JP2020137687A - ロボット装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シンプルな構造を用いながらも、多様な感情を表現することができるロボット装置を提供する。【解決手段】発光式の感情表現部(例えば、目部11における白目部11b)を備えたロボット装置1において、感情表現部の発光状態を、初期値から、初期値とは異なる色相又は彩度を有する目標値へと変化させることができるようにするとともに、その際の変化速度を制御することができるようにした。すなわち、感情表現部を、ある色から別の色へ、速く変化させたりゆっくり変化させたりすることができるようにした。これにより、初期値と目標値とを共に変えない場合であっても、種類の異なる感情を表現することができるため、多様で複雑な感情を、シンプルな構成を用いながら表現することができる。【選択図】 図1

Description

本発明は、発光式の感情表現部によって感情を表現することができるロボット装置に関する。
従来、顔部における目に相当する部分(目部)が発光式のものとされ、その目部を異なる色に発光させることによって複数の感情を表現する人形やロボットが提案されている。例えば、特許文献1の図1等には、左右の目部に二色式のLEDを備えた犬型のロボット玩具1が記載されている。このロボット玩具1は、同文献の段落0025に記載されているように、目部を、平常状態では橙色に、怒りを表現するときには赤色に、気分が良いことを表現するときには緑色に、それぞれ変化させることによって、感情を表現するものとなっている。
また、特許文献2の図1等には、発光式の目部を点滅させ、その点滅速度を変化させることによって感情の強弱を表現するペットロボット1が記載されている。このペットロボット1は、同文献の図3に示されるように、目に相当する箇所に、直線状に形成された一対の赤色LED19R,19Rと、弓状に形成された一対の緑色LED19G,19Gとを備えたものとなっている。「怒り」を表現するときには、一対の赤色LED19R,19Rを点灯させる。その際、同文献の段落0066に記載されているように、表現しようとする「怒り」の強さに応じて、赤色LED19R,19Rの点滅周期(点滅速度)を変化させるようになっている。同様に、「喜び」を表現するときには、一対の緑色LED19G,19Gを点灯させる。その際、表現しようとする「喜び」の強さに応じて、緑色LED19G,19Gの点滅周期(点滅速度)を変化させるようになっている。
特開2002−066155号公報 特開2001−025984号公報
ところが、人が感じる感情は非常に多様で複雑なものであるところ、特許文献1に記載のロボット玩具1のように目部を単に異なる色に発光させたり、特許文献2に記載のペットロボット1のように目部の点滅速度を変化させたりしただけでは、大まかな感情を表現することはできても、複雑な感情を表現することはできなかった。この点、例えば、人形やロボットの顔部を人や動物の顔に似せて作り、目や眉や口を複雑に動かすことができるようにすれば、多様な感情や微妙な感情も表現することが可能であるように思われる。しかし、この場合には、人形やロボットの構造が複雑化し、莫大な開発コストや製造コストがかかってしまうおそれがある。加えて、人形やロボットにおいては可愛らしさも重要な要素であるところ、人形やロボットの顔部を人や動物の顔に似せて作った場合には、人形やロボットの可愛らしさが削がれるおそれもある。
本発明は、上記課題を解決するために為されたものであり、シンプルな構造を用いながらも、多様な感情を表現することができるロボット装置を提供するものである。
上記課題は、
発光式の感情表現部を備えたロボット装置であって、
感情表現部の発光状態を、初期値から、初期値とは異なる色相又は彩度を有する目標値へと変化させることができるとともに、
その際の変化速度を制御することができる
ことを特徴とするロボット装置
を提供することによって解決される。
