JP2020151103A - 貼付型生体センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】柔軟性と耐衝撃性を両立した貼付型生体センサを提供する。【解決手段】貼付型生体センサは、被検体に貼り付けられる貼付面を有する感圧接着層と、伸縮性を有する電極と、前記感圧接着層の前記貼付面の反対面に重ねて設けられる基材層と、前記基材層上に設けられ、前記電極を介して生体信号を取得する電子装置と、前記基材層上に設けられ、前記電極及び前記電子装置を接続する回路部と、前記電極と前記回路部とを接合する接合部と前記基材層上に設けられ、前記電子装置に電力を供給するバッテリと、前記基材層上に設けられ、前記電子装置及び前記バッテリを覆うことによって平坦化した平坦面を有する平坦化層と、前記平坦化層に重ねて設けられ、前記平坦面に重ねられる第1面と、前記第1面の反対側の第2面とを有する硬質層と、前記基材層及び前記硬質層に重ねて設けられ、前記電極、前記回路部、前記電子装置、及び前記バッテリを被覆する衝撃吸収層とを含み、前記硬質層は、前記衝撃吸収層よりも硬い。【選択図】図1

Description

本発明は、貼付型生体センサに関する。
従来より、板状の第1ポリマー層と、板状の第2ポリマー層と、電極と、データ取得用モジュールとを備える生体適合性ポリマー基板を用いた生体センサがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−010978号公報
生体センサは、生体の皮膚に貼り付けられるため、良好な装着性を得るためには柔軟性を有することが求められる一方で、医療機器として用いる場合には例えば医療機器に関する規格等によって耐衝撃性を有することが求められる場合がある。耐衝撃性を確保するには生体センサがある程度の強度を有することになり、柔軟性が損なわれるおそれがある。
このように、生体センサが柔軟性を有することと、耐衝撃性のための強度を有することは背反することであり、両立は困難である。
そこで、柔軟性と耐衝撃性を両立した貼付型生体センサを提供することを目的とする。
本発明の実施の形態の貼付型生体センサは、被検体に貼り付けられる貼付面を有する感圧接着層と、伸縮性を有する電極と、前記感圧接着層の前記貼付面の反対面に重ねて設けられる基材層と、前記基材層上に設けられ、前記電極を介して生体信号を取得する電子装置と、前記基材層上に設けられ、前記電極及び前記電子装置を接続する回路部と、前記電極と前記回路部とを接合する接合部と前記基材層上に設けられ、前記電子装置に電力を供給するバッテリと、前記基材層上に設けられ、前記電子装置及び前記バッテリを覆うことによって平坦化した平坦面を有する平坦化層と、前記平坦化層に重ねて設けられ、前記平坦面に重ねられる第1面と、前記第1面の反対側の第2面とを有する硬質層と、前記基材層及び前記硬質層に重ねて設けられ、前記電極、前記回路部、前記電子装置、及び前記バッテリを被覆する衝撃吸収層とを含み、前記硬質層は、前記衝撃吸収層よりも硬い。
柔軟性と耐衝撃性を両立した貼付型生体センサを提供することができる。
実施の形態の貼付型生体センサ100を示す分解図である。 図1のA−A矢視断面に対応する完成状態の断面を示す図である。 貼付型生体センサ100の回路構成を示す図である。 プローブ140及び固定テープ145を示す図である。 固定テープ145及び比較用の固定テープ45の耐衝撃試験の結果を示す図である。 厚さや弾性率等の異なるカバー190を用いた場合の破壊試験の結果を示す図である。 カバー190の弾性率と厚さの関係を表す図である。 平坦化層170の剛性を示すグラフである。 変形抑制層180の剛性を示すグラフである。 カバー190の剛性を示すグラフである。 変形例の固定テープ145M1〜145M3を示す図である。 変形例の貼付型生体センサ100M4を示す分解図である。
以下、本発明の貼付型生体センサを適用した実施の形態について説明する。
<実施の形態>
図1は、実施の形態の貼付型生体センサ100を示す分解図である。図2は、図1のA−A矢視断面に対応する完成状態の断面を示す図である。貼付型生体センサ100は、主な構成要素として、感圧接着層110、基材層120、回路部130、基板135、プローブ140、固定テープ145、電子装置150、電池160、平坦化層170、変形抑制層180、及びカバー190を含む。
以下では、XYZ座標系を定義して説明する。また、以下では、説明の便宜上、Z軸負方向側を下側又は下、Z軸正方向側を上側又は上と称すが、普遍的な上下関係を表すものではない。
本実施の形態では、一例として、被検体としての生体に接触させて生体情報の測定を行う貼付型生体センサ100について説明する。生体とは、人体及び人体以外の生物等をいい、これらの皮膚、頭皮又は額等に貼付される。以下、貼付型生体センサ100を構成する各部材について説明する。
以下では、被検体としての生体に接触する電極をプローブ140と称し、接合部の一例として固定テープ145を用い、硬質層の一例として変形抑制層180を用い、衝撃吸収層の一例としてカバー190を用いて説明する。
貼付型生体センサ100は、平面視で略楕円状の形状を有するシート状の部材である。貼付型生体センサ100は、生体の皮膚10に貼り付ける下面(−Z方向側の面)と反対の上面側は、カバー190によって覆われている。貼付型生体センサ100の下面は貼付面である。
回路部130と基板135は、基材層120の上面に実装されている。また、プローブ140は、感圧接着層110の下面112から表出するように感圧接着層110に埋め込まれる形で設けられている。下面112は、貼付型生体センサ100の貼付面である。
感圧接着層110、基材層120、平坦化層170、及び変形抑制層180は、下方から上方に向けてこの順に積層されており、感圧接着層110、基材層120、平坦化層170、及び変形抑制層180の積層体は、基板135、固定テープ145、電子装置150、電池160とともに、カバー190によって覆われている。
感圧接着層110は、平板状の接着層である。感圧接着層110は、長手方向がX軸方向であり、短手方向はY軸方向である。感圧接着層110は、基材層120によって支持されており、基材層120の−Z方向側の下面121に貼り付けられている。
感圧接着層110は、図2に示すように、上面111と、下面112とを有する。上面111及び下面112は平坦面である。感圧接着層110は、貼付型生体センサ100が生体と接触する層である。下面112は、感圧接着性を有するため、生体の皮膚10に貼り付けることができる。下面112は貼付型生体センサ100の下面であり、皮膚10等の生体表面に貼り付けることができる。
また、感圧接着層110は、貫通孔113を有する。貫通孔113は、基材層120の貫通孔123と平面視でのサイズ及び位置が等しく、貫通孔123と連通している。
感圧接着層110の材料としては、感圧接着性を有する材料であれば特に限定されず、生体適合性を有する材料等が挙げられる。感圧接着層110の材料として、アクリル系感圧接着剤、シリコーン系感圧接着剤等が挙げられる。好ましくは、アクリル系感圧接着剤が挙げられる。
アクリル系感圧接着剤は、アクリルポリマーを主成分として含有する。
アクリルポリマーは、感圧接着成分である。アクリルポリマーとしては、アクリル酸イソノニル、アクリル酸メトキシエチル等の(メタ)アクリル酸エステルを主成分として含み、アクリル酸等の(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能なモノマーを任意成分として含むモノマー成分を重合したポリマーを用いることができる。主成分のモノマー成分における含有量は、70質量%〜99質量%とし、任意成分のモノマー成分における含有量は、1質量%〜30質量%とする。アクリルポリマーとしては、例えば、特開2003−342541号公報に記載の(メタ)アクリル酸エステル系ポリマー等を用いることができる。
