JP2020136687A - アレイアンテナ、アンテナ及び寄生素子 - Google Patents

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裕子 陸田
弘樹 萩原
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弘樹 萩原
独歩 杉村
Doppo Sugimura
独歩 杉村
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Abstract

【課題】相互結合量を抑制しつつ、交差偏波成分を低減できるアレイアンテナなどを提供する。【解決手段】アレイアンテナは、直線偏波の電波を送受信する第1の放射素子及び第2の放射素子と、第1の放射素子と第2の放射素子の間に設けられ、直線偏波と交差する方向の成分の電流が誘起される第1の素子部及び第2の素子部と、第1の素子部と第2の素子部とを接続する第3の素子部とを備え、直線偏波の構成する偏波面と交差する仮想的な面に対して対称に構成された寄生素子と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、アレイアンテナ、アンテナ及び寄生素子に関する。
移動通信の通信トラフィック量は、年1.4倍の伸びで増加している。その伸びに対応するため、MIMO(Multi Input Multi Output)技術やダイバーシティ技術の導入、干渉を低減するための指向性を有するアンテナの導入など、基地局設備の高度化が図られている。
非特許文献1には、付加インピーダンスを用いることなく、放射素子間の相互結合を抑制する寄生素子が記載されている。
Yuki Kawakami, Ryuji Kuse, Toshikazu Hori and Mitoshi Fujimoto, "Decoupling of Dipole Antenna Array on Patch Type Meta-Surface with Parasitic Cells", 2017 11th European Conference of Antennas and Propagation (EUCAP), p.2603-p.2606, 2017.
ところで、基地局設備には、放射素子を複数配列したアンテナが広く用いられている。このような、アンテナでは、放射素子が近接して配置されるために、放射素子間の相互結合量を抑制することが求められる。この方法として、寄生素子を用いる方法があるが、寄生素子には、相互結合量の抑制に加えて、寄生素子を用いることによって発生する交差偏波成分が小さいことが求められる。
本発明の目的は、相互結合量を抑制しつつ、交差偏波成分を低減できるアレイアンテナなどを提供することにある。
本発明が適用されるアレイアンテナは、直線偏波の電波を送受信する第1の放射素子及び第2の放射素子と、第1の放射素子と第2の放射素子の間に設けられ、直線偏波と交差する方向の成分の電流が誘起される第1の素子部及び第2の素子部と、第1の素子部と第2の素子部とを接続する第3の素子部とを備え、直線偏波の構成する偏波面と交差する仮想的な面に対して対称に構成された寄生素子と、を備える。
このようなアレイアンテナにおいて、寄生素子における第3の素子部は、第1の放射素子と第2の放射素子とを結ぶ間の中心から、第1の素子部及び第2の素子部が設けられた側にずれて配置されていることを特徴とすることができる。
また、第1の素子部、第2の素子部及び第3の素子部は、板状であることを特徴とすることができる。
そして、寄生素子の第3の素子部の長さは、送受信される周波数帯域における中心波長λに対してλ/4以下であることを特徴とすることができる。
さらに、第1の素子部の第3の素子部に接続されていない端部が直線偏波の方向の成分の電流が誘起される第4の素子部を備え、第2の素子部の第3の素子部に接続されていない端部が直線偏波の方向の成分の電流が誘起される第5の素子部を備え、第4の素子部の第1の素子部に接続されていない端部と、第5の素子部の第2の素子部に接続されていない端部とは、互いに近づく方向に設けられていることを特徴とすることができる。
さらにまた、第1の放射素子と第2の放射素子の間に、寄生素子と並列に設けられ、直線偏波と交差する方向の成分の電流が誘起される第6の素子部及び第7の素子部と、第6の素子部と第7の素子部とを接続する第8の素子部とを備え、直線偏波の構成する偏波面と交差する仮想的な面に対して対称に構成された他の寄生素子を、さらに備えることを特徴とすることができる。
また、他の観点から捉えると、本発明が適用されるアンテナは、上記のアレイアンテナと、アレイアンテナから予め定められた距離に設けられた反射板とを備える。
このようなアンテナにおいて、アレイアンテナが備える第1の放射素子と組み合わされ、第1の放射素子の送受信する直線偏波と異なる他の直線偏波の電波を送受信する第3の放射素子と、アレイアンテナが備える第2の放射素子と組み合わされ、他の直線偏波の電波を送受信する第4の放射素子とを、さらに備えることを特徴とすることができる。
また、反射板が、基準導体と基準導体上に配列された複数のパッチで構成されたメタサーフェスであることを特徴とすることができる。
そして、アレイアンテナが備える第1の放射素子と第2の放射素子との間にパッチの代わりに、アレイアンテナが備える寄生素子が設けられていることを特徴とすることができる。
さらに、他の観点から捉えると、本発明が適用される寄生素子は、直線偏波と交差する方向の成分が誘起される第1の素子部及び第2の素子部と、第1の素子部と第2の素子部とを接続する第3の素子部と、を備え、直線偏波の構成する偏波面と交差する仮想的な面に対して対称に構成されている。
このような寄生素子において、第1の素子部、第2の素子部及び第3の素子部は、板状であることを特徴とすることができる。
また、第3の素子部の長さは、送受信される周波数帯の中心波長λに対してλ/4以下であることを特徴とすることができる。
そして、第1の素子部の第3の素子部に接続されていない端部が直線偏波の方向の成分の電流が誘起される第4の素子部を備え、第2の素子部の第3の素子部に接続されていない端部が直線偏波の方向の成分の電流が誘起される第5の素子部を備え、第4の素子部の第1の素子部に接続されていない端部と、第5の素子部の第2の素子部に接続されていない端部とは、互いに近づく方向に設けられていることを特徴とすることができる。
本発明によれば、相互結合量を抑制しつつ、交差偏波成分を低減できるアレイアンテナなどを提供できる。
