JP2020142671A - 救命具射出ドローンおよび水難救助システム - Google Patents

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惇史 斎藤
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貴嘉 山口
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Yuki Dantsuka
裕貴 段塚
圭祐 北村
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圭祐 北村
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Abstract

【課題】悪天候下でも要救助者に救命具を的確に提供することができ、要救助者を的確に救助できる救命具射出ドローンおよび水難救助システムを提供する。【解決手段】水難救助システム1は、救命ボート14を射出する救命具射出ドローン10と、救命ボート14を牽引する牽引ドローン20と、情報収集ドローン30と、母艦40とを含む。救命具射出ドローン10は、水上または水中を航行可能な船体11と、船体11に設けられた推進装置12と、推進装置12を制御する推進制御装置13aと、船体11に収納され、内部に気体が充填されることにより水上に浮かぶ救命ボート14と、船体11に設けられ、救命ボート14に気体を充填すると共に救命ボート14を船体11の外部に射出する射出装置15と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、水難事故の要救助者に救命具を提供する救命具射出ドローンおよび水難救助システムに関する。
従来から、水難事故の要救助者に救命具を提供するドローンが知られている。このようなドローンを利用することにより、人が救助に向かう前に、要救助者に救命具を迅速に提供することができる。また、人が近づけない状況下でも、要救助者に救命具を提供することができる。
例えば、特許文献1には、海上を飛行するドローンから要救助者に向けて、浮き輪を投下することが記載されている。特許文献2には、海上を飛行するドローンから要救助者に向けて、浮具が取り付けられた直径3〜10mのライン環を投下することが記載されている。
特開2014−97785号公報(図10) 特開2017−74821号公報(図2)
ところで、水難事故の現場では、天候が悪い場合がある。雨や風が強い場合、飛行するドローンから救命具を投下するときに、ドローンの姿勢が安定せず、救命具を要救助者に向けて正確に投下し難い場合がある。また、投下した救命具が雨や風に流され、要救助者の近くに着水しない場合がある。従来技術では、悪天候下では要救助者に救命具を的確に提供することが難しかった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、悪天候下でも要救助者に救命具を的確に提供することができ、要救助者を的確に救助できる救命具射出ドローンおよび水難救助システムを提供することである。
本発明に係る救命具射出ドローンは、水上または水中を航行可能な船体と、前記船体に設けられた推進装置と、前記推進装置を制御する推進制御装置と、前記船体に収納され、内部に気体が充填されることにより水上に浮かぶ救命具と、前記船体に設けられ、前記救命具に気体を充填すると共に前記救命具を前記船体の外部に射出する射出装置と、を備えている。
本発明の好ましい一態様によれば、前記射出装置を制御する射出制御装置を備え、前記救命具は救命ボートであり、前記射出制御装置は、前記船体が要救助者の下方の水中にあるときに前記射出装置を起動するように構成されている。
本発明の好ましい一態様によれば、要救助者の位置を検知する要救助者検知装置を備え、前記推進制御装置は、前記要救助者検知装置により検知された要救助者に向けて前記船体が航行するよう前記推進装置を制御する。
本発明に係る水難救助システムは、前記救命具射出ドローンと、牽引ドローンとを備える。前記牽引ドローンは、水上または水中を航行可能な船体と前記船体に設けられた推進装置とを有し、前記救命具射出ドローンから射出される前記救命具を牽引するように構成されている。
本発明の好ましい一態様によれば、前記救命具射出ドローンの数は、前記牽引ドローンの数よりも多い。
本発明に係る他の水難救助システムは、前記救命具射出ドローンと、第1通信機を有し、飛行可能な情報収集ドローンと、前記救命具射出ドローンの船体または前記救命具に設けられ、前記第1通信機と直接的または間接的に通信を行う第2通信機と、を備えている。
本発明の好ましい一態様によれば、前記情報収集ドローンは、要救助者の位置を検知する要救助者検知装置を有し、前記要救助者検知装置により検知された要救助者の位置を示す要救助者位置信号を前記第1通信機から送信するように構成されている。前記救命具射出ドローンの推進制御装置は、前記要救助者位置信号を受け、前記要救助者に向けて前記船体が航行するよう前記推進装置を制御する。
本発明の好ましい一態様によれば、第1通信機を有し、飛行可能な情報収集ドローンと、前記救命具射出ドローンの船体または前記救命具に設けられ、前記第1通信機と直接的または間接的に通信を行う第2通信機と、前記牽引ドローンに設けられ、前記第1通信機と直接的または間接的に通信を行う第3通信機と、を備えている。
本発明の好ましい一態様によれば、前記情報収集ドローンは、要救助者の位置を検知する要救助者検知装置を有し、前記要救助者検知装置により検知された要救助者の位置を示す要救助者位置信号を前記第1通信機から送信するように構成されている。前記救命具射出ドローンの推進制御装置は、前記要救助者位置信号を受け、前記要救助者に向けて前記船体が航行するよう前記推進装置を制御する。