アクリル系感圧接着剤は、好ましくは、カルボン酸エステルをさらに含有する。
アクリル系感圧接着剤に含まれるカルボン酸エステルは、アクリルポリマーの感圧接着力を低減して、感圧接着層110の感圧接着力を調整する感圧接着力調整剤である。カルボン酸エステルは、アクリルポリマーと相溶可能なカルボン酸エステルである。
具体的には、カルボン酸エステルは、一例としてトリ脂肪酸グリセリルである。
カルボン酸エステルの含有割合は、アクリルポリマー100質量部に対して、30質量部〜100質量部であることが好ましく、50質量部〜70質量部以下であることがより好ましい。
アクリル系感圧接着剤は、必要により、架橋剤を含有してもよい。架橋剤は、アクリルポリマーを架橋する架橋成分である。架橋剤としては、ポリイソシアネート化合物、エポキシ化合物、メラミン化合物、過酸化化合物、尿素化合物、金属アルコキシド化合物、金属キレート化合物、金属塩化合物、カルボジイミド化合物、オキサゾリン化合物、アジリジン化合物、又はアミン化合物等が挙げられる。これらの架橋剤は、単独で使用してもよいし、併用してもよい。架橋剤としては、好ましくは、ポリイソシアネート化合物(多官能イソシアネート化合物)が挙げられる。
架橋剤の含有量は、アクリルポリマー100質量部に対して、例えば、0.001質量部〜10質量部が好ましく、0.01質量部〜1質量部がより好ましい。
感圧接着層110は、優れた生体適合性を有することが好ましい。例えば、感圧接着層110を角質剥離試験した時に、角質剥離面積率は、0%〜50%であることが好ましく、1%〜15%であることがより好ましい。角質剥離面積率が0%〜50%の範囲内であれば、感圧接着層110を皮膚10(図2参照)に貼着しても、皮膚10(図2参照)の負荷を抑制できる。なお、角質剥離試験は、特開2004−83425号公報に記載の方法によって、測定される。
感圧接着層110の透湿度は、300(g/m/day)以上であることが好ましく、600(g/m/day)以上であることがより好ましく、1000(g/m/day)以上であることがさらに好ましい。感圧接着層110の透湿度が300(g/m/day)以上であれば、感圧接着層110を生体の皮膚10(図2参照)に貼着しても、皮膚10(図2参照)の負荷を抑制できる。
感圧接着層110は、角質剥離試験の角質剥離面積率が50%以下であることと、透湿度が300(g/m/day)以上であることとの少なくともいずれかの要件を満たすことで、感圧接着層110は生体適合性を有する。感圧接着層110の材料は、上記要件の両方の要件を満たすことがより好ましい。これにより、感圧接着層110はより安定して高い生体適合性を有する。
感圧接着層110の上面111と下面112との間の厚さは、10μm〜300μmであることが好ましい。感圧接着層110の厚さが10μm〜300μmであれば、貼付型生体センサ100の薄型化、特に、貼付型生体センサ100における電子装置150及び電池160以外の領域の薄型化が図れる。
基材層120は、感圧接着層110を支持する支持層であり、感圧接着層110は基材層120の下面121に接着されている。基材層120の上面側には回路部130と基板135が配置されている。
基材層120は、絶縁体製の平板状(シート状)の部材である。基材層120の平面視における形状は、感圧接着層110の平面視における形状と同一であり、平面視において位置を合わせて重ねられている。
基材層120は、下面121と上面122とを有する。下面121及び上面122は、平坦面である。下面121は、感圧接着層110の上面111に接触(感圧接着)している。基材層120は、適度な伸縮性、可撓性及び靱性を有する可撓性樹脂製であればよく、例えば、ポリウレタン系樹脂、シリコーン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、及びポリエステル樹脂系等の熱可塑性樹脂で作製すればよい。基材層120の厚さは、1μm〜300μmであることが好ましく、5μm〜100μmであることがより好ましく、10μm〜50μmであることがさらに好ましい。
回路部130は、配線131、フレーム132、及び基板133を有する。回路部130は、詳しくは、フレーム132を介して電極と接続し、配線131を介して電子装置150と接続する。貼付型生体センサ100は、このような回路部130を2つ含む。配線131及びフレーム132は、基板133の上面に設けられており、一体的に形成されている。配線131は、フレーム132と電子装置150及び電池160とを接続する。
配線131及びフレーム132は、銅、ニッケル、金、又はこれらの合金等で作製することができる。配線131及びフレーム132の厚さは、0.1μm〜100μmであることが好ましく、1μm〜50μmであることがより好ましく、5μm〜30μmであることがさらに好ましい。
2つの回路部130は、それぞれ、感圧接着層110及び基材層120の2つの貫通孔113及び123に対応して設けられている。配線131は、基板135の配線を介して、電子装置150と、電池160用の端子135Aとに接続されている。フレーム132は、基材層120の貫通孔123の開口よりも大きな矩形環状の導電部材である。
基板133は、平面視で配線131及びフレーム132と同様の形状を有する。基板133のうちフレーム132が設けられている部分は、基材層120の貫通孔123の開口よりも大きな矩形環状の形状を有する。フレーム132と、基板133のうちフレーム132が設けられている矩形環状の部分とは、基材層120の上面で貫通孔123を囲むように設けられている。基板133は、絶縁体製であればよく、例えばポリイミド製の基板又はフィルムを用いることができる。基材層120は、粘着性(タック)を有するため、基板133は基材層120の上面に固定される。
基板135は、電子装置150及び電池160を実装する絶縁体製の基板であり、基材層120の上面122に設けられる。基板135は基材層のタック(粘着性)によって固定される。基板135としては、一例としてポリイミド製の基板又はフィルムを用いることができる。基板135の上面には、配線と電池160用の端子135Aとが設けられている。基板135の配線は、電子装置150及び端子135Aに接続されるとともに、回路部130の配線131に接続される。
プローブ140は、被検体に接触する電極であり、具体的には、感圧接着層110が皮膚10に貼付されたときに、皮膚10に接触して、生体信号を検出する電極である。生体信号は、例えば、心電波形、脳波、脈拍等を表す電気信号である。
プローブ140として用いられる電極は、後述するように少なくとも導電性高分子およびバインダー樹脂を含む導電性組成物を用いて作製される。また、電極は、導電性組成物を用いて得られたシート状部材を金型等でパンチングすることによって作製され、プローブとして用いられる。
プローブ140は、平面視で矩形状で感圧接着層110及び基材層120の貫通孔113及び123よりも大きく、マトリクス状に配置される孔部140Aを有する。プローブ140のX方向及びY方向における端(四方の端の部分)では、プローブ140の梯子状の辺が突出していてもよい。プローブ140として用いる電極は、所定のパターン形状を有していてもよい。所定の電極パターン形状として、メッシュ状、ストライプ状、貼付面から電極が複数個所表出する形状等が挙げられる。
