JP2020143831A - 燃焼制御装置、燃焼制御プログラム - Google Patents

燃焼制御装置、燃焼制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】末端の燃焼設備における独立した制御体制の下、簡単な構成で精度よく燃料ガスと空気とを混合し、完全燃焼させることができ、かつ、必要な加熱能力を安定して得る。【解決手段】均圧弁方式では、所定の空気比に設定された後、燃焼条件に基づいて空気量が変更されると、空気供給配管の圧力Paと、ガス供給配管の圧力Pgとが、均圧弁によって均一の圧力に調整され、所定の空気比が保たれる。WIが変動した場合、所定の空気比が変わるため、ガス供給配管に質量流量計30を設けて、質量流量を計測する。質量流量と理論空気流量とは多項式での相関関係があるため、当該相関関係の特性図を予め記憶しておき、WIが変動したときの空気比を読み出し、現在の空気比との差分に応じて、ガス供給配管の流量を調整する。【選択図】図1

Description

本発明は、ガスの性状等に起因する発熱量の変動に関わらず、安定した燃焼状態を維持し得る燃焼制御装置、燃焼制御プログラムに関するものである。
所謂都市ガスは、ウォッベ指数(以下、WIという)、及び燃焼速度指数(以下、MCPという)の少なくとも一方(以下、WI及びMCPという)に基づいて、14種類のガス種に分類され、供給業者は、特定したガス種のガスを供給域内の需要家に対して供給している。
需要家へ供給するガスは、WI及びMCPが、ガス種の範囲になるように成分組成を調整する。特に、WIが重要視されるので、以下では、WIに特化して説明する。
一般に燃焼機器は、予め定められた発熱量やWIとなる成分組成の燃料ガスが供給されることが好ましく、このときに熱効率や燃焼状態が最適となるように設計及び運転調整されている。従って、燃焼機器において安定した燃焼を実現するためには供給ガスの発熱量やWIの変動はできるだけ小さい方が好ましい。
近年、例えば、ガス導管が設置されていない地域における都市ガス(都市ガス13A等)の需要増加に伴い、液化天然ガス(以下、LNGという)サテライト基地が建設されている。
LNGサテライト基地は、LNG貯槽(LNGタンク)と、気化器を備えた設備である。LNG供給業者は、LNGローリー車等の輸送手段でLNGを輸送して、一旦LNGタンクに貯蔵する。LNGタンクに貯蔵されたLNGは、気化器によって気化し、気化されたガスが工業団地や住宅等に供給される。
このようなLNGサテライト供給システムでは、気化器の稼働状況や気化処理負荷の変動等に伴う供給ガスの成分組成変動による発熱量及びWIの変動が起こる場合がある。
このため、調整ガス(例えば、増熱用としてプロパンガス、希釈用として空気)を用いて、供給ガスのWIを最適な値、例えば、適正な燃焼が可能な許容範囲の中間値となるように制御する技術が提案されている(特許文献1参照)。
需要家先においては、ある一定のWIに制御された燃料ガスを供給し、当該需要家の各熱設備において、必要熱出力に見合うように燃料ガス流量及び燃焼用空気流量を調整して使用することが最も好ましい利用形態となる。
なお、WIを含む組成変動抑制に関する参考として、特許文献2には、バーナへ燃焼用空気を供給するファンとバーナへのガス燃料を供給する燃料供給路とを備え、燃料供給路にはWI測定器、及びガス流量調整弁が設けられ、WI測定器で測定されたガス燃料のWIに基づいてガス流量調整弁の開度を調整して、バーナへの供給熱量を所望に維持することが記載されている。
また、燃料ガスの成分の取得に関する参考として、特許文献3及び特許文献4には、質量流量計等から得られる燃料ガスの流量から、成分を取得することが記載されている。
各特許文献の概要を整理すると、以下のようになる。
(1)特許文献1
調整ガス(増熱用、希釈用)を用いて、供給ガスのWIを最適な値、例えば、適正な燃焼が可能な許容範囲の中間値となるように制御する。