ここで、「異なる色相を有する」とは、初期値と目標値とがマンセルの色相環における異なる色相に属することを意味し、好ましくは、同色相環において初期値と目標値とが45°以上離れた色相に属することを意味する。また、「異なる彩度を有する」とは、初期値と目標値とがマンセル表色系における彩度で異なることを意味し、好ましくは同表色系における彩度で初期値と目標値とが4以上異なることを意味する。さらに、「変化速度を制御する」とは、感情表現部の発光状態が初期値を変化し始めてから目標値に達するまでの1回の工程を「(1回の)発光状態切替工程」と定義したときに、ある回の発光状態切替工程における発光状態の変化速度と、それとは異なる回の発光状態切替工程における発光状態の変化速度とを異ならせることができることを意味している。
従来のロボット装置においては、上述したように、赤は怒り、緑は喜びといったように、感情表現部の色そのものによって異なる感情を表現しようとしていた。この点、本発明のロボット装置は、感情表現部の色を変化させる際の速度に着目したことに特徴を有するものである。すなわち、後で詳しく述べるように、本発明の発明者らは、研究を積み重ねた結果、感情表現部の色の初期値と目標値とを共に変えなかったとしても、初期値から目標値への変化速度を速くした場合と遅くした場合とで、種類の異なる感情を表現することができるということを見出した。本発明のロボット装置は、この知見に基づいて着想されたものである。これにより、シンプルな構造を用いながらも、多様な感情を表現することができる。
なお、感情表現部の「色」(発光状態)は、色相、彩度及び明度の3つの要素によって成り立っているところ、本発明のロボット装置は、これら3つの要素のうち、特に、色相又は彩度の変化速度を制御することができる点に特徴がある。特許文献2に記載のペットロボット1のような従来のロボット装置においても、これら3つの要素のうち明度の変化速度のみを制御すること(点滅速度を速くしたり遅くしたりすること)は行われていたが、この場合には、特定の感情に強弱をつけることはできたとしても、多種多様な感情を表すことは難しかった。この点、本発明のロボット装置においては、色相又は彩度の変化速度も制御することができるため、明度の変化速度のみを制御する場合に比べて、はるかに多様な感情を表現することができる。
本発明のロボット装置における感情表現部は、外部から視認可能な箇所であれば、その具体的な箇所を特に限定されない。感情表現部は、例えば、目部(人が視認した際に、目であると認識することができる部分。左右一対のものに限定されず、1個だけのものや、3個以上のものも含む。以下同じ。)とすることができる。
感情表現部を目部とする場合においては、目部全体の色相又は彩度を変化させることができるようにしてもよい。しかし、例えば、目部を、黒目部と、黒目部の周囲に設けられた白目部とを有するものとし、白目部の色相又は彩度を変化させるようにすると、より表情豊かな印象を与えることができる。
本発明のロボット装置においては、感情表現部の色相又は彩度の目標値を1種類だけ設けて、初期値から目標値への変化速度を制御するだけにしてもよい。しかし、目標値を複数種類設けるようにすると、より多様な感情を表現することができるため好ましい。
以上のように、本発明によって、シンプルな構造を用いながらも、多様な感情を表現することができるロボット装置を提供することが可能になる。
本発明のロボット装置の外観を模式的に示す正面図である。 本発明のロボット装置を用いた官能評価試験の結果を示すグラフ図であって、白目部を白色から黄色に変化させた際の結果を示す図である。 本発明のロボット装置を用いた官能評価試験の結果を示すグラフ図であって、白目部を白色から赤色に変化させた際の結果を示す図である。 本発明のロボット装置の構成を示すブロック図である。 変化パターンの例を示す図である。
本発明の好適な実施態様について、図面を用いてより具体的に説明する。図1は、本発明のロボット装置1の外観を模式的に示す正面図である。
本実施態様のロボット装置1は、図1に示すように、顔部10と、体部20とを備えたものとなっている。顔部10には、左右一対の目部11が設けられている。この目部11は、略円状の黒目部11aと、黒目部11aの周囲に設けられた白目部11bとで構成されている。白目部11bは、発光式のものとなっており、その発光状態(色相、彩度及び明度の3つの要素で表される状態のこと。以下同じ。)を変化させることで、感情を表現する感情表現部となっている。この感情表現部により、本実施態様のロボット装置1は、人とコミュニケーションを取ることができるコミュニケーションロボットとなっている。
