JP2020160702A - 盤の状態診断を支援する装置、方法、およびプログラム - Google Patents

盤の状態診断を支援する装置、方法、およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ユーザが、盤に潜在するトラブル発生傾向を把握するのを助ける、盤の状態診断を支援する装置を提供する。【解決手段】盤200の状態診断を支援する装置100は、第1のメモリ40、プロセッサ60、および表示装置30を、備える。第1のメモリ40は、盤構成要素210,22に対して実施されたトラブルシュートによって特定された、トラブルの内容を少なくとも示す、トラブルシュート結果を蓄積する。プロセッサ60は、トラブルシュート結果を集計して、盤200に潜在するトラブル発生傾向を表す診断情報を生成する。表示装置30は、プロセッサ60により生成された診断情報を出力する。【選択図】図2

Description

この発明は、盤の状態診断を支援する装置、方法、およびプログラムに関し、たとえば、各種盤のユーザが盤の状態を診断するのを助けることが可能な、装置、方法、およびプログラムに関する。
各種盤、例えば制御盤のユーザ(主に、保守担当者)は、当該制御盤においてトラブル(問題)が発生したとき、対話型の質疑応答を行うアプリケーションソフトウェア(プログラム)を用いてトラブルシュートを実施して、トラブル原因の特定、およびトラブルの解決を図っている。トラブルシュートに関する技術は、たとえば、特許文献1(特開2018−119866号公報)に、記載されている。特許文献1には、トラブルシュートにより、機器等の異常を検出することなどが記載されている。
特開2018−119866号公報
しかしながら、トラブルが発生したとき、単に事後的に、トラブルシュートを実施するだけでは、突発的に盤の使用が停止されることになる。そのような突発停止を防止するため、ユーザが、事前に、盤に潜在するトラブル発生傾向を把握することは、重要である。
そこで、この発明の課題は、ユーザが盤に潜在するトラブル発生傾向を把握するのを助ける、盤の状態診断を支援する装置、方法、およびプログラムを提供することにある。
上記課題を解決するため、この開示に係る装置は、
盤の状態診断を支援する装置であって、
上記盤は、複数の盤構成要素を含み、
上記装置は、
上記盤構成要素に対して実施されたトラブルシュートによって特定された、トラブルの内容を少なくとも示す、トラブルシュート結果を蓄積する、第1のメモリと、
上記トラブルシュート結果を集計して、上記盤に潜在するトラブル発生傾向を表す診断情報を生成する、プロセッサと、
上記プロセッサにより生成された上記診断情報を出力する、出力装置とを、備える、ことを特徴とする。
本明細書で、「盤」とは、配電盤、制御盤、分電盤などの各種盤を含む。「盤構成要素」とは、盤に配設された各種機器、それらの機器につながるライン(配線)などを含む。
「トラブルシュート」とは、複数の質問と当該質問に対する回答とに基づき(対話型の質疑応答に基づき)、盤において発生したトラブルの原因を突き止める、処理である。
この開示の装置では、第1のメモリは、上記トラブルシュートによって特定された、トラブルの内容を少なくとも示すトラブルシュート結果を、蓄積する。プロセッサは、上記トラブルシュート結果を集計して、上記盤に潜在するトラブル発生傾向を表す診断情報を生成する。そして、出力装置は、上記診断情報を出力する。したがって、ユーザが、出力装置に出力される診断情報を参照することにより、上記盤に潜在するトラブル発生傾向を把握することが、可能となる。よって、ユーザは、上記盤の突発停止を予防するための対策をとることができる。
一実施形態の装置では、
上記盤構成要素は、
第1の識別子で特定される機器と、
第2の識別子で特定され、上記機器に接続されるラインとを、含み、
上記盤に配設された、上記機器と上記ラインとの接続関係に基づいて作成される、上記第1の識別子と上記第2の識別子との接続関係を表す、診断回路モデルを格納する、第2のメモリを、さらに備え、
上記プロセッサは、
上記盤構成要素の各々に、上記診断回路モデルに含まれる、上記第1の識別子および/または上記第2の識別子を対応付けて、上記盤構成要素毎に対応付けられた第1の識別子および/または第2の識別子を並べてなるID機器リストを、生成し、
上記ID機器リストに挙げられた上記第1の識別子および/または上記第2の識別子のうち、トラブル原因となった上記盤構成要素を特定する、上記第1の識別子および/または上記第2の識別子を用いて、上記診断情報を表す、ことを特徴とする。
この一実施形態の装置では、上記第2のメモリは、上記盤に配設された、上記機器と上記ラインとの接続関係に基づいて、上記第1の識別子と上記第2の識別子との接続関係を表す、診断回路モデルを格納している。プロセッサは、上記盤構成要素の各々に、上記診断回路モデルに含まれる、上記第1の識別子および/または上記第2の識別子を対応付けて、上記盤構成要素毎に対応付けられた第1の識別子および/または第2の識別子を並べてなるID機器リストを生成し、さらに、上記ID機器リストに挙げられた上記第1の識別子および/または上記第2の識別子のうち、トラブル原因となった上記盤構成要素を特定する、上記第1の識別子および/または上記第2の識別子を用いて、上記診断情報を表す。したがって、ユーザは、診断情報を参照することにより、トラブル原因となった盤構成要素を、上記第1の識別子および/または上記第2の識別子によって把握できる。
一実施形態の装置では、
上記トラブルシュート結果は、
トラブルの発生要因が、上記機器にあるか又はその機器を取り巻く環境にあるかを示す、要因分類情報と、
上記トラブルの内容を示す文字列とを含み、
上記プロセッサは、上記診断情報に、
上記要因分類情報を示す第3の識別子と、
上記トラブルの内容を示す文字列とを、含める、ことを特徴とする。
この一実施形態の装置では、上記プロセッサは、上記診断情報に、上記要因分類情報(トラブルの発生要因が上記機器にあるか又はその機器を取り巻く環境にあるかを示す)を示す第3の識別子と、上記トラブルの内容を示す文字列とを、含める。したがって、トラブルシュート結果の表記の簡素化を図ることができる。
一実施形態の装置では、
上記プロセッサは、
上記トラブルシュートによって特定された個々のトラブルを、上記第1の識別子と上記第3の識別子との第1の論理積、または、上記第2の識別子と上記第3の識別子との第2の論理積として表し、
上記盤全体についてのトラブルを、上記第1の論理積と上記第2の論理積との論理和として表す、ことを特徴とする。