(2)特許文献2
WI測定器を用いた燃焼設備末端でのガス流量を調整する。
(3)特許文献3
質量流量計を用いて、末端の燃焼設備へ供給する前の段階で、燃料ガスの質量流量を計測して、増熱用燃料ガスの流量を調整する。
(4)特許文献4
ガス導管網における各所で、熱式質量流量計等を用いて燃料ガスの流量を計測してガス成分を取得し、末端の燃焼設備に情報を送信して、燃料ガスの圧力を調整する。
特開2016−191024号公報 特開2013−92315号公報 特開2012−41851号公報 特開2002−147752号公報
特許文献1は燃料ガスの性状の変動を抑制して、発熱量を安定させるには有用であるが、設備として増熱用のプロパンガスの準備とその配管設備、並びに、希釈用の空気の発生源としてブロワ等と、その配管設備が必要となる。
このような配管設備は、例えば、多少の発熱量の変動があっても、完全燃焼し、かつ、所用の加熱出力(または、加熱入力)が得られればよい設備への導入には過剰な品質となる場合がある。
また、特許文献2では、燃料ガスの性状に基づいて流量を調整する場合に、WIを直接測定する必要があるが、WI測定器自体が複雑な構造であり、例えば、LNGを原料に気化して燃料ガスを生成する生成工場から細分化されて供給される末端のガス設備のそれぞれに取り付けて発熱量の変動を把握する測定器としては、設備投資としての観点からも不向きである。
さらに、特許文献3は、質量流量計を用いて燃料ガスの質量流量を計測する技術であるが、供給元での供給ガスの発熱量やWIの変動を調整(増熱)するものであり、供給元から変動が調整されない状態で供給される燃料ガスと空気とを混合して燃焼する末端設備(燃焼設備)における空気比を調整するものではない。
また、特許文献4では、複数種類の供給ガスが共有される配管における集中管理制御となっており、末端の全ての燃焼設備が集中管理されることが前提であり、現実的ではない。
本発明は上記事実を考慮し、末端の燃焼設備における独立した制御体制の下、簡単な構成で精度よく燃料ガスと空気とを混合し、完全燃焼させることができ、かつ、必要な加熱能力を安定して得ることができる燃焼制御装置、燃焼制御プログラムを得ることが目的である。
本発明に係る燃焼制御装置は、第1配管に案内されて流動する燃料ガスの流量を調整する第1流量調整弁、第2配管に案内されて流動する空気の流量を調整する第2流量調整弁、前記第1流量調整弁及び前記第2流量調整弁の開度に依存する混合比を維持するために圧力及び流量の少なくとも一方を監視しかつ調整する調整部、を備えた燃焼設備に用いられ、当該燃焼設備の燃焼状態を制御する燃焼制御装置であって、前記第1配管に設けられ、前記燃料ガスの燃焼性指標と相関関係を持つ質量流量を取得する取得部と、前記取得部で取得した前記燃料ガスの質量流量から前記燃料ガスの燃焼性指標に対応する理論空気流量を抽出し、当該理論空気流量に基づいて、前記混合比を補正する補正部と、を有している。
本発明によれば、燃焼設備は、第1流量調整弁と第2流量調整弁とを備えており、この第1流量調整弁と第2流量調整弁との開度に依存して、燃料ガスと空気との混合比が設定される。調整部は、混合比を維持するために圧力及び流量の少なくとも一方を監視しかつ調整する。
ここで、燃料ガスは、基本的には、一定の燃焼性指標(例えば、WI)を維持することが前提で混合比が設定されるが、供給元の燃料ガス自体の燃焼性指標が変動する場合がある。
そこで、取得部では、燃料ガスの質量流量を取得し、補正部では、取得部で取得した前記燃料ガスの質量流量から取得した燃料ガスの燃焼性指標と相関のある理論空気流量に基づいて、前記混合比を補正する。
すなわち、質量流量と燃焼性指標とは相関関係があり、かつ、燃焼性指標と理論空気流量との間にも相関関係があるため、質量流量が判れば、理論空気流量を抽出することができる。この理論空気流量に応じて、混合比を補正することで、適正な燃焼状態を維持することができる。
