JP2020150118A - セラミック基板の製造方法、および、セラミックグリーンシートの孔あけ方法 - Google Patents

セラミック基板の製造方法、および、セラミックグリーンシートの孔あけ方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 セラミック基板の製造方法において、セラミック成分を含む未焼成のグリーンシートに容易に孔あけ加工を行うことが可能な技術を提供する。【解決手段】 セラミック基板の製造方法は、セラミックグリーンシートと、孔が形成されている2つのマスクプレートとを準備する準備工程と、2つのマスクプレートのそれぞれに形成されている孔がセラミックグリーンシートを介して互いに対向するようにセラミックグリーンシートを2つのマスクプレートで挟み込んだ状態でセラミックグリーンシートを2つのマスクプレートに対して固定する固定工程と、マスクプレートの外側の表面の一部であって孔を含む領域に加圧液体を供給し、2つのマスクプレートの一方に形成されている孔から他方に形成されている孔に向かって加圧液体を流通させることで、セラミックグリーンシートに貫通孔を形成する貫通孔形成工程と、を備える。【選択図】 図1

Description

本発明は、セラミック基板の製造方法、および、セラミックグリーンシートの孔あけ方法に関する。
従来、電子部品のパッケージや制御回路用基板として用いられるセラミック基板が知られている。セラミック基板は、一般的に、セラミックの粉末とバインダとが混合されたスラリーを成形したセラミックグリーンシートを、焼成することで製造される。このセラミック基板には、セラミック基板に設けられる複数の配線を接続するビア導体を形成するための貫通孔が設けられることがあり、この貫通孔は、セラミックグリーンシートへの孔あけ加工によって形成できる。例えば、特許文献1には、打ち抜き加工によって、セラミックグリーンシートの所定の箇所に貫通孔を形成する技術が開示されている。
特開2018−182042号公報
特許文献1に記載のセラミックグリーンシートの孔あけ加工では、金型に取り付けられたピンが、セラミックグリーンシートの所定の箇所を打ち抜くことによって貫通孔を成形する。しかしながら、例えば、セラミックグリーンシートの大きさが変更されるたびに、金型に対するピンの位置を変更したり、金型そのものを作り変えたりしなければならないため、セラミック基板の製造コストが増大する。また、ピンは、微小な部品であるため、ピンの付け替えに時間がかかる。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、セラミック基板の製造方法において、セラミック基板の所定の箇所に容易に貫通孔をあけることが可能な技術を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、セラミック基板の製造方法が提供される。セラミック基板の製造方法は、セラミック成分を含む未焼成のセラミックグリーンシートと、孔が形成されている2つのマスクプレートとを準備する準備工程と、前記2つのマスクプレートのそれぞれに形成されている孔が前記セラミックグリーンシートを介して互いに対向するように前記セラミックグリーンシートを前記2つのマスクプレートで挟み込んだ状態で前記セラミックグリーンシートを前記2つのマスクプレートに対して固定する固定工程と、前記固定工程の後、前記マスクプレートの外側の表面の一部であって前記孔を含む領域に加圧液体を供給し、前記2つのマスクプレートの一方に形成されている孔から他方に形成されている孔に向かって前記加圧液体を流通させることで、前記セラミックグリーンシートに貫通孔を形成する貫通孔形成工程と、を備える。
この構成によれば、セラミックグリーンシートを挟み込んでいる2つのマスクプレートの一方の孔から他方の孔に向かって加圧液体を流通させる。これにより、加圧液体の圧力によって2つのマスクプレートの互いに対向する孔の間に位置するセラミックグリーンシートの部位に貫通孔が形成されるため、セラミック基板の所定の箇所に、容易に貫通孔を形成することができる。
