JP2020147009A - 複合材の成形治具、及び複合材の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】複合材の材料の加熱硬化時間の短縮を図ることが可能な成形治具、及び複合材の製造方法を提供する。【解決手段】オートクレーブ1内で複合材CのプリプレグシートPの加熱を行う際に用いられる成形治具100であって、オートクレーブ1内の支持部材18の架台18b上に設置されるとともに、プリプレグシートPが表面に貼り付けられる治具本体20の貼り付け部22と、架台18bと貼り付け部22との間に介在されて上記表面とは反対側の裏面に接触し、治具本体20の材質に比べて熱伝導率の小さい材質からなる断熱部材21とを備えている。【選択図】図1
Description
本発明は、複合材を成形する成形治具、及び複合材の製造方法に関する。
複合材として、例えば航空機や産業機械等の構成部品に用いられる繊維強化プラスチック(FRP)が一般に知られている。
特許文献1に示すように、繊維強化プラスチックは、繊維状の補強材に熱硬化性樹脂を含侵させた後に半硬化状態とした熱硬化性材料(プリプレグシート)を成形治具に貼り付けた後に、オートクレーブ等の加熱装置を用いて高圧下で加熱硬化させることで成形される。複合材の他の成形方法としては、加圧作用のない硬化炉内にて熱硬化性材料を硬化させる方法や、治具のみを加熱して熱硬化性材料を硬化させる方法も知られている。
上記の加熱装置では、熱硬化性材料(プリプレグシート)を成形治具に貼り付けた状態で熱硬化性材料を成形治具とともに加熱する。熱硬化性材料の温度と成形治具の温度とが均一になるまでこれらを加熱する必要があるものの、熱硬化性材料と比較して成形治具の熱容量は大きいため、熱硬化性材料の温度と成形治具の温度とが均一になるまで加熱するためには非常に時間を要する。
そこで本発明は複合材の材料の加熱硬化時間の短縮を図ることが可能な成形治具、及び複合材の製造方法を提供する。
即ち、本発明の一態様に係る複合材の成形治具は、加熱装置内で複合材の熱硬化性材料の加熱を行う際に用いられる成形治具であって、前記加熱装置内の支持部材上に設置されるとともに、前記熱硬化性材料が表面に貼り付けられる治具本体と、前記支持部材と前記治具本体との間に介在されて前記表面とは反対側の裏面に接触し、前記治具本体の材質に比べて熱伝導率の小さい材質からなる断熱部材と、を備えている。
このような成形治具によれば、治具本体に熱硬化性材料が貼り付けられた状態で、治具本体とともに熱硬化性材料が加熱された際、治具本体の裏面側から支持部材への放熱が断熱部材によって抑えられる。このため治具本体が昇温し易くなり、治具本体の加熱時間を短縮することができる。
また上記の成形治具では、前記治具本体は、前記熱硬化性材料が表面に貼り付けられる貼り付け部と、前記貼り付け部に積層されて前記貼り付け部における前記表面とは反対側の裏面側から前記貼り付け部を支持するとともに、加熱前に前記貼り付け部とは分離可能な基部と、を有していてもよい。
また、本発明の一態様に係る複合材の成形治具は、加熱装置内で複合材の熱硬化性材料の加熱を行う際に用いられる成形治具であって、前記加熱装置内の支持部材上に設置されるとともに、前記熱硬化性材料が表面に貼り付けられる貼り付け部と、前記貼り付け部に積層されて前記貼り付け部を前記表面とは反対側の裏面側から支持するとともに、加熱前に前記貼り付け部とは分離可能な基部と、を備えている。
治具本体が、基部と貼り付け部とに分離可能であることで、治具本体に熱硬化性材料を貼り付けた後に、材料が貼り付けられていない基部を分離し、材料が貼り付けられた貼り付け部のみを加熱装置で加熱することができる。この結果、加熱前には貼り付け部と基部とを含むことで容積が大きい状態で治具本体に熱硬化性材料を貼り付けることができるため、熱硬化性材料を貼り付ける際の作業性が低下することがない。また加熱時には貼り付け部から基部を分離して取り除くことで治具本体の容積を小さくでき、治具本体の熱容量を小さくできる。このため、治具本体が昇温し易くなり、治具本体の加熱時間を短縮することができる。
