JP2020150939A - ホイップクリーム用乳化組成物 - Google Patents

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眞 松本
Makoto Matsumoto
眞 松本
玲子 大島
Reiko Oshima
玲子 大島
伸季 薮野
Nobuki Yabuno
伸季 薮野
薫 佐治
Kaoru Saji
薫 佐治
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Abstract

【課題】低脂肪分のホイップクリームを得ることができる乳化組成物、及び食感を損なうことなく保形性に優れたホイップクリームを得ることができる乳化組成物を提供する。【解決手段】(1)カルボキシメチル置換度が0.50以下、セルロースI型の結晶化度が50%以上であり、平均繊維径が3〜500nmであるカルボキシメチル化セルロースナノファイバー及び(2)油脂組成物を含有する。【選択図】なし

Description

本発明は、カルボキシメチル化セルロースナノファイバーを含有するホイップクリーム用乳化組成物に関するものである。
従来のホイップクリームは、油脂含有量が30〜48質量%程度であり、高カロリーであるため、近年の食生活の多様化、健康志向の高まりから、油脂含有量を低減した低カロリーなものを求める声が高まっている。
油脂含有量を低減したホイップクリームを得るため、例えば特許文献1には、カゼイン蛋白分解物、カルシウムイオン、及び酸性多糖類を含有するホイップクリーム用の乳化組成物が開示されている。
特開2006−158231号公報
しかしながら、特許文献1に記載のホイップクリーム用乳化組成物と比較して、さらに低カロリーのホイップクリームを得ることができるホイップクリーム用乳化組成物が求められていた。また、従来のホイップクリームと同じ油脂含有量である場合には、口どけ感、風味等の食感を低下させずに、保存中の保形性を向上させることができるホイップクリームを得ることができるホイップクリーム用乳化組成物が求められていた。
そこで、本発明は、気泡安定性に優れた低脂肪分のホイップクリームを得ることができるホイップクリーム用乳化組成物を提供することを目的とする。また、本発明は、食感を損なうことなく保形性に優れたホイップクリームを得ることができるホイップクリーム用乳化組成物を提供することを目的する。
本発明は、以下の<1>〜<5>を提供する。
<1> 下記(1)及び(2)を含有するホイップクリーム用乳化組成物。
(1)カルボキシメチル置換度が0.50以下、セルロースI型の結晶化度が50%以上であり、平均繊維径が3〜500nmであるカルボキシメチル化セルロースナノファイバー
(2)油脂組成物
<2> 前記油脂組成物の含有量が0.5%以上、4.0%未満である、<1>記載のホイップクリーム用乳化組成物。
<3> 前記油脂組成物の含有量が4.0%以上である、<1>記載のホイップクリーム用乳化組成物。
<4> 前記油脂組成物として、牛乳由来の乳脂肪を含むことを特徴とする、<1>〜<3>に記載のホイップクリーム用乳化組成物。
<5> 前記油脂組成物として、パーム由来の油脂またはパーム由来の油脂の硬化油を含むことを特徴とする、<1>〜<4>に記載のホイップクリーム用乳化組成物。
本発明によれば、気泡安定性に優れた低脂肪分のホイップクリームを得ることができる乳化組成物を提供することができる。また、本発明によれば、食感を損なうことなく保形性に優れたホイップクリームを得ることができる乳化組成物を提供することができる。
実施例4のホイップクリーム用乳化組成物を用いたホイップクリームの気泡の状態を示すX線マイクロCT画像である。 比較例4のホイップクリーム用乳化組成物を用いたホイップクリームの気泡の状態を示すX線マイクロCT画像である。
以下、本発明のホイップクリーム用乳化組成物について説明する。本発明において「〜」は端値を含む。すなわち「X〜Y」はその両端の値X及びYを含む。
本明細書において、「ホイップクリーム」は、起泡した乳化組成物を意味する。「ホイップクリーム用乳化組成物」は、起泡前の乳化組成物を意味する。
本発明のホイップクリーム用乳化組成物は、(1)カルボキシメチル置換度が0.50以下、セルロースI型の結晶化度が50%以上であり、平均繊維径が3〜500nmであるカルボキシメチル化セルロースナノファイバー及び(2)油脂組成物を含有する。
(1)カルボキシメチル化セルロースナノファイバー
本発明は、カルボキシメチル置換度が0.50以下であり、セルロースI型の結晶化度が50%以上であり、平均繊維径が3〜500nmであるカルボキシメチル化セルロースナノファイバーを含む。カルボキシメチル化セルロースは、セルロースを構成するグルコース残基中の水酸基の一部がカルボキシメチル基とエーテル結合した構造を有するものである。
カルボキシメチル化セルロースナノファイバーとは、上記の構造を有するカルボキシメチル化セルロースをナノスケールの繊維径を有するナノファイバーへと変換したものをいう。カルボキシメチル化セルロースは、例えばカルボキシメチル化セルロースのナトリウム塩などの金属塩といった塩の形態をとる場合もあり、カルボキシメチル化セルロースナノファイバーも塩の形態をとっていてもよい。
本発明に用いられるカルボキシメチル化セルロースナノファイバーは、水に分散した際にも繊維状の形状の少なくとも一部が維持されるものである。すなわち、カルボキシメチル化セルロースナノファイバーの水分散体を電子顕微鏡で観察すると、繊維状の物質を観察することができるものである。また、カルボキシメチル化セルロースナノファイバーをX線回折で測定した際にセルロースI型結晶のピークを観測することができるものである。
<セルロースI型の結晶化度>
本発明に用いられるカルボキシメチル化セルロースナノファイバーにおけるセルロースの結晶化度は、結晶I型が50%以上であり、好ましくは60%以上である。セルロースI型の結晶化度が50%以上と高いと、水等の溶媒中で溶解せずに結晶構造を維持するセルロースの割合が高いため、チキソ性が高くなり(チキソトロピー)、増粘剤等の粘度調整用途に適するようになる。また、例えば、これに限定されないが、ゲル状の物質(例えば、食品や化粧品など)に添加した際に、優れた保形性を付与できるという利点が得られる。セルロースの結晶性は、マーセル化剤の濃度と処理時の温度、並びにカルボキシメチル化の度合によって制御できる。マーセル化及びカルボキシメチル化においては高濃度のアルカリが使用されるために、セルロースのI型結晶がII型に変換されやすいが、アルカリ(マーセル化剤)の使用量を調整するなどして変性の度合いを調整することによって、所望の結晶性を維持させることができる。セルロースI型の結晶化度の上限は特に限定されない。現実的には90%程度が上限となると考えられる。