本発明の好ましい一態様によれば、前記第2通信機は、前記救命具の位置を示す救命具位置信号を送信するように構成されている。前記情報収集ドローンは、前記第1通信機により前記救命具位置信号を受信し、前記牽引ドローンが牽引する救命具の位置を示す牽引ドローン指示信号を前記第1通信機から送信するように構成されている。前記牽引ドローンは、前記第3通信機により前記牽引ドローン指示信号を受信し、前記救命具に向けて航行する。
本発明の好ましい一態様によれば、前記情報収集ドローンの前記第1通信機と通信する中央指令装置を備えている。
本発明の好ましい一態様によれば、前記救命具射出ドローンは、複数備えられている。前記情報収集ドローンの前記第1通信機は、要救助者が身につけている健康状態を検出するデバイスから、要救助者の健康状態に関する信号を受けるように構成されている。前記中央指令装置は、前記情報収集ドローンの前記第1通信機から前記要救助者の健康状態に関する前記信号を受けて要救助者の健康状態を診断し、その診断結果に基づいて、前記救命具射出ドローンが救命具を射出する要救助者の順番、または、前記牽引ドローンが牽引する救命具の順番を決定するように構成されている。
本発明の好ましい一態様によれば、前記救命具射出ドローンは、複数備えられている。前記中央指令装置は、前記情報収集ドローンの前記第1通信機から複数の前記救命具位置信号を受信し、複数の救命具の位置関係に基づいて、前記牽引ドローンが牽引すべき救命具の順番を決定し、前記牽引ドローンが牽引する救命具の位置を示す牽引ドローン指示信号を送信するように構成されている。
本発明の好ましい一態様によれば、水上を航行可能な母艦を備えている。前記中央指令装置は、前記第1通信機と通信する第4通信機を備えている。前記中央指令装置は、前記母艦に設けられている。
本発明によれば、悪天候下でも水難事故の要救助者に救命具を的確に提供することができ、要救助者を的確に救助できる救命具射出ドローンおよび水難救助システムを提供することができる。
実施形態に係る水難救助システムの模式図である。 水難救助システムのブロック図である。 救命具射出ドローンの斜視図である。 救命具射出ドローンのブロック図である。 救命具射出ドローンによる救命ボートの射出の様子を表す図である。 救命具射出ドローンの通信機の他の例を表す図である。 牽引ドローンの斜視図である。 牽引ドローンのブロック図である。 牽引ドローンの牽引の一例を表す図である。 牽引ドローンの牽引の他の例を表す図であり、(a)は側面図、(b)は係合部の棒およびワイヤの平面図である。 牽引ドローンの牽引の他の例を表す図であり、(a)は側面図、(b)は係合部の平面図である。 牽引ドローンの牽引の他の例を表す図である。 情報収集ドローンのブロック図である。 母艦の一部のブロック図である。 水上に離着水可能な飛行機の斜視図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施形態に係る水難救助システム1を模式的に表す図である。図2は、水難救助システム1のブロック図である。
[水難救助システムの全体構成]
図1および図2に示すように、水難救助システム1は、複数の救命具射出ドローン(以下、射出ドローンという)10と、牽引ドローン20と、情報収集ドローン30と、水上を航行可能な母艦40と、を含んでいる。詳細は後述するが、水難救助システム1は、情報収集ドローン30が収集した情報に基づいて、母艦40に設けられた中央指令コンピュータ43にて状況の分析等を行い、射出ドローン10および牽引ドローン20に指示を送って要救助者を救助する。
本明細書において、「ドローン」とは、遠隔操作式または自律式の無人の移動体を意味する。ドローンには、空中を飛行するドローン(以下、空中ドローンという)、および、水上または水中を航行するドローン(以下、水中ドローンという)が含まれる。
[射出ドローン]
射出ドローン10は、水上または水中を航行する水中ドローンにより構成されている。ここでは、射出ドローン10は水中を航行可能に構成されている。図3および図4に示すように、射出ドローン10は、水上または水中を航行可能な船体11と、船体に設けられた推進装置12と、船体11に収納された救命ボート14と、救命ボート14を射出する射出装置15と、推進装置12を制御する推進制御装置13aおよび射出装置15を制御する射出制御装置13bとして機能するコンピュータ13と、通信機16と、位置センサ17と、人検知装置18と、を備えている。
推進装置12は、船体11に推進力および操舵力を与える装置であれば足り、特に限定されない。推進装置12として、例えば、水中プロペラなどを好適に用いることができる。
推進制御装置13aはコンピュータ13からなっている。推進制御装置13aは、人検知装置18により検知された要救助者に向かって船体11が航行するように推進装置12を制御する。また、後述するように、推進制御装置13aは、要救助者に接近した後、救命ボート14を射出する前に、要救助者の真下に移動するように推進装置12を制御する。
救命ボート14は救命具の一例である。射出ドローン10が射出する救命具は、その一部または全部に、内部に気体が充填されることにより水上に浮かぶ袋体を有している。救命ボート14は、内部に気体が充填されていない状態で船体11に収納されている。例えば、救命ボート14は、折り畳まれた状態で船体11に収納されている。なお、救命ボート14には、位置センサ57や射出ドローン10の通信機16とは別の通信機56が設けられていてもよい(図4参照)。
射出装置15は、救命ボート14に気体を充填すると共に、救命ボート14を船体11の外部に射出する。ここでは図3に示すように、船体11の上部に射出口11aが形成されており、救命ボート14は射出口11aから上向きに射出される。射出装置15は、例えば、図示しないボンベから救命ボート14に圧縮されたガス等(例えば液体窒素)を供給すると共に、救命ボート14を射出口11aから射出するように構成されている。射出ドローン10は、救命ボート14を1つだけ射出可能であってもよく、複数の救命ボート14を射出可能に構成されていてもよい。
