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Abstract

【課題】反射電子像から未燃炭素粒子を抽出する手法によって、石炭灰中の未燃炭素を評価することができる方法を提供する。【解決手段】石炭灰を樹脂に包埋して試料片を作成するステップと、試料片の反射電子像を取得するステップと、反射電子像のグレイレベルのヒストグラムを作成するステップと、ヒストグラムに基づいて、反射電子像中における未燃炭素粒子のグレイレベル値の範囲を特定する第1、第2の閾値を決定するステップと、第1、第2の閾値に基づいて、反射電子像から未燃炭素粒子を抽出するステップとを含み、樹脂の平均原子番号は7以上、より好ましくは7.5以上である。また、石炭灰粒子も併せて抽出する際には、樹脂の平均原子番号は10以下である。好適には、樹脂は、平均原子番号が9〜10であるシリコーン樹脂である。【選択図】図3

Description

この発明は、石炭灰中の未燃炭素の評価方法に係り、特に電子顕微鏡によって取得される反射電子像から粒子を抽出する方法によって、石炭灰中の未燃炭素を評価する方法に関する。
石炭灰は、コンクリートの混和料として広く用いられている。石炭灰粒子は、粒子ごとに組成、粒径等が大きく異なるため、石炭灰の各種特性を適切に把握するためには、粒子レベルのキャラクタリゼーションが重要である。
特許文献1には、電子顕微鏡によって取得される反射電子像から石炭灰粒子を抽出することによって、石炭灰を評価する技術が記載されている。特許文献1では、まず、石炭灰を樹脂に包埋して試料片を作成し、電子顕微鏡によって試料片の反射電子像を取得する。次に、反射電子像の輝度(グレイレベル)のヒストグラムを作成し、当該ヒストグラムに基づいて、反射電子像中における石炭灰粒子の輝度値(グレイレベル値)の範囲を特定する閾値を決定する。そして、このようにして決定された閾値に基づいて、2値化処理を行った後、反射電子像から石炭灰粒子を抽出する。
また、石炭灰中には未燃炭素粒子も含まれている。石炭灰をコンクリートの混和材として用いる際には、この未燃炭素粒子がコンクリートのフレッシュ性状や外観に影響を及ぼすことが知られている。具体的には、未燃炭素粒子が混和剤を吸着することにより、コンクリートのフレッシュ性状を変化させる。また、コンクリートの練り混ぜ時に、黒色の未燃炭素粒子が表面に浮遊することにより、コンクリートの外観を悪化させる。また、石炭灰中の未燃炭素粒子は、多孔質の粒子やサブミクロンの微粒子等、様々な形態で存在することが確認されている。
特開2012−242171号公報
従来、石炭灰を樹脂に包埋して試料片を作成する際には、炭素含有率の高いエポキシ樹脂が主に用いられてきた。しかしながら、石炭灰中の未燃炭素粒子とエポキシ樹脂とは、反射電子像におけるグレイレベル値が重複してしまう。そのため、反射電子像中における石炭灰粒子のグレイレベル値の範囲を特定する閾値を決定することができない。したがって、反射電子像から未燃炭素粒子を抽出することによって、石炭灰中の未燃炭素を評価することは困難であった。
この発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、反射電子像から未燃炭素粒子を抽出することによって、石炭灰中の未燃炭素を評価することができる方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、この発明に係る石炭灰中の未燃炭素の評価方法では、石炭灰を樹脂に包埋して試料片を作成するステップと、試料片の反射電子像を取得するステップと、反射電子像のグレイレベルのヒストグラムを作成するステップと、ヒストグラムに基づいて、反射電子像中における未燃炭素粒子のグレイレベル値の範囲を特定する第1、第2の閾値を決定するステップと、第1、第2の閾値に基づいて、反射電子像から未燃炭素粒子を抽出するステップとを含み、樹脂の平均原子番号は7以上である。
ヒストグラムに基づいて、反射電子像中における石炭灰粒子のグレイレベル値の範囲を特定する第3、第4の閾値を決定するステップと、第3、第4の閾値に基づいて、反射電子像から石炭灰粒子を抽出するステップとをさらに含んでもよく、樹脂の平均原子番号は10以下である。
好適には、樹脂は、シリコーン樹脂である。
樹脂の平均原子番号は、当該樹脂に対して平均原子番号を調整する物質を添加した結果として得られる平均原子番号であってもよい。
この発明に係る石炭灰中の未燃炭素の評価方法では、反射電子像から未燃炭素粒子を抽出することによって、石炭灰中の未燃炭素を評価することができる。
この発明の実施の形態において取得される石炭灰の反射電子像の一例を示す図である。 図1の反射電子像に基づいて作成されるグレイレベルのヒストグラムを示す図である。 図2のヒストグラムにおける閾値の決定方法を示す図である。 実施例において未燃炭素粒子を抽出した後の反射電子像の一例を示す図である。 実施例における未燃炭素粒子の面積割合と石炭灰粒子の強熱減量との関係をしめす図である。
実施の形態.
