JP2020143524A - 水中捨石均し装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造に要する時間や費用を軽減できる水中捨石均し装置を提供する。【解決手段】台座に支柱を立設した支持体4と、前記支柱に摺動自在に装着した錘5とを有し、錘5を前記台座に向けて前記支柱に沿って落下させることで前記台座で水中に投入した捨石7を押圧していく水中捨石均し装置1において、支持体4は、前記台座に複数の前記支柱を間隔をあけて立設し、錘5は、中央部に上下に貫通する一つの貫通孔を形成し、支持体4の複数の前記支柱に5の貫通孔を挿通させて、錘5を前記支柱の外側に沿って摺動可能とすることにした。【選択図】図1

Description

本発明は、水中に投入した捨石を錘で押圧していく水中捨石均し装置に関するものである。
従来より、水中にケーソン等の構造物を設置する場合などにおいて、水中の地盤に投入した捨石を錘で押圧することで均し固めて基礎を形成する水中捨石均し工法が用いられている。
この水中捨石均し工法では、錘を上下摺動自在に装着した支柱を台座に立設した構造の水中捨石均し装置を用い、錘を台座に向けて支柱に沿って落下させることで台座で水中に投入した捨石を押圧するようにしている(たとえば、特許文献1参照。)。
特開2010−168730号公報
上記従来の水中捨石均し装置では、錘に、支柱を挿通させるための挿通孔と、水中での抵抗を緩和するための水抜孔とを形成した構造となっている。
そのため、錘の構造が複雑なものとなり、製造に多大な時間と費用を要するおそれがある。
そこで、請求項1に係る本発明では、台座に支柱を立設した支持体と、前記支柱に摺動自在に装着した錘とを有し、前記錘を前記台座に向けて前記支柱に沿って落下させることで前記台座で水中に投入した捨石を押圧していく水中捨石均し装置において、前記支持体は、前記台座に複数の前記支柱を間隔をあけて立設し、前記錘は、中央部に上下に貫通する一つの貫通孔を形成し、前記支持体の複数の前記支柱に前記錘の貫通孔を挿通させて、前記錘を前記支柱の外側に沿って摺動可能とすることにした。
また、請求項2に係る本発明では、前記請求項1に係る本発明において、前記複数の支柱の内側に前記複数の支柱を連結する連結体を設けることにした。
また、請求項3に係る本発明では、前記請求項1又は請求項2に係る本発明において、前記複数の支柱の前記錘よりも上方側で前記複数の支柱の外側に張り出させたストッパーで前記複数の支柱を連結することにした。
そして、本発明では、以下に記載する効果を奏する。
すなわち、本発明では、台座に支柱を立設した支持体と、前記支柱に摺動自在に装着した錘とを有し、前記錘を前記台座に向けて前記支柱に沿って落下させることで前記台座で水中に投入した捨石を押圧していく水中捨石均し装置において、前記支持体は、前記台座に複数の前記支柱を間隔をあけて立設し、前記錘は、中央部に上下に貫通する一つの貫通孔を形成し、前記支持体の複数の前記支柱に前記錘の貫通孔を挿通させて、前記錘を前記支柱の外側に沿って摺動可能とすることにしているために、錘に一つの貫通孔を形成するだけで従来の挿通孔と水抜孔とを兼用させることができ、錘の構造を簡素化することができ、製造に要する時間や費用を軽減することができる。
特に、前記複数の支柱の内側に前記複数の支柱を連結する連結体を設けた場合や、前記複数の支柱の前記錘よりも上方側で前記複数の支柱の外側に張り出させたストッパーで前記複数の支柱を連結することにした場合には、錘の摺動に支障を来すことなく支持体の強度を増大させることができる。
本発明に係る水中捨石均し装置を示す説明図。 水中捨石均し装置の動作を示す説明図。 錘ガイド体及び錘を示す正面図(a)、正面断面図(b)、平面図(c)、A−A断面図(d)、B−B断面図(e)。 延長体を示す正面図(a)、正面断面図(b)、平面図(c)、C−C断面図(d)、D−D断面図(e)。
以下に、本発明に係る水中捨石均し装置の具体的な構成について図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、水中捨石均し装置1は、起重機船2のクレーン3にそれぞれ独立して昇降自在に吊下げた支持体4と錘5とで構成している。
そして、水中捨石均し装置1は、図2に示すように、予め水中6の所定位置に投入した捨石7の上部に支持体4と錘5とを載置し(図2(a))、その後、水中6で錘5だけを支持体4に沿って所定の高さまで上方に吊上げ(図2(b))、その後、支持体4に沿って錘5を落下させることよって予め水中6の所定位置に投入した捨石7を押圧して均し固める(図2(c))。
