JP2020139188A - 電気分解装置 - Google Patents

電気分解装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2020139188A
JP2020139188A JP2019035071A JP2019035071A JP2020139188A JP 2020139188 A JP2020139188 A JP 2020139188A JP 2019035071 A JP2019035071 A JP 2019035071A JP 2019035071 A JP2019035071 A JP 2019035071A JP 2020139188 A JP2020139188 A JP 2020139188A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
anode
cathode
fine powder
permalloy
platinum group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019035071A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7411920B2 (ja
Inventor
正己 奥山
Masami Okuyama
正己 奥山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Repton Co Ltd
Original Assignee
Repton Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Repton Co Ltd filed Critical Repton Co Ltd
Priority to JP2019035071A priority Critical patent/JP7411920B2/ja
Publication of JP2020139188A publication Critical patent/JP2020139188A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7411920B2 publication Critical patent/JP7411920B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/36Hydrogen production from non-carbon containing sources, e.g. by water electrolysis
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Catalysts (AREA)
  • Electrodes For Compound Or Non-Metal Manufacture (AREA)
  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)
  • Inert Electrodes (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

【課題】白金族金属の含有量が少ないにもかかわらず、優れた触媒活性を有する陽極及び陰極を備えた、電気分解装置を提供する。【解決手段】電気分解装置10を形成する陽極11及び陰極12は、各種の白金族金属から選択された少なくとも1種類の少量の白金族金属とFe−Niパーマロイとから形成され、選択された少なくとも1種類の白金族金属を微粉砕した白金族金属微粉体及びFe−Niパーマロイを微粉砕したパーマロイ微粉体に所定のバインダーを均一に混合・分散しつつ所定の気孔形成材を均一に混合・分散し、それら微粉体にバインダー及び気孔形成材を混合した微粉体混合物を所定面積の薄板状に成形した後、所定面積の薄板状に成形した微粉体混合成形物を脱脂・焼結することで、多数の微細な連続気孔が満遍なく形成されたマイクロポーラス構造の薄板状発泡金属電極であり、連続気泡を画成するパーマロイ溶融物の表面に白金族金属微粉体が露出している。【選択図】図1