(2)上記形態のセラミック基板の製造方法において、前記貫通孔形成工程では、前記加圧液体を供給する流体供給部を前記マスクプレートの外側の表面上で走査させることで、前記マスクプレートに形成されている複数の前記孔に前記加圧液体を順次供給し、前記セラミックグリーンシートに複数の前記貫通孔を順次形成してもよい。この構成によれば、流体供給部が一度に加圧液体を供給可能な領域を小さくしても、流体供給部をマスクプレートの表面上を走査させることによって、流体供給部より大きいセラミックグリーンシートの全面に貫通孔を形成することができる。これにより、流体供給部を小型化することができるため、孔あけ用の装置のコストを低減することができる。したがって、セラミック基板の製造コストを低減することができる。
(3)上記形態のセラミック基板の製造方法は、さらに、前記貫通孔形成工程の後、前記マスクプレートの前記孔に温風を送ることで、前記2つのマスクプレートに対して固定されている前記セラミックグリーンシートを乾燥させる乾燥工程を備えてもよい。この構成によれば、加圧液体によって濡れたセラミックグリーンシートを、温風によって乾燥させることができる。これにより、加圧液体での濡れによってセラミックグリーンシートが変形することを防止することができるため、セラミック基板の変形を防止することができる。
(4)上記形態のセラミック基板の製造方法において、前記乾燥工程において、前記温風を供給する温風供給部を前記マスクプレートの外側の表面上で走査させつつ、前記セラミックグリーンシートに形成されている複数の前記貫通孔に対して前記温風を順次供給し、前記セラミックグリーンシートを乾燥してもよい。この構成によれば、温風供給部が一度に温風を供給可能な領域を小さくしても、温風供給部をマスクプレートの表面上を走査させることによって、温風供給部より大きいセラミックグリーンシートの全面を乾燥することができる。これにより、温風供給部を小型化することができるため、孔あけ用の装置のコストを低減することができる。したがって、セラミック基板の製造コストを低減することができる。
(5)本発明の一形態によれば、セラミック成分を含む未焼成のセラミックグリーンシートに貫通孔を形成するセラミックグリーンシートの孔あけ方法が提供される。このセラミックグリーンシートの孔あけ方法は、前記セラミックグリーンシートと、孔が形成されている2つのマスクプレートとを準備する準備工程と、前記2つのマスクプレートのそれぞれに形成されている孔が前記セラミックグリーンシートを介して互いに対向するように前記セラミックグリーンシートを前記2つのマスクプレートで挟み込んだ状態で前記セラミックグリーンシートを前記2つのマスクプレートに対して固定する固定工程と、前記固定工程の後、前記マスクプレートの外側の表面の一部であって前記孔を含む領域に加圧液体を供給し、前記2つのマスクプレートの一方に形成されている孔から他方に形成されている孔に向かって前記加圧液体を流通させることで、前記セラミックグリーンシートに貫通孔を形成する貫通孔形成工程と、を備える。
この構成によれば、セラミックグリーンシートを挟み込んでいる2つのマスクプレートの一方の孔から他方の孔に向かって加圧液体を流通させる。これにより、加圧液体の圧力によって2つのマスクプレートの互いに対向する孔の間に位置するセラミックグリーンシートの部位に貫通孔が形成されるため、セラミックグリーンシートの所定の箇所に、容易に貫通孔を形成することができる。
第1実施形態の孔あけ加工装置の概略構成を示した説明図である。 第1実施形態の孔あけ加工処理のフローチャートである。 貫通孔形成工程および乾燥工程を説明する説明図である。 加工用ノズルと乾燥用ノズルの動きを説明する説明図である。 第2実施形態の孔あけ加工装置の概略構成を示した説明図である。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態の孔あけ加工装置1の概略構成を示した説明図である。本実施形態の孔あけ加工装置1は、セラミック基板を製造する工程において、セラミック成分を含む焼成前のセラミックグリーンシート5(図1参照)に、貫通孔6を形成する装置である。この貫通孔6は、セラミック基板に設けられる複数の配線を接続するビア導体を形成するときに使用される。孔あけ加工装置1は、第1のマスクプレート11と、第2のマスクプレート12と、孔あけ加工部15と、乾燥部20とを備える。なお、図1では、1枚のセラミックグリーンシート5に、貫通孔6を1つだけ示しているが、本実施形態の孔開け加工装置1は、1枚のセラミックグリーンシート5に、複数の貫通孔6を形成する。
