JP2020146176A - 携帯用酸素供給装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】使用時間を改善しつつ使用者の吸気の十分な補助になる携帯用酸素供給装置を提供する。【解決手段】携帯用酸素供給装置100は、酸素ボンベBから供給される酸素をカニューラCにより使用者に供給するためのものであって、使用者の呼吸時における流路の圧力を検知し、呼気時の圧力を正値とし吸気時の圧力を負値として検知する圧力検知部110と、圧力検知部110が検知した圧力に応じて、酸素ボンベBからの酸素の供給を制御する制御部120と、制御部120の制御により、酸素ボンベBからカニューラCへの酸素の供給と遮断を切り替える切替部130と、を備え、制御部120は、圧力検知部110が検知した圧力の値が、極大値を超えた後に所定の正値になったことをトリガーとして、酸素ボンベBからの酸素の供給を開始するよう切替部130を制御することを特徴とする。【選択図】図2
Description
本発明は、屋外に携帯することができ、酸素供給源(酸素ボンベ)からの酸素ガスを使用者の呼吸に応答させて供給する携帯用酸素供給装置に関する。
呼吸器疾患患者の呼吸不全の改善を図るため、酸素供給装置が使用されている。近年では酸素供給装置の小型化が進み、携帯用酸素供給装置も提供されている。一般に携帯用酸素供給装置は、予め酸素ボンベに酸素を蓄えておき、この酸素ボンベから所要量の酸素を取り出し、カニューラを用いて患者の鼻孔内に酸素を導入するようになっている。
このような携帯用酸素供給装置では、酸素ボンベに蓄えていた酸素を使い切ると使用できなくなるため、使用者の行動に制約となっていた。そこで、少しでも長い時間使用できるように、患者の呼吸が呼気から吸気に換わるタイミングを検知し、酸素の供給をオフからオンにすることが行われていた(例えば、特許文献1参照)。これにより、患者に必要な酸素を供給しつつ不要な酸素供給を防止し、ボンベの酸素を長時間持たせるようにしていた。
しかしながら、上記のような従来の携帯用酸素供給装置では、吸気に変わったのを検知してオンにしても、実際に酸素が供給されるまでにタイムラグが発生するため、使用者の吸気の十分な補助にはなっていないという問題がある。このように、従来の携帯用酸素供給装置においては、少しでも長い時間使用できるようにしつつ使用者の吸気の十分な補助をするためにさらなる改善が求められていた。
そこで本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、使用時間を改善しつつ使用者の吸気の十分な補助になる新規かつ改良された携帯用酸素供給装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の第1の観点によれば、酸素供給部から供給される酸素をカニューラにより使用者に供給するための携帯用酸素供給装置であって、使用者の呼吸時における流路の圧力を検知し、呼気時の圧力を正値とし吸気時の圧力を負値として検知する圧力検知部と、前記圧力検知部が検知した圧力に応じて、前記酸素供給部からの酸素の供給を制御する制御部と、前記制御部の制御により、前記酸素供給部から前記カニューラへの酸素の供給と遮断を切り替える切替部と、を備え、前記制御部は、圧力検知部が検知した圧力の値が、極大値を超えた後に所定の正値になったことをトリガーとして、前記酸素供給部からの酸素の供給を開始するよう前記切替部を制御することを特徴とする、携帯用酸素供給装置が提供される。
かかる構成によれば、患者の呼吸に合わせて酸素の供給のオンオフを切り替えることができるため、使用時間を改善することができる。そして、圧力検知部が検知した圧力の値が、極大値を超えた後に所定の正値になったことをトリガーとして酸素供給部からの酸素の供給を開始することにより、実際に酸素が供給されるまでのタイムラグを考慮した制御が可能である。このように、吸気が始まる直前のタイミング(呼気が終わる直前のタイミング)で酸素の供給を開始することにより、使用者の吸気の十分な補助を行うことができる。このようにして、使用時間を改善しつつ使用者の吸気の十分な補助になる携帯用酸素供給装置を提供することができる。