Description

本発明は、電気を利用して所定の水溶液を化学分解する電気分解装置に関する。
反応管と、反応管内に収容された触媒体と、流体入口及び流体出口を有する筒状体とを備え、流体入口と流体出口とが筒状体の内部を流路として互いに連通し、反応管が流路内に配置され、触媒体が軸線を反応管の長手方向に平行にする向きに反応管に挿入され、触媒体が一定の軸線に沿って延在する基材と脱水素触媒を含む脱水素触媒層とを備え、基材が軸線を中心として回転する方向にねじれながら軸線に沿って延在する板状部を含み、板状部の表面上に脱水素触媒層が設けられている水素発生装置が開示されている(特許文献1参照)。
特開2016−55251号公報
前記特許文献1に開示の水素発生装置の触媒体は、金属の成形体の表面を陽極酸化して金属の酸化物を含む金属酸化物膜を形成する工程と、金属酸化物膜に脱水素触媒を担持させる工程とから作られる。金属酸化物膜に脱水素触媒を担持させる工程では、 ヘキサクロロ白金(IV)酸イオンを含む酸性の塩化白金水溶液を金属酸化物膜と接触させることによって金属酸化物膜にヘキサクロロ白金(IV)酸イオンを付着させるとともに、ヘキサクロロ白金(IV)酸イオンが付着している金属酸化物膜を焼成して金属酸化物膜に脱水素触媒として白金を担持させる。
電気分解装置の陽極及び陰極として各種の白金担持カーボンが広く利用されている。しかし、白金は、貴金属であり、その生産量に限りがある希少な資源であることから、その使用を抑えることが求められている。さらに、今後の電気分解装置の普及に向けて高価な白金の含有量を極力少なくするとともに、少ない量の白金とともに白金以外の金属を使用した陽極や陰極の開発が求められている。
本発明の目的は、白金族金属の含有量を極力少なくすることができ、白金族金属の含有量が少ないにもかかわらず、優れた触媒活性(触媒作用)を有する陽極及び陰極を備え、その陽極及び陰極を使用して電気分解を効率よく行うことができ、短時間に多量の水素ガスを発生させることができる電気分解装置を提供することにある。
前記課題を解決するための本発明の電気分解装置は、陽極及び陰極と、陽極と陰極との間に位置してそれら極を接合する電極接合体膜とを備え、陽極及び陰極が、各種の白金族金属から選択された少なくとも1種類の少量の白金族金属とFe−Niパーマロイとから形成され、陽極及び陰極は、選択された少なくとも1種類の白金族金属を微粉砕した白金族金属微粉体及びFe−Niパーマロイを微粉砕したパーマロイ微粉体に所定のバインダーを均一に混合・分散しつつ所定の気孔形成材を均一に混合・分散し、それら微粉体にバインダー及び気孔形成材を混合した微粉体混合物を所定面積の薄板状に成形した後、所定面積の薄板状に成形した微粉体混合成形物を脱脂・焼結することで、多数の微細な連続気孔が満遍なく形成されたマイクロポーラス構造の薄板状発泡金属電極であり、パーマロイ微粉体が溶融結合したパーマロイ溶融物に白金族金属微粉体が固定されているとともに、連続気泡を画成するパーマロイ溶融物の表面に白金族金属微粉体が露出し、マイクロポーラス構造の薄板状発泡金属電極である陽極及び陰極に電気を通電し、陽極で酸化反応を起こすとともに陰極で還元反応を起こすことで所定の水溶液を化学分解することを特徴とする。
本発明の電気分解装置の一例として、陽極及び陰極では、パーマロイ微粉体の仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、Fe−NiパーマロイにおけるFeの含有率とNiの含有率とが決定されている。
本発明の電気分解装置の他の一例としては、陽極及び陰極に形成された連続気泡が、陽極及び陰極の前面と後面との間で厚み方向へ不規則に曲折しながら延びているとともに、陽極及び陰極の中心と外周縁との間で径方向へ不規則に曲折しながら延びている。
本発明の電気分解装置の他の一例としては、径方向へ隣接して厚み方向へ曲折して延びるそれら連続気泡が、径方向において部分的に繋がって一方の連続気泡と他方の連続気泡とが互いに連通し、厚み方向へ隣接して径方向へ曲折して延びるそれら連続気泡が、厚み方向において部分的に繋がって一方の連続気泡と他方の連続気泡とが互いに連通し、それら連続気泡の平均径が、厚み方向に向かって一様ではなく、厚み方向に向かって不規則に変化しているとともに、径方向に向かって一様ではなく、径方向に向かって不規則に変化している。
本発明の電気分解装置の他の一例としては、陽極及び陰極に形成された連続気孔の平均径が、1μm〜100μmの範囲にあるとともに、±0.1μm〜±5μmの範囲で変化している。
本発明の電気分解装置の他の一例としては、陽極及び陰極の厚み寸法が、0.05mm〜0.5mmの範囲にある。
本発明の電気分解装置の他の一例としては、Fe−NiパーマロイにおけるFeの含有率が、45%〜55%の範囲、Fe−NiパーマロイにおけるNiの含有率が、45%〜55%の範囲にあり、白金族金属微粉体とパーマロイ微粉体とを混合した微粉体混合物の全重量に対する白金族金属微粉体の重量比が、4重量%〜10重量%の範囲、白金族金属微粉体とパーマロイ微粉体とを混合した微粉体混合物の全重量に対するパーマロイ微粉体の重量比が、90重量%〜96重量%の範囲にある。
本発明の電気分解装置の他の一例としては、陽極及び陰極に成形された連続気泡の気孔率が、45%〜55%の範囲にある。
本発明の電気分解装置の他の一例としては、陽極及び陰極の密度が、6.0g/cm〜8.0g/cmの範囲にある。
本発明の電気分解装置の他の一例としては、パーマロイ微粉体の粒径が、1μm〜100μmの範囲にあり、白金族金属微粉体の粒径が、50nm〜80nmの範囲にある。
本発明に係る電気分解装置によれば、それに使用される陽極及び陰極が、各種の白金族金属から選択された少なくとも1種類の少量の白金族金属とFe−Niパーマロイとから形成され、選択された少なくとも1種類の白金族金属を微粉砕した白金族金属微粉体及びFe−Niパーマロイを微粉砕したパーマロイ微粉体に所定のバインダーを均一に混合・分散しつつ所定の気孔形成材を均一に混合・分散し、それら微粉体にバインダー及び気孔形成材を混合した微粉体混合物を所定面積の薄板状に成形した後、所定面積の薄板状に成形した微粉体混合成形物を脱脂・焼結することで、多数の微細な連続気孔が満遍なく形成されたマイクロポーラス構造の薄板状発泡金属電極であり、パーマロイ微粉体が溶融結合したパーマロイ溶融物に白金族金属微粉体が固定されているとともに、連続気泡を画成するパーマロイ溶融物の表面に白金族金属微粉体が露出しているから、Fe−Niパーマロイを使用することで、白金族金属の含有量を極力少なくすることができるとともに、パーマロイ溶融物の表面に露出する白金族金属の触媒活性を利用するとともにFe−Niパーマロイの触媒活性を利用した燃料極及び空気極を使用して電気分解装置において電気分解を効率よく行うことができ、短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
陽極及び陰極において、パーマロイ微粉体の仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、Fe−NiパーマロイにおけるFe(鉄)の含有率とNi(ニッケル)の含有率とが決定されている電気分解装置は、パーマロイ微粉体の仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、Fe−NiパーマロイにおけるFeやNiの含有率が決定されているから、白金族金属の含有量が少ないにもかかわらず、陽極及び陰極が白金族金属を担持した電極と略同一の仕事関数を備え、陽極及び陰極が白金族金属を担持した電極と略同様の優れた触媒活性(触媒作用)を発揮し、パーマロイ溶融物の表面に露出する白金族金属の触媒活性を利用するとともにFe−Niパーマロイの触媒活性を利用した陽極及び陰極を使用して電気分解装置において電気分解を効率よく行うことができ、短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
陽極及び陰極に形成された連続気泡が陽極及び陰極の前面と後面との間で厚み方向へ不規則に曲折しながら延びているとともに、陽極及び陰極の中心と外周縁との間で径方向へ不規則に曲折しながら延びている電気分解装置は、それら連続気泡が厚み方向及び径方向へ不規則に曲折しながら延びているから、陽極及び陰極の比表面積を大きくすることができ、それら連続気孔を液体(水)が通流することで液体を陽極及び陰極の接触面に広範囲に接触させることができ、陽極及び陰極の触媒作用を最大限に利用することができる。電気分解装置は、それに使用する陽極及び陰極が優れた触媒活性(触媒作用)を有するとともに、陽極及び陰極において液体(水)を広範囲に接触させ、陽極及び陰極の触媒作用を最大限に利用することができるから、その陽極及び陰極を使用した電気分解装置において電気分解を効率よく行うことができ、短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
径方向へ隣接して厚み方向へ曲折して延びるそれら連続気泡が径方向において部分的に繋がって一方の連続気泡と他方の連続気泡とが互いに連通し、厚み方向へ隣接して径方向へ曲折して延びるそれら連続気泡が厚み方向において部分的に繋がって一方の連続気泡と他方の連続気泡とが互いに連通し、それら連続気泡の平均径が厚み方向に向かって一様ではなく、厚み方向に向かって不規則に変化しているとともに、径方向に向かって一様ではなく、径方向に向かって不規則に変化している電気分解装置は、径方向及び厚み方向において一方の連続気泡と他方の連続気泡とが互いに連通し、それら連続気泡の平均径が厚み方向及び径方向に向かって不規則に変化しているから、陽極及び陰極の比表面積を大きくすることができ、それら連続気孔を液体(水)が通流することで液体を陽極及び陰極の接触面に広範囲に接触させることができ、陽極及び陰極の触媒作用を最大限に利用することができる。電気分解装置は、それに使用する陽極及び陰極が優れた触媒活性(触媒作用)を有するとともに、陽極及び陰極において液体(水)を広範囲に接触させ、陽極及び陰極の触媒作用を最大限に利用することができるから、その陽極及び陰極を使用した電気分解装置において電気分解を効率よく行うことができ、短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
陽極及び陰極に形成された連続気孔の平均径が1μm〜100μmの範囲にあるとともに、±0.1μm〜±5μmの範囲で変化している電気分解装置は、陽極及び陰極に形成された連続気孔の平均径が1〜100μmの範囲にあるとともに±0.1μm〜±5μmの範囲で変化しているから、陽極及び陰極の単位体積当たりに多数の連続気孔が形成され、陽極及び陰極の比表面積を大きくすることができ、それら気孔を液体(水)が通流することで液体を陽極及び陰極の接触面に広範囲に接触させることができ、陽極及び陰極の触媒作用を最大限に利用することができる。電気分解装置は、それに使用する陽極及び陰極が優れた触媒活性(触媒作用)を有するとともに、陽極及び陰極において液体(水)を広範囲に接触させ、陽極及び陰極の触媒作用を最大限に利用することができるから、その陽極及び陰極を使用した電気分解装置において電気分解を効率よく行うことができ、短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