また上記の成形治具では、前記貼り付け部及び前記基部は同じ材質からなるブロック状をなし、前記基部の表面と前記貼り付け部の前記裏面とが同じ表面積を有して面接触することで、前記基部に前記貼り付け部を積層した状態で、前記基部が前記貼り付け部を該貼り付け部の前記裏面側から支持可能であってもよい。
基部の表面と貼り付け部の裏面とが同じ表面積を有することで、基部と貼り付け部とを積層した際には一体の治具本体とすることができる。よって、治具本体に熱硬化性材料を貼り付ける際には基部が邪魔になることなく、容易に貼り付け作業を行うことができる。また貼り付け部及び基部は同じ材質からなるため、治具本体を製造する際には、例えば治具本体を一体に形成した後に基部と貼り付け部とを切断する作業を行うことで、容易に基部と貼り付け部とに分離可能な治具本体を製造することができる。
また、本発明の一態様に係る複合材の製造方法は、複合材の成形治具の治具本体の表面に熱硬化性材料を貼り付ける工程と、前記熱硬化性材料の加熱を行う加熱装置内に設けられた支持部材上に、前記治具本体の材質よりも熱伝導率の小さい材質からなる断熱部材を設置する工程と、前記表面とは反対側の裏面に前記断熱部材が接触するように前記断熱部材上に前記熱硬化性材料を貼り付けた前記治具本体を設置する工程と、前記熱硬化性材料及び前記治具本体を前記断熱部材上に設置した後に、前記加熱装置によって前記熱硬化性材料及び前記治具本体を加熱する工程と、を含んでいる。
このような製造方法によれば、治具本体に熱硬化性材料が貼り付けられた状態で、治具本体とともに熱硬化性材料が加熱された際、治具本体から支持部材への放熱が断熱部材によって抑えられる。このため治具本体が昇温し易くなり治具本体の加熱時間を短縮することができる。
また、上記の製造方法では、前記治具本体上に前記熱硬化性材料を貼り付ける工程を実行した後であって、前記断熱部材上に前記治具本体及び前記熱硬化性材料を設置する前に、前記治具本体における前記熱硬化性材料を表面に貼り付けた貼り付け部から、前記貼り付け部に積層されて前記貼り付け部における前記表面とは反対側の裏面側から前記貼り付け部を支持する基部を分離して取り除く工程をさらに含んでもよい。
また、本発明の一態様に係る複合材の製造方法は、複合材の成形治具の治具本体に、熱硬化性材料を貼り付ける工程と、前記熱硬化性材料を表面に貼り付けた前記治具本体における貼り付け部から、前記貼り付け部に積層されて前記貼り付け部の前記表面とは反対側の裏面側から前記貼り付け部を支持する基部を分離して取り除く工程と、前記裏面に前記支持部材が接触するように前記支持部材上に前記熱硬化性材料を貼り付けた前記貼り付け部を設置する工程と、前記熱硬化性材料及び前記貼り付け部を前記支持部材上に設置した後に、前記加熱装置によって前記熱硬化性材料及び前記貼り付け部を加熱する工程と、を含んでいる。
このような製造方法によれば、治具本体の貼り付け部に熱硬化性材料を貼り付けた後に、材料が貼り付けられていない基部を分離し、材料が貼り付けられた貼り付け部のみを加熱装置で加熱することになる。この結果、加熱前には貼り付け部と基部とを含むことで容積が大きい状態で治具本体に熱硬化性材料を貼り付けることができるため、熱硬化性材料を貼り付ける際の作業性が低下することがない。また加熱時には貼り付け部から基部を分離して取り除くことで治具本体の容積を小さくでき、治具本体の熱容量を小さくできる。このため、治具本体が昇温し易くなり、治具本体の加熱時間を短縮することができる。
このような製造方法によれば、治具本体の貼り付け部に熱硬化性材料を貼り付けた後に、材料が貼り付けられていない基部を分離し、材料が貼り付けられた貼り付け部のみを加熱装置で加熱することになる。この結果、加熱前には貼り付け部と基部とを含むことで容積が大きい状態で治具本体に熱硬化性材料を貼り付けることができるため、熱硬化性材料を貼り付ける際の作業性が低下することがない。また加熱時には貼り付け部から基部を分離して取り除くことで治具本体の容積を小さくでき、治具本体の熱容量を小さくできる。このため、治具本体が昇温し易くなり、治具本体の加熱時間を短縮することができる。