二つのダイポールアンテナと、寄生素子とを備えるアレイアンテナの等価回路である。 第1の実施の形態が適用されるアレイアンテナの等価回路である。 第1の実施の形態が適用されるアレイアンテナの相互結合量を示す図である。 比較のためのアレイアンテナの等価回路である。 比較のためのアレイアンテナの相互結合量を示す図である。 主偏波及び交差偏波の放射パターンを示す図である。(a)は、第1の実施の形態が適用されるアレイアンテナ、(b)は、比較のためのアレイアンテナ、(c)は、寄生素子のいずれをも備えないアレイアンテナである。 寄生素子に流れる電流を説明する図である。(a)は、第1の実施の形態が適用される寄生素子、(b)は、比較のための寄生素子である。 寄生素子の変形例を説明する図である。(a)は、第1の変形例の寄生素子を備えるアレイアンテナ、(b)は、第2の変形例の寄生素子を備えるアレイアンテナである。 変形例の寄生素子を備えるアレイアンテナの相互結合量を示す図である。 主偏波及び交差偏波の放射パターンを示す図である。(a)は、第1の変形例の寄生素子を備えるアレイアンテナ、(b)は、第2の変形例の寄生素子を備えるアレイアンテナである。 寄生素子の他の変形例を説明する図である。(a)は、第3の変形例の寄生素子、(b)は、第4の変形例の寄生素子である。 第2の実施の形態が適用されるアレイアンテナを説明する図である。(a)は、線状の寄生素子を備えるアレイアンテナ、(b)は、板状の寄生素子を備えるアレイアンテナである。 第2の実施の形態が適用されるアレイアンテナの相互結合量を示す図である。 第3の実施の形態が適用されるセクタアンテナを説明する図である。 第4の実施の形態が適用されるセクタアンテナを説明する図である。 第5の実施の形態が適用される単一指向性アンテナを説明する図である。 単一指向性アンテナの相互結合量を示す図である。
ダイポールアンテナなどの放射素子を複数配列したアンテナでは、放射素子間で相互結合が生じる。相互結合は、アンテナの放射特性を劣化させるため、相互結合の量(以下では、相互結合量と表記する。)が、小さいことが求められる。この相互結合量は、放射素子間の距離が近くなるほど大きいことが知られている。この相互結合量を減らす方法として、放射素子間に、寄生素子を設けることが行われている。
アンテナは、放射素子、反射板、及びこれらを覆う誘電体ケースなどを保持する構造物を含んで構成される。また、アンテナに多周波対応が求められる場合において、薄型化等の要求性能を実現するには、放射素子の近傍に導体で構成される構造物が配置されることがある。このため、寄生素子は、インピーダンスを調整するためのインピーダンス素子の付加を必要としないことに加え、小型であることが求められる。
ここでは、アンテナにおいて、配列された複数の放射素子とその間に設けられる寄生素子の部分をアレイアンテナと表記する。また、アレイアンテナに加えて反射板などを備える場合を、アンテナと表記する。以下では、放射素子がダイポールアンテナであるとして、アレイアンテナにおける寄生素子の要件を説明する。
(寄生素子の要件)
図1は、二つのダイポールアンテナ10、20と、寄生素子30とを備えるアレイアンテナ1の等価回路である。ダイポールアンテナ10とダイポールアンテナ20との間に、寄生素子30が配置されている。ここで、ダイポールアンテナ10、20を区別しない場合は、ダイポールアンテナと表記する。
ダイポールアンテナ10、は、2つの放射部11a、11bを備え、ダイポールアンテナ20は、2つの放射部21a、21bを備える。そして、ダイポールアンテナ10の放射部11a、11bと、ダイポールアンテナ20の2つの放射部21a、21bとは、平行に配置され、同じ直線偏波の電波を送受信する。なお、ダイポールアンテナ10をPort1、ダイポールアンテナ20をPort2と表記することがある。アレイアンテナ1の自由空間における電波の中心波長をλ(中心周波数f)とすると、ダイポールアンテナ10、20の長さLは、例えばλ/2程度に設定される。なお、放射部11a、11b及び放射部21a、21bは、導電性材料で構成されている。
そして、寄生素子30は、等価回路として、素子部31a、31bとこれらの間を終端するインピーダンスZとで表記されている。なお、以下では、インピーダンスZを終端インピーダンスZと表記する。終端インピーダンスZは、素子部31a、31bの間に設けられ、素子部31a、31bを接続する。なお、寄生素子30をPort3と表記することがある。そして、寄生素子30は、長さがLであるとする。また、素子部31a、31bは、導電性材料で構成されている。
ダイポールアンテナ10、20の距離Dは、アレイアンテナ1の特性によって決められる。アレイアンテナ1の距離Dは、例えばλ/2程度である。
ダイポールアンテナ10に電流源を接続し、ダイポールアンテナ10(Port1)に電流Iを流すとする。ダイポールアンテナ20の開放電圧Vが0であれば、ダイポールアンテナ20に負荷Zを接続しても、負荷Zには電流が流れない。つまり、ダイポールアンテナ10(Port1)に電流Iを流しても、ダイポールアンテナ20(Port2)に流れる電流Iは0のままである。この状態が、ダイポールアンテナ10とダイポールアンテナ20との間に、相互結合がない状態である。なお、電流I、Iの向きは、図1に示すように設定されている。
次に、この状態を実現する寄生素子30の終端インピーダンスZを求める。ここで、ダイポールアンテナ10(Port1)に電流源を接続し、ダイポールアンテナ10(Port1)に電流Iを流す。この状態において、ダイポールアンテナ10とダイポールアンテナ20との間の相互インピーダンスをZ12、ダイポールアンテナ10と寄生素子30との間の相互インピーダンスをZ13、ダイポールアンテナ20と寄生素子30との間の相互インピーダンスをZ23とする。そして、寄生素子30の開放電圧をV、自己インピーダンスをZ33、寄生素子30(Port3)に流れる電流をIとして、ダイポールアンテナ20の開放電圧Vが0になる寄生素子30の終端インピーダンスZを求める。すると、終端インピーダンスZは、式(1)となる。なお、電流Iの向きは、図1に示すように設定されている。
Figure 2020136687
