JP2020148871A - 三次元映像表示装置 - Google Patents

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Takuya Omura
拓也 大村
隼人 渡邉
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隼人 渡邉
河北 真宏
Masahiro Kawakita
真宏 河北
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Abstract

【課題】多視点映像を従来よりも高密度に表示して三次元映像を表示することが可能な三次元映像表示装置を提供する【解決手段】三次元映像表示装置1は、時間方向に予め定めた周期で視点位置をずらした多視点映像を同じ表示位置に二次元映像として表示する二次元映像表示手段10と、前記周期で前記多視点映像を構成する視点映像ごとに回折により映像光の光軸をシフトさせて重畳結像させる光軸切替結像手段20と、光軸切替結像手段20によって重畳結像された映像光を予め定めた範囲に拡散して三次元映像を表示する表示光学系30と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、三次元映像を表示する三次元映像表示装置に関する。
近年、3Dメガネを用いた二眼式をはじめとして、多様な三次元映像表示方法が提案されている。特に、光学的な三次元映像を再現する光線再生型の三次元映像表示方法は、特別なメガネを用いずに、滑らかな運動視差を有する三次元映像を表示できるという利点がある。しかし、この方法では、多方向に光線を再生するため、非常に多くの映像情報が必要になる。
そこで、従来、複数台の映像表示装置(プロジェクタ等)を用いた三次元映像表示方法が提案されている(特許文献1,2参照)。
これら従来の三次元映像表示方法では、複数台の映像表示装置から、水平方向および垂直方向に視差を有する映像(多視点映像)をスクリーン全面に背面投射し、視点方向に応じた光線群を再生する。
このように、従来の三次元映像表示方法は、映像表示装置の台数を増やして表示する多視点映像の視点数を増やすことで再生光線の本数を増やし、三次元映像の視域や奥行き再現範囲などの表示特性を向上させている。
特開2010−81440号公報 特開2017−62295号公報
従来の三次元映像表示方法は、光線の本数を増やすことで、表示特性を向上させることは可能である。
しかし、従来の方法で再生光線の本数を増やすためには、多視点映像の視点数を増やすため、多視点映像を表示するための表示装置が大型化するという問題があった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、多視点映像を従来よりも高密度に表示して三次元映像を表示することが可能な三次元映像表示装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る三次元映像表示装置は、三次元映像を表示する三次元映像表示装置であって、二次元映像表示手段と、光軸切替結像手段と、表示光学系と、
を備える構成とした。
かかる構成において、三次元映像表示装置は、二次元映像表示手段によって、時間方向に予め定めた周期、例えば、フレーム間隔で、視点位置をずらした多視点映像を同じ表示位置に二次元映像として表示する。この多視点映像は、空間的に視点位置の異なる視点映像を二次元配列するとともに、時間方向でさらに視点位置が異なる視点映像を二次元配列した映像である。
そして、三次元映像表示装置は、光軸切替結像手段によって、視点位置の異なる多視点映像の周期で、多視点映像を構成する視点映像ごとに回折により映像光の光軸をシフトさせて重畳結像させる。これによって、光軸切替結像手段は、視点位置の異なる多視点映像が同じ表示位置に表示されていても、異なる表示位置に表示されているように、映像光を結像させることができる。
そして、三次元映像表示装置は、表示光学系によって、光軸切替結像手段で重畳結像された映像光を予め定めた範囲に拡散する。これによって、観察者は、視点位置に応じた映像光の光線により三次元映像を視認することができる。また、映像光を拡散することで、観察者は、離散的な再生光線を連続した映像光として視認することができる。
本発明は、以下に示す優れた効果を奏するものである。
本発明によれば、視点位置の異なる多視点映像を、同じ表示位置で時系列に切り替えて表示することができる。そのため、本発明は、多視点映像を表示する表示装置を大型化することなく視点数を増加させて、三次元映像を表示することができる。
本発明の実施形態に係る三次元映像表示装置の斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る三次元映像表示装置の構成を示す平面図である。 二次元映像表示手段が表示する多視点映像を説明するための説明図であって、(a)は奇数フレーム、(b)は偶数フレームの映像を示す。 偏光切替手段による偏光状態を切り替える例を説明するための説明図であって、(a)は右回り円偏光の生成、(b)は左回り円偏光の生成を示す。 偏光回折素子の回折ピッチとシフト量との関係を説明するための説明図である。 一組の偏光回折素子による偏光状態と回折方向との関係を説明するための説明図であって、(a)は入射する光が右回り円偏光の場合、(b)は入射する光が左回り円偏光の場合を示す。 光軸のシフト量を説明するための説明図である。 偏光回折素子と集光レンズとの位置関係を説明するための説明図である。 