カルボキシメチル化セルロースナノファイバーのセルロースI型の結晶化度の測定方法は、以下の通りである:
試料をガラスセルに乗せ、X線回折測定装置(LabX XRD−6000、島津製作所製)を用いて測定する。結晶化度の算出はSegal等の手法を用いて行い、X線回折図の2θ=10°〜30°の回折強度をベースラインとして、2θ=22.6°の002面の回折強度と2θ=18.5°のアモルファス部分の回折強度から次式により算出する。
Xc=(I002c―Ia)/I002c×100
Xc=セルロースI型の結晶化度(%)
I002c:2θ=22.6°、002面の回折強度
Ia:2θ=18.5°、アモルファス部分の回折強度。
カルボキシメチル化セルロースナノファイバーにおけるI型結晶の割合は、ナノファイバーとする前のカルボキシメチル化セルロースにおけるものと、通常、同じである。
<カルボキシメチル置換度>
本発明に用いられるカルボキシメチル化セルロースナノファイバーは、セルロースの無水グルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度が、0.50以下である。カルボキシメチル置換度が0.50を超えると水へ溶解し、繊維形状を維持できなくなると考えられる。また、セルロースの無水グルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度が、0.02以上であることが好ましい。カルボキシメチル置換度が0.02未満であるとカルボキシメチル化セルロースナノファイバーへと解繊するためには多大なエネルギーが必要になると考えられる。操業性の観点から、当該置換度は0.02〜0.50であることが好ましく、0.05〜0.50であることがより好ましく、0.10〜0.40であることがさらに好ましい。セルロースにカルボキシメチル基を導入することで、セルロース同士が電気的に反発するため、ナノファイバーへと解繊することができるようになる。カルボキシメチル置換度は、反応させるカルボキシメチル化剤の添加量、マーセル化剤の量、水と有機溶媒の組成比率をコントロールすること等によって調整することができる。
本発明において無水グルコース単位とは、セルロースを構成する個々の無水グルコース(グルコース残基)を意味する。また、カルボキシメチル置換度(エーテル化度ともいう。)とは、セルロースを構成するグルコース残基中の水酸基のうちカルボキシメチルエーテル基に置換されているものの割合(1つのグルコース残基当たりのカルボキシメチルエーテル基の数)を示す。なお、カルボキシメチル置換度はDSと略すことがある。
カルボキシメチル置換度の測定方法は以下の通りである:
試料約2.0gを精秤して、300mL共栓付き三角フラスコに入れる。硝酸メタノール1000mLに特級濃硝酸100mLを加えた液100mLを加え、3時間振盪して、カルボキシメチル化セルロースナノファイバーの塩(CMC)をH−CMC(水素型カルボキシメチル化セルロースナノファイバー)に変換する。その絶乾H−CMCを1.5〜2.0g精秤し、300mL共栓付き三角フラスコに入れる。80%メタノール15mLでH−CMCを湿潤し、0.1N−NaOHを100mL加え、室温で3時間振盪する。指示薬として、フェノールフタレインを用いて、0.1N−HSOで過剰のNaOHを逆滴定し、次式によってカルボキシメチル置換度(DS値)を算出する。
A=[(100×F’−0.1N−HSO(mL)×F)×0.1]/(H−CMCの絶乾質量(g))
カルボキシメチル置換度=0.162×A/(1−0.058×A)
F’:0.1N−HSOのファクター
F:0.1N−NaOHのファクター。
カルボキシメチル化セルロースナノファイバーにおけるカルボキシメチル置換度は、ナノファイバーとする前のカルボキシメチル化セルロースにおけるカルボキシメチル置換度と、通常、同じである。
<繊維径、アスペクト比>
本発明に用いられるカルボキシメチル化セルロースナノファイバーは、ナノスケールの繊維径を有するものである。平均繊維径は、3nm〜500nm、好ましくは3nm〜150nm、より好ましくは3nm〜20nm、さらに好ましくは5nm〜19nm、さらに好ましくは5nm〜15nmである。
カルボキシメチル化セルロースナノファイバーのアスペクト比は、特に限定されないが、350以下であることが好ましく、300以下であることがさらに好ましく、200以下であることがさらに好ましく、120以下であることがさらに好ましく、100以下であることがさらに好ましく、80以下であることがさらに好ましい。アスペクト比の下限は、特に限定されないが、好ましくは25以上であり、さらに好ましくは30以上である。アスペクト比が25以上であると、その繊維状の形状から、チキソ性の向上といった効果が得られる。カルボキシメチル化セルロースナノファイバーのアスペクト比は、カルボキシメチル化時の溶媒と水の混合比、薬品添加量、及びカルボキシメチル化の度合によって制御できる。また、上記範囲のアスペクト比を有するカルボキシメチル化セルロースナノファイバーは、例えば、後述する製法により製造することができる。
カルボキシメチル化セルロースナノファイバーの平均繊維径及び平均繊維長は、径が20nm以下の場合は原子間力顕微鏡(AFM)、20nm以上の場合は電界放出型走査電子顕微鏡(FE−SEM)を用いて、ランダムに選んだ200本の繊維について解析し、平均を算出することにより、測定することができる。また、アスペクト比は下記の式により算出することができる:
アスペクト比=平均繊維長/平均繊維径。
本発明に用いるカルボキシメチル化セルロースナノファイバーの含有量は、本発明の効果を損ねない範囲であれば特に限定されないが、ホイップクリーム用乳化組成物の全体に対して、0.01〜2.5質量%が好ましく、0.25〜2.0質量%がより好ましい。
<カルボキシメチル化セルロースナノファイバーの製造方法>
セルロースI型の結晶化度が50%以上であり、カルボキシメチル置換度が0.50以下であるカルボキシメチル化セルロースナノファイバーは、これに限定されないが、以下の方法により製造したカルボキシメチル化セルロースを解繊することにより、製造することができる。