また、本発明の第2の観点によれば、酸素供給部から供給される酸素をカニューラにより使用者に供給するための携帯用酸素供給装置であって、使用者の呼吸時における流路の圧力を検知し、呼気時の圧力を正値とし吸気時の圧力を負値として検知する圧力検知部と、前記圧力検知部が検知した圧力に応じて、前記酸素供給部からの酸素の供給を制御する制御部と、前記制御部の制御により、前記酸素供給部から前記カニューラへの酸素の供給と遮断を切り替える切替部と、を備え、前記制御部は、圧力検知部が検知した圧力の値が、所定の正値以上から前記所定の正値未満に変化したことをトリガーとして、前記酸素供給部からの酸素の供給を開始するよう前記切替部を制御することを特徴とする、携帯用酸素供給装置が提供される。なお、前記制御部は、圧力検知部が検知した圧力の値が、所定の正値を超える値から前記所定の正値以下に変化したことをトリガーとして制御を行ってもよい。
かかる構成によれば、上記本発明の第1の観点と同様の効果が得られる。すなわち、使用時間を改善しつつ使用者の吸気の十分な補助になる携帯用酸素供給装置を提供することができる。さらに、圧力の値が、所定の正値以上から所定の正値未満に変化したことをトリガーとすることによって、使用者の呼吸の乱れなどで圧力検知部が極大値が検知できないときであっても、酸素供給部からの酸素の供給を開始することができる。また、所定の正値のみを検知し、極大値を検知しないことで、制御に必要な情報量(ビット数)が少なく、制御部における制御が容易である。
本発明によれば、使用時間を改善しつつ使用者の吸気の十分な補助になる携帯用酸素供給装置を提供することができる。本発明のその他の効果については、後述する発明を実施するための形態においても説明する。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(第1の実施形態)
第1の実施形態に係る携帯用酸素供給装置100について、図面を参照しながら説明する。まず、携帯用酸素供給装置100と周辺装置の構成について、図1を参照しながら説明する。図1は、携帯用酸素供給装置100に酸素ボンベBとカニューラCを接続した状態を示す図である。
第1の実施形態に係る携帯用酸素供給装置100について、図面を参照しながら説明する。まず、携帯用酸素供給装置100と周辺装置の構成について、図1を参照しながら説明する。図1は、携帯用酸素供給装置100に酸素ボンベBとカニューラCを接続した状態を示す図である。
携帯用酸素供給装置100は、酸素供給源から供給される酸素を呼吸器疾患患者等の使用者に供給するための装置である。携帯用酸素供給装置100は、使用者が手で把持し得る大きさのものである。携帯用酸素供給装置100の筐体には、図1に示したように、酸素ボンベ接続口(酸素流入口)IN及びカニューラ接続口(酸素流出口)OUTが設けられており、これら酸素ボンベ接続口(酸素流入口)INとカニューラ接続口(酸素流出口)OUTとを連通するように、気体通路が筐体の内部に形成されている。
携帯用酸素供給装置100は、図1に示したように、酸素供給源である酸素ボンベBと使用者が使用するカニューラCに接続される。そして、携帯用酸素供給装置100は、酸素ボンベBから流出した酸素を酸素ボンベ接続口(酸素流入口)INから受け入れ、携帯用酸素供給装置100内の気体通路を通してカニューラ接続口(酸素流出口)OUTへ間欠的に送り出す。携帯用酸素供給装置100の内部の構成については、図2を参照しながら後述する。
酸素ボンベB及びカニューラCについては、一般的なものを用いることができる。酸素ボンベBの一例について説明する。酸素ボンベBは、予め酸素ガスを蓄えておき一定の圧力で酸素を流出させる。酸素ボンベBには、予め高圧で酸素ガスが備蓄されている。そして、使用時において酸素ボンベBは、一定の低圧の酸素ガスを発生させることができるようになっている。
