以下に、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照して説明する。
<システム構成>
図1は、一実施形態に係る印刷システムのシステム構成の一例を示す図である。印刷システム100は、例えば、ウェブサーバ101、画像形成装置111、クライアント装置112、スプールサーバ113、認証サーバ114、ファイアウォール115、情報端末120及びVPN(Virtual Private Network)サーバ117等を含む。
このうち、クライアント装置112、スプールサーバ113、認証サーバ114、及びファイアウォール115は、例えば、オフィス110等のローカルネットワーク116に接続されている。
クライアント装置112は、例えば、PC(Personal Computer)、タブレット端末又はスマートフォン等の情報処理装置である。クライアント装置112は、例えば、印刷対象となる文書データ又は画像データ等から、画像形成装置111で印刷可能な印刷データを生成し、生成した印刷データを含む印刷ジョブをスプールサーバ113に送信する。
スプールサーバ(第3の情報処理装置)113は、例えば、PC等の情報処理装置又は複数の情報処理装置を含むシステムである。スプールサーバ113は、クライアント装置112から送信された印刷ジョブを受信し、受信した印刷ジョブをスプールサーバ113の記憶部等に記憶して管理する。
認証サーバ114は、例えば、PC等の情報処理装置又は複数の情報処理装置を含むシステムである。認証サーバ114は、印刷システム100を利用する利用者等を認証する。例えば、認証サーバ114は、クライアント装置112を利用する利用者121を認証して、認証に成功した利用者を識別する識別情報(以下、利用者IDと呼ぶ。)をクライアント装置112に通知する。
好ましくは、クライアント装置112は、認証サーバ114から通知された利用者IDを、スプールサーバ113に送信する印刷ジョブに付加する。これにより、利用者121の利用者IDを用いて、スプールサーバ113に記憶された印刷ジョブのうち、利用者121の印刷ジョブを識別することができる。
ファイアウォール115は、インターネット等の外部ネットワーク(第1のネットワーク)102と、ローカルネットワーク116とを分離し、外部ネットワーク102からローカルネットワーク116へのアクセスを制限する。なお、ローカルネットワーク116は、第1のネットワークとは異なる第2のネットワークの一例である。
情報端末120は、利用者121が所持するスマートフォン又はタブレット端末等の情報端末である。情報端末120は、例えば、3G(3rd. Generation)又はLTE(Long Term Evolution)等の公衆無線通信を利用して、外部ネットワーク102に接続可能である。これにより、情報端末120は、ローカルネットワーク116を介さずに、ウェブサーバ101と通信可能である。
画像形成装置111は、印刷機能を有する複合機、プリンタ等の電子機器である。画像形成装置111は、情報端末120等と同様に、3G又はLTE等の公衆無線通信を利用して、外部ネットワーク102に接続可能である。
上記の構成により、利用者121は、クライアント装置112を用いて印刷ジョブをスプールサーバに登録した後、画像形成装置111等からスプールサーバ113に記憶した印刷ジョブを指定して、印刷を実行するオンデマンド印刷を実行することができる。
ただし、画像形成装置111が、広い操作画面を有していないプリンタ等の機器である場合、プリンタ等を操作して印刷ジョブを指定し、オンデマンド印刷をすることは困難である。
そこで、本実施形態では、利用者121が所持する情報端末120を用いて、スプールサーバ113から印刷ジョブの一覧を取得し、選択した印刷ジョブを画像形成装置111に印刷させることができる。ただし、利用者121が所持する情報端末120及び画像形成装置111をローカルネットワーク116に接続することは、セキュリティの面で望ましくない。
そのため、本実施形態では、利用者121が所持する情報端末120を用いて、外部ネットワーク102に接続されたウェブサーバ101に接続し、ウェブサーバ101を介して、印刷ジョブの一覧の取得、及び選択された印刷ジョブの登録を行う。
ウェブサーバ101は、例えば、インターネット等の外部ネットワーク102に接続されたPC等の情報処理装置、又は複数の情報処理装置を含むシステムである。ウェブサーバ101は、情報端末120を用いてログインした利用者121に、画像形成装置111用いてオンデマンド印刷を実現するためのウェブサービスを提供する。
例えば、画像形成装置111には、画像形成装置111に対応するウェブサービスを利用するための接続情報を含むQRコード(登録商標)等の二次元コードが貼付又は表示されている。
画像形成装置111を用いてオンデマンド印刷を行う利用者121は、情報端末120を用いて二次元コードを読込し、抽出された接続情報を用いて、ウェブサーバ101が提供する画像形成装置111に対応するウェブサービスにログインする。
一方、画像形成装置111は、定期的にウェブサーバ101が提供する画像形成装置111に対応するウェブサービスにアクセス(ポーリング又はロングポーリング)して、当該ウェブサービスにログインした利用者121の情報(利用者ID等)を取得する。また、画像形成装置111は、取得した利用者121の情報を用いて、利用者の印刷ジョブの一覧をスプールサーバ113から取得し、当該ウェブサービスに登録する。
これにより、情報端末120は、当該ウェブサービスから、利用者121の印刷ジョブの一覧を取得することができるようになる。
さらに、情報端末120は、取得した印刷ジョブの一覧を表示画面に表示させて、利用者121によって選択された印刷ジョブの情報を、当該ウェブサービスに登録する。
一方、スプールサーバ113は、定期的にウェブサーバ101が提供する画像形成装置111に対応するウェブサービスにアクセス(ポーリング、又はロングポーリング)して、当該ウェブサービスに登録された印刷ジョブの情報を取得する。また、画像形成装置111は、取得した印刷ジョブの情報に基づいて、スプールサーバ113から印刷データを取得し、印刷を実行する。
VPNサーバ117は、VPN接続のサービスを提供する。具体的には、画像形成装置111のように、ファイアウォール115の外となる外部ネットワーク102に接続された画像形成装置であっても、VPNサーバ117等で実現するVPN接続によって、ファイアウォール115内、すなわち、ローカルネットワーク116に接続できる。
なお、VPNサーバ117は、他の情報処理装置が兼ねる構成でもよい。
例えば、VPN接続を行うには、下記(表1)に示すような情報(以下、「VPN接続情報」と呼ぶ。)を用いて、VPN認証を行う。
VPN接続情報は、例えば、上記(表1)が示すように、「User_id」、「VPNサーバアドレス」、「VPNアカウント」及び「VPNパスワード」等の情報を含むのが望ましい。
「User_id」は、VPN接続のサービスを使用する利用する識別情報である。
「VPNサーバアドレス」は、VPNサーバの宛先を示す情報の例である。この例では、「VPNサーバアドレス」は、上記(表1)に示すアドレスに、VPNサーバ117が接続されていることを示す。
「VPNアカウント」は、VPN接続のサービスを使用するのに用いるVPNアカウントである。
「VPNパスワード」は、VPN接続のサービスを使用するのに用いるVPNパスワードである。
例えば、「VPNアカウント」及び「VPNパスワード」は、あらかじめVPNサーバ117に登録される。そして、VPNサーバ117が提供するVPN接続のサービスを利用する上で、サービル利用のリクエストがあると、VPNサーバ117は、「VPNアカウント」及び「VPNパスワード」で利用者を接続認証し、認証された利用者に対してVPN接続のサービスを提供する。
また、上記(表1)に示すように、VPN接続情報に対応して、第3の情報処理装置の宛先を示す「印刷ジョブスプールサーバ」の情報があるのが望ましい。すなわち、この例では、「印刷ジョブスプールサーバ」は、上記(表1)に示すアドレスに、スプールサーバ113が接続されていることを示す。
また、上記(表1)のようなVPN接続情報及び第3の情報処理装置の宛先は、ウェブサーバ101が保持する。また、上記(表1)のように、利用者ごとに、それぞれの利用者に適したVPN接続情報及び第3の情報処理装置の宛先を保持すると、利用者に適した接続先を提供できる。
