JP2020158937A - 強化繊維構造体および強化繊維構造体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造時において強化繊維材料の繊維の解れが生じることなく、効率的な製造を可能とする強化繊維構造体および強化繊維構造体の製造方法の提供にある。【解決手段】強化繊維シート材14が積層された筒状の積層筒部10を有する強化繊維構造体であって、強化繊維シート材14は、互いに斜めに交差する斜交糸Y1、Y2による平打の二軸組物又は互いに斜めに交差する斜交糸Y1、Y2および軸方向糸Y3による平打の三軸組物で構成され、斜交糸Y1、Y2は、端部にて連続的に折り返されている。【選択図】 図1

Description

この発明は、強化繊維構造体および強化繊維構造体の製造方法に関する。
強化繊維構造体および強化繊維構造体の製造方法の従来技術としては、例えば、特許文献1に開示された複合ガスシリンダの急速製造方法が知られている。特許文献1では、両端にねじ接続部を有するシリンダライナがマンドレル支持部上に配置され、シリンダライナには編組炭素繊維材料が直接巻き付けされる。
米国特許第8858857号明細書
しかしながら、特許文献1では、巻き付けされる編組炭素繊維材料の端部は切断されていることから、編組炭素繊維材料における切断された端部では繊維が解れ易い。製造時に繊維の解れが生じると、繊維の解れを解消するための対策が必要となり、強化繊維構造体の製造効率が低下するという問題がある。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、製造時において強化繊維材料の繊維の解れが生じることなく、効率的に製造することが可能な強化繊維構造体および強化繊維構造体の製造方法の提供にある。
上記の課題を解決するために、本発明は、強化繊維シート材が積層された筒状の積層筒部を有する強化繊維構造体であって、前記積層筒部における前記強化繊維シート材は、互いに斜めに交差する斜交糸による平打の二軸組物又は互いに斜めに交差する斜交糸および軸方向糸による平打の三軸組物で構成され、前記斜交糸は、前記積層筒部の端部にて折り返されていることを特徴とする。
本発明では、平打の二軸組物又は平打の三軸組物を構成する斜交糸は、強化繊維構造体が有する積層筒部の端部にて折り返されている。このため、強化繊維構造体の端部には斜交糸の切断端が存在せず、強化繊維構造体の製造時において積層円筒部の端部に繊維の解れは生じることはない。その結果、効率的に製造された強化繊維構造体を得ることができる。
また、上記の強化繊維構造体において、前記積層筒部は、円筒部と、前記円筒部の端部から軸方向へ延在し、端部から離れるにつれて小径化するドーム部と、を有し、前記円筒部は前記平打の三軸組物により構成され、前記ドーム部は、互いに斜めに交差する斜交糸による平打の二軸組物により構成され、前記斜交糸は、前記ドーム部の端部にて折り返されている構成としてもよい。
この場合、ドーム部は軸方向糸を含まない平打の二軸組物により構成されるので、賦形時にドーム部において軸方向糸が歪んだり、余ったりすることがない。ドーム部における軸方向糸の省略により、ドーム部の品質が安定するほか、強化繊維構造体の軽量化および材料費の低減を図ることができる。
また、上記の強化繊維構造体において、前記平打の二軸組物は、前記斜交糸が折り返されている折り返し端部を備え、前記折り返し端部に前記積層筒部の周方向に延びる軸方向糸を備える構成としてもよい。
この場合、二軸組物における折り返し端部に軸方向糸が備えられることにより、強化繊維シート材の賦形型への巻回による賦形時に、賦形型に対する巻き付けに必要な巻き付け張力を強化繊維シート材の折り返し端部に付与することができる。
また、本発明は、強化繊維シート材が積層された筒状の積層筒部を有する強化繊維構造体の製造方法であって、互いに斜めに交差する斜交糸を少なくとも含む平打の組物を形成し、前記平打の組物の形成と連続して、形成された前記平打の組物を賦形型に巻き付けて筒状に賦形することを特徴とする。
本発明では、平打の組物が形成されるが、連続して平打ちの組物が賦形型に巻き付けられる。平打の組物の形成と平打の組物の賦形型への巻き付けが連続するので、平打の組物から筒状の積層筒部を有する強化繊維構造体を効率的に製造することができる。
本発明によれば、製造時において強化繊維材料の繊維の解れが生じることなく、効率的に製造することが可能な強化繊維構造体および強化繊維構造体の製造方法を提供できる。