第1のマスクプレート11は、矩形状の平板部材であり、セラミックグリーンシート5に形成される貫通孔6と同じ内径の第1の孔11aが形成されている。第1のマスクプレート11は、セラミックグリーンシート5の一方の面7に当接するように配置されることが可能である。本実施形態では、第1のマスクプレート11には、セラミックグリーンシート5に形成される貫通孔6と同じ数の第1の孔11aが形成されている。
第2のマスクプレート12は、矩形状の平板部材であり、セラミックグリーンシート5に形成される貫通孔6と同じ内径の第2の孔12aが形成されている。第2のマスクプレート12は、セラミックグリーンシート5の第1のマスクプレート11とは反対側の他方の面8に当接するように配置されることが可能である。本実施形態では、第2のマスクプレート12には、第1のマスクプレート11の第1の孔11aと同じ数の第2の孔12aが形成されている。
孔あけ加工部15は、加圧ポンプ16と、加工用ノズル17を備える。孔あけ加工部15は、第1の孔11aに、例えば、0.5MPa程度の高圧の水を供給可能である。加圧ポンプ16は、図示しない水タンクの水の圧力を昇圧する。加工用ノズル17は、内部が空洞になっており、図1に示すように、開口部17aが、第1のマスクプレート11のセラミックグリーンシート5に当接する面とは反対側の表面11bに当接している。加工用ノズル17は、開口部17aを表面11bに当接させつつ、表面11b上を移動可能に形成されている。加工用ノズル17は、加圧ポンプ16に接続されており、内部の空洞に加圧ポンプ16が昇圧した水が供給される。
乾燥部20は、送風ポンプ21と、乾燥用ノズル22を備える。乾燥部20は、第1の孔11aに、温風を供給可能である。送風ポンプ21は、吸引した空気を加熱したのち乾燥用ノズル22に供給する。乾燥用ノズル22は、筒状部材であり、図1に示すように、開口部22aが第1のマスクプレート11の表面11bに当接している。乾燥用ノズル22は、開口部22aを表面11bに当接させつつ、表面11b上を移動可能に形成されている。乾燥用ノズル22は、送風ポンプ21に接続されており、内部に送風ポンプ21で加熱された空気が供給される。
次に、本実施形態でのセラミック基板の製造方法について説明する。最初に、セラミックとガラスとを混合した後、バインダと溶剤を加えてスラリーを作る。このスラリーをシート状に形成したセラミックグリーンシートに孔あけ加工を行うとともに、電気回路を印刷する。その後、電気回路が印刷されたセラミックグリーンシートを積層し、積層体を形成した後、焼成し、セラミック基板が完成する。ここでは、孔あけ加工装置1による、セラミックグリーンシート5の孔あけ加工処理の詳細を説明する。
図2は、本実施形態の孔あけ加工処理のフローチャートである。図3は、孔あけ加工処理の貫通孔形成工程および乾燥工程を説明する説明図である。本実施形態の孔あけ加工処理では、例えば、15cm四方の1枚のセラミックグリーンシート5に、内径が80μmから100μm程度の貫通孔6を16000個形成する。最初に、準備工程として、貫通孔6が加工されていないセラミックグリーンシート5と、第1の孔11aが形成されている第1のマスクプレート11と、第2の孔12aが形成されている第2のマスクプレート12と、を準備する(ステップS1)。
次に、固定工程として、セラミックグリーンシート5を第1のマスクプレート11と第2のマスクプレート12に対して固定する(ステップS2)。具体的には、第1の孔11aと第2の孔12aがセラミックグリーンシート5を介して互いに対向するように配置する。その後、積層されている第1のマスクプレート11とセラミックグリーンシート5と第2のマスクプレート12は、図示しないボルトなどの固定用治具によって固定する。
次に、貫通孔形成工程として、第1の孔11aに高圧の水を供給することで、セラミックグリーンシート5に貫通孔6を形成する(ステップS3)。具体的には、第1のマスクプレート11の表面11bの一部であり、第1の孔11aを含む領域11c(図1参照)に高圧の水を供給する。