ところで、既に述べたように、従来、このような発光式の目部を有するロボット装置においては、目部を異なる色に発光させることよって異なる種類の感情を表現することが行われていた。すなわち、例えば、赤は「怒り」、緑は「喜び」等、特定の色と特定の感情とを一対一で結びつけて表現していた。これに対し、本実施態様のロボット装置1は、白目部11bを異なる色に発光させることができるだけでなく、白目部11bの色(色相又は彩度)を変化させる際の変化速度を制御することができるようになっている。換言すると、白目部11bの色を、ある色(初期値)から別の色(目標値)にゆっくりと変化させたり、速く変化させたりすることができるようになっている。
このように、白目部11bの色を変化させる際の変化速度を制御するようにした場合の効果は、一見すると、同じ種類の感情に強弱を付ける程度であるようにも思われる。しかし、本発明の発明者らは、研究を重ねた結果、白目部11bの色の初期値と目標値とを共に変えなかったとしても、初期値から目標値への変化速度を制御することによって、種類の異なる感情を表現することや、より微妙で複雑な感情を表現することができることを見出した。以下、この新たな知見について、発明者らが行った官能評価試験の結果を示しながら詳しく説明する。
発明者らが行った官能評価試験の実施方法は、以下の通りである。まず、ロボット装置1の白目部11bを、初期値(本試験においては、白色)に発光させておく。次に、被験者にロボット装置1に向かい合ってもらい、被験者からロボット装置1に、「気分はどうですか?」という質問をしてもらう。ロボット装置1は、その質問に応答して、白目部11bの色を初期値から目標値(本試験においては、黄色または赤色)に向かって変化させる。このときの変化パターンは、初期値から目標値に至るまで一定の変化速度で変化する線形パターンとした。その後、被験者には、ロボット装置1の白目部11bの色の変化から感じ取った感情を評価してもらった。具体的には、「喜び」、「恍惚」、「沈着」、「激怒」、「怒り」、「苛立ち」等の感情のそれぞれについて、−3(全く感じられない)、−2、−1、0(中立)、1、2、3(強く感じられる)の7段階でスコアを付けてもらった。この評価は、白目部11bの色が初期値から目標値に至るまでの時間(以下、単に「変化時間」と呼ぶことがある。)を0秒とした場合と、0.3秒とした場合と、0.75秒とした場合と、1.5秒とした場合のそれぞれについて行ってもらった。被験者は、男女15人ずつの計30人であった。なお、この官能評価試験においては、感情表現部(白目部11b)以外の要素による影響を排除するため、ロボット装置1の目部11のみを取り出して使用した。
図2及び図3は、本発明のロボット装置1を用いた官能評価試験の結果を示すグラフ図である。図2は、白目部11bを白色から黄色に変化させた際の結果を示している。図3は、白目部11bを白色から赤色に変化させた際の結果を示している。図2及び図3のグラフの縦軸は、上記のスコアの平均値(30人の被験者の平均値)を表している。白目部11bを白色から黄色に変化させた場合には、図2に示すように、変化時間が0秒のとき(変化速度が速いとき)には被験者は「喜び」という感情を強く感じていたが、変化時間が長くなる(変化速度が遅くなる)につれて、「喜び」という感情は感じられにくくなり、代わりに、異なる種類の感情である「恍惚」や「沈着」を感じるようになった。すなわち、白目部11bの色を変化させる際の変化速度を制御することによって、種類の異なる感情を表現することができることが示された。
一方、白目部11bを白色から赤色に変化させた場合には、図3に示すように、変化時間が0秒のとき(変化速度が速いとき)には被験者は「激怒」という感情を強く感じていたが、変化時間が長くなる(変化速度が遅くなる)につれて、「激怒」という感情は感じられにくくなった。一方、「激怒」に似ているが別の種類の感情である「怒り」については、変化時間による影響をほとんど受けなかった。すなわち、従来の、特定の色と特定の感情とを一対一で結びつける考え方では、似た感情である「激怒」と「怒り」とを表現し分けることは難しかったところ、白目部11bの色を変化させる際の変化速度を制御することによって、「激怒」の強度のみを変化させることができることが示された。