この一実施形態の装置では、上記プロセッサは、上記トラブルシュートによって特定された個々のトラブルを、上記第1の識別子と上記第3の識別子との第1の論理積、または、上記第2の識別子と上記第3の識別子との第2の論理積として表す。さらに、上記プロセッサは、上記盤全体についてのトラブルを、上記第1の論理積と上記第2の論理積との論理和として表す。これにより、上記盤全体についてのトラブルを、上記論理和により、表すことが可能となる。したがって、診断情報の整理が容易に行われ得る。
一実施形態の装置では、
上記プロセッサは、
上記論理和を構成する複数の論理積の項において、上記第1の識別子、上記第2の識別子、および上記第3の識別子のうち、共通の識別子を含む項を、当該共通の識別子で括ることにより、論理式を生成し、
上記論理式に基づき、上記診断情報を生成する、ことを特徴とする。
この一実施形態の装置では、上記プロセッサは、上記論理和を構成する複数の論理積の項において、上記第1の識別子、上記第2の識別子、および上記第3の識別子のうち、共通の識別子を含む項を、当該共通の識別子で括ることにより、論理式を生成する。この論理式に基づき、上記診断情報が生成される。これにより、上記診断情報がフォーマット化される。したがって、上記診断情報は、上記プロセッサによって自動的に容易に作成され得る。
たとえば、第1の識別子を共通識別子として採用する場合には、機器で過去に発生したトラブルの種類、回数などを整理して、上記診断情報として、提供することができる。同様に、第2の識別子を共通識別子として採用する場合には、ラインで過去に発生したトラブルの種類、回数などを整理して、上記診断情報として、提供することができる。また、第3の識別子を共通識別子として採用する場合には、同じ種類のトラブルの発生原因が、どの機器および/またはラインで、過去に生じたのかを、整理して、上記診断情報として、提供することができる。
別の局面では、この開示の方法は、
盤の状態診断を支援する方法であって、
盤に含まれる盤構成要素に対して実施されたトラブルシュートによって特定された、トラブルの内容を少なくとも示す、トラブルシュート結果を、メモリに蓄積し、
上記トラブルシュート結果を集計して、上記盤に潜在するトラブル発生傾向を表す診断情報を生成し、
生成された上記診断情報を出力する、ことを特徴とする。
この開示の方法では、上記トラブルシュートによって特定された、トラブルの内容を少なくとも示すトラブルシュート結果が、メモリに蓄積される。上記トラブルシュート結果を集計して、上記盤に潜在するトラブル発生傾向を表す診断情報が生成される。そして、生成された上記診断情報を出力する。したがって、ユーザが、出力される診断情報を参照することにより、上記盤に潜在するトラブル発生傾向を把握することが、可能となる。よって、ユーザは、上記盤の突発停止を予防するための対策をとることができる。
さらに別の局面では、この開示のプログラムは、上記方法を、コンピュータに実行させるためのプログラムである。
この開示のプログラムをコンピュータに実行させることによって、上記方法を実施することができる。
以上より明らかなように、この開示の、装置および方法によれば、盤に潜在する問題を把握することができ、結果として、盤の突発停止を予防することができる。また、この開示のプログラムをコンピュータに実行させることによって、上記方法を実施することができる。
盤と、実施の形態に係る装置とを、示す図である。 図1に含まれる装置の構成を示す図である。 前処理である診断回路モデルの登録処理の流れを示すフローチャートである。 診断回路モデルの一例を示す図である。 前処理であるID機器リストの登録処理の流れを示すフローチャートである。 ID機器リストの一例を示す図である。 前処理であるトラブルシュート処理の流れを示すフローチャートである。 スキャナを用いて、装置が、機器識別情報を間接的に読取る様子を示す、図である。 機器識別情報に対応して、第3のメモリに格納されている質問フローチャートを示す図である。 質問フローチャートを構成する質問の一例を示す図である。 質問フローチャートを構成する質問の他の例を示す図である。 トラブルシュート結果を含むID機器リストの一例を示す図である。 盤に対する状態診断処理の流れを示すフローチャートである。 診断情報を生成する流れを示すフローチャートである。 診断情報が、第1のメモリに格納される様子を示す図である。
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、盤200と、当該盤200の状態診断を支援する、本実施の形態に係る装置100とを、示している。ここで、盤200は、配電盤、制御盤、および分電盤などである。盤200は、前扉201を備えている。また、盤200内には、複数の盤構成要素210,220が配設されている。ここで、盤構成要素210,220は、図1に示すように、複数の機器210と、機器210間を接続するライン(配線)220とを、含む。なお、図1は、前扉201が閉じた状態である。したがって、図1では、前扉210が閉じた状態で外部から視認できない、機器210の輪郭およびライン220は、点線にて描写している。
前扉201の面には、盤IDタグ202が配設される。当該盤IDタグ202は、盤200を識別(特定)するための盤識別情報を有する。ここで、盤識別情報は、たとえば、ユーザ(保守担当者)により、任意に決定(設定)される。
また、各機器210には、機器IDタグ230が配設される。当該機器IDタグ230は、機器210を識別(特定)するための機器識別情報を有する。ここで、機器識別情報は、たとえば、機器210の製造者により、決定(設定)され、当該製造者により、機器IDタグ230が、各機器210に取り付けられる。
図2は、本実施の形態に係る装置100の概略構成を示す。装置100は、たとえば携帯端末である。ユーザは、盤200の状態診断を行う際に、当該装置100を用いる。装置100は、撮像装置10、通信装置20、表示装置30、第1のメモリ40、第2のメモリ50、第3のメモリ55、およびプロセッサ60を、備える。
撮像装置10は、カメラ等であり、被写体を撮像する。ユーザは、撮像装置10を用いて、たとえば、各IDタグ202,230を撮像する。通信装置20は、無線または有線により、外部機器との通信(データの送受信)を行う。表示装置30は、各種情報を表示する。表示装置30は、たとえば、トラブルシュートに関する情報、後述する診断情報等を、表示する。
