JP2020151772A - 加工冶具及びこの加工冶具を用いた研磨加工方法 - Google Patents

加工冶具及びこの加工冶具を用いた研磨加工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】バレル研磨装置に研磨槽に投入される加工冶具において、メディアの種類や研磨加工時間の長さを変化させなくても、研磨の程度を変化させることができるものとする。【解決手段】加工冶具10は、バレル研磨により研磨加工される駒100(被加工物の一例)を保持して、バレル研磨装置の運動する研磨槽に投入される加工冶具10であって、錘収容部28が形成された本体部20と、錘収容部28に交換可能に収容された錘50と、複数の駒100を本体部20に保持させる保持部材40と、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、加工冶具及びこの加工冶具を用いた研磨加工方法に関する。
腕時計の金属製のケースやバンドは、例えばバレル研磨装置を用いて研磨加工される。バレル研磨装置による研磨加工は、バレル研磨装置の研磨槽に、ケースやバンドの駒などの被加工物を、メディア(研磨石、研磨材)とともに複数投入し、研磨槽を回転等運動させ、メディアと被加工物との相対的な摩擦により、被加工物の表面を研磨する。
しかし、研磨槽の中で被加工物同士が接触することで、被加工物の表面に傷や打痕が発生することがある。この対策として、位置固定冶具に複数の被加工物をそれぞれ固定し、被加工物を、この位置固定冶具ごと研磨槽に投入するバレル研磨方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このバレル研磨方法によれば、研磨槽に投入された被加工物は位置固定冶具に固定されているため、被加工物同士が接触することがなく、被加工物に傷や打痕が発生するのを防止することができる。
特開昭62−028168号公報
ところで、バレル研磨で研磨加工を行うときの研磨の程度は、メディアの種類の違いや研磨加工時間の長さの違いによって変化させることも可能であるが、仮に、これらを変化させないときは、これら以外の手段によって変化させることが必要になる。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであって、メディアの種類や研磨加工時間の長さを変化させなくても、研磨の程度を変化させることができる加工冶具及び研磨加工方法を提供することを目的とする。なお、本発明は、メディアの種類や研磨加工時間の長さを変化させない場合に限定したものではなく、メディアの種類や研磨加工時間の長さの変化を併用するものであってもよい。
本発明の第1は、バレル研磨により研磨加工される被加工物を保持して、バレル研磨装置の運動する研磨槽に投入される加工冶具であって、錘収容部が形成された本体部と、前記錘収容部に交換可能に収容された錘と、複数の前記被加工物を前記本体部に保持させる保持部材と、を備えた加工冶具である。
本発明の第2は、本発明に係る加工冶具に、複数の被加工物を保持し、バレル研磨装置の研磨槽に前記加工冶具を投入した状態で、前記研磨槽を運動させることにより、前記被加工物を研磨加工する、加工冶具を用いた研磨加工方法である。
本発明に係るバレル研磨用の冶具によれば、メディアの種類や研磨加工時間の長さを変化させなくても、研磨の程度を変化させることができる。
本発明の一実施形態である加工冶具に、バレル研磨により研磨加工される被加工物の一例である腕時計のバンドを構成する駒が多数保持された状態を示す斜視図である。 図1に示した駒が保持された加工冶具を正面から見た正面図である。 図2におけるA−A線に沿った断面を示す断面図である。 図1に示した加工冶具を構成部品に分解した分解斜視図である。 図1〜4に示した多数の駒が保持された加工冶具が、延伸式のバレル研磨装置において自転及び公転する遠心式の研磨槽に投入された状態で、メディアと撹拌されている様子を模式的に表した図である。 変形例である加工冶具に、バレル研磨により研磨加工される被加工物の一例である腕時計の略円環状のケースが多数保持された状態を示す斜視図である。 図6に示したケースが保持された加工冶具を正面から見た正面図である。 図7におけるB−B線に沿った断面を示す断面図である。 図6に示した加工冶具を構成部品に分解した分解斜視図である。