以上のように、発明者らが行った官能評価試験によって、白目部11bの色を変化させる際の変化速度を制御することで、種類の異なる感情を表現することや、より微妙で複雑な感情を表現し分けることができることが見出された。本発明のロボット装置1は、この知見に基づいて発明されたものであり、白目部11bの色相又は彩度を変化させる際の変化速度を制御することによって、多様で複雑な感情を表現できるようにしたものである。
以下、本実施態様のロボット装置1の構成について、より具体的に説明する。図4は、本発明のロボット装置1の構成を示すブロック図である。図5は、変化パターンの例を示す図である。本実施態様のロボット装置1は、図4に示すように、感情表現部である白目部11bの発光状態を制御する制御部30を有している。制御部30は、目標値を記憶しておく目標値記憶手段31と、変化パターンを記憶しておく変化パターン記憶手段32と、白目部11bの発光状態を制御する発光状態制御手段33とを備えたものとなっている。一方、白目部11bは、多色型のLEDライト11bを備えたものとなっている。制御部30の発光状態制御手段33は、このLEDライト11bを制御することで白目部11bの発光状態を変化させるようになっている。
目標値記憶手段31に記憶されている目標値とは、白目部11bの発光状態を変化させる際の目標値のことである。また、変化パターン記憶手段32に記憶されている変化パターンとは、図5に例示されるように、白目部11bの発光状態を初期値から目標値まで変化させる際の変化曲線(直線を含む)のことである。制御部30は、この目標値と変化パターンという2つの要素を組み合わせることによって、白目部11bの発光状態を所望の態様で変化させる。
平常状態において、白目部11bの発光状態は、初期値を示している。ロボット装置1が、白目部11bの発光状態を変化させて何らかの感情を表現しようとする際には、制御部30によって以下のような処理が行われる。まず、表現しようとする感情に応じて、目標値と変化パターンが選択される。目標値は、目標値記憶手段31に記憶された目標値の中から選択される(図4中の「目標値S1」)。変化パターンは、変化パターン記憶手段32に記憶された変化パターンの中から選択される(図4中の「変化パターンS2」)。発光状態制御手段33は、目標値記憶手段31から受け取った目標値S1と、変化パターン記憶手段32から受け取った変化パターンS2とに基づいて、発光状態制御信号S3を生成し、これを白目部11bのLEDライト11bに出力する。LEDライト11bは、入力された発光状態制御信号S3に従って、その発光状態を変化させる。これにより、白目部11bの発光状態が所望の変化をするようになっている。
なお、白目部11bの発光状態は、初期値から目標値に変化させるだけでなく、一の目標値から他の目標値に直接変化させることもできる。これにより、例えば、より複雑な感情(例えば、「迷い」「戸惑い」等)を表現することや、複数種類の感情を行ったり来たりする様子を表現することも可能になる。
白目部11bの発光状態の初期値は、その具体的な値を特に限定されないが、いわゆる無彩色(マンセル表色系における、彩度が1以下の色のこと。以下同じ。)を採用すると、ニュートラルな印象を与えることができる。本実施態様においては、白目部11bの発光状態の初期値を、白色(マンセル表色系における、彩度が1以下で、明度が9.0以上の色のこと。以下同じ。)としている。
目標値記憶手段31に記憶される目標値は、1種類のみとすることもできるが、複数種類設けておくと、より多様な感情を表現することができるため好ましい。目標値は、その色相、彩度及び明度を特に限定されるものではない。しかし、初期値と目標値とが、色相、彩度及び明度のいずれにおいてもあまり差がない場合には、初期値から目標値への変化を人が認識しにくくなるおそれがある。このため、目標値記憶手段31に記憶される目標値のうち、少なくとも1種類は、初期値とは異なる色相又は彩度を有するものとされる。これにより、白目部11bの色相又は彩度を、人がはっきりと認識できるように変化させて、感情を表現することができる。