本発明において、前記補正部が、前記質量流量と前記理論空気流量との相関情報を記憶する記憶部を備え、前記補正部が、前記記憶部に記憶された相関情報に基づいて、前記取得部で取得した燃料ガスの質量流量から理論空気流量を抽出し、当該抽出した理論空気流量に基づき、前記混合比を補正することを特徴としている。
予め記憶部に、質量流量と前記理論空気流量との相関情報を記憶しておくことで、質量流量から理論空気流量を抽出するまでの制御負担を、その都度、理論空気流量を演算によって得るよりも、軽減することができる。
本発明において、前記取得部が、前記第1配管に取り付けられた質量流量計から、直接、前記燃料ガスの質量流量を取得することを特徴としている。
第1配管に質量流量計を取り付けることで、燃料ガスの質量流量を直接的に取得することできる。
本発明において、前記取得部が、前記第1配管に取り付けられた体積流量計で検出した体積流量と、前記第1配管に取り付けられた密度計で検出した密度と、から前記燃料ガスの質量流量を取得することを特徴としている。
第1配管に体積流量計と、密度計とを取り付けることで、体積流量と密度とから燃料ガスの質量流量を間接的に取得することができる。
本発明において、前記調整部が、前記第1配管と前記第2配管との圧力を一定に保持する均圧弁を備え、前記燃料ガスと前記空気との圧力差に起因する混合比の変動を抑制する均圧弁方式が適用され、前記補正部は、前記調整部による調整とは独立して、或いは、前記調整部による調整に反映させて、前記混合比を補正することを特徴としている。
調整部は、均圧弁方式が適用可能である。均圧弁方式は、第1配管と第2配管との圧力を一定に保持する均圧弁を備え、燃料ガスと空気との圧力差に起因する混合比の変動を抑制する方式であり、機械的に混合比を維持することができる。
均圧弁方式によれば、補正部は、調整部による調整とは独立して、前記混合比を補正することもできるし、調整部による混合比の調整に、補正部による補正を反映させることもできる。
本発明において、前記調整部が、前記燃料ガスの流量と、前記空気の流量とを個別に計測し、前記燃料ガスと前記空気との流量差に起因する混合比の変動を抑制するカスケード方式が適用され、前記燃料ガスの質量流量を計測することで、前記調整部による混合比の調整に、前記補正部による補正を反映させることを特徴としている。
調整部は、カスケード方式が適用可能である。カスケード方式は、燃料ガスの流量と、空気の流量とを個別に計測し、燃料ガスと空気との流量差に起因する混合比の変動を抑制する方式であり、機械的に混合比を維持することができる。
ここで、燃料ガスの質量流量を計測することで、調整部による混合比の調整に、補正部による補正を反映させることができる。
本発明に係る燃焼制御プログラムは、コンピュータを、燃焼制御装置として動作させることを特徴としている。
以上説明した如く本発明では、末端の燃焼設備における独立した制御体制の下、簡単な構成で精度よく燃料ガスと空気とを混合し、完全燃焼させることができ、かつ、必要な加熱能力を安定して得ることができる。
本実施の形態に係る、均圧弁方式(圧力制御)が採用された燃焼設備の概略図である。 本実施の形態に適用される都市ガスのMCP−WI特性図である。 本実施の形態に係る空気比制御コントローラの制御ブロック図である。 (A)空気比制御コントローラに搭載された大規模記憶装置の正面図、(B)大規模記憶装置に記憶された、密度−総発熱量及び密度−理論空気量関係特性図、(C)大規模記憶装置に記憶された、質量流量−燃焼量(又は加熱量)及び理論空気流量関係特性図である。 (A)は本実施の形態の燃焼設備による燃焼運転作業手順を示すフロー図、(B)は、質量流量に基づく空気比制御のための制御フローチャートである。 変形例に係る、均圧弁方式(流量制御)が採用された燃焼設備の概略図である。 変形例に係る、カスケード方式(流量制御)が採用された燃焼設備の概略図である。
