JP2020156233A - 三相整流器及び三相整流器の制御方法 - Google Patents

三相整流器及び三相整流器の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】全波整流回路の出力を昇圧して所望の出力電圧を得るようにした、入力電流高調波抑制機能付きの三相整流器において、より低コストで且つ、より小型化を図ることの可能な三相整流器を提供する。【解決手段】三相交流電力を直流電力に整流するブリッジダイオード13と、三相交流電力のブリッジダイオード13への各相の入力をオン/オフする双方向スイッチ回路14と、双方向スイッチ回路14を制御するスイッチ制御部17と、少なくとも直流リアクトルL1とコンデンサC1とオン/オフ動作するスイッチ部Q1とを含み、ブリッジダイオード13の出力を昇圧する昇圧部16と、スイッチ部Q1を制御する昇圧制御部18と、を備え、昇圧部16の直流リアクトルL1及びコンデンサC1は、ブリッジダイオード13の出力を平滑化するフィルタ部を兼ねる。【選択図】図1

Description

本発明は、三相整流器及び三相整流器の制御方法に関する。
従来、スイッチング素子を有するスイッチ回路を介して三相交流電力を全波整流回路へ入力し、入力電流の高調波を抑制しつつ、三相交流電力を直流電力へ変換して出力するようにした三相整流器が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第4687824号公報 特開2014−168367号公報
上記従来の三相整流器(以下、三相整流器基本回路ともいう。)にあっては、その動作原理から降圧型のAC/DC電源となる。具体的に言えば、例えば、後述の図13に示す三相整流器基本回路1aから出力される直流電圧は、入力である三相交流電力の線間電圧のピーク値の(31/2)/2を超えることはない。ここでこの「三相交流電力の線間電圧のピーク値の(31/2)/2」の電圧値(原理上の最大電圧値)を仮にV3sw−maxと呼ぶ。
そのため、電圧値V3sw−maxよりも高い直流電圧が必要な場合は、三相整流器基本回路1aの出力段に昇圧型DC/DCコンバータ等の昇圧回路を設ける必要がある。
このように三相整流器基本回路1aの出力段に、例えば昇圧型DC/DCコンバータを設けた場合、昇圧型DC/DCコンバータを設けることによるコストの増加、三相整流器基本回路1a全体のサイズの大型化、また、重量の増加等が生じる。つまり、一般的な昇圧回路には、コイルとコンデンサとが必要であり、三相整流器基本回路1aに設けられる昇圧型DC/DCコンバータの場合、コイル及びコンデンサとして大型部品が必要となるため、これら部品が及ぼす影響が大きい。
本発明は、従来の未解決の問題に着目してなされたものであり、全波整流回路の出力を昇圧して所望の出力電圧を得るようにした三相整流器であって、より低コスト且つ、より小型化を図ることの可能な三相整流器及び三相整流器の製造方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の一態様によれば、三相交流電力を直流電力に変換する三相整流器であって、三相交流電力を直流電力に整流する全波整流回路と、三相交流電力の全波整流回路への各相の入力をオン/オフする双方向スイッチ回路と、双方向スイッチ回路を制御するスイッチ制御部と、少なくともコイルとコンデンサとオン/オフ動作するスイッチ部とを含み、全波整流回路の出力を昇圧する昇圧部と、スイッチ部を制御する昇圧制御部と、を備え、昇圧部のコイル及びコンデンサが、全波整流回路の出力を平滑化するフィルタ部を兼ねる三相整流器、が提供される。
また、本発明の他の態様によれば、三相交流電力を直流電力に整流する全波整流回路と、三相交流電力の全波整流回路への各相の入力をオン/オフする双方向スイッチ回路と、を備え、全波整流回路と負荷との間に、全波整流回路側から順に、オン/オフ動作するスイッチ部とコンデンサとを負荷と並列に接続すると共に、全波整流回路とスイッチ部との間に直列にコイルを接続した三相整流器の制御方法であって、スイッチ部をオン/オフ動作させることにより、コイルとコンデンサとを、全波整流回路の出力を昇圧する昇圧部の一部として動作させる昇圧モードと、スイッチ部をオフ状態にすることにより、コイルとコンデンサとを、全波整流回路の出力を平滑化するフィルタ部の一部として動作させるフィルタモードと、を交互に繰り返す三相整流器の制御方法、が提供される。
本発明の一態様によれば、昇圧用のコイル及びコンデンサを別途設けることなく、全波整流回路の出力を昇圧することができ、低コスト、且つ小型化を図ることの可能な三相整流器を得ることができる。
本発明の一実施形態に係る三相整流器の一例を示す概略構成図である。 双方向スイッチ回路の一つの相のスイッチの構成例を示す回路図である。 三相交流電圧のモードを説明するための説明図である。 スイッチ制御部の一例を示す回路図である。 モードI及びモードIVにおける双方向スイッチ回路のスイッチングパターンの一例である。 モードII及びモードVにおける双方向スイッチ回路のスイッチングパターンの一例である。 モードIII及びモードVIにおける双方向スイッチ回路のスイッチングパターンの一例である。 昇圧制御部の一例を示す回路図である。 スイッチ部Q1のスイッチングパターンの一例である。 本発明の一実施形態に係る三相整流器によるシミュレーション結果の一例である。 比較用三相整流器によるシミュレーション結果の一例である。 比較用三相整流器によるシミュレーション時のスイッチ部Q1の比較用スイッチングパターンの一例である。 三相整流器基本回路の一例を示す概略構成図である。 三相整流器基本回路における双方向スイッチ回路のスイッチングパターンと直流リアクトルL1を流れる電流Ilの一例である。 三相整流器基本回路によるシミュレーション結果の一例である。 本発明の一実施形態に係る三相整流器の動作説明に供する説明図である。 本発明の一実施形態に係る三相整流器の動作説明に供する説明図である。 比較用三相整流器における各スイッチングパターンと電流Ilの一例である。 本発明の一実施形態に係る三相整流器におけるスイッチ部Q1の適正スイッチングパターンを説明するための説明図である。 スイッチ部Q1のスイッチングパターンの変形例1と電流Ilの一例である。 スイッチ部Q1のスイッチングパターンの変形例2である。 スイッチ部Q1のスイッチングパターンの変形例2に係る三相整流器によるシミュレーション結果の一例である。 スイッチ部Q1のスイッチングパターンの変形例2に係る三相整流器によるシミュレーション結果の一例である。 スイッチ部Q1のスイッチングパターンの変形例2に係る三相整流器によるシミュレーション結果の一例である。 三相交流電流の高調波を抑制し且つ出力を昇降圧可能な電源回路の一例を示す概略構成図である。
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものである。また、以下に示す実施の形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
本発明の一実施形態に係る三相整流器は、例えば、空気調和機、冷蔵庫、洗濯機、クリーナー、換気扇、及びこれらで使用するモータ駆動装置、モータ駆動用インバータ制御装置等、各種装置に広く適用することができる。
〔本発明に係る三相整流器〕
本発明の一実施形態に係る三相整流器は、全波整流回路としてのブリッジダイオードの出力を直流化(平滑化)するためのフィルタ部を構成するリアクトル及びコンデンサを、DC/DCコンバータに含まれるリアクトル及びコンデンサと兼用し、リアクトル及びコンデンサの数を削減することで、コストやサイズ及び重量の低下を図るようにしたものである。
特に、本発明の一実施形態に係る三相整流器では、ブリッジダイオードの出力を直流化せずに、昇圧DC/DCコンバータ等で形成される昇圧部で昇圧するようにしている。つまり、一般に、昇圧DC/DCコンバータで形成される昇圧部で昇圧を行う場合、直流入力を前提としている。これに対し、出願人は、ブリッジダイオードの出力を直流化せずにそのまま昇圧部に入力したとしても、昇圧部の構成及びその制御方法を工夫することにより、入力電流の高調波を抑制することができることを見出し、これにより、入力電流の高調波を抑制しつつ、ブリッジダイオードの出力を昇圧することができる、直流化(平滑化)専用の回路を持たない三相整流器を実現した。
〔三相整流器1の構成〕
図1は、本発明の一実施形態に係る三相整流器1の一例を示す構成図である。三相整流器1は、R、S、Tの三相交流電力を発生させる三相交流電源2の出力を、直流電力に変換して負荷3に供給する。