つまり、寄生素子30の終端インピーダンスZが、式(1)の条件を満たせば、ダイポールアンテナ10とダイポールアンテナ20との間に、相互結合がない状態が実現される。そして、終端インピーダンスZが0であれば、終端インピーダンスZを設けることを要せず、寄生素子30は、素子部31a、31bを短絡させた構造になる。よって、寄生素子30の構造が簡単になる。しかし、図1に示すような素子部31a、31bが一直線上に配列された寄生素子30では、長さLがλ/2程度に設定されてきた。つまり、寄生素子30の大きさは、ダイポールアンテナ10、20の長さLや、ダイポールアンテナ10、20間の距離Dと同程度である。よって、前述したアンテナを構成する構造物と寄生素子30とが機構的に干渉して、寄生素子30を実装しにくい場合が生じやすい。つまり、寄生素子30の長さLは、λ/2より小さければ小さいほど好ましい。
[第1の実施の形態]
図2は、第1の実施の形態が適用されるアレイアンテナ2の等価回路である。アレイアンテナ2は、ダイポールアンテナ10、20と寄生素子40とを備える。ダイポールアンテナ10とダイポールアンテナ20との間に、寄生素子40が設けられている。寄生素子40は、終端インピーダンスZを備えない。ダイポールアンテナ10、20は、図1と同様であるので、同様の部分に同じ符号を付して、説明を省略する。なお、図2に示すように、紙面の左から右へ向かう方向を+x方向、紙面の表面から裏面に向かう方向を+y方向、紙面の下から上に向かう方向を+z方向とする。なお、それぞれの逆方向は、−を付して表記する。なお、ダイポールアンテナ10が第1の放射素子の一例であり、ダイポールアンテナ20が第2の放射素子の一例である。
ここでは、ダイポールアンテナ10、20は、一つのxz平面上に設けられ、ダイポールアンテナ10、20は、x方向に配列されている。そして、ダイポールアンテナ10は、放射部11a、11bを備え、ダイポールアンテナ20は、放射部21a、21bを備える。ダイポールアンテナ10の放射部11a、11b及びダイポールアンテナ20の放射部21a、21bは、それぞれ±z方向に設けられている。つまり、ダイポールアンテナ10の中心部O(放射部11a、11b間の中央部)と、ダイポールアンテナ20の中心部O′(放射部21a、21bの間の中央部)を結ぶ破線で示す線(以下では、O−O′線と表記する。)は、x方向に平行な直線となっている。ダイポールアンテナ10,20は、z方向の直線偏波の電波を送受信する。そして、yz面が偏波面である。なお、ダイポールアンテナ10の放射部11a、11b及びダイポールアンテナ20の放射部21a、21bは、線状の導電性材料で構成されている。なお、中心部とは、中心のみでなく、それからずれた中心の近傍に位置する部分を含む。
ここでは、一例として、寄生素子40は、ダイポールアンテナ10、20が設けられたと同一のxz平面内に、素子部41、42a、42b、43a、43bを備える。
素子部41は、ダイポールアンテナ10の放射部11a、11b及びダイポールアンテナ20の放射部21a、21bに平行な部分であって、z方向に設けられている。素子部41の長さは、L1である。
素子部42a、42bは、素子部41の両端部からそれぞれ素子部41に直角にダイポールアンテナ10側に延伸した部分である。つまり、素子部41の両端部に、素子部42a、42bのそれぞれの一端部が接続されている。ここでは、素子部42a、42bは、−x方向に設けられている。素子部42a、42bは、長さが同じで、L2である。
素子部43a、43bは、素子部42a、42bの素子部41と接続されていない他端部から、ダイポールアンテナ10の放射部11a、11b及びダイポールアンテナ20の放射部21a、21bに平行に延伸した部分である。つまり、素子部43aの一端部は、素子部42aの他端部に接続され、素子部43bの一端部は、素子部42bの他端部に接続されている。そして、素子部43aの素子部42aに接続されていない他端部と、素子部43bの素子部42bに接続されていない他端部とは、互いに近づくように配置されている。素子部43a、43bは、±z方向に設けられている。そして、素子部43a、43bは、長さが同じで、L3である。なお、後述する他の実施の形態において示すように、必ずしも素子部43a、43bを設けなくともよい。なお、寄生素子40の素子部41、42a、42b、43a、43bは、線状の導電性材料で構成されている。
ここで、素子部42aが第1の素子部の一例、素子部42bが第2の素子部の一例、素子部41が第3の素子部の一例、素子部43aが第4の素子部の一例、素子部43bが第5の素子部の一例である。なお、他の実施の形態において、対応する部分については同様である。
つまり、寄生素子40は、図2において、破線で示す辺の長さがL1とL2とである四角形において、ダイポールアンテナ10側の一辺における中央部の一部が切り取られた構成になっている。そして、寄生素子40の素子部41の中心は、O−O′線の中心Cに位置するように配置されている。つまり、ダイポールアンテナ10とダイポールアンテナ20との間を距離Dとした場合、ダイポールアンテナ10から寄生素子40の素子部41への距離D1とダイポールアンテナ20から寄生素子40の素子部41への距離D2は、同じとしている(D1=D2=D/2)。
なお、寄生素子40をダイポールアンテナ10側にずらして配置(D1<D2)してもよく、寄生素子40をダイポールアンテナ20側にずらして配置(D1>D2)してもよい。
なお、一例として、L1は、0.24λ、L2は、0.12λ、L3は、0.025λである。つまり、寄生素子40は、辺の長さL1がλ/4より小さい0.24λであり、図1で示した、素子部31a、31bが一直線上に配列され、長さLがλ/2であった寄生素子30に比べて約1/2になっている。よって、寄生素子40をダイポールアンテナ10、20の間に配置しやすくなる。
ここでは、図2に示す寄生素子40の平面形状を、コ字形状と呼び、寄生素子40をコ字形状の寄生素子40と呼ぶことがある。
図3は、第1の実施の形態が適用されるアレイアンテナ2の相互結合量を示す図である。横軸は、中心周波数fで規格化した周波数f/f、縦軸は、Sパラメータ(S21)として算出した相互結合量(dB)である。以下に示す相互結合量も、Sパラメータ(S21)として算出されている。なお、図3における実線は、寄生素子40を備えるアレイアンテナ2、破線は、寄生素子40を備えない(除いた)アレイアンテナである。図3に示す相互結合量は、シミュレーションによって求めた。
図3に示すように、寄生素子40を備えるアレイアンテナ2では、寄生素子40を備えないアレイアンテナに比べ、中心周波数f近傍(f/fが1である近傍)において、相互結合量が20dB以上小さくなっている。つまり、寄生素子40を設けることで、ダイポールアンテナ10、20間の相互結合が低減されることが分かる。そして、この寄生素子40は、図2に示したように、中心周波数f近傍において終端インピーダンスZを要することなく相互結合を低減していることが分かる。