図1には、都市ガスが供給される燃焼設備10が示されている。
まず、都市ガスについて詳細を述べる。
都市ガスは、ウォッベ指数(以下、WIという)、及び燃焼速度指数(以下、MCPという)に基づいて、14種類のガス種に分類され、供給業者は、特定したガス種のガスを供給域内の需要家に対して供給している。
WIは、(1)式で表され、ガスの総発熱量H(MJ/Nm)をガスの空気に対する比重sの平方根で割った数値である。また、MCPは(2)式で表される。
ここで、
WI:ウォッベ指数
H:ガスの総発熱量H(MJ/Nm
s:ガス比重(空気=1)
MCP:燃焼速度指数
Si:成分iの燃焼速度
fi:成分iに関わる係数
Ai:ガス中の成分iの体積百分率
K:減衰係数
である。
一例として、メタン(CH)を主成分とするガス種(都市ガス13Aという)は、WIの範囲として、52.7≦WI≦57.2と定められ、MCPの範囲として、35≦MCP≦47と定められている(図2参照)。
図2は、検討用に例として想定した7種類(供給ガスA〜供給ガスG:いずれも都市ガス13Aグループに属する)のガスの燃焼性指標(WI、MCP)を示したものである。
需要家へ供給するガスは、WI及びMCPが、上記した都市ガス13Aのガス種の範囲になるように成分組成が調整され、燃焼設備10(図1参照)へ供給される。
図1に示される如く、燃焼設備10は、燃焼器12によって燃料ガスを燃焼させる設備である。燃焼設備10としては、ガスタービン、ガスエンジン、又は工業炉等が挙げられる。図1では、単一の燃焼設備10を示しているが、複数の燃焼設備10であってもよい。また、1つの燃焼設備10に複数の燃焼器12を具備するようにしてもよい。
本実施の形態の燃焼設備10は、均圧弁方式が採用された流量調整機能を備えており、燃料ガスの圧力と、燃焼用空気の圧力とを機械的に相関させて、燃料ガスと空気とを予め定めた混合比で燃焼器12に供給する構成となっている。
燃焼器12には、上流側から燃料ガス(例えば、都市ガス13A)を導入するための燃料ガス供給配管14と、一端部が燃焼用空気を供給するブロワ16に接続された空気供給配管18が接続されている。
燃料ガス供給配管14には、上流側から順に、一対の安全遮断弁20A、20B、均圧弁22、燃料ガス側混合比調整弁24が介在されている。
安全遮断弁20A、20Bは、緊急時に自動的に燃料ガスの供給を遮断する役目を有し、燃料ガス側混合比調整弁24は、予め定めた燃焼用空気との混合比に調整した開度で固定される。
また、空気供給配管18には、上流側から順に、流量調整弁26、燃焼用空気側混合比調整弁28が介在されている。
流量調整弁26は、ブロワ16からの空気流量を安定供給する役目を有し、燃焼用空気側混合比調整弁28は、予め定めた燃料ガスとの混合比に調整した開度で固定される。
ここで、燃料ガス供給配管14の均圧弁22は、ダイヤフラム部22Aを備えており、ダイヤフラム部22Aの膜体の一方(図1では、下側)が燃料ガス供給配管14に連通され、他方(図1では上側)が空気供給配管18に連通している。
このため、均圧弁22の弁体22Bの開度は、空気供給配管18の圧力に基づいて変更され、燃料ガスの圧力(圧力計Pgで計測される圧力)と、燃焼用空気の圧力(圧力計Paで計測される圧力)とが一定に保たれるようになっている。この結果、燃料ガス側混合比調整弁24と、燃焼用空気側混合比調整弁28とにより調整された空気比が、圧力変化により変動されることが抑制され、ほぼ一定の空気比で燃焼器12へ供給することができる。
ここで、本実施の形態では、燃料ガス供給配管14における、一対の安全遮断弁20A、20Bと、均圧弁22との間に、質量流量計30が介在されている。
質量流量計30は、空気比調整制御部32に接続され、燃料ガスの質量流量値を空気比調整制御部32へ送出する。