射出制御装置13bはコンピュータ13からなっている。推進制御装置13aと射出制御装置13bとは別々のコンピュータにより構成されていてもよいが、ここでは同一のコンピュータ13によって構成されている。射出制御装置13bは、図5に示すように、船体11が要救助者の下方の水中にあるときに射出装置15を起動するように構成されている。船体11から射出された救命ボート14は、膨らみながら浮上し、要救助者を水中から浮上させる。なお、符号Wは水面を表している。このように、下方から救命ボート14を射出することにより、要救助者を自動的に救命ボート14に載せることができる。そのため、体力が弱っている要救助者や意識を失っている要救助者であっても、救命ボート14に載せることができ、安全を確保することができる。なお、後述の人検知装置18の距離測定機能を活用して射出ドローン10を要救助者まで極力接近させ、画像追尾で要救助者の真下の位置を維持するようにすると好ましい。
図3に示すように、通信機16は船体11に固定されていてもよいが、船体11から分離されていてもよい。例えば、図6に示すように、通信機16は、船体11にワイヤ16bで連結されたブイ16aに固定されていてもよい。本実施形態では、通信機16は水上に配置される。
位置センサ17は、船体11の位置を検出するセンサである。位置センサ17の種類は特に限定されないが、例えば、GPS(Global Positioning System)センサを用いることができる。
人検知装置18は、要救助者を検知する装置である。人検知装置18は、人を検知できる装置であれば足り、その構成は何ら限定されない。公知の各種の人検知装置を利用することができる。例えば、人検知装置18はソナーを有していてもよい。また、人検知装置18は、静止画または動画を撮影する撮像装置を有していてもよい。撮像装置により撮影した画像に基づいて、要救助者を検知することができる。人検知装置18は、複数の撮像装置を有し、それら撮像装置から得られる画像の視差から、要救助者までの距離を計測するように構成されていてもよい。また、人検知装置18は赤外線カメラを有していてもよい。赤外線カメラによれば、要救助者の体温を感知することにより、海上を浮遊する要救助者と瓦礫等とを明確に区別することができる。
位置センサ17および人検知装置18により、要救助者の位置を検知することができる。本実施形態では、位置センサ17および人検知装置18により、要救助者の位置を検知する要救助者検知装置が構成されている。
[牽引ドローン]
図7に示すように、牽引ドローン20は水中ドローンにより構成されている。牽引ドローン20は救命ボート14を牽引できれば足り、水中を航行するように構成されていてもよく、水上を航行するように構成されていてもよい。なお、ここで言う「牽引」とは、射出ドローンを移動させることを言い、移動の手法は何ら限定されない。ここで言う「牽引」は、救命ボート14を引っ張って移動させる場合に限らず、押して移動させる場合も含まれる。図7に示すように、牽引ドローン20は、水上または水中を航行可能な船体21と、船体21に設けられた推進装置22とを備えている。また、図8に示すように、牽引ドローン20は、推進装置22を制御する推進制御装置23aを構成するコンピュータ23と、通信機26と、位置センサ27と、救命ボート14と係合する係合部24と、を備えている。
推進装置22は、船体21に推進力および操舵力を与える装置であれば足り、特に限定されない。推進装置22として、例えば、水中プロペラなどを好適に用いることができる。牽引ドローン22は、要救助者を載せた救命ボート14を牽引するものであるので、牽引ドローン20の推進装置22の出力は射出ドローン10の推進装置12の出力よりも大きい方が好ましい。ただし、特に限定される訳ではない。
上述の通り、推進制御装置23aはコンピュータ23からなっている。推進制御装置23aは、後述する牽引ドローン指示信号を受け、指示された救命ボート14に向かって船体21が航行するように推進装置22を制御する。また、推進制御装置23aは、船体21が救命ボート14と係合した後、母艦40に向かって航行するように推進装置22を制御する。
射出ドローン10と同様、牽引ドローン20の通信機26は船体21に固定されていてもよく、船体21から分離していてもよい。ここでは、通信機26は船体21に固定されている。通信機26は水上に配置される。
位置センサ27は、船体21の位置を検出するセンサである。位置センサ27の種類は特に限定されないが、例えばGPSセンサを用いることができる。
係合部24は、牽引可能なように救命ボート14と係合する部分である。係合部14の構成は何ら限定されない。例えば、図9に示すように、係合部24は、救命ボート14の一部を引っ掛けるフック24aであってもよい。また、救命ボート14の一部に金属または磁石が設けられ、係合部24は、救命ボート14の金属に付着する磁石、または救命ボート14の磁石に付着する磁石または金属であってもよい。図10に示すように、救命ボート14に下方に延びる棒14bが設けられ、係合部24は、棒14bを引っかけるワイヤ24cと、ワイヤ24cを支持する2本の棒24bとを有していてもよい。図11に示すように、係合部24は、船体21から上方または前方に延びる2本の棒24dと、それらの棒24dに支持されたワイヤ24eとを有していてもよい。この場合、救命ボート14の棒14bはワイヤ24eに引っかけられ、救命ボート14は牽引ドローン20により前方に押されて搬送される。図12に示すように、牽引ドローン20が救命ボート14を押す場合、救命ボート14と接触する船体21の一部21aが係合部24を構成していてもよい。
[情報収集ドローン]
