JP2020155833A - 同期引込周波数帯域演算装置、同期引込周波数帯域演算方法およびプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
注入同期とは、自励発振系に外部信号を強制注入すると、発振系が外部信号に同期する普遍的な物理現象である。これを利用する技術は真空管時代に端を発し、現在のミリ波等の高周波数帯での利用、省電力設計、回路の微細化の要請から、さらに進展している。例えば、無線通信信号の低位相雑音化や無線電力伝送の安定化のための要素技術として研究が進められている。
同期引込周波数帯域を得る手法については古くから膨大な研究がある。代表的な従来手法としては、以下の3つの手法(A),(B),(C)がある。
位相方程式は古くから知られるアドラーの方程式の一般化であり、位相感受関数と呼ばれる発振器の内部特性から同期引周波数帯域を得ることを可能とする。位相感受関数は、振動子に微小な注入インパルスが与えられた時に発生する僅かな位相のシフト量として、実験的にあるいは数値計算で得ることができる。位相方程式は、発振器の位相感受関数Zを用いて、以下の式で与えられる。
ここで、同期引込周波数帯域は[数1]式の右辺のφZ(Ωt+ψ)・f(Ωt)dtを計算することで得ることができる。
この手法は、発振器の時間発展式を数値的に直接解き、同期引込周波数帯域を求めるものである。
この直接シミュレーションの問題点は、計算コストが非常に高いことである。例えば、小規模の電子回路を計算する場合でも、ワークステーションを使用して数時間の計算時間が必要である。さらに、心臓の1拍をシミュレートする場合、地球シミュレータと称されるスーパーコンピュータを使って、数時間の計算が必要である。また、直接シミュレーションの場合、得られるデータ点そのものは信用できるが、それぞれのデータ点をつないで得られる同期引込周波数帯域の品質保証はない。さらに、同期系を記述する方程式がなければ、直接シミュレーションの手法を適用することは不可能である。
Pikovskyの方法は、[数3]式の位相の時間発展式を用いて、同期引込周波数帯域を得るものである。
Pikovskyの方法は、この結合関数を同期の「時系列データ」より推定・補間するものである。したがって、その精度の保証は数値的な推定・補間のコストに依存し、時系列データの選定と、その精度に依存する。このため、Pikovskyの方法は、同期引込周波数帯域の算出結果の精度を保証することはできない。
なお、特許文献1には、発振器を有する注入同期系に注入する入力信号の最適波形を演算する手法についての一例が記載されている。
演算部は、外部信号の入力強度における同期引込周波数帯域の端の外力周波数におけるリミットサイクルと、入力無しのリミットサイクルの距離である乖離度を算出すると共に、算出した各入力強度における乖離度から平均二乗誤差を求め、求めた乖離度の平均二乗誤差の変化から乖離度の線形領域の入力強度限界を取得する演算を行う。そして、演算部で取得した線形領域の入力強度限界を、発振器の同期引込周波数帯域が精確に得られる入力強度限界とする。
以下、本発明の実施の形態例を順に説明する。
最初に、本発明の具体的な実施の形態例を説明する前に、本発明の原理について説明する。
先に説明したように、従来から知られている位相方程式による手法(A)は、Winfreモデル([数2]式)を近似して解き、同期引込周波数帯域を得るものである。したがって、位相方程式による手法よりも、Winfreeモデルを直接解く方がより精確な同期引込周波数帯域が得られる。ここで本発明では、Poincare-Lindstedt法(以下、「PL法」と称する)という古くから知られる数学的理論を用いて、Winfreeモデルを解くことを特徴の1つとする。
ここで本発明では、同期引込周波数帯域を得る際の条件の設定により、PL法に生じる誤差を数%以内にとどめるようにしている。
PL法は、先に説明したWinfreeモデル([数2]式)に従い、同期しているときの位相θと周波数Ω(すなわち同期可能な周波数Ω)を精度良く与える手法である。
