JP2020144297A - 双方向通信システム - Google Patents

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朱里 中尾
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Tatsuya Yamashita
達弥 山下
充彦 水野
Michihiko Mizuno
充彦 水野
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Abstract

【課題】マルチモード光ファイバーを用いて双方向光通信を実現する。【解決手段】幹線光導波路10は、第1端側Aにおいて、屈曲した第1屈曲部11と、第2端側Bにおいて、屈曲した第2屈曲部21とを有している。第1屈曲部11の外周屈曲面である第1外周屈曲面110に接合する第1送信光導波路14と、第2屈曲部21の外周屈曲面である第2外周屈曲面210に接合する第2送信光導波路24とを有する。第1送信光導波路14の端部から送信信号s1を、第2端側Bに向けて送信し、幹線光導波路10の第2端25で受信する。また、第2送信光導波路24の端部から送信信号s2を、第1端側Aに向けて送信し、幹線光導波路10の第1端15で受信する。これにより双方向の通信が可能となる。【選択図】図1

Description

本発明は、双方向光通信を可能とする双方向通信システムに関する。
従来、特許文献1に開示されているように、幹線に光ファイバーを用いた通信に使用される光分岐結合器が知られている。その光分岐結合器は、光の受信端に向けて径が細くなるテーパ部と、そのテーパ部の側面に接合した、テーパ部の径よりも小さい径を有した送信用光導波路とを有している。その光分岐結合器を用いた通信システムでは、テーパ部の端面に設けられた受光素子により幹線を伝搬した光信号が受信され、送信用光導波路の端面に設けられた発光素子から光信号が幹線に向けて送信される。
また、特許文献2には、直線状のマルチモード光導波路である主線と、その主線の側面に接合され、主線の断面積より小さい断面積のシングルモード光導波路とを有した光分岐結合器が開示されている。その光分岐結合器では、シングルモード光導波路から主線に向けて光信号を送信し、主線の受信端面から主線を伝搬した光信号が受信される。この光分岐結合器が幹線の両端に設けられることで、両端間で双方向通信が可能となる。
特開平11−183743 特開昭62−291604
しかしながら、特許文献1に開示された光分岐結合器では、テーパ部とその側面に接続された送信用光導波路は金型を用いた樹脂成形により一体的に形成されている。そのため受信端に向かう受信光の一部は、送信用光導波路の側に漏れる。また、受信光はテーパ部の側面で多重反射しながら受信端に向かうが、テーパのため入射角が次第に大きくなり外部に漏洩する。このために、受信光のレベルが低下するという問題がある。また、金型による一体成形であることから、製造が容易ではない。
また、特許文献2に開示の光分岐結合器は、直線状のマルチモード光導波路の側面に断面積の小さな送信用のシングルモード光導波路を接続している。このため、受信光がシングルモード光導波路に分岐されることは抑制され、受信光の分岐損失は低下できる。しかし、シングルモード光導波路を用いている結果、送信光の電力が小さくならざるを得ない。また、この光分岐結合器も特許文献1と同様に樹脂成形により製造されているものと思われ、製造が容易ではない。
さらに、特許文献1、2共に、幹線に対する送信用光導波路との接続角が、両端局間での挿入損失や、同一端局における送信信号の受信端への回り込み量に影響を与えることは全く示唆していない。
そこで、本発明は、上記の課題を解決するために成されたものであり、その目的は、安価な1本のマルチモード・光ファイバを用いた製造の容易な構造の双方向通信システムを実現することである。