以下、本発明に係る加工冶具及びこの加工冶具を用いた研磨方法の実施形態について、図面を用いて説明する。
<加工冶具>
図1は本発明の一実施形態である加工冶具10に、バレル研磨により研磨加工される被加工物の一例である腕時計のバンドを構成する駒100が多数保持された状態を示す斜視図、図2は図1に示した駒100が保持された加工冶具10を正面から見た正面図、図3は図2におけるA−A線に沿った断面を示す断面図、図4は図1に示した加工冶具10を構成部品に分解した分解斜視図である。
また、図5は図1〜4に示した多数の駒100が保持された加工冶具10が、延伸式のバレル研磨装置において自転及び公転する遠心式の研磨槽400に投入された状態で、メディア300と撹拌されている様子を模式的に表した図である。
図1〜4に示した加工冶具10は、腕時計のバンドの多数の駒100を、互いに接触しない位置に保持して、図5に示すバレル研磨装置の研磨槽400に投入される。研磨槽400には、加工冶具10の他に、研磨加工のためのメディア300も投入されている。研磨槽400は、自転及び公転という運動がなされる。
これにより、メディア300及び加工冶具10は、研磨槽400内でそれぞれ動き、メディア300と加工冶具10に保持された各駒100との間で相対的な摩擦が発生し、この摩擦により駒100表面が研磨加工される。
加工冶具10は、図1〜4に示すように、本体部20と、錘50と、保持部材40と、を備えている。
本体部20は、角柱状に形成された胴部材21と、胴部材21の両端面21bにそれぞれ接した状態で、ねじ60により固定された、短円柱状の端部材22と、を備えている。本体部20は、例えば硬質の樹脂で形成されているが、材質は樹脂に限定されない。
端部材22は、胴部材21の直径方向(軸方向Cに直交する面内での方向)に沿った長さが、胴部材21の長さよりも、相当程度大きく形成されている。相当程度大きくとは、後述するように保持部材40によって駒100を胴部材21の外周面21aに保持させた状態で、直径方向において、端部材22の外周面22cが駒100よりも突出した状態となる程度に大きければよい。
胴部材21の中心部には、図4に示すように、角柱の軸方向Cに沿って延びた円柱状の空間である錘収容部28が形成されている。錘収容部28は、胴部材21の両端面21b間を貫通して形成されている。したがって、錘収容部28の軸方向Cに沿った長さは、胴部材21の軸方向Cに沿った長さと一致する。
端部材22には、ねじ60を通すためのねじ穴22bが、両端面22a間を貫通して形成されている。胴部材21の端面21bには、ねじ穴22bに対応する位置に、ねじ60が締結されるねじ穴27が形成されている。そして、端部材22が胴部材21の両端面21bにそれぞれ接した状態で、ねじ穴22bにねじ60が通され、ねじ60が胴部材21のねじ穴27のそれぞれに締結されることで、端部材22は胴部材21に固定される。なお、ねじ60を緩めることで、各端部材22を胴部材21から分離することができる。
端部材22が胴部材21の両端面21bにねじ60で固定されていることで、錘収容部28は円柱状の閉じた空間となる。
錘50は錘収容部28に収容される。錘50は、錘収容部28よりも小さいサイズに形成されている。具体的には、錘50は例えば円柱の棒状に形成されていて、その外径は錘収容部28の内径よりも小さく、かつ、その長手方向の長さは錘収容部28の軸方向Cに沿った長さよりも短く形成されている。なお、錘50の長さは、錘収容部28に対して、わずかに短い程度に設定されていて、錘50は錘収容部28において、軸方向Cに大きく動くことはない。
これにより、錘収容部28に収容された錘50は、錘収容部28において軸方向Cや半径方向に動くことができる。
なお、端部材22を胴部材21から分離することで、錘収容部28に収容された錘50を他の錘と交換することができる。
保持部材40は、針金41と、スリーブ45と、カラー46,47,48と、ねじ49と、を備えている。