第2のメモリ50は、診断回路モデルM1を格納する。第3のメモリ55は、トラブルシュートを行う際に使用される(ユーザに提供される)、質問フローチャートを、格納する。盤200においてトラブルが生じると、ユーザは、当該質問フローチャートに沿って、トラブルの原因特定を行う。ここで、質問フローチャートは、あらかじめ想定されたトラブルを特定するために、定型化されたものである。つまり、質問フローチャートは、体系的に構成された、複数の質問と複数の原因特定とを含む。ユーザは、質問フローチャートにおいて予め用意された質問に順番に答えていくことで、自力で原因特定を行うことができる。つまり、ユーザは、質問フローチャートを用いたトラブルシュートにより、複数の質問と当該質問に対する回答とに基づき(対話型の質疑応答に基づき)、盤200において発生したトラブルの原因を突き止める。
第1のメモリ40は、診断回路モデルM1および質問フローチャート以外の、各データを格納する。たとえば、第1のメモリ40は、トラブルシュート結果を蓄積する。ここで、後述するように、トラブルシュート結果は、トラブルの原因となった盤構成要素210,220に対して実施されたトラブルシュートによって特定された、具体的なトラブルの内容を、少なくとも示す。ここで、トラブルの原因となった盤構成要素210,220は、ユーザが、盤200に含まれる盤構成要素210,220に対してトラブルシュートを実施することにより、特定される。また、第1のメモリ40は、後述する各種処理を、プロセッサ60で実行させるための各プログラムを、格納する。
各メモリ40,50,55は、RAM(Random Access Memory)およびROM(Read Only Memory)等を含む。なお、一つの記憶装置が、各メモリ40,50,55の機能を有していてもよい。
プロセッサ60は、撮像装置10、通信装置20、表示装置30、第1のメモリ40、第2のメモリ50、および第3のメモリ55と、通信可能に、接続されている。プロセッサ60は、第1のメモリ40に格納されている各プログラムおよび各データを読み込む。また、プロセッサ60は、読み込んだプログラムに従い、各装置10,20,30,40,50,55を制御し、所定の動作(機能)を実行させる。また、プロセッサ60は、読み込んだプログラムに従い、当該プロセッサ60内(プログラムによって構成される各ブロック60A,60B)において、所定の演算、解析、処理等を実施する。なお、プロセッサ60が実行する各機能の一部又は全部を、一つ或いは複数の集積回路等によりハードウェア的に構成してもよい。
図2に示すように、本実施の形態に係るプロセッサ60は、トラブルシュート部60Aおよび診断情報生成部60Bを、機能ブロックとして、備える。なお、各ブロック60A,60Bの動作は、後述する動作の説明において、詳述される。
次に、盤200の状態診断を支援する方法について、説明する。ここで、盤200の状態診断を行う前に、複数の前処理が実施される。そこで、以下では、まず、複数の前処理について説明し、その後、盤200に対する状態診断処理について、説明する。
(前処理:診断回路モデルM1の登録)
図3のフローチャートを用いて、前処理である、診断回路モデルM1の登録処理を説明する。
ステップS1において、ユーザは、装置100の第2のメモリ50に対して、盤200の盤識別情報を登録する。上記したように、当該盤識別情報は、盤200の盤IDタグ202が有する識別情報である。
次に、ステップS2において、ユーザは、盤200の接続関係情報を取得する。ここで、接続関係情報とは、盤200に配設された、機器210とライン220との接続関係を示す情報である。たとえば、当該接続関係情報は、盤200内の機器210の情報と、機器210間の接続に関する情報(ライン220の情報等)とを有する、CAD(Computer Aided Design )データを、採用することができる。
次に、ステップS3において、ユーザは、ステップS2で取得した接続関係情報に基づいて、診断回路モデルM1を作成する。図4は、ユーザにより作成される診断回路モデルM1を、概念的に例示している。診断回路モデルM1は、ノード識別子(第1の識別子)N_001,N_002,N_003と、ライン識別子(第2の識別子)L_001,L_002と、ノード識別子N_001,N_002,N_003とライン識別子L_001,L_002との接続関係とを、表す。
ノード識別子N_001,N_002,N_003は、ユーザにより任意に設定される識別子であり、当該ノード識別子N_001,N_002,N_003により、盤200に配設される所定の機器210が特定される。また、ライン識別子L_001,L_002は、ユーザにより任意に設定される識別子であり、当該ライン識別子L_001,L_002により、盤200に配設される所定のライン220が特定される。
ステップS2で取得される接続関係情報には、盤200内の全ての機器210の情報と、機器210と接続する全てのライン220の情報とが、含まれている。これに対して、診断回路モデルM1は、盤200内に配設される、全ての盤構成要素210,220の情報を有する必要はない。たとえば、ユーザは、上記接続関係情報から、所望の機器210を選択する。そして、選択した機器210の情報と、当該選択した機器210に接続されるライン220の情報とを含むように、診断回路モデルM1は作成されてもよい。
たとえば、図4の例は、ユーザが、接続関係情報を基に、盤200内に配設される3つの機器210を選択したことを示す。そして、図4の例では、当該選択した機器210の各々に、ユーザが、ノード識別子N_001,N_002,N_003を割り当てたことを示す。また、図4の例では、ユーザは、当該選択した機器210に接続される各ライン220に対して、ライン識別子L_001,L_002を割り当てたことを示す。よって、図4に例示する診断回路モデルM1は、ノード識別子N_001,N_002,N_003で特定される、3つの機器210の情報と、ライン識別子L_001,L_002で特定される、2つのラインの220の情報とを含む。
図4に例示する診断回路モデルM1は、ライン識別子L_001で特定されるライン220は、ノード識別子N_001で特定される機器210と、ノード識別子N_002で特定される機器210とを、接続していることを意味し、かつ、ライン識別子L_002で特定されるライン220は、ノード識別子N_001で特定される機器210と、ノード識別子N_003で特定される機器210とを、接続していることを意味する。
ステップS3において、診断回路モデルM1が作成されると、ステップS4において、ユーザは、当該診断回路モデルM1を、装置100の第2のメモリ50に登録する。ここで、ステップS3で作成された診断回路モデルM1が、ステップS1で登録された盤識別情報と関連付けられるように、第2のメモリ50は、当該診断回路モデルM1を格納する。以上により、図3に示した診断回路モデルM1の登録処理は、終了する。