固定テープ145は、本実施の形態の接合部の一例である。固定テープ145は、一例として銅テープであり、4つの直線状の銅テープを有する。固定テープ145は、下面に粘着剤が塗布されている。固定テープ145は、平面視で貫通孔113及び123の開口の外側で、プローブ140の四方を囲むようにフレーム132の上に設けられ、プローブ140をフレーム132に固定する。固定テープ145は、銅以外の金属テープであってもよい。
固定テープ145は、銅テープ等の金属層を有するテープ以外にも、非導電性の樹脂基材と粘着剤で構成される樹脂テープ等の非導電性テープとしてもよい。金属テープ等の導電性テープは、回路部130のフレーム132にプローブ140を接合(固定)するとともに、電気的に接続することができるため、好ましい。
プローブ140は、四方の端の部分がフレーム132の上に配置された状態で、四方の端の部分の上に被せられる固定テープ145によってフレーム132に固定される。固定テープ145は、プローブ140の孔部140A等の隙間を通じてフレーム132に接着される。
このように固定テープ145でプローブ140の四方の端の部分をフレーム132に固定した状態で、固定テープ145及びプローブ140の上に感圧接着層110A及び基材層120Aを重ね、感圧接着層110A及び基材層120Aを下方向に押圧すると、プローブ140は貫通孔113及び123の内壁に沿って押し込まれ、感圧接着層110Aがプローブ140の孔部140Aの内部にまで押し込まれる。
プローブ140は、四方の端の部分が固定テープ145によってフレーム132に固定された状態で、中央部が感圧接着層110の下面112と略面一になる位置まで押し下げられる。このため、プローブ140を生体の皮膚10(図2参照)に当てれば、感圧接着層110Aが皮膚10に接着され、プローブ140を皮膚10に密着させることができる。
プローブ140の厚さは、感圧接着層110の厚さより薄いことが好ましい。プローブ140の厚さは、0.1μm〜100μmであることが好ましく、1μm〜50μmであることがより好ましい。
また、感圧接着層110Aの平面視で中央部を囲む周囲の部分(矩形環状の部分)は、固定テープ145の上に位置する。図2では感圧接着層110Aの上面は略平坦であるが、中央部が周囲の部分よりも下方に凹んでいてもよい。基材層120Aは、感圧接着層110Aの略平坦な上面の上に重ねられる。
このような感圧接着層110A及び基材層120Aは、それぞれ、感圧接着層110及び基材層120と同じ材質で作製されていてもよい。また、感圧接着層110Aは、感圧接着層110とは異なる材質で作製されていてもよい。また、基材層120Aは、基材層120とは異なる材質で作製されていてもよい。
なお、図2では各部の厚さを誇張しているが、実際には、感圧接着層110及び110Aの厚さは10μm〜300μmであり、基材層120及び120Aの厚さは1μm〜300μmである。また、配線131の厚さは0.1μm〜100μmであり、基板133の厚さは数100μm程度であり、固定テープ145の厚さは10μm〜300μmである。
また、図2に示すようにプローブ140とフレーム132が直接接触して電気的な接続が確保されている場合には、固定テープ145は、導電性を有しない樹脂製等のテープであってもよい。
また、図2では、固定テープ145は、プローブ140に加えてフレーム132及び基板133の側面を覆い、基材層120の上面にまで到達している。しかしながら、固定テープ145はプローブ140とフレーム132を接合できればよいため、基材層120の上面にまで到達していなくてもよく、基板133の側面を覆っていなくてもよく、フレーム132の側面を覆っていなくてもよい。
また、基板133と2つの基板135は一体化された1つの基板であってもよい。この場合は、1つの基板の表面に、配線131、2つのフレーム132、及び端子135Aが設けられ、電子装置150と電池160が実装される。
プローブ140として用いられる電極は、次のような導電性組成物を熱硬化して成形し作製することが好ましい。導電性組成物は、導電性高分子と、バインダー樹脂と、架橋剤及び可塑剤のうちの少なくとも何れか一方とを含む。
導電性高分子としては、例えば、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリアニリン、又はポリフェニレンビニレン等を用いることができる。これらは、一種単独で用いてもよいし、二種以上併用してもよい。これらの中でも、ポリチオフェン化合物を用いることが好ましい。生体との接触インピーダンスがより低く、高い導電性を有する点から、ポリ3、4−エチレンジオキシチオフェン(PEDOT)にポリスチレンスルホン酸(ポリ4−スチレンサルフォネート;PSS)をドープしたPEDOT/PSSを用いることがより好ましい。
導電性高分子の含有量は、導電性組成物100質量部に対して、0.20質量部〜20質量部であることが好ましい。前記含有量が上記範囲内であれば、導電性組成物に優れた導電性、強靱性及び柔軟性を付与できる。導電性高分子の含有量は、導電性組成物に対して、2.5質量部〜15質量部であることがより好ましく、3.0質量部〜12質量部であることがさらに好ましい。
バインダー樹脂としては、水溶性高分子又は水不溶性高分子等を用いることができる。バインダー樹脂としては、導電性組成物に含まれる他の成分との相溶性の観点から、水溶性高分子を用いることが好ましい。なお、水溶性高分子は、水には完全に溶けず、親水性を有する高分子(親水性高分子)を含む。
水溶性高分子としては、ヒドロキシル基含有高分子等を用いることができる。ヒドロキシル基含有高分子としては、アガロース等の糖類、ポリビニルアルコール(PVA)、変性ポリビニルアルコール、又はアクリル酸とアクリル酸ナトリウムとの共重合体等を用いることができる。これらは、一種単独で用いてもよいし、二種以上併用してもよい。これらの中でも、ポリビニルアルコール、又は変性ポリビニルアルコールが好ましく、変性ポリビニルアルコールがより好ましい。
変性ポリビニルアルコールとしては、アセトアセチル基含有ポリビニルアルコール、ジアセトンアクリルアミド変性ポリビニルアルコール等が挙げられる。なお、ジアセトンアクリルアミド変性ポリビニルアルコールとしては、例えば、特開2016−166436号公報に記載されているジアセトンアクリルアミド変性ポリビニルアルコール系樹脂(DA化PVA系樹脂)を用いることができる。
バインダー樹脂の含有量は、導電性組成物100質量部に対して、5質量部〜140質量部であることが好ましい。前記含有量が上記範囲内であれば、導電性組成物に優れた導電性、強靱性及び柔軟性を付与できる。バインダー樹脂の含有量は、導電性組成物に対して、10質量部〜100質量部であることがより好ましく、20質量部〜70質量部であることがさらに好ましい。
架橋剤及び可塑剤は、導電性組成物の成形体に強靱性及び柔軟性を付与する機能を有する。導電性組成物の成形体に柔軟性を付与することにより、伸縮性を有する電極が得られた。これにより、伸縮性を有するプローブ140を作製することができる。
なお、強靱性は、優れた強度及び伸度を両立する性質である。強靱性は、強度及び伸度のうち、一方が顕著に優れるが、他方が顕著に低い性質を含まず、強度及び伸度の両方のバランスに優れた性質を含む。
柔軟性は、導電性組成物の成形体(電極シート)を屈曲した後、屈曲部分に破断等の損傷の発生を抑制できる性質である。
