像において、前記オブジェクトを単位として、視認性を低下させるための加工処理の処理内容を決定する。前記加工部は、前記第1映像の第1画像データに対して、前記第1映像に含まれる前記1以上のオブジェクトに、前記決定部によって決定された処理内容で加工処理を行った第2画像データを作成する。前記表示制御部は、前記第2画像データに基づく第2映像を表示部に表示する。
本開示の一態様の運転シミュレータシステムは、前記映像表示システムと、前記表示部に表示された前記第2映像を見るユーザによる移動体の運転操作を受け付ける操作部と、を備える。
本開示の一態様の映像表示方法は、決定処理と、加工処理と、表示処理とを含む。前記決定処理では、1以上のオブジェクトを含み時間経過に伴って変化する第1映像において、前記オブジェクトを単位として、視認性を低下させるための加工処理の処理内容を決定する。前記加工処理では、前記第1映像の第1画像データに対して、前記第1映像に含まれる前記1以上のオブジェクトに、前記決定処理によって決定された処理内容で加工処理を行った第2画像データを作成する。前記表示処理では、前記第2画像データに基づく第2映像を表示部に表示する。
本開示の一態様のプログラムは、1以上のプロセッサに、前記映像表示方法を実行させるための、プログラムである。
本開示によれば、映像に含まれるオブジェクトごとに視認性を低下させる加工処理の処理内容を設定可能な映像表示システム、運転シミュレータシステム、映像表示方法、及びプログラムを提供することができる。
図1は、本開示の一実施形態に係る映像表示システムを用いる移動体の運転シミュレータシステムの概略的なブロック図である。 図2は、同上の映像表示システムの画像データ生成部が生成した第1画像データに基づく第1画像の説明図である。 図3は、同上の映像表示システムの加工処理部が作成した第2画像データに基づく第2映像の説明図である。 図4は、同上の映像表示システムの動作を説明するフローチャートである。
(実施形態)
(1)概要
本実施形態の映像表示システム1は、図1に示すように、決定部13と、加工部15と、表示制御部16と、を備える。決定部13は、1以上のオブジェクト1Xを含み時間経過に伴って変化する第1映像P1(図2参照)において、オブジェクト1Xを単位として、視認性を低下させるための加工処理の処理内容を決定する。加工部15は、第1映像P1の第1画像データD1に対して、第1映像P1に含まれる1以上のオブジェクト1Xに、決定部13によって決定された処理内容で加工処理を行って第2画像データD2を作成する。表示制御部16は、第2画像データD2に基づく第2映像P2(図3参照)を表示部20に表示する。
本実施形態の映像表示システム1は、VR(Virtual Reality)画像を表示部20に表示する。以下の実施形態では、表示部20は、ユーザ60が頭部に装着するヘッドマウントディスプレイ(HMD:Head Mounted Display)であるが、ユーザ60の前方に配置される液晶ディスプレイ等のディスプレイ装置でもよい。
この映像表示システム1は、移動体(例えば自動車)の運転シミュレータシステム50に用いられる。運転シミュレータシステム50を利用するユーザ60は、映像表示システム1が表示部20に表示するVR画像を見ながら、移動体の運転操作を模擬的に行うことができる。ここにおいて、映像表示システム1は、例えば自動車用のヘッドアップディスプレイ(HUD:Head-Up Display)において実空間に存在する物体に重ねて表示される運転支援情報を含めたVR映像を、表示部20に表示させる。図3の第2映像P2では、運転支援情報として、移動体の進行方向を示す矢印200と、現在の車速及び制限速度を示すメータ表示210と、注目すべき人110及び車120を囲む枠220とが、表示されている。映像表示システム1は、このような運転支援情報の表示の仕方(例えば、色、明るさ、形状等)を変えながら、運転シミュレータシステム50を使用するユーザ60の運転状態をモニタすることで、運転支援情報の表示方法を評価するために使用される。なお、図2に示す第1映像P1、及び、図3に示す第2映像P2において、符号及び引出線は説明のために図示したものであり、実際には表示されない。
第1映像P1に含まれる1以上のオブジェクト1Xは、第1映像P1に含まれる1以上の物体の各々を示す画像である。なお、第1映像P1には少なくとも1つのオブジェクト1Xが含まれていればよく、複数のオブジェクト1Xが含まれていてもよい。オブジェクト1Xは、静止物体(例えば、道路、歩道、建物、及び信号機等)を示すオブジェクトと、移動物体(例えば、人及び車等)を示すオブジェクトとを含み得る。第1映像P1、及び、第2映像P2は、時間的に変化する動画像のある時点における画像である。本実施形態では、映像表示システム1が、移動体である自動車の運転シミュレータシステム50に用いられるので、自動車を運転する運転者の視点から自動車の外側(例えば自車の前方)を見ているような画像が表示部20に表示される。
また、決定部13がオブジェクト1Xを「単位」として加工処理の処理内容を決定するとは、オブジェクト1Xが複数ある場合に、複数のオブジェクト1Xのそれぞれで加工処理の処理内容を決定することをいう。加工部15が行う「視認性を低下させるための加工処理」とは、オブジェクト1Xを目立たなくするための加工処理である。この種の加工処理は、ぼかしフィルタを用いてオブジェクト1Xの画像をぼかす処理と、オブジェクト1Xの輝度を暗くする処理と、オブジェクト1Xの色を薄くする処理と、オブジェクト1Xと背景とのコントラストを低下させる処理との少なくとも1つを含む。