まず、[数2]式において、次の[数4]式に示すように、変数変換τ=Ωtを行う。[数4]式では、入力信号の初期位相φを導入した。
本発明では、PL法で得られた同期引込周波数帯域の精度数%が保証される入力強度限界εLRは、リミットサイクルと呼ばれる周期軌道の乖離度d(ε)が線形的に振る舞う入力強度限界εlinから決まることを利用している。
乖離度d(ε)を得るためには、まず、それぞれのリミットサイクル上に位相ψ=0の原点O1,O2を任意に取り、リミットサイクル上の点を、FO1(ψ),GO2(ψ)と表す。
このとき、2つのリミットサイクルの平均距離を、次の[数9]式で示す。
最初に、いくつかの入力強度{ε_1<ε_2<…<ε_n}で、直接シミュレーション手法により乖離度d(ε)を得る乖離度算出処理を行う。
次に、乖離度d(ε)を、[0,εm](m=1,…,n)の範囲で線形フィッティングし、平均二乗誤差E(εm)を計算する平均二乗誤差算出処理を行う。
ここまでの処理で、平均二乗誤差E(εm) が急激に増加するmが存在しない場合には、εn+1>εnとなるεn+1を、{ε1<ε2<…<εn}に追加して、n+1→nと定義し直す処理を行う。
そして、平均二乗誤差E(εm)(m=1,…,n)が急激に増加するmが存在する場合には、εmが乖離度d(ε)の線形領域の入力強度限界εlinとなる。このようにして、入力強度限界取得処理が行われる。
このようにして得られた入力強度限界εlinが、PL法で得られた同期引込周波数帯域の精度が数%に保証される入力強度限界εLRと一致するようになる。
以下、ここまで説明したアルゴリズムを適用した、本発明の実施の形態例の同期引込周波数帯域演算装置の詳細を順に説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態例に係る同期引込周波数帯域演算装置の構成例を示した図である。図1に示すように、同期引込周波数帯域演算装置10は、注入同期系20および高周波変換器30に接続されている。
注入同期系20は、信号源21、入力信号生成器22および発振器23から構成されている。
高周波変換器30は、発振器23から供給される発信信号の周波数を無線通信用の高周波数に変換し、変換した高周波信号をアンテナ31に供給するためのハードウェアである。
同期引込周波数帯域演算装置10の演算部15で演算した結果は、入出力インターフェース17aを介して注入同期系20の入力信号生成器22に供給される。また、注入同期系20の発振器23の出力信号は、入出力インターフェース17bを介して同期引込周波数帯域演算装置10に供給され、演算部15におけるロックレンジの算出および線形領域算出に利用される。
最初に図2を参照して、ロックレンジ(LR)の取得処理(メイン)について説明する。図2に示す処理は、ロックレンジの左端Δωleftと右端Δωrightの一方についてのみ示しているが、この処理はロックレンジの左端Δωleftと右端Δωrightの両側で行われる処理である。なお、図面では、ロックレンジはLRと記載する。
そして、外部入力信号の入力強度εと、発振器23の角周波数と外部入力信号の角周波数差Δωの組み合わせ(ε、Δω)を出力して(ステップS18)、ロックレンジ取得処理(メイン)を終了する(ステップS19)。
次に、図3のフローチャートを参照して、ステップS21における入力強度限界εlinの算出処理について説明する。
入力強度限界εlinの算出処理が開始されると(ステップS25)、外部入力信号の入力強度εをn段階に分割し、分割した入力強度ε1〜εn{ε1<ε2<ε3,・・・<εn}に対してロックレンジを、LC算出処理によって求める(ステップS26)。このステップS26の処理の詳細は、図6で後述する。
なお、ステップS27の処理の詳細は、図7で後述される。
次に、ステップS33の算出処理の結果、ロックレンジ(LR)の精度Δ(εm) (m=1,2・・・n)が所望の精度Δ*(例えば、1%)より大きいか否かが判断される(ステップS34)。
次に、図6を参照して、図3のステップS26のロックレンジ(LR)、リミットサイクル(LC)算出処理の詳細について説明する。