本発明の複合材の成形治具、及び複合材の製造方法によれば、複合材の材料の加熱硬化時間の短縮を図ることが可能である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態に係る複合材Cの成形治具100及び複合材Cの製造方法について説明する。本実施形態では複合材Cは炭素繊維強化プラスチック(CFRP)である場合について説明を行うが、複合材Cは炭素繊維強化プラスチックに限定されるものではない。
図1に示すように、成形治具100が設置されるオートクレーブ1は、例えば炭素繊維に熱硬化性樹脂を含浸させたプリプレグシート(熱硬化性材料)Pを成形治具100に複数積層した状態で加圧加熱処理を施すことで、プリプレグシートPを接着硬化させて複合材Cを得る加熱装置である。
このオートクレーブ1は、外側容器10と、内側容器11と、ヒータ15と、ファン16とを備えている。
図1に示すように、成形治具100が設置されるオートクレーブ1は、例えば炭素繊維に熱硬化性樹脂を含浸させたプリプレグシート(熱硬化性材料)Pを成形治具100に複数積層した状態で加圧加熱処理を施すことで、プリプレグシートPを接着硬化させて複合材Cを得る加熱装置である。
このオートクレーブ1は、外側容器10と、内側容器11と、ヒータ15と、ファン16とを備えている。
外側容器10は、水平方向に延在する円筒形状をなして内部に密閉された空間が形成された圧力容器である。
内側容器11は、外側容器10の内側の上記空間に外側容器10の内壁面と間隔をあけて設置された容器であって、外側容器10と同様に水平方向に延在する円筒状をなして内部に密閉された空間S1が形成された圧力容器である。本実施形態においては外側容器10と内側容器11とは、中心軸線を一致させた同心円状に配置されている。そしてこれら外側容器10及び内側容器11の延在方向の両端の少なくとも一方は、開閉可能な構造を有している。外側容器10及び内側容器11を開放することによって、内側容器11の空間S1内に成形治具100に積層したプリプレグシートPを、成形治具100とともに設置することが可能となっている。
また、内側容器11の空間S1には、成形治具100が載置されて、成形治具100を下方から支持する支持部材18が設けられている。この支持部材18は、上下方向に延在して下端が内側容器11の内周面に固定された支持脚18aと、これら複数の支持脚18aに支持されて水平面に沿って延在する平板状をなす架台18bとを有している。
外側容器10と内側容器11との間の空間へはガス導入装置(不図示)によって高圧のガスが導入される。即ち、外側容器10と内側容器11との間の空間は、上記ガス導入装置によって導入されたガスが加熱されるとともに循環するガス流路Rとなっている。このガス流路Rは、内側容器11の外周面の全周にわたって内側容器11を取り巻くように設けられている。内側容器11の下部には、内側容器11の内側の空間S1とガス流路Rとを連通するように内側容器11を貫通するガス流入口12が設けられている。内側容器11の上部には内側容器11の内側の空間S1とガス流路Rとを連通するように内側容器11を貫通するガス流出口13が形成されている。
以下では、外側容器10及び内側容器11の延在方向となる軸線方向(図1の紙面奥行き方向、及び図2の紙面に向かって左右方向)を奥行き方向と称し、外側容器10及び内側容器11の中心軸線に直交する水平方向を幅方向と称する。
ヒータ15は、ガス流路Rを循環するガスを加熱する装置であって、本実施形態では図1に示すように空間S1の幅方向両側で、ガス流路R内に一つずつ配置されている。ガス流路Rを流通するガスがヒータ15に接触することで、ガスが昇温される。
ファン16は、例えば内側容器11のガス流出口13の上方でガス流路R内に配置されて、ガス流路Rの上部から下方に向けてガスを押し出すことで、ガスをガス流路R内で循環させる。このファン16は奥行き方向に間隔をあけて複数設けられている。
次に成形治具100について説明する。
図1及び図2に示すように成形治具100は、支持部材18の架台18bに上に設置される。