情報収集ドローン30は、空中を飛行する空中ドローンにより構成されている。情報収集ドローン30として、従来から用いられている各種の空中ドローンを利用することができる。図13に示すように、情報収集ドローン30は、機体31と、機体31に設けられたプロペラ等からなる推進装置32と、推進装置32を制御する推進制御装置33aと、通信機36と、通信制御装置33bと、位置センサ37と、人検知装置38と、を備えている。
推進制御装置33aおよび通信制御装置33bはコンピュータ33からなっている。推進制御装置33aおよび通信制御装置33bは別々のコンピュータにより構成されていてもよいが、本実施形態では1つのコンピュータ33により構成されている。通信制御装置33bは、情報収集ドローン30の通信機36を用いて、射出ドローン10の通信機16、牽引ドローン20の通信機26、および母艦40の通信機46の間の通信を中継する役割を果たす。すなわち、通信制御装置33bは、情報収集ドローン30の通信機36を用いて、射出ドローン10の通信機16、牽引ドローン20の通信機26、および母艦40の通信機46のいずれか一つから受信した信号を、他のいずれか一つの通信機に送信する役割を果たす。
位置センサ37は、機体31の位置を検出するセンサである。位置センサ37の種類は特に限定されないが、例えばGPSセンサを用いることができる。
人検知装置38は、要救助者を検知する装置である。人検知装置38は、人を検知できる装置であれば足り、その構成は何ら限定されない。公知の各種の人検知装置を利用することができる。例えば、前述した射出ドローン10の人検知装置18と同様、人検知装置38は1台の撮像装置を有していてもよく、複数台の撮像装置を有していてもよい。また、人検知装置38は赤外線カメラを有していてもよい。
位置センサ37および人検知装置38により、要救助者の位置を検知することができる。本実施形態では、位置センサ37および人検知装置38により、情報収集ドローン30の要救助者検知装置が構成されている。
情報収集ドローン30は、スピーカ39a、マイク39bなどを備えていてもよい。情報収集ドローン30が要救助者を捜索する際、スピーカ39aから呼びかけを行うようにしてもよい。要救助者が呼びかけに応じて手を振るなどの行動を起こすことにより、要救助者の発見が容易となる。また、救命ボート14に要救助者を確保した後、スピーカ39aから健康状態の問いかけなどを行ってもよい。マイク39bに入力される要救助者の回答の声を、要救助者の健康状態の診断に利用するようにしてもよい。
[母艦]
図14に示すように、母艦40は、通信機46と中央指令コンピュータ43とを備えている。母艦40は、射出ドローン10、牽引ドローン20、および情報収集ドローン30を搭載可能に構成されている。
以上が水難救助システム1の構成である。なお、母艦40に搭載される射出ドローン10、牽引ドローン20、および情報収集ドローン30の数は特に限定されないが、広範囲の救助および迅速な救助を行う観点から、多い方が好ましい。
[救助作業]
次に、水難救助システム1による救助作業の例について説明する。以下の説明では、海上において水難事故が発生したものとする。
水難事故が発生すると、母艦40は射出ドローン10、牽引ドローン20、および情報収集ドローン30を搭載した状態にて、事故現場に向かって航行する。現場に到着すると、射出ドローン10、牽引ドローン20、および情報収集ドローン30が母艦40から放出される。なお、母艦40から放出する射出ドローン10、牽引ドローン20、および情報収集ドローン30の数は、現場の広さや要救助者の人数に応じて適宜に設定すればよい。通常、母艦40から複数の射出ドローン10が放出される。放出される射出ドローン10の数は、牽引ドローン20と同じであってもよいが、本例では牽引ドローン20よりも多い。射出ドローン10、牽引ドローン20、および情報収集ドローン30の放出の順番は何ら限定されない。できるだけ早く情報を収集するために、最初に情報収集ドローン30を放出し、その後に射出ドローン10および牽引ドローン20を放出するようにしてもよい。先に射出ドローン10を放出し、その後に情報収集ドローン30および牽引ドローン20を放出するようにしてもよい。
情報収集ドローン30は、母艦40の近傍の予め定められた範囲の海上を飛行し、要救助者を捜索する。情報収集ドローン30は、海上を漂流する要救助者を人検知装置38により検知し、要救助者を検知した位置を位置センサ37により検出する。情報収集ドローン30は、要救助者を発見すると、要救助者の位置を示す要救助者位置信号を通信機36から送信する。情報収集ドローン30は、要救助者位置信号を送信後、引き続き他の要救助者の捜索を行う。
中央指令コンピュータ43は、要救助者位置信号を受信し、要救助者の存在および位置を記憶する。また、中央指令コンピュータ43は、要救助者に関する情報を分析し、救助の計画を立案する。そして、中央指令コンピュータ43は、射出ドローン10、牽引ドローン20、および情報収集ドローン30に対して、各種の指示信号を送信する。
射出ドローン10および牽引ドローン20が母艦40から離れた場所に移動すると、母艦40の通信機46から送信した信号(中央指令コンピュータ43からの指示信号)は、射出ドローン10および牽引ドローン20に直接伝わりにくい。また、雨や風が強い場合、波が高い場合などの悪天候下の状況では、中央指令コンピュータ43からの指示信号が射出ドローン10および牽引ドローン20に直接伝わりにくくなる。しかし本実施形態では、情報収集ドローン30は通信を中継する機能を有している。射出ドローン10および牽引ドローン20から中央指令コンピュータ43への信号、および、中央指令コンピュータ43から射出ドローン10および牽引ドローン20への信号は、情報収集ドローン30によって適宜に中継される。情報収集ドローン30の通信制御装置33b(図13参照)は、通信機36を介在させることにより、射出ドローン10の通信機16、牽引ドローン20の通信機26、および母艦40の通信機46のうち、いずれか一つの通信機と他の一つの通信機との間の通信を中継することができる。そのため、本実施形態によれば、射出ドローン10および牽引ドローン20が母艦40から離れた場所に移動したときであっても、悪天候下の状況であっても、射出ドローン10および牽引ドローン20と中央指令コンピュータ43との間で安定して通信を行うことができる。
