JP2020156280A - モータユニット - Google Patents

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古川 貴光
Takamitsu Furukawa
貴光 古川
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Abstract

【課題】モータとインバータとが一体化されたモータユニットにおいて、インバータの冷却効率を向上させる。【解決手段】インバータが、複数のスイッチング素子3b1を有するコアユニットと、コアユニットを覆うインバータハウジング3aと、吸熱側端部3j1が放熱側端部3j2よりもスイッチング素子3b1に近づいた状態で配置されたヒートパイプ3jとを備えている。【選択図】図2

Description

本発明は、モータユニットに関するものである。
近年、モータとインバータとが一体化されたモータユニットを小型二輪車等の車両に搭載することが提案されている。例えば、特許文献1には、インバータを冷却するためのファンを備えるモータユニットが開示されている。特許文献1に開示されたモータユニットは、モータのシャフトに接続されたファンに対してインバータが対向して配置されており、ファンからの送風をインバータに当てることによってインバータを冷却している。このような特許文献1に開示されたモータユニットでは、インバータの冷却効率を向上させるために、インバータハウジングに対して複数の放熱フィンを設けている。このような放熱フィンを多数設けることによって放熱面積が増加し、冷却効率を高めることが可能となる。
特開2017−147919号公報
しかしながら、放熱フィンが設けられる範囲にも限界がある。このため、インバータハウジングの表面に放熱フィンを設けることと異なる方法にてインバータの冷却効率を高める方法の提案が望まれている。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、モータとインバータとが一体化されたモータユニットにおいて、インバータの冷却効率を向上させることを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するための手段として、以下の構成を採用する。
第1の発明は、モータとインバータとが一体化されたモータユニットであって、上記インバータが、複数のスイッチング素子を有するコアユニットと、上記コアユニットを覆うインバータハウジングと、一端部が他端部よりも上記スイッチング素子に近づいた状態で配置されたヒートパイプとを備えるという構成を採用する。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記ヒートパイプの他端部に接続された複数の放熱プレートを備えるという構成を採用する。
第3の発明は、上記第2の発明において、上記ヒートパイプの他端部を含む部位がファンに対向配置され、複数の上記放熱プレートが、互いに平行でかつ上記ファンからの送風方向と交差する方向に沿って配列されているという構成を採用する。
第4の発明は、上記第2または第3の発明において、複数の上記ヒートパイプが設けられ、複数の上記ヒートパイプの他端部同士が上記放熱プレートで接続されているという構成を採用する。
第5の発明は、上記第2〜第4いずれかの発明において、上記放熱プレートが、上記インバータハウジングと離れて配置されているという構成を採用する。
第6の発明は、上記第1〜第5いずれかの発明において、上記インバータハウジングは、
上記コアユニットを収容する囲壁と、上記囲壁の表面から突出すると共に上記ヒートパイプの上記一端部を含む部位を収容する突出台部とを有するという構成を採用する。
第7の発明は、上記第1〜第6いずれかの発明において、上記インバータハウジングが、ファンに対向配置される受風領域に対して設けられた複数のリブを有し、複数の上記リブは、上記ファン側から見て上記スイッチング素子が配置されたスイッチング素子配置領域と、上記スイッチング素子が配置されていないスイッチング素子非配置領域とに上記受風領域を区画し、上記ファン側から見て、全ての上記スイッチング素子配置領域に上記ヒートパイプの一部が配置されているという構成を採用する。
第8の発明は、上記第1〜第7いずれかの発明において、上記ヒートパイプが複数設けられているという構成を採用する。