架橋剤は、バインダー樹脂を架橋させる。架橋剤がバインダー樹脂に含まれることで、導電性組成物の強靱性を向上させることができる。架橋剤は、ヒドロキシル基との反応性を有することが好ましい。架橋剤がヒドロキシル基との反応性を有すれば、バインダー樹脂がヒドロキシル基含有ポリマーである場合、架橋剤はヒドロキシル基含有ポリマーのヒドロキシル基と反応できる。
架橋剤としては、ジルコニウム塩等のジルコニウム化合物;チタン塩等のチタン化合物;ホウ酸等のホウ化物;ブロックイソシアネート等のイソシアネート化合物;グリオキサール等のジアルデヒド等のアルデヒド化合物;アルコキシル基含有化合物、メチロール基含有化合物等が挙げられる。これらは、一種単独で用いてもよいし、二種以上併用してもよい。中でも、反応性及び安全性の点から、ジルコニウム化合物、イソシアネート化合物又はアルデヒド化合物が好ましい。
架橋剤の含有量は、導電性組成物100質量部に対して、0.2質量部〜80質量部であることが好ましい。前記含有量が上記範囲内であれば、導電性組成物に優れた強靱性及び柔軟性を付与できる。架橋剤の含有量は、1質量部〜40質量部であることがより好ましく、3.0質量部〜20質量部であることがより好ましい。
可塑剤は、導電性組成物の引張伸度及び柔軟性を向上させる。可塑剤としては、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ソルビトール、これらの重合体等のポリオール化合物N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアルデヒド(DMF)、N−N'−ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルスルホキシド(DMSO)等の非プロトン性化合物等が挙げられる。これらは、一種単独で用いてもよいし、二種以上併用してもよい。これらの中でも、他の成分との相溶性の観点から、グリセリンが好ましい。
可塑剤の含有量は、導電性組成物100質量部に対して、0.2質量部〜150質量部が好ましい。前記含有量が上記範囲内であれば、導電性組成物に優れた強靱性及び柔軟性を付与できる。可塑剤の含有量は、導電性高分子100質量部に対して、1.0質量部〜90質量部であることがより好ましく、10質量部〜70質量部であることがさらに好ましい。
架橋剤及び可塑剤は、これらのうちの少なくとも一方が導電性組成物に含まれていればよい。架橋剤及び可塑剤の少なくとも一方が導電性組成物に含まれることで、導電性組成物の成形体は、強靱性及び柔軟性を向上させることができる。
導電性組成物に架橋剤は含まれるが可塑剤は含まない場合、導電性組成物の成形体は、強靱性、すなわち、引張強度及び引張伸度の両方をより向上させることができると共に、柔軟性を向上させることができる。
導電性組成物に可塑剤は含まれるが架橋剤は含まれない場合、導電性組成物の成形体の引張伸度を向上させることができるため、全体として導電性組成物の成形体は強靱性を向上させることができる。また、導電性組成物の成形体の柔軟性を向上させることができる。
架橋剤及び可塑剤の両方が導電性組成物に含まれていることが好ましい。架橋剤及び可塑剤の両方が導電性組成物に含まれることで、導電性組成物の成形体にはより一層優れた強靱性が付与される。
導電性組成物は、上記成分の他に、必要に応じて、界面活性剤、軟化剤、安定剤、レベリング剤、酸化防止剤、加水分解防止剤、膨張剤、増粘剤、着色剤、又は充てん剤等の公知の各種添加剤を適宜任意の割合で含むことができる。界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤等が挙げられる。
導電性組成物は、上記した各成分を上記割合で混合することにより調製される。
導電性組成物は、必要に応じて、溶媒を適宜任意の割合で含むことができる。これにより、導電性組成物の水溶液(導電性組成物水溶液)が調製される。
溶媒としては、有機溶媒、又は水系溶媒を用いることができる。有機溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)等のケトン類;酢酸エチル等のエステル類;プロピレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル類;N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類が挙げられる。水系溶媒としては、例えば、水;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール用のアルコール等が挙げられる。これらの中でも、水系溶媒を用いることが好ましい。
導電性高分子、バインダー樹脂、及び架橋剤の何れか一つ以上は、溶媒に溶解した水溶液として用いてもよい。この場合、溶媒としては、上記の水系溶媒が好ましい。
電子装置150は、基材層120の上面122に設置されており、配線131と電気的に接続されている。電子装置150は、プローブ140として用いられる電極を介して取得する生体信号を処理する。電子装置150は、断面視において矩形状である。電子装置150の下面(−Z方向)には、2つの端子151が設けられる。端子151の材料としては、はんだ、導電性ペースト等が挙げられる。電子装置150の2つの端子151は、図2に示すように、それぞれ、2つの端子131Aと電気的に接続される。
電子装置150は、図1に示すように、一例としてASIC(application specific integrated circuit、特定用途向け集積回路)150A、MPU(Micro Processing Unit)150B、メモリ150C、及び無線通信部150Dを含み、回路部130を介してプローブ140及び電池160に接続されている。
ASIC150AはA/D(Analog to digital)変換器を含む。電子装置150は、電池160から供給される電力によって駆動され、プローブ140によって測定される生体信号を取得する。電子装置150は、生体信号にフィルタ処理やデジタル変換等の処理を行い、複数回にわたって取得された生体信号の加算平均値をMPU150Bが求めてメモリ150Cに格納する。電子装置150は、一例として24時間以上にわたって連続的に生体信号を取得することができる。電子装置150は、長時間にわたって生体信号を測定する場合があるため、消費電力を低減するための工夫が施されている。
無線通信部150Dは、評価試験においてメモリ150Cに格納された生体信号を評価試験の試験装置が無線通信で読み出す際に用いられるトランシーバであり、一例として2.4GHzで通信を行う。評価試験は、一例としてJIS 60601-2-47の規格の試験である。評価試験は、医療機器として生体信号を検出する生体センサの完成後に行われる動作確認を行う試験である。評価試験は、生体センサに入力される生体信号に対する、生体センサから取り出される生体信号の減衰率が5%未満であることを要求している。この評価試験は、すべての完成品に対して行うものである。
電池160は、図2に示すように、基材層120の上面122に設けられている。電池160としては、鉛蓄電池又はリチウムイオン二次電池、リチウム一次電池等を用いることができる。電池160は、ボタン電池型であってもよい。電池160は、バッテリの一例である。電池160は、その下面に設けられる2つの端子(図示せず)を有する。電池160の2つの端子は、それぞれ、2つの端子131Bに電気的に接続される。電池160の容量は、一例として電子装置150が24時間以上にわたって生体信号の測定を行えるように設定されている。
次に、平坦化層170、変形抑制層180、及びカバー190について説明する。貼付型生体センサ100は、柔軟性と耐衝撃性を両立させている。柔軟性とは、柔らかく、しなやかで、変形し易い性質である。耐衝撃性とは、外部から衝撃が加えられた場合に、破損せずに外観及び機能を保持する性質であり、衝撃とは、瞬間的に加えられる大きな力である。