三相整流器1は、入力リアクトル11と、入力コンデンサ12と、全波整流回路としてのブリッジダイオード13と、ブリッジダイオード13の各相への入力をオン/オフする双方向スイッチ回路14と、ダイオード15と、昇圧部16と、を備える。さらに、三相整流器1は、双方向スイッチ回路14を制御するスイッチ制御部17と、昇圧部16を制御する昇圧制御部18と、を備える。
入力リアクトル11は、R相、S相、T相それぞれに対応する3つのリアクトルLir、Lis、Litを有し、これら各リアクトルLir、Lis、Litは、三相交流電源2のR相、S相、T相それぞれに対応する電線Mr、Ms、Mtそれぞれに介挿される。
入力コンデンサ12は、3つのコンデンサCir、Cis、Citを有し、これらコンデンサCir、Cis、Citそれぞれの一端は、電線Mr〜Mtの、入力リアクトル11よりも負荷3側に接続され、コンデンサCir、Cis、Citそれぞれの他端どうしは接続されている。
ブリッジダイオード13は、直列に接続された2つのダイオードが、並列に3つ接続されて形成され、2つのダイオードの接続点それぞれに電線Mr〜Mtが接続される。ブリッジダイオード13は、入力された交流電圧を整流し、整流した電圧を高電圧側のラインDCHと低電圧側のラインDCLとのライン間電圧として出力する。負荷3は、ラインDCH及びDCL間に接続される。
双方向スイッチ回路14は、3つのスイッチSWr、SWs、SWtを有し、これらスイッチSWr、SWs、SWtは、電線Mr〜Mtそれぞれの、コンデンサCir〜Citとブリッジダイオード13との間に介挿される。
図2は、双方向スイッチ回路14の一つの相のスイッチの構成を示す回路図の一例である。図2に示す双方向スイッチ回路14は、ダイオードとIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等のスイッチング素子とで構成される公知の回路を適用することができる。なお、双方向スイッチ回路14は、図2に示す回路に限るものではなく、図2に示す双方向スイッチ回路14と同等の機能構成を有する回路であれば適用することができる。
図1に戻って、ダイオード15は、還流電流用のダイオードであって、ブリッジダイオード13の直流電圧出力側の、二つのラインDCH及びDCL間にブリッジダイオード13と並列に接続される。
図1に示すように、昇圧部16は、ラインDCHに介挿される直流リアクトルL1と、ダイオードD1とを備える。ダイオードD1は、ラインDCHの、直流リアクトルL1と負荷3との間に介挿される。昇圧部16は、さらに、トランジスタ等のスイッチング素子で形成されるスイッチ部Q1及びコンデンサC1を備える。スイッチ部Q1は、直流リアクトルL1とダイオードD1との間に負荷3と並列に接続され、コンデンサC1はダイオードD1と負荷3との間に負荷3と並列に接続される。直流リアクトル(コイル)L1及びコンデンサC1は、スイッチ部Q1がオフ状態であるときには、ブリッジダイオード13の出力を平滑化するフィルタ部として動作する(フィルタモード)。また、直流リアクトルL1及びコンデンサC1は、スイッチ部Q1がオン状態であるときには、昇圧回路の一部として動作する(昇圧モード)。つまり、三相整流器1は、直流リアクトルL1及びコンデンサC1を、ブリッジダイオード13の出力を平滑化する平滑化用のコイル及びコンデンサと、昇圧用のコイル及びコンデンサとして兼用している。そのため、部品点数を削減することができ、サイズ及び重量の点で三相整流器1をより小型化することができる。
スイッチ制御部17は、スイッチングパターン発生器21と駆動回路22とを備える。
スイッチングパターン発生器21は、図示しない電圧計等の相電圧検出部で計測した三相交流電源2の各相の検出電圧Vr、Vs、Vtに基づいて、双方向スイッチ回路14のスイッチSWr〜SWtをスイッチング制御するための、双方向スイッチ回路用のスイッチングパターンを生成する。スイッチングパターン発生器21は、直流電圧の脈動と入力電流の高調波を抑制するように、双方向スイッチ回路用のスイッチングパターン(R相パルス、S相パルス、T相パルス)を生成する。スイッチングパターン発生器21は、双方向スイッチ回路14のスイッチSWr〜SWtの1スイッチング周期(以後、三相SW周期ともいう。)T中に、スイッチSWs、SWtをオンにし、SWrをオフにする区間Dstと、スイッチSWr、SWtをオンにし、SWsをオフにする区間Drtと、スイッチSWr、SWsをオンにし、SWtをオフにする区間Drsと、を設けるスイッチングパターンを生成する。
スイッチングパターン発生器21は、三相SW周期Tの立ち上がり等のタイミングで、三相交流電源2のR相、S相、T相の各相電圧を入力し、図3に示す、各相の大小関係に応じたモードI〜モードVIのいずれのモードであるかを特定する。
そして、スイッチングパターン発生器21は、特定したモードに応じて、三相SW周期T中に、区間Dstと区間Drtと区間Drsとを設けるスイッチングパターン(R相パルス、S相パルス、T相パルス)の生成を、同一のモードにある限り繰り返す。
つまり、スイッチングパターン発生器21は、三相交流電力における各相の電圧の大小関係に応じて相電圧の1スイッチング周期が区分された六つの区間であるモードI〜モードVIに応じて、モード毎に双方向スイッチ回路14のスイッチングパターンを生成する。
なお、三相SW周期Tは、電源周波数(例えば、50Hz)に対して十分短い所定周期(例えば、1/20kHz=50μsec)を中心に所定範囲内で可変である。
図4は、スイッチ制御部17の一例を示す回路図である。なお、スイッチ制御部17は、図4に示す構成に限るものではない。スイッチ制御部17としては、モード毎に、三相SW周期Tの中に、所定の区間Dst〜Drsを設けることのできるスイッチングパターンを生成し得る、例えば特許文献1に記載された回路等、公知の回路を適用することができる。
図4に示すように、スイッチングパターン発生器21は、相電圧判別部21aと、パターン生成部21bとを含む。
相電圧判別部21aは、入力相電圧のピーク値を「1」に規格化したR相電圧規格化信号a、S相電圧規格化信号b、T相電圧規格化信号cを演算する。さらに相電圧判別部21aは、R相〜T相の電圧規格化信号a〜cに基づき各相電圧の大小関係を判定し、これに基づき中間電位相であることを表す、R相〜T相の中間電位相パルスaMIDとbMIDとcMIDとを生成する。
パターン生成部21bは、R相〜T相の電圧規格化信号a〜cと、鋸歯状波SAW1及びSAW2と、R相〜T相の中間電位相パルスaMID〜cMIDとを入力し、これらに基づき、三相交流電源2の交流出力を整流するためのスイッチングパターン(R相パルス、S相パルス、T相パルス)を生成する。このパターン生成部21bの基本的な動作は、例えば、特許文献1に記載されたスイッチングパターン発生器の動作と同等である。
図5〜図7に、各モードにおける、スイッチングパターンの一例を示す。なお、図3に示す各モードにおいて、パターン生成部21bが発生するスイッチングパターンは、モードIとモードIV、モードIIとモードV、モードIIIとモードVIのそれぞれにおいて、同様となる。
なお、図5〜図7において、R相制御信号|R|は、R相の検出電圧VrのR相電圧規格化信号aの絶対値である。S相制御信号|S|は、S相の検出電圧VsのS相電圧規格化信号bである。T相制御信号|T|は、T相の検出電圧VtのT相電圧規格化信号cである。
図5は、モードI及びモードIVにおけるスイッチングパターンの一例である。図5において、(a)は、R相制御信号|R|及びT相制御信号|T|と、R相用の鋸歯状波(SAW1)及びT相用の鋸歯状波(SAW2)との関係を表す。(b)は、R相パルス、S相パルス、T相パルスを表す。
パターン生成部21bは、現在のモードがモードIであると特定すると、R相制御信号|R|=R、T相制御信号|T|=−Tとし、R相制御信号|R|及びT相制御信号|T|と、鋸歯状波SAW1及びSAW2との大小関係から、図5(b)に示すスイッチングパターンを生成する。
一方、現在のモードがモードIVであると特定すると、R相制御信号|R|=−R、T相制御信号|T|=Tとし、R相制御信号|R|及びT相制御信号|T|と、鋸歯状波SAW1及びSAW2との大小関係から、図5(b)に示すスイッチングパターンを生成する。
図6は、モードII及びモードVにおけるスイッチングパターンの一例である。図6において、(a)は、T相制御信号|T|と、制御信号|S|+|T|−1と、T相用の鋸歯状波(SAW2)との関係を示す。(b)は、R相パルス、S相パルス、T相パルスを表す。
パターン生成部21bは、現在のモードがモードIIであると特定すると、T相制御信号|T|=T、制御信号|S|+|T|−1=S−T−1とし、T相制御信号|T|=T及び制御信号|S|+|T|−1=S−T−1と、鋸歯状波SAW2との大小関係から、図6(b)に示すスイッチングパターンを生成する。