陽極及び陰極の厚み寸法が0.05mm〜0.5mmの範囲にある電気分解装置は、陽極及び陰極の厚み寸法を前記範囲にすることで、陽極及び陰極の電気抵抗を小さくすることができ、陽極及び陰極に電流をスムースに流すことができる。電気分解装置は、それに使用する陽極及び陰極が白金族元素を担持した電極と略同様の優れた触媒活性(触媒作用)を有するとともに、陽極及び陰極に電流がスムースに流れる(プロトン導電性がある)から、陽極及び陰極を使用した電気分解装置において電気分解を効率よく行うことができ、短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
Fe−NiパーマロイにおけるFeの含有率が45%〜55%の範囲、Fe−NiパーマロイにおけるNiの含有率が45%〜55%の範囲にあり、白金族金属微粉体とパーマロイ微粉体とを混合した微粉体混合物の全重量に対する白金族金属微粉体の重量比が4重量%〜10重量%の範囲、白金族金属微粉体とパーマロイ微粉体とを混合した微粉体混合物の全重量に対するパーマロイ微粉体の重量比が90重量%〜96重量%の範囲にある電気分解装置は、パーマロイ微粉体の仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、Fe−NiパーマロイにおけるFe及びNiの含有率を前記範囲で定めているから、白金族元素の含有量が少ないにもかかわらず、陽極及び陰極が白金族元素を担持した電極と略同一の仕事関数を備え、電気分解装置に使用する陽極及び陰極に白金族元素を担持した電極と略同様の優れた触媒活性(触媒作用)を発揮させることができる。電気分解装置は、微粉体混合物の全重量に対する白金族金属微粉体の重量比が前記範囲にあり、陽極及び陰極における高価な白金族金属の含有量が少ないから、陽極及び陰極の材料費を低減させることができ、電気分解装置を廉価に作ることができる。電気分解装置は、陽極及び陰極が白金族金属を担持した電極と略同様の優れた触媒活性(触媒作用)を発揮するから、陽極及び陰極を使用した電気分解装置において電気分解を効率よく行うことができ、短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
陽極及び陰極に成形された連続気泡の気孔率が45%〜55%の範囲にある電気分解装置は、陽極及び陰極の気孔率を前記範囲にすることで、陽極及び陰極が多数の微細な連続気孔を有する多孔質(平均径が1μm〜100μmの微細な連続気孔が満遍なく均一に形成されたマイクロポーラス構造)に形成され、陽極及び陰極の比表面積を大きくすることができ、それら連続気孔を液体(水)が通流しつつ液体を陽極及び陰極の接触面に広範囲に接触させることが可能となり、陽極及び陰極の触媒作用を最大限に利用することができるとともに、電気分解装置に使用する陽極及び陰極に白金族金属を担持した電極と略同様の触媒活性(触媒作用)を確実に発揮させることができる。
陽極及び陰極の密度が6.0g/cm〜8.0g/cmの範囲にある電気分解装置は、陽極及び陰極の密度を前記範囲にすることで、陽極及び陰極が多数の微細な連続気孔を有する多孔質(平均径が1μm〜100μmの微細な連続気孔が満遍なく均一に形成されたマイクロポーラス構造)に形成され、陽極及び陰極の比表面積を大きくすることができ、それら連続気孔を液体(水)が通流しつつ液体を陽極及び陰極の接触面に広範囲に接触させることが可能となり、陽極及び陰極の触媒作用を最大限に利用することができるとともに、電気分解装置に使用する陽極及び陰極に白金族金属を担持した電極と略同様の触媒活性(触媒作用)を確実に発揮させることができる。
パーマロイ微粉体の粒径が1μm〜100μmの範囲にあり、白金族金属微粉体の粒径が50nm〜80nmの範囲にある電気分解装置は、パーマロイ微粉体の粒径を前記範囲にすることで、陽極及び陰極が多数の微細な連続気孔を有する多孔質(平均径が1μm〜100μmの微細な連続気孔が満遍なく均一に形成されたマイクロポーラス構造)に形成され、陽極及び陰極の比表面積を大きくすることができ、それら連続気孔を液体(水)が通流しつつ液体を陽極及び陰極の接触面に広範囲に接触させることが可能となり、陽極及び陰極の触媒作用を最大限に利用することができるとともに、電気分解装置に使用する陽極及び陰極に白金族金属を担持した電極と略同様の触媒活性(触媒作用)を確実に発揮させることができる。
一例として示す電気分解装置の側面図。 一例として示す陽極及び陰極の斜視図。 陽極及び陰極の一例として示す部分拡大図。 電気分解装置を使用した電気分解の一例を説明する図。 電気分解装置を利用した水素ガス発生システムの一例を示す図。 空気極(陽極)及び燃料極(陰極)を使用した固体高分子形燃料電池の側面図。 陽極及び陰極の起電圧試験の結果を示す図。 陽極及び陰極のI−V特性試験の結果を示す図。 電気分解装置及び固体高分子形燃料電池に使用する陽極(空気極)及び陰極(燃料極)の製造方法を説明する図。
一例として示す電気分解装置10の側面図である図1等の添付の図面を参照し、本発明に係る電気分解装置及び電気分解装置に使用する陽極及び陰極の製造方法の詳細を説明すると、以下のとおりである。なお、図2は、一例として示す陽極11及び陰極12の斜視図であり、図3は、陽極11及び陰極12の一例として示す部分拡大図である。図2では、厚み方向を矢印Xで示し、径方向を矢印Yで示す。
電気分解装置10(水素ガス発生装置)は、陽極11(アノード)と、陰極12(カソード)と、陽極11及び陰極12の間に位置(介在)する固体高分子電解質膜13(電極接合体膜)(スルホン酸基を有するフッ素系イオン交換膜)と、陽極給電部材14及び陰極給電部材15と、陽極用貯水槽16及び陰極用貯水槽17と、陽極主電極18及び陰極主電極19とから形成されている。
電気分解装置10は、陽極11及び陰極12に電気を通電し、陽極11で酸化反応を起こすとともに陰極12で還元反応を起こすことで所定の水溶液を化学分解する。電気分解装置10では、陽極11及び陰極12、固体高分子電解質膜13が厚み方向へ重なり合って一体化し、膜/電極接合体20 (Membrane Electrode Assembly, MEA)を構成し、膜/電極接合体20を陽極給電部材14と陰極給電部材15とが挟み込んでいる。膜/電極接合体20では、ホットプレスによって固体高分子電解質膜13の一方の面に陽極11の面が隙間なく密着し、固体高分子電解質膜13の他方の面に陰極12の面が隙間なく密着している。固体高分子電解質膜13は、プロトン導電性があり、電子導電性がない。
陽極給電部材14は、陽極11の外側に位置して陽極11に密着し、陽極11に+の電流を給電する。陽極用貯水槽16は、陽極給電部材14の外側に位置して陽極給電部材14に密着している。陽極主電極18は、陽極用貯水槽16の外側に位置して陽極給電部材14に+の電流を給電する。陰極給電部材15は、陰極12の外側に位置して陰極12に密着し、陰極12に−の電流を給電する。陰極用貯水槽17は、陰極給電部材15の外側に位置して陰極給電部材15に密着している。陰極主電極19は、陰極用貯水槽17の外側に位置して陰極給電部材15に−の電流を給電する。
電気分解装置10(水素ガス発生装置)に使用する陽極11及び陰極12は、前面21及び後面22を有するとともに、所定の面積及び所定の厚み寸法L1を有し、その平面形状が四角形に成形されている。陽極11及び陰極12は、多数の微細な気孔23(連続かつ独立通路孔)を有する多孔質(マイクロポーラス構造)の薄板状発泡金属電極24である。気孔23には、水溶液(液体)が通流する。なお、陽極11や陰極12の平面形状に特に制限はなく、四角形の他に、その用途にあわせて円形や楕円形等の他のあらゆる平面形状に成形することができる。
陽極11及び陰極12(マイクロポーラス構造の薄板状発泡金属電極24)は、粉状に微粉砕(粉砕加工)された白金族金属49と、粉状に微粉砕(粉砕加工)されたFe−Niパーマロイ50とから形成されている。白金族金属49としては、白金(Pt)、パラジウム(Pb)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、イリジウム(Ir)、オスミウム(Os)を使用することができる。白金族金属49には、それらのうちの少なくとも1種類が使用される。
白金族金属49の白金族金属微粉体51(微粉状に粉砕加工されたPt(白金)、微粉状に粉砕加工されたPb(パラジウム)、微粉状に粉砕加工されたRh(ロジウム)、微粉状に粉砕加工されたRu(ルテニウム)、微粉状に粉砕加工されたIr(イリジウム)、微粉状に粉砕加工されたOs(オスミウム))とFe−Niパーマロイ50のパーマロイ微粉体52(微粉状に粉砕加工されたFe−Niパーマロイ52)とに所定のバインダー53(紛状の樹脂系バインダー)を混合し、白金族金属微粉体51とパーマロイ微粉体52とバインダー53とを均一に混合・分散した微粉体混合物55を作り、更に、微粉体混合物55に所定の気孔形成材54(発泡剤)を混合し、気孔形成材54を均一に混合・分散した微粉体混合物55を作る。作成した微粉体混合物55を所定面積の薄板状に成形(押出成形又は射出成形)して薄板状の微粉体混合成形物56を作り、作成した微粉体混合成形物56を脱脂及び所定温度で焼結(焼成)することから陽極11及び陰極12(薄板状発泡金属電極24)が作られている(図9参照)。白金族金属微粉体51は、パーマロイ微粉体52が溶融結合したパーマロイ溶融物に固定されているとともに、連続気泡23を画成かつ囲繞するパーマロイ溶融物の表面に露出している。
陽極11及び陰極12では、パーマロイ微粉体52の仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、Fe−Niパーマロイ50におけるFeの含有率(重量比)とNiの含有率(重量比)とが決定されている。具体的には、Fe−Niパーマロイ50におけるFe(鉄)の含有率が45%〜55%の範囲、好ましくは、49%〜51%の範囲にあり、Fe−Niパーマロイ50におけるNi(ニッケル)の含有率が45%〜55%の範囲、好ましくは、49%〜51%の範囲にある。
なお、白金の仕事関数は、5.65(eV)、Feの仕事関数は、4.67(eV)であり、Niの仕事関数は、5.22(eV)である。Fe−Niパーマロイ50におけるFeの含有率及びFe−Niパーマロイ50におけるNiの含有率が前記範囲外になると、パーマロイ微粉体52の仕事関数を白金族元素の仕事関数に近似させることができず、微粉体混合物55を成形した微粉体混合成形物56を脱脂・焼結(焼成)して作られた陽極11及び陰極12(薄板状発泡金属電極24)が白金族元素を担持した電極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮することができない。
白金族金属微粉体51とパーマロイ微粉体52とを混合した微粉体混合物55の全重量(100%)に対する白金族金属微粉体51の重量比(含有率)は、4重量%〜10重量%の範囲、好ましくは、5重量%〜8重量%の範囲にあり、白金族金属微粉体51とパーマロイ微粉体52とを混合した微粉体混合物55の全重量(100%)に対するパーマロイ微粉体52の重量比(含有率)は、90重量%〜96重量%の範囲、好ましくは、92重量%〜95重量%の範囲にある。白金族金属微粉体51とパーマロイ微粉体52とを混合した微粉体混合物55の全重量に対する白金族金属微粉体51の重量比、白金族金属微粉体51とパーマロイ微粉体52とを混合した微粉体混合物55の全重量に対するパーマロイ微粉体52の重量比が前記範囲外になると、微粉体混合物55を成形した微粉体混合成形物56を脱脂・焼結(焼成)して作られた陽極11及び陰極12(薄板状発泡金属電極24)が白金族元素を担持した電極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮することができない。
陽極11及び陰極12(薄板状発泡金属電極24)には、径が異なる多数の微細な連続気孔23(連続通気孔)が形成されている。陽極11及び陰極12は、多数の微細な連続気孔23が形成されているから、その比表面積が大きい。陽極11及び陰極12(薄板状発泡金属電極24)に形成されたそれら連続気孔23は、陽極11及び陰極12の前面21に開口する複数の通流口25と、陽極11及び陰極12の後面22に開口する複数の通流口25とを有し、陽極11及び陰極12の前面21から後面22に向かって陽極11及び陰極12をその厚み方向に貫通しているとともに、陽極11及び陰極12の中心から外周縁26に向かってその径方向に貫通している。
それら連続気孔23は、陽極11及び陰極12の前面21と後面22との間において陽極11及び陰極12の厚み方向へ不規則に曲折しながら延びているとともに、陽極11及び陰極12の外周縁26から中心に向かって陽極11及び陰極12の径方向へ不規則に曲折しながら延びている。径方向へ隣接して厚み方向へ曲折して延びるそれら連続気孔23(連続通気孔)は、径方向において部分的につながり、一方の気孔23と他方の気孔23とが互いに連通している。厚み方向へ隣接して径方向へ曲折して延びるそれら連続気孔23(連続通気孔)は、厚み方向において部分的につながり、一方の気孔23と他方の気孔23とが互いに連通している。
それら連続気孔23の平均径(開口面積)は、厚み方向に向かって一様ではなく、厚み方向に向かって不規則に変化しているとともに、径方向に向かって一様ではなく、径方向に向かって不規則に変化している。それら連続気孔23は、その平均径(開口面積)が大きくなったり、小さくなったりしながら厚み方向と径方向とへ不規則に開口している。また、陽極11及び陰極12の前面21に開口する通流口25と後面22に開口する通流口25とは、その平均径(開口面積)が一様ではなく、その平均径がすべて相違している。それら連続気孔23の平均径(開口面積)や前後面21,22の通流口25の平均径(開口面積)は、1μm〜100μmの範囲、好ましくは、45μm〜55μmの範囲にあり、±0.1μm〜±5μm(連続気孔23の平均径の変化幅)の範囲で変化している。
電気分解装置10は、それに使用する陽極11及び陰極12に厚み方向や径方向へ不規則に曲折しながら延びる複数の連続気孔23(連続通気孔)が形成され、その気孔23の平均径が1〜100μmの範囲(好ましくは、45μm〜55μmの範囲)にあり、連続気孔23の平均径の変化幅が±0.1μm〜±5μmの範囲にあるから、陽極11及び陰極12の単位体積当たりに多数の連続気孔23が形成され、陽極11及び陰極12の比表面積を大きくすることができ、それら気孔23を液体(水)が通流しつつ液体を陽極11及び陰極12のそれら気孔23における接触面に広範囲に接触させることができ、陽極11及び陰極12の触媒活性(触媒作用)を有効かつ最大限に利用することができる。
陽極11及び陰極12(マイクロポーラス構造の薄板状発泡金属電極24)は、その厚み寸法L1が0.05mm〜0.5mmの範囲にある。陽極11及び陰極12の厚み寸法L1が0.05mm未満では、陽極11及び陰極12の強度が低下し、衝撃が加えられたときに陽極11及び陰極12が容易に破損又は損壊し、その形状を維持することができない場合がある。陽極11及び陰極12の厚み寸法L1が0.5mmを超過すると、陽極11及び陰極12の電気抵抗が大きくなり、陽極11及び陰極12に電流がスムースに流れず(プロトン導電性が低く)、陽極11及び陰極12が電気分解装置10に使用されたときに電気分解装置10において電気分解を効率よく行うことができず、短時間に多量の水素ガスを発生させることができない。
電気分解装置10は、それに使用する陽極11及び陰極12の厚み寸法L1が0.05mm〜0.5mmの範囲にあるから、陽極11及び陰極12が高い強度を有してその形状を維持することができ、陽極11及び陰極12に衝撃が加えられたときの陽極11及び陰極12の破損や損壊を防ぐことができる。更に、陽極11及び陰極12の電気抵抗を小さくすることができ、陽極11及び陰極12に電流がスムースに流れ(プロトン導電性が高く)、陽極11及び陰極12が電気分解装置10に使用されたときに電気分解装置10において電気分解を効率よく行うことができ、短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
陽極11及び陰極12(マイクロポーラス構造の薄板状発泡金属電極24)は、その気孔率が45%〜55%の範囲にある。陽極11及び陰極12の気孔率が45%未満では、陽極11及び陰極12に多数の微細な連続気孔23(連続通気孔)が形成されず、陽極11及び陰極12の比表面積を大きくすることができない。陽極11及び陰極12の気孔率が55%を超過すると、連続気孔23(連続通気孔)の平均径(開口面積)や前後面21,22の通流口25の平均径(開口面積)が必要以上に大きくなり、陽極11及び陰極12の強度が低下し、衝撃が加えられたときに陽極11及び陰極12が容易に破損又は損壊し、その形状を維持することができない場合があるとともに、陽極11及び陰極12の触媒作用が低下し、陽極11及び陰極12が十分な触媒活性を発揮することができず、陽極11及び陰極12の触媒活性(触媒作用)を有効に利用することができない。
電気分解装置10は、それに使用する陽極11及び陰極12の気孔率が前記範囲にあるから、陽極11及び陰極12が平均径(開口面積)の異なる多数の微細な連続気孔23(平均径が1〜100μmの範囲、好ましくは、45μm〜55μmの範囲の連続気孔23)や平均径(開口面積)の異なる多数の微細な前後面21,22の通流口25(平均径が1〜100μmの範囲、好ましくは、45μm〜55μmの範囲の通流口25)を有する多孔質(マイクロポーラス構造)に成形され、陽極11及び陰極12の比表面積を大きくすることができ、それら気孔23を液体(水)が通流しつつ液体を陽極11及び陰極12のそれら気孔23における接触面に広く接触させることができる。更に、陽極11及び陰極12の触媒作用が向上し、陽極11及び陰極12に優れた触媒活性を発揮させることができ、陽極11及び陰極12が電気分解装置10に使用されたときに電気分解装置10において電気分解を効率よく行うことができ、短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
陽極11及び陰極12(マイクロポーラス構造の薄板状発泡金属電極24)は、その密度が6.0g/cm〜8.0g/cmの範囲、好ましくは、6.5g/cm〜7.5g/cmの範囲にある。陽極11及び陰極12の密度が6.0g/cm(6.5g/cm)未満では、陽極11及び陰極12の強度が低下し、衝撃が加えられたときに陽極11及び陰極12が容易に破損又は損壊し、その形状を維持することができない場合があるとともに、陽極11及び陰極12の触媒作用が低下し、陽極11及び陰極12が十分な触媒活性を発揮することができず、陽極11及び陰極12の触媒活性(触媒作用)を有効に利用することができない。陽極11及び陰極12の密度が8.0g/cm(7.5g/cm)を超過すると、陽極11及び陰極12に多数の微細な連続気孔23や多数の微細な通流口25が形成されず、陽極11及び陰極12の比表面積を大きくすることができないとともに、陽極11及び陰極12の触媒作用が低下し、陽極11及び陰極12が十分な触媒活性を発揮することができず、陽極11及び陰極12の触媒活性(触媒作用)を有効に利用することができない。
電気分解装置10は、それに使用する陽極11及び陰極12の密度が前記範囲にあるから、陽極11及び陰極12が平均径(開口面積)の異なる多数の微細な連続気孔23(平均径が1〜100μmの範囲、好ましくは、45μm〜55μmの範囲の連続気孔23)や平均径(開口面積)の異なる多数の微細な前後面21,22の通流口25(平均径が1〜100μmの範囲、好ましくは、45μm〜55μmの範囲の通流口25)を有する多孔質(マイクロポーラス構造)に成形され、陽極11及び陰極12の比表面積を大きくすることができ、それら気孔23を液体(水)が通流しつつ液体を陽極11及び陰極12のそれら気孔23における接触面に広く接触させることができ、陽極11及び陰極12の触媒作用を有効かつ最大限に利用することができる。更に、陽極11及び陰極12の触媒作用が向上し、陽極11及び陰極12に優れた触媒活性を発揮させることができ、陽極11及び陰極12が電気分解装置10に使用されたときに電気分解装置10において電気分解を効率よく行うことができ、短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
パーマロイ微粉体52(粉状に加工されたFe−Niパーマロイ50)の粒径は、1μm〜100μmの範囲、好ましくは、30μm〜60μmの範囲にある。白金族金属微粉体51(Ptの微粉体(粉状に加工されたPt)、Pbの微粉状(粉状に加工されたPb)、Rhの微粉状(粉状に加工されたRh)、Ruの微粉状(粉状に加工されたRu)、Irの微粉状(粉状に加工されたIr)、Osの微粉状(粉状に加工されたOs))の粒径は、50nm〜80nmの範囲にある。
パーマロイ微粉体52の粒径が1μm未満では、パーマロイ微粉体42によって連続気孔23(連続通気孔)が塞がれ、陽極11及び陰極12に多数の微細な連続気孔23を形成することができず、陽極11及び陰極12の比表面積を大きくすることができないとともに、陽極11及び陰極12の触媒作用が低下し、陽極11及び陰極12が十分な触媒活性を発揮することができず、陽極11及び陰極12の触媒活性(触媒作用)を有効に利用することができない。パーマロイ微粉体52の粒径が100μmを超過すると、連続気孔23の平均径(開口面積)や前後面21,22の通流口25の平均径(開口面積)が必要以上に大きくなり、陽極11及び陰極12に多数の微細な連続気孔23を形成することができず、陽極11及び陰極12の比表面積を大きくすることができないとともに、陽極11及び陰極12の触媒作用が低下し、陽極11及び陰極12が十分な触媒活性を発揮することができず、陽極11及び陰極12の触媒活性(触媒作用)を有効に利用することができない。
電気分解装置10は、陽極11及び陰極12を形成するパーマロイ微粉体52の粒径が前記範囲にあるから、陽極11や陰極12が平均径(開口面積)の異なる多数の微細な連続気孔23(平均径が1〜100μmの範囲、好ましくは、45μm〜55μmの範囲の連続気孔23)や平均径(開口面積)の異なる多数の微細な前後面21,22の通流口25(平均径が1〜100μmの範囲、好ましくは、45μm〜55μmの範囲の通流口25)を有する多孔質(マイクロポーラス構造)に成形され、陽極11や陰極12の比表面積を大きくすることができ、それら気孔23を液体(水)が通流しつつ液体を陽極11及び陰極12のそれら気孔23における接触面に広く接触させることができるとともに、陽極11及び陰極12の触媒活性(触媒作用)を有効かつ最大限に利用することができる。更に、陽極11及び陰極12の触媒作用が向上し、陽極11及び陰極12に優れた触媒活性を発揮させることができ、陽極11及び陰極12が電気分解装置10に使用されたときに電気分解装置10において電気分解を効率よく行うことができ、短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
陽極11及び陰極12(マイクロポーラス構造の薄板状発泡金属電極24)に使用する白金族金属31の具体例としては、図9に示すように、粉状に加工された白金49(Pt)の白金族金属微粉体51(粒径:50nm〜80nm)が使用されている。白金49とFe−Niパーマロイ50の微粉体51,52とに所定のバインダー53及び所定の気孔形成材54(発泡剤)を均一に混合・分散した微粉体混合物55を作り、その微粉体混合物55を押出成形又は射出成形によって所定面積の薄板状に成形して薄板状の微粉体混合成形物56を作り、その微粉体混合成形物56を脱脂するとともに所定温度で焼結(焼成)することで、多数の微細な連続気孔23(平均径が1〜100μmの範囲、好ましくは、45μm〜55μmの範囲の連続気孔23)が形成されているとともに、パーマロイ微粉体52が溶融結合したパーマロイ溶融物に白金族金属微粉体51が固定され、連続気泡23を画成かつ囲繞するパーマロイ溶融物の表面に白金族金属微粉体52が露出するマイクロポーラス構造の薄板状発泡金属電極24に成形される。