本発明によれば、スイッチング素子にて発生した熱がヒートパイプによって運ばれるため、スイッチング素子で発生した熱を短時間でインバータハウジングの外部に排出することが可能となる。したがって、本発明によれば、放熱フィンのより広い設置スペースをインバータハウジングに確保できない場合であっても、モータとインバータとが一体化されたモータユニットにおいて、インバータの冷却効率を向上させることが可能となる。
本発明の一実施形態におけるモータユニットの概略構成を模式的に示す断面図である。 図1のA−A断面図である。 本発明の一実施形態におけるモータユニットが備えるインバータハウジングを含むの斜視図である。
以下、図面を参照して、本発明に係るモータユニットの一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態のモータユニット1の概略構成を模式的に示す断面図である。この図に示すように、本実施形態のモータユニット1は、モータ2と、インバータ3と、ファン4と、ファンカバー5とを備えている。
モータ2は、モータハウジング2aと、ステータコア2bと、ロータコア2cと、シャフト2dとを備えている。モータハウジング2aは、ステータコア2b、ロータコア2c及びシャフト2dを収容するハウジングである。ステータコア2bは、モータハウジング2aの内壁に対して固定されており、ロータコア2cを囲うように環状に設けられている。このステータコア2bは、給電されることによりロータコア2cを回転させる磁力を発生させる。ロータコア2cは、ステータコア2bの内側に配置されており、シャフト2dと固定されている。このロータコア2cは、ステータコア2bで発生された磁力によって回転可能とされている。
シャフト2dは、ロータコア2cに対して固定されており、ロータコア2cの回転に伴って回転される。本実施形態においては、シャフト2dは、モータハウジング2aに対して固定された軸受により軸支されており、インバータ3を貫通して先端部がファン4に固定され、後端部が不図示のギアに固定されている。このようなシャフト2dは、ステータコア2bとロータコア2cとによって発生された回転動力をファン及び不図示のギアに対して伝達する。
このようなモータ2は、インバータ3によって3相交流に変換された電力が供給され、供給された電力から回転動力を生成すると共に、生成した回転動力をシャフト2dによってファン4及びギアに伝達する。
インバータ3は、インバータハウジング3aと、コアユニット3bとを有している。インバータハウジング3aは、コアユニット3bを覆うカバー部材であると共にコアユニット3bの熱を吸収かつ外部に放出するヒートシンクとして機能する。つまり、本実施形態においては、コアユニット3bと覆うカバー部材と、コアユニット3bの熱を吸収かつ外部に放出するヒートシンクとがインバータハウジング3aとして一体化されている。コアユニット3bは、インバータハウジング3aに対して固定された状態で、インバータハウジング3aの内部に収容されている。このコアユニット3bは、不図示のバッテリから供給される直流電力を3相交流に変換してモータ2のステータコア2bに供給する。このようなコアユニット3bは、6つのスイッチング素子3b1(図2参照)や、コンデンサ等が実装される不図示の基板等を備えている。
図2は、図1のA−A線断面図である。また、図3は、インバータハウジング3aを含む斜視図である。インバータハウジング3aは、熱伝導性の高い金属(例えばアルミニウム)によって一体的に成形されており、囲壁3cと、放熱部3dと、側壁放熱フィン3eと、インバータハウジング3aをネジなどによってモータ2に取り付けるのに用いられる固定部3fとを有している。
囲壁3cは、コアユニット3bを収容する椀型の部位であり、天壁部3c1と側壁部3c2とを有している。天壁部3c1は、ファン4側から見てコアユニット3bを覆う部位であり、側壁部3c2が接続される縁部がモータ2側に向けて湾曲されている。この天壁部3c1の外壁面(ファン4側の表面)には、放熱部3dが設けられている。また、ファン4側から見て、天壁部3c1の中央部には、天壁部3c1を貫通する貫通開口3c3が設けられている。この貫通開口3c3には、モータ2のシャフト2dが挿通される。なお、囲壁3cの天壁部3c1の外壁面は、ファン4に対向配置されており、ファン4からの送風を正面から受ける受風領域とされている。