第1の実施形態に係る強化繊維構造体の概要を示す斜視図である。 強化繊維構造体を形成する強化繊維シート材の斜視図である。 (a)は強化繊維シート材の三軸組物部の要部斜視図であり、(b)は強化繊維シート材の二軸組物部の要部斜視図である。 (a)は強化繊維シート材を製造するブレーディング装置の概略斜視図であり、(b)はブレーディング装置の正面図である。 ブレーディング装置が備えるマンドレルの縦断面図である。 賦形型の斜視図である。 第2の実施形態に係る強化繊維構造体の製造方法を説明する説明図である。 第3の実施形態に係る強化繊維シート材の要部斜視図である。 変形例に係る賦形された強化繊維シート材の斜視図である。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態に係る強化繊維構造体および強化繊維構造体の製造方法について図面を参照して説明する。本実施形態の強化繊維構造体は、例えば、水素タンク等の高圧容器を形成する前駆体(プリフォーム)である。
まず、強化繊維構造体について説明する。図1に示すように、強化繊維構造体は、筒状の積層筒部10を有し、円筒状の円筒部11と、円筒部11の両端部12から連続して軸方向へ延在するドーム部13とを有している。円筒部11は、強化繊維シート材14が円筒状に巻かれて積層された部位であり、強化繊維シート材14が少なくとも周方向に一周以上巻かれる構造である。円筒部11は平打の三軸組物である。
円筒部11の両端部から軸方向へ延在するドーム部13は、端部12から離れるにつれて小径化するように賦形された部位であり、強化繊維シート材14が少なくとも周方向に一周以上巻かれる構造である。ドーム部13は平打の二軸組物である。ドーム部13の先端部は、高圧容器における配管との接続部に対応する部位である。
図2に示す強化繊維シート材14は、強化繊維構造体を形成するシート状の材料の状態である。強化繊維シート材14は、三軸組物により形成されている三軸組物部15と、三軸組物部15の両端からそれぞれ連続して形成されている二軸組物部16と、を有している。強化繊維シート材14は、後述するブレーディング法による編組を行うブレーディング装置20により形成される。
図3(a)に示すように、強化繊維シート材14の三軸組物部15は、斜めに交差する斜交糸Y1、Y2および軸方向糸Y3を有している。斜交糸Y1、Y2および軸方向糸Y3は、カーボン繊維、ガラス繊維、セラミックス繊維等の強化繊維の単繊維が集合した繊維束により形成されており、繊維束の断面は楕円形に近い扁平形状である。斜交糸Y1は斜交糸Y2に対して交差し、斜交糸Y1、Y2は軸方向糸Y3に対して交差する。斜交糸Y1、Y2の軸方向糸Y3に対して交差する角度は同じである。
図3(b)に示すように、強化繊維シート材14の二軸組物部16は、斜めに交差する斜交糸Y1、Y2のみを有し、軸方向糸Y3を有しない。二軸組物部16は、三軸組物部15における軸方向糸Y3の延在方向と平行な端部17を備えている。端部17では斜交糸Y1、Y2が切断されず折り返されている。端部17は、強化繊維構造体におけるドーム部13の先端部と対応する。強化繊維シート材14は、一対の端部17と直交する方向の端部18を有している。端部18は切断によって形成された切断端部である。
次に、強化繊維構造体の製造方法について説明する。本実施形態では、ブレーディング法により平打ちの組物である強化繊維シート材14を形成する平打組物形成工程と、強化繊維シート材を賦形する賦形工程とにより、強化繊維構造体を得る。
平打組物形成工程では、図4(a)に示すブレーディング装置20を用いて強化繊維シート材14を形成する。ブレーディング装置20は環状フレーム21を備えており、環状フレーム21の貫通孔22にマンドレル23が挿通される。環状フレーム21には、一方の斜交糸Y1を供給する複数のボビン24と、他方の斜交糸Y2を供給する複数のボビン25が配設されている。ボビン24およびボビン25は環状フレーム21に形成された8字状の軌道26に沿って移動するが、ボビン24、25の移動方向は互いに逆方向である。図4(b)に示すように、環状フレーム21における軌道26は環状フレーム21の下部にて一対の折り返し点26Aを有する。
環状フレーム21の一方の面には複数のパイプ体27が環状に配列されており、パイプ体27から軸方向糸Y3がマンドレル23に供給される。強化繊維シート材14の三軸組物部15に対応するように、マンドレル23における軸方向糸Y3の位置が設定されている。因みに、図4(a)では2つの斜交糸Y1、Y2と1本の軸方向糸Y3のみを図示したが、ボビン24、25からはボビン24、25にそれぞれ対応する斜交糸Y1、Y2が供給され、パイプ体27から軸方向糸Y3が供給される。全てのパイプ体27のうち、折り返し点26Aに近い幾つかのパイプ体27からは軸方向糸Y3が供給されない状態としている。図4(b)では、軸方向糸Y3が供給されないパイプ体27を黒丸にて示す。