画像形成装置111は、上記(表1)のようなVPN接続情報及び第3の情報処理装置の宛先等をウェブサーバ101から取得する。そして、取得したVPN接続情報等によって、VPNサーバ117に対して、認証を行うと、画像形成装置111は、ローカルネットワーク116に、VPNクライアントとして、VPN接続を行うことができる。
これにより、本実施形態によれば、外部ネットワーク102に接続された画像形成装置111を用いてオンデマンド印刷する印刷システム100において、ローカルネットワークに接続されていない情報端末120を利用して印刷を制御できるようになる。
なお、上記のシステム構成は一例である。例えば、情報端末120は、二次元コードに代えて、近距離無線通信等を用いて、画像形成装置111から接続情報を取得するものであっても良い。
また、ウェブサーバ101が提供するウェブサービスに印刷ジョブの一覧を登録する処理、及び当該ウェブサービスから印刷ジョブの情報を取得して画像形成装置111に印刷さセル処理は、画像形成装置111とは異なる他の情報処理装置が実行しても良い。さらに、印刷システム100には、複数の画像形成装置111が含まれていても良い。
<ハードウェア構成>
(コンピュータのハードウェア構成)
図1に示すクライアント装置112及び情報端末120は、例えば、図2に示すような、一般的なコンピュータ200のハードウェア構成を有している。なお、情報端末120は、図2に示すようなコンピュータ200のハードウェア構成に加えて、カメラ、近距離無線通信部、マイク、スピーカ等を有する場合がある。
また、図1に示すウェブサーバ101、スプールサーバ113、VPNサーバ117及び認証サーバ114は、例えば、図2に示すようなハードウェア構成のコンピュータ200又は複数のコンピュータ200によって実現される。
図2は、一実施形態に係るコンピュータのハードウェア構成の例を示す図である。コンピュータ200は、例えば、CPU(Central Processing Unit)201、RAM(Random Access Memory)202、ROM(Read Only Memory)203、ストレージ装置204、通信I/F(Interface)205、入力装置206、表示装置207、外部接続I/F208及びバス209等を有する。
CPU201は、ROM203又はストレージ装置204等に格納されたプログラム及びデータをRAM202上に読み出し、処理を実行することで、コンピュータ200の各機能を実現する演算装置である。RAM202は、CPU201のワークエリア等として用いられる揮発性のメモリである。ROM203は、電源を切ってもプログラム及びデータを保持する不揮発性のメモリである。
ストレージ装置204は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)等の大容量の記憶装置であり、OS(Operating System)、アプリ及び各種のデータ等を記憶する。通信I/F205は、コンピュータ200をネットワークに接続するための通信インタフェースである。
なお、コンピュータ200が情報端末120である場合、通信I/F205には、3G又はLTE等の公衆無線通信に接続するための無線通信I/Fが含まれる。
入力装置206は、例えば、マウス等のポインティングデバイス又はキーボード等の入力デバイスであり、コンピュータ200に各操作信号を入力するために用いられる。表示装置207はディスプレイ等の表示デバイスであり、コンピュータ200による処理結果等を表示する。
外部接続I/F208は、コンピュータ200に外部装置を接続するためのインタフェースである。外部装置には、例えば、記録媒体210等が含まれ得る。バス209は、上記の各構成要素に接続され、アドレス信号、データ信号及び各種制御信号等を伝送する。
(画像形成装置のハードウェア構成)
図3は、一実施形態に係る画像形成装置のハードウェア構成の例を示す図である。画像形成装置111は、例えば、コントローラ310、操作パネル320、通信I/F330、プロッタ340、スキャナ350、ファクスコントロールユニット(以下、FCUと呼ぶ。)360、及び外部接続I/F370等を有する。
好ましくは、画像形成装置111には、ウェブサーバ101が提供する、画像形成装置111に対応するウェブサービスを利用するためのURL(Uniform Resource Locator)等の接続情報を含む二次元コード380が貼付されている。なお、二次元コード380は、CPU311で実行されるプログラム等によって、操作パネル320等に表示されるものであっても良い。
コントローラ310は、一般的なコンピュータの構成を有しており、例えば、CPU311、RAM312、ROM313、NVRAM(Non-Volatile RAM)314、及びHDD315等を含む。
ROM313は、各種プログラム及びデータを格納する不揮発性の記憶装置である。RAM312は、プログラム及びデータを一時保持する揮発性の記憶装置である。NVRAM314は、例えば設定情報等を格納する書き込み可能な不揮発性の記憶装置である。HDD315は、各種プログラムやデータを格納している大容量の記憶装置である。
CPU311は、ROM313、NVRAM314、又は、HDD315等から、プログラム、データ又は設定情報等をRAM312上に読み出し、処理を実行することで、画像形成装置111の全体の制御及び機能を実現する演算装置である。
操作パネル320は、ユーザからの入力を受付する入力部と、表示を行う表示部とを備えている。通信I/F330は、画像形成装置111をネットワークに接続するための通信インタフェースである。
プロッタ340は、印刷データを印刷する印刷装置である。スキャナ350は、原稿等を読み取る読取装置である。FCU360は、ファクスデータの送受信等を行う。
外部接続I/F370は、画像形成装置111に、例えば、ICカードリーダ371又は近距離無線通信部372等の外部装置を接続するためのインタフェースである。
<機能構成>
図4は、第1の実施形態に係るウェブサーバ、及び情報端末の機能構成の例を示す図である。
(ウェブサーバの機能構成)
ウェブサーバ(第1の情報処理装置)101は、例えば、通信部401、認証部402、対応情報管理部403、要求受付部404、ジョブ一覧提供部405、ジョブ情報通知部406、及び記憶部407等を有する。
ウェブサーバ101は、例えば、図2のCPU201で所定のプログラムを実行することにより、上記の各機能構成を実現している。また、上記の各機能構成のうち、少なくとも一部は、ハードウェアによって実現されるものであっても良い。
通信部401は、例えば、図2のCPU201で実行されるプログラム、及び通信I/F205等によって実現され、ウェブサーバ101を外部ネットワーク102に接続して、外部ネットワーク102に接続する情報端末120等と通信を行う。また、通信部401は、ファイアウォール115を介してスプールサーバ113等と通信を行う。
認証部402は、ウェブサーバ101が提供するウェブサービスにログインする利用者121等を認証し、認証に成功した利用者121を識別する利用者IDを、対応情報管理部403等に通知する。
対応情報管理部(管理部)403は、情報端末120を所持する利用者121が画像形成装置111を利用するときに、利用者121の利用者IDと、画像形成装置111に対応するウェブサービスのURL情報(宛先情報)とを対応付けて管理する。例えば、対応情報管理部403は、図5(a)に示すような対応情報501を、記憶部407に記憶して管理する。
図5(a)は、対応情報管理部403が管理する対応情報501の一例のイメージを示している。図5(a)の例では、対応情報501には、「プリンタID」、「宛先URL」、「利用者ID」等の情報が含まれている。
「プリンタID」は、画像形成装置111を識別する識別情報である。宛先URLは、画像形成装置111に対応するウェブサービスのURL情報である。利用者IDは、画像形成装置111に対応するウェブサービスにログインしている利用者121を識別する識別情報である。
図4に戻り、ウェブサーバ101の機能構成の説明を続ける。
要求受付部404は、情報端末120から送信される、例えば、ジョブ一覧の取得要求、認証要求等の要求情報を受付する。
ジョブ一覧提供部(提供部)405は、画像形成装置111に対応するウェブサービスにログインしている利用者121の印刷ジョブの一覧を、利用者121が所持する情報端末120に提供する。