(前処理:ID機器リストL1の登録)
図5のフローチャートを用いて、前処理である、ID機器リストL1の登録処理を説明する。
ステップS11において、装置100は、盤識別情報の入力を受付ける。すると、ステップS12において、装置100のプロセッサ60は、第2のメモリ50から、ステップS11で受付けた盤識別情報に対応する、診断回路モデルM1(図4参照)を読み出す(取得する)。
次に、ステップS13,S14により、「機器識別情報」毎に対応付けられた「ノード識別子」、「ライン識別子」を並べてなるID機器リストL1が生成される。図6に例示するID機器リストL1を用いて、当該ID機器リストL1の生成処理を説明する。なお、図6に示すように、ID機器リストL1は、「機器識別情報」、「ノード識別子」、「ライン識別子」に加えて、「トラブルシュート結果」を、項目として、有する。
まず、ユーザは、ステップS12で読み出された診断回路モデルM1(図4参照)に含まれる、各ノード識別子N_001,N_002,N_003に注目する。そして、ユーザは、ID機器リストL1において、各ノード識別子N_001,N_002,N_003に対応する機器識別情報を、当該各ノード識別子N_001,N_002,N_003ごとに、設定する(ステップS13)。上記したように、機器識別情報は、機器210の製造元によって設定された個別の識別情報である。
ノード識別子N_001で特定される機器210の機器識別情報は、「10001」であり、ノード識別子N_002で特定される機器210の機器識別情報は、「10002」であり、ノード識別子N_003で特定される機器210の機器識別情報は、「10003」である、とする。この場合には、ユーザは、図6に示すID機器リストL1において、ノード識別子N_001を、機器識別情報「10001」に関連付け、ノード識別子N_002を、機器識別情報「10002」に関連付け、ノード識別子N_003を、機器識別情報「10003」に関連付ける。
次に、ユーザは、ステップS12で読み出した診断回路モデルM1(図4参照)に含まれる、各ライン識別子L_001,L_002に注目する。図4に例示する診断回路モデルM1では、ライン識別子L_001は、ノード識別子N_001およびノード識別子N_002と接続されている。また、ライン識別子L_002は、ノード識別子N_001およびノード識別子N_003と接続されている。そこで、図6のID機器リストL1において、当該各接続関係が特定されるように、ユーザは、ライン識別子L_001を、ノード識別子N_001およびノード識別子N_002に、関連付け、ライン識別子L_002を、ノード識別子N_001およびノード識別子N_003に、関連付ける(ステップS14)。
上記のように、ステップS13では、ID機器リストL1において、ノード識別子N_001,N_002,N_003が、機器識別情報「10001」,「10002」,「10003」と関連付けられ、ステップS14では、ライン識別子L_001,L_002が、ノード識別子N_001,N_002,N_003と関連付けられる。ここで、ステップS14の処理は、診断回路モデルM1に含まれる接続情報を用いて、プロセッサ60により、自動的に、実施することもできる。
ステップS14が終了すると、プロセッサ60は、作成されたID機器リストL1を、ステップS11で受付けた盤識別情報と関連付けて、第1のメモリ40に登録(格納)する(ステップS15)。
ここで、作成されたID機器リストL1では、診断回路モデルM1に含まれる、ノード識別子N_001,N_002,N_003および/またはライン識別子L_001,L_002は、盤200に配置される機器210(機器識別情報)に対応付けられている。なお、ステップS15で登録されるID機器リストL1では、図6に示すように、「機器識別情報」、「ノード識別子」、および「ライン識別子」の項目は、各情報が書き込まれているが、「トラブルシュート結果」の項目は、空欄のままである。以上により、図5に示したID機器リストL1の登録処理は、終了する。
(前処理:トラブルシュート実施)
次に、図7のフローチャートを用いて、前処理である、トラブルシュート処理を説明する。
盤200において、トラブルが発生したとする。そこで、トラブルを特定するため、ユーザは、装置100を用いて、トラブルシュートを実施する。まず、ユーザは、トラブル原因を有すると想定される機器210を、特定する。そして、ステップS21において、装置100は、特定した機器210に配設されている機器IDタグ230から、当該機器210の機器識別情報を読取る。
たとえば、装置100の撮像装置10を用いて、上記機器IDタグ230を、撮像することにより、装置100は、機器識別情報を、直接、読取ることができる。または、後述するような態様により、装置100は、間接的に、機器識別情報を読取ってもよい。つまり、図8に示すように、スキャナ150が、機器IDタグ230から、機器210の機器識別情報を読取る。そして、スキャナ150が当該機器識別情報を、装置100へ、無線で送信する。これにより、装置100は、間接的に、機器識別情報を読取ることができる。ここで、図8は、前扉201が開いた状態であり、図面簡略化の観点より、前扉201の図示は、図8では省略されている。
図7のステップS22において、プロセッサ60のトラブルシュート部60Aは、質問フローチャートを、第3のメモリ55から、読み出す。具体的に、トラブルシュート部60Aは、ステップS21で読取った機器識別情報と紐付けされている質問フローチャートを、第3のメモリ55から、読み出す。図9は、第3のメモリ55に格納されている、複数の質問フローチャートを、概念的に示している。図9に示すように、第3のメモリ55において、各質問フローチャートは、盤200に配設される各機器210に(各機器識別情報に)、紐付け(関連付け)されている。
図9の例では、質問フローチャート「XXX」は、機器識別情報「10001」と紐付けされており、質問フローチャート「YYY」は、機器識別情報「10002」と紐付けされている。よって、たとえば、ステップS21で読取った機器識別情報が、「10002」であれば、トラブルシュート部60Aは、第3のメモリ55から、「YYY」の質問フローチャートを読み出す。