偏光回折素子の大きさを説明するための説明図である。 偏光回折素子を複数の素子で構成する場合の例を示す図であって、(a)は素子を密に配置した例、(b)は素子を矩形形状とし間隔を開けて配置した例、(c)は素子を円形状とし間隔を開けて配置した例を示す。 偏光回折素子による色収差を説明するための説明図である。 色収差の補正手法を説明するための説明図であって、(a)は色収差が発生する仕組み、(b)は色収差の補正手法を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る三次元映像表示装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る三次元映像表示装置の構成を示す平面図である。 一組の偏光回折素子による偏光状態と回折方向との関係を説明するための説明図であって、(a)は入射する光が垂直偏光の場合、(b)は入射する光が水平偏光の場合を示す。 偏光回折素子の配置位置の変形例として結像レンズと偏光回折素子とを密着させた図であって、(a)は視点映像の入射側に結像レンズを配置した例、(b)は視点映像の入射側に偏光回折素子を配置した例を示す。 一組の偏光回折素子を多段に配置した偏光回折手段の変形例を示す構成図である。 一組の偏光回折素子を多段に配置した場合の多視点映像の視点位置を説明するための説明図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
≪第1実施形態:三次元映像表示装置の構成≫
まず、図1,図2を参照して、本発明の第1実施形態に係る三次元映像表示装置1の構成について説明する。
三次元映像表示装置1は、観察者Mに対して、水平方向および垂直方向に視差を有する三次元映像Tを視認させる映像を表示するものである。
図1に示すように、三次元映像表示装置1は、二次元映像表示手段10と、光軸切替結像手段20と、表示光学系30と、を備える。
二次元映像表示手段10は、時間方向に予め定めた周期で視点位置をずらした多視点映像を同じ表示位置に二次元映像として表示するものである。
この多視点映像は、水平方向および垂直方向の異なる視点位置の映像である。また、多視点映像は、時系列において、予め定めた周期、例えば、フレーム周期で視点位置が異なる。
光軸切替結像手段20は、視点位置をずらした多視点映像を表示する周期で、多視点映像を構成する視点映像ごとに回折により映像光の光軸をシフトさせて重畳結像させるものである。この光軸切替結像手段20は、二次元映像表示手段10で表示される多視点映像の個々の視点映像を時系列に切り替えて結像し、重畳して表示光学系30に照射する。
表示光学系30は、光軸切替結像手段20から背面照射される多視点映像を三次元映像Tとして表示するものである。
以上のように、三次元映像表示装置1は、二次元映像表示手段10で表示する多視点映像の表示位置を時系列に切り替えて表示するため、二次元映像表示手段10を大型化することなく、三次元映像Tの再生光線数を増やすことができる。
以下、図2を参照して、三次元映像表示装置1の各構成について詳細に説明する。
なお、以降の説明において、視線の水平方向をx方向、垂直方向をy方向、奥行き方向をz方向として説明する。
<二次元映像表示手段>
図2に示すように、二次元映像表示手段10は、多視点映像の個々の視点映像Iを、二次元映像として表示する。なお、表示する視点映像Iの間は隙間があってもよいが、当該隙間は、黒映像の表示、または、遮光を行うこととする。
この二次元映像表示手段10は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、マイクロLEDディスプレイ等の直視型ディスプレイで構成することができる。また、拡散投射するプロジェクタ等も、レンズと組み合わせることで、二次元映像表示手段10として構成することができる。
二次元映像表示手段10が表示する多視点映像は、図3に示すように、視点位置の異なる視点映像を、垂直方向(y方向)にm個(m≧2)、水平方向(x方向)にn個(n≧2)ずつ二次元配列した映像である。
また、二次元映像表示手段10は、時系列に視点位置の異なる多視点映像を表示する。具体的には、二次元映像表示手段10は、図3(a)に示す奇数フレームFOで表示する多視点映像(FO0,0〜FOm−1,n−1)と、図3(b)に示す偶数フレームFEで表示する多視点映像(FE0,0〜FEm−1,n−1)とは、垂直方向および水平方向にそれぞれ視点位置が視点映像の1/2相当分ずれた映像を表示する。
例えば、偶数フレームFEの視点映像FE0,1は、奇数フレームFOの視点映像FO0,0,FO0,1,FO1,0,FO1,1の中間の視点映像である。
このように、二次元映像表示手段10は、時系列の視点位置の異なる多視点映像を、同じ表示位置に表示する。
なお、二次元映像表示手段10は、多視点映像を単一の画面で表示する高精細で大型の表示装置を用いてもよいし、視点映像Iを単一の画面で表示する表示装置を同一平面上に複数配列して構成してもよい。
また、視点映像Iの形状は、長方形(例えば、アスペクト比16:9)に限定されず、正方形形状や、円形状であっても構わない。
<光軸切替結像手段>
図2に示すように、光軸切替結像手段20は、偏光切替手段21と、結像手段22と、偏光回折手段23と、集光レンズ24と、を備える。
偏光切替手段21は、二次元映像表示手段10が表示する多視点映像の偏光を時系列に切り替えるものである。偏光切替手段21は、偏光切替素子210と、切替制御手段211と、λ/4波長板212と、を備える。