携帯用酸素供給装置100、酸素ボンベB及びカニューラCは携帯用であり、使用者が外出等をするときには、これらを身体に装着したり、手荷物等に入れて持ち歩いたりすることができる。携帯用酸素供給装置100と酸素ボンベBとはパイプPで接続されており、携帯用酸素供給装置100を、上着のポケット等に収容して常に手元におくことができる。
(携帯用酸素供給装置100)
携帯用酸素供給装置100の構成について、図2を参照しながら説明する。図2は、携帯用酸素供給装置100の構成を示す図である。携帯用酸素供給装置100は、図2に示したように、圧力検知部110と、制御部120と、切替部130、気体通路140を主に備えて構成される。以下、各構成要素について詳細に説明する。
携帯用酸素供給装置100の構成について、図2を参照しながら説明する。図2は、携帯用酸素供給装置100の構成を示す図である。携帯用酸素供給装置100は、図2に示したように、圧力検知部110と、制御部120と、切替部130、気体通路140を主に備えて構成される。以下、各構成要素について詳細に説明する。
(圧力検知部110)
圧力検知部110は、使用者の呼吸時における流路の圧力を検知し、呼気時の圧力を正値とし吸気時の圧力を負値として検知する機能部である。圧力検知部110としては、例えばダイヤフラム式のものなどを用いることができる。圧力検知部110は、図2に示したように、気体通路140のカニューラ接続口(酸素流出口)OUT近傍に配置されている。この圧力検知部110は、気体通路140のカニューラ接続口(酸素流出口)OUT側の圧力を監視するためのものである。そして圧力検知部110は、カニューラ接続口(酸素流出口)OUT側の圧力が、極大値Pmax及び所定の正圧値Pthとなった場合には、それぞれ所定の検出信号を出力するようになっている。所定の正圧値Pthは、使用者の状態等に合わせて医師が設定できるなど任意の使い方が可能である。
圧力検知部110は、使用者の呼吸時における流路の圧力を検知し、呼気時の圧力を正値とし吸気時の圧力を負値として検知する機能部である。圧力検知部110としては、例えばダイヤフラム式のものなどを用いることができる。圧力検知部110は、図2に示したように、気体通路140のカニューラ接続口(酸素流出口)OUT近傍に配置されている。この圧力検知部110は、気体通路140のカニューラ接続口(酸素流出口)OUT側の圧力を監視するためのものである。そして圧力検知部110は、カニューラ接続口(酸素流出口)OUT側の圧力が、極大値Pmax及び所定の正圧値Pthとなった場合には、それぞれ所定の検出信号を出力するようになっている。所定の正圧値Pthは、使用者の状態等に合わせて医師が設定できるなど任意の使い方が可能である。
圧力検知部110は、上述したように、カニューラ接続口(酸素流出口)OUT側の圧力が、極大値Pmax及び所定の正圧値Pthとなった場合には、それぞれ所定の検出信号を出力するようになっている。この点について、図3を参照しながら説明する。図3は、圧力検知部110が検知する圧力を仮想的にグラフで表した図である。図3は、呼吸の波形、酸素の供給タイミング、酸素供給量などを示すグラフであるが、ここでは圧力検知部110が所定の検出信号を出力する部分について説明する。なお、図3に示したグラフは仮想的なものであり、圧力検知部110は必ずしもこのようなグラフを出力できるものでなくてもよい。
時刻T2において、圧力検知部110は極大値Pmaxを検知する。なお極大値とは、局所的に最大である値であり、増加から減少に変わったときの値である。その直後の時刻T3において、圧力検知部110は所定値Pthを検知する。図3のその他の点については後述する。
(制御部120)