ブレーディング装置20の作動により、強化繊維シート材14がマンドレル23の外周面に形成されるが、三軸組物部15は、斜交糸Y1、Y2と軸方向糸Y3により形成され、二軸組物部16は、斜交糸Y1、Y2により形成される。ボビン24、25の軌道26には折り返し点26Aが形成されているので、ボビン24、25が折り返し点26Aを折り返すことにより、斜交糸Y1、Y2は、端部17にて折り返され、折り返された後も二軸組物部16を形成する。図3(b)に示すように、端部17には斜交糸Y1、Y2における折り返し部Bが形成されている。したがって、端部17は、斜交糸Y1、Y2が折り返されている折り返し端部に相当する。
図5に示すように、マンドレル23における強化繊維シート材14では、三軸組物部15がマンドレル23の外周面において上部を含む約半周分を占め、二軸組物部16は残りの部分を占める。強化繊維シート材14は、マンドレル23の軸方向に連続的に形成される。得られた強化繊維シート材14は、マンドレル23から取り外した後、所定の寸法に切断し、マンドレル23の巻き付けによる巻き癖を解消する。切断により端部18が形成され、平打組物形成工程が完了する。
次に、賦形工程では、図6に示す賦形型30に強化繊維シート材14を巻き付けて賦形する。賦形型30は、強化繊維構造体の形状と対応する形状であり、円筒部11に対応する円柱部31とドーム部13に対応するコーン部32を有している。賦形型30に対して三軸組物部15の軸方向糸Y3が円柱部31の周方向に延びるように強化繊維シート材14を巻き付ける。賦形型30において強化繊維シート材14は周方向に一周以上巻き付ける。賦形型30への強化繊維シート材14の巻き付けにより、三軸組物部15は円筒状の円筒部11を形成する。なお、強化繊維シート材14における切断端である端部18は、一周以上の巻き付けにより円筒部11に重なるため、斜交糸Y1、Y2および軸方向糸Y3のほつれは生じない。
賦形型30への強化繊維シート材14の巻き付けにより、円筒部11の形成とともにドーム部13を形成する。ところで、賦形型30のコーン部32は先端部へ向かうにつれて外径が小さくなる形状である。このため、例えば、三軸組物によってドーム部13を賦形すると軸方向糸Y3のうねり等が生じることから、三軸組物によるドーム部13の賦形は困難である。糊などの賦形をし易くする賦形助剤を用いることも考えられるが、賦形助剤や賦形助剤を塗布する作業が必要となる。
本実施形態では、ドーム部13を二軸組物部16により賦形するため、軸方向糸Y3のうねり等の影響を受けることはなく、ドーム部13の賦形は容易である。また、ドーム部13の先端部は、切断端のない端部17により形成される。このため、ドーム部13の先端部において斜交糸Y1、Y2のほつれは生じない。
強化繊維シート材14の賦形により得られた強化繊維構造体は、強化繊維複合材のプリフォームであり、例えば、レジントランスファーモールディング法(RTM法)により成形されると強化繊維複合材が形成される。さらに、得られた強化繊維複合材は細部を加工することにより高圧容器として完成する。
本実施形態の強化繊維構造体および強化繊維構造体の製造方法は以下の作用効果を奏する。
(1)平打の二軸組物である二軸組物部16を構成する斜交糸Y1、Y2は、強化繊維シート材14の端部17にて折り返されている。このため、強化繊維構造体の端部には切断端が存在せず、強化繊維構造体の製造時において強化繊維構造体の端部に繊維の解れは生じることはない。従って、繊維の解れを解消するための対策を施す必要がなく、その結果、効率的に製造された強化繊維構造体を得ることができる。
(2)強化繊維構造体は、筒状の積層筒部10を有しており、積層筒部10は、円筒部11と、円筒部11の端部12から軸方向へ延在し、端部12から離れるにつれて小径化するドーム部13と、を有する。円筒部11は三軸組物部15により構成され、ドーム部13は、斜交糸Y1、Y2による二軸組物部16により構成され、斜交糸Y1、Y2は、ドーム部13の先端部にて折り返されている。このため、三軸組物部15により構成される円筒部11は十分な強度を備えることができる。また、ドーム部13は軸方向糸Y3を含まない二軸組物部16により構成されるので、賦形時にドーム部13において軸方向糸Y3が歪んだり、余ったりすることがない。