次に、図7のステップS23において、トラブルシュート部60Aは、ステップS22で取得した質問フローチャートに含まれる質問事項等を、表示装置30に、表示させる。そして、ユーザは、表示装置30に表示された各質問に回答していくことにより、トラブルシュートを実施する(ステップS23)。具体的には、質問フローチャートに含まれる各質問に、ユーザが回答することにより、ユーザは、トラブル原因の特定を行う(トラブルシュート)。
ここで、質問フローチャートに含まれる各質問は、要因分類情報により、カテゴリ分けされている。要因分類情報は、トラブルの発生要因が、機器210にあるか、または当該機器210以外(たとえば、機器210を取り巻く環境)にあるかを、示す。また、各要因分類情報は、任意に設定される要因分類識別子(第3の識別子)によって、特定される。
たとえば、「設定ミス」および「機器寿命」等に関する質問は、「機器に関する質問」である。よって、これらの質問は、トラブルの発生要因が機器210にあることを示す要因分類情報として、分類される。なお、ここでは、トラブルの発生要因が機器210にあることを示す要因分類情報は、要因分類識別子FAにより、特定される。これに対して、たとえば、「ノイズ」および「温湿度」等に関する質問は、「環境に関する質問」である。よって、これらの質問は、トラブルの発生要因が機器210を取り巻く環境にあることを示す要因分類情報として、分類される。なお、ここでは、トラブルの発生要因が機器210を取り巻く環境にあることを示す要因分類情報は、要因分類識別子FBにより、特定される。
図10,11は、質問フローチャートに含まれる、質問の例を各々示す。図10の例では、質問は、「使用年数は、○年以下?」という内容である。そして、当該質問は、「機器」に関するものである。よって、この質問は、トラブルの発生要因が機器210にあることを示す要因分類情報として、分類され、当該質問の要因分類情報は、「機器に関する質問」であることを示す、要因分類識別子FAで特定される。なお、図10に例示した質問に対する回答が、「いいえ」である場合には、装置100は、トラブルの内容(トラブルの原因特定)として、「機器寿命によるトラブル発生」(図10参照)である旨を、ユーザに提供する。つまり、上記質問で、トラブル原因が特定される場合には、トラブルシュート結果は、要因分類識別子FAと、トラブルの内容(「機器寿命によるトラブル発生」)とを、含む。
図11の例では、質問は、「機器の表示が点滅している?」という内容である。そして、当該質問は、「環境」に関するものである。よって、この質問は、トラブルの発生要因が機器210を取り巻く環境にあることを示す要因分類情報として、分類され、当該質問の要因分類情報は、「環境に関する質問」であることを示す、要因分類識別子FBで特定される。なお、図11に例示した質問に対する回答が、「はい」である場合には、装置100は、トラブルの内容(トラブルの原因特定)として、「ノイズによるトラブル発生の可能性」(図11参照)である旨を、ユーザに提供する。つまり、上記質問で、トラブル原因が特定される場合には、トラブルシュート結果は、要因分類識別子FBと、トラブルの内容(「ノイズによるトラブル発生の可能性」)とを、含む。
さて、図7のステップS23でトラブルシュートが実施され、トラブルシュート結果が得られるとする。換言すると、トラブルの原因となる盤構成要素210,220が特定され、トラブルの原因も特定されたとする。すると、ステップS24において、トラブルシュート部60Aは、当該トラブルシュート結果を、第1のメモリ40に記録する。
具体的に、ステップS21で機器識別情報を読取り、当該機器識別情報により特定される機器210に対して、トラブルシュート結果が得られたとする(トラブル原因が特定されたとする)。この場合、まず、トラブルシュート部60Aは、第1のメモリ40から、ステップS21で読取った機器識別情報を有する、ID機器リストL1を読み出す。そして、トラブルシュート部60Aは、当該ID機器リストL1の「トラブルシュート結果」の欄に、得られたトラブルシュート結果を、書き込む。ここで、当該トラブルシュート結果の書き込みの際、トラブルシュート部60Aは、当該ID機器リストL1において、得られたトラブルシュート結果を、ステップS21で読取った機器識別情報と関連付ける。以上により、図7に示したトラブルシュート処理は、終了する。
図12は、トラブルシュート結果が書き込まれたID機器リストL1の一例を、示す。ID機器リストL1に含まれるトラブルシュート結果は、盤200に対して実施されたトラブルシュートによって特定された、上記トラブルの内容を少なくとも示す。より具体的に、各トラブルシュート結果は、上記要因分類情報(要因分類識別子FA,FB)と、上記トラブルの内容を示す文字列とを含む。
図12に例示するID機器リストL1おいて、機器識別情報「10001」「10002」に関して、合計4つのトラブルシュート結果(FA[abcd]、FB[efgh]、FA[abcd]、FB[efgh])が書き込まれている。ここで、「FA」および「FB」は、要因分類識別子を示しており、[abcd]および[efgh]は、トラブルの内容を示す文字列を、示している(たとえば、[abcd]は、「機器寿命によるトラブル発生」を示しており、[efgh]は、「ノイズによるトラブル発生の可能性」を意味している)。これに対して、ID機器リストL1おいて、機器識別情報「10003」に関しては、トラブルシュート結果が書き込まれていない。したがって、図12の例では、次のことが分かる。
つまり、過去において、トラブルシュート結果が得られるトラブルシュートが、4回実施されている。第1のトラブルシュートは、機器識別情報「10001」で特定される機器210に対して実施され、そのトラブルシュート結果は、FA[abcd]、である。第2のトラブルシュートは、機器識別情報「10001」で特定される機器210に対して実施され、そのトラブルシュート結果は、FB[efgh]、である。第3のトラブルシュートは、機器識別情報「10002」で特定される機器210に対して実施され、そのトラブルシュート結果は、FA[abcd]、である。第4のトラブルシュートは、機器識別情報「10002」で特定される機器210に対して実施され、そのトラブルシュート結果は、FB[efgh]、である。また、機器識別情報「10003」で特定される機器210に対しては、トラブルシュート結果が得られるトラブルシュートは、実施されていない。なお、上記「第1」、「第2」、「第3」、および「第4」は、トラブルシュートが実施された、順番を示しているものでなく、単に区別の明確化のために付されたものである。
(盤200に対する状態診断処理)