制御部120は、圧力検知部110が検知した圧力に応じて、酸素ボンベBからの酸素の供給を制御する機能部である。制御部120は、圧力検知部110から出力された検出信号に基づいて、後述する切替部130に対して駆動信号を所定時間だけ出力する。これにより、切替部130が所定時間だけ駆動され、その結果、所定時間だけ気体通路140が開放されて酸素が供給されるようになっている。
制御部120は、圧力検知部110が検知した圧力に応じて、酸素ボンベBからの酸素の供給を制御する機能部である。制御部120は、圧力検知部110から出力された検出信号に基づいて、後述する切替部130に対して駆動信号を所定時間だけ出力する。これにより、切替部130が所定時間だけ駆動され、その結果、所定時間だけ気体通路140が開放されて酸素が供給されるようになっている。
使用者がカニューラCを装着して呼吸をした場合、息を吐いた状態では気体通路140のカニューラ接続口(酸素流出口)OUT側の圧力が正圧となる。つまり、圧力検知部110が気体通路140のカニューラ接続口(酸素流出口)OUT側の圧力が正圧であることを検出すれば、そのとき使用者は、呼吸サイクルにおいて息を吐いている状態であることがわかる。気体通路140のカニューラ接続口(酸素流出口)OUT側の圧力が正圧となったときに、正圧の圧力が極大値Pmaxになり、極大値を超えてから減少して所定の値Pthになったときに、気体通路140を開放して酸素を供給する。
本実施形態では、使用者の呼気の圧力を実測して酸素の供給を行うため、例えば、使用者が食事や会話をしていて、呼吸のリズムが一定でない場合でも、使用者が息を吸うタイミングで確実に酸素が供給されることになる。また、酸素の供給量を、一般的な携帯用酸素供給装置よりも20〜30%少なくすることができる。
制御部120は、圧力検知部110が検知した圧力の値が、極大値Pmaxを超えた後に所定の正値(しきい値)Pthになったときに、酸素ボンベBからの酸素の供給を開始するよう制御する。このために制御部120は、2ビットの酸素供給開始判定フラグ(極大値、所定値)を有する。酸素供給開始判定フラグの「極大値」は、極大値を検知すると0から1に変わる。酸素供給開始判定フラグの「所定値」は、「極大値」が1のときに所定値を検知すると0から1に変わる。
(切替部130)
切替部130は、制御部120の制御により、酸素ボンベBからカニューラCへの酸素の供給及び遮断を切り替える機能部である。切替部130は、例えば電磁的方式により弁を切り替える電磁弁により構成することができる。切替部130は、気体通路140を常時閉じているが、上記制御部120から出力された駆動信号に基づいて駆動され、これにより、気体通路140を開放するようになっている。
切替部130は、制御部120の制御により、酸素ボンベBからカニューラCへの酸素の供給及び遮断を切り替える機能部である。切替部130は、例えば電磁的方式により弁を切り替える電磁弁により構成することができる。切替部130は、気体通路140を常時閉じているが、上記制御部120から出力された駆動信号に基づいて駆動され、これにより、気体通路140を開放するようになっている。
(気体通路140)
気体通路140は、酸素ボンベBとカニューラCとを連通する酸素の流路である。気体通路140は、切替部130により酸素の供給及び遮断が切り換えられる。気体通路140は、例えば、携帯用酸素供給装置100のケーシングに形成されて構成されていてもよく、酸素ボンベBとカニューラCとを連通するパイプ状のもので構成されていてもよい。
気体通路140は、酸素ボンベBとカニューラCとを連通する酸素の流路である。気体通路140は、切替部130により酸素の供給及び遮断が切り換えられる。気体通路140は、例えば、携帯用酸素供給装置100のケーシングに形成されて構成されていてもよく、酸素ボンベBとカニューラCとを連通するパイプ状のもので構成されていてもよい。
以上、携帯用酸素供給装置100の構成について説明した。次に、携帯用酸素供給装置100の動作について、図1〜図3に加えて、図4を参照しながら説明する。図4は、携帯用酸素供給装置100の動作を示す流れ図である。