偏光切替素子210は、二次元映像表示手段10が表示する多視点映像の偏光を電気的に切り替えるものである。偏光切替素子210は、二次元映像表示手段10の前面に配置され、二次元映像表示手段10が出射する光の偏光を、切替制御手段211の制御により切り替える。
偏光切替素子210には、例えば、液晶偏光ローテータ等を用いることができる。
この偏光切替素子210は、切替制御手段211の電圧制御によって、平常時は水平偏光の光をそのまま透過させ、電圧印加時は水平偏光の光を垂直偏光に変換する。
偏光切替素子210によって偏光が変換された光は、λ/4波長板212に照射される。
なお、二次元映像表示手段10が表示する多視点映像として、一方向に偏光していない映像を用いる場合は、二次元映像表示手段10と偏光切替素子210との間に偏光子を挿入して、一方向に偏光した光に変換すればよい。
切替制御手段211は、二次元映像表示手段10が表示する映像のフレームに同期して、時間分割で偏光切替素子210の偏光切替状態を電圧制御により切り替えるものである。なお、切替制御手段211は、垂直ブランキング期間で偏光切替の制御を行う。
例えば、切替制御手段211は、奇数フレームでは偏光切替素子210への電圧の印加を行わず(偏光切替スイッチS1:OFF)、偶数フレームにおいて偏光切替素子210への電圧の印加を行う(偏光切替スイッチS1:ON)。
これによって、切替制御手段211は、偏光切替素子210に照射される光を、フレームごとに、水平偏光または垂直偏光に切り替えることができる。
λ/4波長板212は、入射光に対して1/4波長の位相差を生じさせて、直線偏光を円偏光に変換するものである。ここでは、λ/4波長板212は、光学軸に対して45°傾けて水平偏光を入射するように配置する。
これによって、λ/4波長板212は、入射した直線偏光である水平偏光を、右回り円偏光に変換する。また、λ/4波長板212は、入射した直線偏光である垂直偏光を、左回り円偏光に変換する。
すなわち、図4(a)に示すように、切替制御手段211で偏光切替素子210への電圧の印加を行わない場合(偏光切替スイッチS1:OFF)、視点映像の光(水平偏光)は、偏光切替素子210をそのまま透過し、λ/4波長板212によって右回り円偏光に変換される。また、図4(b)に示すように、切替制御手段211で偏光切替素子210への電圧の印加を行う場合(偏光切替スイッチS1:ON)、視点映像の光(水平偏光)は、偏光切替素子210によって垂直偏光に変換され、λ/4波長板212によって、左回り円偏光に変換される。
このように、偏光切替素子210、切替制御手段211およびλ/4波長板212は、光の偏光を時系列に切り替える偏光切替手段21として機能する。
λ/4波長板212は、偏光切替素子210で切り替えられた偏光(右回り円偏光、左回り円偏光)の多視点映像を、結像手段22に照射する。
結像手段22は、偏光切替素子210およびλ/4波長板212で偏光された多視点映像を、個々の視点映像に分離して、結像させるものである。
結像手段22は、λ/4波長板212の前面に配置され、それぞれに視点映像Iに対向する位置に結像レンズ220を二次元状に配列した結像レンズ群として構成される。
結像レンズ220は、入射光を結像するレンズであって、例えば、凸レンズで構成することができる。なお、結像レンズ220の形状は、視点映像Iの形状に合わせて、矩形形状であってもよいし、円形状であってもよい。
結像手段22は、個々の視点映像Iの偏光状態が切り替えられた光を偏光回折手段23に出射する。
偏光回折手段23は、結像レンズ220から入射した光を偏光状態に応じて回折して、光軸をシフトさせるものである。偏光回折手段23は、2つの偏光回折素子230(230a,230b)と、0次光遮断手段231と、を備える。
偏光回折素子230(230a,230b)は、右回り円偏光または左回り円偏光の入射光を、偏光状態に応じて、異なる方向に±1次光として回折させるものである。
この偏光回折素子230は、右回り円偏光または左回り円偏光の入射光の偏光状態に応じて、回折格子の溝方向を上下方向としたとき、左右方向に入射光を回折させる。なお、円偏光の偏光状態に応じて、回折方向を変える偏光回折素子230には、公知の素子を用いればよい。例えば、特開2008−233539号公報、特開2016−136165号公報、特開2006−106726号公報等で開示されている偏光回折素子を用いることができる。
偏光回折素子230aは、結像レンズ220から入射した光を、偏光状態に応じて回折することで、偏光回折素子230bの異なる位置に+1次光または−1次光として出射するとともに、偏光状態を切り替えるものである。
偏光回折素子230bは、偏光回折素子230aと同じ向きで平行に離間して配置され、偏光回折素子230aで回折された光を、偏光状態に応じて、偏光回折素子230aに入射した光の方向に戻すとともに、偏光状態を切り替えるものである。
偏光回折素子230bは、回折後の光を0次光遮断手段231に出射する。
偏光回折素子230aおよび偏光回折素子230bは、多視点映像のそれぞれの視点映像Iが集光する位置の間隔を、視点映像Iのピッチ(映像中心間隔)の1/2となるように配置される。なお、偏光回折素子230aおよび偏光回折素子230bの配置については、あとで詳細に説明する。
0次光遮断手段231は、偏光回折素子230aおよび偏光回折素子230bで偏光変化しなかった0次光を、偏光回折素子230aおよび偏光回折素子230bの後段の光路上において遮断するものである。この0次光遮断手段231には、例えば、円偏光のみを透過させる円偏光板を用いることができる。