以上においては、寄生素子40の素子部41、42a、42b、43a、43bは、O−O′線に対して対称に配置されていた。しかし、寄生素子40は、O−O′線に対して対称でなくともよく、偏波面(ここでは、yz面)に交差する仮想的な面S(以下では、交差面Sと表記する。)に対して、対称に設けられていてもよい。この場合、交差面Sは、xy面である。さらに、交差面Sは、中心部Oと中心部O′との両方又は一方を必ずしも含む必要はない。なお、以下に説明する他の実施の形態における寄生素子についても同様である。
図4は、比較のためのアレイアンテナ3の等価回路である。アレイアンテナ3の寄生素子50は、非特許文献1に記載された寄生素子であって、S字形状と呼ばれる。この寄生素子50も、終端インピーダンスZを備えない。ダイポールアンテナ10、20は、図1と同様であるので、同様の部分に同じ符号を付して、説明を省略する。そして、x方向、y方向、z方向は、図2と同様である。
寄生素子50は、ダイポールアンテナ10、20が設けられたと同一のxz平面内に、素子部51、52a、52b、53a、53bを備える。
素子部51は、ダイポールアンテナ10の放射部11a、11b及びダイポールアンテナ20の放射部21a、21bに平行な部分である。素子部51は、z方向に設けられている。素子部51の長さは、L1である。
素子部52a、52bは、素子部51の両端部からそれぞれ素子部51に直角にダイポールアンテナ10側とダイポールアンテナ20側とに延伸した部分である。素子部52a、52bのそれぞれの一端部は、素子部51の両端部に接続されている。そして、素子部52aは、ダイポールアンテナ10側(−x方向)に延伸し、素子部52bは、ダイポールアンテナ20側(+x方向)に延伸する。素子部52a、52bの長さは、同じでL2である。よって、素子部52aの素子部51と接続されていない他端部と、素子部52bの素子部51と接続されていない他端部との間の長さは、L2の2倍である。
素子部53a、53bは、素子部52a、52bの素子部51と接続されていない他端部から、ダイポールアンテナ10の放射部11a、11b及びダイポールアンテナ20の放射部21a、21bに平行に延伸した部分である。つまり、素子部53aの一端部は、素子部52aの他端部に接続され、−z方向に延伸する。素子部53bの一端部は、素子部52bの他端部に接続され、+z方向に延伸する。そして、素子部53a、53bの長さは、同じで、L3である。なお、一例として、長さL1、L2、L3は、アレイアンテナ2と同じである。
以上説明したように、寄生素子50は、O−O′線(つまり、交差面S)に対して対称に構成されていない。
図5は、比較のためのアレイアンテナ3の相互結合量を示す図である。横軸は、周波数f/f、縦軸は、相互結合量(dB)である。なお、図5における実線は、寄生素子50を備えたアレイアンテナ3、破線は、寄生素子50を備えない(除いた)場合である。図5に示す相互結合量も、シミュレーションによって求めた。
図5に示すように、寄生素子50を備えるアレイアンテナ3では、寄生素子50を備えないアレイアンテナに比べ、中心周波数f近傍において、相互結合量が20dB以上小さくなっている。つまり、図2に示した寄生素子40を設けた場合と同様に、ダイポールアンテナ10、20間の相互結合が低減されることが分かる。つまり、この寄生素子50を備えるアレイアンテナ3でも、寄生素子40を備えるアレイアンテナ2と同様に、中心周波数f近傍において、終端インピーダンスZを要することなく相互結合が低減されることが分かる。
図6は、主偏波及び交差偏波の放射パターンを示す図である。図6(a)は、第1の実施の形態が適用されるアレイアンテナ2、図6(b)は、比較のためのアレイアンテナ3、図6(c)は、寄生素子40、50のいずれをも備えないアレイアンテナである。図6(a)、(b)、(c)は、図2、4におけるyz平面における主偏波及び交差偏波の放射パターンを示す。ここでは、主偏波を破線で、交差偏波を実線で示す。
図6(a)、(b)に示すように、第1の実施の形態が適用される寄生素子40を備えるアレイアンテナ2及び比較のために示す寄生素子50を備えるアレイアンテナ3において、主偏波に加えて交差偏波が出現している。しかし、交差偏波は、図6(a)に示す第1の実施の形態が適用される寄生素子40を備えるアレイアンテナ2の方が、比較のために示す寄生素子50を備えるアレイアンテナ3に比べて小さい。なお、図6(c)に示す寄生素子40、50のいずれをも備えないアレイアンテナでは、交差偏波は出現しない。なお、図3、図5に示したように、寄生素子40、50のいずれをも備えないアレイアンテナでは、相互結合量が大きい。
以上のことから、交差偏波は、寄生素子40又は寄生素子50を設けたことによって出現することが分かる。そして、相互結合を低減するために寄生素子を設ける場合、第1の実施の形態が適用される寄生素子40を設けたアレイアンテナ2の方が、比較のための寄生素子50を設けたアレイアンテナ3の場合に比べて、交差偏波がより低減することが分かる。
次に、寄生素子40と寄生素子50とで、交差偏波の大きさが異なる理由を説明する。
図7は、寄生素子40、50に流れる電流Iを説明する図である。図7(a)は、第1の実施の形態が適用される寄生素子40、図7(b)は、比較のための寄生素子50である。
寄生素子40では、−x方向に設けられた素子部42a、42bを備える。また、寄生素子50では、−x方向に設けられた素子部52aと+x方向に設けられた素子部52bとを備える。±x方向は、ダイポールアンテナ10の主偏波と交差する方向、ここでは直交する方向である。つまり、これらの±x方向に設けられた寄生素子40の素子部42a、42b及び寄生素子50の素子部52a、52bに流れる電流によって、誘起される電波が、交差偏波を発生すると考えられる。
図1に示したように、ダイポールアンテナ10に電流源が接続されて電流Iが流れる場合、寄生素子30(ここでの寄生素子40、50)に電流Iが誘起される。
このとき、図7(a)に示す寄生素子40の素子部42a、42bでは、それぞれ逆方向に電流Iが流れる。つまり、寄生素子40の素子部41において+z方向に電流Iが流れる場合、素子部42aには、−x方向に電流Iが流れ、素子部42bには、+x方向に電流Iが流れる。つまり、素子部42aに流れる電流Iの向きと、素子部42bに流れる電流Iの向きとが逆となる。そして、素子部42a、42bの距離(長さL1)は、0.24λであって、0.25λより小さい。よって、素子部42a、42bに流れる電流Iにより放射される電磁界が打ち消されやすい。