側壁部3c2は、天壁部3c1を囲うように、天壁部3c1の縁部からコアユニット3bの側面に沿って延出している。つまり、側壁部3c2は、天壁部3c1からシャフト2dに沿ってモータ2側に向けて延出している。この側壁部3c2は、コアユニット3bを側方(シャフト2dの径方向外側)から覆うように囲っている。
このような囲壁3cは、天壁部3c1と側壁部3c2とによって囲まれた空間にコアユニット3bを収容しており、コアユニット3bを異物から保護すると共にコアユニット3bの熱を吸熱して放熱部3dや側壁放熱フィン3eに伝達する。
放熱部3dは、リブ3gと、放熱フィン3hとを有している。リブ3gは、囲壁3cの天壁部3c1の外壁面に立設された板状の部位であり、板状とされた放熱フィン3hよりも厚さ寸法が大きく設定されている。本実施形態においては、このようなリブ3gとして、環状リブ3g1と、4つの放射リブ3g2とが設けられている。
環状リブ3g1は、囲壁3cの天壁部3c1に設けられた貫通開口3c3を囲うように円環状に設けられている。つまり、ファン4側から見て、貫通開口3c3は、環状リブ3g1によって全周が囲まれている。この環状リブ3g1は、全ての放射リブ3g2が接続されており、各々の放射リブ3g2を延長した直線の交点に配置されている。
放射リブ3g2は、環状リブ3g1を中心とした径方向に沿って放射状に延出されたリブであり、本実施形態においては4つ設けられている。これらの放射リブ3g2は、環状リブ3g1を中心とした周方向に等間隔で配置されている。つまり、本実施形態においては、環状リブ3g1を中心とした周方向に90°間隔で放射リブ3g2が設けられている。
また、図2に示すように、環状リブ3g1及び放射リブ3g2は、ファン4側から見て、インバータ3のスイッチング素子3b1と重ならない位置に配置されている。つまり、本実施形態において環状リブ3g1及び放射リブ3g2は、ファン4側から見てスイッチング素子3b1を避けて配置されている。
これらの放射リブ3g2は、図2に示すように、ファン4側から見て、ファン4側から見てスイッチング素子3b1が配置されたスイッチング素子配置領域R1と、スイッチング素子3b1が配置されていないスイッチング素子非配置領域R2とに受風領域を区画している。
放熱フィン3hは、ファン4側から見て、リブ3gよりも厚さ寸法が小さくされた板状の部位であり、環状リブ3g1あるいは放射リブ3g2のいずれかに一方の端部が接続されている。この放熱フィン3hは、囲壁3cを通じて伝わるコアユニット3bが発した熱をファン4から供給される空気流に放出する。また、本実施形態においては、放熱フィン3hは、スイッチング素子非配置領域R2には設けられておらず、スイッチング素子配置領域R1に設けられている。
本実施形態においては、ファン4側から見て、貫通開口3c3を中心する周方向に隣り合う放射リブ3g2と放射リブ3g2との間に配置された複数の放熱フィン3hは、互いに平行とされている。例えば貫通開口3c3を中心する周方向に隣り合う放射リブ3g2と放射リブ3g2との間の領域を1区画とした場合に、この1区画における上記周方向における中心位置に配置された放熱フィン3hが貫通開口3c3を中心とする径方向に沿って環状リブ3g1から延出されている。さらに、同区画における他の放熱フィン3hは、上述の中心に配置された放熱フィン3hと平行に配置されている。
このような放熱部3dは、ファン4から送風される空気流に対して、放熱フィン3hを介して放熱する。なお、本実施形態においては、囲壁3cの天壁部3c1の外壁面は、ファン4に対向配置されており、上述のように、ファン4からの送風を正面から受ける受風領域とされている。放熱部3dは、このような受風領域である囲壁3cの天壁部3c1の外壁面に対して設けられている。
側壁放熱フィン3eは、囲壁3cの側壁部3c2の外壁面に立設されており、天壁部3c1からの側壁部3c2の延出方向に沿って延びる板状の部位である。この側壁放熱フィン3eは、図2に示すように、固定部3fが設けられた領域を避けて、貫通開口3c3を中心とした周方向に等間隔で配列されている。
これらの側壁放熱フィン3eの配列間隔は、放熱部3dが備える放熱フィン3hの配列間隔よりも広く設定されている。側壁部3c2とファンカバー5とに挟まれた空間は、ファン4からの空気流がファンカバー5の外部に向けて流れる流路となる。このため、このような流路に配置される側壁放熱フィン3eの配列間隔を広く確保することによって、側壁部3c2とファンカバー5とに挟まれた空間における圧力損失を小さく抑えることが可能となる。これらの側壁放熱フィン3eは、側壁部3c2とファンカバー5とに挟まれた空間を流れる空気流に対して放熱する。