針金41は、軸方向Cに沿って延びた細い棒状に形成されている。針金41は、各駒100にそれぞれ形成された連結孔にそれぞれ通される。1本の針金41には、複数個(図に示したものでは12個)の駒100が、長手方向に並ぶように通される。なお、駒100には、それぞれ2本の連結孔が形成されているため、各駒100のそれぞれの連結孔に通すために、2本の針金41,41が各駒100に通されている。
また、2本の針金41,41のうち1本の針金41には、通された複数の駒100のうち長手方向に隣り合う2つの駒100の間の隙間を維持するために、各駒100の間に、各駒100の連結孔よりも太い外径のスリーブ45が配置されている。これにより、加工冶具10の姿勢が変化しても、駒100間の相対的な位置が維持され、駒100同士が接触するのを防ぐことができ、接触による傷が付いたり、駒100の側面が他の駒100に覆われて研磨されなくなったりするのを防止することができる。
各駒100が通された2本の針金41,41の長手方向の両端部と長手方向の中間部には、それぞれカラー46,48,47が配置されている。各カラー46,47,48は、2本の針金41,41を通して、一方の端面が胴部材21の外周面21aに接することで、2本の針金41,41を外周面21aから浮かせた状態に支持する。
また各カラー46,47,48は、他方の端面側からねじ49が通され、ねじ49が、外周面21aに形成されたねじ穴23(図4参照)に締結されることで、カラー46,47,48を胴部材21に固定する。これにより、各駒100は、胴部材21に保持される。
保持部材40は、図3に示すように、胴部材21の周方向の各平面(角柱の周面を形成している各平面)にそれぞれに対応して設けられている。したがって、胴部材21の周方向の全周に亘って駒100を保持することができ、多数の駒100を相対的な位置関係を維持した状態で保持することができる。
以上のように構成された加工冶具10は、多数の駒100を保持した状態で、図5に示すように、遠心式のバレル研磨装置の、矢印に示すように自転及び公転する研磨槽400に、メディア300とともに投入される。
自転及び公転する研磨槽400の運動により、加工冶具10及びメディア300は撹拌され、加工冶具10に保持された駒100とメディア300との間で発生する摩擦により、駒100を研磨加工することができる。
このとき、研磨槽400には多数の駒100が投入されているが、これらの駒100はそれぞれ加工冶具10の所定位置に、それぞれ間隔を以て保持されているため、駒100同士が接触することがなく、したがって、駒100同士が接触したときに発生する傷や打痕が生じるのを防ぐことができる。
また、加工冶具10は、ねじ60を緩めて端部材22を胴部材21から取り外すことができ、これにより、錘収容部28に収容された錘50を交換することができる。したがって、材質の違いや大きさの違いにより、重さの異なる複数種類の錘50を予め用意しておき、錘収容部28に収容する錘50として、これらの複数種類の錘50から1つまたは2個以上を選択することにより、加工冶具10の重さを変化させることができる。
これにより、研磨槽400に投入された状態での加工冶具10に作用する遠心力(重さに依存する)を増減させることができる。そして、遠心力の大きくすることで研磨加工の強度を強くし、遠心力を小さくすることで研磨加工の強度を弱くすることができるため、メディア300の種類や研磨加工時間の長さ、研磨槽400の回転速度などを変えなくても、研磨加工の強度を変えることができる。
もちろん、メディア300の種類や研磨加工時間の長さを変えたり、研磨槽400の回転速度を変えたりすることを併用することによって、研磨加工の強度を変化させることもできる。
また、加工冶具10は研磨槽400に固定されていないため、メディア300の動きや作用する遠心力に応じて、研磨槽400内で動き回る。このとき、加工冶具10が研磨槽400の内部でせり上がって、その後、下方に落下するような動きをしたとき、先行技術に示した加工冶具(位置固定冶具)の場合は、落下地点に存在するメディア300に当たって跳ねあがる。
このように、加工冶具が跳ね上がると、加工冶具に保持された被加工物がメディア300と離れるため、その離れている期間中は、研磨加工がなされない状態となる。したがって、必要とする程度の研磨加工を完遂するまでに要する加工時間が長くなる。