なお、0次光遮断手段231は、円偏光板に限定されず、0次光が照射される領域のみを遮光する遮光板で構成してもよい。
これによって、偏光回折手段23は、入射される視点映像Iの光を、右回り円偏光または左回り円偏光の偏光状態に応じて、+1次光または−1次光として、視点映像Iのピッチの1/2間隔で光軸をシフトさせて後段の集光レンズ24に集光させる。例えば、図2において、視点映像Iのx方向(水平方向)のピッチをDxとした場合、集光レンズ24に集光する位置の間隔はDx/2となる。
集光レンズ(集光手段)24は、偏光回折手段23で回折された光を表示光学系30の全面に照射するものである。例えば、集光レンズ24は、凸レンズを用いることができる。
この集光レンズ24は、結像レンズ220から、結像レンズ220の焦点距離だけ離間した位置に配置される。
集光レンズ24は、結像手段22から出射され、偏光回折手段23で光軸がシフトされた視点映像Iの光を重畳して表示光学系30に照射する。
<表示光学系>
図2に示すように、表示光学系30は、視域形成レンズ31と、スクリーン32と、を備える。
視域形成レンズ31は、光軸切替結像手段20から背面照射される光線の方向を変化させて、画面全体の映像を観察できる領域(有効視域)を制御するものである。例えば、視域形成レンズ31は、凸レンズ、フレネルレンズ等で構成することができる。なお、視域形成レンズ31は、スクリーン32の前面または背面のどちらにあっても構わない。
スクリーン32は、光軸切替結像手段20から背面照射される多視点映像の光を、進行方向を保ったまま予め定めた範囲に拡散させるものである。なお、予め定めた範囲とは、予め規定される光線間隔の角度であって、例えば、0.2度から2度程度である。このスクリーン32は、一般的な拡散板で構成することができる。例えば、スクリーン表面を微小なレンズ構造としたものや、スクリーンに微小な開口アレイを形成したものを、スクリーン32とすることができる。
このスクリーン32は、多視点映像の光である離散的な入射光線を拡散することで光線間を補間する。
≪偏光回折素子の配置≫
次に、偏光回折素子230(230a,230b)の配置について、より詳細に説明する。
(2枚の偏光回折素子の位置関係)
まず、図5〜図7を参照して、偏光回折素子230aと偏光回折素子230bとの位置関係について説明する。
偏光回折素子230aおよび偏光回折素子230bによる各視点映像の光線のシフト量は、偏光回折素子230の回折格子溝のピッチ(回折ピッチ)および傾き角と、偏光回折素子230aおよび偏光回折素子230bの距離とによって特定することができる。なお、ここでは、偏光回折素子230に物理的に形成された溝のピッチを回折ピッチとして説明するが、回折に周期性を有する素子であれば、その周期が回折ピッチである。
図5に示すように、偏光回折素子230の回折ピッチをp、入射光の波長をλとしたとき、図6に示すように、1次光の回折角φは、以下の式(1)で表すことができる。
Figure 2020148871
また、図6に示すように、偏光回折素子230aと偏光回折素子230bとの距離をL1としたとき、回折のシフト量dは、以下の式(2)で表すことができる。
Figure 2020148871
すなわち、偏光回折素子230aと偏光回折素子230bとの距離をL1としたとき、図6(a)に示すように、偏光回折素子230aに入射した右回り円偏光は、左回り円偏光に変換され、−1次光として進行方向を変えて、シフト量dだけシフトした後、偏光回折素子230bに照射される。また、偏光回折素子230bに入射した左回り円偏光は、右回り円偏光に変換され、+1次光として、偏光回折素子230aに入射した進行方向と同じ方向に回折される。
また、図6(b)に示すように、偏光回折素子230aに入射した左回り円偏光は、右回り円偏光に変換され、+1次光として進行方向を変えて、シフト量dだけシフトした後、偏光回折素子230bに照射される。また、偏光回折素子230bに入射した右回り円偏光は、左回り円偏光に変換され、−1次光として、偏光回折素子230aに入射した進行方向と同じ方向に回折される。
この光線のシフト量dは、図2の偏光回折素子230で回折されずに集光レンズ24に照射する位置(0次光の照射位置)に対するずれ量である。
ここで、図7を参照して、光線のシフト量dについてさらに説明する。図7は、回折されずに集光レンズ24に照射する位置(×印)と、回折されて集光レンズ24に照射する位置(●印および○印)とをxy平面上に示す図である。
●印の位置は、奇数フレームFOの視点映像の中心位置に対応する。また、○印の位置は、偶数フレームFEの視点映像の中心位置に対応する。
奇数フレームFOと偶数フレームFEの視点映像を、均一の光線密度で視認するには、×印の位置に対して、水平方向に±W/4、垂直方向に±H/4だけずれた位置に、それぞれの視点映像を照射することが望ましい。
具体的には、W×H=24.4mm×13.8mmとした場合、水平軸からの傾き角θ=29.5°、シフト量d=7.0mmとすればよい。
この場合、式(1)、式(2)から、以下の式(3)の関係を満たすように、偏光回折素子230の回折ピッチpと、偏光回折素子230aと偏光回折素子230bとの距離L1を定めればよい。
Figure 2020148871
例えば、波長λ=550nm(予め定めた基準色〔例えば、緑色〕の波長)、回折ピッチp=2.5μmとしたとき、距離L1=31.0mmとすればよい。