目標値としては、例えば、赤系(マンセルの色相環における、10RPから5YRまでの色相のこと。以下同じ。)や、橙系(マンセルの色相環における、5YRから10YRまでの色相のこと。以下同じ。)や、黄系(マンセルの色相環における、10YRから2.5GYまでの色相のこと。以下同じ。)や、緑系(マンセルの色相環における、2.5GYから5Bまでの色相のこと。以下同じ。)や、青系(マンセルの色相環における、5Bから7.5PBまでの色相のこと。以下同じ。)や、紫系(マンセルの色相環における、7.5PBから10Pまでの色相のこと。以下同じ。)や、桃系(マンセルの色相環における、10Pから10RPまでの色相のこと。以下同じ。)等の色相を有する色を採用することができる。また、目標値として無彩色を採用することもできる。
変化パターン記憶手段32に記憶される変化パターンは、その具体的な種類を特に限定されない。変化パターンは、線形パターンと非線形パターンとに二分される。図5(a)には線形パターンの一例が示されている。線形パターンは、初期値から目標値に至るまで一定の変化速度で変化するパターンであり、その変化速度を定数によって表現することが可能である。すなわち、例えば、変化速度や、変化時間Δt(初期値を変化し始めてから目標値に至るまでの時間のこと。以下同じ。)等の「値」を決定することによって、線形パターンを一意的に決定することができる。このため、線形パターンについては、パターンとしてではなく、単に「値」として変化パターン記憶手段32に記憶させるようにしてもよい。一方、図5(b)には、非線形パターンの一例が示されている。非線形パターンでは、初期値を変化し始めてから目標値に達するまでの間に、発光状態(色)の変化速度が増加したり減少したりする。非線形パターンとしては、n次関数(nは自然数)、対数関数、指数関数、三角関数、又はこれらの関数を組み合わせたもの(関数の和又は差や、合成関数等)等を採用することができる。シグモイド関数等も非線形パターンに含まれる。変化パターン記憶手段32に記憶させる変化パターンの数は、少なくとも2パターン以上であれば、特に限定されない。変化パターン記憶手段32に記憶させる変化パターンは、線形パターンと非線形パターンのうちいずれか一方のみとしてもよいし、これらの両方としてもよい。
各変化パターンにおける変化時間Δtは、特に限定されないが、変化パターン記憶手段32に記憶されるすべての変化パターンの変化時間Δtを短いものとした場合には、変化パターン間の違いを人が認識しづらくなり、多様な感情を表現しにくくなるおそれがある。このため、変化パターン記憶手段32に記憶される変化パターンのうち、最も長い変化時間Δtを有するものの変化時間である最長変化時間Δtmaxは、0.5秒以上とすると好ましい。最長変化時間Δtmaxは、0.7秒以上とするとより好ましく、1.0秒以上とするとさらに好ましい。一方、すべての変化パターンの変化時間Δtを長いものとした場合にも、同様に多様な感情を表現しにくくなるおそれがある。このため、変化パターン記憶手段32に記憶される変化パターンのうち、最も短い変化時間Δtを有するものの変化時間である最短変化時間Δtminは、0.2秒以下とすると好ましく、0.1秒以下とするとより好ましい。本実施態様においては、最長変化時間Δtmaxを1.5秒、最短変化時間Δtminを0秒としている。
目標値記憶手段31に記憶される目標値や、変化パターン記憶手段32に記憶される変化パターンや、表現しようとする感情に応じた目標値及び変化パターンを選択するアルゴリズムについては、ロボット装置1の製造時やセットアップ時に記憶させたもの(初期データ)をその後も使用し続けるようにしてもよいが、ロボット装置1の使用を開始した後に調整できるようにすることもできる。例えば、ロボット装置1に人工知能(AI)を搭載し、人に対して感情表現部による感情表現を行う過程で機械学習を行って、目標値や変化パターンや前記アルゴリズムを自ら調整できるようにしてもよい。この場合には、ロボット装置1に、外部情報を取得する手段(例えば、カメラやセンサ等)を備えて、ロボット装置1の感情表現に対して人がどのように反応したかをデータとして取得できるようにしておく。これにより、そのロボット装置1を使用している人の好みや癖等に合わせて、感情表現部による感情表現方法を最適化していくことができる。