本実施形態では、決定部13が、第1映像P1において、オブジェクト1Xを単位として、加工処理の処理内容を決定する。加工部15は、第1映像P1に含まれる1以上のオブジェクト1Xに、決定部13によって決定された処理内容で加工処理を行い、表示制御部16が加工後の第2画像データD2に基づく第2映像P2を表示部20に表示させる。したがって、本実施形態によれば、第1映像P1に含まれるオブジェクト1Xごとに視認性を低下させる加工処理の処理内容を設定可能な映像表示システム1を提供できる。
ところで、運転シミュレータシステム50において、ユーザ60が運転する自動車が前進しているようなVR画像が表示部20に表示される場合、VR画像を見たユーザ60は、自動車の周りの建物等が後方に移動するように見えることで自分が前進しているように錯覚する。しかしながら、ユーザ60は実際には動いていないため、ユーザ60が視覚から感じる加速度と、ユーザ60が体感する加速度との間にずれが生じ、これによってVR酔いが発生する可能性がある。本実施形態の映像表示システム1では、オブジェクト1Xごとに視認性を低下させる加工処理の処理内容を設定できるので、自動車を運転する場合にユーザ60に見せる必要がないオブジェクト1Xについては視認性を低下させる加工処理を行うことができる。これによって、VR酔いを低減しつつ、運転する際に見る必要があるオブジェクト1Xはユーザ60に視認させることが可能な第2映像P2を表示部20に表示させることができる。
(2)詳細
以下、本実施形態に係る映像表示システム1及び映像表示システム1を備える運転シミュレータシステム50について図面を参照して詳しく説明する。
(2.1)構成
本実施形態に係る映像表示システム1を備える運転シミュレータシステム50は、例えば、HMDのような表示部20を装着したユーザ60に、自動車の運転席から見た映像を視認させながら、自動車の運転操作を模擬的に行わせる。
運転シミュレータシステム50は、映像表示システム1と、表示部20に表示された第2映像P2を見るユーザ60による移動体の運転操作を受け付ける操作部(例えば操作ハンドル51A及びフットペダル51B)と、を備える。また、運転シミュレータシステム50は、操作入力部52と、評価部53とを更に備える。
操作ハンドル51A及びフットペダル51Bは、運転席を模した座席70にユーザ60が座った状態で操作可能な位置に設けられている。
操作入力部52は、操作ハンドル51A及びフットペダル51Bから、ユーザ60による操作ハンドル51A及びフットペダル51Bの操作内容を示す操作情報を受け付ける。なお、運転シミュレータシステム50は、変速器、方向指示器、ワイパー、ヘッドライト等を操作するための操作部を備え、操作入力部52は、これらの操作部からユーザ60による操作内容を示す操作情報を受け付けてもよい。
評価部53は、画像データ生成部12によって生成される第1画像データD1と、操作入力部52が受け付けた操作情報とに基づいて、表示部20に表示される第2映像P2が表す状況下でユーザ60が適切な運転操作を行えたか否かを評価する。ここで、第2映像P2には、ユーザ60の運転を支援する運転支援情報も表示されており、評価部53の評価結果に基づいて、運転支援情報の表示の仕方が適切か否かを判断することもできる。
次に、映像表示システム1について説明する。
映像表示システム1は、制御装置10と、表示部20とを備える。
制御装置10は、上述した決定部13と加工部15と表示制御部16とに加えて、記憶部11と、画像データ生成部12と、検出部14と、設定部17とを更に備えている。なお、映像表示システム1が、記憶部11、画像データ生成部12、検出部14、及び設定部17を備えることは必須ではなく、適宜省略が可能である。
制御装置10は、例えば、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしての1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを主構成とする。コンピュータシステムの1以上のメモリに記録されたプログラムを1以上のプロセッサが実行することによって、制御装置10の機能(例えば、画像データ生成部12、決定部13、検出部14、加工部15、表示制御部16,及び設定部17の機能)が実現される。プログラムは、コンピュータシステムの1以上のメモリに予め記録されている。なお、プログラムは、電気通信回線を通じて提供されてもよいし、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
記憶部11は、例えば、磁気ディスク、光学ディスク、及びフラッシュメモリ記憶装置のようなストレージを含み、映像表示システム1が表示するVR画像に含まれる複数種類のオブジェクト1Xの画像を記憶する。複数種類のオブジェクト1Xは、静止物体のオブジェクトと、移動物体のオブジェクトとを含み得る。静止物体のオブジェクト1Xは、例えば道路、歩道、建物、ガードレール、信号機、道路標識、及び空等のオブジェクトを含み得る。移動物体のオブジェクト1Xは、例えば人、自動車、自転車、バイク、及び車椅子等のオブジェクトを含み得る。例えば、図2に示す第1映像P1は、静止物体のオブジェクト1Xとして、道路100、歩道101、建物102、信号機103、及び空104のオブジェクト1Xを含んでいる。また、第1映像P1は、移動物体のオブジェクト1Xとして、人110及び車120のオブジェクト1Xを含んでいる。また、第1映像P1は、ユーザ60が運転している自動車を表すオブジェクト1Xとして、ユーザ60が運転している自動車を車内から見たダッシュボード等の内装部材130、ルームミラー131、及び左右のサイドミラー132,133のオブジェクト1Xを含んでいる。
また、記憶部11は、複数種類のオブジェクト1Xの画像のそれぞれに対応して、オブジェクト1Xの種類ごとに設定された優先度が記憶されている。つまり、第1映像P1に含まれる複数種類のオブジェクト1Xには、種類ごとに優先度が設定されている。なお、複数種類のオブジェクト1Xが1フレームの第1映像P1に含まれることは必須ではなく、別々のタイミングで撮影される複数フレームの第1映像P1に別々に含まれてもよい。