処理が開始されると(ステップS40)、まず、[数11]式に示す位相方程式から、発信器と外部入力信号の角周波数差(離調)Δωを算出する(ステップS41)。
次に、離調Δωをステップ幅hと置き、その最小の値hstopをΔω×10-5に設定する(ステップS42)。この設定では、ステップ幅hを当初の値から、1/2、1/4、・・・と小さくしていくようにし、hstopになったら、その段階でそれ以上小さくすることを止める。
ステップS44で時間とともに変わる出力電圧Vout(t)を測定した後に、周波数カウンターを用いて周波数の時間変化を測定し、これをメモリに記憶する(ステップS45)。そして、平均角周波数ω〜(オメガチルダー)を計算する(ステップS46)。次に、計算した平均角周波数ω〜と外部信号の角周波数Ωとを比較して、同期が成立しているか否かを判断する(ステップS47)。ここで、計算した平均角周波数ω〜が外部信号の角周波数Ωに限りなく近くなったとき、つまりω〜/Ωが限りなく「1」になった時に同期が成立したと判断する。
また、ステップS48で、角周波数差(離調)Δωに相当するステップ幅hが最小値hstopより小さくなっていないと判断された場合(ステップS48のNo)には、角周波数差(離調)Δωを大きくして、再度ステップS43からの処理を行う。以上が、ロックレンジ、リミットサイクル算出処理である。
次に、図7を参照して、図3のステップS27におけるリミットサイクル(LC)乖離度d(ε)の算出処理について説明する。処理が開始されると(ステップS55)、外部入力信号無しの場合の出力電圧の時間変化VOUT (0)(t)と、外部入力信号有りの場合の出力電圧の時間変化VOUT (ε)(t)を求める。そして、VOUT (0)(t)をF(θ)、VOUT (ε)(t)をG(θ)と置く(ステップS56)。なお、θは外部入力信号の各周波数Ωに時間tを掛けたΩtを置き換えたもの、すなわちθ=Ωtである。
最初に、外部入力信号無しの場合の出力電圧の時間変化F(θ)から位相をφだけずらした、外部入力信号有りの場合の出力電圧の時間変化G(θ+φ)の差の絶対値を、相空間(状態空間)上の閉軌道で一周させて(0〜2π)積分した値dp(φ)を求める(ステップS59)。
次に、図8を参照して、図3のステップS28における平均二乗誤差E(εm)の算出処理について説明する。処理を開始して(ステップS65)、初期値mを1にセットする(ステップS66)。このm=1は、入力強度εと乖離度d(ε)を{ε1<ε2<・・・<εm}のm個とったときの第1番目のデータを意味している。
次に、図9を参照して、図2のステップS17および図3のステップS32のPL法ロックレンジ算出処理について説明する。PL法ロックレンジ算出処理は、[数12]式で示すWinfreeモデルの微分方程式の解を求める方法である。つまり、Winfreeモデルの微分方程式を解くために、Poincare-Lindstedt法に基づき、発信器の角周波数Ωと位相θを入力強度εのべき乗の展開式([数13]式)で表す方法である。PL法LR算出処理では、まず[数13]式で示した角周波数Ωと位相θを入力強度εのべき乗の式において、入力強度εと入力強度εの2乗(ε2)の係数を求める。
図10は、図1に示す発振器23の具体的な構成例を示す図である。ここでは、発振器23として、リングオシレータとした例である。
信号源(パルスジェネレータ)21からのパルスが入力信号生成器(バイアスサーキット)22に供給され、入力信号生成器22で生成された信号が、発振器(リングオシレータ)23の入力端子23aに供給される。
発振器23は、3段に直列接続されたインバータ23b、23c、23dとスイッチング素子23fとを備え、3段目のインバータ23dの出力信号が、1段目のインバータ23bの入力に戻されると共に、発振器23の出力として出力端子23eから出力される。
本実施の形態例では、このように注入同期発振器として構成された発振器23の同期引込周波数帯域を、高精度に算出することができる。
図11は、本実施の形態例による同期引込周波数帯域演算装置10で、図10に示す発振器(リングオシレータ)23の同期引込周波数帯域を演算した場合を示す。