一例として、画像形成装置111は、定期的なポーリング、又はComet等のロングポーリングにより、自装置に対応するウェブサービスにログインしている利用者121の利用者IDを取得する。また、画像形成装置111は、自装置に対応するウェブサービスに利用者121がログインしている場合、利用者121の印刷ジョブの一覧をスプールサーバ113から取得し、ウェブサービスに登録する。
これにより、ジョブ一覧提供部405は、画像形成装置111に対応するウェブサービスにログインしている利用者121の印刷ジョブの一覧を、利用者121が所持する情報端末120に提供することができるようになる。
ジョブ情報通知部406は、情報端末120に提供した印刷ジョブの一覧の中から、利用者121によって選択された印刷ジョブの情報を画像形成装置111又は画像形成装置111による印刷を制御する情報処理装置(第2の情報処理装置)に通知する。
例えば、ジョブ情報通知部406は、情報端末120によって、画像形成装置111に対応するウェブサービスに登録されるジョブ情報を管理し、画像形成装置111等からの要求に応じて、管理しているジョブ情報を通知する。
図5(b)は、ジョブ情報通知部406が管理するジョブ情報502の一例のイメージを示している。図5(b)の例では、ジョブ情報502には、「印刷ジョブID」、「印刷ジョブ名」、「日時」、「選択」等の情報が含まれている。
「印刷ジョブID」は、利用者121の印刷ジョブの各々に付与された識別情報である。「印刷ジョブ名」は、各印刷ジョブの名前(例えば、ファイル名等)である。「日時」は、例えば、各印刷ジョブが登録された日時等を示す情報である。「選択」は、各印刷ジョブが、利用者121によって選択された印刷ジョブであるか否かを示す情報である。図5(b)の例では、「True」は、利用者121によって選択された印刷ジョブであることを示しており、「False」は、利用者121によって選択されていない印刷ジョブであることを示している。
記憶部407は、例えば、図2のCPU201で実行されるプログラム、及びストレージ装置204、RAM202等によって実現され、例えば、対応情報501、ジョブ情報502等の様々な情報を記憶する。
(情報端末の機能構成)
情報端末120は、例えば、通信部411、接続情報取得部412、ジョブ一覧取得部413、表示制御部414、操作受付部415、ジョブ情報登録部416、及び記憶部417等を有する。
情報端末120は、例えば、図2のCPU201で印刷システム100に対応したアプリケーションプログラム(以下、アプリと呼ぶ。)を実行することにより、上記の各機能構成を実現している。なお、上記の各機能構成のうち、少なくとも一部は、ハードウェアによって実現されるものであっても良い。
通信部411は、例えば、図2のCPU201で実行されるプログラム、及び通信I/F205等によって実現され、情報端末120を外部ネットワーク102に接続して、ウェブサーバ101等と通信を行う。
接続情報取得部412は、利用者121が利用する画像形成装置111から、当該画像形成装置111に対応するウェブサービスを利用するための接続情報(例えば、URL情報等)を取得する。
一例として、接続情報取得部412は、利用者121が利用する画像形成装置111、又はその近傍に設けられた二次元コード380を、情報端末120が備えるカメラ等で撮影し、二次元コード380に含まれる接続情報を抽出する。
別の一例として、接続情報取得部412は、利用者121が利用する画像形成装置111と、近距離無線通信部372を用いて近距離無線通信を行うことにより、接続情報を取得するもの等であっても良い。
ジョブ一覧取得部413は、接続情報取得部412が取得した接続情報を用いて、ウェブサーバ101が提供するウェブサービスに接続し、利用者121の印刷ジョブの一覧を取得する。
例えば、ジョブ一覧取得部413は、定期的なポーリング、又はComet等のロングポーリングにより、ウェブサーバ101が提供するウェブサービスにアクセスし、ウェブサービスに登録されている利用者121の印刷ジョブの一覧を取得する。
表示制御部414は、ジョブ一覧取得部413が取得した印刷ジョブの一覧を、情報端末120の表示部に、選択可能に表示させる。
操作受付部415は、表示制御部414が表示させた印刷ジョブの一覧に対する、利用者121の選択操作を受け付ける。
ジョブ情報登録部416は、ジョブ一覧取得部413が取得した印刷ジョブの一覧に、操作受付部415が受け付けた選択操作を反映した印刷ジョブの情報を、ウェブサーバ101が提供するウェブサービスに登録する。例えば、ジョブ情報登録部416は、図5(b)に示すようなジョブ情報(印刷ジョブの一例)502を、ウェブサービスに登録する。
記憶部407は、例えば、図2のCPU201で実行されるプログラム、及びストレージ装置204、RAM202等によって実現され、例えば、印刷ジョブの一覧、対応情報501等の様々な情報を記憶する。
(画像形成装置の機能構成)
図6は、第1の実施形態に係る画像形成装置の機能構成の例を示す図である。画像形成装置111は、例えば、通信部601、サービス管理部602、利用者情報取得部603、ジョブ一覧登録部604、ジョブ情報取得部605、印刷データ取得部606、画像形成部607、記憶部608及びVPN接続部609等を有する。
画像形成装置111は、例えば、図3のCPU311で所定のプログラムを実行することにより、上記の各機能構成を実現している。なお、上記の各機能構成のうち、少なくとも一部は、ハードウェアによって実現されるものであっても良い。
通信部601は、例えば、図3のCPU311で実行されるプログラム、及び通信I/F330等によって実現され、画像形成装置111をローカルネットワーク116に接続して、スプールサーバ113、認証サーバ114等と通信を行う。また、通信部601は、ファイアウォール115を介して、ウェブサーバ101と通信を行う。
サービス管理部602は、ウェブサーバ101と通信を行い、画像形成装置111に対応するウェブサービスの開始、終了等を、ウェブサーバ101に要求する。例えば、サービス管理部602は、画像形成装置111が起動したとき等に、ウェブサーバ101に、画像形成装置111に対応するウェブサービスの開始を要求する。
利用者情報取得部603は、定期的なポーリング、又はComet等のロングポーリングにより、ウェブサーバ101が提供するウェブサービスにアクセスし、ウェブサービスにログインしている利用者121の利用者ID(利用者の情報の一例)を取得する。
ジョブ一覧登録部604は、利用者情報取得部603が取得した利用者IDを用いて、スプールサーバ113から、利用者121の印刷ジョブの一覧を取得し、取得した利用者121の印刷ジョブの一覧をウェブサーバ101が提供するウェブサービスに登録する。
ジョブ情報取得部605は、定期的なポーリング、又はComet等のロングポーリングにより、ウェブサーバ101が提供するウェブサービスにアクセスし、ウェブサービスに登録されているジョブ情報502等の印刷ジョブの情報を取得する。
印刷データ取得部606は、ジョブ情報取得部605が取得した印刷ジョブの情報に基づいて、利用者121によって選択された印刷ジョブ、又は印刷ジョブに対応する印刷データを取得する。
画像形成部607は、例えば、図3のCPU311で実行されるプログラム、及びプロッタ340等によって実現され、印刷データ取得部606が取得した印刷データを印刷する。
記憶部608は、例えば、図3のCPU311で実行されるプログラム、及びHDD315、RAM312等によって実現され、ジョブ情報取得部605が取得したジョブ情報、印刷データ取得部606が取得した印刷データ等の様々な情報を記憶する。
VPN接続部609は、例えば、図3のCPU311で実行されるプログラム、及び通信I/F330等によって実現され、VPNサーバ117等と接続することでVPN接続を行う。例えば、VPN接続部609は、スプールサーバ113等と仮想的に専用線を構築する。そして、VPN接続部609は、送受信するデータを暗号化する等によってVPN接続を実現する。
なお、図6に示す画像形成装置111の機能構成のうち、サービス管理部602、利用者情報取得部603、ジョブ一覧登録部604、ジョブ情報取得部605、及び印刷データ取得部606等は、他の情報処理装置によって実現されるものであっても良い。
<処理の流れ>
[第1の実施形態]
続いて、第1の実施形態に係る印刷制御方法の処理の流れについて説明する。