ここで、オブジェクト1Xの種類ごとに設定される「優先度」は、ユーザ60にオブジェクト1Xを視認させる必要性(重要度)を数値化した値である。決定部13は、オブジェクト1Xに対して設定された優先度が所定の基準値よりも高い場合は、このオブジェクト1Xに対して視認性を低下させる加工処理を行わないように決定する。例えば、自動車が走行する道路100、この道路100の横に設けられた歩道101、信号機103、人110、及び車120のオブジェクト1Xは、自動車を運転するユーザ60に見せる必要性(重要度)が高いオブジェクトであり、基準値よりも高い優先度が設定される。一方、建物102のオブジェクト1Xは、自動車が道路100の上を走行する場合には、自動車を運転するユーザ60に見せる必要性(重要度)が低いオブジェクトであり、基準値よりも低い優先度が設定されている。また、優先度は、オブジェクト1Xの危険度であってもよく、衝突する可能性が高い、つまり危険度が高いオブジェクト1Xほど高い優先度が設定されてもよい。
画像データ生成部12は、例えば、評価部53から入力される運転コースの情報に基づいて、記憶部11に記憶されたオブジェクト1Xの画像を用いて、1以上のオブジェクト1Xを含み、時間経過に伴って変化する第1映像P1の第1画像データD1を作成する。第1映像P1は、自動車の運転席から自動車の前方を見た映像であり、例えば、自動車が第1地点から第2地点へ移動する運転コースの動画像である。画像データ生成部12は、ユーザ60が自動車を第1地点から第2地点まで運転する間に、ユーザ60に提示する運転支援情報を含めて第1映像P1の第1画像データD1を作成する。なお、本実施形態では、画像データ生成部12が、第1映像P1の第1画像データD1を生成しているが、第1映像P1の第1画像データD1は、映像表示システム1の外部(例えば運転シミュレータシステム50の評価部53等)から入力されてもよい。
設定部17は、第1映像P1に含まれる1以上のオブジェクト1Xのうち、加工部15が行う加工処理の処理対象としない除外対象オブジェクトを設定する。決定部13は、除外対象オブジェクトに比べて、除外対象オブジェクト以外のオブジェクト1Xの視認性が低下するように、加工処理の処理内容を決定する。設定部17には、例えばユーザの操作を受け付ける操作部(例えばタッチパネル等)から操作に応じた設定情報が入力される。ユーザが操作部を用いて除外対象オブジェクトを指定する設定情報を入力すると、設定部17は、操作部から入力される設定情報に基づいて除外対象オブジェクトを設定する。例えば、ユーザが操作部を用いて除外対象オブジェクトとするオブジェクト1Xの種類(例えば、道路、歩道、人、及び車等)を設定情報として入力すると、設定部17は、設定情報で指定された種類のオブジェクト1Xを除外対象オブジェクト1Xに設定する。決定部13は、このようにして設定された除外対象オブジェクトに比べて、除外対象オブジェクト以外のオブジェクト1Xの視認性を低下させるように、複数のオブジェクト1Xの各々に行う加工処理の処理内容を決定する。したがって、除外対象オブジェクト以外のオブジェクト1Xは除外対象オブジェクトに比べて目立ちにくくなり、ユーザ60に見せる必要があるオブジェクト1Xの視認性を低下させることなく、ユーザ60のVR酔いを抑制できる。
なお、設定部17は、第1映像P1に含まれる1以上のオブジェクト1Xについて、優先度に基づいて除外対象オブジェクトを設定してもよい。設定部17は、1以上のオブジェクト1Xのうち、優先度が基準値よりも高いオブジェクト1Xを除外対象オブジェクトに設定する。例えば、ユーザ60が運転する場合にユーザ60に見せる必要があるオブジェクト1Xには、基準値よりも高い優先度を設定することで、視認性を低下させる加工処理が実行されない。したがって、映像表示システム1は、ユーザ60に見せる必要があるオブジェクト1Xを、ユーザ60が見えやすいような表示態様で表示することができる。このように、設定部17が、複数種類のオブジェクト1Xにそれぞれ設定された優先度に基づいて除外対象オブジェクトを設定する場合、ユーザが除外対象オブジェクトをその都度設定する必要がなく、ユーザの手間を省くことができる。
また、設定部17には、視線センサ31の検知結果が入力されており、設定部17は、視線センサ31の検知結果に基づいて除外対象オブジェクトを設定してもよい。視線センサ31は、表示部20を装着したユーザ60が表示部20に表示された第2映像P2を見る場合の、ユーザ60の視線を検知する。設定部17は、視線センサ31の検知結果に基づいて、ユーザ60が注目しているオブジェクト1Xを除外対象オブジェクトに設定するので、ユーザ60が注目しているオブジェクト1Xには視認性を低下させるための加工処理は実行されない。したがって、映像表示システム1は、ユーザ60が注目しているオブジェクト1Xを、ユーザ60が見えやすいような表示態様で表示することができる。
このように、設定部17は、2以上の設定方法を併用して除外対象オブジェクトを設定してもよい。2以上の設定方法には優先順位がそれぞれ設定されており、設定部17は、優先順位がより高い設定方法で設定された除外対象オブジェクトを優先すればよい。
決定部13は、画像データ生成部12から入力される第1画像データD1に基づく第1映像P1において、オブジェクト1Xを単位として、視認性を低下させるための加工処理の処理内容を決定する。本実施形態では、決定部13は、オブジェクト1Xに加工処理を行うか否かを決定する。さらに言えば、決定部13は、設定部17によって設定された除外対象オブジェクトに基づき、第1映像P1に含まれる1以上のオブジェクト1Xのそれぞれについて加工処理を行うか否かを決定する。決定部13は、第1映像P1に含まれる1以上のオブジェクト1Xのうち、除外対象オブジェクトに該当するオブジェクト1Xについては、加工処理を行わないように決定する。ここで、除外対象オブジェクトには、道路100、歩道101、信号機103、人110、及び車120のオブジェクト1Xが少なくとも含まれている。したがって、道路100、歩道101、信号機103、人110、及び車120のオブジェクト1Xには視認性を低減させる加工処理が実行されないので、ユーザ60に見せる必要がある除外対象オブジェクトの視認性を向上させることができる。