図4は、電気分解装置10を使用した電気分解の一例を説明する図であり、図5は、電気分解装置10を利用した水素ガス生成システム27の一例を示す図である。図4に示す電気分解では、水(水溶液)を電気分解し、水素と酸素とを発生させているが、水(HO)の他に、電気分解装置10を使用してNaOH水溶液、HSO水溶液、NaCl水溶液、AgNO水溶液、CuSO水溶液の電気分解が行われる。
電気分解装置10における水の電気分解では、図4に矢印で示すように、陽極用貯水槽16及び陰極用貯水槽17に水(HO)が給水され、陽極主電極18に電源から+の電流が給電されるとともに、陰極主電極19に電源から−の電流が給電される。陽極主電極18に給電された+の電流が陽極給電部材14から陽極11(アノード)に給電され、陰極主電極19に給電された−の電流が陰極給電部材15から陰極12(カソード)に給電される。
陽極11(電極)では、2HO→4H+4e+Oの陽極反応(触媒作用)によって酸素が生成され、陰極12(電極)では、4H+4e→2Hの陰極反応(触媒作用)によって水素が生成される。プロトン(水素イオン:H)は、固体高分子電解質膜13内を通って陽極11から陰極12(電極)へ移動する。固体高分子電解質膜12には、陽極11で生成されたプロトンが通流する。
電気分解装置10は、陽極11(電極)や陰極12(電極)がPt31(白金)(白金族金属)を微粉砕した白金族金属微粉体37(粒径:50nm〜80nm)を含み、更に、Fe−Niパーマロイ32を微粉砕したパーマロイ微粉体34の仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、Fe−Niパーマロイ32におけるFeの含有率(重量比)とNiの含有率(重量比)とが決定されているから、陽極11及び陰極12が白金族元素(白金)を担持した電極と略同一の仕事関数を備え、白金族元素(白金)を担持した電極と略同様の優れた触媒活性(触媒作用)を示し、水の電気分解が効率よく進行する。
なお、NaOH水溶液の電気分解では、陽極11において4OH→2HO+O+4eの陽極反応(触媒作用)が起こり、陰極12において2HO+2e→2OH+Hの陰極反応(触媒作用)が起こる。HSO水溶液の電気分解では、陽極11において2HO→O+4H+4eの陽極反応(触媒作用)が起こり、陰極12において2H+2e→Hの陰極反応(触媒作用)が起こる。
NaCl水溶液の電気分解では、陽極11において2Cl→Cl+2eの陽極反応(触媒作用)が起こり、陰極12において2HO+2e→2OH+Hの陰極反応(触媒作用)が起こる。AgNO水溶液の電気分解では、陽極11において2HO→O+4H+4eの陽極反応(触媒作用)が起こり、陰極12においてAg+e→Agの陰極反応(触媒作用)が起こる。CuSO水溶液の電気分解では、陽極11において2HO→O+4H+4eの陽極反応(触媒作用)が起こり、陰極12においてCu2++2e→Cuの陰極反応(触媒作用)が起こる。
水素ガス生成システム27は、電気分解装置10と、電気分解装置10の陽極11と陰極12とに電気を給電する直流電源28と、水(純水)を貯水する貯水タンク29と、水(純水)を給水する給水ポンプ30と、酸素気液分離器31と、水(純水)を給水する2台の循環ポンプ32,33と、水素気液分離器34と、水素を貯めるボンベ35(水素タンク)とから形成されている。
水素ガス生成システム27は、貯水タンク29に貯水された水(純水)が給水ポンプ30によって酸素気液分離器31に給水され、酸素気液分離器31から流出した水が電気分解装置10に給水される。直流電源28から電気分解装置10に電気が給電され、電気分解装置10において電気分解が行われることで水が水素と酸素とに分解される。酸素は、酸素気液分離器31に流入し、気液分離された後、大気に放出される。酸素気液分離器31において気液分離された水は循環ポンプ32によって再び電気分解装置10に給水される。水素は、水素気液分離器34に流入し、気液分離された後、ボンベ35(水素タンク)に流入する。水素気液分離器34おいて気液分離された水は循環ポンプ33によって再び電気分解装置10に給水される。
電気分解装置10(水素ガス生成システム27)は、それに使用される陽極11及び陰極12が各種の白金族金属から選択された少なくとも1種類の少量の白金族金属49(白金49)とFe−Niパーマロイ50とから形成され、選択された少なくとも1種類の白金族金属49を微粉砕した白金族金属微粉体51及びFe−Niパーマロイ50を微粉砕したパーマロイ微粉体52に所定のバインダー53を均一に混合・分散しつつ所定の気孔形成材54を均一に混合・分散し、それら微粉体51,52にバインダー53及び気孔形成材54を混合した微粉体混合物55を所定面積の薄板状に成形した後、所定面積の薄板状に成形した微粉体混合成形物56を脱脂・焼結することで、多数の微細な連続気孔23が満遍なく均一に形成されたマイクロポーラス構造の薄板状発泡金属電極24であり、パーマロイ微粉体52が溶融結合したパーマロイ溶融物に白金族金属微粉体51が固定されているとともに、連続気泡23を画成かつ囲繞するパーマロイ溶融物の表面に白金族金属微粉体51が露出し、更に、パーマロイ微粉体52の仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、Fe−Niパーマロイ50におけるFeの含有率(重量比)とNiの含有率(重量比)とが決定されているから、陽極11や陰極12が白金族金属(白金)を担持した電極と略同一の仕事関数を備え、陽極11や陰極12が優れた触媒活性(触媒作用)を有し、陽極11や陰極12が白金族金属(白金)を担持した電極と略同様の触媒活性(触媒作用)を発揮することで、その陽極11及び陰極12を使用して電気分解を効率よく行うことができ、短時間に多量の水素ガスを発生させることができる。
電気分解装置10(水素ガス生成システム27)は、それに使用する陽極11及び陰極12がFe−Niパーマロイ50を主成分とし、白金族金属49の含有量が少ないから、陽極11や陰極12の材料費を低減させることができ、電気分解装置10(水素ガス生成システム27)を廉価に作ることができるとともに、電気分解装置10(水素ガス生成システム27)の運転コストを下げることができる。
図6は、空気極38(陽極11)及び燃料極37(陰極12)を使用した固体高分子形燃料電池36の側面図であり、図7は、陽極11(空気極38)及び陰極12(燃料極37)の起電圧試験の結果を示す図である。図8は、陽極11(空気極38)及び陰極12(燃料極37)のI−V特性試験の結果を示す図である。図6では、負荷48が接続された状態を示しているが、起電圧試験では、負荷48が存在せず、無負荷である。起電圧試験及びI−V特性試験では、図6に示す固体高分子形燃料電池36に電気分解装置10において使用した陽極11(空気極38)及び陰極12(燃料極37)を使用し、無負荷においてその起電圧を測定し、固体高分子形燃料電池36に負荷48を接続し、そのI−V特性を測定した。
固体高分子形燃料電池36は、図6に示すように、燃料極37(陰極12)及び空気極38(陽極11)と、燃料極37及び空気極38の間に位置(介在)する固体高分子電解質膜39(電極接合体膜)(スルホン酸基を有するフッ素系イオン交換膜)と、燃料極37の厚み方向外側に位置するセパレータ40(バイポーラプレート)と、空気極38の厚み方向外側に位置するセパレータ41(バイポーラプレート)とから形成されている。
それらセパレータ40,41には、反応ガス(水素や酸素等)の供給流路が刻設されている(彫り込まれている)。燃料極37や空気極38、固体高分子電解質膜39が厚み方向へ重なり合って一体化し、膜/電極接合体42(Membrane Electrode Assembly, MEA)を構成し、膜/電極接合体42をそれらセパレータ40,41が挟み込んでいる。固体高分子電解質膜39は、プロトン導電性があり、電子導電性がない。
燃料極37とセパレータ40との間には、ガス拡散層43が形成され、空気極38とセパレータ41との間には、ガス拡散層44が形成されている。燃料極37とセパレータ40との間であってガス拡散層43の上部及び下部には、ガスシール45が設置されている。空気極38とセパレータ41との間であってガス拡散層44の上部及び下部には、ガスシール46が設置されている。
固体高分子形燃料電池36では、燃料極37(陰極12)に水素(燃料)が供給され、空気極38(陽極11)に空気(酸素)が供給される。燃料極37では、水素がH→2H+2eの反応(触媒作用)によってプロトン(水素イオン、H)と電子とに分解される。その後、プロトンが固体高分子電解質膜39内を通って燃料極37から空気極38へ移動し、電子が導線47内を通って空気極38へ移動する。固体高分子電解質膜39には、燃料極37で生成されたプロトンが通流する。空気極38では、固体高分子電解質膜39から移動したプロトンと導線47を移動した電子とが空気中の酸素と反応し、4H+O+4e→2HOの反応によって水が生成される。
固体高分子形燃料電池36は、燃料極37(陰極12)及び空気極38(陽極12)がPt31(白金)(白金族金属)を微粉砕した白金族金属微粉体37(粒径:50nm〜80nm)を含み、更に、Fe−Niパーマロイ50を微粉砕したパーマロイ微粉体52の仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、Fe−Niパーマロイ50におけるFeの含有率(重量比)とNiの含有率(重量比)とが決定されているから、燃料極37及び空気極38が白金族元素(白金)を担持した電極と略同一の仕事関数を備え、白金族元素(白金)を担持した電極と略同様の優れた触媒活性(触媒作用)を示し、水素がプロトンと電子とに効率よく分解される。
起電圧試験では、水素ガスを注入してから15分の間、電極(燃料極37や空気極38)と電極(燃料極37や空気極38)との間(電極間)の電圧(V)を測定した。図7の起電圧試験の結果を示す図では、横軸に測定時間(min)を表し、縦軸に電極(燃料極37や空気極38)と電極(燃料極37や空気極38)との間(電極間)の電圧(V)を表す。燃料極37(陰極12)及び空気極38(陽極11)を使用した固体高分子形燃料電池36では、図7に示すように、電極間の電圧が1.07(V)〜1.088(V)であった。
I−V特性試験では、電極(燃料極37や空気極38)と電極(燃料極37や空気極38)との間(電極間)に負荷48を接続し、電圧と電流との関係を測定した。図8のI−V特性試験の結果を示す図では、横軸に電流(A)を表し、縦軸に電圧(V)を表す。燃料極37(陰極12)及び空気極38(陽極11)を使用した固体高分子形燃料電池36では、図8に示すように、緩やかな電圧降下が認められた。図7の起電圧試験の結果や図8のI−V特性試験の結果に示すように、燃料極37(陰極12)及び空気極38(陽極12)が電子を放出させて水素イオンとなる反応を促進させる優れた触媒作用を有するとともに、優れた酸素還元機能(触媒作用)を有することが確認された。