貫通孔形成工程の詳細を、図3を用いて説明する。図3(a)は、貫通孔6が形成されていないセラミックグリーンシート5が第1のマスクプレート11と第2のマスクプレート12との間に固定されている状態を示している。図3(a)の状態では、高圧の水(図3(a)の白抜き矢印W1)が供給されている加工用ノズル17は、第1のマスクプレート11の表面11b上で、第1の孔11aが形成されていない領域11d(図3(a)参照)に位置している。このため、加工用ノズル17内の高圧の水W1の圧力は、領域11d内の表面11bに作用している。
加工用ノズル17が図3(a)に示す点線矢印F1の方向に移動すると、図3(b)の状態になる。図3(b)の状態では、加工用ノズル17は、第1のマスクプレート11の表面11b上で、第1の孔11aが形成されている領域11cに位置している。加工用ノズル17が領域11cに位置すると、加工用ノズル17内の高圧の水W1の圧力が、第1の孔11aによって露出しているセラミックグリーンシート5の一部に作用する。これにより、高圧の水の圧力によって第1の孔11aによって露出しているセラミックグリーンシート5の一部が吹き飛ばされ、セラミックグリーンシート5に貫通孔6が形成される。貫通孔6を形成した高圧の水は、第2の孔12aを流れ、第2のマスクプレート12のセラミックグリーンシート5とは反対側に排出される(図3(b)の白抜き矢印W2)。加工用ノズル17は、図3(b)に示すように1つの貫通孔6を形成すると、セラミックグリーンシート5の他の個所に別の貫通孔6を形成するために、点線矢印F2のようにさらに移動する。
次に、乾燥工程として、セラミックグリーンシート5を乾燥させる(ステップS4)。具体的には、第1の孔11aに温風を送り、セラミックグリーンシート5を乾燥させる。
乾燥工程の詳細を、図3を用いて説明する。図3に示すように、乾燥用ノズル22は、加工用ノズル17の進行方向F1、F2において、加工用ノズル17の後方に配置されている。高圧の水W2によって貫通孔6が形成された後の図3(b)の状態から、加工用ノズル17が点線矢印F2の方向に移動すると、乾燥用ノズル22は、第1のマスクプレート11の表面11b上で、第1の孔11aが形成されている領域11eに位置する(図3(c)参照)。領域11eに位置する乾燥用ノズル22が供給する温風W3は、第1の孔11aと貫通孔6と第2の孔12aとを通って、第2のマスクプレート12のセラミックグリーンシート5とは反対側に排出される。このとき、貫通孔6を通る温風W3によって、貫通孔6を形成するときに水に濡れたセラミックグリーンシート5を乾燥する。乾燥用ノズル22は、1つの貫通孔6の周辺のセラミックグリーンシート5を乾燥させると、加工用ノズル17が形成した他の個所の貫通孔6を乾燥させるために、加工用ノズル17とともに点線矢印F3のようにさらに移動する。
図4は、孔あけ加工処理における加工用ノズル17と乾燥用ノズル22の動きを説明する説明図である。図4は、第1のマスクプレート11の外側の表面11b側から、第1のマスクプレート11とセラミックグリーンシート5との積層方向を見ているときの外観を示している。
本実施形態では、加工用ノズル17と乾燥用ノズル22は、長手方向の長さが、矩形状の第1のマスクプレート11の一辺の長さと同程度の長さとなるように形成されている。孔あけ加工処理での貫通孔形成工程と乾燥工程では、第1のマスクプレート11上に配置されている加工用ノズル17と乾燥用ノズル22は、図4に示すように、第1のマスクプレート11の一方の端部13から他方の端部14に向かって移動する(図4の白抜き矢印F4)。これにより、第1のマスクプレート11上を移動する加工用ノズル17は、セラミックグリーンシート5に複数の貫通孔6を形成することができる。また、加工用ノズル17に追従するように第1のマスクプレート11上を移動する乾燥用ノズル22は、貫通孔6を形成した高圧の水によって濡れたセラミックグリーンシート5を乾燥させることができる。
以上説明した、本実施形態のセラミック基板の製造方法によれば、セラミックグリーンシート5を挟み込んでいる第1のマスクプレート11の第1の孔11aから第2のマスクプレート12の第2の孔12aに向かって高圧の水を流通させる。これにより、水の圧力によって第1のマスクプレート11と第2のマスクプレート12との互いに対向する第1の孔11aと第2の孔12aとの間に位置するセラミックグリーンシート5の部位に貫通孔6が形成されるため、セラミック基板の所定の箇所に、容易に貫通孔6を形成することができる。