貼付型生体センサ100のように生体の皮膚10に貼り付けるウェアラブルデバイスは、柔軟性が高い方が皮膚10への装着性が高い。生体の静止時における皮膚10の凹凸形状や、生体の運動時における皮膚10の表面形状の変形に追従し易いからである。デバイスが柔軟なほど、装着中の皮膚への機械的刺激が少なく皮膚かぶれを起こしにくいメリットもある。
しかしながら、ウェアラブルデバイスの柔軟性が高すぎると、耐衝撃性が低下するおそれがある。高い柔軟性を実現するために柔らかくて変形し易い構造にすると、衝撃を吸収できずに破損しやすくなるからである。
このように柔軟性と耐衝撃性は相反する(背反する)性質であるが、貼付型生体センサ100は、平坦化層170、変形抑制層180、及びカバー190を次のような構成にすることで、柔軟性と耐衝撃性を両立させている。
平坦化層170は、平面視で基材層120よりも小さく、基材層120の上面に設けられている。平坦化層170は、基材層120の上面から上方向に突出する電子装置150及び電池160等の凹凸を吸収して平坦化する層である。平坦化層170の厚さ(高さ)は、基材層120の上面に配置される電子装置150及び電池160等のすべての構成要素の高さよりも大きく、平坦面171(図2参照)を有する。
このような平坦化層170を設けるのは、変形抑制層180及びカバー190を配置する下地を平坦化し、衝撃が加わった際に電子装置150及び電池160等に応力が集中することを抑制するためである。このため、平坦化層170の厚さは、基材層120の上面に配置される電子装置150及び電池160等のすべての構成要素の高さよりも大きくされており、平坦化層170の上面は平坦面171になっている。
平坦化層170としては、柔軟性を有する樹脂層、又は、アクリル樹脂層等を用いることができる。柔軟性を有する樹脂層としては、例えば日進レジン株式会社のグミーキャスト(登録商標)を用いることができる。グミーキャストは、回路部130、電子装置150、及び電池160等を上面に実装した基材層120を型に入れた状態で、A液とB液を混合して作製すればよい。平坦化層170は、光(UV)硬化処理又は熱硬化処理等を行うことによって基材層120の上面で回路部130、電子装置150、及び電池160等による凹凸に密着する。なお、柔軟性を有する樹脂層としては、グミーキャスト以外に、例えば2液混合系のシリコーン樹脂を用いることができる。
変形抑制層180は、平面視で平坦化層170と等しいサイズを有し、平面的に位置がずれないように位置合わせをした状態で、平坦化層170の平坦面171の上に配置される。変形抑制層180は、カバー190が衝撃を受けたときに、カバー190の変形を抑制するために設けられている。カバー190の変形が大きいと、感圧接着層110、基材層120、回路部130、プローブ140、電子装置150、電池160、及び平坦化層170等の破損が生じるおそれがあるため、変形抑制層180でカバー190の平面方向の変形を抑制する。変形抑制層180は、カバー190よりも変形し難い部材であり、カバー190よりも硬い層で構成される。変形抑制層180は、硬質層の一例である。図2における変形抑制層180の下面は第1面の一例であり、上面は第2面の一例である。
ただし、変形抑制層180は、カバー190よりも硬くても、できるだけ柔軟性を有することが望ましい。貼付型生体センサ100は、生体の皮膚10に貼り付けられるからである。
このような観点から、変形抑制層180としては、PET(Polyethylene terephthalate:ポリエチレンテレフタレート)製のフィルム、又は、型取用のパテで作製したシート等を用いることができる。型取用のパテとしては、例えば、(アグサジャパン社のシリコーンゴム製の型取り材ブルーミックスII)を用いることができる。
カバー190は、基部190Aと、基部190Aの中央から+Z方向に突出した突出部190Bとを有する。基部190Aは、カバー190の平面視で周囲に位置する部分であり、突出部190Bよりも低い部分である。突出部190Bの下側には凹部190Cが設けられている。カバー190は、基部190Aの下面が基材層120の上面122に接着され、基材層120の上面122及び変形抑制層180の上面を覆っている。凹部190C内には、基板135、電子装置150、電池160、平坦化層170、及び変形抑制層180が収納される。
カバー190の凹部190Cの平面視でのサイズは、平坦化層170及び変形抑制層180の平面視でのサイズに合わせられており、凹部190Cの上面までの高さは、基材層120の上面122から変形抑制層180の上面までの高さに合わせられている。カバー190は、基部190Aの下面を基材層120の上面122に接着すると、凹部190Cに平坦化層170及び変形抑制層180が嵌め込まれた状態になるように構成されている。このため、凹部190C内に平坦化層170及び変形抑制層180が隙間なく収められ、凹部190C内に固定される。
カバー190は、貼付型生体センサ100に上面側から加えられる衝撃から下部の構成要素を保護している。カバー190は、衝撃吸収層の一例である。より具体的には、カバー190は、貼付型生体センサ100に上面側から加えられる衝撃を平面方向に分散することによって衝撃を緩和して、内部の構成要素を保護している。カバー190は、貼付型生体センサ100の保護カバーである。カバー190としては、例えば、シリコーンゴム、軟質樹脂、ウレタン等を用いることができる。
図3は、貼付型生体センサ100の回路構成を示す図である。各プローブ140は、配線131及び基板135の配線135Bを介して電子装置150及び電池160に接続されている。2つのプローブ140は、電子装置150及び電池160に対して並列に接続されている。
次に、固定テープ145の詳細について説明する。図4は、プローブ140及び固定テープ145を示す図である。図4(A)にはプローブ140及び固定テープ145を示し、図4(B)にはプローブ140及び比較用の固定テープ45を示す。比較用の固定テープ45は、平面視で矩形環状の銅テープである点が、4分割されている固定テープ145と異なる。
貼付型生体センサ100は、固定テープ145の構造を工夫することによって高い耐衝撃性を実現している。耐衝撃性とは、外部から衝撃が加えられた場合に、破損せずに外観及び機能を保持する性質であり、衝撃とは、瞬間的に加えられる大きな力である。
固定テープ145は銅テープであり、伸縮性は非常に小さい。一方、プローブ140は、上述したように、伸縮性が非常に大きい。固定テープ145は、プローブ140に直接的に接触し、フレーム132にプローブ140を固定している。
貼付型生体センサ100の上方から大きな衝撃が加えられると、プローブ140及び固定テープ145には剪断方向(XY平面平面方向)に力が加わる。プローブ140及び固定テープ145が押し潰されるからである。
このような剪断方向の力が加わると、伸縮性が非常に大きいプローブ140は剪断方向に大きく変形するが、伸縮性は非常に小さい固定テープ145は剪断方向に殆ど変形しない。
ここで、四辺の辺毎に分割されている固定テープ145の代わりに、図4(B)に示す矩形環状の固定テープ45を用いると、上方からの衝撃が加えられた際に固定テープ45は殆ど変位しないため、プローブ140と固定テープ45との境界において、プローブ140及び/又は固定テープ45が断線する等の破損が生じるおそれがある。