カルボキシメチル化セルロースは、一般に、セルロースをアルカリで処理(マーセル化)した後、得られたマーセル化セルロース(アルカリセルロースともいう。)を、カルボキシメチル化剤(エーテル化剤ともいう。)と反応させることにより製造することができる。本発明の上記特徴を有するナノファイバーを形成することができるカルボキシメチル化セルロースは、マーセル化(セルロースのアルカリ処理)を水を主とする溶媒下で行い、その後、カルボキシメチル化(エーテル化ともいう。)を水と有機溶媒との混合溶媒下で行うことにより、製造することができる。
<セルロース>
本発明においてセルロースとは、D−グルコピラノース(単に「グルコース残基」、「無水グルコース」ともいう。)がβ−1,4結合で連なった構造の多糖を意味する。セルロースは、一般に起源、製法等から、天然セルロース、再生セルロース、微細セルロース、非結晶領域を除いた微結晶セルロース等に分類される。本発明では、これらのセルロースのいずれも、マーセル化セルロースの原料として用いることができるが、カルボキシメチル化セルロースナノファイバーにおいて50%以上のセルロースI型の結晶化度を維持するためには、セルロースI型の結晶化度が高いセルロースを原料として用いることが好ましい。原料となるセルロースのセルロースI型の結晶化度は、好ましくは、70%以上であり、さらに好ましくは80%以上である。セルロースI型の結晶化度の測定方法は、上述した通りである。
天然セルロースとしては、晒パルプまたは未晒パルプ(晒木材パルプまたは未晒木材パルプ);リンター、精製リンター;酢酸菌等の微生物によって生産されるセルロース等が例示される。晒パルプ又は未晒パルプの原料は特に限定されず、例えば、木材、木綿、わら、竹、麻、ジュート、ケナフ等が挙げられる。また、晒パルプ又は未晒パルプの製造方法も特に限定されず、機械的方法、化学的方法、あるいはその中間で二つを組み合せた方法でもよい。製造方法により分類される晒パルプ又は未晒パルプとしては例えば、メカニカルパルプ(サーモメカニカルパルプ(TMP)、砕木パルプ)、ケミカルパルプ(針葉樹未漂白サルファイトパルプ(NUSP)、針葉樹漂白サルファイトパルプ(NBSP)等の亜硫酸パルプ、針葉樹未漂白クラフトパルプ(NUKP)、針葉樹漂白クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹未漂白クラフトパルプ(LUKP)、広葉樹漂白クラフトパルプ(LBKP)等のクラフトパルプ)等が挙げられる。さらに、製紙用パルプの他に溶解パルプを用いてもよい。溶解パルプとは、化学的に精製されたパルプであり、主として薬品に溶解して使用され、人造繊維、セロハンなどの主原料となる。
再生セルロースとしては、セルロースを銅アンモニア溶液、セルロースザンテート溶液、モルフォリン誘導体など何らかの溶媒に溶解し、改めて紡糸されたものが例示される。
微細セルロースとしては、上記天然セルロースや再生セルロースをはじめとする、セルロース系素材を、解重合処理(例えば、酸加水分解、アルカリ加水分解、酵素分解、爆砕処理、振動ボールミル処理等)して得られるものや、前記セルロース系素材を、機械的に処理して得られるものが例示される。
<マーセル化>
原料として前述のセルロースを用い、マーセル化剤(アルカリ)を添加することによりマーセル化セルロース(アルカリセルロースともいう。)を得る。
溶媒に水を主として用いる(水を主とする溶媒)とは、水を50質量%より高い割合で含む溶媒をいう。水を主とする溶媒中の水は、好ましくは55質量%以上であり、より好ましくは60質量%以上であり、より好ましくは70質量%以上であり、より好ましくは80質量%以上であり、さらに好ましくは90質量%以上であり、さらに好ましくは95質量%以上である。特に好ましくは水を主とする溶媒は、水が100質量%(すなわち、水)である。
水を主とする溶媒中の水以外の(水と混合して用いられる)溶媒としては、後段のカルボキシメチル化の際の溶媒として用いられる有機溶媒が挙げられる。例えば、メタノール、エタノール、N−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、N−ブタノール、イソブタノール、第3級ブタノール等のアルコールや、アセトン、ジエチルケトン、メチルエチルケトンなどのケトン、ならびに、ジオキサン、ジエチルエーテル、ベンゼン、ジクロロメタンなどを挙げることができ、これらの単独または2種以上の混合物を水に50質量%未満の量で添加してマーセル化の際の溶媒として用いることができる。水を主とする溶媒中の有機溶媒は、好ましくは45質量%以下であり、さらに好ましくは40質量%以下であり、さらに好ましくは30質量%以下であり、さらに好ましくは20質量%以下であり、さらに好ましくは10質量%以下であり、さらに好ましくは5質量%以下であり、より好ましくは0質量%である。
マーセル化剤としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物が挙げられ、これらのうちいずれか1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。マーセル化剤は、これに限定されないが、これらのアルカリ金属水酸化物を、例えば、1〜60質量%、好ましくは2〜45質量%、より好ましくは3〜25質量%の水溶液として反応器に添加することができる。
マーセル化剤の使用量は、カルボキシメチル化セルロースにおけるセルロースI型の結晶化度50%以上を維持できる量であり、一実施形態において、セルロース100g(絶乾)に対して0.1モル以上2.5モル以下であることが好ましく、0.3モル以上2.0モル以下であることがより好ましく、0.4モル以上1.5モル以下であることがさらに好ましい。
マーセル化の際の水を主とする溶媒の量は、セルロース原料に対し、1.5〜20質量倍が好ましく、2〜10質量倍であることがより好ましい。このような量とすることにより、原料の撹拌混合が容易になり、原料に均一に反応を生じさせることができるようになる。
マーセル化処理は、発底原料(セルロース)と水を主とする溶媒とを混合し、反応器の温度を0〜70℃、好ましくは10〜60℃、より好ましくは10〜40℃に調整して、マーセル化剤の水溶液を添加し、15分〜8時間、好ましくは30分〜7時間、より好ましくは30分〜3時間撹拌することにより行う。これによりマーセル化セルロース(アルカリセルロース)を得る。