また、本実施形態のセラミック基板の製造方法によれば、ピンによってセラミックグリーンシートに孔あけ加工を行う場合と比べると、孔あけ用のピンおよび孔あけ用のピンが取り付けられる金型が不要となる。これにより、ピン替えの作業に習熟した作業員しかできないピンの交換が不要となるだけでなく、金型の作り替えも不要となるため、セラミック基板の製造コストを低減することができる。
また、本実施形態のセラミック基板の製造方法によれば、製作に時間がかかる金型が不要となるため、金型の製造に必要であった時間を、セラミック基板の開発に充てることができる。これにより、セラミック基板の開発期間を長くすることができる。
また、ピンによってセラミックグリーンシートに孔あけ加工を行う製造方法では、セラミックグリーンシートの一方の面側の孔の内径と他方の面側の孔の内径とに差が発生する場合があった。このように、セラミックグリーンシートの一方の面側の孔の内径と他方の面側の孔の内径とに差が発生すると、電気回路を印刷するとき、インクによる孔埋めにおいて不良が発生しやすくなる。しかしながら、本実施形態のセラミック基板の製造方法によれば、高圧の水によって貫通孔6を形成するため、セラミックグリーンシート5の第1のマスクプレート11側の貫通孔6の内径と第2のマスクプレート12側の貫通孔6の内径との差は発生しにくい。これにより、貫通孔6の加工精度を向上することができる。
また、ピンによってセラミックグリーンシートに孔あけ加工を行う製造方法では、ピンが摩耗してくると、貫通孔の周囲にバリが残るおそれがあり、電気抵抗が想定より大きくなるオープン不良を発生するおそれがある。しかしながら、本実施形態のセラミック基板の製造方法によれば、高圧の水によって貫通孔6を形成するため、貫通孔6を繰り返し形成しても、ピンのように変化することがないため、バリが残るなどの不良が発生しない。これにより、貫通孔6の加工精度を向上することができるとともに、ピンによって孔あけ加工を行う製造方法では行う必要があるピンの研磨のような定期的なメンテナンスを簡単にすることができる。
また、本実施形態のセラミック基板の製造方法によれば、第1のマスクプレート11の第1の孔11aの形状と、第2のマスクプレート12の第2の孔12aの形状とを変更することによって、横断面が丸形状や矩形形状の貫通孔6を形成することができる。
また、本実施形態のセラミック基板の製造方法によれば、高圧の水を第1の孔11aを含む領域11cに供給するため、第1のマスクプレート11の強度は、高圧の水の圧力に耐えることができる強度となっている。これにより、部品の強度を確保しやすくすることができる。
また、本実施形態のセラミック基板の製造方法によれば、加工用ノズル17を第1のマスクプレート11の表面11b上で走査させることで、複数の第1の孔11aに高圧の水を順次供給し、セラミックグリーンシート5に複数の貫通孔6を順次形成する。これにより、加工用ノズル17が一度に高圧の水を供給可能な領域を小さくしても、加工用ノズル17より大きいセラミックグリーンシート5の全面に貫通孔6を形成することができる。したがって、加工用ノズル17を含む孔あけ加工部15を小型化することができるため、孔あけ用の装置のコストを低減することができる。すなわち、セラミック基板の製造コストを低減することができる。
また、本実施形態のセラミック基板の製造方法によれば、貫通孔形成工程の後、第1の孔11aに温風を送ることで、セラミックグリーンシート5を乾燥させる乾燥工程を備える。これにより、水によって濡れたセラミックグリーンシート5を、温風によって乾燥させることができる。したがって、水での濡れによってセラミックグリーンシート5が変形することを防止することができるため、セラミック基板の変形を防止することができる。
また、本実施形態のセラミック基板の製造方法によれば、乾燥用ノズル22を第1のマスクプレート11の表面11b上で走査させつつ、セラミックグリーンシート5の複数の貫通孔6に対して温風を順次供給し、セラミックグリーンシート5を乾燥する。これにより、乾燥用ノズル22が一度に温風を供給可能な領域を小さくしても、乾燥用ノズル22より大きいセラミックグリーンシート5の全面を乾燥することができる。これにより、乾燥用ノズル22を含む乾燥部20を小型化することができるため、孔あけ用の装置のコストを低減することができる。したがって、セラミック基板の製造コストを低減することができる。