一方、現在のモードがモードVであると特定すると、T相制御信号|T|=T、制御信号|S|+|T|−1=−S+T−1とし、T相制御信号|T|=T及び制御信号|S|+|T|−1=−S+T−1と、鋸歯状波SAW2との大小関係から、図6(b)に示すスイッチングパターンを生成する。
図7は、モードIII及びモードVIにおけるスイッチングパターンの一例である。図7において、(a)は、R相制御信号|R|と、制御信号|R|+|S|−1と、R相用の鋸歯状波(SAW1)との関係を示す。(b)は、R相パルス、S相パルス、T相パルスを表す。
パターン生成部21bは、現在のモードがモードIIIであると特定すると、R相制御信号|R|=−R、制御信号|R|+|S|−1=−R+S−1とし、R相制御信号|R|=−R及び制御信号|R|+|S|−1=−R+S−1と、鋸歯状波SAW1との大小関係から、図7(b)に示すスイッチングパターンを生成する。
一方、現在のモードがモードVIであると特定すると、R相制御信号|R|=R、制御信号|R|+|S|−1=R−S−1とし、R相制御信号|R|=R及び制御信号|R|+|S|−1=R−S−1と、鋸歯状波SAW1との大小関係から、図7(b)に示すスイッチングパターンを生成する。
図5(a)中に示すように鋸歯状波SAW1は、三相SW周期Tにおいて、「1」から「0」まで線形に減少するキャリア波形である。鋸歯状波SAW2は、図5(a)中に示すように、三相SW周期Tにおいて、「0」から「1」まで線形に増加するキャリア波形である。
つまり、スイッチ制御部17では、特許文献1及び特許文献2に詳述されているように、ブリッジダイオード13の出力電圧の脈動と、三相整流器1の入力電流の高調波を抑制するため、三相交流電力における各相R〜相Tの電圧の大小関係に応じて相電圧の1スイッチング周期を六つの区間であるモードI〜モードVIに区分し、スイッチング周期Tにおけるブリッジダイオード13の出力電圧の平均が一定となり、且つスイッチング周期Tにおける各相の入力電流の平均が、それぞれ対応する各相の相電圧に比例する電流となるように、モード毎にスイッチングパターンを生成している。
なお、ここでは、スイッチングパターン発生器21は、三相交流電源2のR相、S相、T相の各相電圧を入力としてスイッチングパターンを生成した場合について説明したが、これに限るものではない。例えば、三相交流電源2の所定の2相の相電圧から現在の位相を検出し、検出した位相をもとにスイッチングパターンを生成するようにしてもよい。
図1に戻って、駆動回路22は、スイッチングパターン発生器21で生成したスイッチングパターンに基づいて、双方向スイッチ回路14をオンオフ動作させる。すなわち、スイッチングパターン発生器21から出力される区間Dstと区間Drtと区間Drsとを設けるスイッチングパターン(R相パルス、S相パルス、T相パルス)をもとに、スイッチSWr〜SWtをスイッチング制御するための駆動信号IGBTr、IGBTs、IGBTtを出力する。具体的には、駆動回路22は、図4に示すように、各相に対応して設けられたドライバを有し、各ドライバは、パターン生成部21bで生成されたスイッチングパターンを表すパターン信号R_IGBT、S_IGBT、T_IGBTをそれぞれ入力し、スイッチSWr〜SWtを駆動するための駆動信号IGBTr、IGBTs、IGBTtを生成して出力する。
昇圧制御部18は、スイッチングパターン発生器31と駆動回路32とを備える。
スイッチングパターン発生器31は、スイッチ部Q1をスイッチング制御するためのスイッチ部用のスイッチングパターンを発生する。このスイッチ部用のスイッチングパターンは、スイッチSWr〜SWtをスイッチング制御するための双方向スイッチ回路14用のスイッチングパターンとはパターンが異なる。
具体的には、スイッチングパターン発生器31は、三相交流電源2の各相の検出電圧Vr、Vs、Vtを規格化した、R相〜T相の電圧規格化信号a〜cと、鋸歯状波SAW2と、R相〜T相の中間電位相パルスaMID〜cMIDと、負荷3の両端にかかる直流電圧Vooとを入力し、これらに基づき、三相交流電源2の交流出力を昇圧するためのスイッチングパターンを生成する。また、スイッチングパターン発生器31は、負荷3にかかる直流電圧Vooが直流電圧の目標値Voo*となるように、スイッチ部Q1のスイッチングパターンを生成する。このとき、各区間Dst、区間Drt、区間Drsでは、同一モード中の、同一種類の区間(区間Dst、区間Drt、区間Drsのそれぞれの区間)では各区間の長さに応じた期間ずつスイッチ部Q1をオンとするスイッチングパターンを生成する。つまり、同一モード中、三相SW周期T毎に設けられる区間Dstどうしは、スイッチ部Q1がオンとされる期間は区間Dstの長さに応じた期間であり、同様に、同一モード中、三相SW周期T毎に設けられる区間Drt及び区間Drsでも、それぞれスイッチ部Q1がオンとされる期間は、区間Drt及び区間Drsの長さに応じた期間となる。また、スイッチングパターン発生器31は、例えば各相の区間Dst〜Drsの切り替わりのタイミングで、スイッチ部Q1をオンにし、各相の区間の長さに応じた割合で設定されるオン期間が経過した後、スイッチ部Q1をオフにするスイッチングパターンを生成する。
なお、スイッチ部Q1のスイッチング周期は、電源周波数(例えば、50Hz)に対して十分短い所定周期(例えば、1/20kHz=50μsec)を中心に所定範囲内で可変である。
スイッチングパターン発生器31は、図8に示すように、増幅率演算部31aと、区間信号生成部31bと、パターン生成部31cと、を備える。増幅率演算部31aは、負荷3の両端にかかる直流電圧の検出値Vooと予め設定された負荷3の両端にかかる直流電圧の目標値Voo*とから昇圧部16の目標とする増幅率Dを算出する。区間信号生成部31bは、三相交流電圧が、区間Dst〜区間Drsのうちのいずれの区間にあるかを表す区間信号RS、ST、TRを生成する。パターン生成部31cは、三相交流電源2のR相、S相、T相の検出電圧Vr、Vs、Vtを規格化した、R相電圧規格化信号a、S相電圧規格化信号b、T相電圧規格化信号cそれぞれの絶対値|a|、|b|、|c|と、増幅率演算部31aで演算された増幅率Dと、区間信号生成部31bで生成された区間信号RS、ST、TRと、に基づいて昇圧部16のスイッチ部Q1をオンオフさせるためのスイッチングパターンを生成する。
増幅率演算部31aは、図8に示すように、負荷3にかかる直流電圧Vooを検出する検出器401と、検出器401で検出した直流電圧Vooを、直流電源402で発生される目標値Voo*相当のリファレンス電圧VDCから減算する加算器403と、加算器403の出力に基づきPI制御するPI制御器404と、PI制御器404の出力を制限するリミッタ回路405とを備える。リミッタ回路405の出力が増幅率Dとして出力される。
区間信号生成部31bは、図8に示すように、パターン生成部21bで生成したスイッチングパターン(R〜T相パルス)R_IGBT〜T_IGBTを入力し、S相パルスS_IGBTとT相パルスT_IGBT、R相パルスR_IGBTとT相パルスT_IGBT、R相パルスR_IGBTとS相パルスS_IGBT、のそれぞれの論理和を求め、STパルス、RTパルス、RSパルスとして出力する。
パターン生成部31cは、三相交流電源2の各相の検出電圧を規格化した、R相〜T相の電圧規格化信号a〜cと、鋸歯状波SAW2と、R相〜T相の中間電位相パルスaMID〜cMIDと、増幅率演算部31aで演算した増幅率Dと、区間信号生成部31bで生成した通電区間を表すパルス信号とを入力し、これらに基づき、ブリッジダイオード13の出力を平滑化し昇圧するためのスイッチングパターンを生成する。
パターン生成部31cは、例えば、図8に示すように、S相が中間電位相であるときのスイッチングパターンを生成する生成部311と、R相が中間電位相であるときのスイッチングパターンを生成する生成部312と、T相が中間電位相であるときのスイッチングパターンを生成する生成部313と、を備える。さらに、パターン生成部31cは、生成部311〜313で生成したスイッチングパターンを入力しこれらの論理積をスイッチ部Q1用のスイッチングパターンとして駆動回路32に出力する。
生成部311は、R相電圧規格化信号a及びT相電圧規格化信号cそれぞれの絶対値|a|、|c|と、増幅率演算部31aで演算された増幅率Dと、区間信号RS、ST、TRと、スイッチングパターン発生器21で検出されたS相中間電位相パルスbMIDと、鋸歯状波SAW2と、をもとに、S相が中間電位相となるモードにおいて、スイッチ部Q1をオンオフさせるためのスイッチングパターンを生成する。生成部311は、S相が中間電位相となるモードにおけるスイッチングパターンとして、区間Dst〜区間Drs毎に、各区間Dst〜Drsそれぞれの期間の長さに比例し且つ増幅率Dに比例したパルス幅を有するスイッチングパターンを生成する。