以下、この発明の実施の形態について詳細に説明する。ただし、この発明は、以下に説明する実施の形態によって限定されるものではない。
[使用する石炭灰]
使用する石炭灰としては、特に限定されるものではないが、例えば、石炭火力発電所、石油精製工場、その他の化学工場において、微粉炭を燃焼させた際に発生する燃焼ガスから集塵器によって捕集された微粉末が挙げられる。また、集塵器によって捕集された石炭灰だけでなく、例えばボトムアッシュ等であってもよい。さらに、石炭灰以外にカーボンを含有するバイオマス灰等も、この発明の適用対象とすることができる。
石炭灰の化学成分は、SiO、Al、Feが主である。また、石炭灰中に含まれる鉱物は、非晶質相(ガラス)、石英、磁鉄鉱、赤鉄鉱等である。また、JIS A 6201に適合する石炭灰の場合、粒子径は100μm以下がほとんどを占めている。
[試料の調製]
まず、石炭灰と樹脂とを混合して、硬化した試験片を作成する。先述したように、従来、石炭灰を包埋する樹脂としては、炭素含有率の高いエポキシ樹脂が主に用いられてきた。しかしながら、石炭灰中の未燃炭素粒子とエポキシ樹脂とは、反射電子像におけるグレイレベル値が重複してしまう。そのため、反射電子像中における石炭灰粒子のグレイレベル値の範囲を特定する閾値を決定することができず、反射電子像から未燃炭素粒子を抽出することが困難であった。
これに対して、この発明では、石炭灰を包埋する樹脂として、炭素含有率の低い樹脂を用いる。より詳細には、反射電子像において、樹脂のグレイレベル値が未燃炭素粒子のグレイレベル値と重複しないようにするために、未燃炭素粒子の平均原子番号である6よりも大きい平均原子番号を有する樹脂を用いる。具体的には、樹脂の平均原子番号は、7以上であることが好ましく、7.5以上であることがより好ましい。
また、石炭灰の中で最も平均原子番号が低い組成は、未燃炭素を除くと10.5以上である。そのため、石炭灰中の未燃炭素粒子だけでなく、石炭灰粒子も併せて抽出する場合には、反射電子像において、樹脂のグレイレベル値が石炭灰粒子のグレイレベル値と重複しないようにするために、樹脂の平均原子番号は、10以下であることが好ましい。
上記のような条件を満足する樹脂としては、例えば、平均原子番号が9〜10であるシリコーン樹脂が挙げられる。なお、樹脂の混合割合は、特に限定されるものではないが、試料に対して重量比で0.8〜4.0程度とするのが好ましい。この範囲であれば、複数の粒子が接触することなく分散し、かつ次に述べる研磨実施後に多くの粒子の切断面を取得することができる。
次に、硬化した試験片の撮像面を研磨する。像面に凹凸ができていたり、あるいは粒子の切断面が十分に現れていなかったりすると、後述する粒子解析の精度が低下してしまう。試験片の撮像面の研磨方法は、特に限定されるものではなく、通常使用される研磨装置によって行えばよい。また、研磨工程において使用可能な研磨材としては、シリコンカーバイト研磨材、ボロンカーバイト研磨材、ダイヤモンドペースト、アルミナ粉末等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。さらに、研磨材として粒径0.3〜3.0μmのアルミナ粉末等を用いたバフ研磨加工を施すのが好ましく、さらに、アルゴンイオンビームを用いたクロスセクションポリッシャによる研磨を施すのが像面に凹凸が少なく好ましい。