図7は、第1の実施形態に係る印刷システムの処理の例を示すシーケンス図(1)である。なお、ウェブサーバ101とスプールサーバ113との間の通信は、前述したようにファイアウォール115を介して行われるが、ファイアウォール115の処理はデータを中継するのみなので、ここではファイアウォール115に関する処理の説明は省略する。
(印刷ジョブの登録処理)
図7に示すステップS701〜707の処理は、利用者121が、クライアント装置112を用いて印刷ジョブをスプールサーバ113に登録する印刷ジョブの登録処理の一例を示している。なお、本実施形態における印刷ジョブの登録処理は、従来のオンデマンド印刷における印刷ジョブの登録処理と同様なので、ここでは詳細な説明は省略する。
ステップS701において、利用者121は、ログイン操作を行う。例えば、利用者121は、クライアント装置に、利用者IDとパスワード等のアカウント情報を入力する。
ステップS702において、クライアント装置112は、認証サーバ114に、利用者121のアカウント情報の認証を要求する。
ステップS703において、認証サーバ114は、クライアント装置112から要求されたアカウント情報の認証を行い、認証に成功した場合、認証成功したことを示す認証結果をクライアント装置112に通知する。
一方、認証に失敗した場合、認証サーバ114は、認証に失敗したことを示す認証結果をクライアント装置112に送信し、印刷システム100は処理を終了させる。ここでは、利用者121のアカウント情報の認証に成功したものとして、以下の説明を行う。
ステップS704において、利用者121は、例えば、アプリケーションプログラム等から、文書を印刷する印刷操作を行う。
ステップS705において、クライアント装置112は、例えば、クライアント装置112にインストールされているプリンタドライバ等により、印刷の対象となる文書データを印刷データに変換し、印刷データと管理情報とを含む印刷ジョブを生成する。
ステップS706において、クライアント装置112は、生成した印刷ジョブをスプールサーバ113に送信する。
ステップS707において、スプールサーバ113は、クライアント装置112から受信した印刷ジョブを、例えば、図2のストレージ装置204等の記憶部に記憶する。
例えば、上記の処理により、利用者121は、画像形成装置111で印刷した印刷ジョブを、スプールサーバ113に登録することができる。
(画像形成装置の起動処理)
図7のステップS711〜S715の処理は、利用者121が画像形成装置111を起動させたときに実行される画像形成装置111の起動処理の一例を示している。
ステップS711において、利用者121が印刷を行いたい画像形成装置111の起動操作を行う。例えば、利用者121は、電源がオフになっている画像形成装置111の電源をオンさせる。或いは、利用者121は、スリープ状態になっている画像形成装置111を、スリープ状態から復帰させる操作を行う。
ステップS712において、画像形成装置111が起動すると、画像形成装置111のサービス管理部602は、ウェブサーバ101に、画像形成装置111に対応するウェブサービスの開始を要求する。
ステップS713において、ウェブサーバ101は、画像形成装置111に対応するウェブサービスを開始する。これにより、ウェブサーバ101の対応情報管理部403は、例えば、図5(a)に示すような対応情報501に、画像形成装置111のプリンタIDと、宛先URLとを記憶して管理する。
ステップS714において、ウェブサーバ101の対応情報管理部403は、画像形成装置111に、画像形成装置111対応するウェブサービスにアクセスするためのアクセス情報(例えば、宛先URL)を通知する。
ステップS715において、画像形成装置111の利用者情報取得部603は、通知されたアクセス情報を用いて、例えば、所定の時間間隔でウェブサービスにアクセス(ポーリング)し、利用者IDの取得を要求する。
これにより、ウェブサーバ101の対応情報管理部403は、例えば、図5(a)に示すような対応情報501において、画像形成装置111に対応する利用者IDが登録されている場合、登録されている利用者IDを、画像形成装置111に通知する。一方、画像形成装置111に対応する利用者IDが登録されていない場合、対応情報管理部403は、例えば、利用者IDが登録されていないことを示す情報を、画像形成装置111に通知する。
別の一例として、利用者情報取得部603は、RFC6202で標準化されているComet(ロングポーリング)を利用して、ウェブサーバ101に、利用者IDの取得を要求するものであっても良い。Cometでは、サーバでイベントが更新されたとき、クライアントにデータがプッシュされる。
例えば、図7のステップS721において、画像形成装置111が、ウェブサーバ101に、Cometで利用者IDの通知を要求するものとする。
このとき、要求を受けたウェブサーバ101は、所定の時間、応答を保留し、画像形成装置111に対応するウェブサービスに利用者IDが登録されたとき(ステップS722)、利用者IDを画像形成装置111に通知する(ステップS723)。これにより、画像形成装置111に対応するウェブサービスに利用者IDが登録されたときに、ウェブサーバ101から画像形成装置111に、登録された利用者IDが通知されるようになる。
(情報端末の接続処理)
図8は、第1の実施形態に係る印刷システムの処理の例を示すシーケンス図(2)である。図8のステップS801〜S810に示す処理は、利用者121が、情報端末120を用いて、印刷を行いたい画像形成装置111に対応するウェブサービスに接続する接続処理の一例を示している。なお、図8に示す処理の開始時点において、図7に示す印刷ジョブの登録処理、及び画像形成装置111の起動処理が完了しているものとする。
ステップS801において、利用者121は、情報端末120を用いて、画像形成装置111に対応するウェブサービスに接続するための接続情報を取得する取得操作を行う。
例えば、利用者121は、情報端末120の撮影アプリ等を起動して、画像形成装置111が備える二次元コード380を撮影する操作を行う。
別の一例として、利用者121は、情報端末120が備えるNFC(Near Field Communication)通信部等を、画像形成装置111のICカードリーダ371に近接させること等により、近距離無線通信で接続情報を取得する操作を行うものであっても良い。
ステップS802において、情報端末120の接続情報取得部412は、画像形成装置111から、画像形成装置111に対応するウェブサービスに接続するための接続情報を取得する。例えば、接続情報取得部412は、情報端末120が備えるカメラを用いて撮影した二次元コードを解析して、二次元コードに含まれている接続情報(例えば、URL情報)を抽出する。
ステップS803において、利用者121は、情報端末120を用いて、印刷ジョブの一覧の取得操作を行う。例えば、利用者121は、情報端末120が備えるウェブブラウザを起動させて、接続情報取得部412が取得したURL等にアクセスする。
ステップS804において、情報端末120のジョブ一覧取得部413は、指定されたURLに基づいて、ウェブサーバ101に、印刷ジョブの一覧の取得を要求する。
ステップS805において、ウェブサーバ101の認証部402は、利用者121のアカウントで、画像形成装置111に対応するウェブサービスにログインがなされていない場合、情報端末120にログインを指示する。
ステップS806において、情報端末120のジョブ一覧取得部413は、利用者121のアカウント情報(例えば、ユーザID、パスワード等)を、ウェブサーバ101に送信する。
ステップS807において、ウェブサーバ101の認証部402は、ユーザアカウントの認証を行い、アカウント情報の認証に成功した場合、処理をステップS808に移行させる。一方、アカウント情報の認証に失敗した場合、認証部402は、アカウント情報の認証に失敗したことを示す情報を、情報端末120に送信する。ここでは、利用者121のアカウント情報の認証に成功したものとして、以下の説明を行う。
ステップS808に移行すると、ウェブサーバ101の対応情報管理部403は、認証に成功した利用者121のユーザIDを、例えば、図5(a)に示すような対応情報501に、画像形成装置111のプリンタIDと対応付けて記憶する。
ステップS809において、ウェブサーバ101は、印刷ジョブの一覧を取得するためのアクセス情報(例えば、URL)を情報端末120に通知する。