ドーム部13における軸方向糸Y3の省略により、ドーム部13の賦形が容易となり、ドーム部13の品質が安定するほか、強化繊維構造体の軽量化および材料費の低減を図ることができる。また、ドーム部13における軸方向糸Y3の省略により、強化繊維シート材14の賦形時において糊等の賦形助剤を用いる必要もない。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る強化繊維構造体の製造方法について説明する。本実施形態の強化繊維構造体の製造方法は、ブレーディング法により平打の組物である強化繊維シート材を形成し、形成されるシート材が切断されることなく、引き続き賦形される点で、第1の実施形態と異なる。本実施形態では、第1の実施形態と同じ構成については第1の実施形態の説明を援用し、共通の符号を用いる。
図7に示すように、本実施形態では、本実施形態では、ブレーディング法により平打ちの組物である強化繊維シート材41を形成する平打組物形成工程と、強化繊維シート材41を賦形する賦形工程とにより、筒状の積層筒部40を有する強化繊維構造体を得る。積層筒部40は第1の実施形態と同様に円筒部およびドーム部と有する。ブレーディング装置20のマンドレル23の下流側に、ブレーディング装置20により形成され、マンドレル23とともに移動する強化繊維シート材41を、引き続いて展開することにより平坦化させる平坦化機構(図示せず)が備えられている。平坦化機構のさらに下流側には、賦形型44を回転させる賦形型回転装置43が備えられている。
強化繊維シート材41は、ブレーディング装置20により形成されるが、互いに斜めに交差する斜交糸Y1、Y2を少なくとも含む平打の組物であり、本実施形態では、軸方向糸を含まない二軸組物である。ブレーディング装置20におけるすべてのパイプ体27から軸方向糸Y3を供給しないとことにより、二軸組物の強化繊維シート材41が形成される。
平坦化機構は、マンドレル23の外周面に略筒状に形成される強化繊維シート材41を展開して平坦化する機能を有する。平坦化機構により略筒状の強化繊維シート材41は、平坦化機構により賦形型44へ向かうにつれて展開されて平坦化される。
賦形型回転装置43は、賦形型44を水平に支持する回転軸46と、回転軸46を回転させるモータ45と、を備えている。回転軸46の軸心は、強化繊維シート材41の移動方向に対して直交する方向である。賦形型44は、高圧容器の強化繊維構造体を形成するためのものであり、回転軸46に支持される構成を備えるほかは、第1の実施形態の賦形型30と構造は同じである。賦形型44の軸中心Pと回転軸46の軸心は一致する。
本実施形態では、互いに斜めに交差する斜交糸Y1、Y2を含む平打の二軸組物の強化繊維シート材41がブレーディング装置20により形成される。図7に示すように、ブレーディング装置20により形成される強化繊維シート材41の幅方向の端部42には、斜交糸Y1、Y2の折り返し部Bが形成されている。したがって、端部42は折り返し端部に相当する。
強化繊維シート材41は、平坦化機構により略筒状の状態から徐々に展開されて平坦化される。平坦化された強化繊維シート材41は、回転する賦形型44に巻き付けられて賦形される。賦形型44には強化繊維シート材41が少なくとも一周以上巻き付けられる。賦形型44における強化繊維シート材41の幅方向の端部42は、強化繊維構造体が有する積層筒部40の端部に対応する部位となり、折り返し部Bを有し、斜交糸Y1、Y2の切断端は存在しない。このため、賦形型44への巻き付け時にあっては、強化繊維シート材41の端部42において斜交糸Y1、Y2は解れることはない。
また、本実施形態によれば、強化繊維シート材41の形成と連続して、形成された強化繊維シート材41が賦形型44に巻き付けられて円筒状に賦形される。このため、強化繊維シート材41の形成後に、強化繊維シート材41をマンドレル23から完全に取り外して切断する必要がなく、強化繊維シート材41の形成に引き続き強化繊維シート材41の賦形が可能である。従って、強化繊維シート材41の形成と強化繊維シート材41の賦形型44への巻き付けが連続するので、強化繊維シート材41から強化繊維構造体を効率的に製造することができる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態に係る強化繊維構造体について説明する。本実施形態の強化繊維構造体は、第1、第2の実施形態の強化繊維構造体の形状と同じであるが、賦形される強化繊維シート材の構成が第1、第2の実施形態と異なる。第2の実施形態と同じ構成については、第1、第2の実施形態の説明を援用し、同じ符号を用いる。
