JP2020139761A - 識別情報確認装置 - Google Patents

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Kunihiko Araki
邦彦 荒木
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Abstract

【課題】IDの誤設定を良好に確認すること。【解決手段】識別情報確認装置(50)は、複数の超音波センサ(3)を備えた物体検知システム(1)における、それぞれの前記超音波センサに対する識別情報の設定状態を確認するように構成されている。具体的には、前記識別情報確認装置は、受信状態取得部(53)と、設定状態判定部(54)とを備えている。前記受信状態取得部は、それぞれの前記超音波センサにおけるサイドローブの受信状態を取得する。前記設定状態判定部は、前記受信状態取得部により取得された前記受信状態に基づいて、前記設定状態が正常であるか否かを判定する。【選択図】図2

Description

本発明は、複数の超音波センサを備えた物体検知システムにおけるそれぞれの超音波センサに対する識別情報の設定状態を確認するように構成された、識別情報確認装置に関する。
マスタ装置に対して複数のスレーブ装置が接続された通信装置が、種々提案されている。例えば、車両のバンパーに設けた超音波センサの反射波検知信号に基づいて、コントローラが何れの位置に障害物が存在するかを検知する障害物検知装置が知られている。超音波センサは、バンパーにおける、例えば、左部、正面部、右部等に設けられる。超音波センサがスレーブ装置に相当し、コントローラがマスタ装置に相当する。各スレーブ装置は、それぞれ個々の位置において、マスタ装置とバス接続される。
上記構成の障害物検知装置において、個々のIDを既に設定したスレーブ装置を、本来の位置と異なる位置に誤って設置してマスタ装置と接続する場合があり得る。この場合、マスタ装置が障害物の位置を誤認識するおそれがある。
そこで、特許文献1は、マスタ装置からの接続順に対応するIDを、複数のスレーブ装置に自動的に設定する技術を開示する。IDはidentificationの略であって識別情報を意味する。かかる構成によれば、作業者が複数のスレーブ装置の個々の設置位置を意識することなく、個々のスレーブ装置に対してIDを設定することができる。
特許第3565200号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術においても、種々の原因により、IDが誤設定される可能性がある。ID誤設定の原因としては、例えば、エンジンノイズを含む各種ノイズ、通信バス異常、等が挙げられる。このため、IDの誤設定を良好に確認する技術が求められている。本発明は、上記に例示した事情等に鑑みてなされたものである。
請求項1に記載の識別情報確認装置(50)は、複数の超音波センサ(3)を備えた物体検知システム(1)におけるそれぞれの前記超音波センサに対する識別情報の設定状態を確認するように構成されたものであって、
それぞれの前記超音波センサにおけるサイドローブの受信状態を取得する、受信状態取得部(53)と、
前記受信状態取得部により取得された前記受信状態に基づいて、前記設定状態が正常であるか否かを判定する、設定状態判定部(54)と、
を備えている。
例えば、送信側センサから送信波を発信する一方、受信側センサにおいては送信波の発信は行わず受信のみを行う、という場面を想定する。送信側センサは、複数の超音波センサのうちの1つである。受信側センサは、送信側センサとは異なる他の超音波センサである。
ところで、送信波には、メインローブの他に、サイドローブが含まれる。上記のような場面において、サイドローブが送信側センサから受信側センサに直接到達する場合がある。この場合、両者の位置関係すなわち距離に応じて、サイドローブの受信状態が異なる。一般的には、距離が近いほど、サイドローブの受信時刻が早くなり、且つ受信強度が強くなる。したがって、サイドローブの受信状態は、複数の超音波センサの位置関係に対応するものとなる。一方、複数の超音波センサのそれぞれにおける識別情報も、複数の超音波センサの位置関係に対応して設定されるものである。
そこで、上記構成においては、受信状態取得部は、複数の超音波センサのそれぞれにおける、サイドローブの受信状態を取得する。設定状態判定部は、受信状態取得部により取得された、サイドローブの受信状態に基づいて、識別情報の設定状態が正常であるか否かを判定する。このため、上記構成によれば、識別情報の誤設定を良好に確認することが可能となる。
なお、出願書類において、各要素に括弧付きの参照符号が付される場合がある。しかしながら、この場合であっても、かかる参照符号は、各要素と後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の単なる一例を示すものにすぎない。よって、本発明は、上記の参照符号の記載によって、何ら限定されるものではない。
本発明の適用対象の一例である車両の概略構成図である。 図1に示された物体検知システムの概略的な回路構成を示すブロック図である。 図2に示された識別情報確認装置の動作概要を示す概念図である。 図2に示された識別情報確認装置の動作概要を示す概念図である。 図2に示された識別情報確認装置の動作概要を示す概念図である。 図1に示された物体検知システムの通常モードにおける送受信シーケンスの一例を示すタイムチャートである。 図1に示された物体検知システムの確認モードにおける送受信シーケンスの一例を示すタイムチャートである。 図1に示された物体検知システムの確認モードにおける送受信シーケンスの他の一例を示すタイムチャートである。 図2に示された識別情報確認装置の動作例を示すフローチャートである。 一変形例に係る識別情報確認装置の動作概要を示す概念図である。 他の変形例に係る識別情報確認装置の動作概要を示すグラフである。
(実施形態)
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。なお、一つの実施形態に対して適用可能な各種の変形例については、当該実施形態に関する一連の説明の途中に挿入されると、当該実施形態の理解が妨げられるおそれがある。このため、変形例については、当該実施形態に関する一連の説明の途中には挿入せず、その後にまとめて説明する。
(車両の全体構成)
図1を参照すると、本実施形態に係る物体検知システム1は、車両Vに搭載されることで、当該車両Vの周囲に存在する物体Bを検知可能に構成されている。以下、物体検知システム1を車両Vに搭載した状態を、「車載状態」と称する。また、本実施形態に係る物体検知システム1を搭載した、図1に示されている車両Vを、「自車両」と称することがある。
図1に示された車両Vは、いわゆる四輪自動車であって、箱状の車体V1を備えている。以下、車両Vの車幅方向における中心を通り、且つ車両Vにおける車両全長方向と平行な仮想直線を、車両中心線Lと称する。車両全長方向は、車幅方向と直交し且つ車高方向と直交する方向である。車高方向は、車両Vの車高を規定する方向であって、車両Vを水平面に載置した場合の重力作用方向と平行な方向である。
自車両における「前」「後」「左」「右」を、図1中にて矢印で示された通りに定義する。図1において、車両全長方向は図中上下方向であり、車幅方向は図中左右方向である。すなわち、車両全長方向は、前後方向と同義である。また、車幅方向は、左右方向と同義である。「平面視」における各部分の位置および形状は、自車両を水平面に載置した状態で当該部分を重力作用方向と同一方向の視線で見た場合の位置および形状を指すものである。
車体V1には、外板を構成する車体部品である、車体パネルV2、フロントバンパーV3、およびリアバンパーV4が装着されている。フロントバンパーV3は、車体V1の前端部に設けられている。リアバンパーV4は、車体V1の後端部に設けられている。
(物体検知システム)