また、本実施形態においてインバータハウジング3aは、図3等に示すように、囲壁3cの表面(天壁部3c1の表面)からファン4側に突出する突出台部3iを有している。この突出台部3iは、内部に後述するヒートパイプ3jの吸熱側端部3j1(一端部)を含む部位が挿入される挿入穴が設けられている。このような突出台部3iは、ファン4側から見て全てのスイッチング素子配置領域R1に至るように貫通開口3c3の周囲に設けられており、ヒートパイプ3jの吸熱側端部3j1を含む部位を収容している。
さらに、本実施形態のモータユニット1において、インバータ3は、ヒートパイプ3jと、複数の放熱プレート3kとを備えている。ヒートパイプ3jは、吸熱側端部3j1から放熱側端部3j2(他端部)への熱の移動を促進すると共に、放熱側端部3j2から吸熱側端部3j1への熱の移動を抑止する。ヒートパイプ3jは、吸熱側端部3j1を含む部位がインバータハウジング3aの突出台部3iに設けられた挿入穴に挿入された状態で支持されている。
本実施形態においては、このようなヒートパイプ3jが2本(複数)設けられている。これらのヒートパイプ3jは、ファン4側から見て全てのスイッチング素子配置領域R1を通るように配置され、放熱側端部3j2がスイッチング素子非配置領域R2に配置されている。このようなヒートパイプ3jは、スイッチング素子3b1が配置されることによって相対的に高温のスイッチング素子配置領域R1からスイッチング素子3b1が配置されていないことで相対的に低温のスイッチング素子非配置領域R2への熱の移動を促進する。つまり、本実施形態において、ヒートパイプ3jは、吸熱側端部3j1が放熱側端部3j2よりもスイッチング素子3b1に近づいた状態で配置され、スイッチング素子3b1で発生した熱を低温の領域に素早く移動させる。
放熱プレート3kは、ヒートパイプ3jの放熱側端部3j2に接続されており、図1に示すようにインバータハウジング3aの天壁部3c1の表面から離れて配置されている。このような放熱プレート3kは、ヒートパイプ3jから伝達された熱を、ファン4から圧送された空気に対して放出する。このような放熱プレート3kは、2つのヒートパイプ3jの放熱側端部3j2の各々と接続されている。つまり、2つのヒートパイプ3jの放熱側端部3j2同士は、放熱プレート3kによって接続されている。
このような放熱プレート3kは複数設けられている。本実施形態において、ヒートパイプ3jの放熱側端部3j2を含む部位は、図1に示すようにファン4に対して対向して配置されている。このようなヒートパイプ3jの放熱側端部3j2に接続された複数の放熱プレート3kは、互いに平行でかつファン4から送風方向と直交する方向に沿って配列されている。つまり、本実施形態においては、互いに平行に配列された複数の放熱プレート3k同士の隙間に、ファン4から圧送された空気が流入しやすいように放熱プレート3kが配置されている。
図1に戻り、ファン4は、放熱部3dに対して一定の隙間を空けて正対した状態で配置されており、モータ2のシャフト2dに対して固定されている。このファン4は、シャフト2dを介して回転されることによって、放熱部3dと反対側から空気を取り込んで放熱部3d側に向けて空気を圧送する。つまり、ファン4は、モータ2から回転動力が伝達されて回転されることによって、放熱部3dに向かう空気流を形成する。
ファンカバー5は、例えば樹脂によって形成されており、インバータハウジング3aに対して嵌合されている。このファンカバー5の内壁面は、インバータハウジング3aの固定部3fに対して当接されている。またファンカバー5は、ファン4を外側から囲うように収容しており、内部に空気を取り込むための吸入開口5aを有している。なお、吸入開口5aには、必要に応じて、異物の侵入を防止するための網状部等が設けられる。
このような本実施形態のモータユニット1では、インバータ3を介してモータ2に給電がされると、モータ2によって回転動力が生成され、モータ2から不図示のギア等を介して車両のタイヤ等に動力が伝達される。また、モータ2によって生成された回転動力の一部はシャフト2dを通じてファン4に伝達され、ファン4が回転駆動される。