次に、上記各前処理の後に実施される、盤200に対する状態診断処理を、図13に示すフローチャートを用いて、説明する。当該状態診断処理では、プロセッサ60の診断情報生成部60Bは、第1のメモリ40に蓄積された上記トラブルシュート結果(要因分類情報およびトラブルの内容)を集計して、盤200に潜在するトラブル発生傾向を表す診断情報を生成する。
なお、後述から分かるように、診断情報生成部60Bは、トラブル原因となった盤構成要素210,220を特定する、ノード識別子N_001,N_002,N_003および/またはライン識別子L_001,L_002を用いて、診断情報を表す。診断情報生成部60Bは、当該診断情報に、要因分類情報を示す要因分類識別子FA,FBと、トラブルの内容を示す文字列とを、含める。
まず、ユーザは、状態診断対象となる盤200を、特定する。そして、ステップS31において、装置100は、特定した盤200に配設されている盤IDタグ202から、当該盤200の盤識別情報を読取る。なお、盤識別情報を読取る方法は、上述した、機器識別情報を読取る方法と(トラブルシュートの説明参照)、同様である。
次に、ステップS32において、プロセッサ60の診断情報生成部60Bは、第1のメモリ40から、ID機器リストL1を読出す。ここで、当該ID機器リストL1は、ステップS31で読取った盤識別情報と紐付け(関連付け)されているものである。ここで、診断情報生成部60Bは、ステップS32において、図12に例示したID機器リストL1を読み出したと、仮定する。
次に、ステップS33において、診断情報生成部60Bは、ステップS32で読出したID機器リストL1(図12参照)に含まれる、全てのトラブルシュート結果を集計する。当該集計処理により、診断情報生成部60Bは、盤200に潜在するトラブル発生傾向を表す診断情報を生成する。
図14は、診断情報を生成する方法を、具体的に示したフローチャートである。以下、図14を用いて、診断情報生成処理を、説明する。
まず、診断情報生成部60Bは、上記ID機器リストL1を用いて、トラブルシュートによって特定された個々のトラブルを、ノード識別子N_001,N_002,N_003と要因分類識別子FAとの第1の論理積、および/または、ライン識別子L_001,L_002と要因分類識別子FBとの第2の論理積として表す(図14のステップS41,S42参照)。
具体的に、ステップS41において、診断情報生成部60Bは、図12に含まれる各ノード識別子N_001,N_002,N_003について、第1の論理積を生成する。当該第1の論理積は、ノード識別子N_001,N_002,N_003と、当該ノード識別子N_001,N_002,N_003に対応する、要因分類識別子FAを含むトラブルシュート結果との、論理積である。ここで、図14の動作の説明では、説明簡略化のため、トラブルの内容を示す文字列は、記載を省略する。たとえば、図12の例では、診断情報生成部60Bは、第1の論理積として、「N_001・FA」および「N_002・FA」を、生成する。
次に、ステップS42において、診断情報生成部60Bは、図12に含まれる各ライン識別子L_001,L_002について、第2の論理積を生成する。当該第2の論理積は、ライン識別子L_001,L_002と、当該ライン識別子L_001,L_002に対応する、要因分類識別子FBを含むトラブルシュート結果との、論理積である。たとえば、図12の例では、診断情報生成部60Bは、第2の論理積として、「L_001・FB」、「L_002・FB」、および「L_001・FB」とを、生成する。
次に、ステップS43において、診断情報生成部60Bは、上記ID機器リストL1を用いて、盤200全体についてのトラブルを表す、上記第1の論理積と上記第2の論理積との論理和を、生成する。つまり、診断情報生成部60Bは、ステップS41で生成した第1の論理積と、ステップS42で生成した第2の論理積との、論理和を生成する。たとえば、図12の例では、診断情報生成部60Bは、(N_001・FA)+(L_001・FB)+(L_002・FB)+(N_002・FA)+(L_001・FB)を、生成する。
ここで、ステップS43で生成された論理和を構成する複数の論理積の項において、共通項が存在するとする。ここで、共通項とは、上記複数の論理積において、識別子(ノード識別子、ライン識別子、要因分類識別子)が共通する項である。なお、共通項に含まれる識別子を、共通識別子と称する。
ステップS44において、装置100に対する操作を通して、優先する共通識別子の選択を、ユーザが行う。ユーザは、ノード識別子およびライン識別子を、優先する共通識別子として選択できる。または、ユーザは、要因分類識別子を、優先する共通識別子として選択できる。
次に、ステップS45において、診断情報生成部60Bは、上記論理和に含まれる共通項を、共通識別子で括ることにより、論理式を生成する。ここで、診断情報生成部60Bは、ステップS44で選択された結果に応じて、上記論理和を整理し(共通項を共通識別子で括ることにより)、論理式を生成する。
たとえば、ステップS44において、ノード識別子およびライン識別子が、優先する共通識別子として選択されたとする。ここで、上記で例示した論理和には、ライン識別子L_001を含む項が、2つ存在する。そこで、まず、診断情報生成部60Bは、論理和構成する、「L_001・FB」および「L_001・FB」を(ライン識別子L_001に関する共通項を)、共通識別子であるライン識別子L_001で括る。その結果、上記論理和は、L_001(FB+FB)+(N_001・FA)+(L_002・FB)+(N_002・FA)、となる。次に、診断情報生成部60Bは、残りの論理積(N_001・FA、L_002・FB、N_002・FA)において、共通項が他に存在するか否かを判断する。そして、他に共通項が存在する場合には、診断情報生成部60Bは、論理和の残りの項{(N_001・FA)+(L_002・FB)+(N_002・FA)}を、他の共通識別子で括る。その結果は、診断情報生成部60Bは、第1の論理式として、L_001(FB+FB)+(N_001+N_002)FA+(L_002・FB)、を生成する。
他方、たとえば、ステップS44において、要因分類識別子が、優先する共通識別子として選択されたとする。ここで、上記で例示した論理和には、要因分類識別子FAを含む項が、2つ存在し、要因分類識別子FBを含む項が、3つ存在する。そこで、まず、診断情報生成部60Bは、「N_001・FA」および「N_002・FA」を(要因分類識別子FAに関する共通項を)、共通識別子である要因分類識別子FAで括り、「L_001・FB」、「L_002・FB」、および「L_001・FB」を(要因分類識別子FBに関する共通項を)、共通識別子である要因分類識別子FBで括る。その結果は、診断情報生成部60Bは、第2の論理式として、(N_001+N_002)FA+(L_001+L_002+L_001)FB、を生成する。