(偏光回折素子と集光レンズとの位置関係)
次に、図8を参照して、偏光回折素子230と集光レンズ24との位置関係について説明する。
結像レンズ220側の偏光回折素子230aは、少なくとも視点映像Iの画素の光線をすべて同じ回折ピッチ内に透過させる位置に配置する必要がある。すなわち、視点映像Iの画素ピッチをg、偏光回折素子230aの回折ピッチをp、結像レンズ220の焦点距離をfとしたとき、偏光回折素子230aと集光レンズ24との距離L2は、以下の式(4)の関係を満たす必要がある。なお、偏光回折素子230bも同様の条件を満たす必要がある。
Figure 2020148871
例えば、4K解像度(水平3840画素×垂直2160画素)で、5×5視点の多視点映像を表示する場合を例に具体的に説明する。
視点映像Iの大きさを24.4mm×13.8mmとした場合、画素ピッチgは、31.8μm(=24.4/3840×5)となる。ここで、結像レンズ220の焦点距離f=86.8mm、回折ピッチp=2.5μmとした場合、前記式(4)より、偏光回折素子230aと集光レンズ24との距離L2は、6.82mm(=86.8×2.5/31.8)より大きければよい。
例えば、偏光回折素子230bと集光レンズ24との距離L3=10.0mmとして、L2=41.0mm(=L1+L3>6.82mm)とすることで、図7に示すように、多視点映像をシフトさせることができる。
(偏光回折素子の大きさ)
次に、図9を参照して、偏光回折素子230の大きさについて説明する。ここでは、偏光回折素子230の水平方向(x方向)の大きさについて説明する。また、ここでは、二次元映像表示手段10が多視点映像として視点映像Iを隙間なく表示するものとする。
図9に示すように、水平方向の大きさがWの視点映像Iは、偏光回折素子230aにおいて、水平方向の大きさがw1の範囲に透過するとともに回折される。また、偏光回折素子230aから出射される光は、偏光回折素子230bにおいて、水平方向の大きさがw2の範囲に透過するとともに回折される。
ここで、視点映像Iは隙間なく表示されているため、視点映像Iの水平方向のピッチ(映像中心間隔)は、視点映像Iの水平方向の大きさWと等しい。そのため、集光レンズ24に集光する光は水平方向にW/2間隔となる。
このとき、結像レンズ220の焦点距離をf、偏光回折素子230aと集光レンズ24との距離をL2、偏光回折素子230bと集光レンズ24との距離をL3としたとき、w1およびw2は、以下の式(5)で表す大きさとなる。
Figure 2020148871
この場合、水平方向の視点映像Iの数をnとしたとき、偏光回折素子230aの水平方向の大きさはn×W−(W−w1)、偏光回折素子230bの水平方向の大きさはn×W−(W/2−w2)となる。
なお、垂直方向においても、視点映像Iの垂直方向の大きさに応じて、水平方向の同様に偏光回折素子230a,230bの大きさを求めることができる。
例えば、前記した具体例で、f=86.8mm、L2=41.0mm、L3=10.0mmとし、4K解像度(水平3840画素×垂直2160画素)で、5×5視点の多視点映像の視点映像Iの大きさを水平24.4mm×垂直13.8mmで表示したとする。
この場合、偏光回折素子230aは、水平109.1mm×垂直61.7mm以上、偏光回折素子230bは、水平112.6mm×垂直63.7mm以上の大きさが必要となる。
なお、偏光回折素子230(230a,230b)は、1枚で形成された素子を用いる必要はなく、図10(a)に示すように、偏光回折素子230a,230bよりも小さい偏光回折素子e1を二次元配列して構成した偏光回折素子230を用いてもよい。
この場合、偏光回折素子e1は視点映像Iの大きさとし、視点映像Iの境界が偏光回折素子e1の境界に対応するようにする。
また、偏光回折素子230は、図9に示したw1,w2で示した範囲を少なくとも偏光回折する素子であればよい。そのため、偏光回折素子230は、図10(b)に示すように、偏光回折を行う領域に対応して互いに離間して配置した矩形形状の偏光回折素子e2を二次元配列して構成した偏光回折素子230を用いてもよい。また、偏光回折素子230は、図10(c)に示すように、偏光回折を行う領域に対応して互いに離間して配置した円形状の偏光回折素子e3を二次元配列して構成した偏光回折素子230を用いてもよい。
偏光回折素子230,偏光回折素子230は、偏光回折素子e2同士、偏光回折素子e3同士を、それぞれ図示を省略した枠で固定すればよい。
(色収差について)
次に、図11および図12を参照して、色収差について説明する。
図2に示す偏光回折素子230を用いた場合、前記式(1),式(2)に示したように、視点映像Iの光線のシフト量dには、波長依存性がある。そのため、集光レンズ24に照射する位置において色収差が発生する。
例えば、視点映像Iの大きさをW×H=24.4mm×13.8mm、偏光回折素子230の回折ピッチp=2.5μm、偏光回折素子230aと偏光回折素子230bとの距離をL1=31.3mmとする。この場合、図11に示すように、集光レンズ24に照射する位置(奇数フレームFOの●印、偶数フレームFEの○印)において、可視領域を360〜830nmとして、光線が回折方向に6.4mm広がる。
しかし、この色収差は、奇数フレームFOと偶数フレームFEとで重ならない。そのため、三次元映像表示装置1は、多視点映像の映像光を、三次元映像を再生するための光線情報として、効率よく利用することができる。