ステップS810において、情報端末120のジョブ一覧取得部413は、通知されたアクセス情報を用いて、例えば、所定の時間間隔でウェブサービスにアクセス(ポーリング)し、印刷ジョブの一覧の取得を要求する。
これにより、ウェブサーバ101のジョブ一覧提供部405は、画像形成装置111に対応するウェブサービスに、利用者121の印刷ジョブの一覧が登録されている場合、登録されている印刷ジョブの一覧を、情報端末120に提供する。一方、利用者121の印刷ジョブの一覧が登録されていない場合、ジョブ一覧提供部405は、例えば、利用者121の印刷ジョブの一覧が登録されていないことを示す情報を、情報端末120に通知する。
このとき、情報端末120のジョブ一覧取得部413は、前述したComet(ロングポーリング)を用いて、ウェブサーバ101に利用者121の印刷ジョブ一覧の取得を要求するものであっても良い。
(印刷ジョブ一覧の登録処理)
図8のステップS811〜S818に示す処理は、画像形成装置111が、利用者121の印刷ジョブの一覧を、画像形成装置111に対応するウェブサービスに登録するジョブ一覧の登録処理の一例を示している。
例えば、図8のステップS808において、対応情報501に、画像形成装置111のプリンタIDに対応付けて利用者121の利用者IDが登録されると、ステップS811以降の処理が実行される。
ステップS811、S812において、ウェブサーバ101の対応情報管理部403は、画像形成装置111に対応するウェブサービスにログインしている利用者121の利用者IDを、画像形成装置111に通知する。例えば、対応情報管理部403は、図5(a)に示すような対応情報501において、画像形成装置111のプリンタIDに対応付けて管理されている利用者IDを、画像形成装置111に通知する。
ステップS813において、画像形成装置111は、VPN接続情報と、VPN接続情報に対応するスプールサーバ113の宛先とを取得する。
ステップS814において、画像形成装置111は、VPN接続情報等により、VPSN接続を行うにあたり、認証等を行う。以降、VPNサーバ117によって認証された場合には、画像形成装置111は、VPN接続により、ローカルネットワーク116内のスプールサーバ113及び認証サーバ114等にもアクセスできる。
ステップS815において、画像形成装置111のジョブ一覧登録部604は、ウェブサーバ101から通知された利用者IDの認証を、認証サーバ114に要求する。
ステップS816において、認証サーバ114は、画像形成装置111から送信された利用者IDを認証する。例えば、認証サーバ114は、認証を要求された利用者IDが、認証サーバ114に登録されているか否かを判断し、認証サーバ114に登録されている場合、認証に成功したことを示す認証結果を画像形成装置111に送信する。一方、認証サーバ114は、利用者IDが認証サーバ114に登録されていない場合、認証に失敗したことを示す認証結果を画像形成装置111に送信する。ここでは、利用者IDの認証に成功したものとして、以下の説明を行う。
ステップS817において、画像形成装置111のジョブ一覧登録部604は、認証に成功した利用者IDを用いて、スプールサーバ113から、利用者121の印刷ジョブの一覧を取得する。
ステップS818において、画像形成装置111のジョブ一覧登録部604は、取得した利用者121の印刷ジョブの一覧を、ウェブサーバ101が提供する画像形成装置111に対応するウェブサービスに登録する。
ステップS819において、ウェブサーバ101のジョブ一覧提供部405は、画像形成装置111から登録された利用者121の印刷ジョブの一覧を管理し、利用者121の印刷ジョブの一覧にアクセスするためのアクセス情報を画像形成装置111に通知する。
ステップS820において、画像形成装置111のジョブ情報取得部605は、通知されたアクセス情報を用いて、例えば、所定の時間間隔でウェブサービスにアクセス(ポーリング)し、ジョブ情報の取得を要求する。
このとき、画像形成装置111のジョブ情報取得部605は、前述したComet(ロングポーリング)を用いて、ウェブサーバ101にジョブ情報の取得を要求するものであっても良い。
(ジョブ情報の登録処理)
図9は、第1の実施形態に係る印刷システムの処理の例を示すシーケンス図(3)である。図9のステップS901〜S905に示す処理は、情報端末120がウェブサーバ101から利用者121の印刷ジョブの一覧を取得し、利用者121によって選択された印刷ジョブの情報をウェブサーバ101に登録するジョブ情報の登録処理の例を示している。
なお、図9に示す処理の開始時点において、図8に示す処理により、ウェブサーバ101が提供する画像形成装置111に対応するウェブサービスに、利用者121の印刷ジョブの一覧が登録されているものとする。
ステップS901、S902において、ウェブサーバ10のジョブ一覧提供部405は、画像形成装置111に対応するウェブサービスに登録されている利用者121の印刷ジョブの一覧を、情報端末120に提供する。このとき、ジョブ一覧提供部405が提供する印刷ジョブ一覧の一例のイメージを図10(a)に示す。
図10(a)は、印刷ジョブ一覧の一例のイメージを示す図である。図10(a)の例では、印刷ジョブ一覧1011は、印刷ジョブ一覧を表示するためのHTML(Hyper Text Markup Language)ページである。これにより、情報端末120は、例えば、図10(b)に示すような、印刷ジョブ一覧を表示する表示画面1021を、情報端末120の表示画面に表示することができる。
なお、図10(a)に示す印刷ジョブ一覧1011は一例である。印刷ジョブ一覧1011は、情報端末120が、例えば、図10(b)に示すような印刷ジョブ一覧の表示画面1021を表示可能なものであれば、他の形式であっても良い。
ここで、図9に戻り、シーケンス図の説明を続ける。
ステップS903において、情報端末120の表示制御部414は、例えば、図10(b)に示すような印刷ジョブ一覧の表示画面1021を、情報端末120の表示部に表示させる。
ステップS904において、利用者121は、例えば、図10(b)に示すような印刷ジョブ一覧の表示画面1021において、印刷ジョブの選択操作を行う。例えば、利用者121は、印刷ジョブ一覧の表示画面1021に表示された印刷ジョブの中から、印刷する印刷ジョブに対応するチェックボックス1022を選択し、「印刷開始」ボタン1023を選択する。
ステップS905において、情報端末120の操作受付部415は、利用者121の選択操作を受付し、ジョブ情報登録部416は、利用者によって選択された印刷ジョブの情報を、画像形成装置111に対応するウェブサービスに登録する。これにより、例えば、図5(b)に示すようなジョブ情報502が、画像形成装置111に対応するウェブサービスに登録される。
(印刷処理)
図9のステップS906〜S916に示す処理は、画像形成装置111が、利用者121によって選択された印刷ジョブを印刷する印刷処理の一例を示している。
例えば、図9のステップS905において、画像形成装置111に対応するウェブサービスに、利用者121によって選択された印刷ジョブの情報が登録されると、ステップS906以降の処理が実行される。
図9のステップS906、S907において、ウェブサーバ101のジョブ情報通知部406は、画像形成装置111に対応するウェブサービスに登録されている、例えば、図5(b)に示すようなジョブ情報502を、画像形成装置111に提供する。
なお、あらかじめステップS813及びステップS814等により、VPN接続が確立しているとする。したがって、以降に示すステップS908等は、VPN接続で行われるとする。
ステップS908において、画像形成装置111の印刷データ取得部606は、ウェブサーバ101から通知されたジョブ情報502に基づいて、利用者121によって選択された印刷ジョブに対応する印刷データを、スプールサーバ113から取得する。
ステップS909において、画像形成装置111の画像形成部607は、印刷データ取得部606が取得した印刷データを印刷する。
ステップS910において、画像形成装置111の印刷データ取得部606は、取得した印刷ジョブの印刷が完了したことを示す印刷結果を、スプールサーバ113に通知する。
ステップS911において、スプールサーバ113は、印刷が完了した印刷ジョブを削除する。
ステップS912において、画像形成装置111のサービス管理部602は、印刷処理が完了すると、ウェブサーバ101に、画像形成装置111に対応するウェブサービスの終了を要求する。