図8に示す強化繊維シート材51は、斜交糸Y1、Y2による二軸組物である。強化繊維シート材51の折り返し端部である端部52は、積層筒部(図示せず)の周方向に延びる軸方向糸Y4を備える。軸方向糸Y4は、強化繊維シート材51の賦形型44への巻回時に巻き付け張力を付与する機能を果たす。強化繊維シート材51の端部53は、斜交糸Y1、Y2の切断端を有する端部であり、第1の実施形態における端部17に相当する。なお、図8では一方の端部52のみ示すが、図示されない他方の端部52は軸方向糸Y4を備えている。
本実施形態では、二軸組物の強化繊維シート材51における端部52に軸方向糸Y4が備えられる。これにより、強化繊維シート材51の賦形型44への巻回による賦形時に、賦形型44に対する巻き付けに必要な巻き付け張力が強化繊維シート材51の端部52に付与される。強化繊維シート材51の端部52に張力を付与することにより強化繊維シート材51の賦形型44への巻き付け力が強固となり、賦形時における強化繊維シート材51のうねりを抑制することができるほか、強化繊維構造体の強度を向上させることができる。
なお、上記の各実施形態は、本発明の一実施形態を示すものであり、本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、下記のように発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能である。
〇 上記の実施形態では、強化繊維シート材が高圧容器の形状に合わせて賦形されたが、この限りではない。例えば、図9の変形例に示すように、強化繊維シート材61は、パイプの形状に合わせて賦形してもよい。パイプは強化繊維シート材61が積層された円筒状の積層筒部60を有している。この場合の積層筒部60は、ドーム部を備えず円筒部のみを備える例である。強化繊維シート材61において斜交糸Y1、Y2の折り返し部Bを有する折り返し端部としての端部62が積層筒部60の端部63となればよく、また、強化繊維シート材61は軸方向糸Y3を含む三軸組物としたが二軸組物としてもよい。
〇 上記の第2の実施形態では二軸組物の強化繊維シート材を用いて強化繊維構造体を得るとしたが、この限りではない。例えば、三軸組物の強化繊維シート材を用いて強化繊維構造体を得てもよい。
10、40、60 積層筒部
11 積層筒部
12、63 端部(積層筒部)
13 ドーム部
14、41、51、61 強化繊維シート材
15 三軸組物部
16 二軸組物部
17、18、42、52、53 端部(強化繊維シート材)
20 ブレーディング装置
23 マンドレル
30、44 賦形型
31 円柱部
32 コーン部
43 賦形型回転装置
B 折り返し部
Y1、Y2 斜交糸
Y3、Y4 軸方向糸

Claims (4)

  1. 強化繊維シート材が積層された筒状の積層筒部を有する強化繊維構造体であって、
    前記積層筒部における前記強化繊維シート材は、互いに斜めに交差する斜交糸による平打の二軸組物又は互いに斜めに交差する斜交糸および軸方向糸による平打の三軸組物で構成され、
    前記斜交糸は、前記積層筒部の端部にて折り返されていることを特徴とする強化繊維構造体。
  2. 前記積層筒部は、円筒部と、前記円筒部の端部から軸方向へ延在し、端部から離れるにつれて小径化するドーム部と、を有し、
    前記円筒部は前記平打の三軸組物により構成され、
    前記ドーム部は、互いに斜めに交差する斜交糸による平打の二軸組物により構成され、
    前記斜交糸は、前記ドーム部の端部にて折り返されていることを特徴とする請求項1記載の強化繊維構造体。
  3. 前記平打の二軸組物は、前記斜交糸が折り返されている折り返し端部を備え、
    前記折り返し端部に前記積層筒部の周方向に延びる軸方向糸を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の強化繊維構造体。
  4. 強化繊維シート材が積層された筒状の積層筒部を有する強化繊維構造体の製造方法であって、
    互いに斜めに交差する斜交糸を少なくとも含む平打の組物を形成し、
    前記平打の組物の形成と連続して、形成された前記平打の組物を賦形型に巻き付けて筒状に賦形することを特徴とする強化繊維構造体の製造方法。
JP2019062155A 2019-03-28 2019-03-28 強化繊維構造体および強化繊維構造体の製造方法 Pending JP2020158937A (ja)

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