図9は、電気分解装置10及び固体高分子形燃料電池36に使用する陽極11(空気極38)及び陰極12(燃料極37)の製造方法を説明する図である。陽極11(空気極38)及び陰極12(燃料極37)は、図9に示すように、含有率決定工程S1、微粉体作成工程S2、微粉体混合物作成工程S3、微粉体混合成形物作成工程S4、薄板状発泡金属電極作成工程S5を有する電極製造方法によって製造される。電極製造方法では、白金族金属49とFe−Niパーマロイ50とを原料として陽極11(空気極38)及び陰極12(燃料極37)を製造する。なお、白金族金属49として白金49(Pt)が使用されたものとする。
含有率決定工程S1では、Fe−Niパーマロイ50を微粉砕したパーマロイ微粉体52の仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、Fe−Niパーマロイ50におけるFe(鉄)の含有率とNi(ニッケル)の含有率とを決定する。Fe−Niパーマロイ50におけるFeの含有率は、45%〜55%の範囲、好ましくは、49%〜51%の範囲で決定され、Fe−Niパーマロイ50におけるNiの含有率は、45%〜55%の範囲、好ましくは、49%〜51%の範囲で決定される。
微粉体作成工程S2では、各種の白金族金属の中から選択された少なくとも1種類の白金族金属49(白金49)を微粉砕して白金族金属微粉体51を作り、含有率決定工程S1によって決定した含有率のFe及びNiから形成されたFe−Niパーマロイ50を微粉砕してパーマロイ微粉体52を作る。微粉砕機によって白金49(Pt)を50nm〜80nmの粒径に微粉砕し、粒径が50nm〜80nmの白金族金属微粉体51を作り、微粉砕機によってFe−Niパーマロイ50を1μm〜100μmの粒径、好ましくは、30μm〜60μmの粒径に微粉砕し、粒径が1μm〜100μm、好ましくは、粒径が30μm〜60μmのパーマロイ微粉体51を作る。
電極製造方法は、Fe−Niパーマロイ50を1μm〜100μmの粒径、好ましくは、30μm〜60μmの粒径に微粉砕することで、多数の微細な連続気孔23(連続通気孔)を有する多孔質に成形されて比表面積が大きいマイクロポーラス構造かつ薄板状発泡金属電極24を作ることができ、それら連続気孔23を液体(水)や気体(酸素及び水素)が通流しつつ液体を液体(水)や気体(酸素及び水素)陽極11(空気極38)及び陰極12(燃料極37)のそれら気孔23における接触面に広範囲に接触させることが可能な陽極11(空気極38)及び陰極12(燃料極37)を作ることができる。
微粉体混合物作成工程S3では、微粉体作成工程S2によって作成した白金族金属微粉体51及びパーマロイ微粉体52に所定のバインダー53及び所定の気孔形成材54を加え、白金族金属微粉体51及びパーマロイ微粉体52にバインダー53と気孔形成材54とを均一に混合・分散して微粉体混合物55を作る。微粉体混合物作成工程S3によって作られた微粉体混合物55では、白金族金属微粉体51とパーマロイ微粉体52とを混合した微粉体混合物55の全重量(100%)に対する白金族金属微粉体51の重量比(含有率)を4重量%〜10重量%の範囲、好ましくは、5重量%〜8重量%の範囲で決定し、白金族金属微粉体51とパーマロイ微粉体52とを混合した微粉体混合物55の全重量(100%)に対するパーマロイ微粉体52の重量比(含有率)を90重量%〜96重量%の範囲、好ましくは、92重量%〜95重量%の範囲で決定する。電極製造方法は、白金族金属微粉体51とパーマロイ微粉体52とを混合した微粉体混合物55の全重量に対する白金族金属微粉体51の重量比が前記範囲にあるから、高価な白金族金属49(白金49)の含有量が少なく、陽極11(空気極38)及び陰極12(燃料極37)を廉価に作ることができる。
微粉体混合物作成工程S3では、決定した重量比の白金49(Pt)の白金族金属微粉体51と決定した重量比のFe−Niパーマロイ50のパーマロイ微粉体52とバインダー53(粉状の樹脂系バインダー)とを混合機又は攪拌機に投入し、混合機又は攪拌機によって白金49の白金族金属微粉体51、Fe−Niパーマロイ50のパーマロイ微粉体52、バインダー53を攪拌・混合し、白金族金属微粉体51、パーマロイ微粉体52、バインダー53が均一に混合・分散した微粉体混合物55(発泡金属成形材)を作る。次に、微粉体混合物55に所定量の気孔形成材54(粉体の発泡剤)を混入(添加)する。所定量の気孔形成材54を混合機又は攪拌機に投入し、混合機又は攪拌機によって微粉体混合物55に気孔形成材54を均一に混合・分散させた微粉体混合物55(発泡金属成形材料)を作る。気孔形成材54(粉体の発泡剤)の混入量(添加量)によって陽極11(空気極38)及び陰極12(燃料極37)に形成される連続気孔25の平均径や気孔率が決まる。
微粉体混合成形物作成工程S4では、微粉体混合物作成工程S3によって作られた微粉体混合物55(発泡金属成形材料)を射出成形機(図示せず)又は押出成形機(図示せず)に投入し、微粉体混合物55を射出成形機によって射出成形し、又は、微粉体混合物55を押出成形機によって押し出し成形し、微粉体混合物55を所定面積の薄板状(厚み寸法L1が0.05mm〜0.5mmの範囲)に成形した微粉体混合成形物56(発泡金属成形物)を作る。
薄板状発泡金属電極作成工程S5では、微粉体混合成形物作成工程S4の射出成形又は押出成形によって作られた微粉体混合成形物56(発泡金属成形物)を脱脂し、脱脂した微粉体混合成形物56を焼成炉(燃焼炉、電気炉等)に投入し、微粉体混合成形物56を焼成炉において所定温度で所定時間焼結(焼成)し、多数の微細な連続気孔23(連続通気孔)が満遍なく均一に形成され、溶融結合したパーマロイ微粉体52のパーマロイ溶融物に白金族金属微粉体51が固定されているとともに、連続気泡23を画成かつ囲繞するパーマロイ溶融物の表面に白金族金属微粉体51が露出するマイクロポーラス構造の薄板状発泡金属電極24(厚み寸法L1が0.05mm〜0.5mmの陽極11(空気極38)及び陰極12(燃料極37)を作る。
焼結(焼成)温度は、900℃〜1400℃である。焼結(焼成)時間は、2時間〜6時間である。薄板状発泡金属電極作成工程S5では、所定面積の薄板状に成形した微粉体混合成形物56(発泡金属成形物)の焼結時において、微粉体混合成形物56の内部において気孔形成材54(粉体の発泡剤)が発泡した後、気孔形成材54が微粉体混合成形物56の内部から消失し、多数の微細な連続気孔23(連続通気孔)が形成されたマイクロポーラス構造の薄板状発泡金属電極24(厚み寸法L1が0.05mm〜0.5mmの陽極11(空気極38)及び陰極12(燃料極37)が製造される。
電極製造方法は、射出成形又は押出成形によって白金族金属49(白金49)の白金族金属微粉体51とFe−Niパーマロイ50のパーマロイ微粉体52とがバインダー53を介して連結され、射出成形又は押出成形によって作られた微粉体混合成形物56(発泡金属成形物)を脱脂した後、所定温度で焼結(焼成)することで、多数の微細な連続気孔23(連続通気孔)を有するマイクロポーラス構造の薄板状発泡金属電極24(厚み寸法L1が0.05mm〜0.5mmの陽極11(空気極38)及び陰極12(燃料極37))を作ることができるとともに、高い強度を有して形状を維持することができ、衝撃が加えられたときの破損や損壊を防ぐことが可能な白金族金属少含有の陽極11(空気極38)及び陰極12(燃料極37)を作ることができる。電極製造方法は、厚み寸法が0.05mm〜0.5mmの範囲の陽極11(空気極38)及び陰極12(燃料極37)を作ることができるから、電気抵抗が小さく電流をスムースに流すことが可能(プロトン導電性がある)な陽極11(空気極38)及び陰極12(燃料極37)を作ることができる。
電極製造方法は、Fe−Niパーマロイ50を微粉砕したパーマロイ微粉体52の仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、Fe−Niパーマロイ50におけるFe(鉄)の含有率とNi(ニッケル)の含有率とを決定する含有率決定工程S1と、各種の白金族金属の中から選択された少なくとも1種類の白金族金属49(白金49)を微粉砕して白金族金属微粉体51(白金49の白金族金属微粉体51)を作り、含有率決定工程によって決定した含有率のFe及びNiから形成されたFe−Niパーマロイ50を微粉砕してパーマロイ微粉体52を作る微粉体作成工程S2と、微粉体作成工程S2によって作成した白金族金属微粉体51及びパーマロイ微粉体52に所定のバインダー53及び所定の気孔形成材54を加え、白金族金属微粉体51及びパーマロイ微粉体52にバインダー53と気孔形成材54とを均一に混合・分散して微粉体混合物55(発泡金属成形材料)を作る微粉体混合物作成工程S3と、微粉体混合物作成工程S3によって作成した微粉体混合物55を薄板状に成形(押出成形又は射出成形)して微粉体混合成形物56(発泡金属成形材料)を作る微粉体混合成形物作成工程S4と、微粉体混合成形物作成工程S4によって作成した微粉体混合成形物56を脱脂するとともに微粉体混合成形物56を所定温度で焼結し、多数の微細な連続気孔23が満遍なく均一に形成され、溶融結合したパーマロイ微粉体52のパーマロイ溶融物に白金族金属微粉体51が固定されているとともに、連続気泡23を画成かつ囲繞するパーマロイ溶融物の表面に白金族金属微粉体51が露出するマイクロポーラス構造の薄板状発泡金属電極24を作る薄板状発泡金属電極作成工程S5との各工程によって陽極11(空気極38)及び陰極12(燃料極37)を製造するから、それら工程S1〜S5によって厚み寸法L1が0.05mm〜0.5mmの範囲であって多数の微細な連続気孔23(連続通気孔)を形成した陽極11(空気極38)及び陰極12(燃料極37)(マイクロポーラス構造薄板状発泡金属電極24)を製造することができ、陽極11(空気極38)及び陰極12(燃料極37)を廉価に作ることができる。
電極製造方法は、白金族元素(白金)を担持した電極と略同様の優れた触媒活性(触媒作用)を発揮することができるとともに、優れた触媒活性(触媒作用)を有して触媒機能を十分かつ確実に利用することが可能であって、電気分解装置10及び固体高分子形燃料電池36に好適に使用することが可能な白金族金属少含有の陽極11(空気極38)及び陰極12(燃料極37)を作ることができる。電極製造方法は、それによって作られた陽極11及び陰極12が白金族元素を担持した電極と略同様の優れた触媒活性(触媒作用)を発揮するから、電気分解装置10において電気分解を効率よく行うことができ、短時間に多量の水素ガスを発生させることが可能な白金族金属少含有の陽極11及び陰極12を作ることができる。
10 電気分解装置
11 陽極(電極)
12 陰極(電極)
13 固体高分子電解質膜
14 陽極給電部材
15 陰極給電部材
16 陽極用貯水槽
17 陰極用貯水槽
18 陽極主電極
19 陰極主電極
20 膜/電極接合体
21 前面
22 後面
23 連続気孔(連続通気孔)
24 マイクロポーラス構造の薄板状発泡金属電極
25 通流口
26 外周縁
27 水素ガス生成システム
28 直流電源
29 貯水タンク
30 給水ポンプ
31 酸素気液分離器
32 循環ポンプ
33 循環ポンプ
34 水素気液分離器
35 ボンベ
36 固体高分子形燃料電池
37 燃料極
38 空気極
39 固体高分子電解質膜
40 セパレータ
41 セパレータ
42 膜/電極接合体
43 ガス拡散層
44 ガス拡散層
45 ガスシール
46 ガスシール
47 導線
48 負荷
49 白金族金属(白金)
50 Fe−Niパーマロイ
51 白金族金属微粉体
52 パーマロイ微粉体
53 バインダー
54 気孔形成材(発泡剤)
55 微粉体混合物
56 微粉体混合成形物(発泡金属成形物)
L1 厚み寸法
S1 含有率決定工程
S2 微粉体作成工程
S3 微粉体混合物作成工程
S4 微粉体混合成形物作成工程
S5 薄板状発泡金属電極作成工程