物体検知システム1は、物体検知ECU2と、複数の超音波センサ3とを備えている。ECUはElectronic Control Unitの略である。以下、図1および図2を参照しつつ、物体検知システム1の構成について説明する。
物体検知ECU2は、車載マイクロコンピュータであって、不図示のCPU、ROM、RAM、不揮発性RAM、入出力インタフェース、等を備えている。不揮発性RAMは、電源投入中は情報を書き換え可能である一方で電源遮断中は情報を書き換え不能に保持する記憶装置であって、例えばフラッシュROM等である。ROM、RAMおよび不揮発性RAMは、非遷移的実体的記憶媒体である。
物体検知ECU2は、CPUがROMまたは不揮発性RAMからプログラムを読み出して実行することで、各種の制御動作を実現可能に構成されている。また、ROMまたは不揮発性RAMには、プログラムの実行の際に用いられる各種のデータが、あらかじめ格納されている。各種のデータには、例えば、初期値、ルックアップテーブル、マップ、等が含まれる。
超音波センサ3は、超音波帯域内の周波数の送信波を外部に送信するとともに、当該送信波の物体Bによる反射波を受信することで、物体Bとの距離を測定するように構成されている。超音波センサ3は、クリアランスソナーとも称される。図2に示されているように、超音波センサ3は、超音波マイク3aと、送信回路3bと、受信回路3cと、センサ制御部3dとを備えている。
超音波マイク3aは、送信波を発信する送信器としての機能と、反射波を受信する受信器としての機能とを有している。具体的には、超音波マイク3aには、圧電素子等の電気−機械エネルギー変換素子が内蔵されている。超音波マイク3aは、送信波を自車両の外部に送信可能および反射波を自車両の外部から受信可能なように、車載状態にて自車両における車体V1の外表面に面する位置に配置されるようになっている。
送信回路3bは、入力された駆動信号に基づいて超音波マイク3aを駆動することで、超音波マイク3aにて送信波を発信させるように設けられている。具体的には、送信回路3bは、発振回路、昇圧回路、等を有している。すなわち、送信回路3bは、センサ制御部3dから出力された駆動信号に基づいて交流電圧である送信駆動パルスを生成して超音波マイク3aに印加することで、超音波マイク3aを駆動するように構成されている。
受信回路3cは、超音波マイク3aにおける超音波の受信状態に応じた受信信号を生成して、センサ制御部3dに出力するように設けられている。具体的には、受信回路3cは、フィルタ回路、増幅回路、比較回路、等を有している。すなわち、受信回路3cは、超音波マイク3aの出力電圧信号に対して、フィルタリング、増幅、比較、等の各種処理を行うことで、受信した超音波の強度に応じた受信信号を生成および出力するように構成されている。
センサ制御部3dは、超音波センサ3の動作を制御するように設けられている。具体的には、センサ制御部3dは、駆動信号を生成して送信回路3bに入力することで、超音波マイク3aにおける送信波の発信状態を制御するように構成されている。すなわち、送信回路3bは、センサ制御部3dが出力した駆動信号に基づく送信周波数および送信駆動パルス数で、超音波マイク3aを駆動するようになっている。
また、センサ制御部3dは、受信制御信号を生成して受信回路3cに入力することで、超音波マイク3aが受信した振動波である受信波に対する受信回路3cの処理状態を制御するように構成されている。すなわち、受信回路3cは、センサ制御部3dが出力した受信制御信号に基づく受信周波数、増幅ゲイン、判定閾値、および受信波の受波タイミングを用いて、受信信号を生成するようになっている。さらに、センサ制御部3dは、受信回路3cが出力した受信信号に基づいて物体Bとの距離の測定値を算出し、算出結果を物体検知ECU2に送信するようになっている。
センサ制御部3dは、車載マイクロコンピュータであって、不図示のCPU、ROM、RAM、不揮発性RAM、入出力インタフェース、等を備えている。センサ制御部3dは、CPUがROMまたは不揮発性RAMからプログラムを読み出して実行することで、各種の制御動作を実現可能に構成されている。また、ROMまたは不揮発性RAMには、プログラムの実行の際に用いられる各種のデータが、あらかじめ格納されている。各種のデータには、例えば、初期値、ルックアップテーブル、マップ、等が含まれる。
図1に示されているように、自車両には、前方検知用の超音波センサ3が、4個設けられている。すなわち、自車両のフロントバンパーV3には、超音波センサ3としての、第一フロントソナー31F、第二フロントソナー32F、第三フロントソナー33F、および第四フロントソナー34Fが装着されている。本実施形態においては、第一フロントソナー31F、第二フロントソナー32F、第三フロントソナー33F、および第四フロントソナー34Fは、車載状態にて、搭載高さが同一となるように配置されている。搭載高さは、車高方向における搭載位置である。
第一フロントソナー31Fは、フロントバンパーV3における左端部に設けられている。第二フロントソナー32Fは、車両中心線Lよりも左側であって第一フロントソナー31Fよりも右側の位置に設けられている。すなわち、第二フロントソナー32Fは、車幅方向について、第一フロントソナー31Fと車両中心線Lとの間に配置されている。第三フロントソナー33Fは、車両中心線Lよりも右側であって第四フロントソナー34Fよりも左側の位置に設けられている。すなわち、第三フロントソナー33Fは、車幅方向について、車両中心線Lと第四フロントソナー34Fとの間に配置されている。第四フロントソナー34Fは、フロントバンパーV3における右端部に設けられている。
本実施形態においては、第一フロントソナー31Fと第四フロントソナー34Fとは、車載状態にて、車両中心線Lを基準として対称に配置されている。同様に、第二フロントソナー32Fと第三フロントソナー33Fとは、車両中心線Lを基準として対称に配置されている。すなわち、第一フロントソナー31F、第二フロントソナー32F、第三フロントソナー33F、および第四フロントソナー34Fは、D12=D34となるように配置されている。また、第二フロントソナー32Fと第三フロントソナー33Fとは、平面視にて、車両中心線LがD23の中点Nを通るように配置されている。D12は、車幅方向における、第一フロントソナー31Fと第二フロントソナー32Fとの間隔である。D34は、車幅方向における、第三フロントソナー33Fと第四フロントソナー34Fとの間隔である。D23は、車幅方向における、第二フロントソナー32Fと第三フロントソナー33Fとの間隔である。
また、自車両には、後方検知用の超音波センサ3が、4個設けられている。すなわち、自車両のリアバンパーV4には、超音波センサ3としての、第一リアソナー31R、第二リアソナー32R、第三リアソナー33R、および第四リアソナー34Rが装着されている。本実施形態においては、第一リアソナー31R、第二リアソナー32R、第三リアソナー33R、および第四リアソナー34Rは、車載状態にて、搭載高さが同一となるように配置されている。
第一リアソナー31Rは、リアバンパーV4における左端部に設けられている。第二リアソナー32Rは、車両中心線Lよりも左側であって第一リアソナー31Rよりも右側の位置に設けられている。すなわち、第二リアソナー32Rは、車幅方向について、第一リアソナー31Rと車両中心線Lとの間に配置されている。第三リアソナー33Rは、車両中心線Lよりも右側であって第四リアソナー34Rよりも左側の位置に設けられている。すなわち、第三リアソナー33Rは、車幅方向について、車両中心線Lと第四リアソナー34Rとの間に配置されている。第四リアソナー34Rは、リアバンパーV4における右端部に設けられている。
本実施形態においては、第一リアソナー31Rと第四リアソナー34Rとは、車載状態にて、車両中心線Lを基準として対称に配置されている。同様に、第二リアソナー32Rと第三リアソナー33Rとは、車載状態にて、車両中心線Lを基準として対称に配置されている。すなわち、第一リアソナー31R、第二リアソナー32R、第三リアソナー33R、および第四リアソナー34Rは、車幅方向における位置関係が、上記の第一フロントソナー31F等と同様となるように配置されている。