なお、このような色収差が発生する場合、表示する三次元映像にも、配色パターン等によって、色収差による色にじみが発生する場合がある。そのため、表示する多視点映像は、予め色収差を補正しておくことが好ましい。
例えば、図12(a)に示すように、視点映像Iのある画素pxのRGBの光が、偏光回折素子230によって回折された場合、RGBのそれぞれの波長に応じて回折する量が異なる。
この場合、画素の光が、偏光回折素子230bの同じ位置から出射するようにすればよい。すなわち、視点映像Iのある色(例えば、G)を基準として、視点映像Iの他の色の表示位置をシフトさせればよい。
具体的には、図12(b)に示すように、画素pxのG光を偏光回折素子230によってEだけシフトさせる。このシフト量Eは、以下の式(6)で表される。
Figure 2020148871
ここで、pは偏光回折素子230の回折ピッチ、L1は偏光回折素子230aと偏光回折素子230bとの距離、λは基準波長(例えば、G光の波長;550nm)である。
そして、他の色(例えば、R,B)については、基準波長の色を含んだ画素(ここでは、px)から、以下の式(7)に示すΔEだけシフトした画素(pxr,pxb)の色として表示する。なお、λは基準波長以外の色(R,B)の波長を示す。
Figure 2020148871
これによって、三次元映像表示装置1は、色収差の発生を抑えて、観察者に三次元映像を視認させることができる。
≪三次元映像表示装置の動作≫
次に、図13を参照(構成については適宜図1,図2参照)して、本発明の第1実施形態に係る三次元映像表示装置1の動作について説明する。
ステップS1において、切替制御手段211は、偏光切替素子210の偏光切替の状態を、多視点映像のフレームごとに制御する。この切替制御手段211は、多視点映像のフレームが奇数フレームであれば、偏光切替素子210への電圧印加を行わないことで、偏光切替素子210を、水平偏光をそのまま通過させる状態に切り替える。また、切替制御手段211は、多視点映像のフレームが偶数フレームであれば、偏光切替素子210への電圧印加を行うことで、偏光切替素子210を、水平偏光を垂直偏光とする状態に切り替える。
ステップS2において、二次元映像表示手段10は、多視点映像をフレームごとに表示する。
ステップS3において、偏光切替素子210は、ステップS1で制御された偏光状態に応じて、多視点映像の直線偏光を水平偏光または垂直偏光に切り替える。
ステップS4において、λ/4波長板212は、ステップS3で切り替えられえた直線偏光を円偏光に変換する。このλ/4波長板212は、照射された多視点映像が水平偏光であれば右回り円偏光に変換し、垂直偏光であれば左回り円偏光に変換する。
ステップS5において、結像手段22は、個々の結像レンズ220によって、多視点映像を個々の視点映像に分離し結像する。
ステップS6において、偏光回折手段23は、ステップS5で分離された個々の視点映像の偏光に応じた回折方向に光軸をシフトさせる。ここでは、偏光回折手段23の偏光回折素子230aは、視点映像の偏光状態に応じて、入射光を+1次光または−1次光として出射する。そして、偏光回折手段23の偏光回折素子230bは、偏光回折素子230aで回折された視点映像をもとの出射方向に戻す。このように、偏光回折手段23は、2枚の偏光回折素子230a,230bによって、視点映像の偏光状態に応じて、光軸を異なる位置にシフトさせる。
なお、このとき、0次光遮断手段231は、偏光回折素子230bから出射される0次光を遮断する(動作として図示せず)。
ステップS7において、集光レンズ24は、個々の視点映像を表示光学系30に背面照射して重畳表示する。
そして、二次元映像表示手段10が多視点映像を表示する間(ステップS8でNo)、三次元映像表示装置1は、ステップS1に戻って動作を継続する。
一方、二次元映像表示手段10による多視点映像の表示が終了した段階で(ステップS8でYes)、三次元映像表示装置1は動作を終了する。
以上の動作によって、三次元映像表示装置1は、観察者Mに対して、水平方向および垂直方向に視差を有する三次元映像を視認させることができる。
以上説明したように、三次元映像表示装置1は、視点位置の異なる多視点映像を二次元映像表示手段10に表示する際に、時系列でさらに視点位置をずらした多視点映像を表示する。そのため、三次元映像表示装置1は、二次元映像表示手段10が表示する画素数を増やすことなく、多視点映像の視点数を増加させることができる。
これによって、三次元映像表示装置1は、多視点映像の再生光線を高密度に表示して、高精細な三次元映像を表示することができる。
≪第2実施形態:三次元映像表示装置の構成≫
次に、図14を参照して、本発明の第2実施形態に係る三次元映像表示装置1Bの構成について説明する。
三次元映像表示装置1Bは、三次元映像表示装置1(図2)と同様、観察者に対して、水平方向および垂直方向に視差を有する三次元映像を視認させる映像を表示するものである。
三次元映像表示装置1Bは、二次元映像表示手段10と、光軸切替結像手段20Bと、表示光学系30と、を備える。
二次元映像表示手段10および表示光学系30は、図2で説明した三次元映像表示装置1の構成と同じであるため、説明を省略する。
光軸切替結像手段20Bは、偏光切替手段21Bと、結像手段22と、偏光回折手段23Bと、集光レンズ24と、を備える。
結像手段22および集光レンズ24は、図2で説明した光軸切替結像手段20の構成と同じであるため、説明を省略する。