Claims (10)

  1. 陽極及び陰極と、前記陽極と前記陰極との間に位置してそれら極を接合する電極接合体膜とを備え、
    前記陽極及び前記陰極が、各種の白金族金属から選択された少なくとも1種類の少量の白金族金属とFe−Niパーマロイとから形成され、
    前記陽極及び前記陰極は、前記選択された少なくとも1種類の白金族金属を微粉砕した白金族金属微粉体及び前記Fe−Niパーマロイを微粉砕したパーマロイ微粉体に所定のバインダーを均一に混合・分散しつつ所定の気孔形成材を均一に混合・分散し、それら微粉体に前記バインダー及び前記気孔形成材を混合した微粉体混合物を所定面積の薄板状に成形した後、前記所定面積の薄板状に成形した前記微粉体混合成形物を脱脂・焼結することで、多数の微細な連続気孔が満遍なく形成されたマイクロポーラス構造の薄板状発泡金属電極であり、
    前記パーマロイ微粉体が溶融結合したパーマロイ溶融物に前記白金族金属微粉体が固定されているとともに、前記連続気泡を画成する前記パーマロイ溶融物の表面に前記白金族金属微粉体が露出し、前記マイクロポーラス構造の薄板状発泡金属電極である前記陽極及び前記陰極に電気を通電し、該陽極で酸化反応を起こすとともに該陰極で還元反応を起こすことで所定の水溶液を化学分解することを特徴とする電気分解装置。
  2. 前記陽極及び前記陰極では、前記パーマロイ微粉体の仕事関数が白金族元素の仕事関数に近似するように、前記Fe−Niパーマロイにおける前記Feの含有率と前記Niの含有率とが決定されている請求項1に記載の電気分解装置。
  3. 前記陽極及び前記陰極に形成された連続気泡が、該陽極及び該陰極の前面と後面との間で厚み方向へ不規則に曲折しながら延びているとともに、該陽極及び該陰極の中心と外周縁との間で径方向へ不規則に曲折しながら延びている請求項1又は請求項2に記載の電気分解装置。
  4. 前記径方向へ隣接して前記厚み方向へ曲折して延びるそれら連続気泡が、前記径方向において部分的に繋がって一方の連続気泡と他方の連続気泡とが互いに連通し、前記厚み方向へ隣接して前記径方向へ曲折して延びるそれら連続気泡が、前記厚み方向において部分的に繋がって一方の連続気泡と他方の連続気泡とが互いに連通し、それら連続気泡の平均径が、前記厚み方向に向かって一様ではなく、該厚み方向に向かって不規則に変化しているとともに、前記径方向に向かって一様ではなく、該径方向に向かって不規則に変化している請求項3に記載の電気分解装置。
  5. 前記陽極及び前記陰極に形成された連続気孔の平均径が、1μm〜100μmの範囲にあるとともに、±0.1μm〜±5μmの範囲で変化している請求項4に記載の電気分解装置。
  6. 前記陽極及び前記陰極の厚み寸法が、0.05mm〜0.5mmの範囲にある請求項1ないし請求項5いずれかに記載の電気分解装置。
  7. 前記Fe−Niパーマロイにおける前記Feの含有率が、45%〜55%の範囲、前記Fe−Niパーマロイにおける前記Niの含有率が、45%〜55%の範囲にあり、前記白金族金属微粉体と前記パーマロイ微粉体とを混合した微粉体混合物の全重量に対する前記白金族金属微粉体の重量比が、4重量%〜10重量%の範囲、前記白金族金属微粉体と前記パーマロイ微粉体とを混合した微粉体混合物の全重量に対する前記パーマロイ微粉体の重量比が、90重量%〜96重量%の範囲にある請求項1ないし請求項6いずれかに記載の電気分解装置。
  8. 前記陽極及び前記陰極に成形された連続気泡の気孔率が、45%〜55%の範囲にある請求項1ないし請求項7いずれかに記載の電気分解装置。
  9. 前記陽極及び前記陰極の密度が、6.0g/cm〜8.0g/cmの範囲にある請求項1ないし請求項8いずれかに記載の電気分解装置。
  10. 前記パーマロイ微粉体の粒径が、1μm〜100μmの範囲にあり、前記白金族金属微粉体の粒径が、50nm〜80nmの範囲にある請求項1ないし請求項9いずれかに記載の電気分解装置。
JP2019035071A 2019-02-28 2019-02-28 電気分解装置の陽極及び陰極の製造方法 Active JP7411920B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019035071A JP7411920B2 (ja) 2019-02-28 2019-02-28 電気分解装置の陽極及び陰極の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019035071A JP7411920B2 (ja) 2019-02-28 2019-02-28 電気分解装置の陽極及び陰極の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020139188A true JP2020139188A (ja) 2020-09-03
JP7411920B2 JP7411920B2 (ja) 2024-01-12