検出部14は、画像データ生成部12が生成した第1画像データD1に基づき、第1映像P1の時間経過に伴う変化(例えば、静止物体のオブジェクト1Xの移動量)に基づいて、ユーザ60の見かけの加速度及び角速度を検出する。例えば、第1映像P1が自動車の運転席から見た映像である場合、ユーザ60の見かけの加速度及び角加速度は、ユーザ60が運転している想定の自動車の加速度及び角速度となる。検出部14は、第1映像P1に含まれるオブジェクト1X(例えば、道路100の周囲にある建物102のオブジェクト1X)が時間経過とともに移動する見かけの距離から速度を算出し、速度を微分処理することで加速度を算出する。なお、検出部14は、第1映像P1に含まれるオブジェクト1Xの向きの時間的な変化を検出することによって、オブジェクト1Xの角速度を算出してもよい。なお、画像データ生成部12は、ユーザ60のアクセル操作、ブレーキ速度及びハンドル操作に応じた速度又は角速度で移動体が移動する場合の第1映像P1を作成している。したがって、検出部14は、画像データ生成部12から取得した速度及び角速度のデータに基づいて移動体の加速度及び角速度を検出してもよい。
加工部15は、画像データ生成部12から入力される第1画像データD1に対して、第1映像P1に含まれる1以上のオブジェクト1Xに、決定部13で決定された処理内容で加工処理を行い、第2画像データD2を作成する。加工部15は、決定部13が加工処理を行わないと決定したオブジェクト1Xについては、視認性を低減させる加工処理を実行しない。つまり、加工部15は、第1映像P1に含まれる1以上のオブジェクト1Xのうち除外対象オブジェクト以外のオブジェクト1Xのみに、視認性を低減させる加工処理を実行して第2画像データD2を作成する。加工部15が行う加工処理は、例えば、オブジェクト1Xの画像をぼかす処理、オブジェクト1Xの輝度を暗くする処理、オブジェクト1Xの色を薄くする処理、及びオブジェクト1Xと背景とのコントラストを低下させる処理のうちいずれか1つの処理である。加工部15が行う加工処理は、オブジェクト1Xの画像をぼかす処理、オブジェクト1Xの輝度を暗くする処理、オブジェクト1Xの色を薄くする処理、オブジェクト1Xと背景とのコントラストを低下させる処理のうち複数の処理を組み合わせて実行してもよい。また、加工部15は、除外対象オブジェクトについて輪郭を強調する加工処理を行ってもよい。
なお、加工部15は、検出部14が検出した加速度の絶対値が第1閾値以上の場合、又は、検出部14が検出した角速度の絶対値が第2閾値以上の場合のみ、オブジェクト1Xに、決定部13で決定された処理内容で加工処理を行っている。加速度の絶対値が第1閾値未満であり、かつ、角速度の絶対値が第2閾値未満である場合は、ユーザ60が視覚から感じる加速度及び角速度と、ユーザ60が実際に感じる加速度及び角速度とのずれが少ないので、VR酔いが発生する可能性は低い。したがって、加速度の絶対値が第1閾値以下であり、かつ、角速度の絶対値が第2閾値以下である場合、加工部15は、オブジェクト1Xに、決定部13で決定された処理内容で加工処理を行わないので、加工処理の負荷を低減できる。
表示制御部16は、加工部15が作成した第2画像データD2に基づく第2映像P2(図3参照)を表示部20に表示させる。図3は、第2画像データD2に基づく第2映像P2の一例である。図3の第2映像P2において、ドットのハッチングを付けた部分は、加工部15が視認性を低下させる加工処理が実行された部分である。第2映像P2では、ユーザ60に見せる必要がないオブジェクト1Xには視認性を低下させる加工処理が行われているので、VR酔いを低減しつつ、ユーザ60に見せる必要があるオブジェクト1Xは、ユーザ60にとって見えやすい表示態様で表示することができる。
(2.2)動作
本実施形態の映像表示システム1の動作を図4のフローチャートに基づいて説明する。
映像表示システム1の画像データ生成部12は、記憶部11に記憶されたオブジェクト1Xの画像を用いて、第1映像P1の第1画像データD1を生成する(S1)。
第1映像P1の第1画像データD1が生成されると、検出部14は、第1映像P1の時間経過に伴う変化に基づいて、ユーザ60が運転している想定の自動車(自車)の加速度及び角速度を検出する(S2)。
ここで、自動車の加速度の絶対値が第1閾値未満であり、かつ、角速度の絶対値が第2閾値未満であれば(S3:No)、加工部15は、第1画像データD1の加工処理は行わず、第1画像データD1をそのまま第2画像データD2とする。表示制御部16は、第2画像データD2に基づく第2映像P2を表示部20に表示させる(S8)。この場合、第1画像データD1について視認性を低下させる加工処理は行われていないので、表示部20には、図2に示す第1映像P1と同じ映像が表示される。つまり、第1映像P1に含まれる1以上のオブジェクト1Xは鮮明な状態で表示されるが、自動車の加速度の絶対値が第1閾値未満であり、かつ、角速度の絶対値が第2閾値未満であるので、ユーザ60がVR酔いを感じる可能性は低い。
一方、自動車の加速度の絶対値が第1閾値以上であるか、又は、角速度の絶対値が第2閾値以上である場合(S3:Yes)、決定部13は、第1映像P1に含まれる1以上のオブジェクト1Xが除外対象オブジェクトであるか否かを決定する(S4)。