また、自車両には、左側方検知用の超音波センサ3が、2個設けられている。すなわち、自車両の車体V1の左側面部には、第一サイドソナー31Sおよび第二サイドソナー32Sが配置されている。第一サイドソナー31Sは、自車両の車体パネルV2における左前部に装着されている。第二サイドソナー32Sは、自車両の車体パネルV2における左後部に装着されている。本実施形態においては、第一サイドソナー31Sは、車載状態にて、搭載高さが第一フロントソナー31F等と同一となるように配置されている。同様に、第二サイドソナー32Sは、車載状態にて、搭載高さが第一リアソナー31R等と同一となるように配置されている。
さらに、自車両には、右側方検知用の超音波センサ3が、2個設けられている。すなわち、自車両の車体V1の右側面部には、第三サイドソナー33Sおよび第四サイドソナー34Sが配置されている。第三サイドソナー33Sは、自車両の車体パネルV2における右前部に装着されている。第四サイドソナー34Sは、自車両の車体パネルV2における右後部に装着されている。本実施形態においては、第三サイドソナー33Sは、車載状態にて、搭載高さが第四フロントソナー34F等と同一となるように配置されている。同様に、第四サイドソナー34Sは、車載状態にて、搭載高さが第四リアソナー34R等と同一となるように配置されている。
自車両のフロントバンパーV3に装着された複数の前方検知用の超音波センサ3は、フロント側伝送路41を介して、物体検知ECU2と信号通信可能に接続されている。すなわち、これらの超音波センサ3は、フロント側伝送路41上にて直列的に接続されている。
具体的には、第一フロントソナー31Fは、フロント側伝送路41上にて、物体検知ECU2に最も近接する最近位の位置に設けられている。「近位」とは、同一の信号伝送路上における、物体検知ECU2に近い側の接続順位をいうものとする。これに対し、同一の信号伝送路上における、物体検知ECU2から遠い側の接続順位を「遠位」と称する。
第二フロントソナー32Fは、フロント側伝送路41上にて、第一フロントソナー31Fと第三フロントソナー33Fとの間に設けられている。第三フロントソナー33Fは、フロント側伝送路41上にて、第二フロントソナー32Fと第四フロントソナー34Fとの間に設けられている。第四フロントソナー34Fは、フロント側伝送路41上にて、物体検知ECU2から最も離隔する最遠位の位置に設けられている。このように、物体検知ECU2と、第一フロントソナー31Fと、第二フロントソナー32Fと、第三フロントソナー33Fと、第四フロントソナー34Fとは、この順にフロント側伝送路41により線形デイジーチェーン接続されている。
自車両のリアバンパーV4に装着された複数の後方検知用の超音波センサ3は、フロント側伝送路41とは異なる信号伝送路であるリア側伝送路42を介して、物体検知ECU2と信号通信可能に接続されている。すなわち、これらの超音波センサ3は、リア側伝送路42上にて直列的に接続されている。
具体的には、第一リアソナー31Rは、リア側伝送路42上にて、最近位の位置に設けられている。第二リアソナー32Rは、リア側伝送路42上にて、第一リアソナー31Rと第三リアソナー33Rとの間に設けられている。第三リアソナー33Rは、リア側伝送路42上にて、第二リアソナー32Rと第四リアソナー34Rとの間に設けられている。第四リアソナー34Rは、リア側伝送路42上にて、最遠位の位置に設けられている。このように、物体検知ECU2と、第一リアソナー31Rと、第二リアソナー32Rと、第三リアソナー33Rと、第四リアソナー34Rとは、この順にリア側伝送路42により線形デイジーチェーン接続されている。
自車両の車体V1の左側面部に装着された複数の左側方検知用の超音波センサ3は、フロント側伝送路41およびリア側伝送路42とは異なる信号伝送路である左側伝送路43を介して、物体検知ECU2と信号通信可能に接続されている。すなわち、これらの超音波センサ3は、左側伝送路43上にて直列的に接続されている。
具体的には、第一サイドソナー31Sは、左側伝送路43上にて、最近位の位置に設けられている。第二サイドソナー32Sは、左側伝送路43上にて、最遠位の位置に設けられている。このように、物体検知ECU2と、第一サイドソナー31Sと、第二サイドソナー32Sとは、この順に左側伝送路43により線形デイジーチェーン接続されている。
自車両の車体V1の右側面部に装着された複数の右側方検知用の超音波センサ3は、フロント側伝送路41〜左側伝送路43とは異なる信号伝送路である右側伝送路44を介して、物体検知ECU2と信号通信可能に接続されている。すなわち、これらの超音波センサ3は、右側伝送路44上にて直列的に接続されている。
具体的には、第三サイドソナー33Sは、右側伝送路44上にて、最近位の位置に設けられている。第四サイドソナー34Sは、右側伝送路44上にて、最遠位の位置に設けられている。このように、物体検知ECU2と、第三サイドソナー33Sと、第四サイドソナー34Sとは、この順に右側伝送路44により線形デイジーチェーン接続されている。
フロント側伝送路41は、ワイヤハーネスによって形成された信号伝送路であって、所定の通信規格(例えばDSI3等)に準拠するように構成されている。DSI3はDistributed System Interface 3の略である。リア側伝送路42、左側伝送路43、および右側伝送路44についても同様である。フロント側伝送路41、リア側伝送路42、左側伝送路43、および右側伝送路44は、それぞれが物体検知ECU2に接続された独立の信号伝送路として設けられている。
(識別情報確認装置)
物体検知システム1は、物体検知ECU2からの接続順に対応する識別情報を、複数の超音波センサ3のそれぞれに自動的に設定するように構成されている。物体検知システム1において、物体検知ECU2はマスタ装置に相当し、超音波センサ3はスレーブ装置に相当する。識別情報を以下「ID」と略称する。
本実施形態においては、物体検知ECU2は、所定のID設定タイミングが到来した時点で、ID設定動作を実行するように構成されている。ID設定動作は、同一の信号伝送路(例えばフロント側伝送路41)を介して物体検知ECU2に接続された複数の超音波センサ3(例えば第一フロントソナー31F等)に対して、物体検知ECU2からの接続順に対応するIDを設定する動作である。ID設定タイミングは、例えば、物体検知システム1が自車両に搭載された後であって且つ自車両出荷前に、工場あるいはディーラ等にて、専用装置等による所定の操作が実行された時点である。あるいは、ID設定タイミングは、例えば、車両Vに設けられた不図示のイグニッションスイッチがオンされた時点である。
図2は、図示の簡略化のため、物体検知ECU2と、フロント側伝送路41により線形デイジーチェーン接続された複数の超音波センサ3と、左側伝送路43により線形デイジーチェーン接続された複数の超音波センサ3とを主として示している。図2を参照すると、物体検知システム1には、識別情報確認装置50が備えられている。識別情報確認装置50は、複数の超音波センサ3のそれぞれ対するID設定状態を確認するように構成されている。
本実施形態においては、識別情報確認装置50は、物体検知ECU2にて実現された機能構成として設けられている。すなわち、物体検知ECU2は、所定のID確認タイミングが到来した時点で、ID確認処理を実行するように構成されている。ID確認タイミングは、例えば、上記のイグニッションスイッチがオンされた時点から所定期間経過後、且つ、所定のID確認条件が成立した時点である。ID確認条件は、例えば、ID設定状態の確認対象である超音波センサ3の正面側すなわち送信波の送信側に、所定距離(例えば150cm)以上の空間が存在することを含む。