マーセル化の際のpHは、9以上が好ましく、これによりマーセル化反応を進めることができる。該pHは、より好ましくは11以上であり、更に好ましくは12以上であり、13以上でもよい。pHの上限は特に限定されない。
マーセル化は、温度制御しつつ上記各成分を混合撹拌することができる反応機を用いて行うことができ、従来からマーセル化反応に用いられている各種の反応機を用いることができる。例えば、2本の軸が撹拌し、上記各成分を混合するようなバッチ型攪拌装置は、均一混合性と生産性の両観点から好ましい。
<カルボキシメチル化>
マーセル化セルロースに対し、カルボキシメチル化剤(エーテル化剤ともいう。)を添加することにより、カルボキシメチル化セルロースを得る。
カルボキシメチル化剤としては、モノクロロ酢酸、モノクロロ酢酸ナトリウム、モノクロロ酢酸メチル、モノクロロ酢酸エチル、モノクロロ酢酸イソプロピルなどが挙げられる。これらのうち、原料の入手しやすさという点でモノクロロ酢酸、またはモノクロロ酢酸ナトリウムが好ましい。
カルボキシメチル化剤の使用量は、セルロースI型の結晶化度50%以上を維持できる量であり、また、0.50以下のカルボキシメチル置換度となる量である。特に限定されないが、一実施形態において、セルロースの無水グルコース単位当たり、0.5〜1.5モルの範囲で添加することが好ましい。上記範囲の下限はより好ましくは0.6モル以上、さらに好ましくは0.7モル以上であり、上限はより好ましくは1.3モル以下、さらに好ましくは1.1モル以下である。カルボキシメチル化剤は、これに限定されないが、例えば、5〜80質量%、より好ましくは30〜60質量%の水溶液として反応器に添加することができるし、溶解せず、粉末状態で添加することもできる。
マーセル化剤とカルボキシメチル化剤のモル比(マーセル化剤/カルボキシメチル化剤)は、カルボキシメチル化剤としてモノクロロ酢酸又はモノクロロ酢酸ナトリウムを使用する場合では、0.9〜2.45が一般的に採用される。その理由は、0.9未満であるとカルボキシメチル化反応が不十分となる可能性があり、未反応のモノクロロ酢酸又はモノクロロ酢酸ナトリウムが残って無駄が生じる可能性があること、及び2.45を超えると過剰のマーセル化剤とモノクロロ酢酸又はモノクロロ酢酸ナトリウムによる副反応が進行してグリコール酸アルカリ金属塩が生成する恐れがあるため、不経済となる可能性があることにある。
カルボキシメチル化反応におけるセルロース原料の濃度は、特に限定されないが、1〜40%(w/v)であることが好ましい。
カルボキシメチル化剤を添加するのと同時に、あるいはカルボキシメチル化剤の添加の前または直後に、反応器に有機溶媒または有機溶媒の水溶液を適宜添加し、又は減圧などによりマーセル化処理時の水以外の有機溶媒等を適宜削減して、水と有機溶媒との混合溶媒を形成し、この水と有機溶媒との混合溶媒下で、カルボキシメチル化反応を進行させる。有機溶媒の添加または削減のタイミングは、マーセル化反応の終了後からカルボキシメチル化剤を添加した直後までの間であればよく、特に限定されないが、例えば、カルボキシメチル化剤を添加する前後30分以内が好ましい。
有機溶媒としては、メタノール、エタノール、N−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、N−ブタノール、イソブタノール、第3級ブタノール等のアルコールや、アセトン、ジエチルケトン、メチルエチルケトンなどのケトン、ならびに、ジオキサン、ジエチルエーテル、ベンゼン、ジクロロメタンなどを挙げることができ、これらの単独または2種以上の混合物を水に添加してカルボキシメチル化の際の溶媒として用いることができる。これらのうち、水との相溶性が優れることから、炭素数1〜4の一価アルコールが好ましく、炭素数1〜3の一価アルコールがさらに好ましい。
カルボキシメチル化の際の混合溶媒中の有機溶媒の割合は、水と有機溶媒との総和に対して有機溶媒が20質量%以上であることが好ましく、30質量%以上であることがより好ましく、40質量%以上であることがさらに好ましく、45質量%以上であることがさらに好ましく、50質量%以上であることが特に好ましい。有機溶媒の割合の上限は限定されず、例えば、99質量%以下であってよい。添加する有機溶媒のコストを考慮すると、好ましくは90質量%以下であり、更に好ましくは85質量%以下であり、更に好ましくは80質量%以下であり、更に好ましくは70質量%以下である。
カルボキシメチル化の際の反応媒(セルロースを含まない、水と有機溶媒等との混合溶媒)は、マーセル化の際の反応媒よりも、水の割合が少ない(言い換えれば、有機溶媒の割合が多い)ことが好ましい。本範囲を満たすことで、得られるカルボキシメチル化セルロースの結晶化度を維持しながらカルボキシメチル置換度を高くしやすくなる。また、カルボキシメチル化の際の反応媒が、マーセル化の際の反応媒よりも水の割合が少ない(有機溶媒の割合が多い)場合、マーセル化反応からカルボキシメチル化反応に移行する際に、マーセル化反応終了後の反応系に所望の量の有機溶媒を添加するという簡便な手段でカルボキシメチル化反応用の混合溶媒を形成させることができるという利点も得られる。
水と有機溶媒との混合溶媒を形成し、マーセル化セルロースにカルボキシメチル化剤を投入した後、温度を好ましくは10〜40℃の範囲で一定に保ったまま15分〜4時間、好ましくは15分〜1時間程度撹拌する。マーセル化セルロースを含む液とカルボキシメチル化剤との混合は、反応混合物が高温になることを防止するために、複数回に分けて、または、滴下により行うことが好ましい。カルボキシメチル化剤を投入して一定時間撹拌した後、必要であれば昇温して、反応温度を30〜90℃、好ましくは40〜90℃、さらに好ましくは60〜80℃として、30分〜10時間、好ましくは1時間〜4時間、エーテル化(カルボキシメチル化)反応を行い、カルボキシメチル化セルロースを得る。
カルボキシメチル化の際には、マーセル化の際に用いた反応器をそのまま用いてもよく、あるいは、温度制御しつつ上記各成分を混合撹拌することが可能な別の反応器を用いてもよい。
反応終了後、残存するアルカリ金属塩を鉱酸または有機酸で中和してもよい。また、必要に応じて、副生する無機塩、有機酸塩等を含水メタノールで洗浄して除去し、乾燥、粉砕、分級してカルボキシメチル化セルロース又はその塩としてもよい。副生物除去のために洗浄する際は、予め酸型にして洗浄し、洗浄後に塩型に戻しても良い。乾式粉砕で用いる装置としてはハンマーミル、ピンミル等の衝撃式ミル、ボールミル、タワーミル等の媒体ミル、ジェットミル等が例示される。湿式粉砕で用いる装置としてはホモジナイザー、マスコロイダー、パールミル等の装置が例示される。