本実施態様においては、変化パターン記憶手段32に記憶された変化パターンを用いて、白目部11bの色相や彩度の変化を直接的に制御するようにした。しかし、色相又は彩度の変化を制御する方法はこれに限定されない。例えば、色相又は彩度が初期値を変化し始めてから目標値へ達するまでの過程における色相又は彩度の変化速度や、変化の加速度や、変化の躍度等を制御することによって、結果的に、色相又は彩度の変化が特定のパターンを形成するようにしてもよい。
本実施態様においては、目部11の白目部11bを感情表現部として採用したが、感情表現部は、外部から視認可能な箇所であれば、その具体的な箇所を特に限定されない。感情表現部としては、例えば、顔部10における目部の周辺部を採用することもできる。また、感情表現部として目部11の黒目部11aを採用することもできる。この場合には、黒目部11aを、虹彩部(人の目における虹彩に相当する環状の部分。以下同じ。)と瞳孔部(虹彩部の内側に位置する、人の目における瞳孔に相当する部分。以下同じ。)とを備えたものとし、表現しようとする感情によって、虹彩部若しくは瞳孔部のいずれか又は両方の色を変化させるようにすると、より複雑な感情を表現できる。
本実施態様においては、感情表現部である白目部11bを、多色型のLEDライト11bを備えたものとし、このLEDライト11bを制御することによって感情表現部の発光状態を変化させるようにしている。しかし、感情表現部は、色相又は彩度を変化させることが可能な発光式のものとなっていれば、その具体的な構造を特に限定されない。感情表現部は、例えば、それ自体をディスプレイによって構成することもできる。あるいは、顔部10における感情表現部とその周辺部とをディスプレイによって構成してもよい。この場合には、感情表現部の色相や彩度だけでなく、位置や形状も変化させることができる。感情表現部に用いるディスプレイとしては、液晶ディスプレイや、プラズマディスプレイや、有機ELディスプレイや、LEDディスプレイ等を採用することができる。
本実施態様のロボット装置1は、図1に示すように、顔部10と体部20とを備えた動物様の形状をしており、感情のやり取りを主目的とするコミュニケーションロボットとなっている。しかし、ロボット装置1は、感情表現以外の機能を主目的とした装置であってもよい。例えば、冷蔵庫や洗濯機等の家電をロボット装置1とし、これらの家電における外部から視認可能な位置に感情表現部を設けて、操作者とコミュニケーションが取れるようにすることもできる。あるいは、カーナビゲーションや、AIを搭載したアシスタントシステム等をロボット装置1とし、これらのシステムにおける表示部に感情表現部を設けて、より人の気持ちに寄り添いながら人をサポートすることができるようにしてもよい。
1 ロボット装置
10 顔部
11 目部
11a 黒目部
11b 白目部(感情表現部)
11b LEDライト
20 体部
30 制御部
31 目標値記憶手段
32 変化パターン記憶手段
33 発光状態制御手段
Δt 変化時間

Claims (4)

  1. 発光式の感情表現部を備えたロボット装置であって、
    感情表現部の発光状態を、初期値から、初期値とは異なる色相又は彩度を有する目標値へと変化させることができるとともに、
    その際の変化速度を制御することができる
    ことを特徴とするロボット装置。
  2. 感情表現部が目部である請求項1記載のロボット装置。
  3. 目部が、
    黒目部と、
    黒目部の周囲に設けられた白目部と
    を有するものとされ、
    白目部の色相又は彩度を変化させるようにした
    請求項2記載のロボット装置。
  4. 目標値が複数種類設けられた請求項1〜3いずれか記載のロボット装置。
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