具体的には、識別情報確認装置50は、条件設定部51と、送受信制御部52と、受信状態取得部53と、設定状態判定部54とを備えている。条件設定部51は、複数の超音波センサ3のそれぞれにおける送受信条件を設定するように設けられている。すなわち、条件設定部51は、複数の超音波センサ3のそれぞれにおける送受信条件を決定して、決定した送受信条件を複数の超音波センサ3のそれぞれにおけるセンサ制御部3dに設定させるようになっている。「送受信条件」は、例えば、送受信周波数、送信駆動パルス数、受信波の受波タイミング、受信波強度の判定閾値、受信信号の増幅ゲイン、および、送受信シーケンスを含む。
条件設定部51は、周囲の物体Bを検知する際の送受信モードである通常モードと、ID設定状態が正常であるか否かを判定する際の送受信モードである確認モードとで、異なる送受信条件を設定するように設けられている。すなわち、条件設定部51は、送受信条件の設定において、通常モードと確認モードとで、上記した複数の送受信条件のうちの少なくともいずれか1つが異なるようにするようになっている。また、条件設定部51は、通常モードと確認モードとで、異なる送受信シーケンスを設定するようになっている。
送受信制御部52は、複数の超音波センサ3のそれぞれにおける送受信動作を制御するように設けられている。すなわち、送受信制御部52は、所定の物体検知条件が成立した場合に、通常モードの送受信動作を複数の超音波センサ3のそれぞれに実行させるようになっている。また、送受信制御部52は、ID確認タイミングが到来した場合に、確認モードの送受信動作を複数の超音波センサ3のそれぞれに実行させるようになっている。
受信状態取得部53は、複数の超音波センサ3のそれぞれにおけるサイドローブの受信状態を取得するように設けられている。具体的には、受信状態取得部53は、送信側センサから発信された送信波におけるサイドローブの、受信側センサにおける受信状態を取得するようになっている。送信側センサは、複数の超音波センサ3のうちの1つである。受信側センサは、送信側センサとは異なる他の超音波センサ3である。
典型的には、送信側センサは、同一の信号伝送路に接続された複数の超音波センサ3のうちの1つである。一方、受信側センサは、同一の信号伝送路に接続された複数の超音波センサ3のうちの、送信側センサとは異なる他の1つである。例えば、フロント側伝送路41上にて直列的に接続された複数の超音波センサ3については、送信側センサが第一フロントソナー31Fである場合、受信側センサは、残りの第二フロントソナー32F等である。また、送信側センサが第三フロントソナー33Fである場合、受信側センサは、残りの第一フロントソナー31F、第二フロントソナー32F、および第四フロントソナー34Fである。
設定状態判定部54は、受信状態取得部53により取得された、サイドローブの受信状態に基づいて、複数の超音波センサ3のそれぞれにおけるID設定状態が正常であるか否かを判定するように設けられている。具体的には、設定状態判定部54は、複数の超音波センサ3のうちの1つを送信側センサとするサイドローブの受信状態と、他の1つを送信側センサとするサイドローブの受信状態とに基づいて、ID設定状態を判定するようになっている。
(動作概要)
以下、本実施形態の構成による動作の概要について、同構成により奏される効果とともに説明する。
マスタ装置である物体検知ECU2は、ID設定タイミングが到来した時点で、物体検知ECU2からの接続順に対応するIDを、スレーブ装置である複数の超音波センサ3のそれぞれに自動的に設定する。これにより、作業者が複数の超音波センサ3の個々の設置位置を意識することなく、個々の超音波センサ3に対してIDを設定することができる。
具体的には、物体検知ECU2は、フロント側伝送路41を介して物体検知ECU2に接続された複数の超音波センサ3に対して、物体検知ECU2からの接続順に対応するIDを設定する。同様に、物体検知ECU2は、リア側伝送路42を介して物体検知ECU2に接続された複数の超音波センサ3に対して、物体検知ECU2からの接続順に対応するIDを設定する。また、物体検知ECU2は、左側伝送路43を介して物体検知ECU2に接続された複数の超音波センサ3に対して、物体検知ECU2からの接続順に対応するIDを設定する。さらに、物体検知ECU2は、右側伝送路44を介して物体検知ECU2に接続された複数の超音波センサ3に対して、物体検知ECU2からの接続順に対応するIDを設定する。
また、物体検知ECU2は、ID確認タイミングが到来した時点で、ID確認処理を実行する。以下、図3A〜図3Cに示されている概念図を用いて、サイドローブの受信状態を利用したID確認動作手法について説明する。図3A〜図3Cは、フロント側伝送路41上にて直列的に接続された複数の超音波センサ3におけるID設定状態の確認動作の例を示す。本動作説明において、第一フロントソナー31F、第二フロントソナー32F、第三フロントソナー33F、および第四フロントソナー34Fのそれぞれに対して、正常時には、近位側から昇順に#1〜#4のIDが設定されるものとする。
図3A〜図3Cにおいて、R1は、実際のID設定状態とサイドローブの受信状態との対応関係を示す。また、R2は、物体検知ECU2すなわち受信状態取得部53により把握される、ID設定状態とサイドローブの受信状態との対応関係を示す。R1およびR2内に示された、受信状態を示すグラフにおいて、縦軸Aは受信強度を示し、横軸tは時刻を示す。また、以下の説明においては、説明の簡略化のため、第一フロントソナー31F、第二フロントソナー32F、第三フロントソナー33F、および第四フロントソナー34Fは、等間隔で配置されているものとする。すなわち、図1を参照すると、D12=D23=D34=DDであるものとする。
図3Aは、第一フロントソナー31F、第二フロントソナー32F、第三フロントソナー33F、および第四フロントソナー34FのそれぞれにおけるID設定状態が正常である場合を示す。この場合、第一フロントソナー31Fには#1、第二フロントソナー32Fには#2、第三フロントソナー33Fには#3、第四フロントソナー34Fには#4のIDが設定される。
フロント側伝送路41上にて直列的に接続された4つの超音波センサ3のうちの、1つから送信波を発信する一方、残りの3つにおいては送信波の発信は行わず受信のみを行う、という場面を想定する。かかる場面において、送信側センサは、第一フロントソナー31F、第二フロントソナー32F、第三フロントソナー33F、および第四フロントソナー34Fのうちの1つである。一方、受信側センサは、送信側センサである第一フロントソナー31Fとは異なる、他の3つである。
ところで、送信波には、メインローブの他に、サイドローブが含まれる。メインローブは、超音波センサ3の指向軸に沿って細長く伸びるように、平面視にて略楕円状に放射される。メインローブは、物体Bによって反射されて、送信側センサおよび/または受信側センサに受信されることで、かかる物体Bの検知に用いられる。一方、サイドローブは、超音波センサ3の指向軸に対して90度程度の大きな角度で交差する横方向に放射される。サイドローブは、通常、物体Bの検知には用いられない。
よって、上記のような場面において、サイドローブが、物体Bに反射されることなく、送信側センサから受信側センサに直接到達する場合がある。この場合、両者の位置関係すなわち距離に応じて、サイドローブの受信状態が異なる。一般的には、距離が近いほど、サイドローブの受信時刻が早くなり、且つ受信強度が強くなる。したがって、サイドローブの受信状態は、複数の超音波センサ3の位置関係に対応するものとなる。一方、複数の超音波センサ3のそれぞれにおけるIDも、上記のように、複数の超音波センサ3の位置関係に対応して設定されるものである。
そこで、本実施形態の構成においては、受信状態取得部53は、複数の超音波センサ3のそれぞれにおける、サイドローブの受信状態を取得する。設定状態判定部54は、受信状態取得部53により取得された、サイドローブの受信状態に基づいて、ID設定状態が正常であるか否かを判定する。
具体的には、確認モードにおいて、例えば、第一フロントソナー31Fを送信側センサとして、第一フロントソナー31FからID確認用の送信波が送信される。すると、第二フロントソナー32F、第三フロントソナー33F、および第四フロントソナー34Fにて、送信波のサイドローブが受信される。