図3から図5に示すように、成形治具100はプリプレグシートPが貼り付けられる治具本体20と、治具本体20と架台18bとの間に介在されて設けられる断熱部材21とを備えている。
図1及び図2に示すように成形治具100は、支持部材18の架台18bに上に設置される。
図3から図5に示すように、成形治具100はプリプレグシートPが貼り付けられる治具本体20と、治具本体20と架台18bとの間に介在されて設けられる断熱部材21とを備えている。
治具本体20は、プリプレグシートPが貼り付けられる貼り付け部22と、貼り付け部22を下方から支持する基部23とを有している。
貼り付け部22は、上方に向かって幅方向の寸法が小さくなる断面台形状のブロック状をなしている。貼り付け部22の材質は、例えばSS400、アルミ、銅、グラフェン等であって、より熱伝導率の高い材質であることが好ましい。貼り付け部22の表面(上面)22aには、プリプレグシートPが貼り付けられる。
貼り付け部22は、上方に向かって幅方向の寸法が小さくなる断面台形状のブロック状をなしている。貼り付け部22の材質は、例えばSS400、アルミ、銅、グラフェン等であって、より熱伝導率の高い材質であることが好ましい。貼り付け部22の表面(上面)22aには、プリプレグシートPが貼り付けられる。
基部23は、貼り付け部22の表面22aとは反対側の貼り付け部22の裏面(下面)22bを下方から支持する表面(上面)23aを有している。基部23の表面23aは貼り付け部22の裏面22bと同じ表面積を有して断面矩形状のブロック状をなしている。基部23の材質は貼り付け部22の材質と同じである。貼り付け部22の裏面22bと基部23の表面23aとは面接触して、基部23の表面23aに貼り付け部22の裏面22bがちょうど対向し、基部23と貼り付け部22とが積層された状態で貼り付け部22にプリプレグシートPが貼り付けられる。よって基部23と貼り付け部22とは分離可能となっている。基部23と貼り付け部22とは不図示のボルト等の固定具によって分離可能に固定されてもよい。
断熱部材21、プリプレグシートPの加熱を行う際に、架台18bの上に設置される。断熱部材21は治具本体20の材質に比べて熱伝導率の小さい材質からなる。断熱部材21の具体例としては、発泡プラスチック及び発泡金属等の発泡材や、ポリエステル繊維を編み込んだものが挙げられる。本実施形態では、断熱部材21は平板状をなしている。
次に、複合材Cの製造方法について説明する。
図3及び図4に示すようにまず、治具本体20の貼り付け部22にプリプレグシートPを貼り付ける工程を実行する。この際、プリプレグシートPの幅方向の両端を引っ張るようにしてプリプレグシートPを貼り付け部22の表面22a及び幅方向を向く両側面22cに沿わせる。また貼り付け部22の表面22aにプリプレグシートPを載置した後に貼り付け部22の表面22aに対してプリプレグシートPを押し付けることでプリプレグシートPを貼り付け部22に貼り付けてもよい。プリプレグシートPの貼り付けはオートクレーブ1の外で実施される。
図3及び図4に示すようにまず、治具本体20の貼り付け部22にプリプレグシートPを貼り付ける工程を実行する。この際、プリプレグシートPの幅方向の両端を引っ張るようにしてプリプレグシートPを貼り付け部22の表面22a及び幅方向を向く両側面22cに沿わせる。また貼り付け部22の表面22aにプリプレグシートPを載置した後に貼り付け部22の表面22aに対してプリプレグシートPを押し付けることでプリプレグシートPを貼り付け部22に貼り付けてもよい。プリプレグシートPの貼り付けはオートクレーブ1の外で実施される。
次に、図5に示すように治具本体20の貼り付け部22にプリプレグシートPを貼り付けた後に、貼り付け部22から基部23を分離して取り除く工程を実行する。これにより治具本体20の容積を小さくする。
その後、図6に示すようにオートクレーブ1内の架台18b上に断熱部材21を設置する。そして図7に示すように、断熱部材21上にプリプレグシートPを貼り付けた貼り付け部22のみを設置する。