<ナノファイバーへの解繊>
上記の方法により得たカルボキシメチル化セルロースを解繊することにより、ナノスケールの繊維径を有するセルロースナノファイバーへと変換することができる。
解繊の際には、上記の方法で得られたカルボキシメチル化セルロースの分散体を準備する。分散媒は、取扱いの容易性から、水が好ましい。解繊時の分散体におけるカルボキシメチル化セルロースの濃度は、解繊、分散の効率を考慮すると、0.01〜10%(w/v)であることが好ましい。
カルボキシメチル化セルロースを解繊する際に用いる装置は特に限定されないが、高速回転式、コロイドミル式、高圧式、ロールミル式、超音波式などの装置を用いることができる。解繊の際にはカルボキシメチル化セルロースの分散体に強力な剪断力を印加することが好ましい。特に、効率よく解繊するには、前記分散体に50MPa以上の圧力を印加し、かつ強力な剪断力を印加できる湿式の高圧または超高圧ホモジナイザーを用いることが好ましい。前記圧力は、より好ましくは100MPa以上であり、さらに好ましくは140MPa以上である。また、高圧ホモジナイザーでの解繊及び分散処理に先立って、必要に応じて、高速せん断ミキサーなどの公知の混合、撹拌、乳化、分散装置を用いて、前記分散体に予備処理をほどこしてもよい。
高圧ホモジナイザーとは、ポンプにより流体に加圧(高圧)し、流路に設けた非常に繊細な間隙より噴出させることにより、粒子間の衝突、圧力差による剪断力等の総合エネルギーによって乳化、分散、解細、粉砕、及び超微細化を行う装置である。
本発明においては、カルボキシメチル化セルロースナノファイバーを分散体の状態で用いても良いし、乾燥(分散媒の除去)、粉砕、分級を行い、粉末として用いても良い。
本発明に用いるカルボキシメチル化セルロースナノファイバーを粉末として用いる場合は、必要に応じて、他の成分を含んでいても良い。例えば、例えば、粉末を製造する際、乾燥前に、カルボキシメチル化セルロースナノファイバーの分散体に水溶性高分子を共存させると、再分散性が向上するので、好ましい。水溶性高分子により再分散性が向上する理由は、明らかではないが、水溶性高分子がカルボキシメチル化セルロースナノファイバー表面の電荷密度の低い部分をカバーし、水素結合の形成を抑制して乾燥時のナノファイバー同士の凝集を防止するためであると推測される。
<水溶性高分子>
カルボキシメチル化セルロースナノファイバーを粉末として用いる場合に、粉末の製造時に共存させることができる水溶性高分子としては、例えば、セルロース誘導体(カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース)、キサンタンガム、キシログルカン、デキストリン、デキストラン、カラギーナン、ローカストビーンガム、アルギン酸、アルギン酸塩、プルラン、澱粉、かたくり粉、クズ粉、加工澱粉(カチオン化澱粉、燐酸化澱粉、燐酸架橋澱粉、燐酸モノエステル化燐酸架橋澱粉、ヒドロキシプロピル澱粉、ヒドロキシプロピル化燐酸架橋澱粉、アセチル化アジピン酸架橋澱粉、アセチル化燐酸架橋澱粉、アセチル化酸化澱粉、オクテニルコハク酸澱粉ナトリウム、酢酸澱粉、酸化澱粉)、コーンスターチ、アラビアガム、ローカストビーンガム、ジェランガム、ポリデキストロース、ペクチン、キチン、水溶性キチン、キトサン、カゼイン、アルブミン、大豆蛋白溶解物、ペプトン、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリアミノ酸、ポリ乳酸、ポリリンゴ酸、ポリグリセリン、ラテックス、ロジン系サイズ剤、石油樹脂系サイズ剤、尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミド・ポリアミン樹脂、ポリエチレンイミン、ポリアミン、植物ガム、ポリエチレンオキサイド、親水性架橋ポリマー、ポリアクリル酸塩、でんぷんポリアクリル酸共重合体、タマリンドガム、グァーガム及びコロイダルシリカ並びにそれら1つ以上の混合物が挙げられる。この中でも、セルロース誘導体は、カルボキシメチル化セルロースナノファイバーとの親和性の点から好ましく、カルボキシメチルセルロース及びその塩は特に好ましい。カルボキシメチルセルロース及びその塩のような水溶性高分子は、カルボキシメチル化セルロースナノファイバー同士の間に入りこみ、ナノファイバー間の距離を広げることで、再分散性を向上させると考えられる。
水溶性高分子として、カルボキシメチルセルロース又はその塩を用いる場合には、無水グルコース単位当たりのカルボキシメチル基置換度が0.55〜1.6のカルボキシメチルセルロースを用いることが好ましく、0.55〜1.1のものがより好ましく、0.65〜1.1のものがさらに好ましい。また、分子が長い(粘度が高い)ものの方が、ナノファイバー間の距離を広げる効果が高いので好ましい。また、カルボキシメチルセルロースの1質量%水溶液における25℃、60rpmでのB型粘度は、3mPa・s〜14000mPa・sが好ましく、7mPa・s〜14000mPa・sがより好ましく、1000mPa・s〜8000mPa・sがさらに好ましい。なお、ここでいう水溶性高分子としての「カルボキシメチルセルロース又はその塩」とは、水に完全に溶解するものであることから、上述の水中で繊維形状を確認することができるカルボキシメチル化セルロースナノファイバーとは区別される。
水溶性高分子の配合量は、カルボキシメチル化セルロースナノファイバー(絶乾固形分)に対して、5質量%〜300質量%であることが好ましく、20質量%〜300%質量がさらに好ましく、25質量%〜200質量%がさらに好ましく、25質量%〜60質量%がさらに好ましい。水溶性高分子を5質量%以上配合すると再分散性の向上効果が得られるようになる。一方、水溶性高分子の配合量が300質量%を超えるとカルボキシメチル化セルロースナノファイバーの特徴であるチキソトロピー性などの粘度特性、や分散安定性の低下などの問題が生じることがある。水溶性高分子の配合量が、25質量%以上であると、特に優れた再分散性を得ることができるので好ましい。また、チキソトロピー性を考慮すると200質量%以下であることが好ましく、60質量%以下が特に好ましい。
<乾燥>