ステップS4において除外対象オブジェクトと決定されたオブジェクトがある場合(S5:Yes)、加工部15は、除外対象オブジェクト以外のオブジェクト1Xに対して加工処理を実行して、第2画像データD2を作成する(S6)。そして、表示制御部16は、第2画像データD2に基づく第2映像P2を表示部20に表示させる(S8)。この場合、除外対象オブジェクト以外のオブジェクト1Xには、視認性を低下させる加工処理が行われるので、表示部20に表示される第2映像P2を見るユーザ60がVR酔いを感じる可能性を低減できる。また、除外対象オブジェクトには視認性を低下させる加工処理が行われないので、除外対象オブジェクトは視認性が良好な状態で表示でき、運転に必要なオブジェクト1X(除外対象オブジェクト)をユーザ60に視認させることができる。
また、ステップS4において除外対象オブジェクトと決定されたオブジェクトが無い場合(S5:No)、加工部15は、第1映像P1の全体に対して視認性を低下させる加工処理を実行して、第2画像データD2を作成する(S7)。そして、表示制御部16は、第2画像データD2に基づく第2映像P2を表示部20に表示させる。この場合、第1映像P1の全体に、視認性を低下させる加工処理が行われるので、表示部20に表示される第2映像P2を見るユーザ60がVR酔いを感じる可能性を低減できる。
なお、本実施形態では、決定部13が、オブジェクト1Xに加工処理を行うか否かを決定しているが、加工処理の強度を決定してもよい。決定部13は、例えば生体センサ32の検知結果に基づいて、オブジェクト1Xを単位として、個々のオブジェクト1Xに行う加工処理の強度を決定する。生体センサ32は、表示部20を見るユーザ60の生体情報(例えば、ユーザ60の心拍数、呼吸数、及び体温等)を検知する。ユーザ60がVR酔いになると、ユーザ60の心拍数及び呼吸数は増加し、体温は低下する傾向がある。したがって、決定部13は、ユーザ60の生体情報に基づいてVR酔いの程度を検知し、VR酔いの程度に応じて加工処理の強度を変化させる。例えば、加工処理がオブジェクト1Xのぼかし処理である場合、決定部13はVR酔いの程度がひどいほど、オブジェクト1Xのぼかし量が高くなるようにぼかし処理の強度を決定する。このように、決定部13は、生体情報に基づいて加工処理の強度を変化せることで、ユーザ60のVR酔いを軽減する効果を変化させることができる。ここで、決定部13は、表示部20を見るユーザ60に関する情報として、ユーザ60の生態情報に基づいて、加工処理の処理内容を決定しているが、ユーザ60の体質(例えば酔いやすさ)に基づいて加工処理の処理内容を決定してもよい。例えば、決定部13は、ユーザ60が設定部17を用いて入力した自身の体質に関する情報に基づいて、加工処理の処理内容を決定してもよい。設定部17によってユーザ60が酔いやすい体質であると設定された場合、決定部13は、加工処理を行うように処理内容に決定することで、ユーザ60のVR酔いを抑制することができる。なお、設定部17によってユーザ60が酔いやすい体質であると設定された場合、決定部13は、ユーザ60が酔いにくい体質である場合に比べて加工処理の強度を高めるように処理内容を決定してもよく、ユーザ60のVR酔いを抑制することができる。
また、決定部13は、表示部20を見るユーザ60が感じる加速度に基づいて、加工処理の処理内容を決定してもよい。ユーザ60が感じる加速度は第1映像P1から推定される。ユーザ60が感じる加速度の絶対値が大きくなるにつれて、VR酔いが発生する可能性が高くなるので、決定部13は、加速度の絶対値が大きくなるほど、加工処理の強度を高めることで、VR酔いが発生する可能性を低減できる。なお、決定部13は、表示部20を見るユーザ60が感じる角速度に基づいて、加工処理の処理内容を決定してもよい。ユーザ60が感じる角速度は第1映像P1から推定される。ユーザ60が感じる角速度の絶対値が大きくなるにつれて、VR酔いが発生する可能性が高くなるので、決定部13は、角速度の絶対値が大きくなるほど、加工処理の強度を高めることで、VR酔いが発生する可能性を低減できる。
また、決定部13は、表示部20を見るユーザ60が感じる加速度と、ユーザ60に実際に加わる加速度との差分に基づいて、加工処理の処理内容を決定してもよい。ユーザ60が感じる加速度は第1映像P1から推定される。ユーザ60に実際に加わる加速度は、例えばユーザ60が装着する表示部20に設けられた加速度センサ33によって検出される。本実施形態ではユーザ60が座る座席70は固定されているが、ユーザ60が体を動かすことによって、ユーザ60の体の動きに応じた加速度が加速度センサ33によって検出される。ユーザ60が視覚から感じる加速度と、ユーザ60に実際に加わる加速度との差分の絶対値が大きくなるにつれて、VR酔いが発生する可能性が高くなる。したがって、決定部13は、ユーザ60が視覚から感じる加速度と、ユーザ60に実際に加わる加速度との差分の絶対値が大きくなるほど、加工処理の強度を高めることで、VR酔いが発生する可能性を低減できる。なお、運転シミュレータシステム50は、移動体の動きを再現するようにユーザ60が座る座席70を動かすアクチュエータを備えていてもよい。この場合でも、決定部13が、表示部20を見るユーザ60が感じる加速度と、ユーザ60に実際に加わる加速度との差分に基づいて加工処理の処理内容を決定することで、VR酔いが発生する可能性を低減できる。
(3)変形例