ファン4が回転駆動されると、ファンカバー5の吸入開口5aからファンカバー5の内部に空気が取り込まれ、インバータハウジング3aの放熱部3dに向かう空気流が形成される。ファン4によって形成された空気流は、放熱部3dに当たった後に貫通開口3c3を中心とする径方向に広がり、その後、囲壁3cの側壁部3c2とファンカバー5との間の空間を通じてファンカバー5の外部に排出される。
放熱部3dの放熱フィン3hから上述のような空気流に対して放熱され、側壁放熱フィン3eからも空気流に対して放熱される。この結果、インバータ3のコアユニット3bによって発生した熱が空気流を介してインバータ3の外部に排出される。
さらに、本実施形態においては、スイッチング素子3b1で発生した熱がヒートパイプ3jを通じて短時間でスイッチング素子配置領域R1からスイッチング素子非配置領域R2に伝達される。このため、スイッチング素子3b1で発生した熱が短時間でヒートパイプ3jの放熱側端部3j2及び放熱プレート3kから空気流に放出される。したがって、本実施形態によれば、インバータ3において熱が籠ることが抑止され、短時間でインバータ3が冷却される。
以上のような本実施形態のモータユニット1においては、インバータ3が、複数のスイッチング素子3b1を有するコアユニット3bと、コアユニット3bを覆うインバータハウジング3aと、吸熱側端部3j1が放熱側端部3j2よりもスイッチング素子3b1に近づいた状態で配置されたヒートパイプ3jとを備えている。このような本実施形態のモータユニット1によれば、スイッチング素子3b1にて発生した熱がヒートパイプ3jによって運ばれるため、スイッチング素子3b1で発生した熱を短時間でインバータハウジング3aの外部に排出することが可能となる。したがって、本実施形態のモータユニット1によれば、放熱フィン3hのより広い設置スペースをインバータハウジング3aに確保できない場合であっても、インバータ3の冷却効率を向上させることが可能となる。
また、本実施形態のモータユニット1においては、ヒートパイプ3jの放熱側端部3j2に接続された複数の放熱プレート3kを備えている。このため、本実施形態のモータユニット1によれば、放熱プレート3kを設置しない場合よりも空気中への放熱効果を高めることができ、インバータ3の冷却効率をより向上させることが可能となる。
また、本実施形態のモータユニット1においては、ヒートパイプ3jの放熱側端部3j2を含む部位がファン4に対向配置され、複数の放熱プレート3kは、互いに平行でかつファン4からの送風方向と直交(交差)する方向に沿って配列されている。このため、本実施形態のモータユニット1によれば、互いに平行に配列された複数の放熱プレート3k同士の隙間に、ファン4から圧送された空気が流入しやすくなり、インバータ3の冷却効率をより向上させることが可能となる。
また、本実施形態のモータユニット1においては、2つのヒートパイプ3jが設けられ、2つのヒートパイプ3jの放熱側端部3j2同士が放熱プレート3kで接続されている。このような本実施形態のモータユニット1によれば、ヒートパイプ3jごとに放熱プレート3kを設置する必要がなく、インバータ3を小型化することが可能となる。また、2つのヒートパイプ3jが放熱プレート3kによって一体化されるため、例えば本実施形態のモータユニット1の組立時等において、2つのヒートパイプ3jを容易に同時に突出台部3iの挿入穴に挿入することができる。
また、本実施形態のモータユニット1においては、放熱プレート3kが、インバータハウジング3aと離れて配置されている。このような本実施形態のモータユニット1によれば、放熱プレート3kと空気流との接触面積が増加し、より効率的にインバータ3を冷却することが可能となる。
また、本実施形態のモータユニット1においては、インバータハウジング3aが、コアユニット3bを収容する囲壁3cと、囲壁3cの表面から突出すると共にヒートパイプ3jの吸熱側端部3j1を含む部位を収容する突出台部3iとを有している。このため、本実施形態のモータユニット1によれば、インバータハウジング3aがヒートパイプ3jの設置する部位(突出台部3iの形成部位)のみを厚くすることで、ヒートパイプ3jを安定して設置することが可能となる。このため、インバータハウジング3aが重量化することを抑制することができる。