時刻T0において吸気から呼気に遷移する。このときの圧力は0パスカル(Pa)である。使用者が息を吐いていくにしたがって正圧が大きくなる。このとき、圧力検知部110は、圧力が極大値Pmaxになるまで極大値の検知を続ける(ステップS110)。時刻T1を経過し時刻T2で圧力が極大値Pmaxになる。このとき、制御部120は、酸素供給開始判定フラグを(極大値、所定値)=(1、0)とする。
その後、圧力検知部110は、圧力が所定値になるまで所定値Pth(=10Pa)の検知を続ける(ステップS120)。時刻T3で圧力が所定値Pthになる。このとき、制御部120は、酸素供給開始判定フラグを(極大値、所定値)=(1、1)とする。制御部120は、酸素供給開始判定フラグが(1、1)となったことで、切替部130に対して、酸素供給を開始するよう制御する(ステップS130)。切替部130が切り替わることで、酸素ボンベBからの酸素が、気体通路140を通して、カニューラCに流れる。この段階ではまだ使用者は呼気の途中である。時刻T4で圧力が0Paとなり、呼気から吸気に遷移する。呼気から吸気に遷移する時刻T4ではすでに酸素の供給が開始されているため、使用者の吸気の最初から補助することができる。
以降、使用者が息を吸っていくにしたがって負圧が大きくなる。時刻T5は、一般的な携帯用酸素供給装置が酸素の供給を開始する時刻である。本実施形態では、この時刻T5よりも早い時刻T3で酸素の供給を開始する。すなわち、本実施形態では、圧力検知部110により圧力を検知することで、制御部120が吸気が始まる前に酸素の供給を開始するよう制御する。このときの酸素供給量は、一般的な携帯用酸素供給装置よりも20〜30%少ない量で済む。
制御部120は、酸素供給を開始してから所定時間経過したかを判断し続ける(ステップS140)。時刻T6で所定時間が経過したことになる。そこで、制御部120は、切替部130に対して、酸素供給を停止するよう制御する(ステップS150)。この時刻T6は、一般的な携帯用酸素供給装置においても、酸素の供給を停止する時刻である。時刻T7で吸気から呼気に遷移する。
以上のステップを経て、時刻T0から時刻T7で1回の呼吸(呼気及び吸気)が終わる。すなわち、時刻T7の状態は時刻T0の状態と同じである。酸素供給開始判定フラグは、酸素供給を開始するタイミングである時刻T3から時刻T7の間の任意のタイミングで、リセットされる。すなわち、酸素供給開始判定フラグ(極大値、所定値)=(0、0)となる。この状態で、所定値Pthが検知されても、酸素供給開始判定フラグ(極大値、所定値)=(0、1)とはしない。すなわち、酸素供給開始判定フラグの極大値が0のときには、所定値を1とはしない。このため、時刻T8で圧力が所定値Pth(=10Pa)であったとしても、酸素の供給が行われることはない。
使用者の呼吸は、基本的にはこのサイクルを繰り返していくが、使用者の状況によって、呼吸のサイクルやリズムは一定でなくなることがある。このため、時刻T1〜T7は変化することがある。本実施形態によれば、このようなときでも適切に酸素を供給することができる。
なお、携帯用酸素供給装置100が備えている構成として、圧力検知部110と、制御部120と、切替部130とを説明したが、携帯用酸素供給装置100は、これら以外の構成を備えていてもよい。例えば、切替部130を開く時間を変えることができる流量スイッチを備えてもよい。開く時間は流量スイッチを段階的に操作することによって、段階的に切り替えるようにしてもよい。切替部130が開く時間が長くなれば、使用者の一呼吸あたりの酸素の供給量を多くすることができる。切替部130を開く時間の調整は、使用者の状態に合わせて医師等の指示に基づいて行うことができる。また、火気が近づいたときの警告手段を設けることもできる。