最後に、治具本体20の貼り付け部22とともに、プリプレグシートPをオートクレーブ1によって加熱硬化させる。
最後に、治具本体20の貼り付け部22とともに、プリプレグシートPをオートクレーブ1によって加熱硬化させる。
以上説明した本実施形態の成形治具100、及び複合材Cの製造方法によれば、成形治具100の治具本体20における貼り付け部22にプリプレグシートPが貼り付けられた状態で貼り付け部22とともにプリプレグシートPが加熱された際、貼り付け部22の裏面22b側から支持部材18への放熱が断熱部材21によって抑えられる。このため治具本体20の貼り付け部22が昇温し易くなり治具本体20の加熱時間を短縮することができる。
また治具本体20が基部23と貼り付け部22とに分離可能であるので、治具本体20にプリプレグシートPを貼り付けた後に、プリプレグシートPが貼り付けられていない基部23を分離し、治具本体20のうちのプリプレグシートPが貼り付けられた貼り付け部22のみを加熱することができる。
ここで加熱前に治具本体20に基部23が設けられず貼り付け部22のみが設けられている場合には、治具本体20の高さ方向の寸法が小さくなってしまう。このためプリプレグシートPの幅方向の両端を下方から引っ張るスペースが小さくなってしまう。このためプリプレグシートPの幅方向の両端を引っ張ることで貼り付け部22の側面22cにプリプレグシートPを完全に沿わせることが難しくなる。
しかし本実施形態では、加熱前には治具本体20が貼り付け部22と基部23とを含んでいることで、治具本体20の容積が大きい(高さ寸法が大きい)状態で治具本体20にプリプレグシートPを貼り付けることができる。このため、プリプレグシートPを治具本体20に貼り付ける際の作業性が低下することがない。
また加熱前に貼り付け部22から基部23を分離して取り除くことで、加熱時には治具本体20の容積を小さくでき、治具本体20の熱容量を小さくできる。このため、治具本体20が昇温し易くなり、治具本体20の加熱時間を短縮することができる。よって複合材を成形する際のプリプレグシートPの加熱硬化時間の短縮を図ることが可能となる。
また基部23の表面23aと貼り付け部22の裏面22bとが同じ表面積を有することで、基部23と貼り付け部22とを積層した際には一体の治具本体20とすることができる。よって治具本体20にプリプレグシートPを貼り付ける際には基部23が邪魔になることなく、容易に治具本体20にプリプレグシートPを貼り付けることができる。また貼り付け部22及び基部23は同じ材質からなるため、治具本体20を製造する際には、例えば治具本体20を一体に形成した後に基部23と貼り付け部22とを切断する作業を行うことで、基部23と貼り付け部22とを容易に製造することができる。
以上、本発明の実施形態について詳細を説明したが、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で、必ずしもこれらに限定されることはなく、多少の設計変更も可能である。
例えば図7に示すように成形治具100は断熱部材21を備えていなくともよい。即ち、成形治具100Aは、基部23及び貼り付け部22を有する治具本体20のみを備えていてもよい。
例えば図7に示すように成形治具100は断熱部材21を備えていなくともよい。即ち、成形治具100Aは、基部23及び貼り付け部22を有する治具本体20のみを備えていてもよい。
また治具本体20の貼り付け部22と基部23とは互いに異なる材質からなっていてもよいがこの場合であっても、断熱部材21の材質は貼り付け部22の材質よりも熱伝導率が小さい材質である必要がある。
また基部23は、貼り付け部22を下方から支持する複数の脚であってもよい。
また断熱部材21は平板状をなす場合に限られない。例えば断熱部材21は基部23と同様に貼り付け部22を下方から支持するブロック状をなしていてもよい。
また基部23は、貼り付け部22を下方から支持する複数の脚であってもよい。
また断熱部材21は平板状をなす場合に限られない。例えば断熱部材21は基部23と同様に貼り付け部22を下方から支持するブロック状をなしていてもよい。