図3AにおけるR1に示されているように、最近位に位置していて送信側センサでもある第一フロントソナー31Fにおいては、駆動および残響によるピークPが生じる。第一フロントソナー31Fに最も近接する第二フロントソナー32Fにおいては、時刻t2にて、サイドローブの受信によるピークA2が生じる。時刻t2は距離D12=DDに対応する。
第二フロントソナー32Fよりも遠位側の第三フロントソナー33Fにおいては、時刻t2よりも後の時刻t3にて、サイドローブの受信によるピークA3が生じる。時刻t3は距離D12+D23=2DDに対応する。A3<A2である。最も遠位側の第四フロントソナー34Fにおいては、時刻t3よりも後の時刻t4にて、サイドローブの受信によるピークA4が生じる。時刻t4は距離D12+D23+D34=3DDに対応する。A4<A3である。
図3Aの例においては、第一フロントソナー31F、第二フロントソナー32F、第三フロントソナー33F、および第四フロントソナー34FのそれぞれにおけるID設定状態が正常である。このため、物体検知ECU2により把握される、ID設定状態とサイドローブの受信状態との対応関係は、実際のID設定状態とサイドローブの受信状態との対応関係と一致する。
但し、送信側センサでもある第一フロントソナー31Fから最も遠い、最遠位の第四フロントソナー34Fにおいては、サイドローブの受信強度が小さくなりやすい。このため、サイドローブの受信によるピークA4のS/N比が小さくなり、かかるピークA4がバックグラウンドノイズに埋もれてしまう懸念がある。この場合、ID設定状態の確認が困難となる。車体V1の形状によっては、第三フロントソナー33FにおけるピークA3についても同様の懸念がある。
このため、確認モードにおいては、通常モードとは異なり、サイドローブの受信によるピークが生じやすくなるような送信条件が設定される。具体的には、例えば、確認モードにおいては、通常モードよりも、送信周波数が低く設定され得る。これにより、送信波のパワーを大きくすることができる。また、送信波におけるサイドローブ成分が増大する。但し、送信周波数の低下に伴い、指向性が低下して、送信波が広がる範囲すなわち立体角が増大する。もっとも、通常モードとは異なり、自車両前方の地面あるいは低段差等による反射を考慮する必要がない。このため、指向性を低下させても特段の問題は生じない。なお、送信周波数の低下にあわせて、受信周波数、すなわち、受信回路3cにおけるフィルタ周波数条件も、通常モードよりも低周波数側に設定される。
また、確認モードにおいては、通常モードよりも、送信駆動パルス数が大きく設定され得る。これにより、送信波のパワーを大きくすることができる。なお、送信駆動パルス数を大きくし過ぎると、通常モードにおいては、不感帯が発生して好ましくない。一方、確認モードにおいては、通常モードとは異なり、送信側センサにおける受信波強度を取得する必要がない。このため、確認モードにおいては、送信側センサとは異なる受信側センサにてサイドローブの受信強度が充分得られる程度まで、送信側センサにおける送信駆動パルス数を大きくすることが可能である。
また、確認モードにおいては、通常モードとは異なり、サイドローブの受信によるピークが生じやすくなるような受信条件が設定される。具体的には、例えば、確認モードにおいては、通常モードよりも、受信信号の増幅ゲインが大きく設定され得る。また、確認モードにおいては、通常モードよりも、受信波強度の判定閾値が低く設定され得る。
なお、確認モードにおける、通常モードからの送受信条件の設定変更は、送受信周波数、送信駆動パルス数、受信波強度の判定閾値、および、受信信号の増幅ゲインのうちの少なくとも1つでよい。いずれの条件をどの程度変更するかについては、車体V1の形状等を考慮して、適合試験等により決定され得る。
ところで、種々の原因により、IDが誤設定される可能性がある。ID誤設定の原因としては、例えば、エンジンノイズを含む各種ノイズ、通信バス異常、等が挙げられる。
図3Bは、第三フロントソナー33Fと第四フロントソナー34Fとの間で、IDが入れ替わった場合を示す。この場合、第一フロントソナー31Fには#1、第二フロントソナー32Fには#2、第三フロントソナー33Fには#4、第四フロントソナー34Fには#3のIDが設定される。
この場合、図3BにおけるR1に示されているように、時刻t3にてサイドローブの受信によるピークA3が生じる第三フロントソナー33Fには、#4のIDが設定されている。また、時刻t4にてサイドローブの受信によるピークA4が生じる第四フロントソナー34Fには、#3のIDが設定されている。
この場合における、物体検知ECU2により把握される、ID設定状態とサイドローブの受信状態との対応関係を、図3BにおけるR2に示す。この場合、本来は時刻t3にてサイドローブの受信によるピークA3が生じるべき#3のIDにて、時刻t4にてサイドローブの受信によるピークA4が生じていることとなる。同様に、本来は時刻t4にてサイドローブの受信によるピークA4が生じるべき#4のIDにて、時刻t3にてサイドローブの受信によるピークA3が生じていることとなる。これにより、第三フロントソナー33Fと第四フロントソナー34Fとの間での、IDの入れ替わりの発生を判定することが可能となる。
図3Cは、第一フロントソナー31Fと第三フロントソナー33Fとの間で、IDが入れ替わった場合を示す。この場合、第一フロントソナー31Fには#3、第二フロントソナー32Fには#2、第三フロントソナー33Fには#1、第四フロントソナー34Fには#4のIDが設定される。
この場合、物体検知ECU2により#1のIDが認識されている第三フロントソナー33Fから、ID確認用の送信波が送信される。すると、図3CにおけるR1に示されているように、第三フロントソナー33Fの両側に位置する、第二フロントソナー32Fおよび第四フロントソナー34Fにおいては、時刻t2にて、サイドローブの受信によるピークA2が生じる。また、第一フロントソナー31Fにおいては、時刻t3にて、サイドローブの受信によるピークA3が生じる。時刻t4においては、サイドローブの受信によるピークは、いずれのセンサにも生じない。
この場合における、物体検知ECU2により把握される、ID設定状態とサイドローブの受信状態との対応関係を、図3CにおけるR2に示す。この場合、#1〜#3のIDにおける、サイドローブの受信状態は、正常時と同様である。しかしながら、本来は時刻t4にてサイドローブの受信によるピークA4が生じるべき#4のIDにおいて、時刻t2にてサイドローブの受信によるピークA2が生じていることとなる。これにより、ID設定における異常の発生を判定することが可能となる。
このように、本実施形態の構成においては、サイドローブの受信状態に基づいて、ID設定状態が正常であるか否かが判定される。したがって、かかる構成によれば、IDの誤設定を良好に確認することが可能となる。
図4Aは、通常モードにおける送受信シーケンスを示す。図4Bおよび図4Cは、確認モードにおける送受信シーケンスを示す。以下、通常モードと確認モードとの間の、送受信シーケンスの違いについて説明する。
図4Aを参照すると、通常モードにおいて、物体検知ECU2は、条件設定要求を、複数の超音波センサ3のそれぞれに送信する。条件設定要求を受信すると、超音波センサ3におけるセンサ制御部3dは、自身の送受信条件を設定する。その後、物体検知ECU2は、検知処理要求を、複数の超音波センサ3のそれぞれに送信する。検知処理要求を受信すると、超音波センサ3は、通常モードにて、物体検知のための送受信処理を実行する。
複数の超音波センサ3を用いた物体検知動作においては、通常、いわゆる三角測量が行われる。三角測量においては、1つの送信側センサから発信された送信波におけるメインローブの、物体Bによる反射波は、送信側センサおよび受信側センサの双方にて受信される。送信側センサにおける受信波は「直接波」と称される。受信側センサにおける受信波は「間接波」と称される。直接波のTOFと、間接波のTOFとに基づいて、物体Bの自車両に対する相対位置が検知される。TOFはTime of Flightの略である。