次に、撮像面を研磨した試験片の表面に蒸着膜を形成し、試験片に導電性を付与する。次に述べる電子顕微鏡による反射電子像の取得に際しては、試験片に電子線を照射することになるが、試料および樹脂は導電性を有していないため、試験片に蒸着膜を形成せずに反射電子像を取得しようとすると試験片の表面が帯電し、正確な反射電子像を取得することができない。そこで、試験片の表面に導電性を有する蒸着膜を形成することによって、正確な反射電子像を取得することが可能となる。上記蒸着膜としては、試験片の表面に導電性を付与できるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、炭素、白金パラジウム、金等が挙げられる。ただし、後述する化学組成も得たい場合には、白金パラジウム、金のような貴金属を蒸着膜として使用することが好ましい。また、蒸着膜を形成する方法は、特に限定されるものではなく、従来公知の方法により行うことができる。
[粒子解析]
上記のようにして調製された試験片を電子顕微鏡によって観察し、試験片の反射電子像(BSE)を取得する。電子顕微鏡としては、走査型電子顕微鏡(SEM)、電子線マイクロアナライザ(EPMA)等を用いることができる。反射電子像を取得する際には、加速電圧は10〜20kV程度、照射電流は200〜2000pA程度、観察倍率は500〜2000倍程度に設定することが好ましい。この範囲であれば、解像度の高い反射電子像を取得することができる。
反射電子像は、図1に示されるようなグレイレベル画像として取得される。グレイレベル画像中の各画素は、当該領域を構成する元素の平均原子番号が大きいほど高いグレイレベル値を有し、明るく表示される。この反射電子像から、図2に示されるような反射電子像中のグレイレベルのヒストグラムを作成し、当該ヒストグラムに基づいて、反射電子像中において石炭灰粒子および未燃炭素粒子と樹脂とを分離することのできる4つの閾値TH1〜TH4を決定する(図3)。
図3では、未燃炭素粒子のグレイレベル値の範囲を特定する第1の閾値TH1および第2の閾値TH2が決定されると共に、石炭灰粒子のグレイレベル値の範囲を特定する第3の閾値TH3および第4の閾値TH4が決定される。なお、樹脂のグレイレベル値の範囲は、TH2〜TH3である。例えば、試料片の樹脂としてシリコーン樹脂を用いる場合、シリコーン樹脂のグレイレベル値の範囲は、好ましくは30〜150であり、より好ましくは50〜100である。
次に、上記で決定した4つの閾値を用いて、反射電子像の2値化処理を行う。詳細には、図1の反射電子像中の各画素について、当該画素のグレイレベル値がTH1〜TH2の間、あるいはTH3〜TH4の間である場合には、当該画素の画素値を1とし、それ以外の場合には、当該画素の画素値を0とする。
次に、2値画像から複数の粒子を抽出し、抽出された各粒子の化学組成を取得する。この際、抽出する粒子数は、5000〜50000個程度が好ましい。また、分析範囲は、粒子の中心点を点分析する方法では粒子領域内の代表性に欠けるため、粒子全面で面分析する方法の方が好ましい。また、化学組成の取得方法は、特に限定されるものではないが、例えば、波長分散型X線分光器(WDS)、エネルギー分散型X線分光器(EDS)等を用いることができる。EDSを用いる場合、視野数は5〜30程度、1粒子の分析時間は5〜10秒程度、X線カウントは5000〜50000程度が好ましい。なお、X線カウントは10000〜50000程度がより好ましい。粒子数(視野数)やX線カウント数(分析時間)が過少の場合、代表性に欠け、定量精度が落ちてしまう。一方、過多の場合、測定に時間がかかるため、試料へのダメージが多くなってしまう。