また加熱装置はオートクレーブ1に限定されず、加圧作用のない硬化炉であってもよいし、治具本体20を直接加熱するような装置であってもよい。
1…オートクレーブ(加熱装置)
10…外側容器
11…内側容器
12…ガス流入口
13…ガス流出口
15…ヒータ
16…ファン
18…支持部材
18a…支持脚
18b…架台
20…治具本体
21…断熱部材
22…貼り付け部
23…基部
S1…空間
R…ガス流路
P…プリプレグシート
C…複合材
100、100A…成形治具
10…外側容器
11…内側容器
12…ガス流入口
13…ガス流出口
15…ヒータ
16…ファン
18…支持部材
18a…支持脚
18b…架台
20…治具本体
21…断熱部材
22…貼り付け部
23…基部
S1…空間
R…ガス流路
P…プリプレグシート
C…複合材
100、100A…成形治具
Claims (7)
- 加熱装置内で複合材の熱硬化性材料の加熱を行う際に用いられる成形治具であって、
前記加熱装置内の支持部材上に設置されるとともに、前記熱硬化性材料が表面に貼り付けられる治具本体と、
前記支持部材と前記治具本体との間に介在されて前記表面とは反対側の裏面に接触し、前記治具本体の材質に比べて熱伝導率の小さい材質からなる断熱部材と、
を備える複合材の成形治具。 - 前記治具本体は、
前記熱硬化性材料が表面に貼り付けられる貼り付け部と、
前記貼り付け部に積層されて前記貼り付け部における前記表面とは反対側の裏面側から前記貼り付け部を支持するとともに、加熱前に前記貼り付け部とは分離可能な基部と、
を有する請求項1に記載の複合材の成形治具。 - 加熱装置内で複合材の熱硬化性材料の加熱を行う際に用いられる成形治具であって、
前記加熱装置内の支持部材上に設置されるとともに、前記熱硬化性材料が表面に貼り付けられる貼り付け部と、
前記貼り付け部に積層されて前記貼り付け部を前記表面とは反対側の裏面側から支持するとともに、加熱前に前記貼り付け部とは分離可能な基部と、
を備える複合材の成形治具。 - 前記貼り付け部及び前記基部は同じ材質からなるブロック状をなし、
前記基部の表面と前記貼り付け部の前記裏面とが同じ表面積を有して面接触することで、前記基部に前記貼り付け部を積層した状態で、前記基部が前記貼り付け部を該貼り付け部の前記裏面側から支持可能な請求項2又は3に記載の複合材の成形治具。 - 複合材の成形治具の治具本体の表面に熱硬化性材料を貼り付ける工程と、
前記熱硬化性材料の加熱を行う加熱装置内に設けられた支持部材上に、前記治具本体の材質よりも熱伝導率の小さい材質からなる断熱部材を設置する工程と、
前記表面とは反対側の裏面に前記断熱部材が接触するように前記断熱部材上に前記熱硬化性材料を貼り付けた前記治具本体を設置する工程と、
前記熱硬化性材料及び前記治具本体を前記断熱部材上に設置した後に、前記加熱装置によって前記熱硬化性材料及び前記治具本体を加熱する工程と、
を含む複合材の製造方法。 - 前記治具本体上に前記熱硬化性材料を貼り付ける工程を実行した後であって、前記断熱部材上に前記治具本体及び前記熱硬化性材料を設置する前に、前記治具本体における前記熱硬化性材料を表面に貼り付けた貼り付け部から、前記貼り付け部に積層されて前記貼り付け部における前記表面とは反対側の裏面側から前記貼り付け部を支持する基部を分離して取り除く工程をさらに含む請求項5に記載の複合材の製造方法。
- 複合材の成形治具の治具本体に、熱硬化性材料を貼り付ける工程と、
前記熱硬化性材料を表面に貼り付けた前記治具本体における貼り付け部から、前記貼り付け部に積層されて前記貼り付け部の前記表面とは反対側の裏面側から前記貼り付け部を支持する基部を分離して取り除く工程と、
前記裏面に前記支持部材が接触するように前記支持部材上に前記熱硬化性材料を貼り付けた前記貼り付け部を設置する工程と、
前記熱硬化性材料及び前記貼り付け部を前記支持部材上に設置した後に、前記加熱装置によって前記熱硬化性材料及び前記貼り付け部を加熱する工程と、
を含む複合材の製造方法。
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