射出ドローン10は、要救助者位置信号を受け、または、自ら要救助者を検知し、要救助者に向かって航行する。射出ドローン10が要救助者の真下に移動すると、射出制御装置13bが射出装置15を起動する。すると、射出ドローン10から救命ボート14が射出される。射出された救命ボート14は、膨らむと共に浮上し、要救助者を水中からすくい上げる(図5参照)。その結果、要救助者は救命ボート14に載せられ、安全が確保される。救命ボート14の位置は、例えば、情報収集ドローン30によって特定される。情報収集ドローン30から中央指令コンピュータ43に、救命ボート14の位置を示す信号(救命具位置信号)が送信される。ただし、救命ボート14に独自の通信機56や位置センサ57(図4参照)が備えられている場合、救命ボート14の位置を示す信号を通信機56から送信することができる。
中央指令コンピュータ43は、射出ドローン10から救命ボート14が射出される要救助者の順番(言い換えると、救命ボート14により水上に浮上させる要救助者の順番)、または、牽引ドローン20が牽引する救命ボート14の順番を決定する。牽引ドローン20は、中央指令コンピュータ43から直接的に、または情報収集ドローン30を介して間接的に、牽引すべき救命ボート14の位置を示す信号(牽引ドローン指示信号)を受信する。牽引ドローン指示信号を受信した牽引ドローン20は、指示された救命ボート14に向かって航行する。牽引ドローン20は救命ボート14に近づくと、救命ボート14に係合部24を係合させる。そして、牽引ドローン20は、救命ボート14を牽引しながら、母艦40に帰還する。これにより、救命ボート14に載った要救助者が母艦40に搬送され、救助される。母艦40に帰還した牽引ドローン20は、救命ボート14との係合が解かれた後、再び現場に投入される。そして、牽引ドローン20は、再び牽引ドローン指示信号を受け、他の救命ボート14に向けて航行し、救助が完了するまで同様の動作を繰り返す。これにより、救命ボート14に確保された要救助者は、母艦40に順次搬送される。
なお、救命ボート14が射出される要救助者の順番、および、救命ボート14の牽引の順番を決定する方法は何ら限定されず、現場の状況等に応じて適宜に決定することができる。例えば、射出および牽引の順番は、全体の救助時間が最短となるように決定してもよい。あるいは、射出および牽引の順番は、要救助者の重傷度合いの高い方から順に行うように決定してもよい。例えば、心拍数、体温、または体動などを検出するウェアラブル端末(デバイス)を要救助者が身につけている場合、中央指令コンピュータ43は、情報収集ドローン30を介してその端末と通信を行い、要救助者の健康状態を診断するようにしてもよい。また、情報収集ドローン30が搭載する撮像装置により、救命ボート14に載った要救助者の状態を観察し、健康状態を診断するようにしてもよい。また、情報収集ドローン30が救命ボート14に載った要救助者に音声により呼びかけを行い、要救助者がその呼びかけに対してどのように反応したかに基づいて健康状態を診断するようにしてもよい。中央指令コンピュータ43は、そのような診断に基づいて、要救助者の重傷度合いの順位を決め、その順位の高い要救助者から、救命ボート14の射出および牽引を進めるようにしてもよい。
[実施形態の効果]
以上が救助作業の例である。次に、本実施形態に係る射出ドローン10および水難救助システム1によりもたらされる効果について説明する。
本実施形態に係る射出ドローン10によれば、水上または水中を航行することによって要救助者に接近し、要救助者の近くで救命ボート14を射出する。そのため、飛行するドローンから救命具を投下する場合に比べて、雨や風の影響を受けにくく、悪天候化でも要救助者に救命ボート14を的確に提供することができる。したがって、要救助者を的確に救助することができる。
要救助者を母艦40に回収するまでにはある程度の時間を要するため、要救助者が海水に浸かったままでは、体温の低下が想定される。しかし、本実施形態によれば、射出ドローン10が要救助者に接近し、救命ボート14を提供する。そのため、要救助者を素早く水上に揚げることができる。したがって、要救助者の体温低下を防止することができ、要救助者を的確に救助することができる。
本実施形態では、射出ドローン10が射出する救命具は救命ボート14であり、射出ドローン10は、要救助者の下方にいるときに救命ボート14を射出する。そのため、救命ボート14の浮上に伴って、要救助者を自動的に救命ボート14に載せることができる(図5参照)。要救助者にとって、救命具に掴まる行為や救命具に乗り込む行為は不要である。したがって、体力が残っていない要救助者や重傷の要救助者(例えば、意識を失っている要救助者など)でも、救命ボート14に載せることができ、水上から揚げることができる。
本実施形態では、射出ドローン10は要救助者を検知する人検知装置18を備えており、検知した要救助者に向かって航行可能に構成されている。そのため、自律的に要救助者を捜索することができ、救助を行うことができる。
本実施形態では、救命ボート14を射出する水中ドローン(射出ドローン10)と、救命ボート14を牽引する水中ドローン(牽引ドローン20)とは、別々である。牽引ドローン20は、要救助者を載せた救命ボート14を牽引すれば足り、射出ドローン10を牽引する必要はない。そのため、牽引ドローン20の負荷を減らすことができ、牽引ドローン20および救命ボート14をより迅速に母艦40に帰還させることができる。したがって、要救助者を母艦40に迅速に搬送することができる。