上記の課題を解決するための発明の構成は、マルチモード光ファイバーである幹線光導波路の第1端側と他の第2端側との間で光信号を送信及び受信するようにした双方向光通信システムにおいて、幹線光導波路は、第1端側において、屈曲した第1屈曲部と、第2端側において、屈曲した第2屈曲部とを有し、第1屈曲部の外周屈曲面である第1外周屈曲面に接合するマルチモード光ファイバーである第1送信光導波路と、第2屈曲部の外周屈曲面である第2外周屈曲面に接合するマルチモード光ファイバーである第2送信光導波路と、を有し、第1送信光導波路の端部を、第2端側に向けて送信するための第1端送信信号を入力する第1送信端とし、第2送信光導波路の端部を、第1端に向けて送信するための第2端送信信号を入力する第2送信端とし、第1端側の幹線光導波路の端部を、受信した第2端送信信号を第1端受信信号として外部に出力する第1受信端とし、第2端側の幹線光導波路の端部を、受信した第1端送信信号を第2端受信信号として外部に出力する第2受信端とし、第1屈曲部に連続した第2端側に伸びる光導波路部分を直線にした場合の中心軸である第1仮想直線中心軸と、第1送信光導波路の中心軸とが成す角のうちの鋭角であって、第1屈曲部と第1受信端との間の光導波路部分に向かう方向の角度を負方向として定義する第1接続角を負の範囲の値とし、第2屈曲部に連続した第1端側に伸びる光導波路部分を直線にした場合の中心軸である第2仮想直線中心軸と、第2送信光導波路の中心軸とが成す角のうちの鋭角であって、第2屈曲部と第2受信端との間の光導波路部分に向かう方向の角度を負方向として定義する第2接続角を負の範囲の値としたことを特徴とする双方向光通信システムである。
上記構成において、双方向同時通信には波長多重、モード多重、時分割多重、半二重通信等の方式を用いることができる。マルチモード光ファイバーは、ステップインデックス型マルチモード光ファイバーであっても、グレーデッドインデックス型マルチモード光ファイバーであっても良い。幹線光導波路のコア径と、第1光送信導波路のコア径、第2光送信導波路のコア径は、同一であっても、それぞれ異なっていても良い。第1光送信導波路のコア径と第2光送信導波路のコア径は、幹線光導波路のコア径に等しいか、小さいことが望ましい。
上記構成において、光の伝搬角を幹線光導波路を直線にした時の光導波路の中心軸に対する角度と定義し、そのときの伝搬可能な光の伝搬角範囲を全伝搬角範囲と定義し、全伝搬角範囲の光が第1屈曲部又は第2屈曲部に入射するときに、第1外周屈曲面又は第2外周屈曲面における入射点の位置に係わらず、伝搬が遮断されない光の伝搬角範囲のうち最大値を屈曲部最大伝搬角と定義するとき、第1屈曲部及び第2屈曲部の曲率半径は、屈曲部最大伝搬角を、第1送信光導波路及び第2送信光導波路を伝搬する第1端送信信号及び第2端送信信号の最大伝搬角よりも小さくする値に設定されていることが望ましい。
幹線光導波路を直線にした時の最大伝搬角を臨界伝搬角とすると、この臨界伝搬角よりも大きい伝搬角の光はクラッドで全反射せずにクラッド側に漏れ出るので、放射又は多重反射により減衰し幹線光導波路を伝搬しない。したがって、幹線光導波路を直線にした時に伝搬可能な光の伝搬角範囲は、0°以上、臨界伝搬角以下である。幹線光導波路の中心軸と屈曲部の中心軸とを含む平面断面図における屈曲部の外側輪郭線において、屈曲中心側を下側、その反対側を上側とする。この臨界伝搬角以下の伝搬角を有する光が屈曲部に入射するとき、外周屈曲面に対する入射点の位置が上側に位置するほど、臨界伝搬角により近い伝搬角の光も屈曲部を伝搬するようになる。また、入射点が下側に近づくに連れて、屈曲部を伝搬可能な伝搬角範囲は狭くなる。その狭くなった伝搬角範囲の最大伝搬角が、屈曲部最大伝搬角として定義されている。屈曲部最大伝搬角以上、臨界伝搬角以下の伝搬角を有する光の一部は屈曲部を伝搬する。この状態において、送信光導波路から外周屈曲面に送信信号が入力すると、その信号はより高次のモードに変換されて幹線光導波路を伝搬する。屈曲部最大伝搬角が、この送信信号の幹線光導波路における最大伝搬角よりも小さくなるように、屈曲部の曲率半径が決定されている。このようにすることで、屈曲部に入射された送信信号は幹線光導波路の他端の受信端から出力させることができる。また、送信光導波路の接続角は負値であるので、送信光導波路における電力密度の高い低次数モードの光を屈曲部に入射させることができる。