最後に、上記のように抽出された複数の粒子を各粒子の化学組成に基づいて、複数種類の石炭灰粒子と未燃炭素粒子とに分類する。例えば、表1に示されるにように、5種類の石炭灰粒子と未燃炭素粒子とに分類する。
Figure 2020148533
[実施例]
次に、この発明を用いて、石炭灰中の未燃炭素を評価した実施例を説明する。ただし、この発明は、以下の実施例によって限定されるものではない。
[試料の調製]
石炭灰は、日本国内の火力発電所で産出された表2に示される3種類の石炭灰を使用した。石炭灰を包埋させる樹脂には、シリコーン樹脂(信越化学工業社製KR−242A)を使用した。石炭灰とシリコーン樹脂とを重量比で1:1の割合で練り混ぜ、1インチの円筒形リングに注ぎ入れて成型した後、200℃−20分間の加熱処理によって硬化させた。樹脂の硬化後、5×5×2mm程度に試験片をカットし、クロスセクションポリッシャ(日本電子製IB−19530CP)を使用して、加速電圧4kVで4時間に渡って研磨を実施した。その後、試験片に導電性を付与するために、白金パラジウムを15nm程度の厚さで蒸着した。
Figure 2020148533
[粒子解析]
上記のようにして得られた試験片を、反射電子検出器を備えた走査型電子顕微鏡(日本電子社製JSM−7001F)によって観察し、反射電子像を取得した。観察条件は、加速電圧15kV、照射電流460pA、ワーキングディスタンス10mm、観察倍率1000倍とした。2値化処理は、グレイレベルのヒストグラムに基づいて、石炭灰粒子および未燃炭素粒子のグレイレベル値の範囲を確認した上で、反射電子像から石炭灰粒子および未燃炭素粒子を抽出することのできる4つの閾値TH1〜TH4を決定して行った。
粒子解析ソフトウェアには、Aztec(Oxford Instruments社製)を使用した。2値画像から抽出する粒子数は5000個とした。そして、観察倍率を1000倍として、各粒子のEDS測定におけるX線強度が10000カウント以上となる条件で、各粒子の化学組成を取得した。
抽出された5000個の粒子を各粒子の化学組成に基づいて、前掲した表1に示される5種類の石炭灰粒子と未燃炭素粒子とに分類し、面積比%を算出した(表3)。図4は、未燃炭素粒子を抽出した後の反射電子像の一例である。
Figure 2020148533
また、表3から算出される未燃炭素粒子の面積割合と石炭灰粒子の強熱減量との関係を図5に示す。図5からは、この発明に係る方法で算出した未燃炭素粒子の面積割合と石炭灰粒子の強熱減量との間に正の相関が認められる。
以上説明したように、この発明に係る石炭灰中の未燃炭素の評価方法では、石炭灰を樹脂に包埋して試料片を作成する際に、未燃炭素粒子の平均原子番号よりも大きい平均原子番号を有する樹脂、具体的には、平均原子番号が7以上、より好ましくは7.5以上の樹脂を用いる。これにより、反射電子像中における未燃炭素粒子のグレイレベル値と樹脂のグレイレベル値とが重複しなくなり、未燃炭素粒子のグレイレベル値の範囲を特定する2つの閾値TH1、TH2を決定することができる。したがって、反射電子像から未燃炭素粒子を抽出することによって、石炭灰中の未燃炭素を評価することができる。
また、反射電子像から未燃炭素粒子を抽出することができることにより、未燃炭素粒子の化学組成だけでなく、未燃炭素粒子の幾何学的特性、具体的には、粒子の外周長、アクペクト比、円相当径等も測定することができ、比表面積を求めることもできる。このような未燃炭素粒子の幾何学的特性は、例えば、コンクリート中における混和剤の吸着能に影響を及ぼしていることが予想される。したがって、反射電子像から抽出された未燃炭素粒子の幾何学的特性に基づいて、コンクリート中における混和剤の吸着能の評価、さらにはコンクリートのフレッシュ状性の評価等が行えるようになる可能性がある。