生成部312は、S相電圧規格化信号b及びT相電圧規格化信号cそれぞれの絶対値|b|、|c|と、増幅率演算部31aで演算された増幅率Dと、区間信号RS、ST、TRと、スイッチングパターン発生器21で検出されたR相中間電位相パルスaMIDと、鋸歯状波SAW2と、をもとに、R相が中間電位相となるモードにおいて、スイッチ部Q1をオンオフさせるためのスイッチングパターンを生成する。生成部312は、R相が中間電位相となるモードにおけるスイッチングパターンとして、区間Dst〜区間Drs毎に、各区間Dst〜Drsそれぞれの期間の長さに比例し且つ増幅率Dに比例したパルス幅を有するスイッチングパターンを生成する。
生成部313は、R相電圧規格化信号a及びS相電圧規格化信号bそれぞれの絶対値|a|、|b|と、増幅率演算部31aで演算された増幅率Dと、区間信号RS、ST、TRと、スイッチングパターン発生器21で検出されたT相中間電位相パルスcMIDと、鋸歯状波SAW2と、をもとに、T相が中間電位相となるモードにおいて、スイッチ部Q1をオンオフさせるためのスイッチングパターンを生成する。生成部313は、T相が中間電位相となるモードにおけるスイッチングパターンとして、区間Dst〜区間Drs毎に、各区間Dst〜Drsそれぞれの期間の長さに比例し且つ増幅率Dに比例したパルス幅を有するスイッチングパターンを生成する。
これら生成部311〜313で生成したスイッチングパターンの論理積をOR回路314により求めることによって、図9(c)に示すように、各モードそれぞれの区間Dst〜区間Drs毎に、各区間Dst〜区間Drsそれぞれの長さに比例したパルス幅を有するスイッチングパターンが生成される。
図1に戻って駆動回路32は、パターン生成部31cで生成したスイッチングパターンに基づいて、スイッチ部Q1をオンオフ動作させる。すなわち、パターン生成部31cで生成したスイッチングパターンをもとに、スイッチ部Q1をスイッチング制御するための駆動信号IGBTpwmを出力する。具体的には、駆動回路32は、図8に示すようにドライバを有し、パターン生成部31cで生成されたスイッチングパターンを表すパターン信号を入力し、スイッチ部Q1を制御する駆動信号IGBTpwmを生成し出力する。
〔三相整流器1のシミュレーション結果〕
図10は、三相整流器1を用いてシミュレーションを行ったときの、入力電流(図10(a))と出力電圧(図10(b))とのシミュレーション結果を示す。
なお、図1に示す三相整流器1において、入力電圧は三相400V、50Hzとし、出力電圧の目標値Voo*はDC600Vとし、出力電力は9.6kWとし、負荷3として負荷抵抗37.5Ωとしてシミュレーションを行った。また、入力リアクトル11としてリアクトルLir〜Litそれぞれを並列に接続したリアクトル0.5mHと抵抗220Ωとで模擬した。入力コンデンサ12は10μFとし、直流リアクトルL1は0.5mHとし、コンデンサC1は500μFとした。また、スイッチSWr〜SWtのスイッチング周波数は19.2kHzとした。スイッチ部Q1は、図9(c)に示すスイッチングパターンで駆動した。なお、図9は、図3に示すモードIのポイントp1における、スイッチングパターンの一例を示したものである。図9(a)は、R相制御信号|R|及びT相制御信号|T|と、R相用の鋸歯状波(SAW1)及びT相用の鋸歯状波(SAW2)との関係を表す。(b)は、R相パルス、S相パルス、T相パルスを表す。(c)は、スイッチ部Q1のスイッチングパターンである。
図10から、出力電圧の目標値Voo*と同等とみなすことができる程度に昇圧された出力電圧Vooが得られると共に、高調波が十分に抑制された入力電流Ir〜Itが得られることがわかる。
〔三相整流器1の効果〕
このように、本発明の一実施形態に係る三相整流器1は、ブリッジダイオード13の出力を平滑化する平滑化用のコイル及びコンデンサと、昇圧用のコイル及びコンデンサとを兼用している。そのため、その分、サイズ及び重量の点でより小型化を図ることの可能な三相整流器1を得ることができる。そのため、三相整流器1を適用したモータ駆動装置やモータ駆動用インバータ制御装置等に適用することによって、これらモータ駆動装置やモータ駆動用インバータ制御装置等の小型化を図ることができ、特に、クリーナーや洗濯機等、小型化が望まれる電化製品に適用することにより、優位性を得ることができる。
さらに、本発明の一実施形態に係る三相整流器1は、三相SW周期T中に、区間Dst、Drt、Drs毎に、各区間のオン時間の長さに応じてスイッチ部Q1をオン状態に切り替えている。そのため、高調波が抑制された入力電流を得ることができる。
その結果、サイズ及び重量の点でより小型化を図ることができるだけでなく、高調波抑制機能も有する三相整流器1を得ることができる。
ここで、本発明の一実施形態に係る三相整流器1において、「三相SW周期T中に、区間Dst、Drt、Drs毎に、各区間のオン時間の長さに応じてスイッチ部Q1をオン状態に切り替えること」により入力電流の高調波抑制効果が得られる理由を説明する。
ここでは、入力電流の高調波抑制効果が得られる理由を、比較用三相整流器及び三相整流器基本回路1aを伴って説明する。
(比較用三相整流器の構成)
比較用三相整流器は、本発明の一実施形態に係る三相整流器1と同一の機器構成を有する整流器である。すなわち、比較用三相整流器と三相整流器1との相違点は、スイッチ部Q1のスイッチングパターンが異なる点である。具体的には、比較用三相整流器は、例えば、スイッチ部Q1のスイッチング周波数を21.1kHzとし一定周期でスイッチング動作させるようになっている。以後、比較用三相整流器におけるスイッチ部Q1のスイッチングパターンを比較用スイッチングパターンという。また、比較用三相整流器において用いられる比較用スイッチングパターンに対し、図9(c)に示す本発明の一実施形態に係る三相整流器1におけるスイッチ部Q1のスイッチングパターンを適正スイッチングパターンともいう。
なお、比較用三相整流器における、双方向スイッチ回路14の制御方法は、三相整流器1における双方向スイッチ回路14の制御方法と同様であって、三相交流電源のR相、S相、T相の大小関係に応じたモードI〜モードVIに応じて、図5〜図7に示すスイッチングパターンで双方向スイッチ回路14をオンオフ動作させるようになっている。
(比較用三相整流器のシミュレーション結果)
図11は、比較用三相整流器を用いてシミュレーションした場合の、入力電流Ir〜It及び出力電圧Vooのシミュレーション結果を示したものである。なお、スイッチ部Q1は、スイッチング周波数が21.1kHzであり、図12に示すように、三相SW周期T毎に一度の一定周期でスイッチ部Q1をオン状態に切り替える比較用スイッチングパターンでオンオフ動作させた。スイッチ部Q1を除く他の模擬条件は、三相整流器1を用いてシミュレーションを行ったときと同一条件とした。なお、図12において、(a)は、双方向スイッチ回路14のスイッチングパターンの一例、(b)はスイッチ部Q1の比較用スイッチングパターンの一例である。
この場合、図11に示すように、目標とする電圧値Voo*と同等電圧値の出力電圧Voo(図11(b))を得ることができる。しかしながら、入力電流Ir〜It(図11(a))に高調波が含まれることがわかる。
ここで、比較用三相整流器において、入力電流Ir〜It(図11(a))の高調波を抑制することができないということは、比較用三相整流器の高調波抑制機能を担うはずのブロック、すなわち、図13に示す三相整流器基本回路1aに相当する部分が十分に高調波を抑制しきれていないと推測することができる。つまり、単に、図1に示す機器構成を有する三相整流器1を実現しただけでは所望の動作を得ることができない。
そこで、比較用三相整流器の高調波抑制機能を担うはずのブロックの基本動作を解析し、この基本動作と、比較用三相整流器の動作との相違点を検討することで、比較用三相整流器が十分に高調波を抑制しきれない要因を検討した。比較用三相整流器の高調波抑制機能を担うはずのブロックの基本動作の解析は、図13に示す三相整流器基本回路1aを用いて行った。
(三相整流器基本回路1aの構成)
この三相整流器基本回路1aは、図13に示すように、三相整流器1において、昇圧を行わず、ブリッジダイオード13の出力を直流リアクトルL1及びコンデンサC1を含むフィルタ部により平滑化した後、負荷3に供給するようにした三相整流器である。
図13に示す三相整流器基本回路1aは、図3と同様に、三相交流電源2からの相電圧波形の1周期を6等分し、各モードに定めた方式でデューティ比を決定したスイッチングパターンにしたがって、スイッチSWr〜SWtをスイッチング制御する。
つまり、三相整流器基本回路1aにおける、双方向スイッチ回路14の制御方法は、三相整流器1における双方向スイッチ回路14の制御方法と同様であって、三相交流電源のR相、S相、T相の大小関係に応じたモードI〜モードVIに応じて、図5〜図7に示すスイッチングパターンで双方向スイッチ回路14をオンオフ動作させるようになっている。