また、上記構成において、第1仮想直線中心軸と第1外周屈曲面との交点に対する、第1送信光導波路の中心軸と第1外周屈曲面との交点の変位は、第1送信光導波路のコア半径の1/2以下であり、第2仮想直線中心軸と第2外周屈曲面との交点に対する、第2送信光導波路の中心軸と第2外周屈曲面との交点の変位は、第2送信光導波路のコア半径の1/2以下であることが望ましい。この場合に、送信光導波路から外周屈曲面に効率良く、送信信号を入射させて幹線光導波路を伝搬させることができる。
また、上記構成において、マルチモードファイバーをステップインデックス型とした場合において、第1接続角及び第2接続角は、−6度以上、−2度以下であることをが望ましい。接続角をこの範囲に設定することで、第1送信光導波路及び第2送信光導波路から第1外周屈曲面及び第2外周局面に効率良く、送信信号を入射させて幹線光導波路を伝搬させることができる。
また、上記構成において、マルチモードファイバーをステップインデックス型とした場合において、第1屈曲部及び第2屈曲部の曲率半径は2mm以上、3mm以下とすることが望ましい。また、コア直径が200μmの場合に、第1屈曲部及び第2屈曲部の曲率半径は2mm以上、3mm以下とすることが最適である。曲率半径をこの範囲にすることによって、第1送信光導波路及び第2送信光導波路から第1外周屈曲面及び第2外周局面に効率良く、送信信号を入射させて幹線光導波路を伝搬させることができる。
上記構成において、第1送信光導波路の第1外周屈曲面に接合する部分はポリマー導波路であり、第2送信光導波路における第2外周屈曲面に接合する部分はポリマー光導波路とすることが望ましいが、ポリマー光導波路でなくとも良い。これにより、外周屈曲面と送信光導波路との接続が容易となる。
また、上記構成において、第1送信光導波路における、第1外周屈曲面に接触する部分のコアの屈折率は、第1外周屈曲面におけるクラッドの屈折率以下であり、第2送信光導波路における、第2外周屈曲面に接触する部分のコアの屈折率は、第2外周屈曲面におけるクラッドの屈折率以下とすることが望ましい。第1外周屈曲面に接触する部分のコアの屈折率は、第1外周屈曲面におけるクラッドの屈折率に等しく、第2送信光導波路における、第2外周屈曲面に接触する部分のコアの屈折率は、第2外周屈曲面におけるクラッドの屈折率に等しくすることが最も望ましい。
本発明によると、構造が簡単な双方向の光通信システムを実現することができる。
本発明の実施例1に係る双方向光通信システムの構成図。 屈曲部最大伝搬角と屈曲部の曲率半径との関係を示す説明図。 送信信号の幹線光導波路における伝搬角と電力密度との関係を示した特性図。 送信光導波路の屈折率をパラメータとする送受端間挿入損失と屈曲部の曲率半径との関係をシミュレーションにより求めた特性図。 接続角をパラメータとする送受端間挿入損失と屈曲部の曲率半径との関係をシミュレーションにより求めた特性図。 送信光導波路の屈折率をパラメータとする送信端挿入損失(クロストーク)と屈曲部の曲率半径との関係をシミュレーションにより求めた特性図。
以下、本発明の具体的な実施例について図を参照して説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
1.双方向光通信システムの構成
図1は本発明の具体的な一実施例に係る光通信システム1の構成を示しており、両端部で屈曲した幹線光導波路の中心軸(光軸)を通る面での断面図である。光通信システム1は、幹線光導波路10と、その第1端側Aにおいて幹線光導波路10に接続された第1送信光導波路14と、その第2端側Bにおいて幹線光導波路10に接続された第2送信光導波路24とを有している。幹線光導波路10の第1端側Aの端面が、第2端側Bから送信された第2端送信信号s2を第1端受信信号r1として出力する第1受信端15である。また、幹線光導波路10の第2端側Bの端面が、第1端側Aから送信された第1端送信信号s1を第2端受信信号r2として出力する第2受信端25である。第1端送信信号s1と第2端送信信号s2の光の波長は異なる。これにより第1端側Aと第2端側Bとで、双方向の同時通信を可能としている。