牽引ドローン20は要救助者を載せた救命ボート14を牽引しなければならないため、牽引ドローン20の推進装置22の出力は比較的大きくなければならない。一方、射出ドローン10は、収納した救命ボート14を運ぶだけで済むため、射出ドローン10の推進装置12の出力は比較的小さくて済む。本実施形態によれば、射出ドローン10を小型かつ軽量に構成することができる。
水難事故の現場では、出来るだけ早く要救助者を水上から揚げて安全を確保することが重要である。本実施形態では、射出ドローン10の数は牽引ドローン20の数よりも多い。そのため、短時間の間に、より多くの要救助者を救命ボート14に載せることができ、安全を確保することができる。
本実施形態に係る水難救助システム1には、射出ドローン10および牽引ドローン20と通信を行う情報収集ドローン30が含まれている。情報収集ドローン30と射出ドローン10および牽引ドローン20との間で情報をやりとりすることができるので、要救助者をより的確に救助することができる。
情報収集ドローン30は人検知装置38を有しており、検知した要救助者の位置を示す要救助者位置信号を送信する。そのため、射出ドローン10は、情報収集ドローン30から要救助者位置信号を受信することにより、自らが検知していない要救助者であっても、その位置を把握することができる。よって、自らが検知していない要救助者に対しても、接近して救命ボート14を提供することができる。情報収集ドローン30は空中ドローンであるので、水中ドローンである射出ドローン10よりも、短時間の間に広範囲の捜索を行うことができる。よって、要救助者を迅速に検知することができ、射出ドローン10を要救助者に向けて迅速かつ的確に航行させることができる。したがって、迅速かつ的確に救助作業を行うことができる。
本実施形態によれば、射出ドローン10の通信機16から救命ボート14の位置を示す救命具位置信号が送信され、情報収集ドローン30はその救命具位置信号を受信する。そのため、情報収集ドローン30または情報収集ドローン30と通信する中央指令コンピュータ43は、救命ボート14の位置を迅速かつ的確に把握することができる。そして、情報収集ドローン30は、牽引ドローン20が牽引すべき救命ボート14の位置を示す牽引ドローン指示信号を中央指令コンピュータ43から受け、その牽引ドローン指示信号を牽引ドローン20に向けて送信する。牽引ドローン20は、牽引ドローン指示信号を受信することにより、どの救命ボート14を牽引すべきかを把握することができる。よって、救命ボート14への移動および救命ボート14の牽引を迅速かつ的確に行うことができる。
上述のように、本実施形態に係る水難救助システム1には、中央指令コンピュータ43が含まれている。中央指令コンピュータ43に情報を収集することにより、水難事故の現場の状況を総合的に分析および処理することができ、救助作業の計画の立案、実行、進捗の管理などを効率的に行うことができる。中央指令コンピュータ43を利用することにより、救助作業を効果的に指揮することができる。
前述したように、中央指令コンピュータ43が要救助者の健康状態を診断し、この診断結果に基づいて救命ボート14の射出および牽引の順番を決定することとすれば、健康状態の悪い要救助者から優先的に救助することができる。
また、中央指令コンピュータ43が複数の救命ボート14の位置関係に基づいて牽引の順番を決定することとすれば、要救助者を効率的に救助することができる。例えば、中央指令コンピュータ43が複数の救命ボート14の位置関係に基づいて、全体の救助時間が最短となるように牽引の順番を決定することとすれば、最短時間で救助作業を完了することができる。
中央指令コンピュータ43の設置場所は特に限定されず、水難救助の現場から離れた箇所にあってもよいが、本実施形態では母艦40に設置されている。母艦40は水難救助の現場にいるので、オペレータは現場の状況に応じて中央指令コンピュータ43を的確に運用することができる。また、中央指令コンピュータ43は、水難救助の現場にあるので、情報収集ドローン30、射出ドローン10、および牽引ドローン20との通信を迅速かつ正確に行うことができる。
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明した。しかし、上記実施形態は一例に過ぎず、他にも様々な実施形態が可能である。次に、他の実施形態の例について簡単に説明する。
前記実施形態では、射出ドローン10から射出される救命具は救命ボート14である。救命ボート14は、その全体の内部に気体が充填されるものに限らず、その一部の内部に気体が充填されるものであってもよい。また、救命具は救命ボート14に限られない。要救助者を自動的に水上から浮上させる必要がない場合、救命具は浮き輪であってもよく、他のフロート部材であってもよい。この場合でも、要救助者が救命具に掴まることにより、要救助者の安全を確保することができる。また、その後に牽引ドローン20等により救命具を牽引することにより、要救助者を母艦40に搬送することができる。
前記実施形態では、母艦40は船舶であるが、母艦は水上を航行できる乗り物であればよく、例えば図15に示すように、水面に対して離着水可能な飛行機40Bであってもよい。飛行機40Bの場合、船舶よりも短時間で現場に到着することができ、救助作業を迅速に開始することができる。また、飛行機40Bは着水可能であるので、射出ドローン10および牽引ドローン20を水中に投下することが容易であり、また、要救助者を回収することが容易である。
射出ドローン10、牽引ドローン20、および情報収集ドローン30は、飛行機40Bが着水した後に放出してもよく、飛行機40Bが飛行しているときに放出してもよい。飛行中に放出する場合、射出ドローン10および牽引ドローン20は空中から投下されるので、着水時に衝撃が加わる。そこで、衝撃を緩和するために、射出ドローン10および牽引ドローン20にパラシュートを設けるようにしてもよい。波が高い悪天候下では、飛行機40Bが海上に着水できない場合がある。しかし、射出ドローン10、牽引ドローン20、および情報収集ドローン30が空中から投下可能であれば、そのような悪天候下であっても、救助作業を行うことができる。その場合、救命ボート14の牽引は、天候が回復して、飛行機40Bが海上に着水してから行ってもよく、あるいは、現場に船舶が到着した後、その船舶に向けて救命ボート14を牽引してもよい。