図3に示される如く、空気比調整制御部32は、マイクロコンピュータ34を備えており、マイクロコピュータ34は、CPU34A、RAM34B、ROM34C、入出力ポート(I/O)34D、及びこれらを接続するデータバスやコントロールバス等のバス34Eで構成されている。
I/O34Dには、入力系デバイスとして、前記質量流量計30が接続されることに加え、空気供給配管18の流量を計測する空気体積流量計36が接続される。
また、I/O34Dには、出力系デバイスとして、流量調整装置38を介して、流量調整弁40が接続されている。
流量調整弁40は、燃料ガス供給配管14の均圧弁22と燃料ガス側混合比調整弁24との間に設けられている(図1参照)。
さらに、I/O34Dには、大規模記憶装置42が接続されている。
空気比調整制御部32は、予め記憶された空気比調整制御プログラムにより、質量流量計30で計測した質量流量をWIに換算し、換算したWIの情報に基づき、流量調整弁40を制御して、現在のWIにおける適正な空気比とする。
なお、密度と、総発熱量及び理論空気量との間には、図4(B)に示されるような相関関係があることが分かっている。このため、質量流量と、燃焼量(又は加熱量)及び理論空気流量との間に、図4(C)に示されるような相関関係を導き出すことができる。
従って、図4(B)及び(C)の関係を、図4(A)に示される如く、空気比調整制御部32に設けられた大規模記憶装置42に記憶しておくことで、燃料ガスの質量流量が判れば、当該燃料ガスのWIを取得することができる。
また、取得したWIによって、理論空気流量を得ることができる。
以下に、本実施の形態の作用を説明する。
まず、図5(A)に従い、均圧弁方式が適用された燃焼設備10の燃焼運転作業手順を示す。この燃焼運転作業手順は、オペレータの手作業を含む。
手順1では、供給される燃料ガスの燃焼性指標による理論空気流量と燃焼条件とに基づき、基準となる混合比(基準混合比)を設定する。
手順2では、空気供給配管18の燃焼用空気側混合比調整弁28、及び燃料ガス供給配管14の燃料ガス側混合比調整弁24の各空気比設定弁の開度を設定する。
手順3では、燃焼量(燃焼炉温度設定値等)に基づき、混合された燃焼用のガスの流量を調整する。
手順4では、燃焼器12から出力される燃焼用のガスを着火することで、燃焼が開始される。
手順5では、燃焼器12を消火して燃焼を終了させる。
ここで、手順4と手順5との間、すなわち、燃焼器12の燃焼中において(図5(A)に示す点線枠参照)、燃焼量の変更があると、均圧弁22の均圧機能に依存して、自動的に燃料ガス及び空気の流量調整が実行される。
ところで、上記手順1〜手順6に基づく、燃焼器12の燃焼処理は、燃料ガスの燃焼性指標(以下、WIに言及する場合がある。)が一定であることが前提となっている。
言い換えれば、燃焼性指標が変動すると、燃焼量(加熱量)が変化する。しかし、均圧弁方式の流量制御では、最初に設定された混合比(基準混合比)に基づいて、圧力が制御され流量が維持されるため、目的の燃焼量(加熱量)を維持できなくなる場合がある。
そこで、本実施の形態では、燃料ガス供給配管14に、質量流量計30を取り付け、空気比調整制御部32では、この質量流量計30の検出値に基づいて、目的の燃焼量(加熱量)を維持するために燃料ガスの流量を制御し、空気比(混合比)を補正するようにした(空気比制御)。
図5(B)は、空気比調整制御部32で実行される、質量流量に基づく、空気比制御のためのフローチャートである。
燃焼設備の全体を監視する空気比調整制御部32において、燃焼が開始に基づき実行指示があると(ステップ100の肯定判定)、ステップ102へ移行して、空気供給配管18内の空気の流量を計測し、次いで、ステップ104へ移行して、燃料ガス供給配管14内の燃料ガスの質量流量を計測して、ステップ106へ移行する。なお、ステップ100で否定判定された場合は、このルーチンは終了する。