上記実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上記実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、映像表示システム1と同様の機能は、映像表示方法、コンピュータプログラム、又はプログラムを記録した非一時的な記録媒体等で具現化されてもよい。一態様に係る映像表示方法は、決定処理と、加工処理と、表示処理と、を含む。決定処理では、1以上のオブジェクト1Xを含み時間経過に伴って変化する第1映像P1において、オブジェクト1Xを単位として、視認性を低下させるための加工処理の処理内容を決定する。加工処理では、第1映像P1の第1画像データD1に対して、第1映像P1に含まれる1以上のオブジェクト1Xに決定処理によって決定された処理内容で加工処理を行った第2画像データD2を作成する。表示処理では、第2画像データD2に基づく第2映像P2を表示部20に表示する。一態様に係る(コンピュータ)プログラムは、1以上のプロセッサに、上記の映像表示方法を実行させるためのプログラムである。
以下、上記の実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
本開示における映像表示システム1は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における映像表示システム1としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1ないし複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1ないし複数の電子回路で構成される。
また、映像表示システム1における複数の機能が、1つの筐体内に集約されていることは映像表示システム1に必須の構成ではなく、映像表示システム1の構成要素は、複数の筐体に分散して設けられていてもよい。さらに、映像表示システム1の少なくとも一部の機能、例えば、画像データ生成部12、決定部13、及び加工部15の一部の機能がクラウド(クラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。
また、上記の実施形態において、設定部17は、表示部20を見るユーザ60からオブジェクト1Xまでの見かけ上の距離L1(図2参照)に基づいて除外対象オブジェクトを設定してもよい。設定部17は、例えば、第1映像P1内のオブジェクト1Xの位置に基づいて、ユーザ60からオブジェクト1Xまでの距離L1を推定する。そして、設定部17は、ユーザ60からオブジェクト1Xまでの距離L1が所定の基準値よりも短い場合、当該オブジェクト1Xを除外対象オブジェクトに設定する。したがって、ユーザ60からの距離L1が基準値以上であるオブジェクト1Xは、除外対象オブジェクトに設定されない。ユーザ60からの距離L1が基準値以上であるオブジェクト1Xは、ユーザ60が乗る自動車から十分に離れていて、衝突する可能性が低いので、このようなオブジェクト1Xは視認性を低下する加工処理を行うことでVR酔いの可能性を低減できる。ここで、決定部13は、オブジェクト1Xに視認性を低下する加工処理を行う場合に、距離L1が長くなるにつれて、視認性を低下する加工処理の強度を高めてもよい。また、ユーザ60からオブジェクト1Xまでの見かけの距離L1は、ユーザ60が搭乗している想定の自動車の進行方向における距離でもよいし、ユーザ60の視線方向における距離でもよい。
また、上記の実施形態において、決定部13は、オブジェクト1Xの状態に基づいて、加工処理の処理内容を決定してもよい。オブジェクト1Xの状態とは、例えば信号機103及び道路状況の表示器等の表示デバイスの表示内容と、人110及び車120等の移動物体の向きとの少なくとも一方を含む。決定部13は、信号機103の色が赤色又は黄色であるか、青色の点滅状態であれば、視認性を低下させる加工処理を行わないように決定する。また、決定部13は、人110及び車120等の移動物体が自車の方を向いていない場合、又は、自車の方向に移動していない場合には、視認性を低下させる加工処理を行うように決定する。このように、決定部13が、オブジェクト1Xの状態に基づいて、ユーザ60に見せる必要が低いと判断されるオブジェクト1Xには加工処理を行うように加工処理の処理内容を決定することで、VR酔いを低減することができる。
また上記の実施形態において、加工部15は、第1画像データD1に基づいて、第1映像P1の全体に視認性を低下させる処理を行った後に、除外対象オブジェクトの視認性を高める処理を行ってもよい。例えば、加工部15は、第1映像P1の全体に視認性を低下させる処理を行った後に、除外対象オブジェクトの輪郭を上書きして、除外対象オブジェクトを目立たせるような加工処理を行ってもよい。また、加工部15は、除外対象オブジェクトに対して注意を喚起するためのアイコンをつけるような加工処理を行うことで、除外対象オブジェクトを目立たせるような表示を行ってもよい。
上記実施形態では、映像表示システム1を備える運転シミュレータシステム50が、表示部20に表示するユーザ60への運転支援情報の良否を評価するために用いられているが、ユーザが移動体の運転を模擬体験するために用いられてもよい。
また、映像表示システム1は、運転シミュレータシステム50以外の用途に用いられてもよく、ユーザに仮想空間を体験させる遊技機、又は、仮想空間において作業訓練を行うための訓練システム等の表示システムとして使用されてもよい。
(まとめ)
以上説明したように、第1の態様に係る映像表示システム(1)は、決定部(13)と、加工部(15)と、表示制御部(16)と、を備える。決定部(13)は、1以上のオブジェクト(1X)を含み時間経過に伴って変化する第1映像(P1)において、オブジェクト(1X)を単位として、視認性を低下させるための加工処理の処理内容を決定する。加工部(15)は、第1映像(P1)の第1画像データ(D1)に対して、第1映像(P1)に含まれる1以上のオブジェクト(1X)に、決定部(13)によって決定された処理内容で加工処理を行って第2画像データ(D2)を作成する。表示制御部(16)は、第2画像データ(D2)に基づく第2映像(P2)を表示部(20)に表示する。