この水中捨石均し装置1の支持体4は、錘ガイド体8と延長体9とを上下に着脱自在に接続した構成となっている。
錘ガイド体8は、図3に示すように、下部側錘ガイド構成体10と上部側錘ガイド構成体11とに分割可能に構成されている。
下部側錘ガイド構成体10は、水平な矩形板状の台座12の上部に複数本(ここでは、4本)の支柱13をそれぞれ間隔をあけて垂直に立設し、支柱13の上端部に水平な薄板状の接続体14を取付けている。
上部側錘ガイド構成体11は、水平な薄板状の接続体15の上部に複数本(ここでは、4本)の支柱16をそれぞれ間隔をあけて垂直に立設し、支柱16の上端部に水平な薄板状の接続体17を取付けている。
そして、錘ガイド体8は、下部側錘ガイド構成体10の支柱13と上部側錘ガイド構成体11の支柱16とをそぞれぞ上下に直線状に伸延させた状態で接続体14,15同士をボルト・ナット等の締結具で締結することで着脱自在に接続できるようになっている。
この錘ガイド体8は、それぞれ上下に直線状に伸延させた複数本の支柱13,16の外側(支柱13,16の水平な外接線よりも外側)に錘5を上下に複数本の支柱13,16に沿って摺動自在に装着している。
錘5は、外形が矩形箱型形状となっており、中央部に上下に貫通する一つの貫通孔18を形成している。貫通孔18は、支柱13,16の水平な外接線よりも大きな水平断面を有している。なお、錘5には、上部四隅にクレーン3で吊下げるための吊下具19を取付けている。
そして、錘ガイド体8は、錘5の貫通孔18を複数本の支柱13,16に挿通させている。
また、錘ガイド体8は、下部側錘ガイド構成体10の支柱13の上部間及び中途部間並びに下部間を連結体20,21,22で連結するとともに、上部側錘ガイド構成体11の支柱16の中途部間及び下部間を連結体23,24で連結し、さらに、上部側錘ガイド構成体11の支柱16の上部間をストッパー25で連結している。
連結体20〜24は、複数本の支柱13,16の内側(支柱13,16の水平な外接線よりも内側)で各支柱13,16を連結しており、錘5が支柱13,16に沿って上下に摺動する際に錘5の貫通孔18と衝突(緩衝)しないようになっている。一方、ストッパー25は、複数本の支柱16の外側(支柱16の水平な外接線よりも外側)に張り出して各支柱16を連結しており、錘5が支柱16に沿って上方に摺動した際に錘5の上面がストッパー25の下面と当接して錘5の上方への摺動を阻止するようになっている。なお、錘5の貫通孔18の内周面と支柱13,16及び連結体20〜24の外周面との間には、錘5の落下時に水の抵抗を緩和する水抜孔として機能する隙間26を形成している。
錘ガイド体8は、上部側錘ガイド構成体11の上部に延長体9を着脱自在に接続している。
延長体9は、図4に示すように、下部側延長構成体27と上部側延長構成体28とに分割可能に構成されている。
下部側延長構成体27は、水平な薄板状の接続体29の上部に複数本(ここでは、4本)の支柱30をそれぞれ間隔をあけて垂直に立設し、支柱30の上端部に薄板状の接続体31を取付けている。
上部側延長構成体28は、水平な薄板状の接続体32の上部に複数本(ここでは、4本)の支柱33をそれぞれ間隔をあけて垂直に立設し、支柱33の上端部に水平な薄板状の天井板34を取付け、天井板34の上部に前後一対の吊下具35,35を取付けている。
そして、延長体9は、下部側延長構成体27の支柱30と上部側延長構成体28の支柱33とをそれぞれ上下に直線状に伸延させた状態で接続体31,32同士をボルト・ナット等の締結具で締結することで着脱自在に接続できるようになっている。また、延長体9は、下部側延長構成体27の支柱30と錘ガイド体8の上部側錘ガイド構成体11の支柱16とをそれぞれ上下に直線状に伸延させた状態で下部側延長構成体27の接続体29と上部側錘ガイド構成体11の接続体17とをボルト・ナット等の締結具で締結することで着脱自在に接続できるようになっている。
延長体9は、下部側延長構成体27の支柱30の上部間及び中途部間並びに下部間を連結体36,37,38で連結するとともに、上部側延長構成体28の支柱33の上部間及び下部間を連結体39,40で連結している。
連結体36〜40は、複数本の支柱30,33の外側(支柱30,33の水平な外接線よりも外側)に張り出して各支柱30,33を連結している。
なお、上記延長体9は、上部側延長構成体28の下部に1個の下部側延長構成体27を接続した構成としているが、これに限られず、上部側延長構成体28の下部に複数個の下部側延長構成体27を上下に接続した構成とすることもできる。