送信側センサにおいては、送信波の発信直後に、残響が発生する。また、受信側センサにおいては、送信波のサイドローブを受信すると、物体Bの誤検知が発生する。このため、通常モードにおいては、送信側センサにて、送信波の発信直後にマスク処理が実行される。また、受信側センサにて、サイドローブの受信可能時間帯にマスク処理が実行される。マスク処理の終了後、比較的長時間、メインローブの反射波を受信するための受波時間帯が設けられる。
一方、確認モードにおいては、図4Bに示されているように、物体検知ECU2は、確認モード用の送受信条件の設定要求を、複数の超音波センサ3のそれぞれに送信する。この設定要求には、複数の超音波センサ3のうちの何れを送信側センサあるいは受信側センサとするかという設定も含まれる。設定要求を受信すると、超音波センサ3におけるセンサ制御部3dは、自身の送受信条件を設定する。
通常モードにおける送受信条件の設定に際しては、ノイズサンプリング等によりフィルタ条件を最適化する処理、等の、送受信条件最適化処理が含まれ得る。これに対し、確認モードにおける送受信条件の設定に際しては、設定すべき送受信条件は、コンピュータシミュレーション、適合試験、等の任意の方法によって、あらかじめ決定することが可能である。このため、確認モードにおける送受信条件の設定のための所要時間は、通常モードにおける送受信条件の設定のための所要時間以下とすることが可能となる。
また、通常モードにてマスク処理される時間帯は、確認モードにおいては、マスク処理されず、サイドローブ受信のための受波時間帯とされる。この受波時間帯は、送信波の送信直後の、比較的短時間でよい。また、メインローブの物体Bからの反射波の受信は不要である。このため、サイドローブ受信のための受信処理は、比較的短時間で終了する。
このように、通常モードと確認モードとでは、異なる送受信シーケンスが設定される。すなわち、通常モードと確認モードとでは、受信波の受波タイミングが異なる。具体的には、確認モードにおいては、通常モードよりも、送受信処理に要する時間が短くなる。したがって、ID設定状態の確認を、可及的に短時間で完了することが可能となる。
さらに、図3A〜図3Cに示されているように、受信側センサにおけるサイドローブの受信による受信強度ピークの発生時刻は、ID設定状態が正常であれば、正常なID設定状態に応じた所定時刻となる。このため、図4Cに示されているように、確認モードにて、サイドローブを受信するための受波時間帯に、IDに対応した比較的短時間の受波時間窓を設けてもよい。
具体的には、上記の具体例においては、#1のIDが設定された超音波センサ3が送信側センサである場合、#3のIDが設定された超音波センサ3には、ピークA3のみに対応するt3±Δtの受波時間窓が設けられる。t2<t3−Δt<t3+Δt<t4である。同様に、#2のIDが設定された超音波センサ3には、ピークA2のみに対応するt2±Δtの受波時間窓が設けられる。また、#4のIDが設定された超音波センサ3には、ピークA4のみに対応するt4±Δtの受波時間窓が設けられる。これらの受波時間窓にて、最低強度のピークA4を検知可能な程度の低い閾値を用いてサイドローブの受信の有無を検知することで、ID設定状態の判定処理負荷を軽減することが可能となる。
なお、上記の例では、第一フロントソナー31Fを送信側センサとし、且つ、第二フロントソナー32F、第三フロントソナー33F、および第四フロントソナー34Fを受信側センサとして、確認モードを実行した場合について説明した。この場合、上記の通り、送信側センサでもある第一フロントソナー31Fから遠い位置に存在する、第三フロントソナー33Fおよび第四フロントソナー34Fにおいては、サイドローブの受信によるピークのS/N比が小さくなる懸念がある。
そこで、物体検知ECU2は、送信側センサを変更してサイドローブの受信状態を取得した結果を総合することで、ID設定状態を判定することが可能である。すなわち、設定状態判定部54は、複数の超音波センサ3のうちの1つを送信側センサとするサイドローブの受信状態と、複数の超音波センサ3のうちの他の1つを送信側センサとするサイドローブの受信状態とに基づいて、ID設定状態を判定する。これにより、ID設定状態の判定精度が向上する。
典型的には、例えば、物体検知ECU2は、まず、第一フロントソナー31Fを送信側センサとした場合の、受信側センサにおけるサイドローブの受信状態を取得する。この場合の受信側センサは、第二フロントソナー32F、第三フロントソナー33F、および第四フロントソナー34Fである。次に、物体検知ECU2は、第四フロントソナー34Fを送信側センサとした場合の、受信側センサにおけるサイドローブの受信状態を取得する。この場合の受信側センサは、第一フロントソナー31F、第二フロントソナー32F、および第三フロントソナー33Fである。そして、物体検知ECU2は、第一フロントソナー31Fを送信側センサとした場合の受信結果と、第四フロントソナー34Fを送信側センサとした場合の受信結果とに基づいて、ID設定状態を判定する。
(動作例)
図5は、送信側センサを変更してサイドローブの受信状態を取得した結果を総合することで、ID設定状態を判定する処理の一例を示す。なお、図5において、図示の簡略化のため、「ステップ」を単に「S」と略記する。また、物体検知ECU2のCPU、ROM、RAMおよび不揮発性RAMを、以下単に「CPU」、「ROM」、「RAM」および「不揮発性RAM」と略称する。
CPUは、所定のID確認タイミングが到来すると、図5に示されたID確認処理のルーチンを実行する。かかるルーチンが起動されると、まず、ステップ501にて、CPUは、複数の超音波センサ3のうちの1つを送信側センサとして選択する。
上記のような、第一フロントソナー31F、第二フロントソナー32F、第三フロントソナー33F、および第四フロントソナー34FにおけるID確認の例について、具体的に説明する。この例においては、まず、ステップ501にて、CPUは、第一フロントソナー31Fを送信側センサとして選択する。これにより、第二フロントソナー32F、第三フロントソナー33F、および第四フロントソナー34Fは、受信側センサとして選択されたこととなる。
次に、ステップ502にて、CPUは、確認モード用の送受信条件を、複数の超音波センサ3のそれぞれに対して設定する。続いて、ステップ503にて、CPUは、確認モード用の送受信を、複数の超音波センサ3のそれぞれにて実行させる。
その後、ステップ504にて、CPUは、確認モードによる、複数の超音波センサ3のそれぞれにおけるサイドローブの受信状態を取得する。そして、ステップ505にて、CPUは、ステップ504にて取得した実際のサイドローブの受信状態と、ID設定状態が正常な場合における受信状態の標準パターンとを照合する。
続くステップ506にて、CPUは、ステップ505における照合結果に応じた処理を実行する。すなわち、ステップ504にて取得した実際のサイドローブの受信状態と、ID設定状態が正常な場合における受信状態の標準パターンとが一致しなかった場合、ステップ506における判定が「NO」となる。この場合、CPUは、ステップ507に処理を進行させる。ステップ507にて、CPUは、ID設定状態が異常であると判定し、本ルーチンを一旦終了する。
ステップ504にて取得した実際のサイドローブの受信状態と、ID設定状態が正常な場合における受信状態の標準パターンとが一致した場合、ステップ506における判定が「YES」となる。この場合、CPUは、ステップ508に処理を進行させる。ステップ508にて、CPUは、ID確認のための送受信シーケンスが完了したか否かを判定する。
例えば、第一フロントソナー31Fを送信側センサとして選択した送受信シーケンスしか実行されていない場合、ステップ508における判定が「NO」となる。この場合、CPUは、ステップ501に処理を戻す。この場合、ステップ501にて、CPUは、第一フロントソナー31F以外(例えば第四フロントソナー34F)を送信側センサとして選択し、処理をステップ502以降に進行させる。