ここで、三相整流器基本回路1aの制御には、このスイッチSWr〜SWtのデューティ比の決定の他に重要な要素がある。すなわち、「直流リアクトルL1に流れる電流Ilは一定である。」という仮定を前提として、スイッチング制御を行うという点である。なお、この一定とした電流Ilの値は、三相整流器基本回路1aの出力電流Ioと同値である。つまり、電流Ilが一定であるという仮定が成立した上で、所定の方式で決定したデューティ比を有するスイッチングパターンでスイッチSWr〜SWtをスイッチング制御することで初めて、三相整流器基本回路1aは入力電流の高調波を抑制することができるのである。
しかしながら、電流Ilは一定であるという仮定は、三相整流器基本回路1aにおいて厳密には成立していない。
(三相整流器基本回路1aの動作)
図14は、三相整流器基本回路1aでの、図3のモードIの、ポイントp1における、双方向スイッチ回路14のスイッチングパターンの一例を示したものである。図14において、(a)は、R相制御信号|R|及びT相制御信号|T|と、R相用の鋸歯状波SAW1及びT相用の鋸歯状波SAW2との関係を表す。(b)は、R相パルス、S相パルス、T相パルスを表す。(c)は三相整流器基本回路1aにおける、直流リアクトルL1を流れる電流Ilの一例である。
図14(b)に示すスイッチングパターンでスイッチSWr〜SWtを制御した場合、図14(c)に示すように、直流リアクトルL1に流れる電流Il(=出力電流Io)は、スイッチSWr〜SWtが切り替わる毎に傾きを変える折れ線状に変化する電流となる。図3のポイントp1ではR相が最大電圧相であり、S相が中間電圧相であり、T相が最小電圧相である。したがって、図14(c)に示すように、区間Dst、区間Drt、区間Drsのそれぞれにおける平均電流Ist、Irt、Irsは厳密に言えばそれぞれ異なってくる。まず区間Dstでは、「直流リアクトルL1に流れる電流Ilは一定である。」という仮定により要求される一定の出力電流である理想電流Io*に比較して若干小さい。区間Dstは中間電圧相(S相)と最小電圧相(T相)との電位差により電流Ilが流れるためである。区間Drtでは最大電圧相(R相)と最小電圧相(T相)との電位差により電流Ilが流れるため、電流値が増加する。その結果、区間Drtにおける平均電流Irtは理想電流Io*とほぼ同値となる。区間Drsでは最大電圧相(R相)と中間電圧相(S相)との電位差により電流Ilが流れるため、電流値が若干減少していく。しかし、区間Drsの初期の電流値Ilが大きいこともあり、区間Drsにおける平均電流Irsは理想電流Io*よりも若干大きくなる。
そのため、図3のポイントp1では、平均電流IrtとIrsとの和を用いて得られるR相の入力電流Irは、三相整流器基本回路1aが得ようとしている、「高調波が抑制された入力電流」よりも若干大きくなる。その理由は、平均電流Irtは理想電流Io*とほぼ同等であるが、平均電流Irsは理想電流Io*よりも若干大きいためである。同様の理由で図3のポイントp1では、S相の入力電流Isは「高調波が抑制された入力電流」にほぼ等しく、T相の入力電流Itは「高調波が抑制された入力電流」よりも若干小さくなる。
このように、平均電流Ist、Irt、Irsと理想電流Io*との間に誤差が生じる結果、三相の入力電流Ir〜Itと、三相SW整流器に求められる「高調波が抑制された入力電流」との誤差が大きくなることは避けられない。しかしながら、三相の入力電流Ir〜Itと「高調波が抑制された入力電流」との誤差は、直流リアクトルL1のインダクタンス値を上げること、又はスイッチSWr〜SWtのスイッチング周波数を上げること等により小さくすることができる。また、このように三相の入力電流Ir〜Itと「高調波が抑制された入力電流」との誤差を小さく調整することで、実用上支障のない程度、すなわち、各種の高調波規制の規格に準拠する程度の回路動作を得ることができる。
(三相整流器基本回路1aのシミュレーション結果)
三相整流器基本回路1aのシミュレーション結果を、図15に示す。図15(a)は直流リアクトルL1を流れる電流Il、図15(b)は、三相の入力電流Ir〜Itである。電流Ilは、図15(a)に示すように、前述した折れ線状の誤差を含んでいるが、入力電流Ir〜Itの波形は図15(b)に示すように高調波が抑制された波形であって、実用上問題のない程度の回路動作が得られることがわかる。なお、三相整流器基本回路1aのシミュレーションは、入力電圧は三相400V、50Hzとし、出力電圧の目標値Vo*は約DC490Vとし、出力電力は9.6kWとし、負荷3として負荷抵抗25Ωとして行った。また、入力リアクトル11としてリアクトルLir〜Litそれぞれを並列に接続したリアクトル0.5mHと抵抗220Ωとで模擬した。また、入力コンデンサ12は10μFとし、直流リアクトルL1は0.5mHとし、コンデンサC1は500μFとした。また、スイッチSWr〜SWtのスイッチング周波数は19.2kHzとした。
(比較用三相整流器が入力電流の高調波成分を抑制しきれない要因についての検討)
(三相整流器基本回路1aにおける入力電流の高調波成分ついての検討)
三相整流器基本回路1aにおいて、直流リアクトルL1を流れる電流Ilが図14(c)に示すように折れ線状に変化する電流であるが故に生じる誤差は、前述のように直流リアクトルL1のインダクタンス値を上げたり、スイッチSWr〜SWtのスイッチング周波数を上げたりすることで小さくすることができる。
ここで、図13に示す三相整流器基本回路1aにおいて、ブリッジダイオード13の出力電圧(非直流化電圧)をVdとしたとき、直流リアクトルL1の励磁又は減磁電圧Vlは、次式(1)で表すことができる。
Vl=Vd−Vo ……(1)
ブリッジダイオード13の出力電圧Vd及び三相整流器基本回路1aの出力電圧Voは、次式(2)で表すことができる。なお、(2)式中のVrs、Vst、Vrtは、それぞれRS間の線間電圧、ST間の線間電圧、RT間の線間電圧である。また、V線間peakは、線間電圧Vrs又はVst又はVrtのピーク値である。
Vd=Vrs又はVst又はVrt=0以上V線間peak以下
Vo=V線間peak×(31/2/2)(但し、非降圧動作時) ……(2)
三相整流器基本回路1aにおいて、図16に示すように、ΔT間に直流リアクトルL1を流れる電流Ilの変化量をΔIlとすると、変化量ΔIlは次式(3)で表すことができる。なお、ΔTは、区間Dst〜区間Drs、つまり、選択された通電相が継続する時間を示す。
ΔIl=ΔT×(Vl/Il)
=ΔT×((Vd−Vo)/Il)
Vl>0:電流Ilは上昇。直流リアクトルL1は励磁。
Vl<0:電流Ilは下降。直流リアクトルL1は減磁。 ……(3)
(1)式及び(2)式から、三相整流器基本回路1aにおけるVlの最大値及び最小値は次式(4)で表すことができる。
Vlの最大値:V線間peak×(1−(31/2/2))
Vlの最小値:−(31/2/2)×V線間peak
=−Vo ……(4)
ΔIlが小さい程、三相の入力電流Ir〜Itと理想電流Io*(高調波が抑制された入力電流)との誤差は小さくなる。つまり、ΔIlが小さいということは、電流Ilが一定に近くなることを意味することであるため、すなわち、電流Ilと理想電流Io*との誤差が小さくなることを直感的に理解することができる。
また、(3)式からわかるように、電流Ilの変化量ΔIlは、ΔTとVlとに比例し、Ilに反比例する。ΔTは、選択された通電相が継続する期間を表すため、相選択の切り替わりのスピードが早くなるほど、つまり、スイッチSWr〜SWtのスイッチング周波数が高くなるほど、ΔTは短くなる。
つまり、IlまたはスイッチSWr〜SWtのスイッチング周波数を上げればΔIlは小さくなり、その結果、三相の入力電流Ir、Is、Itと「高調波が抑制された入力電流」との誤差を小さくすることができる。
逆に、Vlの絶対値が大きいほど、ΔIlを大きくする作用が生じ、Vlが正値であればIlは増加(一般的にこのとき、直流リアクトルL1は励磁されるという。)し、Vlが負値であればIlは減少(一般的にこのとき、直流リアクトルL1は減磁されるという。)となる。
(比較用三相整流器における入力電流の高調波成分についての検討)
一方、比較用三相整流器、つまり、図1に示す三相整流器1と同一の機器構成を有する三相整流器において、ブリッジダイオード13の出力電圧をVd、比較用三相整流器の出力電圧をVooとしたとき、直流リアクトルL1の励磁又は減磁電圧Vlは、次式(5)で表すことができる。
スイッチ部Q1がオン:Vl=Vd(L1は必ず励磁され電流Ilは上昇)
スイッチ部Q1がオフ:Vl=Vd−Voo(L1は励磁又は減磁される。)
Vd=Vrs又はVst又はVrt=0以上V線間peak以下