ここで、ノード識別子およびライン識別子が、優先する共通識別子として選択される場合には、機器210および回路(ライン220を含む)に集中した診断情報が提供される。したがって、狭域の潜在リスクの発見に有効である。他方、要因分類識別子が、優先する共通識別子として選択される場合には、トラブル現象に集中した診断情報が提供される。したがって、広域の潜在リスクの発見に有効である。
次に、ステップS46において、診断情報生成部60Bは、ステップS46で生成された論理式に基づき、診断情報を生成する。具体的に、診断情報生成部60Bは、ステップS45で生成された論理式において、共通識別子で整理できた項(共通識別子で括られた項)を、診断情報として、決定する。
上記第1の論理式では、L_001(FB+FB)および(N_001+N_002)FAが、診断情報として決定される。なお、L_001(FB+FB)は、L_001で、2件のFBに関するトラブルが発生したことを意味する。また、(N_001+N_002)FAは、N_001およびN_002で、FAに関するトラブルが発生したことを意味する。
他方、上記第2の論理式では、(N_001+N_002)FAおよび(L_001+L_002+L_001)FBが、診断情報として決定される。なお、FAに関するトラブルがN_001およびN_002で発生したことは、(N_001+N_002)FAによって表されている。また、FBに関するトラブルがL_001、L_002、およびL_001で発生したことは、(L_001+L_002+L_001)FBによって表されている。以上により、図14の処理(図13のステップS33)は、終了する。
次に、診断情報生成部60Bは、図13のステップS34において、図14のステップS46で決定した診断情報を、第1のメモリ40に、格納する。ここで、当該診断情報は、図15に例示するような、表形式で、第1のメモリ40に記録される。
図15の表形式では、盤識別情報、診断回路モデル、ID機器リスト、および診断情報が、関連付けされている。たとえば、図15の例では、上記第1の論理式から得られた、L_001(FB+FB)および(N_001+N_002)FAが、診断情報として、第1のメモリ40に格納されている。また、図15の例では、盤200の盤識別情報、盤200の診断回路モデルM1、盤200のID機器リストL1、および盤200に対する診断情報(L_001(FB+FB)および(N_001+N_002)FA)が、互いに関連づけて、表形式で記録されている。なお、上記において説明簡略化のために、トラブルの内容を示す文字列[abcd]および[efgh]の記載を省略していた。図15の例では、当該省略されていたトラブルの内容を示す文字列[abcd]および[efgh]が、明記されている。
次に、図13のステップS35において、表示装置(出力装置の一例と把握できる)30は、プロセッサ60により生成され、第1のメモリ40に格納される、診断情報を、表示(出力)する。
たとえば、図15に例示するように、L_001(FB[efgh]+FB[efgh])および(N_001+N_002)FA[abcd]が、診断情報として、生成される場合には、表示装置30は、次の診断情報を表示する。つまり、表示装置30は、L_001で特定されるライン220に関して、2件の「ノイズによるトラブル発生の可能性」(=[efgh])、およびN_001で特定される機器210とN_002で特定される機器210において、「機器寿命によるトラブル発生」(=[abcd])、という内容の診断情報を、表示する。
なお、装置100は、プロセッサ60により生成された診断情報を、通信網等を介して、外部装置へ、送信(出力)してもよい。以上により、図13に示す、盤200に対する状態診断処理は終了する。
以上のように、本実施の形態に係る装置100は、第1のメモリ40、プロセッサ60、および出力装置の一例である表示装置30を、備える。第1のメモリ40は、トラブルシュート結果を蓄積する。ここで、トラブルシュート結果は、盤構成要素210,220に対して実施されたトラブルシュートによって特定された、トラブルの内容を少なくとも示す。プロセッサ60は、上記トラブルシュート結果を集計して、診断情報を生成する。ここで、診断情報は、上記盤構成要素210,220を有する盤200に潜在する、トラブル発生傾向を表す。表示装置30は、プロセッサ60により生成された診断情報を表示(出力)する。
したがって、ユーザが、表示装置30に表示される診断情報を参照することにより、上記盤200に潜在するトラブル発生傾向を把握することが、可能となる。よって、本実施の形態に係る装置100により、ユーザは、盤200の突発停止を予防するための対策をとることができる。
また、本実施形態の装置100では、上記盤構成要素210,220は、ノード識別子(第1の識別子)N_001,N_002,N_003で特定される機器210と、ライン識別子(第2の識別子)L_001,L_002で特定されるライン220とを、含む。また、当該装置100は、診断回路モデルM1を格納する第2のメモリ50を、備える。ここで、診断回路モデルM1は、盤200に配設された、機器210とライン220との接続関係に基づいて作成される、ノード識別子N_001,N_002,N_003と、ライン識別子L_001,L_002との接続関係を表す。また、プロセッサ60は、「機器識別情報」毎に対応付けられた「ノード識別子」、「ライン識別子」を並べてなるID機器リストL1を生成する。ここで、ID機器リストL1において、盤構成要素210,220は、診断回路モデルM1に含まれる、ノード識別子N_001,N_002,N_003および/またはライン識別子L_001,L_002と、対応付けされる。そして、プロセッサ60は、ID機器リストL1に挙げられた「ノード識別子」、「ライン識別子」のうち、トラブル原因となった盤構成要素210,220を特定する、ノード識別子N_001,N_002,N_003および/またはライン識別子L_001,L_002を用いて、上記診断情報を表す。
したがって、ユーザは、本実施の形態に係る装置100により生成される診断情報を参照することにより、トラブル原因となった盤構成要素210,220を、ノード識別子N_001,N_002,N_003および/またはライン識別子L_001,L_002によって、把握することができる。