一方、図7(b)に示す寄生素子50の素子部52a、52bでは、同じ方向に電流Iが流れる。つまり、寄生素子50の素子部51に+z方向に電流Iが流れる場合、素子部52aには、−x方向に電流Iが流れ、素子部52bでも、−x方向に電流Iが流れる。つまり、素子部52aに流れる電流Iの向きと、素子部52bに流れる電流Iの向きとが同じである。このため、素子部52a、52bに流れる電流Iによって放射される電磁界が打ち消されず、逆に強め合ってしまう。
このため、寄生素子50を用いるアレイアンテナ3では、寄生素子40を用いるアレイアンテナ2に比べ、交差偏波の出現が大きくなってしまうと考えられる。
以上説明したように、ダイポールアンテナ10、20の間に設けられる寄生素子は、小型であることが求められる。このため、寄生素子の両端部を折り曲げて寄生素子の大きさを小さくすることが効果的である。しかし、寄生素子の両端部を折り曲げると、寄生素子に誘起される電流が折り曲げた部分から交差偏波となって、放射されやすくなる。
そこで、第1の実施の形態が適用されるアレイアンテナ2では、アレイアンテナ2が放射する偏波に交差する偏波(交差偏波)を放射しやすい部分(素子部52a、52b)を、交差面Sに対して互いに対向させて、交差偏波が互いに打ち消し合うようにしている。このことにより、相互結合量及び交差偏波を抑制しつつ、アレイアンテナ2における寄生素子40が小型化される。前述したように、一直線状に配列された素子部31a、31bを備える寄生素子30の長さがλ/2(0.5λ)程度であるのに対して、寄生素子40の素子部41の長さL1は、0.24λと小さい。なお、素子部41の長さL1とは、素子部42a、42b間を直線的に接続した場合の長さをいう。
次に、寄生素子40の変形例を説明する。
図8は、寄生素子40の変形例を説明する図である。図8(a)は、第1の変形例の寄生素子60を備えるアレイアンテナ4、図8(b)は、第2の変形例の寄生素子70を備えるアレイアンテナ5である。
図8(a)に示す第1の変形例の寄生素子60は、図2に示した第1の実施の形態が適用されるアレイアンテナ2における寄生素子40を、素子部41を軸にして、+x方向に180°折り返した構成である。よって、寄生素子60には、寄生素子40と同様に符号を付す。つまり、寄生素子60では、寄生素子40における素子部43a、43bに対応する素子部63a、63bがダイポールアンテナ20側にある。なお、寄生素子60の平面形状を、逆コ字形状と呼ぶ。
図8(b)に示す第2の変形例の寄生素子70は、図2に示したアレイアンテナ2の寄生素子40と、図8(a)に示したアレイアンテナ4の寄生素子60とを備える。つまり、寄生素子70は、寄生素子40と寄生素子60とを、一つのxz平面上に並べて配置した構成である。このとき、寄生素子40と寄生素子60との距離L4が、一例として0.02λに設定されている。また、寄生素子40の素子部43a、43bの長さL3に対応する長さL3′が、一例として0.01λに設定されている。なお、寄生素子60における対応する部分についても同様に設定されている。なお、寄生素子70の平面形状を、ダブルコ字形状と呼ぶ。
なお、図8(b)において、ダブルコ字形状の寄生素子70を構成するコ字形状の寄生素子40における素子部42aが第1の素子部の一例、素子部42bが第2の素子部の一例、素子部41が第3の素子部の一例であり、逆コ字状の寄生素子60における素子部62aが第6の素子部の一例、素子部62bが第7の素子部の一例、素子部61が第8の素子部の一例である。
図9は、変形例の寄生素子を備えるアレイアンテナ4、5の相互結合量を示す図である。図9には、アレイアンテナ2の相互結合量も併せて示している。寄生素子を用いないアレイアンテナの相互結合量も併せて示している。なお、図9の横軸、縦軸などは、図3と同じである。なお、図9では、アレイアンテナの名称とともに、寄生素子の平面形状を示している。
図9から分かるように、逆コ字形状の寄生素子60を用いたアレイアンテナ4の相互結合量は、コ字形状の寄生素子40を用いたアレイアンテナ3の相互結合量とほぼ同じである。また、相互結合量が最小になる周波数もほぼ同じである。
これに対して、ダブルコ字形状の寄生素子70を用いたアレイアンテナ5では、相互結合量が最小になる周波数が、コ字形状の寄生素子40を用いたアレイアンテナ3又は逆コ字形状の寄生素子60を用いたアレイアンテナ4に比べ、低周波側にずれている。これは、寄生素子70が、寄生素子40と寄生素子60とを組み合わせたものであるためである。
なお、相互結合量が最小になる周波数は、寄生素子の形状に加えて、寄生素子の寸法(寄生素子40における長さL1、L2、L3など)によって設定される。よって、長さL1、L2、L3を変更することにより、相互結合量を最小にする周波数が設定できる。つまり、相互結合量が小さい周波数帯を、中心周波数fと独立して設定できる。
図10は、主偏波及び交差偏波の放射パターンを示す図である。図10(a)は、第1の変形例の寄生素子60を備えるアレイアンテナ4、図10(b)は、第2の変形例の寄生素子70を備えるアレイアンテナ5である。図10(a)、(b)の表記は、図6(a)、(b)、(c)と同じである。
図10(a)に示す、逆コ字形状の寄生素子60を用いたアレイアンテナ4では、図6(a)に示したコ字形状の寄生素子40を用いたアレイアンテナ2と同様の主偏波及び交差偏波の放射パターンを示す。一方、図10(b)に示す、ダブルコ字形状の寄生素子70を用いたアレイアンテナ5では、コ字形状の寄生素子40を用いたアレイアンテナ2(図6(a))又は逆コ字形状の寄生素子60を用いたアレイアンテナ4(図10(a))に比べ、交差偏波の大きさが小さくなっている。
図8(b)に示すように、ダイポールアンテナ10に電流源が接続されて電流Iが流れる場合、寄生素子40、60にはそれぞれ電流Iが誘起されるとする。このとき、図7(a)に示す寄生素子40の素子部42aには、−x方向に電流Iが流れ、寄生素子60の素子部62aには、+x方向に電流Iが流れる。つまり、隣接する素子部42aと素子部62aとで逆方向に電流Iが流れる。同様に、寄生素子40の素子部42bと寄生素子60の素子部62bとでも、それぞれ逆方向に電流Iが流れる。つまり、寄生素子40の素子部42aと寄生素子60の素子部62aとの間で、放射される電磁界が打ち消され、寄生素子40の素子部42bと寄生素子60の素子部62bとの間で、放射される電磁界が打ち消される。なお、寄生素子40の素子部42aと寄生素子60の素子部62aとの距離は、寄生素子40の素子部42aと素子部42bとの距離より小さい。このため、寄生素子40の素子部42aと寄生素子60の素子部62aとの間で放射される電磁界を打ち消す効果は、寄生素子40の素子部42aと素子部42bとの間で放射される電磁界を打ち消す効果より大きいと考えられる。寄生素子40の素子部42bと寄生素子60の素子部62bとの間でも同様である。