カルボキシメチル化セルロースナノファイバーの分散体、または、場合により水溶性高分子を混合したカルボキシメチル化セルロースナノファイバーの分散体を乾燥(分散媒の除去)させることで、カルボキシメチル化セルロースナノファイバーを含む乾燥固形物を得る。この際、分散体のpHを9〜11に調整した後に、乾燥させると、再分散性がさらに良好となるので好ましい。
乾燥方法としては、公知のものを用いることができ、特に限定されない。例えば、スプレイドライ、圧搾、風乾、熱風乾燥、及び真空乾燥を挙げることができる。乾燥装置は、特に限定されないが、連続式のトンネル乾燥装置、バンド乾燥装置、縦型乾燥装置、垂直ターボ乾燥装置、多重段円板乾燥装置、通気乾燥装置、回転乾燥装置、気流乾燥装置、スプレードライヤ乾燥装置、噴霧乾燥装置、円筒乾燥装置、ドラム乾燥装置、ベルト乾燥装置、スクリューコンベア乾燥装置、加熱管付回転乾燥装置、振動輸送乾燥装置、回分式の箱型乾燥装置、通気乾燥装置、真空箱型乾燥装置、及び撹拌乾燥装置等を単独で又は2つ以上組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、薄膜を形成させて乾燥を行う装置を用いることが、均一に被乾燥物に熱エネルギーを直接供給でき、乾燥処理をより効率的に、短時間で行うことができるためエネルギー効率の点から好ましい。また、薄膜を形成させて乾燥を行う装置は、薄膜を掻き取る等の簡便な手段で直ちに乾燥物を回収できる点からも好ましい。さらに、薄膜を形成させてから乾燥させた場合には、再分散性がさらに向上することも見出された。薄膜を形成させて乾燥を行う装置としては、例えば、ドラムやベルトにブレードやダイ等により薄膜を形成させて乾燥させるドラム乾燥装置やベルト乾燥装置が挙げられる。薄膜を形成させて乾燥させる際の薄膜の膜厚としては、50μm〜1000μmが好ましく、100μm〜300μmがさらに好ましい。50μm以上であると、乾燥後の掻き取りが容易であり、また、1000μm以下であると再分散性のさらなる向上効果がみられる。
乾燥後の残留水分量は、乾燥物全体に対して2質量%〜15質量%が好ましい。
<粉砕>
粉砕方法は特に限定されず、公知の方法を用いることができ、粉体の状態で処理する乾式粉砕法と、液体に分散あるいは溶解させた状態で処理する湿式粉砕法を例示することができる。湿式粉砕を行う場合には、上記の乾燥の前に行ってもよい。
乾式粉砕法で用いる装置としては、これらに限定されないが、カッティング式ミル、衝撃式ミル、気流式ミル、媒体ミルを例示することができる。これらは単独あるいは併用して、さらには同機種で数段処理することができる。これらの中で、気流式ミルは好ましい。カッティング式ミルとしては、メッシュミル((株)ホーライ製)、アトムズ((株)山本百馬製作所製)、ナイフミル(パルマン社製)、グラニュレータ(ヘルボルト製)、ロータリーカッターミル((株)奈良機械製作所製)、等が例示される。衝撃式ミルとしては、パルペライザ(ホソカワミクロン(株)製)、ファインイパクトミル(ホソカワミクロン(株)製)、スーパーミクロンミル(ホソカワミクロン(株)製)、サンプルミル((株)セイシン製)、バンタムミル((株)セイシン製)、アトマイザー((株)セイシン製)、トルネードミル(日機装(株))、ターボミル(ターボ工業(株))、ベベルインパクター(相川鉄工(株))等が例示される。気流式ミルとしては、CGS型ジェットミル(三井鉱山(株)製)、ジェットミル(三庄インダストリー(株)製)、エバラジェットマイクロナイザ((株)荏原製作所製)、セレンミラー(増幸産業(株)製)、超音速ジェットミル(日本ニューマチック工業(株)製)等が例示される。媒体ミルとしては、振動ボールミル等が例示される。湿式粉砕法で用いる装置としては、マスコロイダー(増幸産業(株)製)、高圧ホモジナイザー(三丸機械工業(株)製)、媒体ミルが例示される。媒体ミルとしては、ビーズミル(アイメックス(株)製)等を例示することができる。
<分級>
カルボキシメチル化セルロースナノファイバーの粉砕後に、分級を行い、特定の粒度となるように調整する。分級の方法は特に限定されないが、例えば、所定の目開きを有するメッシュ(篩)を通過させることにより行うことができる。メッシュとしては、好ましくは20〜400メッシュ、さらに好ましくは40〜300メッシュ、さらに好ましくは60〜200メッシュを用いることができ、これらを多段式で使用してもよい。最終的に得られる粉末のメディアン径を、10.0μm〜150.0μm、好ましくは、30.0μm〜130.0μm、さらに好ましくは50.0μm〜120.0μmとする。
(2)油脂組成物
本発明に用いる油脂組成物としては、特に制限されないが、乳脂肪、あるいは、菜種油、大豆油、ヒマワリ種子油、綿実油、落花生油、米油、コーン油、サフラワー油、パーム油、ヤシ油、パーム核油等の植物性油脂が例示でき、これらは単独で、又は、混合して用いることができ、あるいはこれらに硬化、分別、エステル交換等の加工を施した加工油脂として用いることもできる。中でも、ホイップクリームの舌触り等の風味の観点から、乳脂肪、パーム由来の油脂、及びパーム由来の油脂の硬化油を用いることが好ましい。
乳脂肪としては、バターオイル、バター、生クリーム、牛乳等を由来とする乳脂肪が挙げられる。なお、本明細書において、生クリームとは、乳等省令で定められた「生乳、牛乳又は特別牛乳から乳脂肪分以外の成分を除去し、乳脂肪分が18.0質量%以上にしたもの」を指す。
本発明のホイップクリーム用乳化組成物には、気泡安定性に優れた低脂肪のホイップクリームを得る観点から、油脂組成物を0.5%以上、4.0%未満含有することが好ましく、1.0%以上、2.5%未満含有することがより好ましい。
本発明のホイップクリーム用乳化組成物には、食感を損なうことなく、保形性に優れたホイップクリームを得る観点から、油脂組成物を4.0%以上含有することが好ましく、18%以上、50%以下含有することがより好ましく、30%以上、48%以下含有することがさらに好ましい。
本発明のホイップクリーム用乳化組成物には、乳製品、甘味料、卵黄、安定剤、乳化剤、香料、保存料、酸化防止剤、ビタミン、ミネラル等の添加剤を、本発明の効果に影響を及ぼさない限りにおいて、適宜用いることができる。
乳製品としては、牛乳、粉乳、練乳、チーズ類などをあげることができる。