Family

ID=72264467

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019035071A Active JP7411920B2 (ja) 2019-02-28 2019-02-28 電気分解装置の陽極及び陰極の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7411920B2 (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55158287A (en) * 1979-05-24 1980-12-09 Asahi Glass Co Ltd Electrolysis method of alkali chloride
JP2006032251A (ja) * 2004-07-21 2006-02-02 Kurimoto Ltd 金属多孔体の製造方法
JP2008523561A (ja) * 2004-12-10 2008-07-03 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 赤外線サーモグラフィによって燃料電池をテストする方法
JP2009508318A (ja) * 2005-09-13 2009-02-26 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 膜電極接合体の電流密度の均一性を高める触媒層
JP2009102669A (ja) * 2007-10-19 2009-05-14 Fuji Electric Retail Systems Co Ltd 電気分解用電極及びその製造方法
JP2017095746A (ja) * 2015-11-20 2017-06-01 鈴木 健治 水素生成装置および給湯システム
JP2018188701A (ja) * 2017-05-01 2018-11-29 国立大学法人東京工業大学 水電気分解装置、膜電極接合体、Ru系ナノ粒子連結触媒およびRu系ナノ粒子連結触媒層の製造方法、燃料電池並びにメタンの水素化用触媒
JP2018190592A (ja) * 2017-05-02 2018-11-29 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 生物電気化学システム用電極およびその製造方法、ならびに生物電気化学システム

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55158287A (en) * 1979-05-24 1980-12-09 Asahi Glass Co Ltd Electrolysis method of alkali chloride
JP2006032251A (ja) * 2004-07-21 2006-02-02 Kurimoto Ltd 金属多孔体の製造方法
JP2008523561A (ja) * 2004-12-10 2008-07-03 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 赤外線サーモグラフィによって燃料電池をテストする方法
JP2009508318A (ja) * 2005-09-13 2009-02-26 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 膜電極接合体の電流密度の均一性を高める触媒層
JP2014013760A (ja) * 2005-09-13 2014-01-23 3M Innovative Properties Co 膜電極接合体の電流密度の均一性を高める触媒層
JP2009102669A (ja) * 2007-10-19 2009-05-14 Fuji Electric Retail Systems Co Ltd 電気分解用電極及びその製造方法
JP2017095746A (ja) * 2015-11-20 2017-06-01 鈴木 健治 水素生成装置および給湯システム
JP2018188701A (ja) * 2017-05-01 2018-11-29 国立大学法人東京工業大学 水電気分解装置、膜電極接合体、Ru系ナノ粒子連結触媒およびRu系ナノ粒子連結触媒層の製造方法、燃料電池並びにメタンの水素化用触媒
JP2018190592A (ja) * 2017-05-02 2018-11-29 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 生物電気化学システム用電極およびその製造方法、ならびに生物電気化学システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP7411920B2 (ja) 2024-01-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9012104B2 (en) Bipolar plates and regenerative fuel cell stacks including same
JP5178959B2 (ja) 酸素ガス拡散陰極、これを用いた電解槽、塩素ガスの製造方法、及び水酸化ナトリウムの製造方法
Li et al. Layer reduction method for fabricating Pd-coated Ni foams as high-performance ethanol electrode for anion-exchange membrane fuel cells
US9023549B2 (en) Gas diffusion electrode
KR101584725B1 (ko) 니켈이 전기 도금된 친수성을 가지는 다공성 탄소 재료를 이용한 알칼리 음이온 교환막 물 전기 분해 장치 및 그 제조 방법
Park et al. Direct fabrication of gas diffusion cathode by pulse electrodeposition for proton exchange membrane water electrolysis
JP7072161B2 (ja) シス-アルケンの製造装置及び製造方法
US20220333257A1 (en) Organic hydride production device
JP2017179601A (ja) 電解セル用セパレータ、電解セル、電気化学還元装置及び芳香族炭化水素化合物の水素化体の製造方法
WO2018037774A1 (ja) カソード、有機ハイドライド製造用電解セル及び有機ハイドライドの製造方法
WO2019244840A1 (ja) 電極
JP7199080B2 (ja) 電気分解装置及び電極製造方法
JP7171030B2 (ja) 電気分解装置の陽極及び陰極の製造方法
WO2020080530A1 (ja) 電極及び電極製造方法
JP7262739B2 (ja) 電気分解装置の陽極及び陰極の製造方法
JP7411920B2 (ja) 電気分解装置の陽極及び陰極の製造方法
Song et al. Unveiling the anode reaction environment in a CO 2 electrolyzer to provide a guideline for anode development
JP2020164933A (ja) 電気分解装置
JP7179314B2 (ja) 電気分解装置の陽極及び陰極の製造方法
JP7235284B2 (ja) 固体高分子形燃料電池
JP7171024B2 (ja) 固体高分子形燃料電池の燃料極及び空気極の製造方法
JP2020140843A (ja) 電極及び電極製造方法
JP7141695B2 (ja) 電気分解装置の陽極及び陰極の製造方法
JP2020140844A (ja) 固体高分子形燃料電池
JP2020167041A (ja) 電極及び電極製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20200407

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20200408

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200617

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20210511

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20210512

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220210

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221209

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221227

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230509

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230707

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230905

R155 Notification before disposition of declining of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R155

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20231215

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7411920

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150