偏光切替手段21Bは、二次元映像表示手段10が表示する多視点映像の偏光を時系列に切り替えるものである。この偏光切替手段21Bは、偏光切替手段21(図2)からλ/4波長板212を省略して構成している。
これによって、偏光切替手段21Bは、二次元映像表示手段10が表示する光を、フレームごとに、水平偏光または垂直偏光に切り替えることができる。
偏光回折手段23Bは、結像レンズ220から入射した光を偏光状態に応じて回折させ、光軸をシフトさせるものである。偏光回折手段23Bは、2つの偏光回折素子230B(230Ba,230Bb)と、0次光遮断手段231Bと、を備える。
偏光回折素子230Bは、直線偏光(水平偏光または垂直偏光)の入射光を、偏光状態に応じて、異なる方向に±1次光として回折させる素子である。
なお、偏光回折素子230Bは、特開2008−233539号公報や以下の参考文献1に開示されている既知の偏光回折素子を用いればよい。
(参考文献1:http://optik.nagaokaut.ac.jp/azo_dye_doped.html)
偏光回折素子230Bは、垂直偏光の光を水平偏光に変換するともに−1次光として進行方向を変え、水平偏光の光を垂直方向に変換するとともに+1次光として進行方向を変える素子である。
すなわち、図15(a)に示すように、偏光回折素子230Bは、偏光回折素子230Baによって、垂直偏光の光を水平偏光に変換するともに−1次光として進行方向を変え、偏光回折素子230Bbによって、水平偏光の光を垂直偏光に変換するともに+1次光として進行方向を変えることで、光軸をシフトさせる。
また、図15(b)に示すように、偏光回折素子230Bは、偏光回折素子230Baによって、水平偏光の光を垂直偏光に変換するともに+1次光として進行方向を変え、偏光回折素子230Bbによって、垂直偏光の光を水平偏光に変換するともに−1次光として進行方向を変えることで、光軸をシフトさせる。
0次光遮断手段231Bは、偏光回折素子230Baおよび偏光回折素子230Bbにおいて、偏光変化しなかった0次光を遮断するものである。この0次光遮断手段231Bは、0次光が照射される領域のみを遮光する遮光板を用いることができる。
このように、三次元映像表示装置1Bは、偏光回折素子230Bを用いることで、三次元映像表示装置1(図2)からλ/4波長板212を省略して、三次元映像表示装置1と同様の効果を奏することができる。
なお、三次元映像表示装置1Bの動作は、偏光状態が異なるだけで、三次元映像表示装置1と同様の動作であるため、説明を省略する。
以上、本発明の実施形態に係る三次元映像表示装置1の構成および動作について説明したが、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。
(変形例1)
図2に示した三次元映像表示装置1では、光軸切替結像手段20において、結像手段22(結像レンズ220)と、偏光回折素子230aとを離間して構成した。
しかし、図16に示すように、結像レンズ220を平凸レンズで構成し、結像レンズ220の平面側と偏光回折素子230aとを密着して構成してもよい。
例えば、図16(a)に示すように、結像レンズ220を平凸レンズとし、凸面側を視点映像Iからの照射面とし、平面に偏光回折素子230aを密着して光軸切替結像手段20Cを構成してもよい。
また、結像レンズ220と偏光回折素子230aとを密着する場合、結像レンズ220と偏光回折素子230aとの配置を前後逆にして、図16(b)に示すように、光軸切替結像手段20Dを構成してもよい。
この図16に示した光軸切替結像手段20C,20Dは、偏光切替手段21、0次光遮断手段231の図示を省略している。
なお、図14に示した三次元映像表示装置1Bにおいても、光軸切替結像手段20Bの構成を、図16に示した構成としてもよい。
(変形例2)
図2,図14に示した三次元映像表示装置1,1Bでは、偏光回折手段23は、偏光回折素子230(230B)を2枚配置することで、光軸を2つの方向にシフトさせるものであった。
しかし、偏光回折手段23は、偏光回折素子230(230B)の2枚を1組として多段に構成することで、光軸を4以上の方向にシフトさせてもよい。
図17に、偏光回折素子230を例として、2枚の偏光回折素子230a,230bを1組として、2段構成した偏光回折手段23Cの構成例を示す。なお、図17では、視点映像Iに対応する結像レンズ220の光軸だけを図示する。
図17に示すように、偏光回折手段23Cは、4つの偏光回折素子230(230a,230b,230c,230d)と、0次光遮断手段231と、偏光切替素子232と、切替制御手段233と、を備える。
偏光回折素子230は、図1で説明した素子と同じものであるため、説明を省略する。なお、ここで、1組の偏光回折素子230a,230bで、1段階目の光軸のシフトを行い、1組の偏光回折素子230c,230dで、2段階目の光軸のシフトを行う。
0次光遮断手段231は、偏光変化しなかった0次光を遮断するもので、図2で説明したものと同じである。
偏光切替素子232は、入射光の偏光を電気的に切り替えるものである。偏光切替素子232は、1組目の偏光回折素子230a,230bと、2組目の偏光回折素子230c,230dとの間に配置され、偏光回折素子230bから入射する光の偏光を切替制御手段233の制御により切り替える。
偏光切替素子232には、例えば、液晶偏光ローテータ等を用いることができる。
この偏光切替素子232は、切替制御手段233の電圧制御によって、平常時は円偏光の光をそのまま透過させ、電圧印加時は右回り円偏光の光を左回り円偏光に変換し、左回り円偏光の光を右回り円偏光に変換する。