甘味料としては、砂糖、果糖、ブドウ糖、水飴、還元水飴、はちみつ、異性化糖、転化糖、オリゴ糖(イソマルトオリゴ糖、還元キシロオリゴ糖、還元ゲンチオオリゴ糖、キシロオリゴ糖、ゲンチオオリゴ糖、ニゲロオリゴ糖、テアンデオリゴ糖、大豆オリゴ糖等)、トレハロース、糖アルコール(マルチトール、エリスリトール、ソルビトール、パラチニット、キシリトール、ラクチトール等)、砂糖結合水飴(カップリングシュガー)、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース、アリテーム、ネオテーム、カンゾウ抽出物(グリチルリチン)、サッカリン、サッカリンナトリウム、ステビア抽出物、ステビア末等があげられる。
安定剤としては、寒天、ペクチン、キサンタンガム、ローカストビーンガム、ジェランガム、カラギーナン、タマリンド種子多糖類、タラガム、グァーガム、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、プルラン、大豆多糖類、トラガントガム、カラヤガム、アラビアガム、ガティガム、カードラン、ラムザンガム、ウエランガム、サイリウムシードガム、マクロホモプシスガム、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、澱粉、加工・化工澱粉等から選ばれる1種以上を選択して用いることができる。
乳化剤としては、ショ糖脂肪酸エステル、モノグリセリン脂肪酸エステル、レシチン、グリセリン脂肪酸エステル(ジグリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセライド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル)、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ステアロイル乳酸塩、ユッカ抽出物、サポニン、ポリソルベート等を挙げることができる。
なお、本発明のホイップクリーム用乳化組成物は、エアゾール容器に充填後、噴射剤ガスを封入して、エアゾールクリームとすることもできる。例えば、前記ホイップクリーム用乳化組成物をエアゾール容器に充填し、噴射剤ガスとして、炭酸ガス、窒素ガス、笑気ガス、LPG及びLNG等から選ばれる1種以上を選択して、加圧充填することによりエアゾールクリームを製造することができる。
本発明の(1)カルボキシメチル置換度が0.50以下、セルロースI型の結晶化度が50%以上、平均繊維径が3〜500nmであるカルボキシメチル化セルロースナノファイバー、及び(2)油脂組成物を含有するホイップクリーム用乳化組成物を用いると、気泡安定性に優れた低脂肪分のホイップクリームを得ることができる。また、食感を損なうことなく保形性に優れたホイップクリームを得ることができる。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
(実施例1)
(カルボキシメチル化セルロースナノファイバーの調製)
回転数を150rpmに調節した二軸ニーダーに、水130部と、水酸化ナトリウム20部を水10部とIPA90部に溶解したものとを加え、広葉樹パルプ(日本製紙(株)製、LBKP)を100℃60分間乾燥した際の乾燥質量で100部仕込んだ。35℃で80分間撹拌、混合しマーセル化セルロースを調製した。更に撹拌しつつイソプロパノール(IPA)230部と、モノクロロ酢酸ナトリウム60部を添加し、30分間撹拌した後、70℃に昇温して90分間カルボキシメチル化反応をさせた。反応終了後、pH7になるまで酢酸で中和、含水メタノールで洗浄、脱液、乾燥、粉砕して、カルボキシメチル化セルロースのナトリウム塩を得た。
得られたカルボキシメチル化セルロースのナトリウム塩を水に分散し、固形分1%(w/v)水分散体とした。これを、140MPaの高圧ホモジナイザーで3回処理し、カルボキシメチル化セルロースナノファイバーの分散体を得た。得られたセルロースナノファイバーのカルボキシメチル置換度は、0.29であり、セルロースI型の結晶化度は66%、平均繊維径は3.1nmであった。なお、カルボキシメチル置換度とセルロースI型の結晶化度、平均繊維径は、上述の方法で測定した。
(カルボキシメチル化セルロースナノファイバーを含む粉末の調製)
得られたカルボキシメチル化セルロースナノファイバーを水で固形分0.7質量%の分散体とし、カルボキシメチルセルロース(商品名:F350HC−4、粘度(1%、25℃、60rpm)約3000mPa・s、カルボキシメチル置換度約0.9)を、カルボキシメチル化セルロースナノファイバーに対して40質量%(すなわち、カルボキシメチル化セルロースナノファイバーの固形分を100質量部としたときにカルボキシメチルセルロースの固形分が40質量部となるように)添加し、TKホモミキサー(12,000rpm)で60分間撹拌した。この分散体のpHは7〜8程度であった。この分散体に、水酸化ナトリウム水溶液0.5質量%を加え、pHを9に調整した後、ドラム乾燥機D0405(カツラギ工業社製)のドラム表面に塗布し、140℃で1分間乾燥した。得られた乾燥物を掻き取り、次いで、衝撃式ミルを用いて1時間あたり10kgの速さで乾燥物を粉砕し、水分量5質量%の乾燥粉砕物を得た。得られた粉砕物を、30メッシュを用いて分級し、カルボキシメチル化セルロースナノファイバーを含む粉末を得た。
(ホイップクリーム用乳化組成物の調製)
乳脂肪分を3.6%含有する成分無調整牛乳に対して、上記で得られたカルボキシメチル化セルロースナノファイバーを含む粉末を、セルロースナノファイバー(CNF)の固形分が2%含まれるように添加してミキサーでしっかりとかき混ぜることによりホイップクリーム用乳化組成物を調製した。
(実施例2)
用いた牛乳を、乳脂肪分を0.6%含有する低脂肪牛乳に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてホイップクリーム用乳化組成物を調製した。
(比較例1)
カルボキシメチル化セルロースナノファイバーを含む粉末を添加せず、乳脂肪分を3.6%含有する成分無調整牛乳をホイップクリーム用乳化組成物として用いた。
(比較例2)
カルボキシメチル化セルロースナノファイバーを含む粉末を添加せず、乳脂肪分を0.6%含有する低脂肪牛乳をホイップクリーム用乳化組成物として用いた。
(気泡安定性の評価)
上記で得られた実施例及び比較例のホイップクリーム用乳化組成物は、4℃の条件にて、電動泡立て器でコシが出るまで(最大オーバーランに達するまで)ホイップした。ホイップ後のサンプルを50g紙コップへ入れ、得られた気泡の安定性を、撹拌直後、撹拌終了から1分後、撹拌終了から10分後、撹拌終了から2時間後、撹拌終了から24時間後の各時点で液面の高さを確認し、撹拌前の液面の高さを0%、撹拌直後の液面の高さを100%とした時の液面の変化率を元に、下記基準に従い評価した。結果を表1に示す。