しかし、本実施形態の加工冶具10は、せり上がった後に落下したとき、錘収容部28に収容された錘50が錘収容部28の内部で動くことで、落下の反力を吸収し、加工冶具10の跳ね上がりを防止又は抑制することができる。
したがって、加工冶具10の跳ね上がりによる加工時間の延長を防止し、又は抑制することができる。
また、本実施形態の加工冶具10は、錘50が錘収容部28において軸方向Cに動くことができる寸法を、ある程度規制することができる。つまり、錘50が小さい球状に形成されているものに比べて、棒状の錘50は、軸方向Cの一方の端部側に大きく偏ることが起きにくく、軸方向Cに沿った重量分布の不均一が起き難い。
この結果、錘50が棒状のものの方が球状のものの場合よりも、研磨槽400内での加工冶具10の姿勢の変化(研磨槽400の回転軸に対する加工冶具10の軸方向Cの平行度)を小さくすることができる。したがって、加工冶具10は、加工冶具10の姿勢の変化を小さくすることにより、駒100の研磨程度が不均一になるのを防止又は抑制することができる。
また、加工冶具10は、多数の駒100を保持した状態で、直径方向においては、両端の端部材22の外周面22cが、保持された駒100よりも突出した状態となっている。したがって、加工冶具10が研磨槽400の内部でせり上がって、その後、下方に落下し、加工冶具10が、落下地点に存在するメディア300に当たるときは、両端の端部材22の外周面22cが先にメディア300に衝突し、両端の端部材22の外周面22cよりも半径方向の内側に保持されている駒100は、その後にメディア300に当たる。
このため、先に衝突する両端の端部材22の外周面22cは、メディア300と強く当たるが、その後に当たる駒100は、メディア300との当たりの強さが軽減される。したがって、加工冶具10に保持された駒100は、駒100よりも突出した両端の端部材22が形成されていない加工冶具に保持された駒に比べて、落下時のメディア300との当たりによる傷や打痕の発生を防止又は抑制することができる。
<変形例>
上述した実施形態の加工冶具10は、腕時計のバンドの駒100を被加工物として本体部20に保持したものであるが、加工冶具が保持する被加工物は駒100に限定されない。
図6,7,8,9は、図1〜4に示した実施形態の一変形例を示す図であり、図6は変形例である加工冶具110に、バレル研磨により研磨加工される被加工物の一例である腕時計の略円環状のケース200が多数保持された状態を示す斜視図、図7は図6に示したケース200が保持された加工冶具110を正面から見た正面図、図8は図7におけるB−B線に沿った断面を示す断面図、図9は図6に示した加工冶具110を構成部品に分解した分解斜視図である。
図6〜9に示した加工冶具110は、腕時計のケース200を、互いに接触しない位置に保持して、加工冶具10と同様に、図5に示すバレル研磨装置の研磨槽400に投入される。これにより、メディア300及び加工冶具110は、研磨槽400内でそれぞれ動き、メディア300と加工冶具110に保持されたケース200との間で相対的な摩擦が発生し、この摩擦によりケース200の表面が研磨加工される。
加工冶具110は、図6〜9に示すように、本体部120と、錘150と、保持部材140と、を備えている。
本体部120は、四角柱状に形成されている。本体部20は、例えば硬質の樹脂で形成されているが、材質は樹脂に限定されない。
本体部120の中心部には、図6,9に示すように、角柱の軸方向Cに沿って延びた円柱状の穴である錘収容部128が形成されている。錘収容部128は、本体部120の両端面126間を貫通して形成されている。したがって、錘収容部128の軸方向Cに沿った長さは、本体部120の軸方向Cに沿った長さと一致する。
錘150は錘収容部128に収容される。錘150は、錘収容部128と略同一のサイズに形成されている。具体的には、錘150は例えば円柱の棒状に形成されていて、その外径は錘収容部128の内径と略同じ大きさで、かつ、その長手方向の長さは錘収容部128の軸方向Cに沿った長さと略同じ長さに形成されている。したがって、錘150は、錘収容部128に圧入されている。