また、本実施形態に係る装置100では、上記トラブルシュート結果は、要因分類情報と、上記トラブルの内容を示す文字列とを、含む。要因分類情報は、トラブルの発生要因が、機器210にあるか、又はその機器210を取り巻く環境にあるか、を示す。また、プロセッサ60は、上記診断情報に、上記要因分類情報を示す要因分類識別子FA,FB(第3の識別子)と、上記トラブルの内容を示す文字列とを、含める。
上記のように、本実施の形態に係る装置100では、プロセッサ60は、上記診断情報に、上記要因分類情報を示す要因分類識別子FA,FBと、上記トラブルの内容を示す文字列とを、含める。したがって、トラブルシュート結果の表記の簡素化を図ることができる。
本実施の形態に係る装置100では、プロセッサ60は、トラブルシュートによって特定された個々のトラブルを、第1の論理積または第2の論理積として、表す。ここで、第1の論理積は、ノード識別子N_001,N_002,N_003と、要因分類識別子FAとの、論理積である。また、第2の論理積は、ライン識別子L_001,L_002と、要因分類識別子FBとの、論理積である。また、プロセッサ60は、盤200全体についてのトラブルを、上記第1の論理積と上記第2の論理積との論理和として表す。
したがって、本実施の形態に係る装置100では、盤200全体についてのトラブルを、上記論理和により、表すことが可能となる。したがって、診断情報の整理が容易に行われ得る。
また、本実施の形態に係る装置100では、プロセッサ60は、上記論理和を構成する複数の論理積の項において、共通識別子を含む共通項を、当該共通識別子で括ることにより、上述した論理式を生成する。そして、プロセッサ60は、当該論理式に基づき、上記診断情報を生成する。
したがって、本実施の形態に係る装置100では、上記診断情報がフォーマット化される。したがって、当該診断情報は、プロセッサ60によって、自動的に容易に、作成され得る。
たとえば、ノード識別子およびライン識別子が、共通識別子として、選択されたとする。この場合には、機器210およびライン220で過去に発生したトラブルの種類、回数などを整理して、上記診断情報として、提供することができる。他方、要因分類識別子が、共通識別子として、選択されたとする。この場合には、同じ種類のトラブルの発生原因が、どの機器210および/またはライン220で、過去に生じたのかを、整理して、上記診断情報として、提供することができる。
以上の実施の形態は例示であり、この発明の範囲から離れることなく様々な変形が可能である。上述した複数の実施の形態は、それぞれ単独で成立し得るものであるが、実施の形態同士の組みあわせも可能である。また、異なる実施の形態の中の種々の特徴も、それぞれ単独で成立し得るものであるが、異なる実施の形態の中の特徴同士の組みあわせも可能である。
30 表示装置
40 第1のメモリ
50 第2のメモリ
55 第3のメモリ
60 プロセッサ
60A トラブルシュート部
60B 診断情報生成部
100 装置
200 盤
210 機器
220 ライン

Claims (7)

  1. 盤の状態診断を支援する装置であって、
    上記盤は、複数の盤構成要素を含み、
    上記装置は、
    上記盤構成要素に対して実施されたトラブルシュートによって特定された、トラブルの内容を少なくとも示す、トラブルシュート結果を蓄積する、第1のメモリと、
    上記トラブルシュート結果を集計して、上記盤に潜在するトラブル発生傾向を表す診断情報を生成する、プロセッサと、
    上記プロセッサにより生成された上記診断情報を出力する、出力装置とを、備える、
    装置。
  2. 請求項1に記載の装置において、
    上記盤構成要素は、
    第1の識別子で特定される機器と、
    第2の識別子で特定され、上記機器に接続されるラインとを、含み、
    上記盤に配設された、上記機器と上記ラインとの接続関係に基づいて作成される、上記第1の識別子と上記第2の識別子との接続関係を表す、診断回路モデルを格納する、第2のメモリを、さらに備え、
    上記プロセッサは、
    上記盤構成要素の各々に、上記診断回路モデルに含まれる、上記第1の識別子および/または上記第2の識別子を対応付けて、上記盤構成要素毎に対応付けられた第1の識別子および/または第2の識別子を並べてなるID機器リストを、生成し、
    上記ID機器リストに挙げられた上記第1の識別子および/または上記第2の識別子のうち、トラブル原因となった上記盤構成要素を特定する、上記第1の識別子および/または上記第2の識別子を用いて、上記診断情報を表す、
    ことを特徴とする装置。
  3. 請求項2に記載の装置において、
    上記トラブルシュート結果は、
    トラブルの発生要因が、上記機器にあるか又はその機器を取り巻く環境にあるかを示す、要因分類情報と、
    上記トラブルの内容を示す文字列とを含み、
    上記プロセッサは、上記診断情報に、
    上記要因分類情報を示す第3の識別子と、
    上記トラブルの内容を示す文字列とを、含める、
    ことを特徴とする装置。
  4. 請求項3に記載の装置において、
    上記プロセッサは、
    上記トラブルシュートによって特定された個々のトラブルを、上記第1の識別子と上記第3の識別子との第1の論理積、または、上記第2の識別子と上記第3の識別子との第2の論理積として表し、
    上記盤全体についてのトラブルを、上記第1の論理積と上記第2の論理積との論理和として表す、
    ことを特徴とする装置。
  5. 請求項4に記載の装置において、
    上記プロセッサは、
    上記論理和を構成する複数の論理積の項において、上記第1の識別子、上記第2の識別子、および上記第3の識別子のうち、共通の識別子を含む項を、当該共通の識別子で括ることにより、論理式を生成し、
    上記論理式に基づき、上記診断情報を生成する、
    ことを特徴とする装置。
  6. 盤の状態診断を支援する方法であって、
    盤に含まれる盤構成要素に対して実施されたトラブルシュートによって特定された、トラブルの内容を少なくとも示す、トラブルシュート結果を、メモリに蓄積し、
    上記トラブルシュート結果を集計して、上記盤に潜在するトラブル発生傾向を表す診断情報を生成し、
    生成された上記診断情報を出力する、
    ことを特徴とする方法。
  7. 請求項6に記載の方法を、コンピュータに実行させるためのプログラム。
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