幹線光導波路10は、その第1端側Aにおいて、第1屈曲部11と、その両端に隣接する第1端側第1部分12と第1端側第2部分13とを有している。第1端側第1部分12は第2端側Bに近く、第1端側第2部分13は第1受信端15に近い。この第1端側第1部分12と第1端側第2部分13は第1屈曲部11の領域を他の領域と区別するために幹線光導波路10を直線状にした部分である。また、幹線光導波路10は、その第2端側Bにおいて、第2屈曲部21と、その両端に隣接する第2端側第1部分22と第2端側第2部分23とを有している。第2端側第1部分22は第1端側Aに近く、第2端側第2部分23は第2受信端25に近い。この第2端側第1部分22と第2端側第2部分23は第2屈曲部21の領域を他の領域と区別するために幹線光導波路10を直線状にした部分である。
幹線光導波路10は第1屈曲部11と第2屈曲部21を除く区間は、一般的には直線を想定しているが、光を伝搬する導波路である幹線光導波路10は曲がっている部分が存在しても良い。
第1送信光導波路14の先端部分は第1ポリマー光導波路142である。第1ポリマー光導波路142の先端は第1屈曲部11のクラッドの第1外周屈曲面110に接合している。第1送信光導波路14のコアを直接、第1屈曲部11の第1屈曲外周面110に接着しても良い。直線状の第1端側第1部分12の中心軸が、第2端側Bに伸びる幹線光導波路10を直線にした場合の中心軸、すなわち、第1仮想直線中心軸121である。第1送信光導波路14の中心軸141と第1外周屈曲面110との交点Pは、第1仮想直線中心軸121と第1外周屈曲面110との交点に一致している。両交点は一致していることが望ましいが、両交点間の変位は第1送信光導波路14のコア半径の1/2以下であれば、本実施例による双方向光通信が可能である。第1送信光導波路14の中心軸141と第1仮想直線中心軸121との交角のうちの鋭角が第1送信光導波路14の第1接続角αである。第1接続角αの負方向は第1端側第2部分13の方向に回転する方向として定義されている。図示する接続角αは負値である。
第2端側Bにおいても同様である。すなちわ、第2送信光導波路24の先端部分は第2ポリマー光導波路242である。第2ポリマー光導波路242の先端は第2屈曲部21のクラッドの第2外周屈曲面210に接合している。第2送信光導波路24のコアを直接、第2屈曲部21の第2屈曲外周面210に接着しても良い。直線状の第2端側第1部分22の中心軸が、第1端側Aに伸びる幹線光導波路10を直線にした場合の中心軸、すなわち、第2仮想直線中心軸221である。第2送信光導波路24の中心軸241と第2外周屈曲面210との交点Pは、第2仮想直線中心軸221と第2外周屈曲面210との交点に一致している。両交点は一致していることが望ましいが、両交点間の変位は第2送信光導波路24のコア半径の1/2以下であれば、本実施例による双方向光通信が可能である。第2送信光導波路24の中心軸241と第2仮想直線中心軸221との交角のうちの鋭角が第2送信光導波路24の第2接続角αである。第2接続角αの負方向は第2端側第2部分23の方向に回転する方向として定義されている。図示する第2接続角αは負値である。
2.屈曲部の曲率半径
図2は第2屈曲部21、第2端側第1部分22、第2端側第2部分23のコアを表している。一定の厚さのクラッドは表示されていないが、コアの周囲をクラッドとしてる。幹線光導波路10のコアの屈折率をn1 、クラッドの屈折率と第2送信光導波路24(図2においては明示されていない)のコアの屈折率が等しくn2 である。幹線光導波路10を第2屈曲部21に向けて伝搬する光を考える。幹線光導波路10を直線にした時に伝搬可能を最大伝搬角を臨界伝搬角θ1 と定義する。なお、伝搬角は光線と幹線光導波路10の中心軸と成す角で定義する。クラッドで全反射される最小入射角(法線に対する角度)が臨界角である。臨界角は(π/2−θ1 )である。臨界伝搬角θ1 は次式で表される。
Figure 2020144297