なお、錘150は、錘収容部128から取り外して本体部120と分離することができ、他の錘と交換して本体部120に取り付けることができる。
保持部材140は、図9に示すように、支持部材141とねじ145とを備えている。支持部材141は、円形凸状に形成されている。支持部材141の円形の外形は、ケース200の内径よりもわずかに小さく形成されている。支持部材141の厚さは、ケース200の高さ(厚さ方向の寸法)よりも大きく形成されている。
支持部材141の円形の中心部には、厚さ方向に貫通したねじ穴141bが形成されている。ねじ穴141bは、支持部材141の上面141a側から下方に向かって内径が小さくなるテーパ状に形成されている。
支持部材141には、図示を省略したが、ねじ穴141bを中心とした+字状のスリットが形成されている。支持部材141の外径はケース200の内径よりもわずかに小さいが、ねじ穴141bにねじ145をねじ込んで、ねじ穴141bのテーパをねじ145の頭が下方に押圧することで、スリットが拡がる。
したがって、ケース200の内周面の内側に支持部材141が位置するように、支持部材141の外側にケース200を配置し、その状態でねじ145をねじ穴141bにねじ込むことで、支持部材141の外周面がケース200の内周面に当たって内周面を全周に亘って半径方向の外方に押圧し、支持部材141がケース200を支持する。
また、ねじ穴141bにねじ込まれたねじ145は、図8に示すように、支持部材141の下面141cが周面121に突き当たるまで、本体部120の平面状の各周面121に形成されたねじ穴123にねじ込まれると締結されて、支持部材141を各周面121に固定し、保持部材140はケース200を本体部120に保持する。
なお、支持部材141の下面141cが周面121に突き当たった状態においては、支持部材141の上面は、保持しているケース200の上面より上方に突出している。
本体部120に形成されているねじ穴123の間隔は、保持されるケース200の外形寸法より大きく形成されているため、各周面121に複数保持されたケース200は、互いに接触しない状態で保持される。
保持部材140は、図6に示すように、本体部120の各周面121にそれぞれに対応して設けられ、本体部120の全周に亘ってケース200を保持することができ、多数のケース200を相対的な位置関係を維持した状態で保持することができる。
以上のように構成された加工冶具110は、多数のケース200を保持した状態で、図5に示すように、遠心式のバレル研磨装置の、矢印に示すように自転及び公転する研磨槽400に、メディア300とともに投入され、ケース200を研磨加工することができる。
このとき、研磨槽400には多数のケース200が投入されているが、これらのケース200はそれぞれ加工冶具110の所定位置に、それぞれ間隔を以て保持されているため、ケース200同士が接触することがなく、したがって、ケース200同士が接触したときに発生する傷や打痕が生じるのを防ぐことができる。
また、加工冶具110は、本体部120の錘収容部128に対して錘150を着脱して交換することができる。したがって、材質の違いや長さの違いにより、重さの異なる複数種類の錘150を予め用意しておき、錘収容部128に収容する錘150として、これらの複数種類の錘150から1つまたは2個以上を選択することにより、加工冶具110の重さを変化させることができる。
これにより、研磨槽400に投入された状態での加工冶具110に作用する遠心力(重さに依存する)を増減させることで研磨加工の強度を弱くすることができ、メディア300の種類や研磨加工時間の長さ、研磨槽400の回転速度などを変えなくても、研磨加工の強度を変えることができる。
なお、メディア300の種類や研磨加工時間の長さを変えたり、研磨槽400の回転速度を変えたりすることを併用することによって、研磨加工の強度を変化させることもできる。
また、加工冶具110は、多数のケース200を保持した状態で、軸方向Cに直交する方向においては、支持部材141の上面141aが、保持されたケース200よりも突出した状態となっている。したがって、加工冶具110が研磨槽400の内部でせり上がって、その後、下方に落下して、加工冶具110が、落下地点に存在するメディア300に当たるときは、支持部材141の上面141aが先にメディア300に衝突し、複数の支持部材141の上面141a間を結ぶ直線よりも内側に保持されたケース200は、その後にメディア300に当たる。