また、本実施形態のモータユニット1においては、インバータハウジング3aが、ファン4に対向配置される受風領域に対して設けられた複数のリブ3gを有し、複数のリブ3gが、ファン4側から見てスイッチング素子3b1が配置されたスイッチング素子3b1配置領域と、スイッチング素子3b1が配置されていないスイッチング素子3b1非配置領域とに受風領域を区画し、ファン4側から見て、全てのスイッチング素子3b1配置領域にヒートパイプ3jの一部が配置されている。このため、本実施形態のモータユニット1によれば、全てのスイッチング素子3b1配置領域から熱をインバータ3の外部に短時間で放出することが可能となる。
また、本実施形態のモータユニット1においては、ヒートパイプ3jが複数設けられている。このため、本実施形態のモータユニット1によれば、ヒートパイプ3jが単一である場合よりも多くの熱量を運ぶことが可能となり、より効率的にインバータ3を冷却することが可能となる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態においては、ヒートパイプ3jに接続された放熱プレート3kを備える構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、放熱プレート3kを設置しない構成を採用することも可能である。
また、上記実施形態においては、全てのスイッチング素子配置領域R1にヒートパイプ3jの一部が配置された構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、一部のスイッチング素子配置領域R1にヒートパイプ3jが配置されない構成を採用することも可能である。
1……モータユニット、2……モータ、2a……モータハウジング、2b……ステータコア、2c……ロータコア、2d……シャフト、3……インバータ、3a……インバータハウジング、3b……コアユニット、3b1……スイッチング素子、3c……囲壁、3c1……天壁部、3c2……側壁部、3c3……貫通開口、3d……放熱部、3e……側壁放熱フィン、3f……固定部、3g……リブ、3g1……環状リブ、3g2……放射リブ、3h……放熱フィン、3i……突出台部、3j……ヒートパイプ、3j1……吸熱側端部(一端部)、3j2……放熱側端部(他端部)、3k……放熱プレート、4……ファン、5……ファンカバー、5a……吸入開口、R1……スイッチング素子配置領域、R2……スイッチング素子非配置領域

Claims (8)

  1. モータとインバータとが一体化されたモータユニットであって、
    前記インバータは、
    複数のスイッチング素子を有するコアユニットと、
    前記コアユニットを覆うインバータハウジングと、
    一端部が他端部よりも前記スイッチング素子に近づいた状態で配置されたヒートパイプと
    を備えることを特徴とするモータユニット。
  2. 前記ヒートパイプの他端部に接続された複数の放熱プレートを備えることを特徴とする請求項1記載のモータユニット。
  3. 前記ヒートパイプの他端部を含む部位がファンに対向配置され、複数の前記放熱プレートは、互いに平行でかつ前記ファンからの送風方向と交差する方向に沿って配列されていることを特徴とする請求項2記載のモータユニット。
  4. 複数の前記ヒートパイプが設けられ、複数の前記ヒートパイプの他端部同士が前記放熱プレートで接続されていることを特徴とする請求項2または3記載のモータユニット。
  5. 前記放熱プレートは、前記インバータハウジングと離れて配置されていることを特徴とする請求項2〜4いずれか一項に記載のモータユニット。
  6. 前記インバータハウジングは、
    前記コアユニットを収容する囲壁と、
    前記囲壁の表面から突出すると共に前記ヒートパイプの前記一端部を含む部位を収容する突出台部と
    を有することを特徴とする請求項1〜5いずれか一項に記載のモータユニット。
  7. 前記インバータハウジングは、ファンに対向配置される受風領域に対して設けられた複数のリブを有し、
    複数の前記リブは、前記ファン側から見て前記スイッチング素子が配置されたスイッチング素子配置領域と、前記スイッチング素子が配置されていないスイッチング素子非配置領域とに前記受風領域を区画し、
    前記ファン側から見て、全ての前記スイッチング素子配置領域に前記ヒートパイプの一部が配置されている
    ことを特徴とする請求項1〜6いずれか一項に記載のモータユニット。
  8. 前記ヒートパイプが複数設けられていることを特徴とする請求項1〜7いずれか一項に記載のモータユニット。
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