直線状の第2端側第1部分22の周面と第2屈曲部21の第2外周屈曲面210との交点Dに臨界角で入射する光は、第2仮想直線中心軸221に平行な方向(x軸に平行な方向)にコアからクラッドに漏れる。一方、幹線光導波路10を伝搬してきた光のうち、第2端側第1部分22の周面と第2屈曲部21の第2内周屈曲面211(曲率半径が小さい方の面)との交点Cに入射する光を考える。この光は交点Cで反射されて第2外周屈曲面210上のA点に至る。この光の入射角(A点での法線に対する角度)をφとする。この入射角が全反射を起こす臨界角に等しい時のこの光の伝搬角をθ2 とする。この伝搬角θ2 を屈曲部最大伝搬角と定義する。第2屈曲部21のコアとクラッドとの界面に入射する光の入射角が臨界角φを越える光は第2屈曲部21を伝搬することはできない。図2から明らかなように、屈曲部最大伝搬角θ2 より小さい伝搬角を有した光は、第2外周屈曲面210上の如何なる位置に入射してもその入射角は臨界角よりも大きくなる。したがって、屈曲部最大伝搬角θ2 より小さい伝搬角を有した全ての光は、第2屈曲部21を伝搬して第2受信端25に向けて幹線光導波路10を伝搬する。
一方、幹線光導波路10において、屈曲部最大伝搬角θ2 以上の伝搬角を有する光は、第2外周屈曲面210上のA点からD点の間の曲面に入射する位置と入射角とにより、第2屈曲部21を伝搬する光とクラッド側に漏れる光とが存在する。図2から明らかなように、入射点がD点に近いほど、より大きいな伝搬角を有する光を第2屈曲部21を第2受信端25に向けて伝搬させることができる。すなわち、伝搬可能な光の伝搬角範囲が拡大することになる。換言すれば、伝搬モードで言えば、伝搬角が大きいほど高次数モードであるので、入射点がD点に近いほど、高次数モードの光まで屈曲部を伝搬させることができる。すなわち、屈曲部を伝搬する次数モードの範囲が広くなる。
屈曲部最大伝搬角θ2 より小さい伝搬角を有した全ての光路を通る光は、如何なる光路であっても、第2屈曲部21を伝搬するので、その意味において伝搬角θ2 を屈曲部最大伝搬角と定義している。屈曲部最大伝搬角θ2 と第2屈曲部21の曲率半径Rとの関係を説明する。屈曲部の曲率半径の定義は、外周屈曲面であっても屈曲した中心軸であっても良いが、ここでは、図2に示すように内側の第2内周屈曲面211の曲率半径をRとする。(2)式の関係が成立する。
Figure 2020144297
ただし、aは幹線光導波路10のコアの半径である。
直角三角形OABにおいて、
Figure 2020144297
Figure 2020144297
Figure 2020144297
Figure 2020144297
一方、第2送信導波路24を伝搬する第2送信信号s2の伝搬角の範囲を0°以上、低次数モード群最大伝搬角θ3 以下の低次数モード群とする。この第2送信信号s2は第2屈曲部21に入射するときに、より高い次数のモードに変換される。図3は、幹線光導波路10にけおる伝搬角θの伝搬光の電力分布を示している。この第2送信信号s2はより高次数のモードに変換された結果、屈曲部最大伝搬角θ2 以上、臨界伝搬角θ1 より小さい伝搬角範囲のモードとして幹線光導波路10を第1受信端15に向けて伝搬する。このとき、屈曲部最大伝搬角θ2 以上の伝搬角の光の一部は第1屈曲部11を伝搬し第1受信端15において第1受信信号r1として出力される。他の光は第1屈曲部11から外部に漏れることになる。第2接続角αを負値とすることは、図3における電力分布において、屈曲部最大伝搬角θ2 以上、低次数モード群最大伝搬角θ3 以下のモードの光の電力密度を大きくすることができる。
上記のように図3に示す関係のように、屈曲部最大伝搬角θ2 が低次数モード群最大伝搬角θ3 より小さい関係を満たすように第2屈曲部21の曲率半径Rを決定すれば良い。同様に第1屈曲部11の曲率半径も決定される。このようにすることで,第2送信端243から送信された第2送信信号s2は第1受信端15から第1受信信号r1として受信される。また、第1送信端143から送信された第1送信信号s1は第2受信端25から第2受信信号r2として受信される。このようにして波長多重による双方向通信が可能となる。
3.シミュレーション結果