この態様によれば、第1映像(P1)に含まれるオブジェクト(1X)ごとに視認性を低下させる加工処理の処理内容を設定可能な映像表示システム(1)を提供できる。
第2の態様に係る映像表示システム(1)では、第1の態様において、決定部(13)は、オブジェクト(1X)に加工処理を行うか否かを決定する。
この態様によれば、第1映像(P1)に含まれるオブジェクト(1X)ごとに視認性を低下させる加工処理の処理内容を設定可能な映像表示システム(1)を提供できる。
第3の態様に係る映像表示システム(1)では、第1又は第2の態様において、決定部(13)は、オブジェクト(1X)に行う加工処理の強度を決定する。
この態様によれば、第1映像(P1)に含まれるオブジェクト(1X)ごとに視認性を低下させる加工処理の処理内容を設定可能な映像表示システム(1)を提供できる。
第4の態様に係る映像表示システム(1)は、第1〜第3のいずれかの態様において、設定部(17)を、更に備える。設定部(17)は、第1映像(P1)に含まれる1以上のオブジェクト(1X)うち加工処理の処理対象としない除外対象オブジェクトを設定する。決定部(13)は、除外対象オブジェクトに比べて、除外対象オブジェクト以外のオブジェクト(1X)の視認性が低下するように、加工処理の処理内容を決定する。
この態様によれば、第1映像(P1)に含まれるオブジェクト(1X)ごとに視認性を低下させる加工処理の処理内容を設定可能な映像表示システム(1)を提供できる。
第5の態様に係る映像表示システム(1)では、第4の態様において、第1映像(P1)には複数種類のオブジェクト(1X)が含まれる。複数種類のオブジェクト(1X)には種類ごとに優先度が設定されている。設定部(17)は、第1映像(P1)に含まれる1以上のオブジェクト(1X)について、優先度に基づいて除外対象オブジェクトを設定する。
この態様によれば、第1映像(P1)に含まれるオブジェクト(1X)ごとに視認性を低下させる加工処理の処理内容を設定可能な映像表示システム(1)を提供できる。
第6の態様に係る映像表示システム(1)では、第4又は第5の態様において、設定部(17)は、表示部(20)を見るユーザ(60)の視線を検知する視線センサ(31)の検知結果に基づいて除外対象オブジェクトを設定する。
この態様によれば、第1映像(P1)に含まれるオブジェクト(1X)ごとに視認性を低下させる加工処理の処理内容を設定可能な映像表示システム(1)を提供できる。
第7の態様に係る映像表示システム(1)では、第4〜第6のいずれかの態様において、設定部(17)は、表示部(20)を見るユーザ(60)からオブジェクト(1X)までの見かけの距離(L1)に基づいて除外対象オブジェクトを設定する。
この態様によれば、第1映像(P1)に含まれるオブジェクト(1X)ごとに視認性を低下させる加工処理の処理内容を設定可能な映像表示システム(1)を提供できる。
第8の態様に係る映像表示システム(1)では、第1〜第7のいずれかの態様において、決定部(13)は、表示部(20)を見るユーザ(60)が感じる加速度に基づいて、加工処理の処理内容を決定する。ユーザ(60)が感じる加速度は第1映像(P1)から推定される。
この態様によれば、第1映像(P1)に含まれるオブジェクト(1X)ごとに視認性を低下させる加工処理の処理内容を設定可能な映像表示システム(1)を提供できる。
第9の態様に係る映像表示システム(1)では、第1〜第7のいずれかの態様において、決定部(13)は、表示部(20)を見るユーザ(60)が感じる加速度と、ユーザ(60)に実際に加わる加速度との差分に基づいて、加工処理の処理内容を決定する。ユーザ(60)が感じる加速度は第1映像(P1)から推定される。
この態様によれば、第1映像(P1)に含まれるオブジェクト(1X)ごとに視認性を低下させる加工処理の処理内容を設定可能な映像表示システム(1)を提供できる。
第10の態様に係る映像表示システム(1)では、第1〜第9のいずれかの態様において、決定部(13)は、表示部(20)を見るユーザ(60)に関する情報に基づいて、加工処理の処理内容を決定する。
この態様によれば、第1映像(P1)に含まれるオブジェクト(1X)ごとに視認性を低下させる加工処理の処理内容を設定可能な映像表示システム(1)を提供できる。
第11の態様に係る映像表示システム(1)では、第1〜第10のいずれかの態様において、決定部(13)は、オブジェクト(1X)の状態に基づいて、加工処理の処理内容を決定する。
この態様によれば、第1映像(P1)に含まれるオブジェクト(1X)ごとに視認性を低下させる加工処理の処理内容を設定可能な映像表示システム(1)を提供できる。
第12の態様に係る運転シミュレータシステム(50)は、第1〜第11のいずれかの態様の映像表示システム(1)と、操作部(51A,51B)と、を備える。操作部(51A,51B)は、表示部(20)に表示された第2映像(P2)を見るユーザ(60)による、移動体の運転操作を受け付ける。
この態様によれば、第1映像(P1)に含まれるオブジェクト(1X)ごとに視認性を低下させる加工処理の処理内容を設定可能な映像表示システム(1)を備える運転シミュレータシステム(50)を提供できる。
第13の態様に係る映像表示方法は、決定処理と、加工処理と、表示処理と、を含む。決定処理では、1以上のオブジェクト(1X)を含み時間経過に伴って変化する第1映像(P1)において、オブジェクト(1X)を単位として、視認性を低下させるための加工処理の処理内容を決定する。加工処理では、第1映像(P1)の第1画像データ(D1)に対して、第1映像(P1)に含まれる1以上のオブジェクト(1X)に、決定処理によって決定された処理内容で加工処理を行って第2画像データ(D2)を作成する。表示処理では、第2画像データ(D2)に基づく第2映像(P2)を表示部(20)に表示する。