ステップS913において、ウェブサーバ101は、画像形成装置111に対応するウェブサービスを終了させる。これにより、ウェブサーバ101の対応情報管理部403は、例えば、図5(a)に示すような対応情報501から、画像形成装置111のプリンタIDに対応する情報を削除する。
ステップS914〜S916において、画像形成装置111のサービス管理部602は、次の印刷処理に備えて、ウェブサーバ101に、画像形成装置111に対応するウェブサービスを再び開始させる。
以上、本実施形態によれば、ローカルネットワーク116に接続された画像形成装置111を用いてオンデマンド印刷する印刷システム100において、ローカルネットワークに接続されていない情報端末120を利用して印刷を制御できるようになる。
[第2の実施形態]
第2の実施形態では、印刷システム100が、利用者121のアカウント情報が記憶されたICカードを用いて、利用者の認証を行う場合の処理の一例について説明する。
<機能構成>
第2の実施形態に係るウェブサーバ101、及び情報端末120の機能構成は、図4に示す第1の実施形態に係るウェブサーバ101、及び情報端末120の機能構成と同様で良い。
(画像形成装置の機能構成)
図11は、第2の実施形態に係る画像形成装置の機能構成の例を示す図である。第2の実施形態に係る画像形成装置111は、図6に示す第1の実施形態に係る画像形成装置111の機能構成に加えて、ICカード処理部1101を有している。
ICカード処理部1101は、例えば、図3のCPU311で実行されるプログラムによって実現され、ICカードリーダ371を用いて、利用者121が所持するICカードに記憶されたアカウント情報(認証情報)を取得する。また、ICカード処理部1101は、取得したアカウント情報、又はアカウント情報に含まれる利用者ID等を、認証サーバ114を用いて認証する。
<処理の流れ>
続いて、第2の実施形態に係る印刷制御方法の処理の流れについて説明する。
図12は、第2の実施形態に係る印刷システムの処理の例を示すシーケンス図である。なお、ここでは、第1の実施形態と同様の処理に対する詳細な説明は省略する。
ステップS1201において、画像形成装置111を利用する利用者121は、例えば、利用者IDを含む利用者121のアカウント情報を記憶したICカードを、画像形成装置111に接続されたICカードリーダ371に読み取りさせる読取操作を行う。
ステップS1202、S1203において、ICカードリーダ371は、ICカードに記憶されているアカウント情報を読取し、画像形成装置111に通知する。
通知がされると、画像形成装置111は、VPN接続を開始する。例えば、VPN接続の手続は、第1の実施形態と同様である。具体的には、画像形成装置111は、第1の実施形態と同様に、ステップS813及びステップS814を行うことで、VPN接続を開始する。なお、VPN接続は、図示するタイミングでなく、以前に行ってもよい。
ステップS1204において、画像形成装置111のICカード処理部1101は、ICカードリーダ371から通知されたアカウント情報から、利用者121の利用者IDを抽出し、抽出した利用者IDの認証を認証サーバ114に要求する。
別の一例として、ICカード処理部1101は、ICカードに記憶されたカードIDと、利用者121の利用者IDとを対応付けて記憶しておき、カードIDに対応する利用者IDを取得するものであっても良い。
ステップS1205において、認証サーバ114は、例えば、認証を要求された利用者IDが、認証サーバ114に登録されているか否かを判断し、認証サーバ114に登録されている場合、認証に成功したことを示す認証結果を画像形成装置111に送信する。一方、認証サーバ114は、利用者IDが認証サーバ114に登録されていない場合、認証に失敗したことを示す認証結果を画像形成装置111に送信する。ここでは、利用者IDの認証に成功したものとして、以下の説明を行う。
ステップS1206において、画像形成装置111のジョブ一覧登録部604は、認証に成功した利用者IDを用いて、利用者121の印刷ジョブの一覧をスプールサーバ113から取得する。
ステップS1207において、画像形成装置111のジョブ一覧登録部604は、ウェブサーバ101に、利用者121の利用者IDと、利用者121の印刷ジョブの一覧とを含むジョブ一覧の登録要求を送信する。
ステップS1208において、ウェブサーバ101は、画像形成装置111に対応するウェブサービスを開始する。これにより、ウェブサーバ101の対応情報管理部403は、例えば、図5(a)に示すような対応情報501に、画像形成装置111のプリンタIDと、宛先URLと、利用者121の利用者IDとが対応付けて記憶される。また、ウェブサーバ101が提供する、画像形成装置111に対応するウェブサービスには、利用者121の印刷ジョブの一覧が登録される。
ステップS1209において、ウェブサーバ101の対応情報管理部403は、画像形成装置111に、画像形成装置111対応するウェブサービスにアクセスするためのアクセス情報を通知する。
ステップS1210において、画像形成装置111の利用者情報取得部603は、通知されたアクセス情報を用いて、例えば、所定の時間間隔でウェブサービスにアクセス(ポーリング)し、利用者IDの取得を要求する。
このとき、利用者情報取得部603は、前述したように、Comet(ロングポーリング)を利用して、ウェブサーバ101に、利用者IDの取得を要求するものであっても良い。
ステップS1211、S1212において、利用者121は、情報端末120を用いて、第1の実施形態と同様にして、画像形成装置111に対応するウェブサービスを利用するための接続情報を取得する。
ステップS1213において、利用者121は、情報端末120を用いて、印刷ジョブの一覧の取得操作を行う。
ステップS1214において、情報端末120のジョブ一覧取得部413は、取得した接続情報を用いて、ウェブサーバ101に、印刷ジョブの一覧の取得を要求する取得要求を送信する。この取得要求には、例えば、利用者121の利用者IDが含まれている。
ステップS1215において、ウェブサーバ101は、例えば、図5(a)に示すような対応情報501を参照し、画像形成装置111に対応するウェブサービスの宛先情報と、利用者121の利用者IDとが対応付けて記憶されていることを確認する。ウェブサーバ101は、画像形成装置111に対応するウェブサービスの宛先情報と、利用者121の利用者IDとが対応付けて記憶されている場合、認証処理を省略して、印刷ジョブの一覧を取得するためのアクセス情報を情報端末120に通知する。
ステップS1218おいて、情報端末120のジョブ一覧取得部413は、通知されたアクセス情報を用いて、ウェブサービスにアクセス(ポーリング)し、印刷ジョブの一覧の取得を要求する。
ステップS1219において、ウェブサーバ101のジョブ一覧提供部405は、既に登録されている利用者121の印刷ジョブの一覧を、情報端末120に提供する。
ステップS1218において、情報端末120の表示制御部414は、例えば、図10(b)に示すような印刷ジョブ一覧の表示画面1021を、情報端末120の表示部に表示させる。
以後の処理は、例えば、図9のステップS904以降に示す第1の実施形態に係る処理と同様で良い。
上記の処理により、利用者121によるICカードの読取操作に応じて、利用者121の認証処理と、利用者121の印刷ジョブ一覧の登録処理とが行われるので、ウェブサーバ101の処理の負荷を低減させることができる。
[第3の実施形態]
第1及び第2の実施形態において、画像形成装置111が有していたサービス管理部602、利用者情報取得部603、ジョブ一覧登録部604、ジョブ情報取得部605、印刷データ取得部606等は、画像形成装置111とは別の情報処理装置が有していても良い。
第3の実施形態では、ローカルネットワーク116に接続された印刷制御装置が、サービス管理部602、利用者情報取得部603、ジョブ一覧登録部604、ジョブ情報取得部605、印刷データ取得部606等を有している場合の処理の例について説明する。
<システム構成>
図13は、第3の実施形態に係る印刷システム100のシステム構成の例を示す図である。図13に示すように、第3の実施形態に係る印刷システム100は、図1に示す一実施形態に係る印刷システム100のシステム構成に加えて、印刷制御装置1301を有している。