幹線光導波路10を、コア直径が200μm、クラッド外形直径が230μmのステップインデックス型のマルチモード光ファイバーとした。この光ファイバーはIECカテゴリA3等のファイバーである。コアの屈折率n1 は1.453、クラッドの屈折率は1.405とした。第1送信光導波路14の第1送信端143から0°以上、7°以下の低次数モード群の光を入射させて、幹線光導波路10を第2端側Bに向けて伝搬させた。第1送信端143と幹線光導波路10の第2受信端25間の挿入損失と、第1送信端143と幹線光導波路10の第1受信端15間の挿入損失(クロストーク)を求めた。このとき、第1ポリマー光導波路142、第2ポリマー光導波路242、第1送信光導波路14のコア、第2送信光導波路24のコアの屈折率n2 を、1.405、1.42、1.453の3種に変化させた。
得られた結果を図4に示す。図4は、第1屈曲部11及び第2屈曲部21の曲率半径R(以下、単に「曲率半径R」という)を変化させたときの、第1送信端143と幹線光導波路10の第2受信端25間の挿入損失(以下、「送受端間挿入損失」という)を求めた結果である。第1接続角及び第2接続角αは−4°である。異なるn2 の屈折率に対して、第1送信光導波路14及び第2送信光導波路24側の導波路の屈折率n2 が幹線光導波路10のクラッドの屈折率に等しい場合が最も挿入損失が小さいことが理解される。また、屈曲部の曲率半径Rが2.5mmの時、挿入損失は最小となった。
また、第1接続角及び第2接続角αを各種変化させた時の送受端間挿入損失と曲率半径Rとの関係を求めた。その結果を図5に示す。曲率半径Rが2mm以上、3mm以下の時に送受端間挿入損失は十分に小さいことが理解される。曲率半径Rの2mmは、第1送信光導波路14及び第2送信光導波路24の開口数NAに対して、NA・4.05mmに対応し、曲率半径Rの3mmは、NA・6.76mmに対応する。したがって、曲率半径は、NA・4.05mm以上、NA・6.76mm以下の範囲に存在することが望ましい。接続角αは−6°以上、−2°以下の範囲の時に送受端間挿入損失は十分に小さいことが理解される。接続角−6°は、上記NAに対して、−sin-1(NA)・0.2°に、接続角−2°は、−sin-1(NA)・0.1°に対応している。したがって、接続角αは、−sin-1(NA)・0.2°以上、.−sin-1(NA)・0.1°以下の範囲にあることが望ましい。
次に、第1送信端143と幹線光導波路10の第1受信端15間の挿入損失(クロストーク)(以下、「送信端挿入損失」という)を求めた。その結果を図6に示す。図6は、曲率半径Rを変化させたときの、送信端挿入損失を求めた結果である。第1接続角及び第2接続角αは−4°である。異なるn2 の屈折率に対して、第1送信光導波路14及び第2送信光導波路24側の導波路の屈折率n2 が幹線光導波路10のクラッドの屈折率に等しい場合が最も挿入損失が大きいこと、すなわち、第1受信端15へのクロストークが小さいことが理解される。また、曲率半径Rが大きいほど、第1受信端15へのクロストークが小さいことが理解される。
また、クロストーク性能を更に向上させるためには、波長多重方式の場合、第1送信信号及び第2送信信号の波長を異ならせ、第1受信端15、第2受信端25において光出力の前に不要な波長の光を除去する波長フィルタを設けると良い。
一方、モード分割多重方式の場合には、第1送信信号と第2送信信号とを幹線光導波路に入射させる時に、入射モード分布を異ならせて、第1受信端15、第2受信端25において光出力の前に不要なモード成分をより多く除去するモードフィルタを挿入すると良い。
本発明は、双方向光通信に用いることができる。
1…双方向光通信システム
10…幹線光導波路
11、22…第1屈曲部、第2屈曲部
14、24…第1送信光導波路、第2送信光導波路
143、243…第1送信端、第2送信端
15、25…第1受信端、第2受信端
110、210…第1外周屈曲面、第2外周屈曲面
142、242…第1ポリマー光導波路、第2ポリマー光導波路

Claims (7)

  1. マルチモード光ファイバーである幹線光導波路の第1端側と他の第2端側との間で光信号を送信及び受信するようにした双方向光通信システムにおいて、
    前記幹線光導波路は、前記第1端側において、屈曲した第1屈曲部と、前記第2端側において、屈曲した第2屈曲部とを有し、
    前記第1屈曲部の外周屈曲面である第1外周屈曲面に接合するマルチモード光ファイバーである第1送信光導波路と、