これに対して、固定テープ145は、上方から大きな衝撃が加えられて剪断方向の力が加わった際に、4つの固定テープ145が互いに引っ張り合うことなく、別個独立的に剪断方向に変位可能であるとともに、剪断方向に変形可能である。
このため、プローブ140と固定テープ145との境界において、プローブ140及び固定テープ145の断線等の破損を抑制することができる。これにより、貼付型生体センサ100の高い耐衝撃性を実現することができる。
次に、図5を用いて、固定テープ145及び比較用の固定テープ45の耐衝撃試験の結果について説明する。図5は、固定テープ145及び比較用の固定テープ45の耐衝撃試験の結果を示す図である。
ここでは、耐衝撃試験として、JIS T0601-1 15頁に規定される耐衝撃試験を行った結果について説明する。この耐衝撃試験では、床に感圧紙を置き、下面112を感圧紙に向けて感圧紙の上に配置した貼付型生体センサ100に対して、500gの金属球を高さ130cmから一度だけ落下させ、合格するかどうかを調べた。
なお、感圧紙で測定できる圧力は、50MPaから130MPaまでであり、この範囲内であれば、回路部130、プローブ140、電子装置150、及び電池160は破損されず、生体信号を取得可能である。感圧紙は50MPa未満の圧力が掛かった場合には変色が無く、50MPa以上で130MPa以下の圧力が掛かった場合には色見本と識別可能な色に変色し、130MPaより大きな圧力が掛かると色見本には無い色(色見本よりも濃い色)に変色する。このため、感圧紙を用いれば、掛かった圧力が50MPa未満、50MPa以上で130MPa以下、130MPaより大きい圧力のいずれであるかを判別することができる。
ここでは、耐衝撃試験の結果を○(破損なし、耐衝撃試験に合格)、×(破損あり、耐衝撃試験に不合格)の2段階で示す。破損なしとは、金属球を落下させた後に外観に破損やひび割れ等の異常が生じていない場合である。破損ありとは、金属球を落下させた後に外観に破損やひび割れ等の異常が生じた場合である。
また、固定テープ145及び比較用の固定テープ45の剛性は、次式(1)、(2)を用いて計算した。ここで、aは幅(mm)、bは厚さ(mm)、Eは弾性率(Mpa)、Iは断面二次モーメント(m4)、kBは剛性(N・mm2)である。固定テープ145の幅aは短手方向の幅であり、比較用の固定テープ45の幅aは矩形環状の銅テープの幅である。弾性率Eはカバー190の値である。なお、幅aを10mm、厚さbを0.060mmに設定した。
l=ab3/12 (1)
kB=EL/a=Eb3/12 (2)
カバー190の厚さを0mm、0.3mm、0.5mm、1mmに設定して耐衝撃試験を行った。カバー190の厚さが0mmであることは、カバー190を装着していないことを表す。
比較用の固定テープ45は、すべての厚さのカバー190において不合格となった。これに対して、固定テープ145は、カバー190の厚さを0mm、0.3mm、0.5mmの場合に合格になり、1mmの場合に不合格になった。1mmの場合に不合格になったのは、カバー190が厚いため、上方からの衝撃によってカバー190が剪断方向に変位する量が大きく、プローブ140と固定テープ145の境界に掛かる応力が大きくなったためと考えられる。
図6は、カバー190の厚さ、材質(樹脂の種類)、弾性率(MPa)、樹脂の破断伸び、剛性、感圧紙で測定した圧力、破損の有無、及び装着性を示す図である。固定テープ145は図4(A)に示すように4分割されているものを用いて、様々なカバー190を用いた場合の破損と装着感を評価した。
カバー190は、厚さ0.008mmから3.0mmの範囲内で図6に示す値に設定し、材質は、ウレタンゴム、シリコーンゴム(硬度15又は30)、天然ゴム(硬度90)を用いた。これらの場合に、弾性率は0.025MPaから8.00MPaの範囲内で図6に示す値になり、樹脂の破断伸びは、1600から570の範囲内で図6に示す値になり、剛性は1.1×10−9から18.0の範囲内で図6に示す値になり、感圧紙で測定した圧力は、45MPaから110の範囲内で図6に示す値になった。
耐衝撃試験の結果を○(破損なし、耐衝撃試験に合格)、×(破損あり、耐衝撃試験に不合格)の2段階で示す。また、装着感は主観的な判断であるが、非常に良好なものを◎、良好なものを○、悪くないが合格とはいいにくいものを△で表す。
破損が生じなかったのは、厚さ0.008mmのウレタンゴム、厚さ0.3mmのシリコーンゴム(硬度15)、厚さ0.3mmのシリコーンゴム(硬度30)、厚さ0.5mmのシリコーンゴム(硬度30)、厚さ0.3mmの天然ゴム(硬度90)、厚さ0.5mmの天然ゴム(硬度90)、厚さ1.0mmの天延ゴム(硬度90)であった。
これらのうち、装着感が非常に良好だったのは、厚さ0.008mmのウレタンゴムと厚さ0.3mmのシリコーンゴム(硬度15)であり、良好だったのは厚さ0.3mmのシリコーンゴム(硬度30)と厚さ0.5mmのシリコーンゴム(硬度30)であり、天然ゴムは装着感が△であった。
図7は、カバー190の弾性率と厚さの関係を表す図である。耐衝撃試験の結果が○だったものを丸いマーカで示し、×だったものを四角いマーカで示す。
カバー190の弾性率をX(MPa)、厚さをY(mm)とすると、耐衝撃試験の結果が合格(○)だったものは、不合格(×)だったものに比べて、厚さY(mm)と弾性率X(MPa)が以下の式(3)で表される関係を満たすことが分かった。
Y≦0.19ln(X)+0.60 (3)
また、カバー190の厚さのばらつきが±20%あったため、厚さが+20%のものまで耐衝撃試験に合格したと考えられると、式(3)の条件は20%緩和され、次式(4)が得られる。
Y≦0.23ln(X)+0.72 (4)
したがって、カバー190の厚さY(mm)と弾性率X(MPa)が式(3)又は式(4)の関係を満たせば、耐衝撃試験に合格する貼付型生体センサ100が得られる。
次に、平坦化層170、変形抑制層180、及びカバー190の剛性について説明する。ここでは、平坦化層170、変形抑制層180、及びカバー190の耐衝撃試験として、JIS T0601-1 15頁に規定される耐衝撃試験を行った結果について説明する。この耐衝撃試験では、床に感圧紙を置き、下面112を感圧紙に向けて感圧紙の上に配置した貼付型生体センサ100に対して、500gの金属球を高さ130cmから一度だけ落下させ、合格するかどうかを調べた。
なお、感圧紙で測定できる圧力は、50Mpa以上で130MPa以下であり、この範囲内であれば、回路部130、プローブ140、電子装置150、及び電池160は破損されず、生体信号を取得可能である。感圧紙は50Mpa未満の圧力が掛かった場合には変色が無く、50Mpa以上で130MPa以下の圧力が掛かった場合には色見本と識別可能な色に変色し、130MPaより大きな圧力が掛かると色見本の最も濃い色に変色かつ感圧紙自体が凹む、破れるなどの破損が生じる。このため、感圧紙を用いれば、掛かった圧力が50Mpa未満、50Mpa以上で130MPa以下、130MPaより大きい圧力のいずれであるかを判別することができる。
ここでは、合格するかどうかを3段階(○、△、×)で確認した。○は、金属球を落下させた後に外観に破損やひび割れ等の異常が生じていない場合である。△は、金属球を落下させた後に外観に破損やひび割れ等の異常が生じていても感圧紙で圧力を測定できる場合である。×は、金属球を落下させた後に外観に破損やひび割れ等の異常が生じ、かつ、感圧紙で圧力を測定できない場合である。○と△は、耐衝撃試験に合格したものとし、×は不合格とした。
また、平坦化層170、変形抑制層180、及びカバー190の剛性は、次式(1)、(w)を用いて計算した。ここで、aは幅(mm)、bは厚さ(mm)、Eは弾性率(Mpa)、Iは断面二次モーメント(m4)、kBは剛性(N・mm2)である。