◎:得られた泡の液面の変化率が90%以上、100%以下を維持している。
○:得られた泡の液面の変化率が70%以上、90%未満を維持している。
△:得られた泡の液面の変化率が30%以上、70%未満を維持している。
×:得られた泡の液面の変化率が30%未満となっている。
表1より、カルボキシメチル置換度が0.50以下、セルロースI型の結晶化度が50%以上、平均繊維径が3〜500nmであるカルボキシメチル化セルロースナノファイバーを含むホイップクリーム用乳化組成物は、油脂組成物として乳脂肪分が0.5%以上、4.0%未満の牛乳を用いた場合であっても、得られたホイップクリームは、気泡安定性に優れることがわかった。実施例1及び2においては、泡立て器で泡立てた際に、細かい泡が得られ、時間が経過しても気泡の状態は安定したものであった。また、カルボキシメチル化セルロースナノファイバーを含まない比較例1及び2においては、泡立て後に得られた泡は大きくてランダムなものであり、撹拌直後から、どんどん消えてしまい、安定しないものであった。なお、砂糖添加の有無では、気泡安定性に差が出なかった。
(実施例3)
乳脂肪分を37%含有する生クリームに、実施例1で得られたカルボキシメチル化セルロースナノファイバーを含む粉末を、0.25%となるように添加して、均一になるまでかき混ぜることによりホイップクリーム用乳化組成物を調製した。
(比較例3)
カルボキシメチル化セルロースナノファイバーを含む粉末を添加せず、乳脂肪分を37%含有する生クリームをホイップクリーム用乳化組成物として用いた。
(保形性の評価)
実施例3及び比較例3で得られたホイップクリーム用乳化組成物を、4℃の条件にて、電動泡立て器でコシが出るまで(最大オーバーランに達するまで)ホイップした。ホイップ後のサンプルを紙コップへ入れ、形状及び重さをあわせた重りをホイップ後のサンプルの上に乗せた。重りの沈み込みを、重りを乗せた直後から6時間後及び24時間後の各時点で測定した。結果を表2に示す。沈み込みが少ない方が、保形性に優れる。
(食感の評価)
実施例3及び比較例3で得られたホイップクリーム用乳化組成物を用い、上記の保形性の評価と同様にして得られたホイップクリームを、ホイップ直後に、同一の人が試食して、食感について評価を行った。結果を表2に示す。
表2より、カルボキシメチル置換度が0.50以下、セルロースI型の結晶化度が50%以上、平均繊維径が3〜500nmであるカルボキシメチル化セルロースナノファイバー、及び油脂組成物を含有するホイップクリーム用乳化組成物を用いると、得られたホイップクリームは、食感を損なうことなく保形性に優れることがわかった。
(実施例4)
市販のホイップ用植物性油脂(商品名:スジャータホイップ、スジャータめいらく株式会社製)200mLに、砂糖15gと、実施例1で得られたカルボキシメチル化セルロースナノファイバーを含む粉末をホイップ用植物性油脂に対して1%となるように添加し、T.K.HOMODISPER Model 2.5(PRIMIX社製)を用い、3,000rpmで5分間処理し、ホイップクリーム用乳化組成物を調製した。
(比較例4)
カルボキシメチル化セルロースナノファイバーを含む粉末を添加しなかったこと以外は、実施例4と同様にしてホイップクリーム用乳化組成物を調製した。
(気泡の均一性の評価)
実施例4及び比較例4で得られたホイップクリーム用乳化組成物を、4℃の条件にて、電動泡立て器でコシが出るまで(最大オーバーランに達するまで)ホイップした。ホイップ後のサンプルをエッペンチューブに入れ、X線マイクロCT SKYSCAN1272(ブルカージャパン株式会社製)を用いてサンプルの3次元断面画像を得た。得られた画像を目視で確認し、気泡の均一性を評価した。また、気泡の均一性が高いほど、口どけ感が良いといえる。実施例4のホイップクリーム用乳化組成物を用いたホイップクリームの画像を図1に、比較例4のホイップクリーム用乳化組成物を用いたホイップクリームの画像を図2にそれぞれ示した。
なお、X線マイクロCT SKYSCAN1272を用いた測定条件等は、以下の通りである。
(撮影条件)
・Pixel size:5μm
・Rotation steps:0.4°
・Averaging(frames):1
(再構成条件)
・2次元画像解析専用ソフトウェア:NRecon(ブルカージャパン株式会社製)
・Smoothing:(1)
・Misalignment compensation show:9.0
・Ring artifacts reduction:(7)
・Beam−hardening correction:(40%)
(3次元断面画像構築方法)
上記2次元画像解析専用ソフトウェアを用いて再構成されたデータは、3次元画像解析ソフトウェア「CTvox」(ブルカージャパン株式会社製)を用い、CT値ヒストグラムを調整し、得られた画像を処理することにより、3次元断面画像を得た。
図1および図2より、カルボキシメチル置換度が0.50以下、セルロースI型の結晶化度が50%以上、平均繊維径が3〜500nmであるカルボキシメチル化セルロースナノファイバー、及び油脂組成物を含有する実施例4のホイップクリーム用乳化組成物を用いたホイップクリームは、比較例4のカルボキシメチル化CNFを添加しないホイップクリーム用乳化組成物を用いたホイップクリームと比較して、気泡の均一性に優れる(口どけ感がよい)ことがわかった。

Claims (5)

  1. 下記(1)及び(2)を含有するホイップクリーム用乳化組成物。
    (1)カルボキシメチル置換度が0.50以下、セルロースI型の結晶化度が50%以上であり、平均繊維径が3〜500nmであるカルボキシメチル化セルロースナノファイバー
    (2)油脂組成物
  2. 前記油脂組成物の含有量が0.5%以上、4.0%未満である、請求項1記載のホイップクリーム用乳化組成物。
  3. 前記油脂組成物の含有量が4.0%以上である、請求項1記載のホイップクリーム用乳化組成物。
  4. 前記油脂組成物として、牛乳由来の乳脂肪を含むことを特徴とする、請求項1〜3の何れか一項に記載のホイップクリーム用乳化組成物。
  5. 前記油脂組成物として、パーム由来の油脂またはパーム由来の油脂の硬化油を含むことを特徴とする、請求項1〜4の何れか一項に記載のホイップクリーム用乳化組成物。
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