    前記第2屈曲部の外周屈曲面である第2外周屈曲面に接合するマルチモード光ファイバーである第2送信光導波路と、
    を有し、
    前記第1送信光導波路の端部を、前記第2端側に向けて送信するための第1端送信信号を入力する第1送信端とし、
    前記第2送信光導波路の端部を、前記第1端に向けて送信するための第2端送信信号を入力する第2送信端とし、
    前記第1端側の前記幹線光導波路の端部を、受信した前記第2端送信信号を第1端受信信号として外部に出力する第1受信端とし、
    前記第2端側の前記幹線光導波路の端部を、受信した前記第1端送信信号を第2端受信信号として外部に出力する第2受信端とし、
    前記第1屈曲部に連続した前記第2端側に伸びる光導波路部分を直線にした場合の中心軸である第1仮想直線中心軸と、前記第1送信光導波路の中心軸とが成す角のうちの鋭角であって、前記第1屈曲部と前記第1受信端との間の光導波路部分に向かう方向の角度を負方向として定義する第1接続角を負の範囲の値とし、
    前記第2屈曲部に連続した前記第1端側に伸びる光導波路部分を直線にした場合の中心軸である第2仮想直線中心軸と、前記第2送信光導波路の中心軸とが成す角のうちの鋭角であって、前記第2屈曲部と前記第2受信端との間の光導波路部分に向かう方向の角度を負方向として定義する第2接続角を負の範囲の値とした
    ことを特徴とする双方向光通信システム。
  2. 光の伝搬角を前記幹線光導波路を直線にした時の中心軸に対する角度と定義し、そのときの伝搬可能な光の伝搬角範囲を全伝搬角範囲と定義し、前記全伝搬角範囲の光が前記第1屈曲部又は前記第2屈曲部に入射するときに、前記第1外周屈曲面又は前記第2外周屈曲面における入射点の位置に係わらず、伝搬が遮断されない光の伝搬角範囲のうち最大値を屈曲部最大伝搬角と定義するとき、
    前記第1屈曲部及び前記第2屈曲部の曲率半径は、前記屈曲部最大伝搬角を、前記第1送信光導波路及び前記第2送信光導波路を伝搬する前記第1端送信信号及び前記第2端送信信号の最大伝搬角よりも小さくする値に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の双方向通信システム。
  3. 前記第1仮想直線中心軸と前記第1外周屈曲面との交点に対する、前記第1送信光導波路の中心軸と前記第1外周屈曲面との交点の変位は、前記第1送信光導波路のコア半径の1/2以下であり、
    前記第2仮想直線中心軸と前記第2外周屈曲面との交点に対する、前記第2送信光導波路の中心軸と前記第2外周屈曲面との交点の変位は、前記第2送信光導波路のコア半径の1/2以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の双方通信システム。
  4. 前記第1接続角及び前記第2接続角は、−6度以上、−2度以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の双方向光通信システム。
  5. 前記第1屈曲部及び前記第2屈曲部の曲率半径は2mm以上、3mm以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の双方向光通信システム。
  6. 前記第1送信光導波路の前記第1外周屈曲面に接合する部分はポリマー導波路であり、前記第2送信光導波路における前記第2外周屈曲面に接合する部分はポリマー光導波路であることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の双方向光通信システム。
  7. 前記第1送信光導波路における、前記第1外周屈曲面に接触する部分のコアの屈折率は、前記第1外周屈曲面におけるクラッドの屈折率以下であり、
    前記第2送信光導波路における、前記第2外周屈曲面に接触する部分のコアの屈折率は、前記第2外周屈曲面におけるクラッドの屈折率以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の双方向光通信システム。
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