ID確認のための送受信シーケンスが完了した場合、ステップ508における判定が「YES」となる。この場合、CPUは、ステップ509に処理を進行させる。ステップ509にて、CPUは、ID設定状態が正常であると判定し、本ルーチンを一旦終了する。
(変形例)
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。故に、上記実施形態に対しては、適宜変更が可能である。以下、代表的な変形例について説明する。以下の変形例の説明においては、上記実施形態との相違点を主として説明する。また、上記実施形態と変形例とにおいて、互いに同一または均等である部分には、同一符号が付されている。したがって、以下の変形例の説明において、上記実施形態と同一の符号を有する構成要素に関しては、技術的矛盾または特段の追加説明なき限り、上記実施形態における説明が適宜援用され得る。
本発明の適用対象である車両Vは、四輪自動車に限定されない。すなわち、例えば、車両Vは、トラック等の六輪あるいは八輪自動車であってもよいし、三輪自動車であってもよい。あるいは、車両Vは、被牽引車であってもよい。
本発明の適用対象は、車両Vに限定されない。すなわち、例えば、物体検知システム1は、工場等に設けられる搬送機、農業機器(例えば耕耘機等)、航空機、艦船、等にも搭載され得る。この場合、物体検知システム1をこれらの搭載対象に搭載した状態は、「搭載状態」と称される。
本発明は、上記実施形態にて示された具体的なシステム構成および装置構成に限定されるものではない。例えば、上記実施形態においては、物体検知ECU2は、CPUがROM等からプログラムを読み出して起動する車載マイクロコンピュータの構成を有していた。しかしながら、本発明は、かかる構成に限定されない。すなわち、例えば、物体検知ECU2は、上記のような動作を可能に構成されたデジタル回路、例えばゲートアレイ等のASICあるいはFPGAであってもよい。ASICはApplication Specific Integrated Circuitの略である。FPGAはField Programmable Gate Arrayの略である。センサ制御部3dについても同様である。
超音波センサ3の装着個数および装着位置についても、上記実施形態に示された具体例に限定されない。すなわち、例えば、上記具体例においては、D12=D34あるいはD12=D23=D34であった。しかしながら、上記の例は、実施形態の構成による動作および効果を簡略に説明するための便宜的なものである。よって、本発明が、かかる具体例に何ら限定されるものではないことは、いうまでもない。センサ配置の変形例の詳細については後述する。また、複数の超音波センサ3における接続態様も、線形デイジーチェーン接続に限定されない。すなわち、例えば、環形デイジーチェーン接続であってもよい。
受信強度の閾値との比較処理は、センサ制御部3dにて実行されてもよい。この場合、受信回路3cにおける比較回路は、省略され得る。
フロント側伝送路41等の信号伝送路が準拠すべき車載LAN通信規格は、DSIに限定されない。例えば、Safe-by-Wire、PSI5、CAN(登録商標)、等であってもよい。PSI5は、Peripheral Sensor Interface 5の略である。CAN(登録商標)は、Controller Area Networkの略である。
上記実施形態においては、識別情報確認装置50は、物体検知ECU2にて実現された機能構成として設けられていた。しかしながら、本発明は、かかる構成に限定されない。すなわち、例えば、識別情報確認装置50における機能構成のうちの全部または一部は、センサ制御部3dにて実現された機能構成として設けられていてもよい。あるいは、識別情報確認装置50における機能構成のうちの全部または一部は、工場あるいはディーラ等に備えられた専用装置等に設けられていてもよい。
上記の通り、最も近位あるいは最も遠位のIDが設定された超音波センサ3を送信側センサとする場合、かかる送信側センサから離隔した位置の受信側センサにおいては、サイドローブの受信によるピークのS/N比が小さくなる懸念がある。この場合、ID設定状態の確認が困難となる。
この点、中間位置(例えば#2等)のIDが設定された超音波センサ3を送信側センサとすることで、上記の懸念が解消される可能性がある。但し、この場合、送信側センサと近位側隣接センサとの距離と、送信側センサと遠位側隣接センサとの距離とが異なるようにする必要がある。近位側隣接センサは、同一の信号伝送路上における、送信側センサの近位側に隣接する超音波センサ3である。遠位側隣接センサは、同一の信号伝送路上における、送信側センサの遠位側に隣接する超音波センサ3である。
よって、例えば、図1を参照すると、D12=D34≠D23として、#2または#3のIDが設定された超音波センサ3を送信側センサとすることで、送信側センサと遠位側隣接センサとの距離とが異なる配置を実現することができる。かかる配置によれば、ID確認のための送受信シーケンスが1回で完了し得る。すなわち、この場合、図5におけるステップ508の処理は省略される。
また、同一の信号伝送路上に設けられた3つ以上の超音波センサ3のうちの、最近位でも最遠位でもない中間位置の任意のものを送信側センサとして選択した場合を想定する。この場合、送信側センサを基準として対称となる2個の受信側センサが生じないような、いわゆる非対称配置とすることが好適である。
かかる非対称配置によれば、送信側センサを中間位置に設定することで、ID確認のための送受信シーケンスが1回で完了し得る。すなわち、この場合、図5におけるステップ508の処理は省略される。
非対称配置は、超音波センサ3の搭載高さおよび/または車幅方向における搭載位置を適宜調整することによって実現可能である。具体的には、図1を参照すると、例えば、第二フロントソナー32Fおよび第三フロントソナー33Fの搭載高さを、第一フロントソナー31Fおよび第四フロントソナー34Fと異ならせることで、非対称配置が可能となる。あるいは、例えば、D12、D23、およびD34を適宜調整することで、非対称配置が可能となる。
あるいは、例えば、車載状態にて、以下のように、第一フロントソナー31F、第二フロントソナー32F、第三フロントソナー33F、および第四フロントソナー34Fを配置することで、非対称配置が可能となる。すなわち、第一フロントソナー31Fと第四フロントソナー34Fとを、車両中心線Lを基準として対称に配置する。一方、第二フロントソナー32Fと第三フロントソナー33Fとを、平面視にて、車両中心線LがD23の中点Nを通らないように配置する。
図6に示されているように、第一フロントソナー31F、第二フロントソナー32F、第三フロントソナー33F、および第四フロントソナー34Fに対するID設定状態が逆転する誤設定が生じ得る。これを「逆設定異常」と称する。この場合、図6におけるR1に示されているように、第一フロントソナー31Fには#4、第二フロントソナー32Fには#3、第三フロントソナー33Fには#2、第四フロントソナー34Fには#1のIDが設定される。
このような逆設定異常が発生した場合、図6におけるR2に示されているように、物体検知ECU2により把握される、ID設定状態とサイドローブの受信状態との対応関係は、正常時と一致する。したがって、上記の具体例にて示した手法では、逆設定異常を検知することは困難である。
この点、上記のような非対称配置を用いれば、逆設定異常の検知が可能となる。具体的には、例えば、図1を参照すると、D12≠D34となるように、第一フロントソナー31F、第二フロントソナー32F、第三フロントソナー33F、および第四フロントソナー34Fを配置することで、逆設定異常の検知が可能となる。