また、石炭灰粒子の平均原子番号よりも小さい平均原子番号を有する樹脂、具体的には、平均原子番号が10以下の樹脂を用いることにより、反射電子像中における石炭灰粒子のグレイレベル値と樹脂のグレイレベル値とが重複しなくなり、石炭灰粒子のグレイレベル値の範囲を特定する2つの閾値TH3、TH4を決定することができる。したがって、石炭灰中の未燃炭素粒子だけでなく、石炭灰粒子も併せて抽出することができる。
また、平均原子番号が上記の条件を満足しない樹脂であっても、例えば未燃炭素粒子と同等の平均原子番号を有する樹脂に対して、未燃炭素粒子よりも大きい平均原子番号を有する物質を添加することによって、樹脂の平均原子番号を調整してもよい。平均原子番号を調整するために樹脂に添加する物質は、反射電子像におけるグレイレベル値から樹脂領域を特定できるようにするために、樹脂中に分散する必要がある。そのため、例えば、粒径1〜100nm程度の微粒子であることが好ましい。また、物質の種類としては、SiO、Al、TiO、ZnO、CeO等の酸化物微粒子、Ag、Fe、Ni等の金属微粒子が好ましい。また、高比重な物質を有機溶媒に溶かした状態で樹脂に添加することが好ましい。
また、未燃炭素粒子の量を求めたい場合には、石炭灰と樹脂の容積を定めて配合しておくことにより、求めることができる。例えば、石炭灰と樹脂を1対1の容積で混合した際に、反射電子像中における未燃炭素粒子の領域が25%であった場合、石炭灰中に未燃炭素粒子が容積比で50%含まれていることになる。容積から質量への換算は、それぞれの比重を求めておくことにより行うことができる。また、未燃炭素粒子の量を求める必要がなく、粒子の形状のみを観察したい場合には、樹脂の量は特に問わない。

Claims (4)

  1. 石炭灰中の未燃炭素の評価方法であって、
    前記石炭灰を樹脂に包埋して試料片を作成するステップと、
    前記試料片の反射電子像を取得するステップと、
    前記反射電子像のグレイレベルのヒストグラムを作成するステップと、
    前記ヒストグラムに基づいて、前記反射電子像中における未燃炭素粒子のグレイレベル値の範囲を特定する第1、第2の閾値を決定するステップと、
    前記第1、第2の閾値に基づいて、前記反射電子像から前記未燃炭素粒子を抽出するステップとを含み、
    前記樹脂の平均原子番号は7以上である、石炭灰中の未燃炭素の評価方法。
  2. 前記ヒストグラムに基づいて、前記反射電子像中における石炭灰粒子のグレイレベル値の範囲を特定する第3、第4の閾値を決定するステップと、
    前記第3、第4の閾値に基づいて、前記反射電子像から前記石炭灰粒子を抽出するステップとをさらに含み、
    前記樹脂の平均原子番号は10以下である、請求項1に記載の評価方法。
  3. 前記樹脂は、シリコーン樹脂である、請求項1または2に記載の評価方法。
  4. 前記樹脂の前記平均原子番号は、該樹脂に対して平均原子番号を調整する物質を添加した結果として得られる平均原子番号である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の評価方法。
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