Voo>Vo=V線間peak×(31/2/2) ……(5)
なお、(5)及び後述の(7)式において、Voは、(2)式で表される、図13に示す三相整流器基本回路1aにおける、非降圧動作時の出力電圧である。
比較用三相整流器において、図17に示すようにΔT′間に直流リアクトルL1を流れる電流Ilの変化量をΔIlとすると、変化量ΔIlは次式(6)で表すことができる。なお、ΔT′は、比較用三相整流器において区間Dst〜区間Drs、つまり、選択された通電相が継続する時間を示す。
ΔIl=ΔT′×(Vl/Il)
=ΔT′×((Vd−Voo)/Il) ……(6)
(5)式及び(6)式から、比較用三相整流器におけるVlの最大値及び最小値は次式(7)で表すことができる。
Vlの最大値:V線間peak
Vlの最小値:−Voo(<−Vo) ……(7)
ここで、比較用三相整流器は、三相整流器基本回路1aにおいてさらにスイッチ部Q1を備えるため、スイッチ部Q1のオン/オフ状態に応じてΔIlを決定する必要がある。そして、後述するように、スイッチ部Q1がオン状態であるかオフ状態であるかによりΔIlに加わる影響は大きく、スイッチ部Q1のオン/オフ状態が適切に制御されなければ入力電流が歪むことになる。つまり、比較用三相整流器に要求される入力電流の高調波抑制機能が失われることになる。
図18に、比較用三相整流器における、直流リアクトルL1を流れる電流Ilの一例を示す。図18は、図3に示すモードIのポイントp1における、双方向スイッチ回路14のスイッチングパターンの一例(図18(a))と、スイッチ部Q1の比較用スイッチングパターンの一例(図18(b))と、そのときに直流リアクトルL1を流れる電流Il(図18((c))とを示す。なお、図18(d)は比較のために、三相整流器基本回路1aにおける図3に示すモードIのポイントp1における電流Ilを示す。
図18(c)に示すように、比較用三相整流器における電流Ilは、同一ポイントp1での三相整流器基本回路1a(図18(d))における電流Ilに比較して、スイッチ部Q1がオン状態となる直前の電流Ilは理想電流Io*よりも小さく、スイッチ部Q1がオン状態に切り替わった後の電流Ilは急速に上昇し理想電流Io*を上回ることがわかる。このため、比較用三相整流器は、三相整流器基本回路1aに比較して、区間Dstと区間Drsの平均電流が本来理想とする理想電流Io*よりも大きくなり、逆に、区間Drtの平均電流は理想電流Io*よりも小さくなっていることがわかる。
ちなみに、図18(c)に示される比較用三相整流器における電流Ilの変化状況を表す折れ線において、各線分の傾きを図18(c)中に示すようにa1〜a5とし、図18(d)に示される三相整流器基本回路1aにおける電流Ilの変化状況を表す折れ線において、各線分の傾きを図18(d)中に示すようにa6〜a8とする。これら傾きa1〜a8は、表1に示すように表すことができる。比較用三相整流器では、直流リアクトルL1が励磁されると、スイッチ部Q1がオフ状態に切り替わった場合でもコンデンサC1に励磁電圧がチャージされている。そのため、表1に示すように、区間Dstでの電流Ilの傾きa1は、三相整流器基本回路1aの区間Dstでの傾きa6と同一であるが、電流Ilは理想電流Io*よりも大きい。また、比較用三相整流器ではその出力電圧Vooは、ブリッジダイオード13の出力電圧Vdよりも大きいため、Vd<Vrtであっても、Voo>Vrtとなり得る。そのため、傾きa2は負値となり得る。そして、スイッチ部Q1がオン状態となると、直流リアクトルL1が励磁されるため、傾きa3及びa4は正値となる。
Figure 2020156233
ここで、比較用三相整流器において、スイッチ部Q1を比較用スイッチングパターンで駆動し、すなわち21.1kHzのスイッチング周波数で動作させ続けると、区間Dstと区間Drsの平均電流が理想電流Io*よりも大きくなる一方、区間Drtの平均電流が理想電流Ioよりも小さいという状態が繰り返し生じることで、入力電流にその影響が現れることになる。
つまり、比較用三相整流器では、スイッチ部Q1のオンオフ動作を原因とする、各通電区間における入力電流の、理想電流Io*との誤差が偏らないように制御するか、又は、誤差自体が小さくなるように制御する必要がある。そしてこれら制御を行わなければ、図11に示すように、比較用三相整流器では、出力電圧Vooは目標電圧Voo*と同等に制御することができたとしても(図11(b))、入力電流Ir〜Itは高調波成分が抑制されず(図11(a))、すなわち、入力電流の高調波抑制機能が作用しないことがわかる。
(三相整流器1における入力電流の高調波成分についての検討)
以上説明した三相整流器基本回路1a及び比較用三相整流器に対し、本発明の一実施形態に係る三相整流器1では、図19(b)に示す比較用スイッチングパターンのように、三相SW周期T毎に一度、スイッチ部Q1をオン状態に切り替えるのではなく、図19(c)に示す適正スイッチングパターンのように、三相SW周期T毎の各区間Dst〜Drsにおいて一回、スイッチ部Q1がオン状態に切り替える。そして、スイッチ部Q1がオン状態となる期間は、区間Dst〜Drs毎に、各区間の継続時間に比例した割合となるようにしている。つまり、三相SW周期T中に計3回、スイッチ部Q1をオン状態に切り替えている。その結果、一つの三相SW周期T中における電流Ilの変化量が抑制され、電流Ilは理想電流Io*により近い範囲で変動することになる。つまり、高調波抑制機能を働かせることができたことと同等となる。
なお、図19において(a)は、図3のポイントp1における双方向スイッチ回路14のスイッチングパターンの一例である。
ここで、図19(b)に示すスイッチ部Q1の比較用スイッチングパターンにおいて、オンとなる区間をTQon、スイッチ部Q1のスイッチング周期をTQとしたとき、スイッチ部Q1のオンデューティDQは次式(8)で表すことができる。また、図19(c)に示すスイッチ部Q1の適正スイッチングパターンにおいて、Drt区間中にオンとなる区間をTrtQonとし、Drt区間中のスイッチ部Q1の周期をTrtQとする。この場合、Drt区間中のスイッチ部Q1のオンデューティDrtQは、次式(9)で表すことができる。オンデューティDQ((8)式)とDrt区間中のオンデューティDrtQ((9)式)とは、次式(10)に示す関係が成り立つ。Drs区間及びDst区間のオンデューティも同様に、それぞれオンデューティDQと一致する。
DQ=TQon/TQ ……(8)
DrtQ=TrtQon/TrtQ ……(9)
DQ=DrtQ ……(10)
(適正スイッチングパターンで駆動することによる効果)
以上説明したように、図1に示す機器構成を有する三相整流器を構成することによって、比較用三相整流器で説明したように、目標とする電圧値Voo*と同等電圧値の出力電圧Vooを得ることのできる三相整流器を実現することができる。
さらに、本発明の一実施形態に係る三相整流器1においては、適正スイッチングパターンでスイッチ部Q1を駆動し、区間Dst、Drt、Drs毎に、各区間のオン時間の長さに応じてスイッチ部Q1をオン状態に切り替えている。ここで、比較用三相整流器で説明したように、スイッチ部Q1のスイッチングパターンによっては、入力電流の高調波抑制機能が抑制される場合があるが、三相整流器1では、適正スイッチングパターンでスイッチ部Q1を切り替えている。そのため、直流リアクトルL1を流れる電流Ilの変化量が増大した場合であっても、電流Ilと理想電流Io*との差が増大することを抑制することができ、その結果、高調波が抑制された入力電流を得ることができる。
そのため、高調波抑制機能を維持したまま、ブリッジダイオード13の出力を平滑化する平滑化用のコイル及びコンデンサと、昇圧用のコイル及びコンデンサとを兼用することができ、その分、サイズ及び重量の点でより小型化を図ることの可能な三相整流器1を得ることができる。
また、三相整流器1では、スイッチSWr〜SWtの区間Dst〜Drs毎に一度スイッチ部Q1をオン状態に切り替えるようにしているため、三相SW周期Tにおいて、スイッチ部Q1がオン状態となるタイミングを容易にばらつかせることができる。その結果、スイッチ部Q1がオン状態となる区間が、三相SW周期T内において偏ることを容易に抑制することができる。
また、スイッチ部Q1のオン期間を、スイッチSWr〜SWtのスイッチングパターンで決まる区間Dst〜Drsそれぞれの長さに比例して設定しているため、各区間で生じる入力電流の偏りを抑制しつつ、三相整流器1の出力電圧Vooを目標値Voo*に昇圧することができる。
また、本発明の一実施形態に係る三相整流器1は、スイッチ部Q1を常にオフ状態とすれば、図13に示す三相整流器基本回路1aと同等の機器構成となり、三相整流器基本回路1aと同等の動作を行うことになる。したがって、三相整流器1を、例えば特許文献1に記載された降圧型の三相整流器としても動作させることができ、昇圧及び降圧制御が可能な三相整流器1を実現することができる。