以上に説明したように、上記水中捨石均し装置1は、台座12に支柱13,16を立設した支持体4と、支柱13,16に摺動自在に装着した錘5とを有し、錘5を台座12に向けて支柱13,16に沿って落下させることで台座12で水中6に投入した捨石7を押圧する構成となっている。
しかも、上記水中捨石均し装置1の支持体4は、台座12に立設した支柱13,16に錘5を摺動自在に装着させるための錘ガイド体8と、吊下具35を設けた延長体9とを、着脱自在に上下に接続した構成となっている。
そのため、上記構成の水中捨石均し装置1では、長さの異なる延長体9を錘ガイド体8に接続するなどによって施工現場における水深等の作業条件に柔軟に対応させることができる。
また、上記水中捨石均し装置1は、錘ガイド体8を、支柱13の下端に台座12を設けた下部側錘ガイド構成体10と、支柱16の上端にストッパー25を設けた上部側錘ガイド構成体11とに分割可能に構成している。
そのため、上記構成の水中捨石均し装置1では、長さの異なる下部側錘ガイド構成体10又は/及び上部側錘ガイド構成体11を接続するなどによってより一層施工現場における水深等の作業条件に柔軟に対応させることができる。
また、上記水中捨石均し装置1は、延長体9を、吊下具35を上端に設けた上部側延長構成体28と、錘ガイド体8に接続する下部側延長構成体27とに分割可能に構成している。
そのため、上記構成の水中捨石均し装置1では、長さの異なる下部側延長構成体27又は/及び上部側延長構成体28を接続するなどによってより一層施工現場における水深等の作業条件に柔軟に対応させることができる。
また、上記水中捨石均し装置1は、支持体4の台座12に複数の支柱13,16を間隔をあけて立設するとともに、錘5の中央部に上下に貫通する一つの貫通孔18を形成し、支持体4の複数の支柱13,16に錘5の貫通孔18を挿通させて、錘5を支柱13,16の外側に沿って摺動可能とした構成となっている。
そのため、上記構成の水中捨石均し装置1では、錘5に一つの貫通孔18を形成するだけで従来の挿通孔と水抜孔とを兼用させることができ、錘5の構造を簡素化することができ、製造に要する時間や費用を軽減することができる。
また、上記水中捨石均し装置1は、複数の支柱13,16の内側に複数の支柱13,16を連結する連結体20〜24を設けた構成となっている。
そのため、上記構成の水中捨石均し装置1では、錘5の摺動に支障を来すことなく支持体4の強度を増大させることができる。
また、上記水中捨石均し装置1は、複数の支柱16の錘5よりも上方側で複数の支柱16の外側に張り出させたストッパー25で複数の支柱16を連結した構成となっている。
そのため、上記構成の水中捨石均し装置1では、ストッパー25で錘5の上方への摺動を阻止することができるとともに、錘5の摺動に支障を来すことなく支持体4の強度を増大させることができる。
1 水中捨石均し装置 2 起重機船
3 クレーン 4 支持体
5 錘 6 水中
7 捨石 8 錘ガイド体
9 延長体 10 下部側錘ガイド構成体
11 上部側錘ガイド構成体 12 台座
13,16 支柱 14,15,17 接続体
18 貫通孔 19 吊下具
20〜24 連結体 25 ストッパー
26 隙間 27 下部側延長構成体
28 上部側延長構成体 29,31,32 接続体
30,33 支柱 34 天井板
35 吊下具 36〜40 連結体

Claims (3)

  1. 台座に支柱を立設した支持体と、前記支柱に摺動自在に装着した錘とを有し、前記錘を前記台座に向けて前記支柱に沿って落下させることで前記台座で水中に投入した捨石を押圧していく水中捨石均し装置において、
    前記支持体は、前記台座に複数の前記支柱を間隔をあけて立設し、
    前記錘は、中央部に上下に貫通する一つの貫通孔を形成し、
    前記支持体の複数の前記支柱に前記錘の貫通孔を挿通させて、前記錘を前記支柱の外側に沿って摺動可能としたことを特徴とする水中捨石均し装置。
  2. 前記複数の支柱の内側に前記複数の支柱を連結する連結体を設けたことを特徴とする請求項1に記載の水中捨石均し装置。
  3. 前記複数の支柱の前記錘よりも上方側で前記複数の支柱の外側に張り出させたストッパーで前記複数の支柱を連結したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の水中捨石均し装置。
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