印刷制御装置1301は、例えば、PC等の情報処理装置であり、第1及び第2の実施形態において、画像形成装置111が実行していた処理のうち、オンデマンド印刷に関する処理を実行する。
これにより、利用者121は、情報端末120を用いて、オンデマンド印刷に関する機能を有していない画像形成装置111に対しても、オンデマンド印刷を行うことができるようになる。
なお、印刷制御装置1301は、画像形成装置111による印刷を制御する第2の情報処理装置の一例である。第2の情報処理装置は、クライアント装置112や、スプールサーバ113等であっても良い。ここでは、第2の情報処理装置が印刷制御装置1301であるものとして、以下の説明を行う。
<機能構成>
図14は、第3の実施形態に係る印刷制御装置1301の機能構成の例を示す図である。印刷制御装置1301は、図6に示す第1の実施形態に係る画像形成装置111が有していたサービス管理部602、利用者情報取得部603、ジョブ一覧登録部604、ジョブ情報取得部605、印刷データ取得部606等を有している。上記の各機能構成の機能は、第1の実施形態と同様なので、ここでは説明を省略する。
また、印刷制御装置1301は、通信部1401、印刷制御部1402、及び記憶部1403等を有している。通信部1401、印刷制御部1402、及び記憶部1403は、例えば、図2のCPU201で実行されるプログラム等によって実現される。
通信部1401は、例えば、図3のCPU311で実行されるプログラム、及び通信I/F330等によって実現され、印刷制御装置1301をローカルネットワーク116に接続して、スプールサーバ113、認証サーバ114等と通信を行う。また、通信部1401は、ファイアウォール115を介して、ウェブサーバ101と通信を行う。
印刷制御部1402は、ジョブ情報取得部605が取得した、利用者121によって選択された印刷ジョブの情報に基づいて、当該印刷ジョブを、画像形成装置111に印刷させるための処理を実行する。例えば、印刷制御部1402は、印刷データ取得部606が取得した印刷データを、画像形成装置111に送信して印刷させる。或いは、ジョブ情報取得部605が取得した、利用者121によって選択された印刷ジョブの情報を、スプールサーバ113に通知して、画像形成装置111に対する印刷を制御させる。
<処理の流れ>
続いて、第3の実施形態に係る印刷制御方法の処理の流れについて説明する。
図15〜17は、第3の実施形態に係る印刷システムの処理の例を示すシーケンス図である。なお、基本的な処理内容は、第1の実施形態に係る処理と同様なので、ここでは、第1の実施形態との相違点を中心に説明を行う。
(画像形成装置の起動処理)
ステップS1501において、利用者121は、印刷に用いる画像形成装置111の起動操作を行う。
起動操作が行われると、画像形成装置111は、VPN接続を開始する。例えば、VPN接続の手続は、第1の実施形態と同様である。具体的には、画像形成装置111は、第1の実施形態と同様に、ステップS813及びステップS814を行うことで、VPN接続を開始する。なお、VPN接続は、図示するタイミングでなく、以前に行ってもよい。
ステップS1502、S1503において、スプールサーバ113は、例えば、SNMP(Simple Network Management Protocol)のcoldStartトラップ機能等により、画像形成装置111の起動を検知する。また、スプールサーバ113は、画像形成装置111が起動したことを、印刷制御装置1301に通知する。この通知には、例えば、起動した画像形成装置111を識別するプリンタIDが含まれる。
ステップS1504において、画像形成装置111が起動すると、印刷制御装置1301のサービス管理部602は、ウェブサーバ101に、画像形成装置111に対応するウェブサービスの開始を要求する。この要求には、例えば、起動した画像形成装置111のプリンタIDが含まれる。
ステップS1505において、ウェブサーバ101は、画像形成装置111に対応するウェブサービスを開始する。これにより、ウェブサーバ101の対応情報管理部403は、例えば、図5(a)に示すような対応情報501に、画像形成装置111のプリンタIDと、宛先URLとを記憶して管理する。
ステップS1506において、ウェブサーバ101の対応情報管理部403は、印刷制御装置1301に、画像形成装置111対応するウェブサービスにアクセスするためのアクセス情報(例えば、宛先URL)を通知する。
ステップS1507において、印刷制御装置1301の利用者情報取得部603は、通知されたアクセス情報を用いて、例えば、所定の時間間隔でウェブサービスにアクセス(ポーリング)し、利用者IDの取得を要求する。
このとき、利用者情報取得部603は、前述したように、Comet(ロングポーリング)により、ウェブサービスに利用者IDの取得を要求するものであっても良い。
(情報端末の接続処理)
図16のステップS801〜S810に示す情報端末120の接続処理は、図8に示す第1の実施形態に係る情報端末120の接続処理と同様なので、ここでは説明を省略する。
(印刷ジョブ一覧の登録処理)
図16のステップS1601〜S1608に示す印刷ジョブ一覧の登録処理は、図8の
ステップS811〜S818において、画像形成装置111が実行していた印刷ジョブ一覧の登録処理を、印刷制御装置1301が実行するものである。
例えば、図16のステップS808において、対応情報501に、画像形成装置111のプリンタIDに対応付けて利用者121の利用者IDが登録されると、ステップS1601以降の処理が実行される。
ステップS1601、S1602において、ウェブサーバ101の対応情報管理部403は、画像形成装置111に対応するウェブサービスにログインしている利用者121の利用者IDを、印刷制御装置1301に通知する。
ステップS1603において、印刷制御装置1301のジョブ一覧登録部604は、ウェブサーバ101から通知された利用者IDの認証を、認証サーバ114に要求する。
ステップS1604において、認証サーバ114は、例えば、認証を要求された利用者IDが、認証サーバ114に登録されているか否かを判断し、認証サーバ114に登録されている場合、認証に成功したことを示す認証結果を印刷制御装置1301に送信する。一方、認証サーバ114は、利用者IDが認証サーバ114に登録されていない場合、認証に失敗したことを示す認証結果を印刷制御装置1301に送信する。ここでは、利用者IDの認証に成功したものとして、以下の説明を行う。
ステップS1605において、印刷制御装置1301のジョブ一覧登録部604は、認証に成功した利用者IDを用いて、スプールサーバ113から、利用者121の印刷ジョブの一覧を取得する。
ステップS1606において、印刷制御装置1301のジョブ一覧登録部604は、取得した利用者121の印刷ジョブの一覧を、ウェブサーバ101が提供する画像形成装置111に対応するウェブサービスに登録する。
ステップS1607において、ウェブサーバ101のジョブ一覧提供部405は、印刷制御装置1301から登録された利用者121の印刷ジョブの一覧を管理する。また、ジョブ一覧提供部405は、利用者121の印刷ジョブの一覧にアクセスするためのアクセス情報を印刷制御装置1301に通知する。
ステップS1608において、印刷制御装置1301のジョブ情報取得部605は、通知されたアクセス情報を用いて、例えば、所定の時間間隔でウェブサービスにアクセス(ポーリング)し、ジョブ情報の取得を要求する。
このとき、印刷制御装置1301のジョブ情報取得部605は、前述したComet(ロングポーリング)を用いて、ウェブサーバ101にジョブ情報の取得を要求するものであっても良い。
(ジョブ情報の登録処理)
図17のステップS901〜S905に示すジョブ情報の登録処理は、図9に示す第1の実施形態に係るジョブ情報の登録処理と同様なので、ここでは説明を省略する。
なお、第1の実施形態と同様に、あらかじめステップS813及びステップS814等により、VPN接続が確立しているとする。したがって、ステップS908等は、VPN接続で行われるとする。
(印刷処理)
例えば、図17のステップS905において、画像形成装置111に対応するウェブサービスに、利用者121によって選択された印刷ジョブの情報が登録されると、ステップS1701以降の処理が実行される。
図17のステップS1701、S1702において、ウェブサーバ101のジョブ情報通知部406は、画像形成装置111に対応するウェブサービスに登録されている、例えば、図5(b)に示すようなジョブ情報502を、印刷制御装置1301に提供する。