また、本実施形態のセラミックグリーンシートの孔あけ方法によれば、セラミックグリーンシート5を挟み込んでいる第1のマスクプレート11の第1の孔11aから第2のマスクプレート12の第2の孔12aに向かって高圧の水を流通させる。これにより、水の圧力によって第1のマスクプレート11と第2のマスクプレート12との互いに対向する第1の孔11aと第2の孔12aとの間に位置するセラミックグリーンシート5の部位に貫通孔6を形成されるため、セラミックグリーンシート5の所定の箇所に、容易に貫通孔6を形成することができる。
<第2実施形態>
図5は、第2実施形態における孔あけ加工装置2の概略構成を示した説明図である。第2実施形態のセラミック基板の製造方法は、第1実施形態のセラミック基板の製造方法(図2)と比較すると、貫通孔の形成に用いられた水を循環し再利用する点が異なる。
本実施形態の孔あけ加工装置2は、第1のマスクプレート11と、第2のマスクプレート12と、孔あけ加工部15と、水循環部25とを備える。
水循環部25は、水回収器26と、フィルター部27と、循環流路28を備える。水回収器26は、第2のマスクプレート12のセラミックグリーンシート5とは反対側に設けられている。水回収器26は、第2の孔12aを通った水を回収する。フィルター部27は、水回収器26によって回収された水に含まれている異物、例えば、セラミックグリーンシート5の一部などを、水から除去する。フィルター部27は、循環流路28を介して加圧ポンプ16に接続している。
本実施形態の孔あけ加工処理では、貫通孔形成工程の後に、水再利用工程を備える。水再利用工程では、セラミックグリーンシート5に貫通孔6を形成した水を、水回収器26によって回収したのち、フィルター部27に送る。フィルター部27では、水回収器26が回収した水から、異物を除去する。異物が除去された水は、加圧ポンプ16に送られ、セラミックグリーンシート5に貫通孔6を形成するための水として再利用される。
以上、本実施形態の孔あけ加工処理によれば、セラミックグリーンシート5の貫通孔6を形成した後の水を回収し、フィルター部27を用いて異物を除去した後、貫通孔6を形成するための水として再利用する。これにより、貫通孔6を形成するための水を節約できるため、セラミック基板の製造コストを低減することができる。
<本実施形態の変形例>
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
[変形例1]
上述の実施形態では、高圧の水と温風は、第1のマスクプレート11の外側の表面11b側から供給されるとした。しかしながら、高圧の水と温風は、第2のマスクプレート12の外側の表面側から供給してもよい。高圧の水と温風を第2のマスクプレート12の外側の表面側から供給する場合、第2実施形態の水循環部25は、第1のマスクプレート11の外側の表面11bに配置していればよい。また、温風の供給はなくてもよい。
[変形例2]
上述の実施形態では、加工用ノズル17を第1のマスクプレート11の表面11b上で走査させるとした。しかしながら、加工用ノズルの機能はこれに限定されない。加工用ノズル17が第1のマスクプレート11と同程度の大きさであって、一度に高圧の水を第1の孔11aに供給することによって、セラミックグリーンシート5の全面に貫通孔6を形成してもよい。
[変形例3]
上述の実施形態では、乾燥用ノズル22を第1のマスクプレート11の表面11b上で走査させるとした。しかしながら、乾燥用ノズルの機能はこれに限定されない。乾燥用ノズル22が第1のマスクプレート11と同程度の大きさであって、一度に温風を第1の孔11aに供給することによって、セラミックグリーンシート5の全面を一度に乾燥してもよい。
[変形例4]
第2実施形態では、孔あけ加工方法は、貫通孔形成工程の後、貫通孔6を形成した加圧水から異物を除去し、水供給部に戻して再利用する工程を備えるとした。これに、第1実施形態の乾燥工程を加えてもよい。
[変形例5]
上述の実施形態では、加圧ポンプによって加圧された高圧の水を用いて、シート部材に孔あけ加工を行うとした。しかしながら、「加圧液体」は水に限定されない。高圧の導電性インクを用いて行ってもよい。