さらに、本実施形態の動作と、通常の動作とを切り替えるモードチェンジ機能を設けることもできる。通常の動作とは、上述した時刻T5(図3参照)で酸素の供給を開始し、時刻T6で酸素の供給を終了するモードであり、一般的な携帯用酸素供給装置が行う動作である。
(第1の実施形態の効果)
以上説明したように、本実施形態によれば、患者の呼吸に合わせて酸素の供給のオンオフを切り替えることができるため、使用時間を改善することができる。そして、圧力検知部110が検知した圧力の値が、極大値Pmaxを超えた後に所定の正値Pthになったことをトリガーとして酸素ボンベBからの酸素の供給を開始することにより、実際に酸素が供給されるまでのタイムラグを考慮した制御が可能である。このように、吸気が始まる直前のタイミング(呼気が終わる直前のタイミング)で酸素の供給を開始することにより、使用者の吸気の十分な補助を行うことができる。このようにして、使用時間を改善しつつ使用者の吸気の十分な補助になることができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、患者の呼吸に合わせて酸素の供給のオンオフを切り替えることができるため、使用時間を改善することができる。そして、圧力検知部110が検知した圧力の値が、極大値Pmaxを超えた後に所定の正値Pthになったことをトリガーとして酸素ボンベBからの酸素の供給を開始することにより、実際に酸素が供給されるまでのタイムラグを考慮した制御が可能である。このように、吸気が始まる直前のタイミング(呼気が終わる直前のタイミング)で酸素の供給を開始することにより、使用者の吸気の十分な補助を行うことができる。このようにして、使用時間を改善しつつ使用者の吸気の十分な補助になることができる。
以下では、上記第1の実施形態を応用した他の実施形態について説明する。以下の実施形態では、上記第1及び第2の実施形態と異なる点を中心に説明することとし、上記第1及び第2の実施形態と同様の点については、重複説明を省略することがある。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態について説明する。上記第1の実施形態では、制御部120は、圧力検知部110が検知した圧力の値が、極大値Pmaxを超えた後に所定の正値Pthになったことをトリガーとして、酸素ボンベBからの酸素の供給を開始するよう切替部130を制御していた。本実施形態では、制御部120の制御は以下のとおりである。
本発明の第2の実施形態について説明する。上記第1の実施形態では、制御部120は、圧力検知部110が検知した圧力の値が、極大値Pmaxを超えた後に所定の正値Pthになったことをトリガーとして、酸素ボンベBからの酸素の供給を開始するよう切替部130を制御していた。本実施形態では、制御部120の制御は以下のとおりである。
本実施形態では、制御部120は、圧力検知部110が検知した圧力の値が、所定の正値Pth(例えば、10Pa)以上から所定の正値Pth未満に変化したことをトリガーとして、酸素ボンベBからの酸素の供給を開始するよう切替部130を制御することを特徴とする。なお、所定の正値Pthを超える値から、所定の正値Pth以下の値に変化したことをトリガーとしてもよい。他の点については、上記第1の実施形態と同様である。
(第2の実施形態の効果)
以上説明したように、本実施形態によれば、上記第1の実施形態と同様の効果が得られる。すなわち、使用時間を改善しつつ使用者の吸気の十分な補助になることができる。さらに、圧力の値が、所定の正値Pth以上から所定の正値Pth未満に変化したことをトリガーとすることによって、使用者の呼吸の乱れなどで圧力検知部110が極大値が検知できないときであっても、酸素ボンベBからの酸素の供給を開始することができる。また、所定の正値Pthのみを検知し、極大値Pmaxを検知しないことで、制御に必要な情報量(ビット数)が少なく、制御部120における制御が容易である。