ステップ106では、質量流量と、総発熱量及び理論空気量との相関特性図(図4(B)の特性A及び(C)の特性B参照)を読み出し、次いで、ステップ108へ移行して、相関特性図に基づいて、現在のWIでの適正な混合比を導出し、ステップ110へ移行する。
ステップ110では、燃料ガス供給配管14の流量を、流量調整弁40で調整して、混合比を補正し、ステップ112へ移行する。
ステップ112では、燃焼終了等により、実行終了指示があったか否かを判断し、否定判定された場合は、ステップ102へ戻り、上記工程を繰り返す。また、ステップ112で肯定判定された場合は、このルーチンは終了する。
なお、本実施の形態では、燃料ガス供給配管14を流動する燃料ガスの流量を調整したが、空気供給配管18を流れる空気の流量を調整するようにしてもよい。
本実施形態によれば、均圧弁方式では、所定の空気比に設定された後、燃焼条件に基づいて空気量が変更されると、空気供給配管の圧力Paと、ガス供給配管の圧力Pgとが、均圧弁によって均一の圧力に調整され、所定の空気比が保たれる。WIが変動した場合、所定の空気比が変わるため、ガス供給配管に質量流量計30を設けて、質量流量を計測する。
質量流量と理論空気流量とは多項式での相関関係があるため、当該相関関係の特性図を予め記憶しておき、WIが変動したときの空気比を読み出し、現在の空気比との差分に応じて、ガス供給配管の流量を調整する。
なお、本実施の形態では、取得部として直接的に質量流量を計測する質量流量計30を燃料ガス供給配管14に取り付けたが、体積流量計と密度計とを取り付けて、空気比調整制御部32において、体積流量と密度とに基づいて、間接的に質量流量を換算するようにしてもよい。
(変形例1)
本実施の形態では、燃焼設備10が均圧弁方式を採用し、均圧弁22による圧力調整とは別に、燃料ガス供給配管14を流動する燃料ガスの流量を調整(空気流量の調整でもよい)するようにしたが、同じ均圧弁方式において、均圧弁22の圧力調整後に、WIの変動分を反映させるようにしてもよい。
図6は、変形例1に係る燃焼設備10Aの概略構成図である。図1の燃焼設備10と同一構成部分には、同一の符号を付して、その構成の説明を省略する。
図6では、均圧弁22の下流側に、別途圧力調整弁50を設け、空気比調整制御部32によって制御される出力系デバイスとして適用する。
すなわち、空気比調整制御部32では、質量流量計30から取り込んだ質量流量に基づいて、図4(B)及び(C)の相関特性図に基づいて、現在のWIでの適正な混合比を導出し、均圧弁22によって調整された燃料ガスの圧力を、さらに圧力調整弁50によって調整することで燃料ガス流量を制御し、混合比を補正する。
これにより、均圧弁22による、空気供給配管の圧力Paと、ガス供給配管の圧力Pgとを均一の圧力に調整する動作後に、さらに圧力調整を行うことになり、圧力調整自体に、WIの変動分を反映させることができる。
(変形例2)
本実施の形態及び変形例1では、燃焼設備10が均圧弁方式を採用し、均圧弁22による圧力調整で混合比を調整するようにしたが、均圧弁方式に代えて、カスケード方式を適用してもよい。このカスケード方式では、質量流量の計測によるWI変動分を、直接流量調整に反映させることができる。
図7は、変形例2に係る燃焼設備10Bの概略構成図である。図1の燃焼設備10と同一構成部分には、同一の符号を付して、その構成の説明を省略する。
変形例2に係る燃焼設備10Bでは、燃料ガス供給配管14に流量調整弁52が設けられている。
また、空気供給配管18には、オリフィス流量計54が取り付けられ、このオリフィス流量計54の計測結果を、流量調整弁26の開度(流量調整)にフィードバックすることで、空気の流量を予め定めた流量に維持するようになっている。
ここで、一般的なカスケード方式では、燃料ガス供給配管14にも、オリフィス流量計を取り付けて、流量調整弁52の開度を調整するが、変形例2のカスケード方式では、オリフィス流量計に代えて、質量流量計30を取り付けた。