この図11において、従来方法と記載された特性は、位相方程式で求めた特性であり、本発明と記載された特性は、本実施の形態例による同期引込周波数帯域演算装置10で求めた特性である。
図11の(C)は、ロックレンジ(LR)の左端における精度Δleft(ε)を示し、図11の(D)は、ロックレンジ(LR)の右端における精度Δright(ε)を示す。図11の(C),(D)に示す△印の特性は、位相方程式(従来方法)で求めた精度であり、○印の特性は、本実施の形態例により求めた精度である。これらの精度の数値はパーセントである。
図11において、横軸は外部入力信号の入力強度(電圧振幅ε[V])である。
ここでは、図11の(A)および(B)に示すデータ点(□印)がリミットサイクル(LC)の乖離度であり、図11の(C)および(D)に示すデータ点(△印)が従来方法(位相方程式)により得られたロックレンジ(LR)の精度、データ点(○印)が本実施の形態例(本発明)により得られたロックレンジ(LR)の精度である。
直接シミュレーション法では、Synopsys社の回路シミュレータHSPICEをインテル社製の2.6GHz×12コアXeonプロセッサE5-2630v2(ただし、デル社のPRECISION T5610を使用)で実行した。
位相方程式(従来手法)および本実施の形態例における同期引込周波数帯域演算装置10(本発明)では、C言語で実装したプログラムをインテル社製の3.6GHz×8コアXeonプロセッサCore i7-4790(ただし、デル社のOPTIPLEX9020を使用)で実行した。
直接シミュレーション法の場合は約6時間であり、
位相方程式(従来手法)の場合は約1μ秒であり、
本実施の形態例における同期引込周波数帯域演算装置10(本発明)の場合は約2〜3μ秒である。
次に、本発明の第2の実施の形態例を、図12〜図14を参照して説明する。
本発明の第2の実施の形態例では、生体の電気活動を算出する同期引込周波数帯域演算装置としたものである。同期引込周波数帯域演算装置としての構成や演算処理は、第1の実施の形態例で説明した同期引込周波数帯域演算装置10と同じである。
ここで、図12の右側に示すように、神経細胞の電気活動が伝導する箇所である神経線維110に、電位計140が接続された微細電極120および電極130を装着して、生体の神経細胞の電気活動による電位を計測する。つまり、生体が備える神経細胞を発振器として、このHodgkin-Huxleyモデルによる同期引込周波数帯域を、同期引込周波数帯域演算装置10が演算する。
v:細胞膜の電位(膜電位)
m:Na+チャネルの活性化ゲートが開いている割合
h:Na+チャネルの不活性化ゲートが開いている割合
n:K+チャネルの活性化ゲートが開いている割合
Cm:細胞膜のコンデンサーとしての容量
Id:細胞内に注入する電流の直流成分
I(ωt):細胞内に注入する電流の交流成分
また、各チャネルを流れる電流は、以下の式で定義される。
gNa:Na+のイオン電流の最大コンダクタンス
vNa:Na+のイオン電流がゼロになる平衡電位
IK:K+チャネル全体を流れる電流(4つの活性化ゲートによって開閉される)
gK:K+のイオン電流の最大コンダクタンス
vK:K+のイオン電流がゼロになる平衡電位
IL:その他のイオン電流(リーク電流と呼ばれる)
gL:リーク電流の最大コンダクタンス
vL:リーク電流がゼロになる平衡電位
図14は、本実施の形態例による同期引込周波数帯域演算装置10で、図12に示す神経細胞の同期引込周波数帯域を演算した場合を示す。
この図14において、従来方法と記載された特性は、位相方程式で求めた特性であり、本発明と記載された特性は、本実施の形態例で求めた特性である。
図14の(C)は、ロックレンジ(LR)の左端における精度Δleft(ε)を示し、図11の(D)は、ロックレンジ(LR)の右端における精度Δright(ε)を示す。図14の(C),(D)に示す△印の特性は、位相方程式(従来方法)で求めた精度であり、○印の特性は、本実施の形態例により求めた精度である。これらの精度の数値はパーセントである。
図14において、横軸は外部入力信号の入力強度(電流振幅ε[A])である。