このため、先に衝突する支持部材141の上面141aは、メディア300と強く当たるが、その後に当たるケース200は、メディア300との当たりの強さが軽減される。したがって、加工冶具110に保持されたケース200は、ケース200よりも突出した支持部材の上面141aが形成されていない加工冶具に保持された駒に比べて、落下時のメディア300との当たりによる傷や打痕の発生を防止又は抑制することができる。
変形例の加工冶具110は、錘150が錘収容部128の内部で動かない構成であるが、実施形態と同様に、錘150を錘収容部128よりも小さく形成して、錘収容部128内において錘150が動くことができるものとしてもよい。この場合、錘収容部128内で錘150が動くことで、加工冶具110に対して、加工冶具110が跳ね上がるように作用する反力を吸収し、加工冶具110が跳ね上がるのを防止又は抑制することができる。
なお、錘収容部128内において錘150が動くことができる構成とした場合、錘150が錘収容部128から脱落しないように、本体部120の端面126における錘収容部128の開口を、実施形態の加工冶具10における端部材22と同様の部材で塞いだ構成とするのが好ましい。
また、上述した実施形態の加工冶具10や変形例の加工冶具110は、いずれも本体部20,120が角柱の形状であったが、本体部の形状は円柱状であってもよいし、その他の形状であってもよい。
また、上述した実施形態の加工冶具10は、錘収容部28に、錘50とともに空気が満たされているものであれが、空気の代わりに水や油等の液体又はゲル状の物体で満たすことで、錘50の動く運動エネルギを減衰させるダンパーの機能を持たせてもよい。
上述した実施形態の加工冶具10や変形例の加工冶具110及び加工冶具10,110を用いた研磨加工方法は、腕時計のバンドの駒100やケース200を被加工物として適用したものであるが、本発明に係る加工冶具及び加工冶具を用いた研磨加工方法は、被加工物として駒100を適用したものやケース200を適用したものに限定されるものではなく、時計のベゼルや裏蓋等を被加工物として適用することができる。
また、本発明に係る加工冶具及びこの加工冶具を用いた研磨加工方法は、時計の部品を被加工物として適用するものに限定されず、バレル研磨によって加工対象とされるものであれば、いかなるものも本発明に係る加工冶具及び加工冶具を用いた研磨加工方法における被加工物として適用することができる
10 加工冶具
20 本体部
28 錘収容部
40 保持部材
49,60 ねじ
50 錘
100 駒
400 研磨槽

Claims (5)

  1. バレル研磨により研磨加工される被加工物を保持して、バレル研磨装置の運動する研磨槽に投入される加工冶具であって、
    錘収容部が形成された本体部と、前記錘収容部に交換可能に収容された錘と、複数の前記被加工物を前記本体部に保持させる保持部材と、を備えた加工冶具。
  2. 前記錘として重さの異なる複数種類のものが交換可能に、前記錘収容部に収容される請求項1に記載の加工冶具。
  3. 前記加工冶具の動きにより、前記錘収容部に収容された前記錘が動くように、前記錘収容部が前記錘よりも大きく形成され、又は前記錘が前記錘収容部よりも小さく形成されている請求項1又は2に記載の加工冶具。
  4. 前記本体は柱状に形成され、
    前記錘収容部は、前記本体部の中心部に形成され、前記本体部の柱状の軸方向に沿って延びた空間により形成され、
    前記錘は、前記長手方向に対応した方向に延びた棒状に形成されている請求項1から3のうちいずれか1項に記載の加工冶具。
  5. 請求項1から4のうちいずれか1項に記載の加工冶具に、複数の被加工物を保持し、
    バレル研磨装置の研磨槽に前記加工冶具を投入した状態で、前記研磨槽を運動させることにより、前記被加工物を研磨加工する、加工冶具を用いた研磨加工方法。
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