質量流量計30で計測した質量流量に基づいて、空気比調整制御部32では、WI変動分を反映させた状態で、流量調整弁52の開度を決め、フィードバック制御する。
10(10A、10B) 燃焼設備
12 燃焼器
14 燃料ガス供給配管(第1配管)
16 ブロワ
18 空気供給配管(第2配管)
20A、20B 安全遮断弁
22 均圧弁(調整部)
24 燃料ガス側混合比調整弁(第1流量調整弁)
26 流量調整弁
28 燃焼用空気側混合比調整弁(第2流量調整弁)
30 質量流量計(取得部)
32 空気比調整制御部(補正部)
34 マイクロコンピュータ
34A CPU
34B RAM
34C ROM
34D I/O
34E バス
36 空気体積流量計
38 流量調整装置
40 流量調整弁
42 大規模記憶装置(記憶部)
50 圧力調整弁(変形例1)
52 流量調整弁(変形例2)
54 オリフィス流量計

Claims (7)

  1. 第1配管に案内されて流動する燃料ガスの流量を調整する第1流量調整弁、第2配管に案内されて流動する空気の流量を調整する第2流量調整弁、前記第1流量調整弁及び前記第2流量調整弁の開度に依存する混合比を維持するために圧力及び流量の少なくとも一方を監視しかつ調整する調整部、を備えた燃焼設備に用いられ、当該燃焼設備の燃焼状態を制御する燃焼制御装置であって、
    前記第1配管に設けられ、前記燃料ガスの燃焼性指標と相関関係を持つ質量流量を取得する取得部と、
    前記取得部で取得した前記燃料ガスの質量流量から前記燃料ガスの燃焼性指標に対応する理論空気流量を抽出し、当該理論空気流量に基づいて、前記混合比を補正する補正部と、
    を有する燃焼制御装置。
  2. 前記補正部が、前記質量流量と前記理論空気流量との相関情報を記憶する記憶部を備え、
    前記補正部が、前記記憶部に記憶された相関情報に基づいて、前記取得部で取得した燃料ガスの質量流量から理論空気流量を抽出し、当該抽出した理論空気流量に基づき、前記混合比を補正することを特徴とする請求項1記載の燃焼制御装置。
  3. 前記取得部が、前記第1配管に取り付けられた質量流量計から、直接、前記燃料ガスの質量流量を取得することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の燃焼制御装置。
  4. 前記取得部が、前記第1配管に取り付けられた体積流量計で検出した体積流量と、前記第1配管に取り付けられた密度計で検出した密度と、から前記燃料ガスの質量流量を取得することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の燃焼制御装置。
  5. 前記調整部が、前記第1配管と前記第2配管との圧力を一定に保持する均圧弁を備え、前記燃料ガスと前記空気との圧力差に起因する混合比の変動を抑制する均圧弁方式が適用され、
    前記補正部は、前記調整部による調整とは独立して、前記混合比を補正することを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項記載の燃焼制御装置。
  6. 前記調整部が、前記燃料ガスの流量と、前記空気の流量とを個別に計測し、前記燃料ガスと前記空気との流量差に起因する混合比の変動を抑制するカスケード方式が適用され、
    前記燃料ガスの質量流量を計測することで、前記調整部による混合比の調整に、前記補正部による補正を反映させることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項記載の燃焼制御装置。
  7. コンピュータを、
    請求項1〜請求項6の何れか1項記載の燃焼制御装置として動作させる、
    燃焼制御プログラム。
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