ここでは、図14の(A)および(B)に示すデータ点(□印)がリミットサイクル(LC)の乖離度であり、図14の(C)および(D)に示すデータ点(△印)が従来方法(位相方程式)により得られたロックレンジ(LR)の精度、データ点(○印)が本実施の形態例(本発明)により得られたロックレンジ(LR)の精度である。
直接シミュレーション法、位相方程式(従来手法)および本実施の形態例における同期引込周波数帯域演算装置10(本発明)では、いずれもC言語で実装したプログラムをインテル社製の3.6GHz×8コアXeonプロセッサCore i7-4790(ただし、デル社のOPTIPLEX9020を使用)で実行した。
直接シミュレーション法の場合は約2時間であり、
位相方程式(従来手法)の場合は約1μ秒であり、
本実施の形態例における同期引込周波数帯域演算装置10(本発明)の場合は約2〜3μ秒である。
なお、上述した各実施の形態例は、本発明の好適な例を示すものであり、本発明の同期引込周波数帯域演算装置は、様々な発振器を備える注入同期系の同期引込周波数帯域の演算に用いることができる。また、同期引込周波数帯域を演算する際に、上述した実施の形態例では、求めた乖離度の平均二乗誤差の変化から乖離度の線形領域となる入力強度限界を取得する処理まで、演算で求めるようにした。これに対して、線形領域か否かの判断は、演算結果の表示出力結果からユーザが判断し、その判断した結果を同期引込周波数帯域演算装置に入力させるようにしてもよい。
Claims (5)
- 発振器を備える注入同期系の同期引込周波数帯域を演算する同期引込周波数帯域演算装置において、
前記発振器の出力を得る入力部と、
前記入力部に入力した発振器出力に基づいて、前記発振器の同期引込周波数帯域を演算する演算部と、
前記演算部が演算した同期引込周波数帯域を出力する出力部とを備え、
前記演算部は、前記発振器の発振信号の入力強度における同期引込周波数帯域の端の外力周波数におけるリミットサイクルと、入力無しのリミットサイクルの距離である乖離度を算出すると共に、算出した乖離度の平均二乗誤差を求め、求めた乖離度の平均二乗誤差の変化から乖離度の線形領域の入力強度限界を取得する演算を行い
前記演算部で取得した線形領域の入力強度限界を、前記発振器の同期引込周波数帯域の最小および最大とする
同期引込周波数帯域演算装置。 - 前記発振器は、リングオシレータである
前記出力部は、前記リングオシレータの同期引込周波数帯域を出力する
請求項1に記載の同期引込周波数帯域演算装置。 - 前記発振器は、生体の神経細胞であり、
前記出力部は、前記神経細胞の同期引込周波数帯域を出力する
請求項1に記載の同期引込周波数帯域演算装置。 - 発振器を備える注入同期系の同期引込周波数帯域を演算する同期引込周波数帯域演算方法において、
前記発振器の発振信号の入力強度における同期引込周波数帯域の端の外力周波数におけるリミットサイクルと、入力無しのリミットサイクルの距離である乖離度を算出する乖離度算出処理と、
前記乖離度算出処理で算出した乖離度の平均二乗誤差を求める平均二乗誤差算出処理と、
前記平均二乗誤差算出処理で得た乖離度の平均二乗誤差の変化から乖離度の線形領域の入力強度限界を取得する入力強度限界取得処理と、を含み
前記入力強度限界取得処理で得た線形領域の入力強度限界を、前記発振器の同期引込周波数帯域の最小および最大とする
同期引込周波数帯域演算方法。 - 発振器を備える注入同期系の同期引込周波数帯域を演算するプログラムであり、
前記発振器の発振信号の入力強度における同期引込周波数帯域の端の外力周波数におけるリミットサイクルと、入力無しのリミットサイクルの距離である乖離度を算出する乖離度算出手順と、
前記乖離度算出手順で算出した乖離度の平均二乗誤差を求める平均二乗誤差算出手順と、
前記平均二乗誤差算出手順で得た乖離度の平均二乗誤差の変化から乖離度の線形領域の入力強度限界を取得する入力強度限界取得手順と、をコンピュータに実行させる
プログラム。
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