この態様によれば、第1映像(P1)に含まれるオブジェクト(1X)ごとに視認性を低下させる加工処理の処理内容を設定可能な映像表示方法を提供できる。
第14の態様に係るプログラムは、1以上のプロセッサに、第13の態様に係る映像表示方法を実行させるための、プログラムである。
この態様によれば、第1映像(P1)に含まれるオブジェクト(1X)ごとに視認性を低下させる加工処理の処理内容を設定可能な映像表示システム(1)のプログラムを提供できる。
第15の態様に係る映像表示システム(1)では、第1〜11の態様において、前記加工処理は、前記オブジェクトをぼかす処理と、輝度を下げる処理と、色を薄く処理と、の少なくとも1つの処理を含む。
上記態様に限らず、上記実施形態に係る映像表示システム(1)の種々の構成(変形例を含む)は、映像表示方法、(コンピュータ)プログラム、又はプログラムを記録した非一時的記録媒体等で具現化可能である。
第2〜第11、及び第15の態様に係る構成については、映像表示システム(1)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
1 映像表示システム
1X オブジェクト
13 決定部
15 加工部
16 表示制御部
17 設定部
20 表示部
31 視線センサ
50 運転シミュレータシステム
51A 操作ハンドル(操作部)
51B フットペダル(操作部)
60 ユーザ
D1 第1画像データ
D2 第2画像データ
L1 距離
P1 第1映像
P2 第2映像

Claims (14)

  1. 1以上のオブジェクトを含み時間経過に伴って変化する第1映像において、前記オブジェクトを単位として、視認性を低下させるための加工処理の処理内容を決定する決定部と、
    前記第1映像の第1画像データに対して、前記第1映像に含まれる前記1以上のオブジェクトに、前記決定部によって決定された処理内容で加工処理を行って第2画像データを作成する加工部と、
    前記第2画像データに基づく第2映像を表示部に表示する表示制御部と、を備える、
    映像表示システム。
  2. 前記決定部は、前記オブジェクトに前記加工処理を行うか否かを決定する、
    請求項1に記載の映像表示システム。
  3. 前記決定部は、前記オブジェクトに行う前記加工処理の強度を決定する、
    請求項1又は2に記載の映像表示システム。
  4. 前記第1映像に含まれる前記1以上のオブジェクトうち前記加工処理の処理対象としない除外対象オブジェクトを設定する設定部を、更に備え、
    前記決定部は、前記除外対象オブジェクトに比べて、前記除外対象オブジェクト以外の前記オブジェクトの視認性が低下するように、前記加工処理の処理内容を決定する、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の映像表示システム。
  5. 前記第1映像には複数種類の前記オブジェクトが含まれ、
    前記複数種類のオブジェクトには種類ごとに優先度が設定されており、
    前記設定部は、前記第1映像に含まれる前記1以上のオブジェクトについて、前記優先度に基づいて前記除外対象オブジェクトを設定する、
    請求項4に記載の映像表示システム。
  6. 前記設定部は、前記表示部を見るユーザの視線を検知する視線センサの検知結果に基づいて前記除外対象オブジェクトを設定する、
    請求項4又は5に記載の映像表示システム。
  7. 前記設定部は、前記表示部を見るユーザから前記オブジェクトまでの見かけの距離に基づいて前記除外対象オブジェクトを設定する、
    請求項4〜6のいずれか1項に記載の映像表示システム。
  8. 前記決定部は、前記第1映像から推定される前記表示部を見るユーザが感じる加速度に基づいて、前記加工処理の処理内容を決定する、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の映像表示システム。
  9. 前記決定部は、前記第1映像から推定される前記表示部を見るユーザが感じる加速度と、前記ユーザに実際に加わる加速度との差分に基づいて、前記加工処理の処理内容を決定する、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の映像表示システム。
  10. 前記決定部は、前記表示部を見るユーザに関する情報に基づいて、前記加工処理の処理内容を決定する、
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の映像表示システム。
  11. 前記決定部は、前記オブジェクトの状態に基づいて、前記加工処理の処理内容を決定する、
    請求項1〜10のいずれか1項に記載の映像表示システム。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の映像表示システムと、
    前記表示部に表示された前記第2映像を見るユーザによる移動体の運転操作を受け付ける操作部と、を備える、
    運転シミュレータシステム。
  13. 1以上のオブジェクトを含み時間経過に伴って変化する第1映像において、前記オブジェクトを単位として、視認性を低下させるための加工処理の処理内容を決定する決定処理と、
    前記第1映像の第1画像データに対して、前記第1映像に含まれる前記1以上のオブジェクトに、前記決定処理によって決定された処理内容で加工処理を行って第2画像データを作成する加工処理と、
    前記第2画像データに基づく第2映像を表示部に表示する表示処理と、を含む、
    映像表示方法。
  14. 1以上のプロセッサに、請求項13に記載の映像表示方法を実行させるための、
    プログラム。
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