ちなみに、三相整流器1と同様に、入力される三相交流電流の高調波を抑制し且つ出力を昇降圧可能な電源回路100として、例えば、図25に示すように、三相PWMコンバータ方式の入力電流高調波抑制型昇圧電源101に、降圧型DC/DCコンバータ102を接続した電源回路が挙げられる。
この電源回路100において、入力リアクトルLlr、Lls、Lltは、その動作原理上、図1に示す三相整流器1の直流リアクトルL1の3〜5倍のインダクタンス、つまり3〜5倍程度の大きさと重量が必要である。これに対し、三相整流器1の構成部品のうち、電源回路100には含まれない部品、すなわち、入力リアクトル11(Lir〜Lit)及び入力コンデンサ12(Cir〜Cit)の大きさと重量の合計は、電源回路100の入力リアクトルLlr、Lls、Lltの大きさと重量の合計の1/5倍程度である。つまり、図1に示す三相整流器1の方が、電源回路100よりも小型且つ軽量である。
したがって、電源回路100と同等の機能を実現する回路として、より小型且つ軽量な三相整流器1を実現することができる。
なお、上記実施形態では、区間Dst〜Drs毎に1回、スイッチ部Q1をスイッチング動作させる場合について説明したが、区間毎に1区間に複数回ずつスイッチ部Q1をスイッチング動作させるようにしてもよい。
〔変形例1〕
上記実施形態では、三相整流器1において、スイッチ部Q1を、区間Dst〜Drs毎にオン状態に切り替えることによって、スイッチ部Q1がオン状態となることで増加する、直流リアクトルL1を流れる電流Ilの増加量を抑制し、電流Ilと理想電流Io*との誤差を低減する場合について説明したがこれに限るものではない。
例えば、三相整流器1の各三相SW周期Tにおいて、三相SW周期Tの区間中の異なるタイミングで、スイッチ部Q1をオンとするようにしてもよい。
図20に、三相SW周期T中におけるスイッチ部Q1のオン期間をばらつかせて設けた一例を示す。図20において、(a)は、図3に示すモードIのポイントp1におけるスイッチSWr〜SWtのスイッチングパターンの一例である。図20(b)は、変形例1におけるスイッチ部Q1のスイッチングパターンの一例であり、図20(c)は(b)に示すスイッチングパターンでスイッチ部Q1をオンオフさせた場合の電流Ilの変化状況を示す。図20(d)は、三相SW周期T毎に1回、同一のタイミングでスイッチ部Q1をオンオフさせるようにした場合のスイッチングパターンの一例であり、図20(e)は(d)に示すスイッチングパターンでスイッチ部Q1をオンオフさせた場合の、直流リアクトルL1を流れる電流Ilの変化状況の一例を示す。
図18で説明したように、図20(d)に示すようにスイッチ部Q1を三相SW周期T毎に同一タイミングでオンオフさせた場合、図20(e)に示すように、区間Drtの平均電流は常に理想電流Io*よりも小さく、区間Drsの平均電流は常に理想電流Io*よりも大きくなる場合がある。つまり、入力電流Ir〜Itに高調波が含まれることになる。
これに対し、図20(b)に示すように、複数の三相SW周期T(図20では、周期T1〜T4)において、各周期で異なるタイミングでスイッチ部Q1をオン状態に切り替えた場合、図20(c)に示すように、周期T1では、区間Drtの平均電流は理想電流Io*よりも小さいが、区間Drsの平均電流は理想電流Io*よりも大きい。周期T2では、区間Drtの平均電流は理想電流Io*よりも大きく、区間Drsの平均電流も理想電流Io*よりも大きい。同様に、周期T3、T4でも各区間の平均電流は理想電流Io*よりも大きかったり小さかったりする。そのため、区間のみでみれば、各区間Dst、Drt、Drsそれぞれの平均電流と、理想電流Io*との間には差があるが、複数の区間の平均でみると、その平均電流は理想電流Io*に近づく。この論理は、三相SW周期T毎の平均電流についても言え、例えば、周期T2、T3における平均電流は、理想電流Io*よりも大きく、周期T1、T4における平均電流は、理想電流Io*よりも小さい。しかしながら、周期T1〜T4を一つの単位としてみれば、周期T1〜T4の平均電流は理想電流Io*に近づく。
なお、近接する周期間の短期的電流誤差は、入出力のコンデンサにより吸収されるため、入力電流に与える影響は小さい。
したがって、このように、複数周期(図20では4周期T1〜T4)において周期毎にスイッチ部Q1をオンオフさせるタイミングをばらつかせた場合でも、上記実施形態と同等の作用効果を得ることができる。つまり、複数周期例えばT1〜T4における平均電流を理想電流Io*に近付けることができるため、この場合も、高調波が抑制された入力電流を得ることができる。
なお、図20(b)に示すように、変形例1におけるスイッチ部Q1のスイッチングパターンは、そのパルス幅は、図20(d)に示す、三相SW周期Tにおいて一定のタイミングでスイッチ部Q1をオン動作させるスイッチングパターンのパルス幅と同一である。
図20(d)に示す、一定のタイミングでスイッチ部Q1をオン動作させるスイッチングパターンでスイッチ部Q1を駆動した場合には、図11で説明したように、目標とする電圧値Voo*と同等電圧値の出力電圧Vooを得ることはできるものの、入力電流Ir〜It(図11(a))には高調波が含まれることになる。
なお、ここでは、図20に示すように、4周期を一つの単位として、スイッチ部Q1のスイッチングパターンを設定した場合について説明したが、4周期に限るものではない。任意数の周期を一つの単位として、スイッチ部Q1のスイッチングパターンを設定してもよい。また、図3に示す6つのモードにおいて同一モードにある三相SW周期T毎に異なるタイミングでスイッチ部Q1をオン状態に切り替えてもよい。
〔変形例2〕
上記変形例1では、予め設定した複数の三相SW周期Tを単位とし、この複数周期において、周期毎にスイッチ部Q1をオンオフさせるタイミングをずらし、このずれたタイミングで複数周期を単位としてスイッチ部Q1をオンオフさせることで、スイッチ部Q1をオンオフさせるタイミングをばらつかせている。これに対し、変形例2では、三相SW周期Tの一定数倍の周期でスイッチ部Q1をオンオフ制御するようにしたものである。なお、スイッチ部Q1のスイッチング周波数は、適用する三相整流器1の特性に応じて高調波規格を満足し得る入力電流波形を得ることのできる周波数に設定すればよい。
図21〜図24に、図1に示す三相整流器1を用いてシミュレーションを行い、異なる3通りの周期でスイッチ部Q1をスイッチング動作させた場合のシミュレーション結果を示す。
図21は、スイッチ部Q1のスイッチングパターンを示したものである。(a)は、三相SW周期Tの1.25倍でスイッチ部Q1をスイッチング制御するものであり、スイッチSWs〜SWrのスイッチング周波数の0.8倍の周期でスイッチング制御するものである。(b)は、三相SW周期Tの0.75倍でスイッチ部Q1をスイッチング制御するものであり、スイッチSWs〜SWrのスイッチング周波数の1.33倍でスイッチング制御するものである。(c)は、三相SW周期Tの0.625倍でスイッチ部Q1をスイッチング制御するものであり、スイッチSWs〜SWrのスイッチング周波数の1.6倍でスイッチング制御するものである。
図22〜図24は、図21(a)〜(c)に示す各スイッチングパターンでスイッチ部Q1をスイッチング制御した場合のシミュレーション結果を示したものであり、図22〜図24において、(a)は入力電流波形のシミュレーション結果、(b)は(a)に示す入力電流波形を高調波解析した結果である。なお、図22〜図24のシミュレーション結果を得るためのシミュレーション又は実測は、三相整流器1の入力電圧は、三相400V、50Hzとし、出力電圧の目標値Voo*はDC600Vとし、出力電力は9.6kWとし、負荷3として負荷抵抗37.5Ωとした。また、入力リアクトル11としてリアクトルLir〜Litそれぞれを並列に接続したリアクトル0.5mHと抵抗220Ωとで模擬した。また、入力コンデンサ12は10μFとし、直流リアクトルL1は0.5mHとし、コンデンサC1は500μFとした。また、スイッチSWr〜SWtのスイッチング周波数は、19.2kHzとし、スイッチ部Q1のスイッチング周波数は、19.2kHz(スイッチSWr〜SWtのスイッチング周波数)の所定数倍とした。
図21(a)に示すように、三相SW周期Tの1.25倍の周期でスイッチ部Q1をスイッチング制御した場合、図22に示すように、高調波成分が高調波規格を満足しない。図21(b)に示すように、三相SW周期Tの0.8倍の周期でスイッチ部Q1をスイッチング制御した場合、図23に示すように、規格遵守エリアと規格準拠不問エリアとの境界近傍の周波数域に高調波成分が含まれ、ほぼ規格を満足するが周波数が少しずれると規格外となる可能性がある。図21(c)に示すように、三相SW周期Tの0.625倍の周期でスイッチ部Q1をスイッチング制御した場合、図24に示すように、高調波成分はほぼ含まれず十分に規格を満足することが確認された。