救助現場の範囲が広い場合、救助作業の途中で飛行機40Bを適宜移動させるようにしてもよい。例えば、一の範囲の救助作業が終了した後、飛行機40Bを水上にて航行させ、他の一の範囲の救助作業を行うようにしてもよい。このようにすることにより、より広範囲で救助作業を行うことができる。
前記実施形態では、水難救助システム1は、射出ドローン10、牽引ドローン20、および情報収集ドローン30により、無人で救助作業を行う。しかし、水難救助システム1は、レスキュー隊員と共に救助作業を行ってもよい。
前記実施形態では、水難救助システム1は中央指令コンピュータ43を含んでいる。しかし、河川での水難救助や小規模の水難救助などの場合、情報収集ドローン30に備えられたコンピュータ33を中央指令コンピュータとして利用するようにしてもよい。この場合、中央指令コンピュータは情報収集ドローン30に搭載されることになる。
母艦は必ずしも必要ではない。河川での水難救助や、岸に近い場所での水難救助の場合、牽引ドローン20は救命ボート14を陸地に向けて牽引すればよい。また、中央指令コンピュータ43は必ずしも必要ではない。水難救助システム1は、中央指令コンピュータ43を含んでいなくてもよい。水難救助システム1は、射出ドローン10および牽引ドローン20を含み、情報収集ドローン30を含んでいなくてもよい。また、射出ドローン10のみでも、要救助者を搬送することはできないが、水上から浮上させることはできる。射出ドローン10のみでも、要救助者の安全を確保することができる。そのため、射出ドローン10のみを利用することも可能である。例えば、射出ドローン10が射出した救命ボート14により要救助者の安全を確保した後、レスキュー隊員が搭乗するボートによって救命ボートを牽引したり、要救助者を確保してもよい。
前記実施形態では、射出ドローン10は救命具を射出した後、救命具から分離するように構成されている。しかし、射出ドローン10は、例えばワイヤ等により、射出した救命具と連結されていてもよい。射出ドローン10は、牽引ドローン20が救命具を牽引するときに、救命具から分離するようになっていてもよい。また、射出ドローン10は、救命具と分離不能に構成されていてもよい。この場合、射出ドローン10は救命具と一緒に、牽引ドローン20に牽引されて母艦に帰還する。また、射出ドローン自体が救命具を牽引するように構成されていてもよい。この場合、牽引ドローンは不要であり、救命具は射出ドローンによって母艦に搬送される。
前記実施形態では、射出ドローン10、牽引ドローン20、および情報収集ドローン30は、自律移動が可能なドローンである。しかし、射出ドローン10、牽引ドローン20、および情報収集ドローン30の少なくとも一つは、人が操縦するドローンであってもよい。
[他の発明]
前述の発明は、悪天候下でも要救助者に救命具を的確に提供できるよう、水中ドローンからなる射出ドローン10により、救命具を提供する発明である。しかし、前述の水難救助システム1の一部は、射出ドローン10により救命具を提供する代わりに、空中ドローン等から浮き輪等の救命具を投下する場合にも利用することができる。浮き輪等の救命具を空中から投下する場合であっても、例えば、牽引ドローン20、情報収集ドローン30、および母艦40を利用することにより、前述のいくつかの効果を得ることができる。
ここに開示される発明には、前述の水難救助システム1において、救命具の提供の仕方を変更したものも含まれる。ここに開示される発明には、射出ドローンを用いなくてもよい下記の発明が含まれる。
(第1発明)
水上に浮かぶ救命具と、
水上または水中を航行可能な船体と前記船体に設けられた推進装置とを有し、前記救命具を牽引する牽引ドローンと、
を備えた水難救助システム。
(第2発明)
前記救命具の数は、前記牽引ドローンの数よりも多い、前記第1発明に係る水難救助システム。
(第3発明)
第1通信機を有し、飛行可能な情報収集ドローンと、
前記救命具に設けられ、前記第1通信機と直接的または間接的に通信を行う第2通信機と、を備えた、前記第1または第2発明に係る水難救助システム。
(第4発明)
第1通信機を有し、飛行可能な情報収集ドローンと、
前記救命具に設けられ、前記第1通信機と直接的または間接的に通信を行う第2通信機と、
前記牽引ドローンに設けられ、前記第1通信機と直接的または間接的に通信を行う第3通信機と、
を備えた、前記第1または第2発明に係る水難救助システム。
(第5発明)
前記第2通信機は、前記救命具の位置を示す救命具位置信号を送信するように構成され、
前記情報収集ドローンは、前記第1通信機により前記救命具位置信号を受信し、牽引ドローンが牽引する救命具の位置を示す牽引ドローン指示信号を前記第1通信機から送信するように構成され、
前記牽引ドローンは、前記第3通信機により前記牽引ドローン指示信号を受信し、前記救命具に向けて航行する、前記第3または第4発明に係る水難救助システム。
(第6発明)
前記情報収集ドローンの前記第1通信機と通信する中央指令装置を備えている、前記第5発明に係る水難救助システム。
(第7発明)
前記救命具は、複数備えられ、
前記情報収集ドローンの前記第1通信機は、要救助者が身につけている健康状態を検出するデバイスから、要救助者の健康状態に関する信号を受け、
前記中央指令装置は、前記情報収集ドローンの前記第1通信機から前記要救助者の健康状態に関する前記信号を受けて要救助者の健康状態を診断し、牽引ドローンが牽引する救命具を前記診断の結果に基づいて決定し、前記牽引ドローンが牽引する救命具の位置を示す牽引ドローン指示信号を送信する、前記第6発明に係る水難救助システム。
(第8発明)
前記救命具射出ドローンは、複数備えられ、