以上、実施形態、変形例に基づき本態様について説明してきたが、上記した態様の実施の形態は、本態様の理解を容易にするためのものであり、本態様を限定するものではない。本態様は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本態様にはその等価物が含まれる。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することができる。
1、2…孔あけ加工装置
5…セラミックグリーンシート
6…貫通孔
7…一方の面
8…他方の面
11…第1のマスクプレート
11a…第1の孔
11b…表面
11c、11d、11e…領域
12…第2のマスクプレート
12a…第2の孔
13…一方の端部
14…他方の端部
15…孔あけ加工部
16…加圧ポンプ
17…加工用ノズル
17a…開口部
20…乾燥部
21…送風ポンプ
22…乾燥用ノズル
22a…開口部
25…水循環部
26…水回収器
27…フィルター部
28…循環流路
W1、W2…高圧の水
W3…温風

Claims (5)

  1. セラミック基板の製造方法であって、
    セラミック成分を含む未焼成のセラミックグリーンシートと、孔が形成されている2つのマスクプレートとを準備する準備工程と、
    前記2つのマスクプレートのそれぞれに形成されている孔が前記セラミックグリーンシートを介して互いに対向するように前記セラミックグリーンシートを前記2つのマスクプレートで挟み込んだ状態で前記セラミックグリーンシートを前記2つのマスクプレートに対して固定する固定工程と、
    前記固定工程の後、前記マスクプレートの外側の表面の一部であって前記孔を含む領域に加圧液体を供給し、前記2つのマスクプレートの一方に形成されている孔から他方に形成されている孔に向かって前記加圧液体を流通させることで、前記セラミックグリーンシートに貫通孔を形成する貫通孔形成工程と、を備える、
    セラミック基板の製造方法。
  2. 請求項1に記載のセラミック基板の製造方法であって、
    前記貫通孔形成工程では、前記加圧液体を供給する流体供給部を前記マスクプレートの外側の表面上で走査させることで、前記マスクプレートに形成されている複数の前記孔に前記加圧液体を順次供給し、前記セラミックグリーンシートに複数の前記貫通孔を順次形成する、
    セラミック基板の製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載のセラミック基板の製造方法は、さらに、
    前記貫通孔形成工程の後、前記マスクプレートの前記孔に温風を送ることで、前記2つのマスクプレートに対して固定されている前記セラミックグリーンシートを乾燥させる乾燥工程を備える、
    セラミック基板の製造方法。
  4. 請求項3に記載のセラミック基板の製造方法であって、
    前記乾燥工程では、前記温風を供給する温風供給部を前記マスクプレートの外側の表面上で走査させることで、前記マスクプレートに形成されている複数の前記孔に前記温風を順次供給し、前記セラミックグリーンシートを乾燥させる、
    セラミック基板の製造方法。
  5. セラミック成分を含む未焼成のセラミックグリーンシートに貫通孔を形成するセラミックグリーンシートの孔あけ方法であって、
    前記セラミックグリーンシートと、孔が形成されている2つのマスクプレートとを準備する準備工程と、
    前記2つのマスクプレートのそれぞれに形成されている孔が前記セラミックグリーンシートを介して互いに対向するように前記セラミックグリーンシートを前記2つのマスクプレートで挟み込んだ状態で前記セラミックグリーンシートを前記2つのマスクプレートに対して固定する固定工程と、
    前記固定工程の後、前記マスクプレートの外側の表面の一部であって前記孔を含む領域に加圧液体を供給し、前記2つのマスクプレートの一方に形成されている孔から他方に形成されている孔に向かって前記加圧液体を流通させることで、前記セラミックグリーンシートに貫通孔を形成する貫通孔形成工程と、を備える、
    セラミックグリーンシートの孔あけ方法。
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