図22〜図24から、シミュレーションを行った三相整流器1の場合には、図21(b)又は(c)に示すスイッチングパターンを適正スイッチングパターンとしてスイッチ部Q1をスイッチング制御することが好ましいことがわかる。すなわち、三相SW周期Tよりも小さい周期でスイッチ部Q1をスイッチング制御した場合に、入力電流に含まれる高調波が抑えられる。
なお、このようにして設定したスイッチ部Q1の適正スイッチングパターンは、シミュレーションを行った三相整流器1を構成する各部の定数や出入力電圧、電流などを実用時に想定される程度の範囲で変更した場合であっても同等のシミュレーション結果を得られること、つまり、期待する高調波抑制機能を維持することができることを確認している。
また、変形例2では、スイッチ部Q1の適正スイッチングパターンとして、スイッチSWs〜SWrのスイッチング周波数の所定数倍の周波数のパターンとして設定しているため、スイッチ部Q1のスイッチングパターンを容易に設定することができる。
〔変形例1及び変形例2のスイッチング周波数の設定方法〕
変形例1及び変形例2におけるスイッチ部Q1の適正スイッチングパターンは、例えば以下の手順で設定することができる。
まず、スイッチ部Q1のスイッチングパターンとして、変形例1に示す複数周期を一つの単位としてスイッチングパターンを決定する方法、又は変形例2に示すように、スイッチSWs〜SWrのスイッチング周波数の一定数倍の周期でスイッチ部Q1をスイッチング制御する方法でのスイッチングパターンにしたがって、任意のスイッチングパターンを設定する。
次に、設定したスイッチングパターンで実際に使用する三相整流器1の実機を用いて実測を行うか、又は、実際に使用する三相整流器1相当の特性を有する三相整流器のシミュレーションを行い、入力電流波形を取得する。そして、取得した入力電流波形について高調波解析を行う。そして、三相整流器1に求められる高調波抑制規格を満たすとみなすことができるとき、このときのスイッチングパターンを適正スイッチングパターンとして採用する。なお、シミュレーション又は実測を行う場合、出力電流は、使用上考えられる最大値を想定して実測又はシミュレーションを行う。この最大値を想定した状態で高調波抑制規格を満たすスイッチングパターンの場合には、それ以下の出力電流である場合も、高調波抑制規格を満たすことはシミュレーションで確認済みである。
ちなみに、変形例2において、実測又はシミュレーションを行った三相整流器を用いて、スイッチ部Q1のスイッチング周波数を、スイッチSWs〜SWrのスイッチング周波数の1.1倍から1.9倍まで0.1刻みで変化させ、シミュレーションを行った。その結果、スイッチ部Q1のスイッチング周波数が、スイッチSWs〜SWrのスイッチング周波数の1.4倍から1.6倍程度である場合に良好な入力電流波形を得られることが確認された。
なお、上記実施形態においては、三相SW周期T中の区間Dst〜Drs毎にスイッチ部Q1をスイッチング動作させること、また、複数の三相SW周期Tの区間を単位として、三相SW周期T毎に異なるタイミングでスイッチ部Q1をスイッチング動作させること、さらに、スイッチSWr〜SWtのスイッチング周波数の一定数倍の周波数でスイッチ部Q1をスイッチング動作させることで、スイッチ部Q1のスイッチング動作により電流Ilの変化量が増大する区間をばらつかせ、これによって電流Ilと理想電流Io*との誤差を低減する場合について説明したがこれに限るものではない。例えば直流リアクトルL1を流れる電流Ilの変化状況から、電流Ilと理想電流Io*との誤差を低減するようにスイッチ部Q1をオンオフさせる回数やタイミングを設定するようにしてもよい。また、スイッチ部Q1のスイッチング周波数を大きくし、スイッチ部Q1のスイッチング動作が電流Ilに与える影響が十分小さくなるようにするようにしてもよい。このように電流Ilと理想電流Io*との誤差自体が小さくなるようにスイッチ部Q1を動作させ、これにより結果的に、電流Ilと理想電流Io*との誤差を低減するようにしてもよい。
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
1 三相整流器
2 三相交流電源
3 負荷
11 入力リアクトル
12 入力コンデンサ
13 ブリッジダイオード
14 双方向スイッチ回路
15 ダイオード
16 昇圧部
17 スイッチ制御部
18 昇圧制御部
21 スイッチングパターン発生器
22 駆動回路
31 スイッチングパターン発生器
32 駆動回路
C1 コンデンサ
D1 ダイオード
L1 直流リアクトル
Q1 スイッチ部
SWr〜SWt スイッチ
T 三相SW周期

Claims (6)

  1. 三相交流電力を直流電力に変換する三相整流器であって、
    前記三相交流電力を直流電力に整流する全波整流回路と、
    前記三相交流電力の前記全波整流回路への各相の入力をオン/オフする双方向スイッチ回路と、
    前記双方向スイッチ回路を制御するスイッチ制御部と、
    少なくともコイルとコンデンサとオン/オフ動作するスイッチ部とを含み、前記全波整流回路の出力を昇圧する昇圧部と、
    前記スイッチ部を制御する昇圧制御部と、を備え、
    前記昇圧部の前記コイル及び前記コンデンサは、前記全波整流回路の出力を平滑化するフィルタ部を兼ねることを特徴とする三相整流器。
  2. 前記コイルは前記全波整流回路と当該全波整流回路の出力側に接続された負荷との間に直列に接続され、
    前記コンデンサは前記コイルと前記負荷との間に前記負荷と並列に接続され、
    さらに前記スイッチ部は前記コイルと前記コンデンサとの間に前記コンデンサと並列に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の三相整流器。
  3. 前記三相交流電力の各相の電圧を検出する相電圧検出部を有し、
    前記スイッチ制御部は、前記相電圧検出部で検出した前記三相交流電力の各相の検出電圧に基づいて、前記双方向スイッチ回路をオン/オフ動作させるための各相のスイッチングパターンを生成し、生成した前記双方向スイッチ回路用のスイッチングパターンで前記双方向スイッチ回路をスイッチング制御し、
    前記昇圧制御部は、前記スイッチ部をオン/オフ動作させるためのスイッチングパターンを生成し、生成した前記スイッチ部用のスイッチングパターンで前記スイッチ部をスイッチング制御し、
    前記スイッチ部用のスイッチングパターンは、前記双方向スイッチ回路用のスイッチングパターンとは異なることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の三相整流器。
  4. 前記双方向スイッチ回路用のスイッチングパターンは所定のスイッチング周期を有し、
    前記スイッチ部用のスイッチングパターンのスイッチング周期は、前記双方向スイッチ回路用の前記スイッチング周期よりも短いことを特徴とする請求項3に記載の三相整流器。
  5. 三相交流電力を直流電力に整流する全波整流回路と、前記三相交流電力の前記全波整流回路への各相の入力をオン/オフする双方向スイッチ回路と、を備え、前記全波整流回路と負荷との間に、前記全波整流回路側から順に、オン/オフ動作するスイッチ部とコンデンサとを前記負荷と並列に接続すると共に、前記全波整流回路と前記スイッチ部との間に直列にコイルを接続した三相整流器の制御方法であって、
    前記スイッチ部をオン/オフ動作させることにより、前記コイルと前記コンデンサとを、前記全波整流回路の出力を昇圧する昇圧部の一部として動作させる昇圧モードと、
    前記スイッチ部をオフ状態にすることにより、前記コイルと前記コンデンサとを、前記全波整流回路の出力を平滑化するフィルタ部の一部として動作させるフィルタモードと、を交互に繰り返すことを特徴とする三相整流器の制御方法。
  6. 前記三相交流電力の各相の電圧に基づいて前記双方向スイッチ回路をオン/オフ動作させるための各相のスイッチングパターンを生成し、生成した前記双方向スイッチ回路用のスイッチングパターンで前記双方向スイッチ回路をオン/オフ動作させ、
    前記スイッチ部をオン/オフ動作させるためのスイッチングパターンを生成し、生成した前記スイッチ部用のスイッチングパターンで前記スイッチ部をオン/オフ動作させ
    前記双方向スイッチ回路用のスイッチングパターンと前記スイッチ部用のスイッチングパターンとは異なることを特徴とする請求項5に記載の三相整流器の制御方法。
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