l=ab3/12 (1)
kB=EL/a=Eb3/12 (2)
図8は、平坦化層170の剛性を示すグラフである。平坦化層170として、人肌ゲル(超軟質ウレタン樹脂)、グミーキャスト(3mm)、グミーキャスト(4mm)、グミーキャスト(5mm)、アクリル樹脂(清原(株)製UVR55G, 3mm)の5種類を用いた。括弧内の数値は厚さである。
なお、変形抑制層180として厚さ300μmのPETフィルムを用い、カバー190として硬度30(弾性率0.58MPa、厚さ2mm)のシリコーンゴム製のシートを用いた。
図8に示すように、人肌ゲルは×、グミーキャスト(3mm)、グミーキャスト(4mm)、グミーキャスト(5mm)は△、アクリル樹脂は○であった。このため、人肌ゲルは耐衝撃試験に不合格であり、グミーキャスト(3mm)、グミーキャスト(4mm)、グミーキャスト(5mm)、アクリル樹脂は耐衝撃試験に合格した。
ここで、合格したグミーキャスト(3mm)、グミーキャスト(4mm)、グミーキャスト(5mm)、アクリル樹脂の剛性を式(1)、(2)を用いて計算したところ、グミーキャスト(3mm)は0.3N・mm、グミーキャスト(4mm)とグミーキャスト(5mm)は0.3N・mmよりも大きく、アクリル樹脂は0.9N・mmであった。
したがって、平坦化層170の剛性が0.3N・mm以上であれば耐衝撃試験に合格することが分かった。なお、平坦化層170として利用可能な厚さのアクリル樹脂層の剛性の上限は、5000N・mm程度であるため、平坦化層170の剛性は、0.3N・mm以上、5000N・mm以下であればよく、好ましくは、0.9N・mm以上、2500N・mm以下であればよい。
平坦化層170の剛性の上限を5000N・mmに設定したのは、5000N・mmよりも大きくなると貼付型生体センサ100の柔軟性が損なわれ、皮膚10への装着感が良好ではなくなるからである。また、より好ましい上限を2500N・mmに設定したのは、厚さが3.0mmのアクリル樹脂の剛性が2250N・mmであることから、約1割の余裕を含ませて2500N・mmに設定したものである。
図9は、変形抑制層180の剛性を示すグラフである。変形抑制層180を用いない場合(変形抑制層180なし)と、変形抑制層180として、PET(0.05mm)、PET(0.1mm)、型取用のパテ(1.5mm)、型取用のパテ(2mm)、PET(0.3mm)を用いた。また、図9には示さないが、変形抑制層180として、PET(0.5mm)も用いた。括弧内の数値は厚さである。
なお、平坦化層170として弾性率0.18MPa、厚さ4mm)のグミーキャストを用い、カバー190として硬度30(弾性率0.58MPa、厚さ2mm)のシリコーンゴム製のシートを用いた。
変形抑制層180なし、PET(0.05mm)、PET(0.1mm)、型取用のパテ(1.5mm)は×、型取用のパテ(2mm)は△、PET(0.3mm)、PET(0.5mm)は○であった。このため、変形抑制層180なし、PET(0.05mm)、PET(0.1mm)、型取用のパテ(1.5mm)は耐衝撃試験に不合格であり、型取用のパテ(2mm)とPET(0.3mm)とPET(0.5mm)は耐衝撃試験に合格した。
ここで、合格した型取用のパテ(2mm)とPET(0.3mm)とPET(0.5mm)の剛性を式(1)、(2)を用いて計算したところ、型取用のパテ(2mm)は4.0N・mm、PET(0.3mm)は6.0N・mm、PET(0.5mm)は30N・mmであった。不合格のPET(0.05mm)、PET(0.1mm)、型取用のパテ(1.5mm)の剛性は4.0N・mm未満であった。
したがって、変形抑制層180の剛性が4.0N・mm以上であれば耐衝撃試験に合格することが分かった。なお、変形抑制層180として利用可能な厚さのPETの剛性の上限は、10000N・mm程度であるため、変形抑制層180の剛性は、4.0N・mm以上、10000N・mm以下であればよく、好ましくは、6.0N・mm以上、30N・mm以下であればよい。変形抑制層180の剛性のより好ましい上限を30N・mmに設定したのは、30N・mm以下であれば貼付型生体センサ100の装着感がより良好であることと、少し厚めの0.5mmのPETの剛性が30N・mmであるためである。
図10は、カバー190の剛性を示すグラフである。カバー190として、硬度15のシリコーンゴム(シリコーン15)、tango+(樹脂)、硬度30のウレタンゴム(ウレタン30)、tango+2(樹脂)、硬度30のシリコーンゴム(シリコーンゴム30)、FLX9960+3(ゴムライク樹脂)、硬度60のウレタンゴム(ウレタン60)、硬度50のウレタンゴム(ウレタン50)、NBR60(ニトリルゴム60)を用いた。
なお、平坦化層170として弾性率0.18MPa、厚さ4mm)のグミーキャストを用い、カバー190として硬度30(弾性率0.58MPa、厚さ2mm)のシリコーンゴム製のシートを用いた。
また、tango+, FLX9960は3Dプリンタ用のゴムライクアクリル樹脂である。tango+2はtango+にFLX9960を混合したものである。FLX9960+3は、FLX9960にRGD8630という3Dプリンタ用のアクリル樹脂を混合したものである。
シリコーン15、tango+、ウレタン60、NBR60は×、ウレタン30とウレタン50は△、tango+2、シリコーンゴム30、FLX9960+3は○であった。このため、シリコーン15、tango+、ウレタン60、NBR60は耐衝撃試験に不合格であり、ウレタン30、tango+2、シリコーンゴム30、FLX9960+3、ウレタン50は耐衝撃試験に合格した。
ここで、合格したウレタン30、tango+2、シリコーンゴム30、FLX9960+3、ウレタン50の剛性を式(1)、(2)を用いて計算したところ、ウレタン30の剛性が最も低く、0.1N・mmであり、ウレタン50の剛性が最も高く、1.0N・mmであった。
また、tango+2、シリコーンゴム30、FLX9960+3の剛性は、tango+2が最も低く、0.2N・mmであり、FLX9960+3が最も高く、0.3N・mmであった。
また、不合格のシリコーン15、tango+の剛性は0.1N・mm未満であった。シリコーン15よりもtango+の方が剛性が高い。
また、ウレタン50、NBR60の剛性は1.5N・mm以上であった。ウレタン50よりもNBR60の方が剛性が高い。
これより、カバー190の剛性が0.1N・mm以上、1.0N・mm以下であれば耐衝撃試験に合格することが分かった。好ましくは、0.2N・mm以上、0.3N・mm以下であればよいことが分かった。
以上、実施の形態の貼付型生体センサ100は、衝撃が加わった際に電子装置150及び電池160等に応力が集中することを抑制するために、基材層120の上面で電子装置150及び電池160等を覆い、凹凸を吸収して平坦化する平坦化層170を含む。
また、貼付型生体センサ100は、平坦化層170とカバー190の間にカバー190の変形を抑制し、感圧接着層110、基材層120、回路部130、プローブ140、電子装置150、電池160、及び平坦化層170等の破損を抑制する変形抑制層180を含む。
したがって、柔軟性と耐衝撃性を両立した貼付型生体センサ100を提供することができる。
また、実施の形態の貼付型生体センサ100は、衝撃が加わった際にプローブ140と固定テープ145との境界の破損を抑制するために、プローブ140の周囲において固定テープ145が分断される構成にした。このため、プローブ140と固定テープ145の境界に掛かる応力を低減でき、プローブ140と固定テープ145の境界の破損を抑制することができる。