ステップS1703において、印刷制御装置1301の印刷制御部1402は、ウェブサーバ101から通知されたジョブ情報502を含む印刷要求を、スプールサーバ113に送信する。
ステップS1704において、スプールサーバ113は、印刷制御装置1301から受信した印刷要求に含まれるジョブ情報502に基づいて、利用者121が選択した印刷ジョブの印刷データを取得する。
ステップS1705において、スプールサーバ113は、取得した印刷データを、画像形成装置111に送信する。
ステップS1706において、画像形成装置111は、スプールサーバ113から送信された印刷データを印刷する。
ステップS1707において、画像形成装置111は、例えば、印刷が完了したことを示す印刷結果を、スプールサーバ113に通知する。
ステップS1708において、スプールサーバ113は、印刷が完了した印刷ジョブを削除する。
ステップS1709において、印刷制御装置1301のサービス管理部602は、ステップS1704〜S1708の処理と並行して、ウェブサーバ101に、画像形成装置111に対応するウェブサービスの終了を要求する。
ステップS1710において、ウェブサーバ101は、画像形成装置111に対応するウェブサービスを終了させる。
以上、本実施形態によれば、利用者121は、情報端末を用いて、オンデマンド印刷に関する機能を有していない画像形成装置111に対しても、オンデマンド印刷を行うことができるようになる。
なお、図17のステップS1703において、印刷制御装置1301は、スプールサーバ113に印刷要求を送信する代わりに、利用者121によって選択された印刷ジョブに対応する印刷データを、スプールサーバ113から取得するものであっても良い。この場合、印刷制御装置1301は、取得した印刷データを画像形成装置111に送信することにより、利用者121によって選択された印刷ジョブを、画像形成装置111に印刷させる。
[第4の実施形態]
第4の実施形態では、第3の実施形態と同様のシステム構成において、第2の実施形態と同様に、印刷システム100が、利用者121のアカウント情報が記憶されたICカードを用いて、利用者の認証を行う場合の処理の一例について説明する。
<処理の流れ>
図18は、第4の実施形態に係る印刷システムの処理の例を示すシーケンス図である。
ステップS1801において、画像形成装置111を利用する利用者121は、例えば、利用者IDを含む利用者121のアカウント情報を記憶したICカードを、画像形成装置111に接続されたICカードリーダ371に読み取りさせる読取操作を行う。
ステップS1802、S1803において、ICカードリーダ371は、ICカードに記憶されているアカウント情報を読取し、画像形成装置111に通知する。
通知がされると、画像形成装置111は、VPN接続を開始する。例えば、VPN接続の手続は、第1の実施形態と同様である。具体的には、画像形成装置111は、第1の実施形態と同様に、ステップS813及びステップS814を行うことで、VPN接続を開始する。なお、VPN接続は、図示するタイミングでなく、以前に行ってもよい。
ステップS1804において、画像形成装置111のICカード処理部1101は、ICカードリーダ371から通知されたアカウント情報から、利用者121の利用者IDを抽出し、抽出した利用者IDの認証を認証サーバ114に要求する。
ステップS1805において、認証サーバ114は、例えば、認証を要求された利用者IDが、認証サーバ114に登録されているか否かを判断し、認証サーバ114に登録されている場合、認証に成功したことを示す認証結果を画像形成装置111に送信する。一方、認証サーバ114は、利用者IDが認証サーバ114に登録されていない場合、認証に失敗したことを示す認証結果を画像形成装置111に送信する。ここでは、利用者IDの認証に成功したものとして、以下の説明を行う。
ステップS1806において、画像形成装置111のジョブ一覧登録部604は、認証に成功した利用者IDと画像形成装置111のプリンタIDとを含む印刷準備情報を、スプールサーバ113に送信する。
ステップS1807において、スプールサーバ113は、印刷準備情報に含まれる利用者IDに基づいて、利用者121の印刷ジョブの一覧を取得する。
ステップS1808において、スプールサーバ113は、取得した利用者121の印刷ジョブの一覧を、利用者121の利用者ID、及び画像形成装置111のプリンタIDと共に、印刷制御装置1301に送信する。
ステップS1809において、印刷制御装置1301のジョブ一覧登録部604は、ウェブサーバ101に、利用者121の利用者ID、利用者121の印刷ジョブの一覧、及び画像形成装置111のプリンタIDを含むジョブ一覧の登録要求を送信する。
ステップS1810において、ウェブサーバ101は、画像形成装置111に対応するウェブサービスを開始する。これにより、ウェブサーバ101の対応情報管理部403は、例えば、図5(a)に示すような対応情報501に、画像形成装置111のプリンタIDと、宛先URLと、利用者121の利用者IDと、を対応付けて記憶する。また、ウェブサーバ101が提供する、画像形成装置111に対応するウェブサービスに、利用者121の印刷ジョブの一覧が登録される。
ステップS1811において、ウェブサーバ101の対応情報管理部403は、印刷制御装置1301に、画像形成装置111対応するウェブサービスにアクセスするためのアクセス情報を通知する。
ステップS1812において、印刷制御装置1301の利用者情報取得部603は、通知されたアクセス情報を用いて、例えば、所定の時間間隔でウェブサービスにアクセス(ポーリング)し、利用者IDの取得を要求する。
このとき、利用者情報取得部603は、前述したように、Comet(ロングポーリング)を利用して、ウェブサーバ101に、利用者IDの取得を要求するものであっても良い。
図18のステップS1211〜S1218に示す処理は、図12に示す第2の実施形態のステップS1211〜S1218の処理と同様である。この処理により、情報端末120は、利用者121の印刷ジョブの一覧を、情報端末120の表示部に表示させることができる。
また、図18のステップS1218の処理に続いて、例えば、図17に示すステップS904、S905、及びS1701〜S1710に示す処理が実行される。
本実施形態においても、利用者121によるICカードの読取操作に応じて、利用者121の認証処理と、利用者121の印刷ジョブ一覧の登録処理とが行われるので、ウェブサーバ101の処理の負荷を低減させることができる。
以上、本発明の各実施形態によれば、ローカルネットワーク116に接続された画像形成装置111を用いてオンデマンド印刷する印刷システム100において、ローカルネットワークに接続されていない情報端末120を利用して印刷を制御できるようになる。
なお、第1〜4の実施形態に示した印刷システム100のシステム構成、及び機能構成は一例であり、印刷システム100は様々な構成を適用することができる。
例えば、図4に示すウェブサーバ101は、認証部402、及び要求受付部404を有する第1のサーバと、対応情報管理部403、ジョブ一覧提供部405、及びジョブ情報通知部406を有する第2のサーバとを含む構成であっても良い。これにより、ウェブサーバ101の負荷を複数のサーバに分散させることができるようになる。
また、図14に示す印刷制御装置1301の機能構成の少なくとも一部は、スプールサーバ113に含まれていても良い。
[第5の実施形態]
画像形成装置は、利用者を特定する情報、印刷ジョブを特定する情報、画像形成装置を特定する情報又はこれらの組み合わせを含む情報(以下、「情報源情報」と呼ぶ。)をさらに印刷するのが望ましい。
利用者を特定する情報は、例えば、利用者ID等である。
印刷ジョブを特定する情報は、例えば、印刷ジョブを実行した日時、使用されたウェブサーバを特定する情報又は使用された情報端末を特定する情報等である。
画像形成装置を特定する情報は、画像形成装置のID又は設置されている場所等である。
このように、利用者、実行された印刷ジョブ又は使用された装置等を特定できる情報源情報が、一緒に印刷されると、例えば、不正に印刷された場合等に、いつ、情報の流出元、どういった経緯、どの装置が使用されたか、誰が行ったか、又は、どのような情報が持ち出されたか等が速やかに特定できる。そのため、情報源情報が印刷されると、セキュリティを高めることができる。