「非対称配置」は、車両中心線Lを基準とする非対称を意味しない。例えば、図1を参照すると、第一フロントソナー31F、第二フロントソナー32F、第三フロントソナー33F、および第四フロントソナー34Fを、以下のように配置した場合を想定する。すなわち、D12=D34であって、且つ、車両中心線LがD23の中点Nを通らない。この場合、車両中心線Lを基準とする対称配置とはならない。しかしながら、中点Nを基準とした場合、第一フロントソナー31F、第二フロントソナー32F、第三フロントソナー33F、および第四フロントソナー34Fは、対称配置となる。よって、「非対称配置」は、中点Nを基準とする非対称を意味する。この場合の中点Nは、より正確には、同一の信号伝送路上における、最近位の超音波センサ3と最遠位の超音波センサ3との中点である。
逆設定異常は、ID設定状態を確認中の超音波センサ3が接続された信号伝送路とは異なる信号伝送路に接続された超音波センサ3を送信側センサとすることで、容易に検知可能となる。具体的には、例えば、フロント側伝送路41により線形デイジーチェーン接続された複数の超音波センサ3におけるID設定状態を確認する際には、第一サイドソナー31Sまたは第三サイドソナー33Sが送信側センサとして選択され得る。この場合、フロント側伝送路41により線形デイジーチェーン接続された、第一フロントソナー31F、第二フロントソナー32F、第三フロントソナー33F、および第四フロントソナー34Fは、すべて受信側センサとなる。
すなわち、例えば、受信状態取得部53は、左側伝送路43に接続された第一サイドソナー31Sから発信された送信波におけるサイドローブの、フロント側伝送路41に接続された複数の超音波センサ3のそれぞれにおける受信状態を取得する。設定状態判定部54は、フロント側伝送路41に接続された複数の超音波センサ3のそれぞれにおけるID設定状態が正常であるか否かを判定する。
上記のように、送信側センサを変更してサイドローブの受信状態を取得した結果を総合することで、ID設定状態を判定する場合がある。この場合、条件設定部51は、送信波に符号を付与することが好適である。すなわち、条件設定部51は、送信側センサを変更するに際して、あわせて、送信波への符号の付与状態を変更することが好適である。
具体的には、例えば、条件設定部51は、#1のIDが設定された超音波センサ3が送信側センサである場合、図7に示されているようなアップチャープ符号が送信波に付与されるように、送信周波数条件を設定する。図7において、縦軸fは送信周波数であり、横軸tは時刻である。また、時刻tsは送信波の発信開始時刻であり、時刻teは送信波の発信終了時刻である。一方、条件設定部51は、#4のIDが設定された超音波センサ3が送信側センサである場合、送信周波数が一定周波数となるように、送信周波数条件を設定する。
すると、#1のIDが設定された超音波センサ3が送信側センサである場合、アップチャープ符号が送信波に付与される。一方、#4のIDが設定された超音波センサ3が送信側センサである場合、アップチャープ符号は送信波に付与されない。このような手法によれば、異なる送信側センサを用いた、ID確認のための送受信シーケンスを、ほぼ同時に進行させることができる。したがって、ID確認のための所要時間が、良好に短縮され得る。
なお、送信波に符号を付与する態様は、上記の例に限定されない。すなわち、上記の例においては、アップチャープの有無を切り替えた。しかしながら、本発明は、かかる態様に限定されない。すなわち、例えば、ダウンチャープの有無を切り替えてもよいし、アップチャープとダウンチャープとを切り替えてもよい。また、符号化の種類も、チャープ符号化に限定されない。
本発明は、上記実施形態にて示された具体的な動作例に限定されるものではない。例えば、図4Bおよび図4Cに示されているように、上記具体例においては、サイドローブを受信するための受波時間帯の直後に、マスク処理を設けていた。これは、サイドローブの受信と、車両Vに近接する物体Bからのメインローブの反射波の受信とを切り分ける目的で設けられたものである。しかしながら、かかるマスク処理は、省略され得る。これにより、ID設定状態の確認を、よりいっそう短時間で完了することが可能となる。
上記実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に本発明が限定されることはない。同様に、構成要素等の形状、方向、位置関係等が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に特定の形状、方向、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、方向、位置関係等に本発明が限定されることはない。
変形例も、上記の例示に限定されない。また、複数の変形例が、互いに組み合わされ得る。更に、上記実施形態の全部または一部と、変形例の全部または一部とが、互いに組み合わされ得る。
1 物体検知システム
2 物体検知ECU
3 超音波センサ
41 フロント側伝送路
43 左側伝送路
50 識別情報確認装置
51 条件設定部
53 受信状態取得部
54 設定状態判定部
B 物体

Claims (9)

  1. 複数の超音波センサ(3)を備えた物体検知システム(1)におけるそれぞれの前記超音波センサに対する識別情報の設定状態を確認するように構成された、識別情報確認装置(50)であって、
    それぞれの前記超音波センサにおけるサイドローブの受信状態を取得する、受信状態取得部(53)と、
    前記受信状態取得部により取得された前記受信状態に基づいて、前記設定状態が正常であるか否かを判定する、設定状態判定部(54)と、
    を備えた識別情報確認装置。
  2. 複数の前記超音波センサが、信号伝送路(41)上にて直列的に接続される、
    請求項1に記載の識別情報確認装置。
  3. 前記超音波センサにおける送受信条件を設定する条件設定部(51)をさらに備え、
    前記条件設定部は、周囲の物体(B)を検知する際の送受信モードである通常モードと、前記設定状態が正常であるか否かを判定する際の送受信モードである確認モードとで、異なる前記送受信条件を設定する、
    請求項1または2に記載の識別情報確認装置。
  4. 前記条件設定部は、前記通常モードと前記確認モードとで、送受信周波数、送信駆動パルス数、受信波の受波タイミング、受信波強度の判定閾値、および、受信信号の増幅ゲインのうちの少なくともいずれか1つが異なるように、前記送受信条件を設定する、
    請求項3に記載の識別情報確認装置。
  5. 前記条件設定部は、前記通常モードと前記確認モードとで、異なる送受信シーケンスを設定する、
    請求項3または4に記載の識別情報確認装置。
  6. 前記受信状態取得部は、複数の前記超音波センサのうちの1つである送信側センサから発信された送信波における前記サイドローブの、前記送信側センサとは異なる受信側センサにおける前記受信状態を取得する、
    請求項3〜5のいずれか1つに記載の識別情報確認装置。
  7. 前記設定状態判定部は、複数の前記超音波センサのうちの1つを前記送信側センサとする前記受信状態と、複数の前記超音波センサのうちの他の1つを前記送信側センサとする前記受信状態とに基づいて、前記設定状態が正常であるか否かを判定する、
    請求項6に記載の識別情報確認装置。
  8. 第一信号伝送路(41)上にて、複数の前記超音波センサが直列的に接続され、
    前記第一信号伝送路とは異なる第二信号伝送路(43)に、少なくとも1つの前記超音波センサが接続され、
    前記受信状態取得部は、前記第二信号伝送路に接続された前記超音波センサから発信された送信波における前記サイドローブの、前記第一信号伝送路に接続された複数の前記超音波センサのそれぞれにおける前記受信状態を取得し、
    前記設定状態判定部は、前記第一信号伝送路に接続された複数の前記超音波センサのそれぞれにおける前記設定状態が正常であるか否かを判定する、
    請求項3〜5のいずれか1つに記載の識別情報確認装置。
  9. 前記条件設定部は、前記送信波に符号を付与する、
    請求項6〜8のいずれか1つに記載の識別情報確認装置。
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