したがって、プローブ140と固定テープ145の境界においても柔軟性と耐衝撃性を両立した貼付型生体センサ100を提供することができる。
なお、以上では、配線131及びフレーム132が基板133の上に設けられる形態について説明したが、配線131及びフレーム132は、基材層120の上面122に設けられていてもよい。この場合に、基材層120の上面122に溝を設けて配線131及びフレーム132を溝の内部に設けてもよい。
また、以上では、カバー190が基部190Aと突出部190Bとを有する形態について説明したが、カバー190は、全体の厚さが均等であってもよい。この場合には、カバー190は突出部190Bを有しないことになる。
なお、以上では、固定テープ145がプローブ140の周囲において4つに分断されている構成について説明した。しかしながら、固定テープ145はこのような構成に限られず、図11に示すような構成であってもよい。図11は、変形例の固定テープ145M1〜145M3を示す図である。
図11(A)に示す固定テープ145M1のように、プローブ140の周囲において、1箇所だけ分断されている構成であってもよい。固定テープ145M1は、分断部145MA1において分断されている。
また、図11(B)に示す固定テープ145M2のように、プローブ140の周囲の四方のうちの三方に設けられるコの字型の構成であってもよい。固定テープ145M2は、分断部145MA2において分断されている。
また、図11(C)に示すようにプローブ140M3が円形領域に配置されている場合に、固定テープ145M3のように、プローブ140の周囲に円弧状に設けられ、1箇所だけ分断されている構成であってもよい。固定テープ145M3は、分断部145MA3において分断されている。
図11(A)〜(C)に示す固定テープ145M1〜145M3のように、分断部145MA1〜145MA3を有する構成であればよい。
また、以上では、電子装置150が無線通信部150Dを有する形態について説明したが、図12に示すような構成であってもよい。図12は、変形例の貼付型生体センサ100M4を示す分解図である。
貼付型生体センサ100M4は、図1に示す電子装置150、平坦化層170、変形抑制層180、及びカバー190の代わりに電子装置150M4、平坦化層170M4、変形抑制層180M4、及びカバー190M4を含む。
電子装置150M4は、ASIC150A、MPU150B、メモリ150C、及びコネクタ150MD4を含む。電子装置150M4は、図1に示す電子装置150の無線通信部150Dの代わりにコネクタ150MD4を有する。
平坦化層170M4及び変形抑制層180M4は、コネクタ150MD4の真上に設けられる貫通孔170MD4及び180MD4をそれぞれ有する。
また、カバー190M4は、コネクタ150MD4の真上に設けられる貫通孔190MD4を有する。貫通孔190MD4は、突出部190MBに設けられ、貫通孔170MD4及び180MD4と連通する。貫通孔170MD4、180MD4、及び190MD4には評価試験の試験装置のコネクタが挿入され、コネクタ150MD4に接続される。
貼付型生体センサ100M4では、評価試験において、メモリ150Cに格納された生体信号は、コネクタ150MD4を介して試験装置によって読み出される。なお、カバー190M4の貫通孔190MD4は、評価試験の終了後にカバー190M4と同一の材料で埋めておけばよい。
以上、本発明の例示的な実施の形態の貼付型生体センサについて説明したが、本発明は、具体的に開示された実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
100 貼付型生体センサ
110 感圧接着層
120 基材層
130 回路部
135 基板
140 プローブ
145 固定テープ
150 電子装置
160 電池
170 平坦化層
180 変形抑制層
190 カバー

Claims (12)

  1. 被検体に貼り付けられる貼付面を有する感圧接着層と、
    伸縮性を有する電極と、
    前記感圧接着層の前記貼付面の反対面に重ねて設けられる基材層と、
    前記基材層上に設けられ、前記電極を介して生体信号を取得する電子装置と、
    前記基材層上に設けられ、前記電極及び前記電子装置を接続する回路部と、
    前記電極と前記回路部とを接合する接合部と
    前記基材層上に設けられ、前記電子装置に電力を供給するバッテリと、
    前記基材層上に設けられ、前記電子装置及び前記バッテリを覆うことによって平坦化した平坦面を有する平坦化層と、
    前記平坦化層に重ねて設けられ、前記平坦面に重ねられる第1面と、前記第1面の反対側の第2面とを有する硬質層と、
    前記基材層及び前記硬質層に重ねて設けられ、前記電極、前記回路部、前記電子装置、及び前記バッテリを被覆する衝撃吸収層と
    を含み、
    前記硬質層は、前記衝撃吸収層よりも硬い、貼付型生体センサ。
  2. 前記接合部は、前記電極の平面視における外端部に沿う方向において分断された分断部を有する、請求項1記載の貼付型生体センサ。
  3. 前記衝撃吸収層の弾性率をX(MPa)とすると、前記衝撃吸収層のうちの前記電極及び前記回路部を被覆する部分の厚さY(mm)が次式(1)で表される請求項1又は2記載の貼付型生体センサ。
    Y≦0.23ln(X)+0.72 (1)
  4. 前記衝撃吸収層のうちの前記電極及び前記回路部を被覆する部分の厚さY(mm)が次式(2)で表される請求項3記載の貼付型生体センサ。
    Y≦0.19ln(X)+0.60 (2)
  5. 前記電子装置及び前記バッテリが実装され、前記基材層上に設けられる第1基板をさらに含む、請求項1乃至4のいずれか一項記載の貼付型生体センサ。
  6. 前記回路部が形成され、前記基材層上に設けられる第2基板をさらに含む、請求項1乃至5のいずれか一項記載の貼付型生体センサ。
  7. 前記平坦化層及び前記硬質層は、平面視で前記基材層よりも小さく、
    前記衝撃吸収層は、前記電子装置、前記バッテリ、前記平坦化層、及び前記硬質層を収納する凹部を有し、前記凹部に前記電子装置、前記バッテリ、前記平坦化層、及び前記硬質層を収納した状態で前記基材層に接着されている、請求項1乃至6のいずれか一項記載の貼付型生体センサ。
  8. 前記衝撃吸収層は、基部と、前記基部よりも突出し、内部に前記凹部を有する突出部とを有し、前記基部が前記基材層に接着される、請求項7記載の貼付型生体センサ。
  9. 前記硬質層は、平面視で前記凹部のサイズに対応したサイズを有し、前記凹部の内部に嵌め込まれている、請求項7又は8記載の貼付型生体センサ。
  10. 前記衝撃吸収層の剛性は、0.1N・mm以上、1.0N・mm以下である、請求項1乃至9のいずれか一項記載の貼付型生体センサ。
  11. 前記硬質層の剛性は、4.0N・mm以上である、請求項1乃至10のいずれか一項記載の貼付型生体センサ。
  12. 前記平坦化層の剛性は、0.3N・mm以上である、請求項1乃至11のいずれか一項記載の貼付型生体センサ。
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JP2018187352A (ja) * 2017-04-28 2018-11-29 日東電工株式会社 生体センサ用積層体および生体センサ用積層体の製造方法

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