以上説明したように、本実施形態によれば、上記第1の実施形態と同様の効果が得られる。すなわち、使用時間を改善しつつ使用者の吸気の十分な補助になることができる。さらに、圧力の値が、所定の正値Pth以上から所定の正値Pth未満に変化したことをトリガーとすることによって、使用者の呼吸の乱れなどで圧力検知部110が極大値が検知できないときであっても、酸素ボンベBからの酸素の供給を開始することができる。また、所定の正値Pthのみを検知し、極大値Pmaxを検知しないことで、制御に必要な情報量(ビット数)が少なく、制御部120における制御が容易である。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態では、酸素供給部(酸素供給源)の一例として予め酸素を蓄積しておく酸素ボンベBを説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、酸素供給源として、空気から酸素以外の成分を取り除くことで高い酸素濃度の空気を生成する酸素濃縮器を用いてもよい。また、液体酸素を用いたタイプの酸素供給源でもよい。
一般に酸素供給源からカニューラまでの酸素の流れは、酸素供給源→減圧機構→流量調整機構→同調機構→カニューラの流れである。減圧機構、流量調整機構、及び同調機構を、どの構成要素が備えていてもよい。例えば、酸素供給源を酸素ボンベとした場合、図1に示した酸素ボンベBは、減圧機構と流量調整機構を有した流量調整器(レギュレータ)を酸素ボンベに取り付けるタイプである。この他にも、酸素ボンベに減圧機構や流量調整機構を内蔵してもよい。また、酸素ボンベに減圧機構だけが内蔵されていて、流量調整機構が着脱式になっていてもよい。また、携帯用酸素供給装置が減圧機構、流量調整機構及び同調機構を有しており、携帯用酸素供給装置を酸素ボンベに直接取り付ける方式であってもよい。
上記実施形態、応用例、変形例は、任意に組み合わせて実施することができる。
100 携帯用酸素供給装置
110 圧力検知部
120 制御部
130 切替部
140 気体通路
B 酸素ボンベ
C カニューラ
P パイプ
IN 酸素ボンベ接続口(酸素流入口)
OUT カニューラ接続口(酸素流出口)
110 圧力検知部
120 制御部
130 切替部
140 気体通路
B 酸素ボンベ
C カニューラ
P パイプ
IN 酸素ボンベ接続口(酸素流入口)
OUT カニューラ接続口(酸素流出口)
Claims (2)
- 酸素供給部から供給される酸素をカニューラにより使用者に供給するための携帯用酸素供給装置であって、
使用者の呼吸時における流路の圧力を検知し、呼気時の圧力を正値とし吸気時の圧力を負値として検知する圧力検知部と、
前記圧力検知部が検知した圧力に応じて、前記酸素供給部からの酸素の供給を制御する制御部と、
前記制御部の制御により、前記酸素供給部から前記カニューラへの酸素の供給と遮断を切り替える切替部と、
を備え、
前記制御部は、圧力検知部が検知した圧力の値が、極大値を超えた後に所定の正値になったことをトリガーとして、前記酸素供給部からの酸素の供給を開始するよう前記切替部を制御することを特徴とする、携帯用酸素供給装置。 - 酸素供給部から供給される酸素をカニューラにより使用者に供給するための携帯用酸素供給装置であって、
使用者の呼吸時における流路の圧力を検知し、呼気時の圧力を正値とし吸気時の圧力を負値として検知する圧力検知部と、
前記圧力検知部が検知した圧力に応じて、前記酸素供給部からの酸素の供給を制御する制御部と、
前記制御部の制御により、前記酸素供給部から前記カニューラへの酸素の供給と遮断を切り替える切替部と、
を備え、
前記制御部は、圧力検知部が検知した圧力の値が、所定の正値以上から前記所定の正値未満に変化したことをトリガーとして、前記酸素供給部からの酸素の供給を開始するよう前記切替部を制御することを特徴とする、携帯用酸素供給装置。
Priority Applications (1)
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