以上のことから、ダブルコ字形状の寄生素子70を用いたアレイアンテナ5は、コ字形状の寄生素子40を用いたアレイアンテナ2(図6(a))又は逆コ字形状の寄生素子60を用いたアレイアンテナ4(図10(a))に比べ、交差偏波の大きさが小さくなると考えられる。
(寄生素子の他の変形例)
図11は、寄生素子の他の変形例を説明する図である。図11(a)は、第3の変形例の寄生素子80、図11(b)は、第4の変形例の寄生素子90である。
図11(a)の寄生素子80は、図8(b)に示した寄生素子40と寄生素子60とを並列に配置したダブルコ字形状の寄生素子70において、寄生素子40の素子部41と寄生素子60の素子部61とを一つにした構成である。この構成であっても、前述した交差偏波が互いに打ち消し合う効果が得られることから、図8(b)に示したダブルコ字形状の寄生素子70と同様の効果が得られる。
図11(b)の寄生素子90は、図2に示したコ字形状の寄生素子40の素子部41、42a、42b、43a、43bを直線でなく曲線に置き換えた構成である。このように、寄生素子90が、交差面Sに対して対称に設けられれば、寄生素子90に誘起される−x方向に流れる電流と+x方向に流れる電流とによって放射される電磁界が打ち消し合わされるので、交差偏波の強度が小さくなる。
つまり、寄生素子は、交差面Sに対して対称に設けられていればよい。これにより、ダイポールアンテナの放射する直線偏波に交差する電流が誘起される部分(アレイアンテナ2においては、素子部42a、42b)から放射される電波が互いに打ち消し合うようになる。よって、ダイポールアンテナの放射する直線偏波に交差する電流が誘起される部分(直線偏波の方向と交差する方向の素子部)は、必ずしも直線であることを要せず、直線偏波に交差する電流が誘起される部分を備えていればよい。
なお、交差偏波が効果的に打ち消されるためには、交差面Sに対して対向するように設けられた2個の交差する電流が誘起される部分が、同程度の交差偏波を発生することがよい。なお、図11(a)、(b)で示した寄生素子の形状は一例であって、寄生素子の形状は、他の形状であってもよい。
[第2の実施の形態]
第1の実施の形態のアレイアンテナ2などは、線状の放射部11a、11bを用いたダイポールアンテナ10と、線状の放射部21a、21bを用いたダイポールアンテナ20とを備えていた。第2の実施の形態が適用されるアレイアンテナでは、板状の放射部11a′、11b′を用いたダイポールアンテナ10′と、板状の放射部21a′、21b′を用いたダイポールアンテナ20′とを備える。ダイポールアンテナは、放射部を板状にすることにより、広帯域化される。
図12は、第2の実施の形態が適用されるアレイアンテナを説明する図である。図12(a)は、線状の寄生素子60を備えるアレイアンテナ6、図12(b)は、板状の寄生素子60′を備えるアレイアンテナ7である。なお、アレイアンテナ6の寄生素子は、図8(a)に示した寄生素子60と同様の逆コ字形状であるので、寄生素子60とした。また、図12(b)に示すアレイアンテナ7の寄生素子は、寄生素子60を板状にしたものであるので、寄生素子60′とした。
ダイポールアンテナ10′は、対向するように設けられた放射部11a′、11b′を備え、ダイポールアンテナ20′は、対向するように設けられた放射部21a′、21b′を備える。ダイポールアンテナ10′の放射部11a′、11b′と、ダイポールアンテナ20′の放射部21a′、21b′は、同じ形状である。よって、ダイポールアンテナ10′で説明する。
ダイポールアンテナ10′の放射部11a′、11b′は、板状の導電性材料で構成されている。例えば、放射部11a′、11b′は、銅、アルミニウムの板又はダイキャストにより板状に構成されている。なお、これらにメッキを施して構成されてもよい。
そして、放射部11a′は、放射部11b′に対向する中央部分が周辺部分に比べて、狭くなっている。ここでは、放射部11a′は、平面形状が台形である。放射部11b′、21a′、21b′も同様である。板状のダイポールアンテナ10′の中心部(放射部11a′と放射部11b′とが対向する部分の中央部)と、板状のダイポールアンテナ20′の中心部(放射部21a′と放射部21b′とが対向する部分の中央部)との間の距離Dは、50mmに設定されている。
なお、放射部11a′、11b′、21a′、21b′の平面形状は、台形でなくともよく、中央部分が周辺部分に比べて狭くなった形状であればよい。例えば、扇形や葉形などであってもよい。そして、周辺部が曲線で形取られてもよい。
図12(a)に示す寄生素子60は、図8(a)に示したように、素子部61、62a、62b、63a、63bを備える。そして、素子部61の長さをL5、素子部62a、62bの長さをL6、素子部63a、63bの長さをL7とする。例えば、L5は24mm、L6は12mm、L7は2.5mmである。なお、この寄生素子60を、ここでは、線状逆コ字形状と呼ぶ。
図12(b)に示す寄生素子60′は、板状であって、図12(a)に示した寄生素子60に幅Wを設けて板状としたものである。なお、寄生素子60′は、放射部11a′、11b′、21a′、21b′と同様な導電性材料で構成されてもよい。寄生素子60′は、図8(a)に示した逆コ字形状の寄生素子60に対応させて、素子部61′、素子部62a′、62b′を備える。なお、寄生素子60における素子部63a、63bを備えない。ここで、素子部61′の長さをL5、素子部62a′、62b′の長さをL6とする。例えば、L5は24mm、L6は12mm、Wは2mmである。なお、逆コ字形状の幅であるWを5倍の10mmとしてもよい。この寄生素子60′の形状を、板状逆コ字形状と呼ぶ。
図13は、第2の実施の形態が適用されるアレイアンテナ6、7の相互結合量を示す図である。横軸は、周波数f、縦軸は、相互結合量(dB)である。なお、図13には、寄生素子を備えないアレイアンテナの相互結合量を、寄生素子なしとして示している。
図13に示すように、線状逆コ字形状の寄生素子60を備えるアレイアンテナ6(図13では、アレイアンテナ(線状逆コ字形状)と表記)は、寄生素子なしのアレイアンテナ(アレイアンテナ(寄生素子なし))に比べ、相互結合量が小さい。
Wが2mmの板状コ字形状の寄生素子60′を備えるアレイアンテナ7(図13では、アレイアンテナ(板状逆コ字形状、2mm)と表記)は、線状逆コ字形状の寄生素子60を備えるアレイアンテナ6(アレイアンテナ(線状逆コ字形状))に比べ、相互結合量が小さくなる。そして、例えば、相互結合量が−20dBで比較した場合、Wが2mmの板状コ字形状の寄生素子60′を備えるアレイアンテナ7(アレイアンテナ(板状逆コ字形状、2mm))は、線状逆コ字形状の寄生素子60を備えるアレイアンテナ6(アレイアンテナ(線状逆コ字形状))に比べ、周波数帯域(帯域幅)が広い。
Wが10mmの板状逆コ字形状の寄生素子60′を備えるアレイアンテナ7(図13では、アレイアンテナ(板状逆コ字形状、10mm)と表記)は、Wが2mmの板状逆コ型形状の寄生素子60′を備えるアレイアンテナ7(アレイアンテナ(板状逆コ字形状、2mm))より、相互結合量が最小になる周波数が高周波数側にずれる。つまり、寄生素子90のWを変更することで、所望する周波数帯の相互結合量を小さくできる。
[第3の実施の形態]
第1の実施の形態及び第2の実施の形態は、2つのダイポールアンテナ10(10′)、20(20′)を用いたアレイアンテナ1〜7であった。第3の実施の形態は、セクタアンテナである。
図14は、第3の実施の形態が適用されるセクタアンテナ100を説明する図である。
セクタアンテナ100は、予め定められた範囲(セクタ)に対して電波の送受信を行うアンテナである。セクタアンテナ100は、アンテナの一例である。
セクタアンテナ100は、ダイポールアンテナ10、20と、寄生素子40と、反射板101とを備える。セクタアンテナ100は、反射板101上に、図2に示したアレイアンテナ2を構成するダイポールアンテナ10、20と寄生素子40とが、−x方向に繰り返し配列されて構成されている。なお、ダイポールアンテナ20とダイポールアンテナ10との間にも、寄生素子40が配列されている。つまり、ダイポールアンテナ10(20)と寄生素子40とが、反射板101上に−x方向に交互に配列されている。なおxyz方向の表記は、図2と同じとした。セクタアンテナ100は、z方向の直線偏波を送受信するアンテナとして機能する。なお、反射板101とダイポールアンテナ10との間の距離及び反射板101と寄生素子40との間の距離とは、予め定められた値に設定されている。なお、これらの距離は、同じであってもよく、異なっていてもよい。
このようなセクタアンテナ100においても、ダイポールアンテナ10、20間の相互結合を低減しつつ、交差偏波が抑制される。
[第4の実施の形態]
第1の実施の形態から第2の実施の形態では、2つのダイポールアンテナ10(10′)、20(20′)が含まれる一平面上又はこの平面に平行な面上に寄生素子の各素子部を配列した。第4の実施の形態では、寄生素子を2つのダイポールアンテナ10(10′)、20(20′)の作る一平面から傾向けて配置している。
図15は、第4の実施の形態が適用されるセクタアンテナ110を説明する図である。セクタアンテナ110は、水平偏波と垂直偏波とを送受信する偏波共用アンテナとして構成されている。そして、セクタアンテナ110は、水平偏波(z方向)を送受信するセクタアンテナ100に、垂直偏波(x方向)を送受信するダイポールアンテナ10V、20Vを備える。セクタアンテナ110は、アンテナの一例である。
ダイポールアンテナ10の放射部11a、11bは、z方向に向き、ダイポールアンテナ10Vが備える放射部11aV、11bVは、x方向に向いている。そして、ダイポールアンテナ10とダイポールアンテナ10Vとが中央部が一致するように組み合わせられている。同様に、ダイポールアンテナ20の放射部21a、21bは、z方向に向き、ダイポールアンテナ20Vが備える放射部21aV、21bVは、x方向に向いている。そして、ダイポールアンテナ20とダイポールアンテナ20Vとが中央部が一致するように組み合わせられている。
このような場合において、図14に示したように、ダイポールアンテナ10が含まれる同一平面内又は、この平面と平行な平面内に寄生素子40の各素子部を配置すると、水平偏波を送受信するダイポールアンテナ10間の相互結合量については低減効果が得られるが、垂直偏波を送受信するダイポールアンテナ10V、20Vと寄生素子40との結合が強くなり、アンテナ特性が悪化してしまう。そこで、第5の実施の形態のセクタアンテナ110では、図14に示した寄生素子40の代わりに寄生素子40をそのままの形において、反射板101に対して傾けた寄生素子40′を備える。ここでは、一例として、寄生素子40′は、反射板101の表面に対してほぼ垂直に配置されている。このようにしても、交差偏波を放射する部分が、交差面Sに対して対称に設けられていれば、ダイポールアンテナ10間の相互結合及び交差偏波が抑制されるとともに、ダイポールアンテナ10V、20Vと寄生素子40′との結合が弱められる。
このようにしても、ダイポールアンテナ10、20間において、ダイポールアンテナ10間の相互結合を低減しつつ、交差偏波が抑制される。
[第5の実施の形態]
第3の実施の形態及び第4の実施の形態では、反射板101を用いて指向性を有するセクタアンテナとしていた。第5の実施の形態は、反射板をメタサーフェスとし、特定の方向に指向性を有するようにした単一指向性アンテナ200である。なお、単一指向性アンテナ200は、アンテナの一例である。
図16は、第5の実施の形態が適用される単一指向性アンテナ200を説明する図である。なお、図16に示すように、x方向、y方向、z方向を設定する。
単一指向性アンテナ200は、反射板としてのメタサーフェス210と、ダイポールアンテナ10、20と、寄生素子70を備える。寄生素子70は、図8に示したダブルコ字形状の寄生素子70である。よって、ここでも、寄生素子70と表記する。
メタサーフェス210は、グランド(GND)などの基準電位に設定される導電体を含む基板211と、基板211から距離L8離れて配置されるパッチ212とを備える。基板211及びパッチ212は、導電性材料で構成されている。そして、複数のパッチ212が基板211の表面を覆うように配列されている。図16では、x方向及びz方向にパッチ212が配列されている。基板211とパッチ212とは、直流的に接続されてよく、絶縁されていてもよい。例えば、距離L8は0.1λである。なお、パッチ212は、金属パッチと表記されることがある。なお、基板211は、基準導体の一例である。
メタサーフェス210の中央部において、パッチを設けないで、寄生素子70が配置されている。そして、寄生素子70を挟んで、パッチ212上にダイポールアンテナ10、20が配置されている。なお、パッチ212の表面とダイポールアンテナ10、20の放射部(11a、11b、21a、21b)との距離は、L9である。例えば、距離L9は、0.02λである。
図17は、単一指向性アンテナ200の相互結合量を示す図である。横軸は、中心周波数fで規格化した周波数f/f、縦軸は、相互結合量(dB)である。なお、図17における実線は、ダブルコ字形状の寄生素子70を備える単一指向性アンテナ200、破線は、寄生素子70を備えない(除いた)単一指向性アンテナである。図17に示す相互結合量は、シミュレーションによって求めた。
図17に示すように、寄生素子70を備える単一指向性アンテナ200では、寄生素子70を備えない単一指向性アンテナに比べ、相互結合量が小さくなっている。つまり、寄生素子70を設けることで、ダイポールアンテナ10、20間の相互結合が低減されることが分かる。
また、メタサーフェス210を備える単一指向性アンテナ200では、アンテナの高さが全体として0.12λとなる。図14、15に示した反射板101を用いる方法では、アンテナの全体の高さが0.25λ(1/4λ)となる。よって、メタサーフェス210を反射板101の代わりに用いることで、アンテナが小型化できる。そして、コ字形状、ダブルコ字形状などの寄生素子を用いることにより、相互結合量が低減されるとともに、交差偏波量が低減される。
上述したように、単一指向性アンテナ200では、寄生素子70の各素子部は、一つのパッチ212を取り除いた部分に設けられていた。つまり、ダイポールアンテナ10、20の放射部(放射部11a、11b、21a、21b)が含まれる一平面内に、寄生素子70の各素子部を設けなくとも、相互結合量の低減及び交差偏波量の低減が図れる。
さらに、本発明の趣旨に反しない限りにおいて様々な変形を行っても構わない。
1、2、3、4、5、6、7…アレイアンテナ、10、10′、10V、20、20′、20V…ダイポールアンテナ、30、40、40′、50、60、60′、70、80、90…寄生素子、100、110…セクタアンテナ、101…反射板、200…単一指向性アンテナ、210…メタサーフェス

Claims (14)

  1. 直線偏波の電波を送受信する第1の放射素子及び第2の放射素子と、
    前記第1の放射素子と前記第2の放射素子の間に設けられ、前記直線偏波と交差する方向の成分の電流が誘起される第1の素子部及び第2の素子部と、当該第1の素子部と当該第2の素子部とを接続する第3の素子部とを備え、当該直線偏波の構成する偏波面と交差する仮想的な面に対して対称に構成された寄生素子と、
    を備えるアレイアンテナ。
  2. 前記寄生素子における前記第3の素子部は、前記第1の放射素子と前記第2の放射素子とを結ぶ間の中心から、前記第1の素子部及び前記第2の素子部が設けられた側にずれて配置されていることを特徴とする請求項1に記載のアレイアンテナ。
  3. 前記第1の素子部、前記第2の素子部及び前記第3の素子部は、板状であることを特徴とする請求項1又は2に記載のアレイアンテナ。
  4. 前記寄生素子の前記第3の素子部の長さは、送受信される周波数帯域における中心波長λに対してλ/4以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のアレイアンテナ。
  5. 前記第1の素子部の前記第3の素子部に接続されていない端部が前記直線偏波の方向の成分の電流が誘起される第4の素子部を備え、
    前記第2の素子部の前記第3の素子部に接続されていない端部が前記直線偏波の方向の成分の電流が誘起される第5の素子部を備え、
    前記第4の素子部の前記第1の素子部に接続されていない端部と、前記第5の素子部の前記第2の素子部に接続されていない端部とは、互いに近づく方向に設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のアレイアンテナ。
  6. 前記第1の放射素子と前記第2の放射素子の間に、前記寄生素子と並列に設けられ、前記直線偏波と交差する方向の成分の電流が誘起される第6の素子部及び第7の素子部と、当該第6の素子部と当該第7の素子部とを接続する第8の素子部とを備え、
    前記直線偏波の構成する偏波面と交差する仮想的な面に対して対称に構成された他の寄生素子を、さらに備えることを特徴とする請求項1に記載のアレイアンテナ。
  7. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載のアレイアンテナと、
    前記アレイアンテナから予め定められた距離に設けられた反射板と
    を備えるアンテナ。
  8. 前記アレイアンテナが備える第1の放射素子と組み合わされ、当該第1の放射素子が送受信する直線偏波と異なる他の直線偏波の電波を送受信する第3の放射素子と、当該アレイアンテナが備える第2の放射素子と組み合わされ、当該他の直線偏波の電波を送受信する第4の放射素子とを、さらに備える請求項7に記載のアンテナ。
  9. 前記反射板が、基準導体と当該基準導体上に配列された複数のパッチで構成されたメタサーフェスであることを特徴とする請求項7に記載のアンテナ。
  10. 前記アレイアンテナが備える第1の放射素子と第2の放射素子との間にパッチの代わりに、当該アレイアンテナが備える寄生素子が設けられていることを特徴とする請求項9に記載のアンテナ。
  11. 直線偏波と交差する方向の成分が誘起される第1の素子部及び第2の素子部と、
    前記第1の素子部と前記第2の素子部とを接続する第3の素子部と、を備え、
    前記直線偏波の構成する偏波面と交差する仮想的な面に対して対称に構成されていることを特徴とする寄生素子。
  12. 前記第1の素子部、前記第2の素子部及び前記第3の素子部は、板状であることを特徴とする請求項11に記載の寄生素子。
  13. 前記第3の素子部の長さは、送受信される周波数帯における中心波長λに対してλ/4以下であることを特徴とする請求項11又は12に記載の寄生素子。
  14. 前記第1の素子部の前記第3の素子部に接続されていない端部が前記直線偏波の方向の成分の電流が誘起される第4の素子部を備え、
    前記第2の素子部の前記第3の素子部に接続されていない端部が前記直線偏波の方向の成分の電流が誘起される第5の素子部を備え、
    前記第4の素子部の前記第1の素子部に接続されていない端部と、前記第5の素子部の前記第2の素子部に接続されていない端部とは、互いに近づく方向に設けられていることを特徴とする請求項11に記載の寄生素子。
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