前記中央指令装置は、前記情報収集ドローンの前記第1通信機から複数の前記救命具位置信号を受信し、複数の救命具の位置関係に基づいて、牽引ドローンが牽引する救命具の順番を決定し、前記牽引ドローンが牽引する救命具の位置を示す牽引ドローン指示信号を送信する、前記第6発明に係る水難救助システム。
(第9発明)
水上を航行可能な母艦を備え、
前記中央指令装置は、前記第1通信機と通信する第4通信機を備え、
前記中央指令装置は、前記母艦に設けられている、前記第6、第7、または第8発明に係る水難救助システム。
1 水難救助システム
10 救命具射出ドローン
11 船体
12 推進装置
14 救命ボート(救命具)
15 射出装置
16 通信機(第2通信機)
20 牽引ドローン
26 通信機(第3通信機)
30 情報収集ドローン
36 通信機(第1通信機)
40 母艦
43 中央指令コンピュータ(中央指令装置)
56 通信機(第2通信機)

Claims (14)

  1. 水上または水中を航行可能な船体と、
    前記船体に設けられた推進装置と、
    前記推進装置を制御する推進制御装置と、
    前記船体に収納され、内部に気体が充填されることにより水上に浮かぶ救命具と、
    前記船体に設けられ、前記救命具に気体を充填すると共に前記救命具を前記船体の外部に射出する射出装置と、
    を備えた救命具射出ドローン。
  2. 前記射出装置を制御する射出制御装置を備え、
    前記救命具は、救命ボートであり、
    前記射出制御装置は、前記船体が要救助者の下方の水中にあるときに前記射出装置を起動するように構成されている、請求項1に記載の救命具射出ドローン。
  3. 要救助者の位置を検知する要救助者検知装置を備え、
    前記推進制御装置は、前記要救助者検知装置により検知された要救助者に向けて前記船体が航行するよう前記推進装置を制御する、請求項1または2に記載の救命具射出ドローン。
  4. 請求項1〜3のいずれか一つに記載された救命具射出ドローンと、
    水上または水中を航行可能な船体と前記船体に設けられた推進装置とを有し、前記救命具射出ドローンから射出される前記救命具を牽引する牽引ドローンと、
    を備えた水難救助システム。
  5. 前記救命具射出ドローンの数は、前記牽引ドローンの数よりも多い、請求項4に記載の水難救助システム。
  6. 請求項1〜3のいずれか一つに記載された救命具射出ドローンと、
    第1通信機を有し、飛行可能な情報収集ドローンと、
    前記救命具射出ドローンの船体または前記救命具に設けられ、前記第1通信機と直接的または間接的に通信を行う第2通信機と、を備えている、水難救助システム。
  7. 前記情報収集ドローンは、要救助者の位置を検知する要救助者検知装置を有し、前記要救助者検知装置により検知された要救助者の位置を示す要救助者位置信号を前記第1通信機から送信するように構成され、
    前記救命具射出ドローンの推進制御装置は、前記要救助者位置信号を受け、前記要救助者に向けて前記船体が航行するよう前記推進装置を制御する、請求項6に記載の水難救助システム。
  8. 第1通信機を有し、飛行可能な情報収集ドローンと、
    前記救命具射出ドローンの船体または前記救命具に設けられ、前記第1通信機と直接的または間接的に通信を行う第2通信機と、
    前記牽引ドローンに設けられ、前記第1通信機と直接的または間接的に通信を行う第3通信機と、
    を備えた、請求項4または5に記載の水難救助システム。
  9. 前記情報収集ドローンは、要救助者の位置を検知する要救助者検知装置を有し、前記要救助者検知装置により検知された要救助者の位置を示す要救助者位置信号を前記第1通信機から送信するように構成され、
    前記救命具射出ドローンの推進制御装置は、前記要救助者位置信号を受け、前記要救助者に向けて前記船体が航行するよう前記推進装置を制御する、請求項8に記載の水難救助システム。
  10. 前記第2通信機は、前記救命具の位置を示す救命具位置信号を送信するように構成され、
    前記情報収集ドローンは、前記第1通信機により前記救命具位置信号を受信し、前記牽引ドローンが牽引する救命具の位置を示す牽引ドローン指示信号を前記第1通信機から送信するように構成され、
    前記牽引ドローンは、前記第3通信機により前記牽引ドローン指示信号を受信し、前記救命具に向けて航行する、請求項8または9に記載の水難救助システム。
  11. 前記情報収集ドローンの前記第1通信機と通信する中央指令装置を備えている、請求項10に記載の水難救助システム。
  12. 前記救命具射出ドローンは、複数備えられ、
    前記情報収集ドローンの前記第1通信機は、要救助者が身につけている健康状態を検出するデバイスから、要救助者の健康状態に関する信号を受け、
    前記中央指令装置は、前記情報収集ドローンの前記第1通信機から前記要救助者の健康状態に関する前記信号を受けて前記要救助者の健康状態を診断し、その診断結果に基づいて、前記救命具射出ドローンが救命具を射出する要救助者の順番、または、前記牽引ドローンが牽引する救命具の順番を決定する、請求項11に記載の水難救助システム。
  13. 前記救命具射出ドローンは、複数備えられ、
    前記中央指令装置は、前記情報収集ドローンの前記第1通信機から複数の前記救命具位置信号を受信し、複数の救命具の位置関係に基づいて、前記牽引ドローンが牽引すべき救命具の順番を決定し、前記牽引ドローンが牽引する救命具の位置を示す牽引ドローン指示信号を送信する、請求項11に記載の水難救助システム。
  14. 水上を航行可能な母艦を備え、
    前記中央指令装置は、前記第1通信機と通信する第4通信機を備え、
    前記中央指令装置は、前記母艦に設けられている、請求項11〜13のいずれか一つに記載の水難救助システム。
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