偏光切替素子232によって偏光が変換された光は、後段の偏光回折素子230cに照射される。
切替制御手段233は、二次元映像表示手段10(図2)が表示する映像のフレームに同期して、時間分割で偏光切替素子232の偏光切替状態を電圧制御により切り替えるものである。なお、切替制御手段233は、垂直ブランキング期間で偏光切替の制御を行う。
これによって、偏光回折手段23Cは、結像レンズ220の光軸を、時系列に光軸C1,C2,C3,C4の4つにシフトさせることができる。
なお、このように、偏光状態によって、光軸を4つにシフトさせるには、偏光切替素子210(図2)と偏光切替素子232とで、偏光切替スイッチS1,S2を切り替える必要がある。
例えば、以下の表1の偏光切替スイッチの状態に示すように、F4n(nは0以上の整数;以下同じ)フレームにおいては、偏光切替スイッチS1をOFF、偏光切替スイッチS2をOFFにする。また、F4n+1フレームにおいては、偏光切替スイッチS1をOFF、偏光切替スイッチS2をONにする。また、F4n+2フレームにおいては、偏光切替スイッチS1をON、偏光切替スイッチS2をOFFにする。また、F4n+3フレームにおいては、偏光切替スイッチS1をON、偏光切替スイッチS2をONにする。
Figure 2020148871
これによって、偏光回折手段23Cを備えた三次元映像表示装置1,1Bは、図18に示すように、視点位置の異なる4つのフレームF4n,F4n+1,F4n+2,F4n+3を、順次、光軸をシフトさせて表示することで視点数を増加させて、三次元映像を表示することができる。
なお、ここでは、光軸を2段階シフトさせる例を示したが、この段数は、3段以上であっても構わない。
(変形例3)
図2,図14に示した三次元映像表示装置1,1Bでは、視点映像Iの水平方向および垂直方向のそれぞれのピッチの1/2を光軸のシフト量とした。
しかし、例えば、三次元映像の水平方向の画質を重点的に高めたければ、水平方向のみに光軸をシフトさせてもよい。また、三次元映像の垂直方向の画質を重点的に高めたければ、垂直方向のみに光軸をシフトさせてもよい。
1,1B 三次元映像表示装置
10 二次元映像表示手段
20,20B,20C,20D 光軸切替結像手段
21,21B 偏光切替手段
210 偏光切替素子
211 切替制御手段
212 λ/4波長板
22 結像手段(結像レンズ群)
220 結像レンズ
23,23B,23C 偏光回折手段
230,230B 偏光回折素子
231,231B 0次光遮断手段
232 偏光切替素子(第2偏光切替手段)
233 切替制御手段(第2偏光切替手段)
24 集光レンズ(集光手段)
30 表示光学系
31 視域形成レンズ
32 スクリーン

Claims (7)

  1. 三次元映像を表示する三次元映像表示装置であって、
    時間方向に予め定めた周期で視点位置をずらした多視点映像を同じ表示位置に二次元映像として表示する二次元映像表示手段と、
    前記周期で前記多視点映像を構成する視点映像ごとに回折により映像光の光軸をシフトして重畳結像させる光軸切替結像手段と、
    前記光軸切替結像手段によって重畳結像された映像光を予め定めた範囲に拡散して前記三次元映像を表示する表示光学系と、
    を備えることを特徴とする三次元映像表示装置。
  2. 前記光軸切替結像手段は、
    前記周期で、前記視点映像ごとに映像光の偏光状態を切り替える偏光切替手段と、
    前記多視点映像を個々の視点映像に分離して結像させる結像手段と、
    前記視点映像の映像光を前記偏光状態に応じて異なる方向に回折させて光軸をシフトさせる偏光回折手段と、
    前記偏光回折手段で光軸をシフトした前記視点映像ごとの映像光を重畳して前記表示光学系に照射する集光手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の三次元映像表示装置。
  3. 前記偏光切替手段は、前記多視点映像の映像光を前記周期で右回り円偏光または左回り偏光に偏光状態を切り替え、
    前記偏光回折手段は、円偏光の偏光状態に応じて、光軸をシフトさせることを特徴とする請求項2に記載の三次元映像表示装置。
  4. 前記偏光切替手段は、前記多視点映像の映像光を前記周期で水平偏光または垂直偏光に偏光状態を切り替え、
    前記偏光回折手段は、直線偏光の偏光状態に応じて、光軸をシフトさせることを特徴とする請求項2に記載の三次元映像表示装置。
  5. 前記偏光回折手段は、一組の偏光回折素子を対向して配置し、一方の偏光回折素子で+1次光として回折させた光を他方の偏光回折素子で−1次光として回折させ、一方の偏光回折素子で−1次光として回折させた光を他方の偏光回折素子で+1次光として回折させることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の三次元映像表示装置。
  6. 前記偏光回折手段は、前記一組の偏光回折素子を多段に配置し、各組の偏光回折素子の間に、予め定めた周期で映像光の偏光状態を切り替える第2偏光切替手段を備えることを特徴とする請求項5に記載の三次元映像表示装置。
  7. 前記偏光回折手段は、前記偏光回折素子による回折後の光路上に0次光を遮断する0次光遮断手段を備えることを特